説明

設備監視システム及び監視装置

【課題】ビル等の設備状況を、一箇所に集めることなく、監視装置の増減にも自動的に対応でき、且つ、インターネットを介して全ての設備状況を参照することができる設備監視システムの提供を目的とする。
【解決手段】設備監視システムは、構成する監視装置各々が、Webサーバ機能を有し、相互にネットワーク接続されており、前記設備監視システムの外部と通信する通信手段を有する監視装置は、他の監視装置のローカルIPアドレスを自動で取得し、監視装置の識別情報とローカルIPアドレスに基づいたファイル情報とを対応付けて記憶し、当該設備監視システムの外部から前記識別情報を指定して情報の要求を受けた場合に、当該識別情報に対応付けて記憶されているファイル情報で示される所定ファイルを用いて返信用データを作成し、返信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルなどの設備を監視する機能に関し、特に監視結果を参照する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ビルなどの設備、例えば、照明設備や空調設備等が正常に動作しているかを確認するために、各設備をネットワークに接続し、一箇所で集中して設備の状況を把握できるようにしている。ある程度の規模のビルの場合、照明設備だけでもかなりの数になるため、人手による点検は効率的ではないからである。
また、大規模化したビルや複数のビルの設備を一括して監視するために、全体の設備を区分して、複数の監視装置で管理するシステムが開発されている。このシステムは、各監視装置へのリンクを張ることで、各監視装置の設備状況を1箇所に集めることなく一箇所から参照できるものであり、更に、監視装置の増減によるシステムの再設定を自動化し、リンクの再設定の手間を省いている(特許文献1参照)。
【0003】
この技術は、各監視装置の設備状況を集約することなく参照でき、リンクも自動的に張られるという利点があるものの、設備状況の参照は、同一のネットワーク内からに限られるという制限がある。
というのは、各監視装置に張られるリンクが、LAN(Local Area Network)等の内部でのみ有効なローカルIP(Internet Protocol)アドレスを利用しているからである。
【0004】
すなわち、そのリンクに係る情報を利用して、LAN等の外部からインターネット等を介して各監視装置が有する設備状況の参照は行うことができない。
近年のインターネットの普及を鑑みると、LAN等内部からのみならず、WAN側から、すなわちインターネットを介して設備状況を参照できることが、利用者及び管理者の利便性の面からも望ましい。
【0005】
ここで、インターネット等を介して、複数ビルの設備状況を参照できる技術として、各ビルの管理装置が集めたビル単位の設備状況を、サーバ装置に集めて、サーバ装置をアクセスすることで全ての設備状況を参照できる技術がある(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2006−039965号公報
【特許文献2】特開2000−308152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、この技術は、監視装置それぞれがサーバ装置に設備状況を送信しなければならず、監視装置が増減するたびに、そのための設定が必要となり、また、サーバ装置に全設備状況を集めることから大容量のメモリが必要となるという欠点がある。
そこで、本発明は、ビル等の設備状況を、一箇所に集めることなく、監視装置の増減にも自動的に対応でき、且つ、インターネットを介して全ての設備状況を参照することができる設備監視システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する為に、本発明の設備監視システムは、各々がWebサーバ機能を有し、相互にネットワーク接続されている複数の監視装置から成る設備監視システムであって、前記監視装置のうち、前記設備監視システムの外部と通信する通信手段を有する監視装置は、前記ネットワークに接続している他の監視装置のローカルIPアドレスを取得する取得手段と、前記接続している他の監視装置を識別するための識別情報と、前記取得手段で取得したローカルIPアドレスに基づいた情報であって、当該他の監視装置内の所定のファイルを示すファイル情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、当該設備監視システムの外部から前記識別情報を指定して情報の要求を受けた場合に、当該識別情報に対応付けて記憶されているファイル情報で示される所定ファイルを用いて返信用データを作成し、返信する返信手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る設備監視システムは、上述の構成を備えることにより、システム外部とつながっている監視装置が、ある時点でシステムにつながっている他の監視装置を検出し、その監視装置の識別情報と所定のファイルとを対応付けて記憶するので、監視装置が増減したとしても自動的にその変化を検出し、システム外部、例えば、インターネットから監視装置の識別情報を指定することで、その監視装置の所定のファイルを参照することが可能となる。
【0009】
この監視装置の検出や、監視装置の識別情報と所定のファイルとの対応付けは、自動で行われるので、監視装置が増減した場合であっても、設定を行う手間を省くことが可能となる。
また、インターネットからLAN内の任意のファイルにアクセスできることから、監視装置毎のファイルを参照するだけでなく、監視装置毎の詳細な設定などをインターネットを通じて行うことができるようになり、遠方からでも管理作業を行うことが出来る様になるという利点がある。
【0010】
また、本システムを発展させる際には、追加する監視装置のWebサービス機能を開発すればよく、それらの統合用のコンテンツを新たに作成したり、改造したりする必要が無く、従って、現在の監視装置を新たな監視装置に置き換える必要がないので、システム発展時のコストを抑えることができるという利点もある。
ここで、返信用ファイルを作成するとは、あるファイルに加工を加えたり、あるファイルを参照して新たなファイルを作り出すことのみならず、あるファイルを、一旦、自装置のメモリ上に作成することも含まれるものとする。
【0011】
また、前記設備監視システムの外部と通信する通信手段を有する監視装置は、更に、前記他の監視装置の識別情報を、設備監視システム外部に送信する送信手段を備え、前記返信手段は、前記送信手段で送信した識別情報のうち、1以上の識別情報を指定する要求を受けた場合に、当該識別情報に対応付けて記憶されているファイル情報が示す所定のファイルを用いて返信用データを作成し、返信することとしてもよい。
【0012】
これにより、各監視装置の識別情報をシステム外部に送信し、システム外部から識別情報を指定できるので、任意の監視装置の所定ファイルを指定して、参照することができるようになる。
また、前記送信手段が送信する識別情報は、前記他の監視装置の名称を表す情報であることとしてもよい。
【0013】
これにより、各監視装置の識別情報を文字で作成することができるので、システム外部のブラウザには、監視装置の名称を表示することができるようになる。
この名称を、監視装置の場所や役割等を認識できるような名称とすることで、利用者がどの監視装置であるかを容易に認識することできるようになるという利点がある。
また、前記送信手段は、更に、前記他の監視装置内の特定のファイルを識別する情報を送信することとしてもよい。
【0014】
これにより、返信するファイルの中に、更に、ある監視装置の所定ファイルの識別情報を記載することができるので、階層的に順次、任意のファイルを表示することができるようになる。例えば、HTMLのフレームなどである。
また、前記他の監視装置内の所定のファイルは、当該他の監視装置に接続されている設備に関する情報を含み、前記返信手段が作成する返信用データは、前記所定のファイルを用いて作成されたWebページ記述言語で記述された情報であることとしてもよい。
【0015】
これにより、返信用ファイルはWebページ記述言語で作成することができるので、監視情報を表示するブラウザは、用意に各監視装置は監視下の設備の状況を表示することができるようになる。
また、前記取得手段が取得するローカルIPアドレスは、あるローカルIPアドレス宛に、IPパケットを送信し、当該IPパケットが正常に受信された場合のローカルIPアドレスであることとしてもよい。
【0016】
