説明

遊技機及び遊技システム

【課題】2次元コードを利用した有体物の景品の提供を行う場合における在庫管理を容易に行い得るようにするとともに、その景品の提供に際して遊技者に不公平感を抱かせないようにする遊技機を提供すること。
【解決手段】変動表示手段と、抽籤手段と、抽籤の結果に基づいて複数の識別情報の変動表示を行い、識別情報の組合せに応じた遊技媒体の払い出しを行う遊技実行手段と、遊技の結果に基づいて履歴情報を生成する履歴情報生成手段と、2次元コードを表示する2次元コード表示手段とを備え、履歴情報は、累積的に計数される遊技回数又は遊技媒体の収支を示す情報であり、2次元コードは、サーバのアドレス情報と履歴情報とを含むものであり、サーバは、遊技とは異なる内容であり且つ当該遊技機では実行されないゲームを実行するためのゲームプログラムを記憶することを特徴とする遊技機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、パチスロ遊技装置、スロットマシン等の遊技機、当該遊技機とサーバとを備えた遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、QRコード(登録商標)等の2次元コードを表示するパチスロ遊技装置が存在する(例えば、特許文献1〜32参照)。これらの2次元コードには、例えば、キャラクタ画像等のデジタル景品や、遊技の履歴等が含まれており、遊技者は、携帯電話機等のカメラを用いて、2次元コードを撮像し、得られた画像データからサーバ等のURLを取得することにより、これらを取得することができる。
また、これらのパチスロ遊技装置のなかには、例えば、遊技者が携帯電話機等のカメラを用いて、パチスロ遊技装置に表示された2次元コードを撮像し、得られた画像データからサーバ等のURLを取得することにより、サーバから、例えば、携帯電話機の着信音用データや、待受画像等を取得することができるように構成されたものが存在する。
【0003】
【特許文献1】特開2006−34629号公報
【特許文献2】特開2006−34630号公報
【特許文献3】特開2006−34631号公報
【特許文献4】特開2006−51228号公報
【特許文献5】特開2006−61208号公報
【特許文献6】特開2006−61511号公報
【特許文献7】特開2006−61512号公報
【特許文献8】特開2006−61514号公報
【特許文献9】特開2006−61518号公報
【特許文献10】特開2006−61568号公報
【特許文献11】特開2006−61511号公報
【特許文献12】特開2006−68242号公報
【特許文献13】特開2006−68243号公報
【特許文献14】特開2006−95088号公報
【特許文献15】特開2006−95089号公報
【特許文献16】特開2006−95090号公報
【特許文献17】特開2006−116243号公報
【特許文献18】特開2006−116247号公報
【特許文献19】特開2006−122236号公報
【特許文献20】特開2006−122506号公報
【特許文献21】特開2006−122507号公報
【特許文献22】特開2006−136474号公報
【特許文献23】特開2006−136475号公報
【特許文献24】特開2006−141887号公報
【特許文献25】特開2006−141888号公報
【特許文献26】特開2006−141889号公報
【特許文献27】特開2006−141891号公報
【特許文献28】特開2006−141894号公報
【特許文献29】特開2006−149746号公報
【特許文献30】特開2006−204757号公報
【特許文献31】特開2006−218170号公報
【特許文献32】特開2006−326030号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらの遊技機においては、着信音用データや待受画像等のデジタルコンテンツではなく、物理的な有体物を提供する場合には、その在庫管理が困難であるという問題があった。
すなわち、全国各地で設置されるパチスロ遊技装置において、景品取得のための2次元コードを所定のタイミングで表示する場合、その表示の契機となる遊技状態を如何に設定しようと、2次元コードを表示するタイミングは各々のパチスロ遊技装置で決定される。従って、何時どの程度のアクセス(応募)があるかを把握することが困難であるため、在庫管理が極めて困難であり、景品在庫数を多く抱えなければならないという問題があった。また、例えば、先着者に景品を提供することとしても、2次元コードを撮像した時間を優先順序とするのか、景品取得のためにウェブサイトにアクセスした時間を優先順位とするのか等によって、先着者が異なってしまうため、不公平感を抱かせないようなルール制定が困難であるという問題があった。
【0005】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、2次元コードを利用した有体物の景品の提供を行う場合における在庫管理を容易に行い得るようにするとともに、その景品の提供に際して遊技者に不公平感を抱かせないようにする遊技機、及び、遊技システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 複数の識別情報の変動表示を行う変動表示手段と、
遊技の結果を決定するための抽籤を行う抽籤手段と、
所定数の遊技媒体が投入されたことを条件に、前記抽籤手段により実行された抽籤の結果に基づいて、前記変動表示手段により複数の識別情報の変動表示を行った後に停止表示し、停止表示された識別情報の組合せに応じた遊技媒体の払い出しを行う遊技実行手段と、
前記遊技実行手段により実行された遊技の結果に基づいて、遊技の履歴に関する履歴情報を生成する履歴情報生成手段と、
2次元コードを、遊技者が所有する携帯端末機が備える撮像手段により外部から撮像可能な態様で、表示する2次元コード表示手段と
を備え、
前記履歴情報は、累積的に計数される遊技回数又は遊技媒体の収支を示す情報であり、
前記2次元コードは、前記携帯端末機が通信可能なサーバにアクセスするためのアドレス情報と、前記履歴情報とを含むものであり、
前記サーバは、前記遊技実行手段により実行される遊技とは異なる内容であり、且つ、当該遊技機では実行されないゲームを実行するためのゲームプログラムを記憶するものである
ことを特徴とする遊技機。
【0007】
(1)の発明によれば、アドレス情報と履歴情報とを含む2次元コードが表示されるため、例えば、遊技者は、携帯端末機(例えば携帯電話機等)が備える撮像手段(例えばCCDカメラ)で2次元コードを撮像し、得られた画像データから携帯端末機によって得られるアドレス情報により、遊技機における遊技とは異なる内容であり且つこの遊技機では実行されないゲームを実行するためのゲームプログラムを記憶するサーバに、アクセスすることができる。
従って、サーバから上記ゲームを上記携帯端末機に提供し、そのゲームをクリアした遊技者に対して景品を提供するという構成の採用が可能であるため、ゲームの難易度を調整することによって、遊技者に提供する景品数をコントロールすることができる。従って、在庫管理を容易に行うことが可能となる。また、ゲームのクリアを景品提供の条件とすることによって不公平感を抱かせることを防止することができる。
【0008】
(2) 前記(1)の遊技機と、前記携帯端末機が通信可能なサーバとを備えた遊技システムであって、
前記サーバは、
前記ゲームプログラムを記憶するプログラム記憶手段と、
前記2次元コードを前記撮像手段により撮像して得られた画像データを前記アドレス情報にデコードした前記携帯端末機から、前記アドレス情報に基づくアクセスを受けた際、前記ゲームプログラムに基づいて、遊技者が前記携帯端末機を操作して行うことが可能であるとともに、前記履歴情報に応じた難易度の前記ゲームを提供するゲーム提供手段と
を備えることを特徴とする遊技システム。
【0009】
(2)の発明によれば、履歴情報に応じた難易度のゲームを提供することができるため、例えば、遊技媒体の収支が低い遊技者や遊技回数が多い遊技者には、難易度の低いゲームを提供する一方、遊技媒体の収支が高い遊技者や遊技回数の少ない遊技者には、難易度の高いゲームを提供することが可能となる。従って、遊技者に不公平感を抱かせることをより確実に防止することが可能となる。また、難易度によって、ゲームをクリアする遊技者の人数をコントロールすることができるため、景品の在庫管理を容易に行うことが可能となる。
【0010】
なお、本発明における「難易度」は、例えば、ゲームを構成する要素を示す値の変化によって設定されるものであってもよく、ゲームのクリア条件を構成する要素を示す値の変化によって設定されるものであってもよい。
上記要素としては、例えば、ゲームに登場するキャラクタやオブジェクトの数、移動速度、移動範囲、大きさ等を挙げることができる。
予めゲームプログラムに複数段階からなるゲームの難易度が設定されていてもよく、ゲームの難易度ごとにゲームプログラムが記憶されていてもよい。
【0011】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3) 前記(2)の遊技システムであって、
前記ゲーム提供手段は、前記履歴情報が示す遊技回数が多いか又は遊技媒体の収支が低いほど、難易度の低い前記ゲームを提供することを特徴とする。
【0012】
(3)の発明によれば、遊技媒体の収支が低い遊技者や遊技回数が多い遊技者には、難易度の低いゲームを提供する一方、遊技媒体の収支が高い遊技者や遊技回数の少ない遊技者には、難易度の高いゲームを提供するため、遊技者が不公平感を抱くことをより確実に防止することができる。
【0013】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(4) 前記(2)又は(3)の遊技機であって、
前記プログラム記憶手段は、前記ゲームの難易度を設定可能な前記ゲームプログラムを記憶するものであり、
前記ゲーム提供手段は、前記履歴情報に応じて前記ゲームの難易度を設定し、前記ゲームプログラムを実行することにより、遊技者が前記携帯端末機を操作して行うことが可能なゲームを提供するものであり、
更に、前記サーバは、
前記ゲームがクリアされた際に、当該携帯端末機の識別情報を記憶するゲーム結果記憶手段を備える
ことを特徴とする。
【0014】
(4)の発明によれば、ゲームプログラムをサーバが実行するため、遊技者による不正行為の防止が可能となる。
【0015】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(5)前記(2)又は(3)の遊技システムであって、
前記プログラム記憶手段は、前記ゲームの難易度に応じた複数の前記ゲームプログラムを記憶するものであり、
前記ゲーム提供手段は、前記履歴情報に応じた難易度の前記ゲームを実行するための前記ゲームプログラムを前記携帯端末機に送信することにより、遊技者が前記携帯端末機を操作して行うことが可能なゲームを提供するものであり、
更に、前記サーバは、
前記ゲームがクリアされた際に、当該携帯端末機の識別情報を記憶するゲーム結果記憶手段を備える
ことを特徴とする。
【0016】
(5)の発明によれば、ゲームプログラムが携帯端末機において実行されるため、該ゲームの処理を各携帯端末機に分散することができ、処理がサーバに集中することを防止することができる。
【0017】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(6) 前記(4)又は(5)の遊技機であって、
前記ゲーム提供手段は、前記ゲーム結果記憶手段が記憶する前記携帯端末機の識別情報の数が所定数以上に達した場合には、前記携帯端末機の識別情報の数が所定数未満である場合より高い難易度の前記ゲームを提供することを特徴とする。
【0018】
