説明

表示装置

【課題】時間階調方式で表示するときに発生する擬似輪郭の低減を課題とする。
【解決手段】1つの画素を、各サブ画素の面積比が2:2:2:・・・・:2m−
:2m−2:2m−1(mはm≧2の整数)となるように、m個のサブ画素に分割する
とともに、1フレームを、各サブフレームの点灯期間の比率が2:2:22×m:・
・・・:2(n−3)×m:2(n−2)×m:2(n−1)×m(nはn≧2の整数)
となるように、n個のサブフレームに分割する。そして、n個の各サブフレームにおいて
m個の各サブ画素の点灯のさせ方を制御することにより、階調を表現する。また、n個の
サブフレームのうち最長の点灯期間を有するサブフレームを、その半分の長さの点灯期間
を有する2個のサブフレームにさらに分割することにより、擬似輪郭をより低減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置及びその駆動方法に関し、特に面積階調方式を適用した表示装置及びそ
の駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画素を発光ダイオード(LED)などの発光素子で形成した、いわゆる自発光型の
表示装置が注目を浴びている。このような自発光型の表示装置に用いられる発光素子とし
ては、有機発光ダイオード(OLED(Organic Light Emitting
Diode)、有機EL素子、エレクトロルミネッセンス(Electro Lumi
nescence:EL)素子などとも言う)が注目を集めており、ELディスプレイな
どに用いられるようになってきている。OLEDなどの発光素子は自発光型であるため、
液晶ディスプレイに比べて画素の視認性が高く、バックライトが不要で応答速度が速い等
の利点がある。また発光素子の輝度は、発光素子を流れる電流値によって制御される。
【0003】
このような表示装置の発光階調を制御する駆動方式として、デジタル階調方式とアナログ
階調方式とがある。デジタル階調方式はデジタル制御で発光素子をオンオフさせ、階調を
表現している。一方、アナログ階調方式には、発光素子の発光強度をアナログ制御する方
式と発光素子の発光時間をアナログ制御する方式がある。
【0004】
デジタル階調方式の場合、発光・非発光の2状態しかないため、このままでは、2階調し
か表現できない。そこで、別の手法を組み合わせて、多階調化を図ることが行われている
。多階調化のための手法としては、面積階調方式や時間階調方式を用いられることが多い

【0005】
面積階調方式とは、点灯している部分の面積を制御して、階調を表現する方法である。つ
まり、1つの画素を複数のサブ画素に分割し、点灯しているサブ画素の数や面積を制御し
て、階調を表現している(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。面積階調方式の欠点
としては、サブ画素の数を多くすることができないため、高解像度化や多階調化が難しい
ことが挙げられる。
【0006】
また、時間階調方式とは、発光している期間の長さや、発光した回数を制御して、階調を
表現する方法である。つまり、1フレームを複数のサブフレームに分割し、各サブフレー
ムに、発光回数や発光時間などの重み付けを行い、重み付けの総量(発光回数の総和や、
発光時間の総和)を階調ごとに差を付けることによって、階調を表現している。このよう
な時間階調方式を用いると、擬似輪郭(または偽輪郭)などと呼ばれる表示不良を起こす
ことが知られており、その対策が検討されている(例えば、特許文献3乃至特許文献9参
照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−73158号公報
【特許文献2】特開2001−125526号公報
【特許文献3】特許第2903984号公報
【特許文献4】特許第3075335号公報
【特許文献5】特許第2639311号公報
【特許文献6】特許番号3322809号公報
【特許文献7】特開平10−307561号公報
【特許文献8】特許第3585369号公報
【特許文献9】特許第3489884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来より、さまざまな擬似輪郭を低減する方法が提案されているが、擬似輪郭低減の効果
はまだ十分ではなく、さらに改善することが要求されていた。
【0009】
例えば、特許文献4における中間調表示方法に従い、ある二つの画素に着目すると、疑似
輪郭を必ずしも防止できないことがわかる。具体的な一例として、画素Aでは階調数12
7を表現し、その隣の画素Bでは階調数128を表現するとする。その場合の、各サブフ
レームにおける点灯・非点灯の状態を、図64に示す。例えば、視線が動かずに、ずっと
画素Aのみ、若しくは画素Bのみを見ていた場合を図64(A)に示す。この場合は擬似
輪郭が生じない。なぜなら、視線が通っていった場所の明るさについて和を取ったもので
、目が明るさを感じる。よって、画素Aでは、階調数が127(=1+2+4+8+16
+32+32+32)であると感じ、画素Bでは、階調数が128(=32+32+32
+32)であると感じる。すなわち、正しい階調を目が感じていることになる。
【0010】
一方、視線が、画素Aから画素Bへ、もしくは、画素Bから画素Aに移った場合を図64
(B)に示す。この場合、視線の動き方によって、あるときは階調数が96(=32+3
2+32)と感じ、あるときは、階調数が159(=1+2+4+8+16+32+32
+32+32)と感じてしまう。本来は、階調数が127と128に見えるべきであるの
に、階調数が96や159に見えてしまい、擬似輪郭が発生してしまう。
【0011】
図64では、8ビット階調(256階調)の場合について示した。次に、図65では、4
ビット階調(16階調)の場合を示す。ここでも同様に、視線の動き方によって、あると
きは、階調数が4(=4)と感じ、あるときは、階調数が11(=1+2+4+4)と感
じてしまう。本来は、階調数が7と8に見えるべきであるのに、階調数が4や11に見え
てしまい、擬似輪郭が発生してしまう。
【0012】
本発明はこのような問題点に鑑み、多階調表示が可能であると同時に、少ないサブフレー
ム数で構成され、擬似輪郭を低減できる表示装置、およびそれを用いた駆動方法を提供す
ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一は、発光素子が設けられたm個(mはm≧2の整数)のサブ画素を含む複数の
画素を有し、前記m個のサブ画素の面積比を2:2:2:・・・・:2m−3:2
m−2:2m−1とし、前記m個のサブ画素のそれぞれにおいて、1フレームをn個(n
はn≧2の整数)のサブフレームに分割し、前記n個のサブフレームの点灯期間の長さの
比を2:2:22m:・・・・:2(n−3)m:2(n−2)m:2(n−1)m
とし、前記n個のサブフレームのそれぞれにおいて、前記m個のサブ画素が点灯状態にあ
るサブフレームの点灯期間の総和を制御することにより、前記画素の階調を表現すること
を特徴とする表示装置の駆動方法及び表示装置である。
【0014】
ここで、n個のサブフレームのうち少なくとも1個のサブフレームを、そのサブフレーム
が有する点灯期間の半分の長さの点灯期間を有する2個のサブフレームにさらに分割する
ことも選択できる。また、点灯期間をさらに分割するサブフレームが、n個のサブフレー
ムのうち最長の点灯期間を有するサブフレームであっても良い。n個のサブフレームが、
点灯期間の昇順もしくは降順に配置されていても良い。
【0015】
本発明において、適用可能なトランジスタの種類に限定はなく、非晶質シリコンや多結晶
シリコンに代表される非単結晶半導体膜を用いた薄膜トランジスタ(TFT)、半導体基
板やSOI基板を用いて形成されるMOS型トランジスタ、接合型トランジスタ、バイポ
ーラトランジスタ、有機半導体やカーボンナノチューブを用いたトランジスタ、ZnO、
a−InGaZnO、SiGe、GaAsなどの化合物半導体を有するトランジスタ、そ
の他のトランジスタを適用することができる。また、トランジスタが配置されている基板
の種類に限定はなく、単結晶基板、SOI基板、ガラス基板、プラスチック基板などに配
置することが出来る。
【0016】
本明細書において、接続されているとは、電気的に接続されていることと同義である。し
たがって、本発明が開示する構成において、所定の接続関係に加え、その間に電気的な接
続を可能とする他の素子(例えば、別の素子やスイッチなど)が配置されていてもよい。
【0017】
なお、本発明に示すスイッチは、様々な形態のものを用いることができ、一例として、電
気的スイッチや機械的なスイッチなどがある。つまり、電流の流れを制御できるものであ
ればよく、特定のものに限定されず、様々なものを用いることができる。例えば、トラン
ジスタでもよいし、ダイオード(PNダイオード、PINダイオード、ショットキーダイ
オード、ダイオード接続のトランジスタなど)でもよいし、それらを組み合わせた論理回
路でもよい。よって、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、そのトランジスタは、
単なるスイッチとして動作するため、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない
。ただし、オフ電流が少ない方が望ましい場合、オフ電流が少ない方の極性のトランジス
タを用いることが望ましい。オフ電流が少ないトランジスタとしては、LDD領域を設け
ているものやマルチゲート構造にしているもの等がある。また、スイッチとして動作させ
るトランジスタのソース端子の電位が、低電位側電源(Vss、GND、0Vなど)に近
い状態で動作する場合はNチャネル型を、反対に、ソース端子の電位が、高電位側電源(
Vddなど)に近い状態で動作する場合はPチャネル型を用いることが望ましい。なぜな
ら、ゲートソース間電圧の絶対値を大きくできるため、スイッチとして、動作しやすいか
らである。なお、Nチャネル型とPチャネル型の両方を用いて、CMOS型のスイッチに
してもよい。CMOS型のスイッチにすると、スイッチを介して出力する電圧(つまりス
イッチへの入力電圧)が、出力電圧に対して、高かったり、低かったりして、状況が変化
する場合においても、スイッチを適切に動作させることが出来る。
【0018】
なお、本発明において、半導体装置とは半導体素子(トランジスタやダイオードなど)を
含む回路を有する装置をいう。また、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般で
もよい。また、表示装置とは、表示素子(液晶素子や発光素子など)を有する装置のこと
を言う。なお、基板上に液晶素子やEL素子などの表示素子を含む複数の画素やそれらの
画素を駆動させる周辺駆動回路が形成された表示パネル本体のことでもよい。さらに、フ
レキシブルプリントサーキット(FPC)やプリント配線基盤(PWB)が取り付けられ
たものも含んでもよい。
【0019】
なお、本明細書中において、ゲートとは、ゲート電極とゲート配線(ゲート線またはゲー
ト信号線等とも言う)とを含んだ全体、もしくは、それらの一部のことを言う。ゲート電
極とは、チャネル領域やLDD(Lightly Doped Drain)領域などを
形成する半導体と、ゲート絶縁膜を介してオーバーラップしている部分の導電膜のことを
言う。ゲート配線とは、各画素のゲート電極の間を接続したり、ゲート電極と別の配線と
を接続したりするための配線のことを言う。
【0020】
ただし、ゲート電極としても機能し、ゲート配線としても機能するような部分も存在する
。そのような領域は、ゲート電極と呼んでも良いし、ゲート配線と呼んでも良い。つまり
、ゲート電極とゲート配線とが、明確に区別できないような領域も存在する。例えば、延
伸して配置されているゲート配線とオーバーラップしてチャネル領域がある場合、その領
域はゲート配線として機能しているが、ゲート電極としても機能していることになる。よ
って、そのような領域は、ゲート電極と呼んでも良いし、ゲート配線と呼んでも良い。
【0021】
また、ゲート電極と同じ材料で形成され、ゲート電極とつながっている領域も、ゲート電
極と呼んでも良い。同様に、ゲート配線と同じ材料で形成され、ゲート配線とつながって
いる領域も、ゲート配線と呼んでも良い。このような領域は、厳密な意味では、チャネル
領域とオーバーラップしていなかったり、別のゲート電極と接続させる機能を有してなか
ったりする場合がある。しかし、製造マージンなどの関係で、ゲート電極やゲート配線と
同じ材料で形成され、ゲート電極やゲート配線とつながっている領域がある。よって、そ
のような領域もゲート電極やゲート配線と呼んでも良い。
【0022】
また、例えば、マルチゲートのトランジスタにおいて、1つのトランジスタのゲート電極
と、別のトランジスタのゲート電極とは、ゲート電極と同じ材料で形成された導電膜で接
続される場合が多い。そのような領域は、ゲート電極とゲート電極とを接続させるための
領域であるため、ゲート配線と呼んでも良いが、マルチゲートのトランジスタを1つのト
ランジスタであると見なすことも出来るため、ゲート電極と呼んでも良い。つまり、ゲー
ト電極やゲート配線と同じ材料で形成され、それらとつながって配置されているものは、
ゲート電極やゲート配線と呼んでも良い。また、例えば、ゲート電極とゲート配線とを接
続してさせている部分の導電膜も、ゲート電極と呼んでも良いし、ゲート配線と呼んでも
良い。
【0023】
なお、ゲート端子とは、ゲート電極の領域や、ゲート電極と電気的に接続されている領域
について、その一部分のことを言う。
【0024】
なお、ソースとは、ソース領域とソース電極とソース配線(ソース線またはソース信号線
等とも言う)とを含んだ全体、もしくは、それらの一部のことを言う。ソース領域とは、
P型不純物(ボロンやガリウムなど)やN型不純物(リンやヒ素など)が多く含まれる半
導体領域のことを言う。従って、少しだけP型不純物やN型不純物が含まれる領域、いわ
ゆる、LDD(Lightly Doped Drain)領域は、ソース領域には含ま
れない。ソース電極とは、ソース領域とは別の材料で形成され、ソース領域と電気的に接
続されて配置されている部分の導電層のことを言う。ただし、ソース電極は、ソース領域
も含んでソース電極と呼ぶこともある。ソース配線とは、各画素のソース電極の間を接続
したり、ソース電極と別の配線とを接続したりするための配線のことを言う。
【0025】
しかしながら、ソース電極としても機能し、ソース配線としても機能するような部分も存
在する。そのような領域は、ソース電極と呼んでも良いし、ソース配線と呼んでも良い。
つまり、ソース電極とソース配線とが、明確に区別できないような領域も存在する。例え
ば、延伸して配置されているソース配線とオーバーラップしてソース領域がある場合、そ
の領域はソース配線として機能しているが、ソース電極としても機能していることになる
。よって、そのような領域は、ソース電極と呼んでも良いし、ソース配線と呼んでも良い

【0026】
また、ソース電極と同じ材料で形成され、ソース電極とつながっている領域や、ソース電
極とソース電極とを接続する部分も、ソース電極と呼んでも良い。また、ソース領域とオ
ーバーラップしている部分も、ソース電極と呼んでも良い。同様に、ソース配線と同じ材
料で形成され、ソース配線とつながっている領域も、ソース配線と呼んでも良い。このよ
うな領域は、厳密な意味では、別のソース電極と接続させる機能を有していたりすること
がない場合がある。しかし、製造マージンなどの関係で、ソース電極やソース配線と同じ
材料で形成され、ソース電極やソース配線とつながっている領域がある。よって、そのよ
うな領域もソース電極やソース配線と呼んでも良い。
【0027】
また、例えば、ソース電極とソース配線とを接続してさせている部分の導電膜も、ソース
電極と呼んでも良いし、ソース配線と呼んでも良い。
【0028】
なお、ソース端子とは、ソース領域の領域や、ソース電極や、ソース電極と電気的に接続
されている領域について、その一部分のことを言う。
【0029】
なお、ドレインについては、ソースと同様である。
【0030】
なお、トランジスタはその構造上、ソースとドレインの区別が困難である。さらに、回路
の動作によっては、電位の高低が入れ替わる場合もある。したがって、本明細書中では、
ソースとドレインは特に特定せず、第1の電極、第2の電極と記述する。例えば、第1の
電極がソースである場合には、第2の電極とはドレインを指し、逆に第1の電極がドレイ
ンである場合には、第2の電極とはソースを指すものとする。
【0031】
なお、本発明において、ある物の上に形成されている、あるいは、〜上に形成されている
、というように、〜の上に、あるいは、〜上に、という記載については、ある物の上に直
接接していることに限定されない。直接接してはいない場合、つまり、間に別のものが挟
まっている場合も含むものとする。従って例えば、層Aの上に(もしくは層A上に)、層
Bが形成されている、という場合は、層Aの上に直接接して層Bが形成されている場合と
、層Aの上に直接接して別の層(例えば層Cや層Dなど)が形成されていて、その上に直
接接して層Bが形成されている場合とを含むものとする。また、〜の上方に、という記載
についても同様であり、ある物の上に直接接していることに限定されず、間に別のものが
挟まっている場合も含むものとする。従って例えば、層Aの上方に、層Bが形成されてい
る、という場合は、層Aの上に直接接して層Bが形成されている場合と、層Aの上に直接
接して別の層(例えば層Cや層Dなど)が形成されていて、その上に直接接して層Bが形
成されている場合とを含むものとする。なお、〜の下に、あるいは、〜の下方に、の場合
についても、同様であり、直接接している場合と、接していない場合とを含むこととする

【0032】
なお、本発明においては、1画素とは、1つの色要素を示すものとする。従って、R(赤
)G(緑)B(青)の色要素からなるカラー表示装置の場合には、画像の最小単位は、R
の画素とGの画素とBの画素との3画素から構成されるものとする。なお、色要素は、3
色に限定されず、それ以上の数を用いてもよいし、RGB以外の色を用いてもよい。例え
ば、白色(W)を加えてRGBWとしてもよい。また、RGBに、例えば、イエロー、シ
アン、マゼンダなど1色以上を追加したものでもよい。また、例えば、RGBの中の少な
くとも1色について、類似した色を追加してもよい。例えば、R、G、B1、B2として
もよい。B1とB2とは、どちらも青色であるが、波長が異なっている。このような色要
素を用いることにより、より実物に近い表示を行うことができたり、消費電力を低減した
りすることが出来る。
【0033】
なお、本発明において、画素は、マトリクス状に配置(配列)されている場合を含んでい
る。ここで、画素がマトリクスに配置(配列)されているとは、縦縞と横縞を組み合わせ
たいわゆる格子状にストライプ配置されている場合を含んでいる。そして、3色の色要素
(例えばRGB)でフルカラー表示を行う場合に、3つの色要素のドットがいわゆるデル
タ配置されている場合も含むものとする。さらに、ベイヤー配置されている場合も含んで
いる。
【0034】
なお、本明細書中では、発光素子として、有機EL素子を例に挙げて説明するが、本発明
の内容は、有機EL素子を用いた表示装置以外にも適用することが可能である。例えば、
EL素子(有機EL素子、無機EL素子又は有機物及び無機物を含むEL素子)、電子放
出素子、液晶素子、電子インク、グレーティングライトバルブ(GLV)、プラズマディ
スプレイ(PDP)、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)、圧電セラミック
ディスプレイ、カーボンナノチューブ、など、電気磁気的作用によりコントラストが変化
する表示媒体を用いた表示装置に適用することができる。なお、EL素子を用いた表示装
置としてはELディスプレイ、電子放出素子を用いた表示装置としてはフィールドエミッ
ションディスプレイ(FED)やSED方式平面型ディスプレイ(SED:Surfac
e−conduction Electron−emitter Disply)など、
液晶素子を用いた表示装置としては液晶ディスプレイ、透過型液晶ディスプレイ、半透過
型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、電子インクを用いた表示装置としては電
子ペーパーがある。
【発明の効果】
【0035】
本発明では、面積階調方式と時間階調方式を組み合わせることにより、多階調表示が可能
となるとともに、擬似輪郭を低減することが可能となる。したがって、表示品位が向上し
、綺麗な画像をみることが出来るようになる。また、従来の時間階調方式よりもデューテ
ィー比(1フレームにおける点灯期間の割合)を向上させることができ、発光素子にかか
る電圧が小さくなる。したがって、消費電力を低減でき、発光素子の劣化も少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図2】本発明の駆動方式において、擬似輪郭が低減する原因を示す図。
【図3】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図4】本発明の駆動方式において、擬似輪郭が低減する原因を示す図。
【図5】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図6】本発明の駆動方式において、擬似輪郭が低減する原因を示す図。
【図7】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図8】本発明の駆動方式において、擬似輪郭が低減する原因を示す図。
【図9】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図10】本発明の駆動方式において、擬似輪郭が低減する原因を示す図。
【図11】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図12】本発明の駆動方式において、擬似輪郭が低減する原因を示す図。
【図13】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図14】本発明の駆動方式において、擬似輪郭が低減する原因を示す図。
【図15】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図16】本発明の駆動方式において、擬似輪郭が低減する原因を示す図。
【図17】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図18】本発明の駆動方式において、擬似輪郭が低減する原因を示す図。
【図19】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図20】本発明の駆動方式でガンマ補正を行った場合のサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図21】本発明の駆動方式でガンマ補正を行った場合の階調数と輝度の関係を示す図。
【図22】本発明の駆動方式でガンマ補正を行った場合のサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図23】本発明の駆動方式でガンマ補正を行った場合の階調数と輝度の関係を示す図。
【図24】画素の信号を書き込む期間と点灯期間が分離されている場合のタイミングチャートの一例を示す図。
【図25】画素の信号を書き込む期間と点灯期間が分離されている場合の画素構成の一例を示す図。
【図26】画素の信号を書き込む期間と点灯期間が分離されている場合の画素構成の一例を示す図。
【図27】画素の信号を書き込む期間と点灯期間が分離されている場合の画素構成の一例を示す図。
【図28】画素の信号を書き込む期間と点灯期間が分離されていない場合のタイミングチャートの一例を示す図。
【図29】画素の信号を書き込む期間と点灯期間が分離されていない場合の画素構成の一例を示す図。
【図30】1ゲート選択期間中に2行分選択するためのタイミングチャートの一例を示す図。
【図31】画素の信号を消去する動作を行う場合のタイミングチャートの一例を示す図。
【図32】画素の信号を消去する動作を行う場合の画素構成の一例を示す図。
【図33】画素の信号を消去する動作を行う場合の画素構成の一例を示す図。
【図34】画素の信号を消去する動作を行う場合の画素構成の一例を示す図。
【図35】本発明の駆動方式を用いた表示装置の画素部レイアウトの一例を示す図。
【図36】本発明の駆動方式を用いた表示装置の画素部レイアウトの一例を示す図。
【図37】本発明の駆動方式を用いた表示装置の画素部レイアウトの一例を示す図。
【図38】本発明の駆動方式を用いた表示装置の画素部レイアウトの一例を示す図。
【図39】本発明の駆動方式を用いた表示装置の画素部レイアウトの一例を示す図。
【図40】本発明の駆動方式を用いた表示装置の一例を示す図。
【図41】本発明の駆動方式を用いた表示装置の一例を示す図。
【図42】本発明の駆動方式を用いた表示装置の一例を示す図。
【図43】本発明の表示装置に用いるトランジスタの断面構造を示す図。
【図44】本発明の表示装置に用いるトランジスタの断面構造を示す図。
【図45】本発明の表示装置に用いるトランジスタの断面構造を示す図。
【図46】本発明の表示装置に用いるトランジスタの構造を示す図。