これにより、IPパケットを受信できるか否かを確認することができるので、ネットワークに接続されている監視装置を容易に取得することができるようになる。
また、前記設備監視システムの外部と通信する通信手段を有する監視装置は、更に、前記ネットワークに接続している他の監視装置にローカルIPアドレスを付与する付与手段を備え、前記取得手段が取得するローカルIPアドレスは、前記付与手段で他の監視装置に付与したローカルIPアドレスであることとしてもよい。
【0017】
これにより、外部と接続している監視装置が、他の監視装置にローカルIPアドレスを付与することができるので、アドレスを付与した監視装置を迅速に取得することができるようになる。この場合、接続している監視装置を検出する為のネットワーク上のトラフィックが抑えられるという利点がある。
また、本発明に係る監視装置は、各々Webサーバ機能を有し、相互にネットワーク接続されている複数の監視装置から成る設備監視システムで使用される監視装置であって、前記監視装置は、前記設備監視システムの外部と通信する通信手段と、前記ネットワークに接続している他の監視装置のローカルIPアドレスを取得する取得手段と、前記接続している他の監視装置を識別するための識別情報と、前記取得手段で取得したローカルIPアドレスに基づいた情報であって、当該他の監視装置内の所定のファイルを示すファイル情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、当該設備監視システムの外部から前記識別情報を指定して情報の要求を受けた場合に、当該識別情報に対応付けて記憶されているファイル情報で示される所定ファイルを用いて返信用データを作成し、返信する返信手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、各々Webサーバ機能を有し、相互にネットワーク接続されている複数の監視装置から成る設備監視システムで使用される監視装置に監視処理を行わせる為のコンピュータプログラムであって、 前記監視装置は、前記設備監視システムの外部と通信する通信ステップと、前記ネットワークに接続している他の監視装置のローカルIPアドレスを取得する取得ステップと、前記接続している他の監視装置を識別するための識別情報と、前記取得ステップで取得したローカルIPアドレスに基づいた情報であって、当該他の監視装置内の所定のファイルを示すファイル情報とを対応付けてメモリに記憶する記憶ステップと、当該設備監視システムの外部から前記識別情報を指定して情報の要求を受けた場合に、当該識別情報に対応付けて記憶されているファイル情報で示される所定ファイルを用いて返信用データを作成し、返信する返信ステップとを備えることを特徴とする。
【0019】
これらにより、本設備監視システムの構築を容易にすることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
<実施形態1>
<概要>
本発明に係る設備監視システムは、システムを構成する監視装置のうちインターネットと接続されている監視装置がインターネットを介してアクセスを受けたときに、その都度必要に応じて、他の監視装置から設備状況を受取り、インターネットを介して返信するものである。
【0021】
その為には、インターネットと接続されている監視装置(以下、「監視サーバ装置」という。)は、インターネットを介してアクセスしてきた装置(以下、「監視情報表示装置」という。)が所望する設備状況が、どの監視装置が集めている設備状況かを知る必要があり、また、監視装置が増減した場合には、適時、有効な監視装置を知る必要がある。
このような監視サーバ装置が知っておくべき情報は、変更がある都度、ネットワーク管理者等が再設定を行うものであるが、本システムでは、自動で再設定を行うことができ、設備提供者及び利用者の利便性を高めている。
【0022】
以下、本発明に係る設備監視システムの例として、ビルの非常灯を監視するシステムを説明する。
<構成>
まず、本発明の実施形態に係る設備監視システムの構成例について図1を用いて説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係る設備監視システムの構成例を示す図である。
設備監視システム100は、監視サーバ装置1000、監視装置(2000、3000、4000)及びルータ5000とで構成され、LAN110で接続されている。本図では、説明の便宜上、複数の監視装置のうち3つと監視サーバ装置1つを記載しているものとする。
【0024】
また、ルータ5000は、監視情報表示装置9000とインターネット200で接続されている。
本実施形態では、監視サーバ装置1000、監視装置2000、監視装置3000、監視装置4000は、それぞれ、各階の非常灯の状況を監視しているものとし、各非常灯が正常であるか否か等を定期的に記録しているものとする。
【0025】
例えば、監視サーバ装置1000は、地下3階の非常灯を監視し、監視装置2000は3階の非常灯を監視する。また、各装置には名称が付けられており、例えば、監視装置2000は「“3F照明制御装置”」である。
LAN110に接続されている各装置は、それぞれローカルIPアドレスを有している。本図において、各装置のローカルIPアドレスは、各装置を示す矩形の左上等に記載している。例えば、監視装置2000は、「192.168.0.7」の様にである。
【0026】
ルータ5000は、通常のルータと同様の機能を備え、ローカルIPアドレス「192.168.0.254」と、インターネット200と接続するためのグローバルIPアドレス「133.254.7.211」とを有している。
監視情報表示装置9000は、インターネットに接続し、通常のWebコンテンツのブラウザ機能を有しているものとする。本システムの利用者は、この監視情報表示装置9000から、ビルの非常灯の状況を確認する。
【0027】
次に、図2を用いて監視サーバ装置1000と監視装置(2000、3000、4000)について説明する。
図2は、本発明にかかる監視サーバ装置1000と監視装置2000との機能ブロック図である。
監視装置2000、監視装置3000及び監視装置4000は同様の構成を有するものとし、ここでは、監視装置2000について説明する。
【0028】
本実施形態の監視サーバ装置1000、監視装置2000等は、通常の設備監視装置の機能を有するが、監視サーバ装置1000は、更に、サーバ機能も有するものとする。尚、「監視装置2000等」とは、監視装置3000、監視装置4000などの監視サーバ装置以外の監視装置全てを指すものとし、以下も同様とする。
まず、監視サーバ装置1000は、ネットワーク通信部1100、Webサービス処理部1200、監視情報ファイル取得部1300、監視装置検出部1400、対応情報記憶部1500及び監視情報記憶部1600から構成される。
【0029】
まず、ネットワーク通信部1100は、LAN110を通して、他の監視装置2000等及びルータ5000とデータのやり取りを行なう機能を有する。
次に、Webサービス処理部1200は、Webブラウザからのリクエストに対して、ブラウザで閲覧する為のコンテンツファイルを作成し、返信する機能を有する。
具体的には、監視情報表示装置9000からのリクエストを、ルータ5000を介して受け取り、監視情報表示装置9000のブラウザで表示する為のHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルを作成して送り返す。
【0030】
この返信するファイルは、リクエストに応じて、自装置内に記憶されているファイルそのままである場合、自装置内に記憶されているデータを用いて作成される場合、又は、監視装置2000等に記憶されているデータを使用する場合などがある。
他の監視装置2000等で記憶されているファイルが必要な場合には、その取得を監視情報ファイル取得部1300に依頼する。
【0031】
このWebサービス処理部1200は、監視情報ファイル取得部1300にファイルの取得を依頼する際に、どの監視装置からファイルを取得するかを指示する必要があるが、対応情報記憶部1500に記憶されているテーブルを参照して決定する。テーブルについては、後の<データ>の項で説明する。
監視情報ファイル取得部1300は、Webサービス処理部1200からの依頼によって、Webクライアントとして動作し、他の監視装置2000等に記憶されているファイルを取得する機能を有する。また、取得したファイルは、必要に応じて加工して、ネットワーク通信部1100を介して監視情報表示装置9000に返信する機能を有する。さらに、Webサービス処理部1200からの依頼によっては、取得したファイルをWebサービス処理部1200に渡す機能を有する。
