説明

静電容量型物理量センサ及び角速度センサ

【課題】外来ノイズに対する耐性を維持しつつ、内部ノイズに由来するノイズを抑えられる構成とすることで、高精度な静電容量型物理量センサ及び角速度センサを提供することにある。
【解決手段】検出素子10は、外界からの物理量により変位可能に支持された可動体18と、検出電極Efとを有する。シールド配線16は、容量検出回路30の入力に接続された配線の周囲に配置され、低インピーダンスの直流電位に接続される。検出素子10と容量検出回路30の接続部の低インピーダンスの固定電位に対する入力容量の値Cinが、1.5pF<Cin<20pFの範囲とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量型の物理量センサ及び角速度センサに係り、特に、ノイズ低減に好適な静電容量型物理量センサ及び角速度センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外界からの物理量に応じた機械的変位量を電気信号に変換して物理量を検出する様々な物理量センサが知られている。例えば、加速度センサでは、検出素子内において加速度に応じて変位する可動電極と固定された検出電極との間の静電容量の変化を電気信号として取り出して、加速度を検出している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
これらの物理量センサは、検出素子の静電容量の変化を容量検出回路を用いて電気信号に変換しているが、検出素子と容量検出回路の接続部(以下、容量検出入力部)は電気的に高インピーダンスとなるため、電磁的あるいは静電的な外来ノイズに弱い。このため、特許文献1に記載のように、検出素子を接地された導電部材で覆って電磁シールドとし、外来ノイズの低減を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−306222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の電磁シールドは、容量検出入力部により近接させ、より大規模に施すほど外来ノイズに強くなるが、一方、内部ノイズに由来するノイズが増大する側面がある。
【0006】
本発明の目的は、外来ノイズに対する耐性を維持しつつ、内部ノイズに由来するノイズを抑えられる構成とすることで、高精度な静電容量型物理量センサ及び角速度センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、外界からの物理量により変位可能に支持された可動体と、該可動体の少なくとも片面に形成された検出電極とを有する検出素子と、前記可動体の変位による前記検出電極の容量の変化を検出する容量検出回路と、該容量検出回路の入力に接続された配線の周囲に配置され、低インピーダンスの直流電位に接続された配線とを有し、前記可動体の変位による前記検出電極の容量の変化を前記容量検出回路によって電気信号に変換し、物理量を検出する静電容量型物理量センサであって、前記検出素子と前記容量検出回路の接続部の低インピーダンスの固定電位に対する入力容量の値Cinが、1.5pF<Cin<20pFの範囲としたものである。
かかる構成により、外来ノイズに対する耐性を維持しつつ、内部ノイズに由来するノイズを抑えられる構成とすることで、高精度なものとできる。
【0008】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記容量検出回路内の帰還容量の値Cfと前記入力Cinの関係が、0.1<(Cf/Cin)<1.0の範囲としたものである。
【0009】
(3)上記(1)において、好ましくは、前記シールド配線の電位は、容量検出に用いる搬送波信号の直流電位と同電位としたものである。
【0010】
(4)上記(1)において、好ましくは、前記検出素子は、前記可動体に静電引力を印加する診断電極を備えるようにしたものである。
【0011】
(5)上記(1)において、好ましくは、前記可動体はシリコン結晶により構成されているものである。
【0012】
(6)また、上記目的を達成するために、本発明は、外界からの角速度により変位可能に支持された可動体と、該可動体の直交する2面に形成された2つの検出電極と、前記可動体を加振する駆動電極を有する検出素子と、前記駆動電極により生じる前記前記可動体の振動状態において加えられる角速度によるコリオリの作用により前記2つの検出電極の容量の変化を検出する容量検出回路と、該容量検出回路の入力に接続された配線の周囲に配置され、低インピーダンスの直流電位に接続された配線とを有し、前記可動体の変位による前記検出電極の容量の変化を前記容量検出回路によって電気信号に変換し、角速度を検出する角速度センサであって、前記検出素子と前記容量検出回路の接続部の低インピーダンスの固定電位に対する入力容量の値Cinが、1.5pF<Cin<20pFの範囲としたものである。
