説明

遊技場用ワゴンサービス管理システム

【課題】ワゴンサービス用記憶媒体に、サービス内容に対応した遊技媒体数を記録してワゴンサービスを管理するシステムを提供すること。
【解決手段】複数の遊技台40と、遊技媒体と、出力遊技媒体計数装置50と、メニュー番号を入力することができる入力手段70と、遊技台40と出力遊技媒体計数装置50と相互に通信可能で、ワゴンサービスのメニュー番号と、内容と、交換可能な遊技媒体数とを関連付けたテーブルを記憶する記憶装置30を有する管理サーバ10と、メニュー番号と、遊技台番号と、遊技台番号に関連付けてメニュー番号に相当する遊技媒体数を記録するワゴンサービス用記憶媒体60とを備え、出力遊技媒体計数装置50は、メニュー番号を前記管理サーバ10に送信し、テーブルより交換可能な遊技媒体数を読み出して返信された遊技媒体数を、記憶されている遊技媒体数より減算する遊技場用ワゴンサービス管理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用ワゴンサービス管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊技客は遊技台前の席にいながら飲料水、軽食等を運んでもらう、いわゆるワゴンサービスが行われていた。飲料水、軽食等と引き換えに相当する獲得した遊技玉、又は獲得したメダルをワゴンサービス取り扱う従業員が手回収していた。
【0003】
回収した遊技玉、メダルは専用の計数機に流して計測し、レシートとして発券していた。発券されたレシートを、景品交換端末で景品に交換して処理していた。
【0004】
これでは、手回収した遊技玉をワゴンサービス取扱従業員が比較的長い距離を運搬する必要があり、遊技玉数の管理に注意を払わなければならないという大きな負担があった。
【0005】
また、多くの遊技場では、ワゴンサービスは遊技場とは別の会社が経営していることも多く、遊技玉の管理、会計上も処理が面倒であった。
【0006】
関連する技術としては、景品交換の際に、景品に対応して定められている識別コードと、遊技客に渡す景品の個数とを入力し、個々の景品に対応する景品合計個数及び遊技媒体の受取個数を含む計数情報を更新し、その計数情報に基づいて集計リストを印刷するワゴンサービスが提案されている(特許文献1等参照)。
【0007】
また、携帯型遊技場管理端末を用いて、管理コンピュータと情報交換する提案もなされている(特許文献2等参照)。
【0008】
また、会員カードを利用した貯玉システムにおいて、ワゴンサービスを希望する遊技客がワゴンスイッチを操作すると、担当係員が注文入力装置を携帯してワゴンを遊技客まで運搬し、注文入力装置に遊技客が希望する景品データを入力する。注文入力装置は注文データを台端末装置に送信し、台端末装置は、注文データが示す景品に相当するパチンコ玉を貯玉システムの記憶貯玉数から引落し可能かを判断し、可能な場合は、そのことを報知すると共に注文データを管理装置に出力して決済をする遊技場の景品交換システムが提案されている(特許文献3等参照)。
【特許文献1】特開平9−290056号公報
【特許文献2】特開2004−33321号公報
【特許文献3】特開平9−276519号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、会員カードは、遊技場を利用するすべての遊技者が所有しているわけではない。したがって、会員カードを持たない遊技者のワゴンサービスを取り扱った従業員は、交換された遊技玉を管理しなければならず、大きな負担となっていた。
【0010】
本発明は、遊技者がワゴンサービスを利用して快適に遊技を楽しむと共に遊技媒体の管理をシステム上で行いワゴンサービスの従業員の遊技媒体の管理等の負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、台間に設けられた出力遊技媒体計数装置を有効に活用することにより、ワゴンサービス従業者の所持する記憶媒体でのワゴンサービス管理システムを完成するに至った。
【0012】
(1) 遊技場用ワゴンサービス管理システムであって、複数の遊技台と、遊技台により使用される遊技媒体と、遊技台より出力された遊技媒体を計数し、記憶手段に記憶する出力遊技媒体計数装置と、出力遊技媒体計数装置は、ワゴンサービスメニューから選択したメニュー番号を入力することができる入力手段と、遊技台と出力遊技媒体計数装置と相互に通信可能で、ワゴンサービスのメニュー番号と、内容と、交換可能な遊技媒体数とを関連付けたワゴンサービステーブルを記憶する記憶装置を有する管理サーバと、入力されたメニュー番号と、遊技台番号と、遊技台番号に関連付けてメニュー番号に相当する遊技媒体数を記録するワゴンサービス用記憶媒体とを備え、出力遊技媒体計数装置は、入力されたメニュー番号を管理サーバに送信し、管理サーバは、ワゴンサービステーブルより、入力された番号に対応した交換可能な遊技媒体数を読み出して出力遊技媒体計数装置に返信し、出力遊技媒体計数装置は、記憶されている遊技媒体数より返信された遊技媒体数を減算する、遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【0013】
(1)の発明に係る遊技場用ワゴンサービス管理システムは、複数の遊技台と、遊技台から出力された遊技媒体を計数する出力遊技媒体計数装置と、入力手段と、景品交換端末とを備え、入力手段と出力遊技媒体計数装置とは管理サーバと相互に通信可能で、出力遊技媒体計数装置には、挿入可能な記憶媒体の読取及び書込手段を備えている。管理サーバには、サービス番号の付されたワゴンサービス内容とサービス内容に相当する遊技媒体数が記憶されており、遊技者がワゴンサービスを要求すると、サービス内容と相当する遊技媒体数を、出力遊技媒体計数装置に備えられている表示部に表示して知らせ、ワゴンサービスが実行される。これらのワゴンサービスを管理サーバにより集中管理する遊技場用ワゴンサービス管理システムであり、遊技台ごとに遊技媒体のサービス内容に相当する遊技媒体数が異なっても、予め管理サーバの記憶手段に記録しておくことで、管理可能なシステムである。
