説明

解析支援装置および解析支援方法およびプログラム

【課題】解析に影響のないパラメータによる類似する解析条件(無駄な解析条件)の設定を抑えることにより、CAEによる解析の専門的知識や技術を持たないユーザであっても、容易に、解析条件を最小限の範囲に絞ることを可能とすることし、無駄な条件設定による解析時間の増加を抑えること。
【解決手段】入力表示部101により、解析対象の指定と、該解析対象に応じて特定される複数のパラメータから構成される解析条件データを複数組入力し、入力条件作成部102が、解析情報DBを用いて、前記解析対象に応じた解析処理に対する影響が無いと判定されたパラメータの値を固定値として解析条件データを統合するように前記入力された解析条件データを編集する構成を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CAEが対象とする解析を支援する解析支援装置および解析支援方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
CAE(Computer Aided Engineering)が対象とする解析では、解析対象への専門的な知識と経験及び実験計画法等の関連手法の知識が無ければ、解析にはどのような条件項目が必要か、或いは解析結果はどのような状態を示しているかが判断できない。このような専門性を支援するために、CAEソフトウェアが提供されてきた。
【0003】
CAEソフトウェアが対象とする分野では、最適な解析条件を求めるために、試験的に1組の解析条件値をCAEソフトウェアに入力し、その結果を考察してから、次の解析条件の組の値を決め、再度、解析を試みるという試行錯誤的な繰り返しを経ることが通常である。
【0004】
しかし、1回毎の解析には相当な処理時間を要し、多くの解析条件の組を解析する場合には、その所要時間は膨大なものになる。
【0005】
CAEソフトウェアを利用したとしても、効率よく最適値を求めるには、やはり、当該解析分野の経験や知識の豊富な熟練技術者を必要とした。
【0006】
また、このCAEソフトウェアを使いこなすためにも、専門知識は不可欠であり、かつCAEソフトウェアに対する熟練が要求される。
【0007】
このような制約を回避するため、CAEソフトウェアの熟練者でなくても、あるいは専門知識がそれほど豊富でなくても、更に、短時間に求める解を得ることができるようにと様々な提案が為されてきた。
【0008】
CAEによって解析を行う場合、時間面の制約を回避するには、解析条件を最小限の範囲に絞る必要がある。即ち、設計要件の範囲内に収めるためには、解析条件(可変可能な複数のパラメータ)をどの程度の範囲で可変させればよいかについて、必要最小限の範囲に絞る必要がある。
【0009】
特許文献1は、射出金型の設計要件に限定したものであるが、解析条件の適切なパラメータ値について、ゲート位置の情報のみを対話型で決定すれば、他の複数の条件については、解析モデルの範囲内で同時に設定し、最適と推定される推奨解を提供する方法が提案されている。これにより、特別な知識のない者にでも、解析処理を実行できるとされている。
【0010】
また、特許文献2では、実験計画法の手法を用い、複数のパラメータの組み合せからなる複数の解析条件を自動作成し、全てのケースの解析を実行することにより、その中から適切なパラメータ値の組を見つけだす方法が提案されている。
【特許文献1】特開2002−108956号公報
【特許文献2】特開2002―259463号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記特許文献1に記載の射出金型の設計支援装置においては、複数条件を同時に設定できるのはゲート位置のみであり、また、射出金型の解析に限定されている。さらに、設定される解析条件パラメータ値も推奨する組み合わせの範囲に限られ、スポット的な解析結果を得るに止まってしまう。
【0012】
実際の解析では、そのパラメータ値の境界外の領域の状態や、最適ではないにしてもそのパラメータ値近辺の領域の解析結果がどのような状態であるかの関連情報は、目的値の正しさを示す根拠となる貴重な情報である上、利用者への経験情報ともなりうる。しかしながら、特許文献1では、このような最適周辺の解析条件の設定は対象外となってしまい、解析範囲が必要以上に限定されてしまい、柔軟な解析が困難であるという問題点があった。
【0013】
また、上記特許文献2では、実験計画法の手法を用い複数パラメータの組み合せからなる複数の解析条件を自動作成し、全ての条件で解析を実行することによりパラメータの最適化を行うことができるのだが、この場合はパラメータの数によっては条件数が膨大になり、計算時間が増してしまう。なお、この計算時間を削減するために、一度実施した処理データに不足した情報を後で補完したり、他の実施データを組み合わせたりする工夫がなされている。
【0014】
しかしながら、このような手法を実施するためには、補完データに関係する技術分野の専門家でなければならず、さらに、条件の入力や結果の表示が実験計画法の手法に基づいている関係上、実験計画法の手法の理解も必要となってしまい、そのような経験や知識のないユーザでは使用することが困難であるといった問題点があった。
