CMOSイメージセンサ及びその製造方法
【課題】フォトダイオードとマイクロレンズとの間に、金属層間絶縁膜の一部から構成されるインナーレンズが形成されているCMOSイメージセンサ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】フォトダイオード領域で、層間絶縁膜上にフォトダイオードと対面するようにインナーレンズが位置しているCMOSイメージセンサである。インナーレンズは、金属層間絶縁膜の一部から形成される。フォトダイオード領域で、金属層間絶縁膜を貫通して、インナーレンズを覆うように光透過部が形成されている。光透過部は、金属層間絶縁膜の構成物質と異なる物質から形成される。インナーレンズと光透過部との間にライナーが介在されうる。
【解決手段】フォトダイオード領域で、層間絶縁膜上にフォトダイオードと対面するようにインナーレンズが位置しているCMOSイメージセンサである。インナーレンズは、金属層間絶縁膜の一部から形成される。フォトダイオード領域で、金属層間絶縁膜を貫通して、インナーレンズを覆うように光透過部が形成されている。光透過部は、金属層間絶縁膜の構成物質と異なる物質から形成される。インナーレンズと光透過部との間にライナーが介在されうる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサ及びその製造方法に係り、特に受光部であるフォトダイオードを備えたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CMOSイメージ素子は、単一電源の低電圧、低消費電力、及び色々な機能を有した周辺回路を一つのチップで集積できるという非常に有利な特徴を有している。CMOSイメージセンサは、光を感知する光感知部分、及び感知された光を電気信号に処理してデータ化するロジック部分から構成されている。CMOSイメージ素子で光感度を向上させるために、全体のイメージセンサ素子で光感知部分の面積が占める比率、すなわちフィルファクタを大きくするための努力が試みられてきた。しかし、根本的にロジック回路部分は除去できないので、光感知面積が制限され、特にイメージセンサ素子での解像度の増加によって、セルサイズが縮少して光感度の低下を避けられなくなった。光感度を向上させるために、光感知部分以外の領域に入射する光路を変更して、光感知部分に光を集める集光技術としてマイクロレンズを形成する技術が登場した。しかし、イメージセンサにマイクロレンズを形成しても、光の集束効果を向上させるのには限界がある。
【0003】
これにより、イメージセンサで、マイクロレンズとフォトダイオードとの間の光の入射経路の構造を変更することによって、光の集束効果を向上させるための多様な試みがあった(例えば、特許文献1、2)。しかし、これまで提案された技術は、別途の追加工程により工程が面倒であり、所望の構造を具現するための工程条件を制御し難い。
【特許文献1】米国特許第5,796,154号明細書
【特許文献2】米国特許第6,171,885号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、前記の従来の技術の問題点を解決するためのものであって、集光効率を向上させ、光感度を向上できる構造を有するCMOSイメージセンサを提供するところにある。
【0005】
本発明の他の目的は、集光効率を向上させ、光感度を向上できるイメージセンサの構造を簡単な工程で具現できるCMOSイメージセンサの製造方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明によるCMOSイメージセンサは、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する基板を備える。前記フォトダイオード領域には、前記基板にフォトダイオードが形成されており、前記トランジスタ領域には、前記基板の表面に複数のトランジスタが形成されている。前記フォトダイオード及び複数のトランジスタが、平坦化された層間絶縁膜により覆われている。前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記層間絶縁膜上には、金属層間絶縁膜が形成されている。前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して金属配線層が形成されている。前記フォトダイオード領域で、前記層間絶縁膜上に前記フォトダイオードと対面するようにインナーレンズが位置している。前記インナーレンズは、前記金属層間絶縁膜の一部から形成される。前記フォトダイオード領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して前記インナーレンズを覆うように光透過部が形成されている。前記光透過部は、前記金属層間絶縁膜の構成物質と異なる物質から形成される。
【0007】
前記インナーレンズは、凸レンズまたは凹レンズを構成できる。前記インナーレンズが凸レンズである場合、前記光透過部は、前記インナーレンズより屈折率の低い物質から形成されることが望ましい。また、前記インナーレンズが凹レンズである場合、前記光透過部は、前記インナーレンズより屈折率の高い物質から形成されることが望ましい。
【0008】
前記インナーレンズと前記光透過部との間には、ライナーが介在されうる。望ましくは、前記ライナーは、前記インナーレンズ及び光透過部と異なる屈折率を有する物質から構成される。
