説明

通信装置及びプログラム

【課題】ユーザが帰宅等する際、煩わしい操作を行わなくても自宅等に帰宅等する旨のメッセージを送信することが可能な通信装置を提供する。
【解決手段】車両のドアが開錠されたことを検出した際、現在の日時が、ユーザが普段会社から帰宅する時間帯で(S120:Yes)、なおかつ、車両の現在地が会社の駐車場内である場合(S125:Yes)、通信装置に記憶されているメッセージに、車両の現在地と、自宅に到着する予想時刻を付加してメッセージを生成し(S145)、メールにて自宅に送信する(S150)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メッセージの送信を行う車載用の通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
会社から帰宅する際、携帯電話の電子メール等により自宅に連絡を行う場合がある。特に帰宅時間が不規則である場合等、自宅での食事の用意等のため、帰宅する際の連絡は重要である。また、社用で客先に出向き、客先から帰社する際に、帰社する旨を上司等に連絡する場合がある。このような場合、携帯電話の電子メール機能等を用いて連絡を行うことが予想されるが、このような連絡を自動的に行うことができれば便利である。
【0003】
そこで、特許文献1には、目的地までの経路を算出し、この経路に従い移動する際に所定の条件が成立した場合、予め設定されている連絡先に連絡を行うことができる車載用の連絡装置に関する発明が開示されている。ここで、所定の条件が成立した場合とは、目的地への到達時刻が予定到達時刻よりも所定の時間以上遅れる場合や、目的地までの距離が所定の距離を下回った場合や、目的地までの経路上の所定の地点を通過した場合等である。
【特許文献1】特開2002−350165号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている発明では、この発明に係る装置は目的地までの経路を算出し、ユーザが運転する車両がこの経路に従い移動している最中に連絡を行う。しかし、ユーザの帰宅や帰社等を待っている人は、ユーザに対し何らかの用事を依頼する可能性がある。また、ユーザが運転する車両が移動を開始してから所定の地点を通過した後に用事を依頼すると、ユーザはこの用事に対処して帰宅や帰社等するための最適な経路を走行することができない可能性がある。従って、帰宅や帰社等の途中のユーザに対し何らかの用事を依頼するのであれば、帰宅や帰社等のための移動を開始する前のなるべく早い段階で依頼することが望ましく、そのためには、ユーザもまたなるべく早い段階で帰宅や帰社等の連絡を行うことが望ましい。
【0005】
本願発明は上記課題を解決するためになされたものであり、ユーザが車両を運転して会社から帰宅する場合や客先から帰社する場合等、早い段階で自動的に連絡を行うことができる通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の通信装置は、無線通信によるデータの送信を行う通信手段と、車両のドアが施錠されているか否かの情報を取得する施錠状態取得手段と、種々の情報を記憶する記憶手段と、種々の制御を行う制御手段とを備える。そして、記憶手段は、所定のメッセージと、このメッセージの送信先を特定する情報である送信先情報とを記憶しており、車両のドアが解錠された旨の情報を施錠状態取得手段が取得するという条件が成立した場合、制御手段は、記憶手段に記憶されているメッセージを、通信手段を介して記憶手段に記憶されている送信先情報に係る送信先に送信するメッセージ送信処理を行う。
【0007】
また、請求項2に記載の通信装置は、無線通信によるデータの送信を行う通信手段と、車両に搭載されている原動機を、車両に動力を供給することが可能な状態にする旨の操作をユーザから受け付ける受付手段と、種々の情報を記憶する記憶手段と、種々の制御を行う制御手段とを備える。そして、記憶手段は、所定のメッセージと、このメッセージの送信先を特定する情報である送信先情報とを記憶しており、車両に搭載されている原動機を車両に動力を供給することが可能な状態にする旨の操作を、受付手段が受け付けるという条件が成立した場合、制御手段は、記憶手段に記憶されているメッセージを、通信手段を介して記憶手段に記憶されている送信先情報に係る送信先に送信するメッセージ送信処理を行う。
【0008】
ここで、車両に搭載されている原動機を、車両に動力を供給することが可能な状態にする旨の操作とは、具体的には、ユーザが車両のイグニッションスイッチをACC ON状態、IGN ON状態、又はSTART状態とすることや、ハイブリット車の始動スイッチを操作して車両を走行可能な状態にすること等を意味する。
【0009】
また、請求項3に記載の通信装置は、無線通信によるデータの送信を行う通信手段と、ユーザから所定の場所を目的地として移動する旨の操作を受け付ける受付手段と、種々の情報を記憶する記憶手段と、種々の制御を行う制御手段とを備える。そして、記憶手段は、所定のメッセージと、このメッセージの送信先を特定する情報である送信先情報とを記憶しており、送信先情報に係る送信先を目的地として移動する旨の操作を受付手段が受け付けるという条件が成立した場合、制御手段は、記憶手段に記憶されているメッセージを、通信手段を介して記憶手段に記憶されている送信先情報に係る送信先に送信するメッセージ送信処理を行う。
【0010】