【0015】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、解析対象の指定と、該解析対象に応じて特定される複数のパラメータから構成される解析条件データを複数組入力可能とし、該解析対象に応じた解析処理に対する該解析対象に応じた各パラメータの影響の有無をそれぞれ判定して、前記解析対象に応じた解析処理に対する影響が無いと判定されたパラメータの値を固定値として解析条件データを統合するように前記入力された解析条件データを編集することにより、CAEによる解析の専門的知識や技術を持たないユーザであっても、解析に影響のないパラメータによって類似する解析条件(無駄な解析条件)を設定してしまうことを抑えて、容易に、解析条件を最小限の範囲に絞ることが可能となり、結果として無駄な条件設定による解析時間の増加を抑えることができる解析支援装置および解析支援方法およびプログラムおよび記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、解析対象の指定と、該解析対象に応じて特定される複数のパラメータから構成される解析条件データを複数組入力可能な入力手段と、解析対象毎に、該解析対象に応じた解析処理に対する該解析対象に応じた各パラメータの影響の有無をそれぞれ判定する判定手段と、前記判定手段により前記解析対象に応じた解析処理に対する影響が無いと判定されたパラメータの値を固定値として解析条件データを統合するように前記入力手段により入力された解析条件データを編集する編集手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、解析対象の指定と、該解析対象に応じて特定される複数のパラメータから構成される解析条件データを複数組入力可能とし、該解析対象に応じた解析処理に対する該解析対象に応じた各パラメータの影響の有無をそれぞれ判定して、前記解析対象に応じた解析処理に対する影響が無いと判定されたパラメータの値を固定値として解析条件データを統合するように前記入力された解析条件データを編集することにより、解析に影響のないパラメータによる類似する解析条件(無駄な解析条件)の設定を抑えることができる。これにより、CAEによる解析の専門的知識や技術を持たないユーザであっても、容易に、解析条件を最小限の範囲に絞ることが可能となる。
【0018】
従って、無駄な条件設定による解析時間の増加を抑えることができる等の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の解析支援システム(解析支援装置)の概略構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態の解析支援システムは、入力表示部101と、入力条件作成部102と、解析情報DB103と、解析計算処理部104と、解析ソフトウェア105と、解析結果処理部106とを備えている。
【0021】
入力表示部101は、ユーザから指定される解析対象(解析の目的、形状情報)と、解析対象に応じて特定される複数のパラメータから構成される解析条件データを複数組入力可能とする。また、入力表示部101は、入力条件作成部102で作成された入力条件(解析条件データ)や、解析結果処理部106から出力される解析結果を、一覧表示やグラフ等の形態で解析対象に応じて表示する。なお、この入力表示部101は、本実施形態では、マクロ機能を有する汎用表計算ソフト(例えば、マイクロソフト社のエクセル(登録商標))を用いて実現されるものとするが、専用に作成されたものであってもよい。
【0022】
入力条件作成部102は、解析条件情報DB内のデータに基づいて、入力表示部101から入力された解析条件データのうち類似した解析条件を統合して解析ソフトウェア105用の解析条件データ(入力条件ファイル)を作成する。さらに、入力条件作成部102は、解析ソフトウェア105用の解析条件データ(入力条件ファイル)を入力表示部101又は解析計算処理部104に出力する。
【0023】
解析情報DB103は、解析対象(解析目的,形状情報により特定される)毎に各パラメータが解析結果へ寄与するか否かを示す情報(解析対象毎に各パラメータが有効か否かを示す情報)を格納する。この解析情報DB103の具体例は後述する図3に示す。
【0024】
解析計算処理部104は、入力条件作成部102から入力される入力条件ファイルに基づいて、該入力条件全ケースを、解析ソフトウェア105に逐次実行させる。
【0025】
解析ソフトウェア105は、一般のCAEソフトウェアである。なお、本実施形態では、解析ソフトウェア105として樹脂流動解析ソフトを例にして説明する。
【0026】
解析結果処理部106は、解析ソフトウェア105から出力された解析結果ファイルに基づいて、解析対象に応じた結果を抽出し、入力表示部101に出力する。
【0027】
なお、本実施形態の解析支援システムは、解析情報DB103,解析ソフトウェア105等がサーバ装置(後述する図2のサーバ装置200)上に実装され、他の構成要件がクライアント(後述する図2のクライアント装置210)上に実装されたいわゆるクライアント/サーバ形式のシステムであってもよいし、全ての構成要件が1つの装置(後述する図2のクライアント装置210)上に実装されたシステムであってもよい。
