説明

車両メンテナンス支援装置

【課題】煩雑な操作をともなうことなく最適なタイミングで自車両のメンテナンスの案内が行われるようにすることができ、操作性および利便性を向上させることができる「車両メンテナンス支援装置」を提供すること。
【解決手段】既に行われた最新のメンテナンスに対する次回のメンテナンスがメンテナンス周期に達する前に行われたと推測されるに足りる諸条件が満足された場合に、問い合わせ手段38によってメンテナンスを行ったか否かをユーザに問い合わせ、この問い合わせに対してメンテナンスを行った旨の応答がなされた場合には、初期化手段40によって測定手段34の測定結果を初期化すること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両メンテナンス支援装置に係り、特に、自車両のメンテナンスを支援するのに好適な車両メンテナンス支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車載用ナビゲーション装置の中には、オイル交換等の自車両のメンテナンスを定期的に行うためのメンテナンス周期を記憶しておき、記憶されたメンテナンス周期ごとにユーザにメンテナンスを促す案内を行うことによって、自車両のメンテナンスを支援する機能を備えたものがあった。
【0003】
この種の機能によるメンテナンスの案内としては、例えば、メンテナンスの対象となる車両部品を交換、補充または点検すべき旨のメッセージを車内のディスプレイに表示することが行われていた。
【0004】
なお、メンテナンス周期としては、自車両のメンテナンスを1回行ってから次に行うまでに自車両が走行すべき距離(所要走行距離)や経過すべき時間(所要経過時間)が用いられていた。このメンテナンス周期は、メンテナンスの対象となる車両部品(例えば、エンジンオイル等)の製品寿命等を考慮して設定されることが多かった。
【0005】
このようなメンテナンスを支援する機能においては、最新のメンテナンスが行われてからの自車両の走行距離や経過時間を累積的に測定して、走行距離や経過時間の測定結果がメンテナンス周期に達した場合にメンテナンスの案内を行うようにすることによって、好適なタイミングでユーザが自車両のメンテナンスを行うことを支援するようになっていた。
【0006】
【特許文献1】特開2006−21570号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ユーザは、自車両の利用態様として、必ずしもメンテナンスの案内が行われてからメンテナンスを行うとは限らず、そのような案内を待たずにメンテナンスを行う場合があった。
【0008】
ここで、第1の例として、エンジンオイルを対象としたメンテナンス周期として、所要走行距離5000kmが設定されて記憶されている場合を考える。
【0009】
この場合に、例えば、エンジンオイルを対象とした最新のオイル交換を行ったガソリンスタンドAからの自車両の走行距離が4900kmの地点で、自車両が給油のためにガソリンスタンドB(Aと同一の場合もあり得る)に入った際には、ユーザは、走行距離に基づく自身の判断やガソリンスタンドBの店員のアドバイス等によって、ガソリンスタンドBにおいて更に新たなオイル交換を行う可能性は十分にある。
【0010】
そして、このような場合に、今回のオイル交換が行われたガソリンスタンドBからの走行距離が1000kmに過ぎないにもかからわず、現在測定されている走行距離の測定開始地点であるガソリンスタンドAからの走行距離が5000kmの地点においてオイル交換の案内がなされた場合には、ユーザにとって無用なオイル交換が促されることになり、実情に沿わないことになる。
【0011】
また、第2の例として、第1の例と同様に、エンジンオイルを対象としたメンテナンス周期として、所要経過時間1年が設定されて記憶されている場合を考える。
【0012】
この場合に、例えば、最新のオイル交換を行った時点からの経過時間が11ヶ月の時点で、自車両が給油のためにガソリンスタンドCに入った場合には、ユーザは、自身の判断やガソリンスタンドCの店員のアドバイス等によって、ガソリンスタンドCにおいて更に新たなオイル交換を行う可能性は十分にある。
【0013】
そして、このような場合に、ガソリンスタンドCにおける今回のオイル交換が行われた時点からの経過時間が1ヶ月に過ぎないにもかからわず、現在測定されている経過時間の測定開始時点である前回のオイル交換を行った時点(すなわち、前記最新のオイル交換を行った時点)から12ヶ月の時点においてオイル交換の案内がなされた場合には、第1の例の場合と同様に、やはり、ユーザにとって無用なオイル交換が促されることになる。
【0014】
これらの状況を回避するためには、メンテナンス周期に達したか否かの判断材料となる最新(前回)のメンテナンスを行った地点からの自車両の走行距離の測定結果(第1の例の場合)、あるいは、最新(前回)のメンテナンスを行った時点からの経過時間の測定結果(第2の例の場合)を初期化する必要がある。
【0015】
しかしながら、このような初期化の処理は、ユーザに対して、例えば、図4〜図6に示すような複数の階層の操作画面1,2,3に順次遷移することによる複数回の入力操作を強いる結果となっていた。
【0016】
なお、図4は、メニュー画面1であり、このメニュー画面1には、複数のメニュー項目(詳細は図示せず)が表記された操作ボタン5が、リモコンやタッチパネル等の入力手段を用いた入力操作によって選択可能な状態として表示されている。ユーザは、このメニュー画面1において、メンテナンス情報の表示に移行するための操作ボタン5Aを選択することにより、図5に示す操作画面2に遷移することができるようになっている。
【0017】
次に、図5は、第1のメンテナンス情報画面2とされており、この第1のメンテナンス情報画面2には、自車両のメンテナンスの対象となる車両部品の名称が表記された複数個の操作ボタン6が、前記入力手段を用いた入力操作によって選択可能な状態として一覧表示されている。また、各操作ボタン6上には、それぞれの操作ボタン6に対応する車両部品のメンテナンス情報として、当該車両部品の最新(前回)の交換実施地点からの走行距離と、当該車両部品の最新(前回)の交換実施日とが表示されている。
