駐車場における位置誘導システム及び施設における位置誘導システム
【課題】 現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導する。
【解決手段】 駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が携帯端末3を最寄りの駐車位置誘導装置2に翳すと、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車区画データが携帯端末3に読取られて記憶され、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに、駐車場利用者が携帯端末3を最寄りの駐車位置誘導装置2に翳すと、携帯端末3に記憶されている駐車区画データが駐車位置誘導装置2に読取られ、その駐車区画データを読取った駐車位置誘導装置2の設置位置から駐車場利用者が駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路を識別して表示する。
【解決手段】 駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が携帯端末3を最寄りの駐車位置誘導装置2に翳すと、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車区画データが携帯端末3に読取られて記憶され、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに、駐車場利用者が携帯端末3を最寄りの駐車位置誘導装置2に翳すと、携帯端末3に記憶されている駐車区画データが駐車位置誘導装置2に読取られ、その駐車区画データを読取った駐車位置誘導装置2の設置位置から駐車場利用者が駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路を識別して表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場利用者が駐車した駐車位置または駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路を報知する位置誘導システム及び施設利用者が往来した往来位置または施設利用者が往来する予定がある往来予定位置に至るまでの誘導経路を報知する位置誘導システムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を誘導するシステムとして、駐車場利用者が駐車場から出て行くときに、駐車位置に用意されている情報コードを携帯端末により撮影することで駐車位置を携帯端末に記憶させ、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに、駐車場利用者が居る現在位置を携帯端末により検出し、現在位置と駐車位置とを地図上に表示することで駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を誘導するシステムが供されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−199177号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した特許文献1に記載されているものでは、携帯端末が現在位置の検出機能を有する構成であることが前提になるという問題がある。また、現在位置の検出機能としてGPS機能を利用するものでは、GPS電波の受信感度が劣るエリア(例えば地下駐車場や立体駐車場など)で使用することが困難となり、使用環境に制約を受けるという問題もある。
【0004】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、所定位置まで駐車場利用者や施設利用者を適切に誘導することができる位置誘導システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載した発明によれば、駐車場を利用する駐車場利用者が携帯可能に構成されている記録媒体に駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車位置データまたは駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車可能位置データが記録された後に、その記録媒体に記録されている駐車位置データまたは駐車可能位置データが位置データ読取手段により読取られると、誘導経路識別手段は、その位置データ読取手段の設置位置から位置データ読取手段により読取られた駐車位置データで表される駐車位置または駐車可能位置データで表される駐車可能位置に至るまでの誘導経路を識別し、誘導経路報知手段は、その誘導経路識別手段により識別された誘導経路を報知する。
【0006】
これにより、駐車場利用者が駐車した場合では、駐車場利用者が駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車位置データを記録媒体に記録させ、駐車場利用者が例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときに、その記録媒体に記録させておいた駐車位置データを位置データ読取手段に読取らせると、その駐車位置データを読取らせた位置(駐車場利用者が居る現在位置)から駐車場利用者が駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路を報知することになるので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0007】
また、駐車場利用者が駐車する場合では、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するときに、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車可能位置データを記録媒体に記録させ、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに、その記録媒体に記録させておいた駐車可能位置データを位置データ読取手段に読取らせると、その駐車可能位置データを読取らせた位置(駐車場利用者が居る現在位置)から駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路を報知することになるので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0008】
請求項2に記載した発明によれば、記録媒体に駐車位置データまたは駐車可能位置データの他に駐車料金を算出するのに必要な料金算出データが記録された後に、その記録媒体に記録されている料金算出データが料金算出データ読取手段により読取られると、駐車料金算出手段は、その料金算出データ読取手段により読取られた料金算出データに基づいて駐車料金を算出し、駐車料金報知手段は、その駐車料金算出手段により算出された駐車料金を報知する。これにより、駐車位置や駐車可能位置まで駐車場利用者を適切に誘導すると同時に駐車料金を算出して駐車場利用者に知らせることもできる。
【0009】
請求項3に記載した発明によれば、記録媒体が情報コードを読取可能な情報コード読取機能を有する携帯端末から構成され、駐車場に用意されている駐車位置データまたは駐車可能位置データがコード化された情報コードを読取ることで駐車位置データまたは駐車可能位置データを記録するように構成されている。これにより、駐車場利用者が携帯端末(例えば携帯電話機や携帯情報端末など)を携帯していれば、その携帯端末を有効に利用して駐車位置または駐車可能位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができ、また、記録媒体として携帯端末の代わりに駐車券を利用する場合と比較すると、駐車位置データまたは駐車可能位置データを電磁的に記録することで紙媒体を不要とすることができ、省資源化を実現することができる。
【0010】
請求項4に記載した発明によれば、記録媒体が駐車場に設けられている発券機から発行される駐車位置データまたは駐車可能位置データが印刷または添付されている券から構成されている。これにより、駐車場利用者が携帯端末を携帯していなくとも、駐車位置データまたは駐車可能位置データが印刷または添付されている券を発行することで駐車位置または駐車可能位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0011】
請求項5に記載した発明によれば、施設を利用する施設利用者が携帯可能に構成されている記録媒体に施設利用者が往来した往来位置を表す往来位置データまたは施設利用者が往来する予定がある往来予定位置を表す往来予定位置データが記録された後に、その記録媒体に記録されている往来位置データまたは往来予定位置データが位置データ読取手段により読取られると、誘導経路識別手段は、その位置データ読取手段の設置位置から位置データ読取手段により読取られた往来位置データで表される往来位置または往来予定位置データで表される往来予定位置に至るまでの誘導経路を識別し、誘導経路報知手段は、その誘導経路識別手段により識別された誘導経路を報知する。
【0012】
これにより、施設利用者が例えば特定の店舗に行ったときに、施設利用者が行った特定の店舗を表す往来位置データを記録媒体に記録させ、その記録媒体に記録させておいた往来位置データを例えば別の店舗で位置データ読取手段に読取らせると、その往来位置データを読取らせた位置(施設利用者が居る現在位置)から施設利用者が行った特定の店舗に至るまでの誘導経路を報知することになるので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、施設利用者が行った特定の店舗まで施設利用者を適切に誘導することができる。
【0013】
また、施設利用者が例えば特定の店舗に行く予定があるときに、施設利用者が行く予定がある特定の店舗を表す往来予定位置データを記録媒体に記録させ、その記録媒体に記録させておいた往来予定位置データを例えば施設の入口で位置データ読取手段に読取らせると、その往来予定位置データを読取らせた位置(施設利用者が居る現在位置)から施設利用者が行く予定がある特定の店舗に至るまでの誘導経路を報知することになるので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、施設利用者が行く予定がある特定の店舗まで施設利用者を適切に誘導することができる。
【0014】
請求項6に記載した発明によれば、記録媒体が情報コードを読取可能な情報コード読取機能を有する携帯端末から構成され、施設に用意されているまたは紙媒体に印刷または添付されている往来位置データまたは往来予定位置データがコード化された情報コードを読取ることで往来位置データまたは往来予定位置データを記録するように構成されている。これにより、施設利用者が携帯端末(例えば携帯電話機や携帯情報端末など)を携帯していれば、その携帯端末を有効に利用して往来位置または往来予定位置まで施設利用者を適切に誘導することができ、また、記録媒体として携帯端末の代わりに券を利用する場合と比較すると、往来位置データまたは往来予定位置データを電磁的に記録することで紙媒体を不要とすることができ、省資源化を実現することができる。
【0015】
請求項7に記載した発明によれば、記録媒体が施設に設けられている発券機から発行される往来位置データまたは往来予定位置データが印刷または添付されている券から構成されている。これにより、施設利用者が携帯端末を携帯していなくとも、往来位置データまたは往来予定位置データが印刷または添付されている券を発行することで往来位置または往来予定位置まで施設利用者を適切に誘導することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1の実施形態)
以下、本発明を、駐車場利用者が駐車した駐車位置を誘導する駐車位置誘導システムに適用した第1の実施形態について、図1ないし図5を参照して説明する。図2は、駐車場における駐車位置誘導システムの全体構成を概略的に示している。駐車場は、例えばスーパーマーケット、ショッピングモール及びテーマパークなどの大型施設に併設されているもので、車両複数台分(本実施形態では車両10台分)の駐車スペースを一区画とする複数の駐車区画(本実施形態では12区画)が設置されていると共に、1箇所の車両入場ゲート、1箇所の車両退場ゲート及び5箇所の駐車場利用者入退場ゲートが設置されて構成されている。駐車位置誘導システム1は、駐車位置誘導装置2が上記した複数の駐車区画毎に設置されて構成されている。尚、本実施形態では、各々の駐車区画を「A−1」〜「C−3」として識別する。
【0017】
駐車区画毎に設置されている駐車位置誘導装置2は、図1に示すように、制御部21(本発明でいう誘導経路識別手段、駐車料金算出手段)、表示部22(本発明でいう誘導経路報知手段、駐車料金報知手段)、撮像部23(本発明でいう位置データ読取手段、料金算出データ読取手段)、音声出力部24、駐車区画データ格納部25、計時部26及び駐車場地図データ格納部27を備えて構成されている。
【0018】
制御部21は、CPU、RAM、ROM及びI/Oバスなどから構成され、駐車位置誘導装置2の動作全般を制御する。表示部22は、液晶ディスプレイから構成され、制御部21からの表示指令に基づいて表示動作を行う。撮像部23は、CCDカメラやCMOSカメラから構成され、制御部21からの撮像指令に基づいて撮像動作を行う。音声出力部24は、スピーカから構成され、制御部21からの音声出力指令に基づいて音声出力動作を行う。駐車区画データ格納部25は、自装置が設置されている駐車区画を他の駐車区画と識別するための駐車区画データを格納しており、駐車場地図データ格納部27は、駐車場の地図を表す駐車場地図データを格納している。計時部26は、日時を計時する機能を有している。
【0019】
一方、駐車場を利用する駐車場利用者が携帯可能に構成されている携帯端末3(本発明でいう記録媒体)は、制御部31、撮像部32、表示部33、音声出力部34、通信部35、操作部36及び情報コード記憶部37を備えて構成されている。
【0020】