【0014】
遊技者が受けたワゴンサービスを記録した記憶媒体は、ワゴンサービスの従業者がIDを付して所有し、遊技者がワゴンサービスを要求した場合に、遊技者の遊技する遊技台に備えられている出力遊技媒体計数装置の読取/書込手段にワービスワゴン用記憶媒体を挿入して、実施したサービス情報を記録する。サービス情報は、ワゴンサービスを受けた遊技台、遊技者が受けたサービスとそのサービスに相当する遊技媒体数と、サービスの日時であり、管理サーバにより集中管理される。
【0015】
管理サーバには、サービス番号の付されたワゴンサービス内容とサービス内容に相当する遊技媒体数が記憶されており、遊技者がワゴンサービスを要求すると、ワゴンサービスメニューとそのサービス内容と相当する遊技媒体数を、出力遊技媒体計数装置に備えられている表示部に表示して知らせるワゴンサービスを受けた遊技者は、メニュー番号を入力して、ワゴンサービスが実行されると、サービスに相当する遊技媒体数が管理サーバから出力遊技媒体計数装置に送信され、出力遊技媒体計数装置で、出力遊技媒体計数装置に記録された総遊技媒体数から送信された遊技媒体数だけ減算され、結果を出力遊技媒体計数装置の記憶部に記録する。そして、管理サーバにサービス情報を送信して管理サーバの記憶装置に記録される。さらに、出力遊技媒体計数装置では、読取/書込手段により挿入されているワゴンサービス記憶媒体に、サービス情報を記録する。ここで、サービス情報とは、遊技台番号、サービス内容、サービス内容に相当し、遊技者又はワゴンサービス従業者が入力手段により入力した遊技媒体数である。
【0016】
このように、ワゴンサービス用記憶媒体にワゴンサービスの情報が記憶されているので、ワゴンサービスの従業者は、従来のようなワゴンサービスの代金替りの遊技媒体を管理する必要が無く、ワゴンサービス用記憶媒体を管理するのみであり、取り扱う重量も軽く、管理に手数が掛からず、ワゴンサービスを操作する従業者の負担も少ない。
【0017】
(2) 遊技場用ワゴンサービス管理システムであって、複数の遊技台と、遊技台から出力された遊技媒体を計数し、記憶手段に記憶する出力遊技媒体計数装置と、遊技台により使用される遊技媒体と、遊技台より出力された遊技媒体を計数し、記憶手段に記憶する出力遊技媒体計数装置と、出力遊技媒体計数装置は、ワゴンサービスメニューから選択したメニュー番号を入力することができる入力手段と、ワゴンサービスのメニュー番号と、内容と、交換可能な遊技媒体数とを関連付けたワゴンサービステーブルがあらかじめ記録されており、入力されたメニュー番号と、遊技台番号と、遊技台番号に関連付けてメニュー番号に相当する遊技媒体数とが、出力遊技媒体計数装置に設けられた記憶媒体の読出/書込手段により記録されるワゴンサービス用記憶媒体とを備え、出力遊技媒体計数装置では、ワゴンサービス用記憶媒体に記録されているワゴンサービステーブルより、入力された番号に相当する遊技媒体数を読み出して、出力遊技媒体計数装置に記録されている遊技媒体数より、ワゴンサービス用記憶媒体から読み出された遊技媒体数を減算する、遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【0018】
(2)に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システムは、管理サーバによって集中制御する(1)記載の遊技場用ワゴンサービス管理システムでは、管理サーバに負荷が集中するために、出力遊技媒体計数装置とワゴンサービス用記憶媒体とで分散処理することにより管理サーバの負荷を低減し、処理速度の高速化を図った遊技場用ワゴンサービス管理システムである。
【0019】
管理サーバの負担を軽減するために、ワゴンサービス用記憶媒体にはワゴンサービス番号と内容、そしてサービス内容に相当する遊技媒体数が記憶されているワゴンサービステーブルを備えている。ワゴンサービス内容相当する遊技媒体数は、各遊技台の遊技内容により異なる場合であってもよい。ワゴンサービス用記憶媒体を出力遊技媒体計数装置に備えられている記憶媒体の読取/書込手段に挿入すると、サービス内容と、各遊技台に対応したサービス内容に相当する遊技媒体数が、表示手段に表示される。遊技者は、サービス内容を選択して、対応する番号等を、入力手段から入力してワゴンサービスを受ける。入力手段から入力されたサービス番号により、出力遊技媒体計数装置では、ワゴンサービス用記憶媒体のワゴンサービステーブルからそのサービス番号に対応した遊技媒体数を読み出して、遊技者の総遊技媒体数から読み出されたサービス内容に相当した出力媒体数を、遊技者の所有する総遊技媒体数から減算し、サービス内容及びサービス内容に相当する出力媒体数を記憶手段に記録すると共に、ワゴンサービス用記憶媒体にも記録する。
【0020】
(3) 遊技場用ワゴンサービス管理システムには、あらかじめ登録されたIDが記録されており、ワゴンサービス用記憶媒体のIDと一致するかどうかの判別手段を備えた、(1)又は(2)のいずれかに記載の遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【0021】
(3)に記載のワゴンサービス用のセキュリティ管理は、予め管理サーバ又は出力遊技媒体計数装置に登録されており、出力遊技媒体計数装置の読取/記録手段にワゴンサービス用記憶媒体が挿入されると、IDを読み取り、登録されているIDと一致するかどうかの判断を行う判別手段を備えたシステムとして管理される。そして、一致した場合には、ワゴンサービス用記憶媒体への読み出し及び書き込みが行われることで、遊技者へのワゴンサービスを可能とし、偽造されたワゴンサービス用記憶媒体の排除を行う。
【0022】
(4) (3)に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システムであって、あらかじめ登録されたIDとワゴンサービス用記憶媒体のIDとが一致したときに、ワゴンサービスメニューに相当する遊技媒体数を、入力手段により手入力する、遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【0023】
