説明

集積回路用途の被覆およびハードマスク組成物、これらの製造方法および使用

少なくとも1種の無機化合物、および少なくとも1種の緻密化剤を含有し、前記緻密化剤は、少なくとも1種の無機化合物の密度と比較して、被覆材料の密度を増大させる被覆材料が、ここに記載されている。少なくとも1種の無機化合物を準備するステップと、少なくとも1種の緻密化剤を準備するステップと、少なくとも1種の無機化合物を少なくとも1種の緻密化剤と一緒にして被覆材料を形成するステップとを含み、前記緻密化剤は、少なくとも1種の無機化合物の密度と比較して、被覆材料の密度を増大させる被覆材料を製造する方法が、ここに記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般に被覆およびハードマスク材料および組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
電子および半導体構成要素を使用する消費者および商業用電子製品、通信製品およびデータ交換製品は増え続けている。これらの消費者および商業用製品の例には、テレビジョン、コンピュータ、携帯電話、ポケットベル、手のひらタイプまたはハンドヘルドシステム手帳、携帯ラジオ、カーステレオ、またはリモートコントロールなどがある。これらの消費者および商業用電子製品の需要が高まると同時に、消費者および企業向けにこれらの同一製品をより小型に、より携帯しやすくすることに対する要望もある。
【0003】
これらの製品の大きさが小さくなった結果、製品を構成する構成要素もまたより小型に、および/またはより薄くならなければならない。大きさを縮小またはスケールダウンする必要がある構成要素のいくつかの例には、超小型電子チップ接続、半導体チップ構成要素、抵抗器、コンデンサ、プリント回路または配線基板、配線、キーボード、タッチパッド、およびチップパッケージがある。
【0004】
電子および半導体構成要素の大きさが縮小またはスケールダウンされると、より大きな構成要素に存在するどの欠点も、スケールダウンされた構成要素においては誇張されることになる。したがってより大きな構成要素に存在するまたは存在しうる欠点および不連続を、構成要素がより小さな電子製品用にスケールダウンされる前に、特定し、修正しなければならない。
【0005】
電子、半導体および通信構成要素内の欠点を特定し修正するために、その構成要素、使用されている材料およびこれらの構成要素を製造するための製造工程を、分解し分析しなければならない。電子、半導体および通信/データ交換構成要素は、ある場合には、金属、合金、セラミック、無機材料、ポリマー、または有機金属材料などの材料の層から構成されている。材料の層は、しばしば薄い(厚さが数十オングストローム未満程度である)。材料の層の品質を向上させるために、層を形成する方法−例えば、金属またはその他の化合物の物理蒸着法−を評価し、できれば、修正および改良をしなければならない。
【0006】
より高速の動作のための要求を満たすために、集積回路デバイスの形状(features)の特徴寸法は減少し続けてきている。より小さな形状寸法を有するデバイスを製造することは、半導体製造において従来から使用されてきた方法の多くに、新たな課題を持ち込むことになる。
【0007】
集積回路(IC)業界における特定の用途、例えば3層フォトレジスト法などにおいては、犠牲ハードマスクとしてスピンオンケイ酸塩薄膜を使用することが要求される。下にある薄膜にパターンを正確に転写するために、緻密なハードマスクが要求される。ハードマスクがあまりにも柔軟である(十分に緻密でない)場合は、下にあるエッチング工程において、より容易に浸食され、それにより正確なパターン転写の性能を低下させる。化学増幅型レジストを用いたフォトリソグラフィにおいては、レジストから薄膜自体へ酸が拡散するのを防ぐために、UV吸収オルガノシロキサン薄膜などの基板薄膜に、一定の薄膜密度が要求される。下にある薄膜中に拡散することによる酸の損失は、レジストフーチング(resist footing)を引き起こす。界面の食い違いも、また、レジスト崩壊などの問題を引き起こす。熱処理によりいかに緻密なケイ酸塩またはシロキサンベースの薄膜が製造されうるかは、熱の供給により制約される。3層レジスト法では、ケイ酸塩薄膜が緻密になるほど、下にある薄膜によるパターン転写が良好になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、a)従来の被覆材料と比較して密度を大きくした、b)従来の被覆材料と比較してドライエッチング速度を向上させた、c)場合により、紫外スペクトル領域で強力かつ均一に吸収することができる、d)レジストフーチングを最小にすることができる、およびe)フォトレジスト現像液を通さない、被覆およびハードマスク材料が開発されなければならず、記載されている反射防止被覆の製造方法は、層状材料、電子構成要素および半導体構成要素の製造を改善するために、望ましいものとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
少なくとも1種の無機化合物、および少なくとも1種の緻密化剤を含有し、前記緻密化剤は、少なくとも1種の無機化合物の密度と比較して、被覆材料の密度を増大させる被覆材料が、本明細書に記載されている。
【0010】
少なくとも1種の無機化合物を準備するステップと、少なくとも1種の緻密化剤を準備するステップと、少なくとも1種の無機化合物を少なくとも1種の緻密化剤と一緒にして被覆材料を形成するステップとを含み、前記緻密化剤は、少なくとも1種の無機化合物の密度と比較して、被覆材料の密度を増大させる被覆材料を製造する方法が、本明細書に記載されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
被覆およびハードマスク材料について前述した目的に応じて、a)従来の被覆材料と比較して密度を大きくした、b)従来の被覆材料と比較してドライエッチング速度を向上させた、c)場合により、紫外スペクトル領域で強力かつ均一に吸収することができる、d)レジストフーチングを最小にすることができる、およびe)フォトレジスト現像液を通さない、組成物が開発され、記載されている無反射被覆の製造方法は、層状材料、電子構成要素および半導体構成要素の製造方法を改善するために、望ましいものとなるはずであろう。スピンオンおよびベーキングされた、本明細書に記載の被覆材料およびハードマスク材料の密度は、CVDにより蒸着されたTEOSベースのシロキサン薄膜の密度に類似していることが示された。
【0012】
