説明

電気式駆動装置のハンダ付けを用いないプリント回路への接続方法

【課題】本発明は、開口接点領域を有する金属接点によって、電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法を提供する。
【解決手段】本発明は、金属接点が高速、高温で実行されるSMDタイプの自動化法によってプリント回路にハンダ付けされることと、前記接続ピンが接触領域を通って挿入されると、駆動装置の接続ピンに接する金属接点の接触領域を密着することによって、ハンダ付けをしないで駆動装置の電気的な接続ピンを機械的に金属接点に接続することが出来ることとを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に自動車の計器板に応用するために、電気式駆動装置のハンダ付けを用いないプリント回路への接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、エレクトロニクス素子をプリント回路にハンダ付けするという古典的な方法がすでに知られていて、エレクトロニクス素子は、リードタイプ素子でも表面装着素子(SMD)でもよい。例えばウェーブ法と呼ばれる方法を利用すると、プリント回路上に配置したリードタイプ素子を、そのプリント回路と接触するスズと鉛のハンダ槽を波立てることによってハンダ付けできるため、素子のハンダ付けが可能になる。別の例は、リフロー法と呼ばれる方法で、スズと鉛の混合物(鑞付けペースト)を用いて、素子を予め表面に配置したプリント回路を、温度の異なる複数の炉の中を通過させることから構成される。SMDをハンダ付けするにはこの方法が現在のところ最も一般的であり、ウェーブ法と比べていくつかの利点を有する。なぜなら、この方法によってより効果的なハンダ付けが可能になるとともに、この方法は全素子の外傷をより少なくする(橋絡と影の領域とを回避する)からである。
【0003】
しかし環境基準が厳しくなったことで、これらの方法は環境にとって危険になり、廃止されている。なぜならこれらの方法では、スズをベースとした鑞付けペーストの溶融温度(概ね180℃)を下げることのできる鉛を相変わらず使用する必要があるからである。その結果、鑞付けペーストから環境にとって有害なあらゆる物質、特に鉛を追放する新しいガイドライン、例えばRoHS(有害物質の制限)ガイドラインに合致するよう、鉛を使わないさまざまな解決法が開発されている。
【0004】
そのため、ほぼ全体がスズからなる新しい鑞付けペーストが使用されているが、この新しい鑞付けペーストは、より高い溶融温度(約220−230℃)が必要とされるという欠点を有する。その結果、電気式駆動装置が、及び/又はプリント回路に取り付けられる壊れ易いある種の素子が、損傷する可能性がある。
【0005】
そこで接続のための新しい解決法を開発する必要がある。
【0006】
従来技術においてすでに、チューリップ型コネクタと呼ばれる雌型コネクタを挿入することによってこうした問題を解決できる方法が存在している。このコネクタだけをプリント回路にハンダ付けした後、駆動装置を所定の位置に配置すると、この駆動装置が接続されて支持されることになる。そこで駆動装置は、雄型の接続ピンを有し、それらが、駆動装置を損傷することなく、相補的なチューリップ型コネクタに挿入することによって電気的に接続することができる。この解決法は、コストがかかるとともに、チューリップ型コネクタを支持する熱可塑性樹脂製の部材をしばしば含むという欠点を有する。さらに、電気的接続が保証されるとしても、機械的な支持は完全でないため、自動車の計器板で利用されるマイクロモータのような用途にとっては問題となる可能性が有る。実際に、プリント回路と駆動装置の全体は激しい振動にさらされる可能性があるために、良好な機械的な支持が真に必要である。そのために従来から、駆動装置をプリント回路に機械的に支持するための部品、例えばフランジを付加する必要がある。これは、製造コストが増大し、駆動装置の組込みに追加ステップが加わる。
【0007】
ハンダ付けを必要としない圧入と呼ばれる接続法もある。この方法では、プリント回路の貫通孔の中でコネクタを機械的に変形させることによって電気的接続が可能になる。
【0008】
その結果、駆動装置をハンダ付けなしでコネクタに接続することができる。この解決法は、素子のハンダ付けを回避できるため実用的であるが、やはりいくつかの欠点を有する。それらは、プリント回路に挿入するのに大きな力を必要とするために、プリント回路が損傷する可能性があり、コネクタとプリント回路の貫通孔とは、十分な機械的支持を保証するために、正確な製作許容誤差を有しなければならないことである。
【0009】
