説明

音楽演出ゲーム装置

【課題】音楽にあわせて指定されたタイミングで操作を行うことで遊技する音楽演出ゲーム装置に関し、特に、音楽演出ゲームにおける新たな興趣を楽しむことができる音楽演出ゲーム装置を提供する。
【解決手段】リズムゲーム実行時のメインゲーム画面21には、各入力ボタン70に対応し六角形状に配置されたマーカ発生部41と、その中央に位置するタイミングサークル43と、各マーカ発生部41とタイミングサークル43を接続するマーカ移動ライン42とで構成される操作タイミング報知部40が表示される。操作タイミング報知部40では、その表示態様により操作すべき入力ボタン70を示すタイミングマーカ45がマーカ発生部41から中央のタイミングサークル43方向へマーカ移動ライン42に沿って移動表示され、当該タイミングマーカ45がタイミングサークル43に到達することで入力ボタン70の操作タイミングを報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽にあわせて指定されたタイミングで操作を行うことで遊技する音楽演出ゲーム装置に関し、特に、音楽演出ゲームにおける新たな興趣を提供可能な音楽演出ゲーム装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、ゲームセンターや家庭用ゲーム機等で行われるゲームとして、音楽演出ゲームが人気を得ている。これらの音楽演出ゲームでは、遊技者が楽曲を選択し、その楽曲の再生の進行と共に、ディスプレイ等の表示手段に表示されるシンボルマーク等で指定されたタイミングで、入力手段で入力することによりゲームが進行するように構成されている。
【0003】
このような音楽演出ゲームとして、特許文献1乃至3に記載されたものがある。例えば、特許文献1に記載された音楽演出ゲーム装置においては、プレイヤは、画面上に表示されるアイコン等の表示に基づいて、鍵盤及びターンテーブルを模した入力手段を操作し、その操作のタイミングを演奏されている音楽に合わせることで、DJ(ディスクジョッキー)のように音楽の演出を楽しむことができる。
同様に、特許文献2に記載されたゲームシステムや特許文献3に記載された音楽アミューズメントシステムにおいても、画面上に表示されるアイコン等(例えば、特許文献2におけるタイミングマークや、特許文献3におけるリンゴ)に基づいて、操作タイミングを知覚し、当該操作タイミングに基づいて、指定された操作を行うことで、音楽の演出を楽しむゲームが行われている。
【特許文献1】特許2922509号公報
【特許文献2】特開3031676号公報
【特許文献3】特開3672178号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1乃至特許文献3に記載されている音楽演出ゲームにおいては、いずれも、縦方向若しくは横方向といった一方向にタイミングマークが移動し、演出操作位置と当該タイミングマークを重ねて表示することで、操作タイミングを報知している。そして、上記特許文献1乃至3において、タイミングマークと重ねて表示されることにより、操作タイミングを報知する演出操作位置は、当該タイミングマークの移動方向末端の一箇所のみに形成されている。
即ち、上記特許文献1乃至3に記載された音楽演出ゲームでは、複数の操作部材にそれぞれ対応している各タイミングマークは、縦方向若しくは横方向といった一定方向で、或る一箇所に形成された演出操作位置へ移動する態様である。このような態様は、現在、音楽演出ゲームでは一般的な態様であるので、当該音楽演出ゲームのプレイヤに対する訴求力が低下してしまっている。
【0005】
この点、特許文献1乃至3においては、タイミングマークの表示をランダムにするランダムモード等の各種ゲームモードを追加するなど、様々な工夫を凝らすことで、プレイヤの飽きを防止し、当該音楽演出ゲームの魅力向上を図っているが、上述した構成を変更するものではなく、いずれの工夫も上述の構成を基本としてなされたものである。従って、上述した工夫により、プレイヤが飽きずに遊技可能な期間を延長することはできるものの、音楽演出ゲーム自体の訴求力を向上させるまでには至っていない。
つまり、特許文献1乃至3に記載されている音楽演出ゲームにおいては、現在一般的となっている構成が用いられているため、プレイヤに飽きが生じることになり、結果として、音楽演出ゲーム自体の魅力が低下し、一度飽きてしまったプレイヤが再度音楽演出ゲームを行おうとする意欲を惹起するほどの魅力に乏しくなってしまっている。
【0006】
本発明は、上述した問題点に鑑み、音楽にあわせて指定されたタイミングで操作を行うことで遊技する音楽演出ゲーム装置に関し、特に、音楽演出ゲームにおける新たな興趣を提供可能な音楽演出ゲーム装置に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、プレイヤが操作を行う複数の操作部材(例えば、入力ボタン70、操作ボタン90)と、楽曲データと、前記楽曲データの示す楽曲に対する前記各操作部材の操作時期を示す操作基準データを記憶する記憶手段(例えば、HDD55)と、前記楽曲データに基づき当該楽曲を演奏する演奏手段(例えば、スピーカ8、音制御回路61)と、前記楽曲の演奏の進行に伴い、前記操作基準データに基づき、各操作部材の操作時期を報知するタイミングマーカ(例えば、タイミングマーカ45)が表示される表示手段(例えば、第1液晶ディスプレイ3)と、前記タイミングマーカが示す操作時期と、プレイヤによる操作部材の操作に基づいて、操作の良否を判定する入力判定手段(例えば、CPU51)と、前記演奏手段による楽曲の演奏に伴い、所定の操作時期に操作部材を操作することで進行する音楽演出ゲームに係る制御を行う制御手段(例えば、CPU51)と、を有する音楽演出ゲーム装置(例えば、リズムゲーム装置1)であって、前記表示手段(例えば、第1液晶ディスプレイ3)は、前記複数の操作部材にそれぞれ対応するタイミングマーカの表示が開始される複数のマーカ発生領域(例えば、マーカ発生部41)と、前記複数のマーカ発生領域の中央部に形成され、前記タイミングマーカの表示を終了すると共に、前記操作時期を報知するタイミング報知領域(例えば、タイミングサークル43)と、各マーカ発生領域と、タイミング報知領域をそれぞれ接続すると共に、前記タイミングマーカの移動径路を示すマーカ移動領域(例えば、マーカ移動ライン42)と、を有し、前記制御手段(例えば、CPU51)は、前記操作基準データに基づいて、対応するマーカ発生領域に前記タイミングマーカの表示を開始し、前記タイミングマーカを、マーカ移動領域上をタイミング報知領域へ移動させつつ、前記操作時期の到来と共にタイミング報知領域に到達させることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の音楽演出ゲーム装置(例えば、リズムゲーム装置1)であって、前記操作部材(例えば、入力ボタン70、操作ボタン90)は、発光手段(例えば、フルカラーLED155)を夫々有し、前記制御手段(例えば、CPU51)は、前記タイミングマーカをタイミング報知領域に到達させた時点で、前記表示手段(例えば、第1液晶ディスプレイ3)において、前記操作時期の到来を示す報知演出を行うと共に、当該報知演出に連動して、前記操作部材の発光手段による発光報知演出(例えば、S73)を行うことを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の音楽演出ゲーム装置(例えば、リズムゲーム装置1)であって、前記楽曲データ(例えば、図10)は、当該楽曲に係る歌詞データを含み、前記タイミングマーカは、当該楽曲の歌詞に関連付けられていること(例えば、図19参照)を特徴とする。
【0010】
そして、請求項4に係る発明は、請求項3に記載の音楽演出ゲーム装置(例えば、リズムゲーム装置1)であって、前記演奏手段(例えば、スピーカ8、音制御回路61)で演奏される楽曲の一部分に対応する歌詞を表示する文字列表示手段(例えば、歌詞表示部22、マーカ識別表示部23)を備えることを特徴とする。
【0011】
又、請求項5に係る発明は、請求項4に記載の音楽演出ゲーム装置(例えば、リズムゲーム装置1)であって、前記文字列表示手段(例えば、歌詞表示部22、マーカ識別表示部23)は、歌詞データに基づく歌詞表示と共に、当該歌詞表示される歌詞に関連付けられているタイミングマーカを示すマーカ識別表示(例えば、識別マーカ23A)を行うことを特徴とする。
【0012】
更に、請求項6に係る発明は、前記請求項3乃至5に記載の音楽演出ゲーム装置であって、前記タイミングマーカ(例えば、タイミングマーカ45)は、当該タイミングマーカに関連付けられている歌詞の文字を表示する文字表示領域(例えば、文字表示部46)を有することを特徴とする。
【0013】
そして、請求項7に係る発明は、請求項1乃至6に記載の音楽演出ゲーム装置であって、前記入力判定手段による判定結果に基づき、前記マーカ移動領域におけるタイミングマーカの移動径路を変更するマーカ径路変更手段(例えば、CPU51、S58)を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る音楽演出ゲーム装置では、前記記憶手段に記憶された楽曲データに基づいて楽曲の演奏を行うと共に、表示手段に表示されるタイミングマーカが示す操作時期と操作部材に応じて、指定された操作部材の操作を行うことで、入力判定手段により当該操作の良否が判定され、音楽演出ゲームが進行する。
この時、表示手段には、複数の操作部材にそれぞれ対応する操作マーカ発生領域と、複数のマーカ発生領域の中央部に形成され、前記タイミングマーカの表示を終了すると共に、前記操作時期を報知するタイミング報知領域と、各マーカ発生領域と、タイミング報知領域をそれぞれ接続すると共に、前記タイミングマーカの移動径路を示すマーカ移動領域と、が表示される。
そして、制御手段は、記憶手段に格納された当該楽曲の操作基準データに基づいて、対応するマーカ発生領域に前記タイミングマーカの表示を開始し、前記タイミングマーカを、マーカ移動領域上をタイミング報知領域へ移動させつつ、前記操作時期の到来と共にタイミング報知領域に到達させることで、プレイヤに操作時期の到来と、操作すべき操作部材を報知する。
これにより、タイミングマーカは、複数形成されているマーカ発生領域から、マーカ移動領域を経由して当該複数のマーカ発生領域の中央部に位置するタイミング報知領域に向かって移動表示される。従って、プレイヤは、複数箇所のマーカ発生領域から中央に向かって移動表示されるタイミングマーカを視認するため、一箇所から一箇所へ向かって一方向に移動表示することで操作時期を報知する従来の態様とは大きく異なる新たな興趣を味わうことができる。
【0015】
請求項2に係る音楽演出ゲーム装置では、操作時期の到来とともに、タイミングマーカをタイミング報知領域に到達させるように、表示手段に表示する。この時、表示手段においては、前記操作時期の到来をプレイヤに報知すべく、報知演出が行われる。更に、この表示手段における報知演出と同時に、操作部材に配設された発光手段を用いて、操作部材の操作時期が到来したことを示す発光報知演出が行われる。
これにより、表示手段と操作部材の2箇所で、操作時期の到来がプレイヤに報知されるので、正しい操作時期を確実にプレイヤに把握させることができる。即ち、操作後に報知演出又は発光報知演出を視認した場合、当該操作は操作時期より早く操作したこととなり、逆に、報知演出又は発光報知演出を視認した後、操作を行った場合は、操作時期に遅れていることがわかる。従って、プレイヤは自らの操作に関して修正すべき点を明確に把握することができるので、これらの報知演出又は発光報知演出により技量の向上を図ることができる。
また、操作部材にそれぞれ配設されている発光手段で発光報知演出を行うので、一般的に手元を見てしまうことが多い初心者プレイヤに対しても、正しい操作時期を報知することができる。この結果、当該音楽演出ゲーム装置における初心者プレイヤの技量向上を図ることができ、もって、当該音楽演出ゲーム装置に係る興趣を幅広いプレイヤ層に提供することが可能となる。
【0016】
請求項3に係る音楽演出ゲーム装置では、歌詞のある楽曲を演奏手段で演奏し、当該楽曲の歌詞に対応して、タイミングマーカの操作時期や操作部材が規定される。
楽曲の歌詞とタイミングマーカが関連付けられることにより、楽曲に合わせた操作部材の操作が可能となり、より親しみやすい音楽演出ゲームを提供することができる。
【0017】
請求項4に係る音楽演出ゲーム装置では、文字列表示手段に前記演奏手段で演奏される楽曲の一部分に対応する歌詞を表示するので、プレイヤは、演奏される楽曲の一部分、即ち、操作時期の到来が近い歌詞を把握することができる。これにより、操作時期の到来を予測することが可能となるので、音楽演出ゲームに不慣れなプレイヤであっても、充分に音楽演出ゲームを楽しむことができ、本発明に係る新たな興趣を味わうことができる。
【0018】
請求項5に係る音楽演出ゲーム装置では、前記文字列表示手段に、歌詞データに基づく歌詞表示と共に、当該歌詞表示される歌詞に関連付けられているタイミングマーカを示すマーカ識別表示を行う。これにより、当該操作時期の到来に関する予測とともに、操作時期が到来した場合に操作すべき操作部材を確認することができるので、音楽演出ゲームに不慣れなプレイヤであっても、充分に音楽演出ゲームを楽しむことができ、本発明に係る新たな興趣を味わうことができる。
【0019】
請求項6に係る音楽演出ゲーム装置では、前記タイミングマーカに当該タイミングマーカに関連付けられている歌詞の文字を表示する文字表示領域を形成する。この結果、タイミングマーカを視認するだけで、当該タイミングマーカに関連付けられている歌詞の一文字を把握することができるので、当該タイミングマーカの操作時期を文字表示領域に表示された文字から推測することが可能となる。これにより、操作時期と操作すべき操作部材を予測することが可能となるので、音楽演出ゲームに不慣れなプレイヤであっても、充分に音楽演出ゲームを楽しむことができ、本発明に係る新たな興趣を味わうことができる。
【0020】
請求項7に係る音楽演出ゲーム装置では、請求項1乃至5に記載の音楽演出ゲーム装置であって、前記入力判定手段による判定結果に基づき、マーカ径路変更手段により前記マーカ移動領域におけるタイミングマーカの移動径路を変更する。この結果、操作部材の操作の良否に応じて、タイミングマーカの移動径路が変更されるので、タイミングマーカから操作時期と操作すべき操作部材に関する情報をプレイヤが取得できる期間が変更される。即ち、移動径路の変更により、タイミングマーカの示す情報を取得する難易度が変更されるので、音楽演出ゲームの難易度を変更することができる。これにより、音楽演出ゲームが苦手な初心者から上級者まで、幅広い層のプレイヤが本発明に係る新たな興趣を充分に味わうことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る音楽演出ゲーム装置について、ゲームセンター等に設置される筐体型のリズムゲーム装置に具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
ここで、第1実施形態に係るリズムゲーム装置では、スピーカから楽曲を再生するとともに、流れる楽曲のリズムに合わせた入力を指示するタイミングマーカがディスプレイ上に表示される。そして、プレイヤが、ディスプレイに表示されたタイミングマーカに基づいて、操作部で入力操作を行うことにより遊技するリズムゲームが実行される。
なお、第1実施形態に係るリズムゲーム装置で実施されるリズムゲームは、再生される楽曲の曲番の数に合わせて複数のステージから構成されており、一のステージが終了した時点でプレイヤのミス回数(操作部の未操作又は誤った操作部を操作した回数)が所定回数未満であるときに次の曲番の楽曲に該当するステージへと進み、継続してリズムゲームを行うことができるように構成されている。
【0022】
先ず、第1実施形態に係るリズムゲーム装置の概略構成について図1に基づいて説明する。図1は第1実施形態に係るリズムゲーム装置の斜視図である。
【0023】
図1に示すように、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1は、リズムゲーム装置1の外形を構成する筐体2と、メインのゲーム画面(図4、図5(B)、図7(B)、図8、図18及び図20(A)参照)が表示される第1液晶ディスプレイ3と、第1液晶ディスプレイ3の上方に位置し、プロモーションビデオや広告等の演出に係る画像(図5(A)、図7(A)参照)が表示される第2液晶ディスプレイ4と、第1液晶ディスプレイ3の下方に設けられコインやカードの投入口が形成されたセンターパネル5と、プレイヤがリズムゲームに係る操作を行う操作部6と、筐体2の正面側の両端に設けられた一対の照明装置7と、第2液晶ディスプレイ4の左右側部に配置された一対のスピーカ8と、第2液晶ディスプレイ4の上方に配置された5個のスポットライト11などから基本的に構成されている。以下に各構成要素について説明する。
