3−アミノ−1−プロパンスルホン酸を送達するための方法、化合物、組成物および媒体
本発明は、対象、好ましくはヒト対象において3−アミノ−1−プロパンスルホン酸(3APS)を送達するための方法、化合物、組成物、および媒体に関する。本発明は、体外または体内のいずれかで3APSを産出または生成する化合物を包含する。好ましい化合物としては、これに限定されるものではないが、アルツハイマー病の予防および治療に使用するための3APSのアミノ酸プロドラッグを含む。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)式Iの化合物であって、
B−L−A (I)
式中、Bは、薬物動態的調節部分であり、直接的または間接的にさらなる連結基Lを介して任意にAにも結合し、
Aは、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸部分であり、
Lは、NH2基を介して共有結合的および解離的にBをAにカップリングするための開裂可能な連結であり、それによってLは、開裂可能な連結を提供する直接結合または追加の化学構造となり得る、化合物、
b)式I−Aの化合物であって、
式中、RxおよびRyは、水素および保護基から独立して選択され、RxおよびRyは、両方が共に水素になることはなく、
L1およびL2は、それぞれ開裂可能な連結であり、RxがHである場合、L1は存在せず、RyがHである場合、L2は存在しない、化合物、
c)式IIの化合物であって、
式中、AAは、天然もしくは非天然アミノ酸残基、または2つ、3つもしくはそれ以上の天然もしくは非天然アミノ酸残基を含有するペプチドである、化合物、
d)式VIIの化合物であって、
式中、R5は、C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリール、NH(C1−C6アルキル)、N(C1−C6アルキル)2、およびC(O)(C1−C6アルキル)から選択される置換もしくは未置換基であり、
R6は、水素またはC(O)NH2、C(O)NH(C1−C6アルキル)2、C(O)N(C1−C6アルキル)2、およびC(O)(C1−C6アルキル)から選択される置換もしくは未置換基であり、またはR5およびR6は、隣接する炭素原子と合わせて、置換もしくは未置換C3−C12ヘテロシクロアルキルを形成し、
Mは、酸素、硫黄、窒素から成る群から選択されるであるか、または存在しない、化合物、
e)式VIIIの化合物であって、
式中、R7は、C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリール、C7−C12アリールアルキル、C7−C12ヘテロアリールアルキル、およびそれらの組み合わせから選択される置換もしくは未置換基である、化合物
f)式IXの化合物であって、
式中、R8は、C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリールから選択される置換もしくは未置換基であり、
R9は、水素または置換もしくは未置換C(O)(C1−C6アルキル)、C(O)NH2、C(O)NH(C1−C6アルキル)、もしくはC(O)N(C1−C6アルキル)2であり、またはR8およびR9は、隣接する炭素原子と合わせて、置換もしくは未置換C3−C12ヘテロシクロアルキルを形成する、化合物、
g)式Xの化合物であって、
式中、R10は、炭水化物残基、炭水化物誘導体または炭水化物由来のポリオールであり、例えば、C5−6飽和または部分的または完全不飽和シクロアルキル基であり、−OH、−OAc、−CH2OH、−OCH3、−CH2OAc、および=Oからそれぞれ独立して選択される3から5の置換基によって置換される−O−基を任意および好ましくは含有し、
Lは、連結部分であるか、または存在せず、例えば、飽和もしくは不飽和しているかもしれないアルキル基、好ましくは、1つ以上の−O−および/または−NH−基によって任意に遮られ、1つ以上の=O、−OHおよび/または−NH2基によって任意に置換される低級アルキルである、化合物、
h)式XIの化合物であって、
式中、R11は、水素またはC1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリール、C(O)R12、およびC(O)OR13から選択される置換もしくは未置換基であり、
R12およびR13は、置換または未置換C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、およびC5−C15ヘテロアリールから独立して選択される、化合物、
i)式XIIの化合物であって、
式中、Dは、カルボニル、アミノ酸残基、または置換メチレン基であり、
Xは、O、NHおよびSから選択される、化合物、
j)式XIIIの化合物であって、
式中、R15およびR16は、水素またはC1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、およびC5−C15ヘテロアリールから選択される置換もしくは未置換基から独立して選択される、化合物、および
k)式I−Pの化合物であって、
A−(Lx−A)p−Lx−A (I)
式中、Aは、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸部分であり、
Lxは、2つの隣接する3APS部分を共有結合的および解離的にカップリングするための開裂可能な連結であり、
pは、0、または1から5、例えば、2、3、4、もしくは5と変化し得る整数である化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物から成る群から選択される化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物。
【請求項2】
前記式IIの化合物は、
a)式IIIの化合物であって、
式中、aa1は、天然もしくは非天然アミノ酸残基であり、
aa2およびaa3は、それぞれ独立して天然もしくは非天然アミノ酸残基であるか、または存在しない、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、
b)式IVの化合物であって、
