車両周辺表示装置
【課題】指標線を認識しやすい周辺表示装置を提供する。
【解決手段】車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、車室内に設けられ周辺画像を表示する表示装置と、運転者による運転操作の際に、運転者の指標となる指標線50aを、指標線50aの撮影装置に近い側に影部50cを付して周辺画像に重畳表示させる指標線出力部とを備えた。
【解決手段】車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、車室内に設けられ周辺画像を表示する表示装置と、運転者による運転操作の際に、運転者の指標となる指標線50aを、指標線50aの撮影装置に近い側に影部50cを付して周辺画像に重畳表示させる指標線出力部とを備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、車室内に設けられ前記周辺画像を表示する表示装置とを備えた車両周辺表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両周辺表示装置において、運転操作の指標となる指標線を、撮影装置により撮影された車両の像周辺画像に重畳表示させて、運転者の運転操作を補助する技術が知られている。例えば、特許文献1には、車両の駐車の際に、運転者によるステアリング操作の舵角などに基づいて、駐車目標位置までの走行予想軌跡を示す指標線を重畳表示させる技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−334470号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の車両周辺表示装置では、3次元の奥行きを持つ車両の周辺画像に対して指標線が平面的に表示されていた。このため、例えば、周辺画像に写っている道路平面に対して指標線は横たわっているべきものであるが、このような周辺画像と指標線との位置関係が認識しにくかった。また、例えば、道路上に描画された線と指標線との区別がつきにくいなど、指標線を直感的に認識しにくい場合があった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、指標線を認識しやすい周辺表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1特徴構成は、車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、車室内に設けられ前記周辺画像を表示する表示装置と、運転者による運転操作の際に、前記運転者の指標となる指標線を、当該指標線の前記撮影装置に近い側に影部を付して前記周辺画像に重畳表示させる指標線出力部とを備えた点にある。
【0007】
本構成によれば、影部により3次元の奥行きを持つ車両の周辺画像に対して、指標線が浮き上がったような視覚的効果を生じさせることができる。つまり、あたかも周辺画像に写された路面などに実際に配置された指標線を乗員が運転席から見るような視覚的効果を生じさせることができる。
この結果、運転者が指標線を確実に把握することができ、運転者に対して適切に指標線を提示することができる。
【0008】
本発明の第2特徴構成は、前記指標線出力部は、前記指標線と前記影部との間に側面部を付して表示する点にある。
【0009】
本構成によれば、周辺画像に重畳表示される指標線が側面部により立体的に表示されるので、3次元の奥行きを持つ車両の周辺画像に対して指標線についても立体的に表示することになり、周辺画像と指標線との位置関係が認識しやすくなる。
さらに、色覚障害を有した運転者にとっては、指標線に側面部を付して表示されるので、指標線の色面積が増加することとなり、指標線の認識がしやすくなる。一方、色覚障害を有さない運転者にとっては、指標線が立体的に表示されることにより、線の太さが強調されることがない。
この結果、乗員は、周辺画像と指標線との位置関係を明確に認識することができる。
【0010】
本発明の第3特徴構成は、車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、車室内に設けられ前記周辺画像を表示する表示装置と、運転者による運転操作の際に、前記運転者の指標となる指標線を、当該指標線に隣接する側面部と当該側面部に隣接する影部とを付して前記周辺画像に重畳表示させる指標線出力部とを備えた点にある。
【0011】
本構成のように、周辺画像に重畳表示される指標線が側面部により立体的に表示されるので、3次元の奥行きを持つ車両の周辺画像に対して指標線についても立体的に表示することになり、周辺画像と指標線との位置関係が認識しやすくなる。また、指標線を強調表示することができ、乗員は周辺画像と指標線とを明確に区別することができる。
さらに、色覚障害を有した運転者にとっては、指標線に側面部と影部とを付して表示されるので、指標線の色面積が増加することとなり、指標線の認識がしやすくなる。一方、色覚障害を有さない運転者にとっては、指標線が立体的に表示されることにより、線の太さが強調されることがない。
この結果、運転者が指標線を確実に把握することができ、運転者に対して適切に指標線を提示することができる。
【0012】
本発明の第4特徴構成は、前記指標線出力部は前記側面部に隣接して影部を付して表示する点にある。
【0013】
本構成によれば、影部により3次元の奥行きを持つ車両の周辺画像に対して、指標線が浮き上がったような視覚的効果を生じさせることができる。つまり、あたかも周辺画像に写された路面などに実際に配置された指標線を乗員が運転席から見るような視覚的効果を生じさせることができる。
この結果、運転者が指標線をより確実に把握することができる。
【0014】
本発明の第5特徴構成は、前記指標線出力部が、前記指標線のうち前記撮影装置に近い側に前記側面部及び前記影部を付して表示する点にある。
【0015】
本構成により、周辺画像に対して指標線が浮き上がったような視覚的効果を生じさせることができる。つまり、あたかも周辺画像に写された路面などに実際に配置された立体の指標線を乗員が運転席から見るような視覚的効果を生じさせることができる。この結果、乗員は、周辺画像と指標線との位置関係をより明確に認識することができる。また、周辺画像と指標線とを一層、明確に区別することができる。
【0016】
本発明の第6特徴構成は、前記指標線は破線である点にある。
【0017】
本構成によれば、周辺画像のうち指標線で覆われる領域を減少させることができる。このため、乗員が周辺画像を的確に把握することができる。
【0018】
本発明の第7特徴構成は、前記指標線が任意の形状の指標を断続的に配置して描画されている点にある。
【0019】
本構成によれば、例えば道路上の白線や駐車区画線などの元々周辺画像に含まれる線と指標線とを明確に区別することができる。
【0020】
本発明の第8特徴構成は、前記指標線出力部は、前記指標線の幅、及び、前記側面部の幅と前記影部の幅とのうち前記指標線に付されるものの幅を、前記撮影装置からの距離が大きくなるほど狭く表示する点にある。
【0021】
本構成により、指標線に遠近感を持たせることができ、乗員が周辺画像中における指標線の位置関係をより確実に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の周辺表示装置を車両の駐車の際の運転操作を支援する駐車支援装置に適用した例を示す。
図1及び図2はこの駐車支援装置を備えた車両30の基本構成を示したものである。運転席に備えられたステアリング24は、パワーステアリングユニット33と連動し、回転操作力を前輪28fに伝えて車両30の操舵を行う。前輪28fは本発明の操舵輪に相当する。車体前部にはエンジン32と、このエンジン32からの動力を変速して前輪28fや後輪28rに伝えるトルクコンバータやCVT等を有する変速機構34とが配置されている。車両30の駆動方式(前輪駆動、後輪駆動、四輪駆動)に応じて、前輪28f及び後輪28rの双方もしくは何れかに動力が伝達される。運転席の近傍には走行速度を制御するアクセル操作手段としてのアクセルペダル26と、前輪28f及び後輪28rのブレーキ装置31を介して前輪28f及び後輪28rに制動力を作用させるブレーキペダル27とが並列配置されている。