請求項1から請求項3に記載の通信装置では、ユーザが車両を運転して帰宅や帰社等する際、ユーザの手を煩わすことなく帰宅や帰社等する旨のメッセージを送信することができる。更に、ユーザが車両のドアを開錠したことや、車両のエンジンが起動したことや、ユーザにより所定の目的地が設定されたことをトリガとしてメッセージを送信するため、ユーザが車両の運転を開始する前の段階でメッセージを送信することができる。従って、メールを受信した人がユーザに対し何か用事を依頼した場合であっても、ユーザはその用事に対処しやすくなる。
【0011】
しかし、ドアの開錠等が行われる度にメッセージが送信されてしまうのでは、帰宅する意思が無いにもかかわらず帰宅する旨のメッセージの送信が行われてしまう場合があり、使い勝手が悪い。
【0012】
そこで、請求項4に記載の通信装置は、通信装置は現在の日時を特定する情報を取得する日時取得手段を更に有し、記憶手段は、更に所定の時間帯を特定する情報を記憶しており、制御手段は、メッセージ送信処理を行う際、日時取得手段により現在の日時を特定する情報を取得し、現在の日時を特定する情報により特定される現在の日時が、記憶手段に記憶されている所定の時間帯を特定する情報により特定される所定の時間帯に含まれるか否か判定し、判定の結果、現在の日時が所定の時間帯に含まれる場合、メッセージ送信処理を行い、判定の結果、現在の日時が所定の時間帯に含まれない場合、メッセージ送信処理を行わない。
【0013】
こうすることにより、例えば、ユーザは、会社に出勤する日と、会社から帰宅するおおよその時間帯を事前に設定しておけば、会社から帰宅する時間帯にドアの開錠等が行われた場合のみメッセージの送信を行うことが可能となり、通信装置の使い勝手が向上する。
【0014】
また、ユーザは行楽等の通勤以外の目的で車両を使用する場合もある。そのような場合、ユーザは、会社に出勤する場合とは異なるタイムスケジュールで行動することが予想され、会社から帰宅する時間帯として事前に設定されている時間帯にドアの開錠等が行われたとしても、ユーザは帰宅を開始しようとしているとは限らない。
【0015】
そこで、請求項5に記載の通信装置は、通信装置は、車両の現在地を特定する情報を取得する現在地取得手段を更に有し、記憶手段は、更に所定の地域を特定する情報を記憶しており、制御手段は、メッセージ送信処理を行う際、現在地取得手段により車両の現在地を特定する情報を取得し、車両の現在地を特定する情報により特定される車両の現在地が、記憶手段に記憶されている所定の地域を特定する情報により特定される所定の地域に含まれるか否か判定し、判定の結果、車両の現在地が所定の地域に含まれる場合、メッセージ送信処理を行い、判定の結果、車両の現在地が所定の地域に含まれない場合、メッセージ送信処理を行わない。
【0016】
こうすることにより、例えば、車両の現在地が会社の駐車場でない場合は、ユーザが通勤以外の目的で車両を使用しているとみなし、メッセージの送信を行わないようにすることが可能となり、通信装置の使い勝手が向上する。
【0017】
また、例えば、ユーザが客先から帰社する際にメッセージ送信を行う場合等、客先として複数の場所が想定される。このメッセージを受信する人が、車両の現在地を特定することができれば便利である。
【0018】
そこで、請求項6に記載の通信装置は、車両の現在地を特定する情報を取得する現在地取得手段を更に有し、制御手段は、メッセージ送信処理を行う際、現在地取得手段により車両の現在地を特定する情報を取得し、メッセージ送信処理において、現在地取得手段により取得された車両の現在地を特定する情報を、メッセージと共に送信する。
【0019】
また、請求項7に記載の通信装置は、制御手段は、メッセージ送信処理を行う際に現在地取得手段により取得された車両の現在地を特定する情報を、メッセージ送信処理においてメッセージと共に送信する。
【0020】
こうすることにより、帰宅や帰社する旨のメッセージを受信する人は、ユーザの帰宅時間や帰社時間等を予測することや、車両の現在地に基づきユーザに用事を依頼することが可能となるため、通信装置の利便性が向上する。
【0021】
また、ユーザが家に到着する時間や会社に到着する時間等を、メッセージを受信する人に伝えることができれば便利である。
そこで、請求項8に記載の通信装置は、通信装置は、経路案内に必要な地図データを入力する地図データ入力手段と、車両の現在地から地図データ上の所定の地点である目的地まで車両が走行する際、車両が目的地に到達する予想到達時刻を算出する予想到着時刻算出手段とを更に備える。そして、記憶手段に記憶されている送信先情報には、更に地図データ上の所定の地点を特定する情報が含まれており、制御手段は、送信先情報に含まれている所定の地点を特定する情報に基づき、地図データ上の所定の地点を特定し、メッセージ送信処理を行う際、所定の地点を目的地として、車両がこの目的地まで走行する場合に車両が目的地に到達する予想到達時刻を、予想到着時刻算出手段に算出させ、メッセージ送信処理において、メッセージと共に予想到達時刻を特定する情報を送信する。
【0022】
こうすることにより、帰宅や帰社する旨のメッセージを受信した人は、ユーザのおおよその帰宅時間や帰社時間を知ることができる。従って、ユーザの帰宅時間に合わせて食事の準備を行うことや、ユーザの帰社時間に合わせて業務を行うことが可能となり、通信装置の利便性が向上する。
【0023】
また、請求項9に記載されている様に、請求項1から請求項8に記載の通信装置の制御手段として機能させるためのプログラムを、通信装置が内蔵するコンピュータに実行させる様になっていても良い。
【0024】
請求項9の記載の様になっていれば、例えば、光磁気ディスク、CD−ROM、ハードディスク、ROM、RAM等のコンピュータが読みとり可能な記録媒体にプログラムを記録し、そのプログラムを必要に応じてコンピュータにロードして起動することによりデジタル放送受信装置又はナビゲーション装置として機能させることができる。また、プログラムはネットワークを用いて流通させることも可能であるため、デジタル放送受信装置又はナビゲーション装置の機能向上も容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0026】
