説明

酸素除去樹脂組成物および低ヘーズを有する容器および関連方法

【課題】許容できる視覚的外観を有し、酸素除去樹脂組成物を含む包装材料を提供すること。
【解決手段】少なくとも1つの壁を有し、壁は集団占有領域を含み、集団占有領域は、
膜形成ポリマー、および
有効量の酸素除去粒子を含む粒子集団
を含み、該集団の粒子数は、
ポリマー1立方センチメートルあたり(6×107個の粒子÷T)
〔式中、Tは、集団占有領域のミルの厚みである。〕
の濃度を超えず、該壁は、容器の壁1ミルあたり約1パーセントまでの透過ハンターヘーズを有する容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装および他の用途において有用な酸素除去樹脂組成物に関する。とりわけ本発明は、低ヘーズを有する膜形成、酸素除去ポリエステル組成物に関する。本発明はまた、有効な酸素除去機能および低ヘーズを有する容器に関する。本発明はさらに、多量の酸素除去粒子を、低ヘーズで膜形成ポリエステル樹脂組成物に組み込むための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)は、通常、包装材料を製造するために使用される。適切な条件下で加工されたPETは、優れたガス遮断性を有する高強度の物品を生み出す。食品、飲料および薬は、酸素にさらされると、劣化または損なわれ得る。それゆえ製品、例えば食品、飲料および薬の貯蔵寿命および風味保持を向上させるために、PETにより提供される遮断保護は、しばしば包装材料の追加層または酸素除去剤の添加で補われる。
ガス遮断フィルム層を追加することは、受動的遮断包装として知られている。エチルビニルアルコール(EVOH)、ポリビニリデンジクロライド(PVDC)およびナイロンMXD6は、その優れた酸素遮断性により、この目的のために通常使用されるフィルムの例である。しかしながら異なる物質の別個の層を使用することは好ましくない。なぜならそれは、包装製造にコストを追加するからであり、および既に包装中に存在する酸素レベルを減少させないからである。
【0003】
酸素除去剤をPET樹脂に添加することは、能動的遮断包装として知られている。酸素感受性の製品を保護するこのアプローチは、2つの面を有する;包装は、外部から酸素が製品に到達することを防止し、また容器内に存在する酸素のいくらかを、そこからポリマーマトリックス中に吸収する。いくつかの用途において、酸素除去剤を含有する小包または小袋が、包装容器に添加され、食品の隣に置かれる。小袋は、一般に固形食品に限定され、その中では小袋は食料品から容易に取り外すことができ、偶然に摂取されることはない。小袋の製造およびそれらを包装内に導入するという煩わしい性質は、結果的に増加コストを生ずる。
【0004】
小袋の欠点を克服する1つの方法は、除去剤を直接に食品包装の壁に組み込むことである。これは、除去剤を除去剤壁のいたるところに配置することにより、または除去剤を容器の側壁の多層間におけるただ1つの層中に配置することにより行うことができる。側壁および壁はまた、容器の蓋および底面も指すということは認識されるべきである。現在、除去剤を容器壁のいたるところに組み込むことは、除去剤が肉眼で見られない非透明のトレーまたは包装フィルム中で見出される。この用途では、実質的にあらゆる除去剤を使用することができる。なぜなら除去剤は見られないからである。しかしながら透明性を必要とする容器は、これまで容器壁中の独立層中に配置される時には、容器の透明性を維持する有機種の除去剤に限定されていた。一層または単層構造中での有機除去剤の使用は、有機除去剤の性質または除去反応の副生物によるコストおよび規則という制約により限定される。
【0005】
コストの一因となることは、有機種の除去剤を使用することで出くわす論理的な問題である。たいていの実施態様において遷移金属触媒が、被酸化性ポリマーを活性化させるために使用される。この技術の欠点は、包装が製造されると直ぐにポリマーが酸素と反応し始めることである。その結果、ボトルは直ぐに充填されなければならない。多量の除去剤は、ボトルが製造された時から該ボトルが充填される時までの間にその除去能力の損失を補うために使用される。
【0006】
別の技術においてUV照射が、被酸化性ポリマーを活性化させるために使用される。しかしながらUV活性化技術は、比較的費用がかかり、開始剤は、しばしば、食品包装中で使用するために規定されていない。ビールおよびジュースのために設計される包装は、特にUV透過を防止するよう設計され、それゆえUV活性化は、UVを遮断するこれらの容器のためには実際的ではないであろう。
【0007】
視覚的に許容できる有機物質の代替は、容器の側壁中で分散した除去粒子、例えば還元金属の粉末を使用することである。還元鉄粉は、通常、食品包装中における酸素除去のために使用される。鉄は酸素と反応し、酸化鉄を形成する。たいていの用途は、塩および吸湿剤も、鉄粉の効力を向上させるための反応増強剤として使用する。反応は通常、水を必要とするので、鉄の除去組成物は包装に充填されるまで不活性のままであり、反応は、包装内容物の水により活性化される。これは、ポリマー中を移動し、除去組成物と接触する。
【0008】
除去粉末の透明包装中での使用は、審美的に、特にヘーズまたは色により以前は制限されていた。典型的に500〜5000ppmオーダーの高装填量の鉄粉が、充分な酸素吸収を得るために必要である。通常の知識および先行技術は実務家に、その効率および能力を向上させ、鉄の添加量を最小にするように、できるだけ最大の除去表面積を使用することを教示する。実際上これは、多数の小さい粒子を意味する。残念ながら、透明包装に使用するために、小さい鉄粒子を多量に含む樹脂組成物を製造するという先行の試みは、不良な光学特性を有する包装という結果に帰着している。これは、特に樹脂組成物が、最終品、例えばポリエステルボトルを形成する際にある程度、延伸または廷伸される時にあてはまる。典型的に、そのような樹脂組成物から製造されるボトルは半透明である。これらのボトルのヘーズ値は一般に高く、透明性が欠けている。
【特許文献1】国際公開第99/47596号
【特許文献2】特開平10−230160号公報
【特許文献3】特開平04−290543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って許容できる視覚的外観を有し、酸素除去樹脂組成物を含む包装材料に対する要求が残っている。本発明は、包装および他の用途において有用な酸素除去樹脂組成物に関する。とりわけ本発明は、低ヘーズを有する膜形成、酸素除去ポリエステル組成物に関する。本発明はまた、有効な酸素除去機能および低ヘーズを有する容器に関する。本発明はさらに、多量の酸素除去粒子を、低ヘーズで膜形成ポリエステル樹脂組成物に組み込むための方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明の簡単な概要
一般に本発明は、膜形成ポリエステルおよび少なくとも1種の酸素除去元素を含む有効量の酸素除去粒子を含み、その中で寸法約25ミクロン未満の粒子が、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないような粒度分布を粒子が有する樹脂組成物を提供する。
【0011】
本発明はまた、膜形成ポリエステルおよび有効量の酸素除去鉄粒子を含み、その中で寸法約25ミクロン未満の粒子が、樹脂の約1250質量ppmを超えないような粒度分布を鉄粒子が有する樹脂組成物を包含する。
本発明はまた、膜形成ポリエステルおよび樹脂の約50〜約2500質量ppmの鉄粒子を含み、その中で寸法約25ミクロン未満の鉄粒子濃度が、樹脂の約1250質量ppmを超えない樹脂組成物を包含する。
【0012】
本発明はまた、低ヘーズを有する透明品の形成に使用するための、樹脂の約50〜約2500質量ppmの鉄粒子を含むポリエステル樹脂組成物であって、該透明品が、約10%またはそれ以下のハンターヘーズ値を有する樹脂組成物を包含する。
本発明はまた、有効量の酸素除去粒子を含む樹脂組成物から形成された物品であって、物品のハンターヘーズ値が約10%またはそれ以下である物品を包含する。
【0013】
本発明は、有効量の酸素除去粒子を含み、低ヘーズを有する容器を提供する。とりわけ本発明は、少なくとも1つの壁を有し、壁は集団占有領域を含み、集団占有領域は、膜形成ポリマーおよび有効量の酸素除去粒子を含む粒子集団を含み、該集団の粒子数は、
ポリマー1立方センチメートルあたり(6.0×107個の粒子÷T)
〔式中Tは、集団占有領域のミルの厚みである。〕
を超えず、該壁は、容器の壁1ミルあたり約1パーセントまでの透過ハンターヘーズを有する容器を包含する。
【0014】
本発明はまた、多量の酸素除去粒子を低ヘーズで膜形成ポリエステル樹脂組成物に組み込む方法を包含し、該方法は、少なくとも1種の酸素除去元素を含む有効量の酸素除去粒子を準備する工程で、その中で寸法約25ミクロン未満の粒子が、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないような粒度分布を粒子が有する工程;
ポリエステルの溶融相重合;重合後およびペレット化の前;ポリエステルの固相重合;および押出のプロセス工程1つまたはそれ以上の間に該酸素除去粒子をポリエステル樹脂組成物に添加する工程を含む。
【0015】
本発明はまた、膜形成ポリエステルおよび粒状物を含み、その中で寸法約25ミクロン未満の粒子が、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないような粒度分布を粒状物が有する樹脂組成物を包含する。
