説明

電極の製造方法

【課題】電池を組み立てる際の内部短絡を回避することが可能な電極を量産性良く製造する。
【解決手段】帯状の集電体と前記帯状の集電体の両面に形成された活物質含有層4とを含む帯状電極に、長手方向と垂直な方向に長いスリットを間隔を開けて形成する工程と、前記帯状電極の一方の面に帯状の第一のセパレータ1aを配置し、かつ反対側の面に帯状の第二のセパレータ1bを配置する工程と、前記第一のセパレータ1aと前記第二のセパレータ1bが前記帯状電極の前記スリットを通して接触している部分の少なくとも一部14を熱融着させる工程と、前記熱融着部14を前記帯状電極と共に長手方向と垂直な方向に裁断することにより、両端に前記熱融着部14が位置する筒状のセパレータで被覆された電極を得る工程とを具備することを特徴とする電極の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非水電解質電池用電極の製造に好適な電極の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
負極/セパレータ/正極を一層または正極/セパレータ/負極を一層とし、該層を積み重ねることで構成される電池用電極群は、例えば、袋状のセパレータに一方の電極を収納し、これと他方の電極とを交互に積層することにより作製される。あるいは、シート状のセパレータに正極及び負極を巻き込んで一層を形成する方法なども挙げられる。また、回転ダイヤル内でシート状またはフィルム状の材料を所定の寸法に裁断や打ち抜き、集電体を逐次積層する方法、また人海的に人の手で作製する方法がある。
【0003】
例えば特許文献1は電極板入りの袋状セパレータを連続的に作製する技術であり、特許文献2は蓄電池用袋状セパレータを連続的に製造する方法が示されている。また、特許文献3には、短冊状の正極をセパレータにより包む際、正極の長手方向に沿った端部のうち、一方で折り返し、他方と底部それぞれを熱融着することで、袋状セパレータに正極を収納することが記載されている。特許文献4には、セパレータをU字状に折り曲げて正極を包み、U字状に折り曲げた両端部を熱融着することにより、袋状のセパレータに正極を収納することが開示されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1,2では、袋状に成形したセパレータに電極を収納する際、電極の表面がセパレータ内壁面と擦れることで集電体から活物質が剥離しやすく、電池組み立て後に内部短絡を誘発するなどの問題点がある。一方、特許文献3,4によると、電極を1枚ずつセパレータで被覆した後、熱融着によりセパレータを袋状に加工しているため、量産性に劣るという問題点がある。
【特許文献1】特開平10−106588号公報
【特許文献2】特開平8−180852号公報
【特許文献3】特開平5−315009号公報
【特許文献4】特開平10−55795号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、電池を組み立てる際の内部短絡を回避することが可能な電極を量産性良く製造することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電極の製造方法は、帯状の集電体と前記帯状の集電体の両面に形成された活物質含有層とを含む帯状電極に、長手方向と垂直な方向に長いスリットを間隔を開けて形成する工程と、
前記帯状電極の一方の面に帯状の第一のセパレータを配置し、かつ反対側の面に帯状の第二のセパレータを配置する工程と、
前記第一のセパレータと前記第二のセパレータが前記帯状電極の前記スリットを通して接触している部分の少なくとも一部を熱融着させる工程と、
前記熱融着部を前記帯状電極と共に長手方向と垂直な方向に裁断することにより、両端に前記熱融着部が位置する筒状のセパレータで被覆された電極を得る工程と
を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電池を組み立てる際の内部短絡を回避することが可能な電極を量産性良く製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(第一の工程)
帯状の第一、第二のセパレータを用意する。図1に、フープ状態から引き出された第一のセパレータ1aを示す。
【0009】
第一、第二のセパレータには、多孔質シートを使用することができる。多孔質シートとしては、例えば、合成樹脂製不織布、ポリエチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン多孔質フィルムなどを用いることができる。