(6)の発明によれば、ゲームをクリアした遊技者の数が所定数以上になったときに、より難易度の高いゲームを提供することにより、ゲームをクリアする遊技者の数の増加を抑制することができるため、在庫管理を容易に行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、2次元コードを利用した有体物の景品の提供を行う場合における在庫管理を容易に行い得るようにするとともに、その景品の提供に際して遊技者に不公平感を抱かせないようにすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る遊技システムの一例を示すネットワーク構成図である。
遊技システム500は、パチスロ遊技装置1と、撮像手段としてのCCDカメラ308(図示せず、図13参照)を備えた携帯電話機300とインターネットを介して無線によりデータの送受信を行うことが可能なサーバ200とを備えている。
【0021】
パチスロ遊技装置1では、遊技者によって、2次元コードの表示を要求する旨の指示が入力されると、サーバ200のアドレス情報がコード化された2次元コード92が液晶表示装置5に表示される。
アドレス情報は、サーバ200のURLであり、その時点の履歴情報(本実施形態では差枚数)を含むものである。本実施形態において、履歴情報としては、特に限定されるものではなく、例えば、遊技媒体の払出率、遊技回数等を示す情報を挙げることができる。
【0022】
遊技者は、携帯電話機300が備えるCCDカメラ308により、2次元コード92を撮像することができる。
携帯電話機300は、CCDカメラ308が2次元コード92を撮像した際に得られる画像データから2次元コードを認識し、この認識した2次元コードから、アドレス情報を得る。
そして、携帯電話機300は、端末識別データ(例えば、携帯電話機300の製造番号等)とともに、サーバ200に送信する。
【0023】
なお、端末識別データとしての製造番号は、携帯電話機の製造販売メーカが携帯電話機の製造過程で各々の携帯電話機に設定する識別番号である。遊技者が携帯電話機の機種変更を行っても、その遊技者が所有する携帯電話機の自局電話番号は変更されないのに対し、携帯電話機の製造番号は機種変更等を行うごとに変更される。本発明において、端末識別データとしては、この例に限定されず、例えば、携帯電話機の自局電話番号、携帯電話機のIPアドレス、メールアドレス等を挙げることができる。端末識別データは、1種のみを用いることとしてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0024】
サーバ200が備えるハードディスクドライブ205(図示せず、図14参照)には、携帯電話機300において実行され得るゲームプログラムが記憶されている。このゲームプログラムは、所謂ブロック崩しゲームを実行するためのプログラムである。
ブロック崩しゲームは、複数の方形ブロックの組合せからなるオブジェクトが、携帯電話機300の画面内の所定領域中を、上側から下側に順次落下して、領域下側に積み上げられていき、領域横一列に隙間無く方形ブロックが整列したときに、その列の方形ブロックが消滅する、というゲームである。
ゲームの終了条件は、領域上側までオブジェクト(方形ブロック)が積み上げられること、である。ゲームのクリア条件は、所定数(本実施形態では100)の列を消滅させること、である。
ゲームの終了条件を成立させることなく、ゲームのクリア条件を成立させることができれば、ゲームをクリアしたことになる。
遊技者は、オブジェクトが落下している間に、携帯電話機300を操作し、オブジェクトの向きや位置を変更することができ、これにより、領域上側までオブジェクトが積み上げられることを避けつつ、領域横一列に隙間無く方形ブロックを整列させるようにする。
【0025】
本実施形態において、ゲームに設定される難易度は、オブジェクトの落下速度に対応しており、1〜100の範囲内で設定される。難易度1が最も落下速度が低く、難易度100が最も落下速度が高い。オブジェクトの落下速度は、予め定められた基本となる速度に、難易度に応じて定められる速度を加算した値である。
【0026】
サーバ200は、履歴情報を含むアドレス情報に基づくアクセスを受けると、そのアドレス情報に含まれる履歴情報に応じて、ゲームの難易度を設定し、その難易度のゲームを実行するためのゲームプログラムを携帯電話機300にダウンロードする。携帯電話機300においてゲームプログラムが実行されると、遊技者は携帯電話機300を操作して上述したゲームを行うことができ、ゲーム結果は、携帯電話機300からサーバ200に送信され、サーバ200に記憶される。
【0027】
遊技システム500におけるパチスロ遊技装置1は、本発明の遊技機に相当するものである。本発明の遊技機は、この例に限定されず、例えば、パチンコ遊技装置、スロットマシン等を挙げることができる。
【0028】
本実施形態では、2次元コードとしてQRコード(登録商標)を用いる場合について説明するが、本発明において、2次元コードは、特に限定されるものではなく、従来公知の2次元コードを用いることができる。また、本発明においては、2次元コードにかえて、1次元コード(バーコード)を用いることも可能である。
【0029】
携帯電話機300は、本発明に係る携帯端末機に相当するものである。なお、本発明に係る携帯端末機は、撮像手段を備え、かつ、サーバと通信回線を介してデータの送受信を行うことが可能であれば、特に限定されるものではなく、例えば、パーソナル・ディジタル・アシスタンツ、上記遊技システムの専用の携帯端末機等を挙げることができる。
【0030】
また、本実施形態においては、携帯電話機300とサーバ200とが無線によりデータの送受信を行う場合について説明するが、本発明は、この例に限定されず、有線により送受信を行うこととしてもよい。すなわち、本発明における通信回線には、有線と、無線による伝送路とが含まれる。
【0031】
図2は、図1に示したパチスロ遊技装置の一例を模式的に示す斜視図である。
このパチスロ遊技装置1は、コイン、メダル又はトークン等の他、遊技者に付与されたか、若しくは、付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技を行うことが可能な遊技機であるが、以下においては、メダルを用いるものとして説明することとする。
【0032】
パチスロ遊技装置1の全体を形成している筐体2の正面には、液晶表示装置5が設置されている。この液晶表示装置5は、透明液晶パネル34(図示せず)を備えており、この透明液晶パネル34は、その一部又は全部を透明/非透明の状態に切り替えることが可能であるとともに、2次元コード92を表示することが可能である。
液晶表示装置5は、2次元コード表示手段として機能するものである。
本実施形態においては、2次元コード表示手段としての液晶表示装置5が、回転リール3の前面に設けられている場合について説明するが、本発明において、2次元コード表示手段が設けられる位置は、特に限定されるものではない。また、本実施形態においては、2次元コード表示手段としての液晶表示装置5に、演出画像等も表示される場合について説明するが、本発明においては、演出画像等が表示される表示手段と、2次元コード表示手段とが個別に設けられることとしてもよい。
【0033】
また、液晶表示装置5の背面側には、変動表示手段としての3個の回転リール3L、3C、3Rが設けられている。3個の回転リール3L、3C、3Rは、それぞれその外周面に複数の図柄等の識別情報が表示されており、回転可能に横一列に設けられている。
【0034】
液晶表示装置5の下方には、水平面を有する台座部10が形成されており、台座部10の右側には、メダル投入口22が設けられ、台座部10の左側には、1−BETスイッチ11及び最大BETスイッチ13が設けられている。
【0035】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者が遊技で獲得したメダルのクレジット/払い出しを押し操作により切り替える貯留メダル精算スイッチ14が設けられている。
この貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより「払い出し」が選択された場合には、正面下部のメダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受部16に溜められる。一方、「クレジット」が選択された場合には、パチスロ遊技装置1が備えるメモリ(例えば、後述するRAM43等)にメダル数がクレジットとして記憶される。
【0036】
貯留メダル精算スイッチ14の右側には、遊技者の操作により回転リール3L、3C、3Rを回転させるためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部10の前面部中央には、3個の回転リール3L、3R、3Cの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
【0037】
台座部10の前面部の右寄りには、決定ボタン26及び取消ボタン27が設けられている。この決定ボタン26及び取消ボタン27を操作することにより、液晶表示装置5の表示画面の切替や指示の入力等を行うことができる。
台座部10の前面部の右寄りには、さらに、ドア開閉及び打ち止め解除装置29が設けられており、このドア開閉及び打ち止め解除装置29は、所定の鍵を用いて、右に回すことにより前面ドアの開閉を行い、左に回すことにより打ち止め解除を行う。
【0038】
筐体2の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L、21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を示す配当表パネル23が設けられている。
【0039】
図3は、液晶表示装置に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
図3に示すように、液晶表示装置5の背面側には、各々の外周面に複数の識別情報である図柄が描かれた3個の回転リール3(3L、3C、3R)が回転可能に横一列に設けられている。
【0040】
液晶表示装置5は、正面パネル31と、正面パネル31の裏面に設けられた透明液晶パネル34(図示せず)とを備えている。正面パネル31は、透明な表示窓31aと、絵柄が描かれた絵柄形成領域31bとからなり、正面パネル31の裏面に設けられた透明液晶パネル34に表示される画面画像は、正面パネル31の表示窓31aを介して視認可能である。
【0041】
図3に示す透明液晶パネル34の中央下側には、2次元コード92が表示され、さらに、その下側には"カメラで撮影して下さい。"という、遊技者に対して携帯電話機300のCCDカメラ308で2次元コード92を撮像するように促す画像が表示されている。
【0042】
液晶表示装置5の左側の背面側には、遊技開始表示ランプ25、WINランプ17、メダル投入ランプ24、最大BETランプ9c、2−BETランプ9b及び1−BETランプ9aの各種ランプと、払出枚数表示部18、メダル貯留枚数表示部19及び役物作動回数表示部20の各種表示部とが設けられている。なお、正面パネル31の絵柄形成領域31bは、上述した各種ランプと各種表示部との前方部分が透明であり、各種ランプと各種表示部とを視認可能となっている。
【0043】
1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下、BET数ともいう)に応じて点灯する。一のゲームは、全ての回転リールが停止したとき、又は、メダルの払い出しが行われる場合には、メダルが払い出されたときに終了する。
【0044】
WINランプ17は、BB(ビッグボーナス)又はRB(レギュラーボーナス)に内部当籤した場合に所定確率で点灯し、また、BB又はRBの入賞が成立した場合にも点灯する。遊技メダル投入ランプ24は、メダルの投入が受け付け可能であるときに点滅する。遊技開始表示ランプ25は、少なくとも1本のラインが有効化されたときに点灯する。
【0045】
払出枚数表示部18は、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示するものであり、メダル貯留枚数表示部19は、貯留されているメダルの枚数を表示するものであり、役物作動回数表示部20は、RBゲーム可能回数及びRBゲーム入賞可能回数等を表示する。これらの表示部は、7セグメント表示器からなるものである。