[第一実施形態]
[構成の説明]
図1は、第一実施形態のナビゲーション装置10の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置10は、電子メールの送信が可能な外部通信機30と、図示しない通信線を介して接続されている。ナビゲーション装置10は、操作部11と、表示部12と、音声出力部13と、記憶部14と、地図データ入力器15と、カレンダ付時計16と、外部通信インターフェース17と、制御部18と、位置検出器19と、車内LAN通信部20と、電源制御部21とを備える。
【0027】
操作部11は、ユーザからの各種指示を受け付ける部位であり、具体的にはタッチスイッチ等から構成される。
表示部12は、地図画面等の表示を行う部位であり、具体的にはLCDや有機EL等から構成される。
【0028】
音声出力部13は、各種案内のための音声を出力する部位である。
記憶部14は、記憶保持動作が不要なデバイス(例えば、HDD)から構成され、各種情報を記憶することができる。
【0029】
地図データ入力器15は、経路案内等を行う際に使用する地図データや、所定の施設を検索する際に用いる施設検索情報等の各種データを入力するための装置である。これらのデータの記憶媒体としては、そのデータ量が膨大であるため、CD−ROMやDVD−ROMを用いるのが一般的である。
【0030】
カレンダ付時計16は、現在の年月日、曜日、時刻を出力する部位である。
外部通信インターフェース17は、外部通信機30と図示しない通信線を介して通信を行うための部位である。
【0031】
制御部18は、CPU、ROM、RAM、I/O及びこれらを接続するバスライン等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部18はROMに記憶されているプログラムに従い本実施形態のナビゲーション装置の各部位を制御する。また、位置検出器19からの各検出信号に基づき車両の現在地を取得する処理や、地図データ入力器15から入力される地図データ上の所定の地点を目的地として、車両が現在地から目的地まで走行する際の最適な経路を算出し、車両が目的地に到達するまでに必要な時間を予想する処理を行う。また、制御部18は、ACC電源から電力の供給を受けていない場合、ナビゲーション装置10の機能の一部を停止し、消費電力を低減させるモードであるスタンバイモードに遷移し、ACC電源から電力の供給を受けている場合、ナビゲーション装置10の全ての機能が動作可能な状態である通常の動作モードに遷移する。
【0032】
位置検出器19は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの電波を、図示しないGPSアンテナを介して受信して車両の位置、方位、速度等を検出するGPS受信器19aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ19bと、車両の前後方向の加速度等から走行した距離を検出する距離センサ19cとを備えている。そして、これら各センサ等19a〜19cは、各々が性質の異なる誤差を有しているため、互いに補完しながら使用するように構成されている。
【0033】
車内LAN通信部20は、図示しない車内LANを介して種々の情報の送受信を行う部位である。
電源制御部21は、ACC電源又は常時電源から電力の供給を受け、ナビゲーション装置10の各部位に必要な電力を供給する部位である。ここで、ACC電源とは、図示しないイグニッションスイッチの状態がACC ON状態、IGN ON状態又はSTART状態のいずれかである場合に電力を供給する電源であり、常時電源とは、イグニッションスイッチの状態に関らず常に電力を供給する電源である。図示しないイグニッションスイッチの状態がACC ON状態、IGN ON状態又はSTART状態のいずれかである場合、電源制御部21はACC電源及びバッテリ電源から電力の供給を受け、通常の動作モードにおいて必要な電力をナビゲーション装置10の各部位に供給する。また、図示しないイグニッションスイッチの状態がOFF状態である場合、電源制御部21は、バッテリ電源のみから電力の供給を受け、消費電力を低減させるモードであるスタンバイモードにおいて必要な電力をナビゲーション装置10の各部位に供給する。また、電源制御部21は、ACC電源から電力が供給されているか否かの情報を制御部18に通知する。
【0034】
[動作の説明]
次に、ナビゲーション装置10の動作について説明する。
(1)ドア開錠処理
まず、ナビゲーション装置10の機能の一部を停止し、消費電力を低減させるモードであるスタンバイモードである場合に、ナビゲーション装置10がドアECUから車内LANを介してドアが開錠された旨の情報を受信した場合の処理について、図2に記載のフローチャート(ドア開錠処理)を用いて説明する。
【0035】
S105では、制御部18は、電源制御部21に、ナビゲーション装置10が通常の動作モードにおいて必要とする電力の供給を開始させ、スタンバイモードから通常の動作モードに遷移し、S110に処理を移行する。
【0036】
S110では、制御部18は、カレンダ付時計16から現在の年月日及び時刻を取得し、S115に処理を移行する。
S115では、制御部18は、位置検出器19からの信号に基づき車両の現在地を取得し、S120に処理を移行する。
【0037】
