説明

装置の少なくとも1つのシステムを診断および/または調整する方法

【課題】技術的な装置、特に自動車のシステムを最適な方法で検査、調節、調整および/または改良することができ、診断にかかる時間を短縮する、かつ/または正確な結果を得る。
【解決手段】装置の少なくとも1つのシステムを診断および/または調整する方法において、(a)装置の少なくとも1つのシステムにおける少なくとも1つの制御変数を制御変数の実際値に関して変更するステップと、(b)少なくとも1つのシステムの少なくとも2つの状態変数を検出するステップと、(c)少なくとも2つの状態変数に関係して、方法のさらなる実施について決定を行うステップとを含む方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念部に記載の方法ならびにその他独立請求項に記載の制御および/または調整方法、コンピュータプログラムおよびメモリ媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の技術開発に伴い、いわゆるOBD(On-Board-Diagnostics:自己故障診断)の数および範囲が拡大した。特に、それぞれに検査すべきシステムへの能動的なアクセスを必要とする診断の割合が上昇している。さらに、システムの診断が他のシステムとの相互作用による影響を受けないようにする必要性が増している。したがって、特に限定的にしか診断を並行して行うことはできなくなる。特にエミッションに関係した排ガス周期における診断で、排ガスシステムが規定通りであること、もしくは規定通りではないことを一義的に特定することは有意義である。この場合、このような診断が個別診断数の増大に対応しきれないという問題が生じる。一つの可能性は、自動車におけるシステムの診断を改善するためにいわば「スイッチオン条件」を規定することである。実際に、多くの場合、作動変数の診断または調節の質が低下するという妥協がなされる。
【発明の概要】
【0003】
本発明の根底にある課題は、請求項1に記載の方法ならびにその他独立請求項に記載の制御および/または調整装置、コンピュータプログラムおよびメモリ媒体によって解決される。有利な改良形態が従属請求項に記載されている。
【0004】
本発明は、技術的な装置、特に自動車のシステムは極めて広範囲にわたり、これらのシステムの作用は相互に影響を及ぼし得るという考察から出発している。したがって、特にパターン化され、柔軟に実施される特に次のようなステップを含む方法が提案される。
【0005】
(a)装置の少なくとも1つのシステムにおける少なくとも1つの制御変数が、制御変数の実際値に関して変更される。この場合、制御変数とは、それぞれのシステムの入力変数および/または任意の内部変数またはその他の変数であり、これらの変数は意図的に変更可能なものとする。さらに手動により交換可能なコンポーネント、例えば噴射弁の特性を本方法の意味で制御変数としてもよい。
【0006】
(b)少なくとも1つのシステムの少なくとも2つの状態変数が検出される。状態変数とは、それぞれのシステムにおける任意の内部変数またはその他の変数であり、これらの変数は検出可能なものとする。すなわち、状態変数は、システムの状態および/または挙動もしくはシステム全体に関する情報を提供する。したがって、上述の制御変数は同時に状態変数の意味を持つ。
【0007】
(c)少なくとも2つの状態変数に関係して、本方法のさらなる実施についての決定を行う。
【0008】
したがって、装置の個々のシステムまたは複数のシステムを意図的に制御すること、すなわち、刺激することが可能である。このためには、1つまたは複数のシステムにおける1つまたは任意の数の制御変数をこれら制御変数の実際値に関して変更すれば十分である。この場合、装置のシステム間における既知の相互作用を考慮することができる。1つ以上の制御変数の変更に対する1つ以上のシステムの反応は、個々のシステムもしくはシステム全体のシステム反応を意味する。こうしたシステム反応は、対応して複雑なものとなりうる。システム反応は、少なくとも1つのシステムの少なくとも2つの状態変数の検出によって生じる。少なくとも、同じシステムまたは別のシステムにおける入力変数および出力変数を検出すれば十分である。
【0009】
当然ながら、本発明による方法は、例えば、いわゆる「OBD(On-Board-Diagnosis:自己故障診断)」の枠内で、自動車に提供された制御および/または調整装置によって実施することができるが、同様に暫定的にのみ車両に連結された試験設備またはテスト装置として実施することができる場合にも、柔軟に用いることができる。
【0010】
本発明の利点は、技術的な装置、特に自動車のシステムを最適な診断方法で検査、調節、調整および/または改良することができ、この場合に法的要求を簡単または容易に満たすこともできることである。特に診断にかかる時間を短縮することができ、かつ/または正確な結果を得ることができる。
【0011】
特に、本方法では、ステップ(c)で、方法のさらなる実施は少なくとも1つの以下の手段:
エラーと推定されるシステムまたはシステムに含まれるシステムコンポーネントの精緻な、および/または繰返しの診断を行うこと;