【0046】
図4は、図1に示したパチスロ遊技装置が備える液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。図5は、図4に示した液晶表示装置の一部の構成の展開図である。
液晶表示装置5は、保護ガラス32と表示板33とからなる正面パネル31、透明液晶パネル34、導光板35、反射フィルム36、所謂白色光源である蛍光ランプ37a、37b、38a、38b、ランプホルダ39a〜39h、及び、透明液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージ(TCP)からなり、TCPは、透明液晶パネル34の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。
【0047】
この液晶表示装置5は、回転リール3L、3C、3Rにより手前側に設けられている。また、この回転リール3L、3C、3Rと液晶表示装置5とは、所定の間隔をあけて設けられている。
【0048】
保護ガラス32及び表示板33は、透明な部材で構成されている。表示板33には、BETランプ9a〜9cに対応する位置等に絵柄等が形成されている。すなわち、表示板33の絵柄等が形成されている領域が、正面パネル31における絵柄形成領域31bであり、表示板33の絵柄等が形成されていない領域が、正面パネル31における表示窓31aである(図2参照)。なお、正面パネル31に絵柄形成領域31bを形成せず、正面パネル31の全面を表示窓31aとしてもよい。この場合、表示板33に絵柄を形成しないか、又は、表示板33を省略すればよい。
なお、表示板33の裏面側に配置される各種ランプ及び各種表示部を動作させる電気回路等は図示していない。
【0049】
透明液晶パネル34は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板等の透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。
この透明液晶パネル34の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態で白表示(表示面側に透過した光が外部より視認可能である)となる構成である。ノーマリーホワイトに構成された透明液晶パネル34を採用することにより、液晶を駆動することができない事態が生じた場合であっても、回転リール3L、3C、3Rに表示された図柄等の識別情報の可変表示及び停止表示を視認することができ、遊技を継続することができる。すなわち、そのような事態が発生した場合でも、回転リール3L、3C、3Rに表示された識別情報の変動表示態様及び停止表示態様を中心とした遊技を行うことができる。
【0050】
導光板35は、蛍光ランプ37a、37bからの光を透明液晶パネル34へ導き出す(透明液晶パネル34を照明する)ためのものであり、透明液晶パネル34の裏側に設けられ、例えば、2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂等の透明部材(導光機能を有する)で構成されている。
【0051】
反射フィルム36は、例えば、白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板35に導入された光を導光板35の正面側へ向けて反射させる。この反射フィルム36は、反射領域36A及び非反射領域(透過領域)36Bにより構成されている。
【0052】
蛍光ランプ37a、37bは、導光板35の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ39(図3参照)により支持されている。この蛍光ランプ37a、37bから照射される光は、反射フィルム36の反射領域36Aで反射して透明液晶パネル34を照明する。
【0053】
蛍光ランプ38a、38bは、反射フィルム36の裏側の上方位置及び下方位置に回転リール3L、3C、3Rに向かって配置されている。この蛍光ランプ38a、38bから出て回転リール3L、3C、3Rの表面で反射して非反射領域36Bへ入射した光は、透明液晶パネル34を照明する。
【0054】
このように、液晶表示装置5においては、蛍光ランプ37a、37bから照射され、反射フィルム36の反射領域36Aで反射した光と、蛍光ランプ38a、38bから照射され、回転リール3L、3C、3Rの表面で反射して非反射領域36Bへ入射した光とが、透明液晶パネル34を照明するのである。
従って、反射フィルム36の非反射領域36Bに対応する液晶表示装置5の領域は、液晶を駆動しているか否かによって、透明/非透明の状態に切り替わる領域であり、反射フィルム36の反射領域36Aに対応する液晶表示装置の領域は、液晶を駆動しているか否かに拘わらず非透明状態となる。
【0055】
パチスロ遊技装置1では、液晶表示装置の一部の領域のみが、透明/非透明の状態に切り替わる領域であるが、本発明の遊技機において、液晶表示装置の表示画面は、その全領域が透明/非透明の状態に切り替わる領域であってもよい。この場合、パチスロ遊技装置1において、液晶表示装置5の全領域を透過状態又は非透過状態に切り替わる領域とする場合、反射フィルム36を全て非反射領域36Bとするか、反射フィルム36を省略すればよい。
【0056】
図6は、図1に示したパチスロ遊技装置の内部構成を示すブロック図である。
主制御回路81は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ40を主たる構成要素とするものである。マイクロコンピュータ40は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU41と、ROM42及びRAM43とを含む。CPU41には、基準クロックパルスを設定するクロックパルス発生回路144及び分周器145と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器146及びサンプリング回路147とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、CPU41の動作プログラム上で乱数のサンプリングを実行するように構成してもよい。
【0057】
ROM42には、副制御回路82へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。当該コマンドとしては、例えば、液晶表示装置5に対する表示制御に関するコマンド等が格納されている。
【0058】
液晶表示装置5に対する表示制御に関するコマンドとしては、例えば、演出開始コマンド、終了演出コマンド等を挙げることができる。
演出開始コマンドは、3つの回転リール3の回転開始時に液晶表示装置5に演出画像を表示させるためのコマンドである。終了演出コマンドは、3つの回転リール3が全て停止した際に液晶表示装置5に演出画像を表示させるためのコマンドである。
また、RB、BBの設定又は解除に関するコマンドも、ROM42に格納されており、当該コマンドによってRB又はBBの設定又は解除が副制御回路82に通知される。なお、RB、BBの設定又は解除に関するコマンドにかえて、液晶表示装置5に対する表示制御に関する各種のコマンドに、RB又はBBの実行中であることを示すデータを含めることとしてもよい。
【0059】
上述したような各種のコマンドは、所定条件の成立を契機としてCPU41によってROM42から呼び出されてRAM43にセットされる。そして、RAM43にセットされたコマンドは所定のタイミングで副制御回路82に供給される。副制御回路82は、供給されたコマンドに基づいて各種の処理を実行する。
【0060】
なお、副制御回路82が主制御回路81へコマンド等を入力することはなく、主制御回路81から副制御回路82への一方向で通信が行われる。また、ROM42には、回転リール3L、3C、3Rの回転位置と回転リール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブルが格納されており、また、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応付けられた入賞図柄組合せテーブルや、内部当籤役を決定する抽籤を行うために必要な抽籤確率テーブル等が格納される。
RAM43には、上述したコマンド以外に、例えば、メダルの数に相当するクレジット数等、遊技進行に係る変数やフラグ等が格納される。
【0061】
マイクロコンピュータ40からの制御信号により動作が制御される主要な周辺装置(アクチュエータ)としては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、WINランプ17、遊技メダル投入ランプ24、遊技開始表示ランプ25)と、各種表示部(払出枚数表示部18、メダル貯留枚数表示部19、役物作動回数表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路51の命令により所定枚数のメダルの払い出しを行うホッパー(払い出しのための駆動部を含む)50と、回転リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ59L、59C、59Rとがある。
【0062】
さらに、ステッピングモータ59L、59C、59Rを駆動制御するモータ駆動回路49、ホッパー50を駆動制御するホッパー駆動回路51、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路55、及び、各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路58が、I/Oポート48を介してCPU41の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU41から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0063】
また、マイクロコンピュータ40が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生させる主な入力信号発生装置としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13、貯留メダル精算スイッチ14、投入メダルセンサ22S、リセットスイッチ62、設定用鍵型スイッチ63、リール停止信号回路56、リール位置検出回路60、払い出し完了信号回路61がある。これらもI/Oポート48を介してCPU41に接続されている。
【0064】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。CPU41は、スタートスイッチ6Sからの検出信号を受信した際に、その遊技に使用されたメダルの数を示す信号(メダル投入信号)を副制御回路82に送信する。
【0065】
投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路56は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。決定ボタン26及び取消ボタン27は、これらの操作により、液晶表示装置5の表示画面の切替や指示の入力等を行うことができる。
【0066】
リール位置検出回路60は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各回転リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU41に送信する。
払出完了信号回路61は、メダル検出部50Sの計数値(ホッパー50から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数に達したとき、メダル払出完了信号を発生する。CPU41がこのメダル払出完了信号を受信すると、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、メダルの払出を完了させる。このメダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルを検出するための物理センサ等からなるメダルセンサを備えており、このメダルセンサにより払い出されるメダルの枚数の計数を行うことができる。
