説明

高度な金属負荷及びシリコン基板の表面パッシベーションのための界面活性剤/消泡剤混合物の使用

【課題】マイクロエレクトロニクスデバイス構造から少なくとも1種の材料を除去するための改善された組成物及びプロセスを提供する。
【解決手段】
少なくとも1つの材料層を、表面にそれを有する拒絶されたマイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去するための、除去組成物及びプロセス。除去組成物は、フッ酸を含む。この組成物は、前記構造を再生し、再加工し、リサイクルし、及び/又は再使用するために、保持される層に損傷を及ぼすことなく、除去される(1種又は複数の)材料の実質的な除去を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、一般に、材料層、例えば低k誘電体を、前記材料を表面に有する基板又は物品から除去し、それによって前記基板又は物品を再生し、再加工し、リサイクルし、及び/又は再使用するのに有用なプロセスと、それを使用して製造された製品とに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] デバイスサイズが縮小するにつれて、高密度超大規模集積回路(ULSI)半導体配線に関連した性能への高まる要求が、シグナル伝達速度の上昇のため、低誘電率(低k)絶縁層の使用を益々必要としてきている。
【0003】
[0003] 典型的な低k材料には、SiLK(商標)、AURORA(商標)、CORAL(商標)、又はBLACK DIAMOND(商標)などの市販の前駆体を使用して、例えば独自のBLACK DIAMOND(商標)プロセスを使用して堆積された、炭素ドープ酸化物(CDP)が含まれる。そのようなCDOは、オルガノシラン及びオルガノシロキサン前駆体から、化学気相成長(CVD)法を使用して典型的には形成される。CVD炭素ドープ酸化物低k誘電体は、典型的には、全誘電率が約3.2未満である多孔質低密度材料からなり、金属相互接続線やビアなどのその他の半導体構造が内部に形成されるCDOの多層を形成することによって、様々な半導体構造で使用される。例えばCDOは、ある構造の誘電体絶縁層(金属間誘電体(IMD)層)、キャッピング層、及び/又はギャップ充填材料として使用してもよい。
【0004】
[0004] しばしば、マイクロエレクトロニクスデバイスウェハ、例えばシリコン半導体ウェハは、多層デバイス製造プロセス又は品質認定プロセス中、許容できない層の処理の後、廃棄しなければならない。多数の処理問題、例えば層の不均一堆積又は後続のエッチングの誤差が生じる可能性がある。いくつかの品質管理試験法が、選択された処理工程後に行われ、様々な理由で半導体ウェハの受入れ可能性が拒絶され「廃棄」され、その結果、著しい非生産的コストが生じる。拒絶されたウェハに加え、ある被膜タイプを再生又はリサイクルすることができないという理由で、試験ウェハもしばしば廃棄される。試験ウェハの出費は、工場の上位3位までの材料出費に入る。
【0005】
[0005] 従来技術の手法では、拒絶され又は廃棄されたプロセスウェハを処理するためにウェハ供給元に送らなければならず、材料層、例えばCDO層などの誘電体層は、前記ウェハの再使用のために、化学的及び機械的方法を使用して半導体ウェハから除去される。ウェハ上に重なる誘電体層及びその他のフィーチャを首尾良く除去した後、ウェハを新たな多層半導体デバイス製造プロセスでリサイクルし又は再使用する。半導体ウェハ製造がより大きな直径のウェハ、例えば12インチのウェハに移行するにつれ、現場から離れてのウェハの廃棄及びリサイクルは、高い非生産的コストにより益々魅力ないものになりつつある。
【0006】
[0006] 改善された組成物及びプロセスは、本明細書に開示されており、少なくとも1種の材料、例えば金属積層材料、エッチング停止層、フォトレジスト、障壁層、及び/又は高k及び低k層を含めた誘電体層を、マイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去してもよく、それによって、前記構造の再生、再加工、リサイクル、及び/又は再使用が行われ、組成物及びプロセスは、既存の製造プロセス及び成分に適合性がある。下に在るデバイス基板、例えばシリコンは、好ましくは、前記除去組成物による損傷を受けない。好ましくは、マイクロエレクトロニクスデバイスから材料を、例えば低k誘電体層を除去するのに前記組成物を使用するプロセスは、単一工程で行うことができ、したがって、高エネルギー消費酸化工程を必要としない。
【0007】
[0007] 下に在る基板材料への損傷を最小限に抑えるのと並行して材料層を除去するのに加え、本発明の組成物は、局所環境要件に順応するよう配合してもよい。例えば、高フッ化物濃度及び高有機溶媒濃度は、廃水処理の問題により、大量生産での組成物の使用を困難にする可能性がある。配合物の化学的酸素要求量(COD)のレベルに応じて、但し溶液のCODは、酸性条件下で強力な酸化剤の存在下で二酸化炭素へと完全に酸化することができる有機化合物の量の尺度であるが、この配合物は、環境に直接戻すことを目的に設備の廃水中に進入することができない。例えばスイスでは、廃水又は工業用水を環境に戻すことができる前に、廃水サンプルのCODを200〜1000mg/Lの間まで低下させなければならない(Pupunat, L., Sollberger, F., Rychen, P., "Efficient Reduction of Chemical Oxygen Demand in Industrial Wastewaters," http://www.csem.ch/corporate/Report2002/pdf/p56.pdf)。
【0008】
[0008] 廃水がフッ化物源のみ含有する場合(有機溶媒なし)、フッ化物処理システムを用いて、まず廃水からフッ化物を除去し、次いで水を環境に放出してもよい。廃水が(1種又は複数の)有機溶媒のみ含有する場合(フッ化物源なし)、焼却炉などの有機物処分システムを用いてもよい。不都合なことに、焼却システムは、フッ化物源が構造の焼却炉材料に損傷を与える可能性があるので、高フッ化物濃度を含有する廃水サンプルを受け入れることができない。
【0009】
[0009] したがって、前記構造の再生、再加工、リサイクル、及び/又は再使用を目的としてマイクロエレクトロニクスデバイス構造から少なくとも1種の材料を除去するための改善された組成物及びプロセスを提供するのに加え、組成物及び/又は前記組成物を使用するプロセスは、好ましくは、前記組成物の処分に関連した地域規制基準に従う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
[0010] 少なくとも1種の材料、例えば誘電体及び/又はその他の材料層を、前記材料を表面に有するマイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去するのに有用な、前記マイクロエレクトロニクスデバイス構造を再生し、再加工し、リサイクルし、及び/又は再使用するための組成物及びプロセスが、本明細書に開示されており、また、これらを使用して製造された除去組成物及び生成物又は中間生成物を使用する方法も開示される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
[0011] 一態様では、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤/ポリマー源、任意選択により少なくとも1種の有機溶媒、任意選択により少なくとも1種のキレート剤、任意選択により少なくとも1種の酸化剤、任意選択により少なくとも1種の塩化物源、任意選択により少なくとも1種の消泡剤、及び任意選択により水を含む、除去組成物が記述される。
【0012】
[0012] 別の態様では、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤/ポリマー源、水、及び任意選択により少なくとも1種の消泡剤を含む、除去組成物が記述される。
【0013】
[0013] さらに別の態様では、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤/ポリマー源、水、及び少なくとも1種の消泡剤を含む、除去組成物であって、消泡剤が、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、アルコールアルコキシレート、脂肪アルコールアルコキシレート、非イオン性乳化剤とのリン酸エステルブレンド、及びこれら組合せからなる群から選択された化学種を含んでいる除去組成物が記述される。
【0014】
[0014] さらに別の態様では、マイクロエレクトロニクスデバイス基板と、ポストエッチング残渣、低k誘電体、高k誘電体、エッチング停止材料、金属積層材料、障壁層材料、強誘電材料、ケイ化物材料、窒化物材料、酸化物材料、フォトレジスト、底面反射防止膜(BARC)、犠牲反射防止膜(SARC)、ポリマー含有蓄積体、種々雑多な材料、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の除去可能な材料とを含むマイクロエレクトロニクスデバイス構造と、除去組成物とを、マイクロエレクトロニクスデバイス構造から少なくとも1種の材料を実質的に除去するのに十分な時間及び十分な条件下で接触させて、リサイクル可能な又は再使用可能なマイクロエレクトロニクスデバイス構造を得る工程を含む、マイクロエレクトロニクスデバイス構造をリサイクルする方法であって、除去組成物が、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤/ポリマー源、任意選択により少なくとも1種の有機溶媒、任意選択により少なくとも1種のキレート剤、任意選択により少なくとも1種の酸化剤、任意選択により少なくとも1種の塩化物源、任意選択により少なくとも1種の消泡剤、及び任意選択により水を含んでいる方法が記述されている。好ましい実施形態では、除去組成物は、少なくとも1種の消泡剤を含み、この消泡剤は、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、アルコールアルコキシレート、脂肪アルコールアルコキシレート、非イオン性乳化剤とのリン酸エステルブレンド、及びこれらの組合せからなる群から選択された化学種を含んでいる。
【0015】
[0015] さらに別の態様では、1個又は複数の容器、除去組成物を形成するための下記の試薬の1種又は複数を含んでいる、キットについて記述されており、前記除去組成物は、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤/ポリマー源、任意選択により少なくとも1種の有機溶媒、任意選択により少なくとも1種のキレート剤、任意選択により少なくとも1種の酸化剤、任意選択により少なくとも1種の塩化物源、任意選択により少なくとも1種の消泡剤、及び任意選択により水を含んでおり、このキットは、ポストエッチング残渣、低k誘電体、高k誘電体、エッチング停止材料、金属積層材料、障壁層材料、強誘電材料、ケイ化物材料、窒化物材料、酸化物材料、フォトレジスト、底面反射防止膜(BARC)、犠牲反射防止膜(SARC)、ポリマー含有蓄積体、種々雑多な材料、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の除去可能な材料からなる群から選択された材料を、表面に前記材料を有するマイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去するのに適した除去組成物を形成するように適合されている。
【0016】
[0016] 本発明のその他の態様、特徴、及び実施形態は、この後の開示及び添付される特許請求の範囲から、より完全に明らかにされよう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】[0017]配合物Eに浸漬した後の、タングステンウェハの電子顕微鏡写真である。
【図1B】[0018]配合物ABに浸漬した後の、タングステンウェハの電子顕微鏡写真である。
【図1C】[0019]配合物ACに浸漬した後の、タングステンウェハの電子顕微鏡写真である。
【図1D】[0020]配合物ADに浸漬した後の、タングステンウェハの電子顕微鏡写真である。
【図1E】[0021]配合物AEに浸漬した後の、タングステンウェハの電子顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[0022] 本発明は、一般に、少なくとも1つの材料層(例えば、誘電体材料(高k及び/又は低k)、金属積層材料、エッチング停止層、障壁層材料、ケイ化物、強誘電体、フォトレジスト、反射防止膜、ポストエッチング残渣など)を、表面に前記材料を有するマイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去し、それによって前記マイクロエレクトロニクスデバイス構造を再生し、再加工し、リサイクルし、及び/又は再使用するのに有用な、除去組成物及びプロセスに関する。前記再生、再加工、リサイクル及び/又は再使用は現場から離れて、あるいは内部でよい。
【0019】
[0023] 「マイクロエレクトロニクスデバイス」は、半導体基板、フラットパネルディスプレィ、相変化メモリーデバイス、ソーラーパネルと、ソーラー基板、光起電力電池、及び微小電気機械システム(MEMS)を含めたその他の製品であって、マイクロエレクトロニクス、集積回路、又はコンピュータチップの適用例で使用するために製造されたものに相当する。「マイクロエレクトロニクスデバイス」、「マイクロエレクトロニクス基板」、及び「マイクロエレクトロニクスデバイス構造」という用語は、いかなる方法によっても限定を意味せず、最終的にはマイクロエレクトロニクスデバイス又はマイクロエレクトロニクスアセンブリになる任意の基板又は構造を含むことが理解されよう。マイクロエレクトロニクスデバイスは、パターニングすることができ、ブランケット処理することができ、制御及び/又は試験デバイスにすることができる。「拒絶されたマイクロエレクトロニクスデバイス」構造は、本発明の方法により再生し、再加工し、及び/又は清浄化することができるすべてのマイクロエレクトロニクスデバイスを取り込むものである。
【0020】
[0024] 「マイクロエレクトロニクスデバイス構造」は、表面に少なくとも1種の材料を有する「マイクロエレクトロニクスデバイス基板」を含み、この少なくとも1種の材料は、マイクロエレクトロニクスデバイス基板とはその組成的に又は結晶額的に異なるものである。本明細書で定義される「マイクロエレクトロニクスデバイス基板」は:剥き出しのシリコン;ポリシリコン:ゲルマニウム;窒化アルミニウム、窒化ガリウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウムなどのIII/V化合物;チタン石;II/IV化合物;CdSe、CdS、ZnS、ZnSe、及びCdTeなどのII/VI化合物;炭化シリコン;サファイヤ;シリコンオンサファイヤ;炭素;ドープガラス;非ドープガラス;ダイヤモンド;GeAsSeガラス;多結晶シリコン(ドープされ又はドープされていない);単結晶シリコン(ドープされ又はドープされていない);非晶質シリコン、銅インジウム(ガリウム)二セレン化物;及びこれらの組合せを含むがこれらに限定するものではない任意の基板に該当する。「材料」又は「(1つ又は複数の)材料層」には、ドープされたエピタキシャルシリコン、ドープされていないエピタキシャルシリコン、ポストエッチング残渣、低k誘電体、高k誘電体、エッチング停止材料、金属積層材料、障壁層材料、強誘電体、ケイ化物、窒化物、酸化物、フォトレジスト、底面反射防止膜(BARC)、犠牲反射防止膜(SARC)、ポリマー含有蓄積体、種々雑多な材料、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の物質を含めてもよいが、これらに限定するものではない。材料層の少なくとも1つには、ホウ素、リン、及びヒ素などの少なくとも1種のイオンが注入されたイオンをドープしてもよい。本明細書で定義される「種々雑多な材料」には、モリブデン含有材料、ランタン含有材料、ロジウム含有材料、MnOなどのマンガン含有材料、カーボンナノチューブ、SrTiO、ZrO、YVO、LiNbO、TeO、及びこれらの組合せが含まれる。
【0021】
[0025] 本明細書で使用される「約」は、示される値の±5%に相当するものとする。
【0022】
[0026] 本明細書に定義される「低k誘電体材料」は、層状化マイクロエレクトロニクスデバイスで誘電体材料として使用される任意の材料に該当し、この材料は、約4.0未満の誘電率を有するものである。好ましくは、低k誘電体材料には、酸化シリコン、シリコン含有有機ポリマー、シリコン含有ハイブリッド有機/無機材料、オルガノシリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、SiCOH、及び炭素ドープ酸化物(COD)ガラスなどの低極性材料が含まれる。低k誘電体材料は、様々な密度及び様々な多孔率を有していてもよいことが理解されよう。
【0023】
[0027] 本明細書に定義される「金属積層材料」及び「金属」は:マイクロエレクトロニクスデバイス上の、タンタル、窒化タンタル、窒化チタン、チタン、ニッケル、コバルト、タングステン、窒化タングステン、及び前述の金属のケイ化物;銅含有層;アルミニウム含有層;Al/Cu層;Alの合金;Cuの合金;CoWP及びCoWBPなどのコバルト含有層;金含有層;Au/Pt層;酸化ハフニウム;酸ケイ化ハフニウム;酸化ジルコニウム;酸化ランタニド;チタネート;窒素がドープされたこれらの類似体;ルテニウム;イリジウム;カドミウム;鉛;セレン;銀;MoTa;これらの組合せ及び塩に該当する。
【0024】
[0028] 本明細書に定義される「高k誘電体」材料は:酸化ハフニウム(例えば、HfO2);酸化ジルコニウム(例えば、ZrO);酸ケイ化ハフニウム;ケイ化ハフニウム;ケイ化ジルコニウム;ケイ化チタン;酸化アルミニウム;ランタンがドープされたこれらの類似体(例えば、LaAlO);ケイ化アルミニウム;チタネート(例えば、Ta);ハフニウム及びシリコンの酸化物及び窒化物(例えば、HfSiON);ランタンがドープされたこれらの類似体(例えば、HFSiON(La));バリウムストロンチウムチタン酸塩(BST);ハフニウム及びアルミニウムの酸化物(例えば、HfAl);チタン酸ストロンチウム(SrTiO);チタン酸バリウム(BaTiO);及びこれらの組合せに該当する。
【0025】
[0029] 本明細書に定義される「障壁層材料」は、誘電体材料中への前記金属、例えば銅の拡散が最小限に抑えられるように、金属線、例えば銅相互接続を封止するための、当技術分野で使用される任意の材料に該当する。好ましい障壁層材料には、シリコンに富む窒化物、シリコンに富む酸窒化物、タンタル、チタン、ルテニウム、ハフニウム、タングステン、その他の高融点金属、これらの窒化物及びケイ化物が含まれる。
【0026】
[0030] 本明細書に定義される「強誘電体」には:チタン酸バリウム(BaTiO);チタン酸鉛(PbTiO);ジルコン酸チタン酸鉛(PZT);ジルコン酸チタン酸鉛ランタン(PLZT);ニオブ酸鉛マグネシウム(PMN);ニオブ酸カリウム(KNbO);ニオブ酸カリウムナトリウム(KNa1−xNbO);タンタル酸ニオブ酸カリウム(K(TaNb1−x)O);ニオブ酸鉛(PbNb);チタン酸ビスマス(BiTi12);ニオブ酸鉛ビスマス(PbBiNb);ニオブ酸リチウム(LiNbO);タンタル酸リチウム(LiTaO);タンタル酸ストロンチウムビスマス;タンタル酸ニオブ酸ストロンチウムビスマス;ストロンチウムタンタライト;チタン酸ストロンチウム;これらの組合せ及び塩が含まれるが、これらに限定するものではない。
【0027】
[0031] 本明細書に定義される「エッチング停止層」には、炭化シリコン(SiC)、窒化シリコン炭素(SiCN)、酸化シリコン炭素(SiCO)、酸窒化シリコン(SiON)、銅、シリコンゲルマニウム(SiGe)、SiGeB、SiGeC、AlAs、InGaP、InP、InGaAs、これらの組合せ及び塩が含まれる。
【0028】
[0032] 本明細書に定義される「酸化物」には、その他の層で定義された酸化物化合物のいずれか、並びに(Pb,Sr)(Zr,Ti)Oなどの圧電物質、(Pb,Ca)(Zr,Ti)Oなどの焦電気物質、YBCOなどの超電導体、酸化インジウムスズなどの電極、ZrO、CeO、Y、MgO、Al、及びSiOなどの熱障壁材料、TiO、Ta、Y、及びScなどのオプティカルコーティングと、La(1−x)SrGa(1−y)(但し、M=Fe、Co、Ni、La(1−x)SrMnO、及びLa(1−x)CaMnOである。)などの導電性膜が含まれる。
【0029】
[0033] 本明細書に定義される「ポリマー含有蓄積体」は、製造中にマイクロエレクトロニクスデバイス基板の裏面及びはす縁に構築される材料に該当し、低k誘電体、高k誘電体、エッチング停止材料、金属積層材料、障壁層材料、強誘電体、ケイ化物、窒化物、酸化物、フォトレジスト、底面反射防止膜(BARC)、犠牲反射防止膜(SARC)、種々雑多の材料、ドーパント、及びこれらの組合せを含むがこれらに限定することのない、マイクロエレクトロニクスデバイス上にそのポイントまで堆積された材料のいずれかを含む。
【0030】
[0034] 本明細書で使用される、マイクロエレクトロニクスデバイス構造を「再生する」は、保持される(1つ又は複数の)層に実質的に損傷を与えることなく、保持される(1つ又は複数の)層に隣接する少なくとも1種の材料を実質的に除去することに該当し、除去される前記(1種又は複数の)材料には、ポストエッチング残渣、エッチング停止層、金属積層材料、障壁層材料、強誘電体、ケイ化物、窒化物、酸化物、誘電体(低k及び/又は高k)、ポリマー含有蓄積体、ドープ領域(ドープされたエピタキシャル層は含まない。)、及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定するものではない。保持される(1種又は複数)の層は、マイクロエレクトロニクスデバイス基板、ドープされたエピタキシャルシリコン、ドープされていないエピタキシャルシリコン、エッチング停止層、金属積層材料、障壁層材料、強誘電体、ケイ化物、窒化物、誘電体(低k及び/又は高k)、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択される。再生は、現場から離れて又は内部で行ってもよい。除去される材料及び保持される層を、同じ物質にすることはできないことが理解されよう。例えば、除去される材料は、低k誘電体材料を含んでいてもよく、保持される層は、マイクロエレクトロニクスデバイス基板であってもよい。当業者なら、この開示を使用して、特定の層を保持しながら特定の材料を除去するのにどの組成物及びプロセスを使用してもよいのか決定できることが理解されよう。
【0031】
[0035] 本明細書に定義される「実質的な除去」又は「実質的に除去する」は、除去することが望まれる(1種又は複数の)材料の少なくとも90重量%、より好ましくは少なくとも95重量%、さらにより好ましくは少なくとも97重量%、さらにより好ましくは少なくとも98重量%、最も好ましくは少なくとも99重量%の除去に該当する。
【0032】
[0036] 本明細書で使用される、マイクロエレクトロニクスデバイス構造を「再加工する」は、リソグラフィ現像及び品質管理試験の不具合の後に、フォトレジスト材料、反射防止膜(ARC)、ポリマー含有蓄積体、ポストエッチング残渣、電気メッキされた銅、及びこれらの組合せの少なくとも1種を実質的に除去することに該当する。あるいは再加工は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造の裏面及び/又ははす縁上のポリマー含有蓄積体の除去を含む。再加工は、現場から離れて又は内部で行ってもよい。再加工の後、マイクロエレクトロニクスデバイス構造は、当技術分野で公知のフォトリソグラフィ技法に従い、再コーティングし、ベークし、再パターニングしてもよい。
【0033】
[0037] 本明細書に定義される「リサイクルする」は、本明細書に記述される材料除去の後、マイクロエレクトロニクスデバイスの保持される(1つ又は複数の)層を再生し、再使用又は再加工し、再使用することと定義される。例えば、リサイクルされたマイクロエレクトロニクスデバイスは、製作プロセスの流れに再導入されてもよく、対照もしくは試験デバイスとして使用されてもよく、又は、無関係のプロセスでもしくは無関係の製品に向けて使用してもよい。
【0034】
[0038] 本明細書に定義される、ピッチングの「実質的な排除」は、当技術分野で公知の除去組成物を使用して典型的に観察されるものに比べ、ピッチングが減少することを指す。好ましくは、ピッチングの程度は、その他の除去組成物を使用して観察されたものの10%未満であり、より好ましくは5%未満、最も好ましくは2%未満である。
【0035】
[0039] 再生されるマイクロエレクトロニクスデバイス構造は、剥き出しのシリコン;ポリシリコン;ゲルマニウム;窒化ガリウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウムなどのIII/V化合物;チタネート;II/IV化合物;CdSe、CdS、ZnS、ZnSe、及びCdTeなどのII/VI化合物;炭化シリコン;サファイヤ;シリコンオンサファイヤ;炭素;ドープガラス;非ドープガラス;ダイヤモンド;GeAsSeガラス;及びこれらの組合せからなる群から選択された基板を含み、当技術分野で従来から使用されてきた任意の直径又は厚さにできることが理解されよう。例えば、当技術分野で従来使用されてきた基板の直径は、200mm、300mm、4インチ、6インチを含み、将来は450mmを含む。300mmの基板は750μmの厚さを有し、その他の基板の厚さは、300mmの基板に対して直径に正比例する。
【0036】
[0040] 首尾良く行われる再生の要件には、ゼロ又は無視できる表面、はす縁、及び/又は裏面のピッチング;0.25μmで25個未満の粒子、0.12μmで50個未満の粒子、又は0.09μmで100個未満の粒子、約5μm未満の合計厚さ変動(TTV)、1×1010原子cm−2未満の表面金属汚染;及び/又は再生された基板(その他の保持される層を全く持たない。)の厚さが当初の基板の厚さの5%以内であり、好ましくは2%以内、最も好ましくは1%以内であることが含まれるが、これらに限定するものではない。本明細書に定義される「合計厚さ変動」は、当技術分野で公知の厚さスキャン又は一連のポイント厚測定を使用して決定したときの、マイクロエレクトロニクスデバイスウェハの最大及び最小厚さの間の絶対的な差に該当する。
【0037】
[0041] 首尾良く行われるウェハ再加工の要件には、保持される(1つ又は複数の)層に実質的な損傷を与えることなく、デバイス基板の最外縁及び裏面から、フォトレジスト、ポリマー含有蓄積体、及び/又は電気メッキされた銅を実質的に除去し、それによって後続のプロセス中に粒子及び金属汚染を低減させることが含まれるが、これらに限定するものではない。
【0038】
[0042] 除去組成物は、以下により完全に記述されるように、広く様々な特定の配合物に具体化されてもよい。
【0039】
[0043] 組成物の特定の成分が、ゼロ下限を含む重量パーセンテージ範囲に関して論じられる、そのようなすべての組成物では、そのような成分は、組成物の様々な特定の実施形態において存在しても存在していなくてもよく、またそのような成分が存在する場合には、そのような成分が用いられる組成物の全重量に対して0.001重量パーセント程度に低い濃度で存在してもよいことが理解されよう。
【0040】
[0044] 一態様では、国及び国際的な環境基準に則った除去組成物、いわゆる「グリーン」除去組成物について記述される。ジエチレングリコールブチルエーテル及びその他のエチレン含有溶媒は、HAP化学物質であり、環境に有害である可能性がある。例えば、ジエチレングリコールブチルエーテルは、溶液リットル当たりで消費される酸素の質量である化学的酸素要求量(COD)レベルが、非常に高い。その高いCODレベルにより、ジエチレングリコールブチルエーテルは、国に応じて禁止され又は非常に低いレベルに限定されてきた。
【0041】
[0045] 第1の態様の「グリーン」又は「環境に優しい」除去組成物は、組成物の全重量に対し、以下の範囲で存在するエッチング剤源、少なくとも1種の界面活性剤、任意選択により水、任意選択により少なくとも1種の有機溶媒、任意選択により少なくとも1種の有機酸、任意選択により少なくとも1種の酸化剤、任意選択により少なくとも1種の塩化物源、任意選択により少なくとも1種のキレート剤、及び任意選択により少なくとも1種の消泡剤を含んでいてもよい:
【0042】
【表1】