(4)に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システムは、ワゴンサービスを遊技者が要求して、ワゴンサービスを受けた場合に、相当する遊技媒体数を手入力により直接入力するシステムである。サービスメニューに相当する遊技媒体数を、ワゴンサービス従業者が遊技者に確認しながら、直接入力する。遊技媒体数の入力は、サービスワゴンサービス従業者が行うが、遊技者が直接入力してもよい。
【0024】
(5) 遊技場用ワゴンサービス管理システムは、ワゴンサービス用記憶媒体のID毎に、当日ワゴンサービス用記憶媒体に記録したメニュー番号と、メニュー番号に相当する遊技媒体数を、遊技台の番号と関連付けて記録する記憶装置と、ワゴンサービス用記憶媒体に記録された内容を読み出して、景品に相当する遊技媒体数を表示する景品交換端末とをさらに備え、ワゴンサービス用記憶媒体から景品交換端末に読み出された遊技媒体数と記憶装置に記録されているワゴンサービス用IDの遊技媒体数とを比較して、一致している場合は、読み出された遊技媒体数に相当する景品の枚数を表示する、(3)に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【0025】
(5)に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システムは、ワゴンサービス従業者により遊技者に提供されたワゴンサービスが記録されたワゴンサービス用記憶媒体で処理する場合に、景品交換端末によりIDを読み込み処理する遊技場用ワゴンサービス管理システムである。ワゴンサービス用記憶媒体には、登録されたIDと遊技者へのサービス情報が記録されており、ワゴンサービス従業者は、その日に行ったワゴンサービスに対する処理を受けるために、景品交換端末で遊技者と同様な遊技媒体数による景品の枚数が表示され、景品が処理される。
【0026】
景品交換端末では、挿入されたワゴンサービス用記憶媒体の認証に、登録されたIDが使用され、登録されているIDと一致しているかどうかを判別手段により比較する。一致している場合は、ワゴンサービス用記憶媒体に記憶されている当日ワゴンサービス情報から、メニュー番号と、メニュー番号に相当する遊技媒体数を遊技台との関連で読み出し、さらに、遊技台に対応した出力遊技媒体計数装置の記憶手段に記録されているサービス情報と一致するか判断して、一致している場合は、ワゴンサービス用記憶媒体に記録されている遊技媒体数に相当する景品の枚数を表示する。そして、ワゴンサービス従業者は、表示された景品によりその後の処理を行う。この景品交換端末によるワゴンサービスの景品交換は、遊技媒体数を介して行われるので、遊技場管理者は、遊技客と同様なシステムによりワゴンサービス業者の管理が行える。
【0027】
(6) 遊技場用ワゴンサービス管理システムであって、複数の遊技台と、遊技台により使用される遊技媒体と、遊技台より出力された遊技媒体を計数し、記憶手段に記憶する出力遊技媒体計数装置と、出力遊技媒体計数装置は、ワゴンサービスメニューから選択したメニュー番号を入力することができる入力手段と、遊技台と出力遊技媒体計数装置と相互に通信可能で、ワゴンサービスのメニュー番号と、内容と、交換可能な遊技媒体数とを関連付けたワゴンサービステーブルを記憶する記憶装置を有する管理サーバと、入力されたメニュー番号と、遊技台番号と、遊技台番号に関連付けてメニュー番号に相当する遊技媒体数とを記録するワゴンサービス用記憶媒体と、予め遊技場用ワゴンサービス管理システムに登録されたIDが記録されており、ワゴンサービス用記憶媒体のIDと一致するかどうかの判別手段と、ワゴンサービス用記憶媒体のID毎に、当日ワゴンサービス用記憶媒体に記録したメニュー番号と、メニュー番号に相当する遊技媒体数を、前記遊技台の番号と関連付けて記録する記憶装置と、ワゴンサービス用記憶媒体に記録された内容を読み出して、景品に相当する遊技媒体数を表示する景品交換端末とを備え、ワゴンサービス用記憶媒体から景品交換端末に読み出された遊技媒体数と記憶装置に記録されているワゴンサービス用IDの遊技媒体数とを比較して、一致している場合は、読み出された遊技媒体数に相当する景品の枚数を表示する遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【0028】
(6)に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システムは、複数の遊技台と、遊技台により使用される遊技媒体と、遊技台より出力された遊技媒体を計数し、記憶手段に記憶する出力遊技媒体計数装置と、出力遊技媒体計数装置の入力手段と、景品交換端末とからなり、ワゴンサービスの実施から景品の交換までを行うシステムであり、(1)から(5)に記載の管理システムを一連のサービスとして一括して管理する遊技場用ワゴンサービス管理システムである。
【0029】
これにより、遊技場管理者は、ワゴンサービスを別の業者に委託していたとしても、遊技者と同様な遊技媒体の管理のみでワゴンサービス管理が可能となり、人為的なミスが低減するばかりか、特別なコストも発生せず、経費の削減にもなる。
【0030】
(7) ワゴンサービス用記憶媒体に使用されるIDは、ワゴンサービスを行う従業者の生体情報である、(1)から(6)のいずれかに記載の遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【0031】
(7)に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システムは、ワゴンサービス用IDを、従業者の生体情報としたものである。
【0032】
ワゴンサービス用IDは、セキュリティ面からIDの他にパスワードを併用して使用されるのが一般的である。しかし、これらはワゴンサービスの管理者や遊技場の管理者以外に知られた場合は、不正に記憶媒体を作成して景品に交換可能となってしまう。このため、ワゴンサービスの従業者の生体情報をIDとすることにより、セキュリティを向上させることができる。