【図47】本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。
【図48】本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。
【図49】本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。
【図50】本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。
【図51】本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。
【図52】本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。
【図53】本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。
【図54】本発明の表示装置に用いるトランジスタの断面構造を示す図。
【図55】本発明の表示装置に用いるトランジスタの上面図。
【図56】本発明の表示装置に用いるトランジスタのマスクパターンの一例を示す図。
【図57】本発明の表示装置に用いるトランジスタのマスクパターンの一例を示す図。
【図58】本発明の表示装置に用いるトランジスタのマスクパターンの一例を示す図。
【図59】本発明の駆動方式を制御するハードウェアの一例を示す図。
【図60】本発明の駆動方式を用いたELモジュールの一例を示す図。
【図61】本発明の駆動方式を用いた表示パネルの構成例を示す図。
【図62】本発明の駆動方式を用いたELテレビ受像機の一例を示す図。
【図63】本発明の駆動方式が適用される電子機器の一例を示す図。
【図64】従来の駆動方式において、擬似輪郭が発生する原因を示す図。
【図65】従来の駆動方式において、擬似輪郭が発生する原因を示す図。
【図66】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図67】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図68】本発明の駆動方式によるサブフレーム及びサブ画素の選択方法の一例を示す図。
【図69】EL層を形成するための蒸着装置の構成を示す図。
【図70】EL層を形成するための蒸着装置の構成を示す図。
【図71】本発明の駆動方式を用いた表示パネルの構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、本発明は多くの異なる
態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその
形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実
施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0038】
(実施の形態1)
本実施形態では、本発明の駆動方式を4ビット表示(16階調)の場合、及び6ビット表
示(64階調)の場合に適用した例について述べる。
【0039】
本実施形態の駆動方式は、1つの画素を複数のサブ画素に分割し、点灯しているサブ画素
の数や面積を制御して階調を表現する面積階調方式と、1フレームを複数のサブフレーム
に分割し、各サブフレームに、発光回数や発光時間などの重み付けを行い、重み付けの総
量を階調ごとに差を付けることによって階調を表現する時間階調方式を組み合わせるもの
である。つまり、1つの画素を、m個(mはm≧2の整数)のサブ画素に分割し、m個の
サブ画素の面積比を2:2:2:・・・・:2m−3:2m−2:2m−1とする
。また、1フレームをn個(nはn≧2の整数)のサブフレームに分割し、n個のサブフ
レームの点灯期間の長さの比を2:2:22m:・・・・:2(n−3)m:2(n
−2)m:2(n−1)mとする。そして、n個の各サブフレームにおいてm個の各サブ
画素の点灯のさせ方を制御することにより、階調を表現する。
【0040】
まず、4ビット階調(16階調)の場合について考える。始めに、各階調の表現方法、つ
まり、各階調において、各サブフレームで各サブ画素をどのように点灯させるのかについ
て説明する。本実施形態では、1つの画素を、各サブ画素の面積比が1:2となるように
、2個のサブ画素(SP1、SP2)に分割し、1フレームを、各サブフレームの点灯期
間の比率が1:4となるように、2個のサブフレーム(SF1、SF2)に分割した場合
を例に挙げて説明する。なお、この例は、m=2、n=2に対応する。
【0041】
ここで、各サブ画素の面積を、SP1=1、SP2=2、各サブフレームの点灯期間をS
F1=1、SF2=4とした場合の各階調の表現方法を図1に示す。なお、図1の見方と
して、各サブフレームにおいて○印がついているサブ画素は点灯し、×印がついているサ
ブ画素は非点灯であることを示している。
【0042】
本実施の形態では、各サブ画素の面積と各サブフレームの点灯期間の積を、実質的な発光
強度と考える。例えば、サブフレーム1(SF1)では、サブ画素1(SP1)のみが点
灯した場合、サブ画素1の面積が1であるため、発光強度は1となる。また、サブ画素2
(SP2)のみが点灯した場合、サブ画素2の面積が2であるため、発光強度は2となる
。一方、サブフレーム2(SF2)では、サブ画素1のみが点灯した場合、サブ画素1の
面積は1であるが、サブフレーム2の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間の4倍となっ
ているため、発光強度は4となる。また、サブ画素2のみが点灯した場合、サブ画素2の
面積は2であるが、サブフレーム2の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間の4倍となっ
ているため、発光強度は8となる。このように、サブ画素の面積とサブフレームの点灯期
間の組合せによって、異なる発光強度を作り出すことができ、この発光強度でもって階調
を表現する。
【0043】
例えば、階調数1を表現する場合は、サブフレーム1でサブ画素1を点灯させる。階調数
2を表現する場合は、サブフレーム1でサブ画素2を点灯させる。階調数3を表現する場
合は、サブフレーム1でサブ画素1とサブ画素2を点灯させる。階調数6を表現する場合
は、サブフレーム1でサブ画素2を点灯させ、サブフレーム2でサブ画素1を点灯させる
。その他の階調数についても同様に、各サブフレームで点灯させる各サブ画素を選択する

【0044】
以上のように、各サブフレームで点灯させるサブ画素を選択することにより、4ビット階
調(16階調)を表現することができる。
【0045】
本実施の形態の駆動方式を用いると、擬似輪郭を低減させることができる。例えば、図1
において、画素Aでは、階調数7を表示し、画素Bでは、階調数8で表示しているとする
。その場合の、各サブフレームにおける各サブ画素の点灯・非点灯の状態を、図2に示す
。例えば、視線が動いたとすると、視線の追い方によって、あるときは階調数が8(=8
)と感じ、あるときは、階調数が10(=2+8)と感じる。本来は、階調数が7と8に
見えるべきであるのに、階調数が8や10に見えてしまい、擬似輪郭が発生してしまう。
しかし、階調のずれが従来の駆動方式よりも小さくなるため、擬似輪郭が低減される。
【0046】
なお、各サブフレームにおける点灯期間の長さは1、4であるとしたが、これに限定され
ない。また、サブフレームの分割数は2個としたが、これに限定されない。
【0047】
例えば、一般にn個のサブフレームのうち少なくとも1個のサブフレームを、そのサブフ
レームが有する点灯期間の半分の点灯期間を有する2個のサブフレームにさらに分割して
もよい。特に、点灯期間をさらに分割するサブフレームとして、前記n個のサブフレーム
のうち最長の点灯期間を有するサブフレームを選択してもよい。
【0048】
つまり、4ビット階調(16階調)の場合、図1において最長の点灯期間4を有するサブ
フレーム2を、その半分の点灯期間2を有する2個のサブフレームにさらに分割してもよ
い。そこで、1つの画素を、各サブ画素の面積比が1:2となるように、2個のサブ画素
(SP1、SP2)に分割し、1フレームを、各サブフレームの点灯期間の比率が1:2
:2となるように、3個のサブフレーム(SF1、SF2、SF3)に分割した例を、図
3に示す。ここで、各サブ画素の面積を、SP1=1、SP2=2、各サブフレームの点
灯期間をSF1=1、SF2=2、SF3=2とする。
【0049】
図3において、サブフレーム1(SF1)では、サブ画素1(SP1)のみが点灯した場
合、サブ画素1の面積が1であるため、発光強度は1となる。また、サブ画素2(SP2
)のみが点灯した場合、サブ画素2の面積が2であるため、発光強度は2となる。一方、
サブフレーム2(SF2)及びサブフレーム3(SF3)では、サブ画素1のみが点灯し
た場合、サブ画素1の面積は1であるが、サブフレーム2及びサブフレーム3の点灯期間
がサブフレーム1の点灯期間の2倍となっているため、発光強度は2となる。また、サブ
画素2のみが点灯した場合、サブ画素2の面積は2であるが、サブフレーム2及びサブフ
レーム3の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間の2倍となっているため、発光強度は4
となる。このように、サブ画素の面積とサブフレームの点灯期間の組合せによって、異な
る発光強度を作り出すことができ、この発光強度でもって4ビット階調(16階調)を表
現する。
【0050】
図3のような駆動方式を用いて、擬似輪郭を低減させることができる。例えば、図3にお
いて、画素Aでは、階調数7を表示し、画素Bでは、階調数8で表示しているとする。そ
の場合の、各サブフレームにおける各サブ画素の点灯・非点灯の状態を、図4に示す。例
えば、視線が動いたとすると、視線の追い方によって、あるときは階調数が6(=4+2
)と感じ、あるときは、階調数が7(=1+2+4)と感じる。本来は、階調数が7と8
に見えるべきであるのに、階調数が6や7に見えてしまい、擬似輪郭が発生してしまう。
しかし、階調のずれが従来の駆動方式よりも小さくなるため、擬似輪郭が低減される。
【0051】
このように、各サブフレームの点灯期間をより短くしたり、サブフレームの分割数を増や
すことにより、目が誤魔化され、視線が動いた場合の階調のずれがより小さくなる。した
がって、擬似輪郭を低減させる効果が大きくなる。なお、点灯期間をさらに分割するサブ
フレームは、最長の点灯期間を有するサブフレームに限定されないが、特に、最長の点灯
期間を有するサブフレームをその半分の点灯期間を有する2個のサブフレームにさらに分
割した方が、擬似輪郭を低減させる効果がより大きくなるため、より望ましい。
【0052】
なお、各サブフレームの点灯期間をより短くしたり、分割数を増やすことにより、同じ階
調数を表現するための各サブフレームにおけるサブ画素の選択方法が増える。したがって
、各サブフレームにおける各サブ画素の選択方法は、これに限定されない。例えば、階調
数8を表現する場合、図3では、サブフレーム2及びサブフレーム3でサブ画素2を点灯
させていたが、サブフレーム2でサブ画素1及びサブ画素2を点灯させ、サブフレーム3
でサブ画素1を点灯させてもよい。この場合を図5に示す。
【0053】
なお、図5のような駆動方式を用いて、擬似輪郭を低減させることができる。例えば、図
5において、画素Aでは、階調数7を表示し、画素Bでは、階調数8で表示しているとす
る。その場合の、各サブフレームにおける各サブ画素の点灯・非点灯の状態を、図6に示
す。例えば、視線が動いたとすると、視線の追い方によって、あるときは階調数が7(=
1+2+2+2)と感じ、あるときは、階調数が8(=4+2+2)と感じる。本来は、
階調数が7と8に見えるべきであり、正しく見えている。よって、従来の駆動方式よりも
擬似輪郭が低減される。
【0054】
このように、擬似輪郭が特に出やすい階調数に対して、選択的に各サブフレームにおける
サブ画素の選択方法を変えることにより、擬似輪郭を低減させる効果を大きくすることが
できる。
【0055】
なお、各サブフレームの点灯期間の順序は、これに限定されない。例えば、図5において
、各サブフレームの点灯期間をSF1=1、SF2=2、SF3=2としたが、SF1=
2、SF2=1、SF3=2としてもよいし、SF1=2、SF2=2、SF3=1とし
てもよい。なお、各サブフレームの点灯期間の順序は、点灯期間の昇順もしくは降順とな
るのが望ましい。なぜならば、各サブフレームの点灯期間の順序を点灯期間の昇順もしく
は降順とすることにより、視線が動いたときの階調のずれを、従来の駆動方式よりもより
小さくすることができるため、従来の駆動方式よりも擬似輪郭をより低減できるからであ
る。
【0056】
なお、点灯期間の長さは、全体の階調数(ビット数)や全体のサブフレーム数などにより
、適宜変わるものである。よって、点灯期間の長さが同じであっても、全体の階調数(ビ
ット数)や全体のサブフレーム数が変われば、実際に点灯している期間の長さ(例えば、
何μsであるか)については、変わる可能性がある。
【0057】
なお、点灯期間は、ずっと点灯し続ける場合に用いるものであり、点灯回数は、ある時間
内において、点滅し続ける場合に用いるものである。点灯回数を用いる代表的なディスプ
レイは、プラズマディスプレイである。点灯期間を用いる代表的なディスプレイは、有機
ELディスプレイである。
【0058】
なお、本実施形態では、サブ画素の数は2個としていたが、これに限定されない。例えば
、1つの画素を3個のサブ画素に分割してもよい。また、各サブ画素の面積比は1:2と
していたが、これに限定されない。例えば、1:4に分割してもよいし、1:8に分割し
てもよい。また、1:2:4に分割してもよい。
【0059】
例えば、各サブ画素の面積比を1:1とすると、同じサブフレームでどちらのサブ画素を
発光させても発光強度は等しくなる。したがって、同じ階調数を表現する際に、どちらの
サブ画素を発光させるかを切り換えてもよい。これにより、特定のサブ画素のみ集中して
発光することを防ぐことができ、画素の焼き付きを防止できる。
【0060】
なお、m個(mはm≧2の整数)のサブ画素のうち、m個のサブ画素の面積比を2:2
:2:・・・・:2m−3:2m−2:2m−1とし、n個(nはn≧2の整数)の
サブフレームのうち、n個のサブフレームの点灯期間の長さの比を2:2:22m
・・・・:2(n−3)m:2(n−2)m:2(n−1)mとすることにより、少ない
サブ画素数及び少ないサブフレーム数で、より多くの階調を表現することが可能となる。
また、この方法で表現できる階調は、階調の変化率が一定となるため、よりなめらかな階
調表示が可能となり、画質を向上させることができる。
【0061】
次に、6ビット階調(64階調)の場合について考える。本実施形態では、1つの画素を
、各サブ画素の面積比が1:2となるように、2個のサブ画素(SP1、SP2)に分割
し、1フレームを、各サブフレームの点灯期間の比率が1:4:16となるように、3個
のサブフレーム(SF1、SF2、SF3)に分割した場合を例に挙げて説明する。なお
、この例は、m=2、n=3に対応する。
【0062】
ここで、各サブ画素の面積を、SP1=1、SP2=2、各サブフレームの点灯期間をS
F1=1、SF2=4、SF3=16とした場合の各階調の表現方法を図7に示す。
【0063】
サブフレーム1(SF1)では、サブ画素1(SP1)のみが点灯した場合、サブ画素1
の面積が1であるため、発光強度は1となる。また、サブ画素2(SP2)のみが点灯し
た場合、サブ画素2の面積が2であるため、発光強度は2となる。一方、サブフレーム2
(SF2)では、サブ画素1のみが点灯した場合、サブ画素1の面積は1であるが、サブ
フレーム2の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間の4倍となっているため、発光強度は
4となる。また、サブ画素2のみが点灯した場合、サブ画素2の面積は2であるが、サブ
フレーム2の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間の4倍となっているため、発光強度は
8となる。同様に、サブフレーム3(SF3)では、サブ画素1のみが点灯した場合、サ
ブ画素1の面積は1であるが、サブフレーム3の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間の
16倍あるため、発光強度は16となる。また、サブ画素2のみが点灯した場合、サブ画
素2の面積は2であるが、サブフレーム3の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間の16
倍となっているため、発光強度は32となる。このように、サブ画素の面積とサブフレー
ムの点灯期間の組合せによって、異なる発光強度を作り出すことができ、この発光強度で
もって6ビット階調(64階調)を表現する。
【0064】
本発明の駆動方式を用いると、擬似輪郭を低減させることができる。例えば、図7におい
て、画素Aでは、階調数31を表示し、画素Bでは、階調数32で表示しているとする。
その場合の、各サブフレームにおける各サブ画素の点灯・非点灯の状態を、図8に示す。
例えば、視線が動いたとすると、視線の追い方によって、あるときは階調数が16(=1
6)と感じ、あるときは、階調数が45(=1+4+8+32)と感じる。本来は、階調
数が31と32に見えるべきであるのに、階調数が16や45に見えてしまい、擬似輪郭
が発生してしまう。しかし、階調のずれが従来の駆動方式よりも小さくなるため、擬似輪
郭が低減される。
【0065】
なお、各サブフレームにおける点灯期間の長さは1、4、16であるとしたが、これに限
定されない。また、サブフレームの分割数は3個としたが、これに限定されない。
【0066】
例えば、図7において最長の点灯期間16を有するサブフレーム3を、その半分の点灯期
間8を有する2個のサブフレームにさらに分割してもよい。そこで、1つの画素を、各サ
ブ画素の面積比が1:2となるように、2個のサブ画素(SP1、SP2)に分割し、1
フレームを、各サブフレームの点灯期間の比率が1:4:8:8となるように、4個のサ
ブフレーム(SF1、SF2、SF3、SF4)に分割した例を、図9に示す。ここで、
各サブ画素の面積を、SP1=1、SP2=2、各サブフレームの点灯期間をSF1=1
、SF2=4、SF3=8、SF4=8とする。
【0067】
図9において、サブフレーム1(SF1)では、サブ画素1(SP1)のみが点灯した場
合、サブ画素1の面積が1であるため、発光強度は1となる。また、サブ画素2(SP2
)のみが点灯した場合、サブ画素2の面積が2であるため、発光強度は2となる。一方、
サブフレーム2(SF2)では、サブ画素1のみが点灯した場合、サブ画素1の面積は1
であるが、サブフレーム2の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間の4倍となっているた
め、発光強度は4となる。また、サブ画素2のみが点灯した場合、サブ画素2の面積は2
であるが、サブフレーム2の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間の4倍となっているた
め、発光強度は8となる。同様に、サブフレーム3(SF3)及びサブフレーム4(SF
4)では、サブ画素1のみが点灯した場合、サブ画素1の面積は1であるが、サブフレー
ム3及びサブフレーム4の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間の8倍となっているため
、発光強度は8となる。また、サブ画素2のみが点灯した場合、サブ画素2の面積は2で
あるが、サブフレーム3及びサブフレーム4の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間の8
倍となっているため、発光強度は16となる。このように、サブ画素の面積とサブフレー
ムの点灯期間の組合せによって、異なる発光強度を作り出すことができ、この発光強度で
もって6ビット階調(64階調)を表現する。
【0068】
図9のような駆動方式を用いて、擬似輪郭を低減させることができる。例えば、図9にお
いて、画素Aでは、階調数31を表示し、画素Bでは、階調数32で表示しているとする
。その場合の、各サブフレームにおける各サブ画素の点灯・非点灯の状態を、図10に示
す。例えば、視線が動いたとすると、視線の追い方によって、あるときは階調数が24(
=16+8)と感じ、あるときは、階調数が29(=1+4+8+16)と感じる。本来
は、階調数が31と32に見えるべきであるのに、階調数が24や29に見えてしまい、
擬似輪郭が発生してしまう。しかし、階調のずれが従来の駆動方式よりも小さくなるため
、擬似輪郭が低減される。
【0069】
このように、各サブフレームの点灯期間をより短くしたり、サブフレームの分割数を増や
すことにより、目が誤魔化され、視線が動いた場合の階調のずれがより小さくなる。した
がって、擬似輪郭を低減させる効果が大きくなる。なお、点灯期間をさらに分割するサブ
フレームは、最長の点灯期間を有するサブフレームに限定されないが、特に、最長の点灯
期間を有するサブフレームをその半分の点灯期間を有する2個のサブフレームにさらに分
割した方が、擬似輪郭を低減させる効果がより大きくなるため、より望ましい。
【0070】
なお、各サブフレームの点灯期間をより短くしたり、分割数を増やすことにより、同じ階
調数を表現するための各サブフレームにおけるサブ画素の選択方法が増える。したがって
、各サブフレームにおける各サブ画素の選択方法は、これに限定されない。例えば、階調
数32を表現する場合、図9では、サブフレーム3及びサブフレーム4でサブ画素2を点
灯させていたが、サブフレーム3でサブ画素1及びサブ画素2を点灯させ、サブフレーム
4でサブ画素1を点灯させてもよい。この場合を図11に示す。
【0071】
なお、図11のような駆動方式を用いて、擬似輪郭を低減させることができる。例えば、
図11において、画素Aでは、階調数31を表示し、画素Bでは、階調数32で表示して
いるとする。その場合の、各サブフレームにおける各サブ画素の点灯・非点灯の状態を、
図12に示す。例えば、視線が動いたとすると、視線の追い方によって、あるときは階調
数が29(=1+4+8+8+8)と感じ、あるときは、階調数が32(=16+8+8
)と感じる。本来は、階調数が31と32に見えるべきであるのに、階調数が29や32
に見えてしまい、擬似輪郭が発生してしまう。しかし、階調のずれが従来の駆動方式より
も小さくなるため、擬似輪郭が低減される。
【0072】
このように、擬似輪郭が特に出やすい階調数に対して、選択的に各サブフレームにおける
サブ画素の選択方法を変えることにより、擬似輪郭を低減させる効果を大きくすることが
できる。
【0073】
なお、本実施形態では、サブ画素の数は2個としていたが、これに限定されない。また、
各サブ画素の面積比は1:2としていたが、これに限定されない。
【0074】
例えば、1つの画素を、各サブ画素の面積比が1:2:4となるように、3個のサブ画素
(SP1、SP2、SP3)に分割し、1フレームを、各サブフレームの点灯期間の比率
が1:8となるように、2個のサブフレーム(SF1、SF2)に分割した例を、図13
に示す。ここで、各サブ画素の面積を、SP1=1、SP2=2、SP3=4、各サブフ
レームの点灯期間をSF1=1、SF2=8とする。なお、この例は、m=3、n=2に
対応する。
【0075】
図13において、サブフレーム1(SF1)では、サブ画素1(SP1)のみが点灯した
場合、サブ画素1の面積が1であるため、発光強度は1となる。また、サブ画素2(SP
2)のみが点灯した場合、サブ画素2の面積が2であるため、発光強度は2となる。また
、サブ画素3(SP3)のみが点灯した場合、サブ画素3の面積が4であるため、発光強
度は4となる。一方、サブフレーム2(SF2)では、サブ画素1のみが点灯した場合、
サブ画素1の面積は1であるが、サブフレーム2の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間
の8倍となっているため、発光強度は8となる。また、サブ画素2のみが点灯した場合、
サブ画素2の面積は2であるが、サブフレーム2の点灯期間がサブフレーム1の点灯期間
の8倍となっているため、発光強度は16となる。また、サブ画素3のみが点灯した場合
、サブ画素3の面積は4であるが、サブフレーム2の点灯期間がサブフレーム1の点灯期
間の8倍となっているため、発光強度は32となる。このように、サブ画素の面積とサブ
フレームの点灯期間の組合せによって、異なる発光強度を作り出すことができ、この発光
強度でもって6ビット階調(64階調)を表現する。
【0076】
図13のような駆動方式を用いて、擬似輪郭を低減させることができる。例えば、図13
において、画素Aでは、階調数31を表示し、画素Bでは、階調数32で表示していると
する。その場合の、各サブフレームにおける各サブ画素の点灯・非点灯の状態を、図14
に示す。例えば、視線が動いたとすると、視線の追い方によって、あるときは階調数が1
6(=16)と感じ、あるときは、階調数が36(=4+32)と感じる。本来は、階調
数が31と32に見えるべきであるのに、階調数が16や36に見えてしまい、擬似輪郭
が発生してしまう。しかし、階調のずれが従来の駆動方式よりも小さくなるため、擬似輪
郭が低減される。
【0077】
