説明

電気光学装置及び電子機器

【課題】液晶装置等の電気光学装置において、トランジスタ特性を劣化させることなく、周辺領域における光漏れや光反射に起因する表示画像への悪影響を低減する。
【解決手段】電気光学装置は、基板(10)上に、複数の画素電極(9a)と、複数の画素電極が配列された画素領域(10a)の周辺に位置する周辺領域に設けられたトランジスタ(71)と、トランジスタよりも下層側に配置され、基板上で平面的に見て、トランジスタの少なくとも一部に重なると共に、トランジスタのチャネル長方向に沿った長手状の開口部(510s)が形成された遮光膜(510)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電気光学装置では、複数の画素から構成される表示領域に縦横に配列された多数の走査線及びデータ線、並びにこれらの各交点に対応して多数の画素電極がTFT基板上に設けられる。このような電気光学装置は、例えばTFT(Thin Film Transistor)駆動によるアクティブマトリクス駆動方式を採用しており、各画素に対応して画素スイッチング用TFTが設けられる。データ線に供給された画像信号は、各画素に形成された画素スイッチング用TFTのスイッチング動作に応じて画素電極に供給され、表示領域に画像が表示される。加えて、TFTが形成されたTFTアレイ基板上において、表示領域の周辺に位置する周辺領域には、複数の画素を制御するための各種周辺回路が形成される。このような周辺回路は、例えばTFT等のトランジスタを含んで構成される。
【0003】
例えば特許文献1では、遮光膜とトランジスタのゲート電極やドレイン電極との結合容量を調整することによって、トランジスタ特性の劣化やバラツキを低減する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平10−70277号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の電気光学装置がプロジェクタのライトバルブとして用いられる場合には、周辺領域における周辺回路を透過した透過光の一部が表示領域に対して斜めに進行することで、表示領域の縁付近において、周辺領域からの光漏れが生じるおそれがある。更に、周辺領域に侵入した戻り光が、周辺回路において再反射され、結局は表示領域から出射される光に紛れ込む事態も生じ得る。この結果、周辺回路における反射や透過に応じた明暗パターン(例えば、周辺回路を構成する複数のトランジスタの配列パターンに応じた明暗パターン)が表示画像の縁付近に映し出されてしまうおそれがある。
【0006】
このため、基板上の周辺領域における表示領域の縁付近に設けられた周辺回路を構成するトランジスタの下層側(或いは光が出射される出射側)に遮光膜が設けられることがある。これにより、上述した周辺領域からの光漏れや周辺回路における光反射による表示画像への悪影響を低減できる。
【0007】
しかしながら、周辺回路を構成するトランジスタの下層側に配置された遮光膜によって、トランジスタの特性が劣化してしまうおそれがあるという技術的問題点がある。
【0008】
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、例えば周辺回路を構成するトランジスタの特性を劣化させることなく、周辺領域における光漏れや光反射に起因する表示画像への悪影響を防止でき、高品質な画像を表示可能な電気光学装置及びそのような電気光学装置を具備してなる電子機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る第1の電気光学装置は上記課題を解決するために、基板上に、複数の画素電極と、該複数の画素電極が配列された画素領域の周辺に位置する周辺領域に設けられたトランジスタと、該トランジスタよりも下層側に配置され、前記基板上で平面的に見て、前記トランジスタの少なくとも一部に重なると共に、前記トランジスタのチャネル長方向に沿った長手状の開口部が形成された遮光膜とを備える。
【0010】
本発明に係る第1の電気光学装置によれば、複数の画素電極は、それぞれ例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明材料からなり、基板上の画素領域或いは画素アレイ領域(又は、「画像表示領域」とも呼ぶ)に、例えば複数のデータ線及び複数の走査線の交差に対応して例えばマトリクス状に配列される。トランジスタは、画素領域の周辺に位置する周辺領域に設けられており、例えばサンプリング回路、データ線駆動回路等の周辺回路の少なくとも一部を構成する。トランジスタは、典型的には、画素領域の一辺に沿って複数設けられる。電気光学装置の動作時には、例えば画像信号等に基づいて、画素電極の電位が制御され、複数の画素電極が配列された画素領域において画像表示が行われる。電気光学装置は、例えば光源から入射する入射光に応じて表示光を、画素領域において例えば透過することによって出射する。電気光学装置は、例えば、投射型表示装置におけるライトバルブとして実装される。
【0011】
本発明では特に、遮光膜は、トランジスタよりも下層側に配置され、基板上で平面的に見て、トランジスタの少なくとも一部に重なる。更に、遮光膜は、トランジスタのチャネル長方向に沿った長手状或いはスリット状の開口部を有する。
【0012】
典型的には、遮光膜は、トランジスタよりも下層側に、トランジスタを構成する半導体層と重なるように設けられる。遮光膜は、例えば、画素領域の一辺に沿って設けられた複数のトランジスタの各々に対して1つずつ設けられることで、該一辺に沿って複数設けられる。開口部は、遮光膜に例えば1um以下の幅でトランジスタのチャネル長方向(言い換えれば、トランジスタにおけるキャリアの流れる方向)に沿って延びるように形成される。更に、開口部は、トランジスタのチャネル幅方向(即ち、チャネル長方向に交わる方向)に沿って所定間隔を隔てて複数形成される。
【0013】
よって、周辺領域からの光漏れやトランジスタによる戻り光の再反射を遮光膜によって低減或いは防止できる。ここに「戻り光」とは、基板における裏面反射や、複板式のプロジェクタ等で他の電気光学装置から発せられ合成光学系を突き抜けてくる光など、当該電気光学装置における表示光が出射される側から入射光が入射される側へ向かう光を意味する。従って、例えば、複数のトランジスタの配列パターンに応じた明暗パターンなど、周辺領域における光の反射や透過に応じた明暗パターンが表示画像の縁付近に映し出されてしまうことを低減或いは防止できる。つまり、周辺領域における光漏れや光反射に起因する表示画像への悪影響を低減或いは防止できる。
【0014】
更に、遮光膜は、トランジスタのチャネル長方向に沿った長手状の開口部を有するので、仮に、遮光膜が、開口部を有さずにベタ状に形成された場合やトランジスタのチャネル幅方向に沿った長手状の開口部のみを有するように形成された場合に当該遮光膜に起因して生じ得るトランジスタの特性の劣化が殆ど或いは全く生じない。尚、このようなトランジスタの特性の劣化は、例えば遮光膜とトランジスタとの間の容量カップリング(即ち、容量結合)や、遮光膜に起因する半導体層への不純物の混入或いは半導体層に対する応力変化等に起因して生じると考えられる。
【0015】