【0024】
第1液晶ディスプレイ3は、筐体2の正面側略中央部に所定角度傾斜して配置された液晶ディスプレイであり、所定角度で後方に傾斜して配設されている。
そして、第1液晶ディスプレイ3では、リズムゲーム実行時においてスピーカ8を介して再生される楽曲の歌詞やタイミングマーカ45、プレイヤの入力結果、それに伴う得点等の当該リズムゲーム装置1におけるゲームの進行に係る遊技情報(ゲームの進行にあたりプレイヤが必要とする情報)等の表示が行われる(図4、図5(B)、図7(B)、図8、図18及び図20(A)参照)。
【0025】
一方、第1液晶ディスプレイ3の上方に別途配置された第2液晶ディスプレイ4は、第1液晶ディスプレイ3と同様の液晶ディスプレイであるが、第2液晶ディスプレイ4ではリズムゲーム実行時においてゲームの演出に関する演出画像を表示する。
ここで、第2液晶ディスプレイ4で表示される演出画像は、上述した前記第1液晶ディスプレイ3に主に表示される表示内容と異なり、プレイヤによるリズムゲームの進行には直接必要とされないもので、リズムゲームを盛り上げるための補助的な役割を有する。
例えば、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1では、楽曲としてあるアーティストの楽曲が再生され、プレイヤは操作部6によって、タイミングマーカ45に基づく入力を行うことでリズムゲームが進行する。この時、第2液晶ディスプレイ4には、その楽曲に係るプロモーションビデオ(以下、PVと略す)が表示される(図5(B)、図7(B)参照)。従って、楽曲の演奏とともに、アーティストの歌唱する姿が表示された臨場感のある状況下におけるリズムゲームが可能となり、プレイヤを飽きさせることがない。
尚、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4で表示される表示内容については後に詳細に説明する。
【0026】
また、センターパネル5には、コイン投入口9及びカード挿入口10が設けられている。コイン投入口9は、100円硬貨等のコインが投入される投入口である。コイン投入口9には、コインセンサ63が配置されており、コイン投入口9にコインが投入されると、コインセンサ63を介してコイン検出信号がCPU51に出力される(図9参照)。そして、CPU51は、コイン検出信号に基づいて、コインが投入されたことを検知する。
【0027】
カード挿入口10は、リズムゲーム装置1におけるゲーム結果が記録されるICタグが内蔵されたICカード(図示せず)が挿入される挿入口である。又、カード挿入口10の内部には、後述するカードセンサ64と、カードリーダ・ライタ65とが配設されている(図9参照)。
ここで、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1で使用されるICカードは、所有するプレイヤの前回までのゲームにおけるゲーム結果(獲得した得点(スコア)や入力結果の総合成績等)を内蔵されたICタグに記憶している。
そして、カードセンサ64は、ICカードがカード挿入口10に挿入されている場合に、その旨を検出する。また、カードリーダ・ライタ65は、ICカードに内蔵されたICタグより記憶されているゲーム結果の読出しと、プレイヤが実行したゲーム結果のICタグに対する書込みを行うことができる。
つまり、カード挿入口10にICカードを挿入し、所定の操作を行うことによって、ICカードに記憶されたゲーム結果を読み出し、リズムゲーム装置1で表示することができる(図12のS3)。これにより、プレイヤは、自己の遊技情報の履歴を確認することができる。また、リズムゲームの実行終了時には、今回のゲーム結果をICタグに記憶することができる(図12のS10)。
【0028】
また、筐体2の正面側両端には、一対の照明装置7が配設されている。各照明装置7は、円筒状の透明部材と、フルカラーで点灯可能な24個のフルカラーLEDと、光遮断部材とから構成されている。
円筒状の透明部材は、レンチキュラーレンズを円筒状に形成したものであり、その円筒の長手方向を上下にして筐体2に固定されている。また、光遮断部材には、その長手方向に等間隔をもって、24個のフルカラーLEDが固着されている。そして、透明部材の内部には、フルカラーLEDが固着された光遮断部材が挿設される。従って、照明装置7の内部には、24個のフルカラーLEDが等間隔で配設された状態となる。
このような構成の照明装置7において、一のフルカラーLEDが発光すると、透明部材のレンチキュラーレンズの効果により、外部からは、左右方向に寝かされた状態の一のリング状の発光態様(以下、「発光リング」という)を表現することができる。
即ち、24個のフルカラーLEDの発光態様を制御することにより、発光リングを最大で24個上下方向に積み重ねられた状態で表現することができ、リズムゲーム装置1で再生される楽曲に応じて多様な照明演出を行ったり、プレイヤの入力操作に応じた照明演出を行ったりすることができる。
【0029】
そして、第2液晶ディスプレイ4の左右両側には、スピーカ8が配設されている。スピーカ8は、リズムゲーム装置1において再生される楽曲や効果音等を出力する出力装置である。具体的には、リズムゲーム実行時において、HDD55(図9参照)に記憶された楽曲の音声データ、演奏データに基づいて、指定されたテンポで音楽及び音声を出力する。
【0030】
そして、操作部6は、筐体2の正面に手前側に突出して配設されており、当該操作部6には、リズムゲーム実行時にリズムゲームに係る入力操作に用いる6つの入力ボタン70と、当該リズムゲームに係る各種設定(例えば、難易度や使用楽曲)を行う際に用いる決定ボタン71が配設されている。
入力ボタン70は、楽曲のリズムに合わせてプレイヤが入力操作を行うボタンであり、図3に示すように、操作部6の中央部分に六角形状に配設されている。ここで、第1実施形態においては、6つの入力ボタン70をそれぞれ「第1入力ボタン70A」、「第2入力ボタン70B」、「第3入力ボタン70C」、「第4入力ボタン70D」、「第5入力ボタン70E」、「第6入力ボタン70F」と呼ぶ。
この点、図3に示すように、六角形の正面視左上段の角に位置する入力ボタン70が「第1入力ボタン70A」であり、右上段の角に位置する入力ボタン70は、「第2入力ボタン70B」である。そして、左中段の角に位置する入力ボタン70を「第3入力ボタン70C」、右中段の角に位置する入力ボタン70を「第4入力ボタン70D」、左下段の角に位置する入力ボタン70を「第5入力ボタン70E」、右下段の角に位置する入力ボタン70を「第6入力ボタン70F」とする。
【0031】
ここで、操作部6に配設されている入力ボタン70の内部構造について、図2に基づいて説明する。尚、入力ボタン70は、第1入力ボタン70A乃至第6入力ボタン70Fのいずれも同様の内部構造を有している。従って、一の入力ボタン70の内部構造を例にして説明することとし、第1入力ボタン70A乃至第6入力ボタン70Fそれぞれの内部構造についての説明は省略する。
【0032】
図2に示すように、入力ボタン70は、ベース板150と、スイッチ回路板151、発光回路板152、ボタンカバー部材153、付勢機構154、フルカラーLED155等から基本的に構成されている。
この点、ベース板150の上に敷設されているスイッチ回路板151には、ボタンカバー部材153の中央付近の真下に配置される一対の電極156が設けられている。
また、スイッチ回路板151の上に敷設されている発光回路板152には、上記一対の電極156を露出させるための開口部157が設けられており、その開口部157の周囲には、フルカラーで点灯させることができるフルカラーLED155が設けられている。
【0033】
また、発光回路板152とボタンカバー部材153の間には、付勢機構154が設けられており、その付勢機構154によって、スイッチ回路板151の反対側にボタンカバー部材153を付勢させている。更に、ボタンカバー部材153の中央付近には、スイッチ回路板151の側へ電極158が突設されている。
従って、ボタンカバー部材153を押下操作すれば、ボタンカバー部材153に突設された電極158をスイッチ回路板151に設けられた一対の電極156に接触させることができるので、ボタンカバー部材153が押下操作されたことを、スイッチ回路板151に流れる電気信号として伝えることができる。即ち、これら電極156、電極158によって、ボタンスイッチ159が構成されている。
尚、付勢機構154は、弾性体のみで構成してもよいし、弾性体や架橋機構で構成してもよく、その構成は問わない。
【0034】
ボタンカバー部材153は、透光性を有する材質(例えば、透明アクリル、透明プラスチック等)でプレイヤが操作する部分が半球状に形成されている。そして、発光回路板152の上面(ボタンカバー部材153側の表面)は、黒色に印刷されている。
従って、フルカラーLED155が消灯中においては、透光性のボタンカバー部材153は、発光回路板152の表面の色である黒色に映るが、フルカラーLED155が点灯中においては、透光性のボタンカバー部材153は、フルカラーLED155の点灯色に映る。この点、第1実施形態においては、フルカラーLED155を「赤」、「黄」、「青」、「緑」、「橙」、「紫」の6色で点灯させるので、ボタンカバー部材153は、上記6色を呈色する。
【0035】
そして、操作部6では、各入力ボタン70内部のボタンスイッチ159が不図示の発信回路に接続されている。発信回路は、後述するインターフェースユニット52(以下、I/Oと称す)を介して、リズムゲーム装置1のCPU51に接続されている。従って、この発信回路を介して、押下操作されたボタンのボタンスイッチ159からの電気信号をCPU51に送信することで、押下操作された入力ボタン70(第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fのいずれか)を特定することができる。尚、発信回路は、上記スイッチ回路板151に搭載されている。
【0036】
また、操作部6においては、入力ボタン70内部のフルカラーLED155が発光制御回路62に接続されている。さらに、発光制御回路62は、I/O52を介して、CPU51に接続されている(図9参照)。従って、この発光制御回路62を介して、当該入力ボタン70内部のフルカラーLED155をCPU51で特定された色によって点灯させることができる。即ち、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1においては、リズムゲーム実行中には、第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fは、それぞれ「赤」、「黄」、「青」、「緑」、「橙」、「紫」の6色のいずれかの発光色で重複することなく発光する。
この点、図3に示す場合においては、第1入力ボタン70Aは「赤」、第2入力ボタン70Bは「橙」、第3入力ボタン70Cは「黄」、第4入力ボタン70Dは「青」、第5入力ボタン70Eは「緑」、第6入力ボタン70Fは「紫」で、それぞれ発光している。従って、第1入力ボタン70Aと、第3入力ボタン70Cが同一色で発光するというような各入力ボタン70が同一色で発光するという状態は存在しないこととなる。
更に、第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fは、夫々に配設されたフルカラーLED155を点滅点灯させることで、プレイヤに対し、当該入力ボタン70の操作タイミングを報知することができる。これら、各入力ボタン70に配設されたフルカラーLED155の点灯制御については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0037】
次に、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4で表示される各表示内容について図4乃至図8を用いて詳細に説明する。尚、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4により表示される表示内容は、ゲーム開始前、ゲーム実行中、ゲーム終了後の3パターンから基本的に構成される。
【0038】
先ず、ゲーム開始前における表示内容について図4を用いて説明する。図4(A)、図4(B)は、ゲーム開始前において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図である。
ここで、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1では、複数の難易度設定から所望の難易度設定を選択することにより、プレイヤが自らの技量に合わせた難易度でリズムゲームを行うことができる。
即ち、コイン投入口9に所定金額分のコインを投入した後であって、ゲーム開始前の第1液晶ディスプレイ3においては、先ず、図2(A)に示すように、当該リズムゲーム装置1において実行するリズムゲームの難易度を選択する難易度選択画面12が表示される。
この難易度選択画面12においては、今回のゲームにおけるリズムゲームの難易度を選択する操作が行われる。
【0039】
難易度選択画面12は、難易度設定「LEVEL1」、「LEVEL2」、「LEVEL3」の当該リズムゲームにおける難易度を表示した難易度表示部13と、難易度表示部13のいずれかを選択可能な難易度選択カーソル14とから構成されている。
ここで、第1実施形態におけるリズムゲームでは、難易度設定「LEVEL1」、「LEVEL2」、「LEVEL3」の順により難しいリズムゲームが実行される。以下、各難易度設定におけるリズムゲームの内容について簡単に説明する。
難易度設定「LEVEL1」では、所定の表示期間の間、第1液晶ディスプレイ3上にタイミングマーカ45が表示され、当該タイミングマーカ45の示す入力ボタン70と、操作タイミングに基づいて、入力ボタン70の入力操作を行うことでゲームを進行させる。
そして、難易度設定「LEVEL2」においては、1ステージ中のプレイヤの成績に基づいて、前述の「LEVEL1」の状態よりもタイミングマーカ45の表示期間が短い状態が発生する。この結果、タイミングマーカ45を視認する時間が短くなる場合があるので、上記「LEVEL1」よりも難易度の高いリズムゲームを行うことができる。
更に、難易度設定「LEVEL3」では、1ステージ中のプレイヤの成績に基づいて、タイミングマーカ45の表示期間が前記「LEVEL2」と同様に短くなり、且つ、タイミングマーカ45が示す入力すべき入力ボタン70が変更される場合が発生する。この点、「LEVEL3」が設定されている場合には、迅速な操作と、変更に対する順応性が要求される場合があるので、より難易度の高いリズムゲームを行うことができる。
【0040】
難易度表示部13は、今回行うゲームの難易度を示すものである。図4(A)に示すように、難易度選択画面12には、難易度設定「LEVEL1」を示す難易度表示部13と、難易度設定「LEVEL2」を示す難易度表示部13と、難易度設定「LEVEL3」を示す難易度表示部13が表示される。
また、難易度選択カーソル14は、操作部6の入力ボタン70(図3参照)の操作によって各難易度表示部13上を上下に移動可能となっている。この点、操作部6の正面視上段に位置する第1入力ボタン70A又は第2入力ボタン70Bを操作すると、難易度選択カーソル14は上方向へ移動し、下段に位置する第5入力ボタン70E又は第6入力ボタン70Fを操作した場合には、難易度選択カーソル14は下方向に移動する。
そして、難易度選択カーソル14を希望する難易度表示部13上に位置させた状態で決定ボタン71(図3参照)を操作すると、今回のリズムゲームの難易度設定を示す難易度設定データがRAM54に格納される。
【0041】
次に、難易度選択画面12で難易度設定を選択した後に、第1液晶ディスプレイ3に表示される曲選択画面15について、図4(B)を参照しつつ詳細に説明する。
曲選択画面15は、遊技することが可能な楽曲の曲名を表示した遊技可能曲名表示部16と、遊技可能曲名表示部16のいずれかを選択可能な曲選択カーソル17と、曲選択カーソル17によって選択されている楽曲の曲名が表示される選択曲名表示部18と、選択カーソルによって選択されている楽曲のアーティスト名が表示される選択アーティスト名表示部19から構成されている。
【0042】
遊技可能曲名表示部16は、現在のリズムゲーム装置1において遊技可能な楽曲(第1実施形態では最大で8曲)の曲名をそれぞれ示したものである。ここで、遊技可能曲名表示部16によって表示される遊技可能な楽曲とは、後述のHDD55に楽曲データが記憶されている楽曲であり(図9、図10参照)、更に記憶された楽曲データはサーバ80(図11参照)によって管理され、順次更新されている。従って、プレイヤはサーバ80によって更新された最新の楽曲を含む複数の楽曲の中から選択して遊技することが可能となっている。尚、遊技可能曲名表示部16には曲名のみではなく、アーティストの写真やPVを表示するようにしても良い。
