説明

誘導式位置センサー、誘導式位置センサーを備えた測定システム及び位置センサーの動作方法

本発明は、受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)で検出した信号(S1.11,S1.12,S1.13;S1.21,S1.22,S1.23)から、先ずは三つのデジタル信号(S3.51,S3.52,S3.53;S3.61,S3.62,S3.63)を生成することが可能であるように構成された電子回路(3)を備えた誘導式位置センサーに関する。本発明では、これらの三つのデジタル信号(S3.51,S3.52,S3.53;S3.61,S3.62,S3.63)の組合せによって、少なくとも二つの位置の値(P,P3.71,P3.72;P3.81,P3.82,P3.83)を算出することが可能であり、これらの位置の値(P,P3.71,P3.72;P3.81,P3.82,P3.83)を比較器(3.20,4.1)に供給することが可能である。更に、本発明は、誘導式位置センサーの動作方法、並びに位置センサーに加えて、データインタフェース(5.20,4.20)と、比較器(4.1)を備えた後続の電子機器(4)とを有する測定システムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に基づく相対位置を計測するための誘導式位置センサー及び請求項7の上位概念に基づく誘導式位置センサーの動作方法に関する。更に、本発明は、請求項13に基づく、誘導式位置センサーを備えた測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
誘導式位置センサーは、例えば、二つの互いに相対的に回転可能な機械部分の角度位置を計測するための回転トランスデューサーとして使用されている。誘導式位置センサーでは、例えば、導体の形の励起コイルと受信コイルが、例えば、回転トランスデューサーのステーターと固く接続された共通の回路基板上に搭載されている。そのような回路基板に対向して、大抵は目盛ディスクとして構成された別の基板が有り、そのディスク上には、周期的な間隔で交互に導電性と非導電性の面が目盛領域又は目盛構造として設けられており、そのディスクは、回転トランスデューサーのローターと回転しない形で接続されている。時間的に交番する励起電流が励起コイルに加えられると、ローターとステーターの間の相対的な回転時に、角度位置に応じた信号が受信コイル内に発生する。そして、それらの信号は、評価電子回路で更に処理される。
【0003】
更に、誘導式位置センサーは、多くの場合軸に沿った長手方向のスライド運動を直接測定するためにも使用されている。そこでは、前述した回転トランスデューサーの場合と同じ測定方式が用いられるが、その場合の受信コイルと目盛構造は、直線的な軸に沿って延びている。
【0004】
多くの場合、そのような誘導式位置センサーは、対応する機械部分の相対的な運動又は相対的な位置を計測するための電気駆動部用測定器として使用されている。その場合、位置センサーによって生成された位置の値は、相応のインタフェース構成を介して、駆動部を制御するための後続の電子機器に供給されている。位置センサー、インタフェース構成及び後続の電子機器から成る、そのような構造は、測定システムと称される。
【0005】
そのような位置センサー又は測定システムの多くの使用分野において、それらが安全上の要件を満たすようにしたいとの要求が常に存在する。多くの場合、駆動部が測定システムと協力して動作する機械部分の旋回領域内に人が留まることを可能としなければならない。そのような前提条件では、測定システムの誤動作によって、その人が危険に陥ることを防止しなければならない。それと同時に、当然のことながら、動く機械部分の近くの物品を損傷することも防止すべきである。
【0006】
本出願人の特許文献1には、受信信号に90°の位相のずれを生じさせる偏位を有するトラック内に受信コイルが配置されている誘導式位置センサーが記載されている。受信コイルの故障又は評価電子回路の誤動作は、一般的に検知されていない。
【0007】
特許文献2には、120°位相のずれた三つの信号を発生させる、増分方式によるエンコーダーが記載されている。しかし、そのようなエンコーダーは、安全上の高い要件を満たしていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】ドイツ特許公開第19751853号明細書
【特許文献2】特開2004−205456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上のことから、本発明の課題は、安全上の高い要件を満たすことが可能な誘導式位置センサー又はそれに対応する測定システムを実現することである。
【0010】
同じく、本発明によって、相応の位置センサーの安全な動作を可能とする方法を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本課題は、本発明の請求項1、請求項7及び請求項13の特徴によって解決される。
【0012】
