説明

選択的セロトニン再取り込み阻害剤の新規の制御放出組成物

選択的セロトニン再取り込み阻害剤の制御放出医薬品組成物が提供される。当該組成物は、有効成分、1つ以上の制御放出ポリマー、および1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含む核を必ず含む。組成物は、1つ以上の制御放出ポリマーを含むコーティング層を任意で含み得る。組成物は、有効成分を、1つ以上の制御放出ポリマーおよび1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤と混合することによって調製される。その後、混合物は、造粒され、乾燥され、滑沢剤と混合され、錠剤に打錠される。組成物は、疾患を治療および/または予防するために、医薬製造において用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤またはその薬学的に許容可能な塩を含む新規の制御放出組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第4,007,196号に開示されるパロキセチンは、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)であり、現在、鬱を治療および/または予防処置する目的で世界中で販売されている。米国特許第4,721,723号に開示されるように、パロキセチンは、結晶性の半水和物という形態で用いられる。
【0003】
制御放出とは、薬剤からの有効物質の放出が、従来の内服用錠剤またはカプセル等の速放性製剤からの放出よりも低い速度で生じるように調節されることを意味する。
【0004】
米国特許第4,839,177号は、(a)有効な量の有効物質を含み、定められた幾何学的形状を有する沈澱核と、(b)上記沈澱核に塗布される支持プラットフォームとを含む有効物質の制御放出システムに関する。上記沈澱核は、有効物質と、(a)水または水性液体との接触において高い膨潤度を有し、沈澱核の全重量の5〜80重量%含有されるポリマー物質、および沈澱核の全重量の90〜10重量%含有されるゲル化可能なポリマー物質、ならびに(b)膨潤性およびゲル化性の両方を有する単一のポリマー物質からなる群から選択される少なくとも1つと、打錠および水分吸収に適切な特性を混合物に与えることが可能な他の補助剤とを含むか、これらと混合される。上記支持プラットフォームは、水性液体に不溶であり、上記沈澱核を部分的にコーティングするポリマー物質を含む。
【0005】
米国特許第5,422,123号は、有効な量の有効物質を含み、定められた幾何学的形状を有する沈澱核と、上記沈澱核に塗布される支持プラットフォームとを含む制御放出システムを開示している。上記沈澱核は、少なくとも、有効物質と、(1)1:9〜9:1の範囲で含有される、水または水性液体と接触すると膨潤するポリマー物質、およびゲル化可能なポリマー物質、ならびに(2)膨潤性およびゲル化性の両方を有する単一のポリマー物質からなる群から選択される少なくとも1つとを含む。上記支持プラットフォームは、沈澱核の表面を部分的に被覆するように上記沈澱核に塗布される弾性支持体であり、沈澱核の水和による変化に従い、水性液体中で緩やかに溶出可能かつ/または緩やかにゲル化可能である。支持プラットフォームは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のポリマー、グリセリド等の可塑剤、ポリビニルピロリドン等の結合剤、ラクトースおよびシリカ等の親水剤、ならびに/またはステアリン酸マグネシウムおよびグリセリド等の疎水剤を含んでもよい。典型的には、当該ポリマーは、支持プラットフォームの30〜90重量%、例えば、約35〜40%である。可塑剤は、支持プラットフォームの少なくとも2重量%、例えば、約15〜20%であってもよい。典型的には、結合剤、親水剤、および疎水剤は、合計で、支持プラットフォームの約50重量%、例えば、約40〜50%となる。
【0006】
米国特許第6,482,440号は、特定の抗鬱性化合物が長時間にわたって放出されるように調剤された、微小粒子に含有される当該抗鬱性化合物を含む薬学的に有効な物質に関する。
【0007】
PCT出願第WO2005/034954号は、薬物と、マイクロクリスタリンセルロースと、少なくとも1つの変性された放出ポリマーと、および1つ以上の付加的な薬学的に不活性な賦形剤とを含み、湿式造粒法で調製されるパロキセチンの安定した医薬品組成物に関する。打錠剤は、腸溶性ポリマー、さらに非機能性の皮膜コーティングポリマーでコーティングされる。
【0008】
米国特許出願第2002/0090394号は、パロキセチン等の選択的セロトニン再取り込み阻害剤を含む、放出が制御および遅延される製剤を開示している。薬物の放出は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、およびオイドラギット等を用いたpH感受性コーティング層によって遅延されて、次いで、制御放出される。その結果、薬物が主として小腸で放出されることにより、パロキセチンの投与に関連する悪心および嘔吐の発生が低減される。
【0009】
この出願は、制御放出マトリックス製剤を含む、選択的セロトニン再取り込み阻害剤またはその薬学的に許容可能な塩の新規の制御放出製剤に関して記載する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
発明の目的
本発明は、SSRIまたはその薬学的に許容可能な塩を含む新規の制御放出組成物を提供する。
【0011】
本発明は、さらに、SSRIまたはその薬学的に許容可能な塩を含む新規の制御放出組成物を、有効なかつ/または予防としての量だけ、これを必要とする個人に投与することにより、疾患を治療および/または予防するための使用を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
発明の概要
本発明は、