従来技術は、詳細には特許文献1に含まれる。この特許文献1では、固定する金属製プラグの直径が、プリント回路に設けた受容孔よりも大きくなっている。そのために、機械的な押し込みによってプリント回路への挿入がなされる。接続の力が大きく、プリント回路にとっては好ましくない圧迫が発生する。さらにこの解決法では、接続する素子を所定の位置に配置した後にハンダ付けすることが想定されている。
【0010】
特許文献2には別の解決法が提示され、導電性シートが接着剤を用いてプリント回路に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第00/032224号パンフレット
【特許文献2】米国特許第3670409号明細書
【特許文献3】仏国特許第2859323号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明により、これらの問題に解決がもたらされる。このために本発明で、大量に、経済的に、自動化して、高速で、プリント回路に駆動装置を接続し、駆動装置のハンダ付けを必要とせず、及びプリント回路上の駆動装置の良好な機械的支持を保証するための工業的な方法が提案される。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この方法の第一ステップは、本発明を実施するために特別に開発した単純かつ経済的な特別な金属接点のSMDタイプの素子を配置することからなる。この金属接点には接触のための開口領域が設けられている。開口領域は、打ち抜き、または切り込み、または同等なあらゆる手段で実現することができる。従来技術に従って金属接点を配置するさまざまな方法が考えられ、例えば、本体に個別に、配置機械に適した帯板に、各接点が個別にプラスチック製支持体の中に配置した「テープとリール」に、配置するなどの方法が引用される。これらの接点は、鋼鉄製で厚さが一般的に約0.1mmであることが好ましいが、必ずしもそうでなくてもよい。接点は概ね、プリント回路へのハンダ付けをより容易にするコーティングがなされている。接点のハンダ付けを可能にする混合物が、プリント回路上の接点の位置に予め配置される。接点が配置されると、プリント回路を、所定の変化する温度プロフィルを備える炉の中に入れる。その結果、電気的接点と他の素子は、この操作の間にハンダ付けされる。
【0014】
第二ステップにおいてプリント回路が、全てのSMD素子(金属接点、LED、監視用電子機器など)とハンダ付けされると、駆動装置は、ハンダ付けすることなく、温度による外傷も伴わず、及びいかなる挿入時の大きな力も必要なく、プリント回路に接続できる。
【0015】
接続は、駆動装置に取り付けられた電気的な接続ピンを、プリント回路上に特別に配置される金属接点の中に挿入することで実行される。金属接点には、開口部、好ましくは十字形の開口部が設けられていて、駆動装置の接続ピンがその開口部を貫通する。
【0016】
この形状は、打ち抜きによって、すなわち材料を除去することによって、または切り込みによって実現することができるが、必ずしもそうでなくてもよい。切り込みでは、材料の損失なしに切り込みが入れられる。製造上の規範に従って実行される方法を選択することもまた可能である。別の形態もまた考えられ、それは円形であり、より一般的には複数の枝部を有する星形である。
【0017】
この特別な形状は、接続ピンの端を曲げて電気的な接触を保証することを可能にする。さらに、接続ピンの表面に存在する溝は、堅固に接続を維持することを可能にする。しかしながら、これらの溝は、タブの接続が、二つの素子間の物理的な接触によって保証されるから、不可欠ではない。
【0018】
これらの接続ピンは、一般的に駆動装置に用いられ、いかなるリードタイプの素子と同様にハンダ付けされる電気的な接続ピンと類似する。実際に、本発明の目的の一つは、電気的な接続ピンを有する駆動装置を提案することであり、電気的な接続ピンは、好適なものとして、リードタイプの素子をハンダ付けする従来法を使用して、又は異なる二種類のピンを必要としない提案された本発明の方法によって、ハンダ付けされる。
【0019】
本発明の好適な実施態様において、プリント回路は、ほぼ正方形のパッド、すなわちスズメッキされた領域を有する。パッドは、ほぼ正方形の金属接点を受容するようになっていて、この金属接点は、好ましくは、一辺の長さが前記パッドの前記一辺の長さの0.8倍から1倍である。この形状と幾何学的な割合は、ハンダ付けの際にパッド上で金属接点が自動的に中心に来ることが保証される。これは、金属接点の位置決めを完全に正確なものにし、接続ピンに対して開口部が最適な方向に向くことを保証する。
【0020】
明らかに、丸い形状のパッドを提供することが可能で、それは、丸い接続ピンと結合することが出来る。