【0032】
監視装置検出部1400は、LAN110に接続されている装置のうち、HTTP(HyperText Transfer Protocol)サーバとして機能するものを検出する機能と、これらの検出した装置を管理するテーブルを作成する機能とを有する。作成するテーブルについては、図3を用いて、後の<データ>の項で説明する。
この監視装置検出部1400は、本システムの起動時に動作し、本システムを構成する監視装置の増減があった場合に備え、定期的に動作するものとする。また、ボタン押下等を検知するユーザインターフェース機能を備え(図示していない。)、管理者の指示によって動作することも可能である。
【0033】
対応情報記憶部1500は、監視装置検出部1400が作成した装置を管理するテーブルを記憶し、読出し、書き込み等する機能を有する。
また、監視情報記憶部1600は、監視サーバ装置1000が監視している非常灯の状態を記憶し、読出し、更新等する機能を有する。
次に、監視装置2000について説明する。
【0034】
監視装置2000は、ネットワーク通信部2100、Webサービス処理部2200及び監視情報記憶部2600から構成される。
ネットワーク通信部2100は、監視サーバ装置1000のネットワーク通信部1100と同様の機能を有し、LAN110を通して、監視サーバ装置1000、他の監視装置(3000等)及びルータ5000とデータのやり取りを行なう機能を有する。
【0035】
Webサービス処理部2200は、監視サーバ装置1000からのリクエストに対して、記憶しているファイルや、必要に応じて加工したファイルを監視サーバ装置1000に返信する機能を有する。
監視情報記憶部2600は、監視装置2000が監視している非常灯の状態を記憶し、読出し、更新等する機能を有する。
【0036】
ここでWebサービス処理部1200等の各部による各処理の全部または一部は、CPU(図示していない。)が各種プログラムを実行することにより実現されるものである。
<データ>
以下、本発明である設備監視システムが用いる主なデータについて、図3を用いて説明する。説明に際して、図4及び図5を参照する。
【0037】
図3は、監視装置を管理するテーブルを示す図であり、図3(a)は、IPテーブル1510の構成および内容例を示す図であり、図3(b)は、リンクテーブル1520の構成および内容例を示す図である。
これらのテーブルは、監視サーバ装置1000の監視装置検出部1400によって作成され、対応情報記憶部1500に記憶される。また。Webサービス処理部1200によって参照される。
【0038】
また、図4(a)は、監視サーバ装置1000が有するディレクトリの構成例を示す図であり、図4(b)は監視装置2000等が有するディレクトリの構成例を示す図である。楕円がディレクトリであり、矩形がファイルを示すものとする(図11も同様)。
図5は、図4(b)に示すファイル2621「/AutoLink/Index.html」の内容例を示す図である。
【0039】
まず、図3(a)のIPテーブル1510から説明する。
IPテーブル1510は、ローカルIPアドレス1511と参照ディレクトリ1512とで構成される。
ローカルIPアドレス1511は、LAN110に接続されている装置のローカルIPアドレスを表す。
【0040】
本テーブルには、HTTPサーバとして機能する装置のアドレスのみが登録される。従って、基本的に、監視装置のアドレスのみでありルータ5000のアドレスは登録されていない。また、機能していない監視装置も登録されず、LAN110から取り外されている監視装置も本テーブルには登録されない。
すなわち、本テーブルには、現時点で有効にHTTPサーバとして機能している監視装置のみが登録されていることになる。尚、本実施形態では、自装置である監視サーバ装置のローカルIPアドレス「192.168.0.100」は、登録されないものとする。
【0041】
参照ディレクトリ1512は、本LAN110の外部から、これらのローカルIPアドレス1511で表される監視装置にアクセスする場合のディレクトリを表す。従って、各監視装置を識別できるものであればよく、本実施形態では、ローカルIPアドレスの「.(ピリオド)」を「_(アンダーバー)」に変えたものを使用する(図4(a)参照)。
例えば、インターネット200を介して、監視情報表示装置9000から監視サーバ装置1000のディレクトリ「/192_168_0_7/」にアクセスがあった場合に、監視サーバ装置1000は、参照ディレクトリ1512「/192_168_0_7/」に対応するローカルIPアドレス1511「192.168.0.7」で示される監視装置にアクセスがあったと判断する。
【0042】
次に、図3(b)のリンクテーブル1520を説明する。
リンクテーブル1520は、参照ディレクトリ1512、取得URL1521及びリンク名称1522とで構成される。
参照ディレクトリ1512は、IPテーブル1510の参照ディレクトリ1512と同じである。
【0043】
取得URL1521は、参照ディレクトリ1512にアクセスがあった場合に、監視サーバ装置1000がファイルを取得するためにリクエストするURLを表す。
例えば、参照ディレクトリ1512「/192_168_0_7/」にアクセスがあった場合に、監視サーバ装置1000は取得URL1521「http://192.168.0.7/」を送信し、その結果として、該当する監視装置内のファイル、すなわち、図4(b)に示すファイル2610「Index.html」を受信する。
【0044】
また、リンク名称1522は、参照ディレクトリ1512で表される監視装置を利用者が認識し、アクセスに利用するための名称を表す。
例えば、参照ディレクトリ1512「/192_168_0_5/」で示される監視装置は、「1F照明制御装置」という名称である。
このリンク名称1522は、各監視装置内のディレクトリ、図4(b)のディレクトリ2620「/AutoLink/」にアクセスすることで得ることができる。すなわち、「http://192.168.0.5/AutoLink/Index.html」を送信し、その結果として、図4(b)に示すファイル2621「Index.html」を受信する。そのファイルの内容が、図5に示す内容である。
【0045】
監視サーバ装置1000は、このファイルのデータからリンク名称を表す部分「”1F照明制御装置”」を抜き出し、該当するリンク名称1522に設定する。
<動作>
以下、上述した設備監視システムの監視サーバ装置1000及び監視装置2000等の動作について図6〜図9を用いて説明する。
【0046】
ここでは、本設備監視システムの動作を大きく2つに分けて説明する。
一つは、監視サーバ装置1000が、LAN110内の監視装置を検索し、IPテーブル1510とリンクテーブル1520とを作成する処理であり、もう一つは、監視情報表示装置9000から、設備状況を表示するリクエストがあった場合の、監視サーバ装置1000及び監視装置2000等の処理についてである。
【0047】
<監視装置の検索処理>
まず、監視サーバ装置1000が、LAN110内の監視装置を検索し、IPテーブル1510とリンクテーブル1520とを作成する処理について、図6を用いて説明する。
図6は、LAN110内の監視装置を検索等する処理を示すフローチャートである。
この処理は、監視サーバ装置1000の監視装置検出部1400が行う処理である。また、いつ行うかは、本システムの運用等に依存し、例えば、監視サーバ装置1000の電源投入時や、日曜日の24時など定期的に行われるものとする。日曜日の24時の場合であれば、それまでに監視装置を追加・削除しておけば、自動で設定が成され、月曜日から最新システムでの稼動が可能となる。
【0048】
監視サーバ装置1000のローカルIPアドレスは、「192.168.0.100」であり、本LAN110のサブネットマスクは「255.255.255.0」であるとし、これらの情報は、予め、本システムの管理者によって設定され、監視サーバ装置1000は、自装置のメモリに記憶しているものとする。
監視サーバ装置1000の電源が入ると、立ち上げに必要な初期処理を行い、監視装置検出部1400に、監視装置を検出するよう依頼する。
【0049】
依頼を受けた監視装置検出部1400は、自装置のローカルIPアドレス「192.168.0.100」を除いて、「192.168.0.1」、「192.168.0.2」、「192.168.0.3」〜「192.168.0.254」の全ローカルIPアドレス253個に対して、次の二つの処理を行う(ステップS100)。