本発明による誘導式位置センサーは、走査回路基板を有し、その基板上には、電磁界を発生させる励起導体と、複数の受信導体を備えた(第一の)受信トラックとが配置されている。更に、この位置センサーは、目盛部材を有し、その目盛部材は、走査回路基板に対して相対的にスライド又は回転することが可能であるとともに、交互に配置された導電性と非導電性の目盛領域から成る目盛トラックを有する。更に、この位置センサーは、電子回路を有する。受信トラック自体は、少なくとも三つの受信導体を有し、それらの受信導体は、目盛部材と走査回路基板の間の相対的な運動、例えば、相対的な回転運動の際に、受信トラックの受信導体で信号を検出することが可能であるように配置されており、そのような信号の少なくとも一対の間の位相のずれはn・90°と異なり、ここで、nは自然数であり、特に、数0は、自然数の集合には含まれない。この電子回路は、(第一の)受信トラックの受信導体で検出した信号から、先ずは三つのデジタル信号を生成することが可能であり、これらの三つのデジタル信号の組合せによって、目盛部材と走査回路基板の間の相対的な運動に関する尺度として、少なくとも二つの位置の値を算出することが可能であるように構成されている。これらの位置の値は、位置センサーの機能の正常性を検査するために、比較器に供給することができる。
【0013】
即ち、目盛部材は、走査回路基板に対して相対的にスライド又は回転することが可能であり、その結果それに対応した相対的な運動を行うことができる。そのような相対的な運動は、回転運動とするか、或いは直線運動とすることができる。そのような運動に応じた位置の値によって、角度位置又は並進位置を表すことができる。
【0014】
ここで、位相のずれとは、ユーザー信号の位相のずれ又は電気的な位相のずれであると解釈し、ユーザー信号の周波数は、励起コイルの励起電流の周波数よりも著しく低い。この位相のずれを0°〜360°の範囲で規定することが有効である。そのような信号の中の少なくとも一対の間の位相のずれは、それらの信号が互いに線形的な依存関係を有するものである。
【0015】
三つの信号の組合せとは、当該の三つの信号がデジタル形式で存在するために、それらの信号の差分演算又は入力データとしての三つの信号に基づく計算アルゴリズムの実行であると解釈する。
【0016】
算出可能な位置の値は、異なる受信導体から得られる信号に基づくものであり、各受信導体の信号を電子回路の互いに独立した信号経路に通すことが可能である。従って、デジタル形式の位置の値は、それらが異なる受信導体又は異なる組合せの受信導体から得られたものであるという点において、互いに独立しており、その回路において、互いに独立して処理又は計算される、或いは算出することが可能である。
【0017】
本発明の有利な実施形態では、電子回路は、ASICモジュール内に有る。
【0018】
有利には、この誘導式位置センサーは、複数の受信導体を備えた、第一の受信トラックと第二の受信トラックが走査回路基板上に配置されているように構成される。その場合、目盛部材は、第一の目盛トラックと第二の目盛トラックを有し、位置センサーは、走査回路基板と目盛部材の間の相対的な運動が同じ場合に、第一の受信トラックの受信導体によって、第二の受信トラックの受信導体よりも少ない数の信号周期を発生させることが可能であるように構成されている。相対的な運動が同じとは、同じ大きさの相対的な運動、例えば、所定の大きさの角度での相対的な回転運動又は所定の大きさの長さでの長手方向のスライド運動であると解釈する。当然のことながら、この誘導式位置センサーは、二つよりも多い受信トラックと二つよりも多い目盛トラックが配備されているように構成することもできる。
【0019】
本発明の別の実施形態では、誘導式位置センサーの電子回路は、位置の値が平均値演算器に供給することが可能であり、その平均値演算器が、電子回路の一部であるように構成される。
【0020】
更に、この電子回路は、第二の受信トラックの受信導体で検出された信号から、先ずは三つのデジタル信号を生成することができ、これらの三つのデジタル信号の組合せによって、少なくとも二つの位置の値を算出することが可能であるように構成することができる。その場合、位置の値は、平均値演算器に供給することができる。
【0021】
有利には、この電子回路は、平均値演算器によって生成された平均値を比較回路部品に供給することが可能であるように構成される。
【0022】
本発明の有利な実施形態では、誘導式位置センサーは、目盛部材と走査回路基板の間の相対的な運動時に、受信トラックの受信導体で、位相のずれがそれぞれ60°と120°である信号を検出することが可能であるように構成することができる。
【0023】
本発明による誘導式位置センサーの動作方法では、先ずは、目盛部材と走査回路基板の間の相対的な運動時に、受信トラックの受信導体で信号を検出し、それらの信号の中の少なくとも一対の間の位相のずれがn・90°と異なり、ここで、nは自然数である。次に、電子回路によって、受信トラックの受信導体で検出した信号から、先ずは三つのデジタル信号を生成する。そして、これらの三つのデジタル信号を組み合わせて、少なくとも二つのデジタル形式の位置の値を算出する。次に、これらの位置の値を互いに比較して、位置の値の差が所定の限界値を上回った場合に、エラー通報を発出する。
【0024】
位置の値の差と所定の限界値との比較は、位置センサー自体で行うか、位置センサーから位置の値を事前に伝送された後続の電子機器で行うか、或いはその両方で行うことができる。
【0025】
