説明

車両用衝撃センサの取付構造

【課題】車両の見栄えを損なうことなく、外部からの衝撃を迅速に且つ確実に検出できる車両用衝撃センサの取付構造を提供する。
【解決手段】アウタパネル11とインナパネル12との間のレインフォースメントパネル13にサポートメンバ15を固定して閉断面構造部15cを形成し、この閉断面構造部15cに複数の支柱16を固定して、該支柱16をインナパネル12に接触しないように該インナパネル12の貫通孔18に通して車体内方に突出させ、該支柱16に衝撃センサ7を固定し、衝撃センサ7をインナパネル12から車体内方に離す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用衝撃センサの取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両用衝撃センサは、車両衝突に伴って車体に外部から加わる衝撃を検出するものとして知られ、例えば衝突時に乗員保護用のエアバッグ装置を素早く作動させるために車体に取付けられている。この衝撃センサの取付に関して、車体のセンタピラーをその取付位置とすることが知られている。例えば、特許文献1には、センタピラーのアウタパネルにリヤドアのヒンジをボルトで結合するようにした車両において、衝撃センサをセンタピラー内に配置してリヤドアのヒンジ取付ボルトに直接取り付けることが記載されている。これは、リヤドアに加わる衝突荷重がヒンジから衝撃センサに直接伝わるようにして、衝突を迅速に検出せんとするものである。
【特許文献1】特開平10−244835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述のアウタパネルのような車体の表側に現れているパネルに衝撃センサを取り付けることは、外部からの衝撃を迅速に検出する上では有利になるが、そのためのボルト等の締結部材が車体の表側に現れることになり、車両の外観が悪くなる。また、例えば、アウタパネルの衝撃センサが取付けられる部位が、ドア近傍や、ドア周縁部と向かい合う所であれば、ドアを閉じたときの衝撃を車両の衝突と誤検出するおそれがある。これに対して、インナパネルに衝撃センサを取り付けると、上記見栄えの問題はなくなるが、衝撃の検出が遅くなる。
【0004】
そこで、本発明は、車両の見栄えを損なうことなく、外部からの衝撃を迅速に且つ確実に検出できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、このような課題に対して、アウタパネルとインナパネルとの間に設けられたレインフォースメントに衝撃センサを剛性の高いサポートメンバを介して取り付け、しかもインナパネルが衝撃検出に悪影響を及ぼさないようにした。
【0006】
すなわち、請求項1に係る発明は、車体のアウタパネルとインナパネルとの間にレインフォースメントが設けられている部位に、外部から車体に加わる衝撃を検出する衝撃センサが取り付けられている車両用衝撃センサの取付構造であって、
上記インナパネルとレインフォースメントとの間に設けられ、該レインフォースメントに固定されて該レインフォースメントと共に閉断面構造部を形成するサポートメンバと、
上記サポートメンバの閉断面構造部を形成する部位より、上記インナパネルに接触しないように該インナパネルに形成された貫通孔を通して、車体内方に突出した複数の支柱とを備え、
上記衝撃センサが、上記支柱に支持されて、上記インナパネルから車体内方に離されていることを特徴とする。
【0007】
従って、衝撃センサがインナパネルよりもアウタパネルに近いレインフォースメントに支持された状態になっているから、外部からの衝撃を迅速に検出する上で有利になる。しかも、レインフォースメントにサポートメンバを固定して閉断面構造部を形成し、そのことによって該レインフォースメントの強度を局部的に高めたから、該レインフォースメントが衝突時の衝撃に対して共振することが避けられ、衝撃センサの衝撃検出に悪影響が出ることが防止される。さらに、衝撃センサ及びその支柱はインナパネルに対して非接触状態になっているから、インナパネルが衝撃センサに伝わる衝撃を抑える方向に働くことが防止され、このことが衝撃検出精度を高める上で有利に働く。
【0008】
また、インナパネルには支柱が通る貫通孔を形成するだけであるから、該インナパネルの強度、ひいては車体強度が低下することを防止する上でも有利である。しかも、アウタパネルには衝撃センサ取付のための孔や締結部材を設ける必要がなく、車両の外観を損なうことがなくなり、また、衝撃センサをドア近傍やドア周縁部に対応する場所に配置しても、ドアを閉じたときの衝撃を車両の衝突であると誤検出することが防止される。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1において、
