電気的機能層、その製造方法及び使用
本発明は、透明な伝導機能層、特にラミネート体に関する。本発明は、抵抗式タッチスクリーンに使われる薄い伝導性機能層を例えば印刷工程で製造することを初めて可能にする。一例として、機能層は5%の被覆率と充分な伝導率で人間の目には95%の透明度で有効である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気的機能層、特にラミネート体、その製造方法及び使用に関する。
【背景技術】
【0002】
センサ手段により制御される抵抗式タッチスクリーン(resistive touch screens)を製造するのに必要な、透明であって伝導性を持ち(conductive)、場合によっては構造化もされた(structured)機能層は、従来、透明なITO(インジウムスズ酸化物)から造られる。抵抗式タッチスクリーンの場合、対向配置した二枚の伝導性層を押圧接触させ(所与位置での接触)、その圧点は抵抗の割出しにより特定する。こうしたタッチスクリーンは常に保存イメージ(ディスプレイ及び/又はグラフィック)に結び付けられているので、圧点を割出すのに高度の透光性と充分な伝導率が必要とされる。従来、これらのラミネート体は例えばプラスティックフィルム上にITOにより造られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ITOから造られる公知の電気的機能層は、透明性若しくは電気伝導率(electirical conductivity)を最適化できるが、欠点は材料が非常に高価なことである。加えて、従来のITO層を備えた抵抗式タッチスクリーンは「ワンタッチ」機能しか果たせない、即ち、制御装置が1つの信号又は位置しか処理できないため1つのx座標、y座標しか検出できない。
【0004】
従って、本発明の目的は、高度の透明性を有すると共に高度の電気伝導性を備え、従来技術の欠点に打勝つ、電気的機能層、並びに安価で大量生産に適したその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
その目的は、明細書、図面及び請求項で開示されるような本出願の主題によって達成される。
【0006】
それ故、本発明の主題は、2nm〜5μmの厚さ範囲の不透明な伝導性トラックを透明支持体表面に対し平行に配して、電気的機能層の面伝導率(areal conductivity)を確保すると同時に人間の目で見た透明性を確保する導体トラック間隔をパターンで具現化するようにパターン形成した、電気的機能層である。
【0007】
加えて、本発明の主題は、構造化した塗布、被覆とその後の構造化、エンボス加工及び/又は印刷により、不透明な伝導性トラックを透明基質上に造る透明な伝導性機能層の製造方法である。
【0008】
最後に、本発明の主題は、抵抗式タッチスクリーンにおける本発明の機能層の使用である。
【0009】
本発明の好適実施例では、不透明な伝導性トラックの幅が1μm〜40μmの範囲であり、好ましくは5〜25μmである。
【0010】
「伝導性」(conductive)という用語はここでは一般に電気伝導的な内容を指すものとして使われる。従って本件の場合、伝導性トラックとは、常に、少なくとも電気的伝導性を有するトラックである。
【0011】
実施例では、パターンは機能層上でセグメント分けされ、セグメント幅は例えば500μm〜15mmの範囲であり、好ましくは1〜3mmである。
【0012】
本発明の好適実施例では、導体トラック間隔が10μm〜5mmの範囲であり、好ましくは300μm〜1mmである。導体トラック間隔がこれらの範囲内であれば、一方では、目につきやすい回折効果が避けられ、他方では、再分割が補助なし目視での解像力限度を下回るのでパターン領域が個々に不可視である。
【0013】
セグメント間隔は10μm〜2mmの範囲であり、好ましくは100μm〜1mmである。
【0014】
十分な高解像度では断面又は側面図で透明支持体層上の盛上げ部として見ることのできる、伝導性トラックの厚みは2nm〜5μmの範囲であり、好ましくは3nm〜5μm、特に好ましくは40nm〜1μmである。
【0015】
好適実施例では、伝導性トラックは材料が例えば金属であり、好ましくは銅又は銀である。全ての伝導性トラックが必ずしも同一材料である必要はなく、従って、パターン形成で、伝導性トラックの層は当該下層と共にパターンを形成するその上の層とは異なる材料であってよい。
【0016】
好適実施例では、伝導性トラックのパターンを接続するのは、透明であって全般に非常に薄い層であり、場合によっては、その層の伝導性は非常に小さくとも全体に及ぶ。その点に関連して、伝導性トラックのパターンは層に埋込むことができ、又、層は連続的な伝導域となるよう伝導性トラックのみを電気伝導的に接続する。その層を造る透明な伝導性材料は、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化亜鉛等の別の金属酸化物、又は、(任意の不純物レベルの)PEDOT等の有機物に基づく材料、ナノ粒子で満たされた材料又は透明で伝導性を有する更なる材料である。その層は非常に薄いのが好ましく、例えば、層の厚みは5〜500nmの範囲であってよく、好ましくは10〜100nmである。
【0017】
本発明による更なる実施例は2つの好ましくは互いに対向した接続電極を有する電気的機能層であり、少なくとも2つの伝導性トラックが透明支持体表面に平行に且つ接続電極間に、伝導性トラックにより造られるパターンの有する導体トラック間隔が電気的機能層の伝導率を確保すると同時に人間の目で見た透明性を確保するように接続電極を共に接続するよう配される。