a)有効成分、1つ以上の制御放出ポリマー、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む核と、
任意で、
b)1つ以上の制御放出ポリマーを含むコーティング層とを含むSSRIまたはその薬学的に許容可能な塩の新規の制御放出組成物に関して記載する。
【0013】
本発明は、さらに、疾患を治療および/または予防するための、SSRIまたはその薬学的に許容可能な塩を含む新規の制御放出組成物の使用に関して記載する。
【0014】
発明の詳細な説明
本発明は、SSRIまたはその薬学的に許容可能な塩の新規の制御放出組成物を提供する。
【0015】
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)は、セルトラリン、フルオキセチン、フルボキサミン、シタロプラム、エスシタロプラム、およびパロキセチンを含む。
【0016】
本発明で用いられるSSRIは、遊離塩基またはその薬学的に許容可能な塩の形態をとることが適切である。パロキセチンは、塩酸塩の半水和物の形態で用いられることが好適である。
【0017】
制御放出組成物の形態のSSRIは、アルコール中毒、不安障害、鬱、強迫性障害、パニック障害、慢性疼痛、肥満症、老年性痴呆、偏頭痛、過食症、拒食症、社会恐怖症、月経前症候群(PMS)、青年期鬱、抜毛症、気分変調、および薬物乱用等の疾患を、治療および予防するのに用いることが可能である。
【0018】
以下、これらの疾患を「上記疾患」とする。
【0019】
調剤は、
a)有効成分、1つ以上の制御放出ポリマー、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む核と、
任意で、
b)1つ以上の制御放出ポリマーを含むコーティング層とを含む。
【0020】
本組成物の核およびコーティング層に用いられる制御放出ポリマーは、セルロース誘導体、アルギン酸誘導体、ポリメタクリレート、多糖類、アルキレンオキサイド、硬化植物油等の1つ以上を含む。セルロース誘導体の具体例として、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、およびヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。ここで用いられるアルギン酸誘導体は、アルギン酸、ならびにそのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の生理学的に許容可能な塩を含む。ポリメタクリレートの例として、オイドラギット(登録商標)の商標名で市販されている各種グレード品等の、種々のメタクリル酸誘導体およびそのコポリマーが挙げられる。多糖類の例として、キトサン、ゲラン、キサンタンガム等が挙げられる。アルキレンオキサイドの例として、ポリエチレンオキサイドが挙げられる。核に用いられる制御放出ポリマーは、核では約10〜50%w/w、コーティング層では約1〜15%w/wの範囲で用いられてもよい。
【0021】
HPMCは、セルロースエーテルであり、制御放出ポリマーとして広く用いられている。HPMCは、各種グレードのメトセル(登録商標)として市販されている。低粘度グレードのHPMCの例として、メトセルE−5LV、メトセルE−15LV、メトセルE−50LV、メトセルK−100LVCRプレミアム、およびメトセルF−50LVが挙げられる。中粘度グレードのHPMCの例として、メトセルE4M、メトセルK4MCRメトセルK15Mプレミアム、メトセルK100Mプレミアム、およびメトセルF4Mが挙げられる。
【0022】
オイドラギットL−30D−55は、pH5.5以上の腸液に可溶な30%水性分散液である。
【0023】
薬学的に許容可能な賦形剤は、希釈剤、崩壊剤、結合剤、および滑沢剤を含む。
【0024】
本発明における希釈剤は、当業者にとって公知の、マンニトール、デキストロース、キシリトール、ソルビトール、スクロース、マイクロクリスタリンセルロース、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、デンプン、およびビニルポリマー等から選択される1つ以上を含む。
【0025】
本発明における崩壊剤は、マイクロクリスタリンセルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルボキシメチルスターチナトリウム、およびデンプングリコール酸ナトリウム等の1つ以上を含む。
【0026】
本発明における結合剤は、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはメチルセルロース等のセルロース、あるいはその混合物、アクリレート、メタクリレート、ポピドン、ならびに凝集性および望ましい結着性を有することが知られている他の物質等の、当該技術分野において当業者に周知のものから選択される1つ以上を含む。
【0027】
本発明における滑沢剤は、例えば、ステアレート、硬化植物油、ステアリルフマル酸ナトリウム、タルク、コロイド状二酸化珪素、パルミチン酸、カルナウバワックス、モノステアリン酸グリセリル、マイクロクリスタリンワックス、モノステアリン酸ポリオキシエチレン、油脂、およびステアリン酸、またはそれらの混合物等の、当該技術分野において周知のものから選択される1つ以上を含む。
【0028】
核を有する新規の制御放出医薬品組成物は、精製水を用いた湿式造粒法により調製されてもよい。選択的セロトニン再取り込み阻害剤を、1つ以上の制御放出ポリマーおよび薬学的に許容可能な賦形剤と混合し、精製水を用いて造粒する。造粒物を乾燥させ、滑沢剤と混合し、核錠剤に打錠する。任意で、核錠剤を、1つ以上の制御放出ポリマーならびに可塑剤および皮膜形成剤等の他のコーティング助剤を含むコーティング組成物でコーティングする。
【0029】
可塑剤の例として、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、トリアセチン、フタル酸ジエチル、ステアリン酸ジブチル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸、アルコール、鉱物油、ヒマシ油、ラノリン、ペトロラタム、プロピレングリコール、およびグリセロール等の1つ以上が挙げられる。