【0043】
また、曲選択カーソル17は入力ボタン70(図3参照)の操作によって遊技可能曲名表示部16上を上下左右に移動可能となっており、選択曲名表示部18と選択アーティスト名表示部19には、曲選択カーソル17が現在位置する遊技可能曲名表示部16の楽曲の曲名とアーティスト名が表示される。この点、曲選択カーソル17の上下移動は、上述した難易度選択画面12と同様の操作で行われる。尚、曲選択カーソル17の左右方向への移動は、左移動の場合は第3入力ボタン70C、右移動の場合は第4入力ボタン70Dをそれぞれ操作することで行われる。
そして、入力ボタン70を操作し、曲選択カーソル17を希望する楽曲の曲名が表示された遊技可能曲名表示部16上に位置させた状態で決定ボタン71(図3参照)を押下すると、遊技を行う楽曲が決定され、難易度選択画面12で選択した難易度設定に基づくリズムゲームが開始される。
【0044】
次に、ゲーム実行中における表示内容について、図5乃至図7を参照しつつ詳細に説明する。図5(A)及び図7(A)は、リズムゲーム実行中において第2液晶ディスプレイ4に表示される表示内容を示した模式図であり、図5(B)及び図7(B)は、リズムゲーム実行中において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図である。
【0045】
先ず、リズムゲーム実行中における表示内容について、図5及び図7を用いて説明する。図5(A)及び図5(B)は、前記曲選択画面15において、男性アーティストが歌唱する楽曲(a)を選択してリズムゲームを開始した場合の第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4のそれぞれの表示内容を示す説明図である。そして、図7(A)及び図7(B)は、前記曲選択画面15で、女性アーティストが歌唱する楽曲(b)を選択してリズムゲームを開始した場合の第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4のそれぞれの表示内容を示す説明図である。
【0046】
図5(A)に示すように、楽曲(a)を選択してゲームを開始した場合、第2液晶ディスプレイ4には、スピーカ8を介して演奏される楽曲(a)を歌唱する男性アーティストのPV映像20が表示される。一方、図7(A)に示すように、楽曲(b)を選択してゲームを開始した場合は、第2液晶ディスプレイ4は、スピーカ8を介して演奏される楽曲(b)を歌唱する女性アーティストのPV映像20が表示される。
一方、第1液晶ディスプレイ3には、図5(B)及び図7(B)に示すように、第2液晶ディスプレイ4によるPV映像20の表示と並行して、リズムゲームの進行に係るメインゲーム画面21が表示される。
【0047】
メインゲーム画面21には、その中央部に、プレイヤに対して、操作すべき入力ボタン70とその操作を行うべきタイミングを報知する操作タイミング報知部40が形成されている。この操作タイミング報知部40においては、各入力ボタン70それぞれに対応するタイミングマーカ45の移動表示を行うことで操作タイミングをプレイヤに報知する。
尚、この操作タイミング報知部40については、後に図6を参照しつつ詳細に説明する。
【0048】
一方、メインゲーム画面21の中央部に形成された操作タイミング報知部40の周囲には、プレイヤに遊技情報を提供する表示部が各種形成されている。
即ち、メインゲーム画面21には、前記操作タイミング報知部40の他に、現在演奏するフレーズの歌詞を漢字表記やかな表記等により表示する歌詞表示部22と、前記歌詞表示部22に表示された歌詞に対して関連付けられ、当該歌詞部分の演奏に合わせて操作すべき入力ボタン70を識別可能に表示するマーカ識別表示部23と、現在、歌詞表示部22に表示された歌詞のフレーズが何番目の曲番(第何ステージ)で、更に当該曲番開始時から数えて何番目のフレーズに該当するかを表示する楽曲状況表示部25と、プレイヤの操作の正誤判定結果を表示する入力結果表示部26と、現在までにプレイヤが獲得した得点(スコア)を表示する得点表示部27と、現在演奏しているアーティストの氏名及び曲名が表示される曲情報表示部28等が形成されている。
【0049】
歌詞表示部22は、現在演奏されている楽曲の1フレーズ分の歌詞が表示される表示部である。従って、プレイヤは、歌詞表示部22に表示される歌詞を視認することができるので、演奏中の楽曲を歌唱するアーティストがどのような内容を歌唱しているのかを把握することができる。
【0050】
そして、マーカ識別表示部23は、各入力ボタン70夫々の操作タイミングを示すタイミングマーカ45に対応する識別マーカ23Aが表示される表示部である。
ここで、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1では、アーティストが歌唱する歌詞が発音されるタイミングに基づいて規定された入力ボタン70の入力操作をおこなうことで、リズムゲームが進行するので、マーカ識別表示部23において表示される識別マーカ23Aも楽曲の歌詞に連動したものとなる(図19参照)。
即ち、マーカ識別表示部23においては、歌詞表示部22に表示される1フレーズの内、或る1文字の直下に、当該1文字が操作タイミングとなるタイミングマーカ45に対応する識別マーカ23Aがそれぞれ表示される。
従って、プレイヤはマーカ識別表示部23を視認することで、歌詞表示部22に表示された1フレーズにおける各入力ボタン70の操作順を把握することができる。更に、識別マーカ23A直上の文字の発音タイミングが、当該識別マーカ23Aが示すタイミングマーカ45、つまり、タイミングマーカ45に対応付けられた入力ボタン70の操作タイミングであることを凡そ把握することができる。
【0051】
また、楽曲状況表示部25は、現在、歌詞表示部22に表示される歌詞のフレーズが何番の曲番であり、且つ曲番開始時から数えて何番目のフレーズに該当するかを表示するものである。ここで、第1実施形態に係るリズムゲームは、再生される楽曲の曲番(例えば、1曲は1〜3番で構成される)の数に合わせて複数のステージ(例えば、第1〜第3ステージで構成される)から構成されている。例えば、図5(B)では、第1ステージの15番目のフレーズを現在表示していることを示している。また、図7(B)では、第2ステージの5番目のフレーズを現在表示していることを示している。
そして、プレイヤによって1フレーズの入力が終了する毎にそのフレーズ数を示すフレーズ値25Aが1ずつ加算され、1ステージの入力が終了する毎にそのステージ数(曲番)を示すステージ値25Bが1ずつ加算される。それによって、現在のステージ数(曲番)と現在までに入力が終了したフレーズの数をプレイヤに対して報知することが可能となっている。
【0052】
入力結果表示部26は、プレイヤの入力操作の正誤判定結果を表示する表示部であり、入力ボタン70の入力操作において、正しい入力ボタン70を正しいタイミングで入力した場合には「PERFECT」が表示される。また、正しい入力ボタン70を入力したが入力したタイミングにずれがある場合には「GOOD」が表示される。一方、入力ボタン70の入力操作のタイミングに関わらず誤った入力ボタン70を入力した場合、には「MISS」が表示される。
【0053】
得点表示部27は、現在までにプレイヤの獲得した得点(スコア)を表示する表示部である。ここで、得点(スコア)は、操作タイミング報知部40で報知される入力ボタン70に従って、当該入力ボタン70を入力することにより加算される。そして、演奏される楽曲の音声と同一(即ち、操作タイミング報知部40で表示される操作タイミングと同一)のタイミングで該当する入力ボタン70の入力操作を行った場合には、更に得点が加算される。そして、ゲームが終了するまで当該得点(スコア)の加算が行われ、前記ICカードをカード挿入口10に挿入していた場合には、ゲーム終了時にその獲得した得点(スコア)や入力結果の総合成績がICカードに記憶される。また、曲情報表示部28には、ゲーム開始時においてプレイヤが選択し、現在演奏されている楽曲の曲名とアーティストの氏名がそれぞれ表示される。
【0054】
ここで、メインゲーム画面21中央部に形成され、入力ボタン70の操作タイミングをプレイヤに報知する操作タイミング報知部40について、図5乃至図7を参照しつつ、詳細に説明する。図6は、図5(B)における操作タイミング報知部40の拡大説明図である。
操作タイミング報知部40は、操作部6における入力ボタン70の配置と同様に、六角形状に配置され、タイミングマーカ45が最初に表示されるマーカ発生部41と、各マーカ発生部41で形成される六角形状の中央部に形成され、タイミングマーカ45が到達することで入力ボタン70の操作タイミングを報知するタイミングサークル43と、各マーカ発生部41と、タイミングサークル43を接続すると共に、楽曲の演奏が進行することで移動するタイミングマーカ45の移動径路を示すマーカ移動ライン42と、で基本的に構成されている。従って、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1においては、マーカ発生部41、マーカ移動ライン42、タイミングサークル43上をタイミングマーカ45の移動表示を行うことで、操作すべき入力ボタン70と当該入力ボタン70の操作タイミングをプレイヤに報知する。
【0055】
タイミングマーカ45は、後述するマーカ表示データ記憶領域56Fに記憶されているマーカ表示データに基づいて、マーカ発生部41で表示開始され、演奏の進行に伴いマーカ移動ライン42に沿って移動表示される。そして、マーカ移動ライン42に沿って移動するタイミングマーカ45は、当該タイミングマーカ45に関連付けられている歌詞が発音されるタイミングに同期して、タイミングサークル43に到達するように表示される。
従って、プレイヤは、移動表示されるタイミングマーカ45がタイミングサークル43に到達したことを視認することで、当該タイミングマーカ45に対応付けられている入力ボタン70を操作すべき規定の操作タイミングを確実に把握することができる。
【0056】
ここで、タイミングマーカ45は、第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fという6種類の入力ボタン70の内、どの入力ボタン70を示すものであるか、即ち、タイミングマーカ45と入力ボタン70との関係性を一目で把握できるようにする必要がある。
この点、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1においては、第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fは、それぞれ「赤」、「黄」、「青」、「緑」、「橙」、「紫」の6色のいずれかの発光色で重複することなく発光するので、タイミングマーカ45をこの入力ボタン70の発光色と同一色で表示することで、プレイヤに対して入力すべき入力ボタン70を報知するように構成した。
具体的に説明すると、第1実施形態に係るタイミングマーカ45には、第1タイミングマーカ45R、第2タイミングマーカ45G、第3タイミングマーカ45B、第4タイミングマーカ45Y、第5タイミングマーカ45O、第6タイミングマーカ45Pの6種類が存在するように構成している。
即ち、第1タイミングマーカ45Rは、「赤」で発光している入力ボタン70の操作タイミングを示し、第2タイミングマーカ45Gは、「緑」で発光している入力ボタン70の操作タイミングを示す。同様に、第3タイミングマーカ45Bは「青」で発光している入力ボタン70、第4タイミングマーカ45Yは「黄」で発光している入力ボタン70、第5タイミングマーカ45Oは「橙」で発光している入力ボタン70、第6タイミングマーカ45Pは「紫」で発光している入力ボタン70の操作タイミングを示している。
これにより、タイミングマーカ45(以下、第1タイミングマーカ45R〜第6タイミングマーカ45Pの総称とする)の色を確認することで、操作すべき入力ボタン70を把握することができ、当該タイミングマーカ45がタイミングサークル43に到達することを視認することで、入力ボタン70の操作タイミングを把握することができる。
【0057】
また、図6(B)に示すように、各タイミングマーカ45には、その中央部に当該タイミングマーカ45が関連付けられている歌詞の一文字が表示される文字表示部46が形成されている。この点、図6(B)は、図6に示す操作タイミング報知部40の要部拡大図である。即ち、図6に示す場合(男性アーティストの楽曲(a)における「もう迷わない」という歌詞部分の演奏時点)におけるマーカ発生部41E近傍を示している。
図6(B)に示すように、緑色で表示されているマーカ発生部41Eからは、文字表示部46に「も」が表示されている第2タイミングマーカ45Gと、文字表示部46に「な」が表示されている第2タイミングマーカ45Gが夫々、タイミングサークル43に向かって、マーカ移動ライン42上を移動表示される。
この時、文字表示部46に表示されている文字が歌唱されるタイミングと、当該タイミングマーカ45がタイミングサークル43に到達するタイミングは同期しているので、耳に入るアーティストの歌声から凡その操作タイミングを把握することができる。
例えば、上記「な」が表示されている第2タイミングマーカ45Gの操作タイミングは、当該「もう迷わない」の1フレーズ中で、「もう迷わ」まで歌唱されたときに操作タイミングが訪れることがわかる。従って、プレイヤは、タイミングマーカ45の文字表示部46を視認することでも、当該タイミングマーカ45の操作タイミングを把握することができる。尚、図5(B)、図6(A)、図7(B)、図18、図20(A)の各図中においては、図示の関係上、タイミングマーカ45の文字表示部46における文字表示を省略して示しているが、これら各図の場合においても、図6(B)に示す第2タイミングマーカ45Gと同様に、文字表示部46には関連付けられている歌詞の一文字が表示されている状態にある。
【0058】
そして、マーカ発生部41は、操作部6における入力ボタン70の配置と同様、六角形状の配置で表示され、第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fのそれぞれに対応して、マーカ発生部41A乃至マーカ発生部41Fが表示される。
入力ボタン70と、マーカ発生部41の対応関係について説明すると、第1入力ボタン70Aにはマーカ発生部41Aが対応しており、以下、第2入力ボタン70Bとマーカ発生部41B、第3入力ボタン70Cとマーカ発生部41C、第4入力ボタン70Dとマーカ発生部41D、第5入力ボタン70Eとマーカ発生部41E、第6入力ボタン70Fとマーカ発生部41Fがそれぞれ対応している。
更に、マーカ発生部41A〜マーカ発生部41Fは、それぞれ対応する各入力ボタン70(第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70F)の発光色と同一色で表示され、各マーカ発生部41の表示色と同一色のタイミングマーカ45の表示が開始される。例えば、図3で示す態様で各入力ボタン70が発光している場合には、第1入力ボタン70Aに対応するマーカ発生部41Aは「赤」で表示され、当該マーカ発生部41Aからは第1タイミングマーカ45Rの表示が開始される(図6参照)。
このように、操作部6における各入力ボタン70の発光色と、メインゲーム画面21における各マーカ発生部41の表示色が統一され、かつ、各マーカ発生部41からは、各マーカ発生部41の表示色と同一色のタイミングマーカ45の移動表示が開始されるので、メインゲーム画面21と操作部6の間に統一感が発生し、メインゲーム画面21に集中しているプレイヤが手元を逐次確認しなくとも、感覚的に操作すべき入力ボタン70を把握することができる。
【0059】
そして、マーカ発生部41A〜マーカ発生部41Fで構成される六角形状の中央部分には、各マーカ発生部41から移動表示されるタイミングマーカ45が到達することで、タイミングマーカ45の示す入力ボタン70の操作タイミングを報知するタイミングサークル43が形成されている。タイミングサークル43は、円の内部が扇型状に6等分され、各扇形は、各マーカ発生部41と同じ色で表示される。即ち、図6に示す場合においては、上部から時計回りに「橙」、「青」、「紫」、「緑」、「黄」、「赤」の順で各扇形が表示される。
ここで、タイミングサークル43を構成する各扇形部分は、夫々に対応するタイミングマーカ45がマーカ移動ライン42を通過してタイミングサークル43に到達すると、点滅表示され、プレイヤに対して操作タイミングを報知する。