【0018】
透明支持体は、透明フィルム、特に柔軟なフィルムが好ましく、特に好ましいのはプラスティックフィルムであり、例えば ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリエステル(PE)及び/又はポリカーボネート(PC)等のポリオレフィンのフィルムが好ましいが、これらに限定されるものではない。
【0019】
柔軟な支持体は、例えばロール・ツー・ロール工程等を用いた連続製造工程で印刷できるという利点を有する。透明支持体は、本発明による伝導機能層でも、ITO等の別の透明な伝導性層でも、酸化亜鉛等の別の金属酸化物、又は、(任意の不純物レベルの)PEDOT等の有機物に基づく材料、ナノ粒子で満たされた材料又は透明で伝導性を有する更なる材料でもよい。
【0020】
伝導性トラックは伝導性材料又は複数材料の混合物で造ることができる。例えば、トラックは金属、特に銀、銅、金、アルミニウム等及び/又は合金、又は伝導性ペースト、並びに、ポリアニリン、ポリチオフェン、その他等の移動電荷キャリア(mobile charge carriers)を持つ有機化合物等の他の伝導性物質で造る。どの材料も不純物添加形(doped form)であってよいことは歓迎される。その点に関連して再び挙げるべきは、パターン形成において伝導性トラックは種々な材料から成り得ることである。
【0021】
接続電極も、電極に通常使われるどのような材料から構成してもよい。銅及び/又は銀の接続電極が特に好ましい。
【0022】
接続電極及び/又は伝導性トラックには、信号伝達を改善する役目を果たす接点ブースタを設けることもできる。それは、例えば、伝導性を持つ銀又はカーボンブラックからなることができる。
【0023】
伝導性トラックは、好ましくは、透明支持体に高解像度パターンで塗布される。伝導性トラックは一般に不透明又はせいぜい半透明なので、透明支持体上でのこれら構造物の人間の目に対する透明性は高解像度構造物によって達成されるのであって、伝導性材料自体の透明性によるものではない。
【0024】
その点に関連して、例えばディスプレイを記憶する際に起きる可能性のあるモアレ効果を避けることに特に価値が置かれる。モアレ効果という用語は、存在しない線が複数のパターンの重合わせにより見える光学的現象を指すのに用いられる。モアレ効果は、同一パターン及び/又は周期的繰返しパターンで生じる。タッチスクリーンという用途では、モアレ効果は、ディスプレイピクセルマトリクスに本発明による重合わせの伝導性パターンを重合わせることにより生じ得る。そのため伝導性トラックの構造化において平行な直線を造ることを避けるのが好ましい。
【0025】
従って、透明支持体を伝導性を持つ導体トラックで覆う場合、周期性を含まないパターンが選択されるので、モアレ効果を持つ重合わせが排除されるか又は少なくとも非常に制限される。
【0026】
加えて、不所望なモアレ効果は、好適実施例で直線を排除して例えば非周期的又はランダムな構造シーケンスを備えた波状及び/又はギザギザの線を選択することでも対処される。
【0027】
好適実施例は、例えば、
平行な伝導性トラック、
モアレを避けるための平行でない伝導性トラック、及び
図示したような、波状、ギザギザの伝導性トラック
を有する形成パターンを含む。
【0028】
伝導性トラックの製造には種々の方法を使うことができる。例えば、印刷、エンボス加工、オフセット(offset)等でトラックを製造できる。
【0029】
加えて、構造化は、金属及び/又は合金及び/又は炭素等を含んで電気伝導性を改善した伝導性ペーストにより印刷することで生み出すこともできる。伝導性有機材料は適宜トラックに単に印刷するだけでも塗布できる。
【0030】
本発明の実施例では、透明な伝導性機能層が抵抗式マルチタッチスクリーンの製造に用いられ、透明機能層上には、個々に読取りができ及び/又は個々に接触できる伝導パターンを備えた個々の面伝導性セグメントが存在する。セグメントは、別々に電気的接触可能であるという点で識別される。
【0031】
個々のセグメントは所望形状のものであってよく、例えば、ストリップ状であってもよい。セグメントへの分割は好ましくは接続電極での接触に関しても波及され及び/又はそこで再現されるので、ここでも再び、接続部のセグメントへの適宜分割がマルチタッチスクリーンに関連して行われる。
【0032】
接続電極に加えて接点ブースタも設けられる本発明の実施例では、それらもマルチタッチの用途に対応してセグメント分けされ、即ち、それらも例えばストリップ形状にされるので、セグメントへの働きかけ(activation)も個々の任意にブーストアップされた信号として常に読取ることができる。
【0033】
伝導性トラックによる透明支持体の表面被覆率も特定の範囲内で変化し得、例えば表面被覆率20%でも適宜の薄い導体トラックと相応の構造を選択することにより人間の目には依然として透明に見える機能層を造ることが可能である。表面被覆率は好ましくは3〜15%の範囲であり、特に好ましくは10%未満である。
【0034】
以下、本発明を例示する目的で選択された実施例を示している幾つかの図により、本発明を更に詳細に記述する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1a】伝導性トラックの均一パターンを示す。
【図1b】伝導性トラックの均一パターンを示す。
【図2a】不規則パターンを示す。
【図2b】不規則パターンを示す。
【図3】電気的機能層の構造の断面を示す。
【図4】複数の層部分を備えた電気的機能層を示す。
