説明

高速検査のための局在駆動および信号処理回路を備えたTDIセンサーモジュール

【解決手段】ウェーハ/マスク/レチクルの表面を検査するための検査システムは、モジュラーアレイを含み得る。モジュラーアレイは、複数の時間遅延積分(TDI)センサーモジュールを含み得る。各TDIセンサーモジュールは、TDIセンサーと、TDIセンサーの駆動および処理を行うための複数の局所回路とを有する。局所回路のうち少なくとも1つは、TDIセンサーと関連付けられたクロックを制御し得る。少なくとも1つのライトパイプを用いて、複数のTDIセンサーモジュールに照明源を分配することができる。複数のTDIセンサーモジュールは、同一検査領域または異なる検査領域を取り込むように配置され得る。複数のTDIセンサーモジュールは、同一であってもよいし異なる積分段に対して設けられてもよい。モジュールの間隔は、1回の通過で検査領域の100%を網羅する処理範囲に対応できるように設定することもできるし、あるいは、処理範囲全体を網羅するのに2回以上の通過が必要となる部分的処理範囲に対応できるように設定することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国仮特許出願第61/146,652号(タイトル:「High−Dynamic−Range Illumination And Multi−Sensor Architecture For Inspection Systems」、出願日:2009年1月23日)に対する優先権を主張する。
【0002】
本発明は、ウェーハ、マスクおよび/またはレチクルの検査システムに関する。この検査システムは、TDIセンサーモジュールのアレイを駆動および信号処理のための局所回路と共に含み得る
【背景技術】
【0003】
時間遅延積分(TDI)は、動いている二次元物体の連続画像を生成する画像法である。TDIシステムにおいて、画像光子が、ピクセルアレイ状の光電荷へと変換される。当該物体が動くのと共に、これらの光電荷は、動きの軸に平行な方向において、ピクセル単位でセンサーを下降方向にシフトする。光電荷シフト速度物体の速度と同期させることにより、TDIは、当該動いている物体上の信号強度を固定位置において積分することができ、これにより画像を生成することができる。積分時間の合計は、当該画像の動きの速度を変更し、当該動きにおけるピクセル数を増減することにより、調節することが可能である。TDI検査システムは、ウェーハ、マスクおよび/またはレチクルの検査用途において使用することが可能である。
【0004】
従来のTDIセンサーは、光検出器素子の大型アレイ(例えば、格子状に形成された電荷結合素子(CCD))を含む。例えば、従来のTDIセンサーは、2048×256個の光検出器素子のアレイとして形成することができた。例示的な、従来のTDIセンサーについて、1986年4月1日にTsoiらに発行された米国特許4,580,155号と、1981年7月21日にMcCannに発行された米国特許4,280,141号と、1983年5月3日にAngleに発行された米国特許4,382,267号との中に記載がある。
【0005】
従来のTDIセンサーを用いた場合に得られる感度よりもより高い感度を達成するために、2007年6月5日にCavanに発行された米国特許7,227,984号では、複数のTDIピクセルをサブピクセルのオフセットパターン状に配置している。図1は、単純なインターリーブドTDIセンサー100を示す。このセンサー100は、インターリーブドパターン状に形成された2つのセンサーアレイ101および102を含む。このようなインターリーブド状のセンサーにより、TDI検査システムの分解能およびアンチエイリアシング能力を有利に増加させることができる。各センサーアレイは、複数の六角形状のピクセル103を含む。各センサーアレイは、垂直方向および水平方向双方において、隣接するセンサーアレイからオフセットしている。各オフセットはサブピクセル距離である(すなわち、1ピクセル未満である)点に留意されたい。
【0006】
ますます小型化している技術ノードにおいては、画像を大きく拡大することで欠陥検出を促進することが望まれている。それと同時に、検査対象であるウェーハ/マスク/レチクルはますます複雑化しているにもかかわらず、検査の高速化も望まれている。これらの目標を達成するために、TDIセンサーアレイのサイズは大型化している。
【0007】
不利なことに、TDIセンサーアレイに関連する歩留まりは、アレイサイズの増加と共に大きく低減する。その上、TDIセンサーアレイが大型化すると、それに対応してドライバも大型化し、その結果より多くの電流が必要となる。さらに、これらの大型センサーアレイからのアナログ読み出しを行うためには、高密度の信号トレースルーティングと、大型かつ複雑なプリント基板とが必要となる。このような高密度の信号ルーティングを行うと、信号クロストークの可能性が増加し、その結果、信号対ノイズ比(SNR)が低下し得る。その上、検査表面における照明野を強力かつ均一にするために、高輝度照明も必要になる。このような歩留まりの低下と、駆動要求、処理要求および照明要求の上昇とに起因して、システムリソースおよび構成部品コストが大きく増大し得る。
【0008】
そのため、駆動、処理、および照明面における困難を軽減しつつ、より小型のTDIデバイスを用いた、TDIに基づいた検査システムが必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
ウェーハ/マスク/レチクルの表面を検査するための検査システムについて説明する。この検査システムは、モジュラーアレイと、光学系と、画像プロセッサとを含み得る。前記モジュラーアレイは。複数の時間遅延積分(TDI)センサーモジュールを含み得る。各TDIセンサーモジュールは、TDIセンサーと、前記TDIセンサーの駆動および処理を行うための複数の局所回路とを含み得る。前記局所回路のうち少なくとも1つは、前記TDIセンサーと関連付けられたクロックを制御し得る。前記光学系は、前記表面からの光を受信し、前記光の一部を前記複数のTDIセンサーモジュール上に方向付けるように、構成され得る。前記画像プロセッサは、前記モジュラーアレイからデータを受信するように構成され得る。
【0010】
一実施形態において、前記モジュラーアレイは、前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路の取り付けおよび連結のためのプリント基板(PCB)をさらに含み得る。前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路から反対側上において、データトランシーバーを前記PCB上に取り付けることができる。この構成において、前記複数の局所回路のうち少なくとも1つの処理回路が、前記データトランシーバーに連結され得る。
【0011】
一実施形態において、前記局所回路のうち少なくとも1つは、例えば前記PCB上に取り付けられたフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)である。このFPGAは、前記複数の局所回路のうち他の少なくとも1つからデジタル化信号を受信し得る。一実施形態において、前記複数の局所回路および前記FPGAは、前記TDIセンサーから反対側の前記PCB上に(かつ前記トランシーバーと同じ側上に)取り付けられ得る。
【0012】
別の実施形態において、前記PCBの代わりにシリコン基板を用いることができる。有利なことに、前記シリコン基板、前記TDIセンサー、および前記局所回路の熱膨張係数は実質的に同じであるため、このモジュラーアレイを含む検査システムは、前記TDIセンサー内に発生した熱を効率的に拡散させることができ、これにより、熱的に誘導される機械的ストレスを低くし、信頼性を高くすることができる。
【0013】