【0060】
また、図6に示すように、タイミングサークル43の各扇形と各マーカ発生部41を接続するように、マーカ移動ライン42が形成されている。マーカ発生部41は、マーカ移動ライン42により、その表示色と同一色で表示されるタイミングサークル43を構成する扇形に接続されている。
例えば、図6の場合には、「赤」で表示されているマーカ発生部41Aは、タイミングサークル43中右側上部に位置する「赤」で表示された扇形と、マーカ移動ライン42で接続されている。従って、この場合には、マーカ発生部41Aで表示開始された第1タイミングマーカ45Rは、当該マーカ移動ライン42に沿って移動表示され、所定のタイミング(即ち、当該第1タイミングマーカ45Rが関連付けられている歌詞の発音タイミング)と同時に、タイミングサークル43中の「赤」の扇形部分に到達する。そして、第1タイミングマーカ45Rが、タイミングサークル43内の「赤色」で表示されている扇形部分に到達すると、当該「赤」の扇形部分は点滅表示される。これにより、プレイヤは、第1タイミングマーカで示される入力ボタン70(即ち、第1入力ボタン70A)の操作タイミングをメインゲーム画面21から明確に把握することができる。
【0061】
そして、各マーカ発生部41の表示位置とマーカ移動ライン42の長さは、図6に示す態様に限定するものではなく、難易度設定に基づいて適宜変更される。即ち、図6においては、リズムゲーム開始当初の操作タイミング報知部40の表示態様に基づいて説明したが、難易度設定「LEVEL2」又は「LEVEL3」においては、1ステージの成績に基づいて、各マーカ発生部41の表示位置がよりタイミングサークル43側に表示され、より小さな六角形状に配置される場合がある。この場合、マーカ発生部41の表示位置の移動に伴い、各マーカ移動ライン42の長さもより短くなる(図18、図20(A)参照)。
更に、難易度設定「LEVEL3」においては、所定の条件を満たすことにより、各入力ボタン70の発光色及び各マーカ発生部41、タイミングサークル43内の各扇形の表示色が変更される。従って、タイミングマーカ45が示す、プレイヤが操作すべき入力ボタン70の位置が変更されることとなる。
尚、これらの難易度設定に基づく操作タイミング報知部40の表示態様の変更については、後に詳細に説明する。
【0062】
操作タイミング報知部40を上述した構成とすることにより、リズムゲームを実行した場合に、六角形状の頂点に位置する各マーカ発生部41から、中央部分のタイミングサークル43に向かって、タイミングマーカ45がマーカ移動ライン42に沿って移動する。
従って、6箇所のマーカ発生部41(マーカ発生部41A〜マーカ発生部41F)から中央部のタイミングサークル43に集合するように、タイミングマーカ45が移動するので、プレイヤは複数方向からのタイミングマーカ45の移動を確認する必要が生じる。即ち、単純な或る一方向のみからタイミングマークが移動するような態様とは異なる興趣が生じるので、従来のリズムゲームに習熟し、飽きてしまったプレイヤであっても、充分に楽しむことのできるリズムゲームとすることができる。
【0063】
次に、ゲーム終了後における表示内容について、図8を参照しつつ詳細に説明する。図8は、ゲーム終了後において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図である。
図8に示すように、リズムゲームを終了すると、第1液晶ディスプレイ3に今回実行したリズムゲームのゲーム結果を示すゲーム結果画面30が表示される。
ゲーム結果画面30は、今回のゲームにおける入力結果(「PERFECT」、「GOOD」、「MISS」)ごとの総回数を示す成績表示部31と、獲得した得点(スコア)を表示した獲得得点表示部32と、遊技したプレイヤの名前の入力を促す名前入力表示部33とから構成されている。
【0064】
そして、ゲーム結果画面30を参照することにより、プレイヤは、今回のゲームにおける入力結果毎の回数、獲得した得点(スコア)をそれぞれ認知することが可能となる。また、名前入力表示部33に操作部6を用いて任意の名前を入力することにより、獲得した得点をランキングに登録することが可能となる。登録したランキングの一覧はデモ画面中等に第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示される。
【0065】
尚、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1は、図11に示すように、サーバ80に対してインターネット等の双方向通信可能なネットワーク網Nを介して接続されている。そして、サーバ80から送信されたデータに基づいて、リズムゲーム装置1のHDD55(図9参照)に記憶された楽曲データを更新することが可能となっている。
従って、楽曲データを更新することによってリズムゲーム装置1で遊技可能な楽曲の種類を変更することが可能となっており、また、各遊技店に設置されたリズムゲーム装置を一括に管理することにより、そのデータ更新作業も容易となっている。
【0066】
次に、リズムゲーム装置1の制御系に係る構成について、図9に基づき説明する。図9は、第1実施形態に係るリズムゲーム装置の制御系を模式的に示すブロック図である。
図9に示すように、リズムゲーム装置1の制御系は、リズムゲーム装置1における遊技処理動作等の各種制御を司るCPU51と、CPU51に接続されたROM53及びRAM54と、当該CPU51に電気的に接続された周辺装置(アクチュエータ)とで構成されている。
【0067】
CPU51は、各種コマンドに従って演算処理を行う中央演算処理装置である。I/O52は、第1液晶ディスプレイ3、第2液晶ディスプレイ4、操作部6、照明装置7、スピーカ8、スポットライト11等とCPU51とを直接的、間接的に電気的接続する接続部である。
ROM53は、後述のフローチャートを動作させるための演算プログラムが格納されている不揮発性の読出し専用メモリである。RAM54は、CPU51で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリであり、当該リズムゲームにおけるプレイヤの入力結果毎の総回数、獲得した得点(スコア)等についても記憶される。
また、RAM54には、後述するHDD55に記憶された複数の楽曲データの内、今回のゲームにおいて使用されるデータ(楽曲の歌詞データ等)は、1フレーズ単位で分割され、一時的に記憶される。
【0068】
HDD55は、リズムゲーム装置1におけるゲームの実行時に使用される楽曲データが格納されている記憶装置である。ここで、楽曲データは、映像データ、演奏データ、音声データ、歌詞データ、判定基準データ、マーカ表示データ、ボタンパターンデータ、照明装置発光パターンデータ、期限データから構成されており、HDD55内に形成された楽曲データ記憶領域56の各記憶領域に対してそれぞれ記憶されている(図10参照)。
また、楽曲データは、楽曲データ記憶領域56に対して複数個(第1実施形態では最大で8個)のデータが記憶され、前記したようにサーバ80から送信されるデータに基づいて記憶された各楽曲データが随時更新される。そして、楽曲データ記憶領域56に記憶されている楽曲データの種類に基づいて曲選択画面15(図4(B)参照)で表示される曲名の種類が変化し、曲選択画面15で選択された楽曲に対応する楽曲データに基づいてゲームが行われる(図5、図7参照)。
【0069】
ここで、HDD55に形成された楽曲データ記憶領域56について、図10を参照し、より詳細に説明する。図10は、楽曲データ記憶領域を模式的に示す説明図である。
図10に示すように、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1の楽曲データ記憶領域56は、記憶可能な楽曲データ数(第1実施形態では8曲)に対応する複数の記憶領域(第1実施形態では第1記憶領域〜第8記憶領域)により構成され、記憶領域毎に映像データ記憶領域56A、演奏データ記憶領域56B、音声データ記憶領域56C、歌詞データ記憶領域56D、判定基準データ記憶領域56E、マーカ表示データ記憶領域56F、ボタンパターンデータ記憶領域56G、照明装置発光パターンデータ記憶領域56H、期限データ記憶領域56Iが設けられている。
【0070】
ここで、楽曲データ記憶領域56に形成される記憶領域を構成する各データ記憶領域について説明する。映像データ記憶領域56Aは、当該楽曲データの内、PV映像20(図5(A)、図7(A)参照)に関する映像データが記憶される記憶領域である。従って、リズムゲーム実行時においては、映像データ記憶領域56Aから、PV映像20に関する映像データが読み出され、第2液晶ディスプレイ4に表示される。
また、演奏データ記憶領域56Bは、当該楽曲データの内、スピーカ8から出力される楽器等による伴奏に関する演奏データが記憶される記憶領域である。
そして、音声データ記憶領域56Cは、当該楽曲データの内、スピーカ8から出力されるアーティストが歌唱する歌声に関する音声データが記憶される記憶領域である。
歌詞データ記憶領域56Dは、当該楽曲データの内、楽曲の歌詞の文書データである歌詞データが記憶される記憶領域である。上述したように、ゲーム実行時には、当該楽曲の歌詞データは1フレーズ毎に分割され、RAM54に格納される。そして、楽曲の進行と共に、1フレーズ単位で順次、RAM54より読み出され、第1液晶ディスプレイ3に表示される(図5(B)、図7(B)、図18、図20(A)参照)。
【0071】
そして、判定基準データ記憶領域56Eは、当該楽曲データの内、リズムゲーム実行時に、プレイヤが入力した入力ボタン70の正誤判定及び操作タイミングの正誤判定の基準として読み出される判定基準データが記憶された記憶領域である。
この判定基準データは、操作タイミングを正誤判定する際に参照され、入力ボタン70の操作すべきタイミングを規定したタイミング基準データと、各操作タイミングにおいて表示されるタイミングマーカ45(第1タイミングマーカ45R〜第6タイミングマーカ45Pのいずれか)が規定された入力基準データと、当該入力基準データで規定されているタイミングマーカ45が操作タイミング報知部40上に表示されている期間を示す表示期間データで構成されている(図19参照)。
【0072】
ここで、判定基準データについて、図7(B)に示す場合における判定基準データを例として、図19を参照しつつ詳細に説明する。
図19に示すように、タイミング基準データは、当該楽曲の演奏開始からの経過時間により規定されており、当該楽曲を歌唱するアーティストの歌詞を構成する一文字の発音タイミングに合わせて規定されている。この点、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1においては、歌詞を構成する文字列の内、一部分の文字(図19においては、歌詞「ありがと」の4文字の内、「あ」、「り」、「と」の3文字)に対してタイミングを規定しているが、歌詞を構成する全ての文字(「あ」、「り」、「が」、「と」)に対してタイミングが規定されていても良い。
図19に示すように、表示期間データには、タイミングマーカ45が操作タイミング報知部40上に表示されている期間、即ち、マーカ発生部41におけるタイミングマーカ45の表示開始時期と、タイミングサークル43の到達に基づく表示終了時期(タイミングデータに規定される操作タイミングと同一時期)が規定されている。
従って、タイミングマーカ45は、上記表示期間データの表示開始時期の到来とともに、所定のマーカ発生部41に表示され、表示終了時期が到来するまでの間、マーカ移動ライン42に沿って移動表示される。そして、表示終了時期の到来と共に、タイミングサークル43に到達するとタイミングマーカ45の表示は終了する。
尚、図19に示すように、表示期間データには、第1表示期間データと、第2表示期間データの2種類の表示期間を示すデータがある。第1表示期間データは、難易度設定「LEVEL1」におけるタイミングマーカ45の表示期間を規定したデータであり、第2表示期間データは、難易度設定「LEVEL2」、「LEVEL3」において、表示期間を短くした場合のタイミングマーカ45の表示期間を規定したデータである。
上述したように、難易度設定「LEVEL2」、「LEVEL3」でリズムゲームを実行した場合には、1ステージの成績に応じて、各マーカ発生部41とタイミングサークル43との間におけるタイミングマーカ45の移動径路が短くなる場合がある。この場合には、移動径路が短くなることで、表示開始時期がより操作タイミングに近くなるので、第2表示期間データが示す表示期間は短く規定されている。
そして、リズムゲーム実行時においては、CPU51は、上記判定基準データと操作された入力ボタン70からの操作信号とに基づいて、入力結果(「PERFECT」、「GOOD」、「MISS」)、得点等を後述のように判定するが、この点については後に詳細に説明する。
【0073】
マーカ表示データ記憶領域56Fは、マーカ識別表示部23に識別マーカ23Aを表示する際に参照されるマーカ表示データが記憶される記憶領域である。
この点、マーカ表示データは上記判定基準データに基づいて規定されており、具体的には、タイミング基準データで規定されるタイミングで発音される歌詞の一文字と、入力基準データにより規定される当該タイミングにおいて操作すべきタイミングマーカ45が関連づけられて規定されている。
従って、リズムゲーム実行時には、前記歌詞データと同様に、マーカ表示データも1フレーズ毎に分割され、RAM54に格納される。そして、楽曲の進行と共に、1フレーズ単位で順次、RAM54より読み出され、第1液晶ディスプレイ3に表示される(図5(B)、図7(B)、図18、図20(A)参照)。
【0074】
ボタンパターンデータ記憶領域56Gは、リズムゲームを実行した場合に参照されるボタンパターンデータが記憶される記憶領域である。
このボタンパターンデータは、各入力ボタン70(第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70F)の発光色及び各マーカ発生部41(マーカ発生部41A〜マーカ発生部41F)の表示色、タイミングサークル43内の各扇形の表示色の配色パターンを規定したデータである。
【0075】
このボタンパターンデータについて、図21を参照しつつ詳細に説明する。図21は、女性アーティストが歌唱する楽曲(b)に係るボタンパターンデータの説明図である。この点、各楽曲データには、ボタンパターンデータとして、複数の配色パターンを示すボタンパターンが規定されており、リズムゲームを難易度設定「LEVEL3」で実行し、所定の条件を満たした場合にはボタンパターンを変更し、異なる態様によるリズムゲームの実行を可能としている。
図21に示すように、当該楽曲(b)に係るボタンパターンデータには、第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fのそれぞれに対して発光色が規定されたボタンパターンが「ボタンパターン(1)」、「ボタンパターン(2)」、「ボタンパターン(3)」・・・のように複数種類規定されている。図21に示すように、これらボタンパターンはそれぞれ異なる配色パターンを規定しているので、ボタンパターンの設定を変更することで、入力ボタン70の発光色や、マーカ発生部41、タイミングサークル43内の各扇形の表示色を異なる配色パターンで表示することができる。
また、リズムゲームを実行時において、入力基準データで規定された入力ボタン70の入力操作がされたか否かを判定する際には、当該ボタンパターンデータにおいて、どのボタンパターンが用いられているかが参照される。
【0076】
尚、各楽曲のボタンパターンデータには、各楽曲に共通する配色のボタンパターンが存在し(例えば、図21におけるボタンパターン(1))、当該共通する配色のボタンパターンを初期設定としてリズムゲームに使用する。これにより、プレイヤが初心者の場合に、異なる楽曲でリズムゲームを実行したとしても、ボタンパターンが異なることはないので、初心者が操作に戸惑うことを防止することができる。
【0077】
そして、照明装置発光パターンデータ記憶領域56Hは、当該楽曲データの内、照明装置7を発光させる為の照明装置発光パターンデータが記憶された記憶領域である。
第1実施形態に係るリズムゲーム装置1では、一対の照明装置7は、記憶された照明装置発光パターンデータに基づいて、ゲーム実行中に発光制御回路62によりそれぞれの発光態様(発光色、点灯・消灯)で発光制御される。
【0078】
また、期限データ記憶領域56Iは当該楽曲データの内、楽曲データの使用期限に関する期限データが記憶された記憶領域であり、期限データは、楽曲データの使用可能となった日(使用開始日)と、楽曲データが使用不能となる日(使用終了日)の2つの日付データで構成されている。この期限データは、タイマー58(図9参照)とともに各楽曲データの使用期限の管理に用いられ、使用期限の過ぎた楽曲データを用いたリズムゲームは遊技できないようにCPU51によって制御される。