【0030】
皮膜形成ポリマーの例として、エチルセルロース、HPMC、HPC、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびポリエチレングリコール等のワックスの1つ以上が挙げられる。コーティングは、各種グレードのオパドライ(Opadry)(登録商標)およびシュアリース(Surelease) (登録商標)分散体等の種々の商品名で販売されている市販の即席コーティング層調剤、またはそれらの混合物を用いて、従来の手段により行うことができる。
【0031】
オパドライ(登録商標)は、HPMC、ポリエチレングリコール、および二酸化チタンを含む皮膜コーティングシステムである。シュアリース(登録商標)分散体は、エチルセルロース、水酸化アンモニウム、セバシン酸ジブチル、オレイン酸、および無水コロイダルシリカを含む制御放出皮膜コーティングシステムである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下の実施例は、本発明を説明するものである。これら実施例は、本発明の範囲をいかなるようにも限定するものとして解釈されてはならない。実施例およびその均等物は、本開示および添付の特許請求の範囲により、当業者にとって明白なものとなる。
【0033】
以下の実施例において、パロキセチン等のSSRIの新規の種々の制御放出医薬品組成物に関して記載する。
実施例
【0034】
【表1】

【0035】
パロキセチンHCl半水和物、ラクトース、マイクロクリスタリンセルロース、および上記実施例に記載の1つ以上の制御放出ポリマーを混合し、均一な乾燥混合物を形成する。乾燥混合物を、必要な量の精製水を用いて造粒し、適切な湿式造粒物を得る。湿式造粒物を、適切な乾燥装置中で乾燥させ、適切な混合装置中でステアリン酸マグネシウムおよび硬化植物油と混合し、錠剤に打錠する。
【0036】
コーティング分散体は、上記実施例に記載の1つ以上の制御放出ポリマーを用いて、または1つ以上のコーティング分散体を混合することにより調製され、任意で、従来のコーティング技術を用いて必要な層厚まで錠剤をコーティングする。
【0037】
パロキセチンのこれらの新規の制御放出組成物の溶出プロファイルを、パキシルCRの商品名で市販されているパロキセチン制御放出錠剤と比較する。USP溶出テスターを用いて溶出試験を行う。結果を以下に示す。
【0038】
【表2】

【0039】
USP溶出テスター、パドル法(150rpm)で、2時間で約10〜25%、4時間で約20〜55%、6時間で約50〜75%、8時間で約70〜95%のパロキセチンが、750mlの0.1NHCl溶出媒体(2時間)、次いで、1000mlのpH7.5トリス緩衝液溶出媒体に、インビトロで放出された。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)有効成分、1つ以上の制御放出ポリマー、および1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含む核と、
任意で、
b)1つ以上の制御放出ポリマーを含むコーティング層とを含む、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)を含む制御放出医薬品組成物。
【請求項2】
前記選択的セロトニン再取り込み阻害剤は、セルトラリン、フルオキセチン、フルボキサミン、シタロプラム、エスシタロプラム、およびパロキセチンである請求項1に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項3】
前記制御放出ポリマーは、セルロース誘導体、アルギン酸誘導体、ポリメタクリレート、多糖類、アルキレンオキサイド、またはそれらの混合物からなる群から選択される請求項1に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項4】
前記セルロースポリマーは、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、およびヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、またはそれらの混合物からなる群から選択される請求項3に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項5】
前記アルギン酸誘導体は、アルギン酸、およびそのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の生理学的に許容可能な塩、またはそれらの混合物からなる群から選択される請求項3に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項6】
前記ポリメタクリレートは、種々のメタクリル酸誘導体およびそれらのコポリマーからなる群から選択される請求項3に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項7】
前記多糖類は、キトサン、ゲラン、およびキサンタンガムからなる群から選択される請求項3に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項8】
前記アルキレンオキサイドは、ポリエチレンオキサイドである請求項3に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項9】
前記制御放出ポリマーは、前記核に約10〜50%w/w含有され、前記コーティング層に約1〜15%w/w含有される請求項1に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項10】
前記核は、希釈剤、崩壊剤、滑沢剤、および結合剤からなる群から選択される薬学的に許容可能な賦形剤を含む請求項1に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項11】
