説明

部分的な手の指の画像を作成し処理するセキュアシステム及び方法

詳細な特徴テンプレートを発生させるのに従来的に必要とされる十分な又は完全な指紋画像を決して発生させることも再構成することもなく、十分な画像指紋詳細特徴テンプレートを発生させることによって指紋センサから取得される指紋画像を作成し処理する際にセキュリティを提供する装置、システム、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータプログラム製造物品である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部分的な手の指の画像を作成し処理するセキュアシステム及び方法と題する、2004年5月20日に出願された、米国仮特許出願シリアル番号60/573,368号、及び、部分的な手の指の画像を作成し処理するセキュアシステム及び方法と題する、2004年9月21日に出願された、米国特許出願シリアル番号10/947,040号に関して米国特許法119条に基づく優先権の利益を主張するものであり、各々は、この中に参照によって取り込まれるものである。
【0002】
本発明はまた、Method and System for Biometric Image Assembly From Multiple Partial Biometric Frame Scans (多数の部分的なバイオメトリックフレーム走査からのバイオメトリック画像アセンブリに対する方法及びシステム)と題する、2002年7月12日に出願された、米国特許出願シリアル番号10/194,944号に関するものであり、参照によってこの中に取り込まれるものである。
【背景技術】
【0003】
現今、様々な専門業者から利用可能な多くの手の指の画像センサが存在している。例えば、(指紋スワイプセンサ、指紋配置センサ、及び他のタイプの指紋センサを含む)様々な指紋センサ及びシステムは、米国特許第6,459,804号、6,289,114号、5,117,802号、4,933,976号、及び4,429,413号に記載されており、その特許は参照によって取り込まれるものである。他の指紋センサ、システム、及び方法は、係属中のAtrua Technologies, Inc, 1696 Dell Avenue, Campbell, CA 95008に譲渡された米国特許出願に記載されており、Fingerprint Biometric Capture Device and Method with Integrated On-Chip Data Buffering(集積オンチップデータバッファリングを用いた指紋バイオメトリックキャプチャ装置及び方法)と題する、US2003/0021495A1として発行された米国特許出願シリアル番号第10/099,558号、及び、Capacitance Sensor System with Improved Capacitance Measuring Sensitivity(改善された測定感度を有するキャパシタンスキャパシタンスセンサシステム)と題する、US2003/0016829A1として発行された米国特許出願シリアル番号10/134,042号において含んでいる。
【0004】
用いられる特定の指紋センシング技術にかかわらず、2つの主要な指紋センサのカテゴリ:配置センサ及びスワイプセンサが存在する。配置センサは、手の指の先をセンシング面に単純に置き、単一のステップでデータを取得することによって手の指(すなわち、指紋を含む手の指の直接関係のある部分)を映すほど十分に大きい。他方、スワイプセンサは、小さ過ぎて単一のセンサの視野の表示又は収集ステップでは完全な指紋画像を取得できない。代わりに、ユーザは、各フレームが十分又は完全な指紋イメージの一部を含んでいるデータの多数のフレームをセンサが取得している間、自分の手の指を小さなセンサにわたって移動させ(又は強打し)なければならない。個々の画像フレームは、個々の画像フレームは、それらが従来の特徴抽出及び照合アルゴリズムを用いて処理され得るように、完全な指紋画像に“再構成”される。再構成の一方法は、Method And System For Biometric Image Assembly From Multiple Partical Biometric Frame Scans(多数の部分的バイオメトリックフレーム走査からのバイオメトリック画像アセンブリに対する方法及びシステム)と題し、発明者Anthony P. Russoによって2002年7月12日に出願された、米国特許出願番号10/194,994号に与えられ、特許文献1として発行され、参照によってこの中に取り込まれている。特徴抽出方法の幾つかの例は、例えば、特許文献2から8など引用で与えられ、同様に、これらの特許の引用文献で参照される文書でも与えられる。特徴抽出の結果は、指紋“テンプレート”と呼ばれ、事前に登録されたテンプレートにその指紋を照合するのに必要とされるオリジナル画像から抽出された全情報を含んでいる。
【0005】
【特許文献1】US2003/0126448A1
【特許文献2】米国特許6,681,034B1
【特許文献3】米国特許6,668,072B1
【特許文献4】米国特許6,480,617B2
【特許文献5】米国特許6,041,133
【特許文献6】米国特許5,613,014
【特許文献7】米国特許5,420,937
【特許文献8】米国特許5,109,428
【0006】
上記で述べたように、技術の最新の事情では、十分又は完全な指紋の画像は、典型的には、スワイプセンサ型指紋装置から得られたより小さい画像フレームのセットを用いて再構成される。しかしながら、前記特徴より前に指紋の完全な画像を作成する理由がある。抽出ステップは望ましくない。
【0007】
セキュリティは、完全な指紋画像を発生させたり記憶したりしない最も説得力のある理由の一つであり、もし、完全な指紋画像がメモリに存在せず、又は別の方法で十分な画像又はデータセットとして記憶されていないならば、それはハッカーによって盗まれ得ないし、指紋が属する人の振りをするためのセンサを設けている装置を所有する他人によって用いられ得ない。幾つかのセキュリティシステムでは、指紋画像が獲得されるときに物理的に存在する人間を有するために望ましいことが存在することに注目すべきである。それゆえ、十分な又は完全な指紋画像が構成されることを許容することはまた、記憶され、誤用されるように指紋画像を表示して、構成される十分な又は完全な指紋画像又は対応するデータセットのための機会を提供する。そのような完全な指紋画像は、指紋センサを設けているコンピューティングシステムが停止すると、意図される動作から独立して感知した指紋画像のコピーを保存するイベントで、又は、スパイウェア、他のハッカーや不正コードがコンピュータにもたらされるイベントでなど、故意ではなくても起こり、指紋画像ファイルの存在又はデータセットを検出してそれをキャプチャしようとする。これらは、単なる例であり、当業者は、完全な指紋画像の偶発的又は意図的な誤用に対しては多くの他のシナリオが存在することを評価するであろう。