【0016】
本発明は、先行技術に伴う問題を、有効量の鉄または他の酸素除去剤を含有し、許容できる色およびヘーズ特性を有する熱可塑性樹脂組成物を提供することにより都合よく克服する。鉄または他の酸素除去剤は、有効に酸素を除去し、酸素感受性物質に対してより長い貯蔵寿命を提供するために充分な量で存在する。酸素除去剤の粒度は、有効な除去活性を提供するために最適化され、一方で暗い着色およびヘーズを減少させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
発明の詳細な説明
本発明は、低ヘーズを有する膜形成、酸素除去樹脂組成物に関する。本発明に使用するために適当な熱可塑性ポリマーは、あらゆる熱可塑性ホモポリマーまたはコポリマーを含む。熱可塑性ポリマーの例は、ポリアミド、例えばナイロン6、ナイロン66およびナイロン612、直鎖ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレート、分枝ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリビニリデンジクロライド、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸、ポリビニルメチルエーテル、エチレン酢酸ビニルコポリマー、エチレンメチルアクリレートコポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレンコポリマー、ポリ(1-ヘキサン)、ポリ(4-メチル-1-ペンテン)、ポリ(1-ブテン)、ポリ(3-メチル-1-ブテン)、ポリ(3-フェニル-1-プロペン)およびポリ(ビニルシクロヘキサン)を含む。好ましくは、本発明に使用する熱可塑性ポリマーは、ポリエステルポリマーまたはコポリマーを含む。
【0018】
膜形成ポリマーとは、フィルムまたはシートに形成され得るポリマーであると理解されるであろう。しかしながら本発明は、フィルムまたはシートに限定されない。本発明の容器は、ボトルの壁、トレー、容器の底または蓋も含む。容器、例えば吹込成形ボトルの壁および熱成形トレーは、容器の形状に形成されたフィルムまたはシートであると考えることができ、それゆえこれらも本発明の範囲内である。
【0019】
本発明のポリマーを、該技術において周知で通例の重合手順で製造することができる。ポリエステルポリマーおよびコポリマーを、溶融相重合により製造することができ、この重合は、ジオールとジカルボン酸またはその対応エステルとの反応を含む。多様なジオールおよび二酸を使用することにより生じる様々なコポリマーも使用することができる。1つだけの化学組成の反復単位を有するポリマーは、ホモポリマーである。2つまたはそれ以上の化学的に異なる反復単位を同じ高分子中に有するポリマーは、コポリマーと呼ばれる。反復単位の多様性は、開始重合反応中に存在する異なるモノマー種の数に依存する。ポリエステルの場合にコポリマーは、1種またはそれ以上のジオールと二酸または多様な二酸との反応を含み、時おり、ターポリマーと称される。
【0020】
適当なジカルボン酸は、約6〜約40個の炭素原子を有するものを包含する。特定のジカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン二酢酸、ジフェニル-4,4'-ジカルボン酸、1,3-フェニレンジオキシ二酢酸、1,2-フェニレンジオキシ二酢酸、1,4-フェニレンジオキシ二酢酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などを含むが、これらに限定されない。特定のエステルは、フタル酸エステルおよびナフタル酸ジエステルを含むが、これらに限定されない。
【0021】
これらの酸またはエステルは、約2〜約10個の炭素原子を有する脂肪族ジオール、約7〜約14個の炭素原子を有する脂環式ジオール、約6〜約15個の炭素原子を有する芳香族ジオールまたは4〜10個の炭素原子を有するグリコールエーテルと反応することができる。適当なジオールは、1,4-ブタンジオール、トリメチレングリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、レソルシノールおよびヒドロキノンを含むが、これらに限定されない。
多官能性コモノマーも、典型的に約0.1〜約3モル%の量で使用することができる。適当なコモノマーは、トリメリト酸無水物、トリメチロールプロパン、ピロメリト酸二無水物(PMDA)およびペンタエリトリトールを含むが、これらに限定されない。ポリエステル形成の多酸またはポリオールも使用することができる。
【0022】
1つの好ましいポリエステルは、テレフタル酸またはそのエステルとエチレングリコールとの約1:1の化学量論反応から形成されるポリエチレンテレフタレート(PET)である。別の好ましいポリエステルは、ナフタレンジカルボン酸またはそのエステルとエチレングリコールとの約1:1〜1:1.6の化学量論的反応から形成されるポリエチレンナフタレート(PEN)である。さらに別の好ましいポリエステルは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)である。PETコポリマー、PENコポリマーおよびPBTコポリマーも好ましい。 特定の興味あるコポリマーおよびターポリマーは、イソフタル酸またはそのジエステル、2,6-ナフタル酸またはそのジエステルおよび/またはシクロヘキサンジメタノールと組み合せたPETである。
【0023】
カルボン酸またはエステルとグリコールとのエステル化または重縮合反応は、典型的に触媒の存在下で行われる。適当な触媒は、酸化アンチモン、三酢酸アンチモン、アンチモンエチレングリコラート、有機マグネシウム、酸化スズ、チタンアルコキシド、ジブチルスズジラウレートおよび酸化ゲルマニウムを含むが、これらに限定されない。これらの触媒を、亜鉛、マンガンまたはマグネシウムの酢酸塩または安息香酸塩と組合せて使用することができる。アンチモンを含む触媒が好ましい。
【0024】
別の好ましいポリエステルは、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)である。それを、例えば1,3-プロパンジオールと少なくとも1種の芳香族二酸またはそのアルキルエステルとを反応させることにより製造することができる。好ましい二酸およびアルキルエステルは、テレフタル酸(TPA)またはジメチルテレフタレート(DMT)を含む。従ってPTTは、好ましくは少なくとも約80モル%のTPAまたはDMTのいずれかを含む。そのようなポリエステル中で共重合し得る他のジオールは、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノールおよび1,4-ブタンジオールを含む。コポリマーを製造するために同時に使用し得る芳香族および脂肪族の酸は、例えばイソフタル酸およびセバシン酸を含む。
【0025】
PTTを製造するために好ましい触媒は、チタンおよびジルコニウム化合物を含む。適当な触媒チタン化合物は、チタンアルキレートおよびその誘導体、チタン錯体塩、ヒドロキシカルボン酸とのチタン錯体、二酸化チタン-二酸化ケイ素-共沈物および水和アルカリ含有二酸化チタンを含むが、これらに限定されない。その具体例は、テトラ-(2-エチルヘキシル)-チタネート、テトラステアリルチタネート、ジイソプロポキシ-ビス(アセチルアセトナト)-チタン、ジ-n-ブトキシ-ビス(トリエタノールアミナト)-チタン、トリブチルモノアセチルチタネート、トリイソプロピルモノアセチルチタネート、四安息香酸チタネート、アルカリチタンオキサレートおよびマロネート、カリウムヘキサフルオロチタネート、および酒石酸、クエン酸または乳酸とのチタン錯体を含む。好ましい触媒チタン化合物は、チタンテトラブチラートおよびチタンテトライソプロピラートである。対応するジルコニウム化合物も使用することができる。
本発明のポリマーは、少量のリン化合物、例えばホスフェート、および触媒、例えば青の色相を付与する傾向があるコバルト化合物も含有し得る。
【0026】
上記の溶融相重合に続いて、ボトル製造に必要な固有粘度を達成するために、結晶化工程、次いで固相重合(SSP)工程を行うことができる。結晶化および重合を、バッチ型システムにおけるタンブラー乾燥機の反応で行うことができる。代りに結晶化および重合を、連続固体状態法で成し遂げることができ、それによりポリマーは、それぞれの容器内で予定されている処理の後で1つの容器から別の容器に流れる。
【0027】
結晶化条件は、好ましくは約100〜約150℃の温度を包含する。固相重合条件は、好ましくは約200〜約232℃、より好ましくは約215〜約232℃の温度を包含する。用途に依存する望ましいレベルに固有粘度を上昇させるために充分な時間、固相重合を行い得る。典型的なボトル用途のために好ましい固有粘度は、ASTM D-4603-86 により30℃で質量60/40のフェノールおよびテトラクロロエタンの混合物中で測定される場合、約0.65〜約1.0デシリットル/グラムである。この粘度に達するために必要な時間は、約8〜約21時間の範囲にわたり得る。
本発明の1つの実施態様において本発明の膜形成ポリマーは、再生ポリエステル、または再生ポリエステルから誘導される物質、例えばポリエステルモノマー、触媒およびオリゴマーを含み得る。
【0028】