制御部31は、CPU、RAM、ROM及びI/Oバスなどから構成され、携帯端末3の動作全般を制御する。撮像部32は、CCDカメラやCMOSカメラから構成され、制御部31からの撮像指令に基づいて撮像動作を行う。表示部33は、液晶ディスプレイから構成され、制御部31からの表示指令に基づいて表示動作を行う。音声出力部34は、スピーカから構成され、制御部31からの音声出力指令に基づいて音声出力動作を行う。通信部35は、ネットワークとの通信機能を有して構成され、制御部31からの通信指令に基づいて通信動作を行う。操作部36は、駐車場利用者の操作を受付け、その操作内容を制御部31へ出力する。情報コード記憶部37は、情報コードを記憶する。このように構成されてなる携帯端末3は、充電可能な電池38から電源供給部39を介して各部31〜37に動作電力が供給されることで動作するように構成されている。
【0021】
次に、上記した構成の作用について、図3ないし図5を参照して説明する。ここでは、
(1)駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき
(2)駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき
について、駐車位置誘導装置2及び携帯端末3が実施する処理を順次説明する。
【0022】
(1)駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき
最初に、「駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき」について、図3を参照して説明する。駐車場利用者は、駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときには次の動作を行う。すなわち、駐車場利用者は、駐車して降車すると、自身が携帯している携帯端末3を最寄りの(自身が駐車した駐車位置を含む駐車区画に設置されている)駐車位置誘導装置2の表示部22に翳す。
【0023】
駐車位置誘導装置2において、制御部21は、情報コードの表示トリガが発生する旨を待機している(ステップS1)。ここで、制御部21は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳したことで、情報コードの表示トリガが発生した旨を検出すると(ステップS1にて「YES」)、駐車区画データ格納部25から駐車区画データを入力し(ステップS2)、計時部26から日時データを入力し(ステップS3)、それら入力した駐車区画データ及び日時データをコード化して情報コード(例えば二次元コード)を作成する(ステップS4)。そして、制御部21は、その作成した情報コードを表示部22に表示させる(ステップS5)。
【0024】
一方、携帯端末3において、制御部31は、情報コードの読取トリガが発生する旨を待機している(ステップT1)。ここで、制御部31は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳したことで、情報コードの読取トリガが発生した旨を検出すると(ステップT1にて「YES」)、撮像部32による撮像動作を開始させ(ステップT2)、駐車位置誘導装置2の表示部22に表示されている情報コードの撮像に成功したか否かを判定する(ステップT3)。
【0025】
そして、制御部31は、駐車位置誘導装置2の表示部22に表示されている情報コードの撮像に成功した旨を検出すると(ステップT3にて「YES」)、撮像部32による撮像動作を終了させ(ステップT4)、その撮像された情報コードを情報コード記憶部37に記憶させる(ステップT5)。
【0026】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、駐車して駐車場から出て行くときに、自身が携帯している携帯端末3を自身が駐車した駐車位置に設置されている駐車位置誘導装置2の表示部22に翳すことで、自身が駐車した駐車位置を表す駐車区画データ及び駐車した時刻を表す日時データがコード化された情報コードを駐車位置誘導装置2から携帯端末3に読取らせて記憶させることができる。
【0027】
尚、この場合は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳すことで、駐車位置誘導装置2が情報コードを表示すると共に携帯端末3が情報コードを読取る構成を説明したが、駐車場利用者が携帯端末3の特定キーを操作することや駐車位置誘導装置2の特定ボタン(図示せず)を操作することで、駐車位置誘導装置2が情報コードを表示すると共に携帯端末3が情報コードを読取る構成であっても良い。また、駐車位置誘導装置2において、情報コードを消去するタイミングは、情報コードを表示してから所定時間が経過した後に情報コードを消去する構成であっても良いし、携帯端末3から情報コードの読取りが完了した旨を表す読取完了信号を受信したことを条件として情報コードを消去する構成であっても良い。
【0028】
(2)駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき
次に、「駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき」について、図4及び図5を参照して説明する。駐車場利用者は、例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときには次の動作を行う。すなわち、駐車場利用者は、駐車場に戻ってくると、自身が携帯している携帯端末3を最寄りの(駐車場に戻って直ぐ近くに設置されている)駐車位置誘導装置2の表示部22に翳す。ここで、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに携帯端末3を翳した駐車位置誘導装置2と駐車場利用者が駐車場から出て行くときに携帯端末3を翳した駐車位置誘導装置2とは、駐車場利用者が駐車した駐車位置と駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに通過した入退場ゲートとが離れていれば異なるのが一般的である。
【0029】
携帯端末3において、制御部31は、情報コードの表示トリガが発生する旨を待機している(ステップT11)。ここで、制御部31は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳したことで、情報コードの表示トリガが発生した旨を検出すると(ステップT11にて「YES」)、情報コード記憶部37に記憶されている情報コードを読出し(ステップT12)、その読出した情報コードを表示部33に表示させる(ステップT13)。
【0030】
一方、駐車位置誘導装置2において、制御部21は、情報コードの読取トリガが発生する旨を待機している(ステップS11)。ここで、制御部21は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳したことで、情報コードの読取トリガが発生した旨を検出すると(ステップS11にて「YES」)、撮像部23による撮像動作を開始させ(ステップS12)、携帯端末3の表示部33に表示されている情報コードの撮像に成功したか否かを判定する(ステップS13)。
【0031】
次いで、制御部21は、携帯端末3の表示部33に表示されている情報コードの撮像に成功した旨を検出すると(ステップS13にて「YES」)、撮像部23による撮像動作を終了させ(ステップS14)、その撮像された情報コードをデコード化して駐車区画データ及び日時データを抽出する(ステップS15)。
【0032】
次いで、制御部21は、駐車区画データ格納部25に格納されている駐車区画データと情報コードから抽出した駐車区画データとを比較し、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに携帯端末3を翳した駐車位置誘導装置2の設置位置と駐車場利用者が駐車場から出て行くときに携帯端末3を翳した駐車位置誘導装置2の設置位置との位置関係に基づいて誘導経路を識別する。また、制御部21は、計時部27で計時されている日時データと情報コードから抽出した日時データとを比較し、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときの日時と駐車場利用者が駐車場から出て行ったときの日時との時間差に基づいて駐車時間を算出し、その算出した駐車時間に対応する駐車料金を算出する(ステップS16)。
【0033】
そして、制御部21は、駐車場地図データ格納部27から駐車場地図データを読出し、図5に示すように、このようにして識別した誘導経路を駐車場地図データに重ねて表示部22に表示させると共に、このようにして算出した駐車料金を表示部22に表示させる(ステップS17)。
【0034】
尚、図5は、一例として、駐車場利用者が駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が駐車区画「A−4」に駐車して携帯端末3を駐車区画「A−4」に設置されている駐車位置誘導装置2に翳し、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに、駐車場利用者が携帯端末3を駐車区画「C−1」に設置されている駐車位置誘導装置2に翳した場合に、駐車場利用者が居る現在位置から駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路及び駐車料金が表示される表示態様を示している。
【0035】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、駐車場に戻ってきたときに、自身が携帯している携帯端末3を最寄りの駐車位置誘導装置2の表示部22に翳すことで、駐車場から出て行ったときに携帯端末3に読取らせて記憶させておいた情報コードを携帯端末3から駐車位置誘導装置2に読取らせることができ、その情報コードを携帯端末3から駐車位置誘導装置2に読取らせた位置、つまり、自身が居る現在位置から駐車した駐車位置までの誘導経路及び駐車料金を知ることができる。
【0036】
尚、この場合も、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳すことで、携帯端末3が情報コードを表示すると共に駐車位置誘導装置2が情報コードを読取る構成を説明したが、駐車場利用者が携帯端末3の特定キーを操作することや駐車位置誘導装置2の特定ボタンを操作することで、携帯端末3が情報コードを表示すると共に駐車位置誘導装置2が情報コードを読取る構成であっても良い。また、携帯端末3において、情報コードを消去するタイミングは、情報コードを表示してから所定時間が経過した後に情報コードを消去する構成であっても良いし、駐車位置誘導装置2から情報コードの読取りが完了した旨を表す読取完了信号を受信したことを条件として情報コードを消去する構成であっても良い。
【0037】
ところで、上記した一連の処理において、駐車場が無料駐車場であれば、日時データをコード化して携帯端末3に記憶させる処理及び携帯端末3に記憶されている情報コードをデコード化して日時データを抽出する処理を省略する構成であっても良く、つまり、駐車区画データのみをコード化して携帯端末3に記憶させると共に情報コードをデコード化して駐車区画データのみを抽出する構成であっても良い。また、誘導経路及び駐車料金を駐車位置誘導装置2の表示部22に表示する構成に限らず、駐車位置誘導装置2と携帯端末3とが近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)や無線LANなど)を可能に構成されていれば、誘導経路及び駐車料金を駐車位置誘導装置2から携帯端末3に転送することで、誘導経路及び駐車料金を携帯端末3の表示部33に表示する構成であっても良い。
【0038】
以上に説明したように第1の実施形態によれば、駐車場利用者が駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が携帯端末3を最寄りの駐車位置誘導装置2に翳すと、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車区画データが携帯端末3に読取られて記憶され、駐車場利用者が例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときに、駐車場利用者が携帯端末3を最寄りの駐車位置誘導装置2に翳すと、携帯端末3に記憶されている駐車区画データが駐車位置誘導装置2に読取られ、その駐車区画データが読取られた駐車位置誘導装置2の設置位置(駐車場利用者が居る現在位置)から駐車場利用者が駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路を識別して表示するように構成したので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0039】
また、駐車場利用者が駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車区画データの他に駐車した日時を表す日時データも携帯端末3に読取られて記憶され、駐車場利用者が例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときに、携帯端末3に記憶されている日時データが駐車位置誘導装置2に読取られ、駐車料金を算出して表示するようにも構成したので、駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導すると同時に駐車料金を算出して駐車場利用者に知らせることもできる。
【0040】
さらに、この場合は、駐車区画データや日時データを記憶させるための記録媒体として携帯端末3を利用するように構成したので、駐車場利用者が携帯端末3を携帯していれば、その携帯端末3を有効に利用して駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができ、また、駐車区画データを電磁的に記録することで紙媒体を不要とすることができ、省資源化を実現することができる。
