説明

製造システムの管理方法

【課題】アラームと品質の関係性を、コンピュータ(サーバ)を用いてデータ収集し自動解析することにより、アラームがどの品質に影響を与えるのかを自動的に判定することができる製造システムの管理方法を提供すること。
【解決手段】複数の製造装置から構成される製造システムについて、各製造装置からアラームが発せられた時に、アラームの内容に関する情報、基板を特定する情報、NG判定回数、OK判定回数、NG発生率、などの情報をサーバが収集・解析・紐付けした情報として蓄積することによって、アラームの内容と品質の関係性を把握し、予め設定した条件を判定基準として、品質に大きな影響度を持つアラームを抽出して、アラームに従って基板の搬送を制御する製造システムの管理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の製造装置から構成される製造システムの管理方法に関する。更に詳しくは、製造システムから発せられるアラームと品質の関係をコンピュータ(サーバ)を用いて自動的に解析、判定することによって基板搬送制御を実施する製造システムの管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製造システムにおいては、各装置の異常をいち早くオペレータに伝えるためのアラーム発報機能が備えられており、様々な種類のアラームが存在する。例えば、装置の機械的なトラブルや通信異常などのアラームがあるが、機械的なトラブルには、各種のセンサのトラブルや動作部のトラブルなどの中身が更に細分化されており、1つの装置で何百というアラームが存在することも珍しくない。
【0003】
その中でも特に、プロセス装置が発報するアラームに関しては、製品品質に関係するものも多く存在する。例えば、液晶や半導体業界で使用されている露光機の照度異常や洗浄機の過洗浄などが挙げられる。
【0004】
しかし、製造装置から発せられるアラームと品質の関係性を全ての装置で洗い出すことは、多数あるアラームを一つ一つ調べることとなり、非常に困難な作業となる。更に一つの製品で複数のアラームが重なった場合なども考慮に入れていると、多くのサンプルデータを採らなければ、アラームと品質の関係性を洗い出すことは困難となる。
【0005】
そのため、品質異常が発見された時点で、対象の製品で過去に何か問題が起きていないかを調べ、品質異常の原因を調査して初めて、アラームと品質の関係性に気が付く、というケースも多い。また、アラームは、装置の製造メーカーにて名称を決めていることが多く、新規に導入した装置では、アラームの内容と品質とを結びつけることは非常に難しい。
【0006】
アラームと品質の関係性は、永く製造ラインを担当することによる経験則で見えてくることもある。しかし、未だ製造ライン担当となって日の浅い場合は、それらを全て把握することは非常に難しく、それによって、品質に悪影響を及ぼしている装置のアラームが放置されていることや未だ見ぬ品質問題に気付けずに放置している可能性もある。
【0007】
以上のように、アラームと品質の関係性を洗い出すには、膨大な時間を要するという点とアラーム発生時点で品質異常の発生に即座に気付き難い、という2つの問題がある。特許文献1には、半導体ウェハプロセスにおけるプロセス異常監視方法として異常の判定を自動的に行う方法が開示されているが、本発明とは課題は類似しているが、解決の手段が異なっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平9−191032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
アラームと品質の関係性を、コンピュータ(サーバ)を用いてデータ収集し自動解析することにより、アラームがどの品質に影響を与えるのかを自動的に判定することができる
製造システムの管理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するための手段として、本発明の請求項1は、複数の製造装置(検査装置および測定装置を含む。)から構成される製造システムにおいて、前記製造装置に備えられたPLC(Power Line Communication、電力線通信)装置が通信ネットワークで接続されリンクを形成し、前記リンク上に各PLC装置の情報を収集するマスタPLC装置を備え、前記マスタPLC装置は各種の演算処理および製造システムの制御を行うサーバと接続されている製造システムの管理方法であって、
製造装置からアラームが発せられた場合、少なくとも、