集積回路用途向けに企図された被覆材料および/またはハードマスク組成物は、無機材料および/または無機組成物またはスピンオングラス(SOG)材料中に取り込まれた少なくとも1種の緻密化剤または密度調節剤を含み、この被覆材料は、参照組成物および/または材料の密度より高い密度を有する。この被覆材料および/またはハードマスク組成物は、少なくとも1種の無機材料、無機組成物および/またはスピンオングラス材料を、少なくとも1種の緻密化剤と共に適切な溶媒に溶解させることによって、被覆溶液中につくられる。これらの被覆溶液は、層状および多層材料、電子デバイス、および半導体デバイスを作製する際に、材料、基板および表面のさまざまな層に塗布されうる。この被覆材料、ハードマスク組成物および/または被覆溶液は、現在使用されている層状材料、電子構成要素または半導体製造工程に容易に統合されるように意図されている。統合を容易にするこの被覆材料、ハードマスク組成物および/または被覆溶液のいくつかの特性には、a)耐現像液性、b)標準フォトレジスト処理中の熱的安定性、およびc)下位層に関して選択的除去が含まれる。
【0013】
企図された無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料は、ケイ素ベース、ガリウムベース、ゲルマニウムベース、ヒ素ベース、ホウ素ベースの化合物またはそれらの組合せなどの無機ベースの化合物を含む。本明細書において使用される「スピンオン材料」、「スピンオン有機材料」、「スピンオン組成物」および「スピンオン無機組成物」という語句は、互いに交換可能であるとして使用されることができ、基板または表面にスピンオンされうる溶液および組成物を示す。さらに、スピンオングラス材料は、少なくとも1種のケイ素ベースの化合物および/またはポリマーを全体としてまたは部分的に含むスピンオン材料を示すことから、「スピンオングラス材料」という語句は、「スピンオン無機材料」のサブセットを示すことが企図されている。さらに、本明細書において使用される「スピンオン無機材料」は、「無機材料」のサブセットである。ケイ素ベースの化合物の例は、少なくとも1種のシロキサン化合物、例えば、メチルシロキサン、メチルシルセスキオキサン、フェニルシロキサン、フェニルシルセスキオキサン、メチルフェニルシロキサン、メチルフェニルシルセスキオキサン、シラザンポリマー、シリケートポリマー、シルシリック酸誘導体(silsilic acid derivatives)およびそれらの混合物などを含む。企図されているシラザンポリマーは、ペルヒドロシラザンであり、発色団が結合されうる「透明な」ポリマー主鎖を有している。
【0014】
企図されている無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料はまた、少なくとも1種のシロキサンポリマーまたはブロックポリマー、一般式(H0〜1.0SiO1.5〜2.0の水素化シロキサンポリマー、式(HSiO1.5を有する水素化シルセスキオキサンポリマーおよびこれらの組合せを含み、ここで、xは約4を超えている。また、水素化シルセスキオキサンとアルコキシヒドリドシロキサンまたはヒドロキシヒドリドシロキサンとのコポリマーも含まれる。無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料は、さらに、一般式(H0〜1.0SiO1.5〜2.0(R0〜1.0SiO1.5〜2.0のオルガノヒドリドシロキサンポリマー、一般式(HSiO1.5(RSiO1.5のオルガノヒドリドシルセスキオキサンポリマーまたはこれらの組合せを含み、ここで、mはゼロを超え、nおよびmの合計は約4を超え、Rはアルキルまたはアリールである。いくつかの有用なオルガノヒドリドシロキサンポリマーは、約4から約5000のnおよびmの合計を有し、RはC〜C20のアルキル基またはC〜C12のアリール基である。いくつかの具体例には、メチルヒドリドシロキサン、エチルヒドリドシロキサン、プロピルヒドリドシロキサン、t−ブチルヒドリドシロキサン、フェニルヒドリドシロキサンなどのアルキルヒドリドシロキサン;およびメチルヒドリドシルセスキオキサン、エチルヒドリドシルセスキオキサン、プロピルヒドリドシルセスキオキサン、t−ブチルヒドリドシルセスキオキサン、フェニルヒドリドシルセスキオキサンなどのアルキルヒドリドシルセスキオキサンおよびこれらの組合せが含まれる。
【0015】
少なくとも1種の緻密化剤は、最終組成物の密度を「調節」または調整するために無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料の混合物に添加される、少なくとも1種の化合物、材料または溶液を含み、最終材料の密度またはそれに関係するその他の物理特性が、365nm,248nm、193nmおよび157nm付近に吸収ピークを有するものを含めた参照材料と比較して、増大するようにする。本明細書において使用される「参照材料」は、緻密化剤を除いて、本明細書に記載された企図されている組成物のそれぞれの成分を含む材料である。「参照材料」とは、企図されている組成物が比較される基準となる組成物を意味する。
【0016】
企図されている被覆溶液、被覆材料および/またはハードマスク組成物の密度は、参照材料の密度より少なくとも10%高い密度を有することが企図されている。企図されている被覆溶液、被覆材料および/またはハードマスク組成物の密度は、参照材料の密度より少なくとも25%高い密度を有することが、さらに企図されている。また、企図されている被覆溶液、被覆材料および/またはハードマスク組成物の密度は、参照材料の密度より少なくとも40%高い密度を有することが企図されている。いくつかの実施形態において、企図されている被覆溶液、被覆材料および/またはハードマスク組成物の密度は、参照材料の密度より少なくとも50%高い密度を有する。他の実施形態においては、企図されている被覆溶液、被覆材料および/またはハードマスク組成物の密度は、参照材料の密度より少なくとも75%高い密度を有する。さらに他の実施形態においては、企図されている被覆溶液、被覆材料および/またはハードマスク組成物の密度は、参照材料の密度より少なくとも100%高い密度を有する。
【0017】
しかし、緻密化剤は被覆溶液、結果として得られる薄膜、ハードマスクおよび/または被覆材料の密度を調整するだけでなく、層状材料、電子構成要素または半導体構成要素の一部をなす最終組成物の化学的性能および特性、機械的性能および構造的構成に影響を及ぼし、最終組成物が、それに結合されるレジスト材料とより適合するようにする。より具体的には、緻密化剤は、ポリマーの特性、構造的構成ならびに反射防止被覆のみならず他の層および層状材料を含む下にある被覆の表面特性を増大させることになる空間的配向に強く影響を及ぼし、レジスト性能を最適化する。