【0041】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図6ないし図8を参照して説明する。尚、上記した第1の実施形態と同一部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。上記した第1の実施形態は、記録媒体として携帯端末を利用する構成であるが、これに対して、この第2の実施形態は、記録媒体として駐車券を利用する構成である。
【0042】
駐車位置誘導装置4は、制御部41(本発明でいう誘導経路識別手段、駐車料金算出手段)、表示部42(本発明でいう誘導経路報知手段、駐車料金報知手段)、撮像部43(本発明でいう位置データ読取手段、料金算出データ読取手段)、音声出力部44、駐車区画データ格納部45、計時部46及び駐車場地図データ格納部47の他に、駐車券を発行する駐車券発行部48を備えて構成されている。この場合、各部41〜47は、上記した第1の実施形態で説明した各部21〜27と同等の機能を有して構成されている。
【0043】
次に、上記した構成の作用について、図7及び図8を参照して説明する。ここでも、
(1)駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき
(2)駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき
について、駐車位置誘導装置4が実施する処理を順次説明する。
【0044】
(1)駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき
最初に、「駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき」について、図7を参照して説明する。駐車場利用者は、駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときには次の動作を行う。すなわち、駐車場利用者は、駐車して降車すると、最寄りの(自身が駐車した駐車位置を含む駐車区画に設置されている)駐車位置誘導装置4に設置されている発券ボタン(図示せず)を操作する。
【0045】
駐車位置誘導装置4において、制御部41は、駐車券5の発行トリガが発生する旨を待機している(ステップS21)。ここで、制御部41は、駐車場利用者が発券ボタンを操作したことで、駐車券5の発行トリガが発生した旨を検出すると(ステップS21にて「YES」)、駐車区画データ格納部45から駐車区画データを入力し(ステップS22)、計時部46から日時データを入力し(ステップS23)、それら入力した駐車区画データ及び日時データをコード化して情報コードを作成する(ステップS24)。そして、制御部41は、その作成した情報コードを所定の紙媒体に印刷して駐車券5を作成し(ステップS25)、その作成した駐車券5を駐車券発行部48から発行させる(ステップS26)。
【0046】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、駐車して駐車場から出て行くときに、発券ボタンを操作することで、自身が駐車した駐車位置を表す駐車区画データ及び駐車した時刻を表す日時データがコード化された情報コードが印刷された駐車券5を受取ることができる。
【0047】
(2)駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき
次に、「駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき」について、図8を参照して説明する。駐車場利用者は、例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときには次の動作を行う。すなわち、駐車場利用者は、駐車場に戻ってくると、駐車して駐車場から出て行くときに受取った駐車券5を最寄りの(駐車場に戻って直ぐ近くに設置されている)駐位置誘導装置4の表示部42に翳す。ここでも、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに駐車券5を翳した駐車位置誘導装置4と駐車場利用者が駐車場から出て行くときに駐車券5を受取った駐車位置誘導装置4とは、駐車場利用者が駐車した駐車位置と駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに通過した入退場ゲートとが離れていれば異なるのが一般的である。
【0048】
駐車位置誘導装置4において、制御部41は、情報コードの読取トリガが発生する旨を待機している(ステップS31)。ここで、制御部41は、駐車場利用者が駐車券5を駐車位置誘導装置4の表示部42に翳したことで、情報コードの読取トリガが発生した旨を検出すると(ステップS31にて「YES」)、撮像部43による撮像動作を開始させ(ステップS32)、駐車券5に印刷されている情報コードの撮像に成功したか否かを判定する(ステップS33)。
【0049】
次いで、制御部41は、駐車券5に印刷されている情報コードの撮像に成功した旨を検出すると(ステップS33にて「YES」)、撮像部43による撮像動作を終了させ(ステップS34)、その撮像された情報コードをデコード化して駐車区画データ及び日時データを抽出する(ステップS35)。
【0050】
次いで、制御部41は、駐車区画データ格納部45に格納されている駐車区画データと情報コードから抽出した駐車区画データとを比較し、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに駐車券5を翳した駐車位置誘導装置4の設置位置と駐車場利用者が駐車場から出て行くときに駐車券5を受取った駐車位置誘導装置4の設置位置との位置関係に基づいて誘導経路を識別する。また、制御部41は、計時部47で計時されている日時データと情報コードから抽出した日時データとを比較し、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときの日時と駐車場利用者が駐車場から出て行ったときの日時との時間差に基づいて駐車時間を算出し、その算出した駐車時間に対応する駐車料金を算出する(ステップS36)。
【0051】
そして、制御部41は、駐車場地図データ格納部47から駐車場地図データを読出し、このようにして識別した誘導経路を駐車場地図データに重ねて表示部42に表示させると共に、このようにして算出した駐車料金を表示部42に表示させる(ステップS37)。
【0052】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、駐車場に戻ってきたときに、駐車して駐車場から出て行ったときに受取った駐車券5を最寄りの駐車位置誘導装置4の表示部42に翳すことで、駐車場から出て行ったときに受取った駐車券5に印刷されている情報コードを駐車券5から駐車位置誘導装置4に読取らせることができ、その情報コードを駐車券5から駐車位置誘導装置4に読取らせた位置、つまり、自身が居る現在位置から駐車した駐車位置までの誘導経路及び駐車料金を知ることができる。
【0053】
以上に説明したように第2の実施形態によれば、駐車場利用者が駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車区画データが印刷された駐車券5が発行され、駐車場利用者が例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときに、駐車場利用者が駐車券5を最寄りの駐車位置誘導装置4に翳すと、駐車券5に印刷されている駐車区画データが駐車位置誘導装置4に読取られ、その駐車区画データが読取られた駐車位置誘導装置4の設置位置(駐車場利用者が居る現在位置)から駐車場利用者が駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路を識別して表示するように構成したので、上記した第1の実施形態に記載したもの同様にして、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0054】
また、この場合は、駐車区画データや日時データを記憶させるための記録媒体として駐車券5を利用するように構成したので、駐車場利用者が携帯端末3を携帯していなくとも、駐車券5を発行することで駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0055】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図9ないし図14を参照して説明する。尚、上記した第1の実施形態や第2の実施形態と同一部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。上記した第1の実施形態や第2の実施形態は、駐車場利用者が駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路を識別して表示する構成であるが、これに対して、この第3の実施形態は、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路を識別して表示する構成である。
【0056】
この場合、図11に示すように、駐車可能位置誘導システム6は、駐車可能位置誘導装置7が車両入場ゲートに設置されていると共に駐車可能位置誘導装置8が上記した第1の実施形態で説明した駐車位置誘導装置2や第2の実施形態で説明した駐車位置誘導装置4と同様にして複数の駐車区画毎に設置されて構成されている。
【0057】
車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7は、図9に示すように、制御部71、表示部72、撮像部73、音声出力部74、駐車区画データ格納部75、計時部76及び駐車場地図データ格納部77の他に、空き情報データベース78及び通信部79を備えて構成されている。この場合、駐車可能位置誘導装置7は、駐車区画毎に設置されている駐車可能位置誘導装置8との間で通信部79を介して通信可能に構成され、駐車区画毎に設置されている駐車可能位置誘導装置8から駐車することが可能な駐車可能位置が自区画に有るか否かを示す空き情報を受信すると、その空き情報を空き情報データベース78に格納するように構成されている。
【0058】
一方、駐車区画毎に設置されている駐車可能位置誘導装置8は、図10に示すように、制御部81(本発明でいう誘導経路識別手段)、表示部82(本発明でいう誘導経路報知手段)、撮像部83(本発明でいう位置データ読取手段)、音声出力部84、駐車区画データ格納部85、計時部86及び駐車場地図データ格納部87の他に、通信部88を備えて構成されている。この場合、駐車可能位置誘導装置8は、車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7との間で通信部88を介して通信可能に構成され、駐車することが可能な駐車可能位置が自区画に有るか否かを示す空き情報を駐車可能位置誘導装置7へ送信するように構成されている。尚、駐車可能位置誘導装置8が空き情報を識別する方法としては、例えば撮影カメラ(図示せず)により撮影された撮影画像を解析して駐車可能位置が自区画に有るか否かを判定する方法などがある。
【0059】
また、携帯端末9(本発明でいう記録媒体)は、制御部91、撮像部92、表示部93、音声出力部94、通信部95、操作部96及び情報コード記憶部97を備えて構成されている。この場合、各部91〜97,99は、上記した第1の実施形態で説明した携帯端末3における各部31〜37,39と同等の機能を有して構成されている。
【0060】
次に、上記した構成の作用について、図12ないし図14を参照して説明する。ここでは、
(1)駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するとき
(2)駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したとき
について、車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7、駐車区画毎に設置されている駐車可能位置誘導装置8及び携帯端末9が実施する処理を順次説明する。
【0061】
(1)駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するとき
最初に、「駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するとき」について、図12を参照して説明する。駐車場利用者は、車両入場ゲートを通過するときには次の動作を行う。すなわち、駐車場利用者は、車両入場ゲートを通過するときに、自身が携帯している携帯端末9を車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7の表示部72に翳す。
【0062】
駐車可能位置誘導装置7において、制御部71は、情報コードの表示トリガが発生する旨を待機している(ステップS41)。ここで、制御部71は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車可能位置誘導装置7の表示部72に翳したことで、情報コードの表示トリガが発生した旨を検出すると(ステップS41にて「YES」)、空き情報データベース78を検索する(ステップS42)。
【0063】
次いで、制御部71は、その時点で駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車区画データを空き情報データベース78から入力し(ステップS43)、計時部76から日時データを入力し(ステップS44)、それら入力した駐車区画データ及び日時データをコード化して情報コードを作成する(ステップS45)。そして、制御部71は、その作成した情報コードを表示部72に表示させる(ステップS46)。
【0064】
一方、携帯端末9において、制御部91は、情報コードの読取トリガが発生する旨を待機している(ステップT41)。ここで、制御部91は、駐車場利用者が携帯端末9を駐車可能位置誘導装置7の表示部72に翳したことで、情報コードの読取トリガが発生した旨を検出すると(ステップT41にて「YES」)、撮像部92による撮像動作を開始させ(ステップT42)、駐車可能位置誘導装置7の表示部72に表示されている情報コードの撮像に成功したか否かを判定する(ステップT43)。
【0065】
