説明

電源制御装置およびそれを備えたモータ駆動システムならびに電動制御装置の制御方法

【課題】簡易な回路構成によって、電源投入時の突入電流を抑制可能な電源制御装置およびそれを備えたモータ駆動システムならびに電源制御装置の制御方法を提供する。
【解決手段】電源制御装置は、直流電源Bと、直流電源Bの正極と電力線6との間に接続されるリレーSMR1と、直流電源Bの負極と接地線5との間に接続されるリレーSMR2と、電力線6および接地線5の間に直列接続されるリレーSMRCおよび平滑コンデンサC1と、電力線6と電力線7とをリアクトルL1を介して電気的に接続することにより、電力線6および接地線5と電力線7および接地線5の間で電圧変換を行なうコンバータ12と、電力線7および接地線5の間に接続される平滑コンデンサC2とを備える。制御装置30は、リレーSMR1,SMR2,SMRCのオンオフおよびコンバータ12の動作を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電源制御装置およびそれを備えたモータ駆動システムに関し、より特定的には、電源投入時の突入電流を抑制するための構成に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電源制御装置として、たとえば特開2009−44914号公報(特許文献1)には、電源の正極と正母線との間に接続された第1のリレーと、電源の負極と負母線との間に接続された第2のリレーと、第1のリレーに並列に接続された半導体スイッチング素子とを含んだ構成が開示される。この特許文献1に記載の電源制御装置においては、電源から負荷への電力供給開始後の所定期間において、半導体スイッチング素子をオンさせる一方で、第1のリレーをオフすることにより、電源起動時における負荷への突入電流(代表的には、コンデンサのプリチャージ電流)を、半導体スイッチング素子のオン時の電気抵抗によって制限する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−44914号公報
【特許文献2】特開2007−295699号公報
【特許文献3】特開2000−253570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された電源制御装置では、ターンオンされた半導体スイッチング素子のオン抵抗によって突入電流を制限することによって、電流制限抵抗の配置を省略できるものの、コンデンサのプリチャージ完了後は、正母線上に介挿接続された半導体スイッチング素子が電力損失を生じさせるために、半導体スイッチング素子をオフするとともに、第1のリレーをオンする必要がある。そのため、電流制限抵抗に代えて半導体スイッチング素子を配置したことにより、半導体スイッチング素子を制御するための構成が必要となり、回路構成が複雑化することとなる。
【0005】
それゆえ、この発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡易な回路構成によって、電源投入時の突入電流を抑制可能な電源制御装置およびそれを備えたモータ駆動システムならびに電源制御装置の制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明のある局面では、電源制御装置は、直流電源と、直流電源の正極と第1の電力線との間に接続される第1のリレーと、直流電源の負極と接地線との間に接続される第2のリレーと、第1の電力線および接地線の間に直列接続される第3のリレーおよび第1のコンデンサと、第1の電力線と第2の電力線とをリアクトルを介して電気的に接続することにより、第1の電力線および接地線と第2の電力線および接地線の間で電圧変換を行なうコンバータと、第2の電力線および接地線の間に接続される第2のコンデンサと、第1から第3のリレーのオンオフおよびコンバータの電圧変換を制御するための制御装置とを備える。
【0007】
好ましくは、制御装置は、第1および第2のリレーをオンし、第3のリレーをオフしたときには、直流電源から出力された直流電圧をリアクトルを経由して第2のコンデンサへ供給するように、コンバータを制御するための第1の制御手段と、第1の制御手段の実行後であって、第1および第2のリレーをオフし、第3のリレーをオンしたときには、第2のコンデンサから返還される直流電圧をリアクトルを経由して第1のコンデンサへ供給するように、コンバータを制御するための第2の制御手段とを含む。
【0008】
好ましくは、コンバータは、リアクトルとの接続点を介して第2の電力線および接地線の間に直列接続される第1および第2のスイッチング素子を含む。第1の制御手段は、直流電源から出力された直流電圧を昇圧して第2のコンデンサへ供給するように、第2のスイッチング素子のオンオフを制御する。第2の制御手段は、第1のスイッチング素子をオンするとともに、第2のスイッチング素子をオフすることにより、第1の電力線および第2の電力線を電気的に接続する。
【0009】
好ましくは、第1の制御手段は、第2の制御手段の実行後に、第1の電力線および接地線間の直流電圧並びに第2の電力線および接地線間の直流電圧が、直流電源の直流電圧に等しくなるように、第2の電力線および接地線間の直流電圧の電圧目標値を設定する。