【0033】
生体情報として指紋、指の静脈、掌の静脈、顔や虹彩等を利用することができる。これらの生体情報は、それぞれの人間が持つ固有の特徴的な情報であり、盗用の心配が無い。生体認識装置にて生体情報を認識し、暗号化して管理サーバやワゴンサービス用記憶媒体に記録しておく。
【0034】
(8) (7)に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システムであって、景品交換端末は、生体認証装置を備え、ワゴンサービス用IDとして登録されている生体情報と、景品交換者の生体情報が一致したときに、景品を表示する遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【0035】
(8)に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システムは、景品交換端末に生体認証装置を備え、ワゴンサービス用記憶媒体を景品交換端末に挿入して景品に交換する場合に、ワゴンサービス従業者の生体情報を入力して、予め登録された生体情報と一致した場合に、ワゴンサービス用記憶媒体に記憶されているサービス情報の内容を読み出して、景品の交換枚数を表示する遊技場用ワゴンサービス管理システムである。
【発明の効果】
【0036】
本発明による遊技場用ワゴンサービス管理システムによれば、遊技者がワゴンサービスを受ける場合に、遊技者の所有する総遊技媒体数から、サービスに相当する遊技媒体数を引いて遊技者に表示すると共に、ワゴンサービス用記憶媒体に、サービス内容等のサービス情報を記憶し、景品交換端末で景品と交換できるので、管理が容易でかつ確実に行える。遊技場経営者は、ワゴンサービスを外部の事業者に委託したとしても、遊技媒体数のみで処理でき、遊技場経営者にとっては、遊技者と同様の扱いができる遊技場用ワゴンサービス管理システムとなる。さらに、遊技媒体のIDをワゴンサービス事業者の生体情報とすることで、セキュリティ上の向上も可能である。遊技者が所有する自己の遊技用記憶媒体に生体情報を記憶することもでき、さらにセキュリティ対策を兼ねた容易な遊技場用ワゴンサービス管理システムとすることができる効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
<実施例1>
【0038】
図1に、本発明に係る遊技場用ワゴンサービス管理システムの概略図である。管理サーバ10と、管理サーバの管理端末20、管理サーバの記憶装置30と、遊技台40に設けられている出力遊技媒体計数装置50と、出力遊技媒体計数装置50に備えられた記憶媒体の読取/書込手段に挿入するワゴンサービス用記憶媒体60と、入力手段70と、景品交換端末80とが、イントラネットによるLAN(Local Area Network)回線で接続される。
【0039】
図2は、具体的なパチンコ玉の遊技台としての装置を示したものであり、パチンコの遊技台Pに備えられた出力遊技媒体計数装置としての出玉計数装置100の図である。図2に示すように、パチンコの遊技台Pの側方(通常は、隣接する遊技台の間)には台側玉払出機130(一般的に「台間サンド」等と呼ばれている)が設置されている。台側玉払出機130の前面には、コイン投入口134、コイン返却口136、ICカード挿入口138、イルミネーションランプ124、表示部140、パチンコ玉を遊技台の上皿P2に供給する玉供給ノズル132があり、その他、各種表示ランプ、各種表示部、各種操作ボタン等が設けられている。上皿P2は、遊技台Pに供給するパチンコ玉を一時的に貯留する皿である。読取/書込手段へのワゴンサービス用記憶媒体の挿入は、ICカード挿入口138から行う。また、入力手段142への入力により、遊技者がワゴンサービスを要求する。入力手段142は、取り外し可能な携帯端末であってもよく、この場合、入力手段142は無線通信可能な機能を備え、イルミネーションランプ124の位置に受信アンテナが併設される。入力の方法としては、入力手段142によらず、表示部140をタッチパネル方式として、表示部140が入力手段としての機能を兼用することもできる。出玉計数装置100には、出玉の計数手段150、演算手段160及び記憶手段170が備えられて、パチンコ玉数の計測や、ワゴンサービスによるパチンコ玉の減算及びサービス情報の記憶が行われる。
【0040】
図2に示すように、台側玉払出機130の下方には、パチンコ玉を回収する玉回収部104が、台側玉払出機130と一体的に設置されている。玉回収部104の前面には、出玉計数装置100に連結される連結開口部が設けられている。
【0041】
実施例1の出玉計数装置100は、図2に示すように、遊技台Pの下皿P1とカウンターQの上面との間に配設される玉受け部102と、遊技台Pの側方に設置された玉回収部104と、下皿P1から落下して玉受け部102に受け取られたパチンコ玉を回収連結部に案内する玉案内部103と、回収されるパチンコ玉を計数する玉計数ユニット(図示せず)とを備えている。
【0042】
下皿P1は、遊技台Pから排出された出玉を一時的に貯留する皿である。下皿P1は、その底面にシャッター(図示せず)を備えており、該シャッターを開放することにより、下皿P1に貯留されているパチンコ玉を、下皿P1の下方に配設された玉受け部102に落下させることができるようになっている。
【0043】
玉受け部102から玉案内部103の内部には、図2に示すようにパチンコ玉が通過する2つのレーン120とレーン122が設けられており、各レーンには、通過するパチンコ玉を検知するセンサ(図示せず。)が設置されている。
【0044】
出玉計数装置100には、図3に示すように、制御用の基板200が設けられている。マイクロプロセッサ(CPU)210と、パチンコ玉センサに接続される出玉計数用端子220と、記憶手段を構成するEEPROM230と、遊技台Pの番号を合わせるロータリースイッチ240と、接点入力と分岐出力端子250と、タッチパネルディスプレイ端子260と、遊技者の持ち玉表示のために出玉計数部から表示部140に接続される端子280と、外部入力手段を接続する入力端子270と、ホール内の通信回線に接続される端子290とが有る。ロータリースイッチ240は、遊技台Pの遊技台番号をセットする。
