説明

鋼材の冷却装置および冷却方法

【課題】鋼材に冷却水を供給する場合において、鋼材を高冷却速度で均一にかつ安定して冷却することができる鋼材の冷却装置および冷却方法を提供する。
【解決手段】棒状冷却水が鋼板10に衝突する直噴部40の位置が碁盤目状に配置されているとともに、鋼板搬送方向において対応する位置にある直噴部同士を結ぶ直線が鋼板搬送方向に対して所定角度φだけ傾いている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼材の冷却装置およびそれを用いた鋼材の冷却方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
熱間圧延により鋼材を製造するプロセスでは、圧延温度を制御するのに冷却水を供給したり、空冷を行ったりするのが一般的であるが、近年、冷却水を噴射し、高い冷却速度を得て組織を微細化し、鋼材の強度を上げる技術の開発が盛んである。
【0003】
例えば、鋼材の上面冷却として、ローラーテーブル直上において鋼材幅方向に所定の間隔で複数設けられた円管状のラミナー冷却ノズルによって、ラミナー冷却水群(棒状冷却水群)を注水している。一方、鋼材の下面冷却として、ローラーテーブル間に設けられたスプレーノズルによって、冷却水を噴射している。
【0004】
その際に、棒状冷却水群による冷却の場合、噴射された棒状冷却水が鋼材に直接衝突する部分(直噴部)の冷却能は、鋼材に衝突した後の冷却水が鋼材上を流れる部分(流水部)や鋼材上を流れる冷却水が干渉しあう部分(干渉部)の冷却能に比べて高いので、この直噴部と流水部および干渉部の位置に対応して冷却むらが生じる。この冷却むらを低減させる方法の一つとして、鋼材に衝突した後の冷却水(流動水)同士が衝突してできる干渉流が形成する領域(干渉部)の形状を制御する(例えば、六角形とする)ものがある。
【0005】
例えば、特許文献1には、幅方向に等間隔にノズルを配置したヘッダを、テーブルローラ間の搬送方向に複数個(碁盤目状や千鳥状に)設置し、鋼材を幅方向に均一冷却する方法が提案されている。
【0006】
また、特許文献2には、搬送中の鋼材を柱状噴流群(棒状冷却水群)によってローラーテーブル上で冷却する方法において、鋼材に対して直角に設けた複数のノズルを、鋼材幅方向のノズルピッチがノズル口径の3〜10倍の長さで、鋼材搬送方向のノズルピッチが鋼材幅方向のノズルピッチ以下となるように、一定間隔の千鳥状に配置する方法が提案されている。
【特許文献1】特開平7−214136号公報
【特許文献2】特開平10−263669号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般的に、干渉部(干渉流)の形状を六角形とすることが好ましいことは、以下に示すように幾何学的事実から証明されており、公知である。
【0008】
すなわち、同一形状を隙間無く敷き詰められる形は、三角形、四角形、六角形であり、また、形をつくる辺の総長が同じ場合、囲まれる面積は多角形の角が多くなるほど大きくなり、円が最大であるという幾何学的事実から、構造を六角形にすることが好適であることは周知の事実である。例えば、このような構造は自然界では、ハチの巣、昆虫の目などにあり、人工物では、建築物、自動車・航空機の翼の内部や床や側壁、荷物棚、パーテーション、ヨット、スキー、天体望遠鏡の基盤、各種フィルター、CCDカメラのセンサ部分などにも応用されている。
【0009】
しかしながら、前記特許文献1、2に記載の技術では、単にノズル配列を碁盤目状や千鳥状に配列して、干渉部の形状を所定の形状(例えば、六角形)にしただけであり、冷却むらを充分に解消することができず、冷却の均一性の確保については大きな問題がある。
【0010】
すなわち、前記特許文献1の技術では、ノズルの半ピッチ間隔で幅方向に温度むらが発生し、特許文献2の技術では、ノズルの1/4ピッチ間隔で幅方向に温度むらが発生する。