そして、制御部91は、駐車可能位置誘導装置7の表示部72に表示されている情報コードの撮像に成功した旨を検出すると(ステップT43にて「YES」)、撮像部92による撮像動作を終了させ(ステップT44)、その撮像された情報コードを情報コード記憶部97に記憶させる(ステップT45)。
【0066】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、車両入場ゲートを通過するときに、自身が携帯している携帯端末9を車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7の表示部72に翳すことで、駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車区画データ及び駐車場に入場した時刻を表す日時データがコード化された情報コードを駐車可能位置誘導装置7から携帯端末9に読取らせて記憶させることができる。
【0067】
(2)駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したとき
次に、「駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したとき」について、図13及び図14を参照して説明する。駐車場利用者は、車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに、自身が携帯している携帯端末9を最寄りの(直ぐ近くに設置されている)駐車可能位置誘導装置8の表示部82に翳す。
【0068】
携帯端末9において、制御部91は、情報コードの表示トリガが発生する旨を待機している(ステップT51)。ここで、制御部91は、駐車場利用者が携帯端末9を駐車可能位置誘導装置8の表示部82に翳したことで、情報コードの表示トリガが発生した旨を検出すると(ステップT51にて「YES」)、情報コード記憶部97に記憶されている情報コードを読出し(ステップT52)、その読出した情報コードを表示部93に表示させる(ステップT53)。
【0069】
一方、駐車可能位置誘導装置8において、制御部81は、情報コードの読取トリガが発生する旨を待機している(ステップS51)。ここで、制御部81は、駐車場利用者が携帯端末9を駐車可能位置誘導装置8の表示部82に翳したことで、情報コードの読取トリガが発生した旨を検出すると(ステップS51にて「YES」)、撮像部83による撮像動作を開始させ(ステップS52)、携帯端末9の表示部93に表示されている情報コードの撮像に成功したか否かを判定する(ステップS53)。
【0070】
次いで、制御部81は、携帯端末9の表示部93に表示されている情報コードの撮像に成功した旨を検出すると(ステップS53にて「YES」)、撮像部83による撮像動作を終了させ(ステップS54)、その撮像された情報コードをデコード化して駐車区画データを抽出する(ステップS55)。
【0071】
次いで、制御部81は、駐車区画データ格納部85に格納されている駐車区画データと情報コードから抽出した駐車区画データとを比較し、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに携帯端末9を翳した駐車可能位置誘導装置8の設置位置と駐車場利用者が駐車場の車両入場ゲートで携帯端末9に記憶させた駐車可能位置誘導装置8の設置位置との位置関係に基づいて誘導経路を識別する。
【0072】
そして、制御部81は、駐車場地図データ格納部87から駐車場地図データを読出し、図14に示すように、このようにして識別した誘導経路を表示部82に表示させる(ステップS57)。
【0073】
尚、図14は、一例として、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するときに、駐車区画「C−1」が空き情報として携帯端末9に記憶され、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに、駐車場利用者が携帯端末9を駐車区画「B−3」に設置されている駐車可能位置誘導装置8に翳した場合に、駐車場利用者が居る現在位置から駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路が表示される表示態様を示している。
【0074】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに、自身が携帯している携帯端末9を駐車区画毎に設置されている最寄りの駐車可能位置誘導装置8の表示部82に翳すことで、車両入場ゲートを通過するときに携帯端末9に読取らせて記憶させておいた情報コードを携帯端末9から駐車可能位置誘導装置8に読取らせることができ、その情報コードを携帯端末9から駐車可能位置誘導装置8に読取らせた位置、つまり、自身が居る現在位置から駐車することが可能な駐車可能位置までの誘導経路及び駐車料金を知ることができる。
【0075】
そして、これ以降では、上記した第1の実施形態で説明した処理が実施されることにより、駐車場利用者は、駐車して駐車場から出て行った後に駐車場に戻ってきたときに、自身が携帯している携帯端末9を最寄りの駐車可能位置誘導装置8の表示部82に翳すことで、車両入場ゲートを通過するときに携帯端末9に読取らせて記憶させておいた情報コードを携帯端末9から駐車可能位置誘導装置8に読取らせることができ、その情報コードを携帯端末9から駐車可能位置誘導装置8に読取らせた位置、つまり、自身が居る現在位置から駐車した駐車位置までの誘導経路及び駐車料金を知ることができる。
【0076】
以上に説明したように第3の実施形態によれば、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するときに、駐車場利用者が携帯端末9を車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7に翳すと、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車区画データが携帯端末9に読取られて記憶され、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに、駐車場利用者が携帯端末9を最寄りの駐車可能位置誘導装置8に翳すと、携帯端末9に記憶されている駐車区画データが駐車可能位置誘導装置8に読取られ、その駐車区画データを読取った駐車可能位置誘導装置8の設置位置(駐車場利用者が居る現在位置)から駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路を識別して表示するように構成したので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0077】
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。
第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせた構成、つまり、記録媒体として携帯端末を利用するのではなく、図15に示すように、記録媒体として駐車券を利用し、車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置から情報コードが印刷された駐車券を発行し、その発行された駐車券に印刷されている情報コードを駐車区画毎に設置されている駐車可能位置誘導装置に読取らせることで、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置まで駐車場利用者を誘導する構成であっても良い。
駐車位置誘導装置や駐車可能位置誘導装置と携帯端末との間で駐車区画データや日時データを授受する態様として、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)や無線LANなど)を利用する構成であっても良い。
誘導経路や駐車料金を駐車場利用者に知らせる態様として、誘導経路や駐車料金を音声出力により知らせる構成であっても良いし、誘導経路や駐車料金を表示と音声出力との組み合わせにより知らせる構成であっても良い。
情報コードとして、QRコード以外の二次元コードが利用される構成であっても良いし、一次元コードが利用される構成であっても良い。
情報コードの読取りを完了したときに、情報コードの読取りを完了した旨を駐車場利用者に知らせる音や音声ガイダンスを出力する構成であっても良い。
【0078】
駐車場利用者が居る現在位置から駐車位置または駐車可能位置に至るまでの誘導経路や駐車料金が表示される態様は、他の態様であっても良い。
駐車場における駐車位置や駐車可能位置までの誘導経路を報知するシステムに適用する構成に限らず、スーパーマーケット、ショッピングモール及びテーマパークなどの施設を利用する施設利用者を対象とし、施設利用者が往来した往来位置や施設利用者が往来する予定がある往来予定位置までの誘導経路を報知するシステムに適用する構成であっても良い。その場合、施設利用者が施設に行く前に、例えば情報誌や広告などに印刷されている情報コードを携帯端末に読取らせて記憶させておき、施設利用者が施設に着いた後に、その記憶させておいた情報コードを位置誘導装置に読取らせる構成であっても良い。また、情報誌や広告などで情報コードが印刷されている箇所を切抜くことで、施設利用者が施設に着いた後に、情報コードを位置誘導装置に直接読取らせる構成であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す機能ブロック図
【図2】駐車位置誘導装置が設置されている態様の一例を示す図
【図3】駐車位置誘導装置から携帯端末に情報コードが読取られる処理を示すフローチャート
【図4】携帯端末から駐車位置誘導装置に情報コードが読取られる処理を示すフローチャート
【図5】駐車場利用者が居る現在位置から駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路及び駐車料金が表示される態様の一例を示す図
【図6】本発明の第2の実施形態を示す機能ブロック図
【図7】図3相当図
【図8】図4相当図
【図9】本発明の第3の実施形態を示す機能ブロック図
【図10】図9相当図
【図11】駐車可能位置誘導装置が設置されている態様の一例を示す図
【図12】駐車可能位置誘導装置から携帯端末に情報コードが読取られる処理を示すフローチャート
【図13】携帯端末から駐車可能位置誘導装置に情報コードが読取られる処理を示すフローチャート
【図14】駐車場利用者が居る現在位置から駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路が表示される態様の一例を示す図
【図15】その他の実施形態を示す機能ブロック図
【符号の説明】
【0080】
図面中、1は駐車位置誘導システム、21は制御部(誘導経路識別手段、駐車料金算出手段)、22は表示部(誘導経路報知手段、駐車料金報知手段)、23は撮像部(位置データ読取手段、料金算出データ読取手段)、3は携帯端末(記録媒体)、41は制御部(誘導経路識別手段、駐車料金算出手段)、42は表示部(誘導経路報知手段、駐車料金報知手段)、43は撮像部(位置データ読取手段、料金算出データ読取手段)、5は駐車券(記録媒体)、6は駐車可能位置誘導システム、81は制御部(誘導経路識別手段)、82は表示部(誘導経路報知手段)、83は撮像部(位置データ読取手段)、9は携帯端末(記録媒体)である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場利用者が駐車した駐車位置または駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路を報知する位置誘導システム及び施設利用者が往来した往来位置または施設利用者が往来する予定がある往来予定位置に至るまでの誘導経路を報知する位置誘導システムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を誘導するシステムとして、駐車場利用者が駐車場から出て行くときに、駐車位置に用意されている情報コードを携帯端末により撮影することで駐車位置を携帯端末に記憶させ、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに、駐車場利用者が居る現在位置を携帯端末により検出し、現在位置と駐車位置とを地図上に表示することで駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を誘導するシステムが供されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−199177号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した特許文献1に記載されているものでは、携帯端末が現在位置の検出機能を有する構成であることが前提になるという問題がある。また、現在位置の検出機能としてGPS機能を利用するものでは、GPS電波の受信感度が劣るエリア(例えば地下駐車場や立体駐車場など)で使用することが困難となり、使用環境に制約を受けるという問題もある。
【0004】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、所定位置まで駐車場利用者や施設利用者を適切に誘導することができる位置誘導システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載した発明によれば、駐車場を利用する駐車場利用者が携帯可能に構成されている記録媒体に駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車位置データまたは駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車可能位置データが記録された後に、その記録媒体に記録されている駐車位置データまたは駐車可能位置データが位置データ読取手段により読取られると、誘導経路識別手段は、その位置データ読取手段の設置位置から位置データ読取手段により読取られた駐車位置データで表される駐車位置または駐車可能位置データで表される駐車可能位置に至るまでの誘導経路を識別し、誘導経路報知手段は、その誘導経路識別手段により識別された誘導経路を報知する。