有利には、走査回路基板上には、複数の受信導体を備えた、第一の受信トラックと第二の受信トラックが配置されており、目盛部材は、第一の目盛トラックと第二の目盛トラックを有する。そして、そのような構成では、走査回路基板と目盛部材の間の相対的な運動が同じ場合に、第一の受信トラックの受信導体によって、第二の受信トラックの受信導体よりも少ない数の信号周期が生成される。前記の構成では、走査回路基板と目盛部材の間の相対的な運動が同じ場合でも、第一の受信トラックの受信導体によって、奇数の数の信号周期が生成され、第二の受信トラックの受信導体によって、偶数の数の信号周期が生成されるか、或いはその逆の形態で生成される。
【0026】
本発明の別の実施形態では、位置の値は、平均値演算器に供給される。特に、本方法では、電子回路において、第二の受信トラックの受信導体で検出した信号から、先ずは三つのデジタル信号を生成して、これらの三つのデジタル信号の組合せによって、少なくとも二つの位置の値を算出する。そして、これらの位置の値は、それらに対する平均値を計算するために、平均値演算器に供給される。平均値演算器によって生成された平均値は、比較回路部品に供給することができる。
【0027】
本発明は、別の観点において、位置センサーと、更に、データインタフェース及び後続の電子機器とを有する測定システムに関する。この後続の電子機器自体は、比較器を有し、この比較器には、データインタフェースを介して、少なくとも二つの位置の値を供給することが可能である。このデータインタフェースは、有利には、インタフェース回路、例えば、位置センサーでのインタフェースモジュールと、位置の値を伝送するためのケーブルと、後続の電子機器内のインタフェース回路又はインタフェースモジュールとで構成される。それに代わって、位置の値は、コードレス方式で伝送することもでき、そのため、データインタフェースは、ケーブルの代わりに、相応の送受信器部品を有する。
【0028】
本発明による測定システムの別の実施形態では、位置の値の差が所定の限界値を上回った場合に、後続の電子機器によって、エラー通報を発出することが可能である。このエラー通報は、有利には、測定システム又は後続の電子機器と接続された機械の自動的な停止を直ちに引き起こすことができる。それに加えて、このエラー通報は、診断目的のために、例えば、ディスプレイ上に出力することもできる。
【0029】
有利には、測定システムは、走査回路基板上に、複数の受信導体を備えた、第一の受信トラックと第二の受信トラックが配置された誘導式位置センサーと、第一の目盛トラックと第二の目盛トラックを備えた目盛部材とを有する。この場合、走査回路基板と目盛部材の相対的な運動が同じ場合に、第一の受信トラックの受信導体によって、第二の受信トラックの受信導体よりも少ない数の信号周期を発生することができる。更に、受信導体の信号から生成されたデジタル形式の位置の値は、後続の電子機器で一つの位置の値として組み合わせることが可能である。
【0030】
本発明の有利な構成は、従属請求項から理解される。
【0031】
本発明による誘導式位置センサー、誘導式位置センサーの動作方法、及びそのような位置センサーを備えた測定システムの更なる詳細及び利点は、以下における添付図面に基づく実施例の説明から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】目盛ディスクの平面図
【図2】走査回路基板の平面図
【図3】位置センサーを備えた測定システムの電子回路の機能の模式図
【図4a】位置センサーで生じる信号の波形図
【図4b】位置センサーで生じる信号の波形図
【図4c】位置センサーで生じる信号の波形図
【図4d】位置センサーで生じる信号の波形図
【図5】誘導式位置センサーの横断面図
【発明を実施するための形態】
【0033】
ここで述べる実施例では、誘導式回転位置センサーと、データ伝送用のインタフェース5と、後続の電子機器4とを有する測定システムに基づき、本発明を説明する。
【0034】
図1,2及び5には、位置センサーの基本的な構造が図示されている。図5では、位置センサーは、ローターとステーターを有する。ここで述べる実施例では、ローターは、例えば、測定すべきモーターのシャフトと回転しない形で取り付けることができるシャフト20を有する。シャフト20のステップ部分の上には、そのシャフトの角度位置を測定するために、(図5には図示されていない)目盛トラック2.1,2.2を有する、リング形状の目盛ディスク2の形の目盛部材が回転しない形で固定されている。
【0035】
ステーターは、筐体10を有し、その筐体上には、支持体として、リング形状の走査回路基板1が固定されている。走査回路基板1上には、ASICモジュール3が取り付けられており、その中には、電子回路が有る。ASICモジュール3は、特に、評価回路部品としての役割を果たす。更に、走査回路基板1上には、インタフェースモジュール5とコネクタ5.1が搭載されている。ローターとステーター又はシャフト20と筐体10は、回転軸Rの周りを互いに相対的に回転することができる。
【0036】