【0018】
企図されている緻密化剤は、a)添加されつつある組成物の物理特性に影響を及ぼすこと、およびb)組成物の機械的性能および/または構造的構成に影響を及ぼすことという独立した、および時々関連する2つの機能を果たさなければならず、このことは、また、ポリマーの特性、構造的構成および空間的配向に強力な影響を及ぼすと記述されうるものであり、空間的配向は、レジストおよび/または構成要素の性能を最適にするために、反射防止被覆などの層、被覆および/または材料の表面特性を増大させるという結果をもたらす。
【0019】
企図されている緻密化剤は、それが添加される組成物の密度に影響を及ぼすように、ある程度、意図されている。可能性のある緻密化剤の分類は、a)適切な任意の酸性または塩基性溶液、化合物、および/または構成要素、および/またはb)酸性または塩基性溶液、化合物および/または構成要素の、適切な任意の強さまたは濃度を含む。密度「インフルエンサ(influencer)」は、最終のスピンオン組成物を適合性のあるものに、またはより適合性のあるものにしながら、最終組成物の機械的性能および/または構造的構成に影響を及ぼすことができなければならないものであり、適切な密度「インフルエンサ」をまとめたものは、化合物のより大きな組であってその中から究極の緻密化剤が選択される。このことは、例えば、選択された緻密化剤は、無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料の溶解性パラメータ、分子量、融点またはその他のいくつかの物理特性を調和させるように意図されていることを意味する。換言すれば、緻密化剤および無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料は、望ましい物理特性に応じて、物理的に非適合性ではあり得ない。好ましい実施形態においては、望ましい物理特性は溶解性パラメータまたは分子量である。より好ましい実施形態においては、望ましい物理特性は溶解性パラメータである。
【0020】
いくつかの適切な緻密化剤または密度調節剤の例には、さまざまなモル濃度の塩基またはアミンの類、例えば、γ−アミノアルキルトリアルコキシシランおよびこれらのシラン化合物の窒素ベースの塩、具体的にはγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(APTEOS)およびAPTEOS−ニトレート;水;酸化物およびアルコキシド、例えば、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水酸化カリウムなど;ハロゲン化水素、例えば、臭化水素、塩酸など;酢酸;硫酸、乳酸、硝酸;TMAH;テトラメチル酢酸アンモニウム(TMAA);テトラメチル硝酸アンモニウム(TMAN);ケイ素などの無機原子を有するオリゴマーを含むアミンベースのオリゴマー、およびこれらの組合せが含まれる。また、企図されている窒素ベースの塩は、少なくとも1種の強塩基/弱酸アミンの塩を含むことができる。企図されている緻密化剤のモル濃度には、レジスト材料用に選択された緻密化剤に応じて、純粋なもの、約10モル濃度未満、約1.0モル濃度未満、約0.1モル濃度未満および約0.01モル濃度未満のものが含まれる。
【0021】
企図されているレジスト材料は、157nm、193nm、248nmおよび365nm付近に波長領域を有するものを含む、いずれのフォトリソグラフィ用レジスト材料をも含むことができる。レジスト材料の種類の範囲がこれほど広いことの主たる理由は、緻密化剤が、いずれのフォトリソグラフィ用レジスト材料でも反射防止被覆に調和させ、互いに適合できることを可能にするからである。いくつかの企図されているフォトリソグラフィ用レジスト材料の例は、アクリルベースのレジスト材料、エポキシベースの化学増幅型レジスト、フルオロポリマーレジスト(157nmの吸収波長を企図する場合は、特に有用である。)、ポリ(ノルボルネン−無水マレイン酸)交互コポリマー、ポリスチレン系およびジアゾナフトキノン/ノボラックレジストを含む。
【0022】
本内容の別の態様によれば、本明細書に記載の組成物を合成するための方法が提供される。企図されている材料は、例えば、トリエトキシシラン(HTEOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、メチルトリエトキシシラン(MTEOS)、ジメチルジエトキシシラン、テトラメトキシシラン(TMOS)、メチルトリメトキシシラン(MTMOS)、トリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン(PTEOS)、フェニルトリメトキシシラン(PTMOS)、ジフェニルジエトキシシラン、およびジフェニルジメトキシシランを含む、さまざまなシラン反応物から通常合成される。しかし、ガリウム、ヒ素、ゲルマニウム、ホウ素および類似の原子および材料は、また、ケイ素原子と共にまたは単独原子材料として、スピンオン材料を製造するために使用されうる。
【0023】
また、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、ジクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、クロロトリエトキシシラン、クロロトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、クロロエチルトリエトキシシラン、クロロフェニルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロエチルトリメトキシシラン、およびクロロフェニルトリメトキシシランなどのクロロシランを含むハロシランは、シラン反応物として使用される。
【0024】