かかる構成により、外来ノイズに対する耐性を維持しつつ、内部ノイズに由来するノイズを抑えられる構成とすることで、高精度なものとできる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、外来ノイズに対する耐性を維持しつつ、内部ノイズに由来するノイズを抑えられる構成とすることで、高精度なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサの構成を示す回路図である。
【図2】本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサにおけるノイズの説明図である。
【図3】本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサにおけるノイズについての別の観点からの説明図である。
【図4】本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを加速度センサに適用した場合の検出素子の構成を示す平面図である。
【図5】本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを加速度センサに適用した場合の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを加速度センサに適用した場合の検出素子の他の構成を示す平面図である。
【図7】本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを角速度センサに適用した場合の検出素子の構成を示す平面図である。
【図8】本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを角速度センサに適用した場合の検出素子の他の構成を示す平面図である。
【図9】本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを圧力センサに適用した場合の検出素子の構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサの構成及び動作について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による静電容量型物理量センサの構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサの構成を示す回路図である。
【0016】
本実施形態による静電容量型物理量センサは、検出素子10と、搬送波印加部20と、容量検出回路部30とから構成される。
【0017】
検出素子10は、可変容量コンデンサ11を備えている。可変容量コンデンサ11は、加速度,角速度,圧力などの物理量が加えられても変位しない検出電極Efと、検出素子10に物理量が加えられることにより変位する可動電極Emとから構成される。可動電極Emと検出電極Efとは互いに平行に配置され、その間に容量Cが形成される。物理量が加えられていない場合における可変容量コンデンサ11の容量をC0とし、物理量が加えられた場合の容量の変化分をΔCとすると、可変容量コンデンサ11の容量は、C0±ΔCとなる。
【0018】
検出電極Efには、検出電極側配線13が接続されている。可動電極Emには、可動電極側配線15が接続されている。可動電極側配線15の周囲には、シールド配線16が配置されている。シールド配線16は、低インピーダンスの直流電位に接続されている。シールド配線16は、可動電極Emと同じ直流電位を持つ低インピーダンスの電位に接続されている。このようにシールド配線16と可動電極を保持する可動体との直流電位を同じとすることで、その電位差により可動体に不要な静電引力が作用することを防ぐことができる。なお、低インピーダンスの直流電位には、グランド電位が含まれる。また、ここで、可動電極側配線15とシールド配線16の間には、寄生容量Cpが形成される。寄生容量Cpは、例えば、8.0pFである。
【0019】
搬送波印加部20は、搬送波信号源21を備えている。搬送波信号源21が出力する搬送波信号Vcarrは、検出素子10の検出電極側配線13を介して、検出電極Efに印加される。この搬送波信号Vcarrは、可変容量コンデンサ11を経て、可動電極側配線15に伝達される。このとき、可変容量コンデンサ11の容量が変化すると、搬送波信号自体も変化する。
【0020】
容量検出回路部30は、可動電極側配線15から出力する搬送波信号を増幅するものである。容量検出回路部30は、OPアンプ31と、帰還容量32と、入力端子33と、出力端子37とから構成されている。入力端子33には、可変容量コンデンサ11を経由した搬送波信号Vcarrが入力する。入力端子33は、OPアンプ31の反転入力に接続されている。帰還容量32は、OPアンプ31の出力端子37と入力端子33の間に接続されている。OPアンプ31の非反転入力は、基準電位34に接続されている。なお、入力端子33の対地容量も検出素子内の可動電極側配線15とシールド配線16との間の容量と同じように振る舞うため、寄生容量Cpに含まれる。
【0021】
本実施形態による静電容量型物理量センサにおけるノイズについて説明する。ここで、ノイズとしては、1)外部由来ノイズ、2)内部由来ノイズ、3)構造由来ノイズの3種類がある。
【0022】
