説明

複素環MCHR1アンタゴニスト

本発明は、11CByとも称されるメラミン凝集ホルモン受容体1(MCHR1)のアンタゴニストである新規の複素環、それを含有する薬剤組成物、その調製法および医薬品でのその使用に関する。本発明の化合物は、式(I)を有する。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、その薬学的に許容できる塩、溶媒和物または生理機能性誘導体。
【化1】

[式中、
【化2】

は、C〜C直鎖または分枝鎖アルキル、アルケニル、ハロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、シアノ、ニトロおよびアルキルチオ基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基1個から4個で置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールであり、
とQとをつなぐ点線は、任意選択の結合を表し、
q、r、sおよびtはそれぞれ独立に、0または1であり、
qが1である場合、前記点線は、結合であり、
およびQはそれぞれ独立に、CまたはNであり、
qが0である場合、Qは、N、SまたはOであり、
qが1である場合、Qは、CまたはNであり、qが1であり、QがNである場合、sは、0であり、
がSまたはOである場合、sは、0であり、
がNである場合、rは、0であり、
がNである場合、tは、0であり、
は、水素、アミノ、C〜C直鎖または分枝鎖アルキル、C〜CシクロアルキルおよびC〜Cアルキルチオからなる群から選択され、
またはQがCである場合、それぞれ対応するRは独立に、水素、C〜C直鎖または分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、アルキルチオおよびハロからなる群から選択され、
qが1であり、QがCである場合またはqが0であり、QがNである場合、Rは、水素、C〜C直鎖または分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、アルキルチオおよびハロからなる群から選択され、
Arは、置換されていてもよい縮合二環式環であり、
Yは、結合、または置換されていてもよいC〜Cアルキレンであり、
(i)RおよびRはそれぞれ独立に、水素、C〜C直鎖または分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキルおよび5員または6員の複素環からなる群から選択され、前記アルキル、前記シクロアルキルおよび前記複素環は、フェニル、C〜Cアルキル、ヒドロキシ、オキソ、アルコキシおよびハロからなる群から選択される少なくとも1種の置換基1個から4個で置換されていてもよく、あるいは
(ii)RおよびRはそれぞれ、アリールならびにN、OおよびSから選択される1、2または3個のヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロアリールからなる群から選択され、前記アリールおよび前記ヘテロアリールは、ハロ、C〜C直鎖または分枝鎖アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cシクロアルケニル、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、オキソ、アミノ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cジアルキルアミノ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニルおよびフェニルからなる群から選択される少なくとも1種の置換基1、2または3個で置換されていてもよく、あるいは
(iii)RおよびRは、それらが結合している窒素原子と共に、4〜8員の複素環または7〜11員の二環式複素環を形成し、前記4〜8員の複素環および前記7〜11員の二環式複素環は、N、OおよびSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を含み、前記複素環または前記二環式複素環のいずれかは、フェニル、C〜Cアルキル、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、オキソ、アミノ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cジアルキルアミノまたはハロからなる群から選択される少なくとも1種の置換基1個から4個で置換されていてもよく、あるいは
(iv)Rは隣接する窒素原子およびYと共に、置換されていてもよい窒素含有複素環を形成していてもよいか、Rは隣接する窒素原子、YおよびArと共に、置換されていてもよい窒素含有複素環またはその塩を形成してもよく、前記複素環は、フェニル、C〜Cアルキル、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、オキソ、アミノ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cジアルキルアミノおよびハロからなる群から選択される少なくとも1種の置換基1個から4個で置換されていてもよい]
【請求項2】
前記
【化3】

が、ハロ、C〜CアルキルおよびC〜Cアルコキシからなる群から選択される少なくとも1種の置換基で置換されているアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
【化4】

が、フルオロ、クロロおよびメトキシからなる群から選択される基で置換されているアリールである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
前記
【化5】

が、ハロ置換アリールまたはハロ置換ヘテロアリールであり、qが、0であり、sが、0であり、Qが、Cであり、Qが、Sであり、Rが、水素またはハロである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
【化6】