【0067】
図6に示した回路において、乱数発生器46は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路47は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM42内に格納されている確率抽籤テーブルに基づいて、内部当籤役が決定される。内部当籤役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
【0068】
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ59L、59C、59Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM43の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路60を介してCPU41に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM43で計数されている駆動パルスの計数値が"0"にクリアされる。これにより、RAM43内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0069】
上記のようなリール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM42内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0070】
更に、ROM42内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0071】
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(確率抽籤処理)により内部当籤した場合には、CPU41は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路56から送られる操作信号、及び、選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路49に送る。
【0072】
内部当籤した役の入賞成立を示す停止態様となった場合、貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより「払い出し」が選択されているときには、CPU41は、払い出し指令信号をホッパー駆動回路51に供給してホッパー50から所定個数のメダルの払い出しを行う。その際、メダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払い出し完了信号がCPU41に入力される。これにより、CPU41は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、「メダルの払い出し処理」を終了する。
一方、貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより「クレジット」が選択されているときには、払い出されるべきメダルの数がクレジットとしてRAM43に記憶されることになる。
【0073】
CPU41を備えた主制御回路81には、副制御回路82が接続されている。
副制御回路82は、主制御回路81からの制御指令(コマンド)に基づいて、液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L、21Rからの音の出力制御を行う。
【0074】
図7は、図6に示した副制御回路の構成を示すブロック図である。
尚、本実施形態においては、主制御回路81から副制御回路82に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路82から主制御回路81に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路82から主制御回路81に対して信号を送信できるように構成してもよい。
【0075】
副制御回路82は、サブCPU206、プログラムROM208及びワークRAM210を備えている。また、副制御回路82には、インターフェイス回路240を介して、決定ボタン26及び取消ボタン27が接続されている。
また、副制御回路82は、液晶表示装置5における表示制御を行う表示制御回路250と、スピーカ21から発生させる音に関する制御を行う音声制御回路230とを備えている。
【0076】
サブCPU206は、プログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有し、CPU41から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路82の制御を行う。特に、サブCPU206は、表示制御回路250に対する表示制御を行う。
【0077】
また、サブCPU206は、遊技者が各種ボタン26、27を操作することにより、2次元コードの表示を要求する旨の指示を入力した際、ワークRAM210に記憶された差枚数と、その時点の時刻とに基づいて、差枚数と時刻とを示す情報を含むサーバ200のアドレス情報(URL)を生成し、そのアドレス情報をエンコードして2次元コードを生成し、ワークRAM210に記憶させる。
さらに、サブCPU206は、プログラムROM208から2次元コード表示パターンを抽出してVDP212に送信する。2次元コード表示パターンには、例えば、2次元コードを表示する位置や期間等、2次元コードを表示するための各種のデータが含まれる。後述するように、2次元コード表示パターンを受信したVDP212は、当該2次元コード表示パターンに基づいて、ワークRAM210から2次元コードを読み出して液晶表示装置5に表示させる処理を行う。
【0078】
本実施形態では、パチスロ遊技装置1において2次元コードを生成する場合について説明するが、本発明においては、2次元コードを予め画像データROM216等に記憶させておいてもよい。
【0079】
プログラムROM208には、サブCPU206により、液晶表示装置5における遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されていて、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。
さらに、プログラムROM208には、液晶表示装置5に表示される画面画像に対応した複数種類の演出パターンと、全てのリール3が停止した際に液晶表示装置5に表示される画面画像に対応した複数種類の終了演出パターンとが記憶されている。
さらに、プログラムROM208には、2次元コードを表示するための各種のデータを含む2次元コード表示パターンが記憶されている。
【0080】
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶媒体としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、CPU等を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、プログラムROM208に記憶されるものをROM42に記憶することとしてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
【0081】
また、本実施形態において、CPU41及びROM42を含む主制御回路81と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路82と、を別々に構成したが、これに限らず、CPU41及びROM42を含む主制御回路81のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをROM42に記憶させ、CPU41により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路82のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したROM42に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
【0082】
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。また、ワークRAM210は、差枚数(投入数及び払出数)を記憶し、さらに、サブCPU206によって生成された2次元コードを記憶する。
尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0083】
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
【0084】
この音源IC232は、サブCPU206、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ21から発生させる音声の制御を行う。
【0085】
サブCPU206は、CPU41から供給されるコマンドに基づいて、音声データROM234に記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。その後、サブCPU206は、選択された音声データを音声データROM234から読み出し、音源IC232に供給する。音声データを受け取った音源IC232は、その音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMP236に供給する。AMP236は、音声信号を増幅させ、スピーカ21(21L及び21R)から音声を発生させる。
【0086】
表示制御回路250は、CPU41により決定された遊技結果、又は、各種ボタン26、27により入力された指示に応じて、画面画像を生成し、液晶表示装置5に上記画面画像を表示する制御を行うものであり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218から構成されている。VDP212は、サブCPU206、画像データが記憶されている画像データROM216、画像データを画像信号に変換するD/Aコンバータ218と接続されている。
【0087】
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の各種の回路を含み、液晶表示装置5に画面画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置5に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置5の透明液晶パネル34に画面画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置5の透明液晶パネル34に画面画像が表示されることとなる。
【0088】
画像データROM216は、例えば、背景画像、キャラクタを表すキャラクタ画像等を記憶する。本実施形態では、パチスロ遊技装置1において、2次元コードを生成する場合について説明するが、本発明においては、2次元コードを予め画像データROM216に記憶させておいてもよい。
【0089】
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令(コマンド)に応じて、画像データROM216から、演出画像を抽出する。また、VDP212は、サブCPU206から2次元コード表示パターンを受信したとき、当該2次元コード表示パターンに基づいて、ワークRAM210から2次元コードを抽出する。
【0090】