【0018】
ユーザは、この第1のメンテナンス情報画面2から、所望の1個の車両部品の項目に対応する操作ボタン6を選択することによって、図6に示す操作画面3に遷移することができるようになっている。
【0019】
また、第1のメンテナンス情報画面2には、メンテナンス情報として管理される車両部品を追加登録するための操作ボタン9が表示されており、ユーザは、この操作ボタン9を選択することによって、車両部品を追加するための入力操作に移行することが可能とされている。
【0020】
次に、図6は、第2のメンテナンス情報画面3とされており、この第2のメンテナンス情報画面3には、第1のメンテナンス情報画面2において選択された項目に対応する車両部品についての詳細なメンテナンス情報が一覧表示されている。
【0021】
具体的には、第2のメンテナンス情報画面3には、項目情報欄7が含まれており、この項目情報欄7には、第2のメンテナンス情報画面3におけるメンテナンス情報の表示対象となる車両部品の名称(図6におけるエンジンオイル)が表示されている。
【0022】
また、第2のメンテナンス情報画面3には、第1の交換サイクル情報欄8が含まれており、この第1の交換サイクル情報欄8には、項目情報欄7に表示されている車両部品を対象とした現在設定されているメンテナンス周期(交換サイクル)として、前記所要走行距離(図6における5000km)が表示されている。この第1の交換サイクル情報欄8は、操作ボタン8Aを備えており、ユーザは、この操作ボタン8Aを操作することによって、欄8内に表示されている所要走行距離を変更することが可能とされている。
【0023】
さらに、第2のメンテナンス情報画面3には、第2の交換サイクル情報欄10が含まれており、この第2の交換サイクル情報欄10には、項目情報欄7に表示されている車両部品についての現在設定されているメンテナンス周期(交換サイクル)として、前記所要経過時間(図6における1年)が表示されている。この第2の交換サイクル情報欄10は、操作ボタン10Aを備えており、ユーザは、この操作ボタン10Aを操作することによって、欄10内に表示されている所要経過時間を変更することが可能とされている。
【0024】
さらにまた、第2のメンテナンス情報画面3には、走行距離情報欄11が含まれており、この走行距離情報欄11には、項目情報欄7に表示されている車両部品を対象とした最新(前回)のメンテナンス(図6におけるオイル交換)が行われた地点からの自車両の走行距離が表示されている。
【0025】
この走行距離情報欄11は、操作ボタン11Aを備えており、ユーザは、この操作ボタン11Aを操作して欄11内に表示されている走行距離を0kmに変更することによって、前述した第1の例における初期化を行うことができるようになっている。
【0026】
また、第2のメンテナンス情報画面3には、交換実施日情報欄12が含まれており、この交換実施日情報欄12には、項目情報欄7に表示されている車両部品を対象とした最新(前回)のメンテナンス(図6におけるオイル交換)が行われた日(実施日)が表示されている。
【0027】
この交換実施日情報欄12は、操作ボタン12Aを備えており、ユーザは、この操作ボタン12Aを操作して欄12内に表示されている実施日を更新(変更)することによって、第2の例における初期化を行うことができるようになっている。
【0028】
このように、従来は、次回のメンテナンスが、メンテナンス周期に達する前に行われた場合において、前記走行距離の測定結果の初期化、または、前記経過時間の測定結果の初期化のために、ユーザの煩雑な操作を要することを余儀なくされていた。
【0029】
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、煩雑な操作をともなうことなく最適なタイミングで自車両のメンテナンスの案内が行われるようにすることができ、操作性および利便性を向上させることができる車両メンテナンス支援装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0030】
前述した目的を達成するため、本発明に係る車両メンテナンス支援装置は、自車両に搭載され、前記自車両を構成する車両部品の交換、補充および点検の少なくとも1つを含む前記自車両のメンテナンスを支援するための車両メンテナンス支援装置であって、前記自車両のメンテナンスを行ってから当該メンテナンスを次に行うまでの間に前記自車両が走行すべき距離および経過すべき時間の少なくとも一方を、メンテナンス周期として記憶するメンテナンス周期記憶手段と、前記自車両の最新のメンテナンスが行われたことを検知した上で、前記最新のメンテナンスが行われた地点からの前記自車両の走行距離および前記最新のメンテナンスが行われた時点からの経過時間の少なくとも一方を累積的に測定する測定手段と、この測定手段の測定結果が、前記メンテナンス周期記憶手段に記憶された前記メンテナンス周期に達した場合に、前記最新のメンテナンスの次回のメンテナンスの案内を行う案内手段と、自車位置を検出する自車位置検出手段と、前記測定手段による測定結果が、前記メンテナンス周期に達しておらず、当該測定結果の前記メンテナンス周期に対する不足量が所定量以下であり、かつ、前記自車位置検出手段による検出結果が、前記自車両のメンテナンスを行い得る所定の施設の位置を示しており、さらに、当該所定の施設において、前記自車両のエンジンが停止されてその後に再駆動されたことを条件として、ユーザに対して、当該所定の施設において前記自車両のメンテナンスを行ったか否かの問い合わせを、ユーザからの応答が可能な状態として行う問い合わせ手段と、この問い合わせ手段による問い合わせに対してユーザが当該所定の施設における前記自車両のメンテナンスを行った旨を応答した場合に、前記測定手段の測定結果を初期化する初期化手段とを備えたことを特徴としている。
【0031】