また、図13において最長の点灯期間8を有するサブフレーム2を、その半分の点灯期間
4を有する2個のサブフレームにさらに分割してもよい。そこで、1つの画素を、各サブ
画素の面積比が1:2:4となるように、3個のサブ画素(SP1、SP2、SP3)に
分割し、1フレームを、各サブフレームの点灯期間の比率が1:4:4となるように、3
個のサブフレーム(SF1、SF2、SF3)に分割した例を、図15に示す。ここで、
各サブ画素の面積を、SP1=1、SP2=2、SP3=4、各サブフレームの点灯期間
をSF1=1、SF2=4、SF3=4とする。
【0078】
図15において、サブフレーム1(SF1)では、サブ画素1(SP1)のみが点灯した
場合、サブ画素1の面積が1であるため、発光強度は1となる。また、サブ画素2(SP
2)のみが点灯した場合、サブ画素2の面積が2であるため、発光強度は2となる。また
、サブ画素3(SP3)のみが点灯した場合、サブ画素3の面積が4であるため、発光強
度は4となる。一方、サブフレーム2(SF2)及びサブフレーム3(SF3)では、サ
ブ画素1のみが点灯した場合、サブ画素1の面積は1であるが、サブフレーム2の点灯期
間がサブフレーム1の点灯期間の4倍となっているため、発光強度は4となる。また、サ
ブ画素2のみが点灯した場合、サブ画素2の面積は2であるが、サブフレーム2の点灯期
間がサブフレーム1の点灯期間の4倍となっているため、発光強度は8となる。また、サ
ブ画素3のみが点灯した場合、サブ画素3の面積は4であるが、サブフレーム2の点灯期
間がサブフレーム1の点灯期間の4倍となっているため、発光強度は16となる。このよ
うに、サブ画素の面積とサブフレームの点灯期間の組合せによって、異なる発光強度を作
り出すことができ、この発光強度でもって6ビット階調(64階調)を表現する。
【0079】
図15のような駆動方式を用いて、擬似輪郭を低減させることができる。例えば、図15
において、画素Aでは、階調数31を表示し、画素Bでは、階調数32で表示していると
する。その場合の、各サブフレームにおける各サブ画素の点灯・非点灯の状態を、図16
に示す。例えば、視線が動いたとすると、視線の追い方によって、あるときは階調数が2
7(=1+2+8+16)と感じ、あるときは、階調数が28(=16+8+4)と感じ
る。本来は、階調数が31と32に見えるべきであるのに、階調数が27や28に見えて
しまい、擬似輪郭が発生してしまう。しかし、階調のずれが従来の駆動方式よりも小さく
なるため、擬似輪郭が低減される。
【0080】
このように、各サブフレームの点灯期間をより短くしたり、サブフレームの分割数を増や
すことにより、目が誤魔化され、視線が動いた場合の階調のずれがより小さくなる。した
がって、擬似輪郭を低減させる効果が大きくなる。なお、点灯期間をさらに分割するサブ
フレームは、最長の点灯期間を有するサブフレームに限定されないが、特に、最長の点灯
期間を有するサブフレームをその半分の点灯期間を有する2個のサブフレームにさらに分
割した方が、擬似輪郭を低減させる効果がより大きくなるため、より望ましい。
【0081】
なお、各サブフレームの点灯期間をより短くしたり、分割数を増やすことにより、同じ階
調数を表現するための各サブフレームにおけるサブ画素の選択方法が増える。したがって
、各サブフレームにおける各サブ画素の選択方法は、これに限定されない。例えば、階調
数32を表現する場合、図15では、サブフレーム2及びサブフレーム3でサブ画素3を
点灯させていたが、サブフレーム2でサブ画素1及びサブ画素3を点灯させ、サブフレー
ム3でサブ画素1及びサブ画素2を点灯させてもよい。この場合を図17に示す。
【0082】
なお、図17のような駆動方式を用いて、擬似輪郭を低減させることができる。例えば、
図17において、画素Aでは、階調数31を表示し、画素Bでは、階調数32で表示して
いるとする。その場合の、各サブフレームにおける各サブ画素の点灯・非点灯の状態を、
図18に示す。例えば、視線が動いたとすると、視線の追い方によって、あるときは階調
数が27(=1+2+8+4+4+8)と感じ、あるときは、階調数が32(=16+4
+8+4)と感じる。本来は、階調数が31と32に見えるべきであるのに、階調数が2
7や32に見えてしまい、擬似輪郭が発生してしまう。しかし、階調のずれが従来の駆動
方式よりも小さくなるため、擬似輪郭が低減される。
【0083】
このように、擬似輪郭が特に出やすい階調数に対して、選択的に各サブフレームにおける
サブ画素の選択方法を変えることにより、擬似輪郭を低減させる効果を大きくすることが
できる。
【0084】
なお、サブ画素の番号と面積の対応は、これに限定されない。例えば、図15において、
各サブ画素の面積をSP1=1、SP2=2、SP3=4としたが、SP1=1、SP2
=4、SP3=2としてもよいし、SP1=2、SP2=1、SP3=4としてもよいし
、SP1=4、SP2=2、SP3=1としてもよい。
【0085】
このように、本発明の駆動方式を用いることにより、サブフレーム数を多くせずに、擬似
輪郭を低減したり、階調数を大きくして表示させることが可能となる。また、従来の時間
階調方式に比べて、サブフレームの個数を少なくすることができるため、各サブフレーム
点灯期間を長く設けることができる。これにより、デューティー比を向上させることがで
き、発光素子にかかる電圧が小さくなる。したがって、消費電力を低減でき、発光素子の
劣化も少なくなる。
【0086】
なお、ある階調において、各サブフレームにおけるサブ画素の選択方法を時間的に、また
は、場所的に変更してもよい。つまり、時刻によって、各サブフレームにおけるサブ画素
の選択方法を変えてもよいし、画素によって、各サブフレームにおけるサブ画素の選択方
法を変えてもよい。さらに、時刻によって変えて、かつ、画素によっても変えてもよい。
【0087】
例えば、ある階調を表現するとき、フレーム数が奇数番目のときと、偶数番目のときとで
、各サブフレームにおけるサブ画素の選択方法を変えてもよい。例えば、6ビット階調(
64階調)の場合、フレーム数が奇数番目のときは、図15に示したサブ画素の選択方法
で階調を表現し、偶数番目のときは、図17に示したサブ画素の選択方法で階調を表現し
てもよい。このように、擬似輪郭が特に出やすい階調数に対するサブ画素の選択方法を、
フレーム数が奇数番目のときと、偶数番目のときとで変えることにより、擬似輪郭を低減
することができる。
【0088】
なお、ここでは、擬似輪郭が特に出やすい階調数に対するサブフレームの選択方法を変え
たが、任意の階調数に対して、サブ画素の選択方法を変えてもよい。
【0089】
また、ある階調を表現するとき、奇数行目の画素を表示するときと、偶数行目の画素を表
示するときとで、各サブフレームにおけるサブ画素の選択の仕方を変えてもよい。また、
ある階調を表現するとき、奇数列目の画素を表示するときと、偶数列目の画素を表示する
ときとで、各サブフレームにおけるサブ画素の選択の仕方を変えてもよい。
【0090】
また、ある階調を表現するとき、フレーム数が奇数番目のときと、偶数番目のときとで、
サブフレームの分割数や点灯期間の比率を変えてもよい。例えば、6ビット階調(64階
調)の場合、フレーム数が奇数番目のときは、サブフレームの点灯期間の比率を1:8と
した図13のようなサブ画素の選択方法で階調を表現し、フレーム数が偶数番目のときは
、サブフレームの点灯期間の比率を1:4:4とした図15のようなサブ画素の選択方法
で階調を表現してもよい。
【0091】
なお、各サブフレームの点灯期間の順序は、時刻によって変化してもよい。例えば、1フ
レーム目と2フレーム目とで、サブフレームの点灯期間の順序が変わってもよい。また、
サブフレームの点灯期間の順序は、場所によって変わってもよい。例えば、画素Aと画素
Bとで、サブフレームの点灯期間の順序が変わってもよい。また、それらを組み合わせて
、サブフレームの点灯期間の順序が、時刻によって変化して、かつ、場所によって変化し
てもよい。例えば、図15において、フレーム数が奇数番目のときは、各サブフレームの
点灯期間をSF1=1、SF2=4、SF3=4とし、フレーム数が偶数番目のときは、
SF1=4、SF2=1、SF3=4としてもよい。
【0092】
なお、本実施形態では、4ビット階調(16階調)や6ビット階調(64階調)の場合を
例に挙げたが、表示する階調数はこれに限定されない。例えば、1つの画素を、各サブ画
素の面積比が1:2となるように、2個のサブ画素(SP1、SP2)に分割し、1フレ
ームを、各サブフレームの点灯期間の比率が1:4:16:32:32となるように、5
個のサブフレーム(SF1〜SF5)に分割すると、8ビット階調(256階調)を表現
することができる。この場合の各サブフレームにおけるサブ画素の選択方法を図19、図
66、図67、図68に示す。図19は階調数0〜63、図66は階調数64〜127、
図67は階調数128〜191、図68は階調数192〜255におけるサブ画素の選択
方法を示す。
【0093】
これまでは、階調数が増えると、それに線形に比例して点灯期間が増えている場合につい
て述べた。そこで本実施形態では、ガンマ補正を行った場合について述べる。ガンマ補正
とは、階調数が増えると、非線形で点灯期間が増えていくようにしたものを指す。人間の
目は、輝度が線形に比例して大きくなっても、比例して明るくなっているとは感じない。
輝度が高くなるほど、明るさの差を感じにくくなっている。よって、人間の目で、明るさ
の差を感じるようにするためには、階調数が増えていくにしたがって、点灯期間をより長
くとる、つまり、ガンマ補正を行う必要がある。なお、階調数をx、輝度をyとすると、
輝度と階調数の関係は、以下の(1)式で表される。
【0094】
y = A×xγ ・・・・ (1)
【0095】
ただし、(1)式において、Aは、輝度yを0≦y≦1に規格化するための定数である。
ここで、階調数xの指数であるγがガンマ補正の程度を示すパラメータとなっている。
【0096】
最も単純な方法は、実際に表示するビット数(階調数)よりも、多くのビット数(階調数
)で表示できるようにしておく、というものである。例えば、6ビット階調(64階調)
で表示を行うとき、実際には、8ビット階調(256階調)を表示できるようにしておく
。そして、実際に表示するときには、階調数の輝度が非線形になるようにして、6ビット
階調(64階調)で表示する。これにより、ガンマ補正を実現出来る。
【0097】
一例として、6ビット階調(64階調)を表示できるようにしておいて、ガンマ補正を行
って5ビット階調(32階調)を表示する場合の各サブフレームにおけるサブ画素の選択
方法を図20に示す。図20は、全階調にわたってγ=2.2となるようなガンマ補正を
行って5ビット階調(32階調)を表示する場合の各サブフレームにおけるサブ画素の選
択方法を示している。なお、γ=2.2という値は人間の視覚特性を最もよく補うような
値となっており、輝度が高くなっても、最も適切な明るさの差を感じることができるよう
になる。図20では、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が3までは、実際には6ビッ
トの階調数0のサブフレームの選択方法で点灯させる。同様に、ガンマ補正済みの5ビッ
トでの階調数が4のときは、実際には6ビットの階調数1で表示させ、ガンマ補正済みの
5ビットでの階調数が6のときは、実際には6ビットの階調数2で表示させる。また、階
調数xと輝度yのグラフを図21に示す。図21(A)は、全階調での階調数xと輝度y
の関係を示し、図21(B)は、低階調側での階調数xと輝度yのグラフを示す。このよ
うに、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数と、6ビットでの階調数との対応表を作成し
、それに応じて、表示させればよい。これにより、γ=2.2となるようなガンマ補正を
実現出来る。
【0098】
ただし、図21(B)から分かるように、図20の場合、階調数0〜階調数3や、階調数
4〜階調数5、階調数6〜階調数7までは、同じ輝度で表示させることになる。なぜなら
、6ビット表示では階調数が十分でないため、輝度の違いを表現できないからである。こ
れを対策する方法として、次の2つが考えられる。
【0099】
1つ目の方法は、表示できるビット数をさらに増やすことである。6ビットではなく、7
ビット以上、好ましくは8ビット以上で表示できるようにする。その結果、低階調領域に
おいてもなめらかな表示を行うことができる。
【0100】
2つ目の方法は、低階調領域ではγ=2.2の関係を満足しないが、輝度が線形で変化す
るようにして、なめらかに表示させる方法である。この場合のサブフレームの選択方法を
図22に示す。図22では、5ビットでの階調数が17までは、6ビットでの階調数と同
じである。しかし、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が18のときは、実際には6ビ
ットの階調数19のサブフレームの選択方法で点灯させる。同様に、ガンマ補正済みの5
ビットでの階調数が19のときは、実際には6ビットの階調数21で表示させ、ガンマ補
正済みの5ビットでの階調数が20のときは、実際には6ビットの階調数24で表示させ
る。また、階調数xと輝度yのグラフを図23に示す。図23(A)は、全階調での階調
数xと輝度yの関係を示し、図23(B)は、低階調側での階調数xと輝度yのグラフを
示す。低階調領域では、輝度が線形に変化している。このようなガンマ補正を行うことに
より、低階調側がよりなめらかに表示できるようになる。
【0101】
つまり、低階調領域については、輝度を線形に比例するように変化させ、それ以外の階調
領域(高階調領域)については、輝度を非線形に変化させることにより、低階調領域がよ
りなめらかに表示できるようになる。
【0102】
なお、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数と、6ビットでの階調数との対応表は、適宜
変更することが可能である。よって、対応表を変更することにより、ガンマ補正の程度(
すなわち、γの値)を容易に変更することが可能である。よって、γ=2.2に限定され
ない。
【0103】
また、何ビット(例えばpビット、ここでpは整数)を表示できるようにしておいて、ガ
ンマ補正済みで何ビット(例えばqビット、ここでqは整数)で表示するのかについても
、これに限定されない。ガンマ補正済みで表示する場合、階調をなめらかに表現するため
には、ビット数pを出来るだけ大きくしておくことが望ましい。ただし、あまり大きくし
すぎると、サブフレーム数が多くなってしまうなど、弊害も出てきてしまう。よって、ビ
ット数qとビット数pとの関係は、q+2≦p≦q+5、とすることが望ましい。これに
より、階調をなめらかに表現しつつ、サブフレーム数も増えすぎない、ということを実現
できる。
【0104】
(実施の形態2)
本実施形態では、タイミングチャートの例について述べる。本実施形態では、1つの画素
を、各サブ画素の面積比が1:2となるように、2個のサブ画素(SP1、SP2)に分
割し、1フレームを、各サブフレームの点灯期間の比率が1:4:16となるように、3
個のサブフレーム(SF1、SF2、SF3)に分割した場合(図7)を例に挙げて説明
する。
【0105】
ここで、各サブ画素の面積を、SP1=1、SP2=2、各サブフレームの点灯期間をS
F1=1、SF2=4、SF3=16とする。
【0106】
まず、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されている場合のタイミングチ
ャートを図24に示す。
【0107】
なお、タイミングチャートとは、1フレームでの画素の発光のタイミングを示す図であり
、横方向は時間、縦方向は画素が配置されている行を示している。
【0108】
まず、信号書き込み期間において、1画面分の信号を全画素に入力する。この間は、画素
は点灯しない。信号書き込み期間が終了したのち、点灯期間が始まり、画素が点灯する。
そのときの点灯期間の長さは、1である。次に、次のサブフレームが始まり、信号書き込
み期間において、1画面分の信号を全画素に入力する。この間は、画素は点灯しない。信
号書き込み期間が終了したのち、点灯期間が始まり、画素が点灯する。そのときの点灯期
間の長さは、4である。
【0109】
同様のことを繰り返すことにより、点灯期間の長さが、1、4、16という順序で配置さ
れる。
【0110】
このように、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されている駆動方法は、
プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用い
る場合は、初期化の動作などが必要になる。しかしながら、図24では、簡単のため、省
略している。
【0111】
また、この駆動方法は、ELディスプレイ(有機ELディスプレイ、無機ELディスプレ
イ又は無機と有機とを含む素子からなるディスプレイなど)やフィールドエミッションデ
ィスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなど
に適用することも好適である。
【0112】
その場合の画素構成を図25に示す。図25は、走査線を複数設け、どの走査線を選択す
るかを制御して、発光させる発光素子の数を変えることにより、階調を表現する場合の構
成例である。なお、図25では、各サブ画素の面積を発光素子の数で表現している。した
がって、サブ画素1には発光素子を1個、サブ画素2には発光素子を2個記載している。
【0113】
まず、図25に示した画素の構成について説明する。サブ画素1は、第1の選択トランジ
スタ2511、第1の駆動トランジスタ2513、第1の保持容量2512、信号線25
15、第1の電源線2516、第1の走査線2517、第1の発光素子2514、第2の
電源線2518から構成される。
【0114】
第1の選択トランジスタ2511は、ゲート電極が、第1の走査線2517に接続され、
第1の電極が、信号線2515に接続され、第2の電極が、第1の保持容量2512の第
2の電極、及び第1の駆動トランジスタ2513のゲート電極と接続される。第1の保持
容量2512は、第1の電極が、第1の電源線2516に接続される。第1の駆動トラン
ジスタ2513は、第1の電極が、第1の電源線2516に接続され、第2の電極が、第
1の発光素子2514の第1の電極に接続される。第1の発光素子2514は、第2の電
極が、第2の電源線2518に接続される。
【0115】
サブ画素2は、第2の選択トランジスタ2521、第2の駆動トランジスタ2523、第
2の保持容量2522、信号線2515、第1の電源線2516、第2の走査線2527
、第2の発光素子2524、第3の電源線2528から構成される。なお、サブ画素2の
各素子及び配線の接続は、サブ画素1と同様であるため、説明を割愛する。
【0116】
次に、図25に示した画素の動作について説明する。ここでは、サブ画素1の動作につい
て説明する。第1の走査線2517の電位を高くすることにより、第1の走査線2517
を選択し、第1の選択トランジスタ2511をオン状態にして、信号線2515から信号
を第1の保持容量2512に入力する。すると、その信号に応じて、第1の駆動トランジ
スタ2513の電流が制御され、第1の電源線2516から、第1の発光素子2514に
電流が流れる。なお、サブ画素2の動作については、サブ画素1の動作と同様であるため
、説明を割愛する。
【0117】
このとき、第1及び第2の走査線のうち、どの走査線を選択するかによって、発光する発
光素子の数が変化する。例えば、第1の走査線2517のみを選択した場合は、第1の選
択トランジスタ2511のみがオン状態となり、第1の駆動トランジスタ2513のみの
電流が制御されるため、第1の発光素子2514のみが発光する。つまり、サブ画素1の
み発光する。一方、第2の走査線2527のみを選択した場合は、第2の選択トランジス
タ2521のみがオン状態となり、第2の駆動トランジスタ2523のみの電流が制御さ
れるため、第2の発光素子2524のみが発光する。つまり、サブ画素2のみ発光する。
また、第1及び第2の走査線2517、2527の両方を選択すると、第1及び第2の選
択トランジスタ2511、2521がオン状態となり、第1及び第2の駆動トランジスタ
2513、2523の電流が制御されるため、第1及び第2の発光素子2514、252
4の両方が発光する。つまり、サブ画素1とサブ画素2の両方が発光する。
【0118】
なお、信号書き込み期間においては、第2及び第3の電源線2518、2528の電位を
制御することにより、発光素子2514、2524に電圧が加わらないようにしておく。
例えば、SP1の場合、第2の電源線2518をフローティングにすればよい。もしくは
、第2の電源線2518の電位を信号線2515の電位よりも、第1の駆動トランジスタ
2513の閾値電圧分だけ低くすればよい。また、第2の電源線2518の電位を信号線
2515の電位と同程度、もしくはそれよりも高くしてもよい。その結果、信号書き込み
期間において、発光素子2514が点灯することを避けることが出来る。なお、SP2に
ついても同様である。
【0119】
なお、第2の電源線2518と第3の電源線2528は、それぞれ別の配線でもよいし、
共通の配線でもよい。
【0120】
なお、1つの画素をm個(mはm≧2の整数)のサブ画素に分割する場合、図25に示し
た画素構成を実現するためには、1つの画素が有する走査線の本数を2本以上m本以下と
し、m個のサブ画素のうち少なくとも1個のサブ画素が有する選択トランジスタを、他の
サブ画素が有する選択トランジスタと異なる走査線と接続すればよい。
【0121】
なお、図25は、走査線を複数設け、どの走査線を選択するかを制御して、発光させる発
光素子の数を変えることにより、階調を表現する場合の構成例であったが、信号線を複数
設け、どの信号線にどのような信号を入力するかを制御して、発光させる発光素子の数を
変えることにより、階調を表現ことも可能である。この場合の構成例を図26に示す。
【0122】
まず、図26に示した画素の構成について説明する。サブ画素1は、第1の選択トランジ
スタ2611、第1の駆動トランジスタ2613、第1の保持容量2612、第1の信号
線2615、第1の電源線2616、走査線2617、第1の発光素子2614、第2の
電源線2618から構成される。
【0123】
第1の選択トランジスタ2611は、ゲート電極が、走査線2617に接続され、第1の
電極が、第1の信号線2615に接続され、第2の電極が、第1の保持容量2612の第
2の電極、及び第1の駆動トランジスタ2613のゲート電極と接続される。第1の保持
容量2612は、第1の電極が、第1の電源線2616に接続される。第1の駆動トラン
ジスタ2613は、第1の電極が、第1の電源線2616に接続され、第2の電極が、第
1の発光素子2614の第1の電極に接続される。第1の発光素子2614は、第2の電
極が、第2の電源線2618に接続される。
【0124】
サブ画素2は、第2の選択トランジスタ2621、第2の駆動トランジスタ2623、第
2の保持容量2622、第2の信号線2625、第1の電源線2616、走査線2627
、第2の発光素子2624、第3の電源線2628から構成される。サブ画素2の各素子
及び配線の接続は、サブ画素1と同様であるため、説明を割愛する。
【0125】
次に、図26に示した画素の動作について説明する。ここでは、サブ画素1の動作につい
て説明する。走査線2617の電位を高くすることにより、走査線2617を選択し、第
1の選択トランジスタ2611をオン状態にして、第1の信号線2615から信号を第1
の保持容量2612に入力する。すると、その信号に応じて、第1の駆動トランジスタ2
613の電流が制御され、第1の電源線2616から第1の発光素子2614に電流が流
れる。なお、サブ画素2の動作については、サブ画素1の動作と同様であるため、説明を
割愛する。
【0126】
このとき、第1及び第2の信号線2615、2625に入力する信号によって、発光する
発光素子の数が変化する。例えば、第1の信号線2615にLoの信号を入力し、第2の
信号線2625にHiの信号を入力すると、第1の駆動トランジスタ2613のみがオン
状態となるため、第1の発光素子2614のみが発光する。つまり、サブ画素1のみが発
光する。一方、第1の信号線2615にHiの信号を入力し、第2の信号線2625にL
oの信号を入力すると、第2の駆動トランジスタ2623のみがオン状態となるため、第
2の発光素子2624のみが発光する。つまり、サブ画素2のみが発光する。また、第1
及び第2の信号線2615、2625にLoの信号を入力すると、第1及び第2の駆動ト
ランジスタ2613、2623が共にオン状態となるため、第1及び第2の発光素子26
14、2624が発光する。つまり、サブ画素1とサブ画素2の両方が発光する。
【0127】
なお、1つの画素をm個(mはm≧2の整数)のサブ画素に分割する場合、図26に示し
た画素構成を実現するためには、1つの画素が有する信号線の本数を2本以上m本以下と
し、m個のサブ画素のうち少なくとも1個のサブ画素が有する選択トランジスタを、他の
サブ画素が有する選択トランジスタと異なる信号線と接続すればよい。
【0128】
なお、図25、図26では、各サブ画素には共通の電源線(第1の電源線2518、26
18)が接続されていたが、図25、図26における第1の電源線に相当する電源線を複
数設け、サブ画素に加える電源電圧を変えてもよい。例えば、図25において、第1の電