【0028】
図2は、図1に示した本発明の解析支援システムのハードウェア構成を示すブロック図である。特に、ここでは、クライアント/サーバ形式のシステムについて説明する。
【0029】
図2において、200はサーバ装置、210は端末装置、220は通信ネットワークである。
【0030】
201,211はサーバ装置200,クライアント装置210の中枢となる制御装置であって、各種制御を行う。具体的にはパーソナルコンピュータのCPUなどにあたる。
【0031】
202,212はサーバ装置200,クライアント装置210のRAM(Random Access Memory)であって、プログラムのワークエリアや一時的に保持するデータのバッファ等としてCPU202,212により利用される。
【0032】
203,213はサーバ装置200,クライアント装置210のROM(Read Only Memory)であって、プログラムや各種データを格納する。204,216はサーバ装置200,クライアント装置210の外部メモリであって、プログラムや各種データの保持を行なう。具体的には、ハードディスクドライブやDVDドライブ等である。
【0033】
なお、サーバ装置200の外部メモリ204上には、例えば、図1に示した解析情報DB103が保持されている。また、サーバ装置200の外部メモリ204上には、例えば図1に示した解析ソフトウェア105に対応する機能をコンピュータに実行させるためのプログラムがコンピュータにより読み出し可能に格納されている。
【0034】
また、クライアント装置210の外部メモリ216上には、例えば図1に示した入力表示部101,入力条件作成部102,解析計算処理部104,解析結果処理部106に対応する機能をコンピュータに実行させるためのプログラムが格納されている。
【0035】
206,214はサーバ装置200,クライアント装置210の入力装置であり、この装置を通じて解析の目的、形状情報、パラメータ値、コマンド入力等が行なわれる。具体的には、キーボードやマウス等のポインティングデバイスである。207,215はサーバ装置200,クライアント装置210の表示装置で、具体的にはディスプレイ等である。
【0036】
209,217はサーバ装置200,クライアント装置210の通信インターフェースであり、LAN220などの伝送路と端末とを接続する部分である。
【0037】
なお、CPU201,211は、ROM202,外部メモリ204に格納された各プログラムをRAM203,213上に読み出して実行することにより、図1に示した各種機能を実現することができる。
【0038】
図3は、図1に示した解析情報DB103で保持されるデータの一例を示す図である。
【0039】
図3に示すように、解析情報DB103では、各解析の目的/形状情報毎に目的と形状に対する各パラメータの感度を示す情報(各パラメータが解析結果へ寄与するか否か(有効/無効)を示す情報)がそれぞれ格納されている。なお、ここでは、解析結果へ寄与する(有効な、影響が大きい)パラメータを「○」で示し、解析結果へ寄与しない(無効、又は、影響が非常に小さい)パラメータを「×」で示すものとする。
【0040】
例えば、目的が「充填圧」,形状が「外装A」の場合、パラメータ「樹脂温度」「金型温度」「充填時間」「ゲート位置」は解析結果へ寄与する(有効な;影響の大きい)パラメータ(○)であるが、パラメータ「保圧値」「保圧時間」「冷却時間」は解析結果への寄与しない(無効な;影響の小さい)パラメータ(×)であることを示すデータが格納されている。
【0041】
また、目的が「そり量」,形状が「機構C」の場合、パラメータ「樹脂温度」「金型温度」「充填時間」「ゲート位置」「冷却時間」は解析結果へ寄与しない(無効な)パラメータ(×)であるが、パラメータ「保圧値」「保圧時間」は解析結果へ寄与する(有効な)パラメータ(○)であることを示すデータが格納されている。
【0042】
なお、解析情報DB103へは、過去の事例、実験結果、解析結果を基に専門化が判断を下し登録されるものとする。
【0043】
また、ここでは、上述したように、解析結果へ寄与する(有効な、影響が大きい)パラメータを「○」、解析結果へ寄与しない(無効、又は、影響が非常に小さい)パラメータを「×」で示すように、各パラメータの解析結果への寄与(影響)を2値で示す場合について説明したが、過去の事例、実験結果、解析結果等から、各パラメータの解析結果への寄与率等を算出し、この寄与率を登録するように構成してもよい。この構成の場合、入力条件作成部102は、上記寄与率が所定の閾値より小さいか否かで、各パラメータが解析結果へ影響しないか影響するかを判定するように構成する。また、この判定に用いる閾値をユーザが登録可能に構成してもよい。
【0044】
以下、図4〜図10を参照して、本発明の解析支援システムの動作について説明する。
【0045】