【0006】
これにより、駐車場利用者が駐車した場合では、駐車場利用者が駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車位置データを記録媒体に記録させ、駐車場利用者が例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときに、その記録媒体に記録させておいた駐車位置データを位置データ読取手段に読取らせると、その駐車位置データを読取らせた位置(駐車場利用者が居る現在位置)から駐車場利用者が駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路を報知することになるので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0007】
また、駐車場利用者が駐車する場合では、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するときに、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車可能位置データを記録媒体に記録させ、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに、その記録媒体に記録させておいた駐車可能位置データを位置データ読取手段に読取らせると、その駐車可能位置データを読取らせた位置(駐車場利用者が居る現在位置)から駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路を報知することになるので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0008】
請求項2に記載した発明によれば、記録媒体に駐車位置データまたは駐車可能位置データの他に駐車料金を算出するのに必要な料金算出データが記録された後に、その記録媒体に記録されている料金算出データが料金算出データ読取手段により読取られると、駐車料金算出手段は、その料金算出データ読取手段により読取られた料金算出データに基づいて駐車料金を算出し、駐車料金報知手段は、その駐車料金算出手段により算出された駐車料金を報知する。これにより、駐車位置や駐車可能位置まで駐車場利用者を適切に誘導すると同時に駐車料金を算出して駐車場利用者に知らせることもできる。
【0009】
請求項3に記載した発明によれば、記録媒体が情報コードを読取可能な情報コード読取機能を有する携帯端末から構成され、駐車場に用意されている駐車位置データまたは駐車可能位置データがコード化された情報コードを読取ることで駐車位置データまたは駐車可能位置データを記録するように構成されている。これにより、駐車場利用者が携帯端末(例えば携帯電話機や携帯情報端末など)を携帯していれば、その携帯端末を有効に利用して駐車位置または駐車可能位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができ、また、記録媒体として携帯端末の代わりに駐車券を利用する場合と比較すると、駐車位置データまたは駐車可能位置データを電磁的に記録することで紙媒体を不要とすることができ、省資源化を実現することができる。
【0010】
請求項4に記載した発明によれば、記録媒体が駐車場に設けられている発券機から発行される駐車位置データまたは駐車可能位置データが印刷または添付されている券から構成されている。これにより、駐車場利用者が携帯端末を携帯していなくとも、駐車位置データまたは駐車可能位置データが印刷または添付されている券を発行することで駐車位置または駐車可能位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0011】
請求項5に記載した発明によれば、施設を利用する施設利用者が携帯可能に構成されている記録媒体に施設利用者が往来した往来位置を表す往来位置データまたは施設利用者が往来する予定がある往来予定位置を表す往来予定位置データが記録された後に、その記録媒体に記録されている往来位置データまたは往来予定位置データが位置データ読取手段により読取られると、誘導経路識別手段は、その位置データ読取手段の設置位置から位置データ読取手段により読取られた往来位置データで表される往来位置または往来予定位置データで表される往来予定位置に至るまでの誘導経路を識別し、誘導経路報知手段は、その誘導経路識別手段により識別された誘導経路を報知する。
【0012】
これにより、施設利用者が例えば特定の店舗に行ったときに、施設利用者が行った特定の店舗を表す往来位置データを記録媒体に記録させ、その記録媒体に記録させておいた往来位置データを例えば別の店舗で位置データ読取手段に読取らせると、その往来位置データを読取らせた位置(施設利用者が居る現在位置)から施設利用者が行った特定の店舗に至るまでの誘導経路を報知することになるので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、施設利用者が行った特定の店舗まで施設利用者を適切に誘導することができる。
【0013】
また、施設利用者が例えば特定の店舗に行く予定があるときに、施設利用者が行く予定がある特定の店舗を表す往来予定位置データを記録媒体に記録させ、その記録媒体に記録させておいた往来予定位置データを例えば施設の入口で位置データ読取手段に読取らせると、その往来予定位置データを読取らせた位置(施設利用者が居る現在位置)から施設利用者が行く予定がある特定の店舗に至るまでの誘導経路を報知することになるので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、施設利用者が行く予定がある特定の店舗まで施設利用者を適切に誘導することができる。
【0014】
請求項6に記載した発明によれば、記録媒体が情報コードを読取可能な情報コード読取機能を有する携帯端末から構成され、施設に用意されているまたは紙媒体に印刷または添付されている往来位置データまたは往来予定位置データがコード化された情報コードを読取ることで往来位置データまたは往来予定位置データを記録するように構成されている。これにより、施設利用者が携帯端末(例えば携帯電話機や携帯情報端末など)を携帯していれば、その携帯端末を有効に利用して往来位置または往来予定位置まで施設利用者を適切に誘導することができ、また、記録媒体として携帯端末の代わりに券を利用する場合と比較すると、往来位置データまたは往来予定位置データを電磁的に記録することで紙媒体を不要とすることができ、省資源化を実現することができる。
【0015】
請求項7に記載した発明によれば、記録媒体が施設に設けられている発券機から発行される往来位置データまたは往来予定位置データが印刷または添付されている券から構成されている。これにより、施設利用者が携帯端末を携帯していなくとも、往来位置データまたは往来予定位置データが印刷または添付されている券を発行することで往来位置または往来予定位置まで施設利用者を適切に誘導することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1の実施形態)
以下、本発明を、駐車場利用者が駐車した駐車位置を誘導する駐車位置誘導システムに適用した第1の実施形態について、図1ないし図5を参照して説明する。図2は、駐車場における駐車位置誘導システムの全体構成を概略的に示している。駐車場は、例えばスーパーマーケット、ショッピングモール及びテーマパークなどの大型施設に併設されているもので、車両複数台分(本実施形態では車両10台分)の駐車スペースを一区画とする複数の駐車区画(本実施形態では12区画)が設置されていると共に、1箇所の車両入場ゲート、1箇所の車両退場ゲート及び5箇所の駐車場利用者入退場ゲートが設置されて構成されている。駐車位置誘導システム1は、駐車位置誘導装置2が上記した複数の駐車区画毎に設置されて構成されている。尚、本実施形態では、各々の駐車区画を「A−1」〜「C−3」として識別する。
【0017】
駐車区画毎に設置されている駐車位置誘導装置2は、図1に示すように、制御部21(本発明でいう誘導経路識別手段、駐車料金算出手段)、表示部22(本発明でいう誘導経路報知手段、駐車料金報知手段)、撮像部23(本発明でいう位置データ読取手段、料金算出データ読取手段)、音声出力部24、駐車区画データ格納部25、計時部26及び駐車場地図データ格納部27を備えて構成されている。
【0018】
制御部21は、CPU、RAM、ROM及びI/Oバスなどから構成され、駐車位置誘導装置2の動作全般を制御する。表示部22は、液晶ディスプレイから構成され、制御部21からの表示指令に基づいて表示動作を行う。撮像部23は、CCDカメラやCMOSカメラから構成され、制御部21からの撮像指令に基づいて撮像動作を行う。音声出力部24は、スピーカから構成され、制御部21からの音声出力指令に基づいて音声出力動作を行う。駐車区画データ格納部25は、自装置が設置されている駐車区画を他の駐車区画と識別するための駐車区画データを格納しており、駐車場地図データ格納部27は、駐車場の地図を表す駐車場地図データを格納している。計時部26は、日時を計時する機能を有している。
【0019】
一方、駐車場を利用する駐車場利用者が携帯可能に構成されている携帯端末3(本発明でいう記録媒体)は、制御部31、撮像部32、表示部33、音声出力部34、通信部35、操作部36及び情報コード記憶部37を備えて構成されている。
【0020】
制御部31は、CPU、RAM、ROM及びI/Oバスなどから構成され、携帯端末3の動作全般を制御する。撮像部32は、CCDカメラやCMOSカメラから構成され、制御部31からの撮像指令に基づいて撮像動作を行う。表示部33は、液晶ディスプレイから構成され、制御部31からの表示指令に基づいて表示動作を行う。音声出力部34は、スピーカから構成され、制御部31からの音声出力指令に基づいて音声出力動作を行う。通信部35は、ネットワークとの通信機能を有して構成され、制御部31からの通信指令に基づいて通信動作を行う。操作部36は、駐車場利用者の操作を受付け、その操作内容を制御部31へ出力する。情報コード記憶部37は、情報コードを記憶する。このように構成されてなる携帯端末3は、充電可能な電池38から電源供給部39を介して各部31〜37に動作電力が供給されることで動作するように構成されている。
【0021】
次に、上記した構成の作用について、図3ないし図5を参照して説明する。ここでは、
(1)駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき
(2)駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき
について、駐車位置誘導装置2及び携帯端末3が実施する処理を順次説明する。
【0022】
(1)駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき
最初に、「駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき」について、図3を参照して説明する。駐車場利用者は、駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときには次の動作を行う。すなわち、駐車場利用者は、駐車して降車すると、自身が携帯している携帯端末3を最寄りの(自身が駐車した駐車位置を含む駐車区画に設置されている)駐車位置誘導装置2の表示部22に翳す。
【0023】
駐車位置誘導装置2において、制御部21は、情報コードの表示トリガが発生する旨を待機している(ステップS1)。ここで、制御部21は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳したことで、情報コードの表示トリガが発生した旨を検出すると(ステップS1にて「YES」)、駐車区画データ格納部25から駐車区画データを入力し(ステップS2)、計時部26から日時データを入力し(ステップS3)、それら入力した駐車区画データ及び日時データをコード化して情報コード(例えば二次元コード)を作成する(ステップS4)。そして、制御部21は、その作成した情報コードを表示部22に表示させる(ステップS5)。
【0024】
一方、携帯端末3において、制御部31は、情報コードの読取トリガが発生する旨を待機している(ステップT1)。ここで、制御部31は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳したことで、情報コードの読取トリガが発生した旨を検出すると(ステップT1にて「YES」)、撮像部32による撮像動作を開始させ(ステップT2)、駐車位置誘導装置2の表示部22に表示されている情報コードの撮像に成功したか否かを判定する(ステップT3)。
【0025】
そして、制御部31は、駐車位置誘導装置2の表示部22に表示されている情報コードの撮像に成功した旨を検出すると(ステップT3にて「YES」)、撮像部32による撮像動作を終了させ(ステップT4)、その撮像された情報コードを情報コード記憶部37に記憶させる(ステップT5)。
【0026】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、駐車して駐車場から出て行くときに、自身が携帯している携帯端末3を自身が駐車した駐車位置に設置されている駐車位置誘導装置2の表示部22に翳すことで、自身が駐車した駐車位置を表す駐車区画データ及び駐車した時刻を表す日時データがコード化された情報コードを駐車位置誘導装置2から携帯端末3に読取らせて記憶させることができる。
【0027】
尚、この場合は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳すことで、駐車位置誘導装置2が情報コードを表示すると共に携帯端末3が情報コードを読取る構成を説明したが、駐車場利用者が携帯端末3の特定キーを操作することや駐車位置誘導装置2の特定ボタン(図示せず)を操作することで、駐車位置誘導装置2が情報コードを表示すると共に携帯端末3が情報コードを読取る構成であっても良い。また、駐車位置誘導装置2において、情報コードを消去するタイミングは、情報コードを表示してから所定時間が経過した後に情報コードを消去する構成であっても良いし、携帯端末3から情報コードの読取りが完了した旨を表す読取完了信号を受信したことを条件として情報コードを消去する構成であっても良い。