【0008】
スワイプセンサはまた、それらが小さいので、モバイル又はセルラーフォン、パーソナルデータアシスタント(PDA)、及び他の組み込まれたシステムなどのモバイルコンピューティング及び通信デバイスへの統合に対して配置センサより魅力的である。より小さいサイズは、電力消費に加えてコストを削減し、その両者は、組み込みデバイスに関して、より高価なパーソナルコンピュータ(PC)プラットフォームよりも大きな問題である。小さなサイズはまた、それが他の目的に用いられ得るように、ユーザに対するセンサを与えるのに必要とされる表面積を削減し、また、露出面積の小ささは、センサに対するダメージの可能性を低減する。
【0009】
コンピューティング効率性はまた、組み込みデバイス及び計算の削減及び/又は計算上のオーバーヘッドに対して重要な考慮すべき事項である一方で、必要とされるセキュリティを維持することがまだ非常に高く要求されている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、十分な又は完全な指紋画像を決して再生せず、比較、照合、又は不整合を指示のために用いられ得る十分な指紋の詳細テンプレートを発生させるスワイプ指紋センサから取得される指紋画像を作成し処理する安全な方法を提供し、又は他の方法で、生物測定的にセキュアなデバイス、設備、又は取引にアクセスしようとする人間の識別性を有効にし又は無効にする。
【0011】
一側面では、本発明は、手の指又は指紋の完全な画像を最初に再生することなく手の指に対する完全な指紋特徴テンプレートを形成する方法であって、
完全な指紋画像を形成するのに十分な指紋画像データを組み合わせて提供する指紋画像データを記憶する別個の実質的に空間的に相補的なギャップ及び充填画像データセットを発生させるステップと、
実質的に空間的に連続の増大された画像データセットを形成するために前記ギャップ画像及び前記充填画像の空間的に隣接した領域を増大させるステップと、
拡大された画像データセットから指紋特徴を抽出し、拡大された画像データセットと、前記抽出後に、前記拡大された画像を形成した前記ギャップ画像及び前記充填画像の空間的に隣接した領域とを破壊するステップと、
前記ギャップ画像及び前記充填画像データセットの全てが抽出された指紋特徴を有するまで前記増大及び抽出及び破壊を繰り返すステップと、
前記指紋が比較されることを可能にする完全な指紋特徴テンプレートを形成するために、前記基準が参照指紋テンプレートと照合するように所定の基準内にある場合に、別個に抽出された指紋特徴を結合するステップとを含む方法を提供する。
【0012】
別の側面では、本発明は、指紋センサで取得される指紋のセキュリティを維持する方法であって、
取得された指紋画像は、取得中に少なくとも相補的な第1と第2の分離データ構造に分離され、完全な指紋画像データセットがいずれか1つのデータ構造にも記憶されないようにし、
指紋特徴テンプレートは、部分的な画像再構成及び抽出原理において、全てではない前記第1と第2の分離データ構造から、特徴抽出を用いて完全な指紋を表すことを発生されることを特徴とする方法を提供する。
【0013】
別の側面では、本発明は、まず、前記手の指又は指紋の完全な画像を再構成することなしに、手の指に対する完全な指紋特徴テンプレートを形成するシステム及び装置であって、
前記システムは、
指紋データセットに関する論理動作を実行するプロセッサと、
前記プロセッサと結合されるメモリ記憶装置であって、指紋画像の第1と第2の実質的に相補的なギャップ及び充填部分を記憶するために分離した第1と第2のデータ構造をそれが外部の指紋スワイプセンサからのデータストリームとして受信されるときに定義するメモリ記憶装置と、
実質的に空間的に連続の拡大された画像データセットを形成するために、前記ギャップ画像及び前記充填画像の空間的に隣接した領域を拡大する画像拡大論理と、
拡大された画像データセットから指紋特徴を抽出し、拡大された画像データセットと、抽出後の前記拡大された画像を形成した前記ギャップ画像及び前記充填画像の空間的に隣接した領域とを破壊する特徴抽出論理と、
完全な指紋特徴テンプレートを形成するために、分離して抽出された指紋特徴を結合する空間的テンプレート結合論理とを含むシステムを提供する。
【0014】
別の側面では、本発明は、プロセッサ及びメモリ内で前記発明の方法を実行するコンピュータプログラム及びコンピュータプログラム製品を提供する。更なる別の側面では、本発明は、取得及び処理中の指紋のセキュリティを強化するために、単一の指紋画像の一部の分離を維持するセキュアデータを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、既に利用可能であった“スワイプ”指紋センサから得られる手の指又は指紋画像を作成し処理する、より安全な方法を提供する。本発明は、新規であり、従来のシステム及び方法とは少なくとも異なっているが、それは、いずれの時にもメモリに完全な手の指又は指紋の画像を表す十分に再構成される画像又はデータセットを決して有するものではないからであり、このことは、セキュリティ及び計算上の観点の両方から望ましい。再構成された画像の一部又は全部を暗号化することが、セキュリティ問題を取り扱う20個の代替的かつ実行可能なアプローチである一方で、本発明の構造及び方法は、暗号化アプローチよりも単純であり、実行するための付加的な計算力は非常に僅かである。暗号化は、非常に優れたセキュリティを提供するのに付加的に与えられ、この場合、暗号化は、規則によって又は幾つかの標準により指令される。
【0016】
スワイプセンサデバイスから得られるより小さな画像のセットを利用して指紋の十分な又は完全な画像を再構成する従来のシステム及び方法とは違って、本発明は、いずれの時にもメモリに記憶され内在する完全な指紋画像を決して発生させ又は有することなく、十分な又は完全な指紋画像の発生に従来的に必要とされる全ての重要な情報を抽出することができる新規なアプローチを用いている。いずれの時にもメモリに前記画像を有しないことによって、不正なハッカーが処理を実行するホストコンピューティングプラットフォームのメモリ内容を表示することによって有用な指紋画像を取得することができないので、本発明は、前記情報を収集し処理するよりセキュアな方法を提供する。
【0017】
