説明

車体後部構造

【課題】燃料容器を搭載するフレームの車両後方に配置したリヤフレームが座屈変形しても、この変形したリヤフレームが、燃料容器の車両後方の領域に配置した周辺部品に干渉しないようにする。
【解決手段】車両のフロア下にて水素タンク1を支持するタンクフレーム5を、車両の下面に取り付けるとともに、タンクフレーム5より車両後方側の車両の下面に、タンクフレーム5に比較して強度の低いリヤフレーム13を取り付ける。リヤフレーム13とタンクフレーム5とを、タンクフレーム5と同等の強度を備える前後フレーム連結部材15,17により連結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料容器を支持する容器フレームを、車両の下面に取り付けるとともに、容器フレームより車両後方側の車両の下面にリヤフレームを取り付けた車体後部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車体後部構造として、例えば下記特許文献1には、燃料電池自動車に搭載する燃料タンクとして水素タンクを支持するサブフレームを、車両下部にて車両前後方向に延びる左右のリヤサイドメンバに結合する方法が記載されている。サブフレームは、その前部に燃料タンクを搭載し、前部と後部の上部における連結部上に燃料電池を搭載している。
【0003】
そして、サブフレームの前部と後部との間の下部側部分に、非連続部を設けることで、車両が後方から衝撃を受けた際に、サブフレームが座屈変形し、リヤサイドメンバの座屈変形が可能となって、リヤサイドメンバの衝撃吸収機能を確保するようにしている。
【特許文献1】特開2003−127907号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、水素タンクには周辺部品である水素バルブなどの水素系機能部品を設ける必要があり、この水素系機能部品を水素タンクの車両後方側の領域に配置した場合には、車両が後方から衝撃を受けてサブフレームが座屈変形したときに、この変形により車両前方へ移動するサブフレームが、水素タンクに接近して水素系機能部品に干渉することになり、このため水素系機能部品を水素タンク車両後方の領域に設置できないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、燃料容器を搭載する容器フレームの車両後方に配置したリヤフレームが座屈変形しても、この変形したリヤフレームが、燃料容器の車両後方の領域に配置した周辺部品に干渉しないようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、燃料容器を支持する容器フレームを、車両の下面に取り付けるとともに、前記容器フレームより車両後方側の車両の下面に、前記容器フレームに比較して強度の低いリヤフレームを取り付け、このリヤフレームと前記容器フレームとを、容器フレームと同等の強度を備える前後フレーム連結部材により連結したことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車両が後方から衝撃を受けてリヤフレームが座屈変形しても、座屈変形しやすいリヤフレームに比較して、容器フレームと同様に強度の高い前後フレーム連結部材が、燃料容器の車両後方側の領域に配置した周辺部品を保護し、座屈変形して車両前方へ移動するリヤフレームの周辺部品への干渉を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係わる車体後部構造の側面図、図2は、図1の車体後部構造を車体下方から見た斜視図、図3は、図1の底面図である。なお、後述する図も含めた各図中の矢印FRで示す方向が車両前方で、同UPRで示す方向が車両上方で、同LHで示す方向が車両左方である。ただし、これら図1〜図3では、後述の図7に示すリヤアンダカバー19および水素タンクアンダカバー23は省略している。
【0010】
上記した車体後部構造を備える車両としては、例えば図示しない燃料電池を搭載した燃料電池車両でよく、ここでの燃料電池車両は、燃料電池に燃料として供給する水素を収容する燃料容器としての円筒形状の水素タンク1を車両のリヤフロアパネル3の下部に、容器フレームとしてのタンクフレーム5を介して搭載している。なお、図2,図3では、水素タンク1を省略している。
【0011】