以上の結果、本発明に係る第1の電気光学装置によれば、例えば周辺回路を構成するトランジスタの特性を殆ど或いは全く劣化させることなく、周辺領域における光漏れや光反射に起因する表示画像への悪影響を防止でき、高品質な画像を表示することができる。
【0016】
本発明に係る第1の電気光学装置の一態様では、前記開口部は、前記トランジスタのチャネル幅方向に所定間隔を隔てて複数形成される。
【0017】
この態様によれば、開口部は、例えば、遮光膜におけるトランジスタのチャネル幅方向の一端に重なる部分からトランジスタのチャネル幅方向の他端に重なる部分まで、例えば1umなどの所定間隔を隔てて複数形成される。従って、遮光膜に起因して生じ得るトランジスタの特性の劣化をより確実に低減或いは防止できる。
【0018】
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記開口部は、前記基板上で平面的に見て、前記トランジスタのチャネル領域に少なくとも部分的に重なる。
【0019】
この態様によれば、遮光膜は、トランジスタのチャネル領域に少なくとも部分的に重ならない。よって、遮光膜がトランジスタのチャネル領域に及ぼし得る悪影響を低減或いは防止できる。従って、遮光膜に起因して生じ得るトランジスタの特性の劣化をより確実に低減或いは防止できる。
【0020】
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記開口部の幅は、1um以下である。
【0021】
この態様によれば、遮光膜によって光を殆ど或いは実践上完全に遮断できる。よって、周辺領域からの光漏れやトランジスタによる戻り光の再反射をより確実に低減或いは防止できる。
【0022】
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記遮光膜は、前記開口部を有する第1遮光部分と、前記トランジスタのチャネル幅方向に沿って前記第1遮光部分よりも前記画素領域から遠い側に前記第1遮光部分に隣接して形成されると共に前記第1遮光部分と互いに異なる平面パターンを有する第2遮光部分とを備える。
【0023】
この態様によれば、周辺領域のうち画素領域に比較的近い領域における光漏れや光反射を、開口部を有する第1遮光部分によって低減できる。更に、例えば第2遮光部分を第1遮光部分よりもトランジスタに重なる部分が小さな平面パターンを有するように形成することで、遮光膜に起因して生じ得るトランジスタの特性の劣化をより確実に低減或いは防止できる。即ち、周辺領域のうち、光漏れや光反射に起因する表示画像への悪影響が殆ど或いは実践上全く生じない程度に、画素領域から遠い領域では、遮光膜とトランジスタとが重なる部分が小さくなるように第2遮光部分を形成することで、トランジスタの特性の劣化をより確実に低減或いは防止できる。
【0024】
上述した遮光膜が第1及び第2遮光部分を備える態様では、前記第2遮光部分は、前記基板上で平面的に見て、前記トランジスタと少なくとも部分的に重ならないように形成されてもよい。
【0025】
この場合には、遮光膜に起因して生じ得るトランジスタの特性の劣化をより確実に低減或いは防止できる。
【0026】
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記トランジスタのチャネル幅は、5um以上である。
【0027】
この態様によれば、遮光膜に起因して生じ得るトランジスタの特性の劣化をより効果的に低減或いは防止できる。
【0028】
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記トランジスタのチャネル幅は、前記トランジスタのチャネル長よりも長い。
【0029】
この態様によれば、遮光膜に起因して生じ得るトランジスタの特性の劣化をより効果的に低減或いは防止できる。
【0030】
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記画素領域に配線された複数の走査線及び複数のデータ線と、前記周辺領域に設けられ、画像信号を供給する画像信号線とを備え、前記トランジスタは、前記画像信号線に供給される画像信号をサンプリング信号に応じて前記複数のデータ線に夫々供給すると共に前記複数のデータ線に対応して配列された複数のサンプリング用トランジスタとして形成される。
【0031】
この態様によれば、トランジスタは、サンプリング回路を構成する複数のサンプリング用トランジスタとして、例えば画素領域の近傍に複数のデータ線の配列方向(即ち、複数の走査線の延びる方向)に沿って配列するように複数形成される。よって、長手状の開口部が形成された遮光膜も、例えば画素領域の近傍に複数のデータ線の配列方向に沿って配列するように複数形成される。よって、周辺領域における光漏れや光反射に起因する表示画像への悪影響をより効果的に低減或いは防止できる。
【0032】
本発明に係る第2の電気光学装置は上記課題を解決するために、基板上に、複数の画素電極と、該複数の画素電極が配列された画素領域の周辺に位置する周辺領域に設けられた相補型トランジスタと、該相補型トランジスタと前記基板との間に配置に配置され、前記基板上で平面的に見て、前記相補型トランジスタの少なくとも一方のトランジスタに重なると共に、該トランジスタのチャネル長方向に沿った長手状の開口部が形成された遮光膜とを備える。
【0033】
本発明に係る第2の電気光学装置によれば、上述した本発明に係る第1の電気光学装置が享受する利益と同様の利益を享受することができる。
【0034】
尚、本発明に係る第2の電気光学装置においても、上述した本発明に係る第1の電気光学装置における各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。
【0035】
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を具備する。
【0036】
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、高品質な画像表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置、電子放出装置(Field Emission Display及びConduction Electron-Emitter Display)、これら電気泳動装置、電子放出装置を用いた表示装置を実現することも可能である。
【0037】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本発明の電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る液晶装置について、図1から図6を参照して説明する。
【0039】
先ず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに図1は、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す平面図であり、図2は、図1のII−II’線断面図である。
【0040】
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、本発明に係る「画素領域」の一例としての画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