静電容量型物理量センサの外部には、ノイズ源がある。このノイズ源からのノイズは、電磁シールド16によって遮蔽されるが、遮蔽効果が十分でないと、可動電極側配線15に、外部由来ノイズとして重畳する。この外部由来ノイズは、容量検出回路部30によって増幅され、出力端子37から搬送波信号に重畳して検出される。
【0023】
また、容量検出回路部30の内部には、内部ノイズ源がある。内部ノイズは、搬送波信号Vcarrと同期したノイズであり、基準電位34に含まれている。内部由来ノイズは、容量検出回路部30によって増幅され、出力端子37から搬送波信号に重畳して検出される。
【0024】
さらに、可変容量コンデンサ11を構成する検出電極Efと可動電極Emとは互いに平行状態が保たれた上で変化すると、印加された物理量に応じた容量変化を示すが、例えば、電極の寸法が大きくなると、物理量により可動電極Emが変化する際、可動電極Emが撓んで変化することが生じる。この場合、可変容量コンデンサ11の容量変化は、印加された物理量に応じたものでなくなる場合がある。これが、構造由来ノイズである。この構造由来ノイズにより、出力端子には、搬送波信号の変化として検出される。
【0025】
次に、図2を用いて、本実施形態による静電容量型物理量センサにおけるノイズについて説明する。
図2は、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサにおけるノイズの説明図である。
【0026】
ここでは、容量検出回路部3の入力部33に接続された配線の対地容量の値Cinとノイズとの関係について説明する。ここで、容量検出回路部3の入力容量Cinとは、可変容量コンデンサ11の容量C0および寄生容量Cpの合計値である。
【0027】
図2において、横軸は入力容量Cinを示している。縦軸は、ノイズ(N/S)を示している。
【0028】
所定の物理量が加えられ、容量の変化分がΔCとすると、可変容量コンデンサ11の容量は、C0+ΔCとなる。搬送波信号が検出電極Efに印加されると、可動電極Emに現れる電荷信号は、容量変化分ΔCに比例したものとなる。可動電極Emに現れたこの電荷信号は、容量検出回路部3の入力端子33に入力され、電圧信号に変換される。
【0029】
容量検出回路部3には、OPアンプを用いた帰還増幅回路が構成されている。OPアンプ31は帰還容量32により負帰還回路が構成されていることにより、入力端子33の電圧が基準電位34の電圧と等しくなるように出力端子37に信号を出力する。
【0030】
この結果、入力端子33に入力された電荷信号が出力端子37に電圧信号として変換される。搬送波信号の電圧振幅がVcarrであるとき、検出電極容量の変化量ΔCにより出力端子37に現れる信号電圧の振幅VoutSは、VoutS=Vcarr・ΔC/Cfとなる。
【0031】
信号電圧振幅VoutSは、容量変化分ΔCに比例し、これは物理量による可動体の変位に比例するため、信号電圧振幅VoutSを測定することにより、物理量を検出することができる。
【0032】
ここで、検出素子10と容量検出回路部3の接続部に存在する対地容量が大きく、かつ基準電位34に含まれるノイズ成分が大きいと、これらに由来する内部ノイズが大きくなる。
【0033】
最初に、内部由来ノイズについて説明する。図2の実線Aは、内部由来ノイズを示している。
【0034】
容量検出回路の基準電位34に搬送波信号と同期した回路内部ノイズが含まれていると、このノイズが容量検出回路部30の入力部の対地容量Cinと容量検出回路の帰還容量Cfを通じて増幅され、出力に現れる。回路内部ノイズの電圧がVnb、容量検出入力部の対地容量の値の合計がCin(=検出電極容量の値C0+寄生容量17の値Cp)であるとき、回路内部ノイズに由来し容量検出回路の出力に現れるノイズ電圧VoutNは、VoutN=Vnb・(Cin+Cf)/Cfと表せる。
【0035】
すなわち、内部由来ノイズは、図2に実線Aで示すように、(Cin+Cf)に比例しており、入力容量Cinが増加すると、直線的に増加する。この結果、内部由来ノイズに起因するノイズを低減するには、入力容量Cinを小さくすることが好ましいものである。なお、帰還容量Cfは、例えば、0.2pF〜2.0pF程度の一定値の帰還コンデンサ32を用いている。帰還容量Cfが大きいと、図2に示す実線Aが全体的にノイズが増加する方向にシフトし、帰還容量Cfが小さいと、図2に示す実線Aが全体的にノイズが減少する方向にシフトする。
【0036】
次に、外部由来ノイズについて説明する。外来ノイズを抑えには、可動電極側配線15の周囲に電磁シールド16を設けると効果的である。但し、電磁シールドを行うと寄生容量Cpが増加し、その結果、入力容量Cinも増加する。
【0037】
図2の破線Bは、外部由来ノイズの入力容量Cinに対する変化を示している。すなわち、電磁シールドを設けることにより、そのシールドの程度に応じて、外部由来ノイズは急激に低下する。但し、ある入力容量Cinを超えると、外部由来ノイズの低減の程度は緩やかになる。外部由来ノイズの低減の程度について調べた結果、図2に破線Bで示す曲線は、入力容量Cinが1.5pFにおいて変曲点を有し、これ以上では外部由来ノイズの低減の程度が緩やかになることが判明した。
