説明

電動機の制御装置、制御システム及び制御方法

【課題】電動機のトルクを、安定して高い精度で制御できる、電動機の制御装置、制御システム及び制御方法を提供する。
【解決手段】永久磁石同期電動機の回転軸に、半導体歪みセンサの出力を無線送信する無線送信装置を取り付ける一方、電動機本体に無線送信装置からの送信を受信する無線受信装置を設ける。電動機を駆動制御する制御装置は、無線送受信装置を介して歪みセンサの出力を入力し、電動機のトルクを検出し、トルク検出値とトルク指令値との偏差に基づき、電動機のPWM制御信号を演算して出力する。これにより、電動機における電流とトルクとの相関が、永久磁石の温度変化や劣化によって変動しても、電動機のトルクを高精度に制御できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動機を駆動制御する制御装置、制御システム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、トルク指令値に基づき演算したd軸電流指令値及びq軸電流指令値と、交流モータのd軸電流値及びq軸電流値とを比較して、交流モータに供給する電力を制御する制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−074606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば永久磁石を回転子に埋め込んだ永久磁石同期電動機では、永久磁石の温度変化や経時劣化などによる磁束の変動によって、電動機における電流とトルクとの相関が変化する。このため、トルク指令値に応じて電流指令値を演算し、電流指令値と電流検出値とを比較して電動機を駆動制御しても、実際に得られるトルクが指令値からずれてしまい、電動機のトルクを高い精度で制御することができなくなる場合があった。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、電動機のトルクを、安定して高い精度で制御できる、電動機の制御装置、制御システム及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのため、本願発明では、電動機の回転軸に取り付けられた歪みセンサの出力を入力して前記電動機のトルクを検出し、検出したトルクとトルク指令値とを比較して前記電動機を駆動制御するようにした。
【発明の効果】
【0007】
上記発明によると、温度変化や経時劣化などによる磁束の変動を補償して、安定して高い精度で電動機のトルクを制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本願発明の実施形態における電動機の制御装置を示す回路図である。
【図2】本願発明の実施形態における電動機の構造を示す断面図である。
【図3】本願発明の実施形態における無線受信装置を示すブロック図である。
【図4】本願発明の実施形態における無線送信装置を示すブロック図である。
【図5】本願発明の実施形態における歪みセンサを示す模式図である。
【図6】本願発明の実施形態における電動機の制御ルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施形態における電動機の制御システムを示すブロック図である。
図1に示す電動機の制御システムは、電動機1、車両制御装置2、インバータ3、トルク検出器4を備えている。
電動機1は、車両(電動車両)111を駆動する永久磁石同期電動機であり、電動機1のトルクは、車軸112を介して駆動輪113に伝達されて車両111を走行させる。
【0010】
車両制御装置2は、コンピュータを備え、アクセルペダルの操作量やブレーキペダルの操作量などの検出信号を入力し、これらに基づいてトルク指令値(電動機1の目標トルク)を演算して、インバータ3に出力する。
インバータ3は、パワーモジュール(電源回路)31、電動機制御装置32、回転角度エンコーダ33を備え、コンピュータを備えた電動機制御装置32は、車両制御装置2が出力するトルク指令値を入力する。
【0011】
パワーモジュール31は、逆並列のダイオード311a〜311fを含んでなるIGBT(スイッチング素子)312a〜312fを3相ブリッジ接続した回路を備え、バッテリ313に接続されている。
回転角度エンコーダ33は、回転角度検出器331が出力する信号を入力して、電動機1の回転角度を検出し、回転角度信号を電動機制御装置32に出力する。回転角度検出器331は、後述するように、電動機1の回転軸の端部に配置され、回転軸の回転に同期するパルス信号を出力する。