アラームを発した製造装置がその製造装置のPLC装置に、少なくともアラームが発生した時刻とアラームを発した製造装置を特定する情報とその製造装置の中に存在する基板を特定する基板管理情報とその製造装置のどのポジションに基板が存在するかを表すポジション番号とアラームの種類を表すアラーム番号と、を出力し、PLC装置の記憶領域に記憶する出力工程と、
前記サーバが一定のタイミングでマスタPLC装置に全PLC装置をスキャンさせて、各PLC装置が記憶している情報を収集する情報収集工程と、
前記情報収集工程で前記サーバが収集した情報を使用して、少なくともアラーム発生時刻とアラームを発した装置とアラーム番号と基板管理番号と、を紐付けし、時系列的に表を作成し、前記サーバに記憶する第1紐付けテーブル作成工程と、
前記情報収集工程で前記サーバが収集した情報を使用して、少なくともアラーム発生時刻とアラームを発した装置と特性値の測定結果とOK(良品)判定およびNG(不良品)判定の検査結果と、を紐付けし、時系列的に表を作成し前記サーバに記憶する第2紐付けテーブル作成工程と、
前記第2紐付けテーブル作成工程で得た情報を使用して、少なくとも1つの検査装置について、NG判定回数およびOK判定回数およびNG判定率(NG判定回数をNG判定回数とOK判定回数の和で除した値を百分率で表した値)を製造装置およびアラーム番号と紐付けした表を作成し、前記サーバに記憶するアラーム別検査判定カウントテーブル作成工程と、
から構成されており、
前記検査装置から出てくる検査結果について、NG判定回数とOK判定回数の合計が、予め設定した閾値X未満である場合は何もせず、閾値X以上である場合は、NG発生率がb<NG発生率<aの時、品質への影響が大であると判定し、c<NG発生率<bの時、品質への影響が中であると判定し、d<NG発生率<cの時の時、品質への影響が小であると判定し(ただし、a>b>c>d)、
品質への影響が大であると判定した場合は、前記サーバはアラームを発した製造装置を停止させ、中であると判定した場合は、基板管理情報の中の検査装置投入フラグ情報を書き換え、予め設定してある次に検査すべき特性値の検査装置に投入し、小であると判定した場合は、何もしないことを特徴とする製造システムの管理方法である。
【0011】
また、請求項2は、2種以上の検査装置から収集された同一製造装置の同一アラーム番号に対するNG発生率の平均値を採用して、品質への影響の大、中、小、を判定することを特徴とする請求項1に記載の製造システムの管理方法である。
【発明の効果】
【0012】
膨大な製造装置のアラームと品質の紐付け処理をコンピュータ(サーバ)によって自動化することにより調査時間を削減し、短時間で処理できる。その事によって、アラームと品質の関係性を短時間で見える化し、アラーム発生の後、迅速に品質異常に対処できるようになる。また、経験が浅いオペレータでも、アラームと品質異常の関係性を把握できるようになる。更には、早期に品質異常を把握でき、異常が発生した場合には、自動的に製
品の投入が止められるため、ロスの低減にも結びつけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明が適用される製造システムの一例を示す概念図
【図2】本発明が適用される製造システムを構成する装置の内部に於ける基板の存在位置(ポジション)の一例を示す概念図
【図3】本発明の製造システムの管理方法に於ける、検査装置とアラームの種類別にOK判定回数とNG判定回数とNG発生率を表にまとめた検査判定カウントテーブルへのデータ挿入の手順の一例を示すフロー図
【図4】本発明の製造システムの管理方法に於ける、基板の搬送制御の一例を示す搬送制御フロー図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明が適用される製造システムの一例を示す概念図である。各製造装置に備えられたPLC(図1には、各装置PLCと記載してある。)間が通信ネットワークで接続され、リンクを形成している。通常は、光ケーブルで各装置間が接続されている。
【0015】
このリンク上にマスタPLCを配置する。このマスタPLCは、各PLCのアラーム情報や検査結果(測定データを含む。)などの情報を収集し、さらに各種の演算処理や製造システムの制御を行うためのサーバに情報を伝達する役割を担っている。マスタPLCはLAN(Local Area Network)経由でサーバと接続されることが多いが、これに限定される訳ではなく、例えば、単に光ケーブルで接続していても構わない。
【0016】
