説明

電界発光素子及びその製造方法

【課題】工程時間及び製造費用を減少させることができる電界発光素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板200と、基板上に位置するゲート電極210と、ゲート電極を含む基板上に位置する第1絶縁膜215と、ゲート電極と一定領域が対応するように、第1絶縁膜上に位置する非晶質シリコン層220と、非晶質シリコン層の一定領域上に位置し、ソース領域及びドレイン領域を規定するオーム接触層225a、225bと、オーム接触層のうちの一方と電気的に接続したソース電極又はドレイン電極、及びオーム接触層のうちの他方と電気的に接続したカソード230bと、ソース電極又はドレイン電極及びカソードを含む基板上に位置し、カソードの一部を露出させる開口部を含む第2絶縁膜260と、開口部内に位置する発光層270と、発光層を含む基板上に位置するアノード280とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電界発光素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
平板表示素子(Flat Panel Display Device)の中で有機電界発光素子(Organic Light Emitting Device)は、有機化合物を電気的に励起させて発光させる自発光型表示装置である。有機電界発光素子は、LCDで用いられるバックライトを必要としないため、軽量薄型が可能であり、かつ、工程を単純化させることができる。また、低温製作が可能であり、応答速度が1ms以下であって高速の応答速度を有し、低い消費電力、広い視野角及び高いコントラストなどの特性を表す。
【0003】
有機電界発光素子は、アノードとカソードとの間に有機発光層を含んでおり、アノードから供給された正孔とカソードから受けた電子とが有機発光層内で結合して、正孔−電子対である励起子を形成し、また励起子が基底準位に戻るときに発生するエネルギーにより発光する。
【0004】
ここで、有機発光層から発生した光が放出される方向に応じて、背面発光型と前面発光型とに分けられ、画素駆動回路が内蔵された有機電界発光素子が背面発光型である場合は、画素駆動回路が基板を占める広い面積により、開口率に深刻な制約を受けることとなる。したがって、開口率の向上のために、前面発光型有機電界発光素子の概念が導入されるに至った。
【0005】
図1は、従来の技術に係る電界発光素子の断面図である。図1に示すように、基板100上にバッファ層105が位置し、バッファ層105上にゲート電極110が位置する。ゲート電極110上にゲート絶縁膜である第1絶縁膜115が位置し、ゲート電極110と一定領域が対応するように、第1絶縁膜115上に非晶質シリコン層120が位置する。
【0006】
非晶質シリコン層120の一定領域上に、ソース領域及びドレイン領域を規定するオーム接触層125a、125bが位置する。前記オーム接触層125a、125bは、不純物イオンが注入された非晶質シリコンからなることができる。
【0007】
オーム接触層125a、125b上にソース電極130a/ドレイン電極130bが位置し、ソース電極130a/ドレイン電極130bを含む基板上に、ドレイン電極130bの一部を露出させるビアホール145を含む第2絶縁膜140が位置する。
【0008】
第2絶縁膜140上にビアホール145を介してドレイン電極130bと電気的に接続する第1電極150が位置する。ここで、第1電極150は、アノード又はカソードであり得る。第1電極150がアノードである場合、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ICO(Indium Cerium Oxide)又はZnO(Zinc Oxide)のような透明導電膜で形成することができ、カソードである場合は、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)又はこれらの合金で形成することができる。
【0009】
第1電極150を含む基板上に、第1電極150の一部を露出させる開口部165を含む第4絶縁膜160が位置する。開口部165内に有機発光層170が位置し、有機発光層170を含む基板上に第2電極180が位置する。
【0010】
上記のような構造を有する有機電界発光素子を製造するために、少なくとも6つ以上のマスク工程を必要とする。すなわち、ゲート電極、非晶質シリコン層及びオーム接触層、ソース/ドレイン電極、ビアホール、第1電極及び開口部は、所定の物質からなる膜を積層した後に、マスクを利用してこれをエッチングすることによって形成される。