【0012】
トルク検出器4は、電動機1の回転軸の歪(軸トルク)の検出信号を無線で送信する無線送信装置42、無線送信装置42から送信される信号を受信すると共に、無線送信装置42に対して非接触で給電する無線受信装置43を含み、無線受信装置43が受信した歪の検出信号を、電動機制御装置32に出力する。
電動機制御装置32は、トルク指令値、回転角度検出値、トルク検出値に基づいて、IGBT(スイッチング素子)312a〜312fのオン/オフを、パルス幅変調(PWM)動作により制御することで、電動機1の電機子の各相への通電を制御する。
【0013】
図2は、電動機1の構造を詳細に示す。
電動機1は、本体11に対してボールベアリング(軸受)12a,12bを介して回転可能に支持される回転軸13、回転軸13に軸支される回転子14、回転子14に埋め込まれた永久磁石15、本体11に支持され回転子14の周囲に配置された電機子16、を備える。電機子16は、U相,V相及びW相の3相巻線からなり、電動機1は3相同期電動機(3相ブラシレスモータ)である。
回転軸13の一端には、回転角度検出器331が配置され、回転角度検出器331は、回転軸13の回転に応じてパルス信号を出力する。
【0014】
回転軸13の他端側には、回転軸13の周面を切削して平らな取付け面13aが形成されており、取付け面13aには、歪みを検出するためのセンサ素子及びセンサ出力を無線送信するための回路を同一基板上に搭載した無線送信装置42を固定してある。
また、取付け面13aが形成される回転軸13の部分に径方向で対向するように、本体11にステー部11aが形成され、このステー部11aの回転軸13と対向する面に、無線受信装置43を固定している。
【0015】
図3は、無線受信装置43の構成を示すブロック図である。
図3に示す無線受信装置43は、内部電源回路431、誘導電源発生装置432、送電コイル433、受信アンテナ434、検波回路435、信号復調回路436を備え、これらの回路を同一基板上に搭載して、1つのパッケージを構成する。
内部電源回路431、誘導電源発生装置432、送電コイル433は、無線送信装置42に対して非接触で給電を行うためのデバイスであり、誘導電源発生装置432は、内部電源回路431を電源として送電コイル433に通電を行う。
【0016】
後述するように、無線送信装置42は受電コイル421を備えており、送電コイル433に電流を流すと磁束を媒介して受電コイル421に起電力が発生する電磁誘導を用い、無線受信装置43は、無線送信装置42に対して非接触で給電を行う。
尚、非接触での給電方式を、上記の電磁誘導方式に限定するものではなく、例えば、電流を電磁波に変換しアンテナを介して送受信する電波方式や、電磁界の共鳴現象を利用する電磁界共鳴方式などを用いることができる。
【0017】
また、受信アンテナ434、検波回路435、信号復調回路436は、無線送信装置42から無線送信される歪検出信号(トルク検出信号)を受信するためのデバイスであり、無線送信装置42から変調されて送られる歪検出信号を受信して元の信号に復調し、復調した歪検出信号を、電動機制御装置32に出力する。
【0018】
図4は、無線送信装置42の構成を示すブロック図である。
図4に示す無線送信装置42は、受電コイル421、内部電源回路422、半導体歪みセンサ(トルクセンサ)423、増幅回路424、高周波回路425、送信アンテナ426を備え、これらの回路を同一基板上に搭載して、1つのパケッケージを構成する。
受電コイル421及び内部電源回路422は、無線受信装置43からの非接触の給電を受けるためのデバイスであり、送電コイル433に電流を流すことで受電コイル421に発生した誘導起電力を、内部電源回路422において直流に変換して、半導体歪みセンサ423、増幅回路424、高周波回路425の動作電源として用いる。
【0019】
半導体歪みセンサ423は、応力が作用すると抵抗値が変化するピエゾ抵抗効果に基づき、トルク量(歪み量、応力)を示す検出信号を出力するセンサ(歪みゲージ)である。
電動機1の回転軸13にトルクが生じると、回転軸13の両端で回転量に差が発生し、回転軸13にはせん断応力が生じる。従って、半導体歪みセンサ423を回転軸に取り付け、回転軸13に生じるせん断応力を作用させることで、回転軸13に生じるトルク量を計測することができる。
【0020】
