説明

障害物回避支援装置

【課題】車両の進路上に検出した障害物との接触の危険性が高いときに、障害物を操舵によって回避することができる可能性を向上させる障害物回避支援装置を提供する。
【解決手段】障害物検出手段101は、車両の進路上にある障害物を検出する。判断手段102は、障害物検出手段101が検出した障害物の位置に応じて、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正するか否かを判断する。制動力配分補正手段103は、判断手段102が車輪の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断した場合、制動力の配分を前輪から後輪よりに補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載される障害物回避支援装置に関し、より特定的には、車両の進路上に検出した障害物との接触の危険性が高いときに、操舵の応答性を高めることができる障害物回避支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、運転者が障害物を回避するための操作を支援する障害物回避支援装置が車両に搭載されている。例えば、車両が障害物に衝突する直前になると、自動的に車両の制動力を高める障害物回避支援装置がある。ただし、車両の制動距離は、実際の路面状況等によって大きく異なり、制動力を高めただけでは障害物を回避できない可能性がある。そこで、特許文献1には、自動的に車両の制動力を高めている最中、すなわち自動制動中に、運転者がステアリングを操作したときにだけ、各車輪の制動力を個別に制御してヨーモーメントを発生させ、運転者のステアリング操作をアシストする障害物回避支援装置が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、上述した従来の障害物回避支援装置において、前方に障害物を回避可能なスペースがあったときにだけ、運転者のステアリング操作をアシストする障害物回避支援装置が開示されている。図6は、特許文献2に記載の従来の障害物回避支援装置の動作の一例を示すフローチャートである。図6を参照して、特許文献2に記載の従来の障害物回避支援装置は、自動制動中に、運転者がステアリングを操作し、かつ前方に回避スペースが有ったときにだけ、各車輪の制動力を個別に制御してヨーモーメントを発生させ、運転者のステアリング操作をアシストする。これによって、特許文献2に記載の従来の障害物回避支援装置は、自動的に制動力を高めることによる障害物の回避と、運転者のステアリング操作をアシストすることによる障害物の回避とを両立させていた。
【特許文献1】特開平7−21500号公報
【特許文献2】特開平11−348799号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の従来の障害物回避支援装置は、自動制動中に、各車輪の制動力を個別に制御してヨーモーメントを発生させることで運転者のステアリング操作のアシストを実行すると、車両全体としての制動力が抑制されると共に、操舵の安定性が損なわれるという問題点があった。すなわち、自動制動中に、運転者のステアリング操作のアシストを実行すると、かえって運転者の安全性が損なわれる可能性があった。また、運転者の安全性が損なわれる可能性があったので、運転者のステアリング操作のアシストは、車両と障害物との距離が短いために、車両の制動力を高めるだけでは、障害物への衝突の回避が不可能である場合に限ってしか実行できなかった。そのため、障害物への衝突までのわずかな時間では、運転者のステアリング操作を正しくアシストできない可能性もあった。
【0005】
また、特許文献2に記載の従来の障害物回避支援装置にしても、自動制動中に、前方に障害物を回避可能なスペースがあったときにだけ、運転者のステアリング操作のアシストを実行するという制限を設けて、必要がない場合の運転者のステアリング操作のアシストを実行する頻度を減らしているに過ぎなかった。そのため、上述した問題点を解消しているとはいえなかった。
【0006】
それ故に、本発明の目的は、上記従来の課題を解決するものであり、車両の進路上に検出された障害物との接触の危険性が高いときに、車両全体の制動力を保ったまま、操舵の安定性を損うことなく、操舵の応答性を高めることができる障害物回避支援装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、車両に搭載される障害物回避支援装置に向けられている。そして、上記目的を達成するために、本発明の障害物回避支援装置は、車両の進路上にある障害物を検出する障害物検出手段と、障害物検出手段が検出した障害物の位置に応じて、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正するか否かを判断する判断手段と、判断手段が車輪の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断した場合、制動力の配分を前輪から後輪よりに補正する制動力配分補正手段とを備える。
【0008】
判断手段は、障害物検出手段が検出した障害物の位置までの距離と車両の速度とに基づいて、車両が障害物に接触するまでの予測時間を算出し、当該算出した予想時間が所定の時間閾値よりも短い場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断する。
【0009】
所定の時間閾値は、少なくとも操舵によって障害物との接触を回避することが不可能であると想定される時間よりも長めに設定される。
【0010】