【0011】
しかしながら、工程に必要なマスクの数が多くなると、製造費用が上昇し、また工程時間が長くなるという問題があるため、これを減少すべき必要性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、工程時間及び製造費用を減少させることができる電界発光素子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成すべく、本発明に係る電界発光素子は、基板と、基板上に位置するゲート電極と、ゲート電極を含む基板上に位置する第1絶縁膜と、ゲート電極と一定領域が対応するように、第1絶縁膜上に位置する非晶質シリコン層と、非晶質シリコン層の一定領域上に位置し、ソース領域及びドレイン領域を規定するオーム接触層と、オーム接触層のうちのいずれか一方と電気的に接続したソース電極又はドレイン電極、及びオーム接触層のうちの他方と電気的に接続したカソードと、ソース電極又はドレイン電極及びカソードを含む基板上に位置し、カソードの一部を露出させる開口部を含む第2絶縁膜と、開口部内に位置する発光層と、発光層を含む基板上に位置するアノードとを含む。
【0014】
ソース電極又はドレイン電極及びカソードは、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)又はこれらの合金からなることができる。
【0015】
また、上記の目的を達成すべく、本発明に係る電界発光素子の製造方法は、基板を用意するステップと、基板上に第1マスクを利用してゲート電極を形成するステップと、ゲート電極を含む基板上に第1絶縁膜を形成するステップと、第1絶縁膜上に非晶質シリコン層及びオーム接触層を積層するステップと、第2マスクを利用して非晶質シリコン層及びオーム接触層をパターニングするステップと、オーム接触層を含む基板上に金属層を積層するステップと、第3マスクを利用して金属層及びオーム接触層の一部をエッチングして、ソース領域及びドレイン領域を規定すると同時に、ソース領域及びドレイン領域のうちのいずれか一方と接続するソース電極又はドレイン電極、及びソース領域及びドレイン領域のうちの他方と電気的に接続するカソードを形成するステップと、カソードを含む基板上に第2絶縁膜を積層するステップと、第4マスクを利用して第2絶縁膜をエッチングして、カソードの一部を露出させる開口部を形成するステップと、開口部内に発光層を形成するステップと、発光層を含む基板上にアノードを形成するステップとを含む。
【0016】
また、上記の目的を達成すべく、本発明の電界発光素子の製造方法は、基板を用意するステップと、基板上に、第1マスクを利用してゲート電極を形成するステップと、ゲート電極を含む基板上に第1絶縁膜を形成するステップと、第1絶縁膜上に、非晶質シリコン層、オーム接触層及び金属層を順次積層するステップと、第2マスクを利用して非晶質シリコン層、オーム接触層及び金属層を選択的にパターニングすることにより、ソース領域及びドレイン領域を規定すると同時に、ソース領域及びドレイン領域のうちのいずれか一方と電気的に接続するソース電極又はドレイン電極、及びソース領域及びドレイン領域のうちの他方と電気的に接続するカソードを形成するステップと、カソードを含む基板上に第2絶縁膜を積層するステップと、第3マスクを利用して第2絶縁膜をエッチングして、カソードの一部を露出させる開口部を形成するステップと、開口部内に発光層を形成するステップと、発光層を含む基板上にアノードを形成するステップとを含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、電界発光素子の製造時に必要とされる工程時間を減少させることができ、マスクの数を減少させて、製造費用を減少させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面に基づき詳細に説明する。しかしながら、本発明は、ここで説明している実施の形態に限定されず、他の形態で具体化され得る。図面において、層が他の層又は基板「上」にあると言及される場合、それは、他の層又は基板上に直接形成されることができるか、又はそれらの間に第3の層が介在されることもできる。明細書全体にわたって同一の構成要素は、同一の参照番号を付してある。
【0019】