VDP212は、画像データROM216又はワークRAM210から抽出した各種画像を、後方に位置する画像から順に、例えば、背景画像、キャラクタ画像、2次元コードの順に、重ね合わせてバッファ(例えば、ビデオRAM等)に記憶することにより画面画像を合成し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。D/Aコンバータ218は、この画面画像を画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置5に供給する。その結果、液晶表示装置5に、2次元コード92が表示される(図2参照)。
遊技者は、液晶表示装置5に表示された2次元コード92を、携帯電話機300が備えるCCDカメラ308により撮像することができる。
このとき、液晶表示装置5は、2次元コード92を、遊技者が所有する携帯電話機300が備えるCCDカメラ308(撮像手段)により外部から撮像可能な態様で表示する2次元コード表示手段として機能する。
【0091】
以下においては、パチスロ遊技装置1は起動しており、CPU41において用いられる変数は所定の値に初期化されるとともに、設定値も所定の値に設定された状態で定常動作しているものとする。
【0092】
図8は、主制御回路において行われる遊技実行処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【0093】
まず、CPU41は、メダルの自動投入の要求があるか否かを判断する(ステップS120)。なお、自動投入の要求がある場合とは、先の遊技において再遊技(リプレイ)の入賞が成立した場合である。メダルの自動投入の要求があるときには、投入要求分のメダルを自動投入し(ステップS122)、副制御回路82にメダル投入コマンドを送信する(ステップS123)。
【0094】
一方、ステップS120において、メダルの自動投入の要求がないと判断した場合、CPU41は、メダルが投入されたか否かを判断する(ステップS121)。すなわち、CPU41は、メダル投入口22にメダルが投入されたことを検知した投入メダルセンサ22Sにより発せられる検知信号を受信したか否か、又は、BETスイッチ(1−BETスイッチ11又は最大BETスイッチ13)により発せられる検知信号を受信したか否かを判断することにより、メダルが投入されたか否かを判断する。なお、BETスイッチ(1−BETスイッチ11又は最大BETスイッチ13)により発せられる検出信号を受信したと判断した場合、CPU41は、RAM43に記憶されたクレジット数から、BETされたメダルの数に相当するクレジット数を減算する処理を行う。
【0095】
ステップS121において、メダルが投入されていないと判断した場合、CPU41は、処理をステップS120に戻す。
また、ステップS121において、メダルが投入されたと判断した場合、又は、ステップS123の処理が実行された場合には、CPU41は、スタートレバー6が操作されたか否かを判断する(ステップS124)。すなわち、CPU41は、スタートスイッチ6Sからの入力信号を受信したか否かを判断するのである。
【0096】
ステップS124において、スタートレバー6が操作されていないと判断した場合、CPU41は、処理をステップS120に戻す。一方、ステップS124において、スタートレバー6が操作されたと判断した場合、CPU41は、各種設定に係る処理を行う(ステップS125)。この各種設定処理では、スタートレバー6が操作されたタイミングで、乱数発生器146から乱数のサンプリングを行い、当該サンプリングされた乱数値と、RAM43に設定されている抽籤確率テーブルとに基づいて内部当籤役(当籤フラグ)を生成する抽籤処理が行われる。また、この各種設定処理では、例えば、WINランプ点灯抽籤処理、回転リールを停止させるための停止制御テーブルの選択に係る処理、リール回転用に初期化する処理等を行い、回転リール3(3L、3C、3R)の回転を開始させる。
【0097】
回転リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ59L、59C、59Rの各々に送信される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM43に記憶される。回転リール3L、3C、3Rから一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路60を介してCPU41に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM43で計数されている駆動パルスの計数値が「0」にクリアされる。このようにすることにより、RAM43内には、各回転リール3L、3C、3Rについての一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0098】
また、回転リール3L、3C、3Rの回転位置と回転リール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるためにROM42に格納された図柄テーブルでは、上述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各回転リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。また、ROM42に格納された入賞図柄組合せテーブルは、各回転リール3L、3C、3Rの停止制御時、及び、全回転リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
ステップS125の処理を実行した後、CPU41は、処理をステップS126に移す。
【0099】
ステップS126において、CPU41は、RAM43に演出開始コマンドをセットする。この演出開始コマンドは、液晶表示装置5への所定の演出画像の表示を開始させるためのコマンドであり、上記抽籤処理により決定された内部当籤役に関するデータを含んでいる。演出開始コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
ステップS126の処理を実行した後、CPU41は、処理をステップS128に移す。
【0100】
ステップS128において、CPU41は、リール停止信号回路56からの入力信号の有無により、停止ボタン7(7L、7C、7R)が「オン」であるか否かを判断する(ステップS128)。停止ボタン7が「オン」ではないと判断した場合、CPU41は、自動停止タイマの値が「0」であるか否かを判断し(ステップS129)、「0」ではないと判断した場合には、処理をステップS128に戻す。
【0101】
一方、ステップS128において、停止ボタン7が「オン」であると判断した場合、又は、ステップS129において、自動停止タイマの値が「0」であると判断した場合、CPU41は、停止ボタン7に対応した回転リール3の回転を停止させるのであるが、その際、当籤要求(内部当籤役のこと)、図柄位置(操作時における回転リール3の回転位置)、選択されている停止制御テーブル等から滑りコマ数を決定する(ステップS130)。
【0102】
次に、CPU41は、ステップS130において決定された滑りコマ数分、回転リール3を回転させて停止させる処理を行い(ステップS131)、一の回転リール3についての停止要求をセットする(ステップS132)。
【0103】
次に、CPU41は、3つの回転リール3(3L、3C、3R)の全てが停止したか否かを判断する(ステップS135)。全ての回転リール3が停止していないと判断した場合、処理をステップS128に戻す。一方、全ての回転リール3が停止したと判断した場合、CPU41は入賞検索を行う(ステップS136)。このとき、ROM42に格納された入賞図柄組合せテーブル等が参照されることになる。また、入賞フラグが正常であるか否かを判断し、正常でない場合には、イリーガルエラーの表示を行って処理を中断することとしてもよい。
【0104】
次に、CPU41は、RAM43に終了演出コマンドをセットする(ステップS137)。この終了演出コマンドは、遊技結果に応じた遊技終了時の演出画像を表示させるためのコマンドであり、ステップS136における入賞検索の結果に関するデータを含む。終了演出コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0105】
次に、CPU41は、メダルの払出があるか否か、すなわち、入賞枚数の有無を判断する(ステップS138)。
メダルの払出があると判断した場合、CPU41は、遊技状態及び入賞役に応じた枚数のメダルの貯留又は払出を行う(ステップS139)。メダルの貯留を行う場合には、CPU41は、RAM43に記憶されたクレジット数を加算する処理を行う。一方、メダルの払出を行う場合には、CPU41は、払出指令信号をホッパー駆動回路51に送信してホッパー50から所定枚数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払出完了信号がCPU41に入力される。これにより、CPU41は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、メダルの払出処理を終了する。
【0106】
次に、CPU41は、RBに入賞したか否かを判断する(ステップS140)。RBに入賞したと判断すると、CPU41は、RB設定に係る処理を行う(ステップS141)。このステップS141において、CPU41は、RB用の抽籤確率テーブルや、RB用の入賞図柄組合せテーブルの設定に係る処理を行う。また、このステップS141において、CPU41は、RBゲーム入賞回数等の計数を開始し、その計数値を役物作動回数表示部20に表示させる処理を開始する。ステップS141の処理を実行した後、CPU41は、処理をステップS142に移す。
【0107】
ステップS142において、CPU41は、RAM43にRB設定コマンドをセットする。RB設定コマンドは、画面画像としてのRB用の演出画像を液晶表示装置5に表示させるためのコマンドであり、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0108】
ステップS140においてRBに入賞していないと判断された場合、又は、ステップS142の処理が実行された場合、CPU41は、BBに入賞したか否かを判断する(ステップS143)。BBに入賞したと判断すると、CPU41は、BB設定に係る処理を行う(ステップS144)。このステップS144において、CPU41は、BB用の抽籤確率テーブルや、BB用の入賞図柄組合せテーブル等の設定に係る処理を行う。また、このステップS146において、CPU41は、BBゲーム消化回数等の計数や、その計数値の役物動作回数表示部20への表示や、払い出されたメダルの計数等を開始する。
その後、CPU41は、処理をステップS145へ移す。
【0109】
ステップS145において、CPU41は、RAM43にBB設定コマンドをセットする。BB設定コマンドは、画面画像としてのBB用の演出画像を液晶表示装置5に表示させるためのコマンドであり、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0110】
ステップS143において、BBに入賞していないと判断された場合、又は、ステップS145の処理を実行した場合、CPU41は、RBが終了したか否かを判断する(ステップS146)。RBが終了したと判断すると、次に、CPU41は、RB設定解除に係る処理を行う(ステップS147)。ステップS148において、CPU41は、ステップS141の処理で設定したRB用の抽籤確率テーブルや、RB用の入賞図柄組合せテーブル等から、通常の遊技状態(RB又はBB以外)に用いられる抽籤確率テーブルへの設定変更に係る処理を行う。その後、CPU41は、処理をステップS148へ移す。
【0111】
ステップS148において、CPU41は、RAM43にRB解除コマンドをセットする。RB解除コマンドは、画面画像としてのRB用の演出画像の表示を停止し、通常(RB又はBB以外)の演出画像を液晶表示装置5に表示させるためのコマンドである。RB解除コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
【0112】