そして、このような構成によれば、測定手段において検知されている最新のメンテナンスに対する次回のメンテナンスが、メンテナンス周期に達する前に既に行われたと推測するに足る諸条件が満足された場合に、問い合わせ手段によってメンテナンスが行われたか否かをユーザに問い合わせることができ、この問い合わせに対してメンテナンスが行われた旨の応答がなされた場合には、初期化手段によって測定手段の測定結果を初期化することができるので、煩雑な操作をともなうことなく最適なタイミングで自車両のメンテナンスの案内が行われるようにすることができる。
【0032】
また、車両メンテナンス支援装置本体は、前記自車両を構成する複数個の車両部品を対象とした前記自車両のメンテナンスを支援するように形成され、前記メンテナンス周期記憶手段は、前記複数個の車両部品ごとのメンテナンス周期を個別に記憶するように形成され、前記測定手段は、前記複数個の車両部品ごとに、前記最新のメンテナンスが行われた地点からの前記自車両の走行距離および前記最新のメンテナンスが行われた時点からの経過時間の少なくとも一方を累積的に測定するように形成され、前記案内手段は、前記複数個の車両部品における任意の車両部品に対応する前記測定手段の測定結果が、前記メンテナンス周期記憶手段に記憶された当該任意の車両部品に対応する前記メンテナンス周期に達した場合に、当該任意の車両部品についての前記最新のメンテナンスの次回のメンテナンスの案内を行うように形成され、前記問い合わせ手段は、前記任意の車両部品に対応する前記測定手段による測定結果が、当該任意の車両部品に対応する前記メンテナンス周期に達しておらず、当該測定結果の当該メンテナンス周期に対する不足量が当該任意の車両部品に対応する所定量以下であり、かつ、前記自車位置検出手段による検出結果が、前記任意の車両部品を対象とした前記自車両のメンテナンスを行い得る所定の施設の位置を示しており、さらに、当該所定の施設において、前記自車両のエンジンが停止されてその後に再駆動されたことを条件として、ユーザに対して、当該所定の施設において前記任意の車両部品を対象とした前記自車両のメンテナンスを行ったか否かの問い合わせを、ユーザからの応答が可能な状態として行うように形成され、前記初期化手段は、前記問い合わせ手段による問い合わせに対してユーザが当該所定の施設における前記任意の車両部品を対象とした前記自車両のメンテナンスを行った旨を応答した場合に、当該任意の車両部品に対応する前記測定手段の測定結果を初期化するように形成されていることが好ましい。
【0033】
そして、このような構成によれば、初期化手段による測定手段の測定結果の初期化を、車両部品ごとに行うことができるので、煩雑な操作をともなうことなく車両部品ごとに最適なタイミングで自車両のメンテナンスの案内が行われるようにすることができる。
【0034】
さらに、前記所定の施設において前記自車両のエンジンが停止されてから再駆動されるまでの間の時間を計測する計時手段を備え、前記問い合わせ手段は、前記計時手段によって計測された前記時間が閾値時間以上であることを更なる条件として、前記問い合わせを行うように形成されていることが好ましい。
【0035】
そして、このような構成によれば、測定手段において検知されている最新のメンテナンスに対する次回のメンテナンスがメンテナンス周期に達する前に既に行われたと推測するに足る更なる条件として、自車両のエンジンが停止されてから再駆動されるまでの間の時間が閾値時間以上であることが満足された上で、問い合わせ手段による問い合わせ行うようにすることができるので、無用な問い合わせが行われることを回避することができ、快適性を向上させることができる。
【0036】
さらにまた、前記所定の施設は、前記自車両のメンテナンスを取り扱う店舗とされ、前記問い合わせ手段は、当該店舗における前記自車両のエンジンが停止された時刻が当該店舗の営業時間内の時刻であることを更なる条件として前記問い合わせを行うように形成されていることが好ましい。
【0037】
そして、このような構成によれば、測定手段において検知されている最新のメンテナンスに対する次回のメンテナンスがメンテナンス周期に達する前に既に行われたと推測するに足る更なる条件として、メンテナンスを取り扱う店舗における自車両のエンジンが停止された時刻が当該店舗の営業時間内の時刻であることが満足された上で、問い合わせ手段による問い合わせ行うようにすることができるので、無用な問い合わせが行われることを回避することができ、快適性を向上させることができる。
【0038】
また、前記所定の施設は、前記最新のメンテナンスが行われた地点であってもよい。
【0039】
そして、このような構成によれば、最新のメンテナンスが行われた地点と同一の地点においても、問い合わせ手段による問い合わせを行った上で初期化手段による初期化を行うことができる。
【0040】
さらに、前記自車両のメンテナンスは、前記車両部品としてのオイルの交換を含んでいてもよい。
【0041】
そして、このような構成によれば、煩雑な操作をともなうことなくオイル交換の案内が最適なタイミングで行われるようにすることができる。
【0042】
さらにまた、前記自車両を現在値から目的地まで誘導することが可能とされた車載用ナビゲーション装置に搭載されることが好ましい。
【0043】
そして、このような構成によれば、車載用ナビゲーション装置の機能を用いることができるので、コストを削減することができ、コンパクト化を図ることができる。
【発明の効果】
【0044】
本発明に係る車両メンテナンス支援装置によれば、煩雑な操作をともなうことなく最適なタイミングで自車両のメンテナンスの案内が行われるようにすることができ、操作性および利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、本発明に係る車両メンテナンス支援装置の実施形態について、図1乃至図3を参照して説明する。
【0046】
なお、従来と基本的構成が同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
【0047】