【0043】
[0046] 第1の態様のグリーン除去組成物は、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤、任意選択により水、任意選択により少なくとも1種の有機溶媒、任意選択により少なくとも1種の有機酸、任意選択により少なくとも1種の酸化剤、任意選択により少なくとも1種の塩化物源、任意選択により少なくとも1種のキレート剤、及び任意選択で少なくとも1種の消泡剤を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなり得る。一般に、(1種又は複数の)エッチング剤源、(1種又は複数の)界面活性剤、任意選択の水、任意選択の(1種又は複数の)有機溶媒、任意選択の(1種又は複数の)有機酸、任意選択の(1種又は複数の)酸化剤、任意選択により(1種又は複数の)塩化物源、任意選択による(1種又は複数の)キレート剤、及び任意選択の(1種又は複数の)消泡剤の、互いに対する特定の割合及び量は、過度な労力なしで当業者が容易に決定可能であるように、ポストエッチング残渣、低k誘電体材料、高k誘電体材料、障壁層材料、強誘電体、窒化物、ケイ化物、酸化物、ポリマー含有蓄積体、ARC材料、ドープ領域、種々雑多な材料、及びこれらの組合せからなる群から選択された材料に関して組成物の所望の除去作用が得られ、及び/又は処理設備が得られるよう適切に変化させてもよい。好ましい実施形態では、第1の態様のグリーン除去組成物は、アミンを実質的に含まない。本明細書に定義される「実質的に含まない」は、前記組成物の全重量に対して、組成物の約1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満、最も好ましくは0.1重量%未満に該当する。
【0044】
[0047] 第1の態様のグリーン除去組成物は、脱イオン水で20:1に希釈したときに、約0〜約7、より好ましくは約2.5〜約4.5、最も好ましくは約3〜約3.5の範囲のpH値を有する。
【0045】
[0048] エッチング剤には、フッ化物、アミン、及び/又は水酸化物塩であって、下記の少なくとも1種を含むものを含めてもよいが、それらに限定するものではなく、その少なくとも1種とは:フッ化水素(HF);二フッ化キセノン(XeF);フッ化アンモニウム(NHF);フッ化四アルキルアンモニウム(NRF);フッ化水素アルキル(NRHF);二フッ化水素アンモニウム(NH);フッ化水素二アルキルアンモニウム(NRF);フッ化水素三アルキルアンモニウム(NRHF);フッ化三水素三アルキルアンモニウム(NR:3HF);無水フッ化水素ピリジン錯体;無水フッ化水素トリエチルアミン錯体;アミンフッ化水素錯体であり、但しRは、互いに同じでも異なっていてもよく、直鎖又は分枝状C〜Cアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル)からなる群から選択され、またアミンは、直鎖又は分枝状C〜C20アルキルアミン、置換もしくは非置換C〜C10アリールアミン、グリコールアミン、アルカノールアミン、及びアミン−N−オキシドを含むものであり、但しこれらは:ピリジン;2−エチルピリジン;2−メトキシピリジン及びその誘導体であって3−メトキシピリジンなど;2−ピコリン;ピリジン誘導体;ジメチルピリジン;ピペリジン;ピペラジン;トリエチルアミン;トリエタノールアミン;エチルアミン、メチルアミン、イソブチルアミン、tert−ブチルアミン、トリブチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン;モノエタノールアミン;ピロール;イソオキサゾール;1,2,4−トリアゾール;ビピリジン;ピリミジン;ピラジン;ピリダジン;キノリン;イソキノリン;インドール;イミダゾール;N−メチルモルホリン−N−オキシド(NMMO);トリメチルアミン−N−オキシド;トリエチルアミン−N−オキシド;ピリジン−N−オキシド;N−エチルモルホリン−N−オキシド;N−メチルピロリジンーN−オキシド;N−エチルピロリジン−N−オキシド;1−メチルイミダゾール;ジイソプロピルアミン;ジイソブチルアミン;アニリン;アニリン誘導体;及びこれらの組合せを含むが、これらに限定するものではない。あるいは、エッチング剤は、アルカリ水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、第4級アミン水酸化物、及びこれらの組合せを含むがこれらに限定されない水酸化物塩を含んでいてもよい。好ましくは、エッチング剤は、フッ化水素を含む。
【0046】
[0049] 考えられる界面活性剤には、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性(第4級アンモニウム陽イオンに基づいて)、及び/又は両性イオン界面活性剤が含まれる。例えば、適切な非イオン性界面活性剤には、フルオロアルキル界面活性剤、エトキシル化フルオロ界面活性剤、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン又はポリプロピレングリコールエーテル、カルボン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸又はその塩、ポリアクリレートポリマー、ジノニルフェニルポリオキシエチレン、シリコーン又は変性シリコーンポリマー、アセチレン系ジオール又は変性アセチレン系ジオール、アルキルアンモニウム又は変性アルキルアンモニウム塩、及びアルキルフェノールポリグリシドールエーテル、並びに前述の少なくとも1種を含んだ組合せを含めてもよい。好ましい実施形態では、非イオン性界面活性剤は、ZONYL(登録商標)FSO−100フルオロ界面活性剤(DuPont Canada Inc.、Mississauga、Ontario、カナダ)などのエトキシル化フルオロ界面活性剤であってもよい。本発明の組成物で考えられる陰イオン性界面活性剤には、ZONYL(登録商標)UR及びZONYL(登録商標)FS−62(DuPont Canada Inc.、Mississauga、Ontario、カナダ)などのフルオロ界面活性剤、エチルヘキシル硫酸ナトリウム(NIAPROOF(登録商標)08)などのアルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム、アルキル(C10〜C18)カルボン酸アンモニウム塩、スルホコハク酸ナトリウム及びそのエステル、例えばスルホコハク酸ジオクチルナトリウム、アルキル(C10〜C18)スルホン酸ナトリウム塩、及びアルキルジフェニルオキシドジスルホネートDowFax(商標)3B2などの二陰イオン性スルホネート界面活性剤DowFax(商標)(The Dow Chemical Company、Midland、Mich.、USA)が含まれるが、これらに限定するものではない。考えられる陽イオン性界面活性剤には、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)及び硫酸水素セチルトリメチルアンモニウムなどのアルキルアンモニウム塩が含まれる。適切な両性イオン界面活性剤には、カルボン酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、酸化アミン、N−ドデシル−N,N−ジメチルベタイン、ベタイン、スルホベタイン、及び硫酸アルキルアンモニオプロピルなどが含まれる。あるいは、界面活性剤には、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリビニルピロリドン(PVP)、陽イオン性ポリマー、非イオン性ポリマー、陰イオン性ポリマー、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、アクリルアミドポリマー、ポリ(アクリル酸)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ナトリウムカルボキシメチルセルロース(Na CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンK30、BIOCARE(商標)ポリマー、DOW(商標)ラテックス粉末(DLP)、ETHOCEL(商標)エチルセルロースポリマー、KYTAMER(商標)PCポリマー、METHOCEL(商標)セルロースエーテル、POLYOX(商標)水溶性樹脂、SoftCAT(商標)ポリマー、UCARE(商標)ポリマー、UCON(商標)流体、PPG−PEG−PPGブロックコポリマー、PFG−PPG−PEGブロックコポリマー、及びこれらの組合せを含むがこれらに限定されない水溶性ポリマーを含めてもよい。水溶性ポリマーは、短鎖又は長鎖ポリマーであってもよく、本発明の非イオン性、陰イオン性、陽イオン性、及び/又は両性イオン界面活性剤と組み合わせてもよい。好ましくは、界面活性剤は、二陰イオン性スルホネート界面活性剤、PPG−PEG−PPGブロックコポリマー、PEG−PPG−PEGブロックコポリマー、及びこれらの組合せを含む。
【0047】
[0050] 水は、1つには、フッ化物種を溶解することができるので組成物に含めてもよい。好ましくは、水は脱イオン化されている。
【0048】
[0051] (1種又は複数の)有機溶媒は、存在する場合、溶媒として働き、有機残渣の浸透及び溶解を助け、マイクロエレクトロニクスデバイス構造の表面を濡らして、材料の除去を促進させ及び/又は下にある隣接材料(例えば、マイクロエレクトロニクスデバイス基板)を不動態化する。本明細書で企図される有機溶媒には、アルコール、エーテル、ピロリジノン、グリコール、カルボン酸、グリコールエーテル、アミン、ケトン、アルデヒド、アルカン、アルケン、アルキン、及びアミドが含まれるが、これらに限定するものではなく、より好ましくは、アルコール、エーテル、ピロリジノン、グリコール、カルボン酸、及びグリコールエーテルであって、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、及び高級アルコール(ジオール、トリオールなどを含む。)、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、1H,1H,9H−パーフルオロ−1−ノナノール、パーフルオロヘプタン酸、1H,1H,7H−ドデカフルオロ−1−ヘプタノール、パーフルオロペンタン酸、1H,1H,8H,8H−ドデカフルオロ−1,8−オクタンジオール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−ヘキサンジオール、5H−パーフルオロペンタン酸、ヘプタフルオロ酪酸n−ブチル、テトラヒドロフラン(THF)、N−メチルピロリジノン(NMP)、シクロヘキシルピロリジノン、N−オクチルピロリジノン、N−フェニルピロリジノン、ギ酸メチル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラメチレンスルホン(スルホラン)、ジエチルエーテル、フェノキシ−2−プロパノール(PPh)、プロプリオフェネオン、乳酸エチル、酢酸エチル、安息香酸エチル、アセトニトリル、アセトン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジオキサン、ブチリルラクトン、炭酸ブチレン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ジプロピレングリコール、両親媒性種(ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリメチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(即ち、ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル(DPGME)、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル(DPGPE)、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、及びこれらの組合せ)、分枝状フッ素化又は非フッ素化エーテル結合カルボン酸(CHCHO(CHCOOH(但し、n=1〜10、及びm=1〜10である。)、非分枝状フッ素化又は非フッ素化エーテル結合カルボン酸(CHCHO(CHCOOH(但し、n=1〜10、及びm=1〜10である。)、分枝状フッ素化又は非フッ素化非エーテル結合カルボン酸(CH(CHCOOH、但しn=1〜10である。)、非分枝状フッ素化又は非フッ素化非エーテル結合カルボン酸(CH(CHCOOH、但しn=1〜10である。)、ジカルボン酸、トリカルボン酸、及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定するものではない。さらに溶媒は、その他の両親媒性種、即ち界面活性剤に類似する親水性及び疎水性の両方の部分を含有する種を含んでいてもよい。疎水性の特性は、一般に、炭化水素又はフルオロカーボン基からなる分子群を含むことによって与えられてもよく、親水性の特性は、一般に、イオン性又は非荷電極性官能基を含むことによって与えられてもよい。好ましくは、有機溶媒は、スルホラン、ブチルカルビトール、ジプロピレンプロピルエーテル、又はこれらの混合物を含む。
【0049】
[0052] 任意選択の追加の(1種又は複数の)酸は、低k誘電体材料中の架橋ポリマー結合を破壊し溶解させるのを助ける。追加の酸は、有機及び/又は無機酸であってもよく、ホウ酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、乳酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、テトラフルオロホウ酸、フッ酸、塩酸、ギ酸、フマル酸、アクリル酸、マロン酸、マレイン酸、リンゴ酸、L−酒石酸、メチルスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ヨウ素酸、メルカプト酢酸、チオ酢酸、グリコール酸、硫酸、硝酸、プロピオン酸、ピルビン酸、アセト酢酸、及びこれらの組合せを含むがこれらに限定するものではない。
【0050】
[0053] (1種又は複数の)キレート剤は、ウェハの再生中にデバイスの表面の金属汚染種を減少させ、あるいはなくすために、添加してもよい。本明細書で企図される(1種又は複数の)キレート剤には:アセチルアセトネート、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、及び1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオンなどのβ−ジケトネート化合物;ホルメート及びアセテートなどのカルボキシレートとその他の長鎖カルボキシレート;及びビス(トリメチルシリルアミド)テトラマーなどのアミド(及びアミン)が含まれるが、これらに限定するものではない。追加のキレート剤には、アミン、及びアミノ酸(即ち、グリシン、セリン、プロリン、ロイシン、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、バリン、及びリシン)、クエン酸、酢酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、ホスホン酸、ホスホン酸の誘導体、例えばヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロ−トリス(メチレンホスホン酸)、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチドロン酸、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及び(1,2−シクロヘキシレンジニトリロ)四酢酸(CDTA)、尿酸、テトラグライム、ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)、1,3,5−トリアジン−2,4,6−チチオール三ナトリウム塩溶液、1,3,5−トリアジン−2,4,6−チチオール三アンモニウム塩溶液、ナトリウムジエチルジチオカルバメート、1個のアルキル基(R=ヘキシル、オクチル、デセイル、又はドデシル)及び1個のオリゴエーテル(R(CHCHO)であり、式中、R=エチル又はブチルである。)を有する二置換ジチオカルバメート(R(CHCHO)NRCSNa)、硫酸アンモニウム、モノエタノールアミン(MEA)、Dequest 2000、Dequest 2010、Dequest 2060、ジエチレントリアミン五酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、2−ヒドロキシピリジン1−オキシド、エチレンジアミン二コハク酸、三リン酸ナトリウム五塩基性、及びこれらの組合せが含まれる。キレート化が可能な脱プロトン化化合物を形成するために塩基と組み合わせることが必要とされ得る、非フッ素化β−ジケトンとは異なって、フッ素化β−ジケトンキレート剤は、塩基が存在しない状態で使用することができる。キレート剤は、組成物をデバイスウェハに導入する前に製造元で、あるいはデバイスウェハで、即ち現場で、組成物に導入してもよい。(1種又は複数の)キレート剤に加え、その他の成分を添加して、組成物中のその他の成分の濃度を希釈し、維持し、及び/又は増加させてもよい。好ましくは、キレート剤は、少なくとも1種のホスホン酸誘導体を含む。
【0051】
[0054] 本明細書で企図される酸化剤には、過酸化水素(H)、FeCl(水和及び非水和の両方)、オキソン(2KHSO・KHSO・KSO)、アンモニウム多原子塩(例えば、パーオキソ一硫酸アンモニウム、亜塩素酸アンモニウム(NHClO)、塩素酸アンモニウム(NHClO)、ヨウ素酸アンモニウム(NHIO)、過ホウ酸アンモニウム(NHBO)、過塩素酸アンモニウム(NHClO)、過ヨウ素酸アンモニウム(NHIO)、過硫酸アンモニウム((NH)、次亜塩素酸アンモニウム(NHClO))、ナトリウム多原子塩(例えば、過硫酸ナトリウム(Na)、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO))、カリウム多原子塩(例えば、ヨウ素酸カリウム(KIO)、過マンガン酸カリウム(KMnO)、過硫酸カリウム、硝酸(HNO)、過硫酸カリウム(K)、次亜塩素酸カリウム(KClO))、テトラメチルアンモニウム多原子塩(例えば、亜塩素酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)ClO)、塩素酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)ClO)、ヨウ素酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)IO)、過ホウ酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)BO)、過塩素酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)ClO)、過ヨウ素酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)IO)、過硫酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)S))、テトラブチルアンモニウム多原子塩(例えば、パーオキソ一硫酸テトラブチルアンモニウム)、パーオキソ一硫酸、硝酸酸化鉄(Fe(NO)、過酸化尿素((CO(NH)H)、過酢酸(CH(CO)OOH)、及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定するものではない。酸化剤は、組成物をデバイスウェハに導入する前に製造元で、あるいはデバイスウェハで、即ち現場で、組成物に導入してもよい。好ましくは、酸化剤は過酸化化合物を含む。
【0052】
[0055] 銅を含めた金属汚染物質の存在下でHFは、シリコンを含めたマイクロエレクトロニクスデバイス基板にピッチングを引き起こすことが、当技術分野では公知である。この有害なピッチング作用を実質的になくすには、塩酸、アルカリ金属塩化物(例えば、NaCl、KCo、RbCl、CsClなど)、アルカリ土類金属塩化物(例えば、MgCl、CaCl、SrCl、BaClなど)、塩化アンモニウム、式NRCl(式中、R、R、R、及びRは、互いに同じでも異なっていてもよく、H、又は分枝状もしくは直鎖状C〜Cアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシル)であってもよい。)を有するアルキルアンモニウム塩化物、及びこれらの組合せなどであるがこれらに限定されない塩化物源を、除去組成物に添加して、再生プロセス中のマイクロエレクトロニクスデバイス基板のピッチングを最小限に抑えてもよい。好ましくは、塩化物源は塩化アンモニウムを含む。
【0053】
[0056] 消泡剤は、急速な泡の崩壊を誘発、あるいは溶液中の起泡レベルを抑制する物質である。好ましくは、消泡剤は3つの条件を満たさなければならず:消泡剤は、溶液に不溶であるべきであり、消泡剤は、正の拡張係数を有するべきであり、消泡剤は、正の侵入係数を有するべきである。一般に考えられる消泡剤には、シリコーン油ベース、鉱油ベース、天然油ベース、アセチレンベース、及びリン酸エステルベースの消泡剤が含まれるが、これらに限定するものではない。より好ましくは、消泡剤には、Pluronic(登録商標)(BASF(登録商標))製品(例えば、Pluronic(登録商標)17R2、Pluronic(登録商標)17R4、Pluronic(登録商標)31R1、及びPluronic(登録商標)25R2)などのエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、Plurafac(登録商標)製品(BASF(登録商標))(例えば、Plurafac(登録商標)PA20)などのアルコールアルコキシレート、Surfonic(登録商標)(Huntsmen)(例えば、Surfonic(登録商標P1))などの脂肪アルコールアルコキシレート、Defoamer M(Ortho Chemicals Australia Pty.Ltd.)及びSuper Defoamer 225(Varn Products)などの非イオン性乳化剤とのリン酸エステルブレンド、及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定するものではない。とりわけ、Defoamer Mは湿潤剤としても働き、したがって、使用される場合にDefoamer Mは、界面活性剤及び消泡剤の両方であってもよい。さらに、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル(DPGME)、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル(DPGPE)、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、及びプロピレングリコールは、単独で、又は効果的な消泡を目的としたその他の消泡剤と組み合わせて、使用してもよい。一実施形態では、消泡剤は、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、アルコールアルコキシレート、脂肪酸アルコキシレート、非イオン性乳化剤とのリン酸エステルブレンド、及びこれらの組合せからなる群から選択される。別の実施形態では、消泡剤は、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、アルコールアルコキシレート、脂肪アルコールアルコキシレート、及びこれらの組合せからなる群から選択される。さらに別の実施形態では、消泡剤は、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマーである。
【0054】
[0057] 第1の態様のグリーン除去組成物の性質を考えれば、好ましくは組成物は、エチレン基、例えばエチレン、ジエチレン、トリエチレンなどを含んだ有機溶媒、及びその他のHAP有機溶媒を、実質的に含まない。例えば、有機溶が存在する場合、好ましくはプロピレン及び/又はプロピレングリコールエーテルを含む。当業者により容易に決定されるように、エチレン基を含んだ溶媒を含む組成物が可能であることを、理解すべきである。
【0055】
[0058] そのような組成物は、任意選択により、活性並びに不活性な成分を含む追加の成分、例えばレオロジー剤、安定化剤、不動態化剤、分散剤、pH安定化剤などを含んでいてもよい。
【0056】
[0059] 好ましい実施形態では、第1の態様のグリーン除去組成物は、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤、及び少なくとも1種の消泡剤を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなる。さらに別の好ましい実施形態では、第1の態様のグリーン除去組成物は、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤、水、及び少なくとも1種の消泡剤を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなり、この消泡剤は、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、アルコールアルコキシレート、脂肪アルコールアルコキシレート、非イオン性乳化剤とのリン酸エステルブレンド、及びこれらの組合せからなる群から選択された種を含むものである。別の好ましい実施形態では、第1の態様のグリーン除去組成物は、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤、水、少なくとも1種の消泡剤、少なくとも1種の塩化物源、及び少なくとも1種のキレート剤を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなる。別の実施形態では、第1の態様のグリーン除去組成物は、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤、水、少なくとも1種の消泡剤、少なくとも1種の塩化物源、及び少なくとも1種のキレート剤を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなり、この消泡剤は、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、アルコールアルコキシレート、脂肪アルコールアルコキシレート、非イオン性乳化剤とのリン酸エステルブレンド、及びこれらの組合せからなる群から選択された種を含むものである。さらに別の好ましい実施形態では、第1の態様のグリーン除去組成物は、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤、水、少なくとも1種の消泡剤、少なくとも1種の塩化物源、少なくとも1種の酸化剤、及び少なくとも1種のキレート剤を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなる。さらに別の好ましい実施形態では、第1の態様のグリーン除去組成物は、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤、水、少なくとも1種の消泡剤、少なくとも1種の塩化物源、少なくとも1種の酸化剤、及び少なくとも1種のキレート剤を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなり、この消泡剤は、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、アルコールアルコキシレート、脂肪アルコールアルコキシレート、非イオン性乳化剤とのリン酸エステルブレンド、及びこれらの組合せからなる群から選択された種を含むものである。例えば、第1の態様の除去組成物は、水、塩化アンモニウム、HF、ホスホン酸誘導キレート剤、二硫酸アルキルジフェニルオキシド界面活性剤、及びエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー消泡剤を含むものか、これらからなるものか、あるいは本質的にこれらからなるものでよい。第1の態様の除去組成物の別の例は、水、塩化アンモニウム、HF、HEDP、二硫酸アルキルジフェニルオキシド界面活性剤、及びエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー消泡剤を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなる。過酸化水素などの酸化剤は、組成物をデバイスウェハに導入する前に製造元で、あるいはデバイスウェハで、即ち現場で、組成物に導入してもよい。
【0057】
[0060] 第1の態様のグリーン除去組成物は、さらに、ポストエッチング残渣、低k誘電体材料、金属積層材料、高k誘電体材料、障壁層材料、強誘電体、窒化物、ケイ化物、酸化物、ポリマー含有蓄積体、ARC材料、ドープ領域、種々雑多な材料、及びこれらの組合せからなる群から選択された材料残渣を含んでいてもよい。好ましくは、材料は、グリーン除去組成物に溶解し及び/又は懸濁され、除去組成物は、その意図される用途で依然として実現可能である。
【0058】
[0061] 一実施形態では、第1の態様のグリーン除去組成物は、下記の濃縮実施形態で配合され、すべてのパーセンテージは、配合物の全重量に対する重量で表したものである。
【0059】
【表2】