半導体歪みセンサ423は、歪み(トルク)を測定する素子となる不純物層をシリコン基板上に形成した半導体単結晶のチップであり、前記シリコン基板上には、半導体歪みセンサ423と共に、受電コイル421、内部電源回路422、増幅回路424、高周波回路425、送信アンテナ426を搭載してある。
そして、半導体歪みセンサ423を含む無線送信装置42を搭載するシリコン基板は、素子形成面でない裏面を接着面として、電動機1の回転軸13に形成した取付け面13aに固定される。シリコン基板の接着面と回転軸13の取付け面13aとは、接着剤を用いて接着するのが好ましいが、接合や嵌合によって固定することができる。
【0021】
また、半導体歪みセンサ423の測定素子となる不純物層の抵抗値は、温度変化に影響されて変動するため、温度変化に伴う出力変化を補償するための温度補償回路としてホイートストンブリッジ回路を備える。前記ホイートストンブリッジ回路は、歪みに対して感度をもつアクティブ抵抗と、歪みに対して感度をもたない若しくはアクティブ抵抗とは正負反対の出力を生じるダミー抵抗を必要とする。
シリコンは、歪みが加わるとその固有抵抗が変化するピエゾ抵抗効果を有するが、シリコン単結晶の場合、ピエゾ抵抗効果は、結晶方位に依存した直交異方性を有しているので、シリコンの結晶方位、拡散抵抗の配置、歪みの基準となる座標系の相対関係を変化させることで、回転軸13歪みに対する拡散抵抗の抵抗値変化を操作することができ、係る操作によって、アクティブ抵抗とは正負反対の出力を生じるダミー抵抗を同一シリコン基板上に形成できる。
【0022】
例えば、4本のp型拡散抵抗を用いてホイートストンブリッジ回路を形成する場合、図5に示すように、対向する1組の拡散抵抗423a,423cを、シリコン単結晶の[−110]方向が長手方向となるように、換言すれば、シリコン単結晶の[−110]方向と平行に配置する。
一方、残りの1組の拡散抵抗423b,423dは、[−110]方向に対して90°回転させた[110]方向が長手方向となるように、換言すれば、シリコン単結晶の[110]方向と平行に配置する。
【0023】
そして、歪みの基準座標となるxy座標軸、即ち、回転軸13に直角/平行な方向が、シリコン単結晶の[−110]方向に対して45°になるように、回転軸13に対してシリコン基板423eを接着させる。
このようにすれば、[110]方向に平行な拡散抵抗423b,423dも回転軸13の歪みに対して感度をもつが、[−110]方向に平行に配置した拡散抵抗423a,423cの出力とは、正負逆の出力を生じることになり、温度補償回路としてのホイートストンブリッジ回路を構成する4本の拡散抵抗423a〜423dを同一のシリコン基板423e上に形成することができる。
【0024】
尚、n型拡散抵抗を用いてホイートストンブリッジ回路を形成する場合も、シリコンの結晶方位、拡散抵抗の配置、歪みの基準となる座標系の相対関係の設定によって、アクティブ抵抗とは正負反対の出力を生じるダミー抵抗を形成できる。
無線送信装置42の増幅回路424、高周波回路425、送信アンテナ426は、歪みセンサ423の出力信号を、無線受信装置43に向けて無線送信するためのデバイスであり、歪みセンサ423の出力を増幅回路(アンプ)424で増幅し、増幅した歪みセンサ423の出力を、高周波回路425で無線通信用の高周波信号に変調し、変調した高周波信号を、送信アンテナ426を介して無線受信装置43側の受信アンテナ434に向けて送信する。
【0025】
これにより、電動機1の回転軸13(可動側)に取り付けられる歪みセンサ423の出力は、固定側である本体11に取り付けられる無線受信装置43に対し、無線で送信され、無線受信装置43が受信した歪みセンサ423の出力信号が、電動機制御装置32に入力される。
尚、無線送信装置42と無線受信装置43とを、前述のように、回転軸13の径方向で対向するように配置できる他、回転軸13の軸方向で対向するように配置することが可能であり、また、無線送信装置42から歪みセンサ423を分離し、別部品として回転軸13に取り付けることができる。
【0026】
図6のフローチャートは、電動機制御装置32が実施する電動機制御ルーチンを示す。
図6のフローチャートにおいて、ステップS501では、電動機1の制御モードとして、トルク制御モードと回転速度制御モードとのいずれが選択されているかを判別する。
トルク制御モード/回転速度制御モードの選択は、電動車両においては、例えば、シフトポジション、アクセルペダル位置、ブレーキペダル位置などに基づき行われる。