本発明は、少なくとも1つの壁を有し、その壁は集団占有領域を含む容器を提供する。集団占有領域は、膜形成ポリマーおよび粒子集団を含む。粒子集団を容器壁の1つの領域に局在させ得る技術がある。例えばフィルムまたは壁の接触表面が、被包装物質に隣接する表面である場合、酸素除去剤を、1つの領域に接触表面で有利に局在させることができる。これらの技術例は、積層、同時押出、同時射出などを含むが、これらに限定されない。集団を局在させることができる技術例は、さらに米国特許第5,153,038号、同第6,413,600号、同第4,525,134号、同第4,439,493号および同第4,436,778号に開示されており、これらを、ここで参照することにより完全に組み込む。多量の粒子を、これらの技術を使用することにより、製造されるフィルムまたは壁に組み込むことができる。粒子集団が実質的に配置される局在領域を、本明細書中で、集団占有領域と称する。
【0029】
集団占有領域の厚みは、容器壁を通して断面的に測定され、包装壁の中身側から壁の外端まで測定し、集団の最初の粒子から始まり、集団の95%が計上される時に終わる。一層のフィルムまたは容器中における集団占有領域の厚みが、フィルムまたは容器壁の厚みである。一層ではない容器壁において集団占有領域の厚みは、幾分、壁の厚みよりも薄い。積層壁の集団占有領域の厚みは、粒子集団の少なくとも95パーセントを含有する壁層の厚みである。層が界面で融合する多層フィルムまたは壁、例えば同時押出により形成されるものにおいて、集団占有領域の厚みは、粒子集団の少なくとも約95パーセントを含有する層の断面厚みである。
【0030】
2つまたはそれ以上の別個の集団占有領域の場合、集団占有領域の厚みは、内部および最外部の集団占有領域の間にある1つの非占有領域または複数の非占有領域の厚みだけ減らされる。これは、Aが集団を含有するA-B-A構造の場合である。その集団占有領域の厚みは、A+B+A−Bの厚みである。A-B-A-Bの場合に厚みは、なおA+B+A−Bである。同じ原理を使用して、B-A-B-A-BはA+B+A−Bの厚みを有する。A-B-A-B-Aは、3×A−2×Bの集団厚みを有する。
【0031】
好ましくは集団占有領域中の粒子数は、ポリマー1立方センチメートルあたり(6×107個の粒子÷T)〔式中、Tは、集団占有領域のミルの厚みである。〕の濃度を超えない。より好ましくは集団占有領域中の粒子数は、ポリマー1立方センチメートルあたり(3×107個の粒子÷T)〔式中、Tは、集団占有領域のミルの厚みである。〕の濃度を超えない。さらに好ましくは集団占有領域中の粒子数は、ポリマー1立方センチメートルあたり(1.5×107個の粒子÷T)〔式中、Tは、集団占有領域のミルの厚みである。〕の濃度を超えない。
粒子集団は、酸素除去粒子および本明細書中で議論するようなあらゆる他の容器成分を含み、これらは、分散した粒子の形態で存在する。
【0032】
本発明の酸素除去樹脂組成物は、さらに酸素除去粒子を含む。適当な酸素除去粒子は、分子酸素と反応することができる少なくとも1種の被酸化性物質を含む。望ましくは、あまりに早く酸素と反応して物質の取扱いが実行不可能とはならない、物質を選択する。それゆえ、分子酸素と接触して容易に爆発または燃焼しない安定な酸素除去物質が好ましい。食品の安全性の観点から低毒性の物質が好ましいが、適切な予防措置によりこれは限定されない。粒子は、最終生成物の感覚受容性に悪影響を及ぼすべきではない。好ましくは酸素除去粒子は、カルシウム、マグネシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、銀、スズ、アルミニウム、アンチモン、ゲルマニウム、ケイ素、鉛、カドミウム、ロジウムおよびこれらの組合せから選ばれる酸素除去元素を含む。より好ましくは酸素除去粒子は、カルシウム、マグネシウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛またはスズから選ばれる酸素除去元素を含む。さらに好ましくは酸素除去粒子は鉄を含む。これらの酸素除去元素は、化合物、例えば酸化物および塩中において混合物として存在することができ、または他の元素と組み合わせ得ることは理解されよう。但し酸素除去元素が、分子酸素と反応し得ることを条件とする。少なくとも1種の酸素除去元素を含む合金も適当である。酸素除去粒子は、本発明の実施に影響を及ぼさない不純物を含有し得る。
【0033】
該技術において、或る物質が酸素除去反応を増強することが知られている。本発明の好ましい実施態様において酸素除去粒子は、酸素除去反応を促進する反応増強剤1種またはそれ以上で前処理される。該技術で既知のあらゆる反応増強剤を使用することができる。
本発明の1つの実施態様において酸素除去粒子は、鉄粒子を含む。鉄は、その機能において酸素除去剤として酸素と反応する。鉄金属若しくは合金または鉄金属を含有する混合物を使用することができる。さらに鉄金属が、本発明の実施に影響を及ぼさない不純物を含有し得ることは理解されるべきである。
【0034】
鉄金属粉末の少なくとも3つの種類:電解鉄、スポンジ鉄およびカルボニル鉄が入手できる。電解鉄は、酸化鉄の電気分解により製造され、例えば OM Group, Inc. からアニールおよび未アニール形態で入手できる。スポンジ鉄は、例えば North American Hoeganaes, Inc. から入手できる。少なくとも2種のスポンジ鉄:水素還元スポンジ鉄および一酸化炭素還元スポンジ鉄が存在する。カルボニル鉄粉は、例えば Reade Advanced Materials から入手できる。それは、カルボニル分解法を使用して製造される。
【0035】
選択する鉄の種類に応じて粒子は、純度、表面積および粒子形状で幅広く変化し得る。本明細書中に含まれる典型的な特徴の以下の非限定例は、出くわし得る変種を例示する。電解鉄は、高純度および高表面積のために知られている。その粒子は樹木状である。カルボニル鉄粒子は実質的に均一な球体であり、約99.5パーセントまでの純度を有し得る。一酸化炭素還元スポンジ鉄は、典型的に約95平方メートル毎キログラム(m2/kg)の表面積を有し、一方で水素還元スポンジ鉄は、典型的に約200m2/kgの表面積を有する。スポンジ鉄は、少量の他の元素、例えば炭素、硫黄、リン、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、チタン、バナジウム、マンガン、カルシウム、亜鉛、ニッケル、コバルト、クロムおよび銅を含有し得る。
【0036】
酸素除去粒子は、充分な酸素除去能力のために有効な量で存在する。少なすぎる酸素除去粒子しか存在しない場合、多量の酸素が、除去されずに容器壁を通過し得る。充分な酸素除去能力のために要求される量は、用途、使用するポリマーの種類、ガス遮断保護の望まれる量、酸素除去粒子の種類、酸素除去粒子の粒度および被包装物質の水分のような要因に依存する。好ましくは本発明の酸素除去容器は、樹脂の少なくとも約50質量ppmの酸素除去粒子を含む。より好ましくは本発明の容器は、樹脂の少なくとも約100質量ppmの酸素除去粒子を含む。さらに好ましくは本発明の容器は、樹脂の少なくとも約500質量ppmの酸素除去粒子を含む。なお好ましくは本発明の容器は、樹脂の少なくとも約1000質量ppmの酸素除去粒子を含む。
【0037】
樹脂の約12,000質量ppm(1.2質量パーセント)までの酸素除去粒子を含む容器、例えばフィルムまたはボトル品は、許容できるヘーズ特性を有し得ることを見出した。ヘーズが重要な問題ではない用途に対して、酸素除去粒子または他の粒子の量は、かなり多くても良いことは認められよう。本発明の実施に必要な粒子集団のさらなる特徴は、以下で与えられる。
【0038】
本発明の組成物は、所望により、該技術で知られており、酸素除去反応を促進する反応増強剤1種またはそれ以上をさらに含み得る。既知の反応増強剤の例は、米国特許第5,744,056号および同第5,885,481号で議論されており、これらを、ここで参照することにより完全に組み込む。適当な薬剤は、吸湿(hydroscopic)物質、電解質酸性化剤、非電解質酸性化剤、金属ハロゲン化物、金属硫酸塩、金属硫酸水素塩および塩として様々に記載されている。反応増強剤を、ポリマー溶融物にまたは押出中に添加することができる。
【0039】
本発明の組成物は、所望により、強化剤、離型剤、はめ外し剤(denesting agent)、安定剤、結晶化助剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、触媒奪活剤、着色剤、核剤、アセトアルデヒド還元剤、再熱還元剤、フィラー、分枝形成剤、発泡剤、促進剤などからなる群から選ばれる1種またはそれ以上の成分をさらに含み得る。
上記の任意成分が樹脂中で別個の性質を維持する場合、それらは、本明細書中で定義するような粒子集団の一部であることは理解されるであろう。
【0040】
本発明はさらに、多量の粒子を低ヘーズでポリエステル樹脂組成物に組み込む方法に関する。粒子を、重合中またはその後に熱可塑性ポリマー、ポリマー溶融物または成形粉末若しくはペレットと混合することができ、それらから射出成形品が形成されるか、またはフィルム若しくはシートがキャストされる。従って粒子を、あらゆるプロセス工程中、例えば溶融相重合中、溶融相重合の後(重合後)でペレット化の前、固相重合中および押出中に添加することができる。代りに酸素除去樹脂のマスターバッチを製造し、次いで追加の樹脂と混合またはブレンドすることができる。好ましくはマスターバッチは、比較的多量の粒子を含有し、生成物ポリマー中の望ましい粒子濃度は、マスターバッチと追加量の樹脂とを混合またはブレンドすることにより達成される。
【0041】