図1には、目盛ディスク2が図示されている。それは、図示されている実施例では、エポキシ樹脂製の基板2.3から構成されており、その上には、二つの目盛トラック2.1,2.2が配置されている。目盛トラック2.1,2.2は、円形に形成されており、回転軸Rに関して同心に、異なる直径で基板2.3上に配置されている。二つの目盛トラック2.1,2.2は、それぞれ導電性の目盛領域2.11,2.21と非導電性の目盛領域2.12,2.22が交互に配置された周期的な配列から構成されている。図示されている例では、導電性の目盛領域2.11,2.21の材料としての銅が、基板2.3上にコーティングされている。それに対して、基板2.3の非導電性の目盛領域2.12,2.22は、コーティングされていない。
【0037】
図示されている実施例では、内側の目盛トラック2.1は、導電性の材料、ここでは、銅から成る半円形の第一の目盛領域2.11と、導電性の材料が配置されていない半円形の第二の目盛領域2.12とから構成されている。
【0038】
基板2.3上には、半径方向に対して、第一の目盛トラック2.1と隣接して、第二の目盛トラック2.2が設置されており、第二の目盛トラック2.2も、多数の導電性の目盛領域2.21とそれらの間に配置された非導電性の目盛領域2.22とから構成されている。この場合、異なる目盛領域2.21,2.22は、第一の目盛トラック2.1の目盛領域2.11,2.12と同じ材料から構成されている。図示されている実施例では、全体として、第二の目盛トラック2.2は、周期的に配置された16個の導電性の目盛領域2.21と、それに対応してそれらの間に配置された16個の非導電性の目盛領域2.22とで構成されている。
【0039】
図2に図示されている、目盛ディスク2を走査するために配備された走査回路基板1の受信トラックは、内側の受信トラック1.1内の三つの受信導体1.11,1.12,1.13と、外側の受信トラック1.2内の更に三つの受信導体1.21,1.22,1.23とで構成される。この場合、各受信トラック1.1,1.2の受信導体1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23の三つの組は、互いに相対的にずれている、ここでは、特に、互いに均等にずれている。
【0040】
更に、走査回路基板1上の励起コイルとして、励起導体1.3が配備されており、それは、内側、中間及び外側の励起トラック上に設置されている。走査回路基板1自体は、中心孔を有し、多層形式で実現されている。
【0041】
位置センサーを組み立てた状態では、目盛ディスク2と走査回路基板1は、対向しており、その結果回転軸Rは、二つの部品の中心点を通って延びており、目盛ディスク2と走査回路基板1の相対的な回転時に、走査回路基板1では、誘導作用によって、その時々の角度位置に応じた信号を生成することが可能である。
【0042】
当該の信号を生成するための前提条件は、励起導体1.3が受信トラック1.1,1.2の領域又はそれによって走査される目盛トラック2.1と2.2の領域に時間的に切り換わる励起電磁界を発生させることである。図示されている実施例では、励起導体1.3は、電流が貫流する複数の面平行な個別導体として構成されている。一つの導体ユニットの全ての励起導体1.3に同じ方向の電流が流れた場合、各導体ユニットの周りには、ループ形又は円筒形の方向を向く電磁界が発生する。その結果得られる電磁界の磁力線は、導体ユニットの周りに同心円の形で延びて、磁力線の方向は、周知の通り、導体ユニット内の電流の方向に依存する。
【0043】
この場合、共通の受信トラック1.1,1.2と直に隣接する導体ユニットの電流方向又はそれらの導体ユニットの相応の接続形態は、互いに逆に選定され、その結果受信トラック1.1,1.2の領域での磁力線の向きは、それぞれ同じとなる。
【0044】
走査回路基板1上に搭載されたASICモジュール3は、評価回路部品としてだけでなく、励起制御回路部品としても動作し、その制御の下に、励起電流を発生させて、次に、その電流を励起導体1.3に貫流させる。そのような励起電流によって、受信導体1.11,1.12,1.13,1.21,1.22,1.23には、目盛ディスク2の角度位置に応じた電圧が誘導され、その電圧は、以下において、信号S1.11,S1.12,S1.13,S1.21,S1.22,S1.23と称する。
【0045】
図4a〜4cには、内側の受信トラック1.1の高周波受信信号S1.11,S1.12,S1.13の波形だけが図示されている。ここでは、内側の受信トラック1.1と内側の目盛トラック2.1の構成に対応して、一回転毎に、即ち、2π(360°)の回転角又は相対的な運動毎に、受信導体1.11,1.12,1.13には、一つの信号周期が生成される。
【0046】
三つの外側の受信導体1.21,1.22,1.23は、それぞれ16個、即ち、24 個の巻線を有し、その結果目盛ディスク2が走査回路基板1に対して相対的に動いた場合、外側の受信導体1.21,1.22,1.23によって、比較的高い分解能の増分信号を生成することができる。支持体に対して相対的に一回転する(360°の回転角の)相対的な運動内において、受信導体1.21,1.22,1.23は、目盛トラック2.2の走査によって、それぞれ16個の信号周期を発生させる。そのようにして誘導され、振幅変調された三つの信号S.21,S1.22,S1.23の波形は、基本的に図4a〜4cの波形と同じである。
【0047】