【0021】
本発明の好適ではあるが限定されない実施形態において、金属接点は十字形の開口部を有し、接続ピンは正方形である。その結果、プリント回路上にモータを配置することは、目印を必要とすることなく確実な電気的接続と、金属接点内で接続ピンが自動的に中心に来ることを保証する。
【0022】
好適な実施形態において、プリント回路は、接続ピンを金属接点に接続する時に、十字形の金属接点を自由に変形すること、及び接続ピンを通過させることができる貫通孔に装着される円筒形タイプの貫通開口部を有する。
【0023】
本発明の別の目的は、モータを前面アセンブリとして、すなわちモータを電子機器の側面のプリント回路の上面に配置して利用することができる方法を、又はモータを裏面アセンブリとして、すなわちモータを電子機器と反対側のプリント回路の下面に配置して利用することができる方法を提供することである。
【0024】
これによって接続ピンの挿入を容易にするために、金属接点を、プリント回路の一方の側の又は他方の側の開口部の位置で、予め折り曲げて準備することが可能である。また、既存の二通りのアセンブリを利用することが出来る、一つのプリント回路プラス金属接点アセンブリを製作するために、接点の開口領域を予め折り曲げないこともまた可能である。
【0025】
裏面アセンブリの配置の場合には、プリント回路の貫通孔の反対側で開口領域が変形する。この場合に、プリント回路上の金属接点のための最適なハンダ付け表面を保証するために、より小さい直径を有する貫通孔を製作することが可能である。
【0026】
前面アセンブリの配置の場合には、プリント回路の貫通孔の直径は、少なくとも、開口領域の折り曲げが行われる直径よりも大きくしなければならない。
【0027】
この説明は、添付の図面を参照することによって、さらに明快に理解できるようになろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1A】先行技術のチューリップ型電気コネクタの図である。
【図1B】先行技術の様々なチューリップ型電気コネクタを配置する熱可塑性樹脂製コネクタの図である。
【図2】先行技術の圧入と呼ばれる接続を示す。
【図3】本発明の方法で使用する第一実施形態による二つの金属接点を示す。
【図4】帯板で表す第二実施形態による金属接点アセンブリを示す。
【図5】複数の帯板で表す第二実施形態による金属接点アセンブリを示す。
【図6】本発明によって述べられた、第一実施形態の打ち抜きによる開口部の金属接点を示す。
【図7】本発明によって述べられた、第二実施形態の切り込みによる開口部の金属接点を示す。
【図8】本発明の方法の金属接点用のプリント回路上に作られる、スズメッキされたパッド又は表面の図を示す。
【図9】接続ピンを挿入する前に、プリント回路のパッド上に配置された金属接点を示す。
【図10】本発明の方法で用いられる金属接点の拡大図である。
【図11】本発明の方法で用いられるプリント回路にハンダ付けされる金属接点の図を示す。
【図12】プリント回路の方向に変形された開口領域を備え、本発明で用いられる金属接点が配置されるプリント回路の断面図を示す。
【図13】変形していない開口領域を備え、本発明で用いられる金属接点が配置されるプリント回路の断面図を示す。
【図14】プリント回路から離れる方向に変形された開口領域を備え、本発明で用いられる金属接点が配置されるプリント回路の断面図を示す。
【図15】裏面アセンブリの駆動装置の電気的な接続ピンが接続される、金属接点が配置されるプリント回路の断面図を示す。
【図16】本発明の方法によってプリント回路に接続される寸前の電気式駆動装置を示す。
【図17】本発明で用いられる金属接点と金属接点に接続された計器板の駆動装置とが配置されるプリント回路の断面図を示す。
【図18】本発明に従って接続される駆動装置の電気的な接続ピンの単一図を示す。
【図19】別の実施形態において、駆動装置の接続ピンが接続される金属接点を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1Aに、電子機器接続の分野で長年にわたって広く使用されているチューリップ型コネクタ1を示す。このコネクタは、その上部2で、例えば電気式駆動装置の一部である電気的な接続ピンを受容するようになっている。このチューリップ型コネクタ1の下端部3は、プリント回路(図示せず)に設けた貫通孔を通過するために形成され、その後前記プリント回路にハンダ付けされるようになっている。しかしながらこのタイプのコネクタは、チューリップ型コネクタ1の内部と良好な電気的接触する一方で、例えば自動車の計器板用の駆動装置のように、多種多様で大きな振幅がある過酷な用途に対しては、十分な機械的支持を保証することが出来ない。