本発明の酸素除去ポリエステル樹脂は、有効な酸素除去機能および容器に形成される時に許容できる光学特性の両方を有利に備えている。ポリマーの光学特性は、結晶化度および実際のポリマー構造の両方に関連する。透明とは、試料を通過して対象を認知し得る状態と定義される。透過とは、透過光である。透明性は、偏向しない光の量として測定される。言いかえれば透明性は、入射光の元の強度から、吸収、散乱またはあらゆる他の方法により損失した全ての光を引いたものである。
多くのポリマーは透明であるが、可視光に対して透明なポリマーは、添加剤、例えばフィラー、安定剤、難燃剤、水分およびガスが存在する結果、不透明になり得る。不透明は、物質内で生ずる光散乱過程に起因する。光散乱は、物質を通して見られる対象の明暗間、および他の着色部分間のコントラストを減少させ、透過像中で乳濁またはヘーズを生じさせる。ヘーズは、光の透過方向から少なくとも2.5度で偏向する光の量の尺度である。
【0042】
ポリエステル品の色および明度を、視覚的に観察することができ、HunterLab ColorQuest Spectrometer(スペクトロメーター)により定量的に測定することもできる。この機器は、色および明度の 1976 CIE の a*、b*およびL*記号を使用する。a*座標は色の軸を定義し、その中で正の値は色スペクトルの赤側であり、負の値は緑側である。b*座標は色の第2軸を定義し、その中で正の値はスペクトルの黄側であり、負の値は青側である。高いL*値は、物質の増強された明度を示す。
一般に、物品、例えばボトルまたはフィルムの許容できる濁りは、視覚的に定められる。しかしながら HunterLab ColorQuest Spectrometer は、物品または樹脂のヘーズを定量的に示すことができる。この定量測定値は、本明細書において、透過ハンターヘーズと称される。
【0043】
該技術において、延伸フィルムはしばしば、延伸されていない対応物よりも高いヘーズを有するであろうことが知られている。それゆえヘーズ測定値を、延伸および未延伸の容器壁で、並びにボトル自体を通じて得た。
本発明の容器壁は、未延伸フィルムまたはシートを含み得る。フィルムおよびシートの製造は該技術で知られており、多くの適当な技術のあらゆるものを、フィルムを製造するために使用し得る。
【0044】
本発明の容器は、予備成形物から展開されるボトルも含み得る。予備成形物は、型内でボトルを形成するために展開される形成構造物である。代りに容器は、フィルム、小袋または他の包装材料を含み得る。
一般にポリエステルボトルは吹込成形法で製造され、該方法は、予備成形物をポリエステルのガラス転移温度より高く加熱し、加熱予備成形物を所望のボトル形態の型内に配置し、予備成形物中に空気を注入して、予備成形物を型の形状に押し付け、成形ボトルを型からコンベヤベルト上に押し出すことにより行われる。
【0045】
正確にヘーズを測定し、ヘーズ値を比較する際に考慮しなければならない2つの要因は、測定される物品の厚みおよびブローウィンドー(blow window)である。
ポリエステル樹脂の結晶化法だけで最も低いヘーズ値を得るための適当な温度および加工時間を確立するために、ブローウィンドーグラフが構成される。ブローウィンドーグラフは、予備成形物の熱暴露時間の関数としてヘーズを示す。該グラフは、通常、等温線を作出し、それぞれの予備成形物を同じ温度で異なる長さの時間で加熱することにより構成される。次いで加熱された予備成形物は延伸され、ヘーズ測定は、その延伸部分で行われる。いくつかの異なる温度が選択される。一般に樹脂は、最も低いヘーズ値を生ずる最良の温度を有し、その温度が、残りの評価を実施するために使用される。ここで記載した作業では1つの温度を選択し、時間パラメーターを変化させた。
【0046】
ポリエステルが、ひずみ硬化(延伸)により結晶化されたときでさえ優れた光学特性を有する場合に、粒状添加物は、透明性を減少させ、ヘーズを増加させ得る。粒子数および粒度は、延伸および未延伸フィルム並びに物品両方のヘーズに影響を及ぼす。当業者は、本明細書で開示した熱可塑性樹脂は、密度がかなり変わることを認識するであろう。さらに粒子集団も密度が変わり得る。それゆえ樹脂中の粒子および除去粒子集団の好ましい濃度は、樹脂体積あたりの粒子数として表される。
【0047】
あらゆる粒子集団内の粒子は全てが同じ寸法とは限らず、粒度範囲を含むことは理解されるであろう。さらに集団内の粒子は、均一で整った形状を有する場合があり、または有さない場合がある。粒子集団または集団のあらゆる部分を、該技術で知られているあらゆる標準的技術により測定されるような平均粒度で記載し得る。これらの技術は、粒子が液中を重力の影響下で沈降する平衡速度の測定、抵抗パルスカウンター、光ブロッケージカウンター、画像解析、レーザー回折分光法および光子相関分光法を含む。粒子集団の粒度を記載するために通常使用される統計値は、(1)幾何平均寸法(これは、ログ基底で計算される平均粒度である)、(2)算術平均(これは、線形基底で計算される平均粒度である)、(3)メジアン寸法(これは、分布の50パーセンタイルである)、および(4)モード寸法(これは、分布の最も優勢な粒度である)を含む。
【0048】
さらに試料は、粒度範囲により、または所定の粒度以下として記載され得る。これらのものは、該技術で知られている篩技術または他の技術により定めることができる。従って与えられるあらゆる粒子集団は、粒度範囲および各寸法の粒子量の記述である粒度分布を有するであろう。粒度測定のための技術は、さらに、Paul Webb および Clyde Orr による Analytical Methods in Fine Particle Technology, Micromeritics Instrument Corp. (1997年)、並びに James P.M. Syvitski による Principles, Methods, and Applications of Particle Size Analysis, ケンブリッジ大学出版局 (1991年)中で議論されており、これらの両方を、ここで参照することにより完全に組み込む。
【0049】
様々なパラメーターが、粒子集団内における粒度のために望ましいことを見出した。例えば容器壁の厚みよりも大きな粒子は、粗い表面を作り出し得るので、かなりの量のそのような大きな粒子は避けるべきであることは認識されよう。粒度は、約1〜約70ミクロン、より好ましくは約10〜約70ミクロン、さらに好ましくは約15〜約70ミクロンの範囲内にあることが一般に好ましい。なお好ましくは、粒度は、約20〜約70ミクロンの範囲内にある。これらの好ましい範囲は、一般的な指針としてのみ与えられており、少数の粒子は、樹脂の本質的特徴に影響を及ぼさないこれら範囲の外側にあっても良く、それゆえそれらは、本発明の範囲内であることは理解されるであろう。
上記のように多量の粒子をポリマーに添加することができ、ヘーズに対する影響は、粒子集団の粒度分布を選択し、粒子の総数を或る最大値未満に維持するよう制御することにより最小にされる。この最大値は集団占有樹脂の厚みに関連し、これは上で記載した。
【0050】
いくつかの用途において、ヘーズを最小にするために粒子集団の粒度分布をさらに制御することが望ましい場合がある。そのような望ましさは、容器の種類、加工条件および延伸比を含む要因に依存し得る。酸素除去粒子が鉄を含み、鉄の粒度分布が約25ミクロン以下の粒子が樹脂の約1250質量ppmを超えないようなものである場合、鉄含有熱可塑性樹脂組成物を使用することにより製造されるボトルおよび他の包装材料は、許容できる色およびヘーズ特性を有することを、有利に見出した。好ましくは約20ミクロン未満の鉄粒子が樹脂の約800質量ppmを越えない。より好ましくは約20ミクロン未満の粒子が樹脂の約500質量ppmを越えない。さらに好ましくは約20ミクロン未満の粒子が樹脂の約100質量ppmを越えない。望ましくは約10ミクロン未満の鉄粒子が樹脂の約800質量ppmを越えない。より望ましくは約10ミクロン未満の鉄粒子が樹脂の約500質量ppmを越えない。さらに望ましくは約10ミクロン未満の鉄粒子が樹脂の約100質量ppmを越えない。好ましくは約5ミクロン以下の鉄粒子が樹脂の約500質量ppmを越えない。より好ましくは約5ミクロン以下の鉄粒子が樹脂の約100質量ppmを越えない。
【0051】
従って明細書および特許請求の範囲における「約25ミクロン未満」との記載は、好ましい寸法に応じて、20ミクロン、10ミクロン、5ミクロンおよび5ミクロン未満のより小さい鉄の粒度を包含することは理解されるべきである。同様に「約1250ppmを超えない」との記載は、好ましい量に応じて、800ppm、500ppmおよび100ppmのより少ない量を包含する。多鉄熱可塑性樹脂組成物を使用することにより製造されるボトルおよび他の包装材料の厚みよりも大きな粒子は、粗い表面を作り出し得るので、かなりの量のそのような大きい粒子は避けるべきであることは認識されるであろう。
【0052】
より一般的に、酸素除去粒子の有利な粒度分布は、粒子の見掛け密度の関数として定められる。金属粉末粒子の密度は、粒子の内部間隙率の故に、それが製造される物質の密度と必ずしも同一ではない。見掛け密度は、ばら粒子の単位体積の質量を指し、通常、グラム毎立方センチメートル(g/cm3)で表される。その見掛け密度を定める粉末の特徴は、Peter K. Johnson, "Powder Metallurgy", Kirk Othmer Encyclopedia of Chemical Technology, §§4.1, 4.2 (1995年) で議論されている。Johnson により報告されている鉄粒子に典型的な見掛け密度の値は、約0.97〜約3.4グラム毎立方センチメートルの範囲にわたる。鉄または他の物質を含む粒子を使用する場合、粒子の有利な粒度分布は、以下の式により定められる。