図4,図5は、本発明の解析支援システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの処理は、図2に示したCPU201,211がROM202,外部メモリ204に格納された各プログラムをRAM203,213上に読み出して実行することにより実現される。図4においてS301〜S310は各ステップを示す。なお、図5は図4のステップS303に示す入力パラメータ編集処理を詳細に示したものである。図5中、S401〜S406は各ステップを示し、図4と同一のステップには同一のステップ番号を付してある。
【0046】
まず、図4のステップS301において、CPU211により実行される入力表示部101は、条件入力画面(図6)を表示装置215に表示して、ユーザより、解析対象である製品に関する各種情報(解析目的、形状情報、解析条件データ(パラメータ値))の入力を受け付ける。ここで、図6を用いて条件入力画面について説明する。
【0047】
図6は、本発明の解析支援システムにおける条件入力画面の一例を示す図である。
【0048】
図6に示すように、本実施形態の条件入力画面は、解析目的の選択リスト501、形状情報の選択リスト502、解析形状入力欄503、パラメータ入力欄504、条件マップ表示ボタン505からなる。
【0049】
解析目的の選択リスト501は、解析目的として「圧力」「温度」「変形量」「収縮率」・・・等を選択するためのものである。
【0050】
形状情報の選択リスト502は、形状種類として「外装A」「外装B」「外装C」「機構部品A」「機構部品B」「機構部品C」・・・等を選択するためのものである。なお、例えば、「外装A」を「体積1000cm以上、もしくは基本肉厚3mm以上」とし、「外装B」を「体積1000cm未満500cm以上、もしくは基本肉厚3mm未満1.5mm以上」とし、「外装C」を「体積500cm未満、もしくは基本肉厚1.5mm未満」等とする。また、「機構部品A」を「体積10cm以上、もしくは基本肉厚2mm以上」とし、「機構部品B」を「機構部品B:5cm未満3cm以上、もしくは基本肉厚2mm未満1mm以上」とし、「機構部品C」を「機構部品C:体積3cm未満、もしくは基本肉厚1mm未満」等とする。
【0051】
なお、形状情報の選択リスト502で選択される形状種類として、実際の部品名「複写機外装部品(大型)」「プリンタ外装(中型)」「カメラ外装(小型)」「ギア」「コネクタ」「スイッチ」のように具体的な名称としてもよい。
【0052】
なお、解析目的の選択リスト501,形状情報の選択リスト502により解析対象が特定される。
【0053】
解析形状入力欄503は、解析モデルを入力するためのものである。
【0054】
パラメータ入力欄504は、解析対象(解析目的の選択リスト501,形状情報の選択リスト502の各選択結果により特定される)に応じたパラメータを入力することができる。即ち、CPU201により実行せれる入力表示部が、解析目的の選択リスト501,形状情報の選択リスト502の選択結果に応じて、パラメータ入力欄504で入力可能なパラメータを変更制御する。
【0055】
なお、パラメータとして例えば「樹脂温度」504−8、「樹脂温度」504−1、「金型温度」504−2、「充填時間」504−3、「ゲート位置」504−4、「保圧値」504−5、「保圧時間」504−6、「冷却時間」504−7の8項目あり、「ゲート位置」504−4以外の項目は、値による可変指定が可能である。
【0056】
「使用樹脂」504−8は樹脂名を入力、「ゲート位置」504−4は解析モデル節点番号を入力する。
【0057】
501−1〜7の項目では、各条件の値が、固定の場合「Fix」の欄504−9に入力し、可変の場合「parameter」の欄504−10に入力する。なお、各値を直接入力する場合と、最大値・最小値・刻み幅を入力する場合とがある。最大値・最小値・刻み幅を入力する場合は「100 150 int 10」のように入力する(即ち、パラメータの値として「100」,「110」,「120」,「130」,「140」,「150」が入力されたことを意味する)。
【0058】
条件マップ表示ボタン505は、条件入力画面での入力を終了して、解析情報DBの類似条件を検索し、パラメータの編集処理を行い解析条件マップを表示させる処理を開始させる(即ち、図4のステップS302〜S304の処理を実行させる)際に使用する。
【0059】
以上示した条件入力画面により、解析対象の指定と、該解析対象に応じて特定される複数のパラメータから構成される解析条件データを複数組入力することができる。
【0060】
以下、図4のフローチャートの説明に戻る。
【0061】
そして、条件入力画面(図6)上で、入力装置214より上記各種情報が入力され、条件マップ表示ボタン505が押下(入力装置214により指示)されると、CPU211により実行される入力表示部101は、条件入力画面で入力された情報(条件)を、CPU211により実行される入力条件作成部102に出力し(この入力条件はRAM212上に保持される)、ステップS302に処理を移行させる。
【0062】
ステップS302において、入力条件作成部102は、ステップS301で入力された条件(特に、目的/形状で特定される解析対象)に基づいて、解析情報DB103から「解析条件が類似する条件」(解析対象に対応する各パラメータの解析結果へ寄与の有無(有効/無効)を示す情報)を取得する(この類似条件はRAM212上に保持される)。