いくつかの任意の実施形態において、必要に応じて、吸収化合物が、無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料に添加および/または取り込まれうる。しかし、この吸収化合物は、本明細書において企図されている被覆およびハードマスク組成物中に取り込まれる必要はないことを、理解すべきである。多くのナフタレン、フェナントレンおよびアントラセンベースの化合物は、248nmおよびそれ以下で大きな吸収作用を有する。ベンゼンベース、ここではフェニルベースと呼んでも同じであるが、の化合物は、200nm未満の波長で大きな吸収作用を有する。これらのナフタレン、アントラセン、フェナントレンおよびフェニルベースの化合物は、しばしば染料と呼ばれるが、これらの化合物の吸収作用はスペクトルの可視域における波長に制限されているわけではないので、ここでは吸収化合物という用語が使用されている。しかし、そのような吸収化合物のすべてが、反射防止被覆材料として使用するために、無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料に取り込まれることができるわけではない。本内容において使用するのに適した吸収化合物は、248nm、193nm、157nmなどの波長、または365nmなどの他の紫外波長付近を中心とする、フォトリソグラフィにおいて使用されうる限定可能な吸収ピークを有する。好ましい「限定可能な吸収ピーク」は、フォトリソグラフィの分野において通常知られている方法によって計算した幅が、少なくとも1nmのものであることが企図されている。より好ましい実施形態においては、限定可能な吸収ピークは、幅が少なくとも5nmである。さらに、より好ましい実施形態においては、限定可能な吸収ピークは、幅が少なくとも10nmである。
【0025】
この吸収化合物は、無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料マトリックス中に侵入させて取り込ませることができる。また、この吸収化合物は、無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料と化学的に結合されうる。企図されているいくつかの実施形態において、取り込み可能な吸収化合物は、無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料の主鎖またはポリマー主鎖と、使用可能な反応基を媒介して結合を形成する。
【0026】
無機材料、スピンオン無機材料および/またはスピンオングラス材料は、また、ケイ素ベースの化合物および約375nm未満の波長で光を吸収する、取り込み可能な有機の吸収化合物を含むことができる。さらに、他の実施形態においては、ケイ素ベースの化合物の少なくとも1種または少なくとも1種の取り込み可能な有機の吸収化合物は、少なくとも1種のアルキル基、アルコキシ基、ケトン基またはアゾ基を含むことが企図されている。
【0027】
吸収化合物を追加することが適切であるか望ましい場合の、本内容において使用するのに適した吸収化合物の例は、図1A〜1Fに示されており、アントラフラビン酸、9−アントラセンカルボン酸、9−アントラセンメタノール、9−アントラセンエタノール、9−アントラセンプロパノール、9−アントラセンブタノール、アリザリン、キニザリン、プリムリン(primuline)、2−ヒドロキシ−4−(3−トリエトキシシリルプロポキシ)−ジフェニルケトン、2−ヒドロキシ−4−(3−トリメトキシシリルプロポキシ)−ジフェニルケトン、2−ヒドロキシ−4−(3−トリブトキシシリルプロポキシ)−ジフェニルケトン、2−ヒドロキシ−4−(3−トリプロポキシシリルプロポキシ)−ジフェニルケトン、ロゾール酸、トリエトキシシリルプロピル−1,8−ナフタルイミド、トリメトキシシリルプロピル−1,8−ナフタルイミド、トリプロポキシシリルプロピル−1,8−ナフタルイミド、9−アントラセンカルボキシ−メチルトリエトキシシラン、9−アントラセンカルボキシ−エチルトリエトキシシラン、9−アントラセンカルボキシ−ブチルトリエトキシシラン、9−アントラセンカルボキシ−プロピルトリエトキシシラン、9−アントラセンカルボキシ−メチルトリメトキシシラン、9−アントラセンカルボキシ−エチルトリブトキシシラン、9−アントラセンカルボキシ−メチルトリプロポキシシラン、9−アントラセンカルボキシ−プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、10−フェナントレンカルボキシ−メチルトリエトキシシラン、10−フェナントレンカルボキシ−エチルトリエトキシシラン、10−フェナントレンカルボキシ−メチルトリメトキシシラン、10−フェナントレンカルボキシ−プロピルトリエトキシシラン、4−フェニルアゾフェノール、4−エトキシフェニルアゾベンゼン−4−カルボキシ−メチルトリエトキシシラン、4−メトキシフェニルアゾベンゼン−4−カルボキシ−エチルトリエトキシシラン、4−エトキシフェニルアゾベンゼン−4−カルボキシ−プロピルトリエトキシシラン、4−ブトキシフェニルアゾベンゼン−4−カルボキシ−プロピルトリエトキシシラン、4−メトキシフェニルアゾベンゼン−4−カルボキシ−メチルトリエトキシシラン、4−エトキシフェニルアゾベンゼン−4−カルボキシ−メチルトリエトキシシラン、4−メトキシフェニルアゾベンゼン−4−カルボキシ−エチルトリエトキシシラン、4−メトキシフェニルアゾベンゼン−4−カルボキシ−プロピルトリエトキシシラン、およびそれらの組合せを含む。しかし、具体的な化合物のこの一覧表は、完全な一覧表ではないこと、および企図されている好ましい化合物は、これらの具体的な化合物を含む化合物の種類から選択されうることを理解すべきである。
【0028】
少なくとも1種の無機化合物を準備するステップと、少なくとも1種の緻密化剤を準備するステップと、少なくとも1種の無機化合物を少なくとも1種の緻密化剤と一緒にして被覆材料を形成するステップとを含み、この緻密化剤は、少なくとも1種の無機化合物の密度と比較して、被覆材料の密度を増大させる被覆材料を製造する方法が、本明細書に記載されている。加えて、被覆溶液を製造する方法は、少なくとも1種の被覆材料を準備するステップと、少なくとも1種の適切な溶媒を準備するステップと、被覆材料を溶媒と混合して被覆溶液を形成するステップとを含む。
【0029】
企図されている組成物を製造するための1つの方法は、少なくとも1種の無機ベースの組成物、少なくとも1種の緻密化剤、例えば硝酸/水混合物などの酸/水混合物、および少なくとも1種の溶媒を一緒に合わせて反応混合物を形成するステップと;この反応混合物を還流して企図されている組成物を形成するステップとを含む。形成された組成物は、次いで、少なくとも1種の溶媒によって希釈され、さまざまな厚さの薄膜を製造する被覆溶液をもたらす。緻密化剤も同様におよび代わりに、還流段階の間にまたは還流段階の後から添加されうる。緻密化剤は、また、薄膜の厚さが決定されつつある希釈段階の間に添加されうる。既に述べたその他の適切な実施形態においては、取り込み可能な吸収化合物は、反応混合物を形成するために使用される諸段階の間に添加されうる。
【0030】