【0079】
ここで、図9に戻り、リズムゲーム装置1の制御系について続けて説明する。
ゲーム通信手段57は、リズムゲーム装置1が送り出す信号を電話回線やLANケーブル等の通信形式に応じ、送信可能な形式の信号に変換し、サーバ80に対して送信するとともに、サーバ80から送信された信号を受信し、リズムゲーム装置1が読み取れる形式の信号に再度変換する装置である。そして、ゲーム通信手段57は、サーバ80のサーバ通信手段81とインターネット等の双方向通信可能なネットワーク網Nを介して接続されている(図11参照)。
【0080】
更に、CPU51には、タイマー58が接続されている。タイマー58の情報はCPU51に送信され、CPU51は、タイマー58の情報とHDD55の期限データ記憶領域56Iに記憶された期限データとから、記憶された楽曲データの使用期限の管理を行う。
【0081】
また、表示制御回路60は、I/O52を介して、CPU51と接続されており、CPU51の演算処理結果に応じて、第1液晶ディスプレイ3、第2液晶ディスプレイ4の表示内容を制御する部分である。ここで、表示制御回路60は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMなどで構成されている。
そして、プログラムROMには、第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。
また、画像ROMには、例えば、第1液晶ディスプレイ3で表示される曲選択画面15やメインゲーム画面21(図4乃至図8参照)等の画像を形成するためのドットデータが格納されている。
そして、画像制御CPUは、CPU51で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM内に予め記憶されたドットデータの中から第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4に表示する画像の決定を行う。また、VDPは、画像制御CPUで決定された表示内容に応じた画像を形成し、第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4に出力する。
【0082】
それによって、例えば、スタンバイ状態においては任意の楽曲のPV、宣伝広告、ランキング一覧等からなるデモ画面を表示し、また、コイン投入口9にコインが投入された後には第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15を表示させる。
そして、リズムゲーム装置1でリズムゲームを実行する際には、第1液晶ディスプレイ3に、楽曲データを構成する歌詞データ及びマーカ表示データを1フレーズ毎に表示する一方、第2液晶ディスプレイ4には、楽曲データを構成する映像データであるPVを表示させる。
【0083】
音制御回路61は、I/O52を介してCPU51に接続されるとともに、スピーカ8と接続されている。そして、ゲームが実行され、HDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成する演奏データ及び音声データは、音制御回路61により音信号に変換され、スピーカ8より出力される。
【0084】
そして、発光制御回路62は、I/O52を介して、CPU51に接続されるとともに、照明装置7や各入力ボタン70内部に配設されているフルカラーLED155(図9参照)と接続されている。従って、発光制御回路62は、CPU51においてHDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成する照明装置発光パターンデータに基づいて、照明装置7の発光態様を制御する。
また、リズムゲーム実行時において、発光制御回路62は、当該楽曲データを構成するボタンパターンデータに基づいて、各入力ボタン70のフルカラーLED155の発光色を制御し、更に、判定基準データに規定された操作タイミングの到来に基づいて、各入力ボタン70のフルカラーLED155の点滅点灯などの点灯態様に係る制御を行う。
【0085】
図9に戻り、CPU51には、操作部6が接続されている。操作部6に配設された各入力ボタン70内部に設けられたボタンスイッチ159は、ボタンカバー部材153が押下操作されたことを、スイッチ回路板151に流れる電気信号として送信する。CPU51は、各入力ボタン70の押下により各ボタンスイッチ159から出力されるスイッチ信号に基づき、各入力ボタン70に対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
この点、決定ボタン71においても、同様に決定ボタン71の押下操作に基づいて、スイッチ信号が出力され、当該スイッチ信号に基づいて、CPU51は対応する動作を実行すべき制御を行う。
【0086】
コインセンサ63は、リズムゲーム装置1におけるリズムゲーム実行の対価として用いられるコイン(例えば100円硬貨)を検出するセンサである。コインセンサ63は、コイン投入口9の内部に配設され、I/O52を介してCPU51に接続されている。従って、コインセンサ63は、コイン投入口9からのコインの投入に基づいて、コイン投入信号をCPU51に対して発信する。そして、CPU51は所定金額分(例えば200円)に該当するコイン投入信号を検知することにより、ゲームの実行を可能とする。
【0087】
また、カードセンサ64は、カード挿入口10にICカードが挿入されているか否かを検知するセンサであり、カードリーダ・ライタ65は、当該ICカードに配設されたICタグに対するデータの読出・書込を行う装置である。カードセンサ64、カードリーダ・ライタ65は、共にカード挿入口10の内部に配設され、I/O52を介して、CPU51に接続されている。そして、カードセンサ64によりICカードが検出された場合であって、所定の操作が行われた場合には、カードリーダ・ライタ65によって、以前に行われたリズムゲームのゲーム結果をICタグから読み出す(図12のS3)。また、リズムゲーム終了時にはICタグに対して新たなゲーム結果(獲得した得点や入力結果の総合成績)の書き込みを行う(図12のS10)。
【0088】
また、スポットライト制御回路66は、I/O52を介して、CPU51に接続されるとともに、スポットライト11と接続されている。そして、スポットライト制御回路66は、CPU51の命令に基づいて、スポットライト11の発光態様を制御し、特に、上述した発光制御回路62等により照明装置7の発光態様が制御されている際に、スポットライト11を回動させながら発光させることにより、照明装置7における照明演出を派手なものにする。従って、HDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データを構成する照明装置発光パターンデータには、照明装置7における照明演出を派手なものにするための、スポットライト11の発光態様を制御するための内容が付加されている。
【0089】
更に、CPU51には、1/10秒単位で計時可能な制御タイマー59が接続されている。この制御タイマー59は、後述する各種制御プログラムを実行する際に使用される計時装置である。第1実施形態においては、特に、リズムゲームの実行開始と共に計時を開始し、リズムゲームにおける操作タイミングの正誤判定の際に参照される。
【0090】
次に、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1のメイン制御プログラムについて、図面を参照しつつ、詳細に説明する。図12は、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1のメイン制御プログラムのフローチャートである。
尚、以下に図12乃至図17にフローチャートで示される各プログラムはリズムゲーム装置1が備えているROM53やRAM54に記憶されており、CPU51により実行される。
【0091】
図12に示すように、先ず、S1において、CPU51は、カードセンサ64からの検出信号に基づいて、カード挿入口10にICカードが挿入されているか否かを判定する。
そして、ICカードが挿入されていると判定した場合(S1:YES)には、S2において、プレイヤからのデータ内容の確認要求を受けたか否かが判定される。一方、ICカードが挿入されていないと判定した場合(S1:NO)には、S4へと移行する。
【0092】
ここで、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1では、コインの投入前であって、ICカードがカード挿入口10に挿入された状態において、所定の操作(例えば、第4入力ボタン70Dと決定ボタン71の同時入力)を行うと、第1液晶ディスプレイ3に、ICカードに記録されたゲーム結果の一覧が表示される。これにより、プレイヤは、自己のゲーム結果の履歴を確認することが可能となる。
従って、S2の判定においては、操作部6からの操作信号に基づいて、所定の操作がされたか否かが判定される。所定の操作がなされたと判定された場合(S2:YES)には、カードリーダ・ライタ65によってICカードに内蔵されたICタグのデータを読み出し、その読み出したデータに基づいて第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果の一覧を表示させる(S3)。
【0093】
また、S4では、スタート受付処理が行われる。具体的にスタート受付処理では、コイン投入口9に対してコイン(100円硬貨等)が所定金額分(第1実施形態では200円分)投入されたか否かを判定する。所定金額分のコインが投入されるまでの間は、デモプレイのゲーム画面、任意の楽曲のPV、宣伝広告、ランキングデータの一覧等からなるデモ画面などをディスプレイに表示するスタンバイ状態で待機する。
尚、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1では、コイン投入口9にコインが投入されると、コインセンサ63によって検出され、コイン検出信号がCPU51に出力される。これにより、CPU51はプレイヤによるコインの投入を判断することができる。
そして、所定金額分のコインが投入され、スタート受付処理(S4)終了すると、難易度選択処理(S5)に移行する。
【0094】
難易度選択処理(S5)では、今回実行するリズムゲームの難易度を選択設定する処理が行われる。即ち、第1液晶ディスプレイ3に、難易度選択画面12を表示し、上述した難易度設定「LEVEL1」〜「LEVEL3」の難易度設定から、プレイヤが任意の設定を選択する処理が行われる。これにより、プレイヤは、3段階の難易度から任意の難易度を選択することができる。即ち、ゲームの選択の幅が広がり、多様なリズムゲームを遊技することができるので、プレイヤがゲームに飽きることがなくなる。
尚、難易度選択処理については、後に図面を参照しつつ詳細に説明することとし、ここでの詳細な説明は省略する。
【0095】
続いて、S6においては、今回のリズムゲームに使用する楽曲を選択する楽曲選択処理が行われる。楽曲選択処理では、後述のようにHDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データの種類に基づいて、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15(図4(B)参照)を表示させ、今回のゲームで使用する楽曲を設定する。楽曲選択処理(S6)については、後に図面を参照して詳細に説明する。
【0096】
そして、楽曲選択処理(S6)により、今回のリズムゲームで使用される楽曲が決定されると、S7において、CPU51は、リズムゲーム実行処理を行う。リズムゲーム実行処理(S7)においては、楽曲選択処理(S6)で選択された楽曲に基づき、楽曲を演奏するとともに各入力ボタン70の入力結果に基づいて得点等が加算され、所定の終了条件を満たすまで、継続してリズムゲームが実行される。
所定の終了条件を満たし、リズムゲームを終了すると、リズムゲーム実行処理(S7)を終了し、S8に移行する。
尚、リズムゲーム実行処理(S7)については、後に図面を参照しつつ詳細に説明するので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0097】
S8においては、リズムゲーム実行処理(S7)で実行されたゲーム結果に基づいて、第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果画面30(図8参照)を表示するゲーム結果表示処理が行われる。ゲーム結果表示処理(S8)を終了した後、S9に移行する。
【0098】
S9においては、CPU51は、カードセンサ64からの検出信号に基づいて、カード挿入口10にICカードが挿入されているか否かを判定する。そして、ICカードが挿入されていると判定した場合(S9:YES)には、RAM54に記憶されている今回のリズムゲームにおける成績(入力結果毎の総回数、獲得した得点(スコア))が、カードリーダ・ライタ65によって、それぞれICカードに内蔵されたICタグに書き込まれる(S10)。ICタグに成績に係るデータを書き込んだ後、メイン制御プログラムを終了する。
尚、ここで書き込まれたデータは、次回のゲーム時のデータ内容表示処理(S3)によって参照することが可能となる。
一方、ICカードが投入されていないと判定した場合(S9:NO)には、当該メイン制御プログラムを終了する。
【0099】
ここで、メイン制御プログラムを構成する各処理について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、難易度選択処理(S5)について、図13を参照して説明する。図13は、難易度選択処理プログラムのフローチャートである。
難易度選択処理(S5)に移行すると、先ず、CPU51は、難易度選択画面12(図4(A)参照)を第1液晶ディスプレイ3に表示する(S21)。従って、第1液晶ディスプレイ3には、リズムゲームの難易度を示す難易度表示部13と、プレイヤが選択している設定条件を示す難易度選択カーソル14が表示される。
【0100】
そして、S22では、CPU51は、入力ボタン70が入力されたか否かについての判定が行われる。ここで、CPU51は、操作部6から送信される入力ボタン70の操作信号に基づいて、入力ボタン70の入力の有無を判断する。入力ボタン70が入力された場合には(S22:YES)、入力ボタン70の操作に基づいて、難易度選択カーソル14を移動させ(S23)、S22に戻る。一方、入力ボタン70が入力されなかった場合には(S22:NO)、S24に移行する。
【0101】
S24においては、CPU51は、決定ボタン71が入力されたか否かを判断する。ここで、決定ボタン71が入力された場合には(S24:YES)、現在難易度選択カーソル14が位置する難易度表示部13に対応する難易度設定に基づき、今回のリズムゲームの難易度設定が決定される。そして、決定された難易度設定は、難易度設定データとして、RAM54に格納される(S25)。難易度設定データをRAM54に格納した後、難易度選択処理(S5)を終了する。一方、決定ボタン71についても押下されていないと判定された場合(S24:NO)には、再度S22の判定処理へと戻る。
【0102】
次に、メイン制御プログラム中の楽曲選択処理(S6)において実行される楽曲選択処理プログラムについて、図面を参照しつつ説明する。図14は、第1実施形態に係る楽曲選択処理プログラムのフローチャートである。
【0103】
楽曲選択処理(S6)に移行すると、先ず、CPU51は、HDD55の楽曲データ記憶領域56から、記憶された楽曲データに係る楽曲の曲名及びアーティスト名(第1実施形態では最大で8種類)をそれぞれ取得する(S31)。
【0104】
そして、S31で取得された楽曲の曲名及びアーティスト名に基づいて、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15(図4(B)参照)を表示させる(S32)。
曲選択画面15では、遊技可能曲名表示部16に取得された楽曲名を一覧にして表示し、更に選択曲名表示部18及び選択アーティスト名表示部19には、曲選択カーソル17によって選択されている楽曲の曲名とアーティスト名がそれぞれ表示される。
【0105】
続いて、S33においては、CPU51は、入力ボタン70の入力の有無を判断する。ここで、入力ボタン70の入力の有無は、操作部6から送信された操作信号に基づいて判定される。入力ボタン70が押下されたと判定された場合(S33:YES)には、入力ボタン70の操作に基づいて、第1液晶ディスプレイ3に表示された曲選択カーソル17を、その押下された方向へ移動させる(S34)。