【0009】
本発明によるCMOSイメージセンサは、前記フォトダイオード領域で、前記光透過部上に形成されたカラーフィルタをさらに備える。また、前記カラーフィルタ上で、前記フォトダイオードに対応する位置に形成されているマイクロレンズをさらに備えることができる。
【0010】
前記他の目的を達成するために、本発明によるCMOSイメージセンサの製造方法では、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する基板を準備する。前記フォトダイオード領域で、基板内の表面領域にフォトダイオードを形成する。前記トランジスタ領域で、前記基板の表面にトランジスタを形成する。前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記フォトダイオード及びトランジスタを覆う平坦化された層間絶縁膜を形成する。前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記層間絶縁膜を覆う金属層間絶縁膜と、前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して形成される金属配線層とを形成する。前記フォトダイオード領域で、前記金属層間絶縁膜の一部から構成されるインナーレンズが形成されるように、前記金属層間絶縁膜の一部を除去して、前記金属層間絶縁膜を貫通するキャビティを形成する。前記キャビティを所定の物質で充填して、前記インナーレンズ上に光透過部を形成する。
【0011】
本発明によるCMOSイメージセンサは、基板上のフォトダイオード領域で、受光部であるフォトダイオードとマイクロレンズとの間に、金属層間絶縁膜の一部から構成される凸レンズまたは凹レンズ形態のインナーレンズにより、受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。また、インナーレンズと光透過部との間に介在される光透過ライナーを備えることによって、集光時に感度をさらに向上できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によるCMOSイメージセンサは、基板上のフォトダイオード領域で、受光部であるフォトダイオードとマイクロレンズとの間に、金属層間絶縁膜の一部から構成される凸レンズまたは凹レンズ形態のインナーレンズが形成されている。インナーレンズ上には、金属層間絶縁膜の構成物質でない他の光透過物質から形成される光透過部が前記金属層間絶縁膜を貫通して形成されて、光透過経路を提供する。したがって、本発明によるCMOSイメージセンサでは、外部からインナーレンズを通じて受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。また、インナーレンズと光透過部との間に介在される光透過ライナーを備えることによって、集光時に感度向上を倍加できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に例示する実施形態は、色々な他の形態に変形され、本発明の範囲が後述する実施形態に限定されるものではない。本発明の実施形態は、当業者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものである。添付図面で、膜または領域の大きさまたは厚さは、明細書の明確性のために誇張されたものである。
【0014】
図1は、本発明によるCMOSイメージセンサを具現するのに適用できる一つの例示的な単位ピクセル10の概略的なレイアウトである。
【0015】
図1に示すように、本発明によるCMOSイメージセンサは、半導体基板上のピクセルアレイ領域内にマトリックス形態で配置された複数の単位ピクセル10を備える。前記単位ピクセル10は、受光部であるフォトダイオードPDが形成されているフォトダイオード領域20、及び複数のトランジスタが形成されているトランジスタ領域30を備える。前記トランジスタ領域30には、前記フォトダイオードPDで生成された電荷をフローティング拡散領域FDに運送するトランスファトランジスタTx、前記フローティング拡散領域FDに保存されている電荷を周期的にリセットさせるリセットトランジスタRx、ソースフォロワバッファ増幅器の役割を行い、前記フローティング拡散領域FDに充電された電荷による信号をバッファリングするドライブトランジスタDx、及び前記単位ピクセル10を選択するためのスイッチの役割を行うセレクトトランジスタSxを備える。
【0016】
図1には、一つのフォトダイオードPD及び四つのMOSトランジスタTx、Rx、Dx、Sxから構成された単位ピクセル10のレイアウト構成を例示した。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、トランジスタ領域に少なくともトランスファトランジスタ及びソースフォロワバッファ増幅器を備える少なくとも三つのトランジスタとフォトダイオードとから構成される単位ピクセルからなるものであれば、いかなる回路にも適用可能である。
【0017】
図2は、本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図であって、図1のII−II’線の断面に対応する図面である。
【0018】