【0053】
好ましくは酸素除去粒子の粒度分布は、約25ミクロン以下の粒子が、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないようなものである。上記式中の定数512.3は、約25ミクロン以下の粒子が1250質量ppmの濃度を超えず、その中で粒子が約2.44グラム毎立方センチメートルの見掛け密度を有するような粒度分布に基づく計算から導いた。
【0054】
より好ましくは酸素除去粒子の粒度分布は、約20ミクロン以下の粒子が、式:
ppm=327.9×d
〔式中、ppmは、寸法約20ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約20ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないようなものである。定数327.9は、以下のそれぞれの式と同じように、上記式と同じ方法で定めた。
さらに好ましくは酸素除去粒子の粒度分布は、約20ミクロン以下の粒子が、式:
ppm=204.9×d
〔式中、ppmは、寸法約20ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約20ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないようなものである。
なお好ましくは酸素除去粒子の粒度分布は、約20ミクロン以下の粒子が、式:
ppm=41.0×d
〔式中、ppmは、寸法約20ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約20ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないようなものである。
【0055】
望ましくは酸素除去粒子の粒度分布は、約10ミクロン以下の粒子が、式:
ppm=327.9×d
〔式中、ppmは、寸法約10ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約10ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないようなものである。
より望ましくは酸素除去粒子の粒度分布は、約10ミクロン以下の粒子が、式:
ppm=204.9×d
〔式中、ppmは、寸法約10ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約10ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないようなものである。
さらに望ましくは酸素除去粒子の粒度分布は、約10ミクロン以下の粒子が、式:
ppm=41.0×d
〔式中、ppmは、寸法約10ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約10ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないようなものである。
【0056】
好ましくは酸素除去粒子の粒度分布は、約5ミクロン以下の粒子が、式:
ppm=204.9×d
〔式中、ppmは、寸法約5ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約5ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないようなものである。
より好ましくは酸素除去粒子の粒度分布は、約5ミクロン以下の粒子が、式:
ppm=41.0×d
〔式中、ppmは、寸法約5ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約5ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないようなものである。
【0057】
本発明はまた、膜形成ポリエステルおよび粒状物を含み、その中で寸法約25ミクロン未満の粒子が、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないような粒度分布を粒状物が有する樹脂組成物を提供する。該粒状物は、酸素除去元素を含んでも、含まなくても良い。適当な粒状物は、セラミック、プラスチックおよび金属粒状物、モレキュラーシーブなどを含むが、これらに限定されない。
【0058】
粒子集団を準備し、好ましい寸法範囲内にある適切な数の粒子を含むように該集団の粒度分布を選択し、ポリマーの溶融相重合、重合後およびペレット化の前、ポリマーの固相重合および押出のプロセス工程1つまたはそれ以上の間で、該粒子集団をポリマーに添加して、ポリマーおよび粒子の混合物を形成し、ポリマーおよび粒子の混合物を使用して、少なくとも1つの壁を有する容器を形成することにより、多量の粒子を低ヘーズで容器壁に組み込むことができる。
上記のように粒子集団を、様々な技術により、容器壁の1つまたはそれ以上の集団占有領域に局在させることができる。この実施態様において集団占有領域は、ポリマーおよび粒子の混合物を含み、その組み組む方法はさらに、該混合物と追加のポリマーとを組み合せて、集団占有領域および少なくとも1つの他の領域を有する壁を形成する工程を含む。追加のポリマーは、除去剤が存在しない異なるポリマーまたは同じポリマーであり得る。
【0059】
本発明の低ヘーズを有する酸素除去樹脂を、ポリマーフィルム技術で典型的に使用されるあらゆる厚みの未延伸フィルムまたはシートにキャストすることができる。
好ましい実施態様においてフィルムは、少なくとも約0.5ミルの厚み、および好ましくは約10パーセント未満、より好ましくは約8パーセント未満、さらに好ましくは約5パーセント未満の透過ハンターヘーズ数を有する。酸素除去粒子または他の粒子を含まないポリエステル試料のヘーズ数よりも高いが、これらのヘーズ値は良好に、多くの商業用途のために許容できる値の範囲内にある。
【0060】
本発明の低ヘーズを有する酸素除去樹脂をボトルに延伸することができ、その中でそれぞれのボトルの側壁は、約9〜約35ミル、好ましくは約11〜約25ミル、より好ましくは約14〜約21ミルの厚みを有する。
好ましい実施態様においてそれぞれのボトルの側壁は、約14〜約21ミルの厚みを有し、該ボトルは、好ましくは約10パーセント未満、より好ましくは約8パーセント未満、さらに好ましくは約5パーセント未満のハンターヘーズ数を、最適のブローウィンドー条件で有する。酸素除去組成物の鉄または他の粒子を含まないポリエステル試料のヘーズ数よりも高いが、これらのヘーズ値は良好に、多くの商業用途のために許容できる値の範囲内にある。
【0061】
上記した最大の好ましい粒子濃度は、約1パーセント未満の結晶化度を有する未延伸フィルムのために定められた。一般にポリマー樹脂の結晶化度が上昇するにつれ、ヘーズは増加する。それゆえ、最大の好ましい粒子濃度は、より高い結晶化度を有するポリマー組成物中においてより低くなることは理解されるであろう。
本発明の実施を説明するために、以下で開示する一般的実験のセクションで記載するように、以下の実施例を作成し、試験した。しかしながら実施例は、本発明の範囲を限定するものと考慮されるべきではない。特許請求の範囲が、本発明を定める役割を果たす。
【実施例】
【0062】
一般的実験(GENERAL EXPERIMENTATION)
実施例1〜26の作成(Preparation of Examples Nos. 1-26)
PETコポリマー樹脂を、米国特許第5,612,423号(これを、ここで参照することにより完全に組み込む)の教示により製造した。様々な粒度を有する鉄粒子試料を得た。Pyron からの水素還元スポンジ鉄を実施例1〜10のために使用した。ISP Technologies から得たカルボニル鉄粉を実施例11〜26のために使用した。実施例3で使用した鉄粒子は、約25〜約38ミクロンの粒度範囲を有した。そのような試料を、例えば篩を使用して製造し得ることは理解されるであろう。鉄粒子を、二軸スクリュー押出機でメータドフィーダを使用することによりポリエステル樹脂に添加し、2.5質量%の鉄含有樹脂組成物を含有する樹脂マスターバッチを形成した。このマスターバッチを、ベース樹脂とブレンドして、所望の濃度を得た。ベース樹脂/鉄混合物を、減圧下325°F(163℃)で18時間乾燥した。乾燥樹脂を、Nissei ASB 50T Injection Blow-Molding (射出吹込成形)機の Novotec 乾燥ホッパーに移した。ホッパーを325°F(163℃)に加熱し、−40°F(−40℃)の露点のために設定した。
【0063】
二工程プロセスで、ボトル予備成形物を製造し、ボトルにブローした。最初に予備成形物を、Mini-jector または Nissei 機で製造した。次いでボトルを、その予備成形物から Cincinnati Milacron Reheat Blow Lab (RHB-L) 吹込成形機でブローした。予備成形物を、Mini-jector でサイクル時間45秒、射出時間15秒を使用し、リヤヒーター温度270℃、フロントヒーター温度275℃およびノズル加熱275℃で製造した。射出圧は約1000〜1500psigの間であった。Milacron RHB-L でのオーブン温度は約163〜約177℃であった。暴露時間は約31〜約52秒であった。
【0064】
