説明

貼り合せウェーハの検査装置

【課題】ピーリング検査を自動化して検査精度のバラツキ発生を抑制すると共に、検査に要するコストおよび時間を削減する。
【解決手段】貼り合せウェーハの表面に貼り付ける粘着テープを供給するテープ供給手段と、貼り合せウェーハの表面から剥離された粘着テープを回収するテープ回収手段と、テープ供給手段とテープ回収手段との間に張設される粘着テープの貼り付け面側で貼り合せウェーハを保持するウェーハ保持手段と、粘着テープを貼り合せウェーハの表面に押圧しながら貼り付け開始位置から貼り付け終了位置へと移動して粘着テープを貼り合せウェーハの表面に貼り付けるテープ貼り付け手段と、剥離開始位置から剥離終了位置へと移動して貼り合せウェーハの表面に貼り付けられた粘着テープを剥離するテープ剥離手段と、粘着テープの張力を調整する張力調整手段とを備えることを特徴とする貼り合せウェーハの検査装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貼り合せウェーハの検査に用いる装置に関し、特に、貼り合せウェーハの貼り合せ不良部分の有無の検査に用いる装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、貼り合せウェーハにおいて、貼り合せ界面に貼り合せ不良部分が存在すると、該貼り合せ不良部分が存在する部位では、デバイス製造プロセス中に活性層が剥離、脱落し易く、貼り合せ不良部分は、デバイス不良や発塵の原因となることが知られている。
【0003】
このため、デバイス製造プロセスにおける歩留まり向上を目的として、貼り合せウェーハの貼り合せ不良部分の有無を検査するための様々な方法が提案されている。
【0004】
具体的には、支持基板に貼り合せた活性層用基板を薄厚化し、支持基板上に活性層を形成してなる貼り合せウェーハの貼り合せ不良部分の有無を検査する方法として、活性層の表面の少なくとも一部に粘着テープを貼り付け、次いで粘着テープを剥離する方法(ピーリング検査)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このピーリング検査によれば、貼り合せ界面に貼り合せ不良部分が存在する場合、貼り合せ不良部分の上部に位置する活性層が粘着テープに付着して剥離除去されるので、粘着テープ剥離後の貼り合せウェーハ表面を観察することにより、貼り合せ不良部分の有無を検査することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−21408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上記従来のピーリング検査では、粘着テープの貼り付け手法および剥離手法については特に検討がなされておらず、人手作業で粘着テープの貼り付けおよび剥離を行う簡易的な実験レベルの検査手法として用いられているに過ぎなかった。
【0007】
このため、貼り合せウェーハをピーリング検査する際に、例えば粘着テープ貼り付け時の貼り合せウェーハ表面に対する粘着テープの押圧力が不均一となり、貼り合せウェーハと粘着テープとの間に気泡が混入して、気泡が存在する部分の直下における貼り合せ不良部分の検出が困難となることがあった。また、貼り合わせウェーハ表面に貼り付けた粘着テープの剥離時に、剥離力にバラツキが生じてしまい、実際には貼り合わせ界面に貼り合せ不良部分が存在するのにもかかわらず、検出されないなどの誤検出を生じる場合もあった。
【0008】
従って、従来のピーリング検査には、常に安定した検査条件で検査することができず、検査精度にバラツキを生じるため、貼り合わせウェーハの全数検査への適用が困難であるという問題があった。また、粘着テープの貼り付けおよび剥離を人手作業で行っていたため、検査に時間がかかり、検査コストが増加するという問題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明者らは、ピーリング検査を自動化して検査精度のバラツキ発生を抑制すると共に、検査に要する時間およびコストを削減することを想起し、粘着テープの貼り付け手法および剥離手法がピーリング検査に与える影響について鋭意研究を行って本発明を完成させた。
【0010】