図2は、本発明の実施の形態1に係る電界発光素子を示す断面図である。図2に示すように、基板200上にバッファ層205が位置し、バッファ層205上にゲート電極210が位置する。ゲート電極210を含む基板上に第1絶縁膜215が位置し、ゲート電極210と一定領域が対応する第1絶縁膜215上に非晶質シリコン層220が位置する。
【0020】
非晶質シリコン層220の一定領域上にソース領域及びドレイン領域を限定するオーム接触層225a、225bが位置する。オーム接触層225a、225b上にオーム接触層225a、225bのうちのいずれか一方と電気的に接続するソース電極230a、及び他方と電気的に接続する第1電極230bが位置する。ここで、第1電極230bは、カソードであり得、第1電極230bは、ドレイン電極としての機能を同時に行う。
【0021】
ソース電極230a及び第1電極230bを含む基板上に、第1電極230bの一部を露出させる開口部265を含む第2絶縁膜260が位置する。開口部265内に発光層270が位置し、発光層270を含む基板上に位置する第2電極280が位置する。ここで、第2電極280は、アノードであり得る。
【0022】
以下では、図3A〜図3Fを参照して、上記のような構造を有する本発明の実施の形態1に係る電界発光素子の製造方法を説明する。
【0023】
図3A〜図3Fは、本発明の実施の形態1に係る電界発光素子の製造方法を説明するための工程別断面図である。
【0024】
図3Aに示すように、ガラス、プラスチック又は金属からなる基板300上にバッファ層305を形成する。バッファ層305は、基板300から流出するアルカリイオンなどのような不純物から後続工程で形成される薄膜トランジスタを保護するために形成するものであって、シリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiN)などを使用して選択的に形成する。
【0025】
次に、バッファ層305上にゲート電極を形成するために、第1金属層310aを積層する。第1金属層310aは、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金(Al alloy)、モリブデン(Mo)、モリブデン合金(Mo alloy)からなる群から選択される1つで形成することが好ましく、モリブデン−タングステン合金で形成することがさらに好ましい。第1金属層310aをパターニングするために、第1金属層310a上にフォトレジスト311aを塗布する。
【0026】
図3Bに示すように、第1マスク312を利用してフォトレジストの一定領域を露光する。その後、露光されたフォトレジストを現像して、第1金属層310aの一定領域に対応するフォトマスク311を形成する。
【0027】
図3Cに示すように、上述したフォトマスクを利用して第1金属層310aをエッチングして、ゲート電極310を形成する。その後、エッチングに用いられたフォトマスクは、アッシング又はストリップして除去する。以下では、上述したマスクの工程に対する説明を省略する。
【0028】
図3Dに示すように、ゲート電極310を含む基板上にゲート絶縁膜である第1絶縁膜315を積層する。第1絶縁膜315は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜又はこれらの二重層で形成できる。
【0029】
第1絶縁膜315上に非晶質シリコン層320及びオーム接触層325を順次積層する。オーム接触層325は、p型不純物イオンが注入された非晶質シリコン層であり得る。p型不純物は、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)及びインジウム(In)からなる群から選択できる。
【0030】
本発明の実施の形態1では、p型不純物が注入された非晶質シリコン層を使用したが、これとは異なり、n型不純物イオンが注入された非晶質シリコン層を使用することもできる。n型不純物イオンは、リン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)及びビズマス(Bi)からなる群から選択できる。その後に、第2マスク(図示せず)を利用してm非晶質シリコン層320及びオーム接触層325をパターニングする。
【0031】