タンクフレーム5は、図4に斜視図として示すように、水素タンク1のほぼ下半部を受容する形状のフレーム構造体であり、水素タンク1における円筒部の車両前方側の一側面に位置する前フレーム5aと、同円筒部の車両後方側の他側面に位置する後フレーム5bと、後フレーム5bの車幅方向両端から前方に屈曲して先端が前フレーム5aに連結する、水素タンク1の長手方向両端の側部に位置する左,右側部フレーム5c,5dと、前フレーム5aと後フレーム5bとの間にて水素タンク1の下部に位置する前,後下部フレーム5e,5fとをそれぞれ備え、これら各フレームは中空のパイプ材で構成している。前,後下部フレーム5e,5fは、車幅方向両端が上方に屈曲してその先端を左,右側部フレーム5c,5dに連結している。
【0012】
また、タンクフレーム5は、前,後フレーム5a,5bおよび前,後下部フレーム5e,5fにわたってほぼ半円弧状に形成した、車両前後方向に延びる容器フレーム部材としての支持フレーム5g,5hを有し、支持フレーム5g,5h上に水素タンク1を載置する。そして、水素タンク1の上から図示しない金属製のベルトを被せ、このベルトの両端を支持フレーム5g,5hの上端のベルト固定部5i,5jにボルトなどの締結具を用いて固定することで、水素タンク1をタンクフレーム5に固定する。
【0013】
このようにして水素タンク1を収容支持するタンクフレーム5は、前フレーム5aの長手方向両端から側方上部に延びる側部延長部5kを形成し、側部延長部5kの先端に、車体への固定部となる車体前固定部5mを形成する。
【0014】
また、タンクフレーム5は、後フレーム5bの支持フレーム5g,5hと車幅方向同位置から後方上部に延びる容器取付アームとしての後部延長フレーム5n,5pを備え、後部延長フレーム5n,5pの先端に、車体への固定部となる車体後固定部5qを形成する。なお、後部延長フレーム5n,5pは、中空のパイプ材で構成している。
【0015】
そして、上記した車体前固定部5mを、車両下部の左右両側にて車両前後方向に延びる車体骨格部材としてのリヤサイドメンバ7に固定するとともに、車体後固定部5qは、車体側における2本のリヤクロスメンバ9,11(図2,図3参照)相互を連結するクロスメンバ連結部材としてのタンクフレーム取付メンバ12に連結する。
【0016】
上記した2本のリヤクロスメンバ9,11は、車幅方向に互いに平行な状態で延長してその両端をリヤサイドメンバ7に連結しており、第1,第2クロスメンバをそれぞれ構成している。
【0017】
上記構成により、本実施形態では、クロスメンバ連結部材となるタンクフレーム取付メンバ12と、タンクフレーム5における水素タンク1の下半部を支持して車両前後方向に延びる容器フレーム部材となる支持フレーム5g,5hとを、車幅方向同一位置に設定し、タンクフレーム取付メンバ12に、支持フレーム5g,5hと車幅方向同一位置から車両後方に伸びる容器取付アームとなる後部延長フレーム5n,5pの車両前後方向後部を連結していることになる。
【0018】
タンクフレーム5の車両後方側で車両の下部には、リヤフレーム13を取り付けている。このリヤフレーム13は、図5に斜視図として示すように、車幅方向に延びる前パイプ13aおよび後パイプ13bと、これら前,後パイプ13a,13b相互を連結し、かつ車両後方側が上方位置となるよう傾斜しているリヤフレーム部材としての2本の連結パイ
イプ13c,13dとから主として構成している。
【0019】
前パイプ13aは、車両前方側に位置し、長手方向両端を側方上部でかつやや後方に向けて屈曲する側方延長部13eを有し、側方延長部13eの先端の前固定部13fを、リヤサイドメンバ7に固定する。また、側方延長部13eの先端付近と前パイプ13aの車幅方向中央部とは、ほぼV字形状の補強用パイプ13gによって連結する。
【0020】
また、連結パイプ13c,13dは、前パイプ13a近傍位置で下方に向けて若干屈曲する屈曲部13hを有し、この屈曲部13h相互を補助パイプ13iで連結するとともに、補助パイプ13i,前パイプ13aおよび連結パイプ13c,13dで囲まれる部分に、プレート13jを設けている。
【0021】
後パイプ13bは、車両後方側に位置し、長手方向両端を側方上部に屈曲する側方延長部13kを有し、側方延長部13kの先端の後固定部13mを、リヤサイドメンバ7に固定する。
【0022】
このように構成したリヤフレーム13は、それを構成する各パイプ部材を、前記したタンクフレーム5の各フレーム部材に比較して細く形成することで、全体的にタンクフレーム5に比較して強度が低く、かつ車両前後方向に延びる連結パイプ13c,13dの長手方向ほぼ中央付近に、切欠部13nを形成することで、車両が後方から衝撃を受けて、リヤサイドメンバ7が座屈変形したときに、容易に座屈変形可能なようにしている。