即ち、この発明は上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の貼り合せウェーハの検査装置は、貼り合せウェーハの表面に粘着テープを貼り付けた後、該粘着テープを前記貼り合せウェーハの表面から剥離することで貼り合せ不良部分の有無を検査する貼り合せウェーハの検査装置であって、貼り合せウェーハの表面に貼り付ける粘着テープを供給するテープ供給手段と、前記貼り合せウェーハの表面から剥離された粘着テープを回収するテープ回収手段と、前記テープ供給手段と前記テープ回収手段との間に張設される粘着テープの貼り付け面側で前記貼り合せウェーハを保持するウェーハ保持手段と、貼り付け開始位置と貼り付け終了位置との間を往復移動可能に配設され、前記粘着テープを貼り合せウェーハの表面に押圧しながら前記貼り付け開始位置から前記貼り付け終了位置へと移動して粘着テープを貼り合せウェーハの表面に貼り付ける、テープ貼り付け手段と、剥離開始位置と剥離終了位置との間を往復移動可能に配設され、前記剥離開始位置から前記剥離終了位置へと移動して貼り合せウェーハの表面に貼り付けられた粘着テープを剥離する、テープ剥離手段と、前記粘着テープの張力を調整する張力調整手段とを備えることを特徴とする。このように、テープ貼り付け手段およびテープ剥離手段と、張力調整手段とを設ければ、粘着テープに所定の張力をかけつつ、所定の速度で粘着テープの貼り付けまたは剥離を行うことができるので、安定した検査条件でピーリング検査を行って検査精度のバラツキの発生を抑制することができる。また、テープ供給手段、テープ回収手段、ウェーハ保持手段、テープ貼り付け手段、テープ剥離手段および張力調整手段を設けることにより、これらの手段を連動させてピーリング検査の自動化を図ることができるので、ピーリング検査に要する時間およびコストを削減することができる。更に、テープ貼り付け手段で粘着テープを押圧しながら貼り合せウェーハの表面に貼り付けることができるので、貼り合せウェーハ表面に対する粘着テープの押圧力が不均一となるのを防止して、貼り合せ不良部分の上部に位置する活性層を確実に剥離することができる。従って、この貼り合せウェーハの検査装置を用いれば、貼り合せウェーハの全数検査を実施することができる。
なお、本発明者らの研究によれば、ピーリング検査により活性層が剥離する貼り合せ不良部分には、空隙などの非接合部分(ボイド欠陥)と貼り合わせの接合強度が弱い部分との双方が含まれていることが明らかになっている。
【0011】
ここで、本発明の貼り合せウェーハの検査装置は、前記粘着テープを挟んで前記ウェーハ保持手段と対向して配置され、前記貼り合せウェーハの表面に貼り付けられた粘着テープを介して前記貼り合せウェーハの少なくとも外周部を押圧する押圧手段を備えることが好ましい。貼り合せ不良部分は特に貼り合せウェーハの外周部で発生し易いので、押圧手段を設けてウェーハの外周部まで粘着テープを確実に貼り付ければ、より高い精度で貼り合せ不良部分を検出することができるからである。なお、本発明において、「外周部」とはウェーハの最外周からウェーハ中心に向かって5mmまでの部分を指す。
【0012】
また、本発明の貼り合せウェーハの検査装置は、前記ウェーハ保持手段が、保持される貼り合せウェーハの中心位置を軸中心として該貼り合せウェーハを回転させる回転機構を有することが好ましい。回転機構を設ければ、同一のウェーハに対して様々な方向から粘着テープの貼り付けおよび剥離をすることができ、ボイド欠陥の検出精度を更に高めることができるからである。また、二枚のウェーハを重ね合わせて貼り合わせる場合、貼り合わせ界面に発生する貼り合せ不良部分の殆どは、貼り合せ開始側とは反対の貼り合せ終了側である外周部付近に発生する。このため、回転機構を設ければ、貼り合せウェーハを回転させて貼り合せ不良部分が発生し易い貼り合せ終了側の領域のみを検査することが可能となり、検査時間および粘着テープ使用量を低減することもできる。
【0013】
更に、本発明の貼り合せウェーハの検査装置は、前記テープ剥離手段が、前記粘着テープの反力を測定する反力測定機構を有することが好ましい。反力測定機構を設ければ、測定した反力を利用して貼り合せウェーハの表面に対して与えた剥離力を確認することができるので、剥離条件の最適化や、検出精度のバラツキの発生の抑制を図ることができるからである。
【0014】
そして、本発明の貼り合せウェーハの検査装置は、前記粘着テープを剥離した後に貼り合せウェーハの表面を観察する表面検査手段を有することが好ましい。表面検査手段を設ければ、自動かつ高精度で貼り合せ不良部分の有無を判断することができるからである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の貼り合せウェーハの検査装置によれば、ピーリング検査を自動化して検査精度のバラツキ発生を抑制すると共に、検査に要する時間およびコストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に従う代表的な貼り合せウェーハ検査装置の構成を示す説明図である。
【図2】図1に示す貼り合せウェーハ検査装置を用いて貼り合せウェーハを検査する様子の一部を示す説明図であり、(a)はテープ貼り付け工程を示し、(b)は押圧工程を示し、(c)はテープ剥離工程を示し、(d)は回転工程を示す。
【図3】本発明の検査装置を構成する代表的な押圧手段を用いて貼り合せウェーハの外周部を押圧する様子を示す説明図である。