【0045】
図4は、本発明の遊技場用ワゴンサービス管理システムを示している。出玉集中管理制御基板340は、通信回線によりLANサーバ330に接続され、通信回線を介して管理サーバ310と情報の送受信を行う。管理サーバ310にはさらに、外部に備えられた記憶装置315が接続されている。サービスワゴン400は、ワゴンサービス従業者が、遊技者のワゴンサービス要求により、サービス商品を運搬する。管理サーバ310への管理情報の入力等の操作は管理端末320により行い、管理サーバ310用の記憶装置315にデータが記憶される。
【0046】
ワゴンサービス用記憶媒体は、非接触型ICカード、接触型のICカード、磁気カード、USB(Universal Serial Bus)等の情報が記憶可能な媒体であればよい。
【0047】
図5では、非接触型のIC(Integrated Circuit)カードの例を示している。非接触型のICカード500が、出玉計数装置100の読取/記録手段のICカード挿入口から挿入され、ワゴンサービス従業者が遊技客の要求するワゴンサービスを提供した場合に、料金に相当する遊技媒体数を記録される。ワゴンサービス用記憶媒体としては、図6に示したような電子認証システム協議会の規格によるICコインも使用可能であり、限定されるものではない。
【0048】
図5により、非接触型ICカード500での読み取り及び書き込み方法を説明する。非接触型ICカード500には、カード内部にアンテナの役割を果たしているコイルが内蔵され、ICチップと接続されている。ICチップには制御回路と記憶用ICが搭載されている。記憶媒体の読取及び書込部からはループコイル540より磁界を発生させて、カード内部のアンテナとの無線通信を行うことで、データの相互通信を行う。
【0049】
読取及び書込部は、データ信号を送受信するループコイル540と、送受信されたデータを変調または復調させる変復調部550と、変復調されたデータを制御するCPU(Central Proccesing Unit)560と、制御されたデータを入出力する入出力部580とで構成される。さらに、データ情報等を表示するディスプレイ570が設けられている。ディスプレイ570は、図2の表示部140に対応している。
【0050】
図6は、ICコイン600を説明する図である。ICコイン600の動作原理は、非接触型のICカード500と同様である。ICコイン600の構造は、コイン形状の外周610に沿って内側にループコイル620と、制御及び情報記憶用のICチップ640が搭載された基板630が、ICコイン内部に設けられている。通常、ICコインは、貸し出しや換金システムに使用される論理マネー口座として使用されている。論理マネー口座には、遊技に使用可能な有価価値を示す情報である論理マネーの取引を記憶する。
【0051】
次に、具体的なワゴンサービスについて説明する。
【0052】
遊技者が遊技中にワゴンサービスを受けたいと思ったときは、入力手段142にワゴンサービスを要求する信号を入力する。図2に示したディスプレイ140をタッチパネル用の表示部として、表示部そのものを入力手段としてもよい。本実施例では、タッチパネル用の表示部を使用した場合について説明する。遊技中は、表示部140の表示画面には、図7(a)に示すような遊技者が所有するパチンコ玉の総数が表示されている。この画面700には、所有パチンコ玉数表示部710の他、ワゴンサービス要求ボタン720が表示される。表示部140は、タッチパネルであり、ワゴンサービス要求ボタン720を遊技者が指で接触することにより、管理サーバ310に遊技台番号と共にワゴンワービス要求信号が送信される。また、ワゴンサービス要求信号により、出玉計数装置100のイルミネーションランプ124を点滅させてワゴンサービス従業者に知らせる。ワゴンサービス従業者は、イルミネーションランプ124の点滅している遊技台に、サービスワゴン400でサービス商品を運搬する。
【0053】
ワゴンサービス用記憶媒体にICコイン600を使用する場合は、ICコイン600は、図2に示した出玉計数装置100のコイン投入口134からICコイン600を投入する。出玉計数装置100には、ICコイン600にある記憶手段の情報を読み取り、又は書き込む手段が設けられている。ワゴンサービスが完了して、サービス情報が出玉計数装置100及びICコイン600に書き込まれると、コイン返却口136にICコイン600が返却される。
【0054】
遊技台Pの出玉計数装置100に有る表示部140には、ワゴンサ−ビス要求信号を管理サーバに送信した後、管理サーバの記憶装置に記憶されているワゴンサービステーブルから、サービスメニュー番号、サービスメニューと相当するパチンコ玉数が、図7(b)に示した様な、ワゴンサービスメニュー730が表示される。この場合、遊技内容により遊技台でのサービスメニューと相当するパチンコ玉数が異なっていても、遊技台番号を読み込んで識別し、サービスメニューと相当するパチンコ玉数が表示される。遊技場では、まとまった、いわゆる“島”ごとにパチンコ玉の価値が異なる場合も多い。表示部に表示されるワゴンサービスは、ホットコーヒー、アイスコーヒー、タバコやジュース等のサービス内容である。これらのサービスには、金額に相当するパチンコ玉数が表示されており、ワゴンサービスを受けた場合に遊技者の所有するパチンコ玉数から減算される。遊技者が希望のメニューに相当するメニュー表示部を指で接触すると、管理サーバ310に、サービス情報が送信されると共に、出玉計数装置100では、遊技者が要求したワゴンサービスに相当するパチンコ玉数が、演算手段160により減算されて、記憶手段170に記録される。
【0055】
サービスメニューに相当するパチンコ玉数は、メニュー表示部を指で接触する他、遊技台Pに備えられた入力手段142で、直接入力してもよい。ワゴンサービス従業者が、遊技者にパチンコ玉数を確認しながら入力してもよいし、遊技者が、ワゴンサービス従業者に確認しながら入力してもよい。タッチパネル機能付きの表示機であっても、タッチパネルでの入力に限るものではない。