本発明のシステム及び方法はまた、セキュリティの目的をさらに達成する一方で、計算上のオーバーヘッドを有利に低減し又は最小化する。
【0018】
本発明の方法の一実施形態は、図1A及び図1Bに概説されており、部分的な指紋画像(又はデータセット)を取得し、これらの部分的な画像から詳細特徴を抽出する間の幾つかのステージを示している。ステップ101の間、生のセンサフレームの全てがキャプチャされる。このキャプチャは、例えば、米国特許出願番号第10/194,994号に記載され、この中に参照によって取り込まれているUS2003/0126448A1として発行される、配置センサ又はスワイプセンサのいずれかを動作させる様々な技術知識のいずれかによって成し遂げられ得る。幾つかの実施形態では、キャプチャは、たとえユーザがセンサに彼/彼女の手の指を連続的に強打する場合の単一の取得イベントであるようにユーザに対して思われたとしても、同じプロセスが決して完全な指紋画像を参照しないように、分離したフレーム取得イベントに分割され得る。別の実施形態では、2又は3以上の分離した強打が指紋データを種痘するのに用いられるが、これは、部分的な2つの分離した指紋スキャンを用いることに関連するユーザに対する不便及び可能性のある付加的な計算上の負担のため、不利な点となる。
【0019】
しかしながら、一度、生のセンサフレームがキャプチャされ又は獲得されると、それが従来的に行われているようにその全体の画像を再構成する代わりに、作為的なギャップが再構成される画像に残される。ギャップは、一定の領域において画像を再構成することなく、そして、実際のフレームデータの代わりに随意にブランクスペースを再構成される画像に挿入することによって、又は、画像に又はギャップや不連続性を指示するために画像の外部に、幾つかの他のマーカー又は標識を配置することによって作成される。ブランクスペースが代用された取得後のフレーム画像は、異なるバッファに保存され、再構成はされないため、取得されたが挿入されていないフレームデータはそれ自体役に立たない。
【0020】
それぞれの保存されたフレームに対して、また、従来的に作為的なギャップが作成され又は挿入されていない再構成された画像に挿入されている場合における計算された場所(x及びy又は行及び列の位置)を保存する。任意のサイズの任意の数のギャップが可能であり、実装され得るが、メモリを節約する本発明の一実施形態では、これが照合に用いられる情報やデータの全てであるならば、我々が指紋照合を不可能であるか難しくするのに十分に高い約20行について2つのギャップを選択するさらに良好な性能を達成する。単一のギャップ、又は2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれ以上のギャップを有する他の実施形態が実装され得る。
【0021】
ギャップの数は、必要とされるセキュリティの程度、部分が幾つかの詐欺的な行動をサポートするのに十分であるという見込み、及び、ギャップの数に関連する評価された計算上の負担などの様々な要素によって選択され得る。ギャップの数及びサイズはプログラム可能である。一実施形態では、ギャップの数及びサイズは、使用できる部分又は完全な指紋画像を得る侵害者の能力を低減させてセキュリティを上げる幾つかのルール、ポリシー、又はアルゴリズムにより各取得に対して作為的に変化されている。別の実施形態では、ギャップの数は、指紋センサ及び取得システムが安全で最適化された又はほぼ最適化された構成を提供するように機能している計算デバイスの計算力及び/又はメモリ能力を評価することによって選択される。
【0022】
本発明の1つの目的は、別の指紋画像を用いて照合するのに十分であるためセキュリティリスクを生じるであろう任意の単一の部分的な指紋画像再構成を発生させることも記憶することもしないことである。別の目的は、特に、相対的に小さいメモリ及びプロセッサ能力を有するいわゆる乏しいコンピューティングプラットフォームでの処理に対して、任意の与えられた時間に消費されるメモリを低減することである。比べると、指紋画像の典型的な十分な又は完全な再構成は非常に多くのメモリを用いている。
【0023】
ステップ102の間、画像のトップから第1のギャップまでの全てのデータは、画像セグメントの詳細の全てを見つけ出す標準的な詳細抽出ステップ(又は他のテンプレート作成処理)を介して処理される。これは初期のテンプレートである。この時点で、(画像のトップから第1のギャップまでのデータである)オリジナル画像データセグメントは、セキュリティのため、及び/又は、メモリを再生するために破壊され得る。
【0024】
特徴抽出方法は、当業者には既知であり、一定の論文及び参考文献を引用すること以外には詳細にここでは説明しない。特徴抽出方法の幾つかの例は、例えば、米国特許番号6,681,034B1、6,668,072B1、6,480,617B2、6,041,133、5,613,014、5,420,937、及び5,109,428、加えて、これらの特許の引用文献において参照された文書などの参考文献に与えられている。特徴抽出の結果は、指紋“テンプレート”と呼ばれ、既に登録されたテンプレートにその指紋を照合するために必要とされるオリジナル画像からの全ての蒸留された情報を含んでいる。
【0025】
ステップ103の間、最上の残存するギャップは、ギャップのために保存されたフレームを保存された場所で画像に貼り込むことによって“満たされる”(例えば、ギャップがここで再構成される)。
【0026】
ステップ104では、再構成されたギャップのトップからその下の次のギャップの初めまでの画像セグメントは、詳細及び/又は他の特徴を抽出するために処理される。新たに発見された詳細(又は他の所望の指紋特徴)は、前のステップで作成されたテンプレートに加えられ、次のギャップの開始まで画像で利用可能な情報の全てを含むより大きなテンプレートを形成する。その後、再度、処理された画像データは破壊され、それを記憶する際に消費されたメモリは開放され、他の処理のために利用可能になる。
【0027】
全てのギャップが満たされ、全ての画像データが処理されるまで、上記のステップ103及び104は繰り返される。処理の終わりに、全ての詳細及び他の特徴は、テンプレートに抽出される。すなわち、最終のテンプレートは、十分な又は完全な再構成された指紋画像がたとえ存在しないとしても、十分な又は完全な再構成された指紋画像で利用可能であった全ての特徴を含んでいる。
【0028】