【0011】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、鋼材に冷却水を供給する場合において、鋼材を高冷却速度で均一にかつ安定して冷却することができる鋼材の冷却装置および冷却方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有する。
【0013】
[1]棒状冷却水を噴射するノズル群を有する鋼材の冷却装置において、それぞれのノズルから噴射された棒状冷却水が鋼板に衝突する直噴部の位置が規則的に配置されているとともに、その規則的な配置のもとで鋼板搬送方向において対応する位置にある直噴部同士を結ぶ直線が鋼板搬送方向に対して所定角度だけ傾いていることを特徴とする鋼材の冷却装置。
【0014】
[2]前記直噴部の規則的な配置は、碁盤目状または千鳥状であることを特徴とする前記[1]に記載の鋼材の冷却装置。
【0015】
[3]棒状冷却水を噴射するノズル群を用いた鋼材の冷却方法において、それぞれのノズルから噴射された棒状冷却水が鋼板に衝突する直噴部の位置が規則的に配置されるとともに、その規則的な配置のもとで鋼板搬送方向において対応する位置にある直噴部同士を結ぶ直線が鋼板搬送方向に対して所定角度だけ傾くようにすることを特徴とする鋼材の冷却方法。
【0016】
[4]前記直噴部の規則的な配置は、碁盤目状または千鳥状であることを特徴とする前記[3]に記載の鋼材の冷却方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明を用いることにより、鋼材を目標温度まで高冷却速度で均一にかつ安定して冷却することができる。その結果、品質の高い鋼材を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の一実施形態に係る鋼板の冷却装置について説明する。なお、本発明は厚板や形鋼や鋼管など鋼材全般に適用できるが、以下鋼板を例にとって説明する。
【0019】
図1、図2は、本発明の一実施形態における鋼板の冷却装置の説明図である。
【0020】
この実施形態に係る冷却装置は、鋼板の熱間圧延ライン上に設置される通過式の冷却装置であり、図1に示す冷却ユニット20または図2に示す冷却ユニット30を1個または複数個備えている。
【0021】
そして、図1に示す冷却ユニット20は、鋼板10上面の向けて棒状冷却水23を噴射するために、鋼板10の上面側に設置された上ヘッダ21と、上ヘッダ21に取り付けられた上ノズル22と、鋼板10上面の滞留水24の水切りを行うための水切りロール25とを備えているとともに、鋼板10を搬送するテーブルローラ(図示せず)の間から鋼板10下面の向けて棒状冷却水28を噴射するために、鋼板10の下面側に設置された下ヘッダ26と、下ヘッダ26に取り付けられた下ノズル28を備えている。
【0022】
ここで、上ノズル22は円管ノズルであり、鋼板の全幅に棒状冷却水を供給できるように取り付けられており、そのノズル列が鋼板搬送方向に複数列(ここでは、6列)配置されている。なお、鋼板搬送方向の噴射角度θは90°である。
【0023】
また、下ノズル27も、上ノズル22と同様に、円管ノズルであり、鋼板の全幅に棒状冷却水を供給できるように取り付けられており、そのノズル列が鋼板搬送方向に複数列(ここでは、6列)配置されている。なお、鋼板搬送方向の噴射角度θは90°である。
【0024】
そして、この実施形態においては、図3、図4に示すように、円管ノズルから噴射された棒状冷却水が鋼板10に衝突する直噴部40の位置が規則的に配置されているとともに、その規則的な配置のもとで鋼板搬送方向において対応する位置にある直噴部同士を結ぶ直線が鋼板搬送方向に対して所定角度φだけ傾いている。
【0025】
すなわち、図3においては、直噴部40が碁盤目状に配置されている(すなわち、碁盤目状の仮想交点に直噴部40が配置されている)とともに、鋼板搬送方向において対応する位置にある直噴部同士を結ぶ直線(図3中のA線)が鋼板搬送方向(図3中のX線)に対して所定角度φ(例えば、2.4°)だけ傾いている。言い換えれば、直噴部40が碁盤目状に配置されたものを、鋼板面内で所定角度φだけ回転させたものである。