S120では、制御部18は、帰宅する時間帯として記憶部14に記憶されている時間帯を読み出し、S110にて取得した現在の年月日及び時刻が、この時間帯に含まれるか否か判定する。現在の年月日及び時刻が、この帰宅する時間帯に含まれると判定された場合(S120:Yes)、S125の処理を行う。現在の年月日及び時刻が帰宅する時間帯に含まれないと判定された場合(S120:No)、制御部18はドア開錠処理を終了する。
【0038】
S125では、制御部18は、会社の駐車場として記憶部14に記憶されている地域を読み出し、地図データ入力器15から入力される地図データから会社の駐車場を特定し、S115にて算出された車両の現在地が、会社の駐車場内であるか否か判定する。車両の現在地が、会社の駐車場内であると判定された場合(S125:Yes)、S130の処理を行う。現在地が会社の駐車場内ではないと判定された場合(S125:No)、制御部18はドア開錠処理を終了する。
【0039】
S130では、制御部18は、帰宅時のメッセージの送信先として記憶部14に記憶されている自宅のメールアドレスを読み出し、自宅のメールアドレスを制御部18が有するRAMに記憶し、S135の処理を行う。
【0040】
S135では、制御部18は、帰宅時に送信するメッセージとして記憶部14に記憶されているメッセージを読み出し、このメッセージを制御部18が有するRAMに記憶し、S140の処理を行う。
【0041】
S140では、制御部18は、現在地から自宅まで車両が走行する際、車両が自宅に到着する予想時刻を算出する。具体的には、制御部18は、記憶部14に記憶されている自宅の位置を特定する情報と、地図データ入力器15から入力される地図データに基づき、S115にて取得された現在地から自宅までの最適な経路を算出し、現在地から自宅まで走行する際の所要時間を予想する。そして、S110にて取得した現在の時刻と、現在地から自宅まで走行する際の予想所要時間に基づき、自宅に到着する予想時刻を算出する。予想時刻の算出後、S145の処理を行う。
【0042】
S145では、制御部18は、S115にて取得された車両の現在地と、S140にて算出された自宅に到着する予想時刻を、S135にて記憶部14から読み出され、制御部18が有するRAMに記憶されているメッセージに付加し、このメッセージを制御部18が有するRAMに記憶し、S150の処理を行う。
【0043】
S150では、制御部18は、制御部18が有するRAMに記憶されているメッセージと、制御部18が有するRAMに記憶されている自宅のメールアドレスを、外部通信インターフェース17を介して外部通信機30に送信する。そして、制御部18は、外部通信機30に、自宅のメールアドレスにこのメッセージを送信させ、ドア開錠処理を終了する。
【0044】
[効果]
第一実施形態のナビゲーション装置10によれば、ユーザが会社の駐車場において帰宅する時間帯に車両のドアを開錠した場合(S120:Yes、S125:Yes)、帰宅する旨のメールが送信される(S150)。従って、ユーザがわざわざ帰宅する旨のメールを作成して送信する必要が無くなる。また、ユーザが帰宅するために車両の運転を開始する前の段階で帰宅する旨のメッセージを送信することができるため、メールを受信した人がユーザに対し何か用事を依頼した場合であっても、ユーザはその用事に対処しやすくなる。また、ユーザが会社の駐車場において帰宅する時間帯に車両のドアを開錠した場合のみ、帰宅する旨のメールが送信されるため、行楽等の目的で車両を使用している時にまで、ドアが開錠される度に帰宅する旨のメールが送信されてしまうことが無くなる。
【0045】
また、帰宅する旨のメッセージと共に、ユーザの現在地と自宅に到着する予想時刻が送信される(S140、S145)。従って、メールを受信した人は、ユーザの現在地に基づきユーザに用事を依頼することや、ユーザの帰宅時間に合わせて食事の準備を行うこと等が可能となり、第一実施形態のナビゲーション装置10の使い勝手を向上させることができる。
【0046】
[第二実施形態]
[構成の説明]
図3は、第二実施形態のナビゲーション装置210の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置210は、電子メールの送信が可能な外部通信機230と図示しない通信線を介して接続されている。ナビゲーション装置210は、操作部211と、表示部212と、音声出力部213と、記憶部214と、地図データ入力器215と、カレンダ付時計216と、外部通信インターフェース217と、制御部218と、位置検出器219と、車内LAN通信部220とを備える。
【0047】
操作部211は、ユーザからの各種指示を受け付ける部位であり、具体的にはタッチスイッチ等から構成される。
表示部212は、地図画面等の表示を行う部位であり、具体的にはLCDや有機EL等から構成される。
【0048】
音声出力部213は、各種案内のための音声を出力する部位である。
記憶部214は、記憶保持動作が不要なデバイス(例えば、HDD)から構成され、各種情報を記憶することができる。
【0049】
地図データ入力器215は、経路案内等を行う際に使用する地図データや、所定の施設を検索する際に用いる施設検索情報等の各種データを入力するための装置である。これらのデータの記憶媒体としては、そのデータ量が膨大であるため、CD−ROMやDVD−ROMを用いるのが一般的である。
【0050】
カレンダ付時計216は、現在の年月日、曜日、時刻を出力する部位である。
外部通信インターフェース217は、外部通信機230と図示しない通信線を介して通信を行うための部位である。
【0051】