一実施形態に従う本発明の処理手順の特徴が、ここで強調される。まず、画像は、ギャップと共に再構成される(ステップ101)。次に、特徴が、最上の隣接するセグメントから抽出され、既に処理された画像データは破壊される(ステップ102)。その後、部分的な画像セグメントは、第1のギャップを再構成することによって作成され(ステップ103)、特徴は、最新の隣接するセグメントから抽出され、オリジナルの処理された画像の破壊又は削除が続く(ステップ104)。この処理は、任意の他の部分的な画像セグメントに対して繰り返される。例えば、説明において、空間的な画像セグメントは、次のギャップを再構成することによって作成され(ステップ106)、特徴は、最新の隣接するセグメントから抽出され、その後、既に処理された画像データは破壊される(ステップ108)。次の部分的な画像セグメントは、残っているがヤップを再構成することによって作成され(ステップ110)、特徴は、最後の隣接するセグメントから抽出され、その後、このセグメントに対する既に処理された画像データは破壊される(ステップ112)。
【0029】
特定の実施形態では、抽出ステップは、部分的なセグメント間の境界に関する特徴を検出するのに必要な特定の処理を有利に随意に考慮し、2つの隣接する部分的なセグメントが利用可能であるときに違った状態でのみ検出される詳細を正確に検出するほど十分に洗練される。すなわち、ある部分的なセグメントを適切に有することは、その部分的なセグメントの詳細を検出するのに十分でない場合が存在するが、より前後関係が必要とされ、その前後関係は、次の隣接するセグメントにのみ利用可能であるからである。一実施形態では、それは、新たなセグメントが処理されるときに円滑に続けるために、十分な最新の状態情報(センサ画素情報ではないが)を保存することによってこれを行う。別の実施形態では、少量のセンサ画素情報又はデータは、これらの隣接したエリアが特別に処理されるギャップの近傍の各スキャンから保持される。保持されるデータは、それが全てのセキュリティ又は任意の特別な識別されるセキュリティリスクを低減するのにそれ自体では十分でないように、選択される。一般には、さらに典型的な指紋に対する十分なサイズの1つのギャップ又は2,3のギャップを作成することは、有用なレベル又はセキュリティを提供する一方で、十分なサイズの幾つかのギャップを提供することは、有用な指紋比較又は識別照合を許容するために不十分な詳細又は指紋領域の分布範囲が存在することを事実上確実にしている。
【0030】
いずれかの、両方の、又は全てのギャップの数、ギャップの高さ(又はセンサモーションに対する相対的な指先の方向の長さ)、及び(以下にさらに述べられる)ギャップの幅は変化し得る。一実施形態では、それぞれが(長さで)20行の高さの2つのギャップが用いられるが、当業者は、ここに与えられる記載と関連して、これは、用いられ得るギャップ数とギャップサイズの単なる組み合わせではないことを評価するであろう。
【0031】
幾つかの実施形態では、ギャップの数と各ギャップの高さの間に関係が存在する。各ギャップの高さのギャップ数倍は、有利なことに、(もし画像が実際に再構成されたならば)再構成された画像であるもののトータルの高さよりも低い。例えば、典型的な400行の画像に対して、有利なことに、各ギャップが10行の高さより低い場合に20個のギャップだけ存在し、これは1つに対して半分の画像がギャップである状況に対応する。
【0032】
生のスキャナフレームを記憶する一実施形態では、ギャップは、含まれる生スキャンデータ量のため記憶するのに高価であるので、少なくとも作成されるギャップの数及びギャップの長さを低減させることが望ましい。単純に明確には、そのとき、ギャップの数が所望のセキュリティの程度を達成することを許容する限り、多すぎるギャップを記憶したくはない。本発明の実施形態では、典型的な400行の画像相当に対して少なくて2つの行及び実際の最大で100行を利用している。2行と400行のギャップ数の間の任意の行数が利用され得る。これらの数は、単なるガイドラインであり、前記システム及び方法は任意の実際の行の最大数を強制するものはない。ギャップ長はまた、有利に範囲に属すべきである。少数の行(非常に少ない行)が用いられるならば、そのとき、ギャップは十分に大きくなくて、ギャップと共に画像を用いて照合を妨げる際に効果的はでない。もしギャップが大き過ぎるならば、それらは、照合を妨げるのに効果的であるが、生のスキャナフレームを記憶するために非常に大きなメモリ又はバッファスペースを消費するであろう。
【0033】
一実施形態では、ギャップを記憶するのに必要とされるメモリ量は、フレームの全幅に対して延びていないが十分なフレーム幅より少ない部分に対してのみ延びており、この記載の他の場所で述べられる穴の特性の幾つかを有するギャップを発生させることによって低減される。換言すれば、本発明のシステム及び方法の実施形態がフレーム幅に等しいギャップ幅を用いた一方で、他の実施形態は、フレーム幅より短いギャップ幅を用いている。ギャップ幅に関する絶対的な制限がない一方で、実際的なギャップ幅は約10列から十分なフレーム幅までであることが評価されるであろう。再度、ギャップ幅が小さすぎるならば、それはセキュリティに対して所望の程度まで照合することを妨げないであろう。より長いギャップ幅は、述べたように大きな記憶装置の必要性を課す。ギャップ長及びギャップ数を有するギャップは、(ギャップを作成された画像の照合を妨げることによる)セキュリティの利益、記憶装置の必要性、及び計算負荷の組み合わせを最適化するために選択され得る。
【0034】
本発明の特定の実施形態は、例えば、10%、20%、30%、40%、59%、60%、70%、80%、90%、100%又はこれらの間の任意の値など、フレーム幅の約10%からフレーム幅の100%のギャップ幅を用いた。
【0035】
別の代替的な実施形態では、ギャップは、白色に加えて他のもの(すなわち他の一定のグレーレベル)画素又は生のフレームデータを用いて発生され又は満たされる。さらに別の実施形態では、ギャップデータは、何もないものとして置換えられ、フレーム不連続な行は、欠けている再構成されたギャップデータがそれが属するところに反対に挿入されるまで互いに実質的に隣接する。また更なる他の実施形態では、単一の行又は任意の他の定義された行数が、ギャップにおいて実際の感知される行の場所を保持するようにもたらされてもよい。それゆえ、幾つかの実施形態では、ギャップ行画素に対する人工的な値を記憶することによってメモリを実際に消費する必要がなく、代わりにギャップの場所の知識を利用し、システムはその計算において実際的又は仮想的であり得る。ギャップの代わりに穴が代替的に用いられ得る。一実施形態によると、ギャップに代わり又はギャップ内での穴の利用は、フレームの一端(例えば、遠方左)からフレームの他端(例えば遠方右)までのフレームの十分な幅を引き伸ばすギャップの高さHgの矩形ギャップを有する代わりに、より狭い矩形領域内又は複数のより小さな領域内のデータを除くデータの全部又は実質的に全部を再構成することを意味しており、ギャップの高さHgは、しかし、幾つかの第1座標のx1startで始まり、別の座標x1endで終わる。複数Nの穴が作成されることになるならば、そのとき、対(x1start、x1end)、(x2start、x2end)、...、(xNstart、xNend)など、各穴に対するフレームの幅に沿った複数の開始及び停止座標があるであろう。一実施形態では、一つの穴のみがギャップに対して用いられ、フレームの一端(x1start=0)で始まり、フレームの他端(x1end=フレーム幅)で終わる。