少なくとも2つの検出された状態変数に関係して、診断アルゴリズムを変更すること;
少なくとも2つの検出された状態変数に関係して、保存されたメモリから代替的な診断アルゴリズムを選択すること;
診断アルゴリズムにおける個々の診断ステップの順序を変更すること;
システムおよび/またはシステムコンポーネントを検査する順序を変更すること;および/または
診断方法を変更せずに継続すること
を含む。
【0012】
したがって、診断方法のさらなる経過を、有利にはそれぞれ検出された状態変数の値に適合させることができる。特に、エラーと推定されるシステムまたはシステムに含まれるシステムコンポーネントを極めて正確に検査することができる。例えば、当該システムの診断を繰り返すことができる。
【0013】
さらに診断アルゴリズムを変更することもできる。このために診断をよりゆっくり実施し、変数もしくは値を最終値に正確に設定できるようにすることも可能である。さらに、複数回繰り返した部分診断により、得られた状態変数について平均値を出すことも可能である。同様に、診断もしくは部分診断の根底をなすアルゴリズムを、検出された状態変数に関係して柔軟に変更することができる。
【0014】
さらに、代替的なアルゴリズムによって実施されるように診断もしくは部分診断を変更することもできる。この場合、代替的なアルゴリズムは、検出された状態変数に関係して、例えば、制御および/または調整装置のメモリに保存されている代替的診断アルゴリズムから選択することができる。
【0015】
同様に、それぞれの診断アルゴリズムにおける個々の診断ステップの順序を変更することも可能である。上記手段は、少なくとも2つの評価された状態変数に関係して診断方法を最適に調整することを目的としている。
【0016】
エラーと推定されるシステムもしくはシステムコンポーネントを一義的に分類するために、さらにシステムおよび/またはシステムコンポーネントを検査する順序を変更することも可能である。
【0017】
実際の診断時に全てのシステムが正常であることが十分な確実性をもって明らかとなった場合、診断方法を変更せずに継続することもできる。すなわち、診断アルゴリズムの調整は、少なくとも1つのシステムまたは少なくとも1つのシステムコンポーネントにエラーがないと一義的に実証できなかった場合にのみ必要となる。
【0018】
本方法は、装置が自動車である場合には特に有意義に用いることができる。自動車は、多数の異なるシステムもしくはシステムコンポーネントを有する特に複雑な技術的装置である。したがって、本発明による方法は、自動車の診断、調整または改良にさえも特に好適に用いることができる。
【0019】
特に本発明による方法は、検査または調整すべきシステムが自動車の少なくとも1つのエアシステム、噴射システム、モーメントシステムおよび/または排ガスシステムを含む場合には有利に用いることができる。
【0020】
これらのシステムは、自動車に提供された内燃機関の出力性能および排ガスシステムに関して特に有意義である。特にこれらのシステムは、とりわけ多くの複雑な相互作用を有している。この点で、本発明による方法を特に有利に用いることができる。
【0021】
特に自動車のために本方法を用いる場合、状態変数は少なくとも1つの以下の変数:
センサ変数またはセンサ変数から導いた変数;
アクチュエータ変数またはアクチュエータ変数から導いた変数;
オフセット値;
倍率;
触媒温度;および/または
触媒の酸素充填状態
を含む。
【0022】
ここにおける変数は、自動車のシステムの入力変数、出力変数、内部変数またはその他の変数である。これらの変数は、多くの場合、容易に検出でき、制御および/または調整装置に既に提供されているので、本発明による方法のための状態変数として特に有利に用いることができる。例えば、これらの変数は、センサ変数またはアクチュエータ変数であってよい。特に、センサ変数またはアクチュエータ変数から、本発明により、例えば勾配などの他の変数を導くことができる。同様に、オフセット値、すなわち、例えば自動車の調整システムで、例えば調整仮定で変更された変数の値、倍率、触媒温度または酸素充填状態などを状態変数として規定してもよい。酸素充填状態は、酸素貯蔵能(OSC「Oxygen Storage Capacity」)に関係している。
【0023】
さらに排ガスシステムを診断するための制御変数は、排ガスシステムにおける少なくとも1つの以下の変数:
排ガスのラムダ値;
酸素質量流量;
排ガス質量流量;
排ガス戻し量;
点火角;
排ガス中の酸素、窒素、水素、一酸化炭素および/または炭化水素の割合;
排ガスの添加剤の用量;および/または
排ガス温度
を含む。
【0024】
これらの制御変数は、特に自動車の内燃機関および/または排ガス装置のシステムに影響を及ぼす。当然ながら、これらの制御変数および以下に挙げるさらなる制御変数は、同時に本発明による方法の状態変数として用いることもできる。
【0025】
排ガス戻しは、例えば、排ガス戻し弁の位置によって特徴づけられ、他の変数との関係で排ガス戻し率を検出することもできる。
【0026】