本発明は、サーバが収集した検査結果のデータを自動的に解析し、品質とアラームを紐付けすることによって、経験が浅いオペレータであっても容易にアラームに対応することを可能にするものである。
【0017】
品質とアラームを紐付けするための第一歩は、製造システムを構成する各製造装置(各種の品質を検査しOK(良品)やNG(不良品)の判定を検査によって行う検査装置や品質に関する特性値を測定することで判定を行う測定装置などを含む。)からアラーム情報をサーバに通知することである。
【0018】
また、同時に各製造装置はアラーム発生時にアラームを発した製造装置の中に存在している基板情報もサーバに通知する。ここで、製造システムに投入される基板は、全てユニークなIDで管理されている必要がある。ユニークなIDは、基板が製造システムに投入される時に、サーバから製造システムの最初にある製造装置に通知され、前段の製造装置から後段の製造装置(下流の製造装置)に基板が受け渡される時にユニークなIDも通知されてゆくことで、各製造装置に存在している基板がどの基板であるかが分かるようになっている。このユニークなIDは基板管理情報の1つである。
【0019】
更に詳しく説明すると、各製造装置は、各製造装置に備えられているPLC(自PLCと称する。)にアラーム情報を出力する。また、合せて各製造装置内に存在する基板に関する情報(基板管理情報)も自PLCに出力する。次に、サーバは、マスタPLCに、一定時間が経過する毎に、各製造装置に備えられているPLCをスキャンさせ、アラームを発した製造装置のPLCのデータに更新がかかった後、遅滞無くアラーム発報を検知できるように、サーバがマスターPLCをスキャンするインターバルタイム(スキャンしてから次のスキャンを開始するまでの時間)を適切に設定しておく必要がある。適切なインターバルタイムは、製造システムの規模によって異なるが、数十ミリ秒から数秒程度で設定すればサーバによるアラームの発報の検知が遅すぎるという事態にはなり難い。しかし電
子回路的に可能な最も短いインターバルタイムを実現できる回路構成を選択すべきである。
【0020】
各製造装置が発するアラームの種類は、複数存在するのが通常であり、それらのアラームにはユニークなアラーム番号が付けられている。表1(a)に示す表が予め作成され、各製造装置に記憶されている。アラームの内容は各々の製造装置によって異なる。各製造装置がアラームを発した時に、各製造装置の自PLCにアラームの種類に応じたアラーム番号を出力し、記憶させる。また、各製造装置は、その中に存在する基板が、その製造装置のどの位置に存在するのかを指定するポジション番号とそのポジション番号の位置に存在するユニークなIDを自PLCに出力し、表1(b)に示した表として記憶させる。
【0021】
各アラームは複数発せられることも考慮し、各PLCには、複数個のアラームが記憶できる記憶領域を備えている必要がある。表1の左側に示した表の例は、最大12個までだが、実際の製造装置の自PLCには、それぞれの製造装置の状況に合せて、十分な大きさの記憶領域を設定しておかなければならない。また、発報中のアラームがある場合は、アラーム1から前詰めで対象となるPLCの記憶領域に記憶する。
【表1】

【0022】
図2は、本発明が適用される製造システムを構成する製造装置の内部に於ける基板の存在位置(ポジション)の一例を示す概念図であり、ある製造装置(図2には装置Aとして示している。)の構成とポジション番号の例を示している。LD部とは、ローダー部であり、ポジション番号として1が付けられている。処理部のポジション番号は2であり、アンローダー部のポジション番号は3である。
【0023】
サーバは、製造装置からアラームが発せられて、アラーム番号が当該製造装置の自PLCに出力され記憶された時点でアラームの発生時刻を記憶し、一定のインターバル毎にPLCをスキャンすることによってアラーム情報を収集し、記憶する。同時に、どの製造装置のどのポジション番号に、どのユニークなIDの基板が存在するのか、に関する情報をを収集し、記憶する。そして、表2に示すような、基板−アラーム紐付けテーブル、を作成し、記憶する。これは、いつ、どの製造装置で、どのアラームが、どの基板(ユニークなID番号)で発生したか、を表にした情報である。
【表2】

【0024】
次に、品質情報と基板管理情報の紐付けを行う方法について説明する。