これらの信号S1.11,S1.12,S1.13,S1.21,S1.22,S1.23は、図3の通り、先ずは、それぞれASICモジュール3の一つの増幅回路3.11,3.12,3.13,3.21,3.22,3.23に別個に供給されて、そこで、アナログ信号S1.11,S1.12,S1.13,S1.21,S1.22,S1.23は増幅される。
【0048】
次に、増幅された信号S1.11,S1.12,S1.13,S1.21,S1.22,S1.23は、それぞれ一つの復調器3.31,3.32,3.33,3.41,3.42,3.43に送られて、そこで、増幅された信号S1.11,S1.12,S1.13,S1.21,S1.22,S1.23の振幅の位相整流を行って低周波数化した信号S3.31,S3.32,S3.33,S3.41,S3.42,S3.43が生成される。図4dには、信号S3.31,S3.32,S3.33の波形が図示されている。受信導体1.11,1.12,1.13,1.21,1.22,1.23のずらした配置構成によって、位置センサーの動作時に、受信トラック1.1,1.2毎に三つの誘導電圧波形が得られ、それらの位相整流された振幅又はユーザー信号は、それぞれ互いに120°の位相のずれを有する。
【0049】
場合によっては、信号S3.11,S3.12,S3.13,S3.21,S3.22,S3.23を再度増幅してから、アナログデジタル変換器3.51,3.52,3.53,3.61.3.62,3.63に供給することができる。そこで、デジタル信号S3.51,S3.52,S3.53,S3.61,S3.62,S3.63が生成される。即ち、それに対応して、受信トラック1.1,1.2毎に、三つのデジタル信号S3.51,S3.52,S3.53,S3.61,S3.62,S3.63が生成される。即ち、そのために、ASICモジュール3は、(図3の一点鎖線の上側の)アナログ部分と(図3の一点鎖線の下側の)デジタル部分とを有する。
【0050】
ASICモジュール3は、デジタル信号S3.51,S3.52,S3.53,S3.61,S3.62,S3.63を検査ルーチンに通すように構成することができる。例えば、信号S3.51,S3.52,S3.53又は信号S3.61,S3.62,S3.63の合計がゼロと大きく異なるか否か、或いは信号S3.11,S3.12,S3.13又はS3.61,S3.62,S3.63の中の一つ以上が値ゼロを採ったか否かを検査することができる。そうであった場合には、エラー通報を発出することができる。ところで、そのような任意選択の検査ルーチンを実行するための機器は、図3には図示されていない。一般的に、エラーを監視するために、信号S3.11,S3.12,S3.13又はS3.61,S3.62,S3.63の位相関係の検査を行うことができる。
【0051】
ASICモジュール3のデジタル部分上の論理回路3.71,3.72では、三つのデジタル信号S3.51,S3.52,S3.53の組合せによって、信号S3.11,S3.12,S3.13に基づく、相対的に粗い目盛トラック2.1の走査から得られる二つの互いに独立した位置の値P3.71,P3.72が算出又は計算される。その計算は、例えば、座標変換に基づくものであり、その座標変換によって、デジタル信号S3.51,S3.52,S3.53は、先ずデカルト座標系に転換され、次に従来の方法に基づき評価される。特に、信号S3.51(0°)とS3.52(120°)から位置の値P3.71が生成され、信号S3.52(120°)とS3.53(240°)から位置の値P3.72が生成される。即ち、各位置の値P3.71,P3.72は、回転軸Rの周りの目盛ディスク2の一回転内における位置情報である。従って、理想的な場合には、位置の値P3.71,P3.72は、それぞれ同じ値を採る。必然的に起こる製造誤差と組立誤差、並びに変化する周囲環境の影響によって、それが軽微であった場合でも、位置の値P3.71,P3.72は互いに異なったものとなる。そのような差は、比較器3.20で検出されて、メモリ3.21に保存された所定の限界値と比較される。その差が限界値よりも大きい場合、エラー通報E3.20が出力される。
【0052】
比較的粗い位置の値P3.71,P3.72の生成と同様に、遥かに精細な位置情報も、三つのデジタル信号S3.61,S3.62,S3.63から電子的に作成され、同じく、三つの互いに独立して算出する位置の値P3.81,P3.82,P3.83は、論理回路3.81,3.82,3.83で算出されて、次に、平均値演算器3.102で平均値P3.102として作成される。平均値P3.102の演算によって、更に三次の高調波成分を大幅に除去した極めて精密な測定結果が得られる。従って、走査回路基板1と目盛ディスク2間の変動する間隔が測定結果に与える影響の最小化が実現される。平均値P3.102と三つの位置の値P3.81,P3.82,P3.83は、平均値P3.102と各個別の位置の値P3.81,P3.82,P3.83の間の許容差に関する値が保存されたメモリ3.1221を有する比較回路部品3.122に送られる。比較回路部品3.122で許容されない高い差が計測されると、直ちにエラー通報E3.122が出力される。
【0053】
結合回路3.90では、精細な平均値P3.102と比較的粗い位置の値P3.72の結合が行われ、その結果結合回路3.90によって、角度位置に関する高い分解能の絶対的な位置の値Pが生成される。
【0054】