図3Eに示すように、パターニングされたオーム接触層325を含む基板上に第2金属層を積層する。第2金属層は、配線抵抗及び仕事関数の低いマグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)又はこれらの合金などが用いられることができる。次に、第3マスク(図示せず)を利用して、オーム接触層の一部及び第2金属層をパターニングして、ソース領域325a及びドレイン領域325bを規定すると同時に、それぞれソース領域325a及びドレイン領域325bと電気的に接続するソース電極330a及び第1電極330bを形成する。このとき、オーム接触層の一部を選択的にエッチングするために、ハーフトーンマスク工程が用いられることができる。
【0032】
ここで、第1電極330bは、ドレイン電極としての機能を同時に行う。すなわち、第1電極330bは、ドレイン領域325bと電気的に接続すると同時に、単位画素領域内に形成される。単位画素内に形成された第1電極330bが互いに離隔されて位置する。また、第1電極330bは、抵抗及び仕事関数の低い金属を使用して形成したため、第1電極330bは、カソードであり得る。
【0033】
図3Fに示すように、ソース電極330a及び第1電極330bを含む基板上に画素限定膜である第2絶縁膜360を形成する。第2絶縁膜360は、ポリイミド(polyimide)、ポリアクリル(polyacryl)及びベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)系樹脂などからなる有機膜であり得る。また、第2絶縁膜360は、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる無機膜であり得る。
【0034】
その後、第4マスク(図示せず)を利用して第2絶縁膜360をエッチングして、第1電極330bの一部を露出させる開口部365を形成する。開口部365内に有機発光層370を形成する。図示していないが、カソードである第1電極330bと有機発光層370との間には、電子注入層、電子輸送層が介在されることができ、有機発光層370上には、正孔輸送層及び正孔注入層が位置できる。
【0035】
有機発光層370を含む基板上に第2電極380を形成する。ここで、第2電極380は、アノードであり得る。したがって、第2電極380は、ITO、IZO、ICO又はZnOのような透明導電膜を使用して形成することができる。
【0036】
上述したように、本発明の実施の形態1に係る電界発光素子のソース電極(又はドレイン電極)及び第1電極は、同じ物質を使用して同時に形成され、第1電極は、ドレイン電極(又はソース電極)としての機能を同時に行う。したがって、第1電極用金属層の積層及び第1電極のパターニング工程が減少し得る。
【0037】
また、本発明の実施の形態1に係る電界発光素子は、従来のソース電極/ドレイン電極と第1電極とを絶縁させるために形成した絶縁膜の積層工程、及びドレイン電極(又はソース電極)と第1電極を電気的に接続させるためのビアホールの形成工程とを必要としない。
【0038】
したがって、本発明の実施の形態1によれば、電界発光素子の製造時に必要とする工程時間を減少させることができ、従来と比較して、2個のマスクを減少させることができる。
【0039】
図4A、図4Bは、本発明の実施の形態2に係る電界発光素子を説明するための工程別断面図である。本発明の実施の形態2に係る電界発光素子は、下記で説明する工程を除いては、本発明の実施の形態1に係る電界発光素子と同じ方法により製造される。
【0040】
図4Aに示すように、バッファ層405、ゲート電極410、第1絶縁膜415が積層された基板400上に、非晶質シリコン層420、オーム接触層425及び金属層430を順次積層する。
【0041】
図4Bに示すように、ハーフトーンマスク工程を行って、非晶質シリコン層、オーム接触層及び金属層を選択的にエッチングして、ソース領域425a及びドレイン領域425bを規定すると同時に、ソース領域425a上に位置するソース電極430a及びドレイン領域425b上に位置する第1電極430bを形成する。
【0042】
ここで、第1電極430bは、ドレイン電極としての機能を同時に行い、第1電極430bは、カソードであり得る。
【0043】
上述した通り、本発明の実施の形態2では、非晶質シリコン層、オーム接触層及び金属層を同時にエッチングして、ソース領域及びドレイン領域を規定すると同時に、ソース電極と第1電極を形成する。したがって、本発明の実施の形態2に係る電界発光素子は、3個のマスクを利用して製造され得る。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】従来の技術に係る電界発光素子の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る電界発光素子の断面図である。