【0010】
好ましくは、制御装置は、第2の制御手段の実行時に、第1の電力線および接地線間の直流電圧が直流電源の直流電圧に到達したときには、第1および第2のリレーをオンするための第3の制御手段をさらに含む。
【0011】
この発明の別の局面では、モータ駆動システムは、直流電源と、直流電源の正極と第1の電力線との間に接続される第1のリレーと、直流電源の負極と接地線との間に接続される第2のリレーと、第1の電力線および接地線の間に直列接続される第3のリレーおよび第1のコンデンサと、第1の電力線と第2の電力線とをリアクトルを介して電気的に接続することにより、第1の電力線および接地線と第2の電力線および接地線の間で電圧変換を行なうコンバータと、第2の電力線および接地線の間に接続される第2のコンデンサと、第2のコンデンサから供給された直流電圧を交流電圧に変換してモータを駆動するインバータと、第1から第3のリレーのオンオフおよびコンバータの電圧変換を制御するための制御装置とを備える。
【0012】
この発明の別の局面では、電源制御装置の制御方法であって、電源制御装置は、直流電源と、直流電源の正極と第1の電力線との間に接続される第1のリレーと、直流電源の負極と接地線との間に接続される第2のリレーと、第1の電力線および接地線の間に直列接続される第3のリレーおよび第1のコンデンサと、第1の電力線と第2の電力線とをリアクトルを介して電気的に接続することにより、第1の電力線および接地線と第2の電力線および接地線の間で電圧変換を行なうコンバータと、第2の電力線および接地線の間に接続される第2のコンデンサとを含む。制御方法は、第1および第2のリレーをオンし、第3のリレーをオフしたときには、直流電源から出力された直流電圧をリアクトルを経由して第2のコンデンサへ供給するように、コンバータを制御するためのステップと、第1および第2のリレーをオフし、第3のリレーをオンしたときには、第2のコンデンサから返還される直流電圧をリアクトルを経由して第1のコンデンサへ供給するように、コンバータを制御するためのステップとを備える。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、直流電源からの電力供給開始時における突入電流(代表的には、コンデンサのプリチャージ電流)を、電流経路上に配されたコンバータのリアクトルによって制限することができる。その結果、電流制限用の抵抗を配置することなく、簡易な構成によって電源投入時の突入電流を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態による電源制御装置が適用されるモータ駆動システムの構成を示す回路図である。
【図2】図1における直流電圧発生部の動作を説明するための図である。
【図3】制御装置で実行される平滑コンデンサのプリチャージに関する処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】システム起動時におけるSMRおよびコンバータの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】従来の電源制御装置の構成を説明するための図である。
【図6】従来の電源制御装置における一般的なリレーのオンオフ制御を説明するためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明が繰返さない。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態による電源制御装置が適用されるモータ駆動システムの構成を示す回路図である。
【0017】
図1を参照して、モータ駆動システム100は、直流電圧発生部10♯と、平滑コンデンサC2と、インバータ14と、交流電動機M1と、制御装置30とを備える。
【0018】
交流電動機M1は、たとえば、電動車両(ハイブリッド自動車、電気自動車や燃料電池車両等の電気エネルギによって車両駆動力を発生する自動車をいうものとする)の駆動輪を駆動するためのトルクを発生するための走行用電動機である。あるいは、この交流電動機M1は、エンジンにて駆動される発電機の機能を持つように構成されてもよく、電動機および発電機の機能を併せ持つように構成されてもよい。さらに、交流電動機M1は、エンジンに対して電動機として動作し、たとえば、エンジン始動を行ない得るようなものとしてハイブリッド自動車に組み込まれるようにしてもよい。すなわち、本実施の形態において、「交流電動機」は、交流駆動の電動機、発電機および電動発電機(モータジェネレータ)を含むものである。
【0019】
直流電圧発生部10♯は、直流電源Bと、システムメインリレー(System Main Relay:SMR)10と、平滑コンデンサC1と、コンバータ12とを含む。
【0020】
直流電源Bは、代表的には、ニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池や電気二重層キャパシタ等の再充電可能な蓄電装置により構成される。直流電源Bが出力する直流電圧(バッテリ電圧)Vbおよび直流電源Bに入出力される直流電流(充放電電流)Ibは、電圧センサ8および電流センサ9によってそれぞれ検出される。