源線に相当する電源線を2本にした場合の構成例を図27に示す。
【0129】
まず、図27に示した画素の構成について説明する。サブ画素1は、第1の選択トランジ
スタ2711、第1の駆動トランジスタ2713、第1の保持容量2712、信号線27
15、第1の電源線2716、第1の走査線2717、第1の発光素子2714、第2の
電源線2718から構成される。
【0130】
第1の選択トランジスタ2711は、ゲート電極が、第1の走査線2717に接続され、
第1の電極が、信号線2715に接続され、第2の電極が、第1の保持容量2712の第
2の電極、及び第1の駆動トランジスタ2713のゲート電極と接続される。第1の保持
容量2712は、第1の電極が、第1の電源線2716に接続される。第1の駆動トラン
ジスタ2713は、第1の電極が、第1の電源線2716に接続され、第2の電極が、第
1の発光素子2714の第1の電極に接続される。第1の発光素子2714は、第2の電
極が、第2の電源線2718に接続される。
【0131】
サブ画素2は、第2の選択トランジスタ2721、第2の駆動トランジスタ2723、第
2の保持容量2722、信号線2715、第4の電源線2736、第2の走査線2727
、第2の発光素子2724、第3の電源線2728から構成される。なお、サブ画素2の
各素子及び配線の接続は、サブ画素1と同様であるため、説明を割愛する。
【0132】
ここで、第1及び第4の電源線2716、2736に印加する電圧を制御することにより
、第1及び第2の発光素子2714、2724に流れる電流を制御することができる。そ
の結果、各サブ画素の発光強度を変えることができ、これにより階調を表現することがで
きる。
【0133】
なお、1つの画素をm個(mはm≧2の整数)のサブ画素に分割する場合、図27に示し
た画素構成を実現するためには、1つの画素が有する図25、図26における第1の電源
線に相当する電源線の本数を2本以上m本以下とし、m個のサブ画素のうち少なくとも1
個のサブ画素が有する駆動トランジスタを、他のサブ画素が有する駆動トランジスタと異
なる前記電源線と接続すればよい。
【0134】
次に、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されていない場合のタイミング
チャートを図28に示す。各行において、信号書き込み動作を行うと、すぐに点灯期間が
開始する。
【0135】
ある行において、信号を書き込み、所定の点灯期間が終了したのち、次のサブフレームに
おける信号の書き込み動作を開始する。これを繰り返すことにより、点灯期間の長さが、
1、4、16という順序で配置される。
【0136】
このようにすることにより、信号の書き込み動作が遅くても、1フレーム内にたくさんの
サブフレームを配置することが可能となる。
【0137】
このような駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラ
ズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になるが、図28では、簡単
のため、省略している。
【0138】
また、この駆動方法は、ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジ
タル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも
好適である。
【0139】
ここで、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されていない駆動方法を実現
するための画素構成を図29に示す。なお、このような駆動方法を実現するためには、同
時に複数の行を選択することが可能でなければならない。
【0140】
まず、図29に示した画素の構成について説明する。サブ画素1は、第1の選択トランジ
スタ2911、第2の選択トランジスタ2921、第1の駆動トランジスタ2913、第
1の保持容量2912、第1の信号線2915、第2の信号線2925、第1の電源線2
916、第1の走査線2917、第2の走査線2927、第1の発光素子2914、第2
の電源線2918から構成される。
【0141】
第1の選択トランジスタ2911は、ゲート電極が、第1の走査線2917に接続され、
第1の電極が、第1の信号線2915に接続され、第2の電極が、第2の選択トランジス
タ2921の第2の電極、及び第1の保持容量2912の第2の電極、及び第1の駆動ト
ランジスタ2913のゲート電極と接続される。第2の選択トランジスタ2921は、ゲ
ート電極が、第2の走査線2927に接続され、第1の電極が、第2の信号線2925に
接続される。第1の保持容量2912は、第1の電極が、第1の電源線2916に接続さ
れる。第1の駆動トランジスタ2913は、第1の電極が、第1の電源線2916に接続
され、第2の電極が、第1の発光素子2914の第1の電極に接続される。第1の発光素
子2914は、第2の電極が、第2の電源線2918に接続される。
【0142】
サブ画素2は、第3の選択トランジスタ2931、第4の選択トランジスタ2941、第
2の駆動トランジスタ2923、第2の保持容量2922、第1の信号線2915、第2
の信号線2925、第1の電源線2916、第3の走査線2937、第4の走査線294
7、第2の発光素子2924、第3の電源線2928から構成される。サブ画素2の各素
子及び配線の接続は、サブ画素1と同様であるため、説明を割愛する。
【0143】
次に、図29に示した画素の動作について説明する。ここでは、サブ画素1の動作につい
て説明する。第1の走査線2917の電位を高くすることにより、第1の走査線2917
を選択し、第1の選択トランジスタ2911をオン状態にして、第1の信号線2915か
ら信号を第1の保持容量2912に入力する。すると、その信号に応じて、第1の駆動ト
ランジスタ2913の電流が制御され、第1の電源線2916から、第1の発光素子29
14に電流が流れる。同様に、第2の走査線2927の電位を高くすることにより、第2
の走査線2927を選択し、第2の選択トランジスタ2921をオン状態にして、第2の
信号線2925から信号を第1の保持容量2912に入力する。すると、その信号に応じ
て、第1の駆動トランジスタ2913の電流が制御され、第1の電源線2916から、第
1の発光素子2914に電流が流れる。なお、サブ画素2の動作については、サブ画素1
の動作と同様であるため、説明を割愛する。
【0144】
第1の走査線2917と第2の走査線2927とは、別々に制御出来る。同様に、第3の
走査線2937と第4の走査線2947とは、別々に制御出来る。また、第1の信号線2
915と第2の信号線2925とは、別々に制御出来る。よって、同時に2行分の画素に
信号を入力することが可能であるため、図28のような駆動法が実現出来る。
【0145】
なお、図25の回路を用いて、図28のような駆動法を実現することも可能である。その
場合のタイミングチャートを図30に示す。図30に示すように、1ゲート選択期間を複
数(図30では2つ)のサブゲート選択期間に分割する。そして、各サブゲート選択期間
内で、各々の走査線の電位を高くすることにより、各々の走査線を選択し、その時に対応
する信号を信号線2515に入力する。例えば、ある1ゲート選択期間において、前半は
i行目を選択し、後半はj行目を選択する。すると、1ゲート選択期間において、あたか
も同時に2行分を選択したかのように動作させることが可能となる。
【0146】
なお、このような駆動方法の詳細については、例えば、特開2001−324958号公
報等に記載されており、その内容を本願と組み合わせて適用することが出来る。
【0147】
なお、図29では、走査線と信号線を複数設けた例を示したが、信号線を1本にし、第1
〜第4の選択トランジスタの第1の電極を信号線に接続してもよい。また、図29におけ
る第1の電源線に相当する電源線を複数設けてもよい。
【0148】
次に、画素の信号を消去する動作を行う場合のタイミングチャートを図31に示す。各行
において、信号書き込み動作を行い、次の信号書き込み動作が来る前に、画素の信号を消
去する。このようにすることにより、点灯期間の長さを容易に制御できるようになる。
【0149】
ある行において、信号を書き込み、所定の点灯期間が終了したのち、次のサブフレームに
おける信号の書き込み動作を開始する。もし、点灯期間が短い場合は、信号消去動作を行
い、強制的に非点灯状態にする。このようなことを繰り返すことにより、点灯期間の長さ
が、1、4、16という順序で配置される。
【0150】
なお、図31では、点灯期間が1と4の場合において、信号消去動作を行っているが、こ
れに限定されない。他の点灯期間においても、消去動作を行ってもよい。
【0151】
このようにすることにより、信号の書き込み動作が遅くても、1フレーム内にたくさんの
サブフレームを配置することが可能となる。また、消去動作を行う場合は、消去用のデー
タをビデオ信号と同様に取得する必要がないため、ソースドライバの駆動周波数も低減出
来る。
【0152】
このような駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラ
ズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になるが、図31では、簡単
のため、省略している。
【0153】
また、この駆動方法は、ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジ
タル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも
好適である。
【0154】
ここで、消去動作を行う場合の画素構成を図32に示す。図32に示す画素は、消去トラ
ンジスタを用いて消去動作を行う場合の構成例である。
【0155】
まず、図32に示した画素の構成について説明する。サブ画素1は、第1の選択トランジ
スタ3211、第1の駆動トランジスタ3213、第1の消去トランジスタ3219、第
1の保持容量3212、信号線3215、第1の電源線3216、第1の走査線3217
、第2の走査線3227、第1の発光素子3214、第2の電源線3218から構成され
る。
【0156】
第1の選択トランジスタ3211は、ゲート電極が、第1の走査線3217に接続され、
第1の電極が、信号線3215に接続され、第2の電極が、第1の消去トランジスタ32
19の第2の電極、及び第1の保持容量3212の第2の電極、及び第1の駆動トランジ
スタ3213のゲート電極と接続される。第1の消去トランジスタ3219は、ゲート電
極が、第2の走査線3227に接続され、第1の電極が、第1の電源線3216に接続さ
れる。第1の保持容量3212は、第1の電極が、第1の電源線3216に接続される。
第1の駆動トランジスタ3213は、第1の電極が、第1の電源線3216に接続され、
第2の電極が、第1の発光素子3214の第1の電極に接続される。第1の発光素子32
14は、第2の電極が、第2の電源線3218に接続される。
【0157】
サブ画素2は、第2の選択トランジスタ3221、第2の駆動トランジスタ3223、第
2の消去トランジスタ3229、第2の保持容量3222、信号線3215、第1の電源
線3216、第3の走査線3237、第4の走査線3247、第2の発光素子3224、
第3の電源線3228から構成される。サブ画素2の各素子及び配線の接続は、サブ画素
1と同様であるため、説明を割愛する。
【0158】
次に、図32に示した画素の動作について説明する。ここでは、サブ画素1の動作につい
て説明する。第1の走査線3217の電位を高くすることにより、第1の走査線3217
を選択し、第1の選択トランジスタ3211をオン状態にして、信号線3215から信号
を第1の保持容量3212に入力する。すると、その信号に応じて、第1の駆動トランジ
スタ3213、の電流が制御され、第1の電源線3216から第1の発光素子3214に
電流が流れる。
【0159】
信号を消去したい場合は、第2の走査線3227の電位を高くすることにより、第2の走
査線3227を選択し、第1の消去トランジスタ3219をオン状態にして、第1の駆動
トランジスタ3213がオフ状態になるようにする。すると、第1の発光素子3214に
は、電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作ることができ、点灯期間の長
さを自由に制御できるようになる。
【0160】
なお、サブ画素2の動作は、サブ画素1の動作と同様であるため、説明を割愛する。
【0161】
図32では、消去トランジスタ3219、3229を用いていたが、別の方法を用いるこ
とも出来る。なぜなら、強制的に非点灯期間をつくればよいので、発光素子3214、3
224に電流が供給されないようにすればよいからである。よって、第1の電源線321
6から、発光素子3214、3224を通って、第2及び第3の電源線3218、322
8に電流が流れる経路のどこかに、スイッチを配置して、そのスイッチのオンオフを制御
して、非点灯期間を作ればよい。あるいは、駆動トランジスタ3213、3223のゲー
ト・ソース間電圧を制御して、駆動トランジスタが強制的にオフになるようにすればよい

【0162】
ここで、駆動トランジスタを強制的にオフにする場合の画素構成の例を図33に示す。図
33に示した画素は、消去ダイオードを用いて駆動トランジスタを強制的にオフにする場
合の構成例である。
【0163】
まず、図33に示した画素の構成について説明する。サブ画素1は、第1の選択トランジ
スタ3311、第1の駆動トランジスタ3313、第1の保持容量3312、信号線33
15、第1の電源線3316、第1の走査線3317、第2の走査線3327、第1の発
光素子3314、第2の電源線3318、第1の消去ダイオード3319から構成される

【0164】
第1の選択トランジスタ3311は、ゲート電極が、第1の走査線3317に接続され、
第1の電極が、信号線3315に接続され、第2の電極が、第1の消去ダイオード331
9の第2の電極、及び第1の保持容量3312の第2の電極、及び第1の駆動トランジス
タ3313のゲート電極と接続される。第1の消去ダイオード3319は、第1の電極が
、第2の走査線3327に接続される。第1の保持容量3312は、第1の電極が、第1
の電源線3316に接続される。第1の駆動トランジスタ3313は、第1の電極が、第
1の電源線3316に接続され、第2の電極が、第1の発光素子3314の第1の電極に
接続される。第1の発光素子3314は、第2の電極が、第2の電源線3318に接続さ
れる。
【0165】
サブ画素2は、第2の選択トランジスタ3321、第2の駆動トランジスタ3323、第
2の保持容量3322、信号線3315、第1の電源線3316、第3の走査線3337
、第4の走査線3347、第2の発光素子3324、第3の電源線3328、第2の消去
ダイオード3329から構成される。サブ画素2の各素子及び配線の接続は、サブ画素1
と同様であるため、説明を割愛する。
【0166】
次に、図33に示した画素の動作について説明する。ここでは、サブ画素1の動作につい
て説明する。第1の走査線3317の電位を高くすることにより、第1の走査線3317
を選択し、第1の選択トランジスタ3311をオン状態にして、信号線3315から信号
を第1の保持容量3312に入力する。すると、その信号に応じて、第1の駆動トランジ
スタ3313の電流が制御され、第1の電源線3316から第1の発光素子3314に電
流が流れる。
【0167】
信号を消去したい場合は、第2の走査線3327の電位を高くすることにより、第2の走
査線3327を選択し、第1の消去ダイオード3319がオンして、第2の走査線332
7から第1の駆動トランジスタ3313のゲート電極へ電流が流れるようにする。その結
果、第1の駆動トランジスタ3313がオフ状態になる。すると、第1の電源線3316
から第1の発光素子3314に電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作る
ことができ、点灯期間の長さを自由に制御できるようになる。
【0168】
信号を保持しておきたい場合は、第2の走査線3327の電位を低くすることにより、第
2の走査線3327を非選択しておく。すると、第1の消去ダイオード3319がオフす
るので、第1の駆動トランジスタ3313のゲート電位は保持される。
【0169】
なお、サブ画素2の動作は、サブ画素1の動作と同様であるため、説明を割愛する。
【0170】
なお、消去ダイオード3319、3329は、整流性がある素子であれば、なんでもよい
。PN型ダイオードでもよいし、PIN型ダイオードでもよいし、ショットキー型ダイオ
ードでもよいし、ツェナー型ダイオードでもよい。
【0171】
また、ダイオード接続(ゲートとドレインを接続)されたトランジスタを用いてもよい。
その場合の回路図を図34に示す。第1及び第2の消去ダイオード3319、3329と
して、ダイオード接続されたトランジスタ3419、3429を用いている。なお、図3
4では、ダイオード接続されたトランジスタとしてNチャネル型を用いているが、これに
限定されない。Pチャネル型を用いてもよい。
【0172】
なお、さらに別の回路として、図25の回路を用いて、図31のような駆動法を実現する
ことも可能である。その場合のタイミングチャートを図30に示す。図30に示すように
、1ゲート選択期間を複数(図30では2つ)のサブゲート選択期間に分割する。そして
、各サブゲート選択期間内で、各々の走査線の電位を高くすることにより、各々の走査線
を選択し、その時に対応する信号(ビデオ信号と消去するための信号)を信号線2515
に入力する。例えば、i行目の画素には信号を書き込み、j行目の画素では信号を消去す
る場合、ある1ゲート選択期間において、前半のサブゲート選択期間ではi行目を選択し
、後半のサブゲート選択期間ではj行目を選択する。そして、i行目が選択されていると
きは、i行目の画素に入力すべきビデオ信号を信号線2515に入力する。一方、j行目
が選択されているときは、j行目の画素の駆動トランジスタがオフするような信号を信号
線2515に入力する。すると、1ゲート選択期間において、あたかも同時に2行分を選
択したかのように動作させることが可能となる。
【0173】
なお、このような駆動方法の詳細については、例えば、特開2001−324958号公
報等に記載されており、その内容を本願と組み合わせて適用することが出来る。
【0174】
なお、図32〜図34では、走査線を複数設けた例を示したが、信号線を複数設けてもよ
いし、図32〜図34における第1の電源線に相当する電源線を複数設けてもよい。
【0175】
なお、本実施の形態において示したタイミングチャートや画素構成や駆動方法は、一例で
あり、これに限定されない。様々なタイミングチャートや画素構成や駆動方法に適用する
ことが可能である。また、本実施形態で示した画素構成において、トランジスタの極性は
、これに限定されない。
【0176】
なお、本実施の形態において、1フレーム内に、点灯期間や信号書き込み期間や非点灯期
間が配置されていたが、これに限定されない。それ以外の動作期間が配置されていてもよ
い。例えば、発光素子に加える電圧を、通常とは逆の極性のものにするような期間、いわ
ゆる、逆バイアス期間を設けてもよい。逆バイアス期間を設けることにより、発光素子の
信頼性が向上する場合がある。
【0177】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1で述べた内容と自由に組み合わせて実
施することができる。
【0178】
(実施の形態3)
本実施形態では、本発明の表示装置における画素のレイアウトについて述べる。例として
、図25に示した回路図について、そのレイアウト図を図35に示す。なお、回路図やレ
イアウト図は、図25や図35に限定されない。
【0179】
図35では、第1及び第2の選択トランジスタ3511、3521、第1及び第2の駆動
トランジスタ3513、3523、第1及び第2の保持容量3512、3522、第1及
び第2の発光素子の電極3514、3524、信号線3515、電源線3516、第1及
び第2の走査線3517、3527が配置されている。サブ画素1(SP1)について、
第1の選択トランジスタ3511のソース電極とドレイン電極は各々、信号線3515と
第1の駆動トランジスタ3513のゲート電極に接続されている。第1の選択トランジス
タ3511のゲート電極は、第1の走査線3517に接続されている。第1の駆動トラン
ジスタ3513のソース電極とドレイン電極は各々、電源線3516と第1の発光素子の
電極3514に接続されている。第1の保持容量3512は、第1の駆動トランジスタ3
513のゲート電極と電源線3516の間に接続されている。サブ画素2(SP2)につ
いても、同様の接続関係がなされている。そして、第1及び第2の発光素子の電極351
4、3524の面積比が1:2となっている。
【0180】
信号線3515、電源線3516は、第2配線によって形成され、第1及び第2の走査線
3517、3527は、第1配線によって形成されている。
【0181】
図36には、サブ画素の面積比を1:2:4にした場合の画素のレイアウト図を示す。図
36では、第1、第2及び第3の選択トランジスタ3611、3621、3631、第1
、第2及び第3の駆動トランジスタ3613、3623、3633、第1、第2及び第3
の保持容量3612、3622、3632、第1、第2及び第3の発光素子の電極361
4、3624、3634、信号線3615、電源線3616、第1、第2及び第3の走査
線3617、3627、3637が配置されている。そして、第1、第2及び第3の発光
素子の電極3614、3624、3634の面積比が1:2:4となっている。
【0182】
トップゲート構造の場合は、基板、半導体層、ゲート絶縁膜、第1配線、層間絶縁膜、第
2配線、の順で膜が構成される。ボトムゲート構造の場合は、基板、第1配線、ゲート絶
縁膜、半導体層、層間絶縁膜、第2配線、の順で膜が構成される。
【0183】
なお、本実施形態では、駆動トランジスタをシングルゲート構造で記載したが、マルチゲ
ート構造でもよい。図35で、駆動トランジスタ3513、3523をダブルゲート構造
にしたレイアウト図を図37に示す。また、チャネル領域に関しては、シングルチャネル
構造でもよいし、マルチチャネル構造でもよい。
【0184】
なお、R(赤)、G(緑)、B(青)の各画素において、画素の総発光面積を変えてもよ
い。この場合の実施の形態を図38に示す。図38では、画素の総発光面積が大きい順に
G、R、Bとなっている。これにより、R、G、Bの適切な色バランスを実現でき、より
高精細なカラー表示が可能となる。
【0185】
また、R、G、B、W(白)構成において、RGB部のサブ画素の数とW部のサブ画素の
数とが異なってもよい。この場合の実施の形態を図39に示す。図39では、RGB部は
2個のサブ画素に分割されており、W部は3個のサブ画素に分割されている。これにより
、より高精細な白表示が可能となる。
【0186】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜実施の形態2で述べた内容と自由に
組み合わせて実施することができる。
【0187】
(実施の形態4)
本実施形態では、表示装置、および、信号線駆動回路や走査線駆動回路などの構成とその
動作について説明する。本実施形態では、1つの画素を2個のサブ画素(SP1、SP2
)に分割した場合を例に説明する。
【0188】
例えば、画素構成として、複数の走査線を設けるタイプを採用した場合を考える。まず、
画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されている場合、表示装置は、図40
(A)に示すように、画素部4001、第1及び第2の走査線駆動回路4002、400
3、信号線駆動回路4004を有している。この場合の画素構成は、一例として、図25
のようになっている。
【0189】
まずは、走査線駆動回路について説明する。第1及び第2の走査線駆動回路4002、4
003は、画素部4001に選択信号を順次出力する。第1及び第2の走査線駆動回路4
002、4003の構成の一例を図40(B)に示す。走査線駆動回路は、シフトレジス
タ4005やバッファ回路4006などから構成されている。
【0190】
次に、図40(B)に示した第1及び第2の走査線駆動回路4002、4003の動作を
簡単に説明する。シフトレジスタ4005には、クロック信号(G−CLK)、スタート
パルス(G−SP)、クロック反転信号(G−CLKB)が入力され、これらの信号のタ
イミングに従って、順次サンプリングパルスが出力される。出力されたサンプリングパル
スは、バッファ回路4006で増幅され、各走査線から画素部4001へ入力される。
【0191】
なお、バッファ回路4006の構成として、レベルシフタ回路を有してもよい。また、走
査線駆動回路4002は、シフトレジスタ4005やバッファ回路4006の他に、パル
ス幅制御回路などが配置されてもよい。
【0192】
ここで、第1の走査線駆動回路4002は、サブ画素1(SP1)に接続された走査線に
順次選択信号を出力するための駆動回路であり、第2の走査線駆動回路4003は、サブ
画素2(SP2)に接続された走査線に順次選択信号を出力するための駆動回路である。
なお、一般に、1つの画素をm個(mはm≧2の整数)のサブ画素に分割した場合、m個
の走査線駆動回路を設ければよい。
【0193】