濃縮実施形態は、除去位置の前、及び/又は除去位置で添加してもよい少なくとも1種の酸化剤を、約0.01〜約20%、より好ましくは約1%〜約15重量%含んでいてもよい。存在する場合には、有機溶媒及び/又は有機酸の下限は、配合物の全重量に対して0.01重量%であってもよい。特に好ましい実施形態では、成分の重量パーセント比の範囲は:正味の界面活性剤に対して約1:1〜約10:1、好ましくは約2:1〜約5:1、最も好ましくは約3:1〜約4:1の正味の(1種又は複数の)塩化物源;正味の界面活性剤に対して約1:1〜約15:1、好ましくは約3:1〜約10:1、最も好ましくは約7:1〜約8:1の正味のHF;正味の界面活性剤に対して約1:1〜約10:1、好ましくは約2:1〜約8:1、最も好ましくは約4:1〜約5:1の正味の(1種又は複数の)キレート剤;及び正味の界面活性剤に対して約0.01:1〜約0.15:1、好ましくは約0.03:1〜約0.12:1、最も好ましくは約0.06:1〜約0.09:1の正味の(1種又は複数の)消泡剤である。
【0060】
[0062] 第1の態様の各実施形態では、除去組成物は、硝酸、硫酸、ラクタム(例えば、ピペリドン及び/又はピロリドン)、超臨界流体、アミンと、少なくとも1種のアルデヒド及び少なくとも1種の芳香族化合物の重縮合によって調整されたポリマーの、少なくとも1種を実質的に含まなくてもよい。
【0061】
[0063] 一実施形態では、第1の態様の除去組成物は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造を再生するのに使用される。言い換えれば、1つの除去可能な層又は複数の除去可能な層を、マイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去してもよい。
【0062】
[0064] 別の実施形態では、第1の態様の除去組成物は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造を再加工するのに使用してもよく、この場合、構造の裏面及び/又ははす縁のポリマー含有蓄積体が除去される。構造の裏面及び/又ははす縁からポリマー含有蓄積体を除去するプロセスは、必ずしも必要ではないが組成物への曝露から構造の表面を保護する必要がある場合もある。そのようなプロセスは、不活性ガス、例えば窒素、及び/又は脱イオン水スプレーを使用してウェハの表面を保護する単一ウェハツールでの、この構造の位置決めを含んでいてもよい。あるいは表面は、フォトレジスト又はその他の保護コーティングポリマーの厚い層をこの表面に堆積することによって保護してもよい。言い換えれば、構造の表面が、その裏面及び/又ははす縁を清浄化するときに第1の態様の除去組成物に曝されるべきではないパターニングされた及び/又はブランケット処理された(1種又は複数の)材料を含む場合、この表面は保護されるべきである。別の実施形態では、表面及び裏面/はす縁の両方が、第1の態様の除去組成物に曝されて、表面からの材料(例えば、低k誘電体材料など)及び裏面/はす縁からの材料(例えば、ポリマー含有蓄積体及び銅含有材料)を同時に除去する。
【0063】
[0065] 本明細書に記述される除去組成物を使用して除去された低k誘電体材料には、CORAL(商標)、BLACK DIAMOND(商標)(以下、BD)、CORALの派生材料、BDの派生材料、AURORA(登録商標)、AURORA(登録商標)の派生材料、SiCOHなどが含まれる。本明細書で使用される「CORALの派生材料」及び「BDの派生材料」は、代替の、しばしば所有権のある、堆積プロセスを使用して堆積させた、CORAL材料及びBD材料にそれぞれ該当する。異なる処理技法の利用は、CORAL(商標)及びBLACK DIAMOND(商標)とは異なるCORAL及びBD材料をそれぞれもたらすことになる。
【0064】
[0066] 本発明の第1の態様の別の実施形態では、銅イオンを除去組成物に添加して、マイクロエレクトロニクスデバイス構造からのタングステン及びタングステン含有層の除去を加速させる。存在する場合、添加される銅イオンの量は、組成物の全重量に対して約0.01重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約2.5重量%、最も好ましくは約0.2重量%〜約1重量%の範囲内でよい。
【0065】
[0067] 第2の態様では、別のグリーン又は環境に優しい除去組成物について記述され、前記除去組成物は、エッチング剤源、少なくとも1種の界面活性剤、水、及び任意選択による少なくとも1種の酸化剤を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなる。除去組成物中の成分は、組成物の全重量に対して下記の範囲で存在する。
【0066】
【表3】