【0021】
SMR10は、複数のリレーSMR1,SMR2,SMRCを含む。リレーSMR1は、直流電源Bの正極端子および電力線6の間に接続される。リレーSMR2は、直流電源Bの負極端子および接地線5の間に接続される。リレーSMRCおよび平滑コンデンサC1は、電力線6および接地線5の間に直列接続される。SMR10に含まれるリレーSMR1,SMR2,SMRCは、制御装置30からの制御信号SE1,SE2,SECによりオンオフされる。
【0022】
平滑コンデンサC1は、リレーSMRCがオンされたときに、電力線6および接地線5の間に接続され、電力線6および接地線5間の電圧変動を減少させる。電圧センサ11は、平滑コンデンサC1の両端の電圧、すなわち直流電圧VLを検出し、その検出値を制御装置30へ出力する。
【0023】
コンバータ12は、制御装置30からのスイッチング制御信号SG1およびSG2に基づいて、電力線6および接地線5と電力線7および接地線5との間で電圧変換を行なう。
【0024】
具体的には、コンバータ12は、リアクトルL1と、電力用半導体スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。電力用半導体スイッチング素子Q1,Q2は、電力線7および接地線5の間に直列に接続される。電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2のオンオフは、スイッチング制御信号SG1およびSG2によって制御される。
【0025】
この発明の実施の形態において、電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」と称する)としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタあるいは、電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。スイッチング素子Q1,Q2に対しては、逆並列ダイオードD1,D2が配置されている。リアクトルL1は、スイッチング素子Q1およびQ2の接続ノードと電力線6との間に接続される。
【0026】
コンバータ12は、基本的には、各スイッチング周期内でスイッチング素子Q1およびQ2を相補的かつ交互にオンオフするように制御される。コンバータ12は、昇圧動作時には、直流電源Bから平滑コンデンサC1を介して供給された直流電圧VLを直流電圧VHへ昇圧する。この昇圧動作は、スイッチング素子Q2のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q1および逆並列ダイオードD1を介して、電力線7へ供給することにより行なわれる。
【0027】
また、コンバータ12は、降圧動作時には、直流電圧VHを直流電圧VLに降圧する。この降圧動作は、スイッチング素子Q1のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q2および逆並列ダイオードD2を介して、電力線6へ供給することにより行なわれる。これらの昇圧動作および降圧動作における電圧変換比(VHおよびVLの比)は、上記スイッチング周期に対するスイッチング素子Q1,Q2のオン期間比(デューティ比)により制御される。なお、スイッチング素子Q1およびQ2をオンおよびオフにそれぞれ固定すれば、VH=VL(電圧変換比=1.0)とすることもできる。
【0028】
平滑コンデンサC2は、コンバータ12からの直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ14へ供給する。電圧センサ13は、平滑コンデンサC2の両端の電圧、すなわち、直流電圧VHを検出し、その検出値を制御装置30へ出力する。
【0029】
インバータ14は、電力線7および接地線5の間に並列に設けられる、U相上下アーム15と、V相上下アーム16と、W相上下アーム17とから成る。各相上下アームは、電力線7および接地線5の間に直列接続されたスイッチング素子から構成される。たとえば、U相上下アーム15は、スイッチング素子Q3,Q4から成り、V相上下アーム16は、スイッチング素子Q5,Q6から成り、W相上下アーム17は、スイッチング素子Q7,Q8から成る。また、スイッチング素子Q3〜Q8に対して、逆並列ダイオードD3〜D8がそれぞれ接続されている。スイッチング素子Q3〜Q8のオンオフ制御は、制御装置30からのスイッチング制御信号SG3〜SG8によって制御される。
【0030】
代表的には、交流電動機M1は、3相の永久磁石型同期電動機であり、U,V,W相の3つのコイルの一端が中性点に共通接続されて構成される。さらに、各相コイルの他端は、各相上下アーム15〜17のスイッチング素子の中間点と接続されている。
【0031】