一つは、割り当てられている監視装置があるか否かを検索し、あれば、その監視装置をテーブルに登録する検索処理と、登録してある監視装置の名称を取得する名称取得処理である。
【0050】
<検索処理>
まず、検索対象のローカルIPアドレスが、自装置のローカルIPアドレス「192.168.0.100」か否かを判断し、自装置のものであれば(ステップS110:Y)、次のローカルIPアドレスを検索する。
自装置のものではない場合(ステップS110:N)は、登録済みか否かを判断する(ステップS120)。具体的には、IPテーブル1510のローカルIPアドレス1511に現在の検索対象のものが登録されているか否かを検索する(図3(a)参照)。
【0051】
登録されている場合(ステップS120:Y)は、名称に変更があった場合を考慮し、最新の名称とするために、後述の<名称取得処理>を行う。
登録されていない場合(ステップS120:N)は、LAN110に接続されている装置があるか否かを判断する(ステップS130)。この判断は、pingコマンドを発し、正常に終了すれば何らかの装置が接続されていると判断し、pingコマンドが正常に終了しなかった場合には、装置は接続されていないと判断する。
【0052】
ここで、pingコマンドとは、ICMP(Internet Control Message Protocol)を利用したネットワーク検査コマンドであり、ネットワークの疎通を確認するものである。このコマンドが正常に実行されれば、ネットワークの疎通が確認できたこととなる。具体的には、確認したい装置に対して、ここでは検索対象のローカルIPアドレス宛にIPパケットを発行し、届いた旨の返信があればpingコマンドが正常終了したとされる。
【0053】
pingコマンドが正常に終了しなかった場合(ステップS130:N)には、装置は接続されていないと判断し、次のローカルIPアドレスを検索する(ステップS100)。
pingコマンドが正常終了し、何らかの装置が接続されていると判断すると(ステップS130:Y)、その装置がHTTPサーバとして機能するか否か、すなわちWebサービス機能を有しているか否かを判断する(ステップS140)。この判断は、サーバに接続する為のコマンド、例えば、connectコマンドを発し、正常に接続できれば、HTTPサーバ機能を有していると判断し、接続できなければ、HTTPサーバ機能を有していないと判断する。
【0054】
このconnectコマンドは、サーバのIPアドレスとポート番号等を指定してサーバに接続するものであり、ポート番号としてHTTPサービスポート80番又はHTTPS(HyperText Transfer Protocol Security)サービスポート443番を指定する。
装置が、HTTPサーバとして機能しないと判断された場合(ステップS130:N)は、次のローカルIPアドレスを検索する(ステップS100)。
【0055】
装置が、HTTPサーバとして機能すると判断された場合(ステップS130:Y)は、IPテーブル1510とリンクテーブル1520に登録する。
具体的には、IPテーブル1510のローカルIPアドレス1511には、検索対象であったローカルIPアドレスを設定し、参照ディレクトリ1512には、このローカルIPアドレスの「.(ピリオド)」を「_(アンダーバー)」に変えたものを設定し、該当するディレクトリを作成する。
【0056】
また、リンクテーブル1520の参照ディレクトリ1512には、IPテーブル1510の参照ディレクトリ1512と同じものを設定し、取得URL1521には、検索対象であったローカルIPアドレスの前に「http://」を、後に「/」を付加してURLを作成し、設定する。
例えば、検索対象であったローカルIPアドレスが「192.168.0.1」の場合、IPテーブル1510のローカルIPアドレス1511は「192.168.0.1」、参照ディレクトリ1512は「/192_168_0_1/」、取得URL1521は「http://192.168.0.1/」が設定される。
【0057】
<名称取得処理>
次に、IPテーブル1510のローカルIPアドレス1511を有する監視装置の、名称を取得する名称取得処理について説明する。
予め、監視装置には、所定のファイルにその名称を記録しておくこととし、そのファイルは「/AutoLink/Index.html」であるとする(図4(b)及び図5参照)。
【0058】
監視装置検出部1400は、リンクテーブル1520の取得URL1521を用いて、名称の入っているファイルを要求し(ステップS160)、ファイルの獲得に成功すれば(ステップS160:Y)、受信した名称をリンクテーブル1520のリンク名称1522に設定する(ステップS170)。
例えば、ローカルIPアドレス1511が「192.168.0.7」の監視装置の名称を取得する場合は、取得URL1521「http://192.168.0.7/」の後に「AutoLink/」を付加して「http://192.168.0.7/AutoLink/」としてリクエストする。
【0059】
返信されたファイルの内容「CONTROLNAME=”1F照明制御装置”」から、「1F照明制御装置」を抜き出して、リンクテーブル1520の参照ディレクトリ1512は「/192_168_0_7/」に対応するリンク名称1522に設定する(図3(b)及び図5参照)。
一方、ファイルの獲得に失敗すれば(ステップS160:N)、監視装置を識別するための名称を作成し、リンク名称1522に設定する(ステップS180)。
【0060】
ここで作成する名称は、監視装置を識別できるものであれば良い。
本実施形態では、ホストアドレスを利用して作成する。本実施形態の場合はローカルIPアドレスの末桁である。例えば、ローカルIPアドレス1511が「192.168.0.1」の監視装置のリンク名称1522は「監視装置1」とする(図3(a)及び(b)参照)。
自装置以外の「192.168.0.1」〜「192.168.0.254」の全ローカルIPアドレス253個を検索し終わったら、必要に応じて、終了の処理などを行うものとする。
【0061】
<設備状況の表示処理>
次に、監視情報表示装置9000から、設備状況を表示するリクエストがあった場合の、監視サーバ装置1000及び監視装置2000の処理について、図7〜9を用いて説明する。
図7は、監視情報表示装置9000、監視サーバ装置1000及び監視装置2000の処理を示すフローチャートである。
【0062】
この例では、監視装置2000の設備状況を表示する場合を説明する。
まず、監視情報表示装置9000から利用者が、ビルの設備状況を確認するために、表示要求を行う(ステップS200)。
具体的には、監視情報表示装置9000は、URL「http://133.254.7.211/」のリクエストを発行する(ステップS201)。
【0063】
このリクエストは、グローバルIPアドレスが「133.254.7.211」のルータ5000に届き、リクエストを受取ったルータ5000は、受取ったリクエストを監視サーバ装置1000に送信する。本実施形態では、ルータ5000は、予め、リクエストを監視サーバ装置1000に送信するように設定されているものとする。尚、監視サーバ装置1000がルータの機能を有することとしてもよい。
【0064】
ネットワーク通信部1100を介してリクエストを受取った監視サーバ装置1000は、リクエストをWebサービス処理部1200に渡す。
リクエストを受取ったWebサービス処理部1200は、LAN110内の監視装置の一覧を表示するためのHTMLファイルを作成し(ステップS300)、監視情報表示装置9000に返信する(ステップS301)。
【0065】
Webサービス処理部1200は、返信するHTMLファイルを作成するに際して、対応情報記憶部1500に記憶されているリンクテーブル1520を参照する(図3(b)参照)。具体的には、LAN110内の設備状況を記憶している装置の名称、すなわち、リンク名称1522である監視装置2000等の名称と、自監視サーバ装置1000の名称とが表示できるHTMLファイルを作成する。表示される装置名称は、自装置内のディレクトリとリンク付けが成されている。
【0066】
図8(a)に、監視サーバ装置が作成するHTMLファイルの例、及び、図8(b)に、そのHTMLファイルを表示した画面の例を示す。
このHTMLファイル1210では、監視装置のリンク名称1522と、参照ディレクトリ1512とが対応付けられている。
このHTMLファイルを受信した監視情報表示装置9000は、受取ったHTMLファイルを表示する(図8(b):画面9010参照)。
【0067】
利用者は、監視情報表示装置9000に表示された画面9010から、見たい設備状況をクリックする(ステップS210)。本実施形態では、「1F照明制御装置」を選択したものとする。