【0067】
[0068] 第2の態様の除去組成物用の、エッチング剤及び任意選択の酸化剤には、第1の態様の除去組成物に関して既に述べたものが含まれる。第2の態様の除去組成物に適した(1種又は複数の)界面活性剤には:ドデシルベンゼンスルホン酸(DDBSA)又はその塩、その他の直鎖状ベンゼンスルホン酸(LABSA)又はその塩、アルコキシル化脂肪族アルコールのリン酸エステル(例えば、BASF Corporationから市販されているKLEARFAC(登録商標)AA270)などの陰イオン性界面活性剤;ノニルフェノールエトキシレート(例えば、DOWから市販されているTergitol(商標)15-S-9)、Surfonic(登録商標)(Huntsmen)(例えば、Surfonic(登録商標)P1)などの脂肪アルコールアルコキシレート、ポリオキシエチレングリコールドデシルエーテル(例えば、Brij 35)、及びPlurafac(登録商標)製品(BASF(登録商標))(例えば、Plurafac(登録商標)PA20)などのアルコールアルコキシレート脂肪アルコールアルコキシレートなどの非イオン性界面活性剤;PPG−PEG−PPGブロックコポリマー、PEG−PPG−PEGブロックコポリマー、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマーであってPluronic(登録商標)(BASF(登録商標))製品(例えば、Pluronic(登録商標)17R2、Pluronic(登録商標)17R4、Pluronic(登録商標)31R1、及びPluronic(登録商標)25R2)などのポリマー界面活性剤;及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定するものではない。
【0068】
[0069] そのような組成物は、活性並びに不活性な成分、例えばレオロジー剤、安定化剤、不動態化剤、分散剤、pH安定化剤、消泡剤、塩化物源、酸化剤、キレート剤、共溶媒などを含めた追加の成分を、任意選択により含んでいてもよい。
【0069】
[0070] 第2の態様のグリーン除去組成物は、ポストエッチング残渣、低k誘電体材料、高k誘電体材料、SiCN、アルミニウム含有材料、障壁層材料、強誘電体、窒化物、ケイ化物、酸化物、フォトレジスト、ポリマー含有蓄積体、ARC材料、ドープ領域、種々雑多な材料、及びこれらの組合せからなる群から選択された材料残渣を、さらに含んでいてもよい。好ましくは、材料は、グリーン除去組成物に溶解し及び/又は懸濁し、この除去組成物は、その意図される用途で依然として実現可能である。
【0070】
[0071] 第2の態様のグリーン除去組成物の性質を考えると、好ましくは組成物は:エチレン基、例えばエチレン、ジエチレン、トリエチレンなどを含む有機溶媒、及びその他のHAP有機溶媒;硝酸;硫酸:ラクタム(例えば、ピペリドン及び/又はピロリドン);超臨界流体;アミン:フッ化アンモニウム;少なくとも1種のアルデヒド及び少なくとも1種の芳香族化合物の重縮合によって調製されたポリマーを、実質的に含まない。
【0071】
[0072] 一実施形態では、第2の態様のグリーン又は環境に優しい除去組成物は、以下の濃縮実施形態で配合され、すべてのパーセンテージは配合物の全重量に対する重量によって表される。
【0072】
【表4】