【0036】
ギャップ穴の利用に関連する一つの利点は、それがメモリ又はバッファの記憶スペースを保存することである。単一のギャップ穴の例に対して、x1startで始まりx1endで終わる生のフレームデータのみが保存される必要がある。多数のギャップ穴の実施形態に対して、各ギャップ内で始まり停止する生のフレームデータのみが記憶される必要がある。
【0037】
述べてきた幾つかの実施形態では、記憶される再構成部分及びギャップ又はギャップを作成された部分が存在し、上記の記憶は、異なるメモリ又は同じメモリの異なる部分に分配され、所望のレベル又はセキュリティを提供する。他の実施形態では、手の指の画像データは、ギャップを有する部分的に再構成される画像として記憶され、生のフレームデータは、同じ又は異なるメモリ又は単一のメモリの一部に記憶され、所望のセキュリティを提供する様々なメモリ記憶装置戦略は、本発明と関連して使用され得る。本発明の多くの実施形態における有利な点として、生の画像フレームスキャナ又は取得プロセスも、生の画像フレームスキャンの全部又は一部の連続する処理も、それがセキュリティ問題を表す場合に単一のメモリ内に十分な又は完全な指紋画像を決して記憶したり再生したりしない。本発明の他の実施形態は、セキュリティの関心が異なる場合には異なるメモリ記憶戦略を提供し得る。
【0038】
目的の一つは、別の指紋参照詳細テンプレートと共に指紋照合又は認識のために必要とされる詳細の全部を発生させることを許容する任意の1つの画像におけるデータを取り除くことであることが評価されるであろう。この目的は、連続する処理のためのギャップに対する生のフレームデータを記憶することに関連するメモリ又はバッファを最小化するための要求とトレードオフの関係にある。
【0039】
全体のプロセスは、さらに、結果として、全体の手の指(又は全体の手の指又は指紋以外が収集されることになる場合に求められる手の指のいずれかかの部分)に対する詳細を有する適切に形成された指紋テンプレートを生じ、早期に登録されたものに対して抽出される指紋テンプレートの実際の照合は、テンプレートが正確な照合を実行するのに十分な情報を含むいずれかのときに生じ得る。しかしながら、典型的には、十分なテンプレートの作成よりも早く照合を行うことに対する利点はほとんど又は全くないため、本発明を使用するシステムは、典型的には、いずれかの指紋照合を実行する前に全てのステップを完全にする。(感知された画像の一部にのみ基づいたテンプレートなどの)部分的なテンプレートのみを発生させるように選択し得る本発明の実施形態は、テンプレートが発生するときにギャップを満たすことを試行するものではなく、セキュリティ及び信頼性が大きく妥協されないように実装されるときに特に代替的に用いられ得る。
【0040】
本発明の実施形態がギャップを有する第1の画像及び該第1の画像に含まれていない指紋画像の部分を含む第2の相補的な又は充填画像を用いて述べられる一方で、指紋画像データが取得され、収集され、発生され、又は複数の第1のギャップを作成された画像に記憶され及び/又は複数の相補的な充填画像として記憶される条件で説明を考慮すれば評価されるであろう。また、ギャップを作成された画像及び充填画像はそれらが記憶する完全な画像の一部において異なっていること、理論的に、いずれかがギャップを作成された画像又は充填画像であるようにみなされ得ることが評価され、実際には、通常ではより小さいギャップ画像セットを記憶する画像は充填画像である。完全な画像サイズ及びギャップの数及び長さに依存して、幾つかの実施形態は、ギャップ画像及び充填画像が、それらが完全な指紋画像に相補的な指紋画像データを提供することを除いて本質的に同じ特性を有することを提供し得る。
【0041】
図2を参照すると、手の指又は指紋の十分な又は完全な画像をともに決して再構成し又は記憶することなく、スワイプ画像センサを用いた指紋の詳細テンプレートを発生させるシステムの図を例証している。
【0042】
本発明は、指紋ベースの識別を必要とし又は有利に提供する非常に多様なシステム及び装置と関連して利用され、システム又は装置自体に、又はリモートネットワークサーバ上で(識別が必要とされ又は求められる場合における商業的又は財政的な取引、競争、又はいずれかの他のイベント又は契約などの)幾つかの他のシステム又は全体アクセスし得ることが評価されるであろう。配置又はスワイプ指紋センサ202は、通信バス又は他のパス204を介した通信のために、プロセッサ208及びメモリ(典型的にはランダムアクセスメモリ)210に結合されるプロセッサと結合される。センサは、随意に、別個のセンサコントローラ212を介してプロセッサに接続され得る。付加的なセンサレジスタ又はバッファ216又は他の形態のセンサメモリは、センサ202に直接的に作用するように提供され、バス又は他の通信パス222、224を介してプロセッサに対して及び直接的又は間接的にプロセッサメモリ210に対して通信するために接続される。別個のセンサコントローラ212及び/又はセンサバッファメモリ216が与えられない場合、通信は、別個のセンサコントローラ及びセンサメモリ216を介するよりもむしろ、センサ202(及びその関連する電子技術)とプロセッサ208とメモリ210との間で直接的であり得る。装置内で従来のスワイプセンサを動作させる構造及び方法は、従来的に知られており、ここではさらには述べない。プロセッサ208は、マイクロプロセッサ、プロセッサ、コントローラ、又はコンピューティング装置、ノート型コンピュータ、携帯電話、PDA、音楽プレーヤ、及びその類似のものなど、ソフトウェア又はファームウェア命令を実行できる他の論理であり得る。指紋センサ202は、随意に、メインプロセッサ202に関する負荷を低減させるために相補的なセンサコントローラ212と関連して動作し得る。指紋センサを動作させ、利用し、又は動作、利用、又は取り込むように適応させるコンピュータシステムに対するアーキテクチャ及び構造は、従来的に知られており、ここではさらに詳細には説明しない。入力、出力、及び/又は中間データを記憶する1又は複数のデータ構造230は、随意に、本発明の方法を遂行する際に利用するための1又は複数のメモリに定義され得る。