ステップS146において、RBが終了したと判断されなかった場合、又は、ステップS148の処理を実行した場合、CPU41は、BBが終了したか否かを判断する(ステップS149)。BBが終了したと判断すると、次に、CPU41は、BB設定解除に係る処理を行う(ステップS150)。ステップS150において、CPU41は、ステップS144の処理で設定したBB用の抽籤テーブルや、BB用の入賞図柄組合せテーブル等から、通常の遊技状態(RB又はBB以外)に用いられる抽籤確率テーブルへの設定変更に係る処理を行う。その後、CPU41は、処理をステップS151へ移す。
【0113】
ステップS151において、CPU41は、RAM43にBB解除コマンドをセットする。BB解除コマンドは、画面画像としてのBB用の演出画像の表示を停止し、通常(RB又はBB以外)の演出画像を液晶表示装置5に表示させるためのコマンドである。BB解除コマンドは、所定のタイミングで副制御回路82に供給される。
ステップS149において、RBが終了していないと判断した場合、又は、ステップS151の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
【0114】
図9は、副制御回路において行われる履歴情報生成処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
先ず、サブCPU206は、主制御回路81から、メダル投入信号を受信したか否かを判断する(ステップS170)。メダル投入信号を受信したと判断した場合、サブCPU206は、メダル投入信号が示すメダルの数に基づいて、ワークRAM210に記憶されるメダルの投入数を更新(加算)する(ステップS171)。
【0115】
ステップS170において、メダル投入信号を受信していないと判断した場合、又は、ステップS171の処理を実行した場合、主制御回路81からの信号に基づいて、主制御回路81において、メダル貯留/払い出し(図8、ステップS130)が行われたか否かを判断する(ステップS172)。メダル貯留/払い出しが行われたと判断した場合、その数に基づいて、ワークRAM210に記憶されるメダルの払出数を更新(加算)する(ステップS173)。
【0116】
次に、サブCPU206は、ワークRAM210に記憶された投入数及び払出数に基づいて、差枚数を算出し、ワークRAM210に記憶される差枚数を更新する(ステップS174)。
次に、RAM43に記憶されるクレジット数が"0"になったか否かを判断する(ステップS175)。クレジット数が"0"になったと判断した場合、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域にタイマをセットすることにより、計時を開始する(ステップS175)。
その後、サブCPU206は、クロックパルス等に応じた所定のタイミングでタイマの値を順次更新することにより、クレジット数が"0"になってからの経過時間を計時する(ステップS176)。
【0117】
ステップS175において、クレジット数が"0"になっていないと判断した場合、又は、ステップS176の処理を実行した場合、サブCPU206は、クレジット数が"0"から"1"以上になったか否かを判断する(ステップS177)。
クレジット数が"0"から"1"以上になったと判断した場合、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域にセットされたタイマをクリアすることにより、計時を終了する(ステップS178)。
【0118】
ステップS177において、クレジット数が"0"から"1"以上になっていないと判断した場合、又は、ステップS178の処理を実行した場合、サブCPU206は、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS179)。所定時間が経過していないと判断した場合、ステップS170に処理を戻す一方、所定時間が経過したと判断した場合には、ワークRAM210に記憶された投入数及び払出数をクリアする処理を行う(ステップS180)。
【0119】
図10は、副制御回路において行われるコマンド受信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ステップS200において、サブCPU206は、演出開始コマンドを受信したか否かを判断する。演出開始コマンドを受信していないと判断した場合、処理をステップS210に移す。
一方、演出開始コマンドを受信したと判断した場合、ステップS201において、サブCPU206は、プログラムROM208に記憶された複数種類の演出パターンのなかから、当該コマンドに対応した演出パターンを選択する。
サブCPU206は、RBフラグがセットされている場合には、RB用の演出パターンを選択する。また、BBフラグがセットされている場合には、BB用の演出パターンを選択する。次に、ステップS202において、演出パターンを示すデータである演出パターンデータを表示制御回路250に供給する。
ステップS202の処理を実行した後、ステップS210に処理を移す。
【0120】
ステップS210において、サブCPU206は、終了演出コマンドを受信したか否かを判断する。終了演出コマンドを受信していないと判断した場合、処理をステップS220に移す。
一方、終了演出コマンドを受信したと判断した場合、ステップS211において、サブCPU206は、プログラムROM208に記憶された複数種類の終了演出パターンのなかから、当該コマンドに対応した終了演出パターンを選択する。
次に、ステップS212において、終了演出パターンデータを表示制御回路250に供給する。ステップS210の処理を実行した後、処理をステップS220に移す。
【0121】
ステップS220において、サブCPU206は、RB設定コマンドを受信したか否かを判断する。RB設定コマンドを受信していないと判断した場合、処理をステップS230に移す。一方、RB設定コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU206は、ステップS221において、RBフラグをセットする。ステップS221の処理を実行した後、処理をステップS230に移す。なお、RBフラグは、RB開始時にセットされ、RB終了時にクリアされるフラグである。
【0122】
ステップS230において、サブCPU206は、BB設定コマンドを受信したか否かを判断する。BB設定コマンドを受信していないと判断した場合、処理をステップS240に移す。一方、BB設定コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU206は、ステップS231において、BBフラグをセットする。BBフラグは、BB開始時にセットされ、BB終了時にクリアされるフラグである。ステップS231の処理を実行した後、ステップS240に処理を移す。
【0123】
ステップS230において、BB設定コマンドを受信していないと判断した場合、又は、ステップS231の処理を実行した場合、サブCPU206は、RB解除コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS240)。RB解除コマンドを受信したと判断した場合、RBフラグをクリアする(ステップS241)。
【0124】
ステップS240において、RB解除コマンドを受信していないと判断した場合、又は、ステップS241の処理を実行した場合、サブCPU206は、BB解除コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS250)。
BB解除コマンドを受信していないと判断した場合、ステップS260に処理を移す。
一方、ステップS250において、BB解除コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU206は、BBフラグをクリアし(ステップS251)、ステップS260に処理を移す。
【0125】
ステップS250においてBB解除コマンドを受信していないと判断した場合、又は、ステップS251の処理を実行した場合、サブCPU206は、遊技者に各種ボタン26、27が操作されることにより、2次元コードの表示を要求する旨の指示が入力されたか否かを判断する(ステップS260)。2次元コードの表示を要求する旨の指示が入力されていないと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
一方、2次元コードの表示を要求する旨の指示が入力されたと判断した場合、サブCPU206は、ワークRAM210に記憶された差枚数と、その時点の時刻とを示すデータを含むサーバ200のアドレス情報(URL)を生成する(ステップS261)。
この処理において、サブCPU206は、例えば、メダルの差枚数が450枚であり、その時点の時刻が2004年11月10日12時5分である場合、インターネットにおけるサーバ200内の所定のアドレスを示すURL"http://***.***/***"に、所定の形式で差枚数を示す"value=450"と、所定の形式でその時点の時刻を示す"time=0411101205"とを付加し、さらに、所定のデータ(例えば、携帯電話機300にサーバ200への端末識別データの送信を要求するデータ等)を所定の形式で付加することにより、変換用データ"http://***.***/***?value=450&time=0411101205&・・・"を生成する。
【0126】
次に、サブCPU206は、ステップS253において生成された変換用データを2次元コードにエンコードする(ステップS262)。なお、エンコード処理については、後述することにする。次に、サブCPU206は、ステップS262において生成された2次元コードをワークRAM210に記憶させる(ステップS263)。続いて、サブCPU206は、プログラムROM208から2次元コード表示パターンデータを読み出して表示制御回路250に供給する(ステップS264)。その後、本サブルーチンを終了する。
【0127】
図11は、図10に示したサブルーチンのステップS262において呼び出されて実行されるエンコード処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0128】
まず、サブCPU206は、プログラムROM208に記憶された変換用データとしてのURLをワークRAM210にセットする(ステップS400)。
図中では、変換用データの一例として"http://***.***/***?value=450&time=0411101205&・・・"を示している。
【0129】
次に、サブCPU206は、ワークRAM210に、変換用データの文字種(例えば、数字、英数字、漢字等)に応じたモード識別子を作成する(ステップS401)。
次に、サブCPU206は、ワークRAM210に、変換用データの文字数に応じた文字数識別子を作成する(ステップS402)。
次に、サブCPU206は、変換用データを2進化する処理を行う(ステップS403)。次に、サブCPU206は、ステップS401〜S403により得られたデータに終端パターンを付加する処理を行う(ステップS404)。
【0130】
次に、サブCPU206は、ステップS404により得られたデータのコード語変換を行い(ステップS405)、さらに、ステップS405により得られたデータに基づいてエラー訂正コード語を作成し、ステップS405により得られたデータに付加する(ステップS406)。次に、サブCPU206は、ステップS406により得られたデータを2進化し、マトリックス状に配置する処理を行う(ステップS407)。
次に、サブCPU206は、ステップS407により得られたデータに対して所定パターンのマスクをかける処理を行う(ステップS408)。次に、エラー訂正レベルとマスク識別子とを含む形式情報を付加する処理を行い(ステップS409)、2次元コードを生成する(ステップS410)。生成された2次元コードは、ワークRAM210に記憶される。
その後、本サブルーチンを終了する。
【0131】