図1は、本実施形態における車両メンテナンス支援装置としての機能を備えた車載用ナビゲーション装置14を示したものであり、この車載用ナビゲーション装置14は、大別して、現在地から目的地まで自車両を誘導するナビゲーションのための主たる処理や制御を行うナビゲーションメインユニット15と、このナビゲーションメインユニット15にそれぞれ接続されたGPSレシーバ16、ハードディスクドライブ17、入力操作部18、ディスプレイ19およびスピーカ20とによって構成されている。
【0048】
GPSレシーバ16は、GPS衛星21から、軌道および時刻に関する情報(以下、GPS情報と称する)を受信し、受信されたGPS情報をナビゲーションメインユニット15に入力するようになっている。
【0049】
ハードディスクドライブ17には、車載用ナビゲーション装置14の各種の機能を実行させるための地図データが記憶されており、この地図データは、地図表示機能および経路誘導機能の実行に用いられる道路データおよび背景データと、経路探索機能の実行に用いられる経路計算データと、施設の検索機能の実行に用いられる検索データとを有している。
【0050】
なお、入力操作部18は、例えば、リモコン、リニアまたはロータリエンコーダ、もしくは、ディスプレイ19のタッチパネルであってもよい。
【0051】
ナビゲーションメインユニット15について詳述すると、このナビゲーションメインユニット15は主制御部としてのナビCPU22を有している。
【0052】
ナビCPU22には、前述したGPSレシーバ16が接続されており、このGPSレシーバ16からのGPS情報が、ナビCPU22に入力されるようになっている。
【0053】
また、ナビCPU22には、ジャイロセンサ等の自律航法センサ23が接続されており、この自律航法センサ23は、自律航法によって自車位置(相対位置)を検出し、検出結果をナビCPU22に入力するようになっている。
【0054】
さらに、ナビCPU22には、システムバス24を介してハードディスクドライブ17が接続されている。
【0055】
さらにまた、ナビCPU22には、システムバス24および画像インターフェース(I/F)26を介してディスプレイ19が接続されている。
【0056】
また、ナビCPU22には、システムバス24およびユーザインターフェース(I/F)27を介して入力操作部18が接続されている。
【0057】
さらに、ナビCPU22には、音声インターフェース(I/F)28を介してスピーカ20が接続されている。
【0058】
さらにまた、ナビCPU22には、自車両側から、イグニッション信号を含む車両情報が入力されるようになっている。
【0059】
ナビCPU22は、その機能ブロックの1つとして、操作画面描画部31を有しており、この操作画面描画部31は、種々の操作画面の描画データを生成し、生成された描画データをディスプレイ19に出力することによって、操作画面を表示するようになっている。
【0060】
また、ナビCPU22は、その機能ブロックの1つとして、メンテナンス情報記憶部32を有しており、このメンテナンス情報記憶部32には、自車両を構成する車両部品の交換、補充および点検の少なくとも1つを含む自車両のメンテナンスに関する情報(以下、メンテナンス情報と称する)が、自車両を構成する複数個の車両部品ごとに個別に記憶されている。
【0061】
より具体的には、メンテナンス情報記憶部32には、メンテナンス情報の1つとしてのメンテナンス周期が記憶されており、これにより、メンテナンス情報記憶部32は、メンテナンス周期記憶手段として機能するようになっている。
【0062】
なお、メンテナンス周期としては、自車両のメンテナンスを1回行ってから当該メンテナンスを次に行うまでの間に自車両が走行すべき距離(以下、所要走行距離と称する)と、自車両のメンテナンスを1回行ってから当該メンテナンスを次に行うまでの間に経過すべき時間(以下、所要経過時間と称する)とを挙げることができる。
【0063】
メンテナンス情報記憶部32に記憶されているメンテナンス周期は、これら所要走行距離および所要経過時間のいずれか一方であってもよく、または、双方であってもよい。
【0064】
その他、メンテナンス情報記憶部32には、メンテナンス情報として、メンテナンスの対象となる自車両を構成する車両部品の名称を示す部品名情報、自車両の最新のメンテナンスが行われた地点からの自車両の走行距離を示す走行距離情報、および、自車両の最新のメンテナンスが実施された日を示す実施日情報等が含まれていてもよい。メンテナンス情報には、これら以外の情報も含まれていてもよい。
【0065】
さらに、ナビCPU22は、その機能ブロックの1つとしてのメンテナンス情報記録部33をしており、このメンテナンス情報記録部33は、車両部品ごとのメンテナンス情報を、メンテナンス情報記憶部32に車両部品ごとに個別に記録するようになっている。
【0066】
なお、メンテナンス情報記録部33は、操作画面描画部31を介して図6に示したようなメンテナンス情報画面3をディスプレイ19に表示させた上で、このメンテナンス情報画面3に対する入力操作部18の入力操作に応じたメンテナンス情報をメンテナンス情報記憶部32に記録するするようにしてもよい。
【0067】
さらにまた、ナビCPU22は、その機能ブロックの1つとして、測定手段としての測定部34を有している。
【0068】
この測定部34は、メンテナンス情報記憶部32に記憶されたメンテナンス情報(例えば、前述した実施日情報等)が更新されることによって、更新されたメンテナンス情報に対応する車両部品を対象とした自車両の最新のメンテナンスが行われたことを、メンテナンス情報記憶部32に記憶されている任意の車両部品ごとに個別に検知するようになっている。
【0069】
その上で、測定部34は、自車両の最新のメンテナンスが行われた地点からの自車両の走行距離および自車両の最新のメンテナンスが行われた時点からの経過時間の少なくとも一方の累積的な測定を、前記任意の車両部品ごとに個別に行うようになっている。
【0070】
ただし、測定部34による走行距離の測定は、メンテナンス情報記憶部32に、メンテナンス周期として前記所要走行距離を記憶させる構成を採用する場合に行うようにすればよい。この走行距離の測定は、GPS情報、車速パルス等の種々の情報に基づいて行うようにすればよい。