次に、信号線駆動回路について説明する。信号線駆動回路4004は、画素部4001に
ビデオ信号を順次出力する。画素部4001では、ビデオ信号に従って、光の状態を制御
することにより、画像を表示する。信号線駆動回路4004から画素部4001へ入力す
るビデオ信号は、電圧である場合が多い。つまり、各画素に配置された発光素子や発光素
子を制御する素子は、信号線駆動回路4004から入力されるビデオ信号(電圧)によっ
て、状態を変化させる。画素に配置する発光素子の例としては、EL素子やFED(フィ
ールドエミッションディスプレイ)で用いる素子や液晶やDMD(デジタル・マイクロミ
ラー・デバイス)などがあげられる。
【0194】
信号線駆動回路4004の構成の一例を図40(C)に示す。信号線駆動回路4004は
、シフトレジスタ4007、第1ラッチ回路(LAT1)4008、第2ラッチ回路(L
AT2)4009、増幅回路4010などから構成されている。なお、増幅回路4010
の構成として、バッファ回路を有してもよいし、レベルシフタ回路を有してもよいし、デ
ジタル信号をアナログに変換する機能を有する回路を有してもよいし、ガンマ補正を行う
機能を有する回路を有してもよい。
【0195】
また、画素は、EL素子などの発光素子を有している。その発光素子に電流(ビデオ信号
)を出力する回路、すなわち、電流源回路を有していることもある。
【0196】
ここで、信号線駆動回路4004の動作を簡単に説明する。シフトレジスタ4007は、
クロック信号(S−CLK)、スタートパルス(SP)、クロック反転信号(S−CLK
B)が入力され、これらの信号のタイミングに従って、順次サンプリングパルスが出力さ
れる。
【0197】
シフトレジスタ4007より出力されたサンプリングパルスは、第1ラッチ回路(LAT
1)4008に入力される。第1ラッチ回路(LAT1)4008には、ビデオ信号線4
011より、ビデオ信号が入力されており、サンプリングパルスが入力されるタイミング
に従って、各列でビデオ信号を保持していく。
【0198】
第1ラッチ回路(LAT1)4008において、最終列までビデオ信号の保持が完了する
と、水平帰線期間中に、ラッチ制御線4012よりラッチパルス(Latch Puls
e)が入力され、第1ラッチ回路(LAT1)4008に保持されていたビデオ信号は、
一斉に第2ラッチ回路(LAT2)4009に転送される。その後、第2ラッチ回路(L
AT2)4009に保持されたビデオ信号は、1行分が同時に、増幅回路4010へと入
力される。そして、増幅回路4010から出力される信号は、画素部4001へ入力され
る。
【0199】
第2ラッチ回路(LAT2)4009に保持されたビデオ信号が増幅回路4010に入力
され、そして、画素部4001に入力されている間、シフトレジスタ4007においては
再びサンプリングパルスが出力される。つまり、同時に2つの動作が行われる。これによ
り、線順次駆動が可能となる。以後、この動作を繰り返す。
【0200】
なお、信号線駆動回路やその一部(電流源回路や増幅回路など)は、画素部4001と同
一基板上に存在せず、例えば、外付けのICチップを用いて構成されることもある。
【0201】
以上のような走査線駆動回路及び信号線駆動回路を用いることにより、画素に信号を書き
込む期間と点灯する期間とが分離されている場合の駆動を実現できる。
【0202】
次に、画素の信号を消去する動作を行う場合、表示装置は、図41に示すように、画素部
4101、第1、第2、第3及び第4の走査線駆動回路4102、4103、4104、
4105、信号線駆動回路4106を有している。この場合の画素構成は、一例として、
図32のようになっている。なお、走査線駆動回路及び信号線駆動回路の構成は、図40
で説明したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
【0203】
ここで、第1及び第3の走査線駆動回路4102、4104は、サブ画素1に接続された
走査線を駆動させるための回路である。ここで、第1の走査線駆動回路4102は、サブ
画素1に接続された第1の走査線(選択トランジスタが接続されている走査線)に順次選
択信号を出力する。一方、第3の走査線駆動回路4104は、サブ画素1に接続された第
2の走査線(消去トランジスタが接続されている走査線)に順次消去信号を出力する。こ
れにより、サブ画素1に選択信号や消去信号が書き込まれる。
【0204】
同様に、第2及び第4の走査線駆動回路4103、4105は、サブ画素2に接続された
走査線を駆動させるための回路である。ここで、第2の走査線駆動回路4103は、サブ
画素2に接続された第3の走査線に順次選択信号を出力する。一方、第4の走査線駆動回
路4105は、サブ画素2に接続された第4の走査線に順次消去信号を出力する。これに
より、サブ画素2に選択信号や消去信号が書き込まれる。
【0205】
以上のような走査線駆動回路及び信号線駆動回路を用いることにより、画素の信号を消去
する動作を行う場合の駆動を実現できる。
【0206】
なお、本実施形態では、画素構成として複数の走査線を設けるタイプを採用した場合につ
いて説明したが、画素構成として複数の信号線を設けるタイプを採用した場合は、各サブ
画素に対応した信号線駆動回路を設ければよい。
【0207】
例えば、画素の信号を消去する動作を行う場合、表示装置は、図42に示すように、画素
部4201、第1及び第2の走査線駆動回路4202、4203、第1及び第2の信号線
駆動回路4204、4205を有している。なお、走査線駆動回路及び信号線駆動回路の
構成は、図40で説明したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
【0208】
ここで、第1の走査線駆動回路4202は、第1の走査線(選択トランジスタが接続され
ている走査線)に順次選択信号を出力するための駆動回路であり、第2の走査線駆動回路
4203は、第2の走査線(消去トランジスタが接続されている走査線)に順次消去信号
を出力するための駆動回路である。
【0209】
また、第1の信号線駆動回路4204は、サブ画素1(SP1)に接続された信号線に順
次ビデオ信号を出力するための駆動回路であり、第2の信号線駆動回路4205は、サブ
画素2(SP2)に接続された信号線に順次ビデオ信号を出力するための駆動回路である
。なお、一般に、1つの画素をm個(mはm≧2の整数)のサブ画素に分割した場合、m
個の信号線駆動回路を設ければよい。
【0210】
以上のような走査線駆動回路及び信号線駆動回路を用いることにより、画素の信号を消去
する動作を行う場合の駆動を実現できる。
【0211】
なお、信号線駆動回路や走査線駆動回路などの構成は、図40〜図42に限定されない。
【0212】
なお、本発明におけるトランジスタは、どのようなタイプのトランジスタでもよいし、ど
のような基板上に形成されていてもよい。したがって、図40〜図42で示したような回
路が、全てガラス基板上に形成されていてもよいし、プラスチック基板に形成されていて
もよいし、単結晶基板に形成されていてもよいし、SOI基板上に形成されていてもよい
し、どのような基板上に形成されていてもよい。あるいは、図40〜図42における回路
の一部が、ある基板に形成されており、図40〜図42における回路の別の一部が、別の
基板に形成されていてもよい。つまり、図40〜図42における回路の全てが同じ基板上
に形成されていなくてもよい。例えば、図40〜図42において、画素部と走査線駆動回
路とは、ガラス基板上にトランジスタを用いて形成し、信号線駆動回路(もしくはその一
部)は、単結晶基板上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass
)で接続してガラス基板上に配置してもよい。あるいは、そのICチップをTAB(Ta
pe Automated Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続
してもよい。
【0213】
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1〜実施の形態3で説明した内容を利
用したものに相当する。したがって、実施の形態1〜実施の形態3で説明した内容は、本
実施の形態にも適用できる。
【0214】
(実施の形態5)
本実施形態では、本発明の表示装置を構成するトランジスタの構造について説明する。本
実施形態では、トランジスタの半導体層にアモルファスシリコン(a−Si:H)膜を用
いた場合について説明する。図43にはトップゲートのトランジスタ、図44及び図45
にはボトムゲートのトランジスタの場合について示す。
【0215】
アモルファスシリコンを半導体層に用いたトップゲート構造のトランジスタの断面を図4
3(A)に示す。図43(A)に示すように、基板4301上に下地膜4302が形成さ
れている。さらに下地膜4302上に画素電極4303が形成されている。また、画素電
極4303と同層に同じ材料からなる第1の電極4304が形成されている。
【0216】
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板などを用いることができる。また、下地膜
4302としては、窒化アルミ(AlN)や酸化シリコン(SiO)、酸化窒化シリコ
ン(SiO)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
【0217】
また、下地膜4302上に配線4305及び配線4306が形成され、画素電極4303
の端部が配線4305で覆われている。配線4305及び配線4306の上部にN型の導
電型を有するN型半導体層4307及びN型半導体層4308が形成されている。また、
配線4305と配線4306の間であって、下地膜4302上に半導体層4309が形成
されている。そして、半導体層4309の一部はN型半導体層4307及びN型半導体層
4308上にまで延長されている。なお、この半導体層はアモルファスシリコン(a−S
i:H)、微結晶半導体(μ−Si:H)等の非結晶性を有する半導体膜で形成されてい
る。また、半導体層4309上にゲート絶縁膜4310が形成されている。また、ゲート
絶縁膜4310と同層の同じ材料からなる絶縁膜4311が第1の電極4304上にも形
成されている。なお、ゲート絶縁膜4310としては酸化シリコン膜や窒化シリコン膜な
どが用いられる。
【0218】
また、ゲート絶縁膜4310上に、ゲート電極4312が形成されている。また、ゲート
電極と同層に同じ材料でなる第2の電極4313が第1の電極4304上に絶縁膜431
1を介して形成されている。第1の電極4304及び第2の電極4313で絶縁膜431
1を挟まれた容量素子4319が形成されている。また、画素電極4303の端部、駆動
トランジスタ4318及び容量素子4319を覆い、層間絶縁膜4314が形成されてい
る。
【0219】
層間絶縁膜4314及びその開口部に位置する画素電極4303上に有機化合物を含む層
4315及び対向電極4316が形成され、画素電極4303と対向電極4316とで有
機化合物を含む層4315が挟まれた領域では発光素子4317が形成されている。
【0220】
また、図43(A)に示す第1の電極4304を図43(B)に示すように第1の電極4
320で形成してもよい。第1の電極4320は配線4305及び4306と同層の同一
材料で形成されている。
【0221】
また、アモルファスシリコンを半導体層に用いたボトムゲート構造のトランジスタを用い
た表示装置のパネルの部分断面を図44に示す。
【0222】
基板4401上にゲート電極4403が形成されている。また、ゲート電極と同層に同じ
材料からなる第1の電極4404が形成されている。ゲート電極4403の材料にはリン
が添加された多結晶シリコンを用いることができる。多結晶シリコンの他に、金属とシリ
コンの化合物であるシリサイドでもよい。
【0223】
また、ゲート電極4403及び第1の電極4404を覆うようにゲート絶縁膜4405が
形成されている。ゲート絶縁膜4405としては酸化シリコン膜や窒化シリコン膜などが
用いられる。
【0224】
また、ゲート絶縁膜4405上に、半導体層4406が形成されている。また、半導体層
4406と同層に同じ材料からなる半導体層4407が形成されている。
【0225】
半導体層4406上にはN型の導電性を有するN型半導体層4408、4409が形成さ
れ、半導体層4407上にはN型半導体層4410が形成されている。
【0226】
N型半導体層4408、4409、4410上にはそれぞれ配線4411、4412が形
成され、N型半導体層4410上には配線4411及び4412と同層の同一材料からな
る導電層4413が形成されている。
【0227】
半導体層4407、N型半導体層4410及び導電層4413からなる第2の電極が構成
される。なお、この第2の電極と第1の電極4404でゲート絶縁膜4405を挟み込ん
だ構造の容量素子4420が形成されている。
【0228】
また、配線4411の一方の端部は延在し、その延在した配線4411上部に接して画素
電極4414が形成されている。
【0229】
また、画素電極4414の端部、駆動トランジスタ4419及び容量素子4420を覆う
ように絶縁物4415が形成されている。
【0230】
画素電極4414及び絶縁物4415上には有機化合物を含む層4416及び対向電極4
417が形成され、画素電極4414と対向電極4417とで有機化合物を含む層441
6が挟まれた領域では発光素子4418が形成されている。
【0231】
容量素子の第2の電極の一部となる半導体層4407及びN型半導体層4410は設けな
くてもよい。つまり第2の電極は導電層4413とし、第1の電極4404と導電層44
13でゲート絶縁膜が挟まれた構造の容量素子としてもよい。
【0232】
なお、図44(A)において、配線4411を形成する前に画素電極4414を形成する
ことで、図44(B)に示すような、画素電極4414からなる第2の電極4421と第
1の電極4404でゲート絶縁膜4405が挟まれた構造の容量素子4422を形成する
ことができる。
【0233】
なお、図44では、逆スタガ型のチャネルエッチ構造のトランジスタについて示したが、
もちろんチャネル保護構造のトランジスタでもよい。チャネル保護構造のトランジスタの
場合について、図45(A)、(B)を用いて説明する。
【0234】
図45(A)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは図44(A)に示したチャネル
エッチ構造の駆動トランジスタ4419の半導体層4406のチャネルが形成される領域
上にエッチングのマスクとなる絶縁物4501が設けられている点が異なり、他の共通し
ているところは共通の符号を用いている。
【0235】
また、同様に、図45(B)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは図44(B)に
示したチャネルエッチ構造の駆動トランジスタ4419の半導体層4406のチャネルが
形成される領域上にエッチングのマスクとなる絶縁物4501が設けられている点が異な
り、他の共通しているところは共通の符号を用いている。
【0236】
本発明の画素を構成するトランジスタの半導体層(チャネル形成領域やソース領域やドレ
イン領域など)に非晶質半導体膜を用いることで、製造コストを削減することができる。
【0237】
なお、本発明の画素構成の適用することができるトランジスタの構造や、容量素子の構造
は上述した構成に限られず、さまざまな構成のトランジスタの構造や、容量素子の構造の
ものを用いることができる。
【0238】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜実施の形態4で述べた内容と自由に
組み合わせて実施することができる。
【0239】
(実施の形態6)
本実施形態では、トランジスタを始めとする表示装置を作製する方法として、プラズマ処
理を用いて表示装置を作製する方法について説明する。
【0240】
図46は、トランジスタを含む表示装置の構造例を示した図である。なお、図46におい
て、図46(B)は図46(A)のa−b間の断面図に相当し、図46(C)は図46(
A)のc−d間の断面図に相当する。
【0241】
図46に示す表示装置は、基板4601上に絶縁膜4602を介して設けられた半導体膜
4603a、4603bと、当該半導体膜4603a、4603b上にゲート絶縁膜46
04を介して設けられたゲート電極4605と、ゲート電極を覆って設けられた絶縁膜4
606、4607と、半導体膜4603a、4603bのソース領域またはドレイン領域
と電気的に接続し且つ絶縁膜4607上に設けられた導電膜4608とを有している。な
お、図46においては、半導体膜4603aの一部をチャネル領域として用いたNチャネ
ル型トランジスタ4610aと半導体膜4603bの一部をチャネル領域として用いたP
チャネル型トランジスタ4610bとを設けた場合を示しているが、この構成に限られな
い。例えば、図46では、Nチャネル型トランジスタ4610aにLDD領域を設け、P
チャネル型トランジスタ4610bにはLDD領域を設けていないが、両方に設けた構成
としてもよいし両方に設けない構成とすることも可能である。
【0242】
なお、本実施形態では、上記基板4601、絶縁膜4602、半導体膜4603aおよび
4603b、ゲート絶縁膜4604、絶縁膜4606または絶縁膜4607のうち少なく
ともいずれか一層に、プラズマ処理を用いて酸化または窒化を行うことにより半導体膜ま
たは絶縁膜を酸化または窒化することによって、図46に示した表示装置を作製する。こ
のように、プラズマ処理を用いて半導体膜または絶縁膜を酸化または窒化することによっ
て、当該半導体膜または絶縁膜の表面を改質し、CVD法やスパッタ法により形成した絶
縁膜と比較してより緻密な絶縁膜を形成することができるため、ピンホール等の欠陥を抑
制し表示装置の特性等を向上させることが可能となる。
【0243】
なお、本実施形態では、上記図46における半導体膜4603a、4603bまたはゲー
ト絶縁膜4604にプラズマ処理を行い、当該半導体膜4603a、4603bまたはゲ
ート絶縁膜4604を酸化または窒化することによって表示装置を作製する方法について
図面を参照して説明する。
【0244】
はじめに、基板上に設けられた島状の半導体膜において、当該島状の半導体膜の端部を直
角に近い形状で設ける場合について示す。
【0245】
まず、基板4601上に島状の半導体膜4603a、4603bを形成する(図47(A
))。島状の半導体膜4603a、4603bは、基板4601上にあらかじめ形成され
た絶縁膜4602上にスパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いてシリコン
(Si)を主成分とする材料を用いて非晶質半導体膜を形成し、当該非晶質半導体膜を結
晶化させ、半導体膜を選択的にエッチングすることにより設けることができる。なお、非
晶質半導体膜の結晶化は、レーザ結晶化法、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱
結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法またはこれら方法を組み合わせ
た方法等の結晶化法により行うことができる。なお、図47では、島状の半導体膜460
3a、4603bの端部を直角に近い形状(θ=85〜100°)で設ける。
【0246】
次に、プラズマ処理を行い半導体膜4603a、4603bを酸化または窒化することに
よって、当該半導体膜4603a、4603bの表面にそれぞれ酸化膜または窒化膜46
21a、4621b(以下、絶縁膜4621a、絶縁膜4621bとも記す)を形成する
(図47(B))。例えば、半導体膜4603a、4603bとしてSiを用いた場合、
絶縁膜4621aおよび絶縁膜4621bとして、酸化シリコン(SiOx)または窒化
シリコン(SiNx)が形成される。また、プラズマ処理により半導体膜4603a、4
603bを酸化させた後に、再度プラズマ処理を行うことによって窒化させてもよい。こ
の場合、半導体膜4603a、4603bに接して酸化シリコン(SiOx)が形成され
、当該酸化シリコンの表面に窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)が形成される
。なお、プラズマ処理により半導体膜を酸化する場合には、酸素雰囲気下(例えば、酸素
(O)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)雰囲気下ま
たは酸素と水素(H)と希ガス雰囲気下または一酸化二窒素と希ガス雰囲気下)でプラ
ズマ処理を行う。一方、プラズマ処理により半導体膜を窒化する場合には、窒素雰囲気下
(例えば、窒素(N)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含
む)雰囲気下または窒素と水素と希ガス雰囲気下またはNHと希ガス雰囲気下)でプラ
ズマ処理を行う。希ガスとしては、例えばArを用いることができる。また、ArとKr
を混合したガスを用いてもよい。そのため、絶縁膜4621a、4621bは、プラズマ
処理に用いた希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)を含んで
おり、Arを用いた場合には絶縁膜4621a、4621bにArが含まれている。
【0247】
また、プラズマ処理は、上記ガスの雰囲気中において、電子密度が1×1011cm−3
以上1×1013cm−3以下であり、プラズマの電子温度が0.5eV以上1.5eV
以下で行う。プラズマの電子密度が高密度であり、基板4601上に形成された被処理物
(ここでは、半導体膜4603a、4603b)付近での電子温度が低いため、被処理物
に対するプラズマによる損傷を防止することができる。また、プラズマの電子密度が1×
1011cm−3以上と高密度であるため、プラズマ処理を用いて、被照射物を酸化また
は窒化することよって形成される酸化物または窒化膜は、CVD法やスパッタ法等により
形成された膜と比較して膜厚等が均一性に優れ、且つ緻密な膜を形成することができる。
また、プラズマの電子温度が1eV以下と低いため、従来のプラズマ処理や熱酸化法と比
較して低温度で酸化または窒化処理を行うことができる。たとえば、ガラス基板の歪点温
度よりも100度以上低い温度でプラズマ処理を行っても十分に酸化または窒化処理を行
うことができる。なお、プラズマを形成するための周波数としては、マイクロ波(2.4
5GHz)等の高周波を用いることができる。なお、以下に特に断らない場合は、プラズ
マ処理として上記条件を用いて行うものとする。
【0248】
次に、絶縁膜4621a、4621bを覆うようにゲート絶縁膜4604を形成する(図
47(C))。ゲート絶縁膜4604は、スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法
等を用いて、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)、酸化窒化シリコン
(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)等の酸素ま
たは窒素を有する絶縁膜の単層構造、またはこれらの積層構造で設けることができる。例
えば、半導体膜4603a、4603bとしてSiを用い、プラズマ処理により当該Si
を酸化させることによって当該半導体膜4603a、4603b表面に絶縁膜4621a
、4621bとして酸化シリコンを形成した場合、当該絶縁膜4621a、4621b上
にゲート絶縁膜として酸化シリコン(SiOx)を形成する。また、上記図47(B)に
おいて、プラズマ処理により半導体膜4603a、4603bを酸化または窒化すること
によって形成された絶縁膜4621a、4621bの膜厚が十分である場合には、当該絶
縁膜4621a、4621bをゲート絶縁膜として用いることも可能である。
【0249】
次に、ゲート絶縁膜4604上にゲート電極4605等を形成することによって、島状の
半導体膜4603a、4603bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ
4610a、Pチャネル型トランジスタ4610bを有する表示装置を作製することがで
きる(図47(D))。
【0250】
このように、半導体膜4603a、4603b上にゲート絶縁膜4604を設ける前に、
プラズマ処理により半導体膜4603a、4603bの表面を酸化または窒化することに
よって、チャネル領域の端部4651a、4651b等におけるゲート絶縁膜4604の
被覆不良に起因するゲート電極と半導体膜のショート等を防止することができる。つまり
、島状の半導体膜の端部が直角に近い形状(θ=85〜100°)を有する場合には、C
VD法やスパッタ法等により半導体膜を覆うようにゲート絶縁膜を形成した際に、半導体
膜の端部においてゲート絶縁膜の段切れ等による被覆不良の問題が生じる恐れがあるが、
あらかじめ半導体膜の表面にプラズマ処理を用いて酸化または窒化しておくことによって
、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆不良等を防止することが可能となる。
【0251】
また、上記図47において、ゲート絶縁膜4604を形成した後にプラズマ処理を行うこ
とによって、ゲート絶縁膜4604を酸化または窒化させてもよい。この場合、半導体膜