前記検査システムは、前記複数のTDIセンサーモジュールに低輝度照明源を分配するための少なくとも1つのライトパイプを含み得る。一実施形態において、複数のライトパイプを用いて、前記複数のTDIセンサーモジュールに前記照明源を均等に分配することができる。別の実施形態において、前記検査システムは、前記ライトパイプ(単数または複数)からの光を前記複数のTDIセンサーモジュールへと分割および分配するためのプリズムをさらに含み得る。さらに別の実施形態において、前記検査システムは、前記ライトパイプ(単数または複数)からの光を前記複数のTDIセンサーモジュールに分割および分配するための鏡をさらに含み得る。
【0014】
一実施形態において、第1の列のTDIセンサーモジュールは、第2の列のTDIセンサーモジュールに対してオフセットしている(すなわち、TDI走査方向に対して横方向または前記TDI走査方向になっている)。別の実施形態において、前記複数のTDIセンサーモジュールは、TDI走査方向において整列され得る。
【0015】
一実施形態において、前記複数のTDIセンサーモジュールは、同一の検査領域を取り込むことができる。別の実施形態において、第1の組の前記複数のTDIセンサーモジュールはTDI走査方向において整列され得、第2の組の前記複数のTDIセンサーモジュールは前記TDI走査方向において整列され得、前記第1の組のTDIセンサーモジュールおよび前記第2の組のTDIセンサーモジュールは、異なる検査領域を取り込み得る。
【0016】
前記複数のTDIセンサーモジュールは、同一であってもよいし、同一でなくてもよい。例えば、一実施形態において、前記複数のTDIセンサーモジュールは、異なる積分段を有する少なくとも2つのTDIセンサーを含み得る。
【0017】
検査システムのためのモジュラーアレイを形成する方法についても説明する。この方法において、複数の時間遅延積分(TDI)センサーが形成され得る。前記複数のTDIセンサーからのデータを駆動および処理するための複数の回路も形成され得る。特に、各TDIセンサーは、前記TDIセンサーの近隣に局所的に配置された1組の独自の前記複数の回路を有する。
【0018】
以下、さらなる詳細について説明する。複数のTDIセンサーモジュールをふくむモジュラーアレイにより、スケーリングの容易化、飽和の補償、ダイナミックレンジの向上、エイリアシングの低減、ピクセルアライメントの説明、データ操作の実施、放射能事故/宇宙線の発生の特定、有効データ速度の上昇、信号対ノイズ比の向上、およびロバストな検査システムの確保が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】インターリーブドTDIセンサーを含むTDIセンサーアレイを示す。
【0020】
【図2A】局在駆動および信号処理回路を含む例示的なTDIセンサーモジュールを示す。
【0021】
【図2B】図2AのTDIセンサーモジュールの側面図である。
【0022】
【図3】2つのオフセット列内に配置された複数のTDIセンサーモジュールを含む例示的なモジュラーアレイを示す。
【0023】
【図4】冗長データが得られるように4つのオフセット列内に配置された複数のTDIセンサーモジュールを含む例示的なモジュラーアレイを示す。
【0024】
【図5A】冗長データを提供するTDIセンサーモジュールが異なる感度を持つことが可能な、モジュラーアレイの例示的な構成を示す。
【0025】
【図5B】図5Aに示す構成を用いた例示的な欠陥信号プロットを示す。
【図5C】図5Aに示す構成を用いた例示的な欠陥信号プロットを示す。
【0026】
【図6A】冗長データを提供するTDIセンサーモジュールが相互に若干横方向にオフセットすることが可能な、モジュラーアレイの例示的な構成を示す。
【0027】
【図6B】図6A中に示す構成を用いた例示的な欠陥信号プロットを示す。
【図6C】図6A中に示す構成を用いた例示的な欠陥信号プロットを示す。
【0028】
【図7A】冗長データを提供するTDIセンサーモジュールが相互に操作方向において若干オフセットすることが可能な、モジュラーアレイの例示的な構成を示す。
【0029】
【図7B】図7Aに示す構成を用いた例示的な欠陥信号プロットを示す。
【図7C】図7Aに示す構成を用いた例示的な欠陥信号プロットを示す。
【0030】
【図8A】冗長データを提供するTDIセンサーモジュールが低感度を持つことが可能な、モジュラーアレイの例示的な構成を示す。
【0031】
【図8B】図8Aに示す構成を用いた例示的な欠陥信号プロットを示す。
【図8C】図8Aに示す構成を用いた例示的な欠陥信号プロットを示す。
【図8D】図8Bおよび図8Cの欠陥信号プロットを用いて導出された欠陥信号プロットを示す。
【0032】
【図9A】潜在的な欠陥と、放射能事故または宇宙線の発生とを区別するようにTDIセンサーモジュールを配置することが可能な例示的なモジュラーアレイを示す。
【0033】
【図9B】図6Aに示すモジュラーアレイ内の3つのTDIセンサーモジュールの例示的な欠陥信号プロットを示す。
【図9C】図6Aに示すモジュラーアレイ内の3つのTDIセンサーモジュールの例示的な欠陥信号プロットを示す。
【図9D】図6Aに示すモジュラーアレイ内の3つのTDIセンサーモジュールの例示的な欠陥信号プロットを示す。
【図9E】図6Aに示すモジュラーアレイ内の3つのTDIセンサーモジュールの例示的な欠陥信号プロットを示す。
【0034】
【図10】複数のTDIセンサーモジュールを含むモジュラーアレイと共に使用可能な例示的なライトパイプ構成を示す。
【図11】複数のTDIセンサーモジュールを含むモジュラーアレイと共に使用可能な例示的なライトパイプ構成を示す。
【図12】複数のTDIセンサーモジュールを含むモジュラーアレイと共に使用可能な例示的なライトパイプ構成を示す。
【0035】
【図13】上述したモジュラーアレイと共に使用可能な簡単な検査システムを示す。
【0036】
【図14】FPGAを含む別の例示的なTDIセンサーモジュールを示す。
【0037】
【図15】各組のTDIセンサーモジュールがシリコン基板上に取り付けられたTDIモジュラーアレイを示す。
【0038】
【図16】TDIセンサーモジュールの別の例示的な構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
向上した検査システムによれば、TDIセンサーモジュールは、有利なことに、駆動および信号処理のための局所回路を含み得る。これらのTDIセンサーモジュールを含むモジュールアレイにより、駆動および処理要求を低減しつつ、歩留まりを増加させることが可能になる。この向上した検査システムは、1つ以上のライトパイプをさらに含み得る。これらの1つ以上のライトパイプは、低輝度源からの光を前記モジュラーアレイ上に均等に分配し、これにより、従来のTDIセンサーの場合よりも照明要求を低減する。
【0040】
図2Aは、局在駆動および信号処理回路(本明細書中局所回路とも呼ぶ)を含む例示的なTDIセンサーモジュール200の上面図である。詳細には、TDIセンサーモジュール200は、TDIセンサー202と、TDIセンサー202からの信号を処理するための処理回路203と、タイミングおよび直列駆動回路204と、ピクセルゲートドライバ回路205とを含む。
【0041】
一実施形態において、処理回路203は、相関2重サンプリング(CDS)機能および他のアナログフロントエンド(AFE)機能(例えば、アナログ利得制御)、アナログ/デジタル変換(ADC)、ならびにデジタル後処理(例えば、黒レベル補正、ピクセル毎の利得およびオフセット補正、直線性補正、ルックアップテーブル(LUT)、およびデータ圧縮)を提供し得る。このような処理は、前記検査システムからのさらなる(恐らくはリアルタイムの)入力に対して固定され得るかまたはこのような入力に依存し得、これにより、サブピクセル補間、アナログ利得制御などの機能を行って、デジタル飽和、画像位置シフトおよび画像空間歪み補正を回避する。一実施形態において、処理回路203は、(以下にさらに詳細を説明する)アナログまたはデジタルドメイン中の多様な取り込み画像を操作することができ、これにより、前記検査システムの画像解析コンピュータ内の通信および処理帯域幅を節約できる。