【0063】
次に、ステップS303において、入力条件作成部102は、ステップS301で入力された解析条件を編集する。入力条件作成部102は、解析情報DB103から取得した「解析条件が類似する条件」に基づいて、解析処理に対して影響が無い(又は少ない)パラメータを判定し、該パラメータの値を固定値に変更して類似した解析条件データを統合するようにユーザにより入力された解析条件データを編集して解析ソフトウェア105用の解析条件データ(入力条件ファイル)を生成する。この解析条件ファイルは外部メモリ216上に記憶される。
【0064】
以下、ステップS303の処理を、図5を用いてより詳細に示す。
【0065】
図5のステップS401において、CPU211により実行される入力条件作成部102は、入力された解析条件を1項目ずつチェックし、ステップS402において、入力された解析条件が可変パラメータか否かを判定する。
【0066】
そして、ステップS402で、入力条件作成部102が、カレント解析条件が可変パラメータでないと判定した場合には、そのままステップS405へ処理を遷移させる。
【0067】
一方、ステップS402で、入力条件作成部102が、カレントの解析条件が可変パラメータであると判定した場合には、ステップS403へ処理を遷移させる。次に、ステップS403において、入力条件作成部102は、ステップS302で解析情報DB103より取得した類似条件に基づいて、カレントの解析条件が解析目的に対し有効(寄与する)か否かを判定し、有効である(寄与する)と判定した場合には、そのままステップS405へ処理を遷移させる。
【0068】
一方、ステップS403で、入力条件作成部102が、ステップS302で解析情報DB103より取得した類似条件に基づいて、カレントの解析条件が解析目的に対し有効でない(無効、即ち寄与しない)と判定した場合には、ステップS404に処理を遷移させる。
【0069】
ステップS404において、入力条件作成部102は、カレントの解析条件の入力値(可変パラメータとして指定された複数の値)の平均値を算出して、該平均値をカレントの解析条件の値として固定するように編集する。そして、ステップS405に処理を遷移させる。
【0070】
なお、図6に示した解析条件の入力例では、解析目的が「充填圧」、形状種類が「外装A」として解析条件が入力されている。従って、ステップS302で解析情報DB103から取得された類似条件では、図3に示したように、全7項目のパラメータのうち「保圧値」「保圧時間」「冷却時間」の3項目に関しては「×」となっており、パラメータを可変させても目的に対する感度は無い、もしくは非常に小さいとされている。また、図6に示した入力例では、「保圧値」が可変パラメータとして入力されている。よって、パラメータ「保圧値」は、上記ステップS404において、「保圧値」の入力値の平均値「40」に固定するように編集されることになる。
【0071】
次に、ステップS405において、入力条件作成部102は、入力された解析条件の全てに対してステップS401のチェックが終了したか否かを判定し、まだ終了していないと判定した場合には、ステップS401に処理を戻して、次の解析条件についてチェックする。
【0072】
一方、ステップS405で、入力条件作成部102が、入力された解析条件の全てに対してステップS401のチェックが終了したと判定した場合には、ステップS406に遷移する。
【0073】
ステップS406において、入力条件作成部102は、上記ステップS401〜S405の処理により編集した各解析条件の各入力値を全ての組み合わせ(全ケース)に展開し、各ケース毎に解析条件データ(入力条件ファイル)を生成して外部メモリ216に格納し、図4のステップS304に処理を遷移させる。
【0074】
以上の処理により、解析対象に応じた解析処理に対する影響が無いと判定されたパラメータの値を固定値(平均値)に変更して解析条件データを統合して、類似した(無駄な)解析条件を間引いて、解析条件を最小限の範囲に絞ることができる。
【0075】
以下、図4のフローチャートの説明に戻る。
【0076】
次に、ステップS304において、入力表示部101は、全ケースの解析条件データ(入力条件ファイル)を読み出してマトリックス形式の解析条件マップ(図7)を表示装置215に表示し、解析実行指示の入力を受け付ける。ここで、図7を用いて解析条件マップについて説明する。
【0077】
図7は、本発明の解析支援システムにおける解析条件マップ表示画面の一例を示す図である。なお、ここでは、図6の条件入力画面で入力されている解析条件に対応する解析条件マップを示している。
【0078】
図7に示すように、本実施形態の解析条件マップ表示画面は、解析マップ702、解析実行ボタン701からなる。
【0079】
なお、ここで、解析条件マップ702は、図6の条件入力欄に入力されている解析条件のうち、解析情報DB103内の類似条件(目的と形状に対する各パラメータの寄与の有無)に基づいて、目的/形状「充填圧/外装A」に対し寄与しないと判断されたパラメータ「保圧値」を入力値の平均値(ここでは、「40」)に固定した場合の解析条件(編集後)の全ての組み合せ(全27ケース)を示している。