更に、S35では、選択曲名表示部18及び選択アーティスト名表示部19の表示を、S34で移動された曲選択カーソル17により、新たに選択された楽曲に対応する曲名とアーティスト名にそれぞれ変更する。その後、S33の判定処理へと戻る。
【0106】
一方、入力ボタン70が押下されていないと判定された場合(S33:NO)には、決定ボタン71が押下されたか否かが判定される(S36)。そして、決定ボタン71が押下されたと判定された場合(S36:YES)には、現在曲選択カーソル17が位置する楽曲が今回のゲームを行う楽曲として設定され、楽曲の選択結果がRAM54に格納される(S37)。今回のゲームで使用する楽曲を選択決定することにより、楽曲選択処理(S6)を終了し、メイン制御プログラムに戻る。
一方、決定ボタン71についても押下されていないと判定された場合(S36:NO)には、再度S33の判定処理へと戻る。
【0107】
次に、メイン制御プログラムにおけるリズムゲーム実行処理(S7)で実行されるリズムゲーム実行処理プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図15、図16は、第1実施形態に係るリズムゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。
【0108】
難易度選択処理(S5)、楽曲選択処理(S6)により、リズムゲームに対する難易度と使用する楽曲が決定されると、リズムゲーム実行処理(S7)に移行し、選択された楽曲を用いたリズムゲームが実行される。
リズムゲーム実行処理(S7)に移行すると、先ず、S41において、CPU51は、当該リズムゲームの初期設定を実行すると共に、RAM54より、楽曲選択処理(S6)によって選択された楽曲を示すデータを読み出し、当該データに基づいて、HDD55の楽曲データ記憶領域56の各記憶領域(図10参照)に記憶された楽曲データの内、楽曲選択処理(S6)の選択結果に対応する楽曲データを読み出す。
この時、歌詞データ記憶領域56Dに格納された歌詞データ及びマーカ表示データ記憶領域56Fに格納されたマーカ表示データは、フレーズごとに分割してRAM54に一時的に記憶される。そして、RAM54に格納されている難易度設定データ読み出し、難易度設定データが示す難易度設定(「LEVEL1」、「LEVEL2」、「LEVEL3」の何れか)に基づいて、今回のリズムゲームにおける難易度を設定する。
尚、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1では、いずれの難易度設定の場合であっても、楽曲の第1ステージは「LEVEL1」の状態で開始されるものとする。即ち、第1表示期間データに係る表示期間でタイミングマーカ45が表示され、ボタンパターンも、各楽曲に共通するボタンパターン(例えば、図21におけるボタンパターン(1))で開始される。
【0109】
次に、S42において、CPU51は、第1液晶ディスプレイ3にメインゲーム画面21(図5(B)、図7(B)参照)を表示させる。尚、この時点においては、メインゲーム画面21に歌詞表示部22及びマーカ識別表示部23に、歌詞及び識別マーカ23Aは表示されておらず、得点表示部27の得点やスコアの表示も「0」となっている。更に、メインゲーム画面21に操作タイミング報知部40の表示は行われるものの、タイミングマーカ45は未だ表示されていない状態である。
【0110】
続いて、S43では、CPU51は、映像データ記憶領域56Aに記憶された映像データを読み出し、第2液晶ディスプレイ4におけるPV映像20の表示を開始する(図5(A)、図7(A)参照)。また、演奏データ記憶領域56Bに記憶された演奏データ、音声データ記憶領域56Cに記憶された音声データに基づき、スピーカ8を介して、伴奏の音楽の出力、音声の出力をそれぞれ行う。それにより、楽曲が演奏され、且つそれに合わせてPV映像20が再生されることとなる。
【0111】
この時、操作タイミング報知部40には、判定基準データの入力基準データ及び表示期間データに基づいて、タイミングマーカ45の表示が開始される。即ち、表示期間データに規定される表示開始時期が到来すると、入力基準データに規定されているタイミングマーカ45の種類(第1タイミングマーカ45R〜第6タイミングマーカ45Pの何れか)、即ち、タイミングマーカ45の表示色と同一色で表示されているマーカ発生部41において、当該タイミングマーカ45の表示が開始される。この時、タイミングマーカ45には、当該タイミングマーカ45に関連付けられている歌詞の1文字が文字表示部46に表示される。
そして、マーカ発生部41で表示されたタイミングマーカ45は、マーカ移動ライン42に沿って、タイミングサークル43方向に移動表示され、操作タイミング(当該文字表示部46に表示された歌詞の一文字の発音されるタイミング)の到来とともに、タイミングサークル43に到達する。操作タイミングの到来と共に、タイミングサークル43に到達すると、当該タイミングマーカ45は操作タイミング報知部40上から消去され、上述したように、当該タイミングマーカ45に対応するタイミングサークル43内の扇形部分は、操作タイミングの到来に基づいて点滅表示される。
【0112】
次に、S44において、CPU51は、RAM54に格納されている歌詞データ、マーカ表示データのそれぞれ1フレーズ分を取得し、楽曲の演奏するテンポに合わせて、メインゲーム画面21の歌詞表示部22には、対応する1フレーズ分の歌詞データを表示し、対応する1フレーズ分の識別マーカ23Aをマーカ識別表示部23に表示する。こうして、第1液晶ディスプレイ3は楽曲の演奏及び第2液晶ディスプレイ4のPV映像20の表示と並行して、メインゲーム画面21の表示が行われる(図5(B)、図6、図7参照)。
【0113】
その後、CPU51は、取得した1フレーズ分のマーカ表示データを構成する識別マーカ23Aの数、即ち、歌詞データの1フレーズが歌唱される期間内に存在するタイミングマーカ45の数yを算出し(S45)、RAM54に格納された任意の変数xに0を代入する(S46)。
ここで、任意の変数xは、1フレーズ分の楽曲が再生される期間内において、タイミングマーカ45に対する操作部6での入力判定に用いられる変数であり、一のタイミングマーカ45に対する入力判定が終了する毎に1ずつ加算される(S53)。従って、以下のS47〜S54において繰り返し行われる各入力判定処理においては、x=t(0≦t≦y−1)のとき、1フレーズの先頭からt+1番目に位置するタイミングマーカ45の入力判定が行われることとなる。
【0114】
そして、S47では、CPU51は、入力ボタン70からの操作信号に基づいて、入力ボタン70の入力操作がなされたか否かを判定する。入力ボタン70の入力があったと判定された場合(S47:YES)には、制御タイマー59により、当該入力ボタン70の操作タイミングを示す入力時期データをRAM54に格納する。その後、押下された入力ボタン70の種類(第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fの何れか)と、入力時期データを判定対象とし、判定基準データ記憶領域56Eに記憶された判定基準データと現在のボタンパターンに基づいて、入力ボタン70の入力に対する入力判定処理を行う(S48)。
【0115】
入力判定処理(S48)においては、メインゲーム画面21の操作タイミング報知部40(図5(B)、図6、図7参照)に表示されたタイミングマーカ45により指示された入力ボタン70が入力された場合に正しい入力であると認識される。そして、タイミングマーカ45で指示された入力ボタン70以外の入力ボタン70が入力されたと判定された場合にはミス回数を1加算する。
【0116】
ここで、リズムゲーム実行処理(S7)の入力判定処理(S48)で実行される入力判定処理プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図17は、入力判定処理プログラムのフローチャートである。
リズムゲーム実行処理(S7)において、入力ボタン70の入力がなされ(S47:YES)、入力判定処理(S48)に移行すると、CPU51は、先ず、入力された入力ボタン70の発光色を判定する入力ボタン判定処理(S61)を実行する。
入力ボタン判定処理(S61)においては、CPU51は、先ず、プレイヤが操作した入力ボタン70のボタンスイッチ159から送信されるスイッチ信号に基づいて、第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fの内、いずれの入力ボタン70が操作されたかを検出する。
そして、入力された入力ボタン70を特定すると、CPU51は、ボタンパターンデータ(図21参照)に基づいて、現在使用されているボタンパターンを特定し、当該ボタンパターンから入力された入力ボタン70が、「赤」、「黄」、「青」、「緑」、「橙」、「紫」の6色の内、いずれの色で発光しているのかを検知する。
【0117】
入力ボタン判定処理(S61)により、操作された入力ボタン70の発光色を特定した後、CPU51は、S62において、入力された入力ボタン70の発光色が、判定基準データを構成する入力基準データに規定されているタイミングマーカ45の表示色と一致するか否かを判断する。これにより、正しい入力ボタンが入力されたか否かについての判断を行うことができる。即ち、CPU51は、操作された入力ボタン70の発光色と、判定基準データに規定されているタイミングマーカ45の表示色が同一色の場合には正しい入力ボタン70が操作されたと判断し、異なる色である場合には、誤った入力ボタン70が入力操作されたと判断する。
判定基準データに基づく正しい入力ボタン70が入力された場合には(S62:YES)、S63に移行する。一方、誤った入力ボタン70が入力された場合には(S62:NO)、S64に移行し、RAM54に格納されているミス回数を読み出し、「1」を加算した後、再度格納する。ミス回数に1を加算した後(S64)、入力判定処理(S48)を終了し、リズムゲーム実行処理(S7)に復帰する。
【0118】
そして、S63では、CPU51は、判定基準データのタイミング基準データに基づいて、入力ボタン70の操作タイミングが正しいか否かの判断を行う。具体的には、CPU51は、RAM54に格納されている入力時期データと、タイミング基準データに規定される操作タイミングとを読み出し、入力時期データと操作タイミングが一致しているか否かに基づいて、判断を行う。
入力ボタン70の入力操作が正しいタイミングで行われている場合には(S63:YES)、「入力結果:PERFECT」を入力判定結果として、RAM54に格納するとともに、当該入力結果の総回数に「1」を加算する(S66)。入力結果をRAM54に格納した後、入力判定処理(S48)を終了し、リズムゲーム実行処理(S7)に復帰する。一方、入力時期データと操作タイミングが一致せず、入力ボタン70の入力操作が正しいタイミングで実行されていないと判定された場合には(S63:NO)、「入力結果:GOOD」を入力判定結果としてRAM54に格納するとともに、当該入力結果の総回数に「1」を加算する(S65)。入力結果をRAM54に格納した後、入力判定処理(S48)を終了し、リズムゲーム実行処理(S7)に復帰する。
このように、入力ボタン70の入力に対する入力判定処理(S48)を行った後、S51へと移行する。
【0119】
ここで、再び図15に戻り、リズムゲーム実行処理プログラムについて説明する。S47において、入力ボタン70の入力がなかったと判定された場合(S47:NO)には、所定時間経過したか否かを制御タイマー59の情報に基づいて判定する(S49)。
ここで、所定時間とは、判定基準データ記憶領域56Eに記憶されている判定基準データを構成するタイミング基準データに基づいて決定される時間であり、或る操作タイミングに対する所定時間は、その直前の操作タイミングから当該或る操作タイミングまでの時間となる。
例えば、図19の場合において、歌詞の1フレーズである「ありがとう」の「り」に係る所定時間は、その直前の操作タイミングである「あ」に係る操作タイミング(185.0(s))から、当該「り」に係る操作タイミング(186.5(s))までの時間(即ち、1.5(s))となる。そして、所定時間経過していない(当該歌詞のタイミング基準データで規定される時間に至っていない)と判定した場合(S49:NO)には、S47の判定処理へと戻る。
一方、所定時間経過していると判定した場合(S49:YES)には、当該歌詞のタイミング基準データで規定される時間を経過し、その間、プレイヤによる入力ボタン70の入力が行われなかったこととなるので、操作タイミングを逸したものとして、RAM54に格納された今回のゲームにおけるミス回数に1を加算する(S50)。
【0120】
そして、S51では、入力判定処理(S48)の判定結果に基づいて、スコア算出処理が行われる。スコア算出処理(S51)では、RAM54に格納されている今回のゲームにおけるプレイヤの得点(スコア)の加算が行われる。
即ち、入力判定処理(S48)による判定の結果、正しい入力ボタン70が操作されたが、操作タイミングと一致していない場合には、正しい入力ボタン70を入力したことに基づく得点のみが加算され、正しい入力ボタン70が操作タイミングに一致するタイミングで入力された場合には、正しい入力ボタン70の入力に基づく得点とともに、正しいタイミングでの入力に基づく得点が加算される。
【0121】
また、S52では、RAM54に格納された変数xを読み出して「+1」を加算し、再度格納する。続いて、S53では変数xの値がy−1に到達したか否か、即ち1フレーズの歌詞が再生される期間内のタイミングマーカ45全てに対する入力判定が終了したか否かが判定される。
変数xの値がy−1に到達していないと判定された場合(S53:NO)には、再度S47へと戻り、1フレーズを構成するタイミングマーカ45の内、次の順序に位置するタイミングマーカ45の入力判定が行われる。一方、変数xの値がy−1に到達したと判定された場合(S53:YES)には、1フレーズの歌詞が再生される期間内に存在するタイミングマーカ45全ての入力が完了したこととなるので、S54に移行する。
【0122】
そして、図16に示すように、S54においては、CPU51は、楽曲を構成する複数の曲番(通常、1曲は1〜3番で構成される)の内、いずれかの曲番にあたるステージのフレーズの入力判定が終了したか否かを判定する。そして、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了していないと判定された場合(S54:NO)には、S44へと戻り、次のフレーズの歌詞データ及びマーカ表示データをRAM54から取得する。これにより、次のフレーズの歌詞に対応する文字列が歌詞表示部22に表示され、次のフレーズに対応する識別マーカ23Aがマーカ識別表示部23に表示される。
一方、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了したと判定された場合(S54:YES)には、続けて全ステージ(楽曲の全曲)のフレーズの入力判定が終了したか否かが判定される(S55)。
【0123】
そして、全ステージが終了したと判定された場合(S55:YES)には、リズムゲーム実行処理(S7)を終了し、メイン制御プログラムに戻る。一方、全ステージが終了していないと判定された場合(S55:NO)には、入力判定処理(S48)やS50で加算された現在までのプレイヤのミス回数が所定回数未満であるか否かが判定される(S56)。RAM54に格納されているプレイヤのミス回数が所定回数未満であると判定された場合(S56:YES)には、S57へと移行する。一方、プレイヤのタイプミス回数が所定回数以上であると判定された場合(S56:NO)には、当該リズムゲーム実行処理(S7)を終了し、メイン制御プログラムに戻る。
このように、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1では、再生される楽曲の曲番の数に合わせて複数のステージから構成されており、一のステージが終了した時点で次の曲番に係るステージを継続して行うためには遊技開始時からのミス回数が所定回数未満であることが条件となる(例えば、1番に該当する部分を遊技した後に2番を継続して行うのにはミス回数20回未満、2番に該当する部分を遊技した後に3番を継続して行うのには35回未満)。
【0124】
そして、S57では、CPU51は、RAM54より難易度設定データを読み出し、難易度設定「LEVEL1」であるか否かについての判断を行う。難易度設定「LEVEL1」の場合には(S57:YES)、そのままS44へと戻り、次の曲番の最初のフレーズに該当する歌詞データ及びマーカ表示データをRAM54から取得し、歌詞に対応する文字列を歌詞表示部22に表示すると共に、歌詞に対応する識別マーカ23Aをマーカ識別表示部23に表示する。そして、同様に入力判定処理を行う。