【図4】貼り合せウェーハを回転させて貼り合せウェーハに対する粘着テープの貼り付け方向を4回変化させる様子を示す説明図であり、(a)はウェーハ全面に対して粘着テープを貼り付けた場合を示し、(b)はウェーハ半部の表面に対して粘着テープを貼り付けた場合を示す。
【図5】本発明に従う他の貼り合せウェーハ検査装置の構成を示す説明図である。
【図6】図5に示す貼り合せウェーハ検査装置を用いて貼り合せウェーハを検査する様子の一部を示す説明図であり、(a)はテープ貼り付け工程を示し、(b)は押圧工程を示し、(c)はテープ剥離工程を示し、(d)は回転工程を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明の貼り合せウェーハの検査装置は、貼り合せウェーハの貼り合せ不良部分の有無の検査に用いられる。そして、本発明の貼り合せウェーハの検査装置では、貼り合せウェーハの表面に粘着テープを貼り付けた後、該粘着テープを貼り合せウェーハの表面から剥離した際に、ボイド欠陥が存在する部分および貼り合せ界面の接合強度の弱い部分(即ち、貼り合せ不良部分)の上部が粘着テープに付着して貼り合せウェーハから剥離除去されることを利用し、貼り合せ不良部分の有無を検査(ピーリング検査)する。即ち、本発明の貼り合せウェーハの検査装置では、粘着テープ剥離後の貼り合せウェーハ表面に剥離除去された部分があるか否か、或いは、粘着テープに剥離除去されたウェーハ部分が付着しているか否かに基づき、貼り合せ不良部分を検出する。
【0018】
なお、本発明の貼り合せウェーハの検査装置では、貼り合せ不良が存在する部分が粘着テープに付着して剥離除去される現象を利用しているので、本発明の検査装置で検査される貼り合せウェーハは、貼り合せ不良が存在する部分を粘着テープで剥離除去し得る、薄厚のウェーハ(活性層)が支持ウェーハ上に貼り合わされたウェーハである。具体的には、本発明の検査装置で検査される貼り合せウェーハとしては、例えば、支持ウェーハ上に貼り合された活性層を約50μm以下まで薄厚化して得た貼り合せウェーハを挙げることができる。そして、本発明の貼り合せウェーハの検査装置では、貼り合せウェーハの薄厚のウェーハ側の表面に粘着テープを貼り付けて検査を行う。
【0019】
ここで、本発明の貼り合せウェーハの検査装置の第一実施形態を図1および2に示す。図1に示す貼り合せウェーハ検査装置10は、貼り合せウェーハ11の表面に貼り付ける粘着テープ15を供給するテープ供給手段としてのテープ供給ローラ12と、貼り合せウェーハ11の表面から剥離された粘着テープ15を回収するテープ回収手段としてのテープ回収ローラ13と、貼り合せウェーハを保持するウェーハ保持手段としてのウェーハ保持ステージ16と、粘着テープ15を貼り合せウェーハ11の表面に貼り付けるテープ貼り付け手段としての貼り付けローラ17と、貼り合せウェーハ11の表面に貼り付けられた粘着テープ15を剥離するテープ剥離手段としての剥離ローラ18A,18Bと、粘着テープ15の反力を測定する反力測定機構としてのロードセル18Cと、貼り合せウェーハ11の表面に貼り付けられた粘着テープ15を介して貼り合せウェーハ11の外周部を押圧する押圧手段としての押さえ治具19とを備えている。また、貼り合せウェーハ検査装置10は、ウェーハの表面を観察する表面検査手段としての画像処理装置(図示せず)を備えている。
【0020】
なお、この貼り合せウェーハ検査装置10では、粘着テープ15は、テープ供給ローラ12とテープ回収ローラ13との間に複数(図1および2では5個)のスイングローラ14A,14B,14C,14D,14Eを介して張設されている。そして、この貼り合せウェーハ検査装置10では、スイングローラ14A,14Cが粘着テープ15の張力を一定となるように調整する張力調整手段として機能する。更に、粘着テープ15の貼り付け面(貼り合せウェーハ11に貼り付けられる粘着面)には、粘着面の乾燥を防止して粘着力を維持するためのセパレータ(剥離紙)20が貼り付けられており、該セパレータ20は、貼り合せウェーハ11への粘着テープ15の貼り付け前に粘着テープ15から剥がされ、スイングローラ14Fを介してセパレータ回収ローラ21に回収される。
【0021】
貼り合せウェーハ11は、貼り合せ不良部分が存在する部分を粘着テープ15で剥離除去し得る、薄厚のウェーハが支持ウェーハ上に貼り合わされたウェーハであり、例えば図3に示すように、支持ウェーハ11Aの上に活性層11Bが貼り合わされた構造を有する。
【0022】
テープ供給ローラ12およびテープ回収ローラ13は、回転可能に軸支されており、テープ供給ローラ12およびテープ回収ローラ13の回転速度は図示しない回転速度調整器で調整することができる。
【0023】