【0042】
タイミングおよび直列駆動回路204は、TDIのクロックタイミングおよび駆動を制御することができる。リセットパルス生成、多相シリアルレジスタクロック生成、およびADC同期などの機能が含まれ得る。その結果、高SNRを高速クロッキング速度と共に達成するために必要な極めて正確なタイミングが得られる。
【0043】
ピクセルゲートドライバ回路205は、データ取り込みを検査画像の動きと他のTDIセンサーと同期させるために、より低速であるがより高電流であるTDIゲート駆動信号を提供する。ピクセルゲートドライバ回路205は典型的には、矩形波および/または正弦波形の3相または4相の駆動波形を提供し得る。より詳細には、ピクセルゲートドライバ回路205は、前記センサーの電荷移動、熱散逸およびSNRを最適化するために、任意の機能を得るためのデジタル/アナログ変換を用い得る。米国特許出願第10/992,063号(タイトル:「Continuous Clocking Of TDI Sensors」、本明細書中、同文献を参考のため援用する)において、このデジタル/アナログ変換についてさらに詳細に記載がある。
【0044】
有利なことに、局在駆動回路があるということは、各TDIセンサーモジュールそれぞれに対して個々の1組のドライバ(すなわち、ドライバ204および205)があることを意味する。これらの個々のドライバに必要な電流は大幅に低いため、これらの個々のドライバは、従来の大領域TDIセンサードライバよりもずっと小さくすることができる。特に、(前記TDIセンサーモジュールと関連付けられた)相対的な電流要求は同じであっても、複数の小型ドライバからの高忠実度の高電流波形を局所的に分配することの方が、1つの大型ドライバからの波形を分配することよりもずっとスケーラブルである。
【0045】
一実施形態において、処理回路203、タイミングおよび直列駆動回路204、およびピクセルゲート駆動回路205はそれぞれ、PCB(プリント基板)201上のTDIセンサー202の周囲に配置された集積回路上に実装される。前記駆動/処理回路を実装するために用いられるICの数は、実施形態に応じて異なる点に留意されたい。一実施形態において、PCB201は、多層セラミック基板を用いて実装され得る。図2Bは、例示的なPCB201の側面図を示す。PCB201は、PCB201に接続されたデータトランシーバー207(例えば、10ギガビットの光学トランシーバー)を含む。PCB201は、配線(簡潔さのため、図示せず)を含む。この配線は、TDIセンサーモジュール200の駆動/処理回路と通信している。一実施形態において、光ファイバ206をデータトランシーバー207に取り付けることで、TDIセンサーモジュール200とシステムレベル検査構成部品208との間の駆動/処理データの通信が可能になる。一実施形態において、低電圧差動信号(LVDS)または類似の電気信号およびデジタル多重化を用いて、TDIセンサーモジュール200からのデジタルデータをオフボードで送ることができる。特定のプロトコルを業界標準から選択してもよいし、あるいは、電子または光学高速デジタル通信の分野の当業者が指定してもよい。
【0046】
図3は、TDIセンサーモジュール301の例示的なモジュラーアレイ300(本明細書中、以下モジュラーセンサーアレイと呼ぶ)を示す。前記TDIセンサーの周囲に配置された駆動/処理回路は、所定の空間を占有する点に留意されたい。そのため、隣接する行内のTDIセンサーを整列する際、当該センサーが連続スキャン構成において用いられた場合に少なくとも100%画像処理範囲を達成できるように、整列を行う。例えば、図3に示す実施形態において、隣接行の駆動/処理回路と同じ垂直方向空間にTDIセンサーが配置されるように、各行を隣接行からオフセットさせる。画像処理範囲内に隙間ができないように、各TDIセンサーの幅をTDIセンサー間の空間以上の大きさにする。この構成において、検査されているウェーハ/マスク/レチクルがTDI画像走査方向302に移動する際、モジュラーセンサーアレイ300は、少なくとも100%の画像取り込みを保障し得る。
【0047】
一実施形態において、隣接行のTDIセンサーが最小に重複した場合、冗長データが発生し得る。この冗長データにより、例えば、TDIセンサーモジュール301によって生成された画像の正確なアライメントを確認することができる。最小重複の一実施形態において、前記検査システムは、エッジピクセルに対して用いられるべきデータを1つのTDIセンサーモジュールから任意に選択することができる。別の実施形態において、前記検査システムは、複数のTDIセンサーモジュールからのデータを組み合わせて、エッジピクセルの近隣のより高品質なデータを達成することができる。
【0048】
モジュラーアレイ300の有効データ速度は、単一の大型TDIセンサーよりもずっと高くできる点に留意されたい。この速度が達成できる理由は、前記モジュラーアレイの全体的な有効サイズおよび出力チャンネルの数を、単一のTDIセンサーにおける実際に製造可能なサイズおよび数よりも大きくできるからである。
【0049】
任意の数の行のTDIセンサーモジュールをモジュラーアレイ内に設けることができる(すなわち、TDIセンサーモジュールにより、スケーリングが容易化される点にさらに留意されたい。このスケーリングにより、さらなる情報が得られる。例えば、図4は、4つの行401、402、403および404のTDIセンサーモジュール410を含む例示的なモジュラーアレイ400を示す。この実施形態において、行401および403は、同一の(または極めて類似した)光学画像データの個別のサンプルの取り込みおよび処理を行う。同様に、行402および404は、実質的に類似するデータルの取り込みおよび処理を行う。このように、モジュラーアレイ400により、有利なことに、検査されているウェーハ/マスク/レチクルの各領域について2つの独立したデータストリームを得ることができる。このようなさらなるデータが有ると、ウェーハ検査時において多大な利点を得ることができる。
【0050】
例えば、モジュラーアレイによって上手く対処できる1つの検査関連問題として、飽和がある。詳細には、DUV(深紫外線)光源およびEUV(極紫外線)光源は極めて暗いため、TDIセンサーは典型的には、高感度となるように設計されている。しかし、大型の明るい欠陥が存在している場合、高感度TDIセンサーが飽和する場合がある。このような条件下においては、検査システムは、当該欠陥のサイズまたは他の詳細を正確に決定することができない。
【0051】
図5Aは、ダイナミックレンジ向上のために使用することが可能な例示的構成を示す。詳細には、高感度TDIセンサーモジュール501および低感度TDIセンサーモジュール502が、実質的に類似する画像データの取り込みおよび処理を行うように配置される(その各行内にさらなるTDIセンサーモジュールがある様子は、簡潔さのために図示していない)。特に、TDIセンサーモジュール502は、狭いTDIセンサーを含み得る。この狭いTDIセンサーは、最大でも数本のラインを統合する(または1本のラインのみを統合するセンサーである)。TDIセンサーモジュール501は、幅広のTDIセンサーを含み得る。この幅広のTDIセンサーは、(TDI画像走査方向におけるピクセル数に基づいて)数百のまたはさらには数千の時間を統合する。この構成において、明るい欠陥510に起因してTDIセンサーモジュール501のTDIセンサーが(図5Bの欠陥信号プロット503に示すように)飽和した場合にも、TDIセンサーモジュール501のセンサーは、(図5Cの欠陥信号プロット504に示すように)恐らく飽和しない。そのため、複数の行のTDIセンサーモジュール501および502を含むモジュラーアレイにより、有利なことに、検査システムのダイナミックレンジを増大させることが可能となる。これらのTDIセンサーが(図4に示すようにオフセットするのではなく)同じ垂直位置に配置された場合、1回分のTDI(例えば、垂直)走査が完了した後、検査対象物体を水平方向に移動させた後、反対の垂直方向において走査することで、オフセットした列内のTDIセンサーによるのと同じ結果を達成することができる点に留意されたい。