【0041】
図1において、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。尚、本実施形態では、周辺領域は、TFTアレイ基板10の中心から見て、額縁遮光膜53によって規定される額縁領域より以遠の領域として規定されており、額縁領域を含む領域である。つまり、周辺領域は、TFTアレイ基板10上における画像表示領域10aを除く領域であり、光を出射しない領域として設定される。
【0042】
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域よりも内側に、サンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
【0043】
TFTアレイ基板10上には、外部回路接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
【0044】
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成されている。画像表示領域10aには、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線の上層に、ITO等の透明材料からなる画素電極9aがマトリクス状に設けられている。画素電極9a上には、配向膜が形成されている。他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば遮光性金属膜等から形成されており、対向基板20上の画像表示領域10a内で、例えば格子状等にパターニングされている。遮光膜23上には、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向してベタ状に形成されている。対向電極21上には配向膜が形成されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
【0045】
尚、本実施形態では、画像表示領域10aにおける液晶層50に対して対向基板20側から入射される入射光が、TFTアレイ基板10側から表示光として出射されることを前提している。
【0046】
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路、検査用パターン等が形成されていてもよい。
【0047】
次に、本実施形態に係る液晶装置の電気的な構成について、図3を参照して説明する。ここに図3は、本実施形態に係る液晶装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【0048】
図3に示すように、本実施形態に係る液晶装置には、そのTFTアレイ基板10上の周辺領域に、走査線駆動回路104、データ線駆動回路101及びサンプリング回路7を含む周辺回路並びに画像信号線6が設けられている。
【0049】
走査線駆動回路104には、Yクロック信号CLY、反転Yクロック信号CLYinv、及びYスタートパルスDYが供給される。走査線駆動回路104は、YスタートパルスDYが入力されると、Yクロック信号CLY及び反転Yクロック信号CLYinvに基づくタイミングで、走査信号Gi(但し、i=1、・・・、m)を順次生成して出力する。
【0050】
データ線駆動回路101には、Xクロック信号CLX、反転Xクロック信号CLXinv、及びXスタートパルスDXが供給される。データ線駆動回路101は、XスタートパルスDXが入力されると、Xクロック信号CLX及び反転Xクロック信号XCLXinvに基づくタイミングで、サンプリング信号Si(但し、i=1、2、・・・、n)を順次生成して出力する。
【0051】
サンプリング回路7は、データ線6a毎に設けられた複数のサンプリング用TFT71を備えている。サンプリング用TFT71は、本発明に係る「トランジスタ」の一例であり、例えばPチャネル型又はNチャネル型の片チャネル型TFTから構成されている。尚、サンプリング用TFT71は、相補型のTFTから構成されるようにしてもよい。
【0052】
サンプリング用TFT71のソース配線71Sは、画像信号線6に電気的に接続されており、サンプリング用TFT71のゲート配線71Gは、サンプリング信号線97に電気的に接続されており、サンプリング用TFT71のドレイン配線71Dは、データ線6aに電気的に接続されている。各サンプリング用TFT71は、画像信号線6を介して画像信号VIDが入力されると共にサンプリング信号線97を介してデータ線駆動回路101からサンプリング信号Si(但し、i=1、2、・・・、n)が入力されると、画像信号VIDをサンプリングして、各データ線6aにデータ信号Di(但し、i=1、2、・・・、n)として印加するように構成されている。
【0053】
図3に示すように、TFTアレイ基板10の画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素には、それぞれ、画素電極9aと該画素電極9aをスイッチング制御するための画素スイッチング用TFT30とが形成されており、データ信号Diが供給されるデータ線6aが当該画素スイッチング用TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込むデータ信号Diは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。また、画素スイッチング用TFT30のゲートに走査線11aが電気的に接続されている。走査線11aには、走査線駆動回路104から所定のタイミングで走査信号G1、G2、・・・、Gmが、この順に線順次で印加される。尚、本実施形態では、説明の簡単のため、走査信号G1、G2、・・・、Gmがこの順に線順次で走査線11aに印加されるように構成しているが、走査信号Gi(但し、i=1、2、・・・、m)が走査線11aに印加される順序は、任意の順序であってもよい。画素電極9aは、画素スイッチング用TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子である画素スイッチング用TFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給されるデータ信号Diを所定のタイミングで書き込む。
【0054】
画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルのデータ信号Di(但し、i=1、2、・・・、n)は、対向基板20(図2参照)に形成された対向電極21(図2参照)との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として液晶装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射する。
【0055】
ここで保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。蓄積容量70の一方の電極は、画素電極9aと並列して画素スイッチング用TFT30のドレインに電気的に接続され、他方の電極は、定電位となるように、電位固定の容量配線400に電気的に接続されている。
【0056】
