説明

複合部品及び複合部品の製造方法

【課題】運転席の組み立て部に使う様々な材料で作られた複数の部品を含む複合部品の剛性と支持力を保ったままで重量を軽減できる、複合部品とその複合部品の製造方法を提供する。
【解決手段】第一部品部201と、第二部品部202と、前記第一部品部201と前記第二部品部202の間に延設された第三部品部203とを備え、前記第一部品部201と前記第二部品部202はマグネシウムを含む材料で形成され、前記第三部品部203はアルミニウムを含む材料で形成され、前記第一部品部201と前記第二部品部202が、複合部品102の大部分を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合部品の製造方法および自動車に使用可能な複合部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車の運転席の組み立て部は、インストルメントパネルとインストルメントパネルを支えるクロスビームを含んでいてもよい。クロスビームは特にステアリングコラムを支えるように設計することも出来る。多くの場合では、クロスビームは、金属もしくは金属合金からなるダイカスト製の単一部品のビーム(梁)である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
自動車に用いることが出来る複合部品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
複合部品を開示する。本発明は自動車に用いることができる。ここで、本明細書および特許請求の範囲全体にわたって用いられる「自動車」という語は、一人以上の人間を乗せて動かすことができる車両を指すものであり、どのような形態のエネルギによって駆動されるものであってもよい。自動車という語には、乗用車、トラック、バン、ミニバン、SUV、オートバイ、スクータ、船、モータボートおよび飛行機が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0005】
自動車は、1台以上のエンジンを含む場合もある。ここで「エンジン」という語は、エネルギを変換できる装置または機械であればいかなるものでも指す。ポテンシャルエネルギが機械エネルギに変換される場合もある。例えば、エネルギの変換は燃料または燃料電池の化学的なポテンシャルエネルギを回転機械エネルギに変換する場合や電気的なポテンシャルエネルギを回転機械エネルギに変換する場合が含まれる。エンジンには、機械的エネルギをポテンシャルエネルギに変換する装置が含まれる。例えば、パワートレインの機械エネルギをポテンシャルエネルギに変換する回生制動ブレーキシステムがエンジンに含まれる。エンジンにはまた、太陽または原子力エネルギを他の形態のエネルギに変換する装置が含まれる。エンジンの例には、内燃エンジン、電気モータ、太陽エネルギ変換器、タービン、原子力プラント、2種類以上のタイプのエネルギ変換プロセスを組み合わせた複合システムが含まれる。
【0006】
請求項1に記載の発明は、第一部品部と、第二部品部と、前記第一部品部と前記第二部品部の間に伸びる第三部品部とを備え、前記第一部品部と前記第二部品部はマグネシウムを含む材料で形成され、前記第三部品部はアルミニウムを含む材料で形成され、前記第一部品部と前記第二部品部が、複合部品の大部分を構成することを特徴とする複合部品である。
【0007】
請求項7に記載の発明は、自動車の第一側面に取り付けられる第一部品部と、前記自動車の第二側面に取り付けられる第二部品部と、前記第一部品部と前記第二部品部の間に、実質的に横方向に伸びる第三部品部とを備え、前記第一部品部は、前記自動車のセンターコンソールの部品を支持するための少なくとも1つの穴を有し、前記第二部品部は、前記第一部品部から距離をおいて配置され、前記第三部品部は、前記第一部品部を前記第二部品部に接続し、前記第一部品部と前記第二部品部は、マグネシウムを含む材料で形成され、前記第三部品部は、アルミニウムを含む材料で形成されていることを特徴とする前記自動車の運転席の組み立て部に使用する複合部品である。
【0008】
請求項14に記載の発明は、第二部品部と一体成形された第一部品部を含む複合部を形成するために金型組立体を使用するステップと、前記第一部品部と前記第二部品部を分離するステップと、前記第一部品部を前記自動車の第一所定領域に取り付け、第二部品部を前記自動車の第二所定領域に取り付けるステップとを含む、自動車に使用する部品を製造する方法である。
【0009】
請求項20に記載の発明は、複合部品を製造する方法であって、金型組立体に形成した第一キャビティと第二キャビティで第一部品部と第二部品部を形成するステップと、第三部品部を前記第一部品部と前記第二部品部の間に挿入して、前記複合部品を形成するステップとを含み、前記第一キャビティは、前記第二キャビティから第一の距離分離れて配置されており、前記第一部品部は、前記第二部品部から前記第一の距離よりも実質的に長い第二の距離分離れて配置されることを特徴とする方法。
【0010】
請求項27に記載の発明は、自動車の部品を製造するための方法であって、第一の材料で形成され、第二の部位と一体成形された第一の部位を含む複合部品部を形成するために金型組立体を使用するステップと、前記第二の部位を前記第一の部位から分離するステップと、前記第一の部位に、前記第一の材料とは異なる第二の材料で形成された第三の部位を取り付けることによって複合部品を形成するステップと、前記複合部品を前記自動車の第一所定領域に取り付けて、前記第二の部位を前記自動車の第二所定領域に取り付けるステップとを含むことを特徴とする方法である。
【0011】
以下の詳細な実施例の説明や、図面により、当業者には、上述したもの以外の本発明によるシステム、方法、特徴、利点が明らかになるであろう。その様な付加的なシステム、方法、特徴、利点の全ては、実施形態の詳細な説明、要約に含まれ、本発明の範囲に含まれるものと理解されたい。したがって、その様な付加的なシステム、方法、特徴、利点の全ては、以下の請求の範囲によって保護されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による運転席の組み立て部の組立分解等角図である。
【図2】本発明の一実施形態による複合部品の組立分解等角図である。
【図3】本発明の一実施形態による複合部品の組み立て後の前面等角図である。
【図4】本発明の一実施形態による複合部品の組み立て後の後面等角図である。
【図5A】スチールで作られた複合部品の一実施形態の等角図であり、その複合部品の重量を示す目盛りを含んだ等角図である。
【図5B】アルミニウムで作られた複合部品の一実施形態の等角図であり、その複合部品の重量を示す目盛りを含んだ等角図である。
【図5C】マグネシウムを含む材料で作られた複合部品の一実施形態の等角図であり、その複合部品の重量を示す目盛りを含んだ等角図である。
【図5D】様々な材料で作られた複合部品の一実施形態の等角図であり、その複合部品の重量を示す目盛りを含んだ等角図である。
【図6】2つの異なった材料を使用した、フレームメンバーの一実施形態の概略図である。
【図7】2つの異なった材料を使用した、フレームメンバーの一実施形態の概略図である。
【図8】2つの異なった材料を使用した、フレームメンバーの一実施形態の概略図である。
【図9】自動車のセンターコンソールフレームの一実施形態の等角図である。
【図10】複合部品用の複数の部品を形成するために使用する金型組立体の等角図である。
【図11】鋳造材料で満たされた金型組立体の一実施形態の等角図である。
【図12】複合部品用の複数の部品を形成するために使用する金型組立体の組立分解等角図である。
【図13】金型組立体の一実施形態の組立分解等角図である。
【図14】金型組立体の一実施形態の等角図である。
【図15】金型組立体の一実施形態の等角図である。
【図16】金型組立体の一実施形態の等角図である。
【図17】複合部品部を形成するために使用する金型組立体の一実施形態の組立分解等角図である。
【図18】別々の部品部に切り離された、本発明の一実施形態による複合部品部の等角図である。
【図19】自動車のインテリアキャビンの一実施形態の正面図である。
【図20】自動車のドアの一部位の一実施形態の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、図示しない自動車における運転席の組み立て部100の一実施形態の組立分解等角図である。いくつかの実施形態では、運転席の組み立て部100は、複合部品102とインストルメントパネル104を含むことができる。ここで説明する実施形態では、複合部品102は自動車用のステアリングハンガービームとして図示されている。しかし、他の実施形態では、複合部品は必ずしも自動車とともに使用する必要はない。つまり、複合部品はあらゆる種類の構造部材として使用することができる。