そして、トルク制御モードが選択されている場合には、ステップS502以降へ進み、電動機1をトルク指令値に応じて制御するトルク制御を実施する。
【0027】
ステップS502では、無線受信装置43が受信した歪みセンサ423の出力に基づき、電動機1の回転軸13のトルクを計測する。
次いで、ステップS503では、車両制御装置2から入力したトルク指令値、即ち、電動機1のトルク目標値と、歪みセンサ423の出力に基づき検出した回転軸13のトルク、即ち、電動機1のトルクの実測値との偏差(トルクエラー)を演算する。
一方、前記偏差の演算に平行して、ステップS504では、電動機1の回転角の計測を行う。
【0028】
そして、ステップS505では、トルクの偏差、電動機1の回転角に基づいて、各IGBT(スイッチング素子)312a〜312fのオン/オフを制御するPWM信号を演算する。
ステップS505では、実際のトルクがトルク指令値に近づいて、トルク偏差が零に近づくようにPWM信号を修正する、トルクのフィードバック制御を実施する。
例えば、トルク偏差に基づく比例積分制御によって目標電流(q軸電流)を演算し、目標q軸電流、目標d軸電流からq軸電圧指令値、d軸電圧指令値を演算し、更に、2相/3相変換によってU、V、Wの各相の電圧指令値に変換し、各相の電圧指令値を、各IGBT312a〜312fのオン/オフのデューティ比に変換する。
【0029】
また、例えば、トルク偏差に基づき、トルク指令値を補正し、補正したトルク指令値に基づいて目標q軸電流、目標d軸電流を演算し、係る目標q軸電流、目標d軸電流に基づいて、各IGBT312a〜312fのオン/オフのデューティ比を求めることができる。
ステップS505でPWM信号(各IGBT312a〜312fのオン/オフのデューティ比)を演算すると、次いで、ステップS510へ進み、ステップS505で演算したPWM信号に基づき、各IGBT312a〜312fのオン/オフを制御することで、電動機1を駆動制御する。
【0030】
このように、上記のトルク制御モードでは、歪みセンサ423の出力に基づき、電動機1の回転軸13のトルクを計測し、係るトルク計測値をフィードバック信号として、電動機1の回転軸13のトルクを制御するから、トルク指令値に対応するトルクを高精度に発生させることができる。
例えば、トルク指令値に対応する電流指令値を設定し、実際に電動機1に流れている電流の計測値と電流指令値とを比較して電動機1をPWM制御する場合、回転子14に埋め込まれた永久磁石15の温度変化や経時劣化などによる磁束の変動があると、電動機1における電流とトルクとの相関が変化するため、トルク指令値に対応する電流指令値に精度よく制御できていても、実際に発生するトルクが、トルク指令値からずれてしまう場合がある。
【0031】
これに対し、上記のトルク制御では、トルク計測値をフィードバックしてトルク指令値と比較するので、永久磁石15の温度変化や経時劣化などによる磁束の変動があっても、トルク指令値に対応するトルクを高精度に発生させることができる。
従って、電動機1の出力で車両を走行させる電動車両の場合、運転者の要求に見合ったトルクを精度よく発生させることができ、スムーズでかつ安全な運転を実現できる。
【0032】
また、電動機制御装置32は、歪みセンサ423の出力を、無線送信装置42及び無線受信装置43を介して入力するから、電動機1の回転軸13が回転している状態で、回転軸13に取り付けた歪みセンサ423の出力を逐次入力して、電動機1を制御できる。
また、無線受信装置43から無線送信装置42に向け、非接触で給電を行うので、回転軸13に取り付けられる無線送信装置42の動作電源を安定的に確保でき、歪みセンサ423を用いた歪み(トルク)検出及びセンサ出力の無線送信を安定して行える。
【0033】
一方、ステップS501で、電動機1の制御モードとして、回転速度制御モードが選択されていると判断すると、ステップS506以降へ進み、電動機1を回転速度指令値に応じて制御する回転速度制御を実施する。
ステップS506では、電動機1の回転速度を、回転角度エンコーダ33の出力に基づき検出する。
【0034】
次いで、ステップS507では、車両制御装置2から入力した回転速度指令値、即ち、回転軸13の回転速度の目標値と、回転角度エンコーダ33の出力に基づき検出した回転軸13の回転速度、即ち、回転軸13の回転速度の実測値との偏差(エラー)を演算する。