図12は、表示制御回路において行われる表示制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
VDP212は、サブCPU206から供給される各種のデータに対応した画面画像を生成する。
VDP212は、サブCPU206から演出パターンデータの供給を受けていない場合には(ステップS300:NO)、画像データROM216からデモ画像を抽出し、バッファに記憶する(ステップS301)。
【0132】
VDP212は、サブCPU206から演出パターンデータの供給を受けており(ステップS300:YES)、終了演出パターンデータの供給を受けていない場合には(ステップS304:NO)、画像データROM216から演出画像を抽出し、バッファに記憶する(ステップS305)。
【0133】
VDP212は、サブCPU206から演出パターンデータの供給を受け(ステップS300:YES)、終了演出パターンデータの供給を受けている場合(ステップS304:YES)、画像データROM216から、終了時の演出画像を抽出し、バッファに記憶する(ステップS306)。
ステップS301、S305又はS306の処理を実行した後、VDP212は、2次元コード表示パターンデータの供給を受けた場合には(ステップS320:YES)、ワークRAM210から2次元コードを抽出し、バッファに記憶する(ステップS321)。
このとき、ステップS301、S305又はS306において抽出されてバッファに記憶された演出画像に重ね合わせて2次元コードを記憶する。
その後、2次元コードの表示を終了するタイミングであれば(ステップS323:YES)、2次元コード表示パターンデータをクリアする(ステップS324)。
【0134】
次に、所定のタイミング毎(例えば、1/30秒毎)に(ステップS307:YES)、画面画像を液晶表示装置5に出力する(ステップS308)。その結果、液晶表示装置5には、図2に示すように、2次元コード92が表示されることになる。
一方、所定のタイミングではない場合には(ステップS307:NO)、処理をステップS307に戻す。
【0135】
その後、演出が終了していない場合には(ステップS310:NO)、ステップS300に処理を戻す。一方、演出が終了した場合には(ステップS310:YES)、パターンデータをクリアし(ステップS311)、処理をステップS300に戻す。
【0136】
本実施形態では、2次元コードが、遊技者によって2次元コードの表示を要求する旨の指示が入力された際に表示される場合について説明するが、本発明において、2次元コードが表示されるタイミングは、特に限定されるものではない。
【0137】
図13は、図1に示した携帯電話機の内部構成を示すブロック図である。
なお、携帯電話機300は、本発明における携帯端末機に相当する。
携帯端末機300は、操作部304、液晶パネル306、撮像手段としてのCCDカメラ308、無線部310、音声回路312、スピーカ314、マイク316、送受信アンテナ318、不揮発性メモリ320、マイクロコンピュータ322及び二次電池324を備えている。
【0138】
無線部310は、マイクロコンピュータ322により制御されて、送受信アンテナ318を通じて電波を媒体として基地局に対して送受信する。音声回路312は、無線部310からマイクロコンピュータ322を通じて出力された受信信号をスピーカ314に出力するとともに、マイク316から出力された音声信号を送信信号としてマイクロコンピュータ322を通じて無線部310に出力する。
【0139】
スピーカ314は、音声回路312から出力された受信信号を受信音声に変換して出力し、マイク316は、操作者から発せられた送信音声を音声信号に変換して音声回路312に出力する。
CCDカメラ308は、パチスロ遊技装置1の液晶表示装置5に表示される2次元コード92を撮像可能であり、撮像して得られた画像データは不揮発性メモリ320に記憶される。本実施形態では、撮像手段としてCCDカメラを用いる場合について説明するが、本発明における撮像手段は、特に限定されるものではなく、例えば、CMOSセンサカメラ等を挙げることができる。
【0140】
不揮発性メモリ320は、例えば、CCDカメラ308が2次元コード92を撮像して得られた画像データ、待受画像用の画像データ、着メロ用の音楽データ等の各種データや各種プログラムを不揮発的に記憶する。さらに、不揮発性メモリ320は、サーバ200からダウンロードされるゲームプログラムを記憶する。
二次電池324は、各回路に電力を供給する。マイクロコンピュータ322は、CPU、ROM及びRAMから構成されたもので、例えば、電話の発着信処理、電子メールの作成送受信処理、インターネット処理等を行う。なお、電子メールの送受信及びインターネットによるデータの送受信は、マイクロコンピュータ322が無線部310及び送受信アンテナ318を介して行う。
【0141】
図14は、図1に示したサーバの内部構成を示すブロック図である。
図15は、端末識別データと履歴情報とが対応付けられたテーブルの一例を示す図である。
図16は、難易度設定テーブルの一例を示す図である。
【0142】
サーバ200は、演算処理装置としてのCPU201と、ROM202と、RAM203と、携帯電話機300とインターネットを介して通信するための通信用インターフェイス回路204と、ハードディスクドライブ205とを備えている。
【0143】
ハードディスクドライブ205には、携帯電話機300の端末識別データと、差枚数と、2次元コードの生成時刻と、ゲームの結果とが対応付けられたテーブル(図15参照)が記憶されている。
このテーブルでは、端末識別データとしての携帯電話機300の製造番号ごとに、携帯電話機300から受信するアドレス情報に含まれる差枚数及び生成時刻が記憶される。また、携帯電話機300から受信するゲームの結果を示すデータも記憶される。
図中、"○"はゲームがクリアされたことを示し、"×"はゲームがクリアされなかったことを示し、"−"はゲーム結果を携帯電話機300から受信していないことを示す。
【0144】
また、ハードディスクドライブ205には、遊技者が携帯電話機300を操作して行うゲームを実行するためのゲームプログラムが記憶されている。ハードディスクドライブ205は、プログラム記憶手段として機能するものである。さらに、ハードディスクドライブ205には、ゲームの難易度と差枚数とが対応付けられたテーブル(図16参照)が記憶されている。差枚数が100以上であれば難易度は100であり、差枚数が200以上であれば難易度は99であるというように、本実施形態では、差枚数が多いほど難易度が低く設定される。なお、本実施形態では、差枚数が100未満である場合には、2次元コード92は表示されない。
【0145】
CPU201は、携帯電話機300からのアクセスがあった際には、差枚数に応じてゲームの難易度を設定し、その難易度のゲームを実行するためのゲームプログラムをハードディスクドライブ205から読み出し、通信用インターフェイス回路204からインターネットを介して携帯電話機300に送信する。CPU201は、ゲーム提供手段として機能するものである。
【0146】
図17は、携帯電話機とサーバとにおいて行われる処理を示すフローチャートである。
まず、携帯電話機300が備えるマイクロコンピュータ322は、操作部304を介して入力された指示に基づいて、撮像手段としてのCCDカメラ308を駆動させ、CCDカメラ308は、パチスロ遊技装置1の液晶表示装置5に表示された画面画像に含まれる2次元コード92を撮像する(ステップS500)。
【0147】
その後、マイクロコンピュータ322は、ステップS500において得られた画像データを不揮発性メモリ320に記憶させる(ステップS501)。
次に、マイクロコンピュータ322は、2次元コード認識処理を行い(ステップS502)、ステップS500において得られた画像データから2次元コードを認識し、この認識した2次元コードからアドレス情報を生成する。2次元コード認識処理については、後で詳述することにする。
【0148】
次に、マイクロコンピュータ322は、ステップS502における2次元コード認識処理により得られたアドレス情報に基づいて、無線部310及び送受信アンテナ318により、インターネットを介してサーバ200にアクセスする(ステップS503)。
【0149】
サーバ200が備えるCPU201は、携帯電話機300からインターネットを介してアクセスを受けると、履歴情報(差枚数)を示すデータを、端末識別データに対応させてハードディスクドライブ205に記憶させる(ステップS601)。具体的には、図15を用いて説明したように、端末識別データに対応させて、アドレス情報に含まれるメダルの差枚数と生成時刻とを、ハードディスクドライブ205に記憶させる。なお、生成時刻が同時刻のデータが既にハードディスクドライブ205に記憶されている場合には、ステップS601において履歴情報をハードディスクドライブ205に記憶させずに、本処理を終了することとしてもよい。
【0150】
次に、CPU201は、ハードディスクドライブ205に記憶された難易度設定テーブル(図16参照)を参照し、履歴情報(差枚数)に基づいてゲームの難易度を設定する(ステップS602)。
なお、ハードディスクドライブ205に記憶されたゲームの結果が"○"(ゲームクリア)である携帯電話機300の数が所定数以上になった場合には、履歴情報(差枚数)に関わらず、最高の難易度を設定することとしてもよい。次に、CPU205は、ステップS602において設定された難易度のゲームを実行するためのゲームプログラムをハードディスクドライブ205から抽出し、携帯電話機300に送信(ダウンロード)する。
携帯電話機300のマイクロコンピュータ322は、サーバ200から送信されたゲームプログラムを不揮発性メモリ320に記憶させる。
このゲームプログラムは、携帯電話機300のマイクロコンピュータ322によって実行されるものであり、マイクロコンピュータ322によってゲーム実行処理が行われることにより(図17、ステップS504)、遊技者は、携帯電話機300を操作することにより、このゲームを実行することができる。
【0151】
ゲームが終了すると、マイクロコンピュータ322は、サーバ200に、ゲーム結果を送信する(ステップS505)。サーバ200のCPU201は、図15に示したように、端末識別データに対応付けて、ゲームの結果を記憶する(ステップS604)。その後、本処理を終了する。
【0152】
図18は、図17に示した処理のステップS502において呼び出されて実行される2次元コード認識処理を示すフローチャートである。
まず、マイクロコンピュータ322は、不揮発性メモリ320に記憶された画像データに対して画像変換処理を行う(ステップS700)。画像変換処理は、撮像されて得られた画像データから、2次元コードが表示されている領域の画像データを抜き出し、傾きや歪みを補正し、所定の閾値によりモノクロ画像に変換し、正面視した2次元コードを含む画像データを得る処理である。
【0153】
次に、マイクロコンピュータ322は、ステップS700において得られた画像データから2次元コードを抽出し、ノイズ除去等の補正を行う(ステップS701)。
次に、マイクロコンピュータ322は、ステップS701において得られた2次元コードの2値化処理を行い、2次元コードを構成する各ドットを"0"又は"1"に置き換え(ステップS702)、2値化マトリックスデータを生成する(ステップS703)。
次に、マイクロコンピュータ322は、2値化マトリックスデータをデコードし(ステップS704)、履歴情報を含むアドレス情報を生成する(ステップS705)。その後、本サブルーチンを終了し、図17に示したフローチャートのステップS503に処理を移すのである。
【0154】
なお、携帯電話機300においてゲーム処理が実行されるとき(図17、ステップS504)、携帯電話機300の液晶パネル306には、次のような画像が表示される。
図19(a)〜(d)は、携帯電話機300においてゲームが行われる際に表示される画像を模式的に示す図である。
【0155】
図19(a)は、ゲームの開始時に表示される画像を示している。