【0014】
インストルメントパネル104は、自動車の操作に使用する様々な機器を収納するように構成することができる。例えば、インストルメントパネル104は、車速、燃料量、エンジン温度、その他の情報を表す複数の表示器を含むことが出来る。インストルメントパネル104は、エアコン、オーディオ、カーナビゲーションシステム、その他のシステムなどの様々なシステムを操作するためのボタンを含むこともできる。さらに、他の実施形態では、インストルメントパネル104は、表示器、ボタン、ディスプレイ、コンパートメント、その他自動車の運転席の組み立て部のインストルメントパネルに一般的にみられる機能を付加的に備えることができる。記載の明瞭性を考慮し、本実施形態では、インストルメントパネル104は概略的に示している。
【0015】
複合部品102は、インストルメントパネル104を支持する機能を有していてもよい。特に、複合部品102は、自動車のフレームもしくはサブフレームに直接取り付けられるように構成されている。この構成により、インストルメントパネル104は、複合部品102に取り付けることが出来る。他の実施形態では、運転席の組み立て部100は、インストルメントパネル104と複合部品102の間に一つ以上の中間部材を含んでいてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、複合部品102は、ステアリングコラムと結合していてもよい。一実施形態では、複合部品102はステアリングコラム106と結合している。ある場合では、ステアリングコラム106は、ステアリングホイール108を支持するように構成することもできる。複合部品102に備えられる、ステアリングコラム106を受けるための取り付け機構については、以降に詳述する。
【0017】
図2は、複合部品102の一実施形態の組立分解等角図である。図3は、複合部品102の一実施形態の組み立て後の前面等角図であり、図4は、複合部品102の一実施形態の組み立て後の後面等角図である。図2から図4に図示されている通り、複合部品102は複数の異なった部品を含んでいる。
【0018】
複合部品102は、1つ以上の部品を含むことができる。ある場合では、複合部品102は、単一の部品のみを含んでいてもよい。他の場合では、複合部品102は、2つの部品を含んでいてもよい。さらに他の場合では、複合部品102は、3つ以上の部品を含んでいてもよい。1つの例示的な実施形態では、複合部品102は、少なくとも3つの部品を含むことができる。具体的には、複合部品102は、第一部品部201、第二部品部202、第三部品部203を含むことが出来る。ある場合では、第一部品部201、第二部品部202、第三部品部203は、それぞれ一体型の部品である。
【0019】
ある実施形態においては、複合部品102は第四部品部204を含むことができる。ある場合では、第四部品部204は、複合部品102の安定性と剛性を向上させることができる。具体的には、第四部品部204は、複合部品102のフレームの一部であってもよい。一方、他の場合では、第四部品部204は、複合部品102の構造的な強度を実質的には向上させないブラケットであってもよい。ある場合では、第四部品部204は、インストルメントパネルの1つ以上の部品の取り付けを容易にするために、ブラケットとしてのみ備えることもできる。さらに他の実施形態では、複合部品102は、第四部品部204を含まなくてもよい。
【0020】
第一部品部201は外表面212を有している。第一部品部201は、図4に明示されている通り、外表面212の反対側に内表面214を有している。外表面212は、自動車のキャビンの方を向いている面である。また、内表面214は、自動車のエンジンルームの方を向いている面である。
【0021】
一実施形態においては、外表面212は、実質的に凸面であってもよい。いくつかの場合では、外表面212は、ほとんど角をもたない曲線状の面であってもよい。他の場合では、外表面212は、それぞれの端部で互いにつながる、複数の実質的に平らな面を含んでいてもよい。他の実施形態においては、外表面212は、実質的に凹面であってもよい。更に他の実施形態では、外表面212は、ほとんど曲面をもたないか、もしくは全く曲面を持たない実質的に平らな面であってもよい。
【0022】
図4から明らかなように、一実施形態においては、内表面214は、実質的に凹面であってもよい。ある場合では、内表面214は、外表面212から離れるように延出した周辺フランジ部215を含んでいてもよい。同様に、内表面214は、第一部品部201の剛性と安定性を向上させるのに役立つ複数のサポートリブ402を含んでいてもよい。一方、他の実施形態においては、内表面214は実質的に凸面であってもよい。更に他の実施形態では、内表面214は、ほとんど曲面をもたないか、もしくは全く曲面をもたない実質的に平らな面であってもよい。
【0023】
一般的に、第一部品部201は、任意の形でよい。ある実施形態では、第一部品部201は、横方向に延設される実質的に直線の単一のビーム部を有していてもよい。本明細書で使われる「横方向」という用語は、自動車の両側面の間を結ぶ方向のことを表す。他の実施形態においては、第一部品部201は、横方向に対して垂直な方向に延設される一つ以上の部位を有していてもよい。
【0024】
1つの例示的な実施形態においては、第一部品部201は、実質的に横方向に延設される上側部220を含む。ある実施形態では、上側部220の厚さは可変である。例えば、上側部220の第一横部222は、上側部220の中間部224よりも実質的に厚くてもよい。特に、中間部224の厚さは薄くして、第一部品部201の上側の面に開口を有する第一ギャップ226の空間を作ってもよい。さらに、中間部224は、インストルメントパネルに向かって延設された、第一ギャップ226を画定する第一アーム部228を備えていてもよい。
【0025】
第一部品部201は、上側部220から垂直方向に離れていく向きに延設された下側部230を含んでいてもよい。ある場合では、下側部230は、自動車のフロアに向かって伸びていてもよい。他の場合では、下側部230は、第二ギャップ232を含む四角形の形をしていてもよい。また、下側部230は、第一ギャップ226の一端を画定する役割をはたすこともできる。
【0026】
一実施形態においては、下側部230は、自動車のフロアに向かって伸びる脚部238をさらに備えていてもよい。ある場合においては、脚部238は、複合部品102を垂直方向に支えることができる。ここで説明する実施形態は、単一の足部を有するのみであるが、他の実施形態では、下側部230は、脚部238の逆側に第二の足部を備えていてもよい。
【0027】
複合部品102は、複合部品102の横方向の一端と結合している第二部品部202を含んでいてもよい。ある場合では、第二部品部202はベース部281を含んでいてもよい。第二部品部202は、ベース部281に対して垂直に伸びるフランジ部282を含んでいてもよい。
【0028】
複合部品102は、第二横部225を通して配置される第三部品部203を含んでいる。いくつかの実施形態では、第三部品部203は概ね横方向に延設されるビームやバーであってもよい。ある場合では、第三部品部203は、第一部品部201と第二部品部202の間に伸びていてもよい。またある場合では、第三部品部203は、実質的には、第一部品部201の上側部220の延長として配置してもよい。この配置により、第一部品部201、第二部品部202、第三部品部203は自動車の横幅にまたがって延び、インストルメントパネルをその全体に渡って支持することができる。
【0029】
複合部品102は、第二横部225を通して配置される第四部品部204を含んでいてもよい。ある場合では、第四部品部204は、実質的に横方向に延設されていてもよい。一実施形態においては、第四部品部204は、第三部品部203と実質的に平行であってもよい。この配置により、第四部品部204は、複合部品102の第二の横部225に沿って、複合部品102を付加的に支持することができる。
【0030】
いくつかの実施形態においては、第三部品部203と第四部品部204は、一つ以上の部品の取り付けを容易にすることができる。例えば、一実施形態においては、第三部品部203と第四部品部204は、グローブボックス用のフレームを形成するように配置することができる。他の実施形態においては、第三部品部203と第四部品部204は、ラジオのシャーシを支持することもできる。場合によっては、第三部品部203と第四部品部204は、固定用穴や他の固定用ブラケットを備えていてもよい。
【0031】