更に、安全上の高い要件を満たすために、結合監視ユニット3.91において、精密な平均値P3.102と位置の値P3.72の結合の妥当性が検査される。そのために、平均値P3.102と位置の値P3.72の間の差が算出される。同様に、メモリ3.911から、算出した差と比較するための限界値が読み出される。結合監視ユニット3.91で許容されない大きな差が確認された場合、エラー通報E3.91が出力される。
【0055】
比較器3.20、結合監視ユニット3.91及び比較回路部品3.122の場合によっては発出されるエラー通報は、インタフェースモジュール5に送られる。そこで、その値は、所望の伝送プロトコルに応じて更に処理されて、コネクタ5.1及びケーブルを介して後続の電子機器4に伝送される。
【0056】
後続の電子機器4は、例えば、機械の数値制御部とすることができ、後続の電子機器4は、別のインタフェースモジュール4.20と比較器4.1を有する。伝送されて来た位置の値P3.71と伝送されて来た絶対的な位置の値P3.102は、後続の電子機器4のインタフェースモジュール4.20によって変換されて、比較器4.1に供給される。データ伝送中にエラーが発生していないことを保証するために、比較器4.1で再度検査が行われる。ここで、伝送されて来た位置の値P3.71が、伝送されて来た絶対的な位置の値P3.102と比較され、この場合でも、位置の値P3.71,P3.102の差が、メモリ4.11に保存された所定の限界値と比較される。比較器4.1で許容されない大きな差が計測された場合、直ちにエラー通報E4.1が出力される。即ち、後続の電子機器4は、位置センサーのASICモジュール3からエラー通報E3.20,E3.91,E3.1221の中の少なくとも一つを受信した場合、或いは後続の電子機器4の比較器4.1がエラー通報E4.1を発出した場合に、エラー通報Eを出力する。
【0057】
ここで提案した測定システムの利点は、特に、安全上の非常に高い要件が満たされることである。その理由は、デジタル信号S3.51,S3.52,S3.53,S3.61,S3.62,S3.63が、互いに独立した信号経路上を通って来たアナログ信号S1.11,S1.12,S1.13,S1.21,S1.22,S1.23に基づく信号であるからである。受信トラック1.1;1.2がそれぞれ三つの受信導体1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23を有し、それらの受信導体によって、信号S1.11,S1.12,S1.13;S1.21,S1.22,S1.23を検出することが可能であり、それらの信号の120°の相対的な位相のずれが、それぞれn・90°(nは自然数)と異なっていることによって、安全性が一層向上される。即ち、そのような構成では、例えば、受信導体1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23の中の一つが損傷のために故障しているか否かを直ちに検出することが可能である。
【0058】
測定システムの高い安全性に関する別の特徴は、位置の値P3.71,Pの比較が後続の電子機器4へのデータ伝送の実施後に初めて行われることである。そのようにして、データ伝送によって初めて起こるエラーも検知することができ、それに対応したエラー通報Eの出力によって対処することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査回路基板(1)と、目盛部材(2)と、電子回路(3)とを有し、走査回路基板上には、励起導体(1.3)と、複数の受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)を備えた受信トラック(1.1;1.2)とが配置されており、目盛部材(2)が、走査回路基板(1)に対して相対的にスライド又は回転することが可能であるとともに、交互に配置された電導性と非電導性の目盛領域(2.11,2.12;2.21,2.22)から成る目盛トラック(2.1,2.2)を有する誘導式位置センサーにおいて、
受信トラック(1.1;1.2)が、三つの受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)を有し、それらの受信導体は、目盛部材(2)と走査回路基板(1)の間の相対的な運動時に、受信トラック(1.1;1.2)の受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)で信号(S1.11,S1.12,S1.13;S1.21,S1.22,S1.23)を検出することが可能であり、それらの信号(S1.11,S1.12,S1.13;S1.21,S1.22,S1.23)の中の少なくとも一対の間の位相のずれが、nを自然数として、n・90°と異なるように配置されており、
電子回路(3)は、
受信トラック(1.1;1.2)の受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)で検出した信号(S1.11,S1.12,S1.13;S1.21,S1.22,S1.23)から、先ずは三つのデジタル信号(S3.51,S3.52,S3.53;S3.61,S3.62,S3.63)を生成することが可能であり、
これらの三つのデジタル信号(S3.51,S3.52,S3.53;S3.61,S3.62,S3.63)の組合せによって、少なくとも二つの位置の値(P,P3.71,P3.72;P3.81,P3.82,P3.83)を算出することが可能であり、