【0071】
また、測定部34による経過時間の測定は、メンテナンス情報記憶部32に、メンテナンス周期として前記所要経過時間を記憶させる構成を採用する場合に行うようにすればよい。この経過時間の測定は、GPS情報、ラジオの時報等の種々の情報に基づいて行うようにすればよい。
【0072】
なお、測定部34によって走行距離を測定する場合には、この走行距離の測定結果は、メンテナンス情報記録部33によって、前記走行距離情報としてメンテナンス情報記憶部32に記録されることになる。
【0073】
また、ナビCPU22は、その機能ブロックの1つとして、案内手段としてのメンテナンス案内部36を有しており、このメンテナンス案内部36は、測定部34の測定結果を取得するようになっている。
【0074】
そして、メンテナンス案内部36は、測定部34から取得された測定結果が、メンテナンス情報記憶部32に記憶されたメンテナンス周期に達した場合には、メンテナンス周期に達した車両部品について、既に行われた最新のメンテナンスに対する次回のメンテナンスの案内を行うようになっている。このメンテナンスの案内は、例えば、交換、補充または点検を行うべき車両部品の名称を、ディスプレイ9による表示や、スピーカ20による音声出力によってユーザに通知することによって行うようにしてもよい。
【0075】
なお、メンテナンス案内部36は、メンテナンス情報記憶部32に、同一の車両部品に対応するメンテナンス周期として、所要走行距離と所要経過時間との双方が記憶されている場合には、測定部34の測定結果が所要走行距離または所要経過時間のいずれか一方のメンテナンス周期に達した場合に、次回のメンテナンスの案内を行うようにしてもよい。
【0076】
さらに、ナビCPU22は、その機能ブロックの1つとして、自車位置検出手段としての自車位置算出部37を有しており、このこの自車位置算出部37は、GPSレシーバ16から入力されたGPS情報および自律航法センサ23から入力された検出結果を適宜用いることによって自車位置を算出(検出)するようになっている。この自車位置の算出の際に、自車位置算出部37は、ハードディスクドライブ17から地図データを読み出し、読み出された地図データを用いることによって、自車位置を地図データにおける該当する道路上の位置に補正するマップマッチング処理を行うようになっている。そして、自車位置算出部37は、マップマッチング処理が適正に行われた場合には、マップマッチング処理後の自車位置を最終的な算出(検出)結果とするようになっている。
【0077】
さらにまた、ナビCPU22は、問い合わせ手段としての問い合わせ部38を有しており、この問い合わせ部38は、測定部34において検知されている自車両の最新のメンテナンスに対する次回のメンテナンスが、メンテナンス周期に達する前に既に行われたと推測するに足る諸条件が満足されているか否かを判定するようになっている。
【0078】
すなわち、問い合わせ部38は、測定部34の測定結果を取得し、取得された測定結果に基づいて、当該測定結果が、メンテナンス情報記憶部32に記憶されたメンテナンス周期に達しておらず、かつ、当該測定結果の当該メンテナンス周期に対する不足量が所定量以下であるといった第1の条件が満足されているか否かを、車両部品ごとに個別に判定するようになっている。なお、メンテナンス周期が前記所要走行距離の場合には、前記不足量の単位は距離(例えば、〔km〕)となる。また、メンテナンス周期が前記所要経過時間の場合には、前記不足量の単位は時間(例えば、〔h〕あるいは日数)となる。また、前記不足量は、車両部品ごとに異なっても良いことは勿論である。
【0079】
また、問い合わせ部38は、自車位置算出部37の算出結果を取得し、取得された算出結果に基づいて、当該算出結果が、自車両のメンテナンスを行い得る所定の施設(以下、メンテナンス可能施設と称する)の位置を示しているといった第2の条件が満足されているかを、車両部品ごとに個別に判定するようになっている。前記メンテナンス可能施設は、ユーザが過去に自車両のメンテナンス(最新のメンテナンスを含む)を行った施設であってもよく、また、自車両のメンテナンスを扱うディーラーやガソリンスタンド等の店舗(ユーザが過去にメンテナンスを行った店舗を含む)であってもよい。
【0080】
さらに、問い合わせ部38は、自車両側から取得された車両情報におけるイグニッション信号に基づいて、前記メンテナンス可能施設において自車両のエンジンが停止されてその後に再駆動されたといった第3の条件が満足されているか否かを判定するようになっている。
【0081】
なお、問い合わせ部38は、前記次回のメンテナンスがメンテナンス周期に達する前に既に行われたと推測するに足る条件として、第1〜第3条件に加えて、更なる条件が満足されたか否かを判定するようにしてもよい。
【0082】
例えば、問い合わせ部38は、前記メンテナンス可能施設において自車両のエンジンが停止されてから再駆動されるまでの間の時間が閾値時間以上であるといった第4の条件が更に満足されているか否かを判定するようにしてもよい。ただし、この場合には、車載用ナビゲーション装置14が、前記メンテナンス可能施設において自車両のエンジンが停止されてから再駆動されるまでの間の時間を計測する計時手段を備えることが必要となる。この計時手段は、測定部34による経過時間の測定と同じ手法によって時間を計測するようにしてもよい。
【0083】
また、問い合わせ部38は、前記メンテナンス可能施設が自車両のメンテナンスを取り扱う店舗の場合の場合には、当該店舗における自車両のエンジンが停止された時刻が当該店舗の営業時間内の時刻であるといった第5の条件が更に満足されているか否かを判定するようにしてもよい。なお、営業時間は、地図データから取得するようにしてもよく、または、図示しない通信手段を用いた通信によって取得するようにしてもよい。この第5の条件は、第4の条件とともに第1〜第3の条件に加えられるものであってもよいし、あるいは、第4の条件と選択的に第1〜第3の条件に加えられるものであってもよい。