さらに、制御変数は、エアシステムにおける少なくとも1つの以下の変数:
外気質量;
排ガス戻し量;
スロットルの位置;
圧力;
圧力差;
過給圧;および/または
燃料混合物における燃料量、希ガス量および空気量の比率
を含む。
【0027】
1つ以上のこれらの制御変数によって、自動車のエアシステムを意図的に変更することができ、エアシステムならびにエアシステムに依存している他のシステムを診断するために用いることができる。
【0028】
さらに制御変数は、噴射システムの少なくとも1つの以下の変数:
インジェクタの開放時間;および/または
燃料圧
を含む。
【0029】
これにより、自動車の様々なシステム、特に内燃機関および排ガスシステムに影響を及ぼす噴射システムの重要な変数が説明される。さらに、噴射システムのインジェクタタイプも本方法の制御変数となり得る。インジェクタタイプは、診断時に変更可能ではないが、インジェクタタイプ固有の特性は噴射システムの挙動に作用し、これにより、診断のために有意義となる。
【0030】
さらに本発明による方法では、制御変数の絶対値、相対値および/または勾配が変更される。これにより、制御変数を特別に表示し、同様に制御変数の経時変化を表示することもできる。
【0031】
本発明によれば、同様に、状態変数の絶対値、相対値および/または勾配を評価することが可能である。これにより、特に状態変数を状態および/または状態の時間的挙動にしたがって評価することができ、自動車の診断の成果に役立てることができる。
【0032】
さらに本発明では、制御変数および/または状態変数は、物理変数、数値変数および/またはセンサにより検出される変数である。物理変数は、特に自動車のシステムでとりわけ頻繁に生じ、自動車の特性を相応に特徴づける機械的および/または電気的変数である。同様に制御および/または調整装置に提供されている数値変数は、物理変数に対する直接的な関係が提供されている場合にも、制御変数および/または状態変数として用いることができる。センサは既に構造的に対応した役割のために設けられており、設計されているので、センサによって変数を特に簡単に検出することができる。
【0033】
本発明にとって重要な特徴が、さらに以下の図面に明らかであり、これらの特徴は、これについて再度明確には示さないが、単独で、または異なった組み合わせで本発明にとって重要な構成をなし得る。
【0034】
次に、本発明の例示的な実施形態を図面に基づき説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】装置のシステムの一般的な概略図である。
【図2】個々のシステムをシステムに含まれるシステム構成部品と共に示す図である。
【図3】方法を実施するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
全ての図面における機能が等しい素子および大きさには異なる実施形態においても等しい符号を用いる。
【0037】
図1は、一般的な概略図で装置10、例えば自動車を示している。装置10は、ここでは8つのシステム12および14を有し、これらのうち4つのシステム12は相互作用16,18を有し、他の4つのシステム14は、対応したそれぞれ1つのシステム12とのみ相互作用20,22を有する。
【0038】
図1の下部には、ここでは所定数の入力ライン26および所定数の出力ライン28を備える制御および/または調整装置24が示されている。出力ライン28および入力ライン28は象徴的にのみ示されており、図1の上部に示したシステム12および14に対応する。しかしながら、このことは図1に個々に示していない。
【0039】
さらに、制御および/または調整装置24は、メモリ媒体30と、メモリ媒体30に記憶されたコンピュータプログラム32とを備える。コンピュータプログラム32は、本発明による方法を実施するために特に適している。
【0040】
図1は、システム、例えば、自動車のエアシステム、噴射システム、モーメントシステムおよび/または排ガスシステムなどが、どのように多面的に直接的および/または間接的な相関関係を有し得るかを示している。これは、電気信号の交換およびその他の物理変数による連結に関する。例えば、エアシステムまたは噴射システムの作動変数は、内燃機関の出力および排ガスの実際の組成に影響を及ぼし得る。反対に、排ガスの組成は、調整プロセスによって空気供給および/または噴射システムに作用し得る。これにより、例えば補正、適合または調整を目的とした装置10および装置10に提供されたシステムの診断または適合は、多くの場合、複数の変数、しかも多数の変数を、有利には同時的または狭い時間間隔で評価することによってのみ可能となる。
【0041】
図2は、図1に示したシステム12または14の任意のシステムを例示的に示す。図2に示すシステムは、図面の左側部分に所定数の入力変数40を有し、右側部分に所定数の出力変数42を有する。入力変数40は、他のシステム12または14の出力変数42であってもよいし、または出力ライン28を介して伝達された、制御および/または調整装置24の制御信号であってもよい。入力変数40は、制御および/または調整装置24を介して直接または間接に変更可能である場合には、本発明による方法で制御変数44として用いることができる。入力変数40および特に出力変数42は、本発明による診断方法の状態変数46として用いることもできる。