が、4−クロロフェニルであり、RおよびRがそれぞれ、水素である、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
、QおよびQがそれぞれ、Cであり、q、r、sおよびtが、1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
が、Nであり、Qが、Sであり、q、r、sおよびtが、0である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
が、水素またはC〜Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
が、水素またはメチルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
Arが、9〜14員の縮合多環式芳香環または9〜14員の縮合多環式複素芳香環である、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
前記縮合多環式芳香環または縮合多環式複素芳香環が、10員環である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
前記縮合多環式芳香環が、ナフタレンであるか、前記縮合多環式複素芳香環が、キノリンである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
Yが、置換されていてもよいC〜Cアルキレンである、請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
Yが、置換されていてもよいC〜Cアルキレンである、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
Yが、メチレンである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
(i)において、RおよびRがそれぞれ独立に、水素、C〜C直鎖または分枝鎖アルキルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
(i)において、RおよびRが独立に、水素、C〜C直鎖または分枝鎖アルキルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
(ii)において、RまたはRの一方が、アリールまたはヘテロアリールであり、残ったRまたはRの他方が、水素、C〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
(iii)において、RおよびRが、それらが結合している窒素原子と共に、N、OおよびSからなる群から選択される1または2個のヘテロ原子を有する5または6員の複素環あるいは8から11員の二環式複素環を形成し、前記複素環および前記二環式複素環が、オキソおよびハロからなる群から選択される置換基2個以下で置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
およびRが、それらが結合している窒素原子と共に、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、1,3−チアゾリジン、1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2,3−ジヒドロインドール、1,2,3,4−テトラヒドロキノリンおよび1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンからなる群から選択される複素環を形成し、前記複素環が、フェニル、C〜Cアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソおよびハロからなる群から選択される少なくとも1種の置換基1個から4個で置換されていてもよい、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
(iv)において、Yが、C〜Cアルキレンであり、Rが、前記Yに結合して、3から7員の環を形成している、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
前記環が、フェニル、C〜Cアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソおよびハロからなる群から選択される少なくとも1種の置換基1個から4個で置換されていてもよい5から7員の環である、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
前記化合物が、
6−(4−クロロフェニル)−3−{6−[(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)メチル]−2−ナフタレニル}チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
6−(4−クロロフェニル)−3−[6−(ピロリジン−1−イルメチル)−2−ナフチル]チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
6−(4−クロロフェニル)−3−{2−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]−1−ベンゾチエン−5−イル}チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
6−(4−フルオロフェニル)−3−[2−(ピロリジン−1−イルメチル)キノリン−6−イル]チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
6−(4−フルオロフェニル)−3−[2−(ピペリジン−1−イルメチル)キノリン−6−イル]チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
6−(4−クロロフェニル)−3−{2−[(2−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル]キノリン−6−イル}チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
6−(4−クロロフェニル)−3−{2−[(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)メチル]キノリン−6−イル}チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、および
6−フェニル−3−[2−(ピロリジン−1−イルメチル)キノリン−6−イル]チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
Arが、9員の縮合多環式複素芳香環である、請求項10に記載の化合物。
【請求項25】
Arが、ベンズイミダゾール、インドール、ベンゾチオフェン、ベンゾチアゾールまたはベンゾフランである、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
Yが、結合またはC〜Cアルキレンである、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
Yが、結合またはメチレンである、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
(i)において、RおよびRがそれぞれ独立に、水素、C〜C直鎖または分枝鎖アルキルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される、請求項24に記載の化合物。
【請求項29】
(i)において、RおよびRがそれぞれ独立に、水素、C〜C直鎖または分枝鎖アルキルおよびC〜Cアルキルからなる群から選択される、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
(ii)において、RまたはRの一方が、アリールまたはヘテロアリールであり、残りのRまたはRの他方が、水素、C〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキルである、請求項24に記載の化合物。
【請求項31】
(iii)において、RおよびRが、それらが結合している窒素原子と共に、N、OおよびSからなる群から選択される1または2個のヘテロ原子を含む5または6員の複素環あるいは8から11員の二環式複素環を形成し、前記複素環および前記二環式複素環が、オキソおよびハロからなる群から選択される置換基2個以下で置換されていてもよい、請求項24に記載の化合物。
【請求項32】
前記環が、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、1,3−チアゾリジン、1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2,3−ジヒドロインドール、1,2,3,4−テトラヒドロキノリンまたは1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンからなる群から選択され、前記複素環が、フェニル、C〜Cアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソおよびハロからなる群から選択される少なくとも1種の置換基1個から4個で置換されていてもよい、請求項31に記載の化合物。
【請求項33】
(iv)において、Yが、C〜Cアルキレンであり、Rに結合して3〜7員環を形成している、請求項24に記載の化合物。
【請求項34】
前記3〜7員環が、フェニル、C〜Cアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソおよびハロからなる群から選択される少なくとも1種の置換基1個から4個で置換されていてもよい5〜7員環である、請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
前記化合物が、
6−(4−クロロフェニル)−3−[2−(ジメチルアミノ)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル]チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンである、請求項24に記載の化合物。
【請求項36】
加熱しながら、溶媒中で、式(II)のアニリン:
【化7】

と、式(III)の化合物:
【化8】

とを反応させることを含む、請求項1に記載の化合物を調製する方法。
[式中、
【化9】

、R、R、R、R、R、Ar、Y、Q、Q、Q、q、r、sおよびtは、式(I)においてと同様に定義され、Rは、C〜Cアルキルである]
【請求項37】
溶媒中、少なくとも1種のカップリング剤の存在下に、式(IV)のアミノ酸:
【化10】