上記衝撃センサに対応する車体外方側にドアの周縁部が位置し、
上記インナパネルとレインフォースメントとは、上記ドア周縁部に対応する位置おいて、所定の方向、例えば上下、前後又は車幅の方向に延びる閉断面構造を形成するように互いに接合され、
上記ドア周縁部に対応する位置における上記アウタパネルとレインフォースメントとの間隔が同位置における上記インナパネルとレインフォースメントとの間隔よりも狭いことを特徴とする。
【0010】
従って、衝撃センサがドア周縁部に対応する位置にあるから、ドアに対して外部から加わる衝撃を検出する上で有利になる。しかも、アウタパネルとレインフォースメントとの間隔が狭くなっていても、インナパネルとレインフォースメントとによって形成される閉断面構造により、車体の強度が確保される。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2において、
上記インナパネル内側の車室側空間と該インナパネル外側の空間とが連通しないように上記貫通孔において封止する封止手段を備えていることを特徴とする。
【0012】
従って、インナパネルに貫通孔が設けられているものの、該貫通孔を介して外部の音が車室側に伝わることが抑制され、また、車室への外気やダスト等の侵入が防止される。
【0013】
請求項4に係る発明は、アウタパネルとインナパネルとの間にレインフォースメントが設けられてなり且つサイドドア後縁側に位置する車体側壁に、外部から車体に加わる衝撃を検出する衝撃センサが取り付けられている車両用衝撃センサの取付構造であって、
上記サイドドアの下縁に沿って車体前後方向に延びる閉断面フレーム構造の内部空間が上記インナパネルとレインフォースメントとの間の空間に連通しており、
上記インナパネルとレインフォースメントとの間に設けられ、該レインフォースメントに固定されて該レインフォースメントと共に閉断面構造部を形成するサポートメンバと、
上記サポートメンバの閉断面構造部を形成する部位より、上記インナパネルに接触しないように該インナパネルに形成された貫通孔を通して、車体内方に突出した複数の支柱とを備え、
上記衝撃センサが、上記支柱に支持されて、上記インナパネルから車体内方に離され、
上記インナパネル内側の車室側空間と、該インナパネルと上記レインフォースメントとの間の空間とが連通しないように上記貫通孔において封止する封止手段を備えていることを特徴とする。
【0014】
従って、請求項1に係る発明と同様の作用効果が得られ、特にサイドドアに入力される外部からの衝撃を検出する上で有利になるとともに、走行音が貫通孔を介して車室内に侵入すること、例えば走行中にサイドドア下縁に沿って延びる閉断面フレーム構造部に小石等が当たっても、そのような衝突音が車室側へ伝わることが封止手段によって防止され、さらには上記フレームから車室へのダストの侵入も防止される。
【発明の効果】
【0015】
以上のように請求項1に係る発明によれば、インナパネルとアウタパネルとの間のレインフォースメントにサポートメンバを固定して閉断面構造部を形成し、該閉断面構造部よりインナパネルの貫通孔に通して車体内方に突出させた支柱に衝撃センサを支持して、衝撃センサ及び支柱をインナパネルに対して非接触状態にしたから、車体の大きな強度低下を招くことなく、外部からの衝撃を素早く且つ精度良く検出することができる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、衝撃センサをドア周縁部に対応する位置に設けるとともに、アウタパネルとレインフォースメントとの間隔が狭くなっている部位においてインナパネルとレインフォースメントとによって閉断面構造を形成したから、車体強度を確保しながら、ドアに加わる衝撃を検出する上で有利になる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、インナパネル内側の車室側空間を貫通孔において封止する封止手段を備えているから、外部の音が車室側に伝わること、或いは外気やダスト等が車室に侵入することが防止される。