【0042】
さらに、システム12もしくは14の内部には、4つの部分ブロックまたはシステムコンポーネント47が示されている。システムコンポーネント47は、特に内部変数48によって特徴づけられる。例えば図面の上側部分に2つの電気切換部の間の接続部、および同様に下側部分におけるシステム12もしくは14のその他2つの素子の接続部について、このことが示されている。内部変数48が制御および/または調整装置24によって変更可能である場合、内部変数を本発明による方法の制御変数44として用いることもできる。内部変数48が制御および/または調整装置24によって検出可能である場合、内部変数48を本発明による診断のための状態変数46として用いることもできる。
【0043】
図3は、制御および/または調整装置24のコンピュータプログラム32による処理方法のフロー図を例示的に示している。ここでは処理は実質的に図面の上方から下方へ行われる。開始ブロック50で、自動車の診断を開始する。次のブロック52で刺激を生成する。すなわち、少なくとも1つの制御変数44を制御変数44の実際値に関係して変更する。ブロック52で生成した少なくとも1つの変更した制御変数44を、ブロック54で自動車の1つ以上のシステム12および/または14に入力する。
【0044】
次のブロック56で、個々のシステム12もしくは14または複数のシステム12もしくは14または全てのシステム12もしくは14によって特徴づけられたシステム応答を検出する。次のブロック58で、さらに特徴形成を実施し、例えば、システム応答を表す特性ベクトルを形成する。次のブロック60は、前のブロック54および56で生成した状態変数46もしくはシステム応答および/または特性ベクトルを分類する。これにより、ブロック60で、方法のさらなる実施について決定61を行うことができる。ブロック60で決定した手段を次のブロック62で実施する。例えば、ブロック62で、メモリ媒体30に保存されたメモリ64から、新しい、または少なくとも部分的に変更された診断アルゴリズム65を読み取り、かつ/または起動することができる。
【0045】
さらにブロック62で、図3に示した手順を次の終了ブロック66で終了するか否か、またはブロック62からブロック52の入力部に分岐して戻るか否かを決定することができる。さらにブロック52で、新たな刺激、すなわち、例えば一連の変更された制御変数44を生成し、ブロック60で分類した状態変数46に関係して方法を適宜継続することができる。
【0046】
図3のフロー図は、1つ以上のシステム12もしくは14の刺激後には、少なくとも2つの状態変数46を含む適宜なシステム応答を得るために多数の有利な可能性を提供していることがわかる。これらの状態変数46は、あらかじめ規定された特徴に基づき以下のように分類することができ、方法を極めて柔軟に用いることを可能とする。
【0047】
したがって、方法のさらなる実施について決定することができ、この場合、多数の手段、例えば:
エラーと推定されるシステム12,14またはシステム12,14に含まれるシステムコンポーネント47の精緻な、および/または繰返しの診断を行うこと;
少なくとも2つの評価した状態変数46に関係して、診断アルゴリズム65を変更すること;
少なくとも2つの評価した状態変数46に関係して、保存されたメモリ64から代替的な診断アルゴリズム65を選択すること;
診断アルゴリズム65の個々の診断ステップの順序を変更すること;
システム12,14および/またはシステムコンポーネント47を検査する順序を変更すること;および/または
診断方法を変更せずに継続すること
が可能である。
【0048】
図3に示したフロー図は、例えばいわゆるOBD(自己故障診断)の枠内で、車両に提供された制御および/または調整装置24を用いて実施することができる。しかしながら、本発明による方法を暫定的にのみ車両に連結した試験設備またはテスト装置を用いて実施することも可能である。
【符号の説明】
【0049】
10 装置
12,14 システム
16,18,20,22 相互作用
24 制御および/または調整装置
26 入力ライン
28 出力ライン
30 メモリ媒体
32 コンピュータプログラム
40 入力変数
42 出力変数
44 制御変数
46 状態変数
47 システムコンポーネント
48 内部変数
50 開始ブロック
52,54,56,58,60,62 ブロック
64 メモリ
65 診断アルゴリズム
66 終了ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置(10)の少なくとも1つのシステム(12,14)を診断および/または調整する方法であって、
(a)前記装置(10)の少なくとも1つの前記システム(12,14)における少なくとも1つの制御変数(44)を、該制御変数(44)の実際値に関して変更するステップと、
(b)少なくとも1つの前記システム(12,14)の少なくとも2つの状態変数(46)を検出するステップと、