品質情報は、欠陥や計測値などとその判定結果を含む検査結果である。例えば、基板の表面に形成された塗布膜の厚さを測定した場合は、当該検査装置は自PLCに検査結果を出力し、記憶させる。同時に、検査した基板のユニークなIDも、自PLCに出力し、記憶させる。また、得られた検査結果が、予め検査装置に入力していた判定基準と照らし合わせて、OKかNGかの判定結果も、自PLCに出力し、記憶させる。なお、各情報を記憶させる場所を自PLCとして説明したが、それぞれの検査装置の内部に記憶しても良い。その場合は、サーバがPLCをスキャンしてPLCの情報を収集する時に、PLCが当該情報を吸い出せるようにして置けば良い。
【0025】
サーバは、PLCから検査データ、ユニークなID、判定結果、などの情報を収集し、表3に示した様な膜厚監視計データテーブルとして編集し、記憶する。また表2と表3から品質(検査結果)とアラームとユニークなID(特定された基板)を紐付けすることが可能となる。
【表3】

【0026】
以上のようにして、サーバは製造システムの中で発生するアラーム(製造装置の異常な
どに起因するアラームや計測値が管理値から外れることにより検査装置から発せられるアラームや検査装置が欠陥などを検出することによって発せられるアラーム、など)について、発生時刻、発生した製造装置、アラームの種類、NG判定回数、OK判定回数、などを紐付けした情報として記憶し、蓄積することができる。
【0027】
その結果、サーバは、どの製造装置で、どんなアラームについて、検査(または測定)ごとにNG判定になった回数、OK判定になった回数、などのデータからNG発生率を算出し、表4に例示したような、アラーム別検査判定カウントテーブルとしてまとめることができる。
【表4】

【0028】
次に、表4のアラーム別検査判定カウントテーブルを作成する方法について説明する。まず、基板を検査装置で検査することからスタートする。
次に、検査装置は、検査結果ファイルを、所定のディレクトリ(検査装置の記憶装置でも良いし、検査装置のPLCの記憶装置でも良い。)に保存する。
次に、サーバは、マスターPLCに検査装置の所定のディレクトリを定期的にスキャンさせ、検査結果ファイルがあれば、収集し、解析を行う。
次に、サーバは収集した検査結果ファイルの中から、対象となる検査装置とユニークなIDと検査装置の判定結果を読み取る。
次に、サーバは表2に示した、基板−アラーム紐付けテーブルをユニークなIDで検索する。
次に、その検索結果について、データが存在しない場合は、何もしない。
また、その検索結果について、データが存在する場合は、サーバが検索結果より得た対象製造装置とアラーム情報を元に表3の、アラーム別検査判定カウントテーブル、の対象となるアラームのカラムに判定に応じた(OK判定ならOK判定の欄に+1を加え、NG判定ならNG判定の欄に+1を加える。)カウントを+1とする。
【0029】
次に、表4のアラーム別検査判定カウントテーブルを用いて、アラームの品質への影響度合いを管理する方法について説明する。
まず、各検査装置のNG判定回数とOK判定回数の合計値が、予め設定した閾値X以上に達したアラームを抽出する。そのアラームが品質に与える影響が大きいかどうかを判定する為、各検査装置に対して、NG発生率(NG判定回数をNG判定回数とOK判定回数の合計値で除した値の百分率)が、a(%)〜b(%)にあるアラームの品質への影響度を「高」、b(%)〜c(%)にあるアラームの品質への影響度を「中」、c(%)〜d(%)にあるアラームへの影響度を「低」、として判定する。ここで、a(%)>b(%)>c(%)>d(%)であり、それらの具体的な値は、各検査装置について、実績を踏まえて経験的な値として設定することができる。
【0030】
この様な判定基準を設定することにより、表4に示したアラーム別検査判定カウントテーブルの各NG発生率に対して、基板の搬送制御に繋げることが可能となる。
具体的には、アラームが発せられる度にアラーム別検査判定カウントテーブルの各NG発生率が更新されるが、その値が、品質への影響度「高」の領域に達した場合、例えば、アラームの発生原因となっている製造装置への新たな基板の投入を停止させることができる。この事により、同じ品質異常の連続的発生を阻止することができ、オペレータによる対処後に、基板投入を再開することが可能となる。
【0031】
次に、品質への影響度が「中」の領域に達した場合、基板毎に持っている基板管理情報に含まれる検査装置投入フラグ情報(指定した検査装置に投入させる為の情報)を書き換えて、次に検査すべき特性値の検査装置に投入する。フラグ情報は、基板管理情報と同様に、製造装置間のハンドシェイク時(上流の装置から下流の装置に基板を受け渡す時)に
下流の製造装置に通知する。
【0032】