これらの位置の値(P,P3.71,P3.72;P3.81,P3.82,P3.83)を比較器(3.20,4.1)に供給することが可能である、
ように構成されていることを特徴とする誘導式位置センサー。
【請求項2】
走査回路基板(1)上には、複数の受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)を有する、第一の受信トラック(1.1)と第二の受信トラック(1.2)が配置されており、
目盛部材(2)が、第一の目盛トラック(2.1)と第二の目盛トラック(2.2)を有し、
走査回路基板(1)と目盛部材(2)の間の相対的な運動が同じ場合に、第一の受信トラック(1.1)の受信導体(1.11,1.12,1.13)によって生成可能な信号周期の数が、第二の受信トラック(1.2)の受信導体(1.21,1.22,1.23)によって生成可能な信号周期の数よりも少ない、
ことを特徴とする請求項1に記載の誘導式位置センサー。
【請求項3】
電子回路(3)は、位置の値(P3.81,P3.82,P3.83)を平均値演算器(3.102)に供給することが可能であるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導式位置センサー。
【請求項4】
電子回路(3)は、
第二の受信トラック(1.2)の受信導体(1.21,1.22,1.23)で検出した信号(S1.21,S1.22,S1.23)から、先ずは三つのデジタル信号(S3.61,S3.62,S3.63)を生成することが可能であり、
これらの三つのデジタル信号(S3.61,S3.62,S3.63)の組合せによって、少なくとも二つの位置の値(P3.81,P3.82,P3.83)を算出することが可能であり、
これらの位置の値(P3.81,P3.82,P3.83)を平均値演算器(3.102)に供給することが可能である、
ように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の誘導式位置センサー。
【請求項5】
電子回路(3)は、平均値演算器(3.102)によって生成した平均値を比較回路部品(3.122)に供給することが可能であるように構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の誘導式位置センサー。
【請求項6】
目盛部材(2)と走査回路基板(1)の間の相対的な運動時に、受信トラック(1.1;1.2)の受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)で信号(S1.11,S1.12,S1.13;S1.21,S1.22,S1.23)を検出することが可能であり、それらの信号の位相のずれが、それぞれ60°又は120°であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の誘導式位置センサー。
【請求項7】
走査回路基板(1)と目盛部材(2)を有し、走査回路基板上には、励起導体(1.3)と、複数の受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)を備えた受信トラック(1.1;1.2)とが配置されており、目盛部材(2)が、走査回路基板(1)に対して相対的にスライド又は回転することが可能であるとともに、交互に配置された電導性と非電導性の目盛領域(2.11,2.12;2.21,2.22)から成る目盛トラック(2.1,2.2)を有する誘導式位置センサーの動作方法において、
目盛部材(2)と走査回路基板(1)の間の相対的な運動時に、受信トラック(1.1;1.2)の受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)で信号(S1.11,S1.12,S1.13;S1.21,S1.22,S1.23)を検出して、それらの信号(S1.11,S1.12,S1.13;S1.21,S1.22,S1.23)の中の少なくとも一対の間の位相のずれが、nを自然数として、n・90°と異なり、
電子回路(3)によって、受信トラック(1.1;1.2)の受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)で検出した信号(S1.11,S1.12,S1.13;S1.21,S1.22,S1.23)から、先ずは三つのデジタル信号(S3.51,S3.52,S3.53;S3.61,S3.62,S3.63)を生成し、
少なくとも二つの位置の値(P,P3.71,P3.72;P3.81,P3.82,P3.83)が算出されるように、これらの三つのデジタル信号(S3.51,S3.52,S3.53;S3.61,S3.62,S3.63)を組み合せ、そして、
これらの位置の値(P,P3.71,P3.72;P3.81,P3.82,P3.83)を互いに比較して、これらの位置の値(P,P3.71,P3.72;P3.81,P3.82,P3.83)の差が所定の限界値を上回った場合に、エラー通報(E3.20,E3.91,E3.1221,E4.1,E)を出力する、
ことを特徴とする誘導式位置センサーの動作方法。
【請求項8】