【0080】
なお、図6の条件入力欄に入力されている解析条件(編集前)の全ての組み合せは全36ケースとなる。この全36ケースの解析条件マップを図8に示す。
【0081】
図8は、図6の条件入力欄に入力されている解析条件(編集前)の全ての組み合せの解析条件マップを示す図である。
【0082】
以下、図7,図8を比較して説明する。
【0083】
図7に示す解析条件マップ702では、図8において網掛けされたケースが削除されていることがわかる。
【0084】
また、図7の解析実行ボタン701を押下することにより、解析条件マップに表示された条件に従い解析用入力条件ファイルが作成され、逐次解析が実行される。
【0085】
解析実行ボタン701は、解析条件マップ702内の全ケースの解析条件に従う解析実行を指示するためのものである。即ち、解析実行ボタン701が指示されると、解析条件マップ702内に従い全ケースの解析用入力条件ファイルがそれぞれ作成され、逐次解析が実行される(即ち、図4のステップS305〜S310の処理を実行される)。
【0086】
以下、図4のフローチャートの説明に戻る。
【0087】
次に、ステップS305において、解析条件マップ表示画面(図7)上の解析実行ボタン701が押下(入力装置214により指示)されると、入力表示部101は、解析条件マップ702として表示されている解析条件マップデータに基づいて、全ケース分の解析用入力ファイルをそれぞれ作成し、外部メモリ216内に格納する。そして、全ケース分の解析用入力ファイルの作成が終了すると、入力表示部101は、CPU211により実行される解析計算処理部104に、前記全ケース分の解析用入力ファイルに基づく解析実行を指示する。
【0088】
ステップS306において、解析計算処理部104は、入力表示部101で作成されたいずれか1つの解析用入力ファイルから解析条件(1ケース)を読み出して、サーバ装置200のCPU201により実行される解析ソフトウェア105に送信して、該ケースの解析を解析ソフトウェア105に実行させる。これにより、解析ソフトウェア105は、指示された1ケースの解析条件に基づく解析処理を実行し、該解析結果を解析結果ファイルとしてサーバ装置200の外部メモリ204内に格納する。
【0089】
解析ソフトウェア105により実行される、1ケース(1解析条件)の計算(解析処理)が終了したら、ステップS307において、解析計算処理部104は、全ケース(全解析用入力ファイル)で解析を実行したか否かを判定する。
【0090】
ステップS307で、解析計算処理部104が、未だ、全ケース(全解析用入力ファイル)で解析を実行していないと判定した場合には、ステップS308において、解析計算処理部104は、ステップS307に処理を戻し、次の条件による解析を解析ソフトウェア105に実行させる。
【0091】
一方、ステップS307で、解析計算処理部104が、全ケース(全解析用入力ファイル)で解析を実行したと判定した場合には、解析計算処理部104はその旨を解析結果処理部106に通知して、ステップS308に処理を遷移させる。
【0092】
ステップS308において、解析結果処理部106は、サーバ装置200の外部メモリ204内に格納されている各ケースの解析結果ファイルから解析結果をそれぞれ読み出して(抽出して)、全ケースの解析結果データを、入力表示部101に出力する。
【0093】
ステップS309において、入力表示部101は、解析結果処理部106から入力された全ケースの解析結果データに基づいて、解析結果を目的に応じた形式で表示装置215に表示出力し(図9,図10)、処理を終了する。
【0094】
以下、図9,図10について、解析ソフトに樹脂流動解析ソフトを用いたと仮定して説明する。
【0095】
図9,図10は、本発明の解析支援システムにおける結果表示画面の一例を示す図である。
【0096】
なお、この結果表示画面において、結果として表示される項目は、解析条件の入力(図6)の際に解析目的として指定されたものである。
【0097】
ここで、図9は「充填圧力」を解析目的に指定した場合の結果表示画面例に対応し、各解析条件毎の充填圧力表901とグラフ902が表示されている。
【0098】
また、図10は「そり量」を解析目的に指定した場合の結果表示画面例に対応する。「そり量」を解析目的として選択した場合、事前に出力位置と方向の指定が必要になる。図10に示した例では、各解析条件における指定位置の最大そり量(絶対値)表1001とグラフ1002、及び、指定位置のそり変形グラフ1003が表示されている。
【0099】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0100】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0101】
なお、本実施形態では、解析対象(解析目的,形状により決定される)に応じた解析処理に対する影響が無いと判定されたパラメータの値を、該パラメータに対する入力値の平均値とする場合について説明したが、前記解析情報DB103等に解析対象毎の推奨値を設定しておき、前記影響が無いと判定されたパラメータの値を、該推奨値(固定値)とするように構成してもよい。
【0102】