【0038】
前述した内部由来ノイズは、入力容量に比例するため、入力容量が小さい方が内部由来ノイズの影響を低減できるが、一方では、入力容量を小さくすると、すなわち、電磁シールドの程度を緩やかにすると、外部由来ノイズが増加する。従って、以上の観点からして、入力容量Cinは、1.5pF以上とすることが好ましいものである。
【0039】
次に、構造由来ノイズについて説明する。図2の点線Cは構造由来ノイズが入力容量Cinに対して変化する様子を示している。
【0040】
可動電極の大きさを大きくすると、可変容量コンデンサ11の容量C0が増大し、その結果、入力容量Cinも増加する。検出素子の微細な構造を保ったまま検出電極の規模を大きくしすぎると、製造上の構造のゆらぎが無視できなくなり、ノイズが急激に増加する。これが構造由来ノイズである。
【0041】
図2に点線Cで示すように、構造由来ノイズは、可動電極の大きさを大きくし、入力容量Cinが大きくなると、次第に増加する。その増加の程度は、ある入力容量Cinまでは緩やかであるが、それ以降は、急激に増加する特性を示した。この急激に変化する点が変曲点であり、このときの入力容量Cinは、40pFである。従って、構造由来ノイズの観点からは、入力容量Cinを40pF以下にすることが好ましいが、前述のように、内部由来ノイズは、入力容量Cinが増加すると、増加する性質を有している。
【0042】
図2において、太い実線Dは、内部由来ノイズ(実線A)と、外部由来ノイズ(破線B)と、構造由来ノイズ(点線C)を加算した合計ノイズを示している。ここで、入力容量Cinが40pFのときの合計ノイズは、内部由来ノイズの影響を受けて、入力容量Cinが1.5pFのときの合計ノイズに比べて大幅に大きくなっている。
【0043】
ここで、外部由来ノイズ(破線B)と、構造由来ノイズ(点線C)の特性曲線の交差する点(入力容量Cinが20pF)における合計ノイズは、入力容量Cinが40pFの場合の合計ノイズに比べて大幅に小さくなっているとともに、入力容量Cinが1.5pFの場合の合計ノイズと同じノイズレベルとなっている。
【0044】
以上の検討結果からして、入力容量の値Cinの最適な範囲は、1.5pF<Cin<20pFとなる。
【0045】
例えば、浮遊容量Cpが8.0pFの場合、可変容量コンデンサ11の容量Coが2.2pFとなるように、検出電極及び可動電極の大きさ及び両者の間隔を設定することで、入力容量Cinを10.2pFとすることができ、前述の最適範囲の中に収めることができる。
【0046】
次に、図3を用いて、本実施形態による静電容量型物理量センサにおけるノイズについて別の観点から説明する。
図3は、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサにおけるノイズについての別の観点からの説明図である。
【0047】
本実施形態の静電容量型物理量センサは、容量検出回路部内の帰還容量32の値Cfと入力容量Cinの関係が、0.1<(Cf/Cin)<1.0の範囲にあることでさらに良好な特性を得ることができる。
【0048】
まず、(Cf/Cin)の値を0.1以上とすることで、図3に示すように、帰還容量32の製造誤差による影響(図中の一点鎖線)を少なくすることができる。
【0049】
次に、(Cf/Cin)の値を1.0以下とすることで、内部ノイズによる影響(図中の破線)を低減することができる。これは、内部ノイズによる影響はCinの値だけでなくCfの値にも影響を受けるためである。
【0050】
このことにより、帰還容量32の製造ばらつきによる誤差の低減と内部ノイズに由来するノイズの影響の低減を両立させることができる。
【0051】
以上説明したように、本実施形態によれば、外来ノイズによる影響の低減と内部ノイズに由来するノイズの影響の低減を両立させることができ、高精度な物理量の検出が可能となる。
【0052】
次に、図4及び図5を用いて、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを加速度センサに適用した場合の構成及び動作について説明する。
図4は、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを加速度センサに適用した場合の検出素子の構成を示す平面図である。図5は、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを加速度センサに適用した場合の構成を示す回路図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0053】
最初に、図4を用いて、本実施形態による静電容量型物理量センサに用いる検出素子の一例として、加速度センサの構成について説明する。
【0054】
検出素子10は、シリコン基板をフォトリソグラフィ技術を用いて加工することで作成されている。検出素子10は、複数の電気的に絶縁された電極から構成され、互いに静電容量を構成すると同時に、その一部が機械的に変位できるように支持されている。
【0055】