【0023】
そして、上記したタンクフレーム5とリヤフレーム13とは、図6に示すように、2本の前後フレーム連結部材15,17により互いに連結する。すなわち、これら各前後フレーム連結部材15,17の前端は、タンクフレーム5における後下部フレーム5fの支持フレーム5g,5hに対応する位置に連結する一方、同後端は、リヤフレーム13における前パイプ13aの連結パイプ13c,13dに対応する位置の前方に突出する前部ブラケット13sに連結する。なお、上記した前後フレーム連結部材15,17は、タンクフレーム5と同等の高い強度を備えるものとする。
【0024】
ここで、前パイプ13aは、前記した車体のリヤクロスメンバ9に対し、車両前後方向ほぼ同一位置に配置してあり、したがって、前パイプ13aに対する前後フレーム連結部材15,17後端の固定部も、第1クロスメンバであるリヤクロスメンバ9に対して車体前後方向がほぼ一致した位置にあることになる。
【0025】
また、タンクフレーム5の容器フレーム部材である支持フレーム5g,5hに対し、リヤフレーム13の車両前後方向に延びるリヤフレーム部材である連結パイプ13c,13dおよび、前後フレーム連結部材15,17を、車幅方向同一位置に設定している。すなわち、これら支持フレーム5g,5h,連結パイプ13c,13dおよび前後フレーム連結部材15,17は、車体前後方向に沿って同一の直線上に位置していることになる。
【0026】
そして、上記したリヤフレーム13の下部には、リヤフレーム13の下部を覆うようにして、図7に斜視図として示すリヤアンダカバー19を装着する。リヤアンダカバー19は、燃料電池車両のフロア下搭載部品への異物の衝突防止および、空力性能・見栄え向上のためもので、中央2箇所および後方2箇所の全部で4箇所に設けた取付孔19aを、リヤフレーム13の連結パイプ13c,13dの側部に設けた取付フランジ13rに整合させ、取付フランジ13r上に設けたナット21に、取付孔19aから挿入する図示しないボルトを締結する。さらに、リヤアンダカバー19の前方2箇所の取付孔19bに対して下方から図示しないボルトを挿入し、プレート13j上に設けたナット22に締結して固定する。
【0027】
なお、リヤアンダカバー19は、リヤフレーム13における連結パイプ13c,13dの前方の屈曲部13hによる屈曲形状に合わせ、取付孔19bよりやや車両後方位置で、車両上部側が突形状となるよう屈曲形成している。
【0028】
また、リヤアンダカバー19の前端部は、前後フレーム連結部材15,17の車両前後方向中央よりやや後方に位置し、後述する水素タンクアンダカバー23の後端を下方から重ね合わせ、ねじ孔19cを利用して下方からボルト締結する。一方、リヤアンダカバー19の後端部および後方側部は、車体側の図示しないリヤバンパの下端を下方から重ね合わせ、リヤバンパ側からボルトを挿入し、リヤアンダカバー19上に設定したナット19dに固定する。
【0029】
また、タンクフレーム5の下部には、タンクフレーム5の下方を覆うようにして、前記図7に斜視図として示す、容器アンダカバーとしての水素タンクアンダカバー23を装着する。
【0030】
水素タンクアンダカバー23は、リヤアンダカバー19と同様に、燃料電池車両のフロア下搭載部品への異物の衝突防止および、空力性能・見栄え向上のためもので、前方3箇所,中央3箇所の全部で6箇所に設けた取付孔23a,23bを、タンクフレーム5の前,後下部フレーム5e,5fに形成したねじ孔にそれぞれ整合させてボルト締結する。さらに、水素タンクアンダカバー23の後方2箇所の取付孔23cを利用して、前後フレーム連結部材15,17の下面にボルト締結する。
【0031】
水素タンクアンダカバー23の後端部は、前述したように、リヤアンダカバー19の前端部に下方から重ね合わせた状態で、取付孔23dから挿入するボルトをねじ孔19cに締結することでリヤアンダカバー19に固定する。
【0032】
また、水素タンクアンダカバー23の前端部には、図示しない他のカバーを連結して、タンクフレーム5の前方の開口を閉塞する。
【0033】
上記したリヤアンダカバー19および水素タンクアンダカバー23を装着していない状態の図1〜図3に示すように、水素タンク1の後方の領域24には、水素タンク1に付属する周辺部品である水素バルブなどの機能部品25を、タンクフレーム5の後フレーム5bに取り付けた状態で配置する。そして、この機能部品25は、前記した前後フレーム連結部材15,17より車両上下方向上方に位置している。