複合部品102は、衝突の際にエネルギーを吸収する機能を備えることができる。ある場合では、複合部品102は、衝突の際に変形して運転手を保護するニーボルスターを備えていてもよい。例示的な実施形態では、複合部品102は、ステアリングコラムの周辺に配置される2つのニーボルスターを備えることができる。他の実施形態では、複合部品は、ニーボルスターを備えなくてもよい。
【0032】
この例示的な実施形態では、複合部品102の第一部品部201は第一ニーボルスター251と第二ニーボルスター252を備えている。様々な実施形態において、第一ニーボルスター251と第二ニーボルスター252は任意の形であってよい。一実施形態においては、第一ニーボルスター251と第二ニーボルスター252は、それぞれ、第一ニーパッド291と第二ニーパッド292を有していてもよい。さらに、第一ニーパッド291と第二ニーパッド292はそれぞれ、第一部品部201に直接接続される第一フランジ293と第二フランジ294に支持されていてもよい。
【0033】
第一部品部201は、脚部238に取り付けられたブラケット部239を備えていてもよい。例示的な実施形態においては、ブラケット部239は、自動車のフロアに直接取り付けてもよい。この構成により、ブラケット部239は、自動車のフロアに複合部品102を取り付けることを容易にし、複合部品102の安定性を向上させることができる。他の場合では、ブラケット部239は、自動車のセンターコンソールに取り付けてもよい。
【0034】
複合部品は、それぞれ独立した個々の部品を互いに接続して組み立てるための機能を含んでいてもよい。ある場合では、様々な部品を取り付けるために、複数セットの留め具を使用してもよい。他の場合では、いくつかの部品は、溶接によって接合することもできる。さらに他の場合では、複合部品を組み立てるために、留め具と溶接の両方を使用してもよい。例示的な実施形態では、複数セットの留め具を使用して様々な部品を取り付けることができる。各図面では、明瞭性を考慮して、複合部品102の個々の部品を組み立てるのに使用する複数の留め具の一部のみを図示している。しかし、複合部品102は、様々な部品を組み込むために、場合によっては留め具を追加してもよい。
【0035】
図2には、複合部品102の組み立て構造が詳細に図示されている。この例示的な実施形態においては、第三部品部203は、第一留め具セット264と第二留め具セット265を使用して、第一部品部201と第二部品部202と接続することができる。具体的には、第三部品部203の第一端部256は、第一留め具セット264によって、第一部品部201に接続される。ある場合では、第一留め具セット264は、第一部品部201と第三部品部203の固定用穴を挿通するボルトのセットであってもよい。様々な実施形態において、第一留め具セット264の留め具の数は決まっているわけではなく、変更可能である。例示的な実施形態においては、第一留め具セット264は、2つの金具を有している。
【0036】
同様に、第三部品部203の第二端部258は、第二留め具セット265によって、第二部品部202に組み付けることができる。ある場合では、第二留め具セット265は、第二部品部202と第三部品部203の固定用穴を挿通するボルトのセットであってもよい。様々な実施形態において、第二留め具セット265の留め具の数は決まっているわけではなく、変更可能である。例示的な実施形態においては、第二留め具セット265は、2つの金具を有している。
【0037】
同様に、第四部品部204は、第三留め具セット266と第四留め具セット267を使用して、第一部品部201と第二部品部202に組み付けることができる。具体的には、第四部品部204の第一端部246は、第三留め具セット266によって、第一部品部201に組み付けることができる。ある場合では、第三留め具セット266は、第一部品部201と第四部品部204の固定用穴を挿通するボルトのセットであってもよい。様々な実施形態において、第三留め具セット266の留め具の数は決まっているわけではなく、変更可能である。例示的な実施形態においては、第三留め具セット266は、2つの金具を有している。
【0038】
同様に、第四部品部204の第二端部248は、第四留め具セット267によって、第二部品部202に取り付けることができる。ある場合では、第四留め具セット267は、第二部品部202と第四部品部204の固定用穴を挿通するボルトのセットであってもよい。様々な実施形態において、第四留め具セット267の留め具の数は決まっているわけではなく、変更可能である。例示的な実施形態においては、第四留め具セット267は、2つの金具を有している。
【0039】
第一ニーボルスター251と第二ニーボルスター252は、それぞれ、第五留め具セット261と第六留め具セット262を使用して、第一部品部201に取り付け可能である。ある場合では、第五留め具セット261は、第一ニーボルスター251と第一部品部材201の固定用穴を挿通するボルトのセットであってもよい。同様に、第六留め具セット262は、第二ニーボルスター252と第一部品部材201の固定用穴を挿通するボルトのセットであってもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、ブラケット部239は、第七留め具セット237を使用して、脚部238に取り付けることができる。ある場合では、第七留め具セット237は、脚部238とブラケット部239の固定用穴を挿通する一つ以上のボルトを有していてもよい。
【0041】
数多くの小さな部品が複合部品に取り付けられている実施形態では、複合部品は、複合部品を作るのに必要な個々の部品の数を削減するための機能を有していてもよい。例えば、複合部品は、運転席の組み立て部の各部品の締結が容易になるように、運転席の組み立て部の一つ以上の部品と結合する一体成形部を複数備えていてもよい。ある場合では、複合部品は、その外表面に、運転席組み立て部の他の部品と嵌め合う凸部、凹部や他の一体成形部を有していてもよい。さらに、これらの一体成形部は、任意の大きさ、形であってよい。一体成形部を使用することで、複合部品を作るのに使う部品の数を削減することができる。加えて、ダイキャスト部品を形成するために金型で使われる空間を最大限利用することで、より効率的な製造方法が実現可能となる。
【0042】
図3に示されているように、外表面212は、運転席組み立て部の複数の部品と結合する一体成形部を1つ以上有していてもよい。ある場合では、外表面212は、第一モールド部244と第二モールド部245を含んでいてもよい。第一モールド部244と第二モールド部245は、外表面212をインストルメントパネルや運転席組み立て部の他の部品と結合させるために使うことができる。
【0043】
外表面212はまた、ステアリングコラムを取り付けるための一体成形部を複数備えていてもよい。特に、第一部品部201は、ステアリングコラムを支持するコラム取り付け部242を備えていてもよい。様々な実施形態において、コラム取り付け部242の形状は決まったものではなく、変わっていても構わない。本実施形態においては、コラム取り付け部242は、第一側部271と第二側部272とともに構成され、第一側部271と第二側部272は、ステアリングコラムの両側を支えることができる。また、コラム取り付け部242は、固定用突起部273を備えてもよい。場合によっては、固定用突起部273は、ステアリングコラムを固定して取り付けるための固定用穴を有していてもよい。
【0044】
第一部品部201は、第一部品部201を自動車のフレームに取り付けるための部位を有していてもよい。ある場合では、第一部品部201は、第一部品部201に一体的に取り付けられた取り付けプレート231を備えていてもよい。取り付けプレート231は、複合部品102の第一側部223において、上側部220に対して垂直に配置してもよい。
【0045】
他の実施形態においては、複合部品は上述した以外の一体成形部を備えていてもよい。例えば、他の実施形態では、ラジオブラケットを複合部品のある部位と一体成形してもよい。更に他の実施形態では、一つ以上のニーボルスターを複合部品のある部位と一体成形してもよい。
【0046】
いくつかの実施形態においては、複合部品は、複合部品の製造コストを削減したり、複合部品の重量を低減させて車両性能を向上させるように構成することが出来る。いくつかの実施形態では、複合部品は、複数の種類の材料から構成されていてもよい。ある場合では、複合部品は、2つの異なった材料で作られていてもよい。他の場合では、複合部品は、3つの異なった材料で作られていてもよい。さらに他の場合では、複合部品は、4つ以上の異なった材料で作られていてもよい。複合部品の様々な部位に異なった材料を使用することで、複合部品の製造コストと全体重量を低減することができる。
【0047】
様々な実施形態において、複合部品を作るのに使用する材料は決まっているわけではなく、変更してもよい。複合部品を作るために使用する材料の例としては、スチール、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金や、その他の材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0048】