【図5】接続電極を備えた電気的機能層を示す。
【図6】接続電極を備えた電気的機能層の断面を示す。
【図7】スペーサで分けられた、図5に示すような2枚の電気的機能層を示す。
【図8】セグメント分けした伝導領域を備えた実施例を示す。
【図9】相異なるグリッド形状でセグメント分けした伝導性領域を備えた積層の電気的機能層を示す。
【図10】同一のグリッド形状でセグメント分けした伝導性領域を備えた積層の電気的機能層を示す。
【図11】接点ブースタを備えた図10の実施例による電気的機能層のフィルム隅部を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1a及び図1bは、透明支持体(透明なので見えない!)上の伝導性トラック1のパターンの例を示す。
【0037】
図2a及び図2bは、図1同様であるが、モアレを防ぐために、伝導性トラックのどれもが互いに平行ではない、パターンの例を示す。
【0038】
図3は、通常通り透明フィルムであるが、適宜厚みの透明伝導層でもあり得る透明基質2の断面図である。伝導性トラック1のパターンがその上に配される。
【0039】
図4は図3同様の断面図であるが、伝導性トラック1と基質2の他に、従来の基質に対し面伝導率を提供する薄い透明追加層3と、基質2裏側の、例えば反射防止層である更なる追加層4もある。
【0040】
図5は、パターンの全ての電流路が同様に強く負荷されるよう接続電極に対し伝導性トラックの位置をどのように選択できるかを示している。それには、特に伝導性トラックを接続電極に対し平行に配するのを避けることが含まれる。
【0041】
その点に関連して、接続電極6が2つの対向側にある例えば矩形域では、接続電極6を備えた端に平行に延びる導体トラック1は例えスイッチ・オン状態でも実際には電流が流れないままなので、ないのが有益である。むしろそのような状態では、簡単なグリッドパターンが、ここに示すように、好ましくは導体トラックが端に対して45°の角度でそして互いに例えば90°の角度で配されるように延びる。それにより、例えば格子パターンの替わりにダイアモンドパターンが提供される。ダイアモンドパターンではスイッチ・オン状態の全ての電流路が等しく負荷され、そのようにして形成された透明機能層の伝導性は、端に対して、即ち、接続電極6に対しても直角及び水平に延びる格子パターンを持つ同じ被覆率の機能層よりも大きい。何故なら、後者の場合、電流路の半分しか使われないからである。
【0042】
図5に示すようなパターンで、電流は全ての交点5から一様に流れることができる。
【0043】
図6は図5の実施例の断面を示す。ここに見ることができるのは、伝導性トラック1、基質2、伝導追加層3及び裏層4を持つ、図4に示すような構造である。しかしながら、図4の図示に加え接続電極6も見ることができる。
【0044】
図7は例えば透明な抵抗式タッチ域として使われる本発明による2枚の電気的機能層からなる構造物を示し、例えば図5に示すような2枚の機能層8が上下に重ねられ、圧力を加えることで生じる短絡を信号として評価できるように、スペーサ7でもって接続される。スペーサ7はスペーサドット7としても言及される。
【0045】
タッチスクリーンが或る位置で触れられると、二枚の機能層がそこで接触し、電気的接触が生じ又は抵抗が変えられる。接点の抵抗に起因して各位置で異なる電圧が生じる。次いで、電圧変化を用いて座標x及び座標yを割出すことができる。
【0046】
図8はセグメント分けした電気的機能層10を示しており、個々の伝導性セグメント9が 透明基質(平面図なのでここには見えない、基質は透明!)上に互いに特定のセグメント間隔11で配されている。個々のセグメント9は接続電極(ここでは示していない)に関し個々の接点ブースタ12を有する。図示のように、個々のセグメントは別々に電気接続できる。
【0047】
これらのタッチスクリーンを造るために、個々の電気的機能層を例えば別々の基質上に造ることが可能である。その場合、更なる工程段階で上側を組立まとめ上げ及び/又は ラミネート加工する。
【0048】
図9は図7に似た図だが、図5の2枚の機能層8のうちの一方が図8に示したようなセグメント分けした機能層10に替えられている点が異なる。第2の電気的機能層は図5に示すようなセグメント分けしていない機能層8である。ここでも再びスペーサ7を見ることができる。
【0049】
図10は図9に似た図を示すが、この場合、両方の機能層がセグメントに分割されている。ここでも2枚の機能層はスペーサによって互いに分離されている。全てのセグメントは接点ブースタ12により個々に制御できる。
【0050】
最後に、図11は図10と同様の構成を示すが、電気的接続のオプションが片側のみである。
【0051】
マルチタッチ可能な設計形態において、伝導性トラック幅、伝導性トラック間隔、セグメント幅及びセグメント間隔についてここで明記した範囲は全体の平均値も含むことができる。
【0052】
基本的に、電圧が加えられた場合に存在する全ての導体トラックができるだけ一様に負荷されるようにパターンは選択される。交点を形成するパターンの場合、伝導性トラックは、電流が導体トラック交点から両方向に一様に流れることができるよう伝導性トラックが互いに交差するよう配置するのが好ましい。それは例えば線が端の接続電極に対して45°の角度である傾斜した格子パターンで実行される。
【0053】
透明な機能層は好ましくはタッチスクリーンに使うことができるようスペーサドットを備えて設計される。抵抗式タッチスクリーンの場合、2枚の伝導層の両方を若しくは一方のみを本発明による透明な伝導性機能層に替えることができる。従来のITO層との組合わせも可能である。