企図されている組成物を製造するための、企図されている別の方法において、少なくとも1種の無機ベースの組成物、少なくとも1種の緻密化剤、および少なくとも1種の溶媒が一緒に合わされて反応混合物を形成することができる。次いで、反応混合物は還流され、企図されている組成物が形成される。この形成された組成物は、少なくとも1種の溶媒によって希釈され、さまざまな厚さの薄膜を製造する被覆溶液をもたらす。この方法における緻密化剤は、異なる酸が添加されうることにおいて、より少量の酸が添加されうることにおいて、またはより多くの水が添加されうることにおいて、従来の酸/水混合物のいずれかの変形形態でありうる。また、緻密化剤は、希釈段階の間に添加されうる。加えて、取り込み可能な吸収化合物は、反応混合物を形成する間に添加されて、吸収組成物を形成することができる。
【0031】
より具体的には、例えば、HTEOS、もしくはTEOSおよびMTEOS、または、TMOSおよびMTMOS;あるいは、テトラクロロシランおよびメチルトリクロロシランなどのシラン反応物;例えばAPTF、APTEOS−NまたはAPTEOSなどの少なくとも1種の緻密化剤;溶媒または溶媒の組合せ;および酸/水混合物を含む反応混合物は、反応容器内で形成される。適切な溶媒には、アセトン、2−プロパノール、およびその他の単純なアルコール、ケトンおよびエステル、例えば、1−プロパノール、MIBK、プロポキシプロパノール、および酢酸プロピルなどが含まれる。酸/水混合物は、例えば、硝酸および水である。例えば、酢酸、ギ酸、リン酸、塩酸または無水酢酸などの他のプロトン酸または無水酸が、酸混合物において代替として使用される。得られた混合物は、吸収スピンオン溶液を製造するために約1から24時間の間還流される。前述のように、緻密化剤は、選択されたレジスト材料に応じて、還流段階の間にまたは還流段階の後で、添加されうる。また、前述のように、酸/水混合物中の酸濃度および/または強度および水の濃度は、具体的な層状材料、電子構成要素または半導体構成要素用途に選択されたレジスト材料に応じて、緻密化剤となるために変更され得る。
【0032】
別の実施形態において、シリケートポリマーは、本明細書において開示されている酸触媒法およびTEOS、オルガノTEOS、MTEOSなどのモノマーを用いて、合成または「増大」されうる。また、本明細書において開示されているオルガノTEOSモノマーを使用すると、得られた薄膜にUV吸収および/または反射防止特性が付与される。反応過程の間に、目標とするポリマーの分子量の値に通常基づく特定の終点において、反応は停止させられる。シリケートまたはシロキサン薄膜の厚さが決められる希釈段階の間に、少量のAPTEOSが混合物に添加される。このAPTEOSにより、(Ag/AgClプローブを使用して測定された)溶液のpHの測定値は、約1.2の値からほぼ2近くの値となる。また、pHの上昇は、薄膜の分子量の上昇と同時に起こる。薄膜の密度は、同じ厚さでの屈折率測定および緩衝化HF酸によるエッチング試験により求められる。加えて、薄膜の屈折率は、薄膜の密度と共に上昇する。O/Nを用いた最近のプラズマエッチング(3層レジストプロセッシングの有機エッチング過程)データによれば、薄膜のエッチング速度は、密度の上昇と共に減少する。この種類のシリケートポリマーおよびポリマー薄膜のいくつかの試験は、実施例の項において示される。
【0033】
本明細書において企図され、記載されている構成要素、ポリマー、組成物、材料、溶媒、反応混合物および緻密化剤のいずれも、a)構成要素、ポリマー、組成物、材料、溶媒、反応混合物および緻密化剤の少なくともいくつかを、供給業者から購入すること、b)構成要素、ポリマー、組成物、材料、溶媒、反応混合物および緻密化剤の少なくともいくつかを、別の供給業者から供給された化学薬品を用いて、社内で調製または製造すること、および/またはc)構成要素、ポリマー、組成物、材料、溶媒、反応混合物および緻密化剤の少なくともいくつかを、社内または工場において製造または準備した化学薬品を用いて、社内で調製または製造することを含めて、適切な任意の方法によって得ることができる。
【0034】
本明細書において開示された材料および組成物は、さまざまな厚さの薄膜を製造する被覆溶液を得るために、適切な溶媒または溶媒の混合物によって希釈されうる。適切な希釈用溶媒には、アセトン、2−プロパノール、エタノール、ブタノール、メタノール、酢酸プロピル、乳酸エチル、市販品はPropasol−Pと呼ばれているプロピレングリコールプロピルエーテル、およびこれらの組合せが含まれる。高沸点を有する希釈用溶媒、例えば乳酸エチルおよびプロピレングリコールプロピルエーテルなどは、有益であることが分かっている。高沸点溶媒は、泡のある薄膜の欠点が形成される確率を低減させると考えられる。対照的に、低沸点溶媒は、薄膜の架橋された最上層の下に閉じ込められ、次いで、ベーキング工程の段階の間に追い出されて空隙を作りだすことがある。本発明において有用な、追加の溶媒には、エチレングリコールジメチルエーテル、またの名はグリム、アニソール、ジブチルエーテル、ジプロピルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ペンタノールおよびこれらの組合せが含まれる。場合により、例えば、スリーエム(ミネアポリス、ミネソタ州)から提供されている製品FC4430、またはDIC(日本)から提供されている製品Megaface R08などの界面活性剤も、また、被覆溶液に添加される。被覆溶液は、通常、約0.5から20重量%の間のポリマーである。被覆溶液は、使用する前に標準の濾過技法により濾過される。
【0035】
オルガノヒドリドシロキサン材料を形成するための方法は、無極性溶媒および極性溶媒の両方を含む2相溶媒と相間移動触媒との混合物を形成するステップと;少なくとも1種のオルガノトリハロシラン、ヒドリドトリハロシランを添加し、さらに少なくとも1種の緻密化剤を添加し、2相反応混合物を得るステップと;この2相反応混合物を1から24時間の間反応させてオルガノヒドリドシロキサンポリマーを製造するステップとを含む。相間移動触媒は、これらに限らないが、テトラブチルアンモニウムクロリドおよびベンジルトリメチルアンモニウムクロリドを含む。例示の無極性溶媒は、これらに限らないが、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、例えば四塩化炭素などのハロゲン化溶媒およびこれらの混合物を含む。有用な極性溶媒は、水、アルコール、およびアルコールと水との混合物を含む。ポリマー溶液は、上述の如く希釈され、濾過されて被覆溶液を形成する。