この中に述べたように、(ギャップを作られた画像及び充填画像として言及した画像などの)2つの相補的な画像部分は、指紋の完全な画像が十分な又は完全な形態で記憶されないように、別個のデータ構造232、234に記憶される。別個のデータ構造は、共通の物理的又は論理的メモリ記憶内、又は別個の物理的又は論理的メモリ装置内の、別個のファイル又はアドレス可能な領域であり得る。さらに、本発明の実施形態は、ギャップを作られた又は充填画像の1つが、他方がセンサバッファメモリ216内に記憶される(又は維持される)一方で、メモリ210に記憶されることを提供し得る。後の実施形態では、センサバッファメモリに記憶される充填画像の部分のみが拡大及び特徴抽出のために必要とされるときにプロセッサ208及び/又はプロセッサメモリ210に通信される。特定のソフトウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェアは、随意に、メモリ及びバッファをクリアするために提供され、指紋画像データは、様々な正常及び異常の動作状況の下で保持されない。
【0043】
十分な又は完全な指紋画像を取得することができる配置センサ又は他の指紋センサが提供される実施形態では、本発明のシステム及び方法は、部分画像取得モードで上記の配置センサを動作させるように付加的な部分画像動作モード論理を提供する。上記の論理は、例えば、画像の取得又は画像を記憶するメモリを制御するプロセッサ、別個のコントローラ、又は他の電子技術で実行するソフトウェア又はファームウェアであり得る。一実施形態では、本発明の方法は、短期間(時間)で複数の部分的な画像を取得し、それらを十分な又は完全な指紋画像を決して保持することなく別個に記憶する。別の実施形態では、配置センサは、空間的に、スワイプセンサ取得をシミュレートするように走査され、得られた部分的な画像は、(部分的な画像を照合する必要性は低減され又は除去されるが)スワイプセンサが部分的な画像を取得するのと同様の手法で処理される。
【0044】
本発明は、第一に、指紋走査される生物測定学の情況で述べられてきた一方で、本発明の構造、システム、装置、及び方法はまた、眼の網膜走査に限定されるものではないが生物測定学ベースの他の画像を保護するのに適用できることが評価されるであろう。
【0045】
本発明の方法は、利点として、有形媒体に存在するコンピュータプログラム及びコンピュータプログラム製品を提供し得る。コンピュータプログラムは、本発明の方法の処理手順ステップを実行するための実行可能な命令のセットを含んでいる。
【0046】
前述から、本発明の特定の実施形態が例示の目的でこの中に述べられてきているが、様々な変更が本発明の意図及び範囲から逸脱することなしになされ得ることが評価されるであろう。従って、本発明は、特許請求の範囲によるものを除いて限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1A】手の指又は指紋の十分な又は完全な画像を再構成も記憶することもなく指紋に対する詳細テンプレートを発生させる方法の一実施形態の様子を示す説明である。
【図1B】手の指又は指紋の十分な又は完全な画像を再構成も記憶することもなく指紋に対する詳細テンプレートを発生させる方法の一実施形態の様子を示す説明である。
【図2】手の指又は指紋の十分な又は完全な画像を再構成も記憶することもなくスワイプ画像センサを用いて指紋に対する詳細テンプレートを発生させるシステムの一実施形態を示す説明である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指紋テンプレートの領域をカバーする指紋の完全な画像を最初に発生させることなく指紋が属する人を識別するのに十分な指紋詳細の指紋テンプレートを発生させる方法であって、
(a)指紋の一部の複数の画像を取得するステップと、
(b)第1の画像部分と第2の画像部分の記憶をそれらが手の指から少なくとも第1及び第2の異なるメモリデータ構造に取得される間に分配するステップと、
(c)前記第1の画像部分から第1の部分的合成画像を構築し、前記第1の部分的合成画像から詳細を抽出して第1の部分的詳細テンプレートを発生させるステップと、
(d)前記第2の画像部分から第2の部分的合成画像を構築し、前記第2の部分的合成画像から詳細を抽出して第2の部分的詳細テンプレートを発生させるステップと、
(e)前記第1及び第2の部分的詳細テンプレートを組み合わせて、完全な詳細テンプレートを発生させるステップとを備えた方法。
【請求項2】
分配し、第一の部分的画像を構築し、第2の部分的画像を構築し、結合する前記ステップは、前記複数が2よりも大きい場合の複数の部分的な画像部分に対して繰り返される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
分配し、第一の部分的画像を構築し、第2の部分的画像を構築し、結合する前記ステップは、前記複数が2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24及び25、及び任意の他の複数のセットから選択される複数である場合の複数の部分的な画像部分に対して繰り返される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記指紋画像の第1の部分と前記指紋画像の第2の部分との間に少なくとも1つのギャップ又は不連続部を残すことをさらに備えている請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の画像部分は、前記第1の部分の領域の間にある前記指紋の一部に対応する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の画像部分は、前記第1の部分の領域に隣接して存在する前記指紋の一部に対応する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記指紋の一部の複数の画像は、前記手の指とセンサアレイの間の相対的な移動で発生させられる画素値の行である請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのギャップ又は不連続部は、少なくとも2つのギャップ又は不連続部を備えている請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記指紋の一部の複数の画像は、前記手の指と前記センサアレイの間の相対的な移動なしに配置センサアレイの行又は列の適当なサブセットによって発生させられる画素値の行である請