説明

青色ないし黄橙色の発光を示す蛍光物質及びかかる蛍光体を有する光源

【課題】青色ないし黄橙色の発光を示し、かつ典型的なUV LEDと青色LEDの発光領域で特に励起可能な蛍光物質を提供する。
【解決手段】組成AE2SiO4:Dの大体における組成を有する種類のオルトケイ酸塩からの青色ないし黄橙色の発光を示す蛍光物質であって、該蛍光物質が成分としてAE=Sr,Ba,Ca又はMgを単独又はその組合せで有し、賦活化ドーピングDがEuからなり、そこに含まれる少ない割合xのAEOがREN(その際、RE=希土類)によって置き換えられており、こうして化学量論比AE2−x−aREEuSiO4−xを達成している蛍光物質により解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、青色ないし黄色の発光を示す蛍光物質を基礎とし、また本発明は、この型の蛍光物質を有する光源、特にLEDに関する。その蛍光物質は、オルトケイ酸塩の部類に属する。
【背景技術】
【0002】
今までは、UV領域、特に青色スペクトル領域で励起可能で、青色ないし黄橙色(主波長450〜590nm)の発光を示す工業的に実行可能な蛍光物質は少数しかなかった。特に、525〜530nmの発光極大を有する安定な緑色蛍光物質は恐らく入手できない。このことは、ディスプレイ背面照光用の発光変換型LEDの使用を困難にし、高い演色又は低い光源色、例えば温白色を有するLEDの最適化を制限する。今までは、主として標準的なオルトケイ酸塩が、この種の製品において前記用途のための緑色蛍光物質として使用されてきた。しかしながら、これらの蛍光物質は、特に青色領域で中程度に励起しうるに過ぎない。その発光は、Ba,Sr,Caといったカチオンを混合することによって、SrCaSiO4:Euを一例として最適化することができても、この混合物は、しばしばSr2SiO4:Euと比較すると、量子効率に低下をもたらす。
【0003】
この種のオルトケイ酸塩は、例えばWO03/080763号から公知であり、その(Ba,Sr,Ca)SiO4:Euは約530nmで緑色の発光を示す。該オルトケイ酸塩は、他の蛍光物質と一緒に使用される。
【特許文献1】WO03/080763号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、青色ないし黄橙色の発光を示し、かつ典型的なUV LEDと青色LEDの発光領域で特に励起可能な蛍光物質を提供することである。更なる課題は、高い効率を有する蛍光物質を提供することである。
【0005】
更なる課題は、この型の蛍光物質を有する光源、特にLEDを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題は、組成AE2SiO4:Dの大体における組成を有する種類のオルトケイ酸塩からの青色ないし黄橙色の発光を示す蛍光物質であって、該蛍光物質が成分としてAE=Sr,Ba,Ca又はMgを単独又はその組合せで有し、賦活化ドーピングDがEuからなり、そこに含まれる少ない割合xのAEOがREN(その際、RE=希土類)によって置き換えられており、こうして化学量論比AE2−x−aREEuSiO4−xを達成している蛍光物質によって解決される。
【0007】
前記の更なる課題は、波長範囲140〜480nmの光学スペクトル領域の短波長領域で放射線を放出する一次放射源を有する光源であって、この放射線が部分的に又は完全に、請求項1から5までのいずれか1項記載の第一の蛍光物質によって可視スペクトル領域でより長波長を有する二次放射線に変換される光源によって解決される。
【0008】
また、本発明による蛍光物質は、他のUV光源又は青色光源、例えば分子放射器(例えばIn放電ランプ)、青色OLEDと一緒に又は青色EL蛍光物質と組み合わせて使用することもできる。
【0009】
本発明による蛍光物質は、新型のニトリド−オルトケイ酸塩であって、これは変換型LEDを基礎とする色安定性で効率的なLED又はLEDモジュールの製造を可能にする。更なる応用分野は、良好な演色性を有するLED、カラー・オンデマンドLED(color-on-demand LED)又は白色OLEDにある。