スイングローラ14A〜14Fは、粘着テープ15およびセパレータ20の延在方向を変化させており、平行移動(スイング)および回転可能に軸支されている。なお、この貼り合せウェーハ検査装置10では、特にスイングローラ14Aは、貼り合せウェーハ11の表面に粘着テープ15を貼り付ける際に平行移動して粘着テープ15の張力を一定に調整する張力調整手段として機能し、スイングローラ14Cは、貼り合せウェーハ11の表面から粘着テープ15を剥離する際に平行移動して粘着テープ15の張力を一定に調整する張力調整手段として機能する。また、スイングローラ14Eは、図1および2では貼り合わせウェーハ11の表面と略同一平面上に、貼り合せウェーハ11の表面に対して平行な方向(図1および2では左右方向)へ移動可能に配設されており、貼り合せウェーハ11の表面から粘着テープ15を剥離する際には、粘着テープ15を剥離する角度を調整する剥離角度調整手段としても機能する。そして、スイングローラの移動は、図示しないモータ等の既知の移動機構を用いて行うことができる。
【0024】
テープ供給ローラ12とテープ回収ローラ13との間に張り渡された粘着テープ15は、貼り合せウェーハ11の直径よりも大きい幅を有している。そして、粘着テープ15としては、貼り合せ不良部分が存在する部分を貼り合せウェーハから剥離除去することができる粘着力を有する既知のテープ、例えば、テープ基材がポリエチレン系基材であり、粘着剤がアクリル系粘着剤である、接着強度が2〜14N/mmの粘着テープを用いることができる。
【0025】
ウェーハ保持ステージ16は、少なくとも検査中に貼り合せウェーハ11の裏面を真空吸着して貼り合せウェーハ11を吸着保持するものであり、粘着テープ15の貼り付け面側(図1および2では下側)に配置されている。また、ウェーハ保持ステージ16には、図示しないモータ等の回転機構が設けられている。従って、この貼り合せウェーハ検査装置10では、貼り合せウェーハ11を、ウェーハ保持ステージ上に吸着保持した状態で貼り合せウェーハ11の中心位置を軸中心として回転させることができる。
【0026】
貼り付けローラ17は、粘着テープ15の貼り付け面とは反対側(図1および図2では上側)であって、図1および2では貼り合わせウェーハ11の表面と略同一平面上に、貼り合せウェーハ11の表面に対して平行な方向(図1および2では左右方向)へ移動可能に軸支されている。そして、この貼り付けローラ17は、貼り合せウェーハ11の直径よりも大きい幅を有しており、図2(a)に破線で示す貼り付け開始位置から、図2(a)に実線で示す貼り付け終了位置へと粘着テープ15を貼り合せウェーハ11の表面に押圧しながら移動することで、粘着テープ15を貼り合せウェーハ11の表面に貼り付ける。なお、貼り付けローラ17の移動は、図示しないモータ等の既知の移動機構を用いて行うことができる。因みに、本発明の貼り合せウェーハの検査装置では、テープ貼り付け手段として、貼り合せウェーハの上方に上下移動可能に配設されて貼り合せウェーハ全面を押圧可能な板状体、或いは、空気圧やゴム材等の弾性素材を使用したスタンプ機構などを用いることもできる。
【0027】
この貼り合せウェーハ検査装置10では、剥離ローラ18A,18Bと、ロードセル18Cとが剥離ユニット18を形成しており、剥離ローラは、下側剥離ローラ18Aと、粘着テープ15を挟んで下側剥離ローラ18Aの上側に配設された上側剥離ローラ18Bとで構成されている。
【0028】
ここで、下側剥離ローラ18Aは、粘着テープ15の貼り付け面側であって、図1および2では貼り合わせウェーハ11の表面と略同一平面上に、貼り合せウェーハ11の表面に対して平行な方向(図1および2では左右方向)へ移動可能に軸支されている。また、上側剥離ローラ18Bは、粘着テープ15の貼り付け面とは反対側(図1および図2では上側)に、貼り合せウェーハ11の表面に対して平行な方向(図1および2では左右方向)へ移動可能に軸支されている。そして、この剥離ローラ18A,18Bは、貼り合せウェーハ11の直径よりも大きい幅を有しており、図2(c)に破線で示す剥離開始位置から、図2(d)に実線で示す剥離終了位置へと移動することで、貼り合せウェーハ11の表面に貼り付けられた粘着テープ15を剥離する。なお、剥離ローラ18A,18Bの移動は、図示しないモータ等の既知の移動機構を用いて行うことができる。因みに、本発明の貼り合せウェーハの検査装置では、上側剥離ローラ18Bを設けずに下側剥離ローラ18Aのみをテープ剥離手段として用いても良い。
【0029】
ロードセル18Cは、下側剥離ローラ18Aと一体的に配設され、粘着テープ15の剥離時に下側剥離ローラ18Aが粘着テープ15から受ける反力(図1および2では左方向に働く力)を測定して、粘着テープ15の剥離力を算出するものである。
【0030】
押さえ治具19は、粘着テープ15の貼り付け面とは反対側に、粘着テープ15を挟んでウェーハ保持ステージ16および貼り合せウェーハ11と対向して配置されており、粘着テープ15側の先端に押圧部19Aが形成されたクランク形状を有している。なお、押圧部19Aは、図1および2では貼り合せウェーハ11の外周部の上方に位置している。
【0031】