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の画像部分の記憶をそれらが少なくとも2つの異なるメモリデータ構造に取得される間に分配することは、さらに、完全な指紋画像又は画像表示と同じメモリデータ構造に共に前記複数の画像部分の全部を発生させ又は記憶ことを含まない請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも2つの異なるメモリデータ構造は、同じ物理的なメモリ又はバッファで定義される請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも2つの異なるメモリデータ構造は、異なる物理的なメモリ又はバッファで定義される請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記指紋が属する人を識別するのに十分な前記指紋詳細は、前記指紋の実質的に完全な指紋詳細を備えている請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記指紋が属する人を識別するのに十分な前記指紋詳細は、前記手の指の実質的に完全な指紋詳細を備えている請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記センサアレイは、第1の大きさ及び第2の大きさを有するスワイプセンサであり、前記第1の大きさは、人間の手の指の幅を取得するのに十分に実質的に広く、前記第2の大きさは、前記人間の手の指の長さ又は幅の大きさより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
手の指又は指紋の完全な画像を最初に再構成することなく手の指に対する完全な指紋特徴テンプレートを形成する方法であって、
指紋画像データを記憶する別個の実質的に空間的に相補的なギャップを作成された画像データ及び充填画像データセットであって、完全な指紋画像を形成するのに十分な指紋画像データを組み合わせて提供するギャップを作成された画像データ及び充填画像データセットを発生させるステップと、
実質的に空間的に連続の拡大された画像データセット形成するために、前記ギャップを作成された画像及び前記充填画像の空間的に隣接した領域を拡大するステップと、
指紋特徴を拡大された画像データセットから抽出し、拡大された画像データセットと、前記抽出後に前記拡大された画像を形成した前記ギャップを作成された画像及び前記充填画像の空間的に隣接した領域とを破壊するステップと、
拡大する前記ステップと、前記ギャップを作成された画像データ及び充填画像データセットが抽出された指紋特徴を有するまで抽出し破壊する前記ステップとを繰り返すステップと、
前記指紋を比較することを可能にする完全な指紋特徴テンプレートを形成するために、前記比較が参照指紋テンプレートと照合されるように所定の基準内にある場合に、個別に抽出された指紋特徴を結合するステップとを備えた方法。
【請求項17】
拡大するステップと、ギャップを作成された画像データ及び充填画像データセットの全てが抽出された指紋特徴を有するまで抽出し破壊するステップとを繰り返すステップは、等しくない数のギャップを作成された画像データ及び充填画像データセットが存在する場合に、より大きな数を有する前記画像データセットからの指紋特徴は、特徴を抽出する前に前記画像を拡大する必要性なしに抽出される指紋特徴を有するという条件で実行される請求項16に記載の方法。
【請求項18】
完全な指紋特徴テンプレートを形成するための別個に抽出された指紋特徴の結合は、指紋特徴の各セットが抽出されるとき、又は、指紋特徴のセットの全てが抽出された後、又はこれらの両者の組み合わせとして実現される請求項16に記載の方法。
【請求項19】
ギャップを作成された画像又は充填画像のいずれも、参照指紋詳細テンプレートに対する指紋照合を検証するのに十分な情報を有する指紋詳細テンプレートを発生させるのに十分なデータを単独で有していない請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記ギャップを作成された画像及び充填画像は、単一のデータセットとして別個に記憶され、結合されずアドレス可能でない請求項16に記載の方法。
【請求項21】
拡大された画像データセットと前記抽後に拡大された画像を形成したギャップを作成された画像及び充填画像の空間的に隣接した領域との破壊は、前記結合の繰り返しと、任意の他のギャップを作成された画像データ及び充填画像データセットの抽出の前に実行される請求項16に記載の方法。
【請求項22】
抽出された指紋特徴は、抽出された指紋詳細を備えている請求項16に記載の方法。
【請求項23】
スワイプセンサを用いた取得と指紋特徴の抽出の間で指紋のセキュリティを維持する方法であって、
取得された指紋画像は、前記完全な指紋画像データセットが相補的な手法で分配されるが、決して任意の1つのデータ構造で作成され又は記憶されないように、取得中に少なくとも相補的な第1及び第2の別個のデータ構造に分離されており、前記第1及び第2の別個のデータ構造は、他のデータ構造において欠いていないデータを欠いている少なくとも1つのギャップを有しており、
指紋特徴テンプレートは、部分的な画像再構成における特徴抽出と、部分的な画像再構成による抽出と、全てではない前記第1及び第2の別個のデータ構造からの抽出原理とを用いて十分な指紋に対して発生され、前記部分的画像再構成及び抽出は、それ自体は指紋照合及び検証のための基準を満足する特徴抽出テンプレートを発生させないことを特徴とする方法。
【請求項24】
抽出された指紋特徴は、抽出された指紋詳細を備えている請求項23に記載の方法。
【請求項25】
手の指又は指紋の完全な画像を最初に再構成することなしに手の指に対する完全な指紋特徴テンプレートを形成するシステムであって、
指紋データセットに関する論理動作を実行するプロセッサと、
前記プロセッサと結合されており、指紋画像の第1及び第2の実質的に相補的なギャップを作成された部分及び充填部分をそれが外部の指紋スワイプセンサからデータストリームとして受信されるときに記憶する別個の第1及び弟2のデータ構造を定義するメモリ記憶装置と、
実質的に空間的に連続の拡大された画像データセットを形成するために、前記ギャップを作成された画像及び前記充填画像の空間的に隣接した領域を拡大する画像拡大論理と、
拡大された画像データセットから指紋特徴を抽出し、拡大された画像データセットと、前記抽出後に前記拡大された画像を形成した前記ギャップを作成された画像及び前記充填画像の前記空間的に隣接した領域を破壊する特徴抽出論理と、