4603a、4603bを覆うように形成されたゲート絶縁膜4604(図48(A))
にプラズマ処理を行い、ゲート絶縁膜4604を酸化または窒化することによって、ゲー
ト絶縁膜4604の表面に酸化膜または窒化膜4623(以下、絶縁膜4623とも記す
)を形成する(図48(B))。プラズマ処理の条件は、上記図47(B)と同様に行う
ことができる。また、絶縁膜4623は、プラズマ処理に用いた希ガスを含んでおり、例
えばArを用いた場合には絶縁膜4623にArが含まれている。
【0252】
また、図48(B)において、一旦酸素雰囲気下でプラズマ処理を行うことによりゲート
絶縁膜4604を酸化させた後に、再度窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより窒
化させてもよい。この場合、半導体膜4603a、4603b型に酸化シリコン(SiO
x)または酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y)が形成され、ゲート電極460
5に接して窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)が形成される。その後、絶縁膜
4623上にゲート電極4605等を形成することによって、島状の半導体膜4603a
、4603bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ4610a、Pチャ
ネル型トランジスタ4610bを有する表示装置を作製することができる(図48(C)
)。このように、ゲート絶縁膜にプラズマ処理を行うことにより、当該ゲート絶縁膜の表
面を酸化または窒化することによって、ゲート絶縁膜の表面を改質し緻密な膜を形成する
ことができる。プラズマ処理を行うことによって得られた絶縁膜は、CVD法やスパッタ
法で形成された絶縁膜と比較して緻密でピンホール等の欠陥も少ないため、トランジスタ
の特性を向上させることができる。
【0253】
なお、図48においては、あらかじめ半導体膜4603a、4603bにプラズマ処理を
行うことによって、当該半導体膜4603a、4603bの表面を酸化または窒化させた
場合を示したが、半導体膜4603a、4603bにプラズマ処理を行わずにゲート絶縁
膜4604を形成した後にプラズマ処理を行う方法を用いてもよい。このように、ゲート
電極を形成する前にプラズマ処理を行うことによって、半導体膜の端部においてゲート絶
縁膜の段切れ等による被覆不良が生じた場合であっても、被覆不良により露出した半導体
膜を酸化または窒化することができるため、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆
不良に起因するゲート電極と半導体膜のショート等を防止することができる。
【0254】
このように、島状の半導体膜の端部を直角に近い形状で設けた場合であっても、半導体膜
またはゲート絶縁膜にプラズマ処理を行い、当該半導体膜またはゲート絶縁膜を酸化また
は窒化することによって、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆不良に起因するゲ
ート電極と半導体膜のショート等を防止することができる。
【0255】
次に、基板上に設けられた島状の半導体膜において、当該島状の半導体膜の端部をテーパ
ー形状(θ=30〜85°)で設ける場合について示す。
【0256】
まず、基板4601上に島状の半導体膜4603a、4603bを形成する(図49(A
))。島状の半導体膜4603a、4603bは、基板4601上にあらかじめ形成され
た絶縁膜4602上にスパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いてシリコン
(Si)を主成分とする材料(例えばSiGe1−x等)等を用いて非晶質半導体膜を
形成し、当該非晶質半導体膜をレーザ結晶化法、RTA又はファーネスアニール炉を用い
る熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法などの結晶化法により結晶
化させ、選択的に半導体膜をエッチングして除去することにより設けることができる。な
お、図49では、島状の半導体膜の端部をテーパー形状(θ=30〜85°)で設ける。
【0257】
次に、半導体膜4603a、4603bを覆うようにゲート絶縁膜4604を形成する(
図49(B))。ゲート絶縁膜4604は、スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD
法等を用いて、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)、酸化窒化シリコ
ン(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)等の酸素
または窒素を有する絶縁膜の単層構造、またはこれらの積層構造で設けることができる。
【0258】
次に、プラズマ処理を行い、ゲート絶縁膜4604を酸化または窒化することによって、
当該ゲート絶縁膜4604の表面にそれぞれ酸化膜または窒化膜4624(以下、絶縁膜
4624とも記す)を形成する(図49(C))。なお、プラズマ処理の条件は上記と同
様に行うことができる。例えば、ゲート絶縁膜4604として酸化シリコン(SiOx)
または酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y)を用いた場合、酸素雰囲気下でプラ
ズマ処理を行いゲート絶縁膜4604を酸化することによって、ゲート絶縁膜の表面には
CVD法やスパッタ法等により形成されたゲート絶縁膜と比較してピンホール等の欠陥の
少ない緻密な膜を形成することができる。一方、窒素雰囲気下でプラズマ処理を行いゲー
ト絶縁膜4604を窒化することによって、ゲート絶縁膜4604の表面に絶縁膜462
4として窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)を設けることができる。また、一
旦酸素雰囲気下でプラズマ処理を行うことによりゲート絶縁膜4604を酸化させた後に
、再度窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより窒化させてもよい。また、絶縁膜4
624は、プラズマ処理に用いた希ガスを含んでおり、例えばArを用いた場合には絶縁
膜4624中にArが含まれている。
【0259】
次に、ゲート絶縁膜4604上にゲート電極4605等を形成することによって、島状の
半導体膜4603a、4603bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ
4610a、Pチャネル型トランジスタ4610bを有する表示装置を作製することがで
きる(図49(D))。
【0260】
このように、ゲート絶縁膜にプラズマ処理を行うことにより、ゲート絶縁膜の表面に酸化
膜または窒化膜からなる絶縁膜を設け、ゲート絶縁膜の表面の改質をすることができる。
プラズマ処理を行うことによって酸化または窒化された絶縁膜は、CVD方やスパッタ法
で形成されたゲート絶縁膜と比較して緻密でピンホール等の欠陥も少ないため、トランジ
スタの特性を向上させることができる。また、半導体膜の端部をテーパー形状とすること
によって、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆不良に起因するゲート電極と半導
体膜のショート等を抑制することができるが、ゲート絶縁膜を形成した後にプラズマ処理
を行うことによって、より一層ゲート電極と半導体膜のショート等を防止することができ
る。
【0261】
次に、図49とは、異なる表示装置の作製方法に関して図面を参照して説明する。具体的
には、テーパー形状を有する半導体膜の端部に選択的にプラズマ処理を行う場合に関して
示す。
【0262】
まず、基板4601上に島状の半導体膜4603a、4603bを形成する(図50(A
))。島状の半導体膜4603a、4603bは、基板4601上にあらかじめ形成され
た絶縁膜4602上にスパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いてシリコン
(Si)を主成分とする材料(例えばSiGe1−x等)等を用いて非晶質半導体膜を
形成し、当該非晶質半導体膜を結晶化させ、レジスト4625a、4625bをマスクと
して半導体膜を選択的にエッチングすることにより設けることができる。なお、非晶質半
導体膜の結晶化は、レーザ結晶化法、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化
法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法またはこれら方法を組み合わせた方法
等の結晶化法により行うことができる。
【0263】
次に、半導体膜のエッチングのために使用したレジスト4625a、4625bを除去す
る前に、プラズマ処理を行い島状の半導体膜4603a、4603bの端部を選択的に酸
化または窒化することによって、当該半導体膜4603a、4603bの端部にそれぞれ
酸化膜または窒化膜4626(以下、絶縁膜4626とも記す)を形成する(図50(B
))。プラズマ処理は、上述した条件下で行う。また、絶縁膜4626は、プラズマ処理
に用いた希ガスを含んでいる。
【0264】
次に、半導体膜4603a、4603bを覆うようにゲート絶縁膜4604を形成する(
図50(C))。ゲート絶縁膜4604は、上記と同様に設けることができる。
【0265】
次に、ゲート絶縁膜4604上にゲート電極4605等を形成することによって、島状の
半導体膜4603a、4603bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ
4610a、Pチャネル型トランジスタ4610bを有する表示装置を作製することがで
きる(図50(D))。
【0266】
半導体膜4603a、4603bの端部をテーパー形状に設けた場合、半導体膜4603
a、4603bの一部に形成されるチャネル領域の端部4652a、4652bもテーパ
ー形状となり半導体膜の膜厚やゲート絶縁膜の膜厚が中央部分と比較して変化するため、
トランジスタの特性に影響を及ぼす場合がある。そのため、ここではプラズマ処理により
チャネル領域の端部を選択的に酸化または窒化して、当該チャネル領域の端部となる半導
体膜に絶縁膜を形成することによって、チャネル領域の端部に起因するトランジスタへの
影響を低減することができる。
【0267】
なお、図50では、半導体膜4603a、4603bの端部に限ってプラズマ処理により
酸化または窒化を行った例を示したが、もちろん上記図49で示したようにゲート絶縁膜
4604にもプラズマ処理を行って酸化または窒化させることも可能である(図52(A
))。
【0268】
次に、上記とは異なる表示装置の作製方法に関して図面を参照して説明する。具体的には
、テーパー形状を有する半導体膜にプラズマ処理を行う場合に関して示す。
【0269】
まず、基板4601上に上記と同様に島状の半導体膜4603a、4603bを形成する
(図51(A))。
【0270】
次に、プラズマ処理を行い半導体膜4603a、4603bを酸化または窒化することに
よって、当該半導体膜4603a、4603bの表面にそれぞれ酸化膜または窒化膜46
27a、4627b(以下、絶縁膜4627a、絶縁膜4627bとも記す)を形成する
(図51(B))。プラズマ処理は上述した条件下で同様に行うことができる。例えば、
半導体膜4603a、4603bとしてSiを用いた場合、絶縁膜4627aおよび絶縁
膜4627bとして、酸化シリコン(SiOx)または窒化シリコン(SiNx)が形成
される。また、プラズマ処理により半導体膜4603a、4603bを酸化させた後に、
再度プラズマ処理を行うことによって窒化させてもよい。この場合、半導体膜4603a
、4603bに接して酸化シリコン(SiOx)または酸化窒化シリコン(SiOxNy
)(x>y)が形成され、当該酸化シリコンの表面に窒化酸化シリコン(SiNxOy)
(x>y)が形成される。そのため、絶縁膜4627a、4627bは、プラズマ処理に
用いた希ガスを含んでいる。なお、プラズマ処理を行うことにより半導体膜4603a、
4603bの端部も同時に酸化または窒化される。
【0271】
次に、絶縁膜4627a、4627bを覆うようにゲート絶縁膜4604を形成する(図
51(C))。ゲート絶縁膜4604は、スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法
等を用いて、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)、酸化窒化シリコン
(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)等の酸素ま
たは窒素を有する絶縁膜の単層構造、またはこれらの積層構造で設けることができる。例
えば、半導体膜4603a、4603bとしてSiを用いてプラズマ処理により酸化させ
ることによって、当該半導体膜4603a、4603b表面に絶縁膜4627a、462
7bとして酸化シリコンを形成した場合、当該絶縁膜4627a、4627b上にゲート
絶縁膜として酸化シリコン(SiOx)を形成する。
【0272】
次に、ゲート絶縁膜4604上にゲート電極4605等を形成することによって、島状の
半導体膜4603a、4603bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ
4610a、Pチャネル型トランジスタ4610bを有する表示装置を作製することがで
きる(図51(D))。
【0273】
半導体膜の端部をテーパー形状に設けた場合、半導体膜の一部に形成されるチャネル領域
の端部4653a、4653bもテーパー形状となるため、半導体素子の特性に影響を及
ぼす場合がある。そのため、プラズマ処理により半導体膜を酸化または窒化することによ
って、結果的にチャネル領域の端部も酸化または窒化されるため半導体素子への影響を低
減することができる。
【0274】
なお、図51では、半導体膜4603a、4603bに限ってプラズマ処理により酸化ま
たは窒化を行った例を示したが、もちろん上記図49で示したようにゲート絶縁膜460
4にプラズマ処理を行って酸化または窒化させることも可能である(図52(B))。こ
の場合、一旦酸素雰囲気下でプラズマ処理を行うことによりゲート絶縁膜4604を酸化
させた後に、再度窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより窒化させてもよい。この
場合、半導体膜4603a、4603b型に酸化シリコン(SiOx)または酸化窒化シ
リコン(SiOxNy)(x>y)が形成され、ゲート電極4605に接して窒化酸化シ
リコン(SiNxOy)(x>y)が形成される。
【0275】
また、上述したようにプラズマ処理を行うことによって、半導体膜や絶縁膜に付着したゴ
ミ等の不純物の除去を容易に行うことができる。一般的に、CVD法やスパッタ法等によ
り形成された膜にはゴミ(パーティクルともいう)が付着していることがある。例えば、
図53(A)に示すように、絶縁膜または導電膜または半導体膜等の膜4671上にCV
D法やスパッタ法等により形成された絶縁膜4672上にゴミ4673が形成される場合
がある。このような場合であっても、プラズマ処理を行い絶縁膜4672を酸化または窒
化することによって、絶縁膜4672の表面に酸化膜または窒化膜4674(以下、絶縁
膜4674ともいう)が形成される。絶縁膜4674は、ゴミ4673が存在しない部分
のみならず、ゴミ4673の下側の部分にも回り込むように酸化または窒化されることに
よって、絶縁膜4674の体積が増加する。一方、ゴミ4673の表面もプラズマ処理に
よって酸化または窒化され絶縁膜4675が形成され、その結果ゴミ4673の体積も増
加する(図53(B))。
【0276】
このとき、ゴミ4673は、ブラシ洗浄等の簡単な洗浄により、絶縁膜4674の表面か
ら容易に除去される状態になる。このように、プラズマ処理を行うことによって、当該絶
縁膜または半導体膜に付着した微細なゴミであっても当該ゴミの除去が容易になる。なお
、これはプラズマ処理を行うことによって得られる効果であり、本実施の形態のみならず
、他の実施の形態においても同様のことがいえる。
【0277】
このように、プラズマ処理を行い半導体膜またはゲート絶縁膜を酸化または窒化して表面
を改質することにより、緻密で膜質のよい絶縁膜を形成することができる。また、絶縁膜
の表面に付着したゴミ等を洗浄によって、容易に除去することが可能となる。その結果、
絶縁膜を薄く形成する場合であってもピンホール等の欠陥を防止し、トランジスタ等の半
導体素子の微細化および高性能化を実現することが達成できる。
【0278】
なお、本実施形態では、上記図46における半導体膜4603aおよび4603bまたは
ゲート絶縁膜4604にプラズマ処理を行い、当該半導体膜4603aおよび4603b
またはゲート絶縁膜4604を酸化または窒化を行ったが、プラズマ処理を用いて酸化ま
たは窒化を行う層は、これに限定されない。例えば、基板4601または絶縁膜4602
にプラズマ処理を行ってもよいし、絶縁膜4606または絶縁膜4607にプラズマ処理
を行ってもよい。
【0279】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜実施の形態5で述べた内容と自由に
組み合わせて実施することができる。
【0280】
(実施の形態7)
本実施形態では、トランジスタを始めとする表示装置を作製するプロセスとして、ハーフ
トーン方式について説明する。
【0281】
図54はトランジスタ、容量素子、抵抗素子を含む表示装置の断面構造を示す図である。
図54は、Nチャネル型トランジスタ5401、Nチャネル型トランジスタ5402、容
量素子5404、抵抗素子5405、Pチャネル型トランジスタ5403が示されている
。各トランジスタは半導体層5505、絶縁膜5508、ゲート電極5509を備えてい
る。ゲート電極5509は、第1導電層5503と第2導電層5502の積層構造で形成
されている。また、図55(A)〜(E)は、図54で示すトランジスタ、容量素子、抵
抗素子に対応する上面図であり、合わせて参照することができる。
【0282】
図54において、Nチャネル型トランジスタ5401は、チャネル長方向(キャリアの流
れる方向)において、ゲート電極の両側に低濃度ドレイン(LDD)とも呼ばれ、配線5
504とコンタクトを形成するソース及びドレイン領域を形成する不純物領域5506の
不純物濃度よりも低濃度にドープされた不純物領域5507が半導体層5505に形成さ
れている。不純物領域5506と不純物領域5507には、Nチャネル型トランジスタ5
401を構成する場合、N型を付与する不純物としてリンなどが添加されている。LDD
はホットエレクトロン劣化や短チャネル効果を抑制する手段として形成される。
【0283】
図55(A)で示すように、Nチャネル型トランジスタ5401のゲート電極5509に
おいて、第1導電層5503は、第2導電層5502の両側に広がって形成されている。
この場合において、第1導電層5503の膜厚は、第2導電層の膜厚よりも薄く形成され
ている。第1導電層5503の厚さは、10〜100kVの電界で加速されたイオン種を
通過させることが可能な厚さに形成されている。不純物領域5507はゲート電極550
9の第1導電層5503と重なるように形成されている。すなわち、ゲート電極5509
とオーバーラップするLDD領域を形成している。この構造は、ゲート電極5509にお
いて、第2導電層5502をマスクとして、第1導電層5503を通して一導電型の不純
物を添加することにより、自己整合的に不純物領域5507を形成している。すなわち、
ゲート電極とオーバーラップするLDDを自己整合的に形成している。
【0284】
図54において、Nチャネル型トランジスタ5402は、ゲート電極の片側に不純物領域
5506の不純物濃度よりも低濃度にドープされた不純物領域5507が半導体層550
5に形成されている。図55(B)で示すように、Nチャネル型トランジスタ5402の
ゲート電極5509において、第1導電層5503は、第2導電層5502の片側に広が
って形成されている。この場合も同様に、第2導電層5502をマスクとして、第1導電
層5503を通して一導電型の不純物を添加することにより、自己整合的にLDDを形成
することができる。
【0285】
片側にLDDを有するトランジスタは、ソース及びドレイン電極間に正電圧のみ、もしく
は負電圧のみが印加されるトランジスタに適用すればよい。具体的には、インバータ回路
、NAND回路、NOR回路、ラッチ回路といった論理ゲートを構成するトランジスタや
、センスアンプ、定電圧発生回路、VCOといったアナログ回路を構成するトランジスタ
に適用すればよい。
【0286】
図54において、容量素子5404は、第1導電層5503と半導体層5505とで絶縁
膜5508を挟んで形成されている。容量素子5404を形成する半導体層5505には
、不純物領域5510と不純物領域5511を備えている。不純物領域5511は、半導
体層5505において第1導電層5503と重なる位置に形成される。また、不純物領域
5510は配線5504とコンタクトを形成する。不純物領域5511は、第1導電層5
503を通して一導電型の不純物を添加することができるので、不純物領域5510と不
純物領域5511に含まれる不純物濃度は同じにすることもできるし、異ならせることも
可能である。いずれにしても、容量素子5404において、半導体層5505は電極とし
て機能させるので、一導電型の不純物を添加して低抵抗化しておくことが好ましい。また
、第1導電層5503は、図55(C)に示すように、第2導電層5502を補助的な電
極として利用することにより、電極として十分に機能させることができる。このように、
第1導電層5503と第2導電層5502を組み合わせた複合的な電極構造とすることに
より、容量素子5404を自己整合的に形成することができる。
【0287】
図54において、抵抗素子5405は、第1導電層5503によって形成されている。第
1導電層5503は30〜150nm程度の厚さに形成されるので、その幅や長さを適宜
設定して抵抗素子を構成することができる。
【0288】
抵抗素子は、高濃度に不純物元素を含む半導体層や、膜厚の薄い金属層によって構成すれ
ばよい。抵抗値が膜厚、膜質、不純物濃度、活性化率などに依存する半導体層に対して、
金属層は、膜厚、膜質で抵抗値が決定するため、ばらつきが小さく好ましい。抵抗素子5
405の上面図を図55(E)に示す。
【0289】
図54において、Pチャネル型トランジスタ5403は、半導体層5505に不純物領域
5512を備えている。この不純物領域5512は、配線5504とコンタクトを形成す
るソース及びドレイン領域を形成する。ゲート電極5509の構成は第1導電層5503
と第2導電層5502が重畳した構成となっている。Pチャネル型トランジスタ5403
はLDDを設けないシングルドレイン構造のトランジスタである。Pチャネル型トランジ
スタ5403を形成する場合、不純物領域5512にはP型を付与する不純物として硼素
などが添加される。一方、不純物領域5512にリンを添加すればシングルドレイン構造
のNチャネル型トランジスタとすることもできる。Pチャネル型トランジスタ5403の
上面図を図55(E)に示す。
【0290】
半導体層5505及びゲート絶縁膜5508の一方若しくは双方に対してマイクロ波で励
起され、電子温度が2eV以下、イオンエネルギーが5eV以下、電子密度が1011
1013/cm程度である高密度プラズマ処理によって酸化又は窒化処理してもよい。
このとき、基板温度を300〜450℃とし、酸化雰囲気(O、NOなど)又は窒化
雰囲気(N、NHなど)で処理することにより、半導体層5505とゲート絶縁膜5
508の界面の欠陥準位を低減することができる。ゲート絶縁膜5508対してこの処理
を行うことにより、この絶縁膜の緻密化を図ることができる。すなわち、荷電欠陥の生成
を抑えトランジスタのしきい値電圧の変動を抑えることができる。また、トランジスタを
3V以下の電圧で駆動させる場合には、このプラズマ処理により酸化若しくは窒化された
絶縁膜をゲート絶縁膜5508として適用することができる。また、トランジスタの駆動
電圧が3V以上の場合には、このプラズマ処理で半導体層5505の表面に形成した絶縁
膜とCVD法(プラズマCVD法若しくは熱CVD法)で堆積した絶縁膜とを組み合わせ
てゲート絶縁膜5508を形成することができる。また、同様にこの絶縁膜は、容量素子
5404の誘電体層としても利用することができる。この場合、このプラズマ処理で形成
された絶縁層は、1〜10nmの厚さで形成され、緻密な膜であるので、大きな電荷容量
を持つ容量素子を形成することができる。
【0291】
図54及び図55を参照して説明したように、膜厚の異なる導電層を組み合わせることに
より、さまざまな構成の素子を形成することができる。第1導電層のみが形成される領域
と、第1導電層と第2導電層が積層されている領域は、回折格子パターン或いは半透膜か
らなる光強度低減機能を有する補助パターンを設置したフォトマスクまたはレチクルを用
いて形成することができる。すなわち、フォトリソグラフィー工程において、フォトレジ