各電極は、固定された第1検出電極Ef1a,Ef1bと第2検出電極Ef2a,Ef2bと、加速度により変位可能に支持された可動体18と共に可動するとともに、可動体18と電気的に導通した可動電極Ema,Embから構成される。
【0056】
可動体18の両端には、バネ17a,17bの一端が接続され、バネ17a,17bの他端は、可動電極側端子Tma,Tmbに固定されている。従って、検出素子10に対して外部から加速度がくわわると、可動体18はその加速度に応じて変位する。可動電極Ema,Embは、可動体18,バネ17a,17bを介して、可動電極側端子Tma,Tmbに導通している。
【0057】
また、第1検出電極Ef1aは、第1検出電極側端子Tf1aに導通し、第1検出電極Ef1bは、第1検出電極側端子Tf1bに導通している。また、第2検出電極Ef2aは、第2検出電極側端子Tf2aに導通し、第2検出電極Ef2bは、第2検出電極側端子Tf2bに導通している。
【0058】
第1検出電極Ef1aと可動電極Emaとの間に第1可変容量コンデンサ11aが形成され、第1検出電極Ef1bと可動電極Embとの間に第1可変容量コンデンサ11bが形成されている。また、第2検出電極Ef2aと可動電極Emaとの間に第2可変容量コンデンサ12aが形成され、第2検出電極Ef2bと可動電極Embとの間に第2可変容量コンデンサ12bが形成されている。加速度が加わっておらず、可動電極Ema,Embが変位してない状態において、第1可変容量コンデンサ11aを容量Cv1aとし、第1可変容量コンデンサ11bを容量Cv1bとし、第2可変容量コンデンサ12aを容量Cv2aとし、第2可変容量コンデンサ12bを容量Cv2bとするとき、これらの容量の合計をC0とする。本例では、C0=2.2pFである。
【0059】
ここで、容量Cv1aと容量Cv1bとの合計の容量をCv1とし、容量Cv2aと容量Cv2bとの合計の容量をCv2とする。また、所定の加速度が加わったとき、容量Cv1と容量Cv2の容量差をΔCとすると、Cv1=1/2(C0−ΔC)であり、Cv2=1/2(C0+ΔC)である。本例では、例えば、ΔC=0.1pFである。
【0060】
また、可動電極Ema,Embの周辺には電気的に接地されたシールド配線16a,16bが配置されている。シールド配線16aはシールド端子16atに導通し、シールド配線16bはシールド端子16btに導通している。シールド端子16at,16btは、低インピーダンスの直流電位に接続されることにより、シールド配線16a,16bがシールドの役を果たす。なお、低インピーダンスの直流電位には、グラウンド電位も含まれるが、ここでは、可動電極Ema,Embと同じ直流電位を持つ低インピーダンスの電位としている。このようにシールド配線16a,16bと可動体18との直流電位を同じとすることで、その電位差により可動体に不要な静電引力が作用することを防ぐことができる。
【0061】
ここで、可動電極Ema,Embとシールド配線16a,16bとの間に寄生容量Cpが形成される。本例では、寄生容量Cpの合計は8.0pFである。
【0062】
次に、図5を用いて、本実施形態による静電容量型物理量センサの一例として、加速度センサの構成について説明する。
【0063】
本実施形態による静電容量型物理量センサの一例である加速度センサは、検出素子10と、搬送波印加部20と、容量検出回路部30とから構成される。
【0064】
検出素子10は、可変容量コンデンサ11,12を備えている。可変容量コンデンサ11は、図4に示した可変容量コンデンサ11a,11bが合成されたものである。可変容量コンデンサ12は、図4に示した可変容量コンデンサ12a,12bが合成されたものである。
【0065】
可変容量コンデンサ11の検出電極(図4の検出電極Ef1a,Ef1b)には、検出電極側配線13が接続されている。可動電極(図4の可動電極Ema)には、可動電極側配線15が接続されている。可変容量コンデンサ12の検出電極(図4の検出電極Ef2a,Ef2b)には、検出電極側配線14が接続されている。可動電極(図4の可動電極Emb)には、可動電極側配線15が接続されている。可動電極側配線15の周囲には、シールド配線16が配置されている。シールド配線16は、低インピーダンスの直流電位に接続されている。シールド配線16は、可動電極Emと同じ直流電位を持つ低インピーダンスの電位に接続されている。また、ここで、可動電極側配線15とシールド配線16の間には、寄生容量Cpが形成される。寄生容量Cpは、例えば、8.0pFである。
【0066】
搬送波印加部20は、搬送波信号源21,22を備えている。搬送波信号源21が出力する搬送波信号Vcarrは、検出素子10の検出電極側配線13を介して、可変容量コンデンサ11の検出電極に印加される。搬送波信号源22が出力する搬送波信号−Vcarrは、検出素子10の検出電極側配線14を介して、可変容量コンデンサ12の検出電極に印加される。搬送波信号源21と搬送波信号源22が出力する搬送波信号は、同一の周波数であるが、電圧の極性が逆となっている交流信号である。搬送波信号Vcarr,−Vcarrは、それぞれ、可変容量コンデンサ11,12を経て、可動電極側配線15に伝達される。このとき、可変容量コンデンサ11,12の容量が変化すると、搬送波信号自体も変化する。