完全な指紋特徴テンプレートを形成するために、別個に抽出された指紋特徴を結合する部分的テンプレート結合論理とを備えたシステム。
【請求項26】
前記システムは、さらに前記スワイプセンサを備えている請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記システムは、パーソナルコンピュータ、パーソナルデータアシスタント(PDA)、携帯電話、ラジオ、電子ゲーム、情報器具、音楽プレーヤー、博打装置、セキュリティ制御装置、及びこれらの組み合わせの少なくとも1つを用いて統合されている請求項25に記載のシステム。
【請求項28】
前記画像拡大論理は、前記プロセッサ及びメモリ、電子回路ハードウェア又はこれら2つの組み合わせで実行可能なコンピュータプログラムコード命令を備えている請求項25に記載のシステム。
【請求項29】
前記特徴抽出論理は、前記プロセッサ及びメモリ、電子回路ハードウェア又はこれら2つの組み合わせで実行可能なコンピュータプログラムコード命令を備えている請求項25に記載のシステム。
【請求項30】
前記部分的テンプレート結合論理は、前記プロセッサ及びメモリ、電子回路ハードウェア又はこれら2つの組み合わせで実行可能なコンピュータプログラムコード命令を備えている請求項25に記載のシステム。
【請求項31】
有形媒体に記憶され、手の指又は指紋の完全な指紋特徴テンプレートを形成するために装置を制御するモジュールを有するコンピュータプログラム製造物品であって、
前記モジュールは、
指紋画像データを記憶する別個の実質的に空間的に相補的なギャップを作成された画像データ及び充填画像データセットであって、完全な指紋画像を形成するのに十分な指紋画像データを組み合わせて提供するギャップを作成された画像データ及び充填画像データセットを発生させるステップと、
実質的に空間的に連続の拡大された画像データセット形成するために、前記ギャップを作成された画像及び前記充填画像の空間的に隣接した領域を拡大するステップと、
指紋特徴を拡大された画像データセットから抽出し、拡大された画像データセットと、前記抽出後に前記拡大された画像を形成した前記ギャップを作成された画像及び前記充填画像の空間的に隣接した領域とを破壊するステップと、
拡大する前記ステップと、前記ギャップを作成された画像データ及び充填画像データセットが抽出された指紋特徴を有するまで抽出し破壊する前記ステップとを繰り返すステップと、
前記指紋を比較することを可能にする完全な指紋特徴テンプレートを形成するために、前記比較が参照指紋テンプレートと照合されるように所定の基準内にある場合に、個別に抽出された指紋特徴を結合するステップとのための命令を含んでいることを特徴とするコンピュータプログラム製造物品。
【請求項32】
指紋データを記憶するデータ構造であって、
第1の空間的に不連続の複数の空間的に連続の指紋部分を単一の指紋から記憶するために適応された第1の記憶装置と、
第2の空間的に不連続な複数の空間的に連続な指紋部分を前記単一の指紋から記憶するために適応された第2の記憶装置と、
空間的な分布範囲において相補的であり、実質的に重複しない前記第1及び第2の空間的に不連続な複数の指紋画像部分とを備えたデータ構造。
【請求項33】
指紋の完全な画像を最初に発生させることなく指紋詳細の指紋テンプレートを発生させる方法であって、
(a)第1の画像部分及び第2の画像部分を含む指紋の一部の複数の画像を取得するステップと、
(b)第1の部分的合成画像を前記第1の画像部分から構築し、第1の部分的詳細連プレートを発生させるために前記第1の部分的合成画像から詳細を抽出するステップと、
(c)第2の部分的合成画像を前記第2の画像部分から構築し、第2の部分的詳細連プレートを発生させるために前記第2の部分的合成画像から詳細を抽出するステップと、
(d)完全な詳細テンプレートを発生させるために前記第1及び第2の部分的詳細テンプレートを結合するステップとを備えた方法。
【請求項34】
前記第2の部分的合成画像を前記第2の画像部分から構築し、第2の部分的詳細テンプレートを発生させるために前記第2の部分的合成画像から詳細を抽出するステップ(c)は、第1の部分的合成画像を前記第1の画像部分から構築し、第1の部分的詳細テンプレートを発生させるために前記第1の部分的合成画像から詳細を抽出するステップ(b)と異なるメモリデータ構造で実行される請求項33に記載の方法。
【請求項35】
全体の手の指の画像が同じメモリデータ構造に同時に記憶されないように、前記第1の画像部分及び第2の画像部分の記憶をそれらが少なくとも第1のメモリデータ構造及び異なる第2のメモリデータ構造に取得される間に分配するステップをさらに備えている請求項33に記載の方法。
【請求項36】
ギャップ部分を有する部分的に再構成される画像部分は、生の手の指の画像フレームデータと同じメモリデータ構造に記憶される請求項33に記載の方法。
【請求項37】
結合されるならば完全な手の指の画像を形成する第1の再構成される画像部分と第2の再構成される画像部分は、異なるメモリデータ構造に記憶される請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記異なるメモリデータ構造は、異なる物理的なメモリデバイス又は回路、異なる論理メモリ、共通の物理的又は論理的メモリの別個にアドレス可能な部分、及びその組み合わせからなるグループから選択される請求項37に記載の方法。
【請求項39】
指紋センサを用いて取得される指紋のセキュリティを維持する方法であって、
取得される指紋画像は、取得中に、完全な指紋画像データセットが決していずれかの1つのデータ構造に記憶されないように、少なくとも相補的な第1及び第2の別個のデータ構造に分離されており、
指紋特徴テンプレートは、全てではない前記第1及び第2の別個のデータ構造から、部分的画像再構成における特徴抽出、部分的画像再構成による抽出、及び抽出原理を用いて完全な指紋を表現して発生させられることを特徴とする方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−538335(P2007−538335A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527267(P2007−527267)
【出願日】平成17年5月2日(2005.5.2)
【国際出願番号】PCT/US2005/015354
【国際公開番号】WO2005/116911
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(503385749)アトルア テクノロジーズ インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】