インバータ14は、交流電動機M1のトルク指令値が正(Trqcom>0)の場合には、平滑コンデンサC2から直流電圧が供給されると、制御装置30からのスイッチング制御信号SG3〜SG8に応答したスイッチング素子Q3〜Q8のスイッチング動作により、直流電圧を交流電圧に変換して正のトルクを出力するように交流電動機M1を駆動する。また、インバータ14は、交流電動機M1のトルク指令値が零の場合(Trqcom=0)には、スイッチング制御信号SG3〜SG8に応答したスイッチング動作により、直流電圧を交流電圧に変換してトルクが零になるように交流電動機M1を駆動する。これにより、交流電動機M1は、トルク指令値Trqcomによって指定された零または正のトルクを発生するように駆動される。
【0032】
さらに、モータ駆動システム100が搭載された電動車両の回生制動時には、交流電動機M1のトルク指令値Trqcomは負に設定される(Trqcom<0)。この場合には、インバータ14は、スイッチング制御信号SG3〜SG8に応答したスイッチング動作により、交流電動機M1が発電した交流電圧を直流電圧に変換し、その変換した直流電圧VHを平滑コンデンサC2を介してコンバータ12へ供給する。なお、ここで言う回生制動とは、電動車両を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴なう制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電させながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。
【0033】
電流センサ24は、交流電動機M1に流れる相電流を検出し、その検出値を制御装置30へ出力する。なお、三相の相電流Iu,Iv,Iwの瞬時値の和は零であるので、図1に示すように2相分の電流(たとえば、U相電流IuおよびW相電流Iw)を検出するように配置してもよい。すなわち、残りの1相の電流については演算(たとえば、V相電流Iv=−(Iu+Iw)によって求めてもよい。
【0034】
回転角センサ(レゾルバ)25は、交流電動機M1のロータ回転角θを検出し、その検出値を制御装置30へ出力する。制御装置30では、回転角θに基づき交流電動機M1の回転速度および回転加速度を算出できる。
【0035】
制御装置30は、電子制御ユニット(ECU)により構成され、予め記憶されたプログラムを図示しないCPU(Central Processing Unit)で実行することによるソフトウェア処理および/または専用の電子回路によるハードウェア処理により、モータ駆動システム100の動作を制御する。
【0036】
代表的な機能として、制御装置30は、イグニッションキー(図示せず)から信号IGを受ける。信号IGは、イグニッションキーのオン期間にはH(論理ハイ)レベルに設定され、イグニッションキーのオフ期間にはL(論理ロー)レベルに設定される。制御装置30は、イグニッションキーがオフからオンへ操作されることにより信号IGがHレベルに立ち上がると、SMR10に含まれるリレーSMR1,SMR2,SMRCのオンオフを制御する。
【0037】
制御装置30は、信号IGのHレベル期間において、トルク指令値Trqcom、電圧センサ11によって検出された直流電圧VL、電流センサ9によって検出された直流電流Ib、電圧センサ13によって検出された直流電圧VHおよび電流センサ24によって検出されるモータ電流(相電流Iu,Iw)、回転角センサ25からの回転角θ等に基づいて、交流電動機M1がトルク指令値Trqcomに従ったトルクを出力するように、コンバータ12およびインバータ14の動作を制御する。すなわち、コンバータ12およびインバータ14を制御するためのスイッチング制御信号SG1〜SG8を生成して、コンバータ12およびインバータ14へ出力する。
【0038】
コンバータ12の昇圧動作時には、制御装置30は、直流電圧VHをフィードバック制御し、直流電圧VHが電圧指令値に一致するようにスイッチング制御信号SG1,SG2を生成する。
【0039】
また、制御装置30は、交流電動機M1が回生制動モードで動作するときには、交流電動機M1で発電された交流電圧を直流電圧に変換するようにスイッチング制御信号SG3〜SG8を生成してインバータ14へ出力する。これにより、インバータ14は、交流電動機M1で発電された交流電圧を直流電圧に変換してコンバータ12へ供給する。さらに、制御装置30は、インバータ14から供給された直流電圧を降圧するようにスイッチング制御信号SG1,SG2を生成し、コンバータ12へ出力する。これにより、交流電動機M1で発電した交流電圧は、直流電圧に変換され、降圧されて直流電源Bに供給される。
【0040】
本発明の実施の形態によるモータ駆動システム100において、イグニッションキーがオンに操作されることによってシステム起動が要求されたときには、以下に説明する図2〜図4に従ってSMR10に含まれるリレーSMR1,SMR2,SMRCのオンオフ制御をすることにより、平滑コンデンサC1,C2の初期充電(プリチャージ)制御を実行する。
【0041】
図2は、図1における直流電圧発生部10♯の動作を説明するための図である。
図2を参照して、SMR10に含まれるリレーSMR1,SMR2,SMRCは、制御装置30からの制御信号SE1,SE2,SECに基づいてそれぞれオンオフされる。また、コンバータ12は、制御装置30からのスイッチング制御信号SG1,SG2に基づいて、電力線6および接地線5と電力線7および接地線5との間で電圧変換を行なう。