【0067】
容量検出回路部30は、可動電極側配線15から出力する搬送波信号を増幅するものである。容量検出回路部30は、OPアンプ31と、帰還容量32と、入力端子33と、出力端子37とから構成されている。入力端子33には、可変容量コンデンサ11を経由した搬送波信号Vcarrが入力する。入力端子33は、OPアンプ31の反転入力に接続されている。帰還容量32は、OPアンプ31の出力端子37と入力端子33の間に接続されている。OPアンプ31の非反転入力は、基準電位34に接続されている。なお、入力端子33の対地容量も検出素子内の可動電極側配線15とシールド配線16との間の容量と同じように振る舞うため、寄生容量Cpに含まれる。
【0068】
次に、動作について説明する。検出素子10に加速度が作用すると、可動体18が加速度に比例して変位し、可動体1と第1検出電極Ef1a,Ef1bおよび14との距離が変化する。その結果、検出電極容量11および12の値が差動で変化するように構成されている。
【0069】
ここで、可変容量コンデンサ11の容量をCv1とし、可変容量コンデンサ12の容量をCv2とする。また、所定の加速度が加わったとき、容量Cv1と容量Cv2の容量差をΔCとすると、Cv1=1/2(C0−ΔC)であり、Cv2=1/2(C0+ΔC)である。本例では、例えば、ΔC=0.1pFである。
【0070】
可変容量コンデンサ11の検出電極と可変容量コンデンサ12の検出電極には、搬送波印加部2からの高周波の搬送波信号がそれぞれ接続されている。二つの搬送波信号は同一の周波数であるが、電圧の極性が逆となっている交流信号であるので、両者の影響が合成され、可変容量コンデンサ11,12の可動電極に現れる電荷信号は、可変容量コンデンサ11,12の容量Cv1とCv2の差ΔCに比例したものとなる。可動電極に現れた電荷信号は、容量検出回路部3の入力端子33に入力され、電圧信号に変換される。
【0071】
容量検出回路部30には、OPアンプを用いた帰還増幅回路が構成されている。OPアンプ31は帰還容量32により負帰還回路が構成されていることにより、入力端子33の電圧が基準電位34の電圧と等しくなるように出力端子37に信号を出力する。本例では、帰還容量32の値Cf=2.0pFである。
【0072】
この結果、入力端子33に入力された電荷信号が出力端子37に電圧信号として変換される。搬送波信号の電圧振幅がVcarrであるとき、検出電極容量の変化量ΔCにより出力端子37に現れる信号電圧の振幅VoutSは、VoutS=Vcarr・ΔC/Cfと表せる。
【0073】
信号電圧振幅VoutSは、検出電極容量11と12との容量差ΔCに比例し、これは加速度による可動体の変位に比例するため、信号電圧振幅VoutSを測定することにより、加速度を検出することができる。本例では、搬送波信号の電圧振幅Vcarr=0.4Vppである。
【0074】
以上は加速度による信号成分の変換に関する動作であるが、検出素子10と容量検出回路部30の接続部(可動電極側配線15〜入力端子33)に存在する対地容量が大きく、かつ基準電位34に含まれるノイズ成分が大きいと、これらに由来する内部ノイズが大きくなり問題となる。
【0075】
また、検出電極の規模を大きくすることでも入力容量の値C0が増大し、その結果Cinも増加する。検出素子の微細な構造を保ったまま検出電極の規模を大きくしすぎると、製造上の構造のゆらぎが無視できなくなり、ノイズが急激に増加する。
【0076】
これらの内部ノイズ由来のノイズ、構造上のゆらぎによるノイズ、および外来ノイズの合計と入力容量Cinの値との関係を考えると、図2にて説明したように、入力容量の値Cinの最適な範囲は、1.5pF<Cin<20pFとなる。
【0077】
例えば、浮遊容量Cpが8.0pFの場合、可変容量コンデンサ11の容量Coが2.2pFとなるように、検出電極及び可動電極の大きさ及び両者の間隔を設定することで、入力容量Cinを10.2pFとすることができ、前述の最適範囲の中に収めることができる。
【0078】
また、図3にて説明したように、容量検出回路部内の帰還容量32の値Cfと入力容量Cinの関係が、0.1<(Cf/Cin)<1.0の範囲にあることでさらに良好な特性を得ることができる。
【0079】
次に、図6を用いて、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを加速度センサに適用した場合の検出素子の他の構成について説明する。
図6は、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを加速度センサに適用した場合の検出素子の他の構成を示す平面図である。なお、図1,図4と同一符号は、同一部分を示している。
【0080】
本例の検出素子10Aは、第1検出電極Ef1a,Ef1bおよび第2検出電極Ef2a,Ef2bの他に、電圧を印加することで可動体に能動的に静電力を与え、可動体の固着などの故障を診断するための第1診断電極Ed1a,Ed1bおよび第2検出電極Ed2a,Ed2bと、第2可動電極Ema2,Emb2を備えている。