【0026】
また、図4においては、直噴部40が千鳥状に配置されている(すなわち、直噴部40を碁盤目状に配置したものから、一列置きに直噴部40を鋼板幅方向にその間隔の1/2ずらして配置している)とともに、鋼板搬送方向において対応する位置にある直噴部同士を結ぶ直線(図4中のA線)が鋼板搬送方向(図4中のX線)に対して所定角度φ(例えば、1.2°)だけ傾いている。言い換えれば、直噴部40が千鳥状に配置されたものを、鋼板面内で所定角度φだけ回転させたものである。
【0027】
直噴部40を上記のように配置することによって、流水部や干渉部に比べて冷却能が高い直噴部40の鋼板幅方向位置が鋼板搬送方向で列ごとに少しずつずれるようになるので、単に碁盤目状や千鳥状に配列することによって、直噴部40の鋼板幅方向位置が鋼板搬送方向で固定されている場合よりも、鋼板の冷却むらを大幅に低減させることができる。
【0028】
なお、冷却域において、鋼板幅方向、鋼板長手方向で同じ回数の直噴部が生じるようにするために、傾斜角φは以下のようにすることが好ましい。
【0029】
φ=n×sin−1(tanη/(M・N))
ここで、nは整数、Mは配置パターンによって定まる値(碁盤目状配置ならM=1、千鳥状配置ならM=2)、Nは鋼板搬送方向で対応する位置にある直噴部同士を結ぶ直線上(図3、図4中のA線上)にある直噴部の個数、ηは斜め隣同士の直噴部同士を結んだ直線(図3、図4中のB線)が鋼板搬送方向となす角度である。
【0030】
そして、その際に、干渉部(干渉流)の形状が三角形、四角形、六角形となるようにノズル群を設置することが好ましく、六角形となるように設置することはさらに好ましい。
【0031】
なお、傾斜角φ回転させることよって生じる鋼板幅方向の冷却開始位置または冷却終了位置のずれは、鋼板搬送方向の上流側および下流側のノズル位置を規則配置に従って、適宜調整してできるだけ揃えることが好ましい。
【0032】
ちなみに、この実施形態においては、直噴部の間隔が広くなると、直噴部と流水部や干渉部との冷却能力の差が大きくなるが、鋼板を通過させながら冷却しているので、冷却域全体を通してみれば、鋼板各部は冷却能力の弱い部分と強い部分を同じように通過するため、均一冷却にはなんら問題はない。
【0033】
ただし、鋼板を停止させて冷却する場合には、直噴部の間隔が広くなると冷却むらが生じるため、直噴部の間隔を調整することが好ましい。具体的には、直噴部における冷却水の径Dkに対し、直噴部の間隔Pを10Dk以下とすれば均一に冷却可能である。
【0034】
ちなみに、冷却媒体(例えば冷却水)によって鋼板の冷却を行うに際して、冷却を確実に行うためには鋼板まで冷却水を確実に到達させ、衝突させる必要がある。そのためには、鋼板表面の滞流水の水膜を破って鋼板まで新鮮な冷却水を到達させなければならず、スプレーノズルから噴射された液滴群のような貫通力の弱い冷却水流ではなく、板状のラミナー水でもなく、水道の蛇口から連続的に流れ出るものと同様の柱状のラミナー流(棒状冷却水)である必要がある。なお、従来使われている円管ラミナーノズルによるラミナー流は、自由落下流であるので、滞留水膜があると鋼板まで冷却水が到着しにくい上に、滞流水がある場合とない場合で冷却能力に違いが生じる。
【0035】
したがって、円管ノズルから噴射された棒状冷却水が鋼板に衝突する位置(直噴部)での冷却水の径Dkは、ノズル先端の内径Dの2倍よりも小さいことが好ましい(すなわち、Dk<2D)。直噴部(衝突点)での冷却水の径Dkがそれより大きくなると、鋼板到達時の冷却水はあたかもスプレーノズルから噴射された液滴群のような貫通力の弱い冷却水流にしかならないためである。
【0036】
さらに、10m/s以上の速度で冷却水を噴射すると、(特に鋼板上面において)鋼板面上の滞留水の水膜を破って鋼板まで新鮮な冷却水を到達させ得る。すなわち、熱間圧延した鋼板を冷却する冷却装置において、水量密度が4m/mmim以上になると、噴射する冷却水が鋼板上に滞留する滞留水の水膜を突き破って均一冷却するためには、噴射する冷却水の速度Vが10m/s以上であることが好ましい。