【図3A】本発明の実施の形態1に係る電界発光素子の製造方法を説明するための工程断面図である。
【図3B】本発明の実施の形態1に係る電界発光素子の製造方法を説明するための工程断面図である。
【図3C】本発明の実施の形態1に係る電界発光素子の製造方法を説明するための工程断面図である。
【図3D】本発明の実施の形態1に係る電界発光素子の製造方法を説明するための工程断面図である。
【図3E】本発明の実施の形態1に係る電界発光素子の製造方法を説明するための工程断面図である。
【図3F】本発明の実施の形態1に係る電界発光素子の製造方法を説明するための工程断面図である。
【図4A】本発明の実施の形態2に係る電界発光素子の製造方法を説明するための工程断面図である。
【図4B】本発明の実施の形態2に係る電界発光素子の製造方法を説明するための工程断面図である。
【符号の説明】
【0045】
200 基板、205 バッファ層、210 ゲート電極、215 第1絶縁膜、220 非晶質シリコン層、225a オーム接触層、230a ソース電極、230b 第1電極(カソード)、260 第2絶縁膜、265 開口部、270 発光層、280 第2電極(アノード)、300 基板、305 バッファ層、310 ゲート電極、310a 第1金属層、311 フォトマスク、311a フォトレジスト、312 第1マスク、315 第1絶縁膜、320 非晶質シリコン層、325 オーム接触層、325a ドレイン領域、325b ドレイン領域、330a ソース電極、330b 第1電極(カソード)、360 第2絶縁膜、365 開口部、370 有機発光層、380 第2電極(アノード)、400 基板、405 バッファ層、410 ゲート電極、415 第1絶縁膜、420 非晶質シリコン層、425 オーム接触層、425a ソース領域、425b ドレイン領域、430 金属層、430a ソース電極、430b 第1電極(カソード)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に位置するゲート電極と、
前記ゲート電極を含む前記基板上に位置する第1絶縁膜と、
前記ゲート電極と一定領域が対応するように、前記第1絶縁膜上に位置する非晶質シリコン層と、
前記非晶質シリコン層の一定領域上に位置し、ソース領域及びドレイン領域を規定するオーム接触層と、
前記オーム接触層のうちのいずれか一方と電気的に接続したソース電極又はドレイン電極、及び前記オーム接触層のうちの他方と電気的に接続したカソードと、
前記ソース電極又は前記ドレイン電極及び前記カソードを含む前記基板上に位置し、前記カソードの一部を露出させる開口部を含む第2絶縁膜と、
前記開口部内に位置する発光層と、
前記発光層を含む前記基板上に位置するアノードと
を含む電界発光素子。
【請求項2】
前記ソース電極又は前記ドレイン電極及び前記カソードは、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)又はこれらの合金からなる群から選択された少なくとも1つからなる請求項1に記載の電界発光素子。
【請求項3】
前記アノードは、ITO、IZO、ICO及びZnOからなる群から選択された少なくとも1つからなる請求項1に記載の電界発光素子。
【請求項4】
前記オーム接触層は、不純物イオンが注入された非晶質シリコンからなる請求項1に記載の電界発光素子。
【請求項5】
前記不純物イオンは、p型又はn型不純物イオンである請求項4に記載の電界発光素子。
【請求項6】
前記カソードと前記発光層との間に、電荷注入層又は電荷輸送層のうちの少なくとも1つが介在される請求項1に記載の電界発光素子。
【請求項7】
前記アノードと前記発光層との間に、正孔注入層又は正孔輸送層のうちの少なくとも1つが介在される請求項1に記載の電界発光素子。
【請求項8】
前記発光層は、有機物からなる請求項1に記載の電界発光素子。
【請求項9】
前記非晶質シリコン層及び前記オーム接触層は、前記カソードと同時にパターニングされる請求項1に記載の電界発光素子。
【請求項10】
前記第2絶縁膜は、有機膜である請求項1に記載の電界発光素子。
【請求項11】
前記有機膜は、ポリイミド、ポリアクリル及びベンゾシクロブテン系樹脂からなる群から選択された少なくとも1つからなる請求項10に記載の電界発光素子。
【請求項12】
前記第2絶縁膜は、無機膜である請求項1に記載の電界発光素子。
【請求項13】