走査回路基板(1)上には、複数の受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)を有する、第一の受信トラック(1.1)と第二の受信トラック(1.2)が配置されており、
目盛部材(2)が、第一の目盛トラック(2.1)と第二の目盛トラック(2.2)を有し、
走査回路基板(1)と目盛部材(2)の間の相対的な運動が同じ場合に、第一の受信トラック(1.1)の受信導体(1.11,1.12,1.13)によって生成される信号周期の数が、第二の受信トラック(1.2)の受信導体(1.21,1.22,1.23)によって生成される信号周期の数よりも少ないことを特徴とする請求項7に記載の誘導式位置センサーの動作方法。
【請求項9】
位置の値(P3.81,P3.82,P3.83)を平均値演算器(3.102)に供給することを特徴とする請求項7又は8に記載の誘導式位置センサーの動作方法。
【請求項10】
電子回路(3)において、第二の受信トラック(1.2)の受信導体(1.21,1.22,1.23)で検出した信号(S1.21,S1.22,S1.23)から、先ずは三つのデジタル信号(S3.61,S3.62,S3.63)を生成して、
これらの三つのデジタル信号(S3.61,S3.62,S3.63)の組合せによって、少なくとも二つの位置の値(P3.81,P3.82,P3.83)を検出して、
これらの位置の値(P3.81,P3.82,P3.83)を平均値演算器(3.102)に供給する、
ことを特徴とする請求項9に記載の誘導式位置センサーの動作方法。
【請求項11】
平均値演算器(3.102)によって生成した平均値を比較回路部品(3.122)に供給することを特徴とする請求項9又は10に記載の誘導式位置センサーの動作方法。
【請求項12】
目盛部材(2)と走査回路基板(1)の間の相対的な運動時に、受信トラック(1.1;1.2)の受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)で信号(S1.11,S1.12,S1.13;S1.21,S1.22,S1.23)を検出して、それらの信号の位相のずれが、それぞれ60°又は120°であることを特徴とする請求項7から11までのいずれか一つに記載の誘導式位置センサーの動作方法。
【請求項13】
請求項1に記載の位置センサーを備えた測定システムであって、
データインタフェース(5.20,4.20)と、比較器(4.1)を備えた後続の電子機器(4)とを更に有し、データインタフェース(5.20,4.20)を介して、少なくとも二つの位置の値(P,P3.71,P3.72;P3.81,P3.82,P3.83)を比較器(4.1)に供給することが可能である測定システム。
【請求項14】
当該の二つの位置の値(P,P3.71,P3.72;P3.81,P3.82,P3.83)の差が所定の限界値を上回った場合に、後続の電子機器(4)によって、エラー通報(E)を出力することが可能である請求項13に記載の測定システム。
【請求項15】
誘導式位置センサーが、走査回路基板(1)と目盛部材(2)を有し、走査回路基板上には、複数の受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)を備えた、第一の受信トラック(1.1)と第二の受信トラック(1.2)が配置されており、目盛部材(2)が、第一の目盛トラック(2.1)と第二の目盛トラック(2.2)を有し、
後続の電子機器(4)が、結合回路(3.90)を有し、
走査回路基板(1)と目盛部材(2)の間の相対的な運動が同じ場合に、第一の受信トラック(1.1)の受信導体(1.11,1.12,1.13)によって生成可能な信号周期の数が、第二の受信トラック(1.2)の受信導体(1.21,1.22,1.23)によって生成可能な信号周期の数よりも少なく、
受信導体(1.11,1.12,1.13;1.21,1.22,1.23)の信号(S1.11,S1.12,S1.13;S1.21,S1.22,S1.23)から生成したデジタル形式の位置の値(P3.71,P3.72,P3.102)は、結合回路(3.90)で一つの位置の値(P)として組み合わせることが可能である、
請求項13又は14に記載の測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−502286(P2012−502286A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526434(P2011−526434)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【国際出願番号】PCT/EP2009/058989
【国際公開番号】WO2010/028883
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(390014281)ドクトル・ヨハネス・ハイデンハイン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング (115)
【氏名又は名称原語表記】DR. JOHANNES HEIDENHAIN GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【Fターム(参考)】