特に好ましい実施形態では、第2の態様の除去組成物は、配合物の全重量に対して、HFを約17重量%〜約23重量%、(1種又は複数の)界面活性剤を約4重量%〜約6重量%、及び水を約70重量%〜約80重量%含み、これらすべてのパーセンテージは重量によるものである。存在する場合の酸化剤の量は、好ましくは約0.01重量%〜約10重量%の範囲にある。特に好ましい実施形態では、成分の重量パーセント比の範囲は、正味の界面活性剤に対して約1:1〜約10:1の正味のHFであり、好ましくは約2:1〜約6:1、最も好ましくは約3:1〜約5:1である。
【0073】
[0073] 第2の態様の除去組成物の好ましい実施形態は、HF、PEG−PPG−PEGブロックコポリマー、及び水を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなる。別の好ましい実施形態では、第2の態様の除去組成物は、HF、PPG−PEG−PPGブロックコポリマー、及び水を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなる。さらに別の好ましい実施形態では、第2の態様の除去組成物は、HF、ポリオキシエチレングリコールドデシルエーテル界面活性剤、及び水を含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなる。過酸化水素などの酸化剤は、組成物をデバイスウェハに導入する前に製造元で、あるいはデバイスウェハで、即ち現場で、組成物に導入してもよい。別の好ましい実施形態では、第2の態様の組成物は、少なくとも1種の消泡剤をさらに含む。
【0074】
[0074] 一実施形態では、第2の態様の除去組成物は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造を再生するのに使用される。言い換えれば、1つの除去可能な層又は複数の除去可能な層を、マイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去することができる。別の実施形態では、第2の態様の除去組成物は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造を再生するのに使用してもよく、この構造の裏面及び/又ははす縁上のポリマー含有蓄積体は、第1の態様に関して既に述べたように除去される。
【0075】
[0075] 第1及び第2の態様の除去組成物は、除去組成物とマイクロエレクトロニクスデバイスとを接触させる前のCMP処理中に典型的に使用される研磨材料を、実質的に含まないことに留意されたい。
【0076】
[0076] 本明細書に記述される除去組成物は、マイクロエレクトロニクスデバイスの表面から、ポリマー含有蓄積体、金属積層材料、低k誘電体層、高k誘電体層、エッチング停止層、窒化物、ケイ化物、酸化物、障壁層、フォトレジスト、ポストエッチング残渣、種々雑多な材料、ドープ領域(ドープされたエピタキシャルSi以外)、及び/又はその他の材料の少なくとも1種を同時に除去する際に、効果的である。例えば除去組成物は、当業者により容易に決定されるように、マイクロエレクトロニクスデバイスの表面から低k誘電体材料を効果的に除去することができ、それと共に、ポリマー及びその他の残渣をマイクロエレクトロニクスデバイスの裏面及び/又ははす縁から除去することができる。したがって、マイクロエレクトロニクスデバイス製造操作に適用されるように、本明細書に記述される除去組成物は、低k誘電体材料、高k誘電体材料、エッチング停止層、金属積層材料、窒化物、ケイ化物、酸化物、フォトレジスト、障壁層、ポリマー含有蓄積体、強誘電体、種々雑多な材料、ドープ領域(ドープされたエピタキシャルSi以外)、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の材料を、単一の再生又は再加工工程でマイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去することにより、前記構造をリサイクル、及び/又は再使用するのに有効に用いられる。本明細書に記述される除去組成物は:0.25μmで25粒子未満、0.12μmで50粒子未満、又は0.09μmで100粒子未満、約5μm未満の全厚変動(TTV)(除去後の平坦化プロセスは必要としない。)、1×1010原子/cm未満の表面金属汚染;及び/又は再生基板(その他の保持層を全く含まない。)の厚さは、当初の基板の厚さの5%以内であり、好ましくは2%以内、最も好ましくは1%以内であり;並びに再加工/清浄化要件を含むがこれらに限定されない再生要件を満足させる。さらに、低TTVであるので、現行の再生手法の典型的な化学機械研磨(CMP)工程、即ち材料の湿式除去後に基板を平坦化させるための工程は、再使用前に、ウェハの表面又は裏面を平坦化させる必要がないと考えられる。あるいは、CMP工程のパラメータは、エネルギー要件が実質的に低下するように、例えば研磨時間の長さが短縮されるように、変化させてもよい。最も好ましくは、マイクロエレクトロニクスデバイス基板から材料を除去した後、TTVは3%未満であり、より好ましくは1%未満であり、最も好ましくは0.5%未満である。
【0077】
[0077] 本明細書に記述される除去組成物は、再加工要件も満足させ、例えば、保持される(1つ又は複数の)層に実質的な損傷を与えることなく、デバイス基板の最外縁及び裏面からのフォトレジスト、ポリマー含有蓄積体、及び/又は電気メッキされた銅の実質的な除去が実現される。従来技術(例えば、縁部の物理的研磨、ドライプラズマエッチング、燃焼など)の再加工組成物とは異なり、マイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去される少なくとも1種の材料は、(1種又は複数の)湿潤溶液で除去してもよい。
【0078】
[0078] 本明細書に記述される除去組成物は、それぞれの成分の単なる添加、及び均質状態への混合によって、容易に配合される。さらに、除去組成物は、単一パッケージの配合物又は使用時点で混合される多重の配合物として、容易に配合することができる。多重配合物の個々の部分は、ツールで、ツールの上流にある貯蔵タンク内で、又はその両方で混合してもよい。それぞれの成分の濃度は、除去組成物の特定の倍数で広く様々に変えてもよく、例えば、より希釈し、あるいはより濃縮してもよく、除去組成物は、様々に、あるいは代替的に、本明細書の開示に一致した成分の任意の組合せを含むか、これらからなるか、あるいは本質的にこれらからなることができると理解されよう。
【0079】
[0079] したがって、別の態様は、水及び/又は溶媒が少量であり、あるいは水及び/又は溶媒を含まない、本明細書に記述される組成物の濃縮された配合物であって、除去組成物を形成するために使用前に水及び/又は溶媒を添加してもよい配合物に関する。濃縮された配合物は、溶媒と濃縮物とが約1:10〜100:1の範囲で希釈してもよく、この溶媒は、水及び/又は有機溶媒にすることができる。
【0080】
[0080] 別の態様は、1つ又は複数の容器に、本明細書に記述される(例えば、第1又は第2の態様の)除去組成物を形成するように適合された1種又は複数の成分を含むキットに関する。一実施形態では、キットは、1つ又は複数の容器に、エッチング剤源、少なくとも1種の界面活性剤又はポリマー、任意選択により水、任意選択により少なくとも1種の有機溶媒、任意選択により少なくとも1種の有機酸、任意選択により少なくとも1種の酸化剤、任意選択により少なくとも1種の塩化物源、任意選択により少なくとも1種のキレート剤、及び任意選択により少なくとも1種の消泡剤を、そのまま又は希釈剤(例えば、水及び/又は有機溶媒)及び/又は消泡剤と共に工場で組み合わせるために含んでいてもよい。あるいは、キットは、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤又はポリマー、水、並びに任意選択により少なくとも1種の消泡剤を、そのまま又は希釈剤(例えば、水及び/又は有機溶媒)及び/又は消泡剤と共に工場で組み合わせるために含んでいてもよい。別の代替例では、キットは、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤、水、少なくとも1種の塩化物源、少なくとも1種のキレート剤、及び任意選択により少なくとも1種の消泡剤を、そのまま又は希釈剤(例えば、水及び/又は有機溶媒)及び/又は消泡剤と共に工場で組み合わせるために含んでいてもよい。さらに別の代替例では、キットは、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤、水、少なくとも1種の塩化物源、少なくとも1種のキレート剤、及び任選択で少なくとも1種の消泡剤を、そのまま又は希釈剤(例えば、水及び/又は有機溶媒)、消泡剤、及び/又は酸化剤と共に工場で組み合わせるために含んでいてもよい。さらに別の実施形態では、キットは、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤又はポリマー、及び水を、そのまま又は希釈剤(例えば、水)及び/又は少なくとも1種の酸化剤と共に工場で組み合わせるために含んでいてもよい。
【0081】
[0081] キットの容器は、その内部に収容される(1種又は複数の)成分を貯蔵し定量吐出するために、化学的にランク付けされるべきである。例えば、キットの容器は、NOWPak(登録商標)容器(Advanced Technology Materials, Inc.、Danbury、Conn.、USA)であってもよい。除去組成物の成分を含有する1つ又は複数の容器は、好ましくは、前記1つ又は複数の容器内の成分を、ブレンドし定量吐出するために流体連絡させるための手段を含む。例えば、NOWPak(登録商標)容器と言う場合、ガス圧を前記1つ又は複数の容器の裏打ち材の外面に加えることにより、この裏打ち材の内容物の少なくとも一部を放出させ、したがってブレンド及び定量吐出のために流体連絡を可能にすることができる。あるいは、ガス圧は、従来の加圧可能な容器のヘッドスペースに加えてもよく、又はポンプを使用して、流体連絡を可能にしてもよい。さらに、このシステムは、好ましくは、ブレンドされた除去組成物をプロセスツールに定量吐出するための定量吐出口を含む。
【0082】
[0082] 高密度ポリエチレンなどの、実質的に化学的に不活性な、不純物を含まない、柔軟で弾力性あるポリマーフィルム材料は、前記1つ又は複数の容器の裏打ち材を製作するのに好ましく使用される。望ましい裏打ち材材料は、共押出し又は障壁層を必要とすることなく、また、この裏打ち材に配置される成分の純度要件に悪影響を及ぼす可能性がある任意の顔料、UV阻害剤、又は加工剤なしに、加工される。所望の裏打ち材料のリストには、バージン(無添加)ポリエチレン、バージンポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、及びポリブチレンなどを含むフィルムが含まれる。そのような裏打ち材材料の好ましい厚さは、約5ミル(0.005インチ)〜約30ミル(0.030インチ)の範囲にあり、例えば20ミル(0.020インチ)の厚さである。
【0083】
[0083] キット用の容器に関し、下記の特許及び特許出願の開示は、それらのそれぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる:「APPARATUS AND METHOD FOR MINIMIZING THE GENERATION OF PARTICLES IN ULTRAPURE LIQUIDS」という名称の、米国特許第7,188,644号;「RETURNABLE AND REUSABLE,BAG−IN−DRUM FLUID STORAGE AND DISPENSING CONTAINER SYSTEM」という名称の、米国特許第6,698,619号;John E.Q.Hughesの名の下で2008年5月9日に出願された、「SYSTEMS AND METHODS FOR MATERIAL BLENDING AND DISTRIBUTION」という名称の、国際出願番号PCT/US08/63276;及びJohn E.Q.Hughesらの名の下で2008年12月8日に出願された、「SYSTEMS AND METHODS FOR DELIVERY OF FLUID−CONTAINING PROCESS MATERIAL COMBINATIONS」という名称の、国際出願番号PCT/US08/85826。
【0084】
[0084] 液体溶液の他に、除去組成物は、泡、霧、稠密流体として(即ち、超臨界又は亜臨界であり、溶媒は、水及び/又は(1種又は複数の)溶媒に加えて又は代えて、COなどである)配合してもよいことが本明細書では企図される。
【0085】
[0085] 本明細書に記述される除去組成物は、単一工程で、マイクロエレクトロニクスデバイス基板からのポストエッチング残渣、低k誘電体材料、高k誘電体材料、エッチング停止層、窒化物、ケイ化物、酸化物、金属積層材料、強誘電体、障壁層、フォトレジスト、ARC材料、ポリマー含有蓄積体、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の材料を溶解、及び/又は層剥離させる(即ち、除去される(1種又は複数の)材料のすべては、単一の浸漬を目的として、拒絶されたマイクロエレクトロニクスデバイス基板と単一組成物とを接触させることによって、除去することができる)。最も好ましくは、除去可能な材料は、単一工程で溶解、及び/又は層剥離され、但し機械研磨は、リサイクル及び/又は再使用の前に必ずしも必要ではないことを条件とする。本明細書で定義される「溶解」は、固体溶質(例えば、除去される材料)が溶媒に進入して溶液を形成プロセスを包含する。「溶解」は、除去される材料のエッチング、分解、及び/又は化学研磨も含むものとする。溶解には、後で前記基板上に沈降する可能性がある粒子状物質の発生を最小限に抑え、並びに除去設備の詰まりを実質的になくすという利点がある。
【0086】
[0086] 有利には、除去プロセス後のマイクロエレクトロニクスデバイス構造の残りの層は、実質的に滑らかで損傷を受けておらず、好ましくは、追加の製造プロセスの前に、即ち新しい材料層、例えば低k誘電体層、高k誘電体層、フォトレジスト、金属積層体、エッチング停止層などの堆積プロセスの前に、表面及び/又は裏面を平坦化する必要がない。例えば、再生後に、残りの層がマイクロエレクトロニクスデバイス基板及びエピタキシャルSi層のみ含む場合、この基板は、好ましくは、費用がかかり構造的に損なわれる機械研磨を必要とせずにリサイクル/再使用の準備ができている。表面の機械研磨、接触研磨、又は拭取りは、必要である場合に使用できることを理解すべきである。
【0087】
[0087] さらに別の態様では、低k誘電体層、高k誘電体材料、エッチング停止層、金属積層材料、窒化物、ケイ化物、酸化物、強誘電体、障壁層、フォトレジスト、ARC材料、ポストエッチング残渣、ポリマー含有蓄積体、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の材料が、第1又は第2の態様の除去組成物を使用して、表面に前記層をマイクロエレクトロニクスデバイスから除去される、という除去方法が開示されている。例えば、低k誘電体材料は、下に在る基板及びエッチング停止層(例えば、SiCN、SiCO、SiC、SiON、SiGe、SiGeB、SiGeC、AlAs、InGaP、InP、InGaAs)、及び金属積層材料の一体性を維持しながら除去することができる。あるいは、低k誘電体層及び金属積層材料は、下に在る基板及び/又はエッチング停止層の一体性を維持しながら除去することができる。別の代替例では、低k誘電体層、エッチング停止層、及び金属積層材料は、下に在る基板の一体性を維持しながら除去することができる。
【0088】
[0088] 他の態様では、第1又は第2の態様の除去組成物は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造を清浄化するのに使用してもよく、この構造の裏面及び/又ははす縁のポリマー含有蓄積体が除去される。一実施形態では、構造の裏面及び/又ははす縁からポリマー含有蓄積体を除去するプロセスは、不活性ガス、例えば窒素ガス及び/又は脱イオン水スプレーを使用してウェハの表面を保護する単一ウェハツールにおいて、この構造の位置決めをする工程を含む。あるいは表面は、この表面上にフォトレジスト又はその他の保護コーティングポリマーの厚い層を堆積することによって、保護してもよい。言い換えれば、損傷を受けていない、ブランケット処理された又はパターニングされた層を含むこの構造の表面は、裏面及び/又ははす縁を清浄化するときに、除去組成物に曝されない。別の実施形態では、表面及び裏面/はす縁の両方が除去組成物に曝されて、表面(例えば、低k誘電体材料)及び裏面/はす縁(例えば、ポリマー含有蓄積体及び銅含有材料)から同時に材料が除去される。
【0089】