ヘーズ測定を、薄くした延伸部分であるボトルの側壁を通して行った。これらの測定を瓶全体で行ったので、厚みは、実際上、2つの側壁を有する。IBM PS/2 モデル 50Z コンピューター、IBM Proprinter II ドットマトリックスプリンタ、類別検体ホルダー、緑色、灰色および白色較正タイル、並びに光トラップを備えた HunterLab ColorQUEST Sphere Spectrophotometer System(球体分光光度計システム)を使用した。HunterLab Spectrocolorimeter(分光比色計)積分球センサが、色および外観測定機である。ランプからの光を、積分球により拡散させ、(透過)または反射(反射率)のいずれかを通して、対象からレンズへ進行させた。レンズは光を集め、それを回折格子に向け、この回折格子はそれを、その成分波長に分散させる。分散光は、ケイ素ダイオードアレーで反射される。ダイオードからの信号は、増幅器を通ってコンバータに進み、データを生じさせるために処理される。ヘーズデータは、ソフトウェアにより提供される。それは、光透過率に対する拡散光透過率の100を掛けた計算比であり、「ヘーズ%」を生ずる(0%は透明物質であり、100%は不透明物質である)。透過率または反射率のいずれかのために製造される試料は、清浄であり、表面の引掻き傷または摩耗が無いものでなければならない。試料寸法は球体開口部のジオメトリに一致しなければならなず、透過率の場合、試料寸法は区画室の大きさに限定される。各試料は、4つの異なる箇所、例えばボトルの側壁または典型的なフィルム領域で試験される。
【0065】
Panametrics Magna-Mike 8000 Hall Effect Thickness Gauge(ホール効果厚みゲージ)を、ボトル側壁の厚みを測定するために使用した。小さい鋼球を試験物質の1つの面上におき、磁気プローブを下にする。球とプローブとの間の距離を、ホール効果センサにより測定する。とりわけ DPU-411 感熱プリンタ(タイプII)、リモートフートスイッチ、ターゲットボールキットおよび Standard 801PR Probe を備えた Magna-Mike 8000 を使用した。測定を2回行い、それを平均した。
鉄粒子濃度、鉄の平均粒度、並びに約11〜約13ミルの一定試料厚みおよび最適ブローウィンドー条件でのヘーズ値を、表1および2にまとめる。比較例1、6および11は、鉄粒子を含有しなかった。表1に報告する鉄粒子の粒度は、供給業者から提供された。表2の鉄粒子の粒度は、体積に基づく幾何平均として測定した。
【0066】
【表1】

【0067】
【表2】

【0068】
実施例27〜32の作成
実施例27〜32も、上記のように製造した延伸フィルム試料である。結果を表3に示す。実施例27〜29のために使用した鉄の種類は、体積に基づく幾何平均粒度約10.84ミクロンを有する未アニール電解鉄であった。実施例30〜32のために使用した鉄は、体積に基づく幾何平均粒度約18.61ミクロンを有する一酸化炭素還元スポンジ鉄であった。ポリマー質量ppmの鉄の部数が比較できるが、ポリマー1立方センチメートルあたりの粒子数は、粒度が減少すると増加し、膜厚1ミルあたりの透過ハンターヘーズも増加する。実施例27〜32について、ヘーズ測定をボトル側壁でのみ行い、全ボトルを通じて行わなかったことは注意すべきである。
【0069】
【表3】

【0070】
実施例33〜44の作成
未延伸樹脂中において様々な寸法の粒子の最適濃度を調べるために、フィルムを Haake ミキサーを使用することにより製造した。HiPERTUF 89010 コポリエステル樹脂2500.0グラムを、数個の1ガロン缶それぞれに秤り取り、減圧オーブン内でフル減圧下約100℃で一晩乾燥させた。減圧を、窒素で大気圧に戻した。適正量のカルボニル種の鉄粉(ISP Technologies により製造)を、窒素下でバイアル中に異なる所望濃度で秤り取った。供給業者により提供された鉄の公称粒度範囲は、約7〜約9ミクロンであった。この鉄粉についての体積に基づく幾何平均粒度は、約7.819ミクロンであった。鉄を、オーブンから熱樹脂を取り出す直前に樹脂に添加し、バイアルを封かんし、混合物をローラーミルで約5分間ブレンドした。
【0071】
ブレンドした混合物を、フィルム製造用 Haake Polylab 押出システムの供給ホッパーに添加した。樹脂を押出機内で溶融させ、フラットシートの形態にダイから押し出した。薄い未廷伸の実質的に非晶質のフィルムを、温度制御された三ロール磨きスタックを通して供給し、結晶化度を最小にするため急冷し、最終磨き面を得た。冷却フィルムをコアに巻き取った。一定の鉄濃度を有する典型的なフィルム試料の、測定した膜厚(ミル)、透過ハンターヘーズ(%)およびヘーズ(%)/ミルを、表4に示す。鉄濃度は、実施例33および34ではポリマー1立方センチメートルあたり粒子約0.9659×106個であり、実施例35〜37ではポリマー1立方センチメートルあたり粒子約2.8978×106個である。膜厚が増加するとヘーズが増加するが、膜厚1ミルあたりのヘーズは一定のままであることが分かる。
実施例38〜44では、膜厚を約11ミルで一定に維持し、ポリマー1立方センチメートルあたりの粒子数を変化させた。粒子濃度が増加すると、厚み1ミルあたりのヘーズが増加することが分かる。
【0072】
【表4】

【0073】
【表5】

【0074】
表1で示されるように、鉄の粒度が約25ミクロンより大きい場合、2500ppmの鉄レベルでさえ、10%未満のヘーズ値が得られる。鉄1250ppmおよびまた鉄2500ppmにおいて、平均粒度が約25ミクロン以下であった場合、即ち実施例2および7それぞれで、最大のヘーズ値が得られた。それにも関わらず、鉄の粒度が約25ミクロン以下である場合、10%未満のヘーズ値が、約12500ppmまでの鉄レベルで得られた。表2で示されるように、鉄の粒度が約9ミクロン以下である場合、10%未満のヘーズ値が約800ppmまでの鉄レベルで得られる。さらに鉄の粒度が約5ミクロン以下である場合、10%未満のヘーズ値が、約500ppmまでの鉄レベルで得られる。
【0075】
表3で示されるように、粒子集団がポリマー質量ppmの一定の部数である場合、ポリマー1立方センチメートルあたりの粒子数は、粒度が増加するにつれ減少する。表4で示されるように、全透過ハンターヘーズは、試料の厚みが増加するにつれ増加するが、厚み1ミルあたりのヘーズは、比較的一定のままである。表5で示されるように、容器壁1ミルあたり1.0%未満のハンターヘーズ値は、ポリマー1立方センチメートルあたり(6×107個の粒子÷T)〔式中、Tは、集団占有領域のミルの厚みである。〕までの粒子濃度で得られる。
【0076】
理解されるように本発明は、有効量の酸素除去粒子を含有し、許容できる色およびヘーズ特性を有する熱可塑性樹脂組成物を提供することにより、先行技術に伴う問題を克服する。得られる樹脂を、透明なボトル、フィルム並びに他の容器および包装材料を形成するために使用することができる。これらの物質は、有効に酸素を除去するために充分な量で酸素除去粒子を含み、酸素感受性物質のためにより長い貯蔵寿命を提供する。さらにこれらの物質は、許容できるヘーズ特性を有する。
【0077】
本発明のベストモードおよび好ましい実施態様を、特許法(the Patent Statutes)に従い示したが、本発明の範囲はそれに限定されず、むしろ添付した特許請求の範囲により定められる。従って本発明の範囲は、特許請求の範囲内にあるあらゆる修正および変形を包含する。
本発明の好適な実施態様には、以下のものが含まれる。
〔1〕 膜形成ポリエステル、および
分子酸素と反応することができる少なくとも1種の酸素除去元素を含む有効量の酸素除去粒子
を含み、その中で寸法約25ミクロン未満の粒子が存在するが、それが、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないような粒度分布を粒子が有する樹脂組成物。
〔2〕 ポリエステルが、直鎖ポリエステルまたは分枝ポリエステルを含む上記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔3〕 ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートコポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレートコポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートコポリマー、ポリトリメチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートコポリマーを含む上記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔4〕 酸素除去元素が、カルシウム、マグネシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、スズ、アルミニウム、アンチモン、ゲルマニウム、ケイ素、鉛、カドミウム、ロジウムまたはこれらの組合せを含む上記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔5〕 酸素除去元素が、鉄を含む上記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔6〕 酸素除去粒子の有効量が、樹脂の約50〜約2500質量ppmである上記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔7〕 酸素除去粒子が、約20〜約70ミクロンの粒度範囲を有する上記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔8〕 寸法約25ミクロン未満の粒子が、約0.97〜約2.44グラム毎立方センチメートルの見掛け密度を有する上記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔9〕 寸法約20ミクロン未満の粒子が、約0.97〜約2.44グラム毎立方センチメートルの見掛け密度を有し、樹脂の約800質量ppmの濃度を超えない上記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔10〕 酸素除去粒子が、1種またはそれ以上の反応増強剤で前処理されている上記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔11〕 該樹脂から製造されたボトルが、約10%またはそれ以下のハンターヘーズ値を有する上記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔12〕 膜形成ポリエステル、および