【0054】
透明伝導機能層は、例えばタッチスクリーンに使うことができる。タッチスクリーンについては種々の科学技術があるが、抵抗式タッチスクリーンの分野は市場占有率が大きい。
【0055】
一般に、抵抗式タッチスクリーンは、従来は大抵の場合ITOで形成されていた、一定DC電圧で作動される互いに対向した2枚の伝導ラミネート体(x層及びy層)を含む。ラミネート体の間にはスペーサ、いわゆるスペーサドットが配されていて、2層の分離を確保する。一般に、スペーサドットの径は20μm未満、0.1〜5μm、0.2〜2μm、特に0.3〜0.5μmである。
【0056】
最も簡単な場合、タッチスクリーンの製造のための従来のITO層を、高解像度を与えるよう構成した本明細書で記述の透明伝導機能層に替え、残りの構造及びタッチスクリーンアセンブリはそのままとする。
【0057】
透明伝導機能層の構造及び/又はパターンをセグメント分けすることにより、初めて抵抗式タッチスクリーンはマルチタッチ機能をも持つことができ、即ち、複数のx位置及びy位置を同時に検出・読み出し可能とすることができる。
【0058】
その目的のため、各々特別に接触されて個々に読み出し可能な異なるセグメント部分へと再分割がなされるレイアウトを選択する。その場合、セグメントの間隔及び幅は相異なるよう選択でき、好ましくは構造のグリッドラスター幅(grid raster width)に併せて選択される。
【0059】
しかしながら、本発明は、太陽電池又は感光電池一般の透明電極等、(OLED照明等の)有機発光ダイオード(organic light emitting diodes)、タッチスクリーン、(例えば自動車のフロントガラス、曇り止めミラー等の)鏡板の加熱装置に使うのにも適している。
【0060】
ここに開示した本発明によれば、抵抗式タッチスクリーンに使われる薄い伝導性電気的機能層を、例えば印刷工程で製造することが初めて可能である。一例として、5%の被覆率と充分な伝導率を持つ機能層は依然として人間の目に対し95%までもの透明度で作用する。
【技術分野】
【0001】
本発明は電気的機能層、特にラミネート体、その製造方法及び使用に関する。
【背景技術】
【0002】
センサ手段により制御される抵抗式タッチスクリーン(resistive touch screens)を製造するのに必要な、透明であって伝導性を持ち(conductive)、場合によっては構造化もされた(structured)機能層は、従来、透明なITO(インジウムスズ酸化物)から造られる。抵抗式タッチスクリーンの場合、対向配置した二枚の伝導性層を押圧接触させ(所与位置での接触)、その圧点は抵抗の割出しにより特定する。こうしたタッチスクリーンは常に保存イメージ(ディスプレイ及び/又はグラフィック)に結び付けられているので、圧点を割出すのに高度の透光性と充分な伝導率が必要とされる。従来、これらのラミネート体は例えばプラスティックフィルム上にITOにより造られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ITOから造られる公知の電気的機能層は、透明性若しくは電気伝導率(electirical conductivity)を最適化できるが、欠点は材料が非常に高価なことである。加えて、従来のITO層を備えた抵抗式タッチスクリーンは「ワンタッチ」機能しか果たせない、即ち、制御装置が1つの信号又は位置しか処理できないため1つのx座標、y座標しか検出できない。
【0004】
従って、本発明の目的は、高度の透明性を有すると共に高度の電気伝導性を備え、従来技術の欠点に打勝つ、電気的機能層、並びに安価で大量生産に適したその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
その目的は、明細書、図面及び請求項で開示されるような本出願の主題によって達成される。
【0006】
それ故、本発明の主題は、2nm〜5μmの厚さ範囲の不透明な伝導性トラックを透明支持体表面に対し平行に配して、電気的機能層の面伝導率(areal conductivity)を確保すると同時に人間の目で見た透明性を確保する導体トラック間隔をパターンで具現化するようにパターン形成した、電気的機能層である。
【0007】
加えて、本発明の主題は、構造化した塗布、被覆とその後の構造化、エンボス加工及び/又は印刷により、不透明な伝導性トラックを透明基質上に造る透明な伝導性機能層の製造方法である。
【0008】
最後に、本発明の主題は、抵抗式タッチスクリーンにおける本発明の機能層の使用である。
【0009】
本発明の好適実施例では、不透明な伝導性トラックの幅が1μm〜40μmの範囲であり、好ましくは5〜25μmである。
【0010】
「伝導性」(conductive)という用語はここでは一般に電気伝導的な内容を指すものとして使われる。従って本件の場合、伝導性トラックとは、常に、少なくとも電気的伝導性を有するトラックである。
【0011】
実施例では、パターンは機能層上でセグメント分けされ、セグメント幅は例えば500μm〜15mmの範囲であり、好ましくは1〜3mmである。
【0012】
本発明の好適実施例では、導体トラック間隔が10μm〜5mmの範囲であり、好ましくは300μm〜1mmである。導体トラック間隔がこれらの範囲内であれば、一方では、目につきやすい回折効果が避けられ、他方では、再分割が補助なし目視での解像力限度を下回るのでパターン領域が個々に不可視である。
【0013】
セグメント間隔は10μm〜2mmの範囲であり、好ましくは100μm〜1mmである。
【0014】