制御部218は、CPU、ROM、RAM、I/O及びこれらを接続するバスライン等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部218はROMに記憶されているプログラムに従い本実施形態のナビゲーション装置の各部位を制御する。また、位置検出器219からの各検出信号に基づき車両の現在地を取得する処理や、地図データ入力器215から入力される地図データ上の所定の地点を目的地として、車両が現在地から目的地まで走行する際、目的地までの最適な経路を算出し、車両が目的地に到達するまでに必要な時間を予想する処理を行う。
【0052】
位置検出器219は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの電波を、図示しないGPSアンテナを介して受信して車両の位置、方位、速度等を検出するGPS受信器219aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ219bと、車両の前後方向の加速度等から走行した距離を検出するための距離センサ219cとを備えている。そして、これら各センサ等219a〜219cは、各々が性質の異なる誤差を有しているため、互いに補完しながら使用するように構成されている。
【0053】
車内LAN通信部220は、図示しない車内LANを介して種々の情報の送受信を行う部位である。
[動作の説明]
次に、ナビゲーション装置210の動作について、エンジン始動処理と、目的地受付処理の2種類の処理を例示して説明する。
【0054】
(1)エンジン始動処理
まず、ナビゲーション装置210が、キーエントリーシステムECUから車内LANを介してイグニッションスイッチがSTART状態になったことを受信した場合の処理について、図4に記載のフローチャート(エンジン始動処理)を用いて説明する。
【0055】
S305では、制御部218は、カレンダ付時計216から現在の年月日及び時刻を取得し、S310に処理を移行する。
S310では、制御部218は、位置検出器219からの信号に基づき車両の現在地を取得し、S315に処理を移行する。
【0056】
S315では、制御部218は、帰宅する時間帯として記憶部214に記憶されている時間帯を読み出し、S305にて取得した現在の年月日及び時刻が、この時間帯に含まれるか否か判定する。現在の年月日及び時刻が、この帰宅する時間帯に含まれると判定された場合(S315:Yes)、S320の処理を行う。現在の年月日及び時刻が帰宅する時間帯に含まれないと判定された場合(S315:No)、制御部218はエンジン始動処理を終了する。
【0057】
S320では、制御部218は、会社の駐車場として記憶部214に記憶されている地域を読み出し、地図データ入力器215から入力される地図データから会社の駐車場を特定し、S310にて算出された車両の現在地が、会社の駐車場内であるか否か判定する。車両の現在地が、会社の駐車場内であると判定された場合(S320:Yes)、S325の処理を行う。現在地が会社の駐車場内ではないと判定された場合(S320:No)、制御部218はエンジン始動処理を終了する。
【0058】
S325では、制御部218は、帰宅時のメッセージの送信先として記憶部214に記憶されている自宅のメールアドレスを読み出し、自宅のメールアドレスを制御部218が有するRAMに記憶し、S330の処理を行う。
【0059】
S330では、制御部218は、帰宅時に送信するメッセージとして記憶部214に記憶されているメッセージを読み出し、このメッセージを制御部218が有するRAMに記憶し、S335の処理を行う。
【0060】
S335では、制御部218は、現在地から自宅まで車両が走行する際、車両が自宅に到着する予想時刻を算出する。具体的には、制御部218は、記憶部214に記憶されている自宅の位置を特定する情報と、地図データ入力器215から入力される地図データに基づき、S310にて取得された現在地から自宅までの最適な経路を算出し、現在地から自宅まで走行する際の所要時間を予想する。そして、S305にて取得した現在の時刻と、現在地から自宅まで走行する際の予想所要時間に基づき、自宅に到着する予想時刻を算出する。予想時刻の算出後、S340の処理を行う。
【0061】
S340では、制御部218は、S335にて取得された車両の現在地と、S310にて算出された自宅に到着する予想時刻を、S330にて記憶部214から読み出され、制御部218が有するRAMに記憶されているメッセージに付加し、このメッセージを制御部218が有するRAMに記憶し、S345の処理を行う。
【0062】
S345では、制御部218は、制御部218が有するRAMに記憶されているメッセージと、制御部218が有するRAMに記憶されている自宅のメールアドレスを、外部通信インターフェース217を介して外部通信機230に送信する。そして、制御部218は、外部通信機230に、自宅のメールアドレスにこのメッセージを送信させ、エンジン始動処理を終了する。
【0063】
(2)目的地受付処理
次に、ナビゲーション装置210が、操作部211を介して目的地の設定を受け付ける処理を開始した際の処理について、図5に記載のフローチャート(目的地受付処理)を用いて説明する。
【0064】
S405では、制御部218は、操作部211を介してユーザから目的地の入力を受け付ける処理を行い、S410の処理を行う。
S410では、制御部218は、操作部211を介して行われる目的地の入力が終了したか否か判定する。目的地の入力が終了していない場合(S410:No)、S405の処理を行い、目的地の入力が終了した場合(S410:Yes)、S415の処理を行う。
【0065】