【0036】
密度調節された被覆溶液(吸収被覆溶液であってもなくてもよい。)は、通常、従来のスピンオン付着法により、特定の製造工程に応じて、さまざまな基板に塗布されて、層状材料、半導体プロセッシングにおいて使用される層、または電子構成要素において使用される層を形成する。これらの技法は、適切な被覆を製造するためにディスペンススピン(dispense spin)、シックネススピン(thickness spin)および熱焼成段階を含む。典型的な方法は、1000から4000rpmの間で、約20秒間のシックネススピンおよび80℃から300℃の間の温度における、それぞれ約1分間の、2または3段階の焼成段階を含む。本発明による密度調節被覆は、約1.3から約2.0の間の屈折率を示す。また、ここにおいて企図されている密度調節被覆は、密度調節していない対応物と比べて、屈折率測定値が増大していることに、注目されたい。
【0037】
本明細書において企図されている基板は、望ましい、実質的に固体のどの材料をも含むことができる。特に望ましい基板層は、薄膜、ガラス、セラミック、プラスチック、金属もしくは被覆された金属、ポリマーまたは複合体材料を含むことになる。好ましい実施形態においては、基板は、ヒ化ケイ素もしくはヒ化ガリウムダイまたはウエハ表面、例えば、銅、銀、ニッケルまたは金をメッキしたリードフレーム内に存在するものなどのパッケージング表面、例えば、回路基板またはパッケージの配線トレースに存在するものなどの銅表面、バイア壁またはスチフナ界面(「銅」は、裸の銅およびその酸化物を考慮している。)、ポリイミドベースの柔軟なパッケージに存在するものなどのポリマーベースのパッケージングまたはボード界面、鉛またはその他の合金のハンダボール表面、ガラスおよび例えば、ポリイミドなどのポリマーを含む。より好ましい実施形態において、基板は、例えば、ケイ素、銅、ガラス、および別のポリマーなどの、パッケージングおよび回路基板業界において一般的な材料を含む。
【0038】
本明細書において開示された化合物の用途、使用および製造方法の多くは、すべて共通に譲渡され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2001年7月31日発行の米国特許第6268457号、2002年4月2日発行の第6365765号、2002年4月9日発行の第6368400号、および2003年1月14日発行の米国特許第6506497号、2001年11月5日出願の米国特許出願第10/012651号、2001年11月5日出願の第10/012649号、2002年11月19日出願の第10/300357号、2002年2月14日出願の第10/076846号、および2001年11月15日出願の第10/001143号、PCT出願番号:2000年6月8日出願のPCT/US00/15772、2001年7月12日出願のWO 02/06402、2001年11月15日出願のPCT/US01/45306、2002年10月31日出願の係属中のPCT出願PCT/US02/36327、2000年6月6日出願の欧州特許出願00941275.0、および2001年7月17日出願の欧州特許出願01958953.0、ならびにその他のすべての関連外国および国内出願において見られる材料および被覆と類似しており、および/またはこれらの材料および被覆において見られることに、注目されたい。
【実施例】
【0039】
参照材料以上に密度が上昇することを示すために、修正したケイ酸塩薄膜を製造し、試験した。非、部分的および全エッチバック平坦化工程において、これらのケイ酸塩薄膜を使用した。ここに記載されているケイ酸塩薄膜を、3層フォトレジストパターニング用のトランスファレイヤ(transfer layer)として、いくつかの実施形態において使用する。これらの薄膜は、平坦化有機下位層を通してパターン転写エッチングを行う間中、パターンの完全さを保持することが要求される。
【0040】
表1は、ウエハ上に被覆溶液をスピンさせ、溶液の焼成を行い薄膜を形成するステップにより形成した4つのケイ酸塩薄膜を示す。5番目の行は、CVD蒸着によって形成した薄膜を示す。
【0041】
【表1】

【0042】
表2は、密度修正したケイ酸塩薄膜の、633nmにおける屈折率測定値および500:1緩衝化HFのエッチング速度を示す。これらの薄膜を、空気中で80/250℃において焼成を行った。
【0043】
【表2】

【0044】
表3は、異なるpHにおける2種の対照ケイ酸塩薄膜および2種の密度修正ケイ酸塩薄膜を示す。有機薄膜についてのRIE(反応性イオンエッチング)法において示されたエッチング速度。エッチング装置は、TEL Unity DRMである。RIEの条件は、20ミリトール、1000W、37mmおよびN/O=120/30sccmである。焼成温度は150/300℃であり、周辺空気による焼成を行い、窒素は使用していない。参考までに、プラズマ支援CVD TEOS SiO薄膜のエッチング速度は、2.91Å/秒である。有機誘電体:低誘電率薄膜のエッチング速度は67Å/秒である。
【0045】
【表3】

【0046】
図2〜5は、表3に記載された薄膜の厚さ安定性実験を示す。対照標準1および2を図2および3に示す。図4および5は、試料1および2について収集したデータを示す。
【0047】
上記で参照したUS、PCTおよび外国出願に記載の実施例および合成は、また、本明細書に記載の開示にも当てはまり、および密接に関連している。
【0048】
このように、具体的な実施形態ならびに被覆およびハードマスク組成物の用途ならびに密度調節剤または緻密化剤を含み、密度特性を増大させている被覆およびハードマスク材料を製造するための方法が開示されている。しかし、当業者にとっては、本明細書における発明の概念から逸脱することなく、既に記述されたものの他に多くの変更形態が可能であることは、明らかなはずである。したがって、本発明の内容は、本明細書において示された開示の精神の範囲内にあることを除いて、限定されるべきではない。さらに、本明細書を解釈するに当たっては、すべての用語は、文脈と矛盾しないように、できる限り幅広く解釈されるべきである。特に、「含む(comprises)」および「含む(comprising)」という用語は、素子、構成要素、または段階を非排他的に参照しており、参照された素子、構成要素、または段階が存在し、または利用され、あるいは明白には参照されていない他の素子、構成要素、または段階と組み合わされていることを示していると解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1A】いくつかの企図された実施形態のための、企図された吸収化合物を示す。