十分な高解像度では断面又は側面図で透明支持体層上の盛上げ部として見ることのできる、伝導性トラックの厚みは2nm〜5μmの範囲であり、好ましくは3nm〜5μm、特に好ましくは40nm〜1μmである。
【0015】
好適実施例では、伝導性トラックは材料が例えば金属であり、好ましくは銅又は銀である。全ての伝導性トラックが必ずしも同一材料である必要はなく、従って、パターン形成で、伝導性トラックの層は当該下層と共にパターンを形成するその上の層とは異なる材料であってよい。
【0016】
好適実施例では、伝導性トラックのパターンを接続するのは、透明であって全般に非常に薄い層であり、場合によっては、その層の伝導性は非常に小さくとも全体に及ぶ。その点に関連して、伝導性トラックのパターンは層に埋込むことができ、又、層は連続的な伝導域となるよう伝導性トラックのみを電気伝導的に接続する。その層を造る透明な伝導性材料は、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化亜鉛等の別の金属酸化物、又は、(任意の不純物レベルの)PEDOT等の有機物に基づく材料、ナノ粒子で満たされた材料又は透明で伝導性を有する更なる材料である。その層は非常に薄いのが好ましく、例えば、層の厚みは5〜500nmの範囲であってよく、好ましくは10〜100nmである。
【0017】
本発明による更なる実施例は2つの好ましくは互いに対向した接続電極を有する電気的機能層であり、少なくとも2つの伝導性トラックが透明支持体表面に平行に且つ接続電極間に、伝導性トラックにより造られるパターンの有する導体トラック間隔が電気的機能層の伝導率を確保すると同時に人間の目で見た透明性を確保するように接続電極を共に接続するよう配される。
【0018】
透明支持体は、透明フィルム、特に柔軟なフィルムが好ましく、特に好ましいのはプラスティックフィルムであり、例えば ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリエステル(PE)及び/又はポリカーボネート(PC)等のポリオレフィンのフィルムが好ましいが、これらに限定されるものではない。
【0019】
柔軟な支持体は、例えばロール・ツー・ロール工程等を用いた連続製造工程で印刷できるという利点を有する。透明支持体は、本発明による伝導機能層でも、ITO等の別の透明な伝導性層でも、酸化亜鉛等の別の金属酸化物、又は、(任意の不純物レベルの)PEDOT等の有機物に基づく材料、ナノ粒子で満たされた材料又は透明で伝導性を有する更なる材料でもよい。
【0020】
伝導性トラックは伝導性材料又は複数材料の混合物で造ることができる。例えば、トラックは金属、特に銀、銅、金、アルミニウム等及び/又は合金、又は伝導性ペースト、並びに、ポリアニリン、ポリチオフェン、その他等の移動電荷キャリア(mobile charge carriers)を持つ有機化合物等の他の伝導性物質で造る。どの材料も不純物添加形(doped form)であってよいことは歓迎される。その点に関連して再び挙げるべきは、パターン形成において伝導性トラックは種々な材料から成り得ることである。
【0021】
接続電極も、電極に通常使われるどのような材料から構成してもよい。銅及び/又は銀の接続電極が特に好ましい。
【0022】
接続電極及び/又は伝導性トラックには、信号伝達を改善する役目を果たす接点ブースタを設けることもできる。それは、例えば、伝導性を持つ銀又はカーボンブラックからなることができる。
【0023】
伝導性トラックは、好ましくは、透明支持体に高解像度パターンで塗布される。伝導性トラックは一般に不透明又はせいぜい半透明なので、透明支持体上でのこれら構造物の人間の目に対する透明性は高解像度構造物によって達成されるのであって、伝導性材料自体の透明性によるものではない。
【0024】
その点に関連して、例えばディスプレイを記憶する際に起きる可能性のあるモアレ効果を避けることに特に価値が置かれる。モアレ効果という用語は、存在しない線が複数のパターンの重合わせにより見える光学的現象を指すのに用いられる。モアレ効果は、同一パターン及び/又は周期的繰返しパターンで生じる。タッチスクリーンという用途では、モアレ効果は、ディスプレイピクセルマトリクスに本発明による重合わせの伝導性パターンを重合わせることにより生じ得る。そのため伝導性トラックの構造化において平行な直線を造ることを避けるのが好ましい。
【0025】
従って、透明支持体を伝導性を持つ導体トラックで覆う場合、周期性を含まないパターンが選択されるので、モアレ効果を持つ重合わせが排除されるか又は少なくとも非常に制限される。
【0026】
加えて、不所望なモアレ効果は、好適実施例で直線を排除して例えば非周期的又はランダムな構造シーケンスを備えた波状及び/又はギザギザの線を選択することでも対処される。
【0027】
好適実施例は、例えば、
平行な伝導性トラック、
モアレを避けるための平行でない伝導性トラック、及び
図示したような、波状、ギザギザの伝導性トラック
を有する形成パターンを含む。
【0028】
伝導性トラックの製造には種々の方法を使うことができる。例えば、印刷、エンボス加工、オフセット(offset)等でトラックを製造できる。
【0029】
加えて、構造化は、金属及び/又は合金及び/又は炭素等を含んで電気伝導性を改善した伝導性ペーストにより印刷することで生み出すこともできる。伝導性有機材料は適宜トラックに単に印刷するだけでも塗布できる。
【0030】