図2に示すように、本発明によるCMOSイメージセンサは、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する半導体基板100を備える。前記半導体基板100には、素子分離領域102により活性領域が画定されている。前記半導体基板100のフォトダイオード領域には、受光部であるN型のフォトダイオード104が形成されている。前記フォトダイオード104上には、前記半導体基板100の表面にP+型のHAD(Hole Accumulated Device)領域106が形成されている。前記トランジスタ領域には、前記半導体基板100の表面に複数のトランジスタ110が形成されている。図2には、図面の簡略化のために、一つのトランジスタ110のみが示されている。前記図示したトランジスタ110は、前記フォトダイオード104で生成された電荷をN+型のフローティング拡散領域108に運送するためのトランスファトランジスタTxを構成する。
【0019】
前記フォトダイオード104及びトランジスタ110は、平坦化された層間絶縁膜120により覆われている。前記層間絶縁膜120は、前記トランジスタ110のゲート側壁に形成されたスペーサ112aと同一物質から形成される絶縁層112を備えることができる。また、図示していないが、前記層間絶縁膜120は、前記フォトダイオード領域でSBL(Salicide Blocking Layer)を構成する絶縁膜、例えばMTO(Medium Temperature Oxide)膜及びシリコン窒化膜の積層構造を有する絶縁膜を備えることができる。前記SBLは、トランジスタ領域に形成されたトランジスタのゲート及びソース/ドレイン領域に金属シリサイド膜を形成するためのサリサイド工程時、フォトダイオード領域を覆うマスクの役割を行う。また、前記層間絶縁膜120は、前記トランジスタ110上に形成されるキャッピング層(図示せず)を備えることができる。前記キャッピング層は、例えばUSG(Undoped Silicate Glass)膜とSiON膜との積層構造を有することができる。また、前記層間絶縁膜120は、その上面の平坦化のために、最上層を構成するPE−TEOS(Plasma Enhanced Tetraethylorthosilicate glass)膜を備えることができる。
【0020】
前記層間絶縁膜120上には、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域にわたって、複数の絶縁膜から構成される金属層間絶縁膜130が形成されている。図2には、前記金属層間絶縁膜130が、前記層間絶縁膜120上に順次に積層された3個の絶縁膜132、134、136から構成され、前記層間絶縁膜120上で、各絶縁膜132、134、136間には、それらを貫通する複数の金属配線層142、144、146、148からなる配線層140が形成されていると示されているが、本発明は、これに限定されない。すなわち、本発明によるCMOSイメージセンサを具現するのに必要な配線構造によって、前記金属層間絶縁膜130を構成する絶縁膜の積層数が増減し、前記配線層140の構造及び形状も変形が可能であるということは、当業者であればよく分かる。図2において、前記金属層間絶縁膜130を構成する絶縁膜132、134、136は、それぞれ酸化膜、または酸化膜及び窒化膜の複合膜から形成されうる。前記金属配線層148は、パッシベーション膜150で覆われている。前記パッシベーション膜150は、例えば酸化膜、窒化膜またはそれらの組み合わせから構成されうる。
【0021】
フォトダイオード領域には、前記層間絶縁膜上で、前記フォトダイオード104と対面する位置に前記金属層間絶縁膜130の一部から形成されるインナーレンズ160が形成されている。前記インナーレンズ160は、酸化膜から形成されることが望ましく、このために、前記金属層間絶縁膜130を構成する複数の絶縁膜のうち、酸化膜から形成された部分に前記インナーレンズ160を形成する。前記インナーレンズ160は、前記金属配線層142と同一な平面上に形成されうる。
【0022】
図2には、前記インナーレンズ160が凸レンズから形成されると示されている。フォトダイオード領域で、前記インナーレンズ160上には、光透過部170が前記金属層間絶縁膜130を貫通して、前記インナーレンズを覆うように形成されている。前記光透過部170は、前記金属層間絶縁膜130の構成物質と異なる物質から形成される。望ましくは、前記光透過部170は、前記インナーレンズ160を構成する物質と異なる屈折率を有する物質から形成される。前記光透過部170の構成物質は、有機高分子化合物から形成されうる。例えば、前記光透過部170は、CytopTM(旭硝子株式会社)という環構造を有するフッ素系の高分子、またはポリメチルメタアクリレート(PMMA)系列の高分子を使用できる。特に望ましくは、前記光透過部170は、凸レンズである前記インナーレンズ160の構成物質より屈折率の低い物質、例えばCytopTM系列の高分子から形成される。
【0023】
フォトダイオード領域に形成された前記光透過部170、及びトランジスタ領域に形成された金属配線層140上には、平坦化層172が形成されており、前記平坦化層172上には、カラーフィルタ180が形成されている。望ましくは、前記光透過部170及び平坦化層172は、相等しい物質から形成される。
【0024】
前記カラーフィルタ180上で、前記フォトダイオード104に対応する位置には、マイクロレンズ190が形成されている。前記マイクロレンズ190は、例えばTMR系列の樹脂(東京応化工業株式会社)及びMFR系列の樹脂(JSR株式会社)から形成されうる。