一方、難易度設定「LEVEL2」又は「LEVEL3」の場合には(S57:NO)、S58に移行し、表示期間変更処理をおこなう。
【0125】
表示期間変更処理(S58)では、リズムゲームを実行する際に、操作タイミング報知部40で表示されるタイミングマーカ45の表示期間を変更する処理である。即ち、1ステージにおける入力判定結果が好成績の場合(例えば、1ステージ中における「Perfect」の割合が50%以上)には、難易度設定「LEVEL1」の状態(例えば、図5(B)、図7(B)参照)よりも、図18に示すように、各マーカ発生部41をタイミングサークル43側に表示させ、各マーカ移動ライン42を短くするように表示態様が変更される。尚、上記1ステージの入力判定結果が振るわなかった場合(例えば、1ステージ中における「Perfect」の割合が50%未満)には、上記難易度設定「LEVEL1」の状態で、操作タイミング報知部40の表示がなされる。
この時、操作タイミング報知部40の表示態様の変更に伴って、タイミングマーカ45の表示に用いる表示期間データの変更も行われる。即ち、1ステージにおける入力判定結果に基づいて、好成績の場合にはタイミングマーカ45の表示期間がより短い第2表示期間データが設定され、当該1ステージの成績が振るわなかった場合には、第1表示期間データが設定される。表示期間変更処理(S58)により、操作タイミング報知部40の表示態様と、表示期間データを変更すると、S59に移行する。
上記表示期間変更処理(S58)を実行することにより、難易度設定「LEVEL2」若しくは「LEVEL3」でリズムゲームを実行した場合において、1ステージにおける入力結果が好成績であれば、次のステージでは、タイミングマーカ45が表示される期間が短い、より高度なリズムゲームを行うことができる。この結果、リズムゲーム装置1でのリズムゲームに慣れたプレイヤであっても、新鮮味を持って遊技することができる。
【0126】
そして、S59においては、CPU51は、現在実行されているリズムゲームが難易度設定「LEVEL3」であるか否かについての判断を行う。この時、CPU51は、RAM54に格納されている難易度設定データを読み出し、難易度設定が「LEVEL3」であるか否かを判断する。難易度設定「LEVEL2」の場合には(S59:NO)、そのままS44へと戻る。一方、難易度設定「LEVEL3」である場合には(S59:YES)、S60に移行し、ボタン位置変更処理をおこなう。
【0127】
ボタン位置変更処理(S60)では、各入力ボタン70(第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70F)の発光色及び各マーカ発生部41(マーカ発生部41A〜マーカ発生部41F)の表示色、タイミングサークル43内の各扇形の表示色の配色パターンを変更する処理が行われる。
上述したように、ボタンパターンデータ記憶領域56Gには、複数パターンのボタンパターンが規定されているので、これら複数パターンの内からランダムにボタンパターンを選択する。これにより、各入力ボタン70の発光色及び各マーカ発生部41の表示色、タイミングサークル43内の各扇形の表示色の配色パターンが変更される(図20(A)、図20(B)参照)。例えば、「ボタンパターン(2)」に変更された場合には、第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fの順に、夫々「緑」、「紫」、「橙」、「黄」、「青」、「赤」の発光色でフルカラーLED155を発光させる。
ボタン位置変更処理(S60)によるボタンパターンの変更後は、そのままS44へと戻り、次の曲番の最初のフレーズに該当する歌詞データ及びマーカ表示データをRAM54から取得し、歌詞に対応する文字列を歌詞表示部22に表示すると共に、歌詞に対応する識別マーカ23Aをマーカ識別表示部23に表示する。そして、同様に入力判定処理を行う。
【0128】
このように、ボタン位置変更処理(S60)により、或るタイミングマーカ45で指示される入力ボタン70の位置が変更される結果となるので、当該リズムゲーム装置1でのリズムゲームにある程度慣れを感じているプレイヤであっても、更に新たな感覚でリズムゲームを行うことができる。また、この場合には、ステージ終了によりボタンパターンの変更がなされるので、プレイヤは当該ボタンパターンの変更に柔軟に対応することが要求される。従って、より難易度の高いリズムゲームを提供することができる。
【0129】
ここで、リズムゲーム実行処理(S7)の実行開始と共に開始され、第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fに夫々配設されているフルカラーLED155の発光制御を行うLED発光制御プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図22は、LED発光制御プログラムのフローチャートである。
CPU51において、リズムゲーム実行処理(S7)が開始されると、発光制御回路62は、LED発光制御プログラムを実行する。
【0130】
先ず、リズムゲーム実行処理(S7)が開始されると、CPU51は、ボタンパターンデータ記憶領域56Gから初期設定である「ボタンパターン(1)」を読み出し、当該「ボタンパターン(1)」を発光制御回路62に送信する。
従って、S71においては、発光制御回路62は、当該「ボタンパターン(1)」に基づく配色で各入力ボタン70のフルカラーLED155を発光させる。即ち、この時には、第1入力ボタン70Aは「赤」、第2入力ボタン70Bは「橙」、第3入力ボタン70Cは「黄」、第4入力ボタン70Dは「青」、第5入力ボタン70Eは「緑」、第6入力ボタン70Fは「紫」に夫々フルカラーLED155を発光させる。
【0131】
続いて、S72においては、リズムゲーム実行処理(S7)中のS49の処理に対応して所定時間経過したか否かの判断が行われる。即ち、タイミング基準データに規定されている操作タイミングを経過したか否かについての判断が行われる。
ここで、CPU51は、リズムゲーム実行処理(S7)のS49において、所定時間を経過したと判断した場合には(S49:YES)、リズムゲーム実行処理プログラムを続行すると共に、発光制御回路62に対して、「所定時間を経過した旨」を示す信号を送信する。
従って、上記S72において、発光制御回路62は、当該信号を受信したか否かに基づいて、所定時間を経過したか否かについての判断を行う。所定時間を経過し、操作タイミングとなっている場合には(S72:YES)、入力基準データに対応する入力ボタン70に配設されているフルカラーLED155を点滅発光する(S73)。該当する入力ボタン70のフルカラーLED155を点滅発光させた後、S74に移行する。
一方、所定時間を経過しておらず、操作タイミングに至っていない場合には(S72:NO)、そのままS72に戻り、各入力ボタン70に配設されているフルカラーLED155を、操作タイミングが到来するまで、夫々現在のボタンパターンに基づく発光色で継続して発光させる。
これにより、操作タイミングが到来すると、操作タイミングにおいて操作すべき入力ボタン70のフルカラーLED155が点滅点灯することで、操作すべき入力ボタン70と、その操作タイミングを報知することができる。この結果、手元を見ることが多い初心者のプレイヤに、正しい入力ボタンとその操作タイミングを報知することができるので、初心者であるプレイヤの技量を向上させることができる。
【0132】
そして、S74では、発光制御回路62は、ボタンパターンが変更されたか否かについての判断をおこなう。ここで、CPU51は、ボタン位置変更処理(S60)を実行し、ボタンパターンを変更した場合には、発光制御回路62に対して、変更後のボタンパターンを示すボタンパターン変更信号を送信する。従って、発光制御回路62は、このボタンパターン変更信号を受信したか否かに基づいて、S74における判断を行う。
ボタンパターンが変更された場合には(S74:YES)、ボタンパターン変更信号が示す変更後のボタンパターンに基づいて、各入力ボタン70に配設されているフルカラーLED155の発光色を変更する(S75)。これにより、図20(B)に示すように、各入力ボタン70の発光色が変更される。
リズムゲーム実行処理(S7)におけるボタン位置変更処理(S60)の結果に基づいて、フルカラーLED155の発光色を変更した後、S76に移行する。
一方、ボタンパターンが変更されていない場合には(S74:NO)、そのままS72に戻る。ここで、ボタンパターンが変更されていない場合とは、難易度設定「LEVEL1」、「LEVEL2」でリズムゲームを実行している場合、又は、難易度設定「LEVEL3」でリズムゲームを実行し、1ステージの総合成績が所定の基準(例えば、1ステージ中における「Perfect」の割合が50%以上)を満たさなかった場合である。
【0133】
そして、S76においては、リズムゲームの1ゲーム(即ち、1曲分の楽曲)が終了したか否かについての判断が行われる。即ち、発光制御回路62は、CPU51においてリズムゲーム実行処理(S7)を終了し、ゲーム結果表示処理(S8)に移行したか否かに基づいて、S76に係る判断を行う。リズムゲーム実行処理(S7)を終了した場合には(S76:YES)、LED発光制御プログラムに実行を終了する。一方、未だリズムゲーム実行処理(S7)が継続して実行されている場合には(S76:NO)、再びS72に戻る。
【0134】
このように、リズムゲーム実行処理(S7)を実行している場合に、発光制御回路62においてLED発光制御プログラムを実行することにより、所定に操作タイミングが到来した場合においては、当該操作タイミングにおいて操作すべき入力ボタン70のフルカラーLED155が点滅点灯するので、プレイヤに操作すべき入力ボタン70と、その操作タイミングを入力ボタン70からも報知することができる。更に、ボタン位置変更処理(S60)でボタンパターンが変更されると、変更後のボタンパターンに基づいてフルカラーLED155の発光色が変更されるので、ボタンパターンが変更されたことを各入力ボタン70の発光色からも認識することができる。
【0135】
(第2実施形態)
次に、上述した第1実施形態とは異なる実施形態を第2実施形態とし、図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下の説明において、上記第1実施形態と同一の構成を示す場合には、同一の符号を用いて説明する。
ここで、第2実施形態に係るリズムゲーム装置1は、操作部6の構成を除き、その基本的構成、実行される各プログラムの内容が同一であるので、これらの事項についての詳細な説明は省略する。従って、上述した第1実施形態との相違点である第2実施形態に係るリズムゲーム装置1の操作部6について詳細に説明する。
【0136】
ここで、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1の操作部6には、決定ボタン71と共に、入力ボタン70(第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70F)が配設されていたが(図1、図3参照)、第2実施形態に係るリズムゲーム装置1の操作部6には、入力ボタン70に変わって、操作ボタン90が操作部6の中央部分に配設されている(図23参照)。
操作ボタン90は、タイミングサークル43に対応するように、左上段の第1操作ボタン90A、右上段の第2操作ボタン90B、左中段の第3操作ボタン90C、右中段の第4操作ボタン90D、左下段の第5操作ボタン90E、右下段の第6操作ボタン90Fの6つのボタンで構成されている。
これら第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fは、夫々円を6等分した扇形状のボタンとして形成されており、図23に示すように、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fを配設することで、略円柱状の操作ボタン90を構成している。
【0137】
そして、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fの内部構造は、第1実施形態における入力ボタン70の内部構造と同一であり、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fの内部にも、フルカラーLED155が配設されている。即ち、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fも夫々、「赤」、「黄」、「青」、「緑」、「橙」、「紫」の6色の内、1色で発光可能である。
尚、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fの内部構造については、第1実施形態で図2に基づいて既に説明しており、入力ボタン70と、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fの相違点は、ボタンカバー部材153の形状がドーム形状と、扇形柱状と異なるのみであるので、再度の説明は省略する。
【0138】
上述したように、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fには、夫々フルカラーLED155が配設されているので、リズムゲーム実行時には、第1実施形態と同様に、LED発光制御プログラムを実行することにより、その発光態様を制御することができる。
即ち、所定の操作タイミングが到来した際には、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fの内、操作タイミングが到来しているボタンのフルカラーLED155を点滅点灯させることができる。更に、ボタン位置変更処理(S60)により、ボタンパターンが変更された場合には、変更されたボタンパターンに基づいて、夫々フルカラーLED155の発光色が変更される。
【0139】
具体的には、図23(A)に示すように、リズムゲームを開始した時点では、LED発光制御処理プログラムにおけるS71により、初期設定である「ボタンパターン(1)」に基づいて、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fの順に、夫々「赤」、「橙」、「黄」、「青」、「緑」、「紫」の発光色でフルカラーLED155を発光させる。
そして、上述した第1実施形態と同様に、ボタン位置変更処理(S60)でボタンパターンが変更された場合には、LED発光制御処理プログラムにおけるS75により、上記変更されたボタンパターンに基づく発光色で、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fの夫々に配設されているフルカラーLED155を発光させる。
例えば、ボタン位置変更処理(S60)において、「ボタンパターン(2)」に変更された場合には、上記S75の処理を行うことで、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fを順に、夫々「緑」、「紫」、「橙」、「黄」、「青」、「赤」の発光色でフルカラーLED155を発光させる(図24(B)参照)。
【0140】
このように、第2実施形態に係るリズムゲーム装置1においては、上述した第1実施形態とは入力ボタン70と操作ボタン90という相違点はあるものの、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1と同様の効果を生じさせることができる。
これに加え、第2実施形態に係るリズムゲーム装置1においては、メインゲーム画面21に表示されるタイミングサークル43の構成と、プレイヤが実際に操作する操作ボタン90の構成を統一しているので、プレイヤが操作すべき部分を容易に把握することができる。
更に、第1実施形態と同様に、LED発光制御処理プログラムにより、操作タイミングが到来すると、メインゲーム画面21上においては、タイミングサークル43内の該当する扇形部分が点滅表示され、第1操作ボタン90A〜第6操作ボタン90Fの内、当該操作タイミングで操作すべき部材のフルカラーLED155が点滅点灯する。これにより、より容易に操作すべき部材とその操作タイミングをプレイヤが把握することができる。
また、第1操作ボタン90A〜90Fを1つの部分にまとめて配置しているので、操作を行う際に、操作すべき部材を探す時間を短縮することができる。これにより、初心者でも所定の操作タイミングに間に合うように操作することが可能となり、初心者でもリズムゲームに係る興趣を享受することができる。
【0141】