【0023】
運転席の近傍のコンソールの上部位置には表示部21にタッチパネル23が形成されたモニタ20(表示装置)が備えられている。本実施形態において、モニタ20は、バックライトを備えた液晶式のものである。モニタ20には、スピーカ22も備えられている。タッチパネル23は、感圧式のものや静電式のものが使用され、指などの接触位置をロケーションデータとして出力する。後述するように、本実施形態においては、モニタ20のタッチパネル23は駐車支援開始の指示入力手段として用いられる。車両30にナビゲーションシステムが搭載される場合、モニタ20はナビゲーションシステムの表示装置として用いるものを兼用すると好適である。
【0024】
尚、モニタ20は、プラズマ表示型のものやCRT型のものであっても良く、スピーカ22は、ドアの内側など他の場所に備えられても良い。また、駐車支援開始の指示入力手段として他のスイッチなどを有している場合には、必ずしもモニタ20のタッチパネル23を駐車支援装置の指示入力手段として用いなくてもよい。
【0025】
ステアリング24の操作系にはステアリングセンサ14が備えられ、ステアリング操作方向と操作量とが計測される。シフトレバー25の操作系にはシフト位置センサ15が備えられ、シフト位置が判別される。アクセルペダル26の操作系にはアクセルセンサ16が備えられ、操作量が計測される。ブレーキペダル27の操作系にはブレーキセンサ17が備えられ、操作の有無などが検出される。
【0026】
また、移動距離センサとして、前輪28f及び後輪28rの少なくとも一方の回転量を計測する回転センサ18が備えられる。本実施形態では、後輪28rに回転センサ18が備えられた場合を例示している。尚、移動距離については、変速機構34において、駆動系の回転量から車両30の移動量を計測するようにしてもよい。また、車両30には本発明の駐車支援装置の中核であり、駐車支援を含む走行制御を行うECU(electronic control unit)10が配置されている。
【0027】
車両30の後部には、車両30の後方の情景を撮影するカメラ12が備えられている。カメラ12は、CCD(charge coupled device)やCIS(CMOS image sensor)などの撮像素子を内蔵し、当該撮像素子に撮像された情報を動画情報としてリアルタイムに出力するデジタルカメラである。カメラ12は、広角レンズを備えており、例えば左右約140度程度の画角を有している。カメラ12は、車両30の後方に向けて例えば30度程度の俯角を有して設置され、概ね後方8m程度までの領域を撮影する。撮影された画像は、ECU10に入力され、駐車支援などに利用される。
【0028】
図3は、ECU10を中核とする本発明に係る駐車支援装置の構成例を模式的に示すブロック図である。図に示すように、ECU10は、演算部1、画像取得部2、表示制御部3などの機能部を有して構成されている。演算部1は、図3に基づいて上述した誘導経路などを演算する機能部であり、駐車目標設定部4や誘導部5、指標出力部6などの機能部を有している。ECU10が有する上記各機能部は、マイクロコンピュータやDSP(digital signal processor)などの論理演算ハードウェアを中核とし、当該ハードウェア上で実行されるプログラムなどのソフトウェアとの協働により実現される。従って、各機能部は、機能としての分担を示すものであり、必ずしも物理的に独立して構成される必要はない。また、ECU10には、画像格納用のフレームメモリなどの各種メモリ、画像処理回路などの各種電子回路も含まれる。これらの各種メモリや各種電子回路の構成や機能については公知であるので、図示並びに詳細な説明は省略する。
【0029】
画像取得部2は、カメラ12(撮影装置)により撮影された車両30の周辺画像を取得する機能部である。画像取得部2は、画像格納用のフレームメモリや同期分離回路などを有して構成される。表示制御部3は、カメラ12により撮影された車両30の周辺画像を車室内のモニタ20(表示装置)に表示させる機能部である。
【0030】
演算部1は、車両30の駐車目標位置P3(図4を参照)を設定するとともに、駐車目標位置P3までの誘導経路を演算する。本実施形態では、車両30の後輪28rの車軸の略中央部Qを車両の基準点として、駐車目標位置P3の設定及び駐車目標位置P3までの誘導経路の演算が行われる。また、演算部1は運転者が運転操作を案内する際の指標となる指標線を生成する。演算部1が有する駐車目標設定部4は、車両30の駐車目標位置P3を設定する機能部である。また、演算部1が有する誘導部5は、駐車目標位置P3までの誘導経路を演算する機能部である。演算部1には、ステアリングセンサ14、シフト位置センサ15、アクセルセンサ16、ブレーキセンサ17、回転センサ18などから検出結果が入力され、これらセンサの検出結果に基づいて、駐車目標位置P3や誘導経路が演算される。演算部1が有する指標線出力部6は、運転者を案内する指標線を生成し、表示制御部3を介して周辺画像に重畳表示させる。
【0031】
図5は2台の駐車車両の間に縦列駐車を行う場合の周辺画像に駐車スペースEを示す駐車枠線50a(指標線の一例)が重畳表示されたモニタ20の画面を示す図である。図5に示すように、駐車枠線50aには、当該駐車枠線50aに沿って延在する側面線50b、及び、側面線50bに沿って延在する影線50cが付されている。本実施形態では、幅広の駐車枠線50aに対して、駐車枠線50aよりも幅の狭い側面線50b(本発明の側面部に相当)及び影線50c(本発明の影部に相当)が付されている。ここで、特に限定はされないが、例えば、駐車枠線50a、側面線50b及び影線50cは、青色で表示され、駐車枠線50a、側面線50b、影線50cの順に明度が小さくなるように、つまり、黒色に近付くように設定されている。勿論、これに限られるものではなく、赤色や黄色など青色以外の色であってもよく、また、色相自体を異ならせてもよい。これにより、周辺画像に対して駐車枠線50aが立体的に重畳表示される。このため、駐車枠線を強調表示することができ、乗員は周辺画像と駐車枠線50aとを明確に区別することができる。
【0032】
図6は2台の車両の間に並列駐車を行う場合の周辺画像に駐車領域を示す駐車枠線50aが重畳表示されたモニタ20の画面を示す図である。並列駐車の場合も同様に、駐車枠線50aには、側面線50b及び影線50cが付され、周辺画像に駐車枠線50aが立体的に表示される。このため、駐車枠線を強調表示することができ、乗員は周辺画像と駐車枠線50aとを明確に区別することができる。
【0033】
図7、図8及び図9は、駐車枠線への側面線及び影線の付設の一例を示す図である。本実施形態では、側面線及び影線は、駐車枠線のうちカメラ12に近い側に沿って付されている。つまり、図7に示すように、カメラ12が車両30の幅方向で、車両30の走行方向に沿って延在する左右一対の駐車枠線51a,52aの間に位置する場合には、夫々の駐車枠線51a,52aの内側に側面線51b,52b及び影線51c,52cが付される。左右一対の駐車枠線51a,52aと交差する方向に延在する一対の駐車枠線53a,54aについては、車両に近接した側に沿って側面線53b,54b及び影線53c,54cが付される。
【0034】
また、図8に示すように、モニタ20上で、車両30の走行方向に沿って延在する左右一対の駐車枠線51a,52aのうち右側の駐車枠線52aよりも右側にカメラ12が位置する場合、夫々の駐車枠線51a,52aの右側に側面線51b,52b及び影線51c,52cが付される。また、図9に示すように、モニタ20上で、車両30の走行方向に沿って延在する左右一対の駐車枠線51a,52aのうち左側の駐車枠線51aよりも左側にカメラ12が位置する場合、夫々の駐車枠線51a,52aの左側に側面線51b,52b及び影線51c,52cが付される。左右一対の駐車枠線51a,52aと交差する方向に延在する一対の駐車枠線53a,54aについては、図7の場合と同様に、車両30に近接した側に沿って側面線53b,54b及び影線53c,54cが付される。上述のように側面線及び影線を付すことにより、周辺画像に対して指標線が浮き上がったような視覚的効果を生じさせることができ、乗員は周辺画像と指標線とを一層、明確に区別することができる。
【0035】