式中、aa1は、天然もしくは非天然アミノ酸残基であり、
aa2は、天然もしくは非天然アミノ酸残基であるか、または存在しない、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、
c)式Vの化合物であって、
式中、aa1は、天然もしくは非天然アミノ酸、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、および
d)式V−Aの化合物であって、
式中、aaxは、バリン、プロリン、リジン、ロイシン、メチオニン、D−メチオニン、セリン、アラニン、D−アラニン、グリシン、イソロイシン、ヒスチジン、アミノイソ酪酸、フェニルグリシン、トリプトファン、チロシン、O−ベンジルセリン、O−ベンジルグルタミン、およびγ−アミノ酪酸から選択されるアミノ酸残基、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、
から成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記aa1、aa2、およびaa3は、式VIのアミノ酸残基であり、
式中、R1およびR2は、H、およびC1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリール、NH(C1−C6アルキル)、N(C1−C6アルキル)2、およびC(O)(C1−C6アルキル)から選択される置換もしくは未置換基から成る群からそれぞれ独立して選択され、またはR1およびR2は、隣接する炭素原子と合わせて、置換もしくは未置換C3−C12ヘテロシクロアルキルを形成し、
R3は、H、およびC1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリール、C(O)(C1−C6アルキル)、およびC(O)(C6−C10アリール)から選択される置換もしくは未置換基から成る群から選択され、またはR3は、少なくとも2つのアミノ酸残基が存在する場合、2つのアミノ酸残基の間の結合であり、
R4は、H、およびC1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニルから選択される置換もしくは未置換基から成る群から選択され、またはR1およびR4は、隣接する炭素および窒素原子と合わせて、C3−C10ヘテロシクロアルキルを形成し、
nは、1から10から選択される整数である、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
前記式XIIの化合物は、式XII−Aの化合物であり、
式中、R14は、C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリールから選択される置換もしくは未置換基、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記式I−Pの化合物は、
a)式I−P2の化合物であって、
Ly(A)m (I−P2)
mは、2から5までの整数であり、
Aは、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸部分であり、
Lyは、Aのアミノまたはスルホン酸端のいずれかで、2つから5つのA部分を共有結合的および解離的にカップリングするための多価担体部分、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、およびその医薬的に許容される塩、エステルおよび溶媒和物、
b)式I−Cの化合物であって、
式中、L3は、3APSの2つの分子を、アミド連結およびカルバメート連結を含むが、これに限定されるものではない、本明細書で定義されるものと同等または異なる連結のいずれかを使用して、それらのアミノ基で連結させる二価架橋剤、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、
c)式I−Dの化合物であって、
式中、L4は、Xが酸素であるエステル連結もしくは無水物連結、またはXが窒素(NH、またはNR)であるスルホンアミド連結、またはXが硫黄であるチオ硫酸塩連結を含むが、これに限定されるものではない、本明細書で定義されるものと同等または異なる連結を使用して、3APSの2つの分子を、それらのスルホン酸基で連結する二価架橋剤、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、および
d)式I−Eの化合物であって、
式中、L5は、3APSの2つの分子を、式I−Cで定義される連結を使用して1つの3APSにおいてアミノ基で、式I−Dで定義される連結を使用して他の3APSでスルホン酸基において連結させる二価架橋剤であって、Pは、本明細書で定義されるように水素またはN−保護基である二価架橋剤、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、
から成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記化合物は、
から成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
医薬的に許容される担体とともに、請求項1に記載の化合物を含有する、医薬組成物。
【請求項8】
前記化合物は、
から成る群から選択される化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記プロドラッグは、請求項1に記載の化合物である、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸のプロドラッグ。
【請求項10】
治療有効量の請求項1の化合物を、それを必要とするヒト対象に投与するステップを含む、アルツハイマー病、軽度認識障害ダウン症、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血、脳アミロイドアンギオパチー、変性認知症、血管性と退化性の両方が原因の認知症、パーキンソン病に関連する認知症、進行性核上麻痺に関連する認知症、皮質基底の退化に関連する認知症、またはレヴィー小体型の広範性アルツハイマー病を治療または予防するための方法。