本発明の実施例では、透明な伝導性機能層が抵抗式マルチタッチスクリーンの製造に用いられ、透明機能層上には、個々に読取りができ及び/又は個々に接触できる伝導パターンを備えた個々の面伝導性セグメントが存在する。セグメントは、別々に電気的接触可能であるという点で識別される。
【0031】
個々のセグメントは所望形状のものであってよく、例えば、ストリップ状であってもよい。セグメントへの分割は好ましくは接続電極での接触に関しても波及され及び/又はそこで再現されるので、ここでも再び、接続部のセグメントへの適宜分割がマルチタッチスクリーンに関連して行われる。
【0032】
接続電極に加えて接点ブースタも設けられる本発明の実施例では、それらもマルチタッチの用途に対応してセグメント分けされ、即ち、それらも例えばストリップ形状にされるので、セグメントへの働きかけ(activation)も個々の任意にブーストアップされた信号として常に読取ることができる。
【0033】
伝導性トラックによる透明支持体の表面被覆率も特定の範囲内で変化し得、例えば表面被覆率20%でも適宜の薄い導体トラックと相応の構造を選択することにより人間の目には依然として透明に見える機能層を造ることが可能である。表面被覆率は好ましくは3〜15%の範囲であり、特に好ましくは10%未満である。
【0034】
以下、本発明を例示する目的で選択された実施例を示している幾つかの図により、本発明を更に詳細に記述する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1a】伝導性トラックの均一パターンを示す。
【図1b】伝導性トラックの均一パターンを示す。
【図2a】不規則パターンを示す。
【図2b】不規則パターンを示す。
【図3】電気的機能層の構造の断面を示す。
【図4】複数の層部分を備えた電気的機能層を示す。
【図5】接続電極を備えた電気的機能層を示す。
【図6】接続電極を備えた電気的機能層の断面を示す。
【図7】スペーサで分けられた、図5に示すような2枚の電気的機能層を示す。
【図8】セグメント分けした伝導領域を備えた実施例を示す。
【図9】相異なるグリッド形状でセグメント分けした伝導性領域を備えた積層の電気的機能層を示す。
【図10】同一のグリッド形状でセグメント分けした伝導性領域を備えた積層の電気的機能層を示す。
【図11】接点ブースタを備えた図10の実施例による電気的機能層のフィルム隅部を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1a及び図1bは、透明支持体(透明なので見えない!)上の伝導性トラック1のパターンの例を示す。
【0037】
図2a及び図2bは、図1同様であるが、モアレを防ぐために、伝導性トラックのどれもが互いに平行ではない、パターンの例を示す。
【0038】
図3は、通常通り透明フィルムであるが、適宜厚みの透明伝導層でもあり得る透明基質2の断面図である。伝導性トラック1のパターンがその上に配される。
【0039】
図4は図3同様の断面図であるが、伝導性トラック1と基質2の他に、従来の基質に対し面伝導率を提供する薄い透明追加層3と、基質2裏側の、例えば反射防止層である更なる追加層4もある。
【0040】
図5は、パターンの全ての電流路が同様に強く負荷されるよう接続電極に対し伝導性トラックの位置をどのように選択できるかを示している。それには、特に伝導性トラックを接続電極に対し平行に配するのを避けることが含まれる。
【0041】
その点に関連して、接続電極6が2つの対向側にある例えば矩形域では、接続電極6を備えた端に平行に延びる導体トラック1は例えスイッチ・オン状態でも実際には電流が流れないままなので、ないのが有益である。むしろそのような状態では、簡単なグリッドパターンが、ここに示すように、好ましくは導体トラックが端に対して45°の角度でそして互いに例えば90°の角度で配されるように延びる。それにより、例えば格子パターンの替わりにダイアモンドパターンが提供される。ダイアモンドパターンではスイッチ・オン状態の全ての電流路が等しく負荷され、そのようにして形成された透明機能層の伝導性は、端に対して、即ち、接続電極6に対しても直角及び水平に延びる格子パターンを持つ同じ被覆率の機能層よりも大きい。何故なら、後者の場合、電流路の半分しか使われないからである。
【0042】
図5に示すようなパターンで、電流は全ての交点5から一様に流れることができる。
【0043】
図6は図5の実施例の断面を示す。ここに見ることができるのは、伝導性トラック1、基質2、伝導追加層3及び裏層4を持つ、図4に示すような構造である。しかしながら、図4の図示に加え接続電極6も見ることができる。
【0044】
図7は例えば透明な抵抗式タッチ域として使われる本発明による2枚の電気的機能層からなる構造物を示し、例えば図5に示すような2枚の機能層8が上下に重ねられ、圧力を加えることで生じる短絡を信号として評価できるように、スペーサ7でもって接続される。スペーサ7はスペーサドット7としても言及される。
【0045】
タッチスクリーンが或る位置で触れられると、二枚の機能層がそこで接触し、電気的接触が生じ又は抵抗が変えられる。接点の抵抗に起因して各位置で異なる電圧が生じる。次いで、電圧変化を用いて座標x及び座標yを割出すことができる。
【0046】
図8はセグメント分けした電気的機能層10を示しており、個々の伝導性セグメント9が 透明基質(平面図なのでここには見えない、基質は透明!)上に互いに特定のセグメント間隔11で配されている。個々のセグメント9は接続電極(ここでは示していない)に関し個々の接点ブースタ12を有する。図示のように、個々のセグメントは別々に電気接続できる。
【0047】