【0030】
このチューリップ型コネクタ1はまた、同じタイプの複数のコネクタとグループ化した支持体に一体化することも可能で、それは、全てのチューリップ型コネクタの用途を、一回の操作で設置することが出来る。このような支持体の一例が図1Bに示され、そこに、12個のチューリップ型コネクタ1が一つの支持体4に配置される。次にこの支持体4は、プリント回路(図示せず)の上に配置されるようになっていて、そこで各チューリップ型コネクタ1がハンダ付けされる。このタイプの支持体は、長年に亘って周知であるが、一般的に熱可塑性樹脂の追加部品であり、それは追加のコストを包含し、プリント回路上への設置も必要である。
【0031】
図2は、先行技術の圧入式コネクタ5を示す。このコネクタ5は、一般的に、一つの貫通孔と互いに離れた二つの外側部分とから形成される変形可能な中央部品6からなる。プリント回路として考えることが可能な支持体8の貫通孔7にコネクタ5を挿入する時に、変形可能な中央部品6は、支持体8に加わる圧力によって変形し、貫通孔7の内部と変形可能な中央部品6との間の相互作用と摩擦力によって、コネクタ5の電気的接続と機械的な支持を生ずる。このタイプの接続の欠点は、コネクタ5を支持体8に挿入するために大きな力が必要で、そのために前記支持体8を損傷し得ること、及び機械的許容誤差の精度が、接続の品質にとって不可欠なことである。
【0032】
図3に、本出願で提示した新しい方法に用いる二つの金属接点9を示す。これら金属接点は、好ましくは鋼鉄製で、厚さは約0.1mmであるが、厚さがこの値でなければならないわけではない。プリント回路にハンダ付けされるようになっているこの金属接点9は、例えばプリント回路に取付けるための二つの凸領域10を有し、その領域は、プリント回路へハンダ付けするために形成される。この特別な形状は、可能な一例であり、これだけに限定されることはない。金属接点9は、第二領域を有し、その領域は、プリント回路と、電力を供給される要素、例えば電気式駆動装置との間の電気的接触領域11となる。この電気的接触領域11はここでは十字形で示すが、実施形態がこれだけに限定されるわけではない。電気的な接触領域11は、外部の電気的接続素子がそれを通過する時に、開いているか、開くことが出来るかでなければならない。
【0033】
図4は、本発明の第一実施形態による帯板23の金属接点9であり、使用する前の状態を示している。金属接点は、有利には、切断具が帯板23を掴み、それを前方に移動することが出来る切断領域22を含むが、そうでなくてもよい。図には電気的接触領域11を見ることができる。電気的接触領域は、図6に示すような打ち抜きによって製作することができ、すなわちその接触領域11を形成するために材料を除去する。電気的接触領域は、図7に示すような切り込みによって製作することができ、すなわち材料の損失はない。製造上の規範に応じて、いずれかの方法が選択されるだろう。
【0034】
図5には、本発明の第二実施形態による帯板23の金属接点9が、使用する前の状態を示している。複数の列26が並置されているこの実施形態において、帯板23を掴んでそれを前方に移動する切断具によって使用される切断領域22を作ることが可能である。
【0035】
好適な実施形態において、金属接点9はほぼ正方形であり、一辺の長さをAで示す。
【0036】
二つの場合において、開口領域は直径がDで画定し、接触領域は折り曲げることができる。
【0037】
この金属接点9は、図8に示すような、プリント回路13のスズメッキされたパッド又は領域24に配置されるようになっていて、有利には、この金属接点は、ほぼ正方形であり、その一辺の長さをBで示す。SMDタイプの方法を(例えばリフロー法によって)使用して金属接点をハンダ付けする時に、及び図9に示すように金属接点9がパッド24上で自動的に中心に来ることを保証するために、有利には、一辺の長さAは一辺の長さBの0.8倍から1倍の間でなければならない。
【0038】
スズメッキされた正方形のパッド24は、概ね直径25が限界になっており、その内部はスズメッキされない。電気的な接続ピン17が通れるようになっているプリント回路13に備えられる貫通孔15は、直径Cで製作され、スズメッキされた領域25の内径よりも小さくなる。
【0039】
図10は、十字形の電気的接触領域11の拡大図を示す。電気的な接続ピン17がそれを通過する時に、この場合に四つの接触点12によって画定される電気的接触が作り出されるが、接触点12の数も形状も、この例に限定されることはない。好適な方法において、電気的接触領域11の切り込みは、電気的な接続ピン17の挿入を容易にするために、接触点12がプリント回路13の方向に曲がるように実行される。