そして、この押さえ治具19は、図2(b)に破線で示す待避位置から、図2(b)に実線で示す押圧位置へと移動し、その後、粘着テープ15を介して貼り合せウェーハ11の外周部を押圧部19Aで押圧しながら回転することで、粘着テープ15を貼り合せウェーハ11の表面外周部まで確実に貼り付ける。なお、押さえ治具19の移動および回転は、図示しないモータ等の既知の移動・回転機構を用いて行うことができる。
【0032】
ここで、一般に貼り合せ不良部分は貼り合せウェーハの貼り合せ終端側(即ち、外周側)に発生し易いので、押さえ治具19で押圧する貼り合せウェーハ11の外周部の範囲は、少なくともウェーハの最外周からウェーハ中心に向かって5mmまでの部分の範囲とすることが好ましい。
【0033】
また、押圧部は、図1および2に示すような断面四角形の円柱部材としても良いが、貼り合せウェーハ11の活性層11Bの外周縁まで粘着テープを確実に貼り付けると共に、貼り合せウェーハ11のテラス部11Cに存在するゴミ等も粘着テープ15に付着させて除去する観点からは、図3に示すような、直径の違う段差状円柱部材19A’とすることが好ましい。
【0034】
因みに、本発明の貼り合せウェーハの検査装置では、表面に粘着テープが貼り付けられた貼り合せウェーハの少なくとも外周部を押圧することができれば、押圧手段として、貼り合せウェーハの上方に上下移動可能に配設されて貼り合せウェーハ全面を押圧可能な板状体や、空気圧やゴム材などの弾性素材を使用したスタンプ機構などを用いることもできる。
【0035】
画像処理装置は、例えばカメラ等を用いて貼り合せウェーハ11の表面(活性層11B)が剥離している部分があるか否かを検出する装置である。なお、画像処理装置としては、具体的には、カメラで撮影し保存したデータを画像解析して剥離している部分の有無を判定する装置を用いることができる。
【0036】
そして、上述した構成を有する貼り合せウェーハ検査装置10では、以下のようにして貼り合せ不良部分の有無が検査される。
【0037】
まず、ウェーハ保持ステージ16の上に貼り合せウェーハ11を吸着保持した後(ウェーハ保持工程)、図2(a)に示すように、貼り付けローラ17を、破線で示す貼り付け開始位置から実線で示す貼り付け終了位置へ(図2(a)では右方向へ)と等速で移動させ、貼り合せウェーハ11の表面に粘着テープ15を押圧しながら貼り付ける(テープ貼り付け工程)。この際、テープ供給ローラ12が、貼り付けローラ17の移動に合わせて粘着テープ15を適当な速度で供給すると共に(テープ供給工程)、スイングローラ14Aが、粘着テープ15の張力を一定に維持する方向(図2(a)では左方向)に移動して、粘着テープ15の張力を調整する。なお、このテープ貼り付け工程では、押さえ治具19は上方の待避位置にあるので、押さえ治具19と貼り付けローラ17とが干渉することはない。
【0038】
次に、図2(b)に示すように、押さえ治具19を破線で示す待避位置から、実線で示す押圧位置へ(図2(b)では下方向へ)と移動させる。そして、その後、押さえ治具19を回転させ、粘着テープ15を介して貼り合せウェーハ11の外周部を押圧部19Aで押圧する(押圧工程)。この際、貼り付けローラ17およびスイングローラ14Eは、貼り合せウェーハ11の表面と略同一平面上に位置しているので、粘着テープ15が自然に剥がれることはない。
【0039】
更にその後、図2(c)に示すように、押さえ治具19を破線で示す押圧位置から、実線で示す待避位置へ(図2(c)では上方向へ)と移動させる。そして、押さえ治具19を移動させた後に、スイングローラ14E、剥離ローラ18A,18Bおよびロードセル18Cを、図2(c)に破線で示す剥離開始位置から図2(d)に実線で示す剥離終了位置へ(図2(c)および(d)では右方向へ)と等速で移動させ、貼り合せウェーハ11の表面に貼り付けられた粘着テープ15を剥離する(テープ剥離工程)。この際、テープ回収ローラ13が、剥離ローラ18A,18Bの移動に合わせて剥離された粘着テープ15を適当な速度で回収すると共に(テープ回収工程)、スイングローラ14Cが、粘着テープ15の張力を一定に維持する方向(図2(c)では左方向)に移動して、粘着テープ15の張力を調整する。また、ロードセル18Cが反力を測定して剥離力を算出する。なお、このテープ剥離工程では、押さえ治具19は上方の待避位置に移動するので、押さえ治具19と剥離ローラ18A,18B等とが干渉することはない。また、剥離ローラ18A,18Bと共にスイングローラ14Eが貼り合せウェーハ11の表面に平行な方向に等速で移動しているので、剥離ローラ18A,18Bを図2(c)では上方向に移動させて粘着テープ15を剥離する場合とは異なり、粘着テープ15を、角度(剥離角度)および剥離点から剥離ローラ18A,18Bまでの長さ(剥離長さ)一定で剥離することができる。従って、剥離力にバラツキが生じるのを抑制することができる。
【0040】