好ましくは、車両が障害物に接触する直前の所定時間前に、自動的に制動力を高めるシステムが車両に搭載されている場合、所定の時間閾値は、直前の所定時間よりも長めに設定される。
【0011】
また、判断手段は、車両が障害物に接触するまでの予測時間が、所定の時間閾値よりも短く、かつ直前の所定時間より長い場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断してもよい。
【0012】
判断手段は、車両が障害物に接触するまでの予測時間が、所定の時間閾値よりも短い場合に、さらにブレーキ操作が行なわれるか否かを判断し、ブレーキ操作が行なわれた場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断してもよい。
【0013】
好ましくは、判断手段は、ブレーキ操作が終了したときに、補正した制動力の配分を元に戻すと判断する。
【0014】
また、判断手段は、障害物検出手段が検出した障害物の位置までの距離が、所定の距離閾値よりも短い場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断してもよい。
【0015】
所定の距離閾値は、少なくとも操舵によって障害物との接触を回避することが不可能であると想定される障害物までの距離よりも長めに設定される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の障害物回避支援装置によれば、車両の進路上に検出された障害物との接触の危険性が高いときに、車両の制動力の配分を前輪から後輪よりに補正することで、操舵の応答性を高めることができる。これによって、障害物回避支援装置は、車両全体の制動力を保ったまま、操舵の安定性を損うことなく、操舵によって障害物を回避できる可能性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係る障害物回避支援装置の構成の一例を示すブロック図である。図1において、本発明の障害物回避支援装置は、障害物検出手段101、判断手段102、及び制動力配分補正手段103を備える。障害物検出手段101は、車両の進路上にある障害物を検出する。車両の進路上にある障害物を検出する動作は、車両に障害物が接触する直前に自動的に制動力を高めるシステム(例えば、ブレーキアシストシステム)等で従来から実施されているので、詳細な説明は省略する。障害物検出手段101は、例えば、車両に搭載されるレーダ装置や、監視カメラ等を利用することで実現可能である。
【0018】
判断手段102は、障害物検出手段101が車両の進路上に障害物を検出した場合に、障害物の位置に応じて、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正するか否かを判断する。判断手段102は、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正するか否かを判断するときに、どのような判断方法を用いてもよいものとする。図2Aは、判断手段102による時間を用いた第1の判断方法について説明する図である。図2Aを参照して、判断手段102は、障害物の位置に応じて、車両が障害物に接触するまでの予測時間TTCが、所定の時間閾値T1よりも短い場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断する。ここで、車両が障害物に接触するまでの予測時間TTCは、車両の位置から障害物までの距離と、車両の速度とを用いて算出可能である。
【0019】
所定の時間閾値T1は、少なくとも操舵によって障害物との接触を回避することが不可能であると想定される時間よりも長めに設定される。例えば、操舵によって障害物との接触を回避することが不可能であると想定される時間が0.5秒であるとすると、所定の時間閾値T1は、0.5秒よりも長めに設定される。また、所定の時間閾値T1は、車両の速度等に応じて任意に変更可能である。例えば、車両の速度が時速60キロ(約16.7m/秒)のときは、所定の時間閾値T1を1秒に設定し、車両の速度が時速30キロ(約8.3m/秒)のときは、より短い時間でも操舵によって障害物との接触を回避することが可能であるとして、所定の時間閾値T1を0.5秒に設定してもよい。また、天候や路面の状況等に応じて所定の時間閾値T1を変更可能である。
【0020】
また、判断手段102は、ブレーキアシスト等の障害物に接触する直前に自動的に制動力を高めるシステムが車両に搭載されている場合には、以下の判断方法を用いて、制動力の配分を補正するか否かを判断してもよい。図2Bは、判断手段102による時間を用いた第2の判断方法について説明する図である。図2Bを参照して、障害物に接触する直前の所定時間T2に、ブレーキアシスト等のシステムが起動するものとする。この場合、所定の時間閾値T1は、直前の所定時間T2よりも長めに設定される。判断手段102は、車両が障害物に接触するまでの予測時間TTCが、所定の時間閾値T1よりも短い場合であって、かつ直前の所定時間T2よりも長い場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断する。この理由は、ブレーキアシスト等のシステムが起動した状態では、車両の制動力の配分を補正したとしても、操舵の応答性を高めることはあまり期待できないからである。ただし、車両の制動力の配分を補正したとしても、車両全体の制動力は保持されるので、本発明の障害物回避支援装置をブレーキアシスト等のシステムと同時に動作させることは可能である。
【0021】