【0040】
図11に示すように、この挿入前に、既に製作された金属接点9が、プリント回路13の上に予め配置される。各金属接点9の相対位置は、接続される駆動装置の幾何学的特徴に依存する。
【0041】
この例において、接続された駆動装置は、独立した二つの電力供給コイルを備え、その結果、四つの独立した接続部に対応する。プリント回路13はまた、金属接点9に対する電気式駆動装置の位置決めと、従って接続を容易にするようになっているサイズの異なる貫通孔14も有する。
【0042】
図12は、図11の矢視線A−Aに沿ったプリント回路13の断面図であり、前記プリント回路13上の金属接点9の位置を明示する。プリント回路13と接触する取付領域10は、例えばリフロー法によってハンダ付けがなされる点だと分かる。そのために、ハンダ付けペーストをプリント回路13上の取付領域10と接触する点に、予め配置しなければならない。これらの二つの取付領域10は、プリント回路13上で金属接点9を支持することを保証し、電気的接触領域11をプリント回路13に予め備えられた貫通孔15の内部に配置することが出来る。そこで四つの接触点12は、駆動装置を接続する時に、自由にかつ容易に変形することが出来る。
【0043】
図13において、図12と同様に金属接点9が、プリント回路13の上に予め配置されている。第二実施形態によるこの金属接点9は正方形であり、特定の取付領域を持たない。金属接点9の全表面が、この取付領域10となる。この構成において、裏面アセンブリの又は表面アセンブリの、駆動装置16の接続ピン17を受容することが出来るようにするために、電気的接触領域11は予め形成されない。このように、二通りの可能なアセンブリを利用できる、一つのプリント回路プラス接点アセンブリである。
【0044】
図14において、接点9は、裏面アセンブリとして装着される駆動装置16の接続ピン17を受容するために、プリント回路から離れる方向に変形する電気的接触領域11を有する。この構成において、プリント回路13上の金属接点9のハンダ付けする表面を最適化するために、より小さな直径を有する貫通孔7を備えることが出来る。
【0045】
図15には、裏面アセンブリで配置された駆動装置16の接続ピン17を示す。電気的接触領域11は、接続ピン17が挿入された時に変形し、電気的接続は接触によって保証される。
【0046】
図16において、プリント回路13に接近する駆動装置16が示される。この駆動装置16は、例えば特許文献3に記載されているようなものにすることができる。その結果、駆動装置は、金属接点9の電気的接触領域11を介して配置されるようになっている四つの、図ではそのうちの二つを見ることができる電気的な接続ピン17を包含する。駆動装置16はさらに、備えられた貫通孔14との相補性によってプリント回路13に駆動装置16を位置決めし取付けることを保証するようになっている機械的位置決めピン18を有する。駆動装置16によって制御されるポインタ(図示せず)を灯す働きをするLED19もまた、プリント回路13の上に位置する。
【0047】
駆動装置16が、電気的接触領域11を貫通して挿入されると、プリント回路13の上に固定される。図17に、プリント回路13上の駆動装置16の断面図を示す。この図は、電気的な接続ピン17の一つと金属接点9の接触点12との間の接触領域20を示す。この接続は、駆動装置16とプリント回路13との間の、単なる信頼性のある電気的な接触を創出するばかりでなく、それはまた、駆動装置16の一部である電気的な接続ピン17を挿入した後に、電気的な接続ピン17の表面に接触点12の溝を付けることによって(図18に単独で示してある)、及び接触点12の密着によって、良好な機械的支持を提供する。実際に好適であるが限定されない方法において、電気的な接続ピン17は、電気的な接続ピン17の軸線に垂直な溝21を有する。好適な方法において、機械的支持は、プリント回路13の側面で曲げられ、逆方向の移動を制限する接触点12を創出することによって保証される。実現した機械的支持は、信頼性があり、本願の駆動装置16を運転中に、振動があってもアセンブリを動かさないようにできる。電気的な接続ピン17は、計器板の駆動装置で従来から使用されている接続ピンと同様であり、これに関して、従来技術手段のいずれかのハンダ付け方法によって、リードタイプの素子をプリント回路13にハンダ付けすることもまた出来る。
【0048】
図19は、別の実施形態における、駆動装置16の一つの電気的な接続ピン17を備える金属接点9の単一図である。金属接点9と接続ピン17はほぼ円形であり、やはりほぼ円形のパッド24の上に配置されるようになっている。
【符号の説明】
【0049】
1 コネクタ
4 支持体