【図1B】いくつかの企図された実施形態のための、企図された吸収化合物を示す。
【図1C】いくつかの企図された実施形態のための、企図された吸収化合物を示す。
【図1D】いくつかの企図された実施形態のための、企図された吸収化合物を示す。
【図1E】いくつかの企図された実施形態のための、企図された吸収化合物を示す。
【図1F】いくつかの企図された実施形態のための、企図された吸収化合物を示す。
【図2】対照/参照材料の厚さ安定性データを示す。
【図3】対照/参照材料の厚さ安定性データを示す。
【図4】企図された被覆材料の厚さ安定性データを示す。
【図5】企図された被覆材料の厚さ安定性データを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の無機化合物および少なくとも1種の緻密化剤を含み、
前記緻密化剤は、前記少なくとも1種の無機化合物の密度と比較して、被覆材料の密度を増大させる
被覆材料。
【請求項2】
前記少なくとも1種の無機化合物が、参照材料である、請求項1に記載の被覆材料。
【請求項3】
前記被覆材料の密度が、前記参照材料の密度を少なくとも10%超えている、請求項2に記載の被覆材料。
【請求項4】
前記被覆材料の密度が、前記参照材料の密度を少なくとも25%超えている、請求項3に記載の被覆材料。
【請求項5】
前記被覆材料の密度が、前記参照材料の密度を少なくとも50%超えている、請求項4に記載の被覆材料。
【請求項6】
前記被覆材料の密度が、前記参照材料の密度を少なくとも75%超えている、請求項5に記載の被覆材料。
【請求項7】
前記少なくとも1種の無機化合物が、少なくとも1種のケイ素ベースの化合物を含む、請求項1に記載の被覆材料。
【請求項8】
前記少なくとも1種のケイ素ベースの化合物が、少なくとも1種のシロキサン化合物、少なくとも1種のシラザンポリマー、ジメチルシロキサン、ジフェニルシロキサン、メチルフェニルシロキサン、少なくとも1種のシリケートポリマー、少なくとも1種のシルシリック酸誘導体およびこれらの混合物を含む、請求項7に記載の被覆材料。
【請求項9】
前記少なくとも1種のシロキサン化合物が、メチルシロキサン、メチルシルセスキオキサン、フェニルシロキサン、フェニルシルセスキオキサン、メチルフェニルシロキサン、メチルフェニルシルセスキオキサンまたはそれらの組合せを含む、請求項8に記載の被覆材料。
【請求項10】
前記少なくとも1種のケイ素ベースの化合物が、一般式(H0〜1.0SiO1.5〜2.0を有する少なくとも1種の水素化シロキサンポリマー、式(HSiO1.5を有する少なくとも1種の水素化シルセスキオキサンポリマーおよびシルシリック酸の誘導体またはこれらの組合せを含み、ここで、xは約4を超えている、請求項7に記載の被覆材料。
【請求項11】
前記少なくとも1種のケイ素ベースの化合物が、水素化シルセスキオキサンとアルコキシヒドリドシロキサンまたはヒドロキシヒドリドシロキサンとのコポリマーを含む、請求項7に記載の被覆材料。
【請求項12】
前記少なくとも1種のケイ素ベースの化合物が、アクリルシロキサンポリマー、シルセスキオキサンベースのポリマー、ケイ酸の誘導体、一般式(H0〜1.0SiO1.5〜2.0(R0〜1.0SiO1.5〜2.0のオルガノヒドリドシロキサンポリマー、一般式(HSiO1.5(RSiO1.5のオルガノヒドリドシルセスキオキサンポリマーおよびこれらの組合せを含み、ここで、mはゼロを超え、nおよびmの合計は約4を超え、Rはアルキルまたはアリールである、請求項7に記載の被覆材料。
【請求項13】
前記オルガノヒドリドシロキサンポリマーが、メチルヒドリドシロキサン、エチルヒドリドシロキサン、プロピルヒドリドシロキサン、t−ブチルヒドリドシロキサン、フェニルヒドリドシロキサンおよびこれらの組合せを含む、請求項12に記載の被覆材料。
【請求項14】
前記シルセスキオキサンベースのポリマーが、メチルヒドリドシルセスキオキサン、エチルヒドリドシルセスキオキサン、プロピルヒドリドシルセスキオキサン、t−ブチルヒドリドシルセスキオキサン、フェニルヒドリドシルセスキオキサンおよびこれらの組合せを含む、請求項12に記載の被覆材料。
【請求項15】
前記少なくとも1種の緻密化剤が、少なくとも1種の塩基、少なくとも1種の窒素ベースの塩、水、少なくとも1種の酸化物、少なくとも1種のアルコキシド、少なくとも1種のハロゲン化水素および少なくとも1種の酸を含む、請求項1に記載の被覆材料。
【請求項16】
前記少なくとも1種の塩基が、アミンを含む、請求項15に記載の被覆材料。
【請求項17】
前記少なくとも1種のアミンが、γ−アミノアルキルトリアルコキシシランを含む請求項16に記載の被覆材料。
【請求項18】
前記少なくとも1種の窒素ベースの塩が、少なくとも1種の強塩基/弱酸アミンの塩を含む、請求項15に記載の被覆材料。
【請求項19】
前記窒素ベースの塩が、γ−アミノプロピルトリエトキシシランおよびAPTEOS−ニトレートを含む、請求項15に記載の被覆材料。
【請求項20】
前記少なくとも1種の酸化物またはアルコキシドが、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシドおよび水酸化カリウムを含む、請求項15に記載の被覆材料。
【請求項21】
前記少なくとも1種のハロゲン化水素が、臭化水素を含む、請求項15に記載の被覆材料。
【請求項22】
前記少なくとも1種の酸が、塩酸、酢酸、硫酸、乳酸および硝酸を含む、請求項15に記載の被覆材料。
【請求項23】
前記少なくとも1種の緻密化材料が、TMAH、テトラメチル酢酸アンモニウム(TMAA)、テトラメチル硝酸アンモニウム(TMAN)およびアミンベースのオリゴマーを含む請求項1に記載の被覆材料。
【請求項24】
請求項1に記載の被覆材料および少なくとも1種の溶媒を含むスピンオン被覆溶液。
【請求項25】
請求項1に記載の被覆材料、少なくとも1つの基板層および少なくとも1つの追加の層を含む層状構成要素。
【請求項26】
少なくとも1種の無機化合物を準備するステップと、
少なくとも1種の緻密化剤を準備するステップと、
前記少なくとも1種の無機化合物を前記少なくとも1種の緻密化剤と一緒にして被覆材料を形成するステップとを含み、
前記緻密化剤は、前記少なくとも1種の無機化合物の密度と比較して、前記被覆材料の密度を増大させる、被覆材料を製造する方法。
【請求項27】