【0081】
この場合、第1診断電極Ed1aと第2可動電極Ema2の間、第1診断電極Ed1bと第2可動電極Ema2の間、第2診断電極Ed2aと第2可動電極Ema2の間、第2診断電極Ed2bと第2可動電極Ema2の間に、それぞれ診断電極容量が形成されるが、診断電極は本質的には低インピーダンスの信号であり、これらの容量は寄生容量17に含まれるものとする。
【0082】
次に、図7を用いて、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを角速度センサに適用した場合の構成及び動作について説明する。
図7は、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを角速度センサに適用した場合の検出素子の構成を示す平面図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0083】
検出素子10Bは、複数の電気的に絶縁された電極から構成され、互いに静電容量を構成すると同時に、その一部が直交した二方向に機械的に可動体18Aが変位できるように、バネ17c,17dにより支持されている。第一の方向であるX方向における可動体18Aの変位を検出するための検出電極Efx1,Efx2が構成されており、可動体18Aと導通された可動電極との間にそれぞれ第1可変容量コンデンサ211,212が形成されている。同様に、X方向と直交した第二の方向であるY方向における可動体18Aの変位を検出するための検出電極Efy1,Efy2が構成されており、可動体18Aと導通された可動電極可動電極との間にそれぞれ第2可変容量コンデンサ311,312が形成されている。
【0084】
また、可動体18AをX方向に静電引力により加振するための駆動電極Ed1,Ed2が構成されている。さらに、可動体18Aと導通された可動電極の周辺には電気的に接地されたシールド配線16が配置されている。ここで、可動電極Eとシールド配線16との間に寄生容量Cpが形成される。
【0085】
このような検出素子において、まず、加速度の検出においては、検出素子10にX方向に加速度が加わるとX方向に可動体18Aが変位し、この変位により可動体18Aと導通された可動電極と検出電極Efx1,Efx2との間の距離が変化し、第1可変容量コンデンサ211,212の値が変化するため、この容量変化を、図1に示したような搬送波印加部20及び容量検出回路部30で検出し、その直流成分を検出することによりX方向の加速度を検出することができる。
【0086】
また、検出素子10にY方向に加速度が加わるとY方向に可動体18Aが変位し、この変位により可動体18Aと導通された可動電極と検出電極Efy1,Efy2との間の距離が変化し、第2可変容量コンデンサ311,312の値が変化するため、同様にその直流成分を検出することによりY方向の加速度を検出することができる。
【0087】
次に、角速度の検出においては、駆動電極Ed1,Ed2にそれぞれ逆相の交流電圧を加えると、交流の静電引力が可動体18Aに生じて可動体18AがX方向に振動する。この状態で検出素子10BにX方向,Y方向の両者に直交した方向の角速度が印加されるとコリオリの作用により可動体18AにY方向の力が作用し、可動体18AはY方向にも振動する。この振動変位により可動体18Aと導通された可動電極と検出電極Efy1,Efy2との間の距離が変化し、第2可変容量コンデンサ311,312の値が変化するため、この容量変化のうち振動の周波数に同期した振幅を検出することにより角速度を検出することができる。
【0088】
次に、図8を用いて、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを角速度センサに適用した場合の他の構成について説明する。
図8は、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを角速度センサに適用した場合の検出素子の他の構成を示す平面図である。なお、図1,図7と同一符号は、同一部分を示している。
【0089】
図8は、検出素子10Cとして、X方向の加速度の検出用のセンサ10accxと、Y方向の加速度の検出用のセンサ10accyと、角速度の検出用のセンサ10angとをそれぞれ別体の検出素子を用いて、回路部分を統合したセンサである。
【0090】
次に、図9を用いて、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを圧力センサに適用した場合の構成及び動作について説明する。
図9は、本発明の一実施形態による静電容量型物理量センサを圧力センサに適用した場合の検出素子の構成を示す平面図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0091】
圧力センサとしては、圧力による変形を伴う静電容量の変化から圧力を検出する。検出素子10Dである圧力センサは、シリコン基板を加工して作られる。
【0092】