次に、この駐車支援装置の動作について、図4に示すように、2台の駐車車両41,42の間の駐車スペースEに縦列駐車を行う場合を例に説明する。
運転者が車両30を位置P1から前進させて、モニタ20に駐車スペースEの全景が映し出される位置P2まで車両を前進させて車両を一旦停止すると、速度センサ7bは車両30が停止していることを検出し、この検出結果を駐車支援装置の演算部1に送信する。さらに、運転者がシフトレバーをリバースに設定すると、シフト位置センサ15はシフトレバーがリバースに設定されたことを検出し、この検出結果を演算部1に送信する。上述の二つの検出結果が演算部1に送信されると、駐車目標設定部4は、周辺画像に基づいて駐車目標位置P3を設定する。駐車目標位置の設定方法については、詳細な説明は省略するが、例えば画像認識により、駐車スペースEに設けられた区画線や、前後の駐車車両41,42などの障害物を認識することにより行う。
【0036】
駐車目標位置P3が設定されると、誘導部5は、駐車目標設定部4が設定した駐車目標位置P3と現在の車両の位置P2とに基づいて誘導経路を計算する。また、図5に示すように、指標線出力部6は、設定された駐車目標位置P3に基づいて駐車スペースEを示す駐車枠線50a,側面線50b及び影線50cを生成し、表示制御部3を介してこの駐車枠線50a、側面線50b及び影線50cを、周辺画像に重畳表示する。
【0037】
最初に設定された駐車目標位置P3を変更する必要がない場合は、乗員が「OK」の表示に触れると、駐車目標位置P3が確定する。一方、乗員が設定された駐車目標位置P3を変更したい場合、例えばタッチパネル操作により、駐車目標位置P3を変更することができる。なお、ステアリング操作により駐車目標位置P3を変更可能にしてもよい。
【0038】
駐車目標位置P3が確定されると、誘導部5は、シフトレバーがリバースに設定してあること及び乗員によりブレーキが解除されたことを検知し、ECU10を制御して、車両30を駐車目標位置P3に向けて誘導する。なお、モニタ20の画面に「駐車支援中止」の表示を設け、運転者がその表示に触れることにより必要に応じて駐車支援を中止できるようにしてもよい。また、例えば乗員がブレーキやステアリング等を操作した場合も駐車支援を中止するように構成してもよい。車両10が駐車目標位置に到達すると、ECU10が制御され車両30を停止し駐車支援を終了する。
【0039】
[別実施形態]
(1)上述の実施形態では、設定された駐車目標位置に自動操舵により、車両30を誘導する例を示したが、これに限られるものではない。例えば、図10に示すように、周辺画像に指標線として車両の予想進路線を重畳表示して、この進路予想線に基づいて、運転者がステアリング操作等を行って駐車をするようにしてもよい。
【0040】
この実施形態では、図10に示すように、後方予測線が、表示制御部3を介して周辺画像に重畳表示される。後方予測線は、後退する車両30の舵角に応じた車両30の後端の予測軌跡などを示す指標線である。本実施形態において、後方予測線51は、車両30の後端の予測軌跡を示す予測軌跡線51a及び車両30の後方の距離目安線52a,53a,54aから構成される。距離目安線52a,53a,54aは、本例では、5m目安線54a、3m目安線53a、1m注意線52aである。後方予測線51は、基本的に黄色で描画される。但し、1m注意線52aについては、運転者に注意を喚起するために、赤色で表示される。
【0041】
また、周辺画像には、車両後方線55が表示される。車両後方線55は、車両30の舵角に拘わらず、車両30の後方の所定位置を示す指標線である。従って、車両30に設置されたカメラ12との光学的な関係により、周辺画像中の固定された所定位置に重畳表示される。本実施形態において車両後方線55は、車幅延長線55a、距離目安線としての1m目安線56aとから構成される。本実施形態では、車両後方線55は、後方予測線51との区別を容易にするために例えば緑色など、後方予測線51とは異なった色で表示される。
【0042】
本実施形態においても、指標線出力部6は、後方予測線51及び車両後方線55に側面線及び影線を付して表示する。具体的には、後方予測線51のうち左右一対の予測軌跡線51aの内側に夫々側面線51b及び影線51cを付すとともに、5m目安線54a、3m目安線53a、1m注意線52aの車両30に近い側に沿って側面線54b,53b,52b及び影線54c,53c,52cを付す。また、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55aの内側及び1m目安線の車両30の側に沿って、側面線55b、56b及び影線55c、56cを付す。このように、周辺画像に後方予測線51及び車両後方線55が立体的に重畳表示される。
【0043】
この実施形態において、運転者は、周辺画像に重畳表示される後方予測線51及び車両後方線55を参照しつつ、車両30が駐車車両41,42等の障害物に衝突しないようにステアリング操作を行って車両30を後退させて、車両30を駐車スペースEに誘導する。そして、運転者は、車両後方線55が駐車スペースEと略平行になったことを確認すると、車両30を停車させる。
【0044】
(2)上述の実施形態においては、指標線が実線である場合を例に説明した。しかし、指標線は例えば破線など、実線以外の線であってもよい。また実線と例えば破線などの実線以外の線とを組み合わせたものであってもよい。
図11は、車幅延長線55aと距離目安線としての1m目安線56aとからなる車両後方線55を周辺画像に重畳表示した例を示す。この例において、1m目安線56aは上述の実施形態と同様に実線で表示されているが、車幅延長線55aは破線で表示されている。
【0045】
本実施形態においても、指標線出力部6は、車両後方線55のうち撮影装置(カメラ12)に近い側に沿って側面線及び影線を付して表示する。つまり、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55aの内側及び1m目安線56aの車両30の側に沿って、側面線55b,56b及び影線55c,56cを付す。なお、破線の車幅延長線55aには、側面線55b及び影線55cについても破線として表示され、車幅延長線55aの破線に対応した位置に付される。
【0046】
ここで、特に限定はされないが、例えば、車幅延長線55aは青色で表示され、1m目安線56aは赤色で表示されている。車幅延長線55aの側面線55b及び影線55cについても青色で表示されるが、車幅延長線55a、側面線55b、影線55cの順に明度が小さくなるように、つまり、黒色に近付くように設定されている。また、1m目安線56aの側面線56b及び影線56cについては赤色で表示されるが、1m目安線56a、側面線56b、影線56cの順に明度が小さくなるように設定されている。勿論、これに限られるものではなく、黄色など上述以外の色であってもよく、また、色相自体を異ならせてもよい。このように、周辺画像に車両後方線55が立体的に重畳表示される。
【0047】
(3)上述のように指標線の全て又は一部を破線で表示する場合、任意の形状の指標を断続的に配置して指標線を描画することができる。
図12は、車幅延長線55aと距離目安線としての1m目安線56a及び5m目安線57aとからなる車両後方線51を周辺画像に重畳表示した例を示す。この例において、十字形状の指標55d,56d,57dが断続的に配置されて、車幅延長線55aと距離目安線としての1m目安線56a及び5m目安線57aとが描画されている。この場合も上述の実施形態と同様に、車幅延長線55a、1m目安線56a、及び、5m目安線57aを構成する指標55d,56d,57dの夫々に側面部55e,56e,57e及び影部55f、56f、57fが付されている。
【0048】
(4)上述の実施形態においては、指標線出力部6が指標線に側面部(側面線)及び影部(影線)を付して表示する例について説明したが、必ずしも側面部(側面線)及び影部(影線)の両方を表示する必要はなく、側面部(側面線)及び影部(影線)の何れか一方のみを表示してもよい。
図13〜図15に、指標線出力部6が指標線に影部(影線)のみを付して表示する例を示す。
【0049】