例示的な実施形態においては、複合部品102は、2つの異なった材料から作ることができる。ある場合では、第一部品部201と第二部品部202は、第一の材料から作り、第三部品部203と第四部品部204は、第一の材料とは異なる第二の材料から作ることができる。一実施形態においては、第一部品部201と第二部品部202は、マグネシウムを含む材料で作ってもよい。一実施形態においては、第一部品部201と第二部品部202は、例えば、マグネシウム合金から作ることができる。さらに、一実施形態においては、第三部品部203と第四部品部204は、アルミニウムを含む材料から作っても良い。一実施形態においては、第三部品部203と第四部品部204は、例えば、アルミニウム合金で作ることができる。ある場合では、第三部品部203は、アルミニウム合金押し出し材で作ってもよい。また、ある場合では、第四部品部204は、アルミニウム合金型鍛造材でつくってもよい。
【0049】
複合部品の様々な部位に使う材料は、材料の所定の性質を基に選択してもよい。いくつかの実施形態においては、それぞれの部位の剛性は変わっていてもよい。ある場合では、第一部品部201と第二部品部202は、第三部品部203より実質的に剛性を高くしてもよい。一実施形態では、例えば、第一部品部201と第二部品部202は、マグネシウムを含んだ材料から作り、第三部品部203と第四部品部204は、マグネシウムよりも剛性が低いアルミニウムを含んだ材料で作ってもよい。
【0050】
さらに、ある場合では、第一部品部201と第二部品部202は、第四部品部204より実質的に剛性を高くしてもよい。第一部品部201と第二部品部202をマグネシウムを含んだ材料から作った実施形態において、第四部品部204をアルミニウムを含んだ材料で作ることもできる。この構成により、複合部品102の横方向の全長に渡って剛性が変化することになる。
【0051】
この例示的な実施形態においては、複合部品102の大部分を、マグネシウムを含んだ材料で作ってもよい。いくつかの実施形態では、第一横部222と中間部224の両方を、マグネシウムを含んだ材料で作ってもよい。特に、第一横部222は、自動車の運転手側の部分に相当させ、中間部224は、自動車のセンターコンソール部に相当させてもよい。この構成により、複合部品102の構造的一体性を容易に向上させることができる。
【0052】
様々な実施形態において、第一ニーボルスター251と第二ニーボルスター252は様々な材料で作ることができる。ある場合では、第一ニーボルスター251と第二ニーボルスター252は、マグネシウムを含んだ材料で作ってもよい。他の場合では、第一ニーボルスター251と第二ニーボルスター252は、アルミニウムを含んだ材料で作ってもよい。さらに他の場合では、第一ニーボルスター251と第二ニーボルスター252は、他の材料で作ってもよい。
【0053】
様々な実施形態において、ブラケット部239も様々な種類の材料で作ることができる。ある場合では、ブラケット部239は、マグネシウム合金などの、マグネシウムを含んだ材料で作ってもよい。他の場合では、ブラケット部239は、アルミニウム合金などの、アルミニウムを含んだ材料で作ってもよい。さらに他の場合では、ブラケット部239は他の材料で作ってもよい。
【0054】
図5は、様々な材料で作った複合部品の実施形態を複数図示している。以下の実施形態は、説明の便宜上使用するだけのものである。他の実施形態においては、複合部品は上述した以外の材料から作ってもよい。
【0055】
ある場合では、第一複合部品501はスチールで作られている。特に、第一複合部品501は、第一複合部品501の長さ全体に伸びるモノリシック部品部521を含んでいる。さらに、第一複合部品501は、二−ボルスターやブラケットなどの、スチールで作ることができる付加的な機能部を有している。
【0056】
第二複合部品502はアルミニウムで作られている。特に、第二複合部品502は、第二複合部品502の長さ全体に延設されるモノリシック部品部522を含んでいる。さらに、第一部品部501は、二−ボルスターやブラケットなどの、アルミニウムで作ることができる付加的な機能部を有している。
【0057】
ある場合では、第三複合部品503は、マグネシウム合金などの、マグネシウムを含む材料で作られている。特に、第三複合部品503は、第三複合部品503の長さ全体に渡って延設されたモノリシック部品部523を含んでいる。第三複合部品503は、二−ボルスターやブラケットなどの、スチールで作ることができる付加的な機能部を有している。場合によっては、第三複合部品503に取り付けられる二−ボルスターとブラケットは、アルミニウムやアルミニウム合金で作ってもよい。
【0058】
前述したとおり、複合部品102は、マグネシウムを含んだ材料からなる複数の部品と、アルミニウムを含む材料からなる複数の部品で構成することもできる。具体的には、一実施形態において、複合部品102はマグネシウムを含んだ材料で形成された第一部品部201と第二部品部202を含んでいる。また、一実施形態において、複合部品102は、アルミニウムを含んだ材料で形成された第三部品部203と第四部品部204を含んでいる。
【0059】
図5は、第一複合部品501、第二複合部品502、第三複合部品503と複合部品102のそれぞれの重量を、第一目盛り531、第二目盛り532、第三目盛り533、第四目盛り534によって簡単に図示している。第一目盛り531が示すように、第一複合部品501は、約16キログラムである。第二目盛り532が示すように、第二複合部品502は、約9キログラムである。第三目盛り533が示すように、第三複合部品503は、約8キログラムである。
【0060】
複合部品102の重量も第四目盛り534に示されている。ある場合では、複合部品102は約7.5キログラムである。ここで図示されているように、複合部品102は、スチールで作られた第一複合部品501と、アルミニウムで作られた第二複合部品502よりも実質的に軽くなっている。また、複合部品102は、マグネシウムの一体型部材で作られた第三複合部品503よりも実質的に軽い。つまり、マグネシウムを含んだ材料とアルミニウムを含んだ材料の組み合わせによる設計によって、運転席の組み立て部の支持強度と剛性を保ちながら、複合部品102の重量を低減させることを可能にしている。
【0061】
これまでに説明してきた実施形態においては、自動車用の複合部品について述べてきたが、他の実施形態においては、複数の異なる材料を使って、自動車の一部を補強するあらゆるフレーム部材を構成することができる。例えば、一実施形態においては、フレーム部材を自動車のボディの一部として使ってもよい。他の例としては、フレーム部材をサスペンションシステムのサブフレームの一部として使ってもよい。
【0062】
図6から図8は、2つの異なる材料を使用して作られたフレーム部材の各実施形態を図示している。図6の一実施形態においては、フレーム部材600は、第一モノリシック部602と、第二モノリシック部604を備えている。この実施形態においては、第二モノリシック部604は、フレームメンバー600の外周の一部に該当する。ある場合では、第一モノリシック部602は、マグネシウムを含んだ材料で作ってもよい。また、第二モノリシック部604は、アルミニウムを含んだ材料で作ってもよい。この構成により、フレーム部材600の重量は、マグネシウムのモノリシック部単体で構成されたフレーム部材より軽くすることができる。また、第二モノリシック部604は、他の部品をフレーム部材600に結合するための部位をもつように容易に変更することができる。
【0063】
図7の実施形態においては、もう一つのモノリシック部(第三モノリシック部606)の位置を、第一モノリシック部602に対して変更することができる。この実施形態においては、第三モノリシック部606は、フレーム部材600のクロスバーに相当する。図8に示した、さらに他の実施形態においては、フレーム部材600は、第一モノリシック部602、第二モノリシック部604、第三モノリシック部606を備えている。この実施形態において、第二モノリシック部604はフレーム部材600の外周部に対応し、第三モノリシック部606はフレーム部材600のクロスメンバーに対応する。第一モノリシック部602と第二モノリシック部604を異なる材料から成る場合に、第二モノリシック部の位置を第一モノリシック部に対して変更することにより、フレーム部材の全体の剛性を微調整することが可能となる。さらに、異なる材料で作られた個々のモノリシック部の数を変更することにより、フレーム部材の全体の重量を微調整することもできる。場合によっては、この構成により製造コストを削減することができる。