次に、本実施形態に係るサンプリング用TFTの具体的な構成について、該サンプリング用TFTに対応して設けられた遮光膜の構成と共に、図4から図6を参照して説明する。ここに図4は、サンプリング用TFTの構成を示す平面図である。図5は、図4のV−V’線断面図である。図6は、サンプリング用TFTに対応して設けられた遮光膜の構成を示す平面図である。尚、図5においては、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
【0057】
図4及び図5において、各サンプリング用TFT71は、TFTアレイ基板10上に設けられた下地絶縁膜12上に形成されている。サンプリング用TFT71は、半導体層74、ソース配線71S、ドレイン配線71D、ゲート配線71G及びゲート絶縁膜75を備えている。
【0058】
半導体層74は、ゲート配線71Gからの電界によりチャネルが形成されるチャネル領域74Cと、ソース領域74Sとドレイン領域74Dとを有している。尚、チャネル領域74Cに隣接する領域をLDD(Lightly Doped Drain)領域としてもよい。
【0059】
本実施形態では、サンプリング用TFT71は、チャネル長(即ち、ソース領域74S及びドレイン領域74D間の距離、或いは、チャネル領域74CのX方向に沿った長さ)Lが、例えば3〜5umの範囲内の所定長さとなるように、且つ、チャネル幅(チャネル領域のY方向に沿った長さ)Wが、例えば50um〜600umの範囲内の所定長さとなるように形成されている。よって、サンプリング用TFT71のチャネル幅Wは、サンプリング用TFT71のチャネル長Lよりも長い。
【0060】
ソース配線71Sは、半導体層74より層間絶縁膜41及び42を介して上層側に、例えばアルミニウム等の金属膜から形成されている。ソース配線71Sは、層間絶縁膜41及び42を貫通して開孔されたコンタクトホール8Sを介してソース領域74Sに電気的に接続されている。ソース配線71Sは、データ線6aが延びる方向(即ち、Y方向)に沿って延びるように形成されている。ソース配線71Sは、図示しないコンタクトホール及び中継配線などを介して、画像信号線6と電気的に接続されている(図3参照)。
【0061】
ドレイン配線71Dは、ソース配線71Sと同一膜から形成されている、即ち、半導体層74より層間絶縁膜41及び42を介して上層側に、例えばアルミニウム等の金属膜から形成されている。ここで、同一膜とは、同一の導電材料からなる薄膜を同時にパターニングすることを意味する。ドレイン配線71Dは、層間絶縁膜41及び42を貫通して開孔されたコンタクトホール8Dを介してドレイン領域74Dに電気的に接続されている。ドレイン配線71Dは、データ線6aが延びる方向(即ち、Y方向)に沿って延びるように形成されている。ドレイン配線71Dは、図示しないコンタクトホール及び中継配線などを介して、データ線6aと電気的に接続されている(図3参照)。
【0062】
ゲート配線71Gは、半導体層74よりゲート絶縁膜75を介して上層側に、例えば導電性ポリシリコン膜等から形成されている。ゲート配線71Gは、半導体層74のチャネル領域74とゲート絶縁膜75を介して重なるゲート電極を含むと共に、データ線6aが延びる方向(即ち、Y方向)に沿って延びるように形成されている。ゲート配線71Gは、図示しないコンタクトホール及び中継配線などを介して、サンプリング信号線97と電気的に接続されている(図3参照)。
【0063】
ソース配線71S及びドレイン配線71Dの上層側には、層間絶縁膜43及び44が順に積層されている。
【0064】
図4及び図5において、本実施形態では特に、サンプリング用TFT71毎に設けられた遮光膜510を備えている。遮光膜510は、サンプリング用TFT71よりも下地絶縁膜12を介して下層側に配置され、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、サンプリング用TFT71に重なるように形成されている。遮光膜510は、複数のサンプリング用TFT71の各々に対して1つずつ設けられることで、画像表示領域10aの近傍に、X方向に沿って複数設けられている。遮光膜510は、例えばチタン(Ti)、クロム(Cr)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド又はこれらの積層体等の遮光性導電材料から形成されている。
【0065】
図6に示すように、遮光膜510は、サンプリング用TFT71が形成される領域71aに重なるように形成され、遮光膜510には、複数のスリット510sが形成されている。スリット510sは、本発明に係る「開口部」の一例であり、サンプリング用TFT71のチャネル長方向(即ち、X方向)に沿って延びるように、遮光膜510に開口されている。
【0066】
複数のスリット510sの各々は、遮光膜510に例えば1um以下である所定の幅d1でサンプリング用TFT71のチャネル長方向(即ち、X方向)に沿って延びるように形成されている。更に、複数のスリット510sは、サンプリング用TFT71のチャネル幅方向(即ち、Y方向)に沿って例えば1umである所定間隔d2を隔てて配列するように形成されている。尚、図6では、スリット510sを図面上で認識可能な程度の大きさとするため、遮光膜510に対して縮尺を異ならしめてある。
【0067】
よって、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域からの光漏れやサンプリング用TFT71による戻り光の再反射を、遮光膜510によって低減できる。即ち、複数の遮光膜510によって、画像表示領域10aにおけるサンプリング用TFT71が形成された側の縁付近において周辺領域からの光漏れが生じてしまうことを低減できると共に、TFTアレイ基板10における裏面反射や、複板式のプロジェクタ等で他の液晶装置から発せられ合成光学系を突き抜けてくる光などの戻り光(図5中、下側から上側へ向かう光)がサンプリング用TFT71によって反射されてしまうことを低減できる。従って、複数のサンプリング用TFT71の配列パターンに応じた明暗パターンなど、周辺領域における光の反射や透過に応じた明暗パターンが画像表示領域10aの縁付近に映し出されてしまうことを低減できる。つまり、周辺領域における光漏れや光反射に起因する表示画像への悪影響を低減できる。
【0068】
図6において、本実施形態では特に、スリット510sの幅d1は、1um以下である。よって、遮光膜510によって光を殆ど或いは実践上完全に遮断できる。よって、周辺領域からの光漏れやトランジスタによる戻り光の再反射をより確実に低減或いは防止できる。
【0069】
更に、遮光膜510は、サンプリング用TFT71のチャネル長方向(即ち、X方向)に沿ったスリット510sを有するので、仮に、遮光膜510が、スリットを有さずにベタ状に形成された場合やサンプリング用TFT71のチャネル幅方向(即ち、Y方向)に沿ったスリットのみを有するように形成された場合に生じ得るサンプリング用TFT71の特性の劣化が殆ど或いは全く生じない、即ち、例えば当該遮光膜510とサンプリング用TFT71との間の容量カップリングや遮光膜510を形成することによる半導体層74への不純物の混入などに起因して生じ得るサンプリング用TFT71の特性の劣化が殆ど或いは全く生じない。
【0070】