S415では、制御部218は、S405にてどの場所が目的地として入力されたか判定する。自宅が目的地として入力された場合(S415:目的地は自宅)、S420の処理を行う。会社が目的地として入力された場合(S415:目的地は会社)、S435の処理を行う。自宅と会社以外の場所が目的地として入力された場合(S415:目的地はその他の場所)、目的地受付処理を終了する。
【0066】
自宅が目的地として入力された場合に行われるS420では、制御部218は、図4に記載されているエンジン始動処理において自宅のメールアドレスにメッセージが送信されたか否か判定する。エンジン始動処理において、既に自宅にメッセージが送信されている場合、目的地受付処理を終了し、自宅にメッセージが送信されていない場合、S425の処理を行う。
【0067】
S425では、制御部218は、帰宅時のメッセージの送信先として記憶部214に記憶されている自宅のメールアドレスを読み出し、自宅のメールアドレスを制御部218が有するRAMに記憶し、S430の処理を行う。
【0068】
S430では、制御部218は、帰宅時に送信するメッセージとして記憶部214に記憶されているメッセージを読み出し、このメッセージを制御部218が有するRAMに記憶し、S445の処理を行う。
【0069】
会社が目的地として入力された場合に行われるS435では、制御部218は、帰社時のメッセージの送信先として記憶部214に記憶されている会社のメールアドレスを読み出し、会社のメールアドレスを制御部218が有するRAMに記憶し、S440の処理を行う。
【0070】
S440では、制御部218は、帰社時に送信するメッセージとして記憶部214に記憶されているメッセージを読み出し、このメッセージを制御部218が有するRAMに記憶し、S445の処理を行う。
【0071】
S445では、制御部218は、位置検出器219からの信号に基づき現在地を取得し、S450に処理を移行する。
S450では、制御部218は、現在地から自宅又は会社まで車両が走行する際、車両が自宅又は会社に到着する予想時刻を算出する。具体的には、制御部218は、記憶部214に記憶されている自宅又は会社の位置を特定する情報と、地図データ入力器215から入力される地図データに基づき、S445にて算出された現在地から自宅又は会社までの最適な経路を算出し、現在地から自宅又は会社まで走行する際の所要時間を予想する。そして、制御部218はカレンダ付時計216から現在の時刻を取得し、この現在の時刻と、現在地から自宅又は会社まで走行する際の予想所要時間に基づき、自宅又は会社に到着する予想時刻を算出する。予想時刻の算出後、S455の処理を行う。
【0072】
S455では、制御部218は、S445にて取得された車両の現在地と、S450にて算出された自宅に到着する予想時刻を、S430又はS440にて記憶部214から読み出され、制御部218が有するRAMに記憶されているメッセージに付加し、このメッセージを制御部218が有するRAMに記憶し、S460の処理を行う。
【0073】
S460では、制御部218は、制御部218が有するRAMに記憶されているメッセージと、制御部218が有するRAMに記憶されている自宅又は会社のメールアドレスを、外部通信インターフェース217を介して外部通信機230に送信する。そして、制御部218は、外部通信機230に、自宅又は会社のメールアドレスにこのメッセージを送信させ、目的地受付処理を終了する。
【0074】
[効果]
第二実施形態のナビゲーション装置210によれば、ユーザが会社の駐車場において帰宅する時間帯に車両のイグニッションスイッチをSTART状態にした場合(S315:Yes、S320:Yes)、帰宅する旨のメールが送信される(S345)。従って、ユーザがわざわざ帰宅する旨のメールを作成して送信する必要が無くなる。また、ユーザが帰宅するために車両の運転を開始する前の段階で帰宅する旨のメッセージを送信することができるため、メールを受信した人がユーザに対し何か用事を依頼した場合であっても、ユーザはその用事に対処しやすくなる。また、ユーザが会社の駐車場において帰宅する時間帯に車両のイグニッションスイッチをSTART状態にした場合のみ、帰宅する旨のメールが送信されるため、行楽等の目的で車両を使用している時にまで、車両のイグニッションスイッチがSTART状態となる度に帰宅する旨のメールが送信されてしまうことが無くなる。
【0075】
また、帰宅する旨のメッセージと共に、ユーザの現在地と自宅に到着する予想時刻が送信される(S335、S340)。従って、メールを受信した人は、ユーザの現在地に基づきユーザに用事を依頼することや、ユーザの帰宅時間に合わせて食事の準備を行うこと等が可能となり、第二実施形態のナビゲーション装置210の使い勝手を向上させることができる。
【0076】
また、ユーザが車両を運転して帰宅又は帰社するために目的地を設定した場合、目的地に応じた相手に帰宅又は帰社する旨のメールが送信され(S415:目的地は自宅、S415:目的地は会社)、ユーザがわざわざ帰宅又は帰社する旨のメールを作成して送信する必要が無くなる。また、ユーザが帰宅等するために車両の運転を開始する前の段階で帰宅する旨のメッセージを送信することができるため、メールを受信した人がユーザに対し何か用事を依頼した場合であっても、ユーザはその用事に対処しやすくなる。
【0077】
また、帰宅又は帰社する旨のメッセージと共に、ユーザの現在地と、ユーザが自宅又は会社に到着する予想時刻が送信される(S445、S450、S455)。従って、メールを受信した人は、ユーザの現在地に基づきユーザに用事を依頼することや、ユーザの帰宅時間に合わせて食事の準備を行うことや、ユーザの帰社時間に合わせて作業を行うことが可能となり、第二実施形態のナビゲーション装置210の使い勝手を向上させることができる。