【0064】
図9は、自動車のセンターコンソールフレーム900の一実施形態を図示している。センターコンソールフレーム900は、自動車のキャビンのセンターコンソールに取り付けることができる。ある場合では、センターコンソールフレーム900は、複数の個別の部分を含むことができる。他の場合では、センターコンソールフレーム900は、単一の材料から構成された単一のモノリシック部を含むこともできる。
【0065】
例示的な実施形態においては、センターコンソールフレーム900は、第一部品部902と、第二部品部904と、第三部品部906とを含んでいる。第一部品部902は、第一材料で作られ、センターコンソールフレーム900の大部分を形成している。第二部品部904と第三部品部906は、それぞれ別々のクロスビーム部材であり、第一材料とは異なる第二材料から作られている。ある場合では、第一材料はマグネシウムを含んでいてもよい。また、ある場合では、第二材料はアルミニウムを含んでいてもよい。他の場合では、第一部品部902、第二部品部904、第三部品部906のそれぞれを異なった材料で形成してもよい。この例示的な構成により、センターコンソールフレーム900の重量と剛性は微調整可能である。
【0066】
図10から図16は、自動車の部品を製造する工程の一実施形態を図示したものである。具体的には、図10から図16は、金型組立体を使って、自動車用の複合部品を製造する工程を図示したものである。ここで詳細に説明する工程は、ダイキャスト工程により作ることができる他の複合部品の製造にも使うことができる。つまり、以下に述べる工程は、自動車用の複合部品の製造法に限定されるものではない。
【0067】
図10は、第一金型組立体1000の組立分解等角図である。第一金型組立体1000は固定金型1002と可動金型1004を含んでいる。図面の簡略化のため、第一金型組立体1000は概略的に示されているが、場合によっては、第一金型組立体1000は金型組立体に一般的に備えられる他の様々な部品を含んでいてもよい。例えば、第一金型組立体1000は、固定金型と可動金型を固定する1つもしくは複数のプラテンを備えていてもよい。また、場合によっては、第一金型組立体1000は、成形された部品の取り外しを容易にするための突き出しピンを備えていていてもよい。
【0068】
いくつかの実施形態においては、第一金型組立体1000は、鋳造材料を投入する1つ以上のオリフィスを備えていても良い。一実施形態においては、第一金型組立体1000は、オリフィス1007を備えていてもよい。場合によっては、オリフィス1007は、固定金型1002と可動金型1004に金属や金属合金を注入するためのノズルを中に入れるようにすることもできる。また、オリフィス1007は、固定金型1002や可動金型1004内に形成される一つ以上の流路と連通していてもよい。図面の簡略化のため、本実施形態においては、鋳造材料を金型組立体1000の様々なキャビティに運ぶ流路は図示していない。
【0069】
一般的に、第一金型組立体1000は、あらゆる種類のダイキャスト工程に使用することができる。例えば、いくつかの実施形態においては、第一金型組立体1000は、無孔性ダイカスト法に使用することができる。別の実施形態においては、第一金型組立体1000は、ダイレクトインジェクションダイカスト法にも使用することができる。さらに、第一金型組立体1000は、ホットチャンバーダイカスト法にも使用することができる。場合によっては、第一金型組立体1000は、コールドチャンバーダイカスト法にも使用することができる。
【0070】
例示的な実施形態においては、第一金型組立体1000は、自動車のインストルメントパネルやステアリングコラムを支持する複合部品の一つ以上の部品を作るために使うことができる。ある場合では、第一金型組立体1000は、複合部品の複数の部品を形成するための一つ以上のキャビティを有していてもよい。特に、その一つ以上のキャビティは、ダイカスト工程で所定の部品を形成するように形作られていてもよい。一実施形態においては、第一金型組立体1000は、複数のキャビティ1099を有している。ある場合では、複数のキャビティ1099は、複合部品の一つ以上の部品を形成するように形作られた複数のキャビティを含んでいてもよい。
【0071】
図10に図示しているように、複合部品を製造する最初のステップにおいて、可動金型1004は、固定金型1002に向かって移動させることができる。ある場合では、第一金型組立体1000は、可動金型1004と固定金型1002とを適切に位置合わせをして、可動金型1004と固定金型1002とを閉じることを容易にする位置合わせのための機構を有していてもよい。さらに、場合によっては、可動金型1004と固定金型1002は、移動金型1004と固定金型1002を固定するスクリューやボルトを受ける固定用穴を備えていてもよい。
【0072】
図11に図示しているように、ノズル1090はオリフィス1007につなげることができる。ある場合では、ノズル1090は、ある種類の鋳造材料1092を含む加圧室につなぐこともできる。それにより、鋳造材料1092を第一金型組立体1000に注入することが可能となる。鋳造材料1092が第一金型組立体1000の一つ以上の流路に注入されると、鋳造材料1092は、第一金型組立体1000内のキャビティを充填することになる。この構成により、第一金型組立体1000内のキャビティの形に基づいて、鋳造材料1092を所定の形に成形することができる。
【0073】
各実施形態において、第一金型組立体1000に使う材料は決まっているわけではなく、変更してもよい。ダイカストに使う様々な材料の例としては、スチール、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、その他の物質が上げられるが、これらに限定されるわけではない。一実施形態においては、第一金型組立体1000をマグネシウムを含む材料とともに使用して、マグネシウムを含んだ複合部品用ダイカストを製造することができる。他の実施形態においては、第一金型組立体1000は、マグネシウム合金とともに使用して、マグネシウム合金の複合部品用ダイカストを製造してもよい。
【0074】
鋳造材料が冷却されて凝固したら、可動金型1004は固定金型1002から取り外すことができる。そして、ダイカストを固定金型1000から取り外すことが可能となる。場合によっては、第一金型組立体1000は、ダイカストの取り外しを容易にする1つ以上の突き出しピンを備えていてもよい。別の場合では、ダイカストが冷却された後であれば、ダイカストは手で取り外してもよい。
【0075】
図12は、複数のダイカスト部品と第一金型組立体1000の組立分解等角図である。図12に示すように、第一金型組立体1000は、第一ダイキャビティ1010を含んでいてもよい。第一ダイキャビティ1010は、固定金型1002に形成された第一下側キャビティ1012と可動金型1004に形成された第一上側キャビティ1014を有していてもよい。例示的な実施形態においては、第一ダイキャビティ1010は、第一部品部201を形成するように形作ってもよい。
【0076】
第一金型組立体1000は、第二ダイキャビティ1020を有していてもよい。第二ダイキャビティ1020は、固定金型1002に形成された第二下側キャビティ1022と可動金型1004に形成された第二上側キャビティ1024を有していてもよい。この例示的な実施形態においては、第二ダイキャビティ1020は、第二部品部202を形成するように形作ってもよい。
【0077】
第一金型組立体1000は、第三ダイキャビティ1030を有していてもよい。第三ダイキャビティ1030は、固定金型1002に形成された第三下側キャビティ1032と可動金型1004に形成された第三上側キャビティ1034を有していてもよい。この例示的な実施形態においては、第三ダイキャビティ1030は、第三部品部203を形成するように形作ってもよい。
【0078】
前記したように、第一部品部201、第二部品部202、ブラケット部239を作るために使用する材料は変更することも出来る。ある場合では、第一部品部201、第二部品部202、ブラケット部239は、アルミニウムを含む材料で作ってもよい。この例示的な実施形態においては、第一部品部201、第二部品部202、ブラケット部239は、マグネシウムを含む材料で作ってもよい。場合によっては、第一部品部201、第二部品部202、ブラケット部239は、マグネシウム合金で作ることもできる。
【0079】