加えて、本実施形態では特に、スリット510sは、サンプリング用TFT71のチャネル領域74Cに重なるように形成されている。よって、遮光膜510は、スリット510sが形成された領域では、サンプリング用TFT71のチャネル領域74Cに重ならない。よって、遮光膜510がサンプリング用TFT71のチャネル領域74Cに及ぼし得る悪影響を低減できる。従って、遮光膜510に起因して生じ得るサンプリング用TFT71の特性の劣化をより確実に低減できる。
【0071】
更に加えて、本実施形態では特に、複数のスリット510sは、遮光膜510におけるサンプリング用TFT71のチャネル幅方向(即ち、Y方向)の一端に重なる部分からサンプリング用TFT71のチャネル幅方向の他端に重なる部分まで、所定間隔d2を隔てて配列するように形成されている。従って、遮光膜510に起因して生じ得るサンプリング用TFT71の特性の劣化をより確実に低減できる。
【0072】
図4において、本実施形態では特に、サンプリング用TFT71のチャネル幅Wは、例えば50um〜600umの範囲内の所定長さであり、例えば3〜5umの範囲内の所定長さであるサンプリング用TFT71のチャネル長Lよりも長いので、遮光膜510に起因して生じ得るサンプリング用TFT71の特性の劣化をより効果的に低減できる。
【0073】
以上の結果、本実施形態に係る液晶装置によれば、サンプリング回路7を構成するサンプリング用TFT71の特性を殆ど或いは全く劣化させることなく、周辺領域における光漏れや光反射に起因する表示画像への悪影響を防止でき、高品質な画像を表示することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る液晶装置について、図7を参照して説明する。ここに図7は、第2実施形態における図6と同趣旨の平面図である。尚、図7において、図1から図6に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0074】
図7において、第2実施形態に係る液晶装置は、上述した第1実施形態における遮光膜510に代えて遮光膜520を備える点で、上述した第1実施形態に係る液晶装置と異なり、その他の点については、上述した第1実施形態に係る液晶装置と概ね同様に構成されている。
【0075】
図7に示すように、本実施形態では特に、遮光膜520は、複数のスリット520sを有する第1遮光部分521と、サンプリング用TFT71のチャネル幅方向(即ち、Y方向)に沿って第1遮光部分521よりも画像表示領域10aから遠い側に第1遮光部分521に隣接して形成された第2遮光部分522とを備えている。
【0076】
第1遮光部分521に形成された複数のスリット520sの各々は、上述した第1実施形態におけるスリット510sと同様に、遮光膜520に開口されている。複数のスリット520sの各々は、遮光膜520に例えば1um以下である所定幅d1でサンプリング用TFT71のチャネル長方向に沿って延びるように形成されている。更に、複数のスリット520sは、サンプリング用TFT71のチャネル幅方向に沿って例えば1umである所定間隔d2を隔てて複数形成されている。
【0077】
第2遮光部分522は、第1遮光部分521と互いに異なる平面パターン、より具体的には、サンプリング用TFT71のソース領域74S及びドレイン領域74Dには重なり、サンプリング用TFT71のチャネル領域74Cには重ならない平面パターンを有している。言い換えれば、第2遮光部分522は、サンプリング用TFT71と重なる部分が第1遮光部分521よりも小さくなるような平面パターンで形成されている。
【0078】
よって、遮光膜520に起因して生じ得るサンプリング用TFT71の特性の劣化をより確実に低減できる。
【0079】
即ち、本実施形態では特に、サンプリング用TFT71が形成される領域71aのうち、光漏れや光反射に起因する表示画像への悪影響が生じるおそれがある程度に画像表示領域10aに近い領域には、スリット520sを有する第1遮光部分521が形成されているので、周辺領域における光漏れや光反射に起因する、画像表示領域10aの縁付近における表示画像への悪影響を低減できると共にサンプリング用TFT71の特性の劣化を低減でき、且つ、サンプリング用TFT71が形成される領域71aのうち、光漏れや光反射に起因する表示画像への悪影響が殆ど或いは実践上全く生じない程度に画像表示領域10aから遠い領域には、サンプリング用TFT71と重なる部分が第1遮光部分521とサンプリング用TFT71とが重なる部分よりも小さくなるような平面パターンを有する第2遮光部分522が形成されているので、サンプリング用TFT71の特性の劣化をより確実に低減できる。
【0080】
図8は、第2実施形態の変形例における図6と同趣旨の平面図である。
【0081】
図8に変形例として示すように、遮光膜520は、上述した第1遮光部分521のみからなり、上述した第2遮光部分522を有さなくてもよい。言い換えれば、周辺領域のうち、光漏れや光反射に起因する表示画像への悪影響が殆ど或いは実践上全く生じない程度に画像表示領域10aから遠い領域では、遮光膜520は、サンプリング用TFT71と重ならないように形成されてもよい。
【0082】
この場合には、遮光膜520に起因するサンプリング用TFT71の特性の劣化をより確実に低減できる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る液晶装置について、図9から図12を参照して説明する。
【0083】
第3実施形態に係る液晶装置は、TFTアレイ基板10上における走査線駆動回路104が形成された領域内に遮光膜530(図11及び図12参照)を備えている点で、上述した第1実施形態に係る液晶装置と異なり、その他の点については、上述した第1実施形態に係る液晶装置と概ね同様に構成されている。
【0084】
先ず、本実施形態に係る液晶装置の走査線駆動回路の電気的な構成について、図9及び図10を参照して詳細に説明する。
【0085】
図9は、走査線駆動回路の電気的な構成を示す回路図である。図10は、出力バッファの具体的な構成を示す回路図である。尚、図9及び図10並びに後述する図11及び図12において、図1から図6に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0086】
図9において、走査線駆動回路104は、シフトレジスタ240と出力バッファ230とから構成されている。
【0087】
シフトレジスタ240は、複数のインバータ241及びNAND回路242から構成されており、Yクロック信号CLY及び反転Yクロック信号CLYinvに基づいて、各画素の画素電極9aに画像信号を供給すべきタイミングで、転送信号を順次出力し、出力バッファ230に転送している。
【0088】
出力バッファ230は、インバータ231、232及び233が直列に電気的に接続されている。出力バッファ230の入力端子は、シフトレジスタ240の出力端子に電気的に接続されており、出力バッファ230の入力端子には、シフトレジスタ240からの転送信号が入力される。出力バッファ230は、シフトレジスタ240から転送された転送信号に駆動能力を持たせる。駆動能力(言い換えれば、電流供給能力)を得た転送信号は、最終的には走査線駆動回路104から走査信号として走査線11aを介して画素スイッチング用TFT30に供給される。