【0042】
イグニッションキーのオフ期間(信号IGのLレベル期間)には、制御装置30は、リレーSMR1,SMR2をオフする。すなわち、直流電源Bから電力線6および接地線5への電力供給は遮断されている。制御装置30はさらに、リレーSMRCをオフする。すなわち、平滑コンデンサC1は、電力線6から切り離されている。
【0043】
そして、イグニッションキーがオフからオンへ操作されることにより信号IGがLレベルからHレベルに立上がると、これに応答して、モータ駆動システム100において電源が投入され、直流電源Bから電力線6および接地線5への電力供給が開始される。
【0044】
制御装置30は、信号IGがLレベルからHレベルへ立上がると、制御信号SE1をHレベルに設定してリレーSMR1をオンするとともに、制御信号SE2をHレベルに設定してリレーSMR2をオンする。そして、制御装置30は、図3に示す処理フローに従って、リレーSMR1,SMR2,SMRCのオンオフおよびコンバータ12の動作を制御することにより、平滑コンデンサC1,C2のプリチャージを行なう。
【0045】
図3は、制御装置30で実行される平滑コンデンサC1,C2のプリチャージに関する処理を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートの処理は、所定のメインルーチンから一定時間毎または所定の条件が成立する毎に呼び出されて実行される。また、図3のフローチャートの各ステップは、制御装置30によるソフトウェア処理(格納プログラムのCPUによる実行)あるいはハードウェア処理(専用電子回路の作動)によって実現されるものとする。
【0046】
図3を参照して、制御装置30は、ステップS01では、イグニッションキーからの信号IGに基づき、イグニッションキーがオンされたか否かを判定する。制御装置30は、イグニッションキーがオンされていないと判定すると(ステップS01のNO判定時)、以降の一連の処理を行なうことなく処理を終了する。
【0047】
一方、イグニッションキーがオンされたと判定されると(ステップS01のYES判定時)、制御装置30は、制御信号SE1およびSE2をHレベルに活性化することにより、リレーSMR1およびSMR2をオンする。これにより、直流電源Bから電力線6および接地線5への電力供給が開始される。
【0048】
次に、制御装置30は、ステップS03により、直流電源Bから供給された直流電圧(バッテリ電圧Vb)をリアクトルL1を経由して平滑コンデンサC2へ供給するように、コンバータ12の動作を制御する。コンバータ12は、バッテリ電圧Vbを直流電圧VHへ昇圧する。具体的には、制御装置30は、直流電圧VHをフィードバック制御し、直流電圧VHが予め設定された電圧Vth1に一致するようにスイッチング制御信号SG1,SG2を生成し、コンバータ12へ出力する。
【0049】
この昇圧動作時には、上記のように、スイッチング素子Q2のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギがスイッチング素子Q1および逆並列ダイオードD1を介して電力線7へ供給されることにより、平滑コンデンサC2が充電される。すなわち、平滑コンデンサC2は、電圧Vth1まで充電される。
【0050】
そして、直流電圧VHが電圧Vt1に到達すると、制御装置30は、ステップS04により、制御信号SE1およびSE2をLレベルに非活性化することにより、リレーSMR1およびSMR2をオフする。これにより、直流電源Bは電力線6および接地線5から遮断される。
【0051】
次に、制御装置30は、ステップS05により、制御信号SECをHレベルに活性化してリレーSMRCをオンする。リレーSMRCをオンすることによって平滑コンデンサC1が電力線6および接地線5の間に接続されると、制御装置30は、ステップS06により、平滑コンデンサC2から供給される直流電圧VHをリアクトルL1を経由して平滑コンデンサC1へ供給するように、コンバータ12を制御する。
【0052】
具体的には、制御装置30は、スイッチング素子Q1をオンに固定し、かつスイッチング素子Q2をオフに固定するように、スイッチング制御信号SG1,SG2を生成し、コンバータ12へ出力する。コンバータ12では、スイッチング素子Q1がオンされることにより、電力線6および電力線7がリアクトルL1を介して電気的に接続される。そして、このリアクトルL1を経由して平滑コンデンサC2から平滑コンデンサC1へ直流電圧が供給されることにより、平滑コンデンサC1が充電される。
【0053】
そして、直流電圧VHおよびVLが予め設定された電圧Vth2に到達すると、制御装置30は、ステップS07により、コンバータ12の動作を停止させる。さらに、制御装置30は、ステップS08により、制御信号SE1およびSE2を再びHレベルに活性化させることにより、リレーSMR1およびSMR2をオンする。これにより、直流電源Bから電力線6および接地線5への電力供給が再開される。
【0054】