そして、粘着テープ15を剥離した後の貼り合せウェーハ11の表面状態を図示しない画像処理装置で観察し、活性層11Bが剥離した部分が存在するか否か、即ち貼り合せ不良部分が存在しているか否かを検査する(表面検査工程)。なお、貼り合せ不良部分の有無は、粘着テープ15を観察して判断しても良い。
【0041】
その後、任意に、図2(d)に示すようにウェーハ保持ステージ16を例えば90°回転させ(回転工程)、更に、貼り付けローラ17を貼り付け開始位置へと戻し、且つ、スイングローラ14E、ロードセル18Cと共に剥離ローラ18A,18Bを剥離開始位置へと戻した後に(図示せず)、テープ供給工程、テープ貼り付け工程、押圧工程、テープ剥離工程、テープ回収工程および表面検査工程を繰り返す。そして、図4(a)に示すように、同一の貼り合せウェーハ11に対して粘着テープ15の貼り付け方向および剥離方向が90°ずつずれるように貼り合せウェーハ11を回転させて計4回貼り合せ不良部分の有無を検査する。なお、図4では、粘着テープ15を貼り合せウェーハ11に貼り付けた際の貼り付け面は傾斜線部で示されており、粘着テープ15剥離後の貼り付け面の跡は破線で示されている。因みに、本発明の貼り合せウェーハの検査装置では、貼り合せウェーハを回転させる角度は適宜調整することができる。
【0042】
そして、上述のようにして貼り合せウェーハ検査装置10で貼り合せ不良部分の検査を行えば、テープ貼り付け工程およびテープ剥離工程において、テープ供給ローラ12およびテープ回収ローラ13を用いて供給した粘着テープ15の貼り付けおよび剥離を粘着テープの張力が一定の状態で行うことができるので、ピーリング検査を自動化してピーリング検査に要するコストおよび時間を低減することができる。また、安定した検査条件でピーリング検査を行って検査精度のバラツキの発生を抑制することができる。更に、押圧工程において、押さえ治具19を用いて貼り合せウェーハ11の外周部まで粘着テープ15を確実に貼り付けているので、より高い精度で貼り合せ不良部分を検出することができる。また、回転工程において、回転機構を用いて貼り合せウェーハ11を回転させ、同一のウェーハに対して様々な方向から粘着テープの貼り付けおよび剥離をしているので、同一方向のみから粘着テープの貼り付けおよび剥離を行った場合と比較して、貼り合せ不良部分の検出精度を更に高めることができる。更に、ロードセル18Cで剥離力を測定しているので、貼り合せウェーハの表面に対して与えた剥離力を確認することができ、剥離条件の最適化や、検出精度のバラツキの発生の抑制を図ることができる。具体的には、ロードセル18Cで測定した剥離力に基づき、一定の剥離力で粘着テープ15を剥離することができるように、或いは、ウェーハ表面や活性層の厚さに応じた最適な剥離条件で粘着テープ15を剥離することができるように、剥離ローラ18A,18Bの移動速度を制御したりすることができる。因みに、この貼り合せウェーハ検査装置10では、回転機構を用いて貼り合せウェーハ11を回転させることで、貼り合せ不良部分が発生し易い貼り合せ終了側の領域のみに粘着テープを貼り付け、貼り合せ終了側の領域のみを検査することも可能である。従って、この貼り合せウェーハ検査装置10では、貼り合せ不良部分が発生し易い貼り合せ終了側の領域のみを検査して、検査時間および粘着テープ使用量を低減することもできる。
【0043】
なお、上記一例では貼り合せウェーハの全面に対して粘着テープを貼り付けたが、図4(b)に示すように、貼り合せウェーハ11の全面に対して粘着テープを貼り付けることなく、例えばウェーハ半部の表面のみに貼り付け、粘着テープ15の貼り付け方向および剥離方向を異ならせながら検査を行っても良い。このようにすれば、貼り合せウェーハの全面に対して粘着テープを貼り付ける場合と比較し、粘着テープの使用量を削減することができる。また、回転機構で貼り合せウェーハ11を回転させつつ、少しずつ送り出した(微小送りした)粘着テープ15を、押さえ治具19を用いて貼り合せウェーハ11の外周部のみに貼り付ければ、粘着テープの使用量を削減しつつ、貼り合せ不良が発生し易い外周部のみを検査することができる。
【0044】
次に、本発明の貼り合せウェーハの検査装置の第二実施形態を図5および6に示す。この第二実施形態の貼り合せウェーハ検査装置30は、粘着テープ15の剥離時にスイングローラ14C,14Eが移動しない点、検査装置の幅方向に見て、剥離ユニット18が貼り合せウェーハ11を挟んで貼り付けローラ17とは反対側(図5および6では右側)に配設されており、剥離開始位置が図6(c)に破線で示す位置であり、剥離終了位置が図6(d)に実線で示す位置である点、並びに、ロードセル18C、セパレータ20、スイングローラ14Fおよびセパレータ回収ローラ21が用いられていない点で先の第一実施形態の貼り合せウェーハ検査装置10と構成が異なり、他の点では貼り合せウェーハ検査装置10と同様の構成を有している。なお、図5および6では、第一実施形態と同一の部材には同一の符号を用いている。