図13は、実線の車幅延長線55aと距離目安線としての実線の1m目安線56aとからなる車両後方線55に影線55c,56cを付して周辺画像に重畳表示した例を示す。指標線出力部6は、当該指標線の撮影装置に近い側の側部に沿って影線55c,56cを付す。つまり、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55aの内側及び1m目安線56aの車両30の側に沿って、影線55c、56cを付す。
【0050】
また、図14は、破線の車幅延長線55aと距離目安線としての実線の1m目安線56aとからなる車両後方線を周辺画像に重畳表示した例を示す。この場合も、指標線出力部6は、当該指標線の撮影装置に近い側の側部に沿って影線を付す。つまり、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55aの内側及び1m目安線56aの車両30の側に沿って、影線55c,56cが付されている。
【0051】
また、図15は、十字形状の指標55d,56d,57dが断続的に配置されて、車幅延長線55aと距離目安線としての1m目安線56a及び5m目安線57aとが描画された例を示す。この場合も上述と同様に、車幅延長線55a、1m目安線56a、及び、5m目安線57aを構成する指標55d,56d,57dの夫々に影部55f,56f,57fが付されている。
【0052】
また、図16〜図18に、指標線出力部6が指標線に側面部(側面線)のみを付して表示する例を示す。
【0053】
図16は、実線の車幅延長線55aと距離目安線としての実線の1m目安線56aとからなる車両後方線55に側面線55b,56bを付して周辺画像に重畳表示した例を示す。指標線出力部6は、当該指標線の撮影装置に近い側の側部に沿って影線55b,56bを付す。つまり、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55bの内側及び1m目安線56bの車両30の側に沿って、側面線55b,56bを付す。
【0054】
また、図17は、破線の車幅延長線55aと距離目安線としての実線の1m目安線56aとからなる車両後方線を周辺画像に重畳表示した例を示す。この場合も、指標線出力部6は、当該指標線の撮影装置に近い側の側部に沿って側面線を付す。つまり、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55aの内側及び1m目安線56aの車両30の側に沿って、影線55b,56bが付されている。
【0055】
また、図18は、十字形状の指標55d,56d,57dが断続的に配置されて、車幅延長線55aと距離目安線としての1m目安線56a及び5m目安線57aとが描画された例を示す。この場合も上述と同様に、車幅延長線55a、1m目安線56a、及び、5m目安線57aを構成する指標55d,56d,57dの夫々に側面部55e,56e,57eが付されている。
【0056】
(5)上述の実施形態において、指標線出力部6を、カメラ12からの距離が大きくなるほど、指標線、側面線、及び影線の幅を狭く表示するように指標線出力部6を構成してもよい。つまり、上述の第1実施形態の場合、車両30の走行車線に沿った方向に延在する左右一対の駐車枠線51a,52a及び、この駐車枠線51a,52aに付された側面線51b,52b及び影線51c,52cは、車両30から離間するほど幅が狭くなるように表示される。また、走行車線に垂直な方向に延在する一対の駐車枠線53a,54a及び、この駐車枠線53a,54aに沿って付された側面線53b,54b及び影線53c,54cは、車両に近い側の駐車枠線53a、側面線53b、及び影線53cの幅のが、車両30から遠い側の駐車枠線54a、側面線54b、及び影線54cの幅よりも広くなるように表示される。
【0057】
また、上述の第2実施形態の場合、後方予測線51のうち左右一対の予測軌跡線51a及び、予測軌跡線51aに付された側面線51b及び影線51cは、車両から離間するにつれて幅が狭くなるように表示される。また、距離目安線は、車両30から離間した距離目安線ほど幅が狭く表示される。この実施形態の場合、1m注意線52a、3m目安線53a、5m目安線53aの順に幅が狭くなるように夫々の位置目安線の幅が設定されている。位置目安線に付される側面線52b,53b,54b及び影線52c,53c,54cについても同様に、車両30から離間したものほど幅が狭く設定される。また、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55a、側面線55b及び影線55cは、車両から離間するにつれて幅が狭くなるように表示される。
【0058】
(6)上述の実施形態において、車両周辺表示装置を駐車支援装置に適用した場合を例に説明したがこれに限られるものではない。駐車以外の運転操作において、周辺画像に指標線を重畳表示する場合にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】車両の運転席前方の説明図
【図2】車両の基本構成を示すブロック図
【図3】本発明に係る駐車支援装置の構成例を模式的に示すブロック図
【図4】縦列駐車の際の移動軌跡を示す説明図
【図5】縦列駐車の際にモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図6】並列駐車の際にモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図7】側面線及び影線の一例を示す図
【図8】側面線及び影線の一例を示す図
【図9】側面線及び影線の一例を示す図
【図10】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図11】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図12】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図13】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図14】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図15】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図16】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図17】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図18】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【符号の説明】
【0060】
2 画像取得部
6 指標線出力部
12 カメラ
20 モニタ
30 車両
50a 指標線
50b 側面線
50c 影線
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、車室内に設けられ前記周辺画像を表示する表示装置とを備えた車両周辺表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両周辺表示装置において、運転操作の指標となる指標線を、撮影装置により撮影された車両の像周辺画像に重畳表示させて、運転者の運転操作を補助する技術が知られている。例えば、特許文献1には、車両の駐車の際に、運転者によるステアリング操作の舵角などに基づいて、駐車目標位置までの走行予想軌跡を示す指標線を重畳表示させる技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−334470号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の車両周辺表示装置では、3次元の奥行きを持つ車両の周辺画像に対して指標線が平面的に表示されていた。このため、例えば、周辺画像に写っている道路平面に対して指標線は横たわっているべきものであるが、このような周辺画像と指標線との位置関係が認識しにくかった。また、例えば、道路上に描画された線と指標線との区別がつきにくいなど、指標線を直感的に認識しにくい場合があった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、指標線を認識しやすい周辺表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1特徴構成は、車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、車室内に設けられ前記周辺画像を表示する表示装置と、運転者による運転操作の際に、前記運転者の指標となる指標線を、当該指標線の前記撮影装置に近い側に影部を付して前記周辺画像に重畳表示させる指標線出力部とを備えた点にある。