前記少なくとも1種の無機化合物が、参照材料である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記被覆材料の密度が、前記参照材料の密度を少なくとも10%超えている、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記被覆材料の密度が、前記参照材料の密度を少なくとも25%超えている、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記被覆材料の密度が、前記参照材料の密度を少なくとも50%超えている、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記被覆材料の密度が、前記参照材料の密度を少なくとも75%超えている、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1種の無機化合物が、少なくとも1種のケイ素ベースの化合物を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記少なくとも1種のケイ素ベースの化合物が、少なくとも1種のシロキサン化合物、少なくとも1種のシラザンポリマー、ジメチルシロキサン、ジフェニルシロキサン、メチルフェニルシロキサン、少なくとも1種のシリケートポリマー、少なくとも1種のシルシリック酸誘導体およびこれらの混合物を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記少なくとも1種のシロキサン化合物が、メチルシロキサン、メチルシルセスキオキサン、フェニルシロキサン、フェニルシルセスキオキサン、メチルフェニルシロキサン、メチルフェニルシルセスキオキサンまたはこれらの組合せを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1種のケイ素ベースの化合物が、一般式(H0〜1.0SiO1.5〜2.0を有する少なくとも1種の水素化シロキサンポリマー、式(HSiO1.5を有する少なくとも1種の水素化シルセスキオキサンポリマーおよびシルシリック酸の誘導体またはこれらの組合せを含み、ここで、xは約4を超えている請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも1種のケイ素ベースの化合物が、水素化シルセスキオキサンとアルコキシヒドリドシロキサンまたはヒドロキシヒドリドシロキサンとのコポリマーを含む請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記なくとも1種のケイ素ベースの化合物が、アクリルシロキサンポリマー、シルセスキオキサンベースのポリマー、ケイ酸の誘導体、一般式(H0〜1.0SiO1.5〜2.0(R0〜1.0SiO1.5〜2.0のオルガノヒドリドシロキサンポリマー、一般式(HSiO1.5(RSiO1.5のオルガノヒドリドシルセスキオキサンポリマーおよびこれらの組合せを含み、ここで、mはゼロを超え、nおよびmの合計は約4を超え、Rはアルキルまたはアリールである、請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記オルガノヒドリドシロキサンポリマーが、メチルヒドリドシロキサン、エチルヒドリドシロキサン、プロピルヒドリドシロキサン、t−ブチルヒドリドシロキサン、フェニルヒドリドシロキサンおよびこれらの組合せを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記シルセスキオキサンベースのポリマーが、メチルヒドリドシルセスキオキサン、エチルヒドリドシルセスキオキサン、プロピルヒドリドシルセスキオキサン、t−ブチルヒドリドシルセスキオキサン、フェニルヒドリドシルセスキオキサンおよびこれらの組合せを含む請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1種の緻密化剤が、少なくとも1種の塩基、少なくとも1種の窒素ベースの塩、水、少なくとも1種の酸化物、少なくとも1種のアルコキシド、少なくとも1種のハロゲン化水素および少なくとも1種の酸を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項41】
前記少なくとも1種の塩基が、アミンを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも1種のアミンが、γ−アミノアルキルトリアルコキシシランを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記少なくとも1種の窒素ベースの塩が、少なくとも1種の強塩基/弱酸アミンの塩を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記窒素ベースの塩が、γ−アミノプロピルトリエトキシシランおよびAPTEOS−ニトレートを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも1種の酸化物またはアルコキシドが、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシドおよび水酸化カリウムを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項46】
前記少なくとも1種のハロゲン化水素が、臭化水素を含む請求項40に記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも1種の酸が、塩酸、酢酸、硫酸、乳酸および硝酸を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項48】
前記少なくとも1種の緻密化材料が、TMAH、テトラメチル酢酸アンモニウム(TMAA)、テトラメチル硝酸アンモニウム(TMAN)およびアミンベースのオリゴマーを含む、請求項26に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−510761(P2007−510761A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534257(P2006−534257)
【出願日】平成16年10月5日(2004.10.5)
【国際出願番号】PCT/US2004/032789
【国際公開番号】WO2005/037907
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(501228624)ハネウエル・インターナシヨナル・インコーポレーテツド (24)
【Fターム(参考)】