[0089] マイクロエレクトロニクスデバイスウェハは、現場から離れて又は内部で再加工してもよい。内部での再加工及びリサイクルには、全体収率が上昇し、全体コストが減少し、診断プロセスから再加工までのサイクル時間が短縮されるという利点がある。
【0090】
[0090] 除去の適用例では、本明細書に記述される除去組成物は、例えばデバイスの表面に除去組成物をスプレーすることによって、あるいは除去可能な材料を含むデバイスを(ある体積の除去組成物に)浸漬することによって、あるいはデバイスと、別の材料、例えばパッド、又は表面に吸着された除去組成物を有する繊維状吸着アプリケータ要素とを接触させることによって、あるいは除去される材料を含むデバイスと、再循環する除去組成物とを接触させることによって、あるいは除去組成物と除去される材料とを除去可能に接触させる、任意のその他の適切な手段、手法、又は技法によって、表面に除去される材料を有する不合格とされたマイクロエレクトロニクスデバイスに、任意の適切な手法で接触させる。接触条件には、除去可能な材料を除去するのに十分な時間及び状態が含まれる。さらに、バッチ又は単一ウェハの処理が、本明細書では企図される。除去組成物を使用する除去プロセスには、除去組成物中でのデバイスの静的清浄化、動的清浄化、又はデバイスの動的清浄化の後に静的清浄化を含む逐次処理工程を含めてもよく、動的及び静的工程のそれぞれは、そのような交互に行われる工程のサイクルにおいて交互に繰り返し実施される。本明細書に開示される接触の選択肢のいずれかは、マイクロエレクトロニクスデバイスから除去される材料の除去を助けるために、超音波処理をさらに含んでもよい。
【0091】
[0091] 本明細書に記述される除去組成物は、Verteq単一ウェハメガソニックGoldfinger、OnTrakシステムDDS(両面スクラバ)、Laurell回転スプレーツール、SEZ単一ウェハスプレーリンス、Applied Materials Mirra−Mesa(商標)/Reflexion(商標)/Reflexion LK(商標)、及びMegasonicバッチ湿式ベンチシステムを含めた、広く様々な従来の清浄化ツールと共に使用してもよい。例えば、本明細書に記述される少なくとも1種の材料を除去するプロセスは、除去される(1種又は複数の)材料の表面に、また除去される(1種又は複数の)材料と基板又は保持される(1つ又は複数の)層との界面に、機械的破壊が引き起こされるよう、1工程湿式化学プロセスに、メガソニックなどの物理的構成要素を付加することによって支援してもよい。
【0092】
[0092] マイクロエレクトロニクスデバイス製造操作に適用されるように、除去組成物は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造から、前記構造を再生し、再加工し、リサイクルし、及び/又は再使用するために、低k誘電体層、高k誘電体材料、エッチング停止層、金属積層材料、窒化物、ケイ化物、酸化物、強誘電体、障壁層材料、フォトレジスト、ポストエッチング残渣、ARC材料、ポリマー含有蓄積体、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の材料を除去するのに有効に用いられる。さらに、除去組成物は、CDO及びその他の低k誘電体材料の除去を加速させるために化学機械研磨プロセス中に、又はポストCMP残渣材料を除去するためにポストCMPプロセス中に、使用してもよいことを理解すべきである。
【0093】
[0093] 低k誘電体層、高k誘電体材料、エッチング停止層、金属積層材料、窒化物、ケイ化物、酸化物、強誘電体、障壁層、フォトレジスト、ポストエッチング残渣、ARC材料、ポリマー含有蓄積体、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の材料を、これらを表面に有するマイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去する場合、除去組成物は、典型的には、約30秒〜約60分間にわたり、より好ましくは約75秒〜約5分にわたり、但し好ましい時間は、除去される(1つ又は複数の)層の厚さに左右されるものであり、約20℃〜約90℃の範囲、好ましくは約20℃〜約70℃の範囲、最も好ましくは約20℃〜約50℃の範囲の温度で、デバイス構造に接触させる。エッチング停止層が除去される場合、接触時間は、エッチング停止層の厚さに応じて、約20℃〜約80℃の範囲の温度で約5分〜約3時間の範囲にあってもよい。そのような接触時間及び温度は例示的なものであり、本発明の広い実施範囲内にある、デバイス構造から(1種又は複数の)材料を実質的に除去するのに有効な任意のその他の適切な時間及び温度条件を用いてもよい。
【0094】
[0094] 所望の除去動作を実現した後、除去組成物は、本明細書に開示される組成物の所与の最終用途の分野で望まれ有効となり得るように、例えば濯ぎ、洗浄、乾燥、又はその他の(1つ又は複数の)除去工程によって、この組成物が予め付着されたマイクロエレクトロニクスデバイスから容易に除去することができる。例えば、マイクロエレクトロニクスデバイスを、脱イオン水で濯いでもよい。さらに、マイクロエレクトロニクスデバイスを、窒素ガス、イソプロパノール、又はSEZ(回転プロセス技術)で乾燥してもよい。
【0095】
[0095] 除去組成物は、この組成物と、拒絶されたマイクロエレクトロニクスデバイス構造との接触中に、統計的プロセス制御(SPC)を使用してモニタし制御してもよい。例えば、除去組成物浴のSPCをモニタすることができ、浴の温度、浴のpH、浴の主成分の濃度、副生成物の濃度、及び供給化学物質純度を含むいくつかの入力を制御することができる。好ましくは、除去組成物は、インラインモニタリングを使用してモニタされ、インラインサンプリング装置は、浴の重量損失(水及び/又はアミンの損失の指標である。)、フッ化物濃度、H濃度、pHなどをモニタするために、標準的な分析ツールと通信可能に連結することができる。これらパラメータの少なくとも1つをモニタ、及び/又は制御することによって、除去組成物浴の寿命を延ばすことができ、したがってプロセス効率が最大限になる。SPCの目的は、当業者によって容易に決定されるように、処理が経時的に行われるときに除去組成物のいくつかのパラメータの実質的な定常状態を維持することである。SPCに関しては、下記の特許出願の開示のそれぞれの全体が、参照により本明細書に組み込まれる:「METHOD FOR STRIPPING MATERIAL FOR WAFER RECLAMATION」という名称の、2007年3月31日に出願された米国仮特許出願第60/909,428号、及び「METHOD FOR STRIPPING MATERIAL FOR WAFER RECLAMATION」という名称の、2007年6月13日に出願された米国仮特許出願第60/943,736号。
【0096】
[0096] 驚くべきことに、本発明者らは、同じマイクロエレクトロニクスデバイス構造を再生できることを発見し、例えば、(1種又は複数の)材料が除去されて、複数回にわたり、基板が再生され、あるいは基板と除去される(1つ又は複数の)層とが再生される。例えば同じ基板を、少なくとも1つの材料層が堆積されるように処理し、その後で、堆積される方法及び材料に応じて2回以上、好ましくは5回以上、より好ましくは10回以上、最も好ましくは20回以上再生することができ、前記再生は、本明細書に記述される再生要件をたびたび満足させるものである。再生プロセスは、好ましくは、単一工程除去プロセス(即ち、除去される(1種又は複数の)材料のすべては、単一工程で単一組成物を使用して、そのように行われる。)であり、好ましくは、後続の処理の前に、再生後の平坦化を必要としない。とは言うものの、当業者なら、いくつかの堆積プロセス及びいくつかの材料が基板に損傷を与え、したがって、基板の再生を首尾良く行うには、多数の溶液及び/又はいくらかの平坦化が必要となる可能性があることを理解すべきである。平坦化は、基板を再生することができる回数を限定する作用を有することになる。
【0097】
[0097] 複数工程の除去プロセスにおいて、少なくとも1つの工程が、本明細書に開示される少なくとも1種の除去組成物の使用を必要とすることが考えられることを、理解すべきである。例えば除去プロセスは、第1の工程が、基板及び除去される少なくとも1種の材料を有するマイクロエレクトロニクスデバイスと、本明細書に記述される除去組成物とを、前記少なくとも1種の材料をマイクロエレクトロニクスデバイスから除去するのに十分な時間及び十分な条件下(例えば、本明細書に開示されるように)で接触させる工程と、この基板を研磨して、表面損傷を除去する工程とを含み、この研磨条件が当技術分野で周知のものである、2工程プロセスであってもよい。
【0098】
[0098] さらに、本発明者らは、驚くべきことに、同じマイクロエレクトロニクスデバイス構造を再加工できることを発見し、例えばフォトレジスト及び(1種又は複数の)ARC材料は、10回以上、マイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去される。例えば、同じ構造をフォトリソグラフィにより処理し、その後、再加工して、誤って位置決めされたフォトレジストパターンを2回以上、好ましくは5回以上、最も好ましくは10回以上除去することができ、前記再加工は、保持される(1つ又は複数の)層に実質的に損傷を与えないものである。さらに、本発明者らは、驚くべきことに、マイクロエレクトロニクスデバイス構造の裏面及びはす縁を容易に清浄化することができ、例えばポリマー含有蓄積体及び/又は金属が、当技術分野で使用される方法(例えば、物理研磨、ドライプラズマエッチング、燃焼など)を頼りにすることなくマイクロエレクトロニクスデバイス構造の裏面及びはす縁から除去されることを発見した。
【0099】
[0099] 別の態様では、マイクロエレクトロニクスデバイスを含む物品が開示され、前記マイクロエレクトロニクスデバイスは、本明細書に記述される方法を使用して再生され、再加工され、リサイクルされ、及び/又は再使用されたマイクロエレクトロニクス構造又はマイクロエレクトロニクスデバイス基板を含むものであり、前記方法は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造と第1又は第2の態様の除去組成物とを、低k誘電体材料、高k誘電体材料、エッチング停止層、金属積層材料、窒化物、ケイ化物、酸化物、強誘電体、障壁層材料、フォトレジスト、ポストエッチング残渣、ARC材料、ポリマー含有蓄積体、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の材料を実質的に除去するのに十分な時間及び十分な条件下で接触させる工程を含んでいる。リサイクル又は再使用されたマイクロエレクトロニクスデバイス構造又はマイクロエレクトロニクスデバイス基板は、引き続き、後続のマイクロエレクトロニクスデバイス製造プロセスにおいて、低k誘電体層、高k誘電体材料、エッチング停止層、金属積層材料、窒化物層、ケイ化物層、酸化物層、強誘電体層、障壁層材料、ドープ領域、及びこれらの組合せの少なくとも1種を含む、基板の表面に堆積された1つ又は複数の層を含んでいてもよい。
【0100】
[0100] さらに別の態様では、再加工されたマイクロエレクトロニクスデバイス構造、又は再加工されたマイクロエレクトロニクスデバイス基板と、低k誘電体材料、高k誘電体材料、エッチング停止層、金属積層材料、窒化物、ケイ化物、酸化物、強誘電体、障壁層材料、フォトレジスト、ARC材料、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1つの追加の材料層とを含む物品について記述されており、この少なくとも1つの追加の材料層は、再加工の後に、マイクロエレクトロニクスデバイス構造又は基板上に堆積されたものである。物品はさらに、マイクロエレクトロニクスデバイス構造又は基板と少なくとも1つの追加の材料層との間に位置決めされた中間層を含んでいてもよい。
【0101】
[0101] 別の態様では、本明細書に記述される方法を使用して再生され、再加工され、リサイクルされ、及び/又は再使用されたマイクロエレクトロニクスデバイス構造又はマイクロエレクトロニクスデバイス基板を含んだマイクロエレクトロニクスデバイスを含む物品を製造する方法が開示されており、前記方法は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造と第1又は第2の態様の除去組成物とを、低k誘電体材料、高k誘電体材料、エッチング停止層、金属積層材料、窒化物、ケイ化物、酸化物、強誘電体、障壁層材料、フォトレジスト、ポストエッチング残渣、ARC材料、ポリマー含有蓄積体、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の材料が実質的に除去されるよう十分な時間及び十分な条件下で接触させる工程を含むものである。この物品を製造する方法は、後続のマイクロエレクトロニクスデバイス製造プロセスにおいて、低k誘電体層、高k誘電体材料、エッチング停止層、金属積層材料、窒化物層、ケイ化物層、酸化物層、強誘電体層、障壁層、ドープ領域、及びこれらの組合せの少なくとも1種を含む1つ又は複数の層を、リサイクルされ又は再使用されたマイクロエレクトロニクスデバイス構造又はマイクロエレクトロニクスデバイス基板上に堆積する工程を、さらに含んでいてもよい。
【0102】
[0102] さらに別の態様では、本発明は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造の裏面及び/又ははす縁を清浄化する方法に関し、前記方法は:窒素ガス及び/又は脱イオン水スプレーを使用して構造の表面を保護するツールに、構造を位置決めする工程と;構造の裏面及び/又ははす縁と、第1又は第2の態様の除去組成物とを接触させる工程とを含み、この除去組成物は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造の裏面及び/又ははす縁からポリマー含有蓄積体を実質的に除去するものである。
【0103】
[0103] 処理後、本明細書に記述される組成物を、製作設備内での廃水流の化学的酸素要求量(COD)を低下させるために、さらに処理してもよい。
【0104】
[0104] 別の態様では、消泡剤が、使用後廃棄される前に、廃棄除去組成物に添加される。
【実施例1】
【0105】
[0105] 濃縮した除去組成物を、下記の通り調製した:NH4Cl 6.75重量%、水43.6重量%、HF(49%)30重量%、HEDP(60%)15重量%、Dowfax3B2(45%)4.5重量%(Dowfax3B2は、45重量%溶液として購入され、そのまま使用される。)、及び消泡剤0.15重量%であり、この消泡剤は、Plurafac(登録商標)RA20(配合物A)、Surfonic(登録商標)Pl(配合物B)、Pluronic(登録商標)17R2(配合物C)、Pluronic(登録商標)17R4(配合物D)、又はPluronic(登録商標)25R2(配合物E)の1種であった。濃縮した組成物のそれぞれを、使用前に、30%過酸化水素で2:1に希釈した(即ち、濃縮物が2部、30%H2O2が1部)。
【0106】
[0106] 別の組の濃縮除去組成物は、下記の通り調製した:NH4Cl 6.75重量%、水47.5重量%、HF(49%)30重量%、HEDP(60%)15重量%、及び消泡剤0.75重量%であり、この消泡剤は、Plurafac(登録商標)RA20(配合物F)、Surfonic(登録商標)Pl(配合物G)、Pluronic(登録商標)17R2(配合物H)、Pluronic(登録商標)17R4(配合物I)、又はPluronic(登録商標)25R2(配合物J)の1種であった。濃縮した組成物のそれぞれを、使用前に、30%過酸化水素で2:1に希釈した(即ち、濃縮物が2部、30%H2O2が1部)。
【0107】
[0107] 配合物Kは、NH4Cl 6.75重量%、水43.45重量%、HF(49%)30重量%、HEDP(60%)15重量%、Dowfax3B2(45%)4.5重量%、及びPluronic(登録商標)25R2 0.6重量%を含む。配合物Kを、使用前に、30%過酸化水素で2:1に希釈した(即ち、濃縮物が2部、30%H2O2が1部)。
【0108】
[0108] 配合物Lは、NH4Cl 6.75重量%、水43.重量%、HF(49%)30重量%、HEDP(60%)15重量%、Dowfax3B2(45%)4.5重量%、及びPluronic(登録商標)25R2 0.3重量%を含む。配合物Lを、使用前に、30%過酸化水素で2:1に希釈した(即ち、濃縮物が2部、30%H2O2が1部)。
【0109】
[0109] SiN、TEOS、及び銅の、ブランケット処理したウェハを、室温(21±1℃)で、H2O2で希釈した配合物中に静的に浸漬し、それぞれのエッチング速度を決定した。エッチング速度の結果を、以下の表1に示す:
【0110】
【表5】

