説明

風力タービン

【課題】稼働率に関して改善された風力タービンを提供する。
【解決手段】発電機がステータセグメントにセグメント化されているステータを有しており、各ステータセグメントが複数のステータ巻線を有しており、それぞれのステータセグメントのステータ巻線が、少なくとも、ステータ巻線の第1のグループ及びステータ巻線の第2のグループに分割されており、各グループが少なくとも一つのステータ巻線を有しており、ステータ巻線の第1のグループの幾つか又は全てが第1の電気的な変換器ユニットと電気的に接続されており、且つ、ステータ巻線の第2のグループの幾つか又は全てが第2の電気的な変換器ユニットと電気的に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力を生成するために適合されている少なくとも一つの発電機と、発電機によって生成された電力を変換するために適合されており、且つ、発電機及びユーティリティグリッド(電力系統)に電気的に接続可能であるか、又は、電気的に接続されている、複数の電気的な変換器ユニットとを有している風力タービンに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に風力タービンは、電力系統接続に直接的に接続されて、ほぼ一定の回転速度で運転されている。しかしながら、風力エネルギの量、即ち、空力的な条件が変化する可能性があるので、間接的な電力系統接続が公知である。この間接的な電力系統接続によって、風力タービンの発電機は自身の別個の交流電流(AC)電力系統で運転される。この電力系統は一般的に変換器によって制御されるので、発電機のステータにおける交流電流の周波数を風力タービンのロータハブの目下の回転速度に適合させることができる。即ち、風力タービンはステータに供給される可変の周波数で正確に交流電流を生成する。
【0003】
可変の周波数を有する交流電流はユーティリティグリッドに供給することができないので、交流電流を直流電流に整流するか、又は、変換する必要がある。可変の周波数を有する交流電流から直流電流への変換を、例えば、サイリスタ又はトランジスタによって実行することができる。更には、直流電流は、ユーティリティグリッドに供給することができる周波数を有する交流電流に再変換される。ここでもまた、直流電流を交流電流に変換するためにサイリスタ又はトランジスタを使用することができる。これによって、得られる交流電流は一般的に、ユーティリティグリッドに供給される前に平滑化することが必要になる。従って、例えば、適切なインダクタンス及びキャパシタンスを用いるACフィルタメカニズムを使用することが考えられる。
【0004】
電力系統に供給される電力の電力品質を改善するために、複数の変換器ユニットを使用して無効電力のより良い制御を実現することができる、発電機と複数の電気的な変換器ユニットとを有している最新の風力タービンが数年前から提案されている。典型的な例はEP 1 768 223 A2に記載されており、そこでは並列構造の複数の変換器モジュールを有している風力タービンが開示されている。
【0005】
ここで、間接的な電力系統接続を使用する従来技術の欠点は、風力タービンの稼働率が直接的な電力系統接続を有している風力タービンに比べて低いことが多いことである。これは、主として電気的な変換器ユニットであるパワーエレクトロニクスにおける障害に起因する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】EP 1 768 223 A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の課題は、特に稼働率に関して改善された風力タービンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、発電機がステータセグメントにセグメント化されているステータを有しており、各ステータセグメントが複数のステータ巻線を有しており、それぞれのステータセグメントのステータ巻線が、少なくとも、ステータ巻線の第1のグループ及びステータ巻線の第2のグループに分割されており、各グループが少なくとも一つのステータ巻線を有しており、ステータ巻線の第1のグループの幾つか又は全てが第1の電気的な変換器ユニットと電気的に接続されており、且つ、ステータ巻線の第2のグループの幾つか又は全てが第2の電気的な変換器ユニットと電気的に接続されていることによって解決される。
【発明の効果】
【0009】