【0034】
また、車幅方向一方の左側部には、車両の駆動源となる図示しない燃料電池から排出される水素を希釈して車両後方に流す排気管27を、車両前後方向に延長して配置し、排気管27の途中には排気気流音を消音するサイレンサ29を設置する。サイレンサ29より後方の排気管27は、上方に屈曲部27aで屈曲して車体下面に沿って後方に延長し、後部サイレンサ31を介して後端の排出口27bから排気を排出する。
【0035】
この排気管27も、サイレンサ29も含めてその全体が、前記した機能部品25と同様に、前後フレーム連結部材15,17より車両上下方向上方に位置している。また、上記したサイレンサ25の上方位置には、サスペンション33を設置している。
【0036】
上記した燃料電池車両における車体後部構造によれば、車両が後方から衝撃を受けた場合には、リヤフレーム13は、全体的にタンクフレーム5に比較して強度が低く、かつ車両前後方向に延びる連結パイプ13c,13dの長手方向ほぼ中央付近に、切欠部13nを形成することで、容易に座屈変形し、リヤサイドメンバ7の座屈変形が可能となって、リヤサイドメンバ7の衝撃吸収機能を確保している。
【0037】
上記のようにしてリヤフレーム13が座屈変形した際には、座屈変形しやすいリヤフレーム13に比較して、タンクフレーム5と同様に強度の高い前後フレーム連結部材15,17が、水素タンク1の車両後方側の領域24に配置した機能部品25を保護し、車両前方へ座屈変形して移動するリヤフレーム13の機能部品25への干渉を防止することができる。
【0038】
この際、図2,図3に示すように、前後フレーム連結部材15,17の車両前後方向後端と、車幅方向に延びる第1クロスメンバであるクロスメンバ9との車両前後方向位置をほぼ一致させているので、前後フレーム連結部材15,17が、リヤサイドメンバ7のクロスメンバ9後方における座屈変形の妨げとなることを防止でき、リヤサイドメンバ7の衝撃吸収機能を充分確保することができる。
【0039】
また、クロスメンバ9,11相互を連結するタンクフレーム取付メンバ12と、タンクフレーム5における支持フレーム5g,5hとを、車幅方向同一位置に設定したので、支持フレーム5g,5hと車幅方向同位置からタンクフレーム取付メンバ12に向けて後方に延びる後部延長フレーム5n,5pの経路が直線的となり、車体下方からの突き上げによる衝撃入力が入ったときに、タンクフレーム5を構成するフレーム部材の折れ変形を抑制し、フレーム部材の板厚を最低限に抑えることができ、これによりコスト削減および軽量化を達成することができる。
【0040】
また、支持フレーム5g,5hと車幅方向同一位置から車両後方に伸びる後部延長フレーム5n,5pの車両前後方向後部を、車両が後方から衝撃を受けた際に座屈変形を受けにくいタンクフレーム取付メンバ12に連結しているので、タンクフレーム5の変形を防止することができる。
【0041】
さらに、タンクフレーム5の支持フレーム5g,5hに対し、リヤフレーム13の連結パイプ13c,13dおよび前後フレーム連結部材15,17を、車幅方向同一位置に設定したので、これら各部材が車両前後方向に沿って同一直線上に位置することになり、車両が後方から衝撃を受けた際のタンクフレーム5および前後フレーム連結部材15,17の折れ変形を抑え、座屈変形するリヤフレーム13が水素タンク1周辺に干渉するのを防止することができる。
【0042】
また、前後フレーム連結部材15,17を、水素タンク1の機能部品25より、車両上下方向下方に配置したので、車輪が路上の溝に入り込むなどして車体下面が路面に干渉する際に、前後フレーム連結部材15,17が先に干渉して、機能部品25を保護することができる。
【0043】
また、前後フレーム連結部材15,17を、排気管27より車両上下方向下方に配置したので、上記と同様にして車体下面が路面に干渉する際に、前後フレーム連結部材15,17が先に干渉し、排気管27の特にサイレンサ29が路面から突き上げられてサスペンション29のリンク類に干渉することを防ぐことができ、走行不能となることを防止することができる。
【0044】
また、タンクフレーム5の下面に取り付けた水素タンクアンダカバー23の後部を、タンクフレーム5と同様に強度の高い前後フレーム連結部材15,17に取り付けたので、冠水路走行時に問題となる水素タンクアンダカバー23の破損,変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態に係わる車体後部構造の側面図である。