【0056】
ワゴンサービスが実施された場合に、確実に実施されたことを示す信号を送信することも信頼性を高める方法である。ワゴンサービス従業者は、例えば、出玉計数装置100の入力手段142によりワゴンサービスを行ったことの完了信号を入力して、出玉計数装置100の演算が行われるようにしてもよい。さらに、ワゴンサービス用のIDを入力することで完了信号としてもよく、この場合は、ワゴンサービスの従業者であることの証明としての役割も果たす。さらにセキュリティを向上させるためには、IDと暗証番号を組み合わせで入力するようにしてもよい。
【0057】
遊技者がワゴンサービスを受けた場合のサービス情報は、出玉計数装置100の記憶手段170、管理サーバ310に備えられた記憶装置315、及びワゴンサービス用記憶媒体に記録される。サービス情報とは、サービス日時、遊技台Pの遊技台番号、サービス内容及び相当するパチンコ玉数と、ワゴンサービス固有のワゴンサービス用IDである。ワゴンサービス用IDは、サービス完了の信号を入力することにより、完了信号と共に管理サーバ310に送信され、さらに、出玉計数装置100に送信される。
【0058】
このようにしてワゴンサービスを実施したワゴンサービス従業者は、その日のサービス内容を記録した、ワゴンサービス用記憶媒体である非接触又は接触型ICカードや、ICコイン、磁気カードといった記憶媒体を景品交換端末350に挿入して処理される。ワゴンサービス従業者が、景品交換端末350にワゴンサービス用の記憶媒体を挿入すると、景品交換端末350では、記憶媒体に記録されているサービス情報を読み取り、管理サーバ310に送信する。管理サーバ310は、景品交換端末350から送信されたサービス情報を、管理サーバ310の記憶手段に記録されているサービス情報と比較して、一致している場合は、さらに、遊技台番号に相当する遊技台Pの出玉計数装置100の記憶手段170に記憶されている内容と比較する。両者が一致している場合は、景品交換端末350に、記憶されている情報が一致していることを示す信号を送信し、信号を受けた景品交換端末350は、景品の枚数を表示する。そしてサービスワゴン従業者がその後の処理を行う。
【0059】
ワゴンサービス用記憶媒体のサービス情報の比較制御は、景品交換端末350に制御手段を設けて、管理サーバ310の記憶装置315及び遊技台番号に対応した出玉計数装置100の記憶手段170に記録してあるサービス情報と比較することもできる。この場合は、景品交換端末350で比較制御して、一致した場合に、管理サーバ310へ景品を表示したことを知らせる。
【0060】
以上、実施例1で説明したように、本発明による遊技場用ワゴンサービス管理システムは、ワゴンサービス用の特別なシステムを必要とすること無く、ワゴンサービス用記憶媒体をワゴンサービス従業者が管理することで、遊技者と同様にパチンコ玉を介して景品との交換までできるシステムである。これにより、遊技場経営者でない業者にワゴンサービス業務を委託したとしても信頼性高く、しかも管理が容易となる。
【0061】
遊技者の入力は、タッチパネル機能を有する表示部により説明したが、出玉計数装置100の入力手段142による入力であっても同様なワゴンサービスが行える。
<実施例2>
【0062】
本発明による遊技場用ワゴンサービス管理システムは、実施例1に対して管理サーバ310による集中管理をなくして、パチンコ玉の出玉計数装置100と、景品交換端末350により分散化管理を行う遊技場用ワゴンサービス管理システムとしても実施できる。この場合は、遊技場用ワゴンサービス管理システムにおいて管理サーバを使用せず、ワゴンサービステーブルは、ワゴンサービス用記憶媒体に記憶され、異なる遊技の遊技台とも対応させた遊技媒体数が記憶される。例えば、パチンコ玉の価値が異なる場合等があり、遊技内容に関連している。実施には、あるまとまったグループ毎に遊技台が設置されているので、グループ毎の遊技媒体数とワゴンサービスの内容が記録されることになる。
<実施例3>
【0063】
本発明による実施例での遊技場用ワゴンサービス管理システムにおけるワゴンサービス用記憶媒体に使用するIDは、生体情報であってもよい。生体情報としては、指紋、指静脈、掌静脈、顔、虹彩等である。生体情報は盗用ができず、遊技場用ワゴンサービス管理システムのセキュリティをさらに向上させる効果を有する。
【0064】
図8に、生体情報をワゴンサービス用記憶媒体60のIDとして使用する場合における遊技場用ワゴンサービス管理システム概略図を示す。管理サーバ10と、管理サーバを操作する管理端末20と管理サーバの記憶装置30と、遊技台40と、出力遊技媒体計数装置50と、出力遊技媒体計数装置50に取り付けられた生体認証装置90と、ワゴンサービス用の記憶媒体60と、景品交換端末80と、景品交換端末用生体認証装置95で構成される。生体認証装置を使用した遊技場用ワゴンサービス管理システムであっても、実施例1及び実施例2に示した同様なワゴンサービスが行えるが、セキュリティの向上が図られる。
【0065】
ワゴンサービス用記憶媒体60のIDに使用する生体情報を、指紋として実施した場合について説明する。ワゴンサービスの従業者は、予め、任意の指で自己の指紋情報を管理サーバ10及びワゴンサービス用記憶媒体60に登録する。これにより、実施例1で説明したと同様なワゴンサービスが、ワゴンサービス従業者の指紋をIDとしてサービス情報を記録することができる。ワゴンサービスの完了信号は、生体認証装置90としての指紋認証装置に、ワゴンサービス従業者が登録した指で指紋を認識させ、管理サーバ10で登録された指紋と一致した場合は、出力遊技媒体計数装置50に認証完了信号を送信する。認証完了信号を受けた出力遊技媒体計数装置50は、遊技者の所有する総遊技媒体数から、サービスに相当する遊技媒体数を減算する。
【0066】
ワゴンサービス用記憶媒体が、登録された正規の記憶媒体であることの認証用として生体情報を使用する場合は、予め管理サーバに登録しておくことで、生体認証装置を出力遊技媒体計数装置やサービスワゴン400に備えることは必要でなく、さらに簡単なシステム構成とすることもできる。