【0025】
本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサは、金属層間絶縁膜130の一部から構成される凸レンズ形態のインナーレンズ160を備え、前記インナーレンズ160上には、金属層間絶縁膜130の構成物質でない他の光透過物質から形成される光透過部170を形成して、光透過経路を提供する。前記光透過部170を、前記インナーレンズの構成物質より低い屈折率を提供する物質から構成することによって、外部から前記インナーレンズ160を通じて受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。
【0026】
図3は、本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。図3の構成は、インナーレンズ160と前記光透過部170との間に光透過ライナー262が介在された点を除いては、図2の構成と同一である。図3において、図2の実施形態と同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0027】
前記光透過ライナー262は、前記インナーレンズ160上で、前記インナーレンズ160の上面の輪郭に沿ってその上面で凸状を有するように形成される。
【0028】
前記光透過ライナー262は、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、または有機高分子化合物から形成されうる。また、前記光透過ライナー262は、前記インナーレンズ160及び光透過部170と異なる屈折率を有する物質から構成されうる。望ましくは、前記光透過ライナー262は、前記インナーレンズ160より屈折率が低く、前記光透過部170より屈折率の高い物質から形成される。例えば、前記インナーレンズ160が酸化膜から形成された場合、前記光透過ライナー262は、CytopTM系列の高分子から形成されうる。
【0029】
本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサでは、金属層間絶縁膜130の一部から構成される凸レンズ形態のインナーレンズ160を備え、また、前記インナーレンズ160上に順次に形成された光透過ライナー262及び光透過部170を備える。前記光透過ライナー262及び光透過部170を、それぞれ前記インナーレンズ160より低い屈折率を提供する物質から構成し、前記光透過部170は、前記光透過ライナー262より低い屈折率を提供する物質から構成することによって、外部から受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。特に、前記インナーレンズ160と光透過部170との間に光透過ライナー262を介在させることによって、集光時に感度向上を倍加できる。
【0030】
図4は、本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。図4の構成は、インナーレンズ360が凹レンズである点を除いては、図2の構成と同一である。図4において、図2の実施形態と同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0031】
本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサは、金属層間絶縁膜130の一部から構成される凹レンズ形態のインナーレンズ360を備え、前記インナーレンズ360上には、金属層間絶縁膜130の構成物質でない他の光透過物質から形成される光透過部170を形成して、光透過経路を提供する。前記光透過部170を、前記インナーレンズの構成物質より大きい屈折率を提供する物質から構成することによって、外部から前記インナーレンズ360を通じて受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。
【0032】
図5は、本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。図5の構成は、インナーレンズ360と前記光透過部170との間に光透過ライナー462が介在された点を除いては、図4の構成と同一である。図5において、図2及び図4の実施形態と同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0033】
前記光透過ライナー462は、前記インナーレンズ360上で、前記インナーレンズ360の上面の輪郭に沿ってその上面で凹状を有するように形成される。前記光透過ライナー462は、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、または有機高分子化合物から形成されうる。また、前記光透過ライナー462は、前記インナーレンズ360及び光透過部170と異なる屈折率を有する物質から構成されうる。望ましくは、前記光透過ライナー462は、前記インナーレンズ360より屈折率が高く、前記光透過部170より屈折率の低い物質から形成される。例えば、前記インナーレンズ360が酸化膜から形成された場合、前記光透過ライナー462は、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、またはPMMA系列の高分子から形成されうる。