と式(II)のアニリン:
【化11】

とをカップリングさせて、式(V)の化合物:
【化12】

を生成し、前記式(V)の化合物を環化して、式(I)の化合物を生成することを含む、請求項1に記載の化合物を調製する方法。
[式中、
【化13】

、R、R、R、R、R、Ar、Y、Q、Q、Q、q、r、sおよびtは、式(I)においてと同様に定義される]
【請求項38】
式(Va)の化合物:
【化14】

と、ボロン酸およびパラジウム触媒とをスズキカップリング反応を使用して、またはオルガノスタンナン試薬およびパラジウム触媒とをStilleカップリング反応を使用して反応させることを含む、請求項1に記載の化合物を調製する方法。
[式中、
【化15】

、R、R、R、R、R、Ar、Y、Q、Q、Q、q、r、sおよびtは、式(I)においてと同様に定義され、Tは、脱離基である]
【請求項39】
溶媒中、トリメチルアルミニウムの存在下に、式(III)のアミノエステル:
【化16】

と式(II)のアニリン:
【化17】

とをカップリングさせ、式(Vb)の化合物:
【化18】

を生成し、前記式(Vb)の化合物を環化させて、式(I)の化合物を生成する、請求項1に記載の化合物を調製する方法。
[式中、
【化19】

、R、R、R、R、R、Ar、Y、Q、Q、Q、q、r、sおよびtは、式(I)においてと同様に定義される]
【請求項40】
溶媒の存在下に、式(VI)の含硫黄化合物:
【化20】

とラネーニッケル還元剤とを反応させることを含む、Rが水素である請求項1に記載の化合物を調製する方法。
[式中、
【化21】

、R、R、R、R、R、Ar、Y、Q、Q、Q、q、r、sおよびtは、式(I)においてと同様に定義される]
【請求項41】
式(VII)のアミン:
H−NR (VII)
を式(VIII)のアルキル化剤:
【化22】

を用いてアルキル化することを含む、請求項1に記載の化合物を調製する方法。
[式中、Tは、脱離基であり、
【化23】

、R、R、R、R、R、Ar、Y、Q、Q、Q、q、r、sおよびtは、式(I)においてと同様に定義される]
【請求項42】
式(VII)のアミン:
H−NR (VII)
をナトリウムヘキサメチルジシラザンなどの強塩基で処理し、テトラヒドロフランなどの溶媒中で式(III)のエステル:
【化24】

と反応させて、式(Vb)の化合物:
【化25】

を生成し、前記式(Vb)の化合物を環化させて、式(I)の化合物を生成することを含む、請求項1に記載の化合物を調製する方法。
[式中、
【化26】

、R、R、R、R、R、Ar、Y、Q、Q、Q、q、r、sおよびtは、式(I)においてと同様に定義される]
【請求項43】
請求項1に記載の化合物あるいはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物または生理機能性誘導体を有効量で哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における肥満、糖尿病、うつ病または不安を治療する方法。
【請求項44】
前記哺乳動物が、ヒトである、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
請求項1に記載の化合物、その薬学的に許容できる塩、溶媒和物または生理機能性誘導体を含有する薬剤組成物を有効量で哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における肥満、糖尿病、うつ病または不安を治療する方法。
【請求項46】
前記哺乳動物が、ヒトである、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
糖尿病を治療するための薬剤、高血圧を治療するための薬剤および動脈硬化を治療するための薬剤からなる群から選択される少なくとも1種と組み合わされた形態の請求項1に記載の化合物、その塩、溶媒和物または生理機能性誘導体。
【請求項48】
(i)ヒト毛様体神経栄養因子、(ii)CB−1アンタゴニストまたはインバースアゴニスト、(iii)神経伝達物質再取込み阻害剤、(iv)リパーゼ阻害剤、(v)MC4Rアゴニスト、(vi)5−HT2cアゴニストおよび(vii)グレリン受容体アゴニストまたはアンタゴニストからなる群から選択される少なくとも1種の肥満を治療するための化学種と組み合わされた形態の請求項1に記載の化合物、その塩、溶媒和物または生理機能性誘導体。
【請求項49】
請求項1に記載の化合物および少なくとも1種の賦形剤または担体を含有する薬剤組成物。
【請求項50】
哺乳動物、好ましくはヒトにおける肥満、糖尿病、うつ病および不安からなる群から選択される状態を治療するための医薬品を製造するための、請求項1に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2006−522812(P2006−522812A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509727(P2006−509727)
【出願日】平成16年4月6日(2004.4.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/010518
【国際公開番号】WO2004/092181
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
パイレックス
【出願人】(597173680)スミスクライン ビーチャム コーポレーション (157)
【Fターム(参考)】