図13に示すように、第二金型組立体1050は、複合部品の付加的な部材を作るために使うことも出来る。いくつかの実施形態では、第二金型組立体1050は、固定金型1052と可動金型1054を含んでいてもよい。ある場合では、第二金型組立体1050は、複合部品の複数の部品を形成する一つ以上のキャビティを有していてもよい。いくつかの実施形態では、第二金型組立体1050は、第一ダイキャビティ1060を有していてもよい。第一ダイキャビティ1060は、固定金型1052に形成された第一下側キャビティ1062と可動金型1054に形成された第一上側キャビティ1064を有していてもよい。例示的な実施形態においては、第一ダイキャビティ1060は、第三部品部203を形成するような形状になっている。
【0080】
第二金型組立体1050は、第二ダイキャビティ1070を有していてもよい。第二ダイキャビティ1070は、固定金型1052に形成された第二下側キャビティ1072と可動金型1054に形成された第二上側キャビティ1074を有していてもよい。この例示的な実施形態においては、第二ダイキャビティ1070は、第四部品部204を形成するように形作ることができる。ある場合では、第三部品部203は、ハンガービームなどの複合部品を作るために使用するビームやバーであってもよい。また、ある場合では、第四部品部204は、複合部品を作るのに使用するビームであってもよい。場合によっては、第四部品部204は、ブラケットであってもよい。例えば、複合部品がインストルメントパネルのためのハンガービームである実施形態においては、第四部品部204は、インストルメントパネルの一つ以上の部品と結合するブラケットであってもよい。
【0081】
第二金型組立体1050はまた、第三ダイキャビティ1080と第四ダイキャビティ1082を有していてもよい。ある場合では、第三ダイキャビティ1080と第四ダイキャビティ1082は、それぞれ、固定金型1052に形成された上側キャビティと可動金型1054に形成された下側キャビティを有していてもよい。一実施形態においては、第三ダイキャビティ1080と第四ダイキャビティ1082は第一ニーボルスター251と第二ニーボルスター252を形成するために使用してもよい。
【0082】
各実施形態において、第二金型組立体とともに使用する材料は、様々であってよい。ダイカストに使う様々な材料の例としては、スチール、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、その他の物質が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。一実施形態においては、第二金型組立体1050をアルミニウムを含む材料とともに使用して、アルミニウムを含んだ複合部品用ダイカストを製造してもよい。他の実施形態においては、第二金型組立体1050をアルミニウム合金とともに使用して、アルミニウム合金の複合部品用ダイカストを製造してもよい。例示的な実施形態においては、第三部品部203、第四部品部204、第一ニーボルスター251、第二ニーボルスター252は、アルミニウムを含む材料で作ってもよい。一実施形態においては、第三部品部203、第四部品部204、第一ニーボルスター251、第二ニーボルスター252は、例えば、アルミニウム合金の部品でもよい。
【0083】
複合部品の各部位を製造した後は、図2及び図3を参照して説明したように各部材を組み立てることができる。特に、第一部品部201と第二部品部202は、第三部品部203及び第四部品部204を使って接続することができる。さらに、第一ニーボルスター251、第二ニーボルスター252、ブラケット部239を第一部品部201に接続することができる。
【0084】
自動車用の複合部品を製造するための本発明の方法は、複合部品の一つ以上の部品を形成するための金型のサイズを最小化するための機能を有している。本発明の方法は、大きな金型が使えない場合や、大きな金型を使うと部品の製造コストが大きく増加してしまう可能性がある場合に有用である。
【0085】
図14に示すように、固定金型1002の第一ダイキャビティ1010と第二ダイキャビティ1020は、固定金型1002の長手方向において距離D1分離して配置してもよい。第一ダイキャビティ1010と第二ダイキャビティ1020は、不規則な形を有しているため、第一ダイキャビティ1010と第二ダイキャビティ1020の間の距離は、多少変化させることができる。したがって、ある場合では、距離D1は、第一ダイキャビティ1010と第二ダイキャビティ1020の間の距離の平均値であってもよいし、別の場合では、距離D1は、第一ダイキャビティ1010と第二ダイキャビティ1020の隣接する端部間の最小距離であってもよい。
【0086】
いくつかの実施形態では、距離D1は、第三部品部203の長さよりも実質的に短くすることができる。ある場合では、距離D1は、第一ダイキャビティ1010の長さよりも実質的に短くすることができる。また、ある場合では、距離D1は、第二ダイキャビティ1020の長さよりも短くすることができる。この構成により、第一ダイキャビティ1010と第二ダイキャビティ1020とを、第一金型組立体1000の長さL1を最小化するように、第一金型組立体1000内に配置することができる。
【0087】
図15に示しているように、第一部品部201と第二部品部202とを形成すると、第三部品部203を第一部品部201と第二部品部202と結合することができる。特に、第一部品部201と第二部品部202は、第三部品部203を第一部品部201と第二部品部202の間に挿入可能なように、距離D2分離して配置してもよい。ある場合では、距離D2が距離D1よりも実質的に長くてもよい。
【0088】
図16に図示しているように、第四部品部204も第一部品部201と第二部品部202に結合することができる。特に、第四部品部204は、第一部品部201と第二部品部202の間に挿入してもよい。場合によっては、第四部品部204は、第三部品部203と実質的に平行に配置してもよい。
【0089】
ある場合では、第三部品部203は、図13を参照して説明したように、ダイカストによって作ってもよい。別の場合では、第三部品部203は、押し出し成形によって作ってもよい。同様に、ある場合では、第四部品部204はダイカストによって作ってもよいし、別の場合では、押し出し成形によって作ってもよい。様々な製法を使用することで、第三部品部203及び第四部品部204を様々な種類の形に成形することができる。例えば、押し出し成形を使用することで、第三部品部203を実質的に円筒状に形成することもできる。
【0090】
この構成により、第一部品部201、第二部品部202、第三部品部203を組み立てて、第一金型組立体1000より実質的に長い複合部品102にすることができる。つまり、本願の方法により、複合部材の各部位を形成するのに必要な金型組立体のサイズを小さくすることが可能となる。例えば、例示的な実施形態においては、複合部品102の長さを、第一金型組立体1000の長さL1よりも実質的に長い長さL2にすることもできる。この構成により、単一の金型を使用して複合部品の全長を鋳造する方法よりも、製造コストを抑えることが可能となる。
【0091】
複数の金型組立体を使用して様々な自動車用部品を製造することができる実施形態では、金型組立体は、単一の金型に使う空間を最大限利用するための機能を有している。いくつかの実施形態では、単一の金型組立体を使って、自動車の様々な所定の領域に使う複数の部品を作ってもよい。
【0092】
図17に図示している通り、金型組立体800は、可動金型804と固定金型802を含んでいる。金型組立体800は、ダイキャビティ801を有していてもよい。場合によっては、ダイキャビティ801は、一つ以上のサブキャビティを有していてもよい。一実施形態においては、ダイキャビティ801は、第一サブキャビティ810を有している。ある場合では、第一サブキャビティ810は、ハンガービームなどの複合部品の一部を形成するように形作ってもよい。また、別の場合では、第一サブキャビティはその他の形であってもよい。
【0093】
ダイキャビティ801は、第二ダイキャビティ812と第三ダイキャビティ814を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、第二ダイキャビティ812と第三ダイキャビティ814は、自動車のドア用のスタイリングパネルを形成するような形状になっている。場合によって、第二サブキャビティ812と第三サブキャビティ814は、実質的に同じ形であってもよいし、異なった形であってもよい。
【0094】
ダイキャビティ801は、第四サブキャビティ816を有していてもよい。いくつかの実施形態では、第四サブキャビティ816は、自動車のドアのハンドル用のモールド部を形成するような形状にしてもよい。別の実施形態では、第四サブキャビティ816は、他の機能部のためのモールド部を形成するような形状にしてもよい。
【0095】