【0010】
新規に合成された蛍光物質xAE2SiO:Eu・yRENは高効率で発光を示し、その際、その発光極大は青色ないし黄橙色にある。400nmで励起する場合に、主波長は約460〜581nmである。典型的なEuドーピングは3%である。発光は、Eu含量を増大させることによって更に長波長にシフトしうる。その反対に、発光は、Eu含量が低くなると、より短波長にシフトする。化学量論的な表現では、その新型の蛍光物質は、AE2−x−aREEuSiO4−xとして表すことができ、その式中、AEはSr,Ca,Ba,MgといったAE元素の少なくとも1種である。略語AEは、アルカリ土類金属を表す。REは、希土類、特にLa及び/又はYを表す。この関連において、aは0.02〜0.45の範囲にあることが好ましい。更に、xが0.003〜0.02の範囲にあることが好ましい。含量xは0.3〜2モル%であってよい。
【0011】
該蛍光物質は、250〜500nmの範囲と、220nm未満で140nmまでに及ぶ極紫外とにおいて良好な励起特性を有する。
【0012】
本発明による蛍光物質は、アルカリ土類金属酸化物AEO(式中、AE=(Sr,Ca,Br,Mg))を希土類窒化物REN(式中、特にRE=(La,Y))により部分的に電荷的中性な置換をする可能性に基づくものである。これにより、通常のオルトケイ酸塩の色位置を、量子効率に悪影響を及ぼすことなく特定の要求に適合させることができる。反対にそれどころか、この種の、特にLaN又はYNを中程度に導入した多くの化合物では、より高い量子効率を得ることさえも可能である。特に、最大量子効率のためには、(RE)N:(AE)Oの程度は、約0.005:0.995であることが望ましい。RENについては0.003〜0.013の範囲が好適であると判明しているが、特別な場合には、0.020までのより高い濃度のRENを用いることも可能である。色位置に顕著なシフトを示さない化合物についても同じことが適用される。
【0013】
該蛍光物質の基本構造はその優れた特性に重要であるが、化学量論比の厳密な調節は重要ではない。該蛍光物質は非常に照射安定性であるので、高輝度LEDで使用することができる。
【0014】
Ba及び/又はSrといったAEイオンは、少なくとも66モル%のモル量で存在することが好ましい。有利なAEイオン、例えばSrは、部分的に他のAEイオン、この場合には従ってMg及び/又はCaによって置換されていてよく、こうして他の波長に到達することもできる。しかしながら特に、Sr及びBaがAEイオンとして使用され、その際、たいてい少量の他のAEイオン、例えばCa及びMgが導入される。Caについては、5モル%未満の最大濃度を、そしてMgについては、30モル%未満の最大濃度を使用することが好ましい。
【0015】
含まれるAEイオンとREイオンの寸法の相対比に応じて、本来のオルトケイ酸塩の主格子の格子定数は大きくもなり、又は小さくもなる。しかしながら、基本構造は維持される。格子ひずみと、賦活剤、有利にはEu単独の配位圏中にO2−の代わりにN3−が導入されることにより、一般に、発光スペクトルは赤色シフトする。その効果は、置換を斜方構造を有する格子で行える場合に特に大きいことが判明している。オルトケイ酸塩の斜方構造での結晶化は、自体公知の好適なカチオン組成及び/又は好適な焼鈍条件により達成することができる。
【0016】
特に、本蛍光物質は、青色発光LED、特にInGaN型の青色発光LEDによって効率的に励起されうる。該蛍光物質はまた、他の光源との使用にも適しており、特に他の蛍光物質と一緒に用いて、非常に高いRaを有する白色光を発生させるのに適している。
【0017】