本発明による風力タービンは、セグメント化されたステータを備えている発電機を有している。即ち、ステータは別個の複数のステータセグメントから構成されている。各ステータセグメントのそれぞれのステータ巻線は、ステータ巻線の別個のグループに分割されているか、又は、それらの別個のグループ内に配置されている。これによって、有利には、各グループは同数のステータ巻線を含んでいる。即ち、ステータ巻線は有利にはそれぞれのグループに均等に分散されている。ステータセグメント毎のグループの数は少なくとも2である。即ち、ステータセグメントは少なくとも、ステータ巻線の第1のグループ及び第2のグループを含んでいる。これによって、本発明の原理は、ステータ巻線の幾つかの第1のグループ又は全ての第1のグループを第1の電気的な変換器ユニットに電気的に接続し、且つ、ステータ巻線の幾つかの第2のグループ又は全ての第2のグループを第2の電気的な変換器ユニットに電気的に接続することを提案する。従って、それぞれのステータセグメントのステータ巻線のそれぞれのグループは、それぞれ別個の電気的な変換器ユニットに電気的に接続されている。即ち、ステータの全てのステータセグメントにわたるステータ巻線のそれぞれの第1のグループは第1の電気的な変換器ユニットに関連付けられており、ステータの全てのステータセグメントにわたるステータ巻線のそれぞれの第2のグループは第2の電気的な変換器ユニットに関連付けられており、後続のグループについても同様のことが該当する。更には、本発明による原理の実施例はそれぞれの図面に示されている。
【0010】
本発明の原理により、電気的な変換器ユニットにおける障害を隔離することができ、これによって、電気的な変換器ユニットの残りの部分を依然として動作させることができる。従って、第1の電気的な変換器ユニットにおいて障害が発生した場合であっても、他の全ての電気的な変換器ユニットを依然として動作させることができるので、本発明による風力タービンは依然として電力をユーティリティグリッドに供給することができる。そのようにして、本発明は、電気的な変換器ユニットに障害が発生した場合であっても、出力される電力は低減されてはいるが風力タービンは依然として動作できる状態にあるので、従来技術の欠点を克服することができる。
【0011】
それぞれの電気的な変換器ユニットにそれぞれ接続されているステータ巻線のそれぞれ独立したグループに各ステータのステータ巻線が分割されていることによって、一つ又は複数の電気的な変換器ユニットの障害時に、各ステータセグメントにおけるステータ巻線の別個の同一のグループは風力タービンの出力に寄与しないことが保証されている。したがって、ステータにおけるトルクの非対称性も、生じる高調波周波数及びサブ高調波周波数も低減される。
【0012】
有利には、各ステータセグメントのステータ巻線のグループの数は電気的な変換器ユニットの数に対応する。そのようにして、それぞれのステータセグメントのステータ巻線のそれぞれの第1、第2、第3...のグループとそれぞれの第1、第2、第3...の電気的な変換器ユニットとの直接的な関係が実現される。
【0013】
有利には、ステータ巻線のグループが相互に電気的に絶縁(ガルバニック絶縁)されている。そのようにして、ステータセグメント内のステータ巻線のそれぞれのグループ間のあらゆる不所望な電気的な相互作用、例えば短絡等が阻止され、それによって、それぞれのステータセグメント、ステータ及び発電機の動作の安全性が保証されている。電気的な絶縁はガルバニック絶縁、即ち、つまり例えば変圧器によって提供されるような単なる誘導性又は容量性の絶縁を実現する適切な絶縁手段によって提供される。
【0014】
本発明の別の実施の形態においては、ステータ巻線のグループのステータ巻線が相互に電気的に接続されている。従って、ステータ巻線の各グループのステータ巻線が電気的に接続されている。これによって、電気的な接続が有利にはガルバニック結合によって実現されており、この場合、任意の数のステータ巻線と電気的に接続することができる星形結線が好適に使用される。
【0015】
同一の電気的な変換器ユニットに電気的に接続されている異なるステータセグメントのステータ巻線のグループを相互に電気的に絶縁させることができる。代替的に、同一の電気的な変換器ユニットに電気的に接続されている異なるステータセグメントのステータ巻線のグループを相互に電気的に接続することができる。後者の場合、異なるステータセグメントのステータ巻線のそれぞれのグループの電気的な接続を達成することができる。ここでもまた、電気的な接続/絶縁が有利にはガルバニック絶縁/ガルバニック結合によって提供される。従って、変圧器等のようなそれぞれの電気的なコンポーネントが必要に応じて提供される。
【0016】
電気的な変換器ユニットは有利には並列に接続されている。更には、例外的なケースにおいては、それぞれの電気的な変換器ユニットの直列的な接続も同様に考えられ、この場合には、障害のある電気的な変換器ユニットを必要に応じてブリッジするために、電気的な橋絡が必要になる可能性がある。
【0017】
各電気的な変換器ユニットは少なくとも一つの電気的なブレーカと、少なくとも一つの発電側整流器と、少なくとも一つのユーティリティグリッド側整流器と、少なくとも一つの発電機側インバータと、少なくとも一つのユーティリティグリッド側インバータと、少なくとも一つのDCリンクと、少なくとも一つの制御ユニットとを有することができる。従って、それぞれの電気的な変換器ユニットには間接的な電力系統接続のために必要とされる重要な電気的なコンポーネントが設けられている。即ち、それぞれの電気的な変換器ユニットは、動作中に発電機から供給される可変の周波数を有している交流電流を、ユーティリティグリッドに適用可能な固定の周波数を有している交流電流に変換できる状態にある。