【請求項11】
前記化合物を、体外または体内で前記化合物を3APSに代謝する酵素に接触させるステップを含む、請求項1に記載の化合物を3−アミノ−1−プロパンスルホン酸に変換するためのプロセス。
【請求項12】
前記化合物を血漿、血液および/または脳細胞に接触させるステップを含む、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
ヒト対象において3APSの治療的生体内分布を増加させるための方法であって、3APSがヒト対象に投与される場合に生じる、3APSの代謝を減少させるステップを含む、方法。
【請求項14】
前記代謝は、初回通過代謝である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ヒト対象において3APSの胃腸不耐性副作用を軽減または予防するための方法であって、3APSがヒト対象に投与される場合に生じる、3APSの代謝を減少させるステップを含む、方法。
【請求項16】
3APSは、前記ヒト対象に投与された後に3APSを産出または生成する3APSのプロドラッグの形態で投与される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記プロドラッグは、請求項10のプロドラッグである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
3APSは、呼吸器系を介して、気管内に、鼻腔内に、粘膜を介して、または粘膜下、耳を介して、経直腸的に、または経膣的に、または移植、スプレー、鼻腔用スプレー、チューインガム、点眼薬、点耳薬、坐薬、かん腸剤、または膣クリームもしくはローションによって投与される、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
3APSのバイオアベイラビリティ、3APSのAUC、3APSの脳内レベル、3APSのCSFレベル、3APSのCmax、3APSのTmax、または3APSのバイオ吸収のうちの少なくとも1つが増加する、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
アルツハイマー病が治療または予防される、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記ヒト対象の脳における3APSのレベルを増加させる、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
3APSの経口AUCが、少なくとも20%増加する、請求項19に記載の方法。
【請求項1】
a)式Iの化合物であって、
B−L−A (I)
式中、Bは、薬物動態的調節部分であり、直接的または間接的にさらなる連結基Lを介して任意にAにも結合し、
Aは、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸部分であり、
Lは、NH2基を介して共有結合的および解離的にBをAにカップリングするための開裂可能な連結であり、それによってLは、開裂可能な連結を提供する直接結合または追加の化学構造となり得る、化合物、
b)式I−Aの化合物であって、
式中、RxおよびRyは、水素および保護基から独立して選択され、RxおよびRyは、両方が共に水素になることはなく、
L1およびL2は、それぞれ開裂可能な連結であり、RxがHである場合、L1は存在せず、RyがHである場合、L2は存在しない、化合物、
c)式IIの化合物であって、
式中、AAは、天然もしくは非天然アミノ酸残基、または2つ、3つもしくはそれ以上の天然もしくは非天然アミノ酸残基を含有するペプチドである、化合物、
d)式VIIの化合物であって、
式中、R5は、C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリール、NH(C1−C6アルキル)、N(C1−C6アルキル)2、およびC(O)(C1−C6アルキル)から選択される置換もしくは未置換基であり、
R6は、水素またはC(O)NH2、C(O)NH(C1−C6アルキル)2、C(O)N(C1−C6アルキル)2、およびC(O)(C1−C6アルキル)から選択される置換もしくは未置換基であり、またはR5およびR6は、隣接する炭素原子と合わせて、置換もしくは未置換C3−C12ヘテロシクロアルキルを形成し、
Mは、酸素、硫黄、窒素から成る群から選択されるであるか、または存在しない、化合物、
e)式VIIIの化合物であって、
式中、R7は、C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリール、C7−C12アリールアルキル、C7−C12ヘテロアリールアルキル、およびそれらの組み合わせから選択される置換もしくは未置換基である、化合物
f)式IXの化合物であって、
式中、R8は、C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリールから選択される置換もしくは未置換基であり、
R9は、水素または置換もしくは未置換C(O)(C1−C6アルキル)、C(O)NH2、C(O)NH(C1−C6アルキル)、もしくはC(O)N(C1−C6アルキル)2であり、またはR8およびR9は、隣接する炭素原子と合わせて、置換もしくは未置換C3−C12ヘテロシクロアルキルを形成する、化合物、
g)式Xの化合物であって、
式中、R10は、炭水化物残基、炭水化物誘導体または炭水化物由来のポリオールであり、例えば、C5−6飽和または部分的または完全不飽和シクロアルキル基であり、−OH、−OAc、−CH2OH、−OCH3、−CH2OAc、および=Oからそれぞれ独立して選択される3から5の置換基によって置換される−O−基を任意および好ましくは含有し、
Lは、連結部分であるか、または存在せず、例えば、飽和もしくは不飽和しているかもしれないアルキル基、好ましくは、1つ以上の−O−および/または−NH−基によって任意に遮られ、1つ以上の=O、−OHおよび/または−NH2基によって任意に置換される低級アルキルである、化合物、
h)式XIの化合物であって、