【0078】
[他の実施形態]
(1)通信装置は、無線通信によるデータの送信を行う通信手段と、車両のドアの開閉状態を取得するドア開閉状態取得手段と、種々の情報を記憶する記憶手段と、種々の制御を行う制御手段とを備え、記憶手段は、所定のメッセージと、このメッセージの送信先を特定する情報である送信先情報とを記憶しており、制御手段は、車両の運転席のドアが閉状態又は開状態となった旨の情報を、ドア開閉状態取得手段を介して取得し、運転席のドアが閉状態から開状態となったことを検出するという条件が成立した場合、記憶手段に記憶されているメッセージを、通信手段を介して記憶手段に記憶されている送信先情報に係る送信先に送信するメッセージ送信処理を行うこととしても良い。
【0079】
こうすることにより、ユーザが車両を運転して帰宅や帰社等する際、帰宅や帰社等する旨のメッセージを送信することができる。また、ユーザが車両のドアを開けたことをトリガとしてメッセージを送信するため、ユーザが帰宅や帰社等するために車両の運転を開始する前の段階でメッセージを送信することができる。
【0080】
(2)第二実施形態のナビゲーション装置210は、キーエントリーシステムECUから車内LANを介してイグニッションスイッチがACC ON状態、又はIG ON状態となったことを受信した場合に、エンジン始動処理を実行しても良い。
【0081】
このように、イグニッションスイッチがACC ON状態、又はIG ON状態となったことをトリガとしてナビゲーション装置210がエンジン始動処理を実行した場合であっても、イグニッションスイッチがSTART状態となることをトリガとした場合と同様の効果を得ることができる。
【0082】
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
【0083】
ナビゲーション装置10が通信装置に、操作部11が受付手段に、記憶部14が記憶手段に、地図データ入力器15が地図データ入力手段に、カレンダ付時計16が日付取得手段に、外部通信インターフェース17が通信手段に、制御部18が制御手段に、制御部18及び位置検出器19が現在地取得手段に、車内LAN通信部20が施錠状態取得手段に、地図データ入力器15、制御部18、及び位置検出器19が予想到着時刻算出手段に相当する。
【0084】
また、ナビゲーション装置210が通信装置に、操作部211が受付手段に、記憶部214が記憶手段に、地図データ入力器215が地図データ入力手段に、カレンダ付時計216が日付取得手段に、外部通信インターフェース217が通信手段に、制御部218が制御手段に、制御部218及び位置検出器219が現在地取得手段に、車内LAN通信部220が受付手段に、地図データ入力器215、制御部218、及び位置検出器219が予想到着時刻算出手段に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】ナビゲーション装置10の構成を示すブロック図である。
【図2】ナビゲーション装置10が、ドアが開錠された旨の情報を受信した場合の処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】ナビゲーション装置210の構成を示すブロック図である。
【図4】ナビゲーション装置210が、イグニッションスイッチがSTART状態になったことを受信した場合の処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】ナビゲーション装置210が、目的地の設定を受け付ける処理を開始した際の処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0086】
10…ナビゲーション装置、11…操作部、12…表示部、13…音声出力部、14…記憶部、15…地図データ入力器、16…カレンダ付時計、17…外部通信インターフェース、18…制御部、19…位置検出器、19a…GPS受信器、19b…ジャイロスコープ、19c…距離センサ、20…車内LAN通信部、21…電源制御部、30…外部通信機、210…ナビゲーション装置、211…操作部、212…表示部、213…音声出力部、214…記憶部、215…地図データ入力器、216…カレンダ付時計、217…外部通信インターフェース、218…制御部、219…位置検出器、219a…GPS受信器、219b…ジャイロスコープ、219c…距離センサ、220…車内LAN通信部、230…外部通信機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、無線通信によりデータの送信を行う通信装置において、
無線通信によるデータの送信を行う通信手段と、
車両のドアが施錠されているか否かの情報を取得する施錠状態取得手段と、
種々の情報を記憶する記憶手段と、
種々の制御を行う制御手段と、
を備え、
前記記憶手段は、所定のメッセージと、このメッセージの送信先を特定する情報である送信先情報とを記憶しており、
車両のドアが解錠された旨の情報を前記施錠状態取得手段が取得するという条件が成立した場合、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記メッセージを、前記通信手段を介して前記記憶手段に記憶されている前記送信先情報に係る送信先に送信するメッセージ送信処理を行うこと、
を特徴とする通信装置。
【請求項2】
車両に搭載され、無線通信によりデータの送信を行う通信装置において、
無線通信によるデータの送信を行う通信手段と、
車両に搭載されている原動機を、車両に動力を供給することが可能な状態にする旨の操作をユーザから受け付ける受付手段と、