いくつかの実施形態においては、ダイキャビティ801の複数のサブキャビティは、一つ以上の流路により連通していてもよい。例示的な実施形態においては、第二サブキャビティ812と第三サブキャビティ814は、それぞれ、第一流路821と第二流路822を介して第一サブキャビティ810と連通している。同様に、第四サブキャビティ816は、第三流路823を介して第一サブキャビティ810と連通していてもよい。この構成により、鋳造材料をダイキャビティ801のそれぞれのサブキャビティに充填することが可能になる。
【0096】
図17に示しているように、一実施形態においては、金型組立体800を使用して複合部品部850を作ることができる。本明細書と請求の範囲に使われている「複合部品部」という用語は、複数の互いにつながっている部品の全体を指すものであり、その複数の部品の1つ1つは成形工程で単一のモノリシック部として形成されている。つまり、複合部品部はダイカスト工程後に分離される複数の部品を含んでいるということである。
【0097】
複合部品部850は、互いに結合されている2つ以上の部品を含んでいてもよい。本実施形態では、複合部品部850は、第一部品部852を含んでいる。複合部品部850は、第二部品部854と第三部品部856を含んでいてもよい。複合部品部850は、第四部品部858をさらに含んでいてもよい。ある場合では、第二部品部854、第三部品部856、第四部品部858は、第一部品部852と一体成形することができる。例えば、本実施形態では、第二部品部854は第一接続部861を介して第一部品部852に接続されていてもよいし、第三部品部856は第二接続部862を介して第一部品部852に接続されていてもよい。また、第四部品部858は第三接続部863を介して第一部品部852に接続されていてもよい。
【0098】
図18に示すように、複数の自動車用部品を製造する工程において、1つ以上の部品を複合部品部850から分離することができる。一実施形態においては、ソー899で、第一接続部861、第二接続部862、第三接続部863を切断することができる。本実施形態ではソーが使われているが、他の実施形態では、第一接続部861、第二接続部862、第三接続部863を切断するのに他の方法を使ってもよい。例えば、他の実施形態では、一つ以上の接続部を切断するのに、レーザーを使うこともできる。
【0099】
図面の明瞭性を考慮し、第一接続部861、第二接続部862、第三接続部863の大きさは大きめに描かれている。場合によっては、第一接続部861、第二接続部862、第三接続部863を切断した後、様々な部位に余分な部分が残っていることがある。いくつかの実施形態においては、この余分な部分は、研磨や切断、その他の方法などで取り除くことができる。
【0100】
いくつかの実施形態においては、第一部品部852は、他の部品と組み合わせて複合部品を作ることができる。ある場合では、第一部品部852に、同じようなダイカスト工程を使って製造された複数の部品を組み付けて結合させることもできる。具体的には、第一部品部852は、前述した実施形態において説明した複数の部品に同じような複数の部品を組みつけて結合させて、複合部品を組み立てることができる。
【0101】
図19は、自動車のインテリアキャビン1100の正面視である。図19に示すように、第一部品部852は第一ハンガービーム部1110、第二ハンガービーム部1112、第三ハンガービーム部1114と組み付けて、複合部品1102を形成している。また、第一部品部852は、第一ニーボルスター1151、第二ニーボルスター1152、ブラケット部1116と組み付けている。ある場合では、複合部品1102は、さらに、ステアリングコラムアッセンブリ1120と接続されていてもよい。
【0102】
第一部品852を含む複合部品1102は、インテリアキャビン1100の所定の第一部分と結合することができる。この場合、複合部品1102はインストルメントパネル1104の後ろ側に取り付けることができる。図面の明瞭性を考慮し、図19では、インストルメントパネル1104は点線で示している。
【0103】
同様に、第二部品部854を、インテリアキャビン1100の所定の第二部分に結合することができる。例えば、一実施形態においては、第二部品部854を第一ドア1130と結合させてもよい。特に、第二部品部854は、第一ドア1130用のトリムピースとして組み立てることもできる。同様に、第三部品部856は、第二ドア1132に接続してもよい。特に、第三部品部856は、第二ドア1132用のトリムピースとして使うこともできる。
【0104】
図19及び図20に示すように、第四部品部858は、第一ドア1130に結合させることもできる。ある場合では、第四部品部858は、ハンドル1202を受けるための第一ギャップ870を有している。同様に、第四部品部858は、ロックボタン1204を受けるための第二ギャップ1206を有している。この構成により、第四部品部858は、ハンドル1202とロックボタン1204用の定型化したトリムを提供することになる。
【0105】
この好ましい構成では、単一の金型組立体で自動車に使用する個々の部品を複数形成するため、製造コストを抑えることが可能になる。特に、既知の方法よりも、自動車の様々な所定領域に対応する複数の部品を製造するのに必要な工程の数を削減することができる。
【0106】
本実施形態では、自動車の様々な所定領域に取り付けられる複数の部品を製造する方法について説明しているが、本願の方法は自動車の部品の製造方法に限定されるわけではない。一般的に、本明細書で説明した方法は、あらゆる既知のダイカスト工程に適用してダイカスト工程の効率を向上させることができる。
【0107】
特定の実施形態および用途を例示して本発明を説明したが、本明細書の記述は例示的なものであり、限定的なものではない。当業者者にとって、本発明の範囲内で、本明細書で説明した以外の実施形態が可能であることは明らかである。したがって、付属の請求の範囲を考慮することなく、本発明を限定するべきではない。また、付属の請求項の範囲から逸脱することなく、各種の修正、変更が可能である。
【符号の説明】
【0108】
100 運転席の組み立て部
102 複合部品
104 インストルメントパネル
106 ステアリングコラム
108 ステアリングホイール
201 第一部品部
202 第二部品部
203 第三部品部
204 第四部品部
212 外表面
214 内表面
215 周辺フランジ部
220 上側部
222 第一横部
223 第一側部
224 中間部
225 第二横部
226 第一ギャップ
228 第一アーム部
230 下側部
231 取り付けプレート
232 第二ギャップ
237 第七留め具セット
238 足部
239 ブラケット部
242 コラム取り付け部
244 第一モールド部
245 第二モールド部
246 第一端部
248 第二端部
251 第一ニーボルスター
252 第二ニーボルスター
256 第一端部
258 第二端部
261 第五留め具セット
262 第六留め具セット
264 第一留め具セット
265 第二留め具セット
266 第三留め具セット
267 第四留め具セット
271 第一側部
272 第二側部
273 固定用突起部
281 ベース部
282 フランジ部
291 第一ニーパッド
292 第二ニーパッド
293 第一フランジ
294 第二フランジ
402 サポートリブ
501 第一複合部品
502 第二複合部品
503 第三複合部品
521 モノリシック部品部
522 モノリシック部品部
523 モノリシック部品部
531 第一目盛り
532 第二目盛り
533 第三目盛り
534 第四目盛り
600 フレーム部材
602 第一モノリシック部
604 第二モノリシック部
606 第三モノリシック部
800 金型組立体
801 ダイキャビティ
802 固定金型
804 可動金型
810 第一サブキャビティ
812 第二ダイキャビティ
814 第三ダイキャビティ
816 第四サブキャビティ
821 第一流路
822 第二流路
823 第三流路
850 複合部品部
852 第一部品部
854 第二部品部
856 第三部品部
858 第四部品部
861 第一接続部
862 第二接続部
863 第三接続部
870 第一ギャップ
899 ソー
900 センターコンソールフレーム
902 第一部品部
904 第二部品部
906 第三部品部
1000 第一金型組立体
1002 固定金型
1004 可動金型
1007 オリフィス
1010 第一ダイキャビティ
1012 第一下側キャビティ
1020 第二ダイキャビティ
1022 第二下側キャビティ
1024 第二上側キャビティ
1030 第三ダイキャビティ
1032 第三下側キャビティ
1034 第三上側キャビティ
1050 第二金型組立体
1052 固定金型
1054 可動金型
1060 第一ダイキャビティ
1062 第一下側キャビティ
1064 第一上側キャビティ
1070 第二ダイキャビティ
1072 第二下側キャビティ
1074 第二上側キャビティ
1080 第三ダイキャビティ
1082 第四ダイキャビティ