(c)少なくとも2つの前記状態変数(46)に関係して、方法のさらなる実施について決定(61)を行うステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
ステップ(c)が、
エラーと推定される前記システム(12,14)または該システムに含まれるシステムコンポーネント(47)の精緻な、および/または繰返しの診断を行うこと、
検出された少なくとも2つの前記状態変数(46)に関係して、診断アルゴリズム(65)を変更すること、
検出された少なくとも2つの前記状態変数(46)に関係して、保存されたメモリ(64)から代替的な診断アルゴリズム(65)を選択すること、
診断アルゴリズム(65)における個々の診断ステップの順序を変更すること、
前記システム(12,14)および/またはシステムコンポーネント(47)を検査する順序を変更すること、および/または
診断方法を変更せずに継続すること、
のうちの少なくとも1つを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記装置(10)が自動車である請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
検査または調整すべき前記システム(12,14)が、自動車の少なくとも1つのエアシステム、噴射システム、モーメントシステムおよび/または排ガスシステムを含む、請求項1から3までのいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記状態変数(46)に、センサ変数またはセンサ変数から導いた変数、アクチュエータ変数またはアクチュエータ変数から導いた変数、オフセット値、倍率、触媒温度、および触媒の酸素充填状態のうちの少なくとも1つの変数を含む、請求項1から4までのいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記制御変数(44)が、排ガスのラムダ値、酸素質量流量、排ガス質量流量、排ガス戻し量、点火角、排ガス中の酸素、窒素、水素、一酸化炭素および/または炭化水素の割合、排ガスの添加剤の用量、ならびに排ガス温度のうちの少なくとも1つの排ガスシステムにおける変数を含む、請求項1から5までのいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記制御変数(44)が、外気質量、排ガス戻し量、スロットルの位置、圧力、圧力差、過給圧、ならびに燃料混合物における燃料量、希ガス量および空気量の比率のうちの少なくとも1つのエアシステムにおける変数を含む、請求項1から6までのいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記制御変数(44)が、インジェクタの開放時間、および燃料圧のうちの少なくとも1つの噴射システムにおける変数を含む、請求項1から7までのいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記制御変数(44)の絶対値、相対値および/または勾配を変更する、請求項1から8までのいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記状態変数(46)の絶対値、相対値および/または勾配を評価する、請求項1から9までのいずれかに記載の方法。
【請求項11】
制御変数(44)および/または状態変数(46)を、物理変数、数値変数および/またはセンサにより検出される変数とする、請求項1から10までのいずれかに記載の方法。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれかに記載の方法で使用するためにプログラミングされていることを特徴とするコンピュータプログラム(32)。
【請求項13】
内燃機関の制御および/または調整装置(24)のためのメモリ媒体(30)において、
請求項1から11までのいずれかに記載の方法で使用するためのコンピュータプログラム(32)が記憶されていることを特徴とするメモリ媒体(30)。
【請求項14】
制御および/または調整装置(24)において、
請求項1から11までのいずれかに記載の方法で使用するためにプログラミングされていることを特徴とする制御および/または調整装置(24)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−12011(P2012−12011A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147252(P2011−147252)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(591245473)ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (591)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【Fターム(参考)】