種々の情報を記憶する記憶手段と、
種々の制御を行う制御手段と、
を備え、
前記記憶手段は、所定のメッセージと、このメッセージの送信先を特定する情報である送信先情報とを記憶しており、
車両に搭載されている原動機を車両に動力を供給することが可能な状態にする旨の操作を、前記受付手段が受け付けるという条件が成立した場合、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記メッセージを、前記通信手段を介して前記記憶手段に記憶されている前記送信先情報に係る送信先に送信するメッセージ送信処理を行うこと、
を特徴とする通信装置。
【請求項3】
車両に搭載され、無線通信によりデータの送信を行う通信装置において、
無線通信によるデータの送信を行う通信手段と、
ユーザから所定の場所を目的地として移動する旨の操作を受け付ける受付手段と、
種々の情報を記憶する記憶手段と、
種々の制御を行う制御手段と、
を備え、
前記記憶手段は、所定のメッセージと、このメッセージの送信先を特定する情報である送信先情報とを記憶しており、
前記送信先情報に係る送信先を目的地として移動する旨の操作を前記受付手段が受け付けるという条件が成立した場合、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記メッセージを、前記通信手段を介して前記記憶手段に記憶されている前記送信先情報に係る送信先に送信するメッセージ送信処理を行うこと、
を特徴とする通信装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の通信装置において、
前記通信装置は現在の日時を特定する情報を取得する日時取得手段を更に有し、
前記記憶手段は、更に所定の時間帯を特定する情報を記憶しており、
前記制御手段は、
前記メッセージ送信処理を行う際、前記日時取得手段により現在の日時を特定する情報を取得し、
現在の日時を特定する情報により特定される現在の日時が、前記記憶手段に記憶されている所定の時間帯を特定する情報により特定される所定の時間帯に含まれるか否か判定し、
判定の結果、前記現在の日時が前記所定の時間帯に含まれる場合、前記メッセージ送信処理を行い、
判定の結果、前記現在の日時が前記所定の時間帯に含まれない場合、前記メッセージ送信処理を行わないこと、
を特徴とする通信装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の通信装置において、
前記通信装置は、車両の現在地を特定する情報を取得する現在地取得手段を更に有し、
前記記憶手段は、更に所定の地域を特定する情報を記憶しており、
前記制御手段は、
前記メッセージ送信処理を行う際、前記現在地取得手段により車両の現在地を特定する情報を取得し、
車両の現在地を特定する情報により特定される車両の現在地が、前記記憶手段に記憶されている所定の地域を特定する情報により特定される所定の地域に含まれるか否か判定し、
判定の結果、前記車両の現在地が前記所定の地域に含まれる場合、前記メッセージ送信処理を行い、
判定の結果、前記車両の現在地が前記所定の地域に含まれない場合、前記メッセージ送信処理を行わないこと、
を特徴とする通信装置。
【請求項6】
請求項1から請求項4に記載の通信装置において、
前記通信装置は、車両の現在地を特定する情報を取得する現在地取得手段を更に有し、
前記制御手段は、前記メッセージ送信処理を行う際、前記現在地取得手段により車両の現在地を特定する情報を取得し、前記メッセージ送信処理において、前記現在地取得手段により取得された車両の現在地を特定する情報を、前記メッセージと共に送信すること、
を特徴とする通信装置。
【請求項7】
請求項5に記載の通信装置において、
前記制御手段は、前記メッセージ送信処理を行う際に前記現在地取得手段により取得された車両の現在地を特定する情報を、前記メッセージ送信処理において前記メッセージと共に送信すること、
を特徴とする通信装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の通信装置において、
前記通信装置は、
経路案内に必要な地図データを入力する地図データ入力手段と、
車両の現在地から前記地図データ上の所定の地点である目的地まで車両が走行する際、車両が目的地に到達する予想到達時刻を算出する予想到着時刻算出手段と、
を更に備え、
前記記憶手段に記憶されている前記送信先情報には、更に前記地図データ上の所定の地点を特定する情報が含まれており、
前記制御手段は、
前記送信先情報に含まれている所定の地点を特定する情報に基づき、前記地図データ上の所定の地点を特定し、
前記メッセージ送信処理を行う際、前記所定の地点を目的地として、車両がこの目的地まで走行する場合に車両が目的地に到達する予想到達時刻を、前記予想到着時刻算出手段に算出させ、
前記メッセージ送信処理において、前記メッセージと共に前記予想到達時刻を特定する情報を送信すること、
を特徴とする通信装置。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1から請求項8のいずれかに記載の通信装置の前記制御手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−263291(P2008−263291A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−102920(P2007−102920)
【出願日】平成19年4月10日(2007.4.10)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】