画面9010から「1F照明制御装置」が選択されたことを検知した監視情報表示装置9000は、ルータ5000のグローバルIPアドレス「133.254.7.211」に、「1F照明制御装置」と対応付けられている参照ディレクトリ「/192_168_0_5/」をつなげて、URL「http://133.254.7.211/192_168_0_5/」を作成し、リクエストする(ステップS211)。
【0068】
リクエストを受信したルータ5000は、監視サーバ装置1000にリクエストを送信し、受信した監視サーバ装置1000は、Webサービス処理部1200に渡す。
リクエストを受取ったWebサービス処理部1200は、リクエスト「http://133.254.7.211/192_168_0_5/」内のディレクトリ部分「/192_168_0_5/」がリンクテーブル1520の参照ディレクトリ1512に登録されているかを検索する。
【0069】
登録されている場合には、監視情報ファイル取得部1300にディレクトリ部分を渡して、ファイルの取得を依頼する。参照ディレクトリ1512に在るということは、必要なファイルは自装置には無く、監視装置2000等の何れかに在ることを示しているからである。
依頼を受けた監視情報ファイル取得部1300は、受取ったディレクトリに対応する取得URL1521へのリクエストとして代行処理を行う。すなわち、監視サーバ装置1000が、リクエストを行う(ステップS310、ステップS311)。すなわち、リンクテーブル1520の参照ディレクトリ1512「/192_168_0_5/」に対応する取得URL「http://192.168.0.5」のリクエストを発行する。
【0070】
リクエストを、ネットワーク通信部2100を介して受信した監視装置2000のWebサービス処理部2200は、監視情報記憶部2600に記憶されている情報を基に、返信するHTMLファイルを作成し、返信する(ステップS400、ステップS401)。
図9(a)に、監視装置が作成するHTMLファイルの例、及び、図9(b)に、そのHTMLファイルを表示した画面の例を示す。
【0071】
監視装置2000からHTMLファイル1220を受信した監視情報ファイル取得部1300は、必要があれば加工等を行い、監視情報表示装置9000に返信する(ステップS320、ステップS321)。
HTMLファイルを受取った監視情報表示装置9000は、受取ったHTMLファイルを表示する(ステップS220、図9(b):画面9020参照)。
【0072】
本例では加工は行わずに監視情報表示装置9000に返信したものとする。
上述したように、ステップS310において、リクエストを受取ったWebサービス処理部1200は、リクエスト内のディレクトリ部分がリンクテーブル1520の参照ディレクトリ1512に登録されているかを検索し、登録されている場合には、監視情報ファイル取得部1300にディレクトリ部分を渡して、ファイルの取得を依頼するが、登録されていない場合には、自装置内のディレクトリからファイルを取得する。
【0073】
例えば、リクエストが「http://133.254.7.211/192_168_0_100/」であった場合、リクエスト内のディレクトリ部分「/192_168_0_100/」はリンクテーブル1520の参照ディレクトリ1512に登録されていない。監視サーバ装置、すなわち、自装置だからである。この場合は、自装置内の所定の場所のファイルを基に、返信用ファイルを作成し、返信する。
【0074】
例えば、図4(a)に示すような、自装置内のファイル1610「/192_168_0_100/Index.html」を返信する。
<実施形態2>
<概要>
本実施形態1では、図7を用いて説明したように、監視情報表示装置9000から利用者が、ビルの設備状況を確認するために、表示要求を行い(ステップS200)、監視情報表示装置9000が、URL「http://133.254.7.211/」のリクエストを発行した(ステップS201)場合に、監視サーバ装置1000は、LAN110内の監視装置の一覧を表示するためのHTMLファイルを作成し、監視情報表示装置9000に返信する(ステップS301)。
【0075】
本実施形態では、このLAN110内の監視装置の一覧を表示するためのHTMLファイルではなく、HTMLのフレームを使用して複数の独立したウィンドウで複数の情報を表示するような返信用ファイルを作成するものである。
ここでは、本実施形態と実施形態1との差異のみを説明する。
<構成>
各装置の構成は、実施形態1における構成と基本的に同じであるが、次の点が異なる。
【0076】
Webサービス処理部1200がフレームを用いたHTMLファイルを作成する点と、監視装置検出部1400が、リンク名称1522を取得するのと同様にフレームコンテンツの有無示す情報を取得し、IPテーブル1510に設定する点が異なる。
<データ>
以下、本実施形態の用いるデータについて、図10を用いて説明する。
【0077】
実施形態1で使用するデータとの違いは、対応情報記憶部1500に記憶しているIPテーブル1510(図3(a)参照)が異なるのみであり、他は同じである。
図10は、実施形態2のIPテーブルの構成例および内容例を示す図である。
IPテーブル6000は、ローカルIPアドレス1511、参照ディレクトリ及びフレームコンテンツ6001で構成される。
【0078】
ローカルIPアドレス1511と参照ディレクトリは、実施形態1のIPテーブル1510と同じである。
フレームコンテンツ6001は、対応するローカルIPアドレス1511で表される監視装置がフレーム用のコンテンツを記憶しているか否かを示す。「有」は、記憶していることを示し、「無」は、記憶していないことを示す。
【0079】
本実施形態では、Webサービス処理部1200が、フレームを用いたHTMLファイルを作成するか、実施形態1のようなリンクのみのHTMLファイルを作成するかを、このフレームコンテンツ6001によって切り分ける。
本実施形態では、監視装置のうち1つでもフレーム用のコンテンツを記憶している場合は、フレームを使用したHTMLファイルを作成するものとするが、フレーム用コンテンツを記憶しない監視装置に関しては、フレーム表示を行わないなどとすることとしても良い。
【0080】
また、フレーム用のファイルを有することに伴い、監視サーバ装置1000と各監視装置2000等のディレクトリ構造等が異なる。
図11(a)は、実施形態2の監視サーバ装置1000が有するディレクトリの構成例を示す図であり、図11(b)は実施形態2の監視装置2000等が有するディレクトリの構成例を示す図である。
【0081】
また、図12は、図11(b)に示すファイル6621「/AutoLink/Index.html」の内容例を示す図である。
監視サーバ装置1000では、各監視装置にフレーム用コンテンツを記憶している場合は、各装置を表すディレクトリ下にフレーム用のディレクトリを作成する。例えば、IPアドレスが「192.168.0.5」の監視装置がフレーム用コンテンツを有している場合は、「/192_168_0_5/ForFrame/」というディレクトリである。
【0082】
一方、監視装置2000では、ディレクトリ2630「ForFrame」下に、フレーム用ファイル6631「Index.html」を有する。
更に、ファイル6621「/AutoLink/Index.html」には、フレーム用コンテンツの有無を表す情報を記載しておく。実施形態1において、本ファイルは、装置の名称を記載しておくファイルであったが、本実施形態では、加えて、フレーム用コンテンツの有無を記載する。例えば、「CONTROLFRAME=”有”」のようにである(図5参照)。
【0083】
<動作>
ここでは、IPテーブル6000のフレームコンテンツ6001の取得方法と、フレームを使用したHTMLファイルの表示動作を説明する。他の動作は、実施形態1と同様である。
まず、本実施形態では、フレームコンテンツの有無は、実施形態1の<名称取得処理>において、名称と共に取得する(図6参照)。
【0084】
具体的には、予め、監視装置のファイル「/AutoLink/Index.html」に、装置の名称「CONTROLNAME=”1F照明制御装置”」と共に、フレーム用コンテンツの有無「CONTROLFRAME=”有”」又は「CONTROLFRAME=”無”」を記載しておく(図11(b)及び図12参照)。
監視装置検出部1400は、リンクテーブル1520の取得URL1521を用いて、AutoLinkファイルを要求し(ステップS160)、ファイルの獲得に成功すれば(ステップS160:Y)、受信したフレームの有無をIPテーブル6000のフレームコンテンツ6001に設定する(ステップS170参照)。