これらのタッチスクリーンを造るために、個々の電気的機能層を例えば別々の基質上に造ることが可能である。その場合、更なる工程段階で上側を組立まとめ上げ及び/又は ラミネート加工する。
【0048】
図9は図7に似た図だが、図5の2枚の機能層8のうちの一方が図8に示したようなセグメント分けした機能層10に替えられている点が異なる。第2の電気的機能層は図5に示すようなセグメント分けしていない機能層8である。ここでも再びスペーサ7を見ることができる。
【0049】
図10は図9に似た図を示すが、この場合、両方の機能層がセグメントに分割されている。ここでも2枚の機能層はスペーサによって互いに分離されている。全てのセグメントは接点ブースタ12により個々に制御できる。
【0050】
最後に、図11は図10と同様の構成を示すが、電気的接続のオプションが片側のみである。
【0051】
マルチタッチ可能な設計形態において、伝導性トラック幅、伝導性トラック間隔、セグメント幅及びセグメント間隔についてここで明記した範囲は全体の平均値も含むことができる。
【0052】
基本的に、電圧が加えられた場合に存在する全ての導体トラックができるだけ一様に負荷されるようにパターンは選択される。交点を形成するパターンの場合、伝導性トラックは、電流が導体トラック交点から両方向に一様に流れることができるよう伝導性トラックが互いに交差するよう配置するのが好ましい。それは例えば線が端の接続電極に対して45°の角度である傾斜した格子パターンで実行される。
【0053】
透明な機能層は好ましくはタッチスクリーンに使うことができるようスペーサドットを備えて設計される。抵抗式タッチスクリーンの場合、2枚の伝導層の両方を若しくは一方のみを本発明による透明な伝導性機能層に替えることができる。従来のITO層との組合わせも可能である。
【0054】
透明伝導機能層は、例えばタッチスクリーンに使うことができる。タッチスクリーンについては種々の科学技術があるが、抵抗式タッチスクリーンの分野は市場占有率が大きい。
【0055】
一般に、抵抗式タッチスクリーンは、従来は大抵の場合ITOで形成されていた、一定DC電圧で作動される互いに対向した2枚の伝導ラミネート体(x層及びy層)を含む。ラミネート体の間にはスペーサ、いわゆるスペーサドットが配されていて、2層の分離を確保する。一般に、スペーサドットの径は20μm未満、0.1〜5μm、0.2〜2μm、特に0.3〜0.5μmである。
【0056】
最も簡単な場合、タッチスクリーンの製造のための従来のITO層を、高解像度を与えるよう構成した本明細書で記述の透明伝導機能層に替え、残りの構造及びタッチスクリーンアセンブリはそのままとする。
【0057】
透明伝導機能層の構造及び/又はパターンをセグメント分けすることにより、初めて抵抗式タッチスクリーンはマルチタッチ機能をも持つことができ、即ち、複数のx位置及びy位置を同時に検出・読み出し可能とすることができる。
【0058】
その目的のため、各々特別に接触されて個々に読み出し可能な異なるセグメント部分へと再分割がなされるレイアウトを選択する。その場合、セグメントの間隔及び幅は相異なるよう選択でき、好ましくは構造のグリッドラスター幅(grid raster width)に併せて選択される。
【0059】
しかしながら、本発明は、太陽電池又は感光電池一般の透明電極等、(OLED照明等の)有機発光ダイオード(organic light emitting diodes)、タッチスクリーン、(例えば自動車のフロントガラス、曇り止めミラー等の)鏡板の加熱装置に使うのにも適している。
【0060】
ここに開示した本発明によれば、抵抗式タッチスクリーンに使われる薄い伝導性電気的機能層を、例えば印刷工程で製造することが初めて可能である。一例として、5%の被覆率と充分な伝導率を持つ機能層は依然として人間の目に対し95%までもの透明度で作用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2nm〜5μmの厚さ範囲の不透明な伝導性トラック(1)を透明支持体(2)表面に対し平行に配して、電気的機能層の面伝導率を確保すると同時に人間の目で見た透明性を確保する導体トラック間隔をパターンで具現化するようにパターン形成した、電気的機能層。
【請求項2】
2つの相対配置された接続電極(6)からなる、請求項1に記載の機能層。
【請求項3】
表面域を全体に又は部分的に覆って面伝導率又は小領域の面伝導率を生み出す伝導性追加層(3)を設ける、請求項1又は請求項2に記載の機能層。
【請求項4】
伝導性トラックの間隔が10μm〜5mmの範囲である、請求項1乃至3のいずれかに記載の機能層。
【請求項5】
個々に電気接続可能な伝導性セグメント(9)を有する、請求項1乃至4のいずれかに記載の機能層。
【請求項6】
個々のセグメントの幅が500μm〜15mmの範囲である、請求項1乃至5のいずれかに記載の機能層。
【請求項7】
セグメント(9)の間隔が10μm〜2mmの範囲である、請求項1乃至6のいずれかに記載の機能層。
【請求項8】
伝導性トラック(1)が少なくとも一つの交点(5)を形成する、請求項1乃至7のいずれかに記載の機能層。
【請求項9】
電流が交点(5)から均一に両方向に流れるように伝導性トラック(1)を配した、請求項1乃至8のいずれかに記載の機能層。
【請求項10】
伝導性トラック(1)の幅が1μm〜40μmの範囲である、請求項6に記載の機能層。
【請求項11】
セグメント(9)がストリップ状である、請求項5に記載の機能層。
【請求項12】
接続電極(6)の上流に接続される連続又は再分割接点ブースタ(12)も設けられる、請求項1乃至11のいずれかに記載の機能層。
【請求項13】