また、フラグ情報は各検査装置で持ち、所定の検査装置への投入フラグがONであれば、搬送装置は対象検査装置へと基板を搬送し、投入する。これにより、一回抜き取り検査(検査用のサンプルをロットから一枚だけ抜き取って検査する。)で基板抜取りを行っている検査装置についても、確実に投入することができ、品質異常と判定された基板の後工程流出事故を防ぐことができる。
【0033】
次に、サーバによる自動判定の精度を上げるために、複数の検査装置のNG発生率を使用し、基板の搬送制御を行う方法について説明する。
サーバは、設定された複数台の検査装置のNG発生率から、平均値を求め、その平均NG発生率について、単体の検査装置についての説明と同等に、品質への影響度の「高」「中」「低」を設定することによって、自動判定を実施することができ、更には、対象製造装置への投入停止、フラグ情報の書き換えと対象検査装置への投入、何もしない、などの制御を実施することが可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の製造装置(検査装置および測定装置を含む。)から構成される製造システムにおいて、前記製造装置に備えられたPLC(Power Line Communication、電力線通信)装置が通信ネットワークで接続されリンクを形成し、前記リンク上に各PLC装置の情報を収集するマスタPLC装置を備え、前記マスタPLC装置は各種の演算処理および製造システムの制御を行うサーバと接続されている製造システムの管理方法であって、
製造装置からアラームが発せられた場合、少なくとも、
アラームを発した製造装置がその製造装置のPLC装置に、少なくともアラームが発生した時刻とアラームを発した製造装置を特定する情報とその製造装置の中に存在する基板を特定する基板管理情報とその製造装置のどのポジションに基板が存在するかを表すポジション番号とアラームの種類を表すアラーム番号と、を出力し、PLC装置の記憶領域に記憶する出力工程と、
前記サーバが一定のタイミングでマスタPLC装置に全PLC装置をスキャンさせて、各PLC装置が記憶している情報を収集する情報収集工程と、
前記情報収集工程で前記サーバが収集した情報を使用して、少なくともアラーム発生時刻とアラームを発した装置とアラーム番号と基板管理番号と、を紐付けし、時系列的に表を作成し、前記サーバに記憶する第1紐付けテーブル作成工程と、
前記情報収集工程で前記サーバが収集した情報を使用して、少なくともアラーム発生時刻とアラームを発した装置と特性値の測定結果とOK(良品)判定およびNG(不良品)判定の検査結果と、を紐付けし、時系列的に表を作成し前記サーバに記憶する第2紐付けテーブル作成工程と、
前記第2紐付けテーブル作成工程で得た情報を使用して、少なくとも1つの検査装置について、NG判定回数およびOK判定回数およびNG判定率(NG判定回数をNG判定回数とOK判定回数の和で除した値を百分率で表した値)を製造装置およびアラーム番号と紐付けした表を作成し、前記サーバに記憶するアラーム別検査判定カウントテーブル作成工程と、
から構成されており、
前記検査装置から出てくる検査結果について、NG判定回数とOK判定回数の合計が、予め設定した閾値X未満である場合は何もせず、閾値X以上である場合は、NG発生率がb<NG発生率<aの時、品質への影響が大であると判定し、c<NG発生率<bの時、品質への影響が中であると判定し、d<NG発生率<cの時の時、品質への影響が小であると判定し(ただし、a>b>c>d)、
品質への影響が大であると判定した場合は、前記サーバはアラームを発した製造装置を停止させ、中であると判定した場合は、基板管理情報の中の検査装置投入フラグ情報を書き換え、予め設定してある次に検査すべき特性値の検査装置に投入し、小であると判定した場合は、何もしないことを特徴とする製造システムの管理方法。
【請求項2】
2種以上の検査装置から収集された同一製造装置の同一アラーム番号に対するNG発生率の平均値を採用して、品質への影響の大、中、小、を判定することを特徴とする請求項1に記載の製造システムの管理方法。

【図3】
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【図4】
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【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−47876(P2013−47876A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185799(P2011−185799)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】