【0052】
モジュラーアレイによって上手く対処が可能な別の検査関連問題として、ピクセルアライメントに起因するエイリアシングがある。図6Aは、TDIセンサーモジュール601および602を含むモジュラーアレイを示す(これらのTDIセンサーモジュールがそのそれぞれの行にある様子は、簡潔さのために図示していない)。この実施形態において、TDIセンサーモジュール602は、水平方向に(例えば0.5ピクセルのオーダーで)TDIセンサーモジュール601から若干オフセットしている(ここで、これらのTDIセンサーモジュールがそのそれぞれの行にある様子は、簡潔さのために図示していない)(すなわち、ピクセル移動に対して横方向)。このオフセットを、拡大円部分603および604内により明確に示す。TDIセンサーモジュール601のピクセルは、画像フィーチャ(拡大円部分603内の格子パターンおよび線として図示)と共に整列され、TDIセンサーモジュール601のピクセルは、(拡大円部分604に示すような)画像フィーチャと共に整列されていない点に留意されたい。この垂直方向のアライメントはn個のピクセルであり得、ここでnは整数であり、物理的分離は、ピクセル間の空間のn倍である点に留意されたい。この実施形態において、分離nは大きな数となり得る。例えば、mがTDI積分段(垂直方向のピクセル)の数である場合、nは、便宜上、2m、2m+l、またはドライバおよび他の構成部品の配置を可能にする類似の間隔とすることができる。
【0053】
信号の大きさを所定の閾値と比較することにより、潜在的な欠陥を検出することができる。この所定の閾値は、前記信号のノイズレベルよりも高く設定される。例えば、一実施形態において、正規化閾値として0.5を用いることができる。従来のTDIセンサーアレイは、フィーチャの検出を当該フィーチャがピクセルと整列されていても整列されていなくても行うことができるが、双方の場合を同時に検出することはできない。そのため、TDIセンサーが拡大円部分603に示すフィーチャに対してアライメントを有する場合、従来のTDIセンサーアレイでは、2個のピクセルに跨る欠陥を見逃し得、その結果、前記所定の閾値よりも低い信号を各ピクセルに対して持ち得る。このようなピクセルアライメント問題を解消するために、従来の技術では、単一の光学分解能領域により1つよりも多くのピクセルに対応できるように、拡大率を設定する。不利なことに、拡大率を大きくするほど、検査速度が大幅に遅くなる。
【0054】
それとは対照的に、図6Aに示すモジュールアレイの構成を用いることにより、TDIセンサーピクセル(例えば、TDIセンサーモジュール601)と整列された画像フィーチャからのデータだけでなく、良好に整列されていない画像フィーチャからのデータ(例えば、TDIセンサーモジュール602)も取り込むことができる。例えば、図6B中の欠陥信号プロット610は、TDIセンサーモジュール601からのデータに対応し、図6C中の欠陥信号プロット611は、TDIセンサーモジュール602からのデータに対応する。有利なことに、このさらなるデータを用いて、従来のTDIセンサーアレイでは検出できなかった潜在的な欠陥を検出することができる。すなわち、欠陥信号プロット610および611を比較することにより、検査システムは、潜在的な欠陥が存在していること(すなわち、欠陥信号プロット610および611双方の信号が、ピクセルオフセットを説明する同一位置を示すこと)をより容易に決定することができ、その後、さらなる処理によってこの検出をフォローして、例えば欠陥深刻度を決定することができる。よって、この技術は、エイリアシングによる悪影響を低減する点において、特徴付けられ得る。さらに、この構成により、拡大率増大を招くこと無く潜在的な欠陥検出を行うことが可能となり、これにより、可能な最高速度での検査が保証される。
【0055】
TDI走査方向にTDIセンサーモジュールをオフセットさせることにより、さらなる情報も得られる点に留意されたい。例えば、図7Aは、TDIセンサーモジュール701および702を含むモジュラーアレイを示す(これらのTDIセンサーモジュールがそのそれぞれの行にある様子は、簡潔さのために図示していない)。この実施形態において、TDIセンサーモジュール702は、垂直方向に(例えば、0.5ピクセルのオーダーで)TDIセンサーモジュール701から若干オフセットしている(ここで、これらのTDIセンサーモジュールは、そのそれぞれの行において同様にオフセットされ得る)(すなわち、走査方向における相対的ピクセルシフト)。このオフセットを拡大円部分703および704により明確に示す。TDIセンサーモジュール701はピクセルと共に整列されている(拡大円部分703内の格子パターンとしてずし)のに対し、TDIセンサーモジュール701は(拡大円部分704に示すように)ピクセル間に整列されている(整列されたピクセル境界とも呼ぶ)点に留意されたい。図7B中の欠陥信号プロット710は、TDIセンサーモジュール701からのデータに対応し、図7C内の欠陥信号プロット711は、TDIセンサーモジュール702からのデータに対応する。2個のTDIが連続している場合、これらのデバイスを簡便に配置することができ、TDIの場合m個の積分段と共に、例えば2m+0.5または2m+1.5個のピクセルだけ分離した状態で配置することができる。
【0056】
この構成により、潜在的な欠陥検出も容易かすることができる。すなわち、図7Aに示す構成と同様に、TDIセンサーモジュールを(この場合においては垂直方向に)若干オフセットさせることで、有利なことに、潜在的な欠陥の欠陥において有用なさらなるデータを得ることができる。物理的オフセットを用いることができるが、このオフセットは走査方向と関連付けられているため、TDI画像化のクロッキングを操作すること(例えば、+90度、−90度などだけ移動させることに)により均等なオフセットをより容易に達成することが可能である点に留意されたい。加えて、アレイアセンブリ構築後のTDIラインクロックの相対的タイミングを指定することにより、垂直間隔の機械公差を緩めることができる。
【0057】
図8Aは、異なるフィルタと組み合わせて用いることが可能な2つのTDIセンサーモジュール801および802(ならびにその各行のTDIセンサーモジュール)を示す。例えば、一実施形態において、TDIセンサーモジュール801を(可視光と関連付けられた波長を許可するための)可視光フィルタと共に用いて、図8Bに示す欠陥信号プロット803を生成することができ、一方、TDIセンサーモジュール802を(UV光と関連付けられた波長を許可するための)UVフィルタと共に用いて、図8Cに示す欠陥信号プロット804を生成することができる。
【0058】
一実施形態において、簡単な数学操作(例えば、減算または加算)を行った後、適切な前処理を行う。この前処理は、関連を抽出するための、欠陥信号プロット803および804を用いた較正および画像登録/アライメントを含み得る。例えば、図8Dは、欠陥信号プロット803を欠陥信号プロット804から減算することによって得られた欠陥信号プロット805を示す。任意の数のフィルタを任意のTDIセンサーモジュールセットと共に使用することが可能である点に留意されたい。例えば、「色」フィルタが1つである実施形態において、各フィルタを特定の光波長スペクトル(例えば、赤、青、および紫外線)と関連付けることができる。この場合、その結果得られた3つの画像を合計することで、「グレースケール」画像を生成することができる。それと同時に、(例えば、紫外線画像チャンネルを青色画像チャンネルから)減算することにより、同一データを処理することができる。別の実施形態において、各TDIセンサーモジュールを異なる偏光フィルタ(例えば、垂直偏光、水平偏光、または均等な円偏光)と共に用いることができる。