接点ブースタ(12)が伝導性の銀又はカーボンブラックで造られる、請求項1に記載の機能層。
【請求項14】
スペーサ(7)が加えられる、請求項1乃至13のいずれかに記載の機能層。
【請求項15】
反射防止層(4)が機能層の裏側に加えられる、請求項1乃至14のいずれかに記載の機能層。
【請求項16】
伝導性トラック(1)が金属、合金又は伝導性ペーストで造られる請求項1乃至15のいずれかに記載の機能層。
【請求項17】
構造化した塗布、被覆とその後の構造化、エンボス加工及び/又は印刷により、伝導性トラックを透明基質上に造る、機能層の製造方法。
【請求項18】
連続して行われる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
抵抗式タッチスクリーン、太陽電池での、透明鏡板上での、発光ダイオードでの、鏡での、及び/又はディスプレイでの請求項1乃至16のいずれかに記載の機能層の使用。
【請求項1】
2nm〜5μmの厚さ範囲の不透明な伝導性トラック(1)を透明支持体(2)表面に対し平行に配して、電気的機能層の面伝導率を確保すると同時に人間の目で見た透明性を確保する導体トラック間隔をパターンで具現化するようにパターン形成した、電気的機能層。
【請求項2】
2つの相対配置された接続電極(6)からなる、請求項1に記載の機能層。
【請求項3】
表面域を全体に又は部分的に覆って面伝導率又は小領域の面伝導率を生み出す伝導性追加層(3)を設ける、請求項1又は請求項2に記載の機能層。
【請求項4】
伝導性トラックの間隔が10μm〜5mmの範囲である、請求項1乃至3のいずれかに記載の機能層。
【請求項5】
個々に電気接続可能な伝導性セグメント(9)を有する、請求項1乃至4のいずれかに記載の機能層。
【請求項6】
個々のセグメントの幅が500μm〜15mmの範囲である、請求項1乃至5のいずれかに記載の機能層。
【請求項7】
セグメント(9)の間隔が10μm〜2mmの範囲である、請求項1乃至6のいずれかに記載の機能層。
【請求項8】
伝導性トラック(1)が少なくとも一つの交点(5)を形成する、請求項1乃至7のいずれかに記載の機能層。
【請求項9】
電流が交点(5)から均一に両方向に流れるように伝導性トラック(1)を配した、請求項1乃至8のいずれかに記載の機能層。
【請求項10】
伝導性トラック(1)の幅が1μm〜40μmの範囲である、請求項6に記載の機能層。
【請求項11】
セグメント(9)がストリップ状である、請求項5に記載の機能層。
【請求項12】
接続電極(6)の上流に接続される連続又は再分割接点ブースタ(12)も設けられる、請求項1乃至11のいずれかに記載の機能層。
【請求項13】
接点ブースタ(12)が伝導性の銀又はカーボンブラックで造られる、請求項1に記載の機能層。
【請求項14】
スペーサ(7)が加えられる、請求項1乃至13のいずれかに記載の機能層。
【請求項15】
反射防止層(4)が機能層の裏側に加えられる、請求項1乃至14のいずれかに記載の機能層。
【請求項16】
伝導性トラック(1)が金属、合金又は伝導性ペーストで造られる請求項1乃至15のいずれかに記載の機能層。
【請求項17】
構造化した塗布、被覆とその後の構造化、エンボス加工及び/又は印刷により、伝導性トラックを透明基質上に造る、機能層の製造方法。
【請求項18】
連続して行われる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
抵抗式タッチスクリーン、太陽電池での、透明鏡板上での、発光ダイオードでの、鏡での、及び/又はディスプレイでの請求項1乃至16のいずれかに記載の機能層の使用。
【図1a】
【図1b】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1b】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2012−522282(P2012−522282A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501192(P2012−501192)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/001917
【国際公開番号】WO2010/108692
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(309011206)ポリイイーツェー ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー (3)
【氏名又は名称原語表記】PoryIC Gmbh & Co.KG
【住所又は居所原語表記】Tucherstrasse 2 90763 Furth Germany
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/001917
【国際公開番号】WO2010/108692
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(309011206)ポリイイーツェー ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー (3)
【氏名又は名称原語表記】PoryIC Gmbh & Co.KG
【住所又は居所原語表記】Tucherstrasse 2 90763 Furth Germany
【Fターム(参考)】
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