【0111】
[0110] とりわけ、サンプルのすべては、SiN、TEOS、及び銅に関して同様のエッチング速度を示した。
【0112】
[0111] 起泡試験を、これら配合物に関して行い、これら配合物を、指示される温度で5秒間、ボトル内で振盪させ、溶液の表面より高い泡の高さを測定した。結果を表2〜4に示す。対照は、消泡剤を含んでおらず、その代わりに追加の水を用いる。
【0113】
【表6】

【0114】
【表7】

【0115】
【表8】

【0116】
[0112] 消泡剤のすべては、わずか2分以内で組成物の起泡を約1cmに抑制したことがわかる。
【0117】
[0113] 銅負荷実験も行った。例えば、300mmの直径を有し、USG上に5000ÅのCu厚を有する1500ウェハと均等な銅負荷は、USG上のCu厚が16kÅである1枚の200mmウェハを、溶液50gに、室温で5分間沈めることによって実現することができた。Plurafac(登録商標)RA20、Surfonic(登録商標)P1、及びPluronic(登録商標)25R2を含む配合物は、均等な1000枚のウェハに関し、室温で最良の負荷性能を示すことが決定され、処理された銅クーポンには、明らかな穴及びわずかな粒子も観察されなかった。
【実施例2】
【0118】
[0114] 濃縮した除去組成物を、下記の通り調製した:NH4Cl 4.5重量%、HF(49%)20重量%、HEDP(60%)10重量%、Dowfax3B2(45%)3.04重量%、Pluronic(登録商標)25R2 0.104重量%、H2O2(30%)33.4重量%、表5に示される量の追加の種、及び残分としての水であり、追加の種は、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(以下、BC)、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(以下、DPGPE)、又はプロピレングリコール(以下、PG)である。実施例1で述べた起泡高さ実験を、室温で行い、その結果を表5に示す。
【0119】
【表9】

【実施例3】
【0120】
[0115] 下記の配合物を調製した:
配合物M:NHCl 4.5重量%、HF(49%)20重量%、HEDP(60%)10重量%、Dowfax3B2(45%)3重量%、Super Defoamer 225 0.1重量%、H(30%)33.4重量%、水29重量%

配合物N:NHCl 4.5重量%、HF(49%)20重量%、HEDP(60%)10重量%、Dowfax3B2(45%)3重量%、Pluronic(登録商標)31R2 0.1重量%、H(30%)33.4重量%、水29重量%

配合物O:NHCl 4.5重量%、HF(49%)20重量%、HEDP(60%)10重量%、Dowfax3B2(45%)3重量%、Pluronic(登録商標)25R2 0.5重量%、H(30%)33.4重量%、硫酸トルエンナトリウム2重量%、水26.6重量%

配合物P:NHCl 4.5重量%、HF(49%)20重量%、HEDP(60%)10重量%、Dowfax3B2(45%)3重量%、Super Defoamer 225 0.07重量%、H(30%)33.4重量%、水29.03重量%

配合物Q:NHCl 4.5重量%、HF(49%)20重量%、HEDP(60%)10重量%、Dowfax3B2(45%)3重量%、Super Defoamer 225 0.02重量%、H(30%)33.4重量%、水29.08重量%

配合物R:NHCl 4.5重量%、HF(49%)20重量%、HEDP(60%)10重量%、Dowfax3B2(45%)3重量%、Super Defoamer 225 0.07重量%、H(30%)33.4重量%、Pluronic(登録商標)25R2 0.1重量%、水28.93重量%

配合物S:NHCl 4.5重量%、HF(49%)20重量%、HEDP(60%)10重量%、Dowfax3B2(45%)3重量%、Super Defoamer 225 0.02重量%、H(30%)33.4重量%、Pluronic(登録商標)25R2 0.1重量%、水28.98重量%

配合物T:NHCl 4.5重量%、HF(49%)20重量%、HEDP(60%)10重量%、Dowfax3B2(45%)3重量%、Pluronic(登録商標)31R2 0.3重量%、H(30%)33.4重量%、PG 2.5重量%、水26.3重量%

配合物U:NHCl 4.5重量%、HF(49%)20重量%、HEDP(60%)10重量%、Dowfax3B2(45%)3重量%、Pluronic(登録商標)31R2 0.3重量%、H(30%)33.4重量%、PG 5重量%、水23.8重量%
【0121】
[0116] 実施例1で述べた起泡高さ実験を、室温で行い、その結果を表6に示す。
【0122】
【表10】

【実施例4】
【0123】
[0117] 実施例1に記述される配合物Eを、調製した。この配合物を、使用前に30%過酸化水素で2:1に希釈した(即ち、濃縮物が2部、30%H2O2が1部)。Hを含む配合物に、表7に示される銅イオンを投入した。タングステンウェハ(約80nmの厚さの障壁層上に、約5600Åの厚さ)を、5又は10分間、21℃で組成物中に浸漬し、取り出し、DI水で濯ぎ、このウェハの電子顕微鏡写真を得た。
【0124】
【表11】

【0125】
[0118] 配合物E及びAB〜AE中への浸漬にそれぞれ関連した結果に対応する、図1A〜1Eの電子顕微鏡写真を参照すると、組成物の全重量に対して0.4重量%ほどに低い濃度で銅イオンが存在すると、タングステン層及びその下に在る障壁層が、室温で、わずか10分以内で完全に除去されることがわかる。
【実施例5】
【0126】
[0119] 下記の配合物を調製した:
配合物BA:HF(49%)40重量%、Brij 35 0.1重量%、水59.9重量%