【0085】
具体的には、返信されたファイルの内容が「CONTROLFRAME=”有”」の場合、「有」をIPテーブル6000の該当するフレームコンテンツ6001に設定し、返信されたファイルの内容が「CONTROLFRAME=”無”」の場合には「無」を設定する。また、ファイルの獲得に失敗した場合(ステップS160:N)も、「無」を設定する(ステップS180参照)。
【0086】
次に、フレームを使用したHTMLファイルの表示動作を説明する。
監視情報表示装置9000から、設備状況を表示するリクエストがあった場合の、監視サーバ装置1000及び監視装置2000の処理について、図13と図14とを用いて説明する。
図13は、監視情報表示装置9000、監視サーバ装置1000及び監視装置2000の処理を示すフローチャートである。
【0087】
また、図14(a)は、実施形態2で監視サーバ装置が作成するHTMLファイルの例であり、図14(b)は、そのHTMLファイルを表示した画面の例である。
図14(a)のHTMLの場合は、3つのファイルを要求することで、図14(b)の画面の表示が可能となる。具体的には、「/TopMenu.html」と「/192_168_0_5/ForFrame/」と「/192_168_0_5/ForFrame/」である。
【0088】
ここでは、説明の便宜上、監視装置2000のフレームファイルのみを表示する場合を説明する。
まず、監視情報表示装置9000から利用者が、ビルの設備状況を確認するために、「http://133.254.7.211/」のリクエストを発行し(ステップS201)、表示要求を行う(ステップS200)。
【0089】
ネットワーク通信部1100を介してリクエストを受取った監視サーバ装置1000は、リクエストをWebサービス処理部1200に渡し、リクエストを受取ったWebサービス処理部1200は、返信するHTMLファイルを作成し、返信する。
この作成に際して、Webサービス処理部1200は、IPテーブル6000のフレームコンテンツ6001を参照し、1つでも「有」があればフレームを使用したHTMLを作成する(ステップS350、図14(a)参照)。尚、どのようなフレーム構成にするかは、予め決められているものとする。
【0090】
この例では、表示画面は3つのフレームで構成され、メニュー画面である「各監視装置の詳細画面」と、「1F照明制御装置」と「2F照明制御装置」の設備状況が表示される(図14(b):画面9100参照)。
作成したフレームを使用したHTMLファイルを、監視情報表示装置9000に返信する(ステップS351)。
【0091】
例えば、IPアドレスが「192.168.0.5」の監視装置のフレームコンテンツ6001が「有」の場合、対応付けられている参照ディレクトリ「/192_168_0_5/」と「ForFrame/」とをつなげて、フレームに表示するファイル「/192_168_0_5/ ForFrame/」を指定する(図14(a)参照)。
このHTMLファイルを受信した監視情報表示装置9000は、受取ったHTMLファイルを解釈し、監視サーバ装置1000にフレームに表示するファイルを要求する(ステップS250)。具体的には、ルータ5000のグローバルIPアドレス「133.254.7.211」とフレーム用コンテンツのファイル「/192_168_0_5/ForFrame/」をつなげて「http//133.254.7.211/192_168_0_5/ForFrame/」を作成しリクエストする(ステップS251)。
【0092】
リクエストを受取った監視サーバ装置1000のWebサービス処理部1200は、リクエスト「http://133.254.7.211/192_168_0_5/ForFrame/」内の最初のディレクトリ部分「/192_168_0_5/」が対応する取得URL「http://192.168.0.5」と、次のディレクトリ部分「/ForFrame/」とをつなげてリクエストを発行する(ステップS360、ステップS361)。
【0093】
リクエストを、ネットワーク通信部2100を介して受信した監視装置2000のWebサービス処理部2200は、監視情報記憶部2600に記憶されている「/ForFrame/Index.html」を返信する(ステップS450、ステップS451)。
監視装置2000からHTMLファイル1220を受信した監視情報ファイル取得部1300は、必要があれば加工等を行い、監視情報表示装置9000に返信する(ステップS370、ステップS371)。
【0094】
HTMLファイルを受取った監視情報表示装置9000は、受取ったフレーム用HTMLファイルを表示する(ステップS260)。
このように、「http//133.254.7.211/192_168_0_5/ForFrame/」のほか、「http//133.254.7.211/TopMenu.html」と「http//133.254.7.211/192_168_0_5/ForFrame/」をリクエストし、3つのフレームを表示すると、図14(b)の表示画面9100となる。
<実施形態3>
<概要>
実施形態1では、<監視装置の検索処理>で説明したように、監視サーバ装置1000の監視装置検出部1400が、サブネットマスクを使用して、使用可能なローカルIPアドレスの全てに対して、pingコマンドを発行して接続を確認した。
【0095】
本実施形態は、pingコマンド等で検索せずとも、接続している装置を検出することができるものである。
本実施形態の監視サーバ装置1000は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバとしての機能を有し、アクセスしてきた装置にローカルIPアドレスを割り当てるものであるからである。
【0096】
従って、pingコマンド等で検索せずとも、自らがIPアドレスを割り当てた装置を知ることができる。但し、装置のローカルIPアドレスは、常に同じであるとは限らないことから、Ethernet(登録商標)カードに固有の番号であるMAC(Media Access Control address)アドレスを使用して装置を識別するものとする。
ここでは、本実施形態と実施形態1との差異のみを説明する。
【0097】
<構成>
各装置の構成は、実施形態1における構成と基本的に同じであるが、次の点が異なる。
監視サーバ装置1000の監視装置検出部1400の検出方法が異なる。また、監視装置検出部1400の検出方法が異なることに伴い、作成するIPテーブル等の参照ディレクトリがMACアドレスを基に作成される点が異なる。
【0098】
<データ>
本実施形態で使用するテーブルについて、以下に説明する。
図15(a)は、実施形態3のIPテーブルの構成例および内容例を示す図であり、図15(b)は、実施形態3のリンクテーブルの構成例および内容例を示す図である。
図15(a)のIPテーブル7000は、MACアドレス7001、ローカルIPアドレス1511、参照ディレクトリ7002、使用フラグ7003及びWebサービス7004で構成される。
【0099】
まず、MACアドレス7001は、装置に固有の番号である。IPアドレスを要求する装置は、自装置のこの番号を指定してIPアドレスを要求する。
ローカルIPアドレス1511は、実施形態1のものと同様である。
次に、参照ディレクトリ7002は、MACアドレスから「‐(ハイフン)」を削除したものを設定する。例えば、MACアドレス7001が「00-12-AB-57-87-23」の場合、参照ディレクトリ7002は「/0012AB578723/」である。
【0100】
使用フラグ7003は、現在、ローカルIPアドレス1511で示されるアドレスが使用されているか否かを示す。使用フラグ7003が「使用中」の場合は、対応するローカルIPアドレス1511で示されるアドレスが使用されていることを示し、使用フラグ7003が「使用中」の場合は、使用されていないことを示している。
この使用フラグは、該当する装置がネットワークから切断されたことを認知した場合に、「未使用」と設定する。例えば、DHCPクライアントである監視装置から、IPアドレスをリリースする旨の通知があった場合や、更新の要求がなくリース期限が切れた場合などである。
【0101】
Webサービス7004は、対応するMACアドレス7001が示す装置が、Webサービス機能を有しているか否かを示す。「有」の場合は、Webサービス機能を有する装置であり、「無」の場合は、Webサービス機能がない装置であることを示している。
次に、図15(b)のリンクテーブル7100は、参照ディレクトリ7002、取得URL1521及びリンク名称1522で構成される。