【0010】
図2に示すような帯状の負極2を用意する。この帯状の負極2は、帯状の負極集電体3と、負極集電体3の長手方向の一端部(以下、活物質非形成部と称す)を除いて形成された負極活物質含有層4とを有する。負極集電体3は、平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウムもしくは平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金から形成することが望ましい。これにより、非水電解質電池の過放電特性を向上することができる。より好ましい平均結晶粒子径は、3μm以下である。また、平均結晶粒子径の下限値は0.01μmにすることが望ましい。
【0011】
アルミニウムおよびアルミニウム合金の平均結晶粒子径は、以下に説明する方法で測定される。集電体表面の組織を金属顕微鏡観察し、1mm×1mmの視野内に存在する結晶粒子数nを測定し、下記(A)式より平均結晶粒子面積S(μm2)を算出する。
【0012】
S=(1×106)/n (A)
ここで、(1×106)で表わされる値は1mm×1mmの視野面積(μm2)で、nは結晶粒子数である。
【0013】
得られた平均結晶粒子面積Sを用いて下記(B)式から平均結晶粒子径d(μm)を算出する。このような平均結晶粒子径dの算出を5箇所(5視野)について行ない、その平均値を平均結晶粒子径とした。なお、想定誤差は約5%である。
【0014】
d=2(S/π)1/2 (B)
負極集電体の厚さは、高容量化のため、20μm以下が好ましい。より好ましい範囲は12μm以下である。また、負極集電体の厚さの下限値は、3μmにすることが望ましい。
【0015】
負極活物質については、例えば、Nb25、LiTi24、Li4Ti512やLi含有珪素酸化物の様な酸化物、Li含有窒化物などが適用可能である。
【0016】
次いで、図3に示すように、フープ状態から引き出された負極2の長手方向の両端部をガイド5に固定した後、長手方向の両端部に位置決めのための貫通穴6をパンチ7で穿孔する。その後、負極2を次工程に搬送する。図4及び図5に示すように、貫通穴6と対応する箇所に接合ピン9が形成されたガイド8を用意する。負極2の長手方向の両端部の貫通穴6にガイド8の接合ピン9を挿入することにより、負極2の位置決めを行う。これにより、以下に説明する打ち抜き加工を精度良く行うことが可能となる。
【0017】
打ち抜き加工によって、図6に示す通りに、帯状負極2の長手方向Lと直交する方向に長いスリット10を等間隔を開けて形成する。スリット10の間隔は、電池に組み込まれる短冊状の負極の短辺方向の幅と等しくすることが望ましい。現段階では、負極2は1枚の帯状シートであるが、これ以降の工程によって最終的に複数葉に分割される。分割後の負極それぞれに負極端子11が形成されるように活物質非形成部3に打ち抜き加工を施す。スリット10間に位置する負極活物質含有層4が、分割後の負極の負極活物質含有層に相当する。スリット10間に位置する負極活物質含有層4それぞれの短辺の中央付近から負極端子11が引き出されるように、負極端子11に該当する箇所と接合ピン9で固定されている箇所3aとを残して活物質非形成部3を打ち抜く。図6では、打ち抜かされた箇所をガイド8と同じ網掛けで示している。さらに、短冊状の負極1枚ずつに切り離すためのミシン目12を、帯状負極2の長手方向と直交するように形成する。なお、短冊状に加工された負極の短辺に相当する部分13に打ち抜き加工を必要に応じて施すことが可能である。形成されたスリット13を通して第一のセパレータ1aと第二のセパレータ1bが接触するため、後述する第3工程でこの部分も熱融着することによって、袋状のセパレータに負極を収納することができる。
【0018】
(第2工程)
図7,8に示すように、打ち抜き加工後の負極2を第一のセパレータ1aの上に配置する。図7は、負極2の半分程度が第一のセパレータ1aと重なっている状態を示しており、図8は、負極2と第一のセパレータ1aが完全に重なった状態を示す。次いで、図9,10に示すように、第二のセパレータ1bを第一のセパレータ1aと同様にフープ状態から引き出し、帯状負極2上に重ねる。図9は、負極2の半分程度が第二のセパレータ1bで被覆されている状態を示しており、図10は、負極2と第二のセパレータ1bが完全に重なった状態を示す。第一のセパレータ1aと第二のセパレータ1bは、活物質含有層4を完全に覆うように位置を合わせる。これにより、第一のセパレータ1aと第二のセパレータ1bが、帯状負極2に形成されたスリット10を通して接触する。