【0067】
景品交換端末80で景品の枚数を表示するときは、ワゴンサービス従業者は、ワゴンサービス用記憶媒体60を景品交換端末80で読み取り、景品交換端末80に備えられた生体認証装置90としての指紋認証装置に登録した指紋のいずれかの指で、認証させる。景品交換端末350で、ワゴンサービス用記憶媒体60に登録されているいずれかの指紋と一致したことを認証した場合は、サービス情報に応じた景品を表示する。そして、ワゴンサービス従業者は景品を処理することで、一連のサービス業務が完了する。
<実施例4>
【0068】
図8に示した実施例は、生体情報を使用する遊技場用ワゴンサービス管理システムにおいて、遊技者の指紋情報を利用したワゴンサービスとしても利用できる。遊技者は、自己の遊技カードを所有する。遊技カードは、会員カードであってもよい。そして、遊技者が、各指の指紋情報を所有カードに登録しておく。この時に、各指に数値を対応させる。例えば、右人差し指を「1」、右中指を「2」、左人差し指を「3」、左中指を「4」とする等である。
【0069】
具体的なワゴンサービスを、図2、図3と図7に示した図により説明する。遊技者がワゴンサービスを要求する場合は、図2に示したような出玉計数装置100の入力手段142は指紋認証装置であり、所有する遊技カードを挿入する。そして、指紋認証装置142で、登録した指のいずれかの指紋を読み取らせ、管理サーバ310に指紋情報を送信する。管理サーバ310では、遊技カードに登録された指紋情報であるかどうかを判断して、一致する指紋がある場合は、ワゴンサービスメニューを送信して、出玉計数装置100に備えられて表示部140に、図7(b)で示したサービスメニューが表示される。
【0070】
遊技者は、表示部140に表示されたサービスメニューから、要求するワゴンサービスが表示されている数字を選び、登録した数字に対応する指で、指紋認証装置142に指紋を読み取らせる。そして、管理サーバ310では、その指紋情報に対応した数値を遊技カードから読み取り、管理サーバ310にあるワゴンサービステーブルからメニュー番号に相当するメニューのパチンコ玉数を読み出し、出玉計数装置100に送信する。
【0071】
ワゴンサービスが実施されると、遊技者は完了信号として、サービス内容と同じ数字に対応した指紋を、紋認証装置126から管理サーバ310に送信する。管理サーバ310では、遊技カードに登録された指紋と一致した場合は、サービス情報を管理サーバ310の記憶手段、出玉計数装置100の記憶手段170及びワゴンサービス用記憶媒体60に、遊技台番号に関連付けてサービス情報を記録する。
【0072】
景品交換端末80で景品の枚数を表示するときは、ワゴンサービス従業者の登録された生体情報と、景品交換端末で認証された生体情報が一致したときに、サービス情報に応じた景品を表示する。そして、ワゴンサービス従業者は景品を処理することで、一連のサービス業務が完了する。
【0073】
ここでは生体情報として指紋情報を使用した場合についての説明であるが、生体情報としては、指静脈情報でもよい。指静脈情報であっても、各指に対応した情報が得られ、指紋情報と同様のシステムが構築できる。
【0074】
以上、本発明の実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。例えば、サービスワゴン400にワゴンサービス用端末を設けて、ワゴンサービスが完了したことを確認するための完了信号を送信することもできる。サービスワゴン400に端末を設ける場合は、無線LANアクセスポイントを遊技場内に設置して無線通信とすれば、移動するサービスワゴン400の機動性を損なうことが無い。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の遊技場用ワゴンサービス管理システムを示す概略図である。
【図2】本発明を実施する出力遊技媒体計数装置の具体例を示す図である。
【図3】出力遊技媒体計数装置の制御部を示す図である。
【図4】本発明による遊技場用ワゴンサービス管理システムの具体例を示す図である。
【図5】ワゴンサービス用記憶媒体の例として、ICカードの構造と、読取/記録部を示す図である。
【図6】ワゴンサービス用記憶媒体の例として、ICコインの構造を示す図である。
【図7】表示部に表示される遊技者への表示画面を示す図である。
【図8】本発明の遊技場用ワゴンサービス管理システムにおいて、認証用に生体情報を使用する場合のシステム概略図である。
【符号の説明】
【0076】
10 管理サーバ
20 管理端末
30 管理サーバの記憶装置
40 遊技台
50 出力遊技媒体計数装置
60 ワゴンサービス用記憶媒体
70 入力手段
80 景品交換端末
90、95 生体認証装置
100 出玉計数装置
138 ICカード挿入口
140 表示部
150 計数手段
160 演算手段
170 記憶手段
200 出玉計数装置の制御部
210 CPU
230 EEPROM
240 ロータリースイッチ
300 ワゴンサービス管理システムの管理サーバ部
310 管理サーバ
320 管理端末
350 景品交換端末
500 非接触型ICカード
600 ICコイン
700(a) パチンコ玉数表示画面
730 ワゴンサービスメニュー画面



【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場用ワゴンサービス管理システムであって、
複数の遊技台と、
前記遊技台により使用される遊技媒体と、
前記遊技台より出力された遊技媒体を計数し、記憶手段に記憶する出力遊技媒体計数装置と、
前記出力遊技媒体計数装置は、ワゴンサービスメニューから選択したメニュー番号を入力することができる入力手段と、
前記遊技台と前記出力遊技媒体計数装置と相互に通信可能で、ワゴンサービスのメニュー番号と、内容と、交換可能な遊技媒体数とを関連付けたワゴンサービステーブルを記憶する記憶装置を有する管理サーバと、
入力されたメニュー番号と、遊技台番号と、遊技台番号に関連付けてメニュー番号に相当する遊技媒体数とを記録するワゴンサービス用記憶媒体と、