ここで、ステップS06における電圧Vth2は、平滑コンデンサC1の電圧VLがバッテリ電圧Vbに略等しくなるまで、平滑コンデンサC1が充電されたか否かを判定するためのものである。この電圧Vth2としては、バッテリ電圧Vbとの差の絶対値が所定の閾値以下となる範囲内の値を用いることができる。制御装置30は、平滑コンデンサC1の電圧VLが電圧Vth2に到達したときには、平滑コンデンサC1の充電完了条件が成立したものと判断して、ステップS07により、コンバータ12の動作を停止させる。
【0055】
このように平滑コンデンサC1をバッテリ電圧Vbに略等しくなるまで充電することによって、ステップS08にてリレーSMR1およびSMR2をオンしても、平滑コンデンサC1の電圧VLとバッテリ電圧Vbとの電圧差が小さいため、突入電流が発生することはない。
【0056】
なお、平滑コンデンサC1の電圧VLとバッテリ電圧Vbとの電圧差が大きいと、リレーSMR1およびSMR2の接点でアーク放電が発生することにより、リレーSMR1およびSMR2を劣化させる虞がある。本実施の形態によれば、電圧VLとバッテリ電圧Vbとの電圧差が小さいため、このような不具合を回避してリレーSMR1およびSMR2を長寿命化できる。
【0057】
また、ステップS03における電圧Vth1は、ステップS06における平滑コンデンサC1の充電完了条件の成立時において、平滑コンデンサC1の電圧VLおよび平滑コンデンサC2の電力VHがともにバッテリ電圧Vbに略等しくなるように、平滑コンデンサC2が充電されているか否かを判定するためのものである。この電圧Vth1としては、たとえば、平滑コンデンサC1,C2の特性などに基づいて、以下の手順に従って予め算出された値を用いることができる。
【0058】
具体的には、図2に示す構成において、平滑コンデンサC1,C2の容量をそれぞれC1,C2とすると、平滑コンデンサC2を電圧Vth1まで充電したときに平滑コンデンサC1に蓄えられるエネルギEは、式(1)で表わされる。
【0059】
【数1】

【0060】
また、平滑コンデンサC1を電圧Vth2まで充電したときに平滑コンデンサC1に蓄えられるエネルギE1は、式(2)で表わされる。このとき、平滑コンデンサC2は電圧Vth2まで放電されているため、平滑コンデンサC2に蓄えられるエネルギE2は、式(3)で表わされる。
【0061】
【数2】

【0062】
【数3】

【0063】
そして、平滑コンデンサC1は、平滑コンデンサC2から供給された電力により充電されることから、エネルギE,E1,E2の間には、下記式(4)の関係が成立する。
【0064】
【数4】

【0065】
この式(4)に上記式(1)〜(3)を代入することによって、電圧Vth1として式(5)が得られる。
【0066】
【数5】

【0067】
したがって、上記のように、電圧Vth2をバッテリ電圧Vbに略等しくするためには、電圧Vth1は、式(6)で与えられる電圧に設定すればよい。
【0068】
【数6】

【0069】
以上により電圧Vth1が設定されると、制御装置30は、直流電圧VHをフィードバック制御し、直流電圧VHが上記式(6)で与えられる電圧Vth1に一致するようにスイッチング制御信号SG1,SG2を生成し、コンバータ12へ出力する(図3のステップS03)。これにより、ステップS06にて平滑コンデンサC2を充電したときに、平滑コンデンサC1およびC2の電圧VLおよびVHをバッテリ電圧Vbに略等しい電圧とすることができる。
【0070】
図4は、システム起動時におけるSMR10およびコンバータ12の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0071】
図4を参照して、時刻t0においてイグニッションキーがオンされると、時刻t1において、リレーSMR1およびSMR2がオンされるとともに、コンバータ12が駆動される。コンバータ12が、直流電源Bから供給される直流電圧VbをリアクトルL1を経由して平滑コンデンサC2へ供給することにより、平滑コンデンサC2の充電が開始される。このとき、直流電源Bから出力される直流電流Ibは、平滑コンデンサC2の充電が開始される時刻t1において上昇すると、その後、直流電圧VHが増加するに従って徐々に減少する。
【0072】
時刻t2において直流電圧VHが電圧Vth1に到達すると、リレーSMR1およびSMR2がオフされるとともに、リレーSMRCがオンされる。コンバータ12が平滑コンデンサC2の直流電圧VHをリアクトルL1を経由して平滑コンデンサC1へ供給することにより、平滑コンデンサC2の放電および平滑コンデンサC1の充電が開始される。これにより、時刻t2以降では、直流電圧VHが電圧Vth1から低下する一方で、直流電圧VLが上昇する。なお、このとき、直流電源Bは電力線6および接地線5から遮断されているため、直流電流Ibは零である。
【0073】
時刻t3において直流電圧VLが電圧Vth2に到達すると、リレーSMR1およびSMR2が再びオンされるとともに、コンバータ12が停止される。なお、直流電圧VHも、電圧Vth2に到達している。
【0074】