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、サイドドアの下縁に沿って車体前後方向に延びる閉断面フレーム構造の内部空間が、サイドドア後縁側の車体側壁のインナパネルとレインフォースメントとの間の空間に連通しているものにおいて、上記レインフォースメントにサポートメンバを固定して閉断面構造部を形成し、該閉断面構造部よりインナパネルの貫通孔に通して車体内方に突出させた支柱に衝撃センサを支持して、衝撃センサ及び支柱をインナパネルに対して非接触状態にするとともに、上記貫通孔に封止手段を設けたから、請求項1に係る発明と同様の作用効果が得られ、特にサイドドアに入力される外部からの衝撃を検出する上で有利になるとともに、走行音やダスト、外気等が貫通孔を介して車室に侵入することが防止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態は本発明を説明するための好ましい例示であって、本発明の適用範囲を制限することを意図するものではない。
【0020】
図1は車両(オープンカー)の後側の側部を示す。同図において、1は車室フロアパネル、2はキックアップ部、3は荷室フロアパネル、4はフロアトンネル部、5は図2に示すサイドドア8で開閉される開口部のサイドシル、6は該開口部の後縁側を構成する車体後部の側壁である。この車体後部側壁6に、外部から車体に加わる衝撃を検出する衝撃センサ7が取り付けられている。本実施形態の衝撃センサ7は、車両側面に外部から所定値以上の衝突荷重が加わったときに、乗員を衝撃から保護するサイドエアバッグ装置を作動させるためのものである。
【0021】
サイドシル5は、各々車体前後方向に延びる断面コ字状のアウタパネル11及びインナパネル12を備え、この両パネル11,12のフランジ同士を接合して車体前後方向に延びる閉断面フレーム構造になっている。また、両パネル11,12の間には、当該閉断面を内側閉断面と外側閉断面とに仕切るレインフォースメントパネル13が設けられている。そうして、上記アウタパネル11、インナパネル12及びレインフォースメントパネル13は、その後端部が立ち上がって上記車体後部側壁6を形成している。
【0022】
すなわち、図2に示すように、車体後部側壁6は、上記アウタパネル11及びインナパネル12によって上下方向に延びる閉断面フレーム構造に形成され、その閉断面は上記レインフォースメントパネル13によって内側閉断面と外側閉断面とに仕切られている。従って、サイドシル5の車体前後方向に延びる内外の閉断面空間は車体後部側壁6の上下方向に延びる内外の閉断面空間にそれぞれ連通している。
【0023】
衝撃センサ7は、車体後部側壁6のレインフォースメントパネル13にサポートメンバ15によって支持されている。車体後部側壁6の衝撃センサ7が配置された部位では、アウタパネル11とレインフォースメントパネル13との間隔が同部位におけるインナパネル12とレインフォースメントパネル13との間隔よりも狭くなっている。これは、サイドドア3を閉じたときに、該サイドドア3の外面と車体後部側壁7の外面とを面一にするべく、アウタパネル11のサイドドア3の後縁部に対応する部位を車体内方へ凹ませているためである。
【0024】
衝撃センサ7の取付構造について具体的に説明すると、サポートメンバ15は、図3にも示すように開口を車体外側に向けた縦長の箱状をなし、その開口周縁のフランジ15aがレインフォースメントパネル13の車体内側の面に接合されている。サポートメンバ15の中央部にはその底壁から側壁にわたって切欠き孔15bが形成されており、この切欠き孔15bの上下両側の部位がレインフォースメントパネル13と共に閉断面構造部15c,15cを形成している。
【0025】
そうして、サポートメンバ15の閉断面構造部15c,15cを形成する2箇所の取付部位に衝撃センサ7が支柱としてのボルト16,16によって支持されている。
【0026】
すなわち、サポートメンバ15の切欠き孔15bの上下両側(レインフォースメントパネル13を向いた面)にはナット17,17が溶接されている。ボルト(支柱)16は、当該溶接ナット17に螺合されていて、該ナット17に対応するようにインナパネル12に形成された貫通孔18を貫通して車体内方(車室側)に突出している。衝撃センサ7は、サポートメンバ15の各取付部位に、各々ボルト16を通す2本の筒状スペーサ21及び1枚のプレート22を介して支持され、ボルト16をナット17に螺合することによりサポートメンバ15に締め付けられている。
【0027】
より具体的に説明すると、2本の筒状スペーサ21は、サポートメンバ15の各取付部位よりインナパネル12に接触しないように該インナパネル12の貫通孔18を貫通して車体内方へ突出している。このインナパネル12よりも車体内方に突出した筒状スペーサ21の先端にプレート22が当接されている。従って、衝撃センサ7及びプレート22はインナパネル12に対しては接触しておらず、該インナパネル12から車体内方へ離れている。