【図2】図1の車体後部構造を車体下方から見た斜視図である。
【図3】図1の底面図である。
【図4】図1の車体後部構造に使用するタンクフレームの斜視図である。
【図5】図1の車体後部構造に使用するリヤフレームの斜視図である。
【図6】タンクフレームとリヤフレームとを前後フレーム連結部材により互いに連結した状態を示す斜視図である。
【図7】互いに連結した状態のタンクフレームおよびリヤフレームと、水素タンクアンダカバーおよびリヤアンダカバーとの分解斜視図である。
【符号の説明】
【0046】
1 水素タンク(燃料容器)
5 タンクフレーム(容器フレーム)
5g,5h タンクフレームの支持フレーム(容器フレーム部材)
5n,5p 後部延長フレーム(容器取付アーム)
9 クロスメンバ(第1クロスメンバ)
11 クロスメンバ(第2クロスメンバ)
12 タンクフレーム取付メンバ(クロスメンバ連結部材)
13 リヤフレーム
13c,13d リヤフレームの連結パイプ(リヤフレーム部材)
15,17 前後フレーム連結部材
23 水素タンクアンダカバー(容器アンダカバー)
25 水素タンクの機能部品(燃料容器に付属する周辺部品)
27 排気管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料容器を支持する容器フレームを、車両の下面に取り付けるとともに、前記容器フレームより車両後方側の車両の下面に、前記容器フレームに比較して強度の低いリヤフレームを取り付け、このリヤフレームと前記容器フレームとを、容器フレームと同等の強度を備える前後フレーム連結部材により連結したことを特徴とする車体後部構造。
【請求項2】
前記前後フレーム連結部材の車両前後方向後端と、車幅方向に延びる第1クロスメンバとの車両前後方向位置を一致させたことを特徴とする請求項1に記載の車体後部構造。
【請求項3】
前記第1クロスメンバとその車両前方に位置する車幅方向に延びる第2クロスメンバとを、クロスメンバ連結部材で連結し、このクロスメンバ連結部材と、前記容器フレームにおける前記燃料容器の下部を支持して車両前後方向に延びる容器フレーム部材とを、車幅方向同一位置に設定し、前記クロスメンバ連結部材に、前記容器フレーム部材と車幅方向同一位置から車両後方に延びる、前記容器フレームにおける容器取付アームの車両前後方向後部を連結することを特徴とする請求項1または2に記載の車体後部構造。
【請求項4】
前記容器フレームにおける車両前後方向に延びる前記容器フレーム部材に対し、前記リヤフレームの車体前後方向に延びるリヤフレーム部材および前記前後フレーム連結部材を、車幅方向同一位置に設定したことを特徴とする請求項3に記載の車体後部構造。
【請求項5】
前記前後フレーム連結部材を、前記燃料容器に付属する周辺部品より、車両上下方向下方に配置したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車体後部構造。
【請求項6】
前記前後フレーム連結部材を、車両の駆動源から排出される排気を流す排気管より、車両上下方向下方に配置したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の車体後部構造。
【請求項7】
前記容器フレームの下面に容器アンダカバーを取り付け、前記容器アンダカバーの車両前後方向後部を、前記前後フレーム連結部材に取り付けたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の車体後部構造。
【請求項8】
燃料容器を支持する容器フレームを、車両の下面に取り付けるとともに、前記容器フレームより車両後方側の車両の下面に、前記容器フレームに比較して強度の低いリヤフレームを取り付け、このリヤフレームと前記容器フレームとを、容器フレームと同等の強度を備える前後フレーム連結部材により連結し、前記車両が後方から衝撃を受けたときに、車両前後方向に延びる車体骨格部材が座屈変形可能なように、前記リヤフレームが座屈変形することを特徴とする車体後部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−106306(P2007−106306A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−300300(P2005−300300)
【出願日】平成17年10月14日(2005.10.14)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】