以上、説明したように、第1実施形態に係るリズムゲーム装置1では、リズムゲーム実行時には、メインゲーム画面21に操作タイミング報知部40が表示される。当該操作タイミング報知部40におけるタイミングマーカ45(第1タイミングマーカ45R〜第6タイミングマーカ45P)の移動表示に基づいて、各タイミングマーカ45に対応する入力ボタン70(第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70F)の操作タイミングに合わせた操作を行うことでリズムゲームが進行される。
この時、操作タイミング報知部40では、操作部6に六角形状に配置される第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fと同様に配置され、当該各入力ボタン70の発光色(「赤」、「黄」、「青」、「緑」、「橙」、「紫」の6色)に対応するマーカ発生部41(マーカ発生部41A〜マーカ発生部41F)から、当該マーカ発生部41の表示色に対応するタイミングマーカ45(第1タイミングマーカ45R〜第6タイミングマーカ45P)が表示される。そして、マーカ発生部41で表示されたタイミングマーカ45は、中央部に形成されるタイミングサークル43方向へ、マーカ移動ライン42に沿って移動表示され、当該タイミングマーカ45に係る入力ボタン70の操作タイミングが到来すると同時に、タイミングサークル43に到達するように表示する。
これにより、或る一箇所から別の一箇所に向かって、一方向(例えば、縦方向や横方向のみ)に移動することで操作タイミング等を表示していたリズムゲームにおいて、複数箇所のマーカ発生部41から、各マーカ発生部41で形成される六角形の中央部に形成されるタイミングサークル43に向かって集合するようにタイミングマーカ45の移動表示が行われるという新たな態様で操作タイミングを報知する表示が行われる。
ここで、リズムゲームでは、このような操作タイミングの報知方法がゲームの興趣を高める上で重要な役割を果たすので、上述した態様で操作タイミング及び操作すべき入力ボタン70を報知することで、新たな興趣を提供することができる。
特に、従来のリズムゲームに慣れたプレイヤに対しては、複数の方向から移動してくるタイミングマーカに対応するという新たな興趣を提供することができる。
この点、第2実施形態に係るリズムゲーム装置1においても、同様に複数の方向から移動してくるタイミングマーカに対応するという新たな興趣を提供することができる。
【0142】
また、歌詞の発音時期に対応して、入力ボタン70の操作タイミングが規定され、当該操作タイミングに応じて、タイミングマーカ45の表示が行われる。これにより、歌詞の発音という非常にわかりやすい操作タイミングで入力ボタン70や操作ボタン90の操作を行うことができる。即ち、操作タイミングの把握がしやすいので、初心者でも充分にリズムゲームを楽しむことができる。
この点、歌詞表示部22、マーカ識別表示部23において、1フレーズ分の歌詞とそれに対応する識別マーカ23Aの表示も行われ、更に、タイミングマーカ45の文字表示部46で当該タイミングマーカ45に関連付けられている歌詞の文字が表示される。即ち、どのタイミングマーカ45がどの歌詞に関連付けられているのかといった情報や、演奏中の1フレーズにおけるタイミングマーカと歌詞との対応関係が表示されるので、これらの情報から入力ボタン70や操作ボタン90の操作タイミングや操作手順を把握することができる。従って、初心者でも充分にリズムゲームを楽しむことができる。
【0143】
そして、本発明に係るリズムゲーム装置1においては、難易度選択処理(S5)により「LEVEL1」、「LEVEL2」、「LEVEL3」の3段階の難易度でリズムゲームを行うことができる。ここで、難易度設定「LEVEL2」でリズムゲームを実行すると、1ステージ毎の評価に応じて、各マーカ発生部41がタイミングサークル43よりに表示され、マーカ移動ライン42が短くなる。この結果、タイミングマーカ45が、マーカ発生部41に表示され、タイミングサークル43に到達するまでの期間が短くなるので、操作すべき入力ボタン70と、操作タイミングの把握が困難になる。従って、より難易度の高いリズムゲームを提供することができる。
さらに、難易度設定「LEVEL3」でリズムゲームを実行すると、1ステージにおける評価に基づいて、上記「LEVEL2」と同様にタイミングマーカ45の表示期間が短くなると共に、入力ボタン70及びマーカ発生部41の配色パターンが変更される。これにより、或るタイミングマーカ45に対して操作すべき入力ボタン70(第2実施形態においては、操作ボタン90)の位置が異なることになるので、本発明に係るリズムゲームに慣れたプレイヤであっても、新鮮味をもってリズムゲームを行うことができる。また、この場合、複数ステージで構成される楽曲において、1ステージ毎にランダムにタイミングマーカ45と入力ボタン70(第2実施形態においては、操作ボタン90)の関係性が変更され、より柔軟に当該変更に対応することが必要となるので、更に、難易度の高いリズムゲームを提供することも可能となる。
【0144】
更に、リズムゲーム実行時において、操作タイミングが到来すると、メインゲーム画面21上におけるタイミングサークル43を構成する扇形部分と、操作すべき入力ボタン70又は操作ボタン90において、操作タイミングが報知される。即ち、操作タイミングの到来に基づいて、操作すべき部材においては、それぞれに配設されているフルカラーLED155を点滅点灯させることにより操作タイミングを報知し、メインゲーム画面21上では当該操作すべき部材に対応する扇形部分の点滅表示が行われる。これにより、手元を見てしまうことの多い初心者プレイヤであっても操作タイミングを容易に把握することができるので、本発明に係るリズムゲームをより楽しむことができる。
この点、第2実施形態に係るリズムゲーム装置1においては、上記タイミングサークル43と同一の構成である操作ボタン90を用いているので、より明確に操作タイミングを把握することができ、リズムゲームを楽しむことができる。
【0145】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、第1実施形態では、入力ボタン70を第1入力ボタン70A〜第6入力ボタン70Fの6つとして説明していたが、これに限定するものではなく、複数個であれば数の大小は問わない。例えば、8つの入力ボタンを設ける構成としても良いし、3つの入力ボタンを備える構成としてもよい。この点、第2実施形態における操作ボタン90についても同様である。この場合には、マーカ発生部41の数及びタイミングマーカ45の種類等は、それに対応する数に適宜変更されることはいうまでもない。
【0146】
更に、上記実施形態においては、歌詞表示部22とマーカ識別表示部23を個別に設け、歌詞の文字の位置と対応する識別マーカ23Aの位置を左右方向に一致させることで、これらの関連性をプレイヤに報知したが、歌詞表示部に表示する文字の態様により、これらの関連性を報知する構成としてもよい。例えば、歌詞表示部22に表示される文字色を夫々、対応する入力ボタン70の発光色(「赤」、「黄」、「青」、「緑」、「橙」、「紫」の6色)に合わせることで、上記関連性を報知する態様としてもよい。
【0147】
そして、上記実施形態において、タイミングマーカ45を円形とし、その円形内部の表示職で操作すべき入力ボタン70を示し、その内部の文字表示部46に表示される文字により、対応付けられている歌詞の一文字を報知したが、タイミングマーカ45自体を文字で表現することで関連付けられている歌詞の一文字を報知し、文字色により入力すべき入力ボタン70を報知する構成としても良い。
【0148】
また、難易度設定「LEVEL2」、「LEVEL3」においては、1ステージにおける入力結果に基づいて、難易度変更を行っているが、操作に対する評価であればその期間は問わない。例えば、1フレーズに対する評価に応じて変更しても良いし、複数楽曲を遊技可能な場合(例えば、1楽曲終えると次の楽曲でもリズムゲームの実行が可能な場合)には、当該1楽曲における評価に基づいて、難易度変更を行う構成としても良い。
更に、本実施形態においては、各入力ボタン70を上記「赤」、「黄」、「青」、「緑」、「橙」、「紫」の6色で発光させるのみであったが、当該入力ボタン70に対応付けられるタイミングマーカ45に基づいて、関連付けられている歌詞の一文字を特定し、これを入力ボタン70において報知するように構成してもよい。
例えば、ボタンカバー部材153内部に小型の液晶ディスプレイを設け、これに該当する文字を表示することで、プレイヤに当該文字の発音タイミングがその入力ボタン70の操作タイミングであることを報知することができる。この場合には、入力ボタン70内部にフルカラーLED155を配設せずに、当該小型液晶ディスプレイで文字を表示すると共に、当該文字の背景色により、上記6色を表示するように構成することもできる。
【0149】
又、第2実施形態においては、操作ボタン90を押しボタン式の操作部材として説明したが、360度の方向入力が可能な単一の操作部材としてもよい。この場合には、360度を60度ごとの領域に区分し、入力された方向がどの領域に属するかを判断することで上記実施形態と同様のリズムゲームを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】第1実施形態に係るリズムゲーム装置の斜視図である。
【図2】入力ボタンの内部構造を示す側断面図である。
【図3】第1実施形態に係るリズムゲーム装置に配設される操作部の説明図である。
【図4】リズムゲーム開始前において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。(A)は難易度選択画面を表示した第1液晶ディスプレイを示した模式図、(B)は楽曲選択画面を表示した第1液晶ディスプレイを示した模式図である。
【図5】(A)は楽曲(a)に基づくリズムゲーム実行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はリズムゲーム実行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図6】(A)はリズムゲーム実行中に第1液晶ディスプレイに表示される操作タイミング報知部の説明図、(B)は操作タイミング報知部40の要部拡大図である。
【図7】(A)は楽曲(b)に基づくリズムゲーム実行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はリズムゲーム実行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図8】リズムゲーム終了後において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図9】本発明に係るリズムゲーム装置の制御系を模式的に示すブロック図である。
【図10】本発明に係るリズムゲーム装置のHDDの楽曲データ記憶領域を示す模式図である。
【図11】本発明に係るリズムゲーム装置とサーバとからなるシステムを示したシステムブロック図である。
【図12】本発明に係るリズムゲーム装置のメイン制御プログラムのフローチャートである。
【図13】本発明に係るリズムゲーム装置の難易度選択処理プログラムのフローチャートである。
【図14】本発明に係るリズムゲーム装置の楽曲選択処理プログラムのフローチャートである。
【図15】本発明に係るリズムゲーム装置のリズムゲーム実行処理プログラムのフローチャート(1)である。
【図16】本発明に係るリズムゲーム装置のリズムゲーム実行処理プログラムのフローチャート(2)である。
【図17】本発明に係るリズムゲーム装置の入力判定処理プログラムのフローチャートである。
【図18】リズムゲームを難易度設定「LEVEL2」で実行し、入力期間変更処理が行われた場合のメインゲーム画面を示す模式図である。
【図19】判定基準データ記憶領域56Eに記憶される判定基準データに関する説明図である。
【図20】リズムゲームを難易度設定「LEVEL3」で実行し、ボタン位置変更処理が行われた場合に関する説明図である。(A)はメインゲーム画面の表示態様を示し、(B)は操作部の状況を示す。
【図21】ボタンパターンデータ記憶領域56Gに記憶されるボタンパターンデータに関する説明図である。
【図22】本発明に係るリズムゲーム装置のLED発光制御処理プログラムのフローチャートである。
【図23】第2実施形態に係るリズムゲーム装置の斜視図である。
【図24】第2実施形態に係るリズムゲーム装置に係る操作部の説明図である。(A)はボタンパターン(1)における発光態様、(B)はボタンパターン(2)における発光態様を示す。
【符号の説明】
【0151】
1 リズムゲーム装置
3 第1液晶ディスプレイ
8 スピーカ
22 歌詞表示部
23 マーカ識別表示部
23A 識別マーカ
41 マーカ発生部
42 マーカ移動ライン
43 タイミングサークル
45 タイミングマーカ
46 文字表示部
51 CPU
55 HDD
60 表示制御回路
61 音制御回路
70 入力ボタン
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤが操作を行う複数の操作部材と、
楽曲データと、前記楽曲データの示す楽曲に対する前記各操作部材の操作時期を示す操作基準データを記憶する記憶手段と、
前記楽曲データに基づき当該楽曲を演奏する演奏手段と、
前記楽曲の演奏の進行に伴い、前記操作基準データに基づき、各操作部材の操作時期を報知するタイミングマーカが表示される表示手段と、
前記タイミングマーカが示す操作時期と、プレイヤによる操作部材の操作に基づいて、操作の良否を判定する入力判定手段と、
前記演奏手段による楽曲の演奏に伴い、所定の操作時期に操作部材を操作することで進行する音楽演出ゲームに係る制御を行う制御手段と、を有する音楽演出ゲーム装置であって、
前記表示手段は、
前記複数の操作部材にそれぞれ対応するタイミングマーカの表示が開始される複数のマーカ発生領域と、
前記複数のマーカ発生領域の中央部に形成され、前記タイミングマーカの表示を終了すると共に、前記操作時期を報知するタイミング報知領域と、
各マーカ発生領域と、タイミング報知領域をそれぞれ接続すると共に、前記タイミングマーカの移動径路を示すマーカ移動領域と、を有し、
前記制御手段は、
前記操作基準データに基づいて、対応するマーカ発生領域に前記タイミングマーカの表示を開始し、前記タイミングマーカを、マーカ移動領域上をタイミング報知領域へ移動させつつ、前記操作時期の到来と共にタイミング報知領域に到達させることを特徴とする音楽演出ゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載の音楽演出ゲーム装置であって、
前記操作部材は、発光手段を夫々有し、
前記制御手段は、
前記タイミングマーカをタイミング報知領域に到達させた時点で、
前記表示手段において、前記操作時期の到来を示す報知演出を行うと共に、
当該報知演出に連動して、前記操作部材の発光手段による発光報知演出を行うことを特徴とする音楽演出ゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の音楽演出ゲーム装置であって、
前記楽曲データは、当該楽曲に係る歌詞データを含み、
前記タイミングマーカは、当該楽曲の歌詞に関連付けられていることを特徴とする音楽演出ゲーム装置。
【請求項4】
請求項3に記載の音楽演出ゲーム装置であって、
前記演奏手段で演奏される楽曲の一部分に対応する歌詞を表示する文字列表示手段を備えることを特徴とする音楽演出ゲーム装置。
【請求項5】
請求項4に記載の音楽演出ゲーム装置であって、
前記文字列表示手段は、歌詞データに基づく歌詞表示と共に、当該歌詞表示される歌詞に関連付けられているタイミングマーカを示すマーカ識別表示を行うことを特徴とする音楽演出ゲーム装置。
【請求項6】
前記請求項3乃至5に記載の音楽演出ゲーム装置であって、
前記タイミングマーカは、当該タイミングマーカに関連付けられている歌詞の文字を表示する文字表示領域を有することを特徴とする音楽演出ゲーム装置。
【請求項7】
請求項1乃至6に記載の音楽演出ゲーム装置であって、
前記入力判定手段による判定結果に基づき、前記マーカ移動領域におけるタイミングマーカの移動径路を変更するマーカ径路変更手段を有することを特徴とする音楽演出ゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2007−97861(P2007−97861A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−292184(P2005−292184)
【出願日】平成17年10月5日(2005.10.5)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】