効率的なLED、特に温白色を含む、演色評価数Raが97以下のLEDは、典型的な量子効率が70%より良好であり、かつ短波長のUV放射線又は青色放射線の範囲、特に450〜455nmといった最も強力なチップが得られる範囲において非常に良好な吸収を示す、複数種の、特に3種の蛍光物質を用いることで提供することができる。典型的なRa値は、所望の最適化に依存して88〜95である。この場合に、新規の黄緑色蛍光物質に加えて、赤色蛍光物質、特に窒化物蛍光体が添加される。例としては、ニトリド−ケイ酸塩、例えば(Sr,Ca)2Si5N8:Eu又は硫化物が、600〜650nm、特に605〜615nmでピーク発光を示す赤色発光成分として適している。
【0018】
詳細には、本発明はまた、青色ないし黄色の発光を示す発光変換型LEDとして設計されたLEDであって、青色スペクトル領域又はUVスペクトル領域で発光を示すチップである一次照射源を有し、その前面にチップの放射線を部分的に又は完全に変換する蛍光物質の層を有し、該蛍光物質がユーロピウムでドープされた前記の種類のニトリド−オルトケイ酸塩に由来するLEDをも提供する。
【0019】
好適な光源は、特にLEDである。チップからの発光は、445〜465nm、特に450〜455nmの範囲にピーク波長を有することが好ましい。前記のようにして、最も高い一次放射線効率を達成することが可能である。
【0020】
更なる応用分野は、発色型LED(color emitting LED)(カラー・オンデマンド)であり、その発光は青色ないし黄色のスペクトル領域にある。
【0021】
LEDで使用するための標準的な方法が使用できる。特に、以下の実施の選択肢が有効である。
【0022】
第一に、蛍光物質をLEDポッティングコンパウンド、例えばシリコーン又はエポキシ樹脂中に分散させ、引き続き、例えばキャスティング、印刷、噴霧などによって施与する。第二に、該蛍光物質を、成形コンパウンドとして知られるものの中に導入し、引き続きトランスファー成形する。第三に、ニアチップ変換(near-chip conversion)の方法を行う、すなわち蛍光物質又はそれらの混合物をウェハ加工段階で、チップを個片切断した後に、かつLEDハウジング中に取り付けた後に施与する。この関連において、DE10153615号及びWO01/50540号を特に参照する。
【0023】
この種の光源は、特にInGaN又はInGaAlP型のUV発光LED又は青色発光LEDであるか、又は選択的に自体公知の蛍光物質を用いた放電ランプ、特に高圧放電ランプであり、これらのランプは高い演色評価数Raを有するか、又は高圧もしくは低圧のいずれかで作動しうるインジウムランプを基礎とする。しかしながら、その放射安定性のため、新規の蛍光物質は、放電ランプ、特にインジウム放電ランプのためにも適しており、特に高いRa、例えばRa=90を上回る放電ランプのための安定な蛍光物質として適している。例としては、優勢的にBaを含有するオルトケイ酸塩の狭帯域発光は、緑色の発光を示し、LCD用途に使用できるLEDのために適している。
【0024】
本発明を、以下により詳細に幾つかの例示的な実施態様を基礎として説明する。
【0025】
本発明による蛍光物質の特定の一例を図1に示す、そして図1は、Baにより占有された格子部位に3モル%のEu含量を有する蛍光物質Ba2SiO4:Euの波長の関数としての吸収における改善を示す。幾らかの、つまり0.5モル%のBaOがLaNによって置き換えられている。UV領域(300nmまでが示される)と450nm付近の青色領域において一般的な改善が示される。
【0026】
図2は、Ba1.5Mg0.5SiO4:Euの型のオルトケイ酸塩の発光に対するLaN置換の効果を示している。これにより僅かな赤色シフトを示す。それによって、青色の発光の焦点は、より高い有用な視覚効果を達成する。
【0027】