【0028】
(2)駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき
次に、「駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき」について、図4及び図5を参照して説明する。駐車場利用者は、例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときには次の動作を行う。すなわち、駐車場利用者は、駐車場に戻ってくると、自身が携帯している携帯端末3を最寄りの(駐車場に戻って直ぐ近くに設置されている)駐車位置誘導装置2の表示部22に翳す。ここで、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに携帯端末3を翳した駐車位置誘導装置2と駐車場利用者が駐車場から出て行くときに携帯端末3を翳した駐車位置誘導装置2とは、駐車場利用者が駐車した駐車位置と駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに通過した入退場ゲートとが離れていれば異なるのが一般的である。
【0029】
携帯端末3において、制御部31は、情報コードの表示トリガが発生する旨を待機している(ステップT11)。ここで、制御部31は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳したことで、情報コードの表示トリガが発生した旨を検出すると(ステップT11にて「YES」)、情報コード記憶部37に記憶されている情報コードを読出し(ステップT12)、その読出した情報コードを表示部33に表示させる(ステップT13)。
【0030】
一方、駐車位置誘導装置2において、制御部21は、情報コードの読取トリガが発生する旨を待機している(ステップS11)。ここで、制御部21は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳したことで、情報コードの読取トリガが発生した旨を検出すると(ステップS11にて「YES」)、撮像部23による撮像動作を開始させ(ステップS12)、携帯端末3の表示部33に表示されている情報コードの撮像に成功したか否かを判定する(ステップS13)。
【0031】
次いで、制御部21は、携帯端末3の表示部33に表示されている情報コードの撮像に成功した旨を検出すると(ステップS13にて「YES」)、撮像部23による撮像動作を終了させ(ステップS14)、その撮像された情報コードをデコード化して駐車区画データ及び日時データを抽出する(ステップS15)。
【0032】
次いで、制御部21は、駐車区画データ格納部25に格納されている駐車区画データと情報コードから抽出した駐車区画データとを比較し、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに携帯端末3を翳した駐車位置誘導装置2の設置位置と駐車場利用者が駐車場から出て行くときに携帯端末3を翳した駐車位置誘導装置2の設置位置との位置関係に基づいて誘導経路を識別する。また、制御部21は、計時部27で計時されている日時データと情報コードから抽出した日時データとを比較し、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときの日時と駐車場利用者が駐車場から出て行ったときの日時との時間差に基づいて駐車時間を算出し、その算出した駐車時間に対応する駐車料金を算出する(ステップS16)。
【0033】
そして、制御部21は、駐車場地図データ格納部27から駐車場地図データを読出し、図5に示すように、このようにして識別した誘導経路を駐車場地図データに重ねて表示部22に表示させると共に、このようにして算出した駐車料金を表示部22に表示させる(ステップS17)。
【0034】
尚、図5は、一例として、駐車場利用者が駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が駐車区画「A−4」に駐車して携帯端末3を駐車区画「A−4」に設置されている駐車位置誘導装置2に翳し、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに、駐車場利用者が携帯端末3を駐車区画「C−1」に設置されている駐車位置誘導装置2に翳した場合に、駐車場利用者が居る現在位置から駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路及び駐車料金が表示される表示態様を示している。
【0035】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、駐車場に戻ってきたときに、自身が携帯している携帯端末3を最寄りの駐車位置誘導装置2の表示部22に翳すことで、駐車場から出て行ったときに携帯端末3に読取らせて記憶させておいた情報コードを携帯端末3から駐車位置誘導装置2に読取らせることができ、その情報コードを携帯端末3から駐車位置誘導装置2に読取らせた位置、つまり、自身が居る現在位置から駐車した駐車位置までの誘導経路及び駐車料金を知ることができる。
【0036】
尚、この場合も、駐車場利用者が携帯端末3を駐車位置誘導装置2の表示部22に翳すことで、携帯端末3が情報コードを表示すると共に駐車位置誘導装置2が情報コードを読取る構成を説明したが、駐車場利用者が携帯端末3の特定キーを操作することや駐車位置誘導装置2の特定ボタンを操作することで、携帯端末3が情報コードを表示すると共に駐車位置誘導装置2が情報コードを読取る構成であっても良い。また、携帯端末3において、情報コードを消去するタイミングは、情報コードを表示してから所定時間が経過した後に情報コードを消去する構成であっても良いし、駐車位置誘導装置2から情報コードの読取りが完了した旨を表す読取完了信号を受信したことを条件として情報コードを消去する構成であっても良い。
【0037】
ところで、上記した一連の処理において、駐車場が無料駐車場であれば、日時データをコード化して携帯端末3に記憶させる処理及び携帯端末3に記憶されている情報コードをデコード化して日時データを抽出する処理を省略する構成であっても良く、つまり、駐車区画データのみをコード化して携帯端末3に記憶させると共に情報コードをデコード化して駐車区画データのみを抽出する構成であっても良い。また、誘導経路及び駐車料金を駐車位置誘導装置2の表示部22に表示する構成に限らず、駐車位置誘導装置2と携帯端末3とが近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)や無線LANなど)を可能に構成されていれば、誘導経路及び駐車料金を駐車位置誘導装置2から携帯端末3に転送することで、誘導経路及び駐車料金を携帯端末3の表示部33に表示する構成であっても良い。
【0038】
以上に説明したように第1の実施形態によれば、駐車場利用者が駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が携帯端末3を最寄りの駐車位置誘導装置2に翳すと、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車区画データが携帯端末3に読取られて記憶され、駐車場利用者が例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときに、駐車場利用者が携帯端末3を最寄りの駐車位置誘導装置2に翳すと、携帯端末3に記憶されている駐車区画データが駐車位置誘導装置2に読取られ、その駐車区画データが読取られた駐車位置誘導装置2の設置位置(駐車場利用者が居る現在位置)から駐車場利用者が駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路を識別して表示するように構成したので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0039】
また、駐車場利用者が駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車区画データの他に駐車した日時を表す日時データも携帯端末3に読取られて記憶され、駐車場利用者が例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときに、携帯端末3に記憶されている日時データが駐車位置誘導装置2に読取られ、駐車料金を算出して表示するようにも構成したので、駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導すると同時に駐車料金を算出して駐車場利用者に知らせることもできる。
【0040】
さらに、この場合は、駐車区画データや日時データを記憶させるための記録媒体として携帯端末3を利用するように構成したので、駐車場利用者が携帯端末3を携帯していれば、その携帯端末3を有効に利用して駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができ、また、駐車区画データを電磁的に記録することで紙媒体を不要とすることができ、省資源化を実現することができる。
【0041】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図6ないし図8を参照して説明する。尚、上記した第1の実施形態と同一部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。上記した第1の実施形態は、記録媒体として携帯端末を利用する構成であるが、これに対して、この第2の実施形態は、記録媒体として駐車券を利用する構成である。
【0042】
駐車位置誘導装置4は、制御部41(本発明でいう誘導経路識別手段、駐車料金算出手段)、表示部42(本発明でいう誘導経路報知手段、駐車料金報知手段)、撮像部43(本発明でいう位置データ読取手段、料金算出データ読取手段)、音声出力部44、駐車区画データ格納部45、計時部46及び駐車場地図データ格納部47の他に、駐車券を発行する駐車券発行部48を備えて構成されている。この場合、各部41〜47は、上記した第1の実施形態で説明した各部21〜27と同等の機能を有して構成されている。
【0043】
次に、上記した構成の作用について、図7及び図8を参照して説明する。ここでも、
(1)駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき
(2)駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき
について、駐車位置誘導装置4が実施する処理を順次説明する。
【0044】
(1)駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき
最初に、「駐車場利用者が駐車して駐車場から出て行くとき」について、図7を参照して説明する。駐車場利用者は、駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときには次の動作を行う。すなわち、駐車場利用者は、駐車して降車すると、最寄りの(自身が駐車した駐車位置を含む駐車区画に設置されている)駐車位置誘導装置4に設置されている発券ボタン(図示せず)を操作する。
【0045】
駐車位置誘導装置4において、制御部41は、駐車券5の発行トリガが発生する旨を待機している(ステップS21)。ここで、制御部41は、駐車場利用者が発券ボタンを操作したことで、駐車券5の発行トリガが発生した旨を検出すると(ステップS21にて「YES」)、駐車区画データ格納部45から駐車区画データを入力し(ステップS22)、計時部46から日時データを入力し(ステップS23)、それら入力した駐車区画データ及び日時データをコード化して情報コードを作成する(ステップS24)。そして、制御部41は、その作成した情報コードを所定の紙媒体に印刷して駐車券5を作成し(ステップS25)、その作成した駐車券5を駐車券発行部48から発行させる(ステップS26)。
【0046】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、駐車して駐車場から出て行くときに、発券ボタンを操作することで、自身が駐車した駐車位置を表す駐車区画データ及び駐車した時刻を表す日時データがコード化された情報コードが印刷された駐車券5を受取ることができる。
【0047】
(2)駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき
次に、「駐車場利用者が駐車場に戻ってきたとき」について、図8を参照して説明する。駐車場利用者は、例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときには次の動作を行う。すなわち、駐車場利用者は、駐車場に戻ってくると、駐車して駐車場から出て行くときに受取った駐車券5を最寄りの(駐車場に戻って直ぐ近くに設置されている)駐位置誘導装置4の表示部42に翳す。ここでも、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに駐車券5を翳した駐車位置誘導装置4と駐車場利用者が駐車場から出て行くときに駐車券5を受取った駐車位置誘導装置4とは、駐車場利用者が駐車した駐車位置と駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに通過した入退場ゲートとが離れていれば異なるのが一般的である。
【0048】
駐車位置誘導装置4において、制御部41は、情報コードの読取トリガが発生する旨を待機している(ステップS31)。ここで、制御部41は、駐車場利用者が駐車券5を駐車位置誘導装置4の表示部42に翳したことで、情報コードの読取トリガが発生した旨を検出すると(ステップS31にて「YES」)、撮像部43による撮像動作を開始させ(ステップS32)、駐車券5に印刷されている情報コードの撮像に成功したか否かを判定する(ステップS33)。
【0049】
次いで、制御部41は、駐車券5に印刷されている情報コードの撮像に成功した旨を検出すると(ステップS33にて「YES」)、撮像部43による撮像動作を終了させ(ステップS34)、その撮像された情報コードをデコード化して駐車区画データ及び日時データを抽出する(ステップS35)。