一方、前記偏差の演算に平行して、ステップS508では、電動機1の回転角の計測を行う。
【0035】
そして、ステップS509では、回転速度の偏差、電動機1の回転角に基づいて、各IGBT312a〜312fのオン/オフを制御するPWM信号を演算する。
ステップS509では、実際の回転速度が回転速度指令値に近づいて、回転速度偏差が零に近づくようにPWM信号を修正する、回転速度のフィードバック制御を実施する。
例えば、回転速度偏差に基づく比例積分制御によって目標電流(q軸電流)を演算し、目標q軸電流、目標d軸電流からq軸電圧指令値、d軸電圧指令値を演算し、更に、2相/3相変換によってU、V、Wの各相の電圧指令値に変換し、各相の電圧指令値を、各IGBT312a〜312fのオン/オフのデューティ比に変換する。
【0036】
ステップS509でPWM信号(各IGBT312a〜312fのオン/オフのデューティ比)を演算すると、次いで、ステップS510へ進み、ステップS509で演算したPWM信号に基づき、各IGBT312a〜312fのオン/オフを制御することで、電動機1を駆動制御する。
【0037】
以上、好ましい実施形態を具体的に説明したが、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
例えば、電動機1は、電動車両の走行させるための電動機に限定されず、例えば、パワーステアリング用の操舵アシスト力を付与する電動機とすることができる。
【符号の説明】
【0038】
1…電動機、2…車両制御装置、3…インバータ、4…トルク検出器、31…パワーモジュール(電源回路)、32…電動機制御装置、33…回転角度エンコーダ、42…無線送信装置、43…無線受信装置、421…受電コイル、422…内部電源回路、423…半導体歪みセンサ423、424…増幅回路、425…高周波回路、426…送信アンテナ、431…内部電源回路、432…誘導電源発生装置、433…送電コイル、434…受信アンテナ、435…検波回路、436…信号復調回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機を駆動制御する制御装置であって、
前記電動機の回転軸に取り付けられた歪みセンサの出力を入力し、
前記歪みセンサの出力に基づき前記電動機のトルクを検出し、
検出したトルクとトルク指令値とを比較して前記電動機を駆動制御する、電動機の制御装置。
【請求項2】
前記歪みセンサの出力を、無線送信装置及び無線受信装置を介して入力する、請求項1記載の電動機の制御装置。
【請求項3】
前記無線受信装置が、前記無線送信装置に対して非接触で給電する、請求項2記載の電動機の制御装置。
【請求項4】
前記歪みセンサが半導体歪みセンサであり、前記半導体歪みセンサと、前記無線送信装置の回路とが同じ基板上に搭載されて、前記電動機の回転軸に取り付けられる、請求項2又は3記載の電動機の制御装置。
【請求項5】
前記電動機が、車両用の永久磁石同期電動機である、請求項1−4のいずれか1つに記載の電動機の制御装置。
【請求項6】
電動機と、
前記電動機を駆動する電源回路と、
前記電動機の回転軸に取り付けられ、歪センサ及び前記歪センサの出力を無線送信する回路を一体的に備えた無線送信装置と、
前記無線送信装置からの信号を受信すると共に、前記無線送信装置に対して非接触で給電する無線受信装置と、
前記無線受信装置が受信した前記歪センサの出力に基づいて、前記電動機のトルクを検出し、検出したトルクとトルク指令値とを比較して、前記電源回路に制御信号を出力する制御装置と、
を含む、電動機の制御システム。
【請求項7】
電動機の回転軸に取り付けられた歪センサの出力を、無線送信装置及び無線受信装置を介して送信し、
前記無線受信装置が受信した前記歪センサの出力に基づいて、前記電動機のトルクを検出し、
検出したトルクとトルク指令値とを比較して前記電動機の駆動制御する、電動機の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−74768(P2013−74768A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214122(P2011−214122)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(509186579)日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)
【Fターム(参考)】