【0084】
そして、問い合わせ部38は、自らが判定した諸条件の全てが満足されている場合に、ユーザに対して、前記メンテナンス可能施設において当該全ての条件を満足する車両部品を対象とした自車両のメンテナンスを行ったか否かの問い合わせを、ユーザからの応答が可能な状態として行うようになっている。
【0085】
この問い合わせは、例えば、図2に示すような問い合わせメッセージ39をディスプレイ19に表示することによって行うようにしてもよい。
【0086】
この問い合わせメッセージ39は、現在地が、3ヶ月前にエンジンオイルの交換(図2におけるオイル交換)を行った場所であり、また、最新の当該オイル交換を行った地点からの自車両の走行距離が、メンテナンス周期である5000kmに満たない4950kmである旨を示すとともに、現在地においてオイル交換を行ったか否かを問い合わせる内容となっている。
【0087】
また、問い合わせメッセージ39には、「はい」または「いいえ」を選択する2個の操作ボタン39A,39Bが含まれており、ユーザは、これらの操作ボタン39A,39Bのいずれかを、入力操作部18を用いて操作することによって、問い合わせメッセージ39の問い合わせ内容に対する応答が可能とされている。
【0088】
このような問い合わせメッセージ39の生成には、測定部34の測定結果およびメンテナンス情報記憶部32に記憶されているメンテナンス周期の情報を用いるようにすればよい。
【0089】
また、ナビCPU22は、初期化手段としての初期化部40を有しており、この初期化部40は、問い合わせメッセージ39に対する入力操作部18を用いたユーザの応答結果を取得するようになっている。
【0090】
そして、初期化部40は、取得された問い合わせメッセージ39に対する応答結果が、ユーザが前記メンテナンス可能施設における自車両のメンテナンスを行った旨の応答結果である場合には、当該メンテナンスを行った車両部品に対応する測定部34の測定結果を初期化するようになっている。
【0091】
このような構成によれば、測定部34において検知されている最新のメンテナンスに対する次回のメンテナンスがメンテナンス周期に達する前に既に行われたと推測するに足る諸条件が満足された場合に、問い合わせ部38により、メンテナンスが行われたか否かをユーザに問い合わせることができる。そして、この問い合わせに対してメンテナンスが行われた旨の応答がなされた場合には、初期化部40によって測定部34の測定結果を自動的に初期化することができる。
【0092】
これにより、初期化前の測定部34の測定結果を基準として、メンテナンス案内部36による次回のメンテナンスの案内が行われることを回避することができる。
【0093】
したがって、本実施形態によれば、煩雑な操作をともなうことなく、各車両部品ごとに最適なタイミングで各車両部品を対象とした自車両のメンテナンスの案内が行われるようにすることができる。
【0094】
また、問い合わせ部38が判定する条件として、前述した第4の条件および第5の条件を更に用いるようにすれば、無用な問い合わせが行われることを回避することができ、快適性を向上させることができる。
【0095】
上記構成の他にも、ナビCPU22には、ナビゲーションのための種々の機能ブロックが備えられている。
【0096】
例えば、ナビCPU22は、その機能ブロックの1つとしての目的地設定部43を有しており、この目的地設定部43は、操作画面描画部31によって表示された目的地設定用の操作画面に対する入力操作部18を用いたユーザの入力操作結果に対応した目的地を設定するようになっている。
【0097】
また、ナビCPU22は、その機能ブロックの1つとしての経路探索部45を有しており、この経路探索部45は、目的地設定部43によって設定された目的地までの推奨経路を探索するようになっている。
【0098】
さらに、ナビCPU22は、その機能ブロックの1つとしての経路誘導部46を有しており、この経路誘導部46は、経路探索部45によって探索された推奨経路に沿って自車両を目的地まで経路誘導(ルート案内)するようになっている。この経路誘導は、ディスプレイ19への案内画像(交差点拡大画像等)の表示によるものであってもよく、または、スピーカ20からの案内音声(例えば、交差点右左折案内等)の出力によるものであってもよく、あるいは、これら案内画像と案内音声との双方によるものであってもよい。
【0099】
さらにまた、ナビCPU22は、その機能ブロックの1つとしての地図描画部47を有しており、この地図描画部47は、自車位置算出部37によって算出された自車位置周辺の地図または入力操作部18の操作によって指定された地点周辺の地図の描画データを生成し、生成された描画データをディスプレイ19に出力することによって、ディスプレイ19上に地図を表示するようになっている。
【0100】
また、システムバス24には、SDRAMやFlashROM等のメモリ48が接続されており、このメモリ48は、ナビゲーションに用いるデータ(地図データ等)や、ナビCPU22の実行プログラム等が格納(一時的な格納も含む)されるようになっている。
【0101】
なお、車載用ナビゲーション装置14における車両メンテナンス支援装置としての機能は、自車両が推奨経路上を経路誘導を受けつつ走行している場合に関係なく実行されるものであってもよい。
【0102】
次に、本実施形態の主たる作用について、図3を参照して説明する。
【0103】
なお、以下の説明においては、便宜上、車両部品としてのエンジンオイルの交換による自車両のメンテナンスに限定して説明する。
【0104】
また、初期状態において、メンテナンス情報記憶部32には、エンジンオイルを対象としたメンテナンス周期として、所要走行距離5000kmが記憶されているものとする。
【0105】
さらに、初期状態においては、測定部34によって、最新のエンジンオイルの交換(以下、オイル交換と略称する)が行われた地点からの自車両の走行距離が累積的に測定されているものとする。
【0106】
さらにまた、初期状態において、自車両は、所定の地点に停車しているものとする。