前記第2絶縁膜は、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる請求項12に記載の電界発光素子。
【請求項14】
基板を用意するステップと、
前記基板上に第1マスクを利用してゲート電極を形成するステップと、
前記ゲート電極を含む前記基板上に第1絶縁膜を形成するステップと、
前記第1絶縁膜上に非晶質シリコン層及びオーム接触層を積層するステップと、
第2マスクを利用して前記非晶質シリコン層及び前記オーム接触層をパターニングするステップと、
前記オーム接触層を含む前記基板上に金属層を積層するステップと、
第3マスクを利用して前記金属層及び前記オーム接触層の一部をエッチングして、ソース領域及びドレイン領域を規定すると同時に、前記ソース領域及び前記ドレイン領域のうちのいずれか一方と接続するソース電極又はドレイン電極、及び前記ソース領域及び前記ドレイン領域のうちの他方と電気的に接続するカソードを形成するステップと、
前記カソードを含む前記基板上に第2絶縁膜を積層するステップと、
第4マスクを利用して前記第2絶縁膜をエッチングして、前記カソードの一部を露出させる開口部を形成するステップと、
前記開口部内に発光層を形成するステップと、
前記発光層を含む前記基板上にアノードを形成するステップと
を含む電界発光素子の製造方法。
【請求項15】
前記カソードを形成するステップは、ハーフトーンマスク工程により行われる請求項14に記載の電界発光素子の製造方法。
【請求項16】
前記ソース電極又は前記ドレイン電極及び前記カソードは、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)又はこれらの合金からなる群から選択された少なくとも1つで形成される請求項14に記載の電界発光素子の製造方法。
【請求項17】
前記アノードは、ITO、IZO、ICO及びZnOからなる群から選択された少なくとも1つで形成される請求項14に記載の請求項14に記載の電界発光素子の製造方法。
【請求項18】
前記カソードと前記発光層との間に、電荷注入層又は電荷輸送層のうちの少なくとも1つをさらに形成する請求項14に記載の電界発光素子の製造方法。
【請求項19】
前記アノードと前記発光層との間に、正孔注入層又は正孔輸送層のうちの少なくとも1つをさらに形成する請求項14に記載の電界発光素子の製造方法。
【請求項20】
前記発光層は、有機物で形成される請求項14に記載の電界発光素子の製造方法。
【請求項21】
前記オーム接触層は、不純物イオンが注入されたシリコンで形成される請求項14に記載の電界発光素子の製造方法。
【請求項22】
基板を用意するステップと、
前記基板上に、第1マスクを利用してゲート電極を形成するステップと、
前記ゲート電極を含む前記基板上に第1絶縁膜を形成するステップと、
前記第1絶縁膜上に、非晶質シリコン層、オーム接触層及び金属層を順次積層するステップと、
第2マスクを利用して前記非晶質シリコン層、前記オーム接触層及び前記金属層を選択的にパターニングして、ソース領域及びドレイン領域を規定すると同時に、前記ソース領域及び前記ドレイン領域のうちのいずれか一方と電気的に接続するソース電極又はドレイン電極、及び前記ソース領域及び前記ドレイン領域のうちの他方と電気的に接続するカソードを形成するステップと、
前記カソードを含む基板上に第2絶縁膜を積層するステップと、
第3マスクを利用して前記第2絶縁膜をエッチングして、前記カソードの一部を露出させる開口部を形成するステップと、
前記開口部内に発光層を形成するステップと、
前記発光層を含む前記基板上にアノードを形成するステップと
を含む電界発光素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図4A】
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【図4B】
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【公開番号】特開2007−310348(P2007−310348A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−332181(P2006−332181)
【出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【出願人】(599127667)エルジー フィリップス エルシーディー カンパニー リミテッド (279)
【Fターム(参考)】