【0089】
このように、出力バッファ230は、複数段のインバータ231、232及び233から構成されることで、転送信号を、駆動能力増大、波形整形及びタイミング調整した後に、走査信号として出力する機能を有する。
【0090】
図10に詳細に示すように、インバータ231は、相補型トランジスタとして構成されており、Nチャネル型TFTであるTFT231aとPチャネル型TFTであるTFT231bとから構成されている。同様に、インバータ232は、Nチャネル型TFTであるTFT232aとPチャネル型TFTであるTFT232bから構成されており、インバータ233は、Nチャネル型TFTであるTFT233aとPチャネル型TFTであるTFT233bとから構成されている。出力バッファ230の入力端子は、TFT231a及びTFT231bのゲートに電気的に接続されている。出力バッファ230の出力端子は、TFT233a及びTFT233bのドレインに電気的に接続されている。
【0091】
インバータ231、232及び233は、走査駆動回路用高電位電源VDDY及び低電位電源VSSYによって駆動される。よって、転送信号の電圧は、走査駆動回路用高電位電源VDDYの電位及び走査駆動回路用低電位電源VSSYの電位間で遷移し、徐々に駆動能力を高められ、走査信号G1、・・・、Gmとして出力される。
【0092】
次に、上述した出力バッファを構成する複数段のインバータのうち、走査線への出力側の最終段に位置するインバータの具体的な構成について、図11及び図12を参照して説明する。
【0093】
図11は、出力バッファを構成する複数段のインバータのうち、走査線への出力側の最終段に位置するインバータの具体的な構成を示す平面図である。図12は、出力バッファを構成する複数段のインバータのうち、走査線への出力側の最終段に位置するインバータに対応して設けられた遮光膜の構成を示す平面図である。
【0094】
図11において、インバータ233は、Nチャネル型TFTであるTFT233aとPチャネル型TFTであるTFT233bとからなる相補型トランジスタとして構成されている。
【0095】
TFT233aは、半導体層310を有している。半導体層310は、図4及び図5を参照して上述した半導体層74と同様に、下地絶縁膜12上に形成されている。半導体層310は、TFT233a及び233bに共通して設けられたゲート配線350からの電界によりチャネルが形成されるチャネル領域と、ソース配線311にコンタクトホール81を介して電気的に接続されているソース領域と、TFT233a及び233bに共通して設けられたドレイン配線330にコンタクトホール84を介して電気的に接続されているドレイン領域とを有している。
【0096】
TFT233bは、半導体層320を有している。半導体層320は、図4及び図5を参照して上述した半導体層74と同様に、下地絶縁膜12上に形成されている。半導体層320は、ゲート配線350からの電界によりチャネルが形成されるチャネル領域と、ソース配線321にコンタクトホール82を介して電気的に接続されているソース領域と、ドレイン配線330にコンタクトホール83を介して電気的に接続されているドレイン領域とを有している。
【0097】
ゲート配線350は、図4及び図5を参照して上述したゲート配線71Gと同一膜から形成されている、即ち、半導体層310及び320よりゲート絶縁膜を介して上層側に、例えば導電性ポリシリコン膜等から形成されている。尚、ゲート配線350は、インバータ232の出力端子に電気的に接続されている。
【0098】
TFT233bのソース配線311は、図4及び図5を参照して上述したソース配線71Sと同一膜から形成されている、即ち、半導体層310より層間絶縁膜41及び42を介して上層側に、例えばアルミニウム等の金属膜から形成されている。尚、ソース配線311は、走査線駆動回路用低電位電源VSSYを供給する走査線駆動回路用低電位電源配線に電気的に接続されている。
【0099】
TFT233aのソース配線321は、ソース配線311と同一膜から形成されている、即ち、半導体層320より層間絶縁膜41及び42を介して上層側に、例えばアルミニウム等の金属膜から形成されている。尚、ソース配線321は、走査線駆動回路用高電位電源VDDYを供給する走査線駆動回路用高電位電源配線に電気的に接続されている。
【0100】
ドレイン配線330は、ソース配線321及び322と同一膜から形成されている、即ち、半導体層310及び320より層間絶縁膜41及び42を介して上層側に、例えばアルミニウム等の金属膜から形成されている。ドレイン配線330は、図示しないコンタクトホール及び中継配線などを介して、走査線11aに電気的に接続されている。
【0101】
図11及び図12において、本実施形態では特に、インバータ233毎に設けられた遮光膜530を備えている。遮光膜530は、インバータ233を構成するTFT233a及び233bよりも下地絶縁膜12を介して下層側に配置され、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、TFT233a及び233bに重なるように形成されている。遮光膜530は、複数のインバータ233の各々に対して1つずつ設けられることで、画像表示領域10aの近傍に、Y方向に沿って複数設けられている。遮光膜530は、図4から図6を参照して上述した遮光膜510と同様に、例えばチタン(Ti)、クロム(Cr)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド又はこれらの積層体等の遮光性導電材料から形成されている。
【0102】
図12に示すように、遮光膜530は、インバータ233が形成される領域233Sに重なるように形成され、遮光膜530には、複数のスリット530sが形成されている。スリット530sは、本発明に係る「開口部」の一例であり、インバータ233を構成するTFT233a及び233bのチャネル長方向(即ち、Y方向)に沿って延びるように、遮光膜530に開口されている。
【0103】
複数のスリット530sの各々は、遮光膜530に例えば1um以下である所定の幅でTFT233a及び233bのチャネル長方向(即ち、X方向)に沿って延びるように形成されている。更に、複数のスリット530sは、TFT233a及び233bのチャネル幅方向(即ち、X方向)に沿って例えば1umである所定間隔を隔てて配列するように形成されている。尚、図12では、スリット530sを図面上で認識可能な程度の大きさとするため、遮光膜530に対して縮尺を異ならしめてある。
【0104】
よって、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域からの光漏れやインバータ233を構成するTFT233a及び233bによる戻り光の再反射を、遮光膜530によって低減できる。即ち、複数の遮光膜530によって、画像表示領域10aにおける走査線駆動回路104が形成された側の縁付近において周辺領域からの光漏れが生じてしまうことを低減できると共に、TFTアレイ基板10における裏面反射や、複板式のプロジェクタ等で他の液晶装置から発せられ合成光学系を突き抜けてくる光などの戻り光がTFT233a及び233bによって反射されてしまうことを低減できる。従って、複数のインバータ233(言い換えれば、TFT233a及び233b)の配列パターンに応じた明暗パターンなど、周辺領域における光の反射や透過に応じた明暗パターンが画像表示領域10aの縁付近に映し出されてしまうことを低減できる。