【0037】
なお、上ノズル22および下ノズル27の内径Dは特に規定しないが、ノズルが詰まりにくく、かつ冷却水の噴射速度を確保するためには、上ノズル22および下ノズル27の内径Dは3〜8mmの範囲内であることが好ましい。
【0038】
ちなみに、鋼板の上面側と下面側を同じように冷却しないと鋼板の曲がりや反りが発生し、製品直行率が低下する可能性があるので、鋼板の上面側と下面側に対する冷却能力を同一にする必要があるが、冷却能力が同一であれば、上ヘッダ21と下ヘッダ26は同じものでもよいし異なっていてもよい。また、上ノズル22と下ノズル27についてもノズルの内径が異なっていてもよい。
【0039】
一方、図2に示す冷却ユニット30は、鋼板10上面の向けて棒状冷却水33を噴射するために、鋼板10の上面側で鋼板搬送方向に互いに対向するように設置された一対の上ヘッダ31と、それぞれの上ヘッダ31に取り付けられた上ノズル32とを備えているとともに、鋼板10下面の向けて棒状冷却水38を噴射するために、鋼板10の下面側に設置された下ヘッダ36と、下ヘッダ36に取り付けられた下ノズル38を備えている。
【0040】
ここで、上ノズル32の噴射角度θは、特に規定しないが、30°〜90°とするのが好ましい。噴射角度が30°より小さいと、棒状冷却水33の鉛直方向速度成分が小さくなって、鋼板10への衝突が弱くなり、冷却むらが生じるからである。
【0041】
また、対向する上ヘッダの間に中間ヘッダを設け、対向するヘッダ間の冷却能力を大きくすることも可能であり、その数はいくつであってもよい。
【0042】
なお、その他の点については、前述の冷却ユニット20と同様である。
【0043】
そして、上記のような冷却ユニット20あるいは冷却ユニット30を備えた冷却装置を厚鋼板や薄鋼飯の熱間圧延ラインに設置することによって、鋼板を目標温度まで高一冷却速度で均一にかつ安定に冷やすことができ、その結果、品質の高い鋼板を製造することができるようになる。
【0044】
また、本発明の冷却装置を形鋼や鋼管などの鋼材の冷却に使用できることはいうまでもない。
【実施例1】
【0045】
本発明の実施例を以下に述べる。
【0046】
図5は、本発明の実施例に用いた厚鋼板の熱間圧延ラインと、そこでの搬送パターンを示す図である。
【0047】
この厚鋼板の熱間圧延ラインは、加熱炉11、可逆式圧延機12、ホットレベラ13、冷却装置14を備えており、仕上圧延後に加速冷却を行うようになっている。ここでは、加熱炉11から抽出されたスラブを可逆式圧延機12によって、粗圧延、仕上圧延を行って板厚を12mmとした後に、ホットレベラ13を通し、冷却装置14において1m/sの搬送速度で温度降下量150℃の加速冷却を行った。
【0048】
そして、本発明例1として、図1に示した冷却ユニット20を冷却装置14に4ユニット設置して冷却を行った。その際、直噴部40は図3に示した配置とし、ノズル径D=3mm、直噴部間隔P=30mm、傾斜角φ=2.4°、直噴部個数N=24個、棒状冷却水の噴射速度V=10m/sとした。
【0049】
また、本発明例2として、図1に示す冷却ユニット20を冷却装置14に4ユニット設置して冷却を行った。その際、直噴部40は図4に示した配置とし、ノズル径D=3mm、直噴部間隔P=30mm、傾斜角φ=1.2°、直噴部個数N=24個、棒状冷却水の噴射速度V=10m/sとした。
【0050】
また、本発明例3として、図2に示す冷却ユニット30を冷却装置14に4ユニット設置して冷却を行った。その際、直噴部40は図3に示した配置とし、ノズル径D=3mm、直噴部間隔P=30mm、傾斜角φ=2.4°、直噴部個数N=24個、棒状冷却水の噴射角度θ=90°、噴射速度V=10m/sとした。
【0051】