【0007】
本構成によれば、影部により3次元の奥行きを持つ車両の周辺画像に対して、指標線が浮き上がったような視覚的効果を生じさせることができる。つまり、あたかも周辺画像に写された路面などに実際に配置された指標線を乗員が運転席から見るような視覚的効果を生じさせることができる。
この結果、運転者が指標線を確実に把握することができ、運転者に対して適切に指標線を提示することができる。
【0008】
本発明の第2特徴構成は、前記指標線出力部は、前記指標線と前記影部との間に側面部を付して表示する点にある。
【0009】
本構成によれば、周辺画像に重畳表示される指標線が側面部により立体的に表示されるので、3次元の奥行きを持つ車両の周辺画像に対して指標線についても立体的に表示することになり、周辺画像と指標線との位置関係が認識しやすくなる。
さらに、色覚障害を有した運転者にとっては、指標線に側面部を付して表示されるので、指標線の色面積が増加することとなり、指標線の認識がしやすくなる。一方、色覚障害を有さない運転者にとっては、指標線が立体的に表示されることにより、線の太さが強調されることがない。
この結果、乗員は、周辺画像と指標線との位置関係を明確に認識することができる。
【0010】
本発明の第3特徴構成は、車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、車室内に設けられ前記周辺画像を表示する表示装置と、運転者による運転操作の際に、前記運転者の指標となる指標線を、当該指標線に隣接する側面部と当該側面部に隣接する影部とを付して前記周辺画像に重畳表示させる指標線出力部とを備えた点にある。
【0011】
本構成のように、周辺画像に重畳表示される指標線が側面部により立体的に表示されるので、3次元の奥行きを持つ車両の周辺画像に対して指標線についても立体的に表示することになり、周辺画像と指標線との位置関係が認識しやすくなる。また、指標線を強調表示することができ、乗員は周辺画像と指標線とを明確に区別することができる。
さらに、色覚障害を有した運転者にとっては、指標線に側面部と影部とを付して表示されるので、指標線の色面積が増加することとなり、指標線の認識がしやすくなる。一方、色覚障害を有さない運転者にとっては、指標線が立体的に表示されることにより、線の太さが強調されることがない。
この結果、運転者が指標線を確実に把握することができ、運転者に対して適切に指標線を提示することができる。
【0012】
本発明の第4特徴構成は、前記指標線出力部は前記側面部に隣接して影部を付して表示する点にある。
【0013】
本構成によれば、影部により3次元の奥行きを持つ車両の周辺画像に対して、指標線が浮き上がったような視覚的効果を生じさせることができる。つまり、あたかも周辺画像に写された路面などに実際に配置された指標線を乗員が運転席から見るような視覚的効果を生じさせることができる。
この結果、運転者が指標線をより確実に把握することができる。
【0014】
本発明の第5特徴構成は、前記指標線出力部が、前記指標線のうち前記撮影装置に近い側に前記側面部及び前記影部を付して表示する点にある。
【0015】
本構成により、周辺画像に対して指標線が浮き上がったような視覚的効果を生じさせることができる。つまり、あたかも周辺画像に写された路面などに実際に配置された立体の指標線を乗員が運転席から見るような視覚的効果を生じさせることができる。この結果、乗員は、周辺画像と指標線との位置関係をより明確に認識することができる。また、周辺画像と指標線とを一層、明確に区別することができる。
【0016】
本発明の第6特徴構成は、前記指標線は破線である点にある。
【0017】
本構成によれば、周辺画像のうち指標線で覆われる領域を減少させることができる。このため、乗員が周辺画像を的確に把握することができる。
【0018】
本発明の第7特徴構成は、前記指標線が任意の形状の指標を断続的に配置して描画されている点にある。
【0019】
本構成によれば、例えば道路上の白線や駐車区画線などの元々周辺画像に含まれる線と指標線とを明確に区別することができる。
【0020】
本発明の第8特徴構成は、前記指標線出力部は、前記指標線の幅、及び、前記側面部の幅と前記影部の幅とのうち前記指標線に付されるものの幅を、前記撮影装置からの距離が大きくなるほど狭く表示する点にある。
【0021】
本構成により、指標線に遠近感を持たせることができ、乗員が周辺画像中における指標線の位置関係をより確実に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の周辺表示装置を車両の駐車の際の運転操作を支援する駐車支援装置に適用した例を示す。
図1及び図2はこの駐車支援装置を備えた車両30の基本構成を示したものである。運転席に備えられたステアリング24は、パワーステアリングユニット33と連動し、回転操作力を前輪28fに伝えて車両30の操舵を行う。前輪28fは本発明の操舵輪に相当する。車体前部にはエンジン32と、このエンジン32からの動力を変速して前輪28fや後輪28rに伝えるトルクコンバータやCVT等を有する変速機構34とが配置されている。車両30の駆動方式(前輪駆動、後輪駆動、四輪駆動)に応じて、前輪28f及び後輪28rの双方もしくは何れかに動力が伝達される。運転席の近傍には走行速度を制御するアクセル操作手段としてのアクセルペダル26と、前輪28f及び後輪28rのブレーキ装置31を介して前輪28f及び後輪28rに制動力を作用させるブレーキペダル27とが並列配置されている。
【0023】
運転席の近傍のコンソールの上部位置には表示部21にタッチパネル23が形成されたモニタ20(表示装置)が備えられている。本実施形態において、モニタ20は、バックライトを備えた液晶式のものである。モニタ20には、スピーカ22も備えられている。タッチパネル23は、感圧式のものや静電式のものが使用され、指などの接触位置をロケーションデータとして出力する。後述するように、本実施形態においては、モニタ20のタッチパネル23は駐車支援開始の指示入力手段として用いられる。車両30にナビゲーションシステムが搭載される場合、モニタ20はナビゲーションシステムの表示装置として用いるものを兼用すると好適である。
【0024】
尚、モニタ20は、プラズマ表示型のものやCRT型のものであっても良く、スピーカ22は、ドアの内側など他の場所に備えられても良い。また、駐車支援開始の指示入力手段として他のスイッチなどを有している場合には、必ずしもモニタ20のタッチパネル23を駐車支援装置の指示入力手段として用いなくてもよい。
【0025】
ステアリング24の操作系にはステアリングセンサ14が備えられ、ステアリング操作方向と操作量とが計測される。シフトレバー25の操作系にはシフト位置センサ15が備えられ、シフト位置が判別される。アクセルペダル26の操作系にはアクセルセンサ16が備えられ、操作量が計測される。ブレーキペダル27の操作系にはブレーキセンサ17が備えられ、操作の有無などが検出される。
【0026】
また、移動距離センサとして、前輪28f及び後輪28rの少なくとも一方の回転量を計測する回転センサ18が備えられる。本実施形態では、後輪28rに回転センサ18が備えられた場合を例示している。尚、移動距離については、変速機構34において、駆動系の回転量から車両30の移動量を計測するようにしてもよい。また、車両30には本発明の駐車支援装置の中核であり、駐車支援を含む走行制御を行うECU(electronic control unit)10が配置されている。
【0027】