以上説明したように、入力表示部101により、ユーザが、解析目的と求める形状等により解析対象を絞り込むと、この解析対象に対する複数の解析条件であるパラメータが提示され、これらの可変パラメータの値として、値の範囲と刻み幅値、もしくは各値を指定すれば、洩れや重なり無く条件を指定でき、専門的知識や技術を持たないユーザでも簡単に解析条件を設定できる。
【0103】
また、解析対象に応じて各パラメータの寄与の有無を判定可能なデータを記憶する解析情報DB103を有し、入力条件作成部102が、条件設定の段階で可変させるべきパラメータと、可変させても効果の少ないパラメータを判断でき、無駄な条件を間引くので、専門的な知識を有しなくても、解析目的の判断に必要な寄与率の高いパラメータのみを用いて解析を行うことができる。これにより無駄な条件での計算を省略し、無駄な条件設定による解析処理の計算時間の増加を防ぐ(計算時間が短縮する)ことができる。
【0104】
また、解析対象として、解析目的等に対応する複数の入力条件の組を解析モデルとして設定しておき、入力条件項目の可変パラメータ値の組み合わせを解析条件マップとして展開し、一覧化したものを提供できる。
【0105】
解析結果については、CAEソフトウェア独自の結果表示ソフトの煩雑な使用方法を習得する必要はなく、解析対象ごとの形態で、各条件ごとの比較表やグラフ等、所望の形で表示するので、実験計画法の専門知識も不要であり、簡単に各入力条件と目的とする解の関係が明確に表示できる。
【0106】
また、解析条件データを複数組入力し、複数組の解析条件データに基づいてそれぞれ解析させることができるので、最適解だけでなく、連続した解析処理領域の解析結果の状態も求める解と共に示すことができるため、解析の周辺状況を把握でき、利用者が適切な解を選択する具体性のある根拠を提供できるという効果を奏する。
【0107】
従って、解析に必要とされる手法、例えば、実験計画法の詳しい知識や、CAEソフトウェアの煩雑な操作方法を習得しなくても、解析に必要な各種の条件を設定することができ、その解析計算に当たっては、無駄な解析処理を排除し、更に、解析結果も、利用者が認識し易い形態で表示する等の効果を奏する。
【0108】
以下、図11に示すメモリマップを参照して本発明に係る解析支援システムを構成する各装置(クライアント装置210,サーバ装置200)で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0109】
図11は、本発明に係る解析支援システムを構成する各装置(クライアント装置210,サーバ装置200)で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【0110】
なお、特に図示しないが、記録媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0111】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0112】
本実施形態における図4,図5に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0113】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0114】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0115】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0116】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0117】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0118】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0119】
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0120】
なお、上述した実施形態の各変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0121】
以上より、解析に影響のないパラメータによる類似する解析条件(無駄な解析条件)の設定を抑えることができる。これにより、CAEによる解析の専門的知識や技術を持たないユーザであっても、容易に、解析条件を最小限の範囲に絞ることが可能となる。
【0122】
従って、無駄な条件設定による解析時間の増加を抑えることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本発明の解析支援システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した本発明の解析支援システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した解析情報DBで保持されるデータの一例を示す図である。