【0034】
本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサでは、外部から受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。特に、前記凹レンズを構成するインナーレンズ360と光透過部170との間に光透過ライナー462を介在させることによって、集光時に感度向上を倍加できる。
【0035】
図6Aないし図6Dは、本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するために、工程順序によって示す断面図である。図6Aないし図6Dにおいて、図2と同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0036】
図6Aに示すように、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する半導体基板100を準備する。前記半導体基板100に素子分離領域102を形成して、前記半導体基板100の活性領域を定義した後、前記フォトダイオード領域で、前記半導体基板100内の表面領域に通常の方法でN型のフォトダイオード104を形成する。前記フォトダイオード104上で、前記半導体基板100の表面にP+型のHAD領域106を形成する。次いで、前記半導体基板100のトランジスタ領域及びCMOSロジック領域を構成する複数のトランジスタを形成する。図6Aには、図面の簡略化のために、一つのトランジスタ110のみが示されている。前記トランジスタ110のゲート110aの側壁には、絶縁スペーサ112aが形成されている。前記絶縁スペーサ112aを形成するために、まず前記トランジスタ領域に前記ゲート110aを形成した後、前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域をいずれも覆う絶縁層112を形成する。次いで、前記絶縁層112上にフォトダイオード領域のみを覆うマスクパターン、例えばフォトレジストパターン(図示せず)を形成した後、それをマスクとして使用して、トランジスタ領域で前記絶縁膜112をエッチバックして、前記ゲート110aの側壁に前記絶縁スペーサ112aを形成する。前記フォトレジストパターンを除去して、フォトダイオード領域で前記絶縁膜112を露出させた後、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記絶縁膜112及びトランジスタ110上に絶縁膜を積層して平坦化された層間絶縁膜120を形成する。
【0037】
次いで、前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記層間絶縁膜120を覆う金属層間絶縁膜130と、前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜130を貫通して形成される金属配線層140とを形成する。次いで、前記金属層間絶縁膜130及び金属配線層148上に、パッシベーション膜150を形成する。前記パッシベーション膜150は、例えば約1500Å厚さの酸化膜及び約2000Å厚さの窒化膜の積層構造で形成されうる。
【0038】
図6Bに示すように、前記パッシベーション膜150上に、フォトダイオード領域のみで前記パッシベーション膜150を露出させるフォトレジストパターン152を形成した後、それをエッチングマスクとして使用して、露出されたパッシベーション膜150及びその下部の金属層間絶縁膜130をプラズマエッチング方法でエッチングして、前記金属層間絶縁膜130を貫通するキャビティ154を形成する。
【0039】
前記金属層間絶縁膜130のエッチング対象部分が酸化膜のみから形成された場合には、例えばC4F8、O2及びArから構成されるエッチングガスを使用するプラズマエッチング方法により、前記キャビティ154を形成できる。前記プラズマエッチングのために、例えば東京エレクトロン株式会社の“Unity85DD”設備を使用できる。この際、前記キャビティ154の底面に前記金属層間絶縁膜130の一部である絶縁膜132から構成されるインナーレンズ160が形成可能にするために、前記キャビティ154は、その底面154aが0でない曲率を有するように形成される。前記キャビティ154の底面154aのプロファイルを制御するために、前記エッチングガスのうちC4F8ガス及びO2ガスの相対的な流量比を制御する。例えば、C4F8ガス及びO2ガスのうち、O2ガスの流量比が増加するほど、前記キャビティ154の底面の輪郭は凸状になる。逆に、C4F8ガスの流量比が増加するほど、前記キャビティ154の底面の輪郭は凹状になる。図6Bに示すように凸の輪郭を有する底面154aを有するキャビティ154を形成するためには、C4F8ガス及びO2ガスのうち、O2ガスの流量比を増加させる。例えば、平坦な底面を有する通常のキャビティを形成するために、通常的にC4F8ガス及びO2ガスの流量をそれぞれ18sccm及び10sccmとすれば、図6Bに示すように凸の輪郭を有する底面154aを形成するためには、C4F8ガス及びO2ガスのうち、C4F8ガスの流量は18sccmより低くし、O2ガスの流量は10sccmより高くする。C4F8ガスに対するO2ガスの流量比が増加するほど、前記底面154aが凸状になる程度がさらに深化される。
【0040】