【0050】
次いで、制御部41は、駐車区画データ格納部45に格納されている駐車区画データと情報コードから抽出した駐車区画データとを比較し、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときに駐車券5を翳した駐車位置誘導装置4の設置位置と駐車場利用者が駐車場から出て行くときに駐車券5を受取った駐車位置誘導装置4の設置位置との位置関係に基づいて誘導経路を識別する。また、制御部41は、計時部47で計時されている日時データと情報コードから抽出した日時データとを比較し、駐車場利用者が駐車場に戻ってきたときの日時と駐車場利用者が駐車場から出て行ったときの日時との時間差に基づいて駐車時間を算出し、その算出した駐車時間に対応する駐車料金を算出する(ステップS36)。
【0051】
そして、制御部41は、駐車場地図データ格納部47から駐車場地図データを読出し、このようにして識別した誘導経路を駐車場地図データに重ねて表示部42に表示させると共に、このようにして算出した駐車料金を表示部42に表示させる(ステップS37)。
【0052】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、駐車場に戻ってきたときに、駐車して駐車場から出て行ったときに受取った駐車券5を最寄りの駐車位置誘導装置4の表示部42に翳すことで、駐車場から出て行ったときに受取った駐車券5に印刷されている情報コードを駐車券5から駐車位置誘導装置4に読取らせることができ、その情報コードを駐車券5から駐車位置誘導装置4に読取らせた位置、つまり、自身が居る現在位置から駐車した駐車位置までの誘導経路及び駐車料金を知ることができる。
【0053】
以上に説明したように第2の実施形態によれば、駐車場利用者が駐車して例えば用事を済ませるために駐車場から出て行くときに、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車区画データが印刷された駐車券5が発行され、駐車場利用者が例えば用事を済ませて駐車場に戻ってきたときに、駐車場利用者が駐車券5を最寄りの駐車位置誘導装置4に翳すと、駐車券5に印刷されている駐車区画データが駐車位置誘導装置4に読取られ、その駐車区画データが読取られた駐車位置誘導装置4の設置位置(駐車場利用者が居る現在位置)から駐車場利用者が駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路を識別して表示するように構成したので、上記した第1の実施形態に記載したもの同様にして、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0054】
また、この場合は、駐車区画データや日時データを記憶させるための記録媒体として駐車券5を利用するように構成したので、駐車場利用者が携帯端末3を携帯していなくとも、駐車券5を発行することで駐車場利用者が駐車した駐車位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0055】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図9ないし図14を参照して説明する。尚、上記した第1の実施形態や第2の実施形態と同一部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。上記した第1の実施形態や第2の実施形態は、駐車場利用者が駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路を識別して表示する構成であるが、これに対して、この第3の実施形態は、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路を識別して表示する構成である。
【0056】
この場合、図11に示すように、駐車可能位置誘導システム6は、駐車可能位置誘導装置7が車両入場ゲートに設置されていると共に駐車可能位置誘導装置8が上記した第1の実施形態で説明した駐車位置誘導装置2や第2の実施形態で説明した駐車位置誘導装置4と同様にして複数の駐車区画毎に設置されて構成されている。
【0057】
車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7は、図9に示すように、制御部71、表示部72、撮像部73、音声出力部74、駐車区画データ格納部75、計時部76及び駐車場地図データ格納部77の他に、空き情報データベース78及び通信部79を備えて構成されている。この場合、駐車可能位置誘導装置7は、駐車区画毎に設置されている駐車可能位置誘導装置8との間で通信部79を介して通信可能に構成され、駐車区画毎に設置されている駐車可能位置誘導装置8から駐車することが可能な駐車可能位置が自区画に有るか否かを示す空き情報を受信すると、その空き情報を空き情報データベース78に格納するように構成されている。
【0058】
一方、駐車区画毎に設置されている駐車可能位置誘導装置8は、図10に示すように、制御部81(本発明でいう誘導経路識別手段)、表示部82(本発明でいう誘導経路報知手段)、撮像部83(本発明でいう位置データ読取手段)、音声出力部84、駐車区画データ格納部85、計時部86及び駐車場地図データ格納部87の他に、通信部88を備えて構成されている。この場合、駐車可能位置誘導装置8は、車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7との間で通信部88を介して通信可能に構成され、駐車することが可能な駐車可能位置が自区画に有るか否かを示す空き情報を駐車可能位置誘導装置7へ送信するように構成されている。尚、駐車可能位置誘導装置8が空き情報を識別する方法としては、例えば撮影カメラ(図示せず)により撮影された撮影画像を解析して駐車可能位置が自区画に有るか否かを判定する方法などがある。
【0059】
また、携帯端末9(本発明でいう記録媒体)は、制御部91、撮像部92、表示部93、音声出力部94、通信部95、操作部96及び情報コード記憶部97を備えて構成されている。この場合、各部91〜97,99は、上記した第1の実施形態で説明した携帯端末3における各部31〜37,39と同等の機能を有して構成されている。
【0060】
次に、上記した構成の作用について、図12ないし図14を参照して説明する。ここでは、
(1)駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するとき
(2)駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したとき
について、車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7、駐車区画毎に設置されている駐車可能位置誘導装置8及び携帯端末9が実施する処理を順次説明する。
【0061】
(1)駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するとき
最初に、「駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するとき」について、図12を参照して説明する。駐車場利用者は、車両入場ゲートを通過するときには次の動作を行う。すなわち、駐車場利用者は、車両入場ゲートを通過するときに、自身が携帯している携帯端末9を車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7の表示部72に翳す。
【0062】
駐車可能位置誘導装置7において、制御部71は、情報コードの表示トリガが発生する旨を待機している(ステップS41)。ここで、制御部71は、駐車場利用者が携帯端末3を駐車可能位置誘導装置7の表示部72に翳したことで、情報コードの表示トリガが発生した旨を検出すると(ステップS41にて「YES」)、空き情報データベース78を検索する(ステップS42)。
【0063】
次いで、制御部71は、その時点で駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車区画データを空き情報データベース78から入力し(ステップS43)、計時部76から日時データを入力し(ステップS44)、それら入力した駐車区画データ及び日時データをコード化して情報コードを作成する(ステップS45)。そして、制御部71は、その作成した情報コードを表示部72に表示させる(ステップS46)。
【0064】
一方、携帯端末9において、制御部91は、情報コードの読取トリガが発生する旨を待機している(ステップT41)。ここで、制御部91は、駐車場利用者が携帯端末9を駐車可能位置誘導装置7の表示部72に翳したことで、情報コードの読取トリガが発生した旨を検出すると(ステップT41にて「YES」)、撮像部92による撮像動作を開始させ(ステップT42)、駐車可能位置誘導装置7の表示部72に表示されている情報コードの撮像に成功したか否かを判定する(ステップT43)。
【0065】
そして、制御部91は、駐車可能位置誘導装置7の表示部72に表示されている情報コードの撮像に成功した旨を検出すると(ステップT43にて「YES」)、撮像部92による撮像動作を終了させ(ステップT44)、その撮像された情報コードを情報コード記憶部97に記憶させる(ステップT45)。
【0066】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、車両入場ゲートを通過するときに、自身が携帯している携帯端末9を車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7の表示部72に翳すことで、駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車区画データ及び駐車場に入場した時刻を表す日時データがコード化された情報コードを駐車可能位置誘導装置7から携帯端末9に読取らせて記憶させることができる。
【0067】
(2)駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したとき
次に、「駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したとき」について、図13及び図14を参照して説明する。駐車場利用者は、車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに、自身が携帯している携帯端末9を最寄りの(直ぐ近くに設置されている)駐車可能位置誘導装置8の表示部82に翳す。
【0068】
携帯端末9において、制御部91は、情報コードの表示トリガが発生する旨を待機している(ステップT51)。ここで、制御部91は、駐車場利用者が携帯端末9を駐車可能位置誘導装置8の表示部82に翳したことで、情報コードの表示トリガが発生した旨を検出すると(ステップT51にて「YES」)、情報コード記憶部97に記憶されている情報コードを読出し(ステップT52)、その読出した情報コードを表示部93に表示させる(ステップT53)。
【0069】
一方、駐車可能位置誘導装置8において、制御部81は、情報コードの読取トリガが発生する旨を待機している(ステップS51)。ここで、制御部81は、駐車場利用者が携帯端末9を駐車可能位置誘導装置8の表示部82に翳したことで、情報コードの読取トリガが発生した旨を検出すると(ステップS51にて「YES」)、撮像部83による撮像動作を開始させ(ステップS52)、携帯端末9の表示部93に表示されている情報コードの撮像に成功したか否かを判定する(ステップS53)。
【0070】
次いで、制御部81は、携帯端末9の表示部93に表示されている情報コードの撮像に成功した旨を検出すると(ステップS53にて「YES」)、撮像部83による撮像動作を終了させ(ステップS54)、その撮像された情報コードをデコード化して駐車区画データを抽出する(ステップS55)。
【0071】
次いで、制御部81は、駐車区画データ格納部85に格納されている駐車区画データと情報コードから抽出した駐車区画データとを比較し、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに携帯端末9を翳した駐車可能位置誘導装置8の設置位置と駐車場利用者が駐車場の車両入場ゲートで携帯端末9に記憶させた駐車可能位置誘導装置8の設置位置との位置関係に基づいて誘導経路を識別する。
【0072】
そして、制御部81は、駐車場地図データ格納部87から駐車場地図データを読出し、図14に示すように、このようにして識別した誘導経路を表示部82に表示させる(ステップS57)。
【0073】
尚、図14は、一例として、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するときに、駐車区画「C−1」が空き情報として携帯端末9に記憶され、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに、駐車場利用者が携帯端末9を駐車区画「B−3」に設置されている駐車可能位置誘導装置8に翳した場合に、駐車場利用者が居る現在位置から駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路が表示される表示態様を示している。
【0074】
以上に説明した一連の処理により、駐車場利用者は、車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに、自身が携帯している携帯端末9を駐車区画毎に設置されている最寄りの駐車可能位置誘導装置8の表示部82に翳すことで、車両入場ゲートを通過するときに携帯端末9に読取らせて記憶させておいた情報コードを携帯端末9から駐車可能位置誘導装置8に読取らせることができ、その情報コードを携帯端末9から駐車可能位置誘導装置8に読取らせた位置、つまり、自身が居る現在位置から駐車することが可能な駐車可能位置までの誘導経路及び駐車料金を知ることができる。
【0075】