【0019】
(第3工程)
第一のセパレータ1aと第二のセパレータ1bがスリット10を通して接触している部分を部分的に熱融着する。図11で斜線で示す領域が熱融着部14で、15が非熱融着部である。部分的に熱融着することによって、非熱融着部15を液状非水電解質の拡散経路として利用することができ、負極への非水電解質の拡散性を良好にすることができる。なお、第一のセパレータ1aと第二のセパレータ1bとの接触部分全体を熱融着しても良い。
【0020】
第3工程により、負極活物質含有層4の表面をセパレータで擦ることなく負極をセパレータで被覆することが可能となる。また、ここまでの工程において、負極およびセパレータは連続的シート状であることも特徴である。
【0021】
(第4工程)
第一のセパレータ1aと負極2と第二のセパレータ1bとの積層物を、その短辺方向に沿って裁断する。具体的には、熱融着部14と非熱融着部15が二分割されるように、図11に示すミシン目12に沿って裁断し、図12,13に示すような筒状セパレータで被覆された短冊状の負極16を得る。すなわち、短冊状の負極集電体3の両面に、負極活物質含有層4が形成されている。帯状の負極端子11は、負極集電体3の短辺の中央付近から引き出されている。負極活物質含有層4の一方の面(図13では上側の面)は、これよりもやや大きい第一のセパレータ1aで被覆されている。また、他方の面(図13では下側の面)は、これよりもやや大きい第二のセパレータ1bで被覆されている。第一のセパレータ1aと第二のセパレータ1bの長手方向側の両端部には、熱融着部14と非熱融着部15が交互に形成されている。
【0022】
一方、正極17として、短冊状の正極集電体17aの両面に正極活物質含有層17bが形成されているものを用意した。正極端子18は、正極集電体の短辺の中央付近から引き出されている。正極集電体は、平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウムもしくは平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウム合金から形成することが望ましい。これにより、非水電解質電池の過放電特性を向上することができる。より好ましい平均結晶粒子径は、3μm以下である。また、平均結晶粒子径の下限値は0.01μmにすることが望ましい。
【0023】
正極集電体の厚さは、高容量化のため、20μm以下が好ましい。より好ましい範囲は15μm以下である。また、正極集電体の厚さの下限値は、3μmにすることが望ましい。
【0024】
正極活物質については限定されるものではなく、MnO2、V25、Nb25、LiTi24、Li4Ti512、LiFe24、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルマンガン酸リチウム、ニッケルコバルト酸リチウム、コバルトマンガン酸リチウム、ニッケルコバルトマンガン酸リチウムなどの金属酸化物、あるいはフッ化黒鉛、FeS2などの無機化合物、あるいはポリアニリンやポリアセン構造体などの有機化合物などあらゆる物が適用可能である。ただし、この中で作動電位が高く、サイクル特性に優れるという点でコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムやそれらの混合物やそれらの元素の一部を他の金属元素で置換したリチウム含有酸化物がより好ましく、長期間に渡り使用されることもある非水電解質電池においては高容量で電解液や水分との反応性が低く化学的に安定であるという点でコバルト酸リチウムがさらに好ましい。
【0025】
図14に示すように、正極17を負極16上の第一のセパレータ1aに重ね、第一のセパレータ1a/負極16/第二のセパレータ1b/正極17の1つのユニットを作製する。この際、正極端子18の引き出し方向が、負極端子11の引き出し方向の反対向きとなるように積層する。このような方法でユニットを重ねていくことで平板状積層型電極群19を作製することが可能となる。積層型電極群19において、正極1葉毎に引き出されている正極端子18を一つに束ね、外部正極リード24に溶接する。また、負極1葉毎に引き出されている負極端子11を一つに束ね、外部負極リード25に溶接する。外部正極リード24と外部負極リード25は、後述するように、容器から外部に引き出す。
【0026】