ストを露光する際に、フォトマスクの透過光量を調節して、現像されるレジストマスクの
厚さを異ならせる。この場合、フォトマスクまたはレチクルに解像度限界以下のスリット
を設けて上記複雑な形状を有するレジストを形成してもよい。また、現像後に約200℃
のベークを行ってフォトレジスト材料で形成されるマスクパターンを変形させてもよい。
【0292】
また、回折格子パターン或いは半透膜からなる光強度低減機能を有する補助パターンを設
置したフォトマスクまたはレチクルを用いることにより、第1導電層のみが形成される領
域と、第1導電層と第2導電層が積層されている領域を連続して形成することができる。
図55(A)に示すように、第1導電層のみが形成される領域を半導体層上に選択的に形
成することができる。このような領域は、半導体層上において有効であるが、それ以外の
領域(ゲート電極と連続する配線領域)では必要がない。このフォトマスク若しくはレチ
クルを用いることにより、配線部分は、第1導電層のみの領域を作らないで済むので、配
線密度を実質的に高めることができる。
【0293】
図54及び図55の場合には、第1導電層はタングステン(W)、クロム(Cr)、タン
タル(Ta)、窒化タンタル(TaN)またはモリブデン(Mo)などの高融点金属、又
は高融点金属を主成分とする合金もしくは化合物を30〜50nmの厚さで形成する。ま
た、第2導電層はタングステン(W)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、窒化タンタ
ル(TaN)またはモリブデン(Mo)などの高融点金属、又は高融点金属を主成分とす
る合金もしくは化合物で300〜600nmの厚さに形成する。例えば、第1導電層と第
2導電層をそれぞれ異なる導電材料を用い、後に行うエッチング工程でエッチングレート
の差が生じるようにする。一例として、第1導電層をTaNを用い、第2導電層としてタ
ングステン膜を用いることができる。
【0294】
本実施形態では、回折格子パターン或いは半透膜からなる光強度低減機能を有する補助パ
ターンを設置したフォトマスクまたはレチクルを用いて、電極構造の異なるトランジスタ
、容量素子、抵抗素子を、同じパターニング工程によって作り分けることができることを
示している。これにより、回路の特性に応じて、形態の異なる素子を、工程を増やすこと
なく作り込み、集積化することができる。
【0295】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜実施の形態6で述べた内容と自由に
組み合わせて実施することができる。
【0296】
(実施の形態8)
本実施形態では、トランジスタを始めとする表示装置を作製する際のマスクパターンの例
について、図56〜図58を参照して説明する。
【0297】
図56(A)で示す半導体層5610、5611はシリコン若しくはシリコンを成分とす
る結晶性の半導体で形成することが好ましい。例えば、シリコン膜をレーザアニールなど
によって結晶化された多結晶シリコン、単結晶シリコンなどが適用される。その他にも半
導体特性を示す、金属酸化物半導体、アモルファスシリコン、有機半導体を適用すること
も可能である。
【0298】
いずれにしても、最初に形成する半導体層は絶縁表面を有する基板の全面若しくは一部(
トランジスタの半導体領域として確定されるよりも広い面積を有する領域)に形成する。
そして、フォトリソグラフィー技術によって、半導体層上にマスクパターンを形成する。
そのマスクパターンを利用して半導体層をエッチング処理することにより、トランジスタ
のソース及びドレイン領域及びチャネル形成領域を含む特定形状の島状の半導体層561
0、5611を形成する。その半導体層5610、5611はレイアウトの適切さを考慮
して決められる。
【0299】
図56(A)で示す半導体層5610、5611を形成するためのフォトマスクは、図5
6(B)に示すマスクパターン5630を備えている。このマスクパターン5630は、
フォトリソグラフィー工程で用いるレジストがポジ型かネガ型かで異なる。ポジ型レジス
トを用いる場合には、図56(B)で示すマスクパターン5630は、遮光部として作製
される。マスクパターン5630は、多角形の頂部Aを削除した形状となっている。この
フォトマスクのパターンは、例えば、角部において一辺が10μm以下の直角三角形を切
り取るように面取りされている。また、屈曲部Bにおいては、その角部が直角とならない
ように屈曲する形状となっている。屈曲Bを拡大すると、複数段に渡って屈曲する形状と
なっている。
【0300】
図56(B)で示すマスクパターン5630は、その形状が、図56(A)で示す半導体
層5610、5611に反映される。その場合、マスクパターン5630と相似の形状が
転写されてもよいが、マスクパターン5630の角部がさらに丸みを帯びるように転写さ
れていてもよい。すなわち、マスクパターン5630よりもさらにパターン形状をなめら
かにした、丸め部を設けてもよい。
【0301】
半導体層5610、5611の上には、酸化シリコン若しくは窒化シリコンを少なくとも
一部に含む絶縁層が形成される。この絶縁層を形成する目的の一つはゲート絶縁層である
。そして、図57(A)で示すように、半導体層と一部が重なるようにゲート配線571
2、5713、5714を形成する。ゲート配線5712は半導体層5610に対応して
形成される。ゲート配線5713は半導体層5610、5611に対応して形成される。
また、ゲート配線5714は半導体層5610、5611に対応して形成される。ゲート
配線は、金属層又は導電性の高い半導体層を成膜し、フォトリソグラフィー技術によって
その形状を絶縁層上に作り込む。
【0302】
このゲート配線を形成するためのフォトマスクは、図57(B)に示すマスクパターン5
731を備えている。このマスクパターン5731は、L字形に折れ曲がった各コーナー
部であって、直角三角形の一辺が10μm以下、または、配線の線幅の1/2以下で、線
幅の1/5以上の大きさに角部を削除し、コーナー部を丸みをおびるパターンを有せしめ
る。即ち、上面からみたコーナー部におけるマスクパターン5731の外周は曲線を形成
するようにする。具体的には、コーナー部の外周縁に丸みを帯びさせるため、コーナー部
を挟む互いに垂直 な2つの第1直線と、これら2つの第1直線と約45度の角度をなす
一つの第2直線と、で形成される直角 2等辺三角形の部分に相当するマスクパターン5
731の一部を除去する。除去すると新たに2つの鈍 角の部分がマスクパターン573
1に形成されるが、マスク設計や、エッチング条件を適宜設定することにより、各鈍角部
分に第1直線と第2直線との両方に接する曲線が形成されるようにマスクパターン573
1をエッチングすることが好ましい。なお、前記直角2等辺三角形の互いに等しい2辺の
長さは、配線幅の1/5以上1/2以下とする。またコーナー部の内周についても、コー
ナー部の外周に沿って内周が丸みを帯びるよう形成する。図57(B)で示すマスクパタ
ーン5731は、その形状が、図57(A)で示すゲート配線5712、5713、57
14に反映される。その場合、マスクパターン5731と相似の形状が転写されてもよい
が、マスクパターン5731の角部がさらに丸みを帯びるように転写されていてもよい。
すなわち、マスクパターン5731よりもさらにパターン形状をなめらかにした、丸め部
を設けてもよい。すなわち、ゲート配線5712、5713、5714の角部は、線幅の
1/2以下であって1/5以上にコーナー部に丸みをおびさせる。凸部はプラズマによる
ドライエッチの際、異常放電による微粉の発生を抑え、凹部では、洗浄のときに、たとえ
できた微粉であっても、それが角に集まりやすいのを洗い流す結果として歩留まり向上が
甚だしく期待できるという効果を有する。
【0303】
層間絶縁層はゲート配線5712、5713、5714の次に形成される層である。層間
絶縁層は酸化シリコンなどの無機絶縁材料若しくポリイミドやアクリル樹脂などを使った
有機絶材料を使って形成する。この層間絶縁層とゲート配線5712、5713、571
4の間には窒化シリコン若しくは窒化酸化シリコンなどの絶縁層を介在させてもよい。ま
た、層間絶縁層上にも窒化シリコン若しくは窒化酸化シリコンなどの絶縁層を設けてもよ
い。この絶縁層は、外因性の金属イオンや水分などトランジスタにとっては良くない不純
物により半導体層やゲート絶縁層を汚染するのを防ぐことができる。
【0304】
層間絶縁層には所定の位置に開孔が形成されている。例えば、下層にあるゲート配線や半
導体層に対応して設けられる。金属若しくは金属化合物の一層若しくは複数層で形成され
る配線層は、フォトリソグラフィー技術によってマスクパターンが形成され、エッチング
加工により所定のパターンに形成される。そして、図58(A)で示すように、半導体層
と一部が重なるように配線5815〜5820を形成する。配線はある特定の素子間を連
結する。配線は特定の素子と素子の間を直線で結ぶのではなく、レイアウトの制約上屈曲
部が含まれる。また、コンタクト部やその他の領域において配線幅が変化する。コンタク
ト部では、コンタクトホールが配線幅と同等若しくは大きい場合には、その部分で配線幅
が広がるように変化する。
【0305】
この配線5815〜5820を形成するためのフォトマスクは、図58(B)に示すマス
クパターン5832を備えている。この場合においても、配線は、L字形に折れ曲がった
各コーナー部であって直角三角形の一辺が10μm以下、または、配線の線幅の1/2以
下で、線幅の1/5以上の大きさに角部を削除し、コーナー部を丸みをおびるパターンを
有せしめる。即ち、上面からみたコーナー部における配線の外周は曲線を形成するように
する。具体的には、コーナー部の外周縁に丸みを帯びさせるため、コーナー部を挟む互い
に垂直 な2つの第1直線と、これら2つの第1直線と約45度の角度をなす一つの第2
直線と、で形成される直角 2等辺三角形の部分に相当する配線の一部を除去する。除去
すると新たに2つの鈍 角の部分が配線に形成されるが、マスク設計や、エッチング条件
を適宜設定することにより、各鈍角部分に第1直線と第2直線との両方に接する曲線が形
成されるように配線をエッチングすることが好ましい。なお、前記直角2等辺三角形の互
いに等しい2辺の長さは、配線幅の1/5以上1/2以下とする。またコーナー部の内周
についても、コーナー部の外周に沿って内周が丸みを帯びるよう形成する。このような配
線は、凸部はプラズマによるドライエッチの際、異常放電による微粉の発生を抑え、凹部
では、洗浄のときに、たとえできた微粉であっても、それが角に集まりやすいのを洗い流
す結果として歩留まり向上が甚だしく期待できるという効果を有する。配線の角部がラウ
ンドをとることにより、電気的にも伝導させることが期待できる。また、多数の平行配線
では、ゴミを洗い流すのにはきわめて好都合である。
【0306】
図58(A)には、Nチャネル型トランジスタ5821〜5824、Pチャネル型トラン
ジスタ5825、5826が形成されている。Nチャネル型トランジスタ5823とPチ
ャネル型トランジスタ5825及びNチャネル型トランジスタ5824とPチャネル型ト
ランジスタ5826はインバータ5827、5828を構成している。なお、この6つの
トランジスタを含む回路はSRAMを形成している。これらのトランジスタの上層には、
窒化シリコンや酸化シリコンなどの絶縁層が形成されていてもよい。
【0307】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜実施の形態7で述べた内容と自由に
組み合わせて実施することができる。
【0308】
(実施の形態9)
本実施の形態は、エレクトロルミネセンス素子(EL素子)を画素に用いた表示装置を製
造するときに用いる蒸着装置について図面を参照して説明する。
【0309】
表示パネルは、トランジスタによって画素回路及び/又は駆動回路が形成された素子基板
に、EL層を形成して製造される。EL層はエレクトロルミネセンスを発現する材料を少
なくとも一部に含んで形成される。EL層は機能の異なる複数の層で構成されても良い。
その場合、EL層は、正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層などとも呼ばれる機能の
異なる層を組み合わせて構成する場合がある。
【0310】
トランジスタが形成された素子基板に、EL層を形成するための蒸着装置の構成を図69
に示す。この蒸着装置は、搬送室60、61に複数の処理室を連結している。処理室には
、基板を供給するロード室62、基板を回収するアンロード室63、その他、加熱処理室
68、EL材料を蒸着する成膜処理室69〜75、EL素子の一方の電極として、アルミ
ニウム若しくはアルミニウムを主成分とする導電膜を形成する成膜処理室76を含んでい
る。また、搬送室と各処理室の間にはゲートバルブ77a〜77lが設けられていて、各
処理室の圧力は独立して制御可能とされており、処理室間の相互汚染を防いでいる。
【0311】
ロード室62から搬送室60に導入された基板は、回転自在に設けられたアーム方式の搬
送手段66により、所定の処理室へ搬入される。また、基板は搬送手段66により、ある
処理室から他の処理室へ搬送される。搬送室60と搬送室61とは成膜処理室70で連結
され、ここで搬送手段66と搬送手段67により基板の受け渡しが行う。
【0312】
搬送室60及び搬送室61に連結する各処理室は減圧状態に保持されている。従って、こ
の蒸着装置では、基板は大気に触れることなく連続してEL層の成膜処理が行われる。E
L層の成膜処理が終わった表示パネルは、水蒸気などにより劣化する場合があるので、こ
の蒸着装置では、品質を保持するために大気に触れさせる前に封止処理を行うための封止
処理室65が搬送室61に連結されている。封止処理室65は大気圧若しくはそれに近い
減圧下におかれているので、搬送室61と封止処理室65の間にも中間処理室64が備え
られている。中間処理室64は基板の受け渡しと、室間の圧力を緩衝するために設けられ
ている。
【0313】
ロード室、アンロード室、搬送室及び成膜処理室には室内を減圧に保持するための排気手
段が備えられている。排気手段としては、ドライポンプ、ターボ分子ポンプ、拡散ポンプ
など各種の真空ポンプを用いることができる。
【0314】
図69の蒸着装置において、搬送室60及び搬送室61に連結される処理室の数やその構
成は、EL素子の積層構造に応じて適宜組み合わせることができる。以下に、その組み合
わせの一例を示す。
【0315】
加熱処理室68は、最初に下部電極や絶縁隔壁等が形成された基板を加熱して脱ガス処理
を行う。成膜処理室72は、下地電極表面を希ガスや酸素プラズマ処理を行う。このプラ
ズマ処理は、表面を清浄化、表面状態の安定化、表面の物理的若しくは化学的状態(例え
ば、仕事関数など)を安定化させるために行う。
【0316】
成膜処理室69は、EL素子の一方の電極と接触する電極バッファ層を形成する処理室で
ある。電極バッファ層はキャリア注入性(正孔注入若しくは電子注入)があり、EL素子
の短絡や暗点欠陥の発生を抑制する層である。代表的には、電極バッファ層は、有機無機
混合材料であって、抵抗率が5×10〜1×10Ωcmであり、30〜300nmの
厚さに形成される。また、成膜室71は正孔輸送層を成膜する処理室である。
【0317】
EL素子における発光層は、単色発光をする場合と白色発光をする場合とで、その構成が
異なる。蒸着装置において成膜処理室もそれに応じて配置することが好ましい。例えば、
表示パネルに発光色が異なる三種類のEL素子を形成する場合には、各発光色に対応した
発光層を成膜する必要がある。この場合、成膜処理室70を第1の発光層の成膜用として
、成膜処理室73を第2の発光層の成膜用として、成膜処理室74を第3の発光層の成膜
用として用いることができる。発光層ごとに成膜処理室を分けることで、異なる発光材料
による相互汚染を防止することが出来、成膜処理のスループットを向上させることが出来
る。
【0318】
また、成膜処理室70、成膜処理室73、成膜処理室74のそれそれで、発光色が異なる
三種類のEL材料を順次蒸着しても良い。この場合、シャドーマスクを使い、蒸着する領
域に応じて当該マスクをずらして蒸着を行うことになる。
【0319】
白色発光するEL素子を形成する場合には、異なる発光色の発光層を縦積みにして形成す
る。その場合にも、素子基板が成膜処理室を順次移動して、発光層ごとに成膜することが
できる。また、同じ成膜処理室で異なる発光層を連続して成膜することもできる。
【0320】
成膜処理室76では、EL層の上に電極を成膜する。電極の形成は、電子ビーム蒸着法や
スパッタリング法を適用することもできるが、好ましくは抵抗加熱蒸着法を用いることが
好ましい。
【0321】
電極の形成まで終了した素子基板は、中間処理室64を経て封止処理室65に搬入される
。封止処理室65は、ヘリウム、アルゴン、ネオン、若しくは窒素などの不活性な気体が
充填されており、その雰囲気下で素子基板のEL層が形成された側に封止板を貼り付けて
封止する。封止された状態において、素子基板と封止板との間には、不活性気体が充填さ
れていても良いし、樹脂材料を充填しておいても良い。封止処理室65には、シール材を
描画するディスペンサーや、素子基板に対向して封止板を固定する固定ステージやアーム
などの機械的要素、樹脂材料を充填するディスペンサー若しくはスピンコーターなどが備
えられている。
【0322】
図70は、成膜処理室の内部構成を示す。成膜処理室は減圧下に保たれていて、図70で
は天板91と底板92で挟まれる内側が室内であり、減圧状態に保たれる室内を示してい
る。
【0323】
処理室内には、一つ又は複数個の蒸発源が備えられている。組成の異なる複数の層を成膜
する場合や、異なる材料を共蒸着する場合は、複数個の蒸発源を設けることが好ましいか
らである。図70では、蒸発源81a、81b、81cが蒸発源ホルダ80に装着されて
いる。蒸発源ホルダ80は多関節アーム83によって保持されている。多関節アーム83
は関節の伸縮によって、蒸発源ホルダ80の位置をその可動範囲内で自在に移動可能とし
ている。また、蒸発源ホルダ80に距離センサー82を設け、蒸発源81a〜101cと
基板89との間隔をモニターして、蒸着時における最適な間隔を制御しても良い。その場
合には、多関節アームに上下方向(Z方向)にも変位する多関節アームとしても良い。
【0324】
基板ステージ86と基板チャック87は一対となって基板89を固定する。基板ステージ
86はヒータを内蔵させて基板89を加熱できるように構成しても良い。基板89は、基
板チャック87の禁緩により、基板ステージ86に固定されまた搬出入される。蒸着に際
しては、必要に応じて蒸着するパターンに対応して開口部を備えたシャドーマスク90を
用いることもできる。その場合、シャドーマスク90は、基板89と蒸発源81a〜81
cの間に配置されるようにする。シャドーマスク90はマスクチャック88により、基板
89と密着若しくは一定の間隔を持って固定される。シャドーマスク90のアライメント
が必要な場合には、処理室内にカメラを配置し、マスクチャック88にX−Y−θ方向に
微動する位置決め手段を備えることで、その位置合わせを行う。
【0325】
蒸発源81には、蒸着材料を蒸発源に連続して供給する蒸着材料供給手段が付加されてい
る。蒸着材料供給手段は、蒸発源81と離れた位置に配置される蒸着材料供給源85a、
85b、85cと、その両者の間を繋ぐ材料供給管84を有している。典型的には、蒸着
材料供給源85a、85b、85cは蒸発源81に対応して設けられている。図70の場
合は、蒸着材料供給源85aと蒸発源81aが対応している。蒸着材料供給源85bと蒸
発源81b、蒸着材料供給源85cと蒸発源81cについても同様である。
【0326】
蒸着材料の供給方式には、気流搬送方式、エアロゾル方式などが適用できる。気流搬送方
式は、蒸着材料の微粉末を気流に乗せて搬送するもので、不活性ガスなどを用いて蒸発源
81に搬送する。エアロゾル方式は、蒸着材料を溶剤中に溶解または分散させた原料液を
搬送し、噴霧器によりエアロゾル化し、エアロゾル中の溶媒を気化させながら行う蒸着で
ある。いずれの場合にも、蒸発源81には加熱手段が設けられ、搬送された蒸着材料を蒸
発させて基板89に成膜する。図70の場合、材料供給管84は柔軟に曲げることができ
、減圧状態下においても変形しない程度の剛性を持った細管で構成されている。
【0327】
気流搬送方式やエアロゾル方式を適用する場合には、成膜処理室内を大気圧若しくはそれ
以下であって、好ましくは133Pa〜13300Paの減圧下で成膜を行えば良い。成
膜処理室内にはヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン、キセノン、若しくは窒素など
の不活性気体を充填し、または当該気体を供給しながら(同時に排気しながら)、圧力の
調節を行うことができる。また、酸化膜を形成する成膜処理室では、酸素、亜酸化窒素な
どの気体を導入して酸化雰囲気としておいても良い。また、有機材料を蒸着する成膜処理
室内には水素などの気体を導入して還元雰囲気にしておいても良い。
【0328】
その他の蒸着材料の供給方法として、材料供給管84の中にスクリューを設け蒸着材料を
蒸発源に向けて連続的に押し出す構成としても良い。
【0329】
本実施の形態の蒸着装置によれば、大画面の表示パネルであっても、均一性良く、連続し
て成膜することができる。また、蒸発源に蒸着材料が無くなる度に、その都度蒸着材料を
補給する必要がないので、スループットを向上することができる。
【0330】
(実施の形態10)
本実施形態では、実施の形態1から実施の形態4までで述べた駆動方法を制御するハード
ウェアについて述べる。
【0331】
大まかな構成図を図59に示す。基板5901の上に、画素部5904、信号線駆動回路
5906や走査線駆動回路5905が配置されている。それ以外にも、電源回路やプリチ
ャージ回路やタイミング生成回路などが配置されてもよい。なお、信号線駆動回路590
6や走査線駆動回路5905が配置されていなくてもよい。その場合、基板5901に配
置されていないものを、ICに形成してもよい。そのICは、基板5901の上に、CO
G(Chip On Glass)によって配置されてもよい。あるいは、周辺回路基板
5902と基板5901とを接続する接続基板5907の上に、ICが配置されてもよい

【0332】
周辺回路基板5902には、信号5903が入力される。そして、コントローラ5908
が制御して、メモリ5909、5910などに信号が保存される。信号5903がアナロ
グ信号の場合は、アナログ・デジタル変換を行った後、そして、メモリ5909、591
0などに保存されることが多い。そして、コントローラ5908がメモリ5909、59
10などに保存された信号を用いて、基板5901に信号を出力する。
【0333】
実施の形態1〜実施の形態4で述べた駆動方法を実現するために、コントローラ5908
が、サブフレームの出現順序などを制御して、基板5901に信号を出力する。
【0334】
なお、本実施形態で述べた内容は、実施の形態1〜実施の形態9で述べた内容と自由に組
み合わせて実施することができる。
【0335】
(実施の形態11)
本実施形態では、本発明の表示装置を用いたELモジュール及びELテレビ受像機の構成
例について説明する。
【0336】
図60は表示パネル6001と、回路基板6002を組み合わせたELモジュールを示し
ている。表示パネル6001は画素部6003、走査線駆動回路6004及び信号線駆動
回路6005を有している。回路基板6002には、例えば、コントロール回路6006
や信号分割回路6007などが形成されている。表示パネル6001と回路基板6002
は接続配線6008によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができ
る。
【0337】
コントロール回路6006が、実施の形態9における、コントローラ5908やメモリ5
909、5910などに相当する。主に、コントロール回路6006において、サブフレ
ームの出現順序などを制御している。
【0338】
表示パネル6001は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数
の低い駆動回路)を基板上にトランジスタを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複
数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチッ
プをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル6001に実装するとよい
。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリン
ト基板を用いて表示パネル6001に実装してもよい。
【0339】
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、
1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供す
ることができる。
【0340】
また、さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にトランジスタを用いて画素部を
形成し、全ての信号線駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Ch
ip On Glass)表示パネルに実装してもよい。