そして、これ以降では、上記した第1の実施形態で説明した処理が実施されることにより、駐車場利用者は、駐車して駐車場から出て行った後に駐車場に戻ってきたときに、自身が携帯している携帯端末9を最寄りの駐車可能位置誘導装置8の表示部82に翳すことで、車両入場ゲートを通過するときに携帯端末9に読取らせて記憶させておいた情報コードを携帯端末9から駐車可能位置誘導装置8に読取らせることができ、その情報コードを携帯端末9から駐車可能位置誘導装置8に読取らせた位置、つまり、自身が居る現在位置から駐車した駐車位置までの誘導経路及び駐車料金を知ることができる。
【0076】
以上に説明したように第3の実施形態によれば、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過するときに、駐車場利用者が携帯端末9を車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置7に翳すと、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車区画データが携帯端末9に読取られて記憶され、駐車場利用者が車両入場ゲートを通過して駐車場内に進入したときに、駐車場利用者が携帯端末9を最寄りの駐車可能位置誘導装置8に翳すと、携帯端末9に記憶されている駐車区画データが駐車可能位置誘導装置8に読取られ、その駐車区画データを読取った駐車可能位置誘導装置8の設置位置(駐車場利用者が居る現在位置)から駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路を識別して表示するように構成したので、現在位置の検出機能を有する携帯端末を使用することなく、しかも、使用環境に制約を受けることなく、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置まで駐車場利用者を適切に誘導することができる。
【0077】
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。
第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせた構成、つまり、記録媒体として携帯端末を利用するのではなく、図15に示すように、記録媒体として駐車券を利用し、車両入場ゲートに設置されている駐車可能位置誘導装置から情報コードが印刷された駐車券を発行し、その発行された駐車券に印刷されている情報コードを駐車区画毎に設置されている駐車可能位置誘導装置に読取らせることで、駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置まで駐車場利用者を誘導する構成であっても良い。
駐車位置誘導装置や駐車可能位置誘導装置と携帯端末との間で駐車区画データや日時データを授受する態様として、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)や無線LANなど)を利用する構成であっても良い。
誘導経路や駐車料金を駐車場利用者に知らせる態様として、誘導経路や駐車料金を音声出力により知らせる構成であっても良いし、誘導経路や駐車料金を表示と音声出力との組み合わせにより知らせる構成であっても良い。
情報コードとして、QRコード以外の二次元コードが利用される構成であっても良いし、一次元コードが利用される構成であっても良い。
情報コードの読取りを完了したときに、情報コードの読取りを完了した旨を駐車場利用者に知らせる音や音声ガイダンスを出力する構成であっても良い。
【0078】
駐車場利用者が居る現在位置から駐車位置または駐車可能位置に至るまでの誘導経路や駐車料金が表示される態様は、他の態様であっても良い。
駐車場における駐車位置や駐車可能位置までの誘導経路を報知するシステムに適用する構成に限らず、スーパーマーケット、ショッピングモール及びテーマパークなどの施設を利用する施設利用者を対象とし、施設利用者が往来した往来位置や施設利用者が往来する予定がある往来予定位置までの誘導経路を報知するシステムに適用する構成であっても良い。その場合、施設利用者が施設に行く前に、例えば情報誌や広告などに印刷されている情報コードを携帯端末に読取らせて記憶させておき、施設利用者が施設に着いた後に、その記憶させておいた情報コードを位置誘導装置に読取らせる構成であっても良い。また、情報誌や広告などで情報コードが印刷されている箇所を切抜くことで、施設利用者が施設に着いた後に、情報コードを位置誘導装置に直接読取らせる構成であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す機能ブロック図
【図2】駐車位置誘導装置が設置されている態様の一例を示す図
【図3】駐車位置誘導装置から携帯端末に情報コードが読取られる処理を示すフローチャート
【図4】携帯端末から駐車位置誘導装置に情報コードが読取られる処理を示すフローチャート
【図5】駐車場利用者が居る現在位置から駐車した駐車位置に至るまでの誘導経路及び駐車料金が表示される態様の一例を示す図
【図6】本発明の第2の実施形態を示す機能ブロック図
【図7】図3相当図
【図8】図4相当図
【図9】本発明の第3の実施形態を示す機能ブロック図
【図10】図9相当図
【図11】駐車可能位置誘導装置が設置されている態様の一例を示す図
【図12】駐車可能位置誘導装置から携帯端末に情報コードが読取られる処理を示すフローチャート
【図13】携帯端末から駐車可能位置誘導装置に情報コードが読取られる処理を示すフローチャート
【図14】駐車場利用者が居る現在位置から駐車することが可能な駐車可能位置に至るまでの誘導経路が表示される態様の一例を示す図
【図15】その他の実施形態を示す機能ブロック図
【符号の説明】
【0080】
図面中、1は駐車位置誘導システム、21は制御部(誘導経路識別手段、駐車料金算出手段)、22は表示部(誘導経路報知手段、駐車料金報知手段)、23は撮像部(位置データ読取手段、料金算出データ読取手段)、3は携帯端末(記録媒体)、41は制御部(誘導経路識別手段、駐車料金算出手段)、42は表示部(誘導経路報知手段、駐車料金報知手段)、43は撮像部(位置データ読取手段、料金算出データ読取手段)、5は駐車券(記録媒体)、6は駐車可能位置誘導システム、81は制御部(誘導経路識別手段)、82は表示部(誘導経路報知手段)、83は撮像部(位置データ読取手段)、9は携帯端末(記録媒体)である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場を利用する駐車場利用者が携帯可能に構成され、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車位置データまたは駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車可能位置データを記録可能な記録媒体と、
駐車場に設けられ、前記記録媒体に記録されている駐車位置データまたは駐車可能位置データを読取可能な位置データ読取手段と、
前記位置データ読取手段の設置位置から前記位置データ読取手段により読取られた駐車位置データで表される駐車位置または駐車可能位置データで表される駐車可能位置に至るまでの誘導経路を識別する誘導経路識別手段と、
前記誘導経路識別手段により識別された誘導経路を報知する誘導経路報知手段と、
を備えたことを特徴とする駐車場における位置誘導システム。
【請求項2】
請求項1に記載した駐車場における位置誘導システムにおいて、
前記記録媒体は、駐車位置データまたは駐車可能位置データの他に駐車料金を算出するのに必要な料金算出データをも記録可能に構成され、
駐車場に設けられ、前記記録媒体に記録されている料金算出データを読取可能な料金算出データ読取手段と、
前記料金算出データ読取手段により読取られた料金算出データに基づいて駐車料金を算出する駐車料金算出手段と、
前記駐車料金算出手段により算出された駐車料金を報知する駐車料金報知手段と、
を備えたことを特徴とする駐車場における位置誘導システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載した駐車場における位置誘導システムにおいて、
前記記録媒体は、情報コードを読取可能な情報コード読取機能を有する携帯端末から構成され、駐車場に用意されている駐車位置データまたは駐車可能位置データがコード化された情報コードを読取ることで駐車位置データまたは駐車可能位置データを記録することを特徴とする駐車場における位置誘導システム。
【請求項4】
請求項1または2に記載した駐車場における位置誘導システムにおいて、
前記記録媒体は、駐車場に設けられている発券機から発行される駐車位置データまたは駐車可能位置データが印刷または添付されている券から構成されていることを特徴とする駐車場における位置誘導システム。
【請求項5】
施設を利用する施設利用者が携帯可能に構成され、施設利用者が往来した往来位置を表す往来位置データまたは施設利用者が往来する予定がある往来予定位置を表す往来予定位置データを記録可能な記録媒体と、
施設に設けられ、前記記録媒体に記録されている往来位置データまたは往来予定位置データを読取可能な位置データ読取手段と、
前記位置データ読取手段の設置位置から前記位置データ読取手段により読取られた往来位置データで表される往来位置または往来予定位置データで表される往来予定位置に至るまでの誘導経路を識別する誘導経路識別手段と、
前記誘導経路識別手段により識別された誘導経路を報知する誘導経路報知手段と、
を備えたことを特徴とする施設における位置誘導システム。
【請求項6】
請求項5に記載した施設における位置誘導システムにおいて、
前記記録媒体は、情報コードを読取可能な情報コード読取機能を有する携帯端末から構成され、施設に用意されているまたは紙媒体に印刷または添付されている往来位置データまたは往来予定位置データがコード化された情報コードを読取ることで往来位置データまたは往来予定位置データを記録することを特徴とする施設における位置誘導システム。
【請求項7】
請求項5に記載した施設における位置誘導システムにおいて、
前記記録媒体は、施設に設けられている発券機から発行される往来位置データまたは往来予定位置データが印刷または添付されている券から構成されていることを特徴とする施設における位置誘導システム。
【請求項1】
駐車場を利用する駐車場利用者が携帯可能に構成され、駐車場利用者が駐車した駐車位置を表す駐車位置データまたは駐車場利用者が駐車することが可能な駐車可能位置を表す駐車可能位置データを記録可能な記録媒体と、
駐車場に設けられ、前記記録媒体に記録されている駐車位置データまたは駐車可能位置データを読取可能な位置データ読取手段と、
前記位置データ読取手段の設置位置から前記位置データ読取手段により読取られた駐車位置データで表される駐車位置または駐車可能位置データで表される駐車可能位置に至るまでの誘導経路を識別する誘導経路識別手段と、
前記誘導経路識別手段により識別された誘導経路を報知する誘導経路報知手段と、
を備えたことを特徴とする駐車場における位置誘導システム。
【請求項2】
請求項1に記載した駐車場における位置誘導システムにおいて、
前記記録媒体は、駐車位置データまたは駐車可能位置データの他に駐車料金を算出するのに必要な料金算出データをも記録可能に構成され、
駐車場に設けられ、前記記録媒体に記録されている料金算出データを読取可能な料金算出データ読取手段と、
前記料金算出データ読取手段により読取られた料金算出データに基づいて駐車料金を算出する駐車料金算出手段と、
前記駐車料金算出手段により算出された駐車料金を報知する駐車料金報知手段と、
を備えたことを特徴とする駐車場における位置誘導システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載した駐車場における位置誘導システムにおいて、
前記記録媒体は、情報コードを読取可能な情報コード読取機能を有する携帯端末から構成され、駐車場に用意されている駐車位置データまたは駐車可能位置データがコード化された情報コードを読取ることで駐車位置データまたは駐車可能位置データを記録することを特徴とする駐車場における位置誘導システム。
【請求項4】
請求項1または2に記載した駐車場における位置誘導システムにおいて、
前記記録媒体は、駐車場に設けられている発券機から発行される駐車位置データまたは駐車可能位置データが印刷または添付されている券から構成されていることを特徴とする駐車場における位置誘導システム。
【請求項5】
施設を利用する施設利用者が携帯可能に構成され、施設利用者が往来した往来位置を表す往来位置データまたは施設利用者が往来する予定がある往来予定位置を表す往来予定位置データを記録可能な記録媒体と、
施設に設けられ、前記記録媒体に記録されている往来位置データまたは往来予定位置データを読取可能な位置データ読取手段と、
前記位置データ読取手段の設置位置から前記位置データ読取手段により読取られた往来位置データで表される往来位置または往来予定位置データで表される往来予定位置に至るまでの誘導経路を識別する誘導経路識別手段と、
前記誘導経路識別手段により識別された誘導経路を報知する誘導経路報知手段と、
を備えたことを特徴とする施設における位置誘導システム。
【請求項6】
請求項5に記載した施設における位置誘導システムにおいて、
前記記録媒体は、情報コードを読取可能な情報コード読取機能を有する携帯端末から構成され、施設に用意されているまたは紙媒体に印刷または添付されている往来位置データまたは往来予定位置データがコード化された情報コードを読取ることで往来位置データまたは往来予定位置データを記録することを特徴とする施設における位置誘導システム。
【請求項7】
請求項5に記載した施設における位置誘導システムにおいて、
前記記録媒体は、施設に設けられている発券機から発行される往来位置データまたは往来予定位置データが印刷または添付されている券から構成されていることを特徴とする施設における位置誘導システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−79782(P2007−79782A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−265217(P2005−265217)
【出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
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