以上のように、本発明の実施の形態によれば、システム起動時において直流電源Bから電力線6および接地線5への電力供給が開始されると、最初に、平滑コンデンサC1を電力線6から遮断した状態で、直流電源Bから供給された直流電圧をコンバータ12のリアクトルL1を経由して平滑コンデンサC2へ供給することにより、平滑コンデンサC2を充電する。このとき、電流経路上に設けられたリアクトルL1が平滑コンデンサC2のプリチャージ電流Ic2(図2参照)を制限するため、電源投入時における突入電流を抑制できる。
【0075】
そして、平滑コンデンサC2の電圧VHが電圧Vth1に到達すると、直流電源Bからの電力供給を遮断するとともに、平滑コンデンサC1を電力線6に接続した状態で、平滑コンデンサC2から供給された直流電圧VHをリアクトルL1を経由して平滑コンデンサC1へ供給することにより、平滑コンデンサC1を充電する。このとき、電流経路上に設けられたリアクトルL1が平滑コンデンサC1のプリチャージ電流Ic1(図2参照)を制限するため、平滑コンデンサC1への突入電流を抑制できる。
【0076】
以上のように、平滑コンデンサC2および平滑コンデンサC1はいずれも、コンバータ12のリアクトルL1を経由して供給される直流電圧によって充電される。すなわち、平滑コンデンサC1,C2のプリチャージ電流をリアクトルL1によって制限することができる。そして、コンバータ12のリアクトルL1が電流制限要素として機能することによって、本実施の形態によれば、従来の電源制御装置において設置されていた電流制限要素としての抵抗素子が不要となる。この結果、SMRの構成を簡素化することができる。
【0077】
以下に、図5および図6を用いて、従来の電源制御装置に適用されていたSMRの構成および平滑コンデンサC1のプリチャージに関する処理を説明する。
【0078】
図5を参照して、直流電圧発生部10♯に含まれるSMR40は、複数のリレーSMR1,SMR2,SMR3と、抵抗R1とを含む。リレーSMR1は、直流電源Bの正極端子および電力線6の間に接続される。リレーSMR2は、直流電源Bの負極端子および接地線5の間に接続される。直列接続されたリレーSMR3および抵抗R1は、リレーSMR2に並列に接続される。リレーSMR1〜SMR3は、図示しない制御装置からの制御信号SE1〜SE3に基づいて制御される。
【0079】
図6は、システム起動時におけるSMR40の一般的なオンオフ制御を説明するためのタイミングチャートである。図6を参照して、時刻t0においてイグニッションキーがオンされると、時刻t1において、リレーSMR1およびSMR3をオンさせて、平滑コンデンサC1,C2のプリチャージを行なう。平滑コンデンサC1,C2のプリチャージ時にリレーSMR1およびSMR3をオンすることで、接地線5に流れる電流が抵抗R1により制限されるとともに、電力線6および7に流れる電流も制限される。
【0080】
次に、時刻t12において直流電圧VL,VHがバッテリ電圧Vb1に到達すると、リレーSMR2がオンされるとともに、リレーSMR3がオフされる。
【0081】
以上のように、従来の電源制御装置では、システム起動時には、接地線5上に抵抗R1を介挿接続することによって、直流電源Bからの電力供給開始時の突入電流を制限している。その一方で、システム起動完了後は、抵抗R1が電力損失を生じさせることから、リレーSMR3をオフして抵抗R1から接地線5から切離すとともに、リレーSMR2をオンすることによって、抵抗R1を介さずに直流電源Bから電力供給を行なう構成としている。そのため、SMRの構成が複雑化することになる。
【0082】
これに対して、本実施の形態に係る電源制御装置では、コンバータ12のリアクトルL1が平滑コンデンサC1,C2のプリチャージ電流を制限する電流制限要素として機能することにより、電源投入時における突入電流を抑制することができる。したがって、図5に示される電流制限用の抵抗R1の設置が不要となるため、SMRの構成を簡素化することができる。
【0083】
なお、この発明の実施の形態と本願発明との対応関係については、リレーSMR1が「第1のリレー」に相当し、リレーSMR2が「第2のリレー」に相当し、リレーSMRCが「第3のリレー」に相当する。また、平滑コンデンサC1が「第1のコンデンサ」に相当し、平滑コンデンサC2が「第2のコンデンサ」に相当する。そして、制御装置30は、これらのリレーのオンオフ制御およびコンバータ12の動作を制御するための「制御装置」を構成する。
【0084】
なお、電源制御装置の負荷については特に限定されるものではなく、図1の構成は例示に過ぎないことを確認的に記載する。また、モータ駆動システム100についても、ハイブリッド自動車または電気自動車等の電動車両以外の電動機を駆動制御する構成のものであってもよい。
【0085】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0086】
5 接地線、6,7 電力線、8,11,13 電圧センサ、9,24 電流センサ、10♯ 直流電圧発生部、12 コンバータ、14 インバータ、15 U相上下アーム、16 V相上下アーム、17 W相上下アーム、25 回転角センサ、30 制御装置、100 モータ駆動システム、C1,C2 平滑コンデンサ、D1〜D8 逆並列ダイオード、Q1〜Q8 スイッチング素子、SMR1〜SMR3,SMRC リレー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源と、