画面上側に表示された「ブロックくずし」は、ゲームのタイトルを示している。また、画面中央には「Mission 100lineくずせ」という、ゲームのクリア条件を示す画像が表示されている。また、画面下側には「難易度 70」という難易度を示す画像が表示されている。
【0156】
その後、ゲームが行われると、例えば、図19(b)に示す画像が表示される。画面右側には、オブジェクトが順次落下する領域が設定されている。この領域内を落下するオブジェクトの速度が難易度に応じて変化する。具体的には、難易度が高いほどオブジェクトの落下速度が高くなり、難易度が低いほどオブジェクトの落下速度が低くなる。
画面左上側には「Mission 100lineくずせ」という、ゲームのクリア条件を示す画像が表示されており、その下側には、「40」という、現在消去した列数を示す画像が表示されている。画面右側の領域の上側までオブジェクトが積み上げられる前に、消去した列数が「100」に達すると、ゲームのクリアとなる。
【0157】
ゲームをクリアした場合、図19(c)に示すような画像が表示され、そのゲームの結果を示す情報が、サーバ200に送信される。一方、ゲームをクリアできなかった場合には、図19(d)に示すような画像が表示され、そのゲームの結果を示す情報が、サーバ200に送信される。
【0158】
以上、パチスロ遊技装置1によれば、サーバ200のアドレス情報と差枚数を示す情報(履歴情報)とを含む2次元コード92が表示されるため、例えば、遊技者は、携帯電話機300のCCDカメラ308で2次元コード92を撮像し、得られた画像データから携帯電話機300によって得られるアドレス情報により、パチスロ遊技装置1における遊技とは異なる内容であり且つパチスロ遊技装置1では実行されないブロック崩しゲームを実行するためのゲームプログラムを記憶するサーバ200に、アクセスすることができる。
サーバ200は、差枚数に応じてゲームの難易度を設定し(図15、図16参照)、その難易度のゲームを実行するためのゲームプログラムを携帯電話機300にダウンロードする。また、サーバ200は、携帯電話機300からゲームの結果を示すデータを受信すると、端末識別データに対応付けて、そのデータを記憶する。
従って、ゲームの難易度を調整することによって、遊技者に提供する景品数をコントロールすることができ、景品の在庫管理を容易に行うことが可能になる。また、ゲームのクリアを景品提供の条件とすることによって不公平感を抱かせることを防止することができる。
【0159】
本実施形態では、ゲームをクリアした遊技者に対して、有体物の景品を郵送等により提供する場合について説明している。本発明は、ゲームの難易度を設定することにより、景品の在庫管理を容易とするものであるから、遊技者に提供する景品は有体物であることが望ましい。
このようにする場合、例えば、ゲームをクリアした携帯電話機300に対して、景品応募に必要な個人情報(例えば、氏名、住所等)を入力するためのフォームを表すデータ等を携帯電話機300に送信し、携帯電話機300から受信したデータを端末識別データに対応付けてハードディスクドライブ205に記憶させるようにすればよい。
また、本発明の遊技システムにおけるサーバ200は、複数種類のデジタルコンテンツをハードディスクドライブ205に予め記憶していて、携帯電話機300において行われたゲームの結果に応じて、それらのなかから、いずれかのデジタルコンテンツを選択し、携帯電話機300に提供するものであってもよい。
【0160】
本実施形態では、ゲームがブロック崩しゲームである場合について説明したが、本発明におけるゲームは、遊技機において行われる遊技とは異なる内容であり且つ遊技機で行われないものであれば、特に限定されるものではない。
【0161】
また、本実施形態では、サーバから携帯電話機に対してゲームプログラムをダウンロードする場合について説明したが、サーバがゲームプログラムを実行する構成を採用してもよい。
さらに、本実施形態では、ゲームの難易度を設定可能なゲームプログラムをサーバが記憶しており、履歴情報に応じた難易度が設定されたゲームプログラムを用いる場合について説明したが、本発明においては、サーバが、難易度の異なる複数種類のゲームプログラムを記憶しており、履歴情報に応じた難易度のゲームプログラムを選択し、そのゲームプログラムを用いることとしてもよい。
【0162】
本発明においては、コード化されるデータに時限情報を含ませることが可能である。すなわち、履歴情報とその時点の日時を示すデータとをコード化した2次元コードを遊技機が表示し、サーバは、2次元コードに基づく履歴情報とその時点の日時を示すデータとを受信した際、これらのデータを受信した日時と、遊技機における2次元コードの生成日時とに基づいて所定期間(例えば、1日、1週間等)が経過しているか否かを判断し、所定期間が経過していると判断した場合には、ゲームプログラムを携帯端末機に送信せず、期限切れである旨を表す画像を携帯端末機に表示させるためのデータを、携帯端末機に送信する、という構成を採用することが可能である。
【0163】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0164】
【図1】本発明の一実施形態に係る遊技システムの一例を示すネットワーク構成図である。
【図2】図1に示したパチスロ遊技装置の一例を模式的に示す斜視図である。
【図3】液晶表示装置に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図4】図1に示したパチスロ遊技装置が備える液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。
【図5】図4に示した液晶表示装置の一部の構成の展開図である。
【図6】図1に示したパチスロ遊技装置の内部構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示した副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図8】主制御回路において行われる遊技実行処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図9】副制御回路において行われる履歴情報生成処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】副制御回路において行われるコマンド受信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】図10に示したサブルーチンのステップS262において呼び出されて実行されるエンコード処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】表示制御回路において行われる表示制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】図1に示した携帯電話機の内部構成を示すブロック図である。
【図14】図1に示したサーバの内部構成を示すブロック図である。
【図15】端末識別データと履歴情報とが対応付けられたテーブルの一例を示す図である。
【図16】難易度設定テーブルの一例を示す図である。
【図17】携帯電話機とサーバとにおいて行われる処理を示すフローチャートである。
【図18】図17に示した処理のステップS501において呼び出されて実行される2次元コード認識処理を示すフローチャートである。
【図19】携帯電話機においてゲームが行われる際に表示される画像を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0165】
1 パチスロ遊技装置
2 筐体
3(3L、3C、3R) 回転リール
5 液晶表示装置
26 決定ボタン
27 取消ボタン
34 透明液晶パネル
36 反射フィルム
41 CPU
42 ROM
43 RAM
82 副制御回路
92 2次元コード
200 サーバ
201 CPU
300 携帯電話機
308 CCDカメラ
320 不揮発性メモリ
322 マイクロコンピュータ
500 遊技システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の識別情報の変動表示を行う変動表示手段と、
遊技の結果を決定するための抽籤を行う抽籤手段と、
所定数の遊技媒体が投入されたことを条件に、前記抽籤手段により実行された抽籤の結果に基づいて、前記変動表示手段により複数の識別情報の変動表示を行った後に停止表示し、停止表示された識別情報の組合せに応じた遊技媒体の払い出しを行う遊技実行手段と、
前記遊技実行手段により実行された遊技の結果に基づいて、遊技の履歴に関する履歴情報を生成する履歴情報生成手段と、
2次元コードを、遊技者が所有する携帯端末機が備える撮像手段により外部から撮像可能な態様で、表示する2次元コード表示手段と
を備え、
前記履歴情報は、累積的に計数される遊技回数又は遊技媒体の収支を示す情報であり、
前記2次元コードは、前記携帯端末機が通信可能なサーバにアクセスするためのアドレス情報と、前記履歴情報とを含むものであり、
前記サーバは、前記遊技実行手段により実行される遊技とは異なる内容であり、且つ、当該遊技機では実行されないゲームを実行するためのゲームプログラムを記憶するものである
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機と、前記携帯端末機が通信可能なサーバとを備えた遊技システムであって、
前記サーバは、
前記ゲームプログラムを記憶するプログラム記憶手段と、
前記2次元コードを前記撮像手段により撮像して得られた画像データを前記アドレス情報にデコードした前記携帯端末機から、前記アドレス情報に基づくアクセスを受けた際、前記ゲームプログラムに基づいて、遊技者が前記携帯端末機を操作して行うことが可能であるとともに、前記履歴情報に応じた難易度の前記ゲームを提供するゲーム提供手段と
を備えることを特徴とする遊技システム。
【請求項3】
前記ゲーム提供手段は、前記履歴情報が示す遊技回数が多いか又は遊技媒体の収支が低いほど、難易度の低い前記ゲームを提供することを特徴とする請求項2に記載の遊技システム。
【請求項4】
前記プログラム記憶手段は、前記ゲームの難易度を設定可能な前記ゲームプログラムを記憶するものであり、
前記ゲーム提供手段は、前記履歴情報に応じて前記ゲームの難易度を設定し、前記ゲームプログラムを実行することにより、遊技者が前記携帯端末機を操作して行うことが可能なゲームを提供するものであり、
更に、前記サーバは、
前記ゲームがクリアされた際に、当該携帯端末機の識別情報を記憶するゲーム結果記憶手段を備える
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技システム。
【請求項5】
前記プログラム記憶手段は、前記ゲームの難易度に応じた複数の前記ゲームプログラムを記憶するものであり、
前記ゲーム提供手段は、前記履歴情報に応じた難易度の前記ゲームを実行するための前記ゲームプログラムを前記携帯端末機に送信することにより、遊技者が前記携帯端末機を操作して行うことが可能なゲームを提供するものであり、
更に、前記サーバは、
前記ゲームがクリアされた際に、当該携帯端末機の識別情報を記憶するゲーム結果記憶手段を備える
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技システム。
【請求項6】
前記ゲーム提供手段は、前記ゲーム結果記憶手段が記憶する前記携帯端末機の識別情報の数が所定数以上に達した場合には、前記携帯端末機の識別情報の数が所定数未満である場合より高い難易度の前記ゲームを提供することを特徴とする請求項4又は5に記載の遊技システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−253382(P2008−253382A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−96312(P2007−96312)
【出願日】平成19年4月2日(2007.4.2)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】