配合物BB:HF(49%)40重量%、Brij 35 0.5重量%、水59.5重量%

配合物BC:HF(49%)40重量%、Brij 35 1重量%、水59重量%

配合物BD:HF(49%)40重量%、PEG−PPG−PEGブロックコポリマー0.1重量%、水59.9重量%

配合物BE:HF(49%)40重量%、PEG−PPG−PEGブロックコポリマー0.5重量%、水59.5重量%

配合物BF:HF(49%)40重量%、PEG−PPG−PEGブロックコポリマー1重量%、水59重量%

配合物BG:HF(49%)40重量%、PPG−PEG−PPGブロックコポリマー0.1重量%、水59.9重量%

配合物BH:HF(49%)40重量%、PPG−PEG−PPGブロックコポリマー0.5重量%、水59.5重量%

配合物BI:HF(49%)40重量%、PPG−PEG−PPGブロックコポリマー1重量%、水59重量%

配合物BJ:HF(49%)40重量%、DDBSA 0.1重量%、水59.9重量%

配合物BK:HF(49%)40重量%、DDBSA 0.5重量%、水59.5重量%

配合物BL:HF(49%)40重量%、DDBSA 1重量%、水59重量%

配合物BM:HF(49%)40重量%、Biosoft S−100 0.1重量%、水59.9重量%

配合物BN:HF(49%)40重量%、Biosoft S−100 0.5重量%、水59.5重量%

配合物BO:HF(49%)40重量%、Biosoft S−100 1重量%、水59重量%
【0127】
[0120] 2.7以上のk値を有するBLACK DIAMONDのF−20切り取り試片(クーポン)(Advantiv、5000Å)を、配合物BA〜BOに70℃で20分間浸漬した。各クーポンに関する各サンプルについて、同じ操作を2回繰り返した。20分の終わりに、化学物質を手作業でセルから吸引し、遠心分離管内に置き、視覚分析を行った。クーポン及び溶液を(適切な場合)、全フィルムが残っている、著しい残渣がある、僅かな残渣がある(辛うじて見える)、又は完全に透明であるとランク付けた。BLACK DIAMOND k>2.7を使用した結果を、表8に示す。
【0128】
【表12】

【0129】
[0121] Brij 35又はPEG−PPG−PEGブロックコポリマーを含む組成物は、クーポンからBLACK DIAMONDのすべてを首尾良く除去し、得られた組成物は、残渣を含んでいなかったことがわかる。さらに、DDBSA及びBiosoft S−100を含む組成物は、クーポンからBLACK DIAMONDのすべてを首尾良く除去した。
【0130】
[0122] とりわけ、k値が2.4のBLACK DIAMONDのクーポンを用いて配合物の試験をする場合、PEG−PPG−PEG又はDDBSAを含む配合物は、クーポンからBLACK DIAMONDのすべてを効果的に除去し、得られた組成物は残渣を含んでいなかった。
【実施例6】
【0131】
[0123] 下記の配合物CA及びCBは、COD燃焼技法を使用して、COD試験用に調製した。具体的には、この試験は、水のサンプル中の還元化合物を酸化するのに必要とされる酸素の量を決定する。酸化剤、触媒、及びサンプルを、150℃で2時間処理した:

配合物CA:HF(49%)40重量%、PEG−PPG−PEGブロックコポリマー3重量%、水57重量%

配合物CB:HF(49%)40重量%、PEG−PPG−PEGブロックコポリマー5重量%、水55重量%
【0132】
[0124] 配合物CA及びCBを、水で250:1、500:1、及び1000:1に希釈し、mg/Lを単位としたCOD値を決定した。結果を表9に示す。
【0133】
【表13】

【0134】
[0125] 材料の除去におけるメガソニックの有用性を示すため、配合物DAを下記の通り調製した;
配合物DA:HF 20.1重量%、ブチルカルビトール57.5重量%、スルホラン1.5重量%、H 10重量%、水10.9重量%
【0135】
[0126] p−SiCOHを、35℃の配合物DA中に浸漬し、メガソニック下に10分間置いた。k値が3.0、2.7、2.4、及び2.2のp−SiCOHでは、p−SiCOHのすべてが剥離して、残存する残渣はなかった。さらに、残りの表面は滑らかであった。同様に、配合物DAは、メガソニックを使用して、35℃でわずか10分で、ウェハの表面からBLACK DIAMOND IIを除去した。
【0136】
[0127] このように、本発明の特定の態様、特徴、及び例示的な実施形態を参照しながら本発明について述べてきたが、本発明の有用性は、これらに限定されるものではなく、非常に数多くのその他の態様、特徴、及び実施形態にまで拡がり包含することが理解されよう。したがって、以下に記述される特許請求の範囲は、その精神及び範囲名にあるようなすべての態様、特徴、及び実施形態を含むものと、相応に広く解釈されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤/ポリマー源、水、及び任意選択により少なくとも1種の消泡剤を含む、除去組成物。
【請求項2】
エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、アルコールアルコキシレート、脂肪アルコールアルコキシレート、非イオン性乳化剤とのリン酸エステルブレンド、及びこれらの組合せからなる群から選択された化学種を含んだ消泡剤を含む、請求項1に記載の除去組成物。
【請求項3】
少なくとも1種の塩化物源をさらに含む、請求項2に記載の除去組成物。
【請求項4】
少なくとも1種のキレート剤をさらに含む、請求項2に記載の除去組成物。
【請求項5】
少なくとも1種のキレート剤及び少なくとも1種の塩化物源をさらに含む、請求項2に記載の除去組成物。
【請求項6】
少なくとも1種の酸化剤をさらに含む、請求項1から5までのいずれかに記載の除去組成物。
【請求項7】
少なくとも1種のエッチング剤がHFを含み、
少なくとも1種の界面活性剤/ポリマー源が、フルオロアルキル界面活性剤、エトキシル化フルオロ界面活性剤、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールエーテル、ポリプロピレングリコールエーテル、カルボン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸及びその塩、その他の直鎖状アルキルベンゼンスルホン酸(LABSA)又はその塩、ポリアクリレートポリマー、ジノニルフェニルポリオキシエチレン、シリコーンポリマー、変性シリコーンポリマー、アセチレン系ジオール、変性アセチレン系ジオール、アルキルアンモニウム塩、変性アルキルアンモニウム塩、アルキルフェノールポリグリシドールエーテル、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム、アルキル(C10〜C18)カルボン酸アンモニウム塩、スルホコハク酸ナトリウム及びそのエステル、アルキル(C10〜C18)スルホン酸ナトリウム塩、二陰イオン性スルホネート界面活性剤、臭化セチルトリメチルアンモニウム、硫酸水素セチルトリメチルアンモニウム、カルボン酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、酸化アミン、N−ドデシル−N,N−ジメチルベタイン、ベタイン、スルホベタイン、硫酸アルキルアンモニオプロピル、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、アクリルアミドポリマー、ポリ(アクリル酸)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ナトリウムカルボキシメチルセルロース(Na CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンK30、ラテックス粉末、エチルセルロースポリマー、プロピルセルロースポリマー、セルロースエーテル、水溶性樹脂、アルコキシル化脂肪族アルコールのリン酸エステル、ノニルフェノールエトキシレート、脂肪アルコールアルコキシレート、アルコールアルコキシレート、ポリオキシエチレングリコールドデシルエーテル、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、及びこれらの組合せからなる群から選択された化学種を含む、
前記請求項のいずれかに記載の除去組成物。
【請求項8】
少なくとも1種のエッチング剤が、HFを含み、少なくとも1種の界面活性剤/ポリマー源が、二陰イオン性スルホネート界面活性剤、PPG−PEG−PPGブロックコポリマー、PEG−PPG−PEGブロックコポリマー、及びこれらの組合せからなる群から選択された化学種を含む、請求項1から6までのいずれかに記載の除去組成物。
【請求項9】
少なくとも1種のキレート剤が、アセチルアセトネート、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオン、ホルメート、アセテート、ビス(トリメチルシリルアミド)テトラマー、グリシン、セリン、プロリン、ロイシン、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、バリン、リシン、クエン酸、酢酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、ホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロ−トリス(メチレンホスホン酸)、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチドロン酸、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、(1,2−シクロヘキシレンジニトリロ)四酢酸(CDTA)、尿酸、テトラグライム、ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)、1,3,5−トリアジン−2,4,6−チチオール三ナトリウム塩溶液、1,3,5−トリアジン−2,4,6−チチオール三アンモニウム塩溶液、ナトリウムジエチルジチオカルバメート、二置換ジチオカルバメート、硫酸アンモニウム、モノエタノールアミン(MEA)、Dequest 2000、Dequest 2010、Dequest 2060、ジエチレントリアミン五酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、2−ヒドロキシピリジン1−オキシド、エチレンジアミン二コハク酸、三リン酸ナトリウム五塩基性、及びこれらの組合せからなる群から選択された化学種を含む、請求項4から6までのいずれかに記載の除去組成物。
【請求項10】
少なくとも1種のキレート剤が、ホスホン酸誘導体を含む、請求項4から6までのいずれかに記載の除去組成物。
【請求項11】
少なくとも1種の塩化物源が、塩酸、アルカリ金属塩化物、アルカリ土類金属塩化物、塩化アンモニウム、塩化アルキルアンモニウム、及びこれらの組合せを含む、請求項3又は6に記載の除去組成物。
【請求項12】
HF、少なくとも1種の消泡剤、少なくとも1種の二陰イオン性スルホネート界面活性剤、及び水を含む、請求項2に記載の除去組成物。
【請求項13】
HF、塩化アンモニウム、少なくとも1種の消泡剤、少なくとも1種の二陰イオン性スルホネート界面活性剤、少なくとも1種のホスホン酸誘導体、及び水を含む、請求項5に記載の除去組成物。
【請求項14】
少なくとも1種の酸化剤をさらに含み、HF、塩化アンモニウム、少なくとも1種の消泡剤、少なくとも1種のアルキルジフェニルオキシドジスルホネート界面活性剤、少なくとも1種のホスホン酸誘導体、過酸化物化合物、及び水を含む、請求項5に記載の除去組成物。
【請求項15】
HFと、水と、PEG−PPG−PEGブロックコポリマー、PPG−PEG−PPGブロックコポリマー、ポリオキシエチレングリコールドデシルエーテル界面活性剤、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の界面活性剤/ポリマー源とを含む、請求項1に記載の除去組成物。
【請求項16】
ポストエッチング残渣、低k誘電体材料残渣、高k誘電体材料残渣、障壁層材料残渣、強誘電体残渣、窒化物残渣、ケイ化物残渣、酸化物残渣、ポリマー含有蓄積体残渣、ARC材料残渣、ドープ領域残渣、種々雑多な材料残渣、及びこれらの組合せからなる群から選択された材料残渣をさらに含む、前記請求項のいずれかに記載の除去組成物。
【請求項17】
マイクロエレクトロニクスデバイス基板と、ポストエッチング残渣、低k誘電体、高k誘電体、エッチング停止材料、金属積層材料、障壁層材料、強誘電体材料、ケイ化物材料、窒化物材料、酸化物材料、フォトレジスト、底面反射防止膜(BARC)、犠牲反射防止膜(SARC)、ポリマー含有蓄積体、種々雑多な材料、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の除去可能な材料とを含む、マイクロエレクトロニクスデバイス構造と、前記請求項のいずれかに記載の除去組成物とを、マイクロエレクトロニクスデバイス構造から少なくとも1種の材料を実質的に除去するのに十分な時間及び十分な条件下で接触させて、リサイクル可能な又は再使用可能なマイクロエレクトロニクスデバイス基板を得る工程
を含む、マイクロエレクトロニクスデバイス構造をリサイクルするための方法。
【請求項18】
少なくとも1種の堆積可能な材料を、再使用可能な基板上に堆積する工程をさらに含み、前記少なくとも1種の堆積可能な材料が、低k誘電体、高k誘電体、エッチング停止材料、金属積層材料、障壁層材料、強誘電体材料、ケイ化物材料、窒化物材料、酸化物材料、フォトレジスト、底面反射防止膜(BARC)、犠牲反射防止膜(SARC)、種々雑多な材料、及びこれらの組合せからなる群から選択されたものである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
1個又は複数の容器に、除去組成物を形成するための下記の試薬の1種又は複数を含むキットであって、前記除去組成物は、少なくとも1種のエッチング剤、少なくとも1種の界面活性剤/ポリマー源、水、任意選択により少なくとも1種のキレート剤、任意選択により少なくとも1種の酸化剤、任意選択により少なくとも1種の塩化物源、及び任意選択により少なくとも1種の消泡剤を含み、前記キットは、ポストエッチング残渣、低k誘電体、高k誘電体、エッチング停止材料、金属積層材料、障壁層材料、強誘電材料、ケイ化物材料、窒化物材料、酸化物材料、フォトレジスト、底面反射防止膜(BARC)、犠牲反射防止膜(SARC)、ポリマー含有蓄積体、種々雑多な材料、ドープ領域、及びこれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1種の除去可能な材料からなる群から選択された材料を、表面に前記材料を有するマイクロエレクトロニクスデバイス構造から除去するのに適した除去組成物を形成するように適合されたキット。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【公表番号】特表2012−504871(P2012−504871A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530216(P2011−530216)
【出願日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際出願番号】PCT/US2009/059199
【国際公開番号】WO2010/039936
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(599006351)アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド (141)
【Fターム(参考)】