検出素子10Dは、搬送波印加部20である搬送波印加部回路と、容量検出回路部30であるCV変換部回路と一緒に、シリコン基板101を加工することで作られる。検出素子10Dには、薄膜加工された支持部102と、ダイアフラム部103が形成されている。シリコン基板101の上面には固定された検出電極Efとダイアフラムとともに変位する可動電極Emが形成され、その周りに接地されたシールド16が構成されている。検出電極Efと可動電極Emとの間には、可変容量コンデンサ11が形成されている。可動電極Emとシールド16との間に寄生容量Cpが形成されている。検出電極Efは搬送波印加部2に、可動電極Emは容量検出回路部3にそれぞれ接続されている。
【0093】
搬送波印加部2および容量検出回路部3は、図1に示したような回路構成となっており、図1にて説明した搬送波印加部2および容量検出回路部3と同等の動作を行う。
【0094】
ダイアフラム部103に圧力が加わると、可動電極Emと共に支持部102がたわんで可動電極Emと検出電極Efとの間の距離が変化し、可変容量コンデンサ11の容量の値が変化する。この容量変化を、図1にて説明したのと同等の搬送波印加部2及び容量検出回路部3で電圧信号に変換することで、圧力を検出することができる。
【0095】
本例の圧力センサに関しても、検出素子10と容量検出回路部3の接続部に存在する対地容量が大きく、かつ基準電位に含まれるノイズ成分が大きいと、これらに由来する内部ノイズが大きくなり問題となるが、本発明の内容を適用することで良好な特性を得ることができる。
【0096】
以上説明したように、本実施形態によれば、外来ノイズによる影響の低減と内部ノイズに由来するノイズの影響の低減を両立させることができ、高精度な物理量の検出が可能となる。
【符号の説明】
【0097】
10,10A,10B,10C,10D…検出素子
11,12…可変容量コンデンサ
16…シールド配線
18,18A,18V,18C…可動体
20…搬送印加部
21,22…搬送波信号源
30…容量検出回路部
31…OPアンプ
32…帰還容量
33…入力端子
34…基準電位
35…回路内部ノイズ
37…出力端子
Cp…寄生容量
Ef…検出電極
Em…可動電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外界からの物理量により変位可能に支持された可動体と、該可動体の少なくとも片面に形成された検出電極とを有する検出素子と、
前記可動体の変位による前記検出電極の容量の変化を検出する容量検出回路と、
該容量検出回路の入力に接続された配線の周囲に配置され、低インピーダンスの直流電位に接続された配線とを有し、
前記可動体の変位による前記検出電極の容量の変化を前記容量検出回路によって電気信号に変換し、物理量を検出する静電容量型物理量センサであって、
前記検出素子と前記容量検出回路の接続部の低インピーダンスの固定電位に対する入力容量の値Cinが、1.5pF<Cin<20pFの範囲にあることを特徴とする静電容量型物理量センサ。
【請求項2】
請求項1記載の静電容量型物理量センサにおいて、
前記容量検出回路内の帰還容量の値Cfと前記入力Cinの関係が、0.1<(Cf/Cin)<1.0の範囲にあることを特徴とする静電容量型物理量センサ。
【請求項3】
請求項1に記載の静電容量型物理量センサにおいて、
前記シールド配線の電位は、容量検出に用いる搬送波信号の直流電位と同電位であることを特徴とする静電容量型物理量センサ。
【請求項4】
請求項1記載の静電容量型物理量センサにおいて、
前記検出素子は、前記可動体に静電引力を印加する診断電極を備えることを特徴とする静電容量型物理量センサ。
【請求項5】
請求項1記載の静電容量型物理量センサにおいて、
前記可動体はシリコン結晶により構成されていることを特徴とする静電容量型物理量センサ。
【請求項6】
外界からの角速度により変位可能に支持された可動体と、該可動体の直交する2面に形成された2つの検出電極と、前記可動体を加振する駆動電極を有する検出素子と、
前記駆動電極により生じる前記前記可動体の振動状態において加えられる角速度によるコリオリの作用により前記2つの検出電極の容量の変化を検出する容量検出回路と、
該容量検出回路の入力に接続された配線の周囲に配置され、低インピーダンスの直流電位に接続された配線とを有し、
前記可動体の変位による前記検出電極の容量の変化を前記容量検出回路によって電気信号に変換し、角速度を検出する角速度センサであって、
前記検出素子と前記容量検出回路の接続部の低インピーダンスの固定電位に対する入力容量の値Cinが、1.5pF<Cin<20pFの範囲にあることを特徴とする角速度センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−53020(P2011−53020A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−200508(P2009−200508)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(509186579)日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)
【Fターム(参考)】