【0045】
そして、上述した構成を有する貼り合せウェーハ検査装置30では、以下のようにして貼り合せ不良部分の有無が検査される。
【0046】
まず、ウェーハ保持ステージ16の上に貼り合せウェーハ11を吸着保持した後(ウェーハ保持工程)、図6(a)に示すように、貼り付けローラ17を、破線で示す貼り付け開始位置から実線で示す貼り付け終了位置へ(図6(a)では右方向へ)と等速で移動させ、貼り合せウェーハ11の表面に粘着テープ15を押圧しながら貼り付ける(テープ貼り付け工程)。この際、テープ供給ローラ12が、貼り付けローラ17の移動に合わせて粘着テープ15を適当な速度で供給すると共に(テープ供給工程)、スイングローラ14Aが、粘着テープ15の張力を一定に維持する方向(図6(a)では左方向)に移動して、粘着テープ15の張力を調整する。なお、このテープ貼り付け工程では、押さえ治具19は上方の待避位置にあるので、押さえ治具19と貼り付けローラ17とが干渉することはない。
【0047】
次に、図6(b)に示すように、押さえ治具19を破線で示す待避位置から、実線で示す押圧位置へ(図6(b)では下方向へ)と移動させる。そして、その後、押さえ治具19を回転させ、粘着テープ15を介して貼り合せウェーハ11の外周部を押圧部19Aで押圧する(押圧工程)。この際、貼り付けローラ17およびスイングローラ14Eは、貼り合せウェーハ11の表面と略同一平面上に位置しているので、粘着テープ15が自然に剥がれることはない。
【0048】
更にその後、図6(c)に示すように、押さえ治具19を破線で示す押圧位置から、実線で示す待避位置へ(図6(c)では上方向へ)と移動させる。そして、押さえ治具19を移動させた後に、貼り付けローラ17を、図6(c)に破線で示す貼り付け終了位置から図6(d)に実線で示す貼り付け開始位置へ(図6(c)および(d)では左方向へ)と等速で移動させると共に、剥離ローラ18Aおよび18Bを、図6(c)に破線で示す剥離開始位置から図6(d)に実線で示す剥離終了位置へ(図6(c)および(d)では左方向へ)と等速で移動させ、貼り合せウェーハ11の表面に貼り付けられた粘着テープ15を剥離する(テープ剥離工程)。この際、テープ供給ローラ12が、剥離ローラ18A,18Bの移動に合わせて剥離された粘着テープ15を適当な速度で巻き戻すと共に、スイングローラ14Aが、粘着テープ15の張力を一定に維持する方向(図6(c)では右方向)に移動して、粘着テープ15の張力を調整する。なお、このテープ貼り付け工程では、押さえ治具19は上方の待避位置に移動するので、押さえ治具19と剥離ローラ18A,18B等とが干渉することはない。また、剥離ローラ18A,18Bと共に貼り付けローラ17が貼り合せウェーハ11の表面に平行な方向に等速で移動しているので、貼り付けローラ17および剥離ローラ18A,18Bを図6(c)では上方向に移動させて粘着テープ15を剥離する場合とは異なり、粘着テープ15を、角度(剥離角度)および剥離点から剥離ローラ18A,18Bまでの長さ(剥離長さ)一定で剥離することができる。従って、剥離力にバラツキが生じるのを抑制することができる。
【0049】
そして、剥離した粘着テープ15をテープ回収ローラ13で回収すると共に(テープ回収工程)、粘着テープ15を剥離した後の貼り合せウェーハ11の表面状態を図示しない画像処理装置で観察し、活性層11Bが剥離した部分が存在するか否か、即ち貼り合せ不良部分が存在しているか否かを検査する(表面検査工程)。
【0050】
その後、任意に、図6(d)に示すようにウェーハ保持ステージ16を例えば90°回転させ(回転工程)、更に、剥離ローラ18A,18Bを剥離開始位置へと戻した後に(図示せず)、テープ供給工程、テープ貼り付け工程、押圧工程、テープ剥離工程、テープ回収工程および表面検査工程を繰り返す。そして、図4(a)に示すように、同一の貼り合せウェーハ11に対して粘着テープ15の貼り付け方向および剥離方向を90°ずつ異ならせて計4回貼り合せ不良部分の有無を検査する。
【0051】
そして、上述のようにして貼り合せウェーハ検査装置30で貼り合せ不良部分の検査を行えば、貼り合せウェーハ検査装置10で貼り合せ不良部分の検査を行った場合と同様の効果を得ることができる。
【0052】
以上、本発明の貼り合せウェーハの検査装置について、第一実施形態および第二実施形態を用いて説明したが、本発明の貼り合せウェーハの検査装置は、上記実施形態に限定されることはなく、本発明の貼り合せウェーハの検査装置には、適宜変更を加えることができる。
【実施例】
【0053】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0054】
(実施例1)
同一ロットから作製した、直径200mm、活性層厚み20μm、酸化膜層(Box層)5μmの7枚の貼り合せウェーハに対し、図1に示す貼り合せウェーハ検査装置10を用いて全自動でピーリング検査を行った。なお、検査の実施に当たっては、回転工程は実施せずに、粘着テープの貼り付けおよび剥離は同一方向に2回繰り返した。