有効量の鉄粒子
を含み、その中で寸法約25ミクロン未満の粒子が存在するが、それが、樹脂の約1250質量ppmを超えないような粒度分布を鉄粒子が有する樹脂組成物。
〔13〕 ポリエステルが、直鎖ポリエステルまたは分枝ポリエステルを含む上記〔12〕に記載の樹脂組成物。
〔14〕 ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートコポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレートコポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートコポリマー、ポリトリメチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートコポリマーを含む上記〔12〕に記載の樹脂組成物。
〔15〕 鉄粒子の有効量が、樹脂の約50〜約2500質量ppmである上記〔12〕に記載の樹脂組成物。
〔16〕 鉄粒子が、約20〜約70ミクロンの粒度範囲を有する上記〔12〕に記載の樹脂組成物。
〔17〕 寸法約20ミクロン未満の粒子が、樹脂の約800質量ppmを超えない上記〔12〕に記載の樹脂組成物。
〔18〕 酸素除去粒子が、1種またはそれ以上の反応増強剤で前処理されている上記〔12〕に記載の樹脂組成物。
〔19〕 該樹脂から製造されたボトルが、約10%またはそれ以下のハンターヘーズ値を有する上記〔12〕に記載の樹脂組成物。
〔20〕 膜形成ポリエステルおよび樹脂の約50〜約2500質量ppmの鉄粒子を含み、その中で寸法約25ミクロン未満の鉄粒子濃度が、樹脂の約1250質量ppmを超えない樹脂組成物。
〔21〕 ポリエステルが、直鎖ポリエステルまたは分枝ポリエステルを含む上記〔20〕に記載の樹脂組成物。
〔22〕 ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートコポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレートコポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートコポリマー、ポリトリメチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートコポリマーを含む上記〔20〕に記載の樹脂組成物。
〔23〕 鉄粒子が、約20〜約70ミクロンの粒度範囲を有する上記〔20〕に記載の樹脂組成物。
〔24〕 寸法約20ミクロン未満の粒子が、樹脂の約500質量ppmを超えない上記〔20〕に記載の樹脂組成物。
〔25〕 酸素除去粒子が、1種またはそれ以上の反応増強剤で前処理されている上記〔20〕に記載の樹脂組成物。
〔26〕 該樹脂から製造されたボトルが、約11〜約16ミルの厚みに延伸されたときに、約10%またはそれ以下のハンターヘーズ値を有する上記〔20〕に記載の樹脂組成物。
〔27〕 低ヘーズを有する透明品の形成に使用するための、樹脂の約50〜約2500質量ppmの鉄粒子を含むポリエステル樹脂組成物であって、該透明品が、約10%またはそれ以下のハンターヘーズ値を有する樹脂組成物。
〔28〕 ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートコポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレートコポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートコポリマー、ポリトリメチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートコポリマーを含む上記〔27〕に記載の樹脂組成物。
〔29〕寸法約25ミクロン未満の粒子が、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないような粒度分布を鉄粒子が有する、上記〔27〕に記載の樹脂組成物。
〔30〕 有効量の酸素除去粒子を含む樹脂組成物から形成された物品であって、物品のハンターヘーズ値が約10%またはそれ以下である物品。
〔31〕 ボトルである上記〔30〕に記載の物品。
〔32〕 樹脂組成物が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートコポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレートコポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートコポリマー、ポリトリメチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートコポリマーを含む上記〔30〕に記載の物品。
〔33〕 物品のハンターヘーズ値が、約8%またはそれ以下である上記〔30〕に記載の物品。
〔34〕 分子酸素と反応することができる少なくとも1種の酸素除去元素を含む有効量の酸素除去粒子を準備する工程で、その中で寸法約25ミクロン未満の粒子が存在するが、それが、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないような粒度分布を粒子が有する工程;
ポリエステルの溶融相重合;
重合後およびペレット化の前;
ポリエステルの固相重合;および
押出
のプロセス工程1つまたはそれ以上の間に、該酸素除去粒子をポリエステル樹脂組成物に添加する工程
を含む、多量の酸素除去粒子を低ヘーズで組み込む膜形成ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
〔35〕 酸素除去粒子をポリエステル樹脂組成物に添加する工程が酸素除去樹脂のマスターバッチを製造し、該マスターバッチを追加の樹脂に添加する工程をさらに含む、上記〔34〕に記載の方法。
〔36〕 ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートコポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレートコポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートコポリマー、ポリトリメチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートコポリマーを含む上記〔34〕に記載の方法。
〔37〕 酸素除去粒子が、被酸化性形態のカルシウム、マグネシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、スズ、アルミニウム、アンチモン、ゲルマニウム、ケイ素、鉛、カドミウム、ロジウムまたはこれらの組合せを含む上記〔34〕に記載の方法。
〔38〕 酸素除去元素が、鉄を含む上記〔34〕または〔35〕に記載の方法。
〔39〕 酸素除去粒子の有効量が、樹脂の約50〜約2500質量ppmである上記〔34〕に記載の方法。
〔40〕 寸法約25ミクロン未満の粒子が、約0.97〜約2.44グラム毎立方センチメートルの見掛け密度を有する上記〔34〕に記載の方法。
〔41〕 寸法約20ミクロン未満の粒子が、約0.97〜約2.44グラム毎立方センチメートルの見掛け密度を有し、樹脂の約800質量ppmの濃度を超えない上記〔34〕に記載の方法。
〔42〕 酸素除去粒子が、1種またはそれ以上の反応増強剤で前処理されている上記〔34〕に記載の方法。
〔43〕 該樹脂から製造されたボトルが、約10%またはそれ以下のハンターヘーズ値を有する上記〔34〕に記載の方法。
〔44〕 膜形成ポリエステル、および
分子酸素と反応することができる酸素除去粒子を含む粒状物
を含み、その中で寸法約25ミクロン未満の粒子が存在するが、それが、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えないような粒度分布を粒状物が有する樹脂組成物。
〔45〕 少なくとも1つの壁を有し、壁は集団占有領域を含み、集団占有領域は、
膜形成ポリマー、および
有効量の酸素除去粒子を含む粒子集団
を含み、該集団の粒子数は、
ポリマー1立方センチメートルあたり(6×107個の粒子÷T)
〔式中、Tは、集団占有領域のミルの厚みである。〕
の濃度を超えず、該壁は、容器の壁1ミルあたり約1パーセントまでの透過ハンターヘーズを有する容器。
〔46〕 ポリマーが、ポリエステルを含む上記〔45〕に記載の容器。
〔47〕 ポリエステルが、直鎖ポリエステルを含む上記〔46〕に記載の容器。