1090 ノズル
1092 鋳造材料
1099 キャビティ
1100 インテリアキャビン
1102 複合部品
1104 インストルメントパネル
1110 第一ハンガービーム部
1112 第二ハンガービーム部
1114 第三ハンガービーム部
1116 ブラケット部
1120 ステアリングコラムアッセンブリ
1130 第一ドア
1132 第二ドア
1151 第一ニーボルスター
1152 第二ニーボルスター
1202 ハンドル
1204 ロックボタン
1206 第二ギャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一部品部と、
第二部品部と、
前記第一部品部と前記第二部品部の間に延設された第三部品部とを備え、
前記第一部品部と前記第二部品部はマグネシウムを含む材料で形成され、
前記第三部品部はアルミニウムを含む材料で形成され、
前記第一部品部と前記第二部品部が、複合部品の大部分を構成することを特徴とする複合部品。
【請求項2】
前記第一部品部と前記第二部品部はマグネシウム合金で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の複合部品。
【請求項3】
前記第三部品部はアルミニウム合金で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の複合部品。
【請求項4】
前記第三部品部は押し出し成形部材であることを特徴とする請求項1に記載の複合部品。
【請求項5】
前記第一部品部と前記第二部品部とはダイカスト成形部材であることを特徴とする請求項1に記載の複合部品。
【請求項6】
前記第一部品部と前記第二部品部の間に、前記第三部品部と平行に延設された第四部品部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の複合部品。
【請求項7】
自動車のセンターコンソールの部品を支持するための少なくとも1つの穴を有し、前記自動車の第一側面に取り付けられる第一部品部と、
前記第一部品部から距離をおいて配置され、前記自動車の第二側面に取り付けられる第二部品部と、
前記第一部品部と前記第二部品部の間に実質的に横方向に延設され、前記第一部品部を前記第二部品部に接続する第三部品部とを備え、
前記第一部品部と前記第二部品部は、マグネシウムを含む材料で形成され、
前記第三部品部はアルミニウムを含む材料で形成されていることを特徴とする前記自動車の運転席の組み立て部に使用する複合部品。
【請求項8】
少なくとも一つのニーボルスターをさらに備え、前記少なくとも一つのニーボルスターは前記第一部品部に取り付けられていることを特徴とする請求項7に記載の複合部品。
【請求項9】
前記第一部品部はステアリングコラムアッセンブリを支持することを特徴とする請求項7に記載の複合部品。
【請求項10】
第一ニーボルスターと第二ニーボルスターとをさらに備え、前記第一ニーボルスターと前記第二ニーボルスターとは、ステアリングコラムアッセンブリに隣接した前記第一部品部に取り付けられていることを特徴とする請求項9に記載の複合部品。
【請求項11】
前記第一部品部は、実質的に横方向に延設された上側部と、前記自動車のフロアに向かって伸びる下側部とを含むことを特徴とする請求項7に記載の複合部品。
【請求項12】
前記下側部は、ブラケット部に取り付けられる脚部を備えることを特徴とする請求項11に記載の複合部品。
【請求項13】
前記第一部品部と前記第二部品部の間に配置される第四部品部をさらに備え、前記第四部品部は、前記第三部品部と実質的に同方向に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の複合部品。
【請求項14】
第二部品部と一体成形された第一部品部を含む複合部品部を形成するために金型組立体を使用するステップと、
前記第一部品部と前記第二部品部を分離するステップと、
前記第一部品部を前記自動車の第一所定領域に取り付け、第二部品部を前記自動車の第二所定領域に取り付けるステップとを含む、自動車に使用する複数の部品を製造する方法。
【請求項15】
前記第一部品部はマグネシウムを含む材料で形成されていることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第二部品部はマグネシウムを含む材料で形成されていることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第一部品部と前記第二部品部を分離する前記ステップは、
複合部品を形成するために前記第一部品部に第三部品部を組み付けるステップを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記第三部品部はアルミニウムを含む材料で形成されていることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第一部品部を前記第一所定領域に取り付ける前記ステップは、前記複合部品を前記第一所定領域に取り付けることを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
複合部品を製造する方法であって、
金型組立体に形成した第一キャビティと第二キャビティとで第一部品部と第二部品部とを形成するステップと、
第三部品部を前記第一部品部と前記第二部品部の間に挿入して、前記複合部品を形成するステップとを含み、
前記第一キャビティは、前記第二キャビティから第一の距離だけ離れて配置されており、
前記第一部品部は、前記第二部品部から前記第一の距離よりも実質的に長い第二の距離だけ離れて配置されることを特徴とする方法。
【請求項21】
前記第三部品部を挿入するステップの後に、第四部品部を前記第一部品部と前記第二部品部の間に挿入するステップを行なうことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記複合部品の長さは、前記金型組立体の長さよりも実質的に長いことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記第一部品部と前記第二部品部はマグネシウムを含む材料で形成されることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記第三部品部はアルミニウムを含む材料で形成されていることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記第四部品部はアルミニウムを含む材料で形成されていることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記複合部品は自動車のハンガービームであることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項27】
自動車の部品を製造するための方法であって、
第二の部位と一体成形された第一の部位を含む、第一の材料で形成された複合部を形成するために金型組立体を使用するステップと、
前記第二の部位を前記第一の部位から分離するステップと、
前記第一の部位を、前記第一の材料とは異なる第二の材料で形成された第三の部位に組み付けることによって複合部品を形成するステップと、
前記複合部品を前記自動車の第一所定領域に取り付け、前記第二の部位を前記自動車の第二所定領域に取り付けるステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
前記第一の部位は、前記自動車のハンガービームに結合されることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第一所定領域は、前記自動車のフレームの一部であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記第二の部位は、前記自動車のドアのスタイリングパネルに結合されることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記第二の所定領域は、前記自動車のドアであることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記第二の部位は、前記自動車のドアハンドルを構成するモールド成形部であることを特徴とする請求項27に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−132276(P2010−132276A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−247049(P2009−247049)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】