また、本発明例4として、図2に示す冷却ユニット30を冷却装置14に4ユニット設置して冷却を行った。その際、直噴部40は図3に示した配置とし、ノズル径D=3mm、直噴部間隔P=30mm、傾斜角φ=1.2°、直噴部個数N=24個とし、棒状冷却水の噴射角度θ=90°、噴射速度V=10m/sとした。
【0052】
これに対して、比較例1、2、3、4として、それぞれ本発明例1、2、3、4と他の条件は同じだが、傾斜角φがない条件(すなわち、φ=0)で鋼板の冷却を行った。
【0053】
そして、それぞれの場合において、冷却後に、放射温度計を用いて鋼板幅方向温度を連続的に測定して、鋼板上面の温度分布を調べた。鋼板の最先端、最尾端、幅方向板端部を除く定常部での温度のばらつき(最高温度と最低温度の差)を比較した。温度ばらつきの大小は引張強度など製品の機械的性質のばらつきとほぼ対応した。
【0054】
その結果、本発明例1〜4では温度ばらつき(標準偏差3σ)は20℃と空冷での温度ばらつき20℃と同程度であり、冷却による温度むら(冷却むら)はなかった。その結果、製品の強度ばらつきの小さい品質の高い鋼板を製造することができた。
【0055】
一方、比較例1、3では、直噴部と直噴部の間に15mm間隔の筋状の温度むらが生じ、標準偏差3σで48℃の温度ばらつきとなった。また、比較例2、4では13mm間隔で筋状の温度むらが生じ、標準偏差3σで37℃の温度ばらつきとなった。そして、比較例1〜4では鋼板幅方向の筋状の温度むらに対応して、製品の強度ばらつきが大きかった。
【0056】
上記の結果により、本発明の有効性が確認された。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態における冷却装置の説明図である。
【図2】本発明の一実施形態における冷却装置の説明図である。
【図3】本発明の一実施形態における直噴部配置の一例を示した図である。
【図4】本発明の一実施形態における直噴部配置の他の例を示した図である。
【図5】本発明の実施例における厚鋼板の熱間圧延ラインと搬送パターンの説明図である。
【符号の説明】
【0058】
11 加熱炉
12 圧延機
13 ホットレベラ
14 冷却装置
20 冷却ユニット
21 上ヘッダ
22 円管ノズル
23 棒状冷却水
24 滞留水
25 水切りロール
26 下ヘッダ
27 円管ノズル
28 棒状冷却水
30 冷却ユニット
31 上ヘッダ
32 円管ノズル
33 棒状冷却水
34 滞留水
36 下ヘッダ
37 円管ノズル
38 棒状冷却水
40 直噴部(衝突点)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状冷却水を噴射するノズル群を有する鋼材の冷却装置において、それぞれのノズルから噴射された棒状冷却水が鋼板に衝突する直噴部の位置が規則的に配置されているとともに、その規則的な配置のもとで鋼板搬送方向において対応する位置にある直噴部同士を結ぶ直線が鋼板搬送方向に対して所定角度だけ傾いていることを特徴とする鋼材の冷却装置。
【請求項2】
前記直噴部の規則的な配置は、碁盤目状または千鳥状であることを特徴とする請求項1に記載の鋼材の冷却装置。
【請求項3】
棒状冷却水を噴射するノズル群を用いた鋼材の冷却方法において、それぞれのノズルから噴射された棒状冷却水が鋼板に衝突する直噴部の位置が規則的に配置されるとともに、その規則的な配置のもとで鋼板搬送方向において対応する位置にある直噴部同士を結ぶ直線が鋼板搬送方向に対して所定角度だけ傾くようにすることを特徴とする鋼材の冷却方法。
【請求項4】
前記直噴部の規則的な配置は、碁盤目状または千鳥状であることを特徴とする請求項3に記載の鋼材の冷却方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−212943(P2008−212943A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−49674(P2007−49674)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】