前記直流電源の正極と第1の電力線との間に接続される第1のリレーと、
前記直流電源の負極と接地線との間に接続される第2のリレーと、
前記第1の電力線および前記接地線の間に直列接続される第3のリレーおよび第1のコンデンサと、
前記第1の電力線と第2の電力線とをリアクトルを介して電気的に接続することにより、前記第1の電力線および前記接地線と前記第2の電力線および前記接地線の間で電圧変換を行なうコンバータと、
前記第2の電力線および前記接地線の間に接続される第2のコンデンサと、
前記第1から前記第3のリレーのオンオフおよび前記コンバータの電圧変換を制御するための制御装置とを備える、電源制御装置。
【請求項2】
前記制御装置は、
前記第1および前記第2のリレーをオンし、前記第3のリレーをオフしたときには、前記直流電源から出力された直流電圧を前記リアクトルを経由して前記第2のコンデンサへ供給するように、前記コンバータを制御するための第1の制御手段と、
前記第1の制御手段の実行後であって、前記第1および前記第2のリレーをオフし、前記第3のリレーをオンしたときには、前記第2のコンデンサから返還される直流電圧を前記リアクトルを経由して前記第1のコンデンサへ供給するように、前記コンバータを制御するための第2の制御手段とを含む、請求項1に記載の電源制御装置。
【請求項3】
前記コンバータは、前記リアクトルとの接続点を介して前記第2の電力線および前記接地線の間に直列接続される第1および第2のスイッチング素子を含み、
前記第1の制御手段は、前記直流電源から出力された直流電圧を昇圧して前記第2のコンデンサへ供給するように、前記第2のスイッチング素子のオンオフを制御し、
前記第2の制御手段は、前記第1のスイッチング素子をオンするとともに、前記第2のスイッチング素子をオフすることにより、前記第1の電力線および前記第2の電力線を電気的に接続する、請求項2に記載の電源制御装置。
【請求項4】
前記第1の制御手段は、前記第2の制御手段の実行後に、前記第1の電力線および前記接地線間の直流電圧並びに前記第2の電力線および前記接地線間の直流電圧が、前記直流電源の直流電圧に等しくなるように、前記第2の電力線および前記接地線間の直流電圧の電圧目標値を設定する、請求項2または3に記載の電源制御装置。
【請求項5】
前記制御装置は、
前記第2の制御手段の実行時に、前記第1の電力線および前記接地線間の直流電圧が前記直流電源の直流電圧に到達したときには、前記第1および前記第2のリレーをオンするための第3の制御手段をさらに含む、請求項2に記載の電源制御装置。
【請求項6】
直流電源と、
前記直流電源の正極と第1の電力線との間に接続される第1のリレーと、
前記直流電源の負極と接地線との間に接続される第2のリレーと、
前記第1の電力線および前記接地線の間に直列接続される第3のリレーおよび第1のコンデンサと、
前記第1の電力線と第2の電力線とをリアクトルを介して電気的に接続することにより、前記第1の電力線および前記接地線と前記第2の電力線および前記接地線の間で電圧変換を行なうコンバータと、
前記第2の電力線および前記接地線の間に接続される第2のコンデンサと、
前記第2のコンデンサから供給された直流電圧を交流電圧に変換してモータを駆動するインバータと、
前記第1から前記第3のリレーのオンオフおよび前記コンバータの電圧変換を制御するための制御装置とを備える、モータ駆動システム。
【請求項7】
電源制御装置の制御方法であって、
前記電源制御装置は、
直流電源と、
前記直流電源の正極と第1の電力線との間に接続される第1のリレーと、
前記直流電源の負極と接地線との間に接続される第2のリレーと、
前記第1の電力線および前記接地線の間に直列接続される第3のリレーおよび第1のコンデンサと、
前記第1の電力線と第2の電力線とをリアクトルを介して電気的に接続することにより、前記第1の電力線および前記接地線と前記第2の電力線および前記接地線の間で電圧変換を行なうコンバータと、
前記第2の電力線および前記接地線の間に接続される第2のコンデンサと、
とを含み、
前記第1および前記第2のリレーをオンし、前記第3のリレーをオフしたときには、前記直流電源から出力された直流電圧を前記リアクトルを経由して前記第2のコンデンサへ供給するように、前記コンバータを制御するためのステップと、
前記第1および前記第2のリレーをオフし、前記第3のリレーをオンしたときには、前記第2のコンデンサから返還される直流電圧を前記リアクトルを経由して前記第1のコンデンサへ供給するように、前記コンバータを制御するためのステップとを備える、電源制御装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−210085(P2012−210085A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74222(P2011−74222)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】