【図4】本発明の解析支援システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の解析支援システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の解析支援システムにおける条件入力画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の解析支援システムにおける解析条件マップ表示画面の一例を示す図である。
【図8】図6の条件入力欄に入力されている解析条件(編集前)の全ての組み合せの解析条件マップを示す図である。
【図9】本発明の解析支援システムにおける結果表示画面の一例を示す図である。
【図10A】本発明の解析支援システムにおける結果表示画面の一例を示す図である。
【図10B】本発明の解析支援システムにおける結果表示画面の一例を示す図である。
【図11】本発明に係る解析支援システムを構成する各装置(クライアント装置,サーバ装置)で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
【0124】
101 入力表示部
102 入力条件作成部
103 解析情報DB
104 解析計算処理部
105 解析ソフトウェア
106 解析結果処理部
200 サーバ装置
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 外部メモリ
210 クライアント装置
211 CPU
212 ROM
213 RAM
214 入力装置
215 表示装置
216 外部メモリ
220 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
解析対象の指定と、該解析対象に応じて特定される複数のパラメータから構成される解析条件データを複数組入力可能な入力手段と、
解析対象毎に、該解析対象に応じた解析処理に対する該解析対象に応じた各パラメータの影響の有無をそれぞれ判定する判定手段と、
前記判定手段により前記解析対象に応じた解析処理に対する影響が無いと判定されたパラメータの値を固定値に変更して解析条件データを統合するように前記入力手段により入力された解析条件データを編集する編集手段と、
を有することを特徴とする解析支援装置。
【請求項2】
前記編集手段は、前記影響が無いと判定されたパラメータの値を、該パラメータに対して前記入力手段により入力された値の平均値として解析条件データを統合することを特徴とする請求項1記載の解析支援装置。
【請求項3】
前記編集手段は、前記影響が無いと判定されたパラメータの値を、該パラメータに対して前記解析対象に応じて設定される推奨値として解析条件データを統合することを特徴とする請求項1記載の解析支援装置。
【請求項4】
解析対象毎に該解析対象に応じた解析処理に対する前記各パラメータの影響の有無を示すデータをそれぞれ記憶する記憶手段を設け、
前記判定手段は、前記解析対象に応じた解析処理に対する前記各パラメータの影響の有無を前記記憶手段に記憶されたデータに基づいてそれぞれ判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の解析支援装置。
【請求項5】
前記編集手段により編集された各解析条件データを用いて、前記解析対象に応じた解析処理を実行する解析手段と、
前記解析手段による前記各解析条件データを用いた前記各解析処理結果を、前記解析対象に応じた形態で出力する出力手段と、
を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の解析支援装置。
【請求項6】
前記解析手段は、前記編集手段により編集された各解析条件データを用いて、前記解析対象に応じた解析ソフトウェアに解析処理を実行させることを特徴とする請求項5記載の解析支援装置。
【請求項7】
前記解析対象は、解析目的と形状により指定されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の解析支援装置。
【請求項8】
解析対象の指定と、該解析対象に応じて特定される複数のパラメータから構成される解析条件データを複数組入力可能な入力ステップと、
解析対象毎に、該解析対象に応じた解析処理に対する該解析対象に応じた各パラメータの影響の有無をそれぞれ判定する判定ステップと、
前記判定手段により前記解析対象に応じた解析処理に対する影響が無いと判定されたパラメータの値を固定値として解析条件データを統合するように前記入力ステップで入力された解析条件データを編集する編集ステップと、
を有することを特徴とする解析支援方法。
【請求項9】
請求項8に記載された解析支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項8に記載された解析支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−4238(P2007−4238A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−180406(P2005−180406)
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】