車両30の後部には、車両30の後方の情景を撮影するカメラ12が備えられている。カメラ12は、CCD(charge coupled device)やCIS(CMOS image sensor)などの撮像素子を内蔵し、当該撮像素子に撮像された情報を動画情報としてリアルタイムに出力するデジタルカメラである。カメラ12は、広角レンズを備えており、例えば左右約140度程度の画角を有している。カメラ12は、車両30の後方に向けて例えば30度程度の俯角を有して設置され、概ね後方8m程度までの領域を撮影する。撮影された画像は、ECU10に入力され、駐車支援などに利用される。
【0028】
図3は、ECU10を中核とする本発明に係る駐車支援装置の構成例を模式的に示すブロック図である。図に示すように、ECU10は、演算部1、画像取得部2、表示制御部3などの機能部を有して構成されている。演算部1は、図3に基づいて上述した誘導経路などを演算する機能部であり、駐車目標設定部4や誘導部5、指標出力部6などの機能部を有している。ECU10が有する上記各機能部は、マイクロコンピュータやDSP(digital signal processor)などの論理演算ハードウェアを中核とし、当該ハードウェア上で実行されるプログラムなどのソフトウェアとの協働により実現される。従って、各機能部は、機能としての分担を示すものであり、必ずしも物理的に独立して構成される必要はない。また、ECU10には、画像格納用のフレームメモリなどの各種メモリ、画像処理回路などの各種電子回路も含まれる。これらの各種メモリや各種電子回路の構成や機能については公知であるので、図示並びに詳細な説明は省略する。
【0029】
画像取得部2は、カメラ12(撮影装置)により撮影された車両30の周辺画像を取得する機能部である。画像取得部2は、画像格納用のフレームメモリや同期分離回路などを有して構成される。表示制御部3は、カメラ12により撮影された車両30の周辺画像を車室内のモニタ20(表示装置)に表示させる機能部である。
【0030】
演算部1は、車両30の駐車目標位置P3(図4を参照)を設定するとともに、駐車目標位置P3までの誘導経路を演算する。本実施形態では、車両30の後輪28rの車軸の略中央部Qを車両の基準点として、駐車目標位置P3の設定及び駐車目標位置P3までの誘導経路の演算が行われる。また、演算部1は運転者が運転操作を案内する際の指標となる指標線を生成する。演算部1が有する駐車目標設定部4は、車両30の駐車目標位置P3を設定する機能部である。また、演算部1が有する誘導部5は、駐車目標位置P3までの誘導経路を演算する機能部である。演算部1には、ステアリングセンサ14、シフト位置センサ15、アクセルセンサ16、ブレーキセンサ17、回転センサ18などから検出結果が入力され、これらセンサの検出結果に基づいて、駐車目標位置P3や誘導経路が演算される。演算部1が有する指標線出力部6は、運転者を案内する指標線を生成し、表示制御部3を介して周辺画像に重畳表示させる。
【0031】
図5は2台の駐車車両の間に縦列駐車を行う場合の周辺画像に駐車スペースEを示す駐車枠線50a(指標線の一例)が重畳表示されたモニタ20の画面を示す図である。図5に示すように、駐車枠線50aには、当該駐車枠線50aに沿って延在する側面線50b、及び、側面線50bに沿って延在する影線50cが付されている。本実施形態では、幅広の駐車枠線50aに対して、駐車枠線50aよりも幅の狭い側面線50b(本発明の側面部に相当)及び影線50c(本発明の影部に相当)が付されている。ここで、特に限定はされないが、例えば、駐車枠線50a、側面線50b及び影線50cは、青色で表示され、駐車枠線50a、側面線50b、影線50cの順に明度が小さくなるように、つまり、黒色に近付くように設定されている。勿論、これに限られるものではなく、赤色や黄色など青色以外の色であってもよく、また、色相自体を異ならせてもよい。これにより、周辺画像に対して駐車枠線50aが立体的に重畳表示される。このため、駐車枠線を強調表示することができ、乗員は周辺画像と駐車枠線50aとを明確に区別することができる。
【0032】
図6は2台の車両の間に並列駐車を行う場合の周辺画像に駐車領域を示す駐車枠線50aが重畳表示されたモニタ20の画面を示す図である。並列駐車の場合も同様に、駐車枠線50aには、側面線50b及び影線50cが付され、周辺画像に駐車枠線50aが立体的に表示される。このため、駐車枠線を強調表示することができ、乗員は周辺画像と駐車枠線50aとを明確に区別することができる。
【0033】
図7、図8及び図9は、駐車枠線への側面線及び影線の付設の一例を示す図である。本実施形態では、側面線及び影線は、駐車枠線のうちカメラ12に近い側に沿って付されている。つまり、図7に示すように、カメラ12が車両30の幅方向で、車両30の走行方向に沿って延在する左右一対の駐車枠線51a,52aの間に位置する場合には、夫々の駐車枠線51a,52aの内側に側面線51b,52b及び影線51c,52cが付される。左右一対の駐車枠線51a,52aと交差する方向に延在する一対の駐車枠線53a,54aについては、車両に近接した側に沿って側面線53b,54b及び影線53c,54cが付される。
【0034】
また、図8に示すように、モニタ20上で、車両30の走行方向に沿って延在する左右一対の駐車枠線51a,52aのうち右側の駐車枠線52aよりも右側にカメラ12が位置する場合、夫々の駐車枠線51a,52aの右側に側面線51b,52b及び影線51c,52cが付される。また、図9に示すように、モニタ20上で、車両30の走行方向に沿って延在する左右一対の駐車枠線51a,52aのうち左側の駐車枠線51aよりも左側にカメラ12が位置する場合、夫々の駐車枠線51a,52aの左側に側面線51b,52b及び影線51c,52cが付される。左右一対の駐車枠線51a,52aと交差する方向に延在する一対の駐車枠線53a,54aについては、図7の場合と同様に、車両30に近接した側に沿って側面線53b,54b及び影線53c,54cが付される。上述のように側面線及び影線を付すことにより、周辺画像に対して指標線が浮き上がったような視覚的効果を生じさせることができ、乗員は周辺画像と指標線とを一層、明確に区別することができる。
【0035】
次に、この駐車支援装置の動作について、図4に示すように、2台の駐車車両41,42の間の駐車スペースEに縦列駐車を行う場合を例に説明する。
運転者が車両30を位置P1から前進させて、モニタ20に駐車スペースEの全景が映し出される位置P2まで車両を前進させて車両を一旦停止すると、速度センサ7bは車両30が停止していることを検出し、この検出結果を駐車支援装置の演算部1に送信する。さらに、運転者がシフトレバーをリバースに設定すると、シフト位置センサ15はシフトレバーがリバースに設定されたことを検出し、この検出結果を演算部1に送信する。上述の二つの検出結果が演算部1に送信されると、駐車目標設定部4は、周辺画像に基づいて駐車目標位置P3を設定する。駐車目標位置の設定方法については、詳細な説明は省略するが、例えば画像認識により、駐車スペースEに設けられた区画線や、前後の駐車車両41,42などの障害物を認識することにより行う。
【0036】
駐車目標位置P3が設定されると、誘導部5は、駐車目標設定部4が設定した駐車目標位置P3と現在の車両の位置P2とに基づいて誘導経路を計算する。また、図5に示すように、指標線出力部6は、設定された駐車目標位置P3に基づいて駐車スペースEを示す駐車枠線50a,側面線50b及び影線50cを生成し、表示制御部3を介してこの駐車枠線50a、側面線50b及び影線50cを、周辺画像に重畳表示する。
【0037】
最初に設定された駐車目標位置P3を変更する必要がない場合は、乗員が「OK」の表示に触れると、駐車目標位置P3が確定する。一方、乗員が設定された駐車目標位置P3を変更したい場合、例えばタッチパネル操作により、駐車目標位置P3を変更することができる。なお、ステアリング操作により駐車目標位置P3を変更可能にしてもよい。
【0038】
駐車目標位置P3が確定されると、誘導部5は、シフトレバーがリバースに設定してあること及び乗員によりブレーキが解除されたことを検知し、ECU10を制御して、車両30を駐車目標位置P3に向けて誘導する。なお、モニタ20の画面に「駐車支援中止」の表示を設け、運転者がその表示に触れることにより必要に応じて駐車支援を中止できるようにしてもよい。また、例えば乗員がブレーキやステアリング等を操作した場合も駐車支援を中止するように構成してもよい。車両10が駐車目標位置に到達すると、ECU10が制御され車両30を停止し駐車支援を終了する。