緑色光のための光源の構造を図3に示すが、これはUS5,998,925号の記載と同様である。該光源は、ピーク発光波長440〜470nm、例えば460nmを有するInGaNの型のチップ1を有し、これが不透明のベースハウジング8中に凹部9の領域内で埋設されている半導体素子である。該チップ1は、ボンディングワイヤ14を介して第一の端子3に接続され、かつ第二の電気的端子2に直接接続されている。凹部9は、主成分としてエポキシキャスティング樹脂(80〜90質量%)及び蛍光物質の蛍光顔料6(20質量%未満)を含有するポッティングコンパウンド5で充填されている。該蛍光物質は、3%のEuを有するxBa2SiO4・yLaNであり、これを第一の例示的な実施態様として表す。凹部9は壁部17を有し、該壁部はチップ1と顔料6からの一次放射線と二次放射線のためのリフレクタとしてはたらく。
【0028】
更にまた、その効率と演色評価数Raは、一般にEuでのドーピングの程度によって適合され、Eu濃度は2〜4モル%のAEが好ましい。
【0029】
緑色の発光を示す蛍光物質である3%のEuを有するxBa2SiO4・yLaNの他に3種の蛍光物質を用いた白色LEDの場合に、この場合には特にニトリド−ケイ酸塩MSi:Eu(これは成分MとしてCa及び/又はSrを有する)が赤色の発光を示す蛍光物質として使用される。換言すると、ニトリド−ケイ酸塩は、例えば式(SrCa1−xSi[式中、特にx=0〜0.1又はx=0.3〜0.7]によって特徴付けられる。青色の一次放射線と赤色、黄緑色の二次放射線の組合せにより混色して、高いRaを有する温白色となる。
【0030】
典型的な蛍光物質BaSrSiO4:Euの発光スペクトルを図4に示す。この図は、発光に対するLaN置換の効果を示している。僅かな赤色シフトが得られ、これにより、より長い波長と高い効率を有する、白色混色に更に適した緑色がもたらされる。
【0031】
図5は、部分的なLaN置換の影響下での、混合ケイ酸塩SrCaSiO4:Euの発光を示している。顕著な赤色シフトが示される。
【0032】
図6は、部分的なYN置換の影響下での、オルトケイ酸塩Sr2SiO4:Euの発光を示している。再び、顕著な赤色シフトが示される。
【0033】
最後に、図7a及び7bは、オルトケイ酸塩Ba2SiO4:Euについて、ピーク波長(nm)についてのLaN濃度(モル%)の増加の影響(図7a)と、それぞれ最大値に標準化された量子効率及び相対輝度(図7b)を示している。少量のLaNに対する感受性は驚くべきものである。最大効率は、約0.5モル%のLaN(BaOについて)で達成される。その波長のシフトはほぼ線形であり、また主波長とピーク波長についての別の曲線から見られるように、波長分布に影響する。
【0034】
図8aと8bとは、混合ケイ酸塩BaSrSiO4:Euの場合における、図7と同じパラメータを示している。その波長のシフトは僅かに若干顕著であるにすぎず、非線形であり、その一方で、量子効率と相対輝度の感受性はより顕著である。再び、約0.5モル%のLaNという比較的少量の混合によって最大値が示される。
【0035】
図9aと9bとは、オルトケイ酸塩SrSiO4:Euの場合における、図7と同じパラメータを示している。ここでは、驚くべきことにそれらの特性は全く異なる。その波長のシフトは、比較的高いLaN濃度でのみ生じて、そこから更に増大する。
【0036】
図10aと10bとは、混合ケイ酸塩CaSrSiO4:Euの場合における、図7と同じパラメータを示している。ここでは再び、挙動が異なる。その波長のシフトは比較的少なく、非線形であり、その一方で、量子効率と相対輝度の感受性はより顕著である。ここでは、0.5モル%のLaNを最小混合濃度とし、これを超過するや否や、もはや濃度依存性は事実上存在しない。しかしながら再び、混合の効果は非常に顕著である。
【0037】
更にもう一つのパターンを、図11aと図11bに従って、純粋なCaオルトケイ酸塩Ca2SiO4:Euについて示す。この場合に、LaNの添加は波長のシフトのみを達成できるが、この場合には、より短波長に向かうにつれ、一方で量子効率と光束に対する優れた効果は観察されない。
【0038】
非常に同様の記述が混合ケイ酸塩Ba1.5Mg0.5SiO4:Euについても当てはまり、その特性を図12aと図12bに示す。
【0039】