得られた積層型電極群19が収納される容器を図15に示す。図15に示すように、容器20は、ラミネートフィルムに例えば深絞り加工あるいはプレス加工を施すことにより形成された矩形状の凹部からなる電極群収納部21と、ラミネートフィルムのうちの加工が施されていない平板部からなる矩形状の蓋体22とを有する。ラミネートフィルムを点線に沿って容器側に折り返すと、電極群収納部21に蓋体22を被せることができる。蓋体22の内面は、電極群収納部21の開口部周縁の三辺23a〜23cと例えば熱融着により接合される。図16は、蓋体22が電極群収納部21の開口部周縁の三辺23a〜23cに接合され、蓋体22を下にして配置された状態を示している。ラミネートフィルムには、例えば、熱可塑性樹脂層と樹脂層との間に金属層が配置されたラミネートフィルムを使用することができる。熱可塑性樹脂層が電極群収納部21及び蓋体22の内面に位置することによって、電極群収納部21に蓋体22を熱融着により接合することができる。熱可塑性樹脂層は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等から形成される。金属層は、アルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔であることが好ましい。また、樹脂層は、金属層を補強するためのものであり、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの高分子から形成することができる。
【0027】
積層型電極群19は非水電解質を保持した状態で容器20の電極群収納部21に収納される。図16に示すように、外部正極リード24は、電極群収納部21の開口部周縁の短辺23bと蓋体22との間から外部に引き出され、外部負極リード25は、電極群収納部21の開口部周縁の反対側の短辺23aと蓋体22との間から外部に引き出される。電極群収納部21の開口部周縁の長辺23cと蓋体22は、熱融着により接合された後、ほぼ垂直に折り曲げられている。
【0028】
上述した本実施形態に係る電池の製造方法では、予め袋状に成形したセパレータに電極を挿入するのではなく、第一のセパレータの上に電極を重ね、この電極の上に第二のセパレータを重ね、第一のセパレータと第二のセパレータを融着するため、袋状セパレータ挿入時に懸念される活物質の剥離を防ぐことが可能である。また、複数の電極を1回の操作でセパレータ内に収納できるため、量産性に優れている。
【0029】
さらに、一方の電極が筒状のセパレータ内に配置されることで、積層過程で電極がずれた場合でも、短絡に至ることを防ぐことが可能となる。また、平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウムもしくはアルミニウム合金から形成された集電体のような強度が十分でない集電体を用いた場合にも、効率よくセパレータ内に集電体を収納することが可能となる。さらに、本実施形態に係る方法によると、電極1枚毎にセパレータに収納する方法では成しえなかった材料の異なる二種類のセパレータを組み合わせることが可能である。例えば、空隙率の異なる二種類のセパレータを使用するなどが挙げられる。
【0030】
[実施例]
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
(実施例1)
第一,第二のセパレータとして幅43mm高密度ポリエチレン微多孔膜を用意した。幅52mmで、厚さ20μmで、かつ平均結晶粒子径が50μmのアルミニウム箔(純度99.99%)からなる負極集電体に、負極活物質としてLi4Ti512を含む負極活物質含有層を幅42mmで形成し、負極とした。
【0032】
幅52mmで、厚さ20μmで、かつ平均結晶粒子径が50μmのアルミニウム箔(純度99.99%)からなる正極集電体に、正極活物質としてLiCoO2を含む正極活物質含有層を幅42mmで形成し、正極とした。
【0033】
上記正極、負極及びセパレータを用いて前述した図1〜16に示す方法により非水電解質電池を作製した。なお、積層型電極群を構成するユニット数は10ユニットとした。実施例の非水電解質電池を30個作製し、内部短絡発生率を検査し、結果を下記表1に示した。
【0034】
(比較例1)
第一のセパレータと第二のセパレータを熱融着せずに使用した。つまり、第一のセパレータ、負極、第二のセパレータ及び正極を、この順番に積層し、1ユニットとした。このユニットを10ユニット用いて積層型電極群を作製し、得られた積層型電極群を用いて非水電解質電池を30個を作製し、内部短絡発生率を検査し、結果を表1に示した。
【0035】
(比較例2)
人の手を用いてセパレータを予め袋状にした後、手にて負極を袋状セパレータ内に配置させ、さらに手で正極を重ねてユニットを作製し、10ユニット積層後に実施例同様に30個の非水電解質電池を作製した。実施例同様に内部短絡発生率を検査し、結果を表1に示した。