【0102】
参照ディレクトリ7002は、IPテーブル7000のものと同じであり、取得URL1521及びリンク名称1522は、実施形態1のリンクテーブルのものと同じである。
<動作>
ここでは、実施形態1の<監視装置の検索処理>に該当する本実施形態の処理について、図16を用いて説明する。
【0103】
図16は、実施形態3の、LAN110内の監視装置を検索等する処理を示すフローチャートである。
この処理は、監視サーバ装置1000の監視装置検出部1400が行う処理である。この処理は、実施形態1では、監視サーバ装置の電源投入時や、定期的に実行することとしていたが、本実施形態では、ローカルIPアドレスを要求される都度、行われるものである。
【0104】
実施形態1と同様に、監視サーバ装置1000のローカルIPアドレスは、「192.168.0.100」であり、本LAN110のサブネットマスクは「255.255.255.0」であるとし、これらの情報は、予め、本システムの管理者によって設定され、監視サーバ装置1000は、自装置のメモリに記憶しているものとする。
監視サーバ装置1000に対して、LAN110内の装置から、MACアドレスを指定して、ローカルIPアドレスの要求がされると、監視サーバ装置1000は、監視装置検出部1400に対して、指定されたMACアドレスを渡してアドレスを付与するよう依頼する。
【0105】
依頼を受けた監視装置検出部1400は、IPテーブル7000のMACアドレス7001を参照し、既に、登録されているか否かを検索する(ステップS700)。
登録されていない場合(ステップS700:N)は、ローカルIPアドレスを割り当て、IPテーブル7000に登録する(ステップS710)。ここで割り当てるローカルIPアドレスは、使用フラグ7003が「使用中」となっていないものを割り当てるものとする。
【0106】
具体的には、受取ったMACアドレスと、割り当てられたローカルIPアドレスと、受取ったMACアドレスから「-(ハイフン)」を削除したものとを、それぞれIPテーブル7000のMACアドレス7001、ローカルIPアドレス1511、参照ディレクトリ7002に設定する。また、使用フラグ7003は、「使用中」とする。
その後、割り当てられたIPアドレスを、要求元の装置に返信する。
【0107】
次に、装置がHTTPサーバとして機能するか否か、すなわちWebサービス機能を有しているか否かを判断する(ステップS720)。この判断は、実施形態1と同様に、サーバに接続する為のコマンド、例えば、connectコマンドを発し、正常に接続できれば、HTTPサーバ機能を有していると判断し、接続できなければ、HTTPサーバ機能を有していないと判断する。
【0108】
装置が、HTTPサーバ機能を有していないと判断された場合(ステップS720:N)は、IPテーブル7000のWebサービス7004に「無」と設定する(ステップS750)。
装置が、HTTPサーバ機能を有している判断された場合(ステップS720:Y)は、IPテーブル7000のWebサービス7004に「有」と設定し(ステップS730)、リンクテーブル7100に、本装置を登録する。
【0109】
具体的には、リンクテーブル7100の参照ディレクトリ7002には、IPテーブル7000の参照ディレクトリ7002と同じものを設定し、取得URL1521には、割り当てられたローカルIPアドレスの前に「http://」を、後に「/」を付加してURLを作成し、設定する。
次に、IPテーブル7000のローカルIPアドレス1511を有する監視装置の、名称を取得し、リンク名称1522に設定する(ステップS800)。
【0110】
この処理は、実施形態1の<名称取得処理>と同様である。
新しいMACアドレスを登録したら、必要に応じて、再起動の処理などを行うものとする。
一方、IPテーブル7000のMACアドレス7001を参照し、既に、登録されていると判断した監視装置検出部1400は(ステップS700:Y)、該当するMACアドレスに対応する使用フラグ7003を参照し、「使用中」であれば(ステップS760:使用中)、処理を終了する。
【0111】
また、「未使用」であれば(ステップS760:未使用)、ローカルIPアドレスを再度割り当て、IPテーブル7000のローカルIPアドレス1511に再設定する(ステップS770)。また、使用フラグ7003は、「使用中」とする。その後、再度割り当てられたIPアドレスは、要求元の装置に返信する。
次に、装置がHTTPサーバとして機能するか否か、すなわちWebサービス機能を有しているか否かを判断する(ステップS780)。この判断は、IPテーブル7000の該当するWebサービス7004を参照して判断する。
【0112】
装置が、Webサービス7004が「無」の場合(ステップS780:無)は、処理を終了する。
装置が、Webサービス7004が「有」の場合(ステップS780:有)は、リンクテーブル7100の取得URL1521に、新しいローカルIPアドレスを基に作成したURLを再設定する(ステップS780)。
【0113】
次に、IPテーブル7000のローカルIPアドレス1511を有する監視装置の、名称を再度取得し、リンク名称1522に設定する(ステップS800)。
取得URL1521等を登録したら、必要に応じて、再起動の処理などを行うものとする。
<補足>
以上、本発明に係る設備監視システムについて実施形態に基づいて説明したが、このシステムを部分的に変形することもでき、本発明は上述の実施形態に限られないことは勿論である。即ち、
(1)実施形態1では、ネットワークに接続されている装置のIPアドレスを検出する場合に、pingコマンドを使用したが、SNMP(Simple Network Management Protocol)などの他のプロトコルで確認してもよい。
【0114】
また、実施形態1では、接続された装置の検出後、さらに、HTTPプロトコルへの返信によってWEBサービス機能を有するか否かを確認しているが、HTTPプロトコルへの返信のみによって、ネットワークに接続されている装置の検出を行うこととしてもよい。
(2)実施形態では、監視サーバ装置は1台としているが、複数台をインターネットに公開することとしても良い、
この場合、それぞれが自動で監視装置を検索し、テーブル類を作成することで、一台が故障した場合などのバックアップが可能となるという利点がある。
(3)実施形態2におけるフレーム用コンテンツは、表示画面に合わせて縮小拡大表示ができるものとしたり、内部のオブジェクト、例えば、JAVA(登録商標)アプレットを用意しておいてもよい。
【0115】
また、フレーム用のコンテンツを有しない監視装置の設備状況を表示する場合は、リンクだけを用意することとしても良い。
(4)実施形態の監視情報ファイル取得部1300で行う機能を、提供されているWebサービスサーバの機能を利用して行うこととしてもよい。
例えば、いわゆるリバースプロキシ機能を利用して、参照ディレクトリと取得URLをリンク付ける。この場合、IPテーブルとリンクテーブルを作成した後に、ProxyPassReverseコマンド等で、リンク付けを行う必要がある。この設定は、各テーブルを参照して、自動で行う。
(5)実施形態では、リンク名称等は、「/AutoLink/」というURLに対して、名称を返信するようにしているが、XML(Extensible Markup Language)やSOAP(Simple Object Access Protocol)などで取得することとしてもよい。
【0116】
XMLを用いてコンピュータ同士でのデータの送受信を行い、名称を取得したり、SOAPを用いて監視装置のデータやサービスを呼び出し、名称を取得するなどである。
(6)実施形態では、監視サーバ装置と監視装置のそれぞれがWebサーバ機能を有するものとしているが、監視装置はWebサーバ機能を有さず、少なくとも、監視サーバ装置からの要求に応じてデータを送信する機能を有するものとしてもよい。この場合、監視サーバ装置と監視装置とは、FTP(File Transfer Protocol)などを用いてデータをやり取りする。
(7)実施形態で示した設備監視システムの各機能を実現させる為の各制御処理(図6等参照)をCPUに実行させる為のプログラムを、記録媒体に記録し又は各種通信路等を介して、流通させ頒布することもできる。このような記録媒体には、ICカード、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM、フラッシュメモリ等がある。流通、頒布されたプログラムは、機器におけるCPUで読み取り可能なメモリ等に格納されることにより利用に供され、そのCPUがそのプログラムを実行することにより実施形態で示した各機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の実施形態に係る設備監視システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明にかかる監視サーバ装置1000と監視装置2000との機能ブロック図である。