式中、R11は、水素またはC1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリール、C(O)R12、およびC(O)OR13から選択される置換もしくは未置換基であり、
R12およびR13は、置換または未置換C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、およびC5−C15ヘテロアリールから独立して選択される、化合物、
i)式XIIの化合物であって、
式中、Dは、カルボニル、アミノ酸残基、または置換メチレン基であり、
Xは、O、NHおよびSから選択される、化合物、
j)式XIIIの化合物であって、
式中、R15およびR16は、水素またはC1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、およびC5−C15ヘテロアリールから選択される置換もしくは未置換基から独立して選択される、化合物、および
k)式I−Pの化合物であって、
A−(Lx−A)p−Lx−A (I)
式中、Aは、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸部分であり、
Lxは、2つの隣接する3APS部分を共有結合的および解離的にカップリングするための開裂可能な連結であり、
pは、0、または1から5、例えば、2、3、4、もしくは5と変化し得る整数である化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物から成る群から選択される化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物。
【請求項2】
前記式IIの化合物は、
a)式IIIの化合物であって、
式中、aa1は、天然もしくは非天然アミノ酸残基であり、
aa2およびaa3は、それぞれ独立して天然もしくは非天然アミノ酸残基であるか、または存在しない、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、
b)式IVの化合物であって、
式中、aa1は、天然もしくは非天然アミノ酸残基であり、
aa2は、天然もしくは非天然アミノ酸残基であるか、または存在しない、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、
c)式Vの化合物であって、
式中、aa1は、天然もしくは非天然アミノ酸、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、および
d)式V−Aの化合物であって、
式中、aaxは、バリン、プロリン、リジン、ロイシン、メチオニン、D−メチオニン、セリン、アラニン、D−アラニン、グリシン、イソロイシン、ヒスチジン、アミノイソ酪酸、フェニルグリシン、トリプトファン、チロシン、O−ベンジルセリン、O−ベンジルグルタミン、およびγ−アミノ酪酸から選択されるアミノ酸残基、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、
から成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記aa1、aa2、およびaa3は、式VIのアミノ酸残基であり、
式中、R1およびR2は、H、およびC1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリール、NH(C1−C6アルキル)、N(C1−C6アルキル)2、およびC(O)(C1−C6アルキル)から選択される置換もしくは未置換基から成る群からそれぞれ独立して選択され、またはR1およびR2は、隣接する炭素原子と合わせて、置換もしくは未置換C3−C12ヘテロシクロアルキルを形成し、
R3は、H、およびC1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリール、C(O)(C1−C6アルキル)、およびC(O)(C6−C10アリール)から選択される置換もしくは未置換基から成る群から選択され、またはR3は、少なくとも2つのアミノ酸残基が存在する場合、2つのアミノ酸残基の間の結合であり、
R4は、H、およびC1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニルから選択される置換もしくは未置換基から成る群から選択され、またはR1およびR4は、隣接する炭素および窒素原子と合わせて、C3−C10ヘテロシクロアルキルを形成し、
nは、1から10から選択される整数である、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
前記式XIIの化合物は、式XII−Aの化合物であり、
式中、R14は、C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、C3−C15シクロアルキル、C3−C15ヘテロシクロアルキル、C6−C15アリール、C5−C15ヘテロアリールから選択される置換もしくは未置換基、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記式I−Pの化合物は、
a)式I−P2の化合物であって、
Ly(A)m (I−P2)
mは、2から5までの整数であり、
Aは、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸部分であり、
Lyは、Aのアミノまたはスルホン酸端のいずれかで、2つから5つのA部分を共有結合的および解離的にカップリングするための多価担体部分、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、およびその医薬的に許容される塩、エステルおよび溶媒和物、
b)式I−Cの化合物であって、
式中、L3は、3APSの2つの分子を、アミド連結およびカルバメート連結を含むが、これに限定されるものではない、本明細書で定義されるものと同等または異なる連結のいずれかを使用して、それらのアミノ基で連結させる二価架橋剤、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、
c)式I−Dの化合物であって、