【0059】
モジュラーアレイによって上手く対処することが可能な別の検査関連問題として、放射能事故または宇宙線の発生がある。詳細には、いずれのTDIセンサーも光に対して高感度であるため、いずれのTDIセンサーは、放射能事故および宇宙線どちらに対しても高感度である。検査時の問題として、放射能事故および宇宙線が発生した時(放射能事故および宇宙線は、光学画像の一部ではないが、それでもTDIセンサーデータに影響を与える)と、ウェーハ/マスク/レチクル上の実際の欠陥とを区別するという問題がある。図9Aは、放射能事故/宇宙線と、実際の欠陥とを区別することが可能なモジュールアレイ900の一実施形態を示す。この実施形態において、TDIセンサーモジュール901、902および903は、走査方向において整列される。この構成において、TDIセンサーモジュール902は、画像上の電荷を登録する(図9C中の欠陥信号プロット911を参照)が、TDIセンサーモジュール901および903は、同一位置における画像上の電荷を登録せず(図9Bおよび図9D中の欠陥信号プロット910および912をそれぞれ参照)、そのため、検査システムがこれらの結果を実際の物理的欠陥の発生として拒絶する場合がある。一方、TDIセンサーモジュール902が画像上の電荷を登録し(図9C中の欠陥信号プロット911を参照)、TDIセンサーモジュール901および903が同一位置における画像上の類似の大きさの電荷を登録する(図9E中の欠陥信号プロット913を参照)場合、検査システムは、従来の欠陥検出方法を用いることにより、これらの結果を欠陥または通常画像フィーチャの発生として解釈する場合がある。
【0060】
背面照明を用いたTDIセンサーは比較的薄いデバイスであるため、信号を生成すること無く多くの放射性粒子および宇宙線を容易に通過させることができる点に留意されたい。しかし、耐久性および歩留まりを高めるためにTDIセンサーをより肉厚にした場合、当該TDIセンサーがこのような放射性粒子および宇宙線を検出する可能性が高まる。その上、TDIセンサーの厚みを大きくすると、特定の放射性粒子/宇宙線の検出が指数関数的に増加する。有利なことに、(本明細書中、アレイモジュール900および他の実施形態に示すような)冗長データを得るためのアレイモジュールを用いることで、異なるTDIセンサーモジュールからの画像を比較することが可能となり、これにより、放射能事故/宇宙線の発生を効率的に特定することが可能となる。
【0061】
上述したように、複数のTDIセンサーモジュールを含むモジュラーアレイにより、スケーリングの容易化、飽和の補償、ダイナミックレンジの向上、エイリアシングの低減、ピクセルアライメントの説明、データ操作の実施、放射能事故/宇宙線の発生の特定、歩留まりの向上、および有効データ速度の上昇が可能となる。
【0062】
さらに、複数のTDIセンサーからのさらなる情報が利用可能となるため、1つのTDIセンサーが劣化したかまたは(既知であるかまたは操作時に決定された)小さな欠陥領域を持っている場合、有利なことに、検査システムは、当該センサーまたはセンサー領域からのデータを無視することができる。オペレータが望む場合、修理を行うことができる。そのため、TDIセンサーモジュールを含むモジュラーアレイは、メンテナンス予定を低減またはより予測可能なものにしつつ、ロバストな検査システムも保証する。
【0063】
モジュラーアレイの使用によるさらなる利点として、信号対ノイズ比(SNR)が増加する点がある。可視光の場合、1個の電子を導通状態に励起するための光子エネルギーは概して十分である点に留意されたい。すなわち、1個の光子から得られる信号生成電子は典型的には2個以上ではない。しかし、前記光子のエネルギーが高まるにつれ、さらなる電子を導通状態にし、収集することができる。例えば、EUV(13nm)において、1個の光子のエネルギーは、およそ25個の電子を導通状態に励起するのに十分である。そのため、ピクセル毎の所与のTDIセンサー電子ウェル能力に対し、有効光子検出レベルはEUV光の場合の25分の1である。また、光子ショットノイズは収集された光子の平方根に反比例するため、ノイズレベルは、可視光の場合よりも、EUVの場合により高くなる。
【0064】
上述したモジュラーアレイを用いれば、有利なことに、検査システムのノイズ特性(すなわち、SNR)を向上させることが可能になる。詳細には、冗長画像データを収集するための2つのTDIセンサーモジュールを設けることにより、SNRを2の平方根だけ向上させることができ、ひいては、冗長データを収集するためのNTDIセンサーモジュールにより、SNRをNの平方根だけ向上させることができる。
【0065】
モジュラーアレイを用いることによるさらなる利点は、低輝度照明において見受けられ得る。図10、図11および図12は、上述したモジュラーアレイと共に用いることが可能な、例示的な光学ホモジナイザーまたは「ライトパイプ」構成を示す。これらの構成において、複数のTDIセンサーモジュールに低輝度照明源を効率的に分配することができる。例えば、図10のライトパイプ構成は、光源1000と、収集器1001とを含む。収集器1001は、光源1000からの光を収集し、前記光を主要ライトパイプ1002へとリダイレクトする。複数の転向ライトパイプ1003(2つを図示)により、主要ライトパイプ1002からの均等量の光を、関連付けられた分配ライトパイプ1004へとダイレクトする。分配ライトパイプ1004からの光を用いて、モジュラーアレイの2つのTDIセンサーモジュール(簡潔さのため、図示せず)を照明することができる。
【0066】
図11に示す別の実施形態において、ライトパイプ構成は、光源1100と、収集器1101とを含む。収集器1101は、光源1000からの光を収集し、前記光を主要ライトパイプ1102へとリダイレクトする。複数のプリズム1103および鏡1104(2つを図示)により、主要ライトパイプ1102からの均等量の光をダイレクトして、モジュラーアレイの2つのTDIセンサーモジュール(簡潔さのため、図示せず)を照明することができる。これらの2段構成の利点として、不均等な光源を照明用に用いることができ、また、ホモジナイザー(すなわち、主要ライトパイプ1002/1102)により前記光に対して一定のスクランブリングを行うことで、実質的に均一かつ均等な光を下流に提供できる点がある。
【0067】
これらのライトパイプは、対象波長に適した任意の材料を用いて構築することができる。例えば、溶融石英固体ガラスライトパイプをDUV照明用途に用いることができる。中空反射ライトパイプをEUV照明用途に用いることができる。光分配の均一性の向上のために、斜入射反射光学をDUV証明またはEUV照明用途に用いることができる点に留意されたい。
【0068】
特定のモジュラーアレイ実施形態(すなわち、照明を当てるべきTDIセンサーモジュールの数)に合わせて、異なるライトパイプ構成を用いることが可能である点に留意されたい。例えば、図12は、ライトパイプ構成を示す。このライトパイプ構成は、光を受け取るための単一のアパチャ1201(明瞭さのため、端面図として図示)と、前記光をTDIモジュラーアレイ1203へとダイレクトするための複数のライトパイプ1202(8個のライトパイプを図示)とを含む。この実施形態において、ライトパイプ1202は複数の対として積み重ねられ、各ライトパイプは、モジュラーアレイ1203の特定の列(この構成においては8列)のTDIセンサーと整列される。詳細には、点線で示すライトパイプ1202は、TDIモジュラーアレイ1203内の上列のTDIセンサーと関連付けられた列と共に整列され、破線で示すライトパイプは、TDIモジュラーアレイ1203内の下列のTDIセンサーと関連付けられた列と共に整列される。