全体的に、その試験は、蛍光物質の挙動がカチオンの相対寸法に高度に依存していることを示している。RENの添加は、蛍光物質を所望の特性に適合する極めて効果的な方法である。
【0040】
図13は、本来のオルトケイ酸塩Ba2SiO4を基礎とする、LaNの導入の結果としてのXRD反射のシフトを示している。これは、主格子におけるひずみ表しており、これが最終的に前記の特性をもたらす。格子定数が減少するので、ここではLaNの導入は発光における赤色シフトをもたらす。
【0041】
図14に示されるように、その事情は混合ケイ酸塩SrCaSiO4:Euについても同様である。LaNの導入は、格子の圧縮をもたらす。格子定数が減少するので、強い赤色シフトが生じ、発光の幅が広くなる。
【0042】
図15は、水銀不含のガス封入物21(図示した)を有する低圧放電ランプ20であって、インジウム化合物とWO02/103748号と同様のバッファーガスを含有し、オルトケイ酸塩xSrSiO:Eu・yLaNの層22がバルブ23の内側に施与されているランプを示している。この装置の非常に特定の利点は、このオルトケイ酸塩がインジウム放射線への適合に理想的なことであり、それは該放射線がUVスペクトル領域と青色スペクトル領域との両方に重大な成分を有し、その両方が前記オルトケイ酸塩によって等しくよく吸収されるからであり、これは従来開示されてきた蛍光物質に使用するのに優れたものにする。これらの公知の蛍光物質は、インジウムのUV放射線又は青色放射線のいずれか一方のみを大きく吸収するに過ぎず、これは、本発明によるインジウムランプが相当高い効率を有することを意味する。またこの記述は、US4,810,938号から自体公知の高圧を基礎とするインジウムランプにも適用される。
【0043】
この種の高効率の蛍光物質の製造方法は以下の製造工程:
a)出発材料SiO及びREN、AE前駆物質、特に少なくとも1種のSrCO、BaCO、CaCO及びMgO並びにEu前駆物質、特にEuを大体において化学量論比で提供すること、
b)出発材料を混合して、Al、AlN又はWもしくはMoの坩堝中で融剤、特にSrF又はBaFを用いて焼鈍させること、
c)該混合物の焼鈍を約1300〜1700℃、有利には1500〜1600℃で実施すること
を用いる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は本発明による蛍光物質の反射を示している
【図2】図2は本発明による蛍光物質の発光を示している
【図3】図3は変換型LEDの構造を示している
【図4】図4は、本発明による更なる蛍光物質BaSrSiO4:Euの発光を示している
【図5】図5は、本発明による更なる蛍光物質SrCaSiO4:Euの発光を示している
【図6】図6は、本発明による更なる蛍光物質Sr2SiO4:Euの発光を示している
【図7】図7は、オルトケイ酸塩Ba2SiO4:Euについて、LaN濃度(モル%)の増加の影響(a)と、それぞれ最大値に標準化された量子効率及び相対輝度(b)を示している
【図8】図8は、混合ケイ酸塩BaSrSiO4:Euについて、LaN濃度(モル%)の増加の影響(a)と、それぞれ最大値に標準化された量子効率及び相対輝度(b)を示している
【図9】図9は、オルトケイ酸塩SrSiO4:Euについて、LaN濃度(モル%)の増加の影響(a)と、それぞれ最大値に標準化された量子効率及び相対輝度(b)を示している
【図10】図10は、混合ケイ酸塩CaSrSiO4:Euについて、LaN濃度(モル%)の増加の影響(a)と、それぞれ最大値に標準化された量子効率及び相対輝度(b)を示している
【図11】図11は、純粋なCaオルトケイ酸塩Ca2SiO4:Euについて、LaN濃度(モル%)の増加の影響(a)と、それぞれ最大値に標準化された量子効率及び相対輝度(b)を示している
【図12】図12は、混合ケイ酸塩Ba1.5Mg0.5SiO4:Euについて、LaN濃度(モル%)の増加の影響(a)と、それぞれ最大値に標準化された量子効率及び相対輝度(b)を示している