前記希釈剤は、マンニトール、デキストロース、キシリトール、ソルビトール、スクロース、マイクロクリスタリンセルロース、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム(calcium phosphate dibasic) 、リン酸三カルシウム(calcium phosphate tribasic)、硫酸カルシウム、ラクトース、デンプン、ビニルポリマー、またはそれらの混合物からなる群から選択される請求項10に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項12】
前記崩壊剤は、マイクロクリスタリンセルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルボキシメチルスターチナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、またはそれらの混合物からなる群から選択される請求項10に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項13】
前記結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アクリレート、メタクリレート、ポピドン、またはそれらの混合物からなる群から選択される請求項10に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項14】
前記滑沢剤は、ステアレート、硬化植物油、ステアリルフマル酸ナトリウム、タルク、コロイド状二酸化珪素、パルミチン酸、カルナウバワックス、モノステアリン酸グリセリル、マイクロクリスタリンワックス、モノステアリン酸ポリオキシエチレン、油脂、およびステアリン酸、またはそれらの混合物からなる群から選択される請求項10に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項15】
前記コーティング層は、可塑剤および皮膜形成剤等のコーティング助剤をさらに含む請求項1に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項16】
前記可塑剤は、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、トリアセチン、フタル酸ジエチル、ステアリン酸ジブチル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸、アルコール、鉱物油、ヒマシ油、ラノリン、ペトロラタム、プロピレングリコール、グリセロール、またはそれらの混合物からなる群から選択される請求項15に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項17】
前記皮膜形成剤は、エチルセルロース、HPMC、HPC、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびポリエチレングリコール等のワックスの1つ以上からなる群から選択される請求項15に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項18】
a)有効成分を、1つ以上の制御放出ポリマーおよび1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤と混合することと、
b)前記混合物を、精製水を用いて造粒することと、
c)前記造粒物を乾燥させ、滑沢剤と混合し、錠剤に打錠することと、
任意で、
d)前記打錠により得られた錠剤を、1つ以上の制御放出ポリマーを含むコーティング分散体でコーティングすることとを含む、SSRIの制御放出医薬品組成物を調製するプロセス。
【請求項19】
疾患を治療および/または予防するための、医薬製造における請求項1に記載のSSRIの制御放出医薬品組成物の使用。
【請求項20】
a)有効成分、1つ以上の制御放出ポリマー、および1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含む核と、
任意で、
b)1つ以上の制御放出ポリマーを含むコーティング層とを含み、
USP溶出テスター、パドル法(150rpm)で、2時間で約10〜25%の有効成分が、750mlの0.1NHCl溶出媒体にインビトロで放出される選択的セロトニン再取り込み阻害剤の制御放出医薬品組成物。
【請求項21】
USP溶出テスター、パドル法(150rpm)で、4時間で約20〜55%の有効成分が、1000mlのpH7.5トリス緩衝液溶出媒体にインビトロで放出される請求項20に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項22】
USP溶出テスター、パドル法(150rpm)で、6時間で約50〜75%の有効成分が、1000mlのpH7.5トリス緩衝液溶出媒体にインビトロで放出される請求項20に記載の制御放出医薬品組成物。
【請求項23】
USP溶出テスター、パドル法(150rpm)で、8時間で約70〜95%の有効成分が、1000mlのpH7.5トリス緩衝液溶出媒体にインビトロで放出される請求項20に記載の制御放出医薬品組成物。

【公表番号】特表2009−503057(P2009−503057A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524679(P2008−524679)
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【国際出願番号】PCT/IN2006/000274
【国際公開番号】WO2007/015270
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(502425916)ルピン・リミテッド (27)
【氏名又は名称原語表記】LUPIN LIMITED
【Fターム(参考)】