式中、L4は、Xが酸素であるエステル連結もしくは無水物連結、またはXが窒素(NH、またはNR)であるスルホンアミド連結、またはXが硫黄であるチオ硫酸塩連結を含むが、これに限定されるものではない、本明細書で定義されるものと同等または異なる連結を使用して、3APSの2つの分子を、それらのスルホン酸基で連結する二価架橋剤、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、および
d)式I−Eの化合物であって、
式中、L5は、3APSの2つの分子を、式I−Cで定義される連結を使用して1つの3APSにおいてアミノ基で、式I−Dで定義される連結を使用して他の3APSでスルホン酸基において連結させる二価架橋剤であって、Pは、本明細書で定義されるように水素またはN−保護基である二価架橋剤、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、化合物、
から成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記化合物は、
から成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
医薬的に許容される担体とともに、請求項1に記載の化合物を含有する、医薬組成物。
【請求項8】
前記化合物は、
から成る群から選択される化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記プロドラッグは、請求項1に記載の化合物である、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸のプロドラッグ。
【請求項10】
治療有効量の請求項1の化合物を、それを必要とするヒト対象に投与するステップを含む、アルツハイマー病、軽度認識障害ダウン症、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血、脳アミロイドアンギオパチー、変性認知症、血管性と退化性の両方が原因の認知症、パーキンソン病に関連する認知症、進行性核上麻痺に関連する認知症、皮質基底の退化に関連する認知症、またはレヴィー小体型の広範性アルツハイマー病を治療または予防するための方法。
【請求項11】
前記化合物を、体外または体内で前記化合物を3APSに代謝する酵素に接触させるステップを含む、請求項1に記載の化合物を3−アミノ−1−プロパンスルホン酸に変換するためのプロセス。
【請求項12】
前記化合物を血漿、血液および/または脳細胞に接触させるステップを含む、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
ヒト対象において3APSの治療的生体内分布を増加させるための方法であって、3APSがヒト対象に投与される場合に生じる、3APSの代謝を減少させるステップを含む、方法。
【請求項14】
前記代謝は、初回通過代謝である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ヒト対象において3APSの胃腸不耐性副作用を軽減または予防するための方法であって、3APSがヒト対象に投与される場合に生じる、3APSの代謝を減少させるステップを含む、方法。
【請求項16】
3APSは、前記ヒト対象に投与された後に3APSを産出または生成する3APSのプロドラッグの形態で投与される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記プロドラッグは、請求項10のプロドラッグである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
3APSは、呼吸器系を介して、気管内に、鼻腔内に、粘膜を介して、または粘膜下、耳を介して、経直腸的に、または経膣的に、または移植、スプレー、鼻腔用スプレー、チューインガム、点眼薬、点耳薬、坐薬、かん腸剤、または膣クリームもしくはローションによって投与される、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
3APSのバイオアベイラビリティ、3APSのAUC、3APSの脳内レベル、3APSのCSFレベル、3APSのCmax、3APSのTmax、または3APSのバイオ吸収のうちの少なくとも1つが増加する、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
アルツハイマー病が治療または予防される、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記ヒト対象の脳における3APSのレベルを増加させる、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
3APSの経口AUCが、少なくとも20%増加する、請求項19に記載の方法。
【公表番号】特表2010−514674(P2010−514674A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531940(P2009−531940)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【国際出願番号】PCT/IB2007/004704
【国際公開番号】WO2009/019534
【国際公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(508245301)ベラス ヘルス (インターナショナル) リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【国際出願番号】PCT/IB2007/004704
【国際公開番号】WO2009/019534
【国際公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(508245301)ベラス ヘルス (インターナショナル) リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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