【図3】図3(a)は、IPテーブル1510の構成および内容例を示す図であり、図3(b)は、リンクテーブル1520の構成および内容例を示す図である。
【図4】図4(a)は、監視サーバ装置1000が有するディレクトリの構成例を示す図であり、図4(b)は監視装置2000等が有するディレクトリの構成例を示す図である。
【図5】図4(b)に示すファイル2621「/AutoLink/Index/html」の内容例を示す図である。
【図6】LAN110内の監視装置を検索等する処理を示すフローチャートである。
【図7】監視情報表示装置9000、監視サーバ装置1000及び監視装置2000の処理を示すフローチャートである。
【図8】図8(a)は、監視サーバ装置が作成するHTMLファイルの例を示す図であり、図8(b)は、そのHTMLファイルを表示した画面の例を示す図である。
【図9】図9(a)は、監視装置が作成するHTMLファイルの例を示す図であり、図9(b)は、そのHTMLファイルを表示した画面の例を示す図である。
【図10】実施形態2のIPテーブルの構成例および内容例を示す図である。
【図11】図11(a)は、実施形態2の監視サーバ装置1000が有するディレクトリの構成例を示す図であり、図11(b)は実施形態2の監視装置2000等が有するディレクトリの構成例を示す図である。
【図12】図11(b)に示すファイル6621「/AutoLink/Index.html」の内容例を示す図である。
【図13】監視情報表示装置9000、監視サーバ装置1000及び監視装置2000の処理を示すフローチャートである。
【図14】図14(a)は、実施形態2で監視サーバ装置が作成するHTMLファイルの例であり、図14(b)は、そのHTMLファイルを表示した画面の例である。
【図15】図15(a)は、実施形態3のIPテーブルの構成例および内容例を示す図であり、図15(b)は、実施形態3のリンクテーブルの構成例および内容例を示す図である。
【図16】実施形態3の、LAN110内の監視装置を検索等する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0118】
1000 監視サーバ装置
1100 ネットワーク通信部
1200 サービス処理部
1210 1220 HTMLファイル
1300 監視情報ファイル取得部
1400 監視装置検出部
1500 対応情報記憶部
1510 6000 7000 IPテーブル
1511 ローカルIPアドレス
1512 7002 参照ディレクトリ
1520 7100 リンクテーブル
1521 取得URL
1522 リンク名称
1600 監視情報記憶部
2000 監視装置
2100 ネットワーク通信部
2200 サービス処理部
2600 監視情報記憶部
2610 2621 ファイル
2620 ディレクトリ
3000 4000 監視装置
5000 ルータ
6001 フレームコンテンツ
6621 ファイル
6631 フレーム用ファイル
7001 MACアドレス
7003 使用フラグ
7004 Webサービス
9000 監視情報表示装置
9010 9020 9100 表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々がWebサーバ機能を有し、相互にネットワーク接続されている複数の監視装置から成る設備監視システムであって、
前記監視装置のうち、前記設備監視システムの外部と通信する通信手段を有する監視装置は、
前記ネットワークに接続している他の監視装置のローカルIPアドレスを取得する取得手段と、
前記接続している他の監視装置を識別するための識別情報と、前記取得手段で取得したローカルIPアドレスに基づいた情報であって、当該他の監視装置内の所定のファイルを示すファイル情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
当該設備監視システムの外部から前記識別情報を指定して情報の要求を受けた場合に、当該識別情報に対応付けて記憶されているファイル情報で示される所定ファイルを用いて返信用データを作成し、返信する返信手段とを備える
ことを特徴とする設備監視システム。
【請求項2】
前記設備監視システムの外部と通信する通信手段を有する監視装置は、更に、前記他の監視装置の識別情報を、設備監視システム外部に送信する送信手段を備え、
前記返信手段は、前記送信手段で送信した識別情報のうち、1以上の識別情報を指定する要求を受けた場合に、当該識別情報に対応付けて記憶されているファイル情報が示す所定のファイルを用いて返信用データを作成し、返信する
ことを特徴とする請求項1に記載の設備監視システム。
【請求項3】
前記送信手段が送信する識別情報は、前記他の監視装置の名称を表す情報である
ことを特徴とする請求項2に記載の設備監視システム。
【請求項4】
前記送信手段は、更に、前記他の監視装置内の特定のファイルを識別する情報を送信する
ことを特徴とする請求項2に記載の設備監視システム。
【請求項5】
前記他の監視装置内の所定のファイルは、当該他の監視装置に接続されている設備に関する情報を含み、
前記返信手段が作成する返信用データは、前記所定のファイルを用いて作成されたWebページ記述言語で記述された情報である
ことを特徴とする請求項1に記載の設備監視システム。
【請求項6】
前記取得手段が取得するローカルIPアドレスは、あるローカルIPアドレス宛に、IPパケットを送信し、当該IPパケットが正常に受信された場合のローカルIPアドレスである
ことを特徴とする請求項1に記載の設備監視システム。
【請求項7】
前記設備監視システムの外部と通信する通信手段を有する監視装置は、更に、前記ネットワークに接続している他の監視装置にローカルIPアドレスを付与する付与手段を備え、
前記取得手段が取得するローカルIPアドレスは、前記付与手段で他の監視装置に付与したローカルIPアドレスである
ことを特徴とする請求項1に記載の設備監視システム。
【請求項8】
各々Webサーバ機能を有し、相互にネットワーク接続されている複数の監視装置から成る設備監視システムで使用される監視装置であって、
前記監視装置は、前記設備監視システムの外部と通信する通信手段と、
前記ネットワークに接続している他の監視装置のローカルIPアドレスを取得する取得手段と、
前記接続している他の監視装置を識別するための識別情報と、前記取得手段で取得したローカルIPアドレスに基づいた情報であって、当該他の監視装置内の所定のファイルを示すファイル情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
当該設備監視システムの外部から前記識別情報を指定して情報の要求を受けた場合に、当該識別情報に対応付けて記憶されているファイル情報で示される所定ファイルを用いて返信用データを作成し、返信する返信手段とを備える
ことを特徴とする監視装置。
【請求項9】
各々Webサーバ機能を有し、相互にネットワーク接続されている複数の監視装置から成る設備監視システムで使用される監視装置に監視処理を行わせる為のコンピュータプログラムであって、
前記監視装置は、前記設備監視システムの外部と通信する通信ステップと、
前記ネットワークに接続している他の監視装置のローカルIPアドレスを取得する取得ステップと、
前記接続している他の監視装置を識別するための識別情報と、前記取得ステップで取得したローカルIPアドレスに基づいた情報であって、当該他の監視装置内の所定のファイルを示すファイル情報とを対応付けてメモリに記憶する記憶ステップと、
当該設備監視システムの外部から前記識別情報を指定して情報の要求を受けた場合に、当該識別情報に対応付けて記憶されているファイル情報で示される所定ファイルを用いて返信用データを作成し、返信する返信ステップとを備える
ことを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−316863(P2007−316863A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−144539(P2006−144539)
【出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】