図3Aは、判断手段102による距離を用いた第1の判断方法について説明する図である。図3Aを参照して、判断手段102は、車両から障害物の位置までの距離Lが、所定の距離閾値L1よりも短い場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断する。所定の距離閾値L1は、少なくとも操舵によって障害物との接触を回避することが不可能であると想定される障害物との距離よりも長めに設定される。所定の距離閾値L1も、車両の速度等に応じて任意に変更可能である。例えば、車両の速度が時速60キロ(約16.7m/秒)のときは、所定の距離閾値L1を16.7mに設定し、車両の速度が時速30キロ(約8.3m/秒)のときは、より短い距離でも操舵によって障害物との接触を回避することが可能であるとして、所定の距離閾値L1を8.3mに設定してもよい。また、天候や路面の状況等に応じて所定の距離閾値L1を変更可能である。
【0022】
また、判断手段102は、ブレーキアシスト等の障害物に接触する直前に自動的に制動力を高めるシステムが車両に搭載されている場合には、以下の判断方法を用いて、制動力の配分を補正するか否かを判断してもよい。図3Bは、判断手段102による距離を用いた第2の判断方法について説明する図である。図3Bを参照して、車両から障害物までの所定距離L2で、ブレーキアシスト等のシステムが起動するものとする。この場合、所定の距離閾値L1は、所定距離L2よりも長めに設定される。判断手段102は、車両から障害物の位置までの距離Lが、所定の距離閾値L1より短い場合であって、かつ所定距離L2よりも長い場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断する。この理由は、ブレーキアシスト等のシステムが起動した状態では、車両の制動力の配分を補正したとしても、操舵の応答性を高めることはあまり期待できないからである。ただし、車両の制動力の配分を補正したとしても、車両全体の制動力は保持されるので、本発明の障害物回避支援装置をブレーキアシスト等のシステムと同時に動作させることは可能である。
【0023】
また、実際に制動力の配分を補正する必要があるのは、車両のブレーキ操作が行なわれ、制動力が発生したときである。そのため、判断手段102は、上述した条件に加えて、車両のブレーキ操作が行なわれた場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断してもよい。
【0024】
また、判断手段102は、障害物を操舵により回避する必要性がなくなったときには、補正した制動力の配分を元に戻すと判断する。例えば、判断手段102は、車両のブレーキ操作が終了したときや、制動力の配分を補正してから所定時間が経過したときに、補正した制動力の配分を元に戻すと判断してもよい。また、判断手段102は、運転者による操舵回避が終了したときや、制動力の配分を補正してから所定距離だけ走行したときに、補正した制動力の配分を元に戻すと判断してもよい。あるいは、判断手段102は、レーダ装置や、監視カメラ等で障害物が進路上に検出されなくなったときに、補正した制動力の配分を元に戻すと判断してもよい。
【0025】
制動力配分補正手段103は、判断手段102が車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断した場合に、車両の制動力の配分を前輪から後輪よりに補正する。例えば、制動力配分補正手段103は、車両全体の制動力に対して、補正前の通常の状態で、前輪の制動力が6割、後輪の制動力が4割であったものを、制動力の配分を補正することで、前輪の制動力を5割、後輪の制動力を5割に補正する。また、制動力配分補正手段103は、判断手段102の判断に応じて、補正した制動力の配分を元に戻す。図4は、車両の前輪と後輪との制動力の配分の一例を示す図である。図4において、実線が通常の前輪と後輪との制動力の配分の一例を示しており、点線が補正後の前輪と後輪との制動力の配分の一例を示している。また、一点鎖線が車両トータルでの等制動力線を示している。
【0026】
図4に示すように、制動力配分補正手段103が、車輪の制動力の配分を前輪から後輪よりに補正することによって、補正後の制動力の配分(点線)は、通常の制動力の配分(実線)と比較して、前輪の制動力の配分が減り、後輪の制動力の配分が増加する。ただし、前輪と後輪の制動力を合わせた車両トータルでの制動力は、補正前後で等しいものとする。これによって、前輪の制動力が減り、運転者のステアリング操作に対しての追随性が良くなる(すなわち、障害物に対する操舵回避の応答性が良くなる)。制動力配分補正手段103は、前輪及び後輪のブレーキの油圧等をコントロールすることで、車両の制動力の配分を前輪から後輪よりに補正することができる。制動力配分補正手段103としては、例えば、ECB(Electric Control Braking system)等のブレーキシステムを利用することで実現可能である。
【0027】
図5は、本発明の一実施形態に係る障害物回避支援装置の動作の一例を示すフローチャートである。図5を参照して、判断手段102は、既に制動力配分の補正が実施中であるか否かを判断する(ステップS101)。判断手段102は、制動力配分の補正が実施中である判断した場合には、ステップS104に処理を進め、ブレーキ操作が行なわれるか否かを判断する。判断手段102は、制動力配分の補正が実施中でないと判断した場合は、障害物検出手段101に進路上にある障害物の検出を指示する。障害物検出手段101は、判断手段102の指示に応じて、車両の進路上にある障害物を検出する。障害物検出手段101は、車両の進路上に障害物を検出したら、検出した障害物を判断手段102に通知する(ステップS102)。判断手段102は、障害物の位置に応じて、車両が障害物に接触するまでの予測時間TTCが、所定の時間閾値T1よりも短いか否かを判断する(ステップS103)。