【0018】
ステータセグメントは単層構造又は二重層構造を有することができ、二重層構造はスロットを有しており、各スロットは第1のステータ巻線及び第2のステータ巻線を収容するために適合されており、これによって第1のステータ巻線は第2のステータ巻線の上に配置されている。後者の場合、有利には、第1のステータ巻線がステータ巻線の第1のグループを形成し、且つ、第2のステータ巻線がステータ巻線の第2のグループを形成し、ステータ巻線の第1のグループ及びステータ巻線の第2のグループは別個の電気的な変換器ユニットに電気的に接続されている。従って、それぞれのステータセグメントの各スロット内の別個の二つの巻線がステータ巻線の別個のグループに関連付けられておりは、また更には、別個の変換器ユニット、即ち、それぞれの第1の電気的な変換器ユニット及び第2の電気的な変換器ユニットに電気的に接続されている。そのようにして、本発明の原理を容易に、二重層巻線構造を有しているステータセグメントにも同様に適用することができる。
【0019】
以下では、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施例による風力タービンの原理回路図を示す。
【図2】本発明の実施例による風力タービンの原理回路図を示す。
【図3】本発明の実施例による風力タービンの原理回路図を示す。
【図4】本発明の実施例による風力タービンの原理回路図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は矩形によって表されている風力タービン1の原理回路図を示すが、ここでは、本発明と関連性を有している風力タービン1のコンポーネントのみが示されている。風力タービン1は、この風力タービン1の運転中に電力を生成するために適合されている発電機2を有している。発電機2は、セグメント化されたステータ3を有している。即ち、ステータ3は複数のステータセグメント4,4’...を形成しており、各ステータセグメントは複数のステータ巻線(図2から4を参照されたい)を有している。発電機2は風力タービン1のロータハブ(図示せず)に公知のやり方で機械的に接続されている。
【0022】
風力タービン1は複数の電気的な変換器ユニット5,6を更に有しており、それらの電気的な変換器ユニット5,6は発電機2によって生成された電力を、ユーティリティグリッド7に供給できる電力に変換するよう適合されている。電気的な変換器ユニット5,6は並列的な構造を有している。即ち、それらの電気的な変換器ユニット5,6は並列に接続されている。各電気的な変換器ユニット5、6は発電機2及びユーティリティグリッド7に電気的に接続可能であるか、又は、電気的に接続されている。発電機2は有利には三相発電機として構成されているので、発電機2は三つの別個の出力線によって各電気的な変換器ユニット5,6に接続されている。
【0023】
風力タービン1には間接的な電力系統接続部が設けられている。即ち、電気的な変換器ユニット5,6は、発電機2から供給される可変の周波数を有している交流電流を、ユーティリティグリッド7に適用可能な固定の周波数を有している交流電流に変換することができるコンポーネントをそれぞれ有している。従って、各電気的な変換器ユニット5,6は、電気的なブレーカ8、発電機側整流器9、ユーティリティグリッド側整流器10、発電機側インバータ11、ユーティリティグリッド側インバータ12、DCリンク13及び制御ユニット14を有している。
【0024】
各制御ユニット14は、それぞれの整流器9,10、それぞれの変換器11,12及び風力タービン1の中央制御ユニット15と通信する。中央制御ユニット15は、別個の複数の風力タービン1を備えているウィンドパークの制御に使用されているパーク制御ユニット16と通信するために適合されている。即ち、パーク制御ユニット16は、本発明による風力タービン1並びにウィンドパーク内の風力タービン群のような個々の風力タービンの有効電力及び無効電力を制御することができる。パーク制御ユニット16は、標準的なネットワークスイッチ17、例えばイーサネットスイッチを用いて、電気的な変換器ユニット5,6のそれぞれの制御ユニット14とも通信する。更には、電気的な変換器ユニット5,6のそれぞれの制御ユニット14は相互に通信できる状態にある。
【0025】
本発明の実施例による風力タービン1の原理回路図を示している図2から見て取れるように、ステータセグメント4のステータ巻線4a,4b並びにステータセグメント4’のステータ巻線4’a,4’bは、ステータ巻線の第1のグループ4A,4B及び第2のグループ4’A,4’Bにそれぞれ分割されており、これによってステータセグメント4は三つの別個のステータ巻線4aから構成されているグループ4Aと、三つの別個のステータ巻線4bから構成されているグループ4Bとを有している。相応に、ステータセグメント4’は三つの別個のステータ巻線4’aから構成されているグループ4’Aと、三つの別個のステータ巻線4’bから構成されているグループ4’Bとを有している。従って、各第1のグループ4A,4’A及び各第2のグループ4B,4’Bは三つのステータ巻線を有している。即ち、各グループ4A,4B,4’A,4’Bは上述のように三つのステータ巻線を有しているので、各グループ4A,4B,4’A,4’Bは三相発電機出力を有している。