<第4実施形態>
第4実施形態に係る液晶装置について、図13及び図14を参照して説明する。
【0105】
図13は、第4実施形態に係る液晶装置の構成を概略的に示すブロック図である。尚、図13において、図1から図6に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0106】
図13において、第4実施形態に係る液晶装置は、TFTアレイ基板10上の画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に位相差補正回路600を備え、この位相差補正回路600を構成する複数のトランジスタのうち少なくとも一のトランジスタに対応して本発明に係る「遮光膜」の一例としての遮光膜が設けられている点で、上述した第1実施形態に係る液晶装置と異なり、その他の点については、上述した第1実施形態に係る液晶装置と概ね同様に構成されている。
【0107】
位相差補正回路600は、画像表示領域10aの近傍(例えば、画像表示領域10aの縁からの距離が数百um(例えば400〜800um程度)の範囲内の領域)に設けられている。より具体的には、位相差補正回路600は、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域のうち、サンプリング回路7或いはデータ線駆動回路101と画像表示領域10aを挟んで対向する位置であって、画像表示領域10aのX方向の幅を二分する中心線上に配置されている。そして、位相差補正回路600には、Yクロック信号CLY及び反転Yクロック信号CLYinvが供給される。
【0108】
尚、Yクロック信号CLYは、複数の外部回路接続端子102(図1参照)のうちYクロック信号端子から、周辺領域をTFTアレイ基板10の外周に沿うように配線されたYクロック信号線を介して位相差補正回路600に供給される。反転Yクロック信号CLYinvは、複数の外部回路接続端子102のうち反転Yクロック信号端子から、周辺領域をTFTアレイ基板10の外周に沿うように配線された反転Yクロック信号線を介して位相差補正回路600に供給される。
【0109】
位相差補正回路600は、外部から、周辺領域に配線されたYクロック信号線及び反転Yクロック信号線を介して夫々供給されるYクロック信号CLY及び反転Yクロック信号CLYinvの位相を補正し、その後に走査線駆動回路104(即ち、画像表示領域10aを挟んで対向して配置された2つの走査線駆動回路部分104L及び104Rの各々)に供給するように構成されている。従って、誤動作を生じさせることなく正常に或いは高精度で走査線駆動回路104を駆動させることが可能となる。
【0110】
図14は、本実施形態に係る液晶装置の位相差補正回路の電気的な構成を示す回路図である。
【0111】
図14において、位相差補正回路600は、第1バッファ回路601、双安定回路602、及び第2バッファ回路603から構成されている。第1バッファ回路601は、相補型トランジスタとして夫々構成されたインバータ601a及び601bを備えている。第2バッファ回路602は、相補型トランジスタとして夫々構成されたインバータ602a及び602bを備えている。第3バッファ回路603は、相補型トランジスタとして夫々構成されたインバータ603a及び603bを備えている。
【0112】
位相差補正回路600では、インバータ601a及び601bから構成されるバッファ回路601において、Yクロック信号CLYと反転Yクロック信号CLYinvを供給する回路の駆動能力を補うと共に、双安定回路602の一方のインバータ602aの出力を他方のインバータ602bの入力に、また他方のインバータ602bの出力を一方のインバータ602aの入力に夫々供給することによって、夫々のインバータ602a及び602bの入力信号に正帰還をかけて位相差を無くす構成となっている。また、位相差補正回路600においては、双安定回路602の後に、第2バッファ回路603を設けており、この第2バッファ回路603の働きにより、双安定回路602の駆動能力の低下を防止している。
【0113】
再び図13において、位相差補正回路600は、Yクロック信号線691R及び反転Yクロック信号線692Rを介して、走査線駆動回路104のうち図13における右側に配置された走査線駆動回路部分104Rに電気的に接続されており、一方、Yクロック信号線691L及び反転Yクロック信号線692Lを介して、走査線駆動回路104のうち図13における左側に配置された走査線駆動回路部分104Lに電気的に接続されている。
【0114】
このように構成されることにより、位相差補正回路600の上述のような動作によって互いに位相差の補正されたYクロック信号CLY及び反転Yクロック信号CLYinvが、走査線駆動回路104(即ち、走査線駆動回路部分104R及び104L)に入力される。更に、このように構成されることにより、位相差補正回路600から走査線駆動回路部分104Rまでの配線距離と、位相差補正回路600から走査線駆動回路部分104Lまでの配線距離は等しくなり、両者の配線時定数は等しくなっている。よって、例えば、位相差補正回路600から走査線駆動回路部分104R及び104Lまでの間に信号遅延が無視し得ない程度に生じる場合においても、左右の走査線駆動回路部分までの夫々の信号遅延量は等しいので、信号遅延に起因して左右の走査線駆動回路部分の間で駆動タイミングのずれが生じること等の不具合を防止することが可能となる。
【0115】
本実施形態では特に、位相差補正回路600を構成する複数のインバータ毎に(即ち、インバータ601a、601b、602a、602b、603a及び603bの各々に対して1つずつ)設けられた遮光膜を備えている。該遮光膜は、位相差補正回路600を構成するインバータとTFTアレイ基板10との間(即ち、TFTアレイ基板10上における該インバータを構成する相補型のTFTよりも下層側)に配置に配置され、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、該インバータを構成するTFTに重なると共に、該TFTのチャネル長方向に沿った長手状のスリットが複数形成されている。該遮光膜は、図6を参照して上述した第1実施形態における遮光膜510と概ね同様の平面形状を有している。
【0116】
よって、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域からの光漏れや位相差補正回路600のインバータを構成するTFTによる戻り光の再反射を、位相差補正回路600のインバータ毎に設けらた遮光膜によって低減できる。即ち、このような遮光膜によって、画像表示領域10aにおける位相差補正回路600が形成された側の縁付近において周辺領域からの光漏れが生じてしまうことを低減できると共に、TFTアレイ基板10における裏面反射や、複板式のプロジェクタ等で他の液晶装置から発せられ合成光学系を突き抜けてくる光などの戻り光が位相差補正回路600のインバータを構成するTFTによって反射されてしまうことを低減できる。従って、位相差補正回路600の複数のインバータの配列パターンに応じた明暗パターンなど、周辺領域における光の反射や透過に応じた明暗パターンが画像表示領域10aの縁付近に映し出されてしまうことを低減できる。