【図13】図13は、本来のオルトケイ酸塩Ba2SiO4についての、RENの導入により惹起されたXRD線のシフトを示している
【図14】図14は、混合ケイ酸塩SrCaSiO4:Euについての、RENの導入により惹起されたXRD線のシフトを示している
【図15】図15は、オルトケイ酸塩を使用したインジウム封入物を有する低圧ランプを示している
【符号の説明】
【0045】
1 チップ、 2 第二の電気的端子、 3 第一の端子、 5 ポッティングコンパウンド、 6 蛍光顔料、 8 ベースハウジング、 9 凹部、 14 ボンディングワイヤ、 17 壁部、 20 低圧放電ランプ、 21 ガス封入物、 22 オルトケイ酸塩xSrSiO:Eu・yLaNの層、 23 バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成AE2SiO4:Dの大体における組成を有する種類のオルトケイ酸塩からの青色ないし黄橙色の発光を示す蛍光物質であって、該蛍光物質が成分としてAE=Sr,Ba,Ca又はMgを単独又はその組合せで有し、賦活化ドーピングDがEuからなり、そこに含まれる少ない割合xのAEOがREN(その際、RE=希土類)によって置き換えられており、こうして化学量論比AE2−x−aREEuSiO4−xを達成している蛍光物質。
【請求項2】
RE=La又はYであって、その単独又は組合せである、請求項1記載の蛍光物質。
【請求項3】
Eu含量がa=0.02〜0.45である、請求項1記載の蛍光物質。
【請求項4】
AEがSr及び/又はBaを少なくとも66モル%の量まで含有し、特にCa含量が多くて5モル%であり、かつMg含量が多くて30モル%である、請求項1記載の蛍光物質。
【請求項5】
含量xが0.3〜2モル%である、請求項1記載の蛍光物質。
【請求項6】
波長範囲140〜480nmの光学スペクトル領域の短波長領域で放射線を放出する一次放射源を有する光源であって、この放射線が部分的に又は完全に、請求項1から5までのいずれか1項記載の第一の蛍光物質によって可視スペクトル領域でより長波長を有する二次放射線に変換される光源。
【請求項7】
使用される一次放射源が、InGaN又はInGaAlPを基礎とする発光ダイオード又は、特にインジウム含有封入物を有する低圧又は高圧を基礎とする放電ランプ又はエレクトロルミネセントランプである、請求項6記載の光源。
【請求項8】
一次放射線の一部が、更なる蛍光物質によって、より長波長を有する放射線にも変換され、その際、該蛍光物質を、適宜選択し、混合して、白色光を生ずる、請求項6記載の光源。
【請求項9】
高効率の蛍光物質の製造方法において、以下の製造工程:
a)出発材料SiO及びREN、AE前駆物質、特に少なくとも1種のSrCO、BaCO、CaCO及びMgO並びにEu前駆物質、特にEuを大体において化学量論比で提供すること、
b)出発材料を混合して、Al、AlN又はWもしくはMoの坩堝中で融剤、特にSrF又はBaFを用いて焼鈍させること、
c)該混合物の焼鈍を約1300〜1700℃、有利には1500〜1600℃で実施すること
を特徴とする方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2006−299259(P2006−299259A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−111811(P2006−111811)
【出願日】平成18年4月14日(2006.4.14)
【出願人】(390009472)パテント−トロイハント−ゲゼルシヤフト フユール エレクトリツシエ グリユーラムペン ミツト ベシユレンクテル ハフツング (152)
【氏名又は名称原語表記】Patent−Treuhand−Gesellschaft fuer elektrische Gluehlampen mbH
【住所又は居所原語表記】Hellabrunner Strasse 1, Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】