【0026】
以下において説明するように、ステータセグメント4,4’にわたる全ての第1のグループ4A,4’Aは電気的な変換器ユニット5に電気的に接続されており、これに対し、それぞれのステータセグメント4,4’の全ての第2のグループ4B,4’Bは電気的な変換器ユニット6に電気的に接続されている。従って、それぞれのステータセグメント4,4’のステータ巻線4a,4b,4’a,4’bを別個のグループ4A,4B,4’A,4’Bに分割することによって、別個の第1のグループ4A,4’A及び第2のグループ4B,4’Bを電気的な変換器ユニット5,6に別個に接続することができる。即ち、各ステータセグメント4,4’のグループ4A,4B,4’A,4’Bの数は電気的な変換器ユニット5,6の数に対応しており、各ステータセグメント4,4’は電気的な変換器ユニット5,6の両方と電気的に接続されている。そのようにして、風力タービン1の稼働率が保証されている。即ち、電気的な変換器ユニット5,6の内の一つに障害が生じた場合であっても、他の別個の電気的な変換器ユニット5,6は依然として運転させることができる。
【0027】
グループ4Aに基づき説明するが、ステータ巻線4aは星形結線18によって相互に電気的に接続されている。同じことが、同一の電気的な変換器ユニット5,6に接続されているグループ4B,4’A及び4’Bのそれぞれのステータ巻線4b,4’a及び4’bにも該当する。それぞれのステータセグメント4,4’の全てのグループ4A,4B及び4’A,4’Bは相互にガルバニック絶縁されている。
【0028】
勿論、本発明の原理を、二つのセグメント4,4’よりも多くの数のセグメントを備えているステータ3を有している発電機2にも同様に適用することができる。この場合には、別個の更なるステータセグメントのステータ巻線もやはりそれぞれ二つのグループ、即ち、第1のグループ及び第2のグループに分割され、これによって、ステータ巻線のそれぞれの第1のグループが電気的な変換器ユニット5に電気的に接続され、また、ステータ巻線のそれぞれの第2のグループが電気的な変換器ユニット6に電気的に接続されることになる。
【0029】
同一の電気的な変換器ユニット5,6に電気的に接続されている異なるステータセグメント4,4’のグループ4A,4’A及び4B,4’Bが相互に電気的に絶縁されていることを示している図2による実施例とは異なり、図3は、同一の電気的な変換器ユニット5,6に電気的に接続されている異なるステータセグメント4,4’のそれぞれのグループ4A,4’A及び4B,4’Bを、接続線19,20によって示唆されているように、相互に電気的に接続できることも示している。これによって、接続線19はステータセグメント4のグループ4Aとステータセグメント4’のグループ4’Aとの接続を確立し、また、接続線20はステータセグメント4のグループ4Bとステータセグメント4’のグループ4’Bとの接続を確立する。
【0030】
図4は、本発明の別の実施例による風力タービン1の原理回路図を示す。ここでは各ステータセグメント4,4’が九つのステータ巻線を有している。即ち、ステータセグメント4はステータ巻線4a,4b及び4cから構成されており、これに対し、ステータセグメント4’はステータ巻線4’a,4’b及び4’cから構成されている。従って、ステータセグメント4のそれぞれのステータ巻線4a,4b及び4cは三つのグループ4A,4B,4Cにグループ分けされており、これによって各グループ4A,4B,4Cは三つの別個のステータ巻線4a,4b,4cを有している。同じことが、それぞれ三つのステータ巻線、即ちステータ巻線4’a,4’b,4’cから構成されている三つのグループ4’A,4’B,4’Cを有しているステータセグメント4’にも該当する。
【0031】
各ステータセグメント4,4’は三つのグループ4A,4B,4C,4’A,4’B,4’Cを有しているので、それぞれに変換器ユニットが設けられている。即ち、三つの変換器ユニット5,6,21が設けられている。従って、ステータセグメント4,4’毎のグループの数は電気的な変換器ユニット5,6,21の数に対応している。
【0032】
本発明による風力タービンは、単層構造又は二重層構造を備えているステータセグメント4,4’...を有することができ、これによって、二重層構造に関しては、それぞれのステータセグメントが第1のステータ巻線及び第2のステータを収容することに適合されているスロットを有している。これによって、第1のステータ巻線は第2のステータ巻線の上に配置されている。この場合には、第1のステータ巻線がステータ巻線の第1のグループを形成し、また、第2のステータ巻線がステータ巻線の第2のグループを形成するので、本発明の原理を依然として適用することができる。即ち、ステータ巻線の各グループはそれぞれの電気的な変換器ユニットに別個に接続されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力を生成するために適合されている少なくとも一つの発電機(2)と、