5 コネクタ
6 中央部品
7 貫通孔
8 支持体
9 金属接点
10 凸領域
11 (電気的)接触領域
12 接触点
13 プリント基板
14 貫通孔
15 貫通孔
16 駆動装置
17 接続ピン
18 位置決めピン
19 LED
22 切断領域
23 帯板
24 パッド
25 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口接触領域を有する金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法であって、
高速、高温で実行されるSMDタイプの自動化法を使用して、前記金属接点が前記プリント回路にハンダ付けされることと、
前記接続ピンが前記接触領域を通って挿入されると、前記駆動装置の接続ピンに接する前記金属接点の接触領域に密着することによって、ハンダ付けをしないで前記駆動装置の電気的な接続ピンを機械的に前記金属接点に接続することが出来ることと、
を特徴とする方法。
【請求項2】
前記プリント回路が、スズメッキされたほぼ正方形の接続パッドを有することと、前記金属接点がほぼ正方形であり、前記パッド上に配置されるようになっていて、一辺の長さが前記パッドの一辺の長さの0.8倍から1倍であることとを特徴とする、請求項1に記載の電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。
【請求項3】
前記プリント回路が、前記駆動装置の電気的な接続ピンを通過させることが可能な貫通孔を備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。
【請求項4】
リードタイプ素子のために、従来技術で使用されるハンダ付け手段によってもまた、前記駆動装置の電気的な接続ピンをプリント回路にハンダ付けすることが出来ることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。
【請求項5】
前記金属接点が、十字形の接触領域を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。
【請求項6】
前記接触領域が、前記プリント回路の方向へ曲げられることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。
【請求項7】
前記接触領域が、前記プリント回路から離れる方向へ曲げられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。
【請求項8】
前記駆動装置の電気的な接続ピンが、前記電気的な接続ピンの軸線に垂直な溝を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。
【請求項9】
前記金属接点が、前記プリント回路と接触するために平面を有することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。
【請求項10】
前記金属接点が、前記プリント回路と接触するために凸面を有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。
【請求項11】
前記プリント回路が、機械的な誘導を可能にする貫通孔と、その孔を通る前記駆動装置の一部分である取付け要素とを有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。
【請求項12】
前記金属接点が、鋼鉄製であることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。
【請求項13】
前記金属接点が、複数の枝部を有する星形の接触領域を有することを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の金属接点によって電気式駆動装置をプリント回路に接続する方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−147037(P2012−147037A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−108161(P2012−108161)
【出願日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【分割の表示】特願2008−510673(P2008−510673)の分割
【原出願日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(507372774)ソンセボ ソシエテ アノニム (3)
【Fターム(参考)】