を備え、
前記出力遊技媒体計数装置は、入力されたメニュー番号を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記ワゴンサービステーブルより、入力された番号に対応した交換可能な遊技媒体数を読み出して前記出力遊技媒体計数装置に返信し、
前記出力遊技媒体計数装置は、記憶されている遊技媒体数より返信された遊技媒体数を減算する、
遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【請求項2】
遊技場用ワゴンサービス管理システムであって、
複数の遊技台と、
前記遊技台から出力された遊技媒体を計数し、記憶手段に記憶する出力遊技媒体計数装置と、
前記遊技台により使用される遊技媒体と、
前記遊技台より出力された遊技媒体を計数し、記憶手段に記憶する出力遊技媒体計数装置と、
前記出力遊技媒体計数装置は、ワゴンサービスメニューから選択したメニュー番号を入力することができる入力手段と、ワゴンサービスのメニュー番号と、内容と、交換可能な遊技媒体数とを関連付けたワゴンサービステーブルがあらかじめ記録されており、入力されたメニュー番号と、遊技台番号と、遊技台番号に関連付けてメニュー番号に相当する遊技媒体数とが、前記出力遊技媒体計数装置に設けられた記憶媒体の読出/書込手段により記録されるワゴンサービス用記憶媒体とを備え、
前記出力遊技媒体計数装置では、前記ワゴンサービス用記憶媒体に記録されている前記ワゴンサービステーブルより、入力された番号に相当する遊技媒体数を読み出して、前記出力遊技媒体計数装置に記録されている遊技媒体数より、前記ワゴンサービス用記憶媒体から読み出された遊技媒体数を減算する、
遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【請求項3】
前記遊技場用ワゴンサービス管理システムには、あらかじめ登録されたIDが記録されており、
前記ワゴンサービス用記憶媒体のIDと一致するかどうかの判別手段を備えた、
請求項1又は請求項2のいずれかに記載の遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システムであって、あらかじめ登録されたIDとワゴンサービス用記憶媒体のIDとが一致したときに、ワゴンサービスメニューに相当する遊技媒体数を、入力手段により手入力する、
遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【請求項5】
前記遊技場用ワゴンサービス管理システムは、
前記ワゴンサービス用記憶媒体のID毎に、当日ワゴンサービス用記憶媒体に記録したメニュー番号と、メニュー番号に相当する遊技媒体数を、前記遊技台の番号と関連付けて記録する記憶装置と、
前記ワゴンサービス用記憶媒体に記録された内容を読み出して、景品に相当する遊技媒体数を表示する景品交換端末と、
をさらに備え、
前記ワゴンサービス用記憶媒体から前記景品交換端末に読み出された遊技媒体数と前記記憶装置に記録されているワゴンサービス用IDの遊技媒体数とを比較して、
一致している場合は、読み出された遊技媒体数に相当する景品の枚数を表示する、
請求項3に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【請求項6】
遊技場用ワゴンサービス管理システムであって、
複数の遊技台と、
前記遊技台により使用される遊技媒体と、
前記遊技台より出力された遊技媒体を計数し、記憶手段に記憶する出力遊技媒体計数装置と、
前記出力遊技媒体計数装置は、ワゴンサービスメニューから選択したメニュー番号を入力することができる入力手段と、
前記遊技台と前記出力遊技媒体計数装置と相互に通信可能で、ワゴンサービスのメニュー番号と、内容と、交換可能な遊技媒体数とを関連付けたワゴンサービステーブルを記憶する記憶装置を有する管理サーバと、
入力されたメニュー番号と、遊技台番号と、遊技台番号に関連付けてメニュー番号に相当する遊技媒体数とを記録するワゴンサービス用記憶媒体と、
あらかじめ前記遊技場用ワゴンサービス管理システムに登録されたIDが記録されており、前記ワゴンサービス用記憶媒体のIDと一致するかどうかの判別手段と、
前記ワゴンサービス用記憶媒体のID毎に、当日ワゴンサービス用記憶媒体に記録したメニュー番号と、メニュー番号に相当する遊技媒体数を、前記遊技台の番号と関連付けて記録する記憶装置と、
前記ワゴンサービス用記憶媒体に記録された内容を読み出して、景品に相当する遊技媒体数を表示する景品交換端末と、
を備え、
前記ワゴンサービス用記憶媒体から前記景品交換端末に読み出された遊技媒体数と前記記憶装置に記録されているワゴンサービス用IDの遊技媒体数とを比較して、
一致している場合は、読み出された遊技媒体数に相当する景品の枚数を表示する、
遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【請求項7】
前記ワゴンサービス用記憶媒体に使用されるIDは、ワゴンサービスを行う従業者の生体情報である、
請求項1から請求項6のいずれかに記載の遊技場用ワゴンサービス管理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の遊技場用ワゴンサービス管理システムであって、
前記景品交換端末は、生体認証装置を備え、
前記ワゴンサービス用IDとして登録されている生体情報と、景品交換者の生体情報が一致したときに、景品を表示する、
遊技場用ワゴンサービス管理システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−104509(P2010−104509A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−278399(P2008−278399)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(500436385)アイ電子株式会社 (15)
【Fターム(参考)】