【0039】
[別実施形態]
(1)上述の実施形態では、設定された駐車目標位置に自動操舵により、車両30を誘導する例を示したが、これに限られるものではない。例えば、図10に示すように、周辺画像に指標線として車両の予想進路線を重畳表示して、この進路予想線に基づいて、運転者がステアリング操作等を行って駐車をするようにしてもよい。
【0040】
この実施形態では、図10に示すように、後方予測線が、表示制御部3を介して周辺画像に重畳表示される。後方予測線は、後退する車両30の舵角に応じた車両30の後端の予測軌跡などを示す指標線である。本実施形態において、後方予測線51は、車両30の後端の予測軌跡を示す予測軌跡線51a及び車両30の後方の距離目安線52a,53a,54aから構成される。距離目安線52a,53a,54aは、本例では、5m目安線54a、3m目安線53a、1m注意線52aである。後方予測線51は、基本的に黄色で描画される。但し、1m注意線52aについては、運転者に注意を喚起するために、赤色で表示される。
【0041】
また、周辺画像には、車両後方線55が表示される。車両後方線55は、車両30の舵角に拘わらず、車両30の後方の所定位置を示す指標線である。従って、車両30に設置されたカメラ12との光学的な関係により、周辺画像中の固定された所定位置に重畳表示される。本実施形態において車両後方線55は、車幅延長線55a、距離目安線としての1m目安線56aとから構成される。本実施形態では、車両後方線55は、後方予測線51との区別を容易にするために例えば緑色など、後方予測線51とは異なった色で表示される。
【0042】
本実施形態においても、指標線出力部6は、後方予測線51及び車両後方線55に側面線及び影線を付して表示する。具体的には、後方予測線51のうち左右一対の予測軌跡線51aの内側に夫々側面線51b及び影線51cを付すとともに、5m目安線54a、3m目安線53a、1m注意線52aの車両30に近い側に沿って側面線54b,53b,52b及び影線54c,53c,52cを付す。また、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55aの内側及び1m目安線の車両30の側に沿って、側面線55b、56b及び影線55c、56cを付す。このように、周辺画像に後方予測線51及び車両後方線55が立体的に重畳表示される。
【0043】
この実施形態において、運転者は、周辺画像に重畳表示される後方予測線51及び車両後方線55を参照しつつ、車両30が駐車車両41,42等の障害物に衝突しないようにステアリング操作を行って車両30を後退させて、車両30を駐車スペースEに誘導する。そして、運転者は、車両後方線55が駐車スペースEと略平行になったことを確認すると、車両30を停車させる。
【0044】
(2)上述の実施形態においては、指標線が実線である場合を例に説明した。しかし、指標線は例えば破線など、実線以外の線であってもよい。また実線と例えば破線などの実線以外の線とを組み合わせたものであってもよい。
図11は、車幅延長線55aと距離目安線としての1m目安線56aとからなる車両後方線55を周辺画像に重畳表示した例を示す。この例において、1m目安線56aは上述の実施形態と同様に実線で表示されているが、車幅延長線55aは破線で表示されている。
【0045】
本実施形態においても、指標線出力部6は、車両後方線55のうち撮影装置(カメラ12)に近い側に沿って側面線及び影線を付して表示する。つまり、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55aの内側及び1m目安線56aの車両30の側に沿って、側面線55b,56b及び影線55c,56cを付す。なお、破線の車幅延長線55aには、側面線55b及び影線55cについても破線として表示され、車幅延長線55aの破線に対応した位置に付される。
【0046】
ここで、特に限定はされないが、例えば、車幅延長線55aは青色で表示され、1m目安線56aは赤色で表示されている。車幅延長線55aの側面線55b及び影線55cについても青色で表示されるが、車幅延長線55a、側面線55b、影線55cの順に明度が小さくなるように、つまり、黒色に近付くように設定されている。また、1m目安線56aの側面線56b及び影線56cについては赤色で表示されるが、1m目安線56a、側面線56b、影線56cの順に明度が小さくなるように設定されている。勿論、これに限られるものではなく、黄色など上述以外の色であってもよく、また、色相自体を異ならせてもよい。このように、周辺画像に車両後方線55が立体的に重畳表示される。
【0047】
(3)上述のように指標線の全て又は一部を破線で表示する場合、任意の形状の指標を断続的に配置して指標線を描画することができる。
図12は、車幅延長線55aと距離目安線としての1m目安線56a及び5m目安線57aとからなる車両後方線51を周辺画像に重畳表示した例を示す。この例において、十字形状の指標55d,56d,57dが断続的に配置されて、車幅延長線55aと距離目安線としての1m目安線56a及び5m目安線57aとが描画されている。この場合も上述の実施形態と同様に、車幅延長線55a、1m目安線56a、及び、5m目安線57aを構成する指標55d,56d,57dの夫々に側面部55e,56e,57e及び影部55f、56f、57fが付されている。
【0048】
(4)上述の実施形態においては、指標線出力部6が指標線に側面部(側面線)及び影部(影線)を付して表示する例について説明したが、必ずしも側面部(側面線)及び影部(影線)の両方を表示する必要はなく、側面部(側面線)及び影部(影線)の何れか一方のみを表示してもよい。
図13〜図15に、指標線出力部6が指標線に影部(影線)のみを付して表示する例を示す。
【0049】
図13は、実線の車幅延長線55aと距離目安線としての実線の1m目安線56aとからなる車両後方線55に影線55c,56cを付して周辺画像に重畳表示した例を示す。指標線出力部6は、当該指標線の撮影装置に近い側の側部に沿って影線55c,56cを付す。つまり、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55aの内側及び1m目安線56aの車両30の側に沿って、影線55c、56cを付す。
【0050】
また、図14は、破線の車幅延長線55aと距離目安線としての実線の1m目安線56aとからなる車両後方線を周辺画像に重畳表示した例を示す。この場合も、指標線出力部6は、当該指標線の撮影装置に近い側の側部に沿って影線を付す。つまり、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55aの内側及び1m目安線56aの車両30の側に沿って、影線55c,56cが付されている。
【0051】
また、図15は、十字形状の指標55d,56d,57dが断続的に配置されて、車幅延長線55aと距離目安線としての1m目安線56a及び5m目安線57aとが描画された例を示す。この場合も上述と同様に、車幅延長線55a、1m目安線56a、及び、5m目安線57aを構成する指標55d,56d,57dの夫々に影部55f,56f,57fが付されている。
【0052】
また、図16〜図18に、指標線出力部6が指標線に側面部(側面線)のみを付して表示する例を示す。
【0053】
図16は、実線の車幅延長線55aと距離目安線としての実線の1m目安線56aとからなる車両後方線55に側面線55b,56bを付して周辺画像に重畳表示した例を示す。指標線出力部6は、当該指標線の撮影装置に近い側の側部に沿って影線55b,56bを付す。つまり、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55bの内側及び1m目安線56bの車両30の側に沿って、側面線55b,56bを付す。
【0054】
また、図17は、破線の車幅延長線55aと距離目安線としての実線の1m目安線56aとからなる車両後方線を周辺画像に重畳表示した例を示す。この場合も、指標線出力部6は、当該指標線の撮影装置に近い側の側部に沿って側面線を付す。つまり、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55aの内側及び1m目安線56aの車両30の側に沿って、影線55b,56bが付されている。