そして、検出された貼り合せ不良部分の数の平均値を算出したところ、貼り合せウェーハ1枚あたり0.4個であった。
【0055】
(実施例2)
実施例1と同様にして作製した7枚の貼り合せウェーハに対し、図1に示す貼り合せウェーハ検査装置10を用いて全自動でピーリング検査を行った。なお、検査の実施に当たっては、回転工程を実施し、粘着テープの貼り付けおよび剥離は、図4(b)に示すように粘着テープの貼り付け方向および剥離方向を90°ずつ異ならせて計4回行った。
そして、検出された貼り合せ不良部分の数の平均値を算出したところ、貼り合せウェーハ1枚あたり1.1個であった。
【0056】
実施例1および2より、回転機構を用いて貼り合せウェーハを回転させ、同一のウェーハに対して様々な方向から粘着テープの貼り付けおよび剥離をすれば、貼り合せ不良部分の検出精度を更に高め得ることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明の貼り合せウェーハの検査装置によれば、ピーリング検査を自動化してピーリング検査に要するコストおよび時間を低減することができる。
【符号の説明】
【0058】
10 貼り合せウェーハ検査装置
11 貼り合せウェーハ
11A 支持ウェーハ
11B 活性層
11C テラス部
12 テープ供給ローラ
13 テープ回収ローラ
14A,14B,14C,14D,14E,14F スイングローラ
15 粘着テープ
16 ウェーハ保持ステージ
17 貼り付けローラ
18 剥離ユニット
18A 下側剥離ローラ
18B 上側剥離ローラ
18C ロードセル
19 押さえ治具
19A,19A’ 押圧部
20 セパレータ
21 セパレータ回収ローラ
30 貼り合せウェーハ検査装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貼り合せウェーハの表面に粘着テープを貼り付けた後、該粘着テープを前記貼り合せウェーハの表面から剥離することで貼り合せ不良部分の有無を検査する貼り合せウェーハの検査装置であって、
貼り合せウェーハの表面に貼り付ける粘着テープを供給するテープ供給手段と、
前記貼り合せウェーハの表面から剥離された粘着テープを回収するテープ回収手段と、
前記テープ供給手段と前記テープ回収手段との間に張設される粘着テープの貼り付け面側で前記貼り合せウェーハを保持するウェーハ保持手段と、
貼り付け開始位置と貼り付け終了位置との間を往復移動可能に配設され、前記粘着テープを貼り合せウェーハの表面に押圧しながら前記貼り付け開始位置から前記貼り付け終了位置へと移動して粘着テープを貼り合せウェーハの表面に貼り付ける、テープ貼り付け手段と、
剥離開始位置と剥離終了位置との間を往復移動可能に配設され、前記剥離開始位置から前記剥離終了位置へと移動して貼り合せウェーハの表面に貼り付けられた粘着テープを剥離する、テープ剥離手段と、
前記粘着テープの張力を調整する張力調整手段と、
を備えることを特徴とする、貼り合せウェーハの検査装置。
【請求項2】
前記粘着テープを挟んで前記ウェーハ保持手段と対向して配置され、前記貼り合せウェーハの表面に貼り付けられた粘着テープを介して前記貼り合せウェーハの少なくとも外周部を押圧する押圧手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載の貼り合せウェーハの検査装置。
【請求項3】
前記ウェーハ保持手段が、保持される貼り合せウェーハの中心位置を軸中心として該貼り合せウェーハを回転させる回転機構を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の貼り合せウェーハの検査装置。
【請求項4】
前記テープ剥離手段が、前記粘着テープの反力を測定する反力測定機構を有することを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の貼り合せウェーハの検査装置。
【請求項5】
前記粘着テープを剥離した後に貼り合せウェーハの表面を観察する表面検査手段を有することを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の貼り合せウェーハの検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−44117(P2012−44117A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−186508(P2010−186508)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(302006854)株式会社SUMCO (1,197)
【Fターム(参考)】