【0107】
そして、初期状態から、図3のステップ1(ST1)に示すように、現在地からの自車両の走行を開始すると、続くステップ2(ST2)において、自車両の走行に応じた新たな自車位置が、自車位置算出部37によって逐次算出され、さらに、ステップ3(ST3)において、測定部34による測定結果が、自車両の走行にともなって累積的に更新される。このステップ2(ST2)の処理とステップ3(ST3)の処理とは、同時に行われるようにしてもよい。
【0108】
次いで、ステップ4(ST4)においては、問い合わせ部38により、前記走行距離についての前記第1の条件が満足されているか否かを判定し、満足されている場合にはステップ6(ST6)に進み、満足されていない場合には、ステップ5(ST5)に進む。
【0109】
ステップ5(ST5)においては、問い合わせ部38により、測定部34の測定結果が、メンテナンス周期(5000km)に達しているか否かを判定し、メンテナンス周期に達している場合には、処理を終了し、メンテナンス周期に達していない場合には、ステップ1(ST1)に戻る。
【0110】
ステップ5(ST5)において処理を終了する場合には、メンテナンス案内部36による次回のメンテナンスの案内が行われることになる。
【0111】
一方、ステップ6(ST6)においては、問い合わせ部38により、前記第2の条件が満足されているか否かを判定し、満足されている場合には、ステップ7(ST7)に進み、満足されていない場合には、ステップ1(ST1)に戻る。
【0112】
次いで、ステップ7(ST7)およびこのステップ7(ST7)に続くステップ8(ST8)においては、問い合わせ部38により、前記第3の条件が満足されているか否かを判定する。
【0113】
より具体的には、まず、ステップ7(ST7)においては、問い合わせ部38により、イグニッション信号に基づいて、イグニッションがオフになった(すなわち、エンジンが停止された)か否かを判定し、オフになった場合には、ステップ8(ST8)に進み、オフになっていない場合には、ステップ1(ST1)に戻る。
【0114】
そして、ステップ8(ST8)においては、問い合わせ部38により、イグニッションがオンになった(すなわち、エンジンが再駆動された)か否かを判定し、オンになった場合には、第3の条件が満足されたとしてステップ9(ST9)に進み、オンになっていない場合には、ステップ8(ST8)の処理を繰り返す。
【0115】
次いで、ステップ9(ST9)においては、問い合わせ部38により、現在の自車位置に対応する前記メンテナンス可能施設においてオイル交換を行ったか否かの問い合わせを、ユーザが応答可能な状態として行う。この問い合わせは、前述した問い合わせメッセージ39の表示によって行うようにしてもよい。
【0116】
次いで、ステップ10(ST10)においては、初期化部40により、ステップ9(ST9)における問い合わせに対して、オイル交換を行った旨の応答がなされたか否かを判定し、オイル交換を行った旨の応答がなされた場合には、ステップ11(ST11)に進み、オイル交換を行わなかった旨の応答がなされた場合には、処理を終了する。
【0117】
次いで、ステップ11(ST11)においては、初期化部40により、エンジンオイルに対応する測定部34の測定結果(走行距離)を初期化して処理を終了する。この初期化は、メンテナンス情報記憶部32に記憶されているメンテナンス情報における前記走行距離情報を、メンテナンス情報記録部33を介して自動的に0〔km〕に更新させる処理を含んでいる。
【0118】
なお、測定部34によって最新のメンテナンスが行われた時点からの経過時間を測定する場合においても、ステップ1(ST1)〜ST11(ST11)の処理を適用することができる。この場合における測定部34の測定結果の初期化は、メンテナンス情報記憶部32に記憶されているメンテナンス情報における前記実施日情報を、メンテナンス情報記録部33を介して自動的に前記次回のメンテナンスが行われた日に更新させる処理を含んでいる。
【0119】
以上述べたように、本実施形態によれば、測定部34において検知されている最新のメンテナンスに対する次回のメンテナンスがメンテナンス周期に達する前に既に行われたと推測するに足る諸条件が満足された場合に、問い合わせ部38によって、次回のメンテナンスが行われたか否かをユーザに問い合わせることができ、この問い合わせに対してメンテナンスが行われた旨の応答がなされた場合には、初期化部40によって測定部34の測定結果を初期化することができるので、煩雑な操作をともなうことなく最適なタイミングで自車両のメンテナンスの案内が行われるようにすることができる。
【0120】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0121】
例えば、車載用ナビゲーション装置14は、図4〜図6に示した操作画面を表示可能に構成されていてもよい。
【0122】
また、車載用ナビゲーション装置14の製造当初には、メンテナンス情報記憶部32に、メンテナンス周期のデフォルト値を設定すればよい。
【0123】
さらに、本発明は、オイル交換以外にも、バッテリ液の補充やランプの点検等の種々の態様のメンテナンスに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明に係る車両メンテナンス支援装置の実施形態として、車両メンテナンス支援装置の機能を備えた車載用ナビゲーション装置を示すブロック図
【図2】本発明に係る車両メンテナンス支援装置の実施形態において、問い合わせメッセージを示す図
【図3】本発明に係る車両メンテナンス支援装置の実施形態を示すフローチャート
【図4】従来から採用されている車載用ナビゲーション装置によって表示されるメニュー画面を示す図
【図5】従来から採用されている車載用ナビゲーション装置によって表示される第1のメンテナンス情報画面を示す図
【図6】従来から採用されている車載用ナビゲーション装置によって表示される第2のメンテナンス情報画面を示す図
【符号の説明】
【0125】
14 車載用ナビゲーション装置