【0028】
また、プレート22は、その周縁がインナパネル12の2つの貫通孔18が設けられている部位よりも外側へ張り出している。そして、このプレート22の周縁とインナパネル12との間に、上記2つの貫通孔18を取り囲むように圧縮性を有する環状のシール材23が設けられている。すなわち、このシール材23は、ウレタンフォームによって形成されていて、インナパネル12の内側の車室側空間と該インナパネル12の外側の空間とが連通しないように、該車室側空間を貫通孔18において封止する封止手段を構成している。
【0029】
従って、以上のような車両用衝撃センサの取付構造であれば、衝撃センサ7がインナパネル12よりもアウタパネル11に近いレインフォースメントパネル13に支持された状態になっているから、外部からの衝撃を迅速に検出する上で有利になる。特に衝撃センサ7がサイドドア3の後縁部に対応する車体後部側壁6の位置にあるから、サイドドア3に対して外部から加わる衝撃を検出する上で有利になる。しかも、レインフォースメントパネル13にサポートメンバ15を固定して閉断面構造部を形成することにより、該レインフォースメントパネル13の強度を局部的に高めたから、該レインフォースメントパネル13が衝撃に対して共振することが避けられ、衝撃センサ7の衝撃検出精度を高める上で、特に衝撃が所定値以上に大きいか否かを精度良く検出する上で有利になる。
【0030】
さらに、衝撃センサ7及びその支柱としてのボルト16及び筒状スペーサ21はインナパネル12に対して非接触状態になっているから、インナパネル12が衝撃センサ7に伝わる衝撃を抑える方向に働くことが防止される。このことも、衝撃検出精度を高める上で有利に働く。また、インナパネル12には筒状スペーサ21が通る複数の貫通孔18を形成するだけであるから、該インナパネル12の強度、ひいては車体強度が低下することが避けられる。
【0031】
また、車体後部側壁6の衝撃センサ7が配置された部位では、サイドドア3の厚さに相当する分、アウタパネル11とレインフォースメントパネル13との間隔が狭くなっているが、当該部位には衝撃センサ用のサポートメンバ15を挟んで相対するインナパネル12とレインフォースメントパネル13とによって大きな閉断面構造が形成されているため、車体の強度低下が防止される。かえって、上記間隔が狭くなっているということは、サイドドア3に加わる衝撃荷重がレインフォースメントパネル13に素早く伝わることにつながり、衝撃センサ7による衝撃の早期検出に有利になっている。
【0032】
そうして、インナパネル12には衝撃センサ7の取付のために複数の貫通孔18が形成されているが、インナパネル12と衝撃センサ7のプレート22との間に、貫通孔18を囲むようにシール材23を環状に設けたから、車両走行音、特に走行中に地面に面したサイドシル5の下面に小石等が当たったときの、閉断面フレーム構造によって増幅されがちな衝突音が車室側へ伝わることがシール材23によって防止される。また、貫通孔18から車室内気が洩れることや、パネル接合部分の隙間等から閉断面フレーム構造内に侵入した外気やダストが貫通孔18から車室内に侵入することも上記シール材23によって防止される。
【0033】
次に衝撃センサ7の組付性についてみると、衝撃センサ7をレインフォースメントパネル13に支持するに当たり、サポートメンバ15をレインフォースメントパネル13に固定することにより、ボルト16を螺合すべきナット17をインナパネル12側に近づけている。従って、レインフォースメントパネル13とインナパネル12との間隔が広くても、ボルト16をインナパネル12の貫通孔18からレインフォースメントパネル13の位置まで深く差し込む必要がない。すなわち、ボルト16をインナパネル12の貫通孔に通したときにナット17のねじ孔を探し当てやすくなり、衝撃センサ7の組付が容易になる。
【0034】
また、衝撃センサ7側にプレート22を設けることにより、該プレート22とインナパネル12との間に1つの環状シール材23を設けるだけで、複数の貫通孔18をシールするようにしたから、個々の貫通孔18にシールを設ける場合に比べて部品点数の削減、組付作業性の向上に有利になる。
【0035】
以上のように上記実施形態によれば、車体の大きな強度低下を招くことなく、また、車両走行音、外気、ダスト等の車室への侵入を招くことなく、外部から車両に加わる衝撃を素早く且つ精度良く検出することができ、また衝撃センサの組付もよい。
【0036】