前記発電機(2)によって生成された電力を変換するために適合されており、且つ、前記発電機(2)及びユーティリティグリッド(7)に電気的に接続可能であるか、又は、電気的に接続されている、複数の電気的な変換器ユニット(5,6,21)とを有している風力タービン(1)において、
前記発電機(2)は、ステータセグメント(4,4’)にセグメント化されているステータ(3)を有しており、各ステータセグメント(4,4’)は複数のステータ巻線(4a−c,4’a−c)を有しており、
それぞれのステータセグメント(4,4’)のステータ巻線(4a−c,4’a−c)は、少なくとも、ステータ巻線の第1のグループ(4A,4’A)及び第2のグループ(4B,4’B)に分割されており、
各グループ(4A,4B,4’A,4’B)は少なくとも一つのステータ巻線(4a−c,4’a−c)を有しており、
ステータ巻線(4a,4’a)の第1のグループ(4A,4’A)の幾つか又は全ては第1の電気的な変換器ユニット(5)に電気的に接続されており、
ステータ巻線(4b,4’b)の第2のグループ(4B,4’B)の幾つか又は全ては第2の電気的な変換器ユニット(6)に電気的に接続されていることを特徴とする、風力タービン。
【請求項2】
各ステータセグメント(4,4’)のステータ巻線(4a−c,4’a−c)のグループ(4A,4B,4C,4’A,4’B,4’C)の数は、電気的な変換器ユニット(5,6,21)の数に対応する、請求項1に記載の風力タービン。
【請求項3】
ステータ巻線のグループ(4A,4B,4C,4’A,4’B,4’C)は、相互に電気的に絶縁されている、請求項1又は2に記載の風力タービン。
【請求項4】
ステータ巻線のグループ(4A,4B,4C,4’A,4’B,4’C)のステータ巻線(4a−c,4’a−c)は相互に電気的に接続されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の風力タービン。
【請求項5】
前記接続は星形結線(18)によって確立されている、請求項4に記載の風力タービン。
【請求項6】
同一の電気的な変換器ユニット(5,6,21)に電気的に接続されている、異なるステータセグメント(4,4’)のステータ巻線のグループ(4A,4B,4C,4’A,4’B,4’C)は相互に電気的に絶縁されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の風力タービン。
【請求項7】
同一の電気的な変換器ユニット(5,6,21)に電気的に接続されている、異なるステータセグメント(4,4’)のステータ巻線のグループ(4A,4B,4C,4’A,4’B,4’C)は相互に電気的に接続されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の風力タービン。
【請求項8】
前記電気的な変換器ユニット(5,6,21)は並列に接続されている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の風力タービン。
【請求項9】
各電気的な変換器ユニット(5,6,21)は、少なくとも一つの電気的なブレーカ(8)と、少なくとも一つの発電機側整流器(9)と、少なくとも一つのユーティリティグリッド側整流器(10)と、少なくとも一つの発電機側インバータ(11)と、少なくとも一つのユーティリティグリッド側インバータ(12)と、少なくとも一つのDCリンク(13)と、少なくとも一つの制御ユニット(14)とを有している、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の風力タービン。
【請求項10】
前記ステータセグメント(4,4’)は単層構造又は二重層構造を有しており、
二重層構造はスロットを有しており、各スロットは第1のステータ巻線及び第2のステータ巻線を収容するために適合されており、前記第1のステータ巻線は前記第2のステータ巻線の上に配置されている、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の風力タービン。
【請求項11】
前記ステータセグメント(4,4’)が二重構造を有している場合には、前記第1のステータ巻線はステータ巻線の第1のグループを形成し、且つ、前記第2のステータ巻線はステータ巻線の第2のグループを形成し、
前記ステータ巻線の第1のグループ及び前記ステータ巻線の第2のグループは、別個の電気的な変換器ユニット(5,6,21)に電気的に接続されている、請求項10に記載の風力タービン。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−177366(P2012−177366A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−40545(P2012−40545)
【出願日】平成24年2月27日(2012.2.27)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】