〔48〕 ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートコポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレートコポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートコポリマー、ポリトリメチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートコポリマーを含む上記〔47〕に記載の容器。
〔49〕 ポリエステルが、1種またはそれ以上の多官能性コモノマーから製造されている上記〔45〕に記載の容器。
〔50〕 多官能性コモノマーが、ピロメリト酸二無水物およびペンタエリトリトールからなる群から選ばれている上記〔49〕に記載の容器。
〔51〕 酸素除去粒子の有効量が、ポリマーの少なくとも約50質量ppmである上記〔45〕に記載の容器。
〔52〕 酸素除去粒子が、カルシウム、マグネシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、スズ、アルミニウム、アンチモン、ゲルマニウム、ケイ素、鉛、カドミウム、ロジウムまたはこれらの組合せの少なくとも1つを含む上記〔45〕〜〔48〕のいずれかに記載の容器。
〔53〕 酸素除去粒子が、鉄を含む上記〔45〕〜〔48〕のいずれかに記載の容器。
〔54〕 酸素除去粒子が鉄を含み、酸素除去粒子が、樹脂の約50〜約12,000質量ppmの量で存在する上記〔45〕に記載の容器。
〔55〕 ポリマーが、強化剤、離型剤、はめ外し剤(denesting agent)、安定剤、結晶化助剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、触媒奪活剤、着色剤、核剤、アセトアルデヒド還元剤、再熱還元剤、フィラー、分枝形成剤、発泡剤および促進剤からなる群から選ばれる1種またはそれ以上の成分をさらに含む、上記〔45〕に記載の容器。
〔56〕 粒子集団が、反応増強粒子をさらに含む上記〔45〕に記載の容器。
〔57〕 反応増強粒子が、吸湿(hydroscopic)物質、電解質酸性化剤、非電解質酸性化剤、金属ハロゲン化物、金属硫酸塩、金属硫酸水素塩またはこれらの混合物を含む上記〔56〕に記載の容器。
〔58〕 酸素除去粒子が、少なくとも1種の反応増強剤で前処理されている上記〔45〕に記載の容器。
〔59〕 約11〜約25ミルの側壁厚みおよび約10%またはそれ以下のハンターヘーズ値を有する延伸ボトルである、上記〔45〕〜〔48〕のいずれかに記載の容器。
〔60〕 集団占有領域が、容器壁の積層を構成する上記〔45〕に記載の容器。
〔61〕 集団占有領域が、容器壁の同時押出層を構成する上記〔45〕に記載の容器。
〔62〕 集団占有領域の厚みが、容器壁の厚みと等しい上記〔45〕に記載の容器。
〔63〕 集団占有領域の厚みが、容器壁の厚みより薄い上記〔45〕に記載の容器。
〔64〕 トレーである上記〔45〕に記載の容器。
〔65〕 膜形成ポリエステル、および
分子酸素と反応することができる少なくとも1種の酸素除去元素を含む有効量の酸素除去粒子
を含み、その中で、約25〜約38ミクロンの寸法範囲内の粒子が存在し、および約38〜約45ミクロンの寸法範囲内の粒子が存在するような粒度分布を粒子が有し、並びに寸法約25ミクロン未満の粒子が、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えない樹脂組成物。
〔66〕 膜形成ポリエステル、および
分子酸素と反応することができる少なくとも1種の酸素除去元素を含む有効量の酸素除去粒子
を含み、その中で、約38〜約45ミクロンの寸法範囲内の粒子が存在し、および約45〜約75ミクロンの寸法範囲内の粒子が存在するような粒度分布を粒子が有し、並びに寸法約25ミクロン未満の粒子が、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えない樹脂組成物。
〔67〕 膜形成ポリエステル、および
分子酸素と反応することができる少なくとも1種の酸素除去元素を含む有効量の酸素除去粒子
を含み、その中で、約25〜約38ミクロンの寸法範囲内の粒子が存在し、および約38〜約75ミクロンの寸法範囲内の粒子が存在するような粒度分布を粒子が有し、並びに寸法約25ミクロン未満の粒子が、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えない樹脂組成物。
〔68〕 膜形成ポリエステル、および
分子酸素と反応することができる少なくとも1種の酸素除去元素を含む有効量の酸素除去粒子
を含み、その中で、約25〜約45ミクロンの寸法範囲内の粒子が存在し、および約45〜約75ミクロンの寸法範囲内の粒子が存在するような粒度分布を粒子が有し、並びに寸法約25ミクロン未満の粒子が、式:
ppm=512.3×d
〔式中、ppmは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、質量ppmの概算濃度であり、dは、寸法約25ミクロン未満の粒子の、グラム毎立方センチメートルの見掛け密度である。〕
により定められる濃度を超えない樹脂組成物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの壁を有し、壁は集団占有領域を含み、集団占有領域は、
膜形成ポリマー、および
有効量の酸素除去粒子を含む粒子集団
を含み、該集団の粒子数は、
ポリマー1立方センチメートルあたり(6×107個の粒子÷T)
〔式中、Tは、集団占有領域のミルの厚みである。〕
の濃度を超えず、該壁は、容器の壁1ミルあたり約1パーセントまでの透過ハンターヘーズを有する容器。
【請求項2】
ポリマーが、ポリエステルを含む請求項1に記載の容器。
【請求項3】
ポリエステルが、直鎖ポリエステルを含む請求項2に記載の容器。
【請求項4】
ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートコポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレートコポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートコポリマー、ポリトリメチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートコポリマーを含む請求項3に記載の容器。
【請求項5】
ポリエステルが、1種またはそれ以上の多官能性コモノマーから製造されている請求項1に記載の容器。
【請求項6】
多官能性コモノマーが、ピロメリト酸二無水物およびペンタエリトリトールからなる群から選ばれている請求項5に記載の容器。
【請求項7】
酸素除去粒子の有効量が、ポリマーの少なくとも約50質量ppmである請求項1に記載の容器。
【請求項8】
酸素除去粒子が、カルシウム、マグネシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、スズ、アルミニウム、アンチモン、ゲルマニウム、ケイ素、鉛、カドミウム、ロジウムまたはこれらの組合せの少なくとも1つを含む請求項1〜4のいずれかに記載の容器。
【請求項9】
酸素除去粒子が、鉄を含む請求項1〜4のいずれかに記載の容器。
【請求項10】
酸素除去粒子が鉄を含み、酸素除去粒子が、樹脂の約50〜約12,000質量ppmの量で存在する請求項1に記載の容器。
【請求項11】
ポリマーが、強化剤、離型剤、はめ外し剤(denesting agent)、安定剤、結晶化助剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、触媒奪活剤、着色剤、核剤、アセトアルデヒド還元剤、再熱還元剤、フィラー、分枝形成剤、発泡剤および促進剤からなる群から選ばれる1種またはそれ以上の成分をさらに含む、請求項1に記載の容器。
【請求項12】
粒子集団が、反応増強粒子をさらに含む請求項1に記載の容器。
【請求項13】
反応増強粒子が、吸湿(hydroscopic)物質、電解質酸性化剤、非電解質酸性化剤、金属ハロゲン化物、金属硫酸塩、金属硫酸水素塩またはこれらの混合物を含む請求項12に記載の容器。
【請求項14】
酸素除去粒子が、少なくとも1種の反応増強剤で前処理されている請求項1に記載の容器。
【請求項15】
約11〜約25ミルの側壁厚みおよび約10%またはそれ以下のハンターヘーズ値を有する延伸ボトルである、請求項1〜4のいずれかに記載の容器。
【請求項16】
集団占有領域が、容器壁の積層を構成する請求項1に記載の容器。
【請求項17】
集団占有領域が、容器壁の同時押出層を構成する請求項1に記載の容器。
【請求項18】
集団占有領域の厚みが、容器壁の厚みと等しい請求項1に記載の容器。
【請求項19】
集団占有領域の厚みが、容器壁の厚みより薄い請求項1に記載の容器。
【請求項20】
トレーである請求項1に記載の容器。

【公開番号】特開2008−156000(P2008−156000A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−43(P2008−43)
【出願日】平成20年1月4日(2008.1.4)
【分割の表示】特願2003−515583(P2003−515583)の分割
【原出願日】平成14年7月25日(2002.7.25)
【出願人】(502214480)エンメ エ ジ・ポリメリ・イタリア・ソチエタ・ペル・アツィオーニ (16)
【Fターム(参考)】