なお、上記実施形態では衝撃センサを2本の支柱(ボルト)で支持するようにしたが、3本以上の支柱を設けるようにしてもよい。その場合、インナパネルに個々の支柱に対応する貫通孔を別個設けてもよいが、例えば貫通孔を長孔形状にして近接する2本の支柱は1つの貫通孔に通すようにしてもよい。
【0037】
また、サポートメンバは、上記実施形態の箱形に限らず、例えば、チャンネル形(断面コ字状の部材)にしてもよい。
【0038】
また、上記実施形態は車両側部のサイドドア周縁に対応する部位に衝撃センサを取り付ける例であるが、本発明に係る取付構造は4ドア車のセンタピラー、或いは車体側部のドアから離れた部位、或いは車両背部など、他の部位に衝撃センサを設ける場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】車両用衝撃センサの取付構造を示す斜視図である。
【図2】同取付構造の要部を示す縦断面図である。
【図3】衝撃センサをレインフォースメントパネルにサポートメンバを介して取り付けた状態を、インナパネルの図示を省略して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
3 サイドドア
5 サイドシル
6 車体後部側壁
7 衝撃センサ
11 アウタパネル
12 インナパネル
13 レインフォースメントパネル
15 サポートメンバ
15c 閉断面構造部
16 支柱(ボルト)
18 貫通孔
23 シール材(封止手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体のアウタパネルとインナパネルとの間にレインフォースメントが設けられている部位に、外部から車体に加わる衝撃を検出する衝撃センサが取り付けられている車両用衝撃センサの取付構造であって、
上記インナパネルとレインフォースメントとの間に設けられ、該レインフォースメントに固定されて該レインフォースメントと共に閉断面構造部を形成するサポートメンバと、
上記サポートメンバの閉断面構造部を形成する部位より、上記インナパネルに接触しないように該インナパネルに形成された貫通孔を通して、車体内方に突出した複数の支柱とを備え、
上記衝撃センサが、上記支柱に支持されて、上記インナパネルから車体内方に離されていることを特徴とする車両用衝撃センサの取付構造。
【請求項2】
請求項1において、
上記衝撃センサに対応する車体外方側にドアの周縁部が位置し、
上記インナパネルとレインフォースメントとは、上記ドア周縁部に対応する位置おいて、所定の方向に延びる閉断面構造を形成するように互いに接合され、
上記ドア周縁部に対応する位置における上記アウタパネルとレインフォースメントとの間隔が同位置における上記インナパネルとレインフォースメントとの間隔よりも狭いことを特徴とする車両用衝撃センサの取付構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、
上記インナパネル内側の車室側空間と該インナパネル外側の空間とが連通しないように上記貫通孔において封止する封止手段を備えていることを特徴とする車両用衝撃センサの取付構造。
【請求項4】
アウタパネルとインナパネルとの間にレインフォースメントが設けられてなり且つサイドドア後縁側に位置する車体側壁に、外部から車体に加わる衝撃を検出する衝撃センサが取り付けられている車両用衝撃センサの取付構造であって、
上記サイドドアの下縁に沿って車体前後方向に延びる閉断面フレーム構造の内部空間が上記インナパネルとレインフォースメントとの間の空間に連通しており、
上記インナパネルとレインフォースメントとの間に設けられ、該レインフォースメントに固定されて該レインフォースメントと共に閉断面構造部を形成するサポートメンバと、
上記サポートメンバの閉断面構造部を形成する部位より、上記インナパネルに接触しないように該インナパネルに形成された貫通孔を通して、車体内方に突出した複数の支柱とを備え、
上記衝撃センサが、上記支柱に支持されて、上記インナパネルから車体内方に離され、
上記インナパネル内側の車室側空間と、該インナパネルと上記レインフォースメントとの間の空間とが連通しないように上記貫通孔において封止する封止手段を備えていることを特徴とする車両用衝撃センサの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−232069(P2006−232069A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−48822(P2005−48822)
【出願日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】