【0341】
例えば、表示パネルの画面全体をいくつかの領域に分割し、各々の領域に一部もしくは全
ての周辺駆動回路(信号線駆動回路、走査線駆動回路など)を形成したICチップを配置
し、COG(Chip On Glass)などで表示パネルに実装してもよい。この場
合の表示パネルの構成を図61に示す。
【0342】
図61では、画面全体を4つの領域に分割し、8個のICチップを用いて駆動させる例で
ある。表示パネルの構成は、基板6110、画素部6111、FPC6112、ICチッ
プ6113〜6120を有する。8個のICチップのうち、6113、6114、611
5、6116には信号線駆動回路を形成しており、6117、6118、6119、61
20には走査線駆動回路を形成している。そして、任意のICチップを駆動させることに
より、4つの画面領域のうち任意の画面領域のみを駆動させることが可能となる。例えば
、ICチップ6113と6117のみを駆動させると、4つの画面領域のうち、左上の領
域のみを駆動させることができる。このようにすることにより、消費電力を低減させるこ
とが可能となる。
【0343】
図71の表示パネルは基板20上に、サブ画素30が複数配列された画素部21、走査線
33の信号を制御する走査線駆動回路22、データ線31の信号を制御するデータ線駆動
回路23を有している。また、サブ画素30に含まれる発光素子37の輝度変化を補正す
るためのモニタ回路24が設けられていても良い。発光素子37とモニタ回路24に含ま
れる発光素子は同じ構造を有している。発光素子37の構造は一対の電極間にエレクトロ
ルミネセンスを発現する材料を含む層を挟んだ形となっている。
【0344】
基板20の周辺部には、走査線駆動回路22に外部回路から信号を入力する入力端子25
、データ線駆動回路23に外部回路から信号を入力する入力端子26、モニタ回路24に
信号を入力する入力端子29を有している。
【0345】
サブ画素30には、データ線31に接続するトランジスタ34と、電源線32と発光素子
37との間に直列に挿入されて接続するトランジスタ35を含んでいる。トランジスタ3
4のゲートは走査線33の接続し、走査信号で選択されたとき、データ線31の信号をサ
ブ画素30に入力する。入力された信号はトランジスタ35のゲートに与えられ、また、
保持容量部36を充電する。この信号に応じて、電源線32と発光素子37は導通状態と
なり、発光素子37が発光する。
【0346】
サブ画素30に設けた発光素子37を発光させるためには外部回路から電力を供給する必
要がある。画素部21に設けられる電源線32は、入力端子27で外部回路と接続される
。電源線32は引き回す配線の長さにより抵抗損失が生じるので、入力端子27は基板2
0の周辺部に複数箇所設けることが好ましい。入力端子27は基板20の両端部に設け、
画素部21の面内で輝度ムラが目立たないように配置されている。すなわち、画面の中で
片側が明るく、反対側が暗くなってしまうことを防いでいる。また、一対の電極を備えた
発光素子37であって、電源線32と接続する電極とは反対側の電極は、複数のサブ画素
30で共有する共通電極として形成されるが、この電極の抵抗損失も低くするために、端
子28を複数個備えている。
【0347】
このような表示パネルは、電源線がCuなどの低抵抗材料で形成されているので、特に画
面サイズが大型化したときに有効である。例えば、画面サイズが13インチクラスの場合
対角線の長さは340mmであるが、60インチクラスの場合には1500mm以上とな
る。このような場合には、配線抵抗を無視することが出来ないので、Cuなどの低抵抗材
料を配線に用いることが好ましい。また、配線遅延を考慮すると、同様にしてデータ線や
走査線を形成しても良い。
【0348】
上記のようなパネル構成を備えたELモジュールにより、ELテレビ受像機を完成させる
ことができる。図62は、ELテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チュ
ーナ6201は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路6202
と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処
理回路6203と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回
路6006により処理される。コントロール回路6006は、走査線側と信号線側にそれ
ぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路6007を設
け、入力デジタル信号をM個に分割して供給する構成としてもよい。
【0349】
チューナ6201で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路6204に送られ
、その出力は音声信号処理回路6205を経てスピーカー6206に供給される。制御回
路6207は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部6208から受け、チュー
ナ6201や音声信号処理回路6205に信号を送出する。
【0350】
ELモジュールを筐体に組みこんで、テレビ受像機を完成させることができる。ELモジ
ュールにより、表示部が形成される。また、スピーカー、ビデオ入力端子などが適宜備え
られている。
【0351】
勿論、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、
鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表
示媒体として様々な用途に適用することができる。
【0352】
このように、本発明の表示装置、およびその駆動法を用いることにより、擬似輪郭の低減
された、綺麗な画像で見ることが出来る。よって、人間の肌のように、階調が微妙に変化
するような画像であっても、綺麗に表示出来るようになる。
【0353】
なお、本実施形態で述べた内容は、実施の形態1〜実施の形態10で述べた内容と自由に
組み合わせて実施することができる。
【0354】
(実施の形態12)
本発明の表示装置を用いた電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ等のカメラ、
ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音
響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、パーソナルコンピュータ、ゲーム
機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機、電子書籍等)
、記憶媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile D
isc(DVD)等の記憶媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装
置)等が挙げられる。それらの電子機器の具体例を図63に示す。
【0355】
図63(A)は発光装置であり、筐体6301、支持台6302、表示部6303、スピ
ーカー部6304、ビデオ入力端子6305等を含む。本発明は、表示部6303を構成
する表示装置に用いることができる。また本発明により、擬似輪郭の低減された、綺麗な
画像で見ることができるようになり、図63(A)に示す発光装置が完成される。発光装
置は自発光型であるためバックライトが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部と
することができる。なお、発光装置は、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広
告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
【0356】
図63(B)はデジタルスチルカメラであり、本体6306、表示部6307、受像部6
308、操作キー6309、外部接続ポート6310、シャッター6311等を含む。本
発明は、表示部6307を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、
擬似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図63(B)に示す
デジタルスチルカメラが完成される。
【0357】
図63(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体6312、筐体6313、
表示部6314、キーボード6315、外部接続ポート6316、ポインティングマウス
6317等を含む。本発明は、表示部6314を構成する表示装置に用いることができる
。また本発明により、擬似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり
、図63(C)に示すノート型パーソナルコンピュータが完成される。
【0358】
図63(D)はモバイルコンピュータであり、本体6318、表示部6319、スイッチ
6320、操作キー6321、赤外線ポート6322等を含む。本発明は、表示部631
9を構成する表示装置に用いることができる。また本発明により、擬似輪郭の低減された
、綺麗な画像で見ることができるようになり、図63(D)に示すモバイルコンピュータ
が完成される。
【0359】
図63(E)は記憶媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)で
あり、本体6323、筐体6324、表示部A6325、表示部B6326、記憶媒体(
DVD等)読み込み部6327、操作キー6328、スピーカー部6329等を含む。表
示部A6325は主に画像情報を表示し、表示部B6326は主に文字情報を表示するが
、本発明は、表示部A6325、表示部B6326を構成する表示装置に用いることがで
きる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。また
本発明により、擬似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図6
3(E)に示すDVD再生装置が完成される。
【0360】
図63(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体6
330、表示部6331、アーム部6332等を含む。本発明は、表示部6331を構成
する表示装置に用いることができる。また本発明により、また本発明により、擬似輪郭の
低減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図63(F)に示すゴーグル型
ディスプレイが完成される。
【0361】
図63(G)はビデオカメラであり、本体6333、表示部6334、筐体6335、外
部接続ポート6336、リモコン受信部6337、受像部6338、バッテリー6339
、音声入力部6340、操作キー6341等を含む。本発明は、表示部6334を構成す
る表示装置に用いることができる。また本発明により、また本発明により、擬似輪郭の低
減された、綺麗な画像で見ることができるようになり、図63(G)に示すビデオカメラ
が完成される。
【0362】
図63(H)は携帯電話であり、本体6342、筐体6343、表示部6344、音声入
力部6345、音声出力部6346、操作キー6347、外部接続ポート6348、アン
テナ6349等を含む。本発明は、表示部6344を構成する表示装置に用いることがで
きる。なお、表示部6344は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費
電流を抑えることができる。また本発明により、擬似輪郭の低減された、綺麗な画像で見
ることができるようになり、図63(H)に示す携帯電話が完成される。
【0363】
なお、発光輝度が高い発光材料を用いれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大
投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
【0364】
また、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線
を通じて配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増し
てきている。発光材料の応答速度は非常に高いため、発光装置は動画表示に好ましい。
【0365】
また、発光装置は発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるよ
うに情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話や音響再生装
置のような文字情報を主とする表示部に発光装置を用いる場合には、非発光部分を背景と
して文字情報を発光部分で形成するように駆動することが望ましい。
【0366】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可
能である。また、本実施の形態の電子機器は、実施の形態1〜実施の形態11に示したい
ずれの構成の表示装置を用いてもよい。
【符号の説明】
【0367】
20 基板
21 画素部
22 走査線駆動回路
23 データ線駆動回路
24 モニタ回路
25 入力端子
26 入力端子
27 入力端子
28 端子
29 入力端子
30 サブ画素
31 データ線
32 電源線
33 走査線
34 トランジスタ
35 トランジスタ
36 保持容量部
37 発光素子
60 搬送室
61 搬送室
62 ロード室
63 アンロード室
64 中間処理室
65 封止処理室
66 搬送手段
67 搬送手段
68 加熱処理室
69 成膜処理室
70 成膜処理室
71 成膜室
72 成膜処理室
73 成膜処理室
74 成膜処理室
76 成膜処理室
80 蒸発源ホルダ
81 蒸発源
82 距離センサー
83 多関節アーム
84 材料供給管
85a 蒸着材料供給源
85b 蒸着材料供給源
85c 蒸着材料供給源
86 基板ステージ
87 基板チャック
88 マスクチャック
89 基板
90 シャドーマスク
91 天板
92 底板
210 画素
77a ゲートバルブ
81a 蒸発源
85a 蒸着材料供給源
81a 蒸発源
81b 蒸発源
81c 蒸発源
105a 蒸着材料供給源
105b 蒸着材料供給源
105c 蒸着材料供給源
2511 選択トランジスタ
2512 保持容量
2513 駆動トランジスタ
2514 発光素子
2515 信号線
2516 電源線
2517 走査線
2518 電源線
2521 選択トランジスタ
2522 保持容量
2523 駆動トランジスタ
2524 発光素子
2527 走査線
2528 電源線
2611 選択トランジスタ
2612 保持容量
2613 駆動トランジスタ
2614 発光素子
2615 信号線
2616 電源線
2617 走査線
2618 電源線
2621 選択トランジスタ
2622 保持容量
2623 駆動トランジスタ
2624 発光素子
2625 信号線
2627 走査線
2628 電源線
2711 選択トランジスタ
2712 保持容量
2713 駆動トランジスタ
2714 発光素子
2715 信号線
2716 電源線
2717 走査線
2718 電源線
2721 選択トランジスタ
2722 保持容量
2723 駆動トランジスタ
2724 発光素子
2727 走査線
2728 電源線
2731 トランジスタ
2736 電源線
2741 トランジスタ
2911 選択トランジスタ
2912 保持容量
2913 駆動トランジスタ
2914 発光素子
2915 信号線
2916 電源線
2917 走査線
2918 電源線
2921 選択トランジスタ
2922 保持容量
2923 駆動トランジスタ
2924 発光素子
2925 信号線
2927 走査線
2928 電源線
2931 選択トランジスタ
2937 走査線
2941 選択トランジスタ
2947 走査線
3211 選択トランジスタ
3212 保持容量
3213 駆動トランジスタ
3214 発光素子
3215 信号線
3216 電源線
3217 走査線
3218 電源線
3219 消去トランジスタ
3221 選択トランジスタ
3222 保持容量
3223 駆動トランジスタ
3224 発光素子
3227 走査線
3228 電源線
3229 消去トランジスタ
3237 走査線
3247 走査線
3311 選択トランジスタ
3312 保持容量
3313 駆動トランジスタ
3314 発光素子
3315 信号線
3316 電源線
3317 走査線
3318 電源線
3319 消去ダイオード
3321 選択トランジスタ
3322 保持容量
3323 駆動トランジスタ
3324 発光素子
3327 走査線
3328 電源線
3329 消去ダイオード
3337 走査線
3347 走査線
3419 トランジスタ
3505 信号線
3506 電源線
3507 走査線
3511 選択トランジスタ
3512 保持容量
3513 駆動トランジスタ
3514 電極
3515 信号線
3516 電源線
3517 走査線
3611 選択トランジスタ
3612 保持容量
3613 駆動トランジスタ
3614 電極
3615 信号線
3616 電源線
3617 走査線
4001 画素部
4002 走査線駆動回路
4003 走査線駆動回路
4004 信号線駆動回路
4005 シフトレジスタ
4006 バッファ回路
4007 シフトレジスタ
4010 増幅回路
4011 ビデオ信号線
4012 ラッチ制御線
4101 画素部
4102 走査線駆動回路
4103 走査線駆動回路
4104 走査線駆動回路
4105 走査線駆動回路
4106 信号線駆動回路
4201 画素部
4202 走査線駆動回路
4203 走査線駆動回路
4204 信号線駆動回路
4205 信号線駆動回路
4301 基板
4302 下地膜
4303 画素電極
4304 第1の電極
4305 配線
4306 配線
4307 N型半導体層
4308 N型半導体層
4309 半導体層
4310 ゲート絶縁膜
4311 絶縁膜
4312 ゲート電極
4313 第2の電極
4314 層間絶縁膜
4315 有機化合物を含む層
4316 対向電極
4317 発光素子
4318 駆動トランジスタ
4319 容量素子
4320 第1の電極
4401 基板
4402 ゲート絶縁膜
4403 ゲート電極
4404 第1の電極
4405 ゲート絶縁膜
4406 半導体層
4407 半導体層
4408 N型半導体層
4410 N型半導体層
4411 配線
4413 導電層
4414 画素電極
4415 絶縁物
4416 有機化合物を含む層
4417 対向電極
4418 発光素子
4419 駆動トランジスタ
4420 容量素子
4421 第2の電極
4422 容量素子
4501 絶縁物
4601 基板
4602 絶縁膜
4604 ゲート絶縁膜
4605 ゲート電極
4606 絶縁膜
4607 絶縁膜
4608 導電膜
4623 絶縁膜
4624 絶縁膜
4626 絶縁膜
4671 膜
4672 絶縁膜
4673 ゴミ
4674 絶縁膜
4675 絶縁膜
5401 Nチャネル型トランジスタ
5402 Nチャネル型トランジスタ
5403 Pチャネル型トランジスタ
5404 容量素子
5405 抵抗素子
5502 導電層
5503 導電層
5504 配線
5505 半導体層
5506 不純物領域
5507 不純物領域
5508 ゲート絶縁膜
5509 ゲート電極
5510 不純物領域
5511 不純物領域
5512 不純物領域
5610 半導体層
5630 マスクパターン
5712 ゲート配線
5713 ゲート配線
5714 ゲート配線
5731 マスクパターン
5815 配線
5821 Nチャネル型トランジスタ
5823 Nチャネル型トランジスタ
5824 Nチャネル型トランジスタ
5825 Pチャネル型トランジスタ
5826 Pチャネル型トランジスタ
5827 インバータ
5832 マスクパターン
5901 基板
5902 周辺回路基板
5903 信号
5904 画素部
5905 走査線駆動回路
5906 信号線駆動回路
5907 接続基板
5908 コントローラ
5909 メモリ
6001 表示パネル
6002 回路基板
6003 画素部
6004 走査線駆動回路
6005 信号線駆動回路
6006 コントロール回路
6007 信号分割回路
6008 接続配線
6110 基板
6111 画素部
6112 FPC
6113 ICチップ
6201 チューナ
6202 映像信号増幅回路
6203 映像信号処理回路
6204 音声信号増幅回路
6205 音声信号処理回路
6206 スピーカー
6207 制御回路
6208 入力部
6301 筐体
6302 支持台
6303 表示部
6304 スピーカー部
6305 ビデオ入力端子
6306 本体
6307 表示部
6308 受像部
6309 操作キー
6310 外部接続ポート
6311 シャッター
6312 本体
6313 筐体
6314 表示部
6315 キーボード
6316 外部接続ポート
6317 ポインティングマウス
6318 本体
6319 表示部
6320 スイッチ
6321 操作キー
6322 赤外線ポート
6323 本体
6324 筐体
6325 表示部A
6326 表示部B
6327 部
6328 操作キー
6329 スピーカー部
6330 本体
6331 表示部
6332 アーム部
6333 本体
6334 表示部
6335 筐体
6336 外部接続ポート
6337 リモコン受信部
6338 受像部
6339 バッテリー
6340 音声入力部
6341 操作キー
6342 本体
6343 筐体
6344 表示部
6345 音声入力部
6346 音声出力部
6347 操作キー
6348 外部接続ポート
6349 アンテナ
4603a 半導体膜
4603b 半導体膜
4610a Nチャネル型トランジスタ
4610b Pチャネル型トランジスタ
4621a 絶縁膜
4621b 絶縁膜
4625a レジスト
4627a 絶縁膜
4627b 絶縁膜
4651a 端部
4652a 端部
4653a 端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の画素と、第2の画素と、配線と、を有し、
前記第1の画素は、第1の発光素子と、第1のトランジスタと、第1の容量素子と、を有し、
前記第2の画素は、第2の発光素子、第2のトランジスタと、第2の容量素子と、を有し、
前記配線は、前記第1の発光素子に電流を供給する機能と、前記第2の発光素子に電流を供給する機能と、を有し、
前記第1のトランジスタは、前記配線と前記第1の発光素子との間に電気的に接続され、
前記第1の容量素子は、前記第1のトランジスタのゲートと電気的に接続され、
前記第2のトランジスタは、前記配線と前記第2の発光素子との間に電気的に接続され、
前記第2の容量素子は、前記第2のトランジスタのゲートと電気的に接続され、
前記第1の容量素子は、前記配線と重なる領域を有するように設けられ、
前記第2の容量素子は、前記配線と重なる領域を有するように設けられ、
前記第1の発光素子の発光面積は、前記第2の発光素子の発光面積よりも小さく、
前記第1の容量素子が前記配線と重なる領域の面積は、前記第2の容量素子が前記配線と重なる領域の面積よりも小さいことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記配線が延びた方向における前記第1の発光素子の幅は、前記配線が延びた方向における前記第2の発光素子の幅よりも小さいことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
第1の半導体層と、第2の半導体層と、第1の導電層と、第2の導電層と、を有し、
前記第1の半導体層は、前記第1のトランジスタのチャネルが形成される領域と、前記第1の容量素子の一対の電極のうちの一方として機能することができる領域と、を有し、
前記第2の半導体層は、前記第2のトランジスタのチャネルが形成される領域と、前記第2の容量素子の一対の電極のうちの一方として機能することができる領域と、を有し、
前記第1の導電層は、前記第1のトランジスタのゲートとして機能することができる領域と、前記第1の容量素子の一対の電極のうちの他方として機能することができる領域と、を有し、
前記第2の導電層は、前記第2のトランジスタのゲートとして機能することができる領域と、前記第2の容量素子の一対の電極のうちの他方として機能することができる領域と、を有し、
前記第1の半導体層、前記第2の半導体層、前記第1の導電層、及び前記第2の導電層は、前記配線の下方に設けられていることを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【公開番号】特開2013−54367(P2013−54367A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−229420(P2012−229420)
【出願日】平成24年10月17日(2012.10.17)
【分割の表示】特願2006−172135(P2006−172135)の分割
【原出願日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】