【0069】
図13は、上記のモジュラーアレイともに使用可能な簡単な検査システム1300を示す。検査表面1307は、図10〜図12を参照して上述したライトパイプの実施形態のうち任意のものにより、照明される。検査システム1300はまた典型的には、走査装置1308を含む。走査装置1308により、表面1307の任意の部位に対し照明および検査を行うことが可能になる。このような走査および照明装置ならびに方法は、当該分野の当業者にとって公知である。表面1307からの(反射、散乱、回折などした)光1306は、光学系1302によって受け取られる。光学系1302は、表面1307からの光を受け取り、前記光の一部を複数のTDIセンサーモジュール1303、1304および1305上にダイレクトするように、構成される。これらのTDIセンサーモジュール1303、1304および1305は、上記した構成のうち1つにおいて配置される。典型的には、光学系1302は、複数の光学素子(例えば、対物レンズシステム、ビームスプリッター、および他の光学素子)を含む。これら複数の光学素子は、TDIセンサーモジュール1303、1304および1305がそれぞれ表面1307の合成画像を形成できるように、配置される。これらの画像は、電子データまたは光学データ信号として画像プロセッサ1301へと送られる。画像プロセッサ1301は、広範囲の信号処理操作および画像処理操作が可能である。詳細には、画像プロセッサ1301は、画像保存、画像処理および指構築、ならびに表面1307内の欠陥の発見、定量化および分類が可能である。
【0070】
上述したモジュラーアレイにより、(上述した)米国特許第7,227,984号に匹敵する向上したアンチエイリアシング能力を得ることが可能となる点に留意されたい。特に、Cavanにおけるセンサーアレイでは、水平方向および垂直方向双方におけるサブピクセル単位(すなわち、1個未満のピクセル)のシフトを行って、アンチエイリアシングを達成する。これとは対照的に、モジュラーアレイにおける1方向におけるピクセルシフトは、1よりも大幅に大きく(例えば、2個以上のTDIセンサー間隔(数千個のピクセルのオーダー))、サブピクセルシフトが別の方向において行われる。この構成において、有利なことに、モジュラーアレイのピクセルを標準的な四角形素子または矩形素子として設計することが可能であるため、歩留まりが向上し、ひいては製造コストが低減する。
【0071】
本明細書中、例示的な実施形態の詳細について添付図面を参照して説明してきたが、本発明はこれらの実施形態そのものに限定されないことが理解される。これらの実施形態は、網羅的なものまたは本発明を開示の形態そのものに限定することを意図していない。そのため、多くの改変および変更が当業者にとって明らかである。例えば、高精度の画像データを得るために、例えば1個のピクセル内にTDIセンサーモジュール物理的に整列させることができる。しかし、一実施形態において、前記TDIセンサーモジュールをこの交差まで整列できない場合、検査システムレベルにおいてソフトウェアを用いて、必要なデジタルアライメントを得ることができる。
【0072】
再度図2Bを参照して、センサーからのアナログ信号を局在処理回路によってデジタル化した後、この信号を(トランシーバー207および光ファイバ206を介して)システムレベル検査構成部品208へと転送できる点に留意されたい。この実装(すなわち、短い信号経路および高速伝送の構成部品)により、前記センサーからシステムレベル検査構成部品208への信号遅延を最小化することが可能になる。
【0073】
図14に示す別のTDIセンサーモジュール1400を参照して、処理回路203(これらの回路を詳細に示す図2Aを参照)は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)1401によって補完可能である点にさらに留意されたい。フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)1401は、PCB201を介してデータトランシーバー(例えば、図2Bのデータトランシーバー207を参照)に接続され得る。FPGA1401により、処理回路203からのデジタル化信号に対してさらなる処理を行うことができる。別の実施形態において、処理回路203は、混合信号FPGAにより実装することができる。
【0074】
図15に示す一実施形態において、TDIモジュラーアレイ1500は、複数組のTDIセンサーモジュールを含み得る。これらの組はそれぞれ、シリコン基板上に取り付けられる。例えば、図15は、TDIセンサーモジュールの組1501および組1502を示す。各組は、その固有のシリコン基板1510上に取り付けることができる。別の実施形態において、TDIモジュラーアレイの全TDIセンサーモジュールを単一のシリコン基板上に取り付けることができる。シリコン基板は、配線/相互接続部(簡潔さのため、図示せず)を含み得る点に留意されたい。この配線/相互接続部は、各TDIセンサーをその局所回路に接続し、シリコン基板の背面に取り付けられたデータトランシーバーにこれらの局所回路を接続する。一実施形態において、前記シリコン基板は、ウェーハをおおよそのサイズ/形状に切り出すことにより、実行可能である。
【0075】
詳細には、前記TDIセンサーモジュールをシリコン基板上に取り付けることにより、際立った利点を得ることができる。なぜならば、前記シリコン基板は、前記TDIセンサーモジュールの構成部品と同様に膨張/収縮する(すなわち、前記TDIセンサーモジュールおよび前記シリコン基板の熱膨張係数は実質的に同じである)からである。さらに、シリコンの熱伝導率は高いため、前記TDIセンサーモジュールからの熱全てを前記シリコン基板により効率的に拡散させることが可能となる。
【0076】
さらなる構成部品(例えば、トランジスタ、コンデンサ、レジスタなど)を、シリコン基板上に形成された層内に設けることが可能である点に留意されたい。そのため、局所回路によって行われる処理と関連して、このような構成部品による一定の処理を行うことができる。シリコン基板(例えば、ウェーハ)の設計規則はサブミクロン単位であり、アライメントエラーは極めて少ない点にさらに留意されたい。これとは対照的に、PCBにはずっと多くの設計規則およびアライメントエラーがある。そのため、PCB上ではなくシリコン基板上での方が、サブピクセル単位でのオフセットをより容易に保証することができる。
【0077】
図16に示すTDIセンサーモジュールの別の実施形態において、TDIセンサー1601は、シリコン基板1602の片側に形成することができる。前記TDIセンサーモジュールの設置面積を最小化するために、シリコン基板1602の表面積全体を実質的に占有するようにTDIセンサー1601を形成することができる。シリコン基板1602のTDIセンサー1601の反対側に、相互接続層1603を形成することができる。一実施形態において、相互接続層1603は、酸化物内に形成された金属線を含み得る。相互接続層1603の金属線は、パッド1605に接続され得る。TDIセンサー1601および基板1602は一定の限定相互接続部も含み得、TDIセンサー1601は、前記光を検出するための一定の回路をさらに含み得る点に留意されたい。この実施形態において、(処理および駆動のための)局所回路1606(1個を図示)と、トランシーバー1607とをボールグリッドアレイ(BGA)としてパッケージすることができる。ボールグリッドアレイ(BGA)において、BGAのソルダーボール1604をパッド1605に接続(およびはんだ付け)することができる。他の実施形態において、他のパッケージ方法を用いて、局所回路1606およびトランシーバー1607を相互接続層1603に取り付けることができる。別の実施形態において、TDIセンサー1601の光学部は、境界1610および局所回路1606、トランシーバー1607まで延び得、相互接続層1603の金属線は、境界1610の外部に取り付けられ得る。