【0028】
判断手段102は、車両が障害物に接触するまでの予測時間TTCが、所定の時間閾値T1よりも短いと判断した場合に、車両のブレーキ操作が行なわれたか否かを判断する(ステップS104)。判断手段102は、車両のブレーキ操作が行なわれた場合に、制動力配分補正手段103に制動力の配分を補正するように指示する。制動力配分補正部は、判断手段102の指示に応じて、制動力の配分を前輪から後輪よりに補正する(ステップS105)。一方、車両の進路上に障害物が検出されなかった場合、予測時間TTCが所定の時間閾値T1以上であった場合、及びブレーキ操作が行なわれなかった場合には、制動力配分補正手段103は、制動力の配分を補正しない(ステップS106)。
【0029】
以上のように、本発明の一実施形態に係る障害物回避支援装置によれば、車両の進路上に検出された障害物との接触の危険性が高いときに、車両の制動力の配分を前輪から後輪よりに補正することで、操舵の応答性を高めることができる。これによって、障害物回避支援装置は、車両全体の制動力を保ったままで、操舵の安定性を損うことなく、操舵によって障害物を回避できる可能性を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明に係る障害物回避支援装置は、運転車の操作を支援するシステム等が搭載された車両等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態に係る障害物回避支援装置の構成の一例を示すブロック図
【図2A】判断手段102による時間を用いた第1の判断方法について説明する図
【図2B】判断手段102による時間を用いた第2の判断方法について説明する図
【図3A】判断手段102による距離を用いた第1の判断方法について説明する図
【図3B】判断手段102による距離を用いた第2の判断方法について説明する図
【図4】車両の前輪と後輪との制動力の配分の一例を示す図
【図5】本発明の一実施形態に係る障害物回避支援装置の動作の一例を示すフローチャート
【図6】従来の障害物回避支援装置の動作の一例を示すフローチャート
【符号の説明】
【0032】
101 障害物検出手段
102 判断手段
103 制動力配分補正手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される障害物回避支援装置であって、
車両の進路上にある障害物を検出する障害物検出手段と、
前記障害物検出手段が検出した障害物の位置に応じて、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段が車輪の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断した場合、制動力の配分を前輪から後輪よりに補正する制動力配分補正手段とを備える、障害物回避支援装置。
【請求項2】
前記判断手段は、前記障害物検出手段が検出した障害物の位置までの距離と車両の速度とに基づいて、車両が障害物に接触するまでの予測時間を算出し、当該算出した予想時間が所定の時間閾値よりも短い場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断することを特徴とする、請求項1に記載の障害物回避支援装置。
【請求項3】
前記所定の時間閾値は、少なくとも操舵によって障害物との接触を回避することが不可能であると想定される時間よりも長めに設定されることを特徴とする、請求項2に記載の障害物回避支援装置。
【請求項4】
車両が障害物に接触する直前の所定時間前に、自動的に制動力を高めるシステムが車両に搭載されている場合、前記所定の時間閾値は、前記直前の所定時間よりも長めに設定されることを特徴とする、請求項1に記載の障害物回避支援装置。
【請求項5】
前記判断手段は、車両が障害物に接触するまでの予測時間が、前記所定の時間閾値よりも短く、かつ前記直前の所定時間より長い場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断することを特徴とする、請求項4に記載の障害物回避支援装置。
【請求項6】
前記判断手段は、車両が障害物に接触するまでの予測時間が、前記所定の時間閾値よりも短い場合に、さらにブレーキ操作が行なわれる否かを判断し、ブレーキ操作が行なわれた場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断することを特徴とする、請求項2に記載の障害物回避支援装置。
【請求項7】
前記判断手段は、前記ブレーキ操作が終了したときに、補正した制動力の配分を元に戻すと判断することを特徴とする、請求項6に記載の障害物回避支援装置。
【請求項8】
前記判断手段は、前記障害物検出手段が検出した障害物の位置までの距離が、所定の距離閾値よりも短い場合に、車両の前輪と後輪との制動力の配分を補正すると判断することを特徴とする、請求項1に記載の障害物回避支援装置。
【請求項9】
前記所定の距離閾値は、少なくとも操舵によって障害物との接触を回避することが不可能であると想定される障害物までの距離よりも長めに設定されることを特徴とする、請求項8に記載の障害物回避支援装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−166620(P2009−166620A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−6034(P2008−6034)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】