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について、図15を参照して説明する。以下では、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。ここに図15は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。
【0117】
図15に示すように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される。
【0118】
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、R及びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
【0119】
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
【0120】
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
【0121】
尚、図15を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
【0122】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び該電気光学装置を備えてなる電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】第1実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】図1のII−II’線断面図である。
【図3】第1実施形態に係る液晶装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】サンプリング用TFTの構成を示す平面図である。
【図5】図4のV−V’線断面図である。
【図6】サンプリング用TFTに対応して設けられた遮光膜の構成を示す平面図である。
【図7】第2実施形態における図6と同趣旨の平面図である。
【図8】第2実施形態の変形例における図6と同趣旨の平面図である。
【図9】走査線駆動回路の電気的な構成を示す回路図である。
【図10】出力バッファの具体的な構成を示す回路図である。
【図11】出力バッファを構成する複数段のインバータのうち、走査線への出力側の最終段に位置するインバータの具体的な構成を示す平面図である。
【図12】出力バッファを構成する複数段のインバータのうち、走査線への出力側の最終段に位置するインバータに対応して設けられた遮光膜の構成を示す平面図である。
【図13】第4実施形態に係る液晶装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図14】位相差補正回路の電気的な構成を示す回路図である。
【図15】電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【0124】
6a…データ線、7…サンプリング回路、9a…画素電極、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、11a…走査線、20…対向基板、21…対向電極、50…液晶層、71…サンプリング用TFT、101…データ線駆動回路、102…外部回路接続端子、104…走査線駆動回路、510…遮光膜、510s…スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に、
複数の画素電極と、
該複数の画素電極が配列された画素領域の周辺に位置する周辺領域に設けられたトランジスタと、
該トランジスタよりも下層側に配置され、前記基板上で平面的に見て、前記トランジスタの少なくとも一部に重なると共に、前記トランジスタのチャネル長方向に沿った長手状の開口部が形成された遮光膜と
を備えたことを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記開口部は、前記トランジスタのチャネル幅方向に所定間隔を隔てて複数形成されることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記開口部は、前記基板上で平面的に見て、前記トランジスタのチャネル領域に少なくとも部分的に重なることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記開口部の幅は、1um以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記遮光膜は、
前記開口部を有する第1遮光部分と、
前記トランジスタのチャネル幅方向に沿って前記第1遮光部分よりも前記画素領域から遠い側に前記第1遮光部分に隣接して形成されると共に前記第1遮光部分と互いに異なる平面パターンを有する第2遮光部分と
を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記第2遮光部分は、前記基板上で平面的に見て、前記トランジスタと少なくとも部分的に重ならないように形成されることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記トランジスタのチャネル幅は、5um以上であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項8】
前記トランジスタのチャネル幅は、前記トランジスタのチャネル長よりも長いことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項9】
前記画素領域に配線された複数の走査線及び複数のデータ線と、
前記周辺領域に設けられ、画像信号を供給する画像信号線と
を備え、
前記トランジスタは、前記画像信号線に供給される画像信号をサンプリング信号に応じて前記複数のデータ線に夫々供給すると共に前記複数のデータ線に対応して配列された複数のサンプリング用トランジスタとして形成される
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項10】
基板上に、
複数の画素電極と、
該複数の画素電極が配列された画素領域の周辺に位置する周辺領域に設けられた相補型トランジスタと、
該相補型トランジスタと前記基板との間に配置に配置され、前記基板上で平面的に見て、前記相補型トランジスタの少なくとも一方のトランジスタに重なると共に、該トランジスタのチャネル長方向に沿った長手状の開口部が形成された遮光膜と
を備えたことを特徴とする電気光学装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−53660(P2009−53660A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137918(P2008−137918)
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】