32 メンテナンス情報記憶部
34 測定部
36 メンテナンス案内部
37 自車位置算出部
38 問い合わせ部
40 初期化部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両に搭載され、前記自車両を構成する車両部品の交換、補充および点検の少なくとも1つを含む前記自車両のメンテナンスを支援するための車両メンテナンス支援装置であって、
前記自車両のメンテナンスを行ってから当該メンテナンスを次に行うまでの間に前記自車両が走行すべき距離および経過すべき時間の少なくとも一方を、メンテナンス周期として記憶するメンテナンス周期記憶手段と、
前記自車両の最新のメンテナンスが行われたことを検知した上で、前記最新のメンテナンスが行われた地点からの前記自車両の走行距離および前記最新のメンテナンスが行われた時点からの経過時間の少なくとも一方を累積的に測定する測定手段と、
この測定手段の測定結果が、前記メンテナンス周期記憶手段に記憶された前記メンテナンス周期に達した場合に、前記最新のメンテナンスの次回のメンテナンスの案内を行う案内手段と、
自車位置を検出する自車位置検出手段と、
前記測定手段による測定結果が、前記メンテナンス周期に達しておらず、当該測定結果の前記メンテナンス周期に対する不足量が所定量以下であり、かつ、前記自車位置検出手段による検出結果が、前記自車両のメンテナンスを行い得る所定の施設の位置を示しており、さらに、当該所定の施設において、前記自車両のエンジンが停止されてその後に再駆動されたことを条件として、ユーザに対して、当該所定の施設において前記自車両のメンテナンスを行ったか否かの問い合わせを、ユーザからの応答が可能な状態として行う問い合わせ手段と、
この問い合わせ手段による問い合わせに対してユーザが当該所定の施設における前記自車両のメンテナンスを行った旨を応答した場合に、前記測定手段の測定結果を初期化する初期化手段と
を備えたことを特徴とする車両メンテナンス支援装置。
【請求項2】
車両メンテナンス支援装置本体は、前記自車両を構成する複数個の車両部品を対象とした前記自車両のメンテナンスを支援するように形成され、
前記メンテナンス周期記憶手段は、前記複数個の車両部品ごとのメンテナンス周期を個別に記憶するように形成され、
前記測定手段は、前記複数個の車両部品ごとに、前記最新のメンテナンスが行われた地点からの前記自車両の走行距離および前記最新のメンテナンスが行われた時点からの経過時間の少なくとも一方を累積的に測定するように形成され、
前記案内手段は、前記複数個の車両部品における任意の車両部品に対応する前記測定手段の測定結果が、前記メンテナンス周期記憶手段に記憶された当該任意の車両部品に対応する前記メンテナンス周期に達した場合に、当該任意の車両部品についての前記最新のメンテナンスの次回のメンテナンスの案内を行うように形成され、
前記問い合わせ手段は、前記任意の車両部品に対応する前記測定手段による測定結果が、当該任意の車両部品に対応する前記メンテナンス周期に達しておらず、当該測定結果の当該メンテナンス周期に対する不足量が当該任意の車両部品に対応する所定量以下であり、かつ、前記自車位置検出手段による検出結果が、前記任意の車両部品を対象とした前記自車両のメンテナンスを行い得る所定の施設の位置を示しており、さらに、当該所定の施設において、前記自車両のエンジンが停止されてその後に再駆動されたことを条件として、ユーザに対して、当該所定の施設において前記任意の車両部品を対象とした前記自車両のメンテナンスを行ったか否かの問い合わせを、ユーザからの応答が可能な状態として行うように形成され、
前記初期化手段は、前記問い合わせ手段による問い合わせに対してユーザが当該所定の施設における前記任意の車両部品を対象とした前記自車両のメンテナンスを行った旨を応答した場合に、当該任意の車両部品に対応する前記測定手段の測定結果を初期化するように形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の車両メンテナンス支援装置。
【請求項3】
前記所定の施設において前記自車両のエンジンが停止されてから再駆動されるまでの間の時間を計測する計時手段を備え、
前記問い合わせ手段は、前記計時手段によって計測された前記時間が閾値時間以上であることを更なる条件として、前記問い合わせを行うように形成されていること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両メンテナンス支援装置。
【請求項4】
前記所定の施設は、前記自車両のメンテナンスを取り扱う店舗とされ、
前記問い合わせ手段は、当該店舗における前記自車両のエンジンが停止された時刻が当該店舗の営業時間内の時刻であることを更なる条件として前記問い合わせを行うように形成されていること
を特徴とする請求項1乃至前記3のいずれか1項に記載の車両メンテナンス支援装置。
【請求項5】
前記所定の施設は、前記最新のメンテナンスが行われた地点とされていること
を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の車両メンテナンス支援装置。
【請求項6】
前記自車両のメンテナンスは、前記車両部品としてのオイルの交換を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の車両メンテナンス支援装置。
【請求項7】
前記自車両を現在値から目的地まで誘導することが可能とされた車載用ナビゲーション装置に搭載されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の車両メンテナンス支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−208494(P2009−208494A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−50504(P2008−50504)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】