【表1】

【0036】
表1に示す通りに、本実施形態に係る方法によると、活物質の剥離による電池組み立て後の内部短絡の発生が皆無で、かつ量産性に優れており、さらには必要に応じて2種類のセパレータによる袋状セパレータの成形が可能となった。
【0037】
これに対し、セパレータをシート状のまま正極と負極に介在させた積層型電極群を用いる比較例1と、予め袋状に成形したセパレータに負極を収納する比較例2では、内部短絡発生率が高かった。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態に係る方法で使用される第一のセパレータを示す平面図。
【図2】本発明の実施形態に係る方法で使用される負極を示す平面図。
【図3】図2の負極に位置決めのための穴を穿孔する工程を示す模式図。
【図4】図3の負極をガイドに取り付ける工程を示す模式図。
【図5】図4のガイドに固定された負極を長辺側端面(負極活物質含有層が形成された長辺側端面)から見た側面図。
【図6】図4の負極に打ち抜き加工を施す工程を示す模式図。
【図7】打ち抜き加工が施された負極に第一のセパレータを配置する工程を示す模式図。
【図8】打ち抜き加工が施された負極に第一のセパレータを配置する工程を示す模式図。
【図9】打ち抜き加工が施された負極に第二のセパレータを配置する工程を示す模式図。
【図10】打ち抜き加工が施された負極に第二のセパレータを配置する工程を示す模式図。
【図11】第一のセパレータと第二のセパレータを熱融着する工程を示す模式図。
【図12】本発明の実施形態に係る方法で筒状セパレータに収納された負極を示す平面図。
【図13】図12のセパレータ収納負極を示す断面図。
【図14】本発明の実施形態に係る方法で製造された積層型電極群を示す模式的な断面図。
【図15】図14の積層型電極群が収納される容器を示す斜視図。
【図16】本発明の実施形態に係る方法で製造された非水電解質電池を示す斜視図。
【符号の説明】
【0040】
1a…第一のセパレータ、1b…第二のセパレータ、2…帯状負極、3…負極集電体、4…負極活物質含有層、5,8…ガイド、6…位置決めのための貫通穴、9…接合ピン、10…スリット、11…負極端子、12…ミシン目、14…熱融着部、15…非熱融着部、16…負極、17…正極、17a…正極集電体、17b…正極活物質含有層、18…正極端子、19…積層型電極群、20…容器、21…電極群収納部、22…蓋体、24…外部正極リード、25…外部負極リード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の集電体と前記帯状の集電体の両面に形成された活物質含有層とを含む帯状電極に、長手方向と垂直な方向に長いスリットを間隔を開けて形成する工程と、
前記帯状電極の一方の面に帯状の第一のセパレータを配置し、かつ反対側の面に帯状の第二のセパレータを配置する工程と、
前記第一のセパレータと前記第二のセパレータが前記帯状電極の前記スリットを通して接触している部分の少なくとも一部を熱融着させる工程と、
前記熱融着部を前記帯状電極と共に長手方向と垂直な方向に裁断することにより、両端に前記熱融着部が位置する筒状のセパレータで被覆された電極を得る工程と
を具備することを特徴とする電極の製造方法。
【請求項2】
前記活物質含有層は、前記帯状の集電体の両面の長手方向に平行な一端部を除いて形成され、前記帯状電極の前記活物質含有層が形成されている部分に、長手方向と垂直な方向に長いスリットを間隔を開けて形成すると共に、前記帯状集電体の前記長手方向に平行な一端部を打ち抜いて端子を形成することを特徴とする請求項1記載の電極の製造方法。
【請求項3】
前記帯状の集電体は、平均結晶粒子径が50μm以下のアルミニウムもしくはアルミニウム合金から形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の電極の製造方法。
【請求項4】
前記帯状の集電体の厚さは20μm以下であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の電極の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−41404(P2008−41404A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−213588(P2006−213588)
【出願日】平成18年8月4日(2006.8.4)
【出願人】(000003539)東芝電池株式会社 (109)
【Fターム(参考)】