【0055】
また、図18は、十字形状の指標55d,56d,57dが断続的に配置されて、車幅延長線55aと距離目安線としての1m目安線56a及び5m目安線57aとが描画された例を示す。この場合も上述と同様に、車幅延長線55a、1m目安線56a、及び、5m目安線57aを構成する指標55d,56d,57dの夫々に側面部55e,56e,57eが付されている。
【0056】
(5)上述の実施形態において、指標線出力部6を、カメラ12からの距離が大きくなるほど、指標線、側面線、及び影線の幅を狭く表示するように指標線出力部6を構成してもよい。つまり、上述の第1実施形態の場合、車両30の走行車線に沿った方向に延在する左右一対の駐車枠線51a,52a及び、この駐車枠線51a,52aに付された側面線51b,52b及び影線51c,52cは、車両30から離間するほど幅が狭くなるように表示される。また、走行車線に垂直な方向に延在する一対の駐車枠線53a,54a及び、この駐車枠線53a,54aに沿って付された側面線53b,54b及び影線53c,54cは、車両に近い側の駐車枠線53a、側面線53b、及び影線53cの幅のが、車両30から遠い側の駐車枠線54a、側面線54b、及び影線54cの幅よりも広くなるように表示される。
【0057】
また、上述の第2実施形態の場合、後方予測線51のうち左右一対の予測軌跡線51a及び、予測軌跡線51aに付された側面線51b及び影線51cは、車両から離間するにつれて幅が狭くなるように表示される。また、距離目安線は、車両30から離間した距離目安線ほど幅が狭く表示される。この実施形態の場合、1m注意線52a、3m目安線53a、5m目安線53aの順に幅が狭くなるように夫々の位置目安線の幅が設定されている。位置目安線に付される側面線52b,53b,54b及び影線52c,53c,54cについても同様に、車両30から離間したものほど幅が狭く設定される。また、車両後方線55のうち左右一対の車幅延長線55a、側面線55b及び影線55cは、車両から離間するにつれて幅が狭くなるように表示される。
【0058】
(6)上述の実施形態において、車両周辺表示装置を駐車支援装置に適用した場合を例に説明したがこれに限られるものではない。駐車以外の運転操作において、周辺画像に指標線を重畳表示する場合にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】車両の運転席前方の説明図
【図2】車両の基本構成を示すブロック図
【図3】本発明に係る駐車支援装置の構成例を模式的に示すブロック図
【図4】縦列駐車の際の移動軌跡を示す説明図
【図5】縦列駐車の際にモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図6】並列駐車の際にモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図7】側面線及び影線の一例を示す図
【図8】側面線及び影線の一例を示す図
【図9】側面線及び影線の一例を示す図
【図10】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図11】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図12】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図13】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図14】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図15】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図16】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図17】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【図18】別実施形態におけるモニタに表示される周辺画像の一例を示す図
【符号の説明】
【0060】
2 画像取得部
6 指標線出力部
12 カメラ
20 モニタ
30 車両
50a 指標線
50b 側面線
50c 影線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、
車室内に設けられ前記周辺画像を表示する表示装置と、
運転者による運転操作の際に、前記運転者の指標となる指標線を、当該指標線の前記撮影装置に近い側に影部を付して前記周辺画像に重畳表示させる指標線出力部とを備えた車両周辺表示装置。
【請求項2】
前記指標線出力部は、前記指標線と前記影部との間に側面部を付して表示する請求項1に記載の車両周辺表示装置。
【請求項3】
車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、
車室内に設けられ前記周辺画像を表示する表示装置と、
運転者による運転操作の際に、前記運転者の指標となる指標線を、当該指標線に隣接する側面部を付して前記周辺画像に重畳表示させる指標線出力部とを備えた車両周辺表示装置。
【請求項4】
前記指標線出力部は前記側面部に隣接して影部を付して表示する請求項3に記載の車両周辺表示装置。
【請求項5】
前記指標線出力部は、前記指標線のうち前記撮影装置に近い側に前記側面部及び前記影部を付して表示する請求項4に記載の車両周辺表示装置。
【請求項6】
前記指標線は破線である請求項1〜5の何れか一項に記載の車両周辺装置。
【請求項7】
前記指標線が任意の形状の指標を断続的に配置して描画されている請求項1〜6の何れか一項に記載の車両周辺表示装置。
【請求項8】
前記指標線出力部は、前記指標線の幅、及び、前記側面部の幅と前記影部の幅とのうち前記指標線に付されるものの幅を、前記撮影装置からの距離が大きくなるほど狭く表示する請求項1〜7の何れか一項に記載の車両周辺表示装置。
【請求項1】
車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、
車室内に設けられ前記周辺画像を表示する表示装置と、
運転者による運転操作の際に、前記運転者の指標となる指標線を、当該指標線の前記撮影装置に近い側に影部を付して前記周辺画像に重畳表示させる指標線出力部とを備えた車両周辺表示装置。
【請求項2】
前記指標線出力部は、前記指標線と前記影部との間に側面部を付して表示する請求項1に記載の車両周辺表示装置。
【請求項3】
車両に設けられた撮影装置により撮影された車両の周辺画像を取得する画像取得部と、
車室内に設けられ前記周辺画像を表示する表示装置と、
運転者による運転操作の際に、前記運転者の指標となる指標線を、当該指標線に隣接する側面部を付して前記周辺画像に重畳表示させる指標線出力部とを備えた車両周辺表示装置。
【請求項4】
前記指標線出力部は前記側面部に隣接して影部を付して表示する請求項3に記載の車両周辺表示装置。
【請求項5】
前記指標線出力部は、前記指標線のうち前記撮影装置に近い側に前記側面部及び前記影部を付して表示する請求項4に記載の車両周辺表示装置。
【請求項6】
前記指標線は破線である請求項1〜5の何れか一項に記載の車両周辺装置。
【請求項7】
前記指標線が任意の形状の指標を断続的に配置して描画されている請求項1〜6の何れか一項に記載の車両周辺表示装置。
【請求項8】
前記指標線出力部は、前記指標線の幅、及び、前記側面部の幅と前記影部の幅とのうち前記指標線に付されるものの幅を、前記撮影装置からの距離が大きくなるほど狭く表示する請求項1〜7の何れか一項に記載の車両周辺表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2009−292457(P2009−292457A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−276859(P2008−276859)
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
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