【0078】
従って、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲およびその均等物によって規定されるべきであることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面を検査するための検査システムであって、
複数の時間遅延積分(TDI)センサーモジュールを含むモジュラーアレイであって、各TDIセンサーモジュールは、
TDIセンサーと、
前記TDIセンサーの駆動および処理を行うための複数の局所回路と
を含む、モジュラーアレイと、
前記表面からの光を受信し、前記光の一部を前記複数のTDIセンサーモジュール上へと導くように構成された光学系と、
前記モジュラーアレイからのデータを受信する画像プロセッサと、
を備える、検査システム。
【請求項2】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記複数のTDIセンサーモジュールに低輝度照明源を分配するための少なくとも1つのライトパイプをさらに含む、検査システム。
【請求項3】
請求項2に記載の検査システムであって、
前記少なくとも1つのライトパイプからの光を前記複数のTDIセンサーモジュールに対して分割および分配するためのプリズムをさらに含む、検査システム。
【請求項4】
請求項2に記載の検査システムであって、
前記少なくとも1つのライトパイプからの光を前記複数のTDIセンサーモジュールに対して分割および分配するための鏡をさらに含む、検査システム。
【請求項5】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記少なくとも1つのライトパイプからの光を前記複数のTDIセンサーモジュールに均等に分配するための複数のライトパイプをさらに含む、検査システム。
【請求項6】
請求項1に記載の検査システムであって、
第1の列のTDIセンサーモジュールは、第2の列のTDIセンサーモジュールからオフセットしている、検査システム。
【請求項7】
請求項6に記載の検査システムであって、
前記オフセットは、TDI走査方向に対して横方向である、検査システム。
【請求項8】
請求項6に記載の検査システムであって、
前記オフセットはTDI走査方向である、検査システム。
【請求項9】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記複数の局所回路のうち少なくとも1つが、エイリアシング効果を低下させるよう、前記TDIセンサーと関連付けられたクロックを制御する、検査システム。
【請求項10】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記複数のTDIセンサーモジュールは同一である、検査システム。
【請求項11】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記複数のTDIセンサーモジュールは、異なる積分段を有する少なくとも2つのTDIセンサーを含む、検査システム。
【請求項12】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記複数のTDIセンサーモジュールは、TDI走査方向において整列される、検査システム。
【請求項13】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記複数のTDIセンサーモジュールは、同一検査領域を取り込む、検査システム。
【請求項14】
請求項1に記載の検査システムであって、
第1の組の前記複数のTDIセンサーモジュールはTDI走査方向において整列され、第2の組の前記複数のTDIセンサーモジュールは前記TDI走査方向において整列され、前記第1の組のTDIセンサーモジュールおよび前記第2の組のTDIセンサーモジュールは、異なる検査領域を取り込む、検査システム。
【請求項15】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記モジュラーアレイは、前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路の取付および連結を行うためのプリント基板(PCB)をさらに含む、検査システム。
【請求項16】
請求項15に記載の検査システムであって、
前記モジュラーアレイはデータトランシーバーをさらに含み、前記データトランシーバーは、前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路から反対側において前記PCB上に取り付けられ、前記複数の局所回路のうち少なくとも1つの処理回路が前記データトランシーバーに連結される、検査システム。
【請求項17】
請求項16に記載の検査システムであって、
前記少なくとも1つの処理回路はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)である、検査システム。
【請求項18】
請求項15に記載の検査システムであって、
前記モジュラーアレイはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)をさらに含み、前記フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)は、前記複数の局所回路のうち少なくとも1つからのデジタル化信号を受信し、前記FPGAは前記PCB上に取り付けられる、検査システム。
【請求項19】
請求項18に記載の検査システムであって、
前記モジュラーアレイは、前記TDIセンサーから反対側において前記PCB上に取り付けられたデータトランシーバーと、前記複数の局所回路と、前記FPGAとをさらに含み、前記FPGAは前記データトランシーバーに連結される、検査システム。
【請求項20】
請求項1に記載の検査システムであって、
前記モジュラーアレイは、前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路の取り付けおよび連結を行うためのシリコン基板をさらに含む、検査システム。
【請求項21】
請求項20に記載の検査システムであって、
前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路は、前記シリコン基板の反対側に形成/取り付けされる、検査システム。
【請求項22】
請求項20に記載の検査システムであって、
前記モジュラーアレイは、前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路から反対側において前記シリコン基板上に取り付けられたデータトランシーバーをさらに含み、前記複数の局所回路のうち少なくとも1つの処理回路が前記データトランシーバーに連結される、検査システム。
【請求項23】
請求項20に記載の検査システムであって、
前記モジュラーアレイはデータトランシーバーをさらに含み、前記データトランシーバーおよび前記複数の局所回路は、前記TDIセンサーの反対側において前記シリコン基板上に取り付けられ、前記複数の局所回路のうち少なくとも1つの処理回路が前記データトランシーバーに連結される、検査システム。
【請求項24】
請求項22に記載の検査システムであって、
前記少なくとも1つの処理回路はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)である、検査システム。
【請求項25】
請求項20に記載の検査システムであって、
前記モジュラーアレイはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)をさらに含み、前記フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)は、前記複数の局所回路のうち少なくとも1つからデジタル化信号を受信し、前記FPGAは前記シリコン基板上に取り付けられる、検査システム。
【請求項26】
請求項25に記載の検査システムであって、
前記モジュラーアレイは、前記TDIセンサーの反対側において前記シリコン基板上に取り付けられたデータトランシーバーと、前記複数の局所回路と、前記FPGAとを含み、前記FPGAは前記データトランシーバーに連結される、検査システム。
【請求項27】
検査システムのためのモジュラーアレイであって、前記モジュラーアレイは、
複数の時間遅延積分(TDI)センサーモジュールであって、各TDIセンサーモジュールは、
TDIセンサーと
前記TDIセンサーの駆動および処理を行うための複数の局所回路と、
を含む、時間遅延積分(TDI)センサーモジュールと、
を含む、モジュラーアレイ。
【請求項28】
請求項27に記載のモジュラーアレイであって、
第1の列のTDIセンサーモジュールは、第2の列のTDIセンサーモジュールからオフセットしている、モジュラーアレイ。
【請求項29】
請求項28に記載のモジュラーアレイであって、
前記オフセットは、TDI走査方向に対して横方向である、モジュラーアレイ。
【請求項30】
請求項28に記載のモジュラーアレイであって、
前記オフセットはTDI走査方向である、モジュラーアレイ。
【請求項31】
請求項27に記載の検査システムであって、
前記複数の局所回路のうち少なくとも1つが、エイリアシング効果を低下させるよう、前記TDIセンサーと関連付けられたクロックを制御する、検査システム。
【請求項32】
請求項27に記載のモジュラーアレイであって、
前記複数のTDIセンサーモジュールは同一である、モジュラーアレイ。
【請求項33】
請求項27に記載のモジュラーアレイであって、
前記複数のTDIセンサーモジュールは、異なる積分段を有する少なくとも2つのTDIセンサーを含む、モジュラーアレイ。
【請求項34】
請求項27に記載のモジュラーアレイであって、
前記複数のTDIセンサーモジュールは、TDI走査方向において整列される、モジュラーアレイ。
【請求項35】
請求項27に記載のモジュラーアレイであって、
前記複数のTDIセンサーモジュールは、同一検査領域を取り込む、モジュラーアレイ。
【請求項36】
請求項27に記載のモジュラーアレイであって、
第1の組の前記複数のTDIセンサーモジュールはTDI走査方向において整列され、第2の組の前記複数のTDIセンサーモジュールは前記TDI走査方向において整列され、前記第1の組のTDIセンサーモジュールおよび前記第2の組のTDIセンサーモジュールは、異なる検査領域を取り込む、モジュラーアレイ。
【請求項37】
請求項27に記載のモジュラーアレイであって、
前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路の取り付けおよび連結のためのプリント基板(PCB)をさらに含む、モジュラーアレイ。
【請求項38】
請求項37に記載のモジュラーアレイであって、
前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路から反対側において前記PCBに取り付けられたデータトランシーバーをさらに含み、前記複数の局所回路のうち少なくとも1つの処理回路が前記データトランシーバーに連結される、モジュラーアレイ。
【請求項39】
請求項38に記載のモジュラーアレイであって、
前記少なくとも1つの処理回路はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)である、モジュラーアレイ。
【請求項40】
請求項37に記載のモジュラーアレイであって、
フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)をさらに含み、前記フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)は、前記複数の局所回路のうち少なくとも1つからデジタル化信号を受信し、前記FPGAは前記PCB上に取り付けられる、モジュラーアレイ。
【請求項41】
請求項40に記載のモジュラーアレイであって、
前記TDIセンサーから反対側において前記PCB上に取り付けられたデータトランシーバーと、前記複数の局所回路と、前記FPGAとをさらに含み、前記FPGAは前記データトランシーバーに連結される、モジュラーアレイ。
【請求項42】
請求項27に記載のモジュラーアレイであって、
前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路の取り付けおよび連結を行うためのシリコン基板をさらに含む、モジュラーアレイ。
【請求項43】
請求項42に記載の検査システムであって、
前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路は、前記シリコン基板の反対側に形成/取り付けされる、検査システム。
【請求項44】
請求項42に記載のモジュラーアレイであって、
前記TDIセンサーおよび前記複数の局所回路から反対側において前記シリコン基板上に取り付けられたデータトランシーバーをさらに含み、前記複数の局所回路のうち少なくとも1つの処理回路が前記データトランシーバーに連結される、モジュラーアレイ。
【請求項45】
請求項42に記載の検査システムであって、
前記モジュラーアレイはデータトランシーバーをさらに含み、前記データトランシーバーおよび前記複数の局所回路は、前記TDIセンサーの反対側において前記シリコン基板上に取り付けられ、前記複数の局所回路のうち少なくとも1つの処理回路が前記データトランシーバーに連結される、検査システム。
【請求項46】
請求項44に記載のモジュラーアレイであって、
前記少なくとも1つの処理回路はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)である、モジュラーアレイ。
【請求項47】
請求項42に記載のモジュラーアレイであって、
前記複数の局所回路のうち少なくとも1つからデジタル化信号を受信するフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)をさらに含み、前記FPGAは前記シリコン基板に取り付けられる、モジュラーアレイ。
【請求項48】
請求項47に記載のモジュラーアレイであって、
前記TDIセンサーの反対側において前記シリコン基板上に取り付けられた取と、前記複数の局所回路と、前記FPGAとをさらに含み、前記FPGAは前記データトランシーバーに連結される、モジュラーアレイ。
【請求項49】
検査システムのためのモジュラーアレイを形成する方法であって、
複数の時間遅延積分(TDI)センサーを形成するステップと、
前記複数のTDIセンサーからのデータを駆動および処理するための複数の回路を形成するステップであって、各TDIセンサーは、前記TDIセンサーの近隣において局所的に配置された1組の独自の前記複数の回路を有する、ステップと、
を含む、方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2012−515925(P2012−515925A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548106(P2011−548106)
【出願日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/021682
【国際公開番号】WO2010/085578
【国際公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(502442049)ケーエルエー−テンカー・コーポレーション (77)
【氏名又は名称原語表記】KLA−TENCOR CORPORATION
【Fターム(参考)】