前記金属層間絶縁膜130のエッチング対象部分が酸化膜及び窒化膜の複合膜から形成された場合には、例えばCF4、CH2F2、CO及びO2から構成されるエッチングガス、C5F8、O2及びArから構成されるエッチングガス、またはCF4、CH2F2、O2またはCOから構成されるエッチングガスを使用するプラズマエッチング方法により、前記キャビティ154を形成できる。前記プラズマエッチングのために、平行平板型のプラズマエッチング設備、例えば東京電子株式会社の“Unity85SS”設備を使用できる。この際、前記キャビティ154の底面154aのプロファイルを制御するために、前記エッチングガスのうち含炭素ガス及びO2ガスの相対的な流量比を制御する。すなわち、含炭素ガス及びO2ガスのうち、O2ガスの流量比が増加するほど、前記キャビティ154の底面の輪郭は凸状になる。逆に、含炭素ガスの流量比が増加するほど、前記キャビティ154の底面の輪郭は凹状になる。
【0041】
また、前記キャビティ154は、傾斜面からなる側壁154bを有するように形成されることが望ましい。このために、前記エッチングガスにCO、CH2F2、CHF3、CH3Fのような炭素富化ガスを添加してエッチング工程を行う。前記キャビティ154の形成時、例えば東京電子株式会社の“Unity85DD”設備を使用する場合、エッチング雰囲気として、例えば約1700WのRFパワー及び約42mTの圧力条件の雰囲気を適用できる。また、“Unity85SS”設備を使用する場合、エッチング雰囲気として使われるエッチングガスの構成成分の組み合わせによって、例えばトップ電極とボトム電極との間の距離を約30mmとしたとき、約1500Ws及び約1700WbのRFパワー及び約30mTの圧力条件の雰囲気、約2000Ws及び約1900WbのRFパワー及び約30mTの圧力条件の雰囲気、または約1000Ws及び約300WbのRFパワー及び約30mTの圧力条件の雰囲気を適用できる。
【0042】
図6Cに示すように、前記フォトレジストパターン152を除去し、前記キャビティ154の内部及び前記絶縁膜150上に、光透過物質をコーティングして前記キャビティ154の内部を充填する光透過部170、及びトランジスタ領域で金属配線層140を覆う平坦化層172をそれぞれ形成する。前記光透過部170及び平坦化層172は、スピンコーティング方法で形成されうる。前記光透過物質は、有機高分子化合物、例えばCytopTMという環構造を有するフッ素系の高分子、またはPMMA系列の高分子を使用できる。例えば、凸レンズである前記インナーレンズ160がCVD(Chemical Vapor Deposition)方法で形成された酸化膜から構成される場合、前記酸化膜の屈折率(約1.45)より低い屈折率を有する物質であるCytopTM系列の高分子を光透過物質として使用できる。CytopTM系列の高分子は、その屈折率が約1.34であって、前記光透過部170を形成するのに有利に適用されうる。
【0043】
図6Dに示すように、前記平坦化層172上にカラーフィルタ180を形成した後、前記カラーフィルタ180上で、前記フォトダイオード104に対応する位置にマイクロレンズ190を形成する。
【0044】
図7A及び図7Bは、本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するために、工程順序によって示す断面図である。図7A及び図7Bにおいて、図6Aないし図6Dと同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0045】
図7Aに示すように、図6A及び図6Bを参照して説明したようにキャビティ154を形成した後、前記フォトレジストパターン152が除去された状態で、前記キャビティ154の底面154a及び側壁154bをほぼ一定な厚さで覆うように光透過ライナー262を形成する。前記光透過ライナー262に関する詳細な事項は、図3を参照して説明する実施形態を参照する。
【0046】
図7Bに示すように、図6Cを参照して説明したような方法で、前記光透過ライナー262上に光透過物質をコーティングして光透過部170及び平坦化層172を形成し、図6Dを参照して説明したように、前記平坦化層172上にカラーフィルタ180及びマイクロレンズ190を形成する。
【0047】
図8A及び図8Bは、本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するために、工程順序によって示す断面図である。図8A及び図8Bにおいて、図6A、図6B及び図4と同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0048】
図8Aに示すように、図6A及び図6Bを参照して説明したようにキャビティ154を形成する。ただし、図4を参照して説明したように、インナーレンズ360が凹レンズを構成するように、底面154aが凹のプロファイルを有するキャビティ154を形成する。このために、図8Aを参照して説明したように、エッチングガスのうちO2ガスの相対的な流量比を低める。
【0049】
図8Bに示すように、図6C及び図6Dを参照して説明したように、前記フォトレジストパターン152を除去し、前記キャビティ154の内部及び前記絶縁膜150上に、光透過物質をコーティングして光透過部170及び平坦化層172をそれぞれ形成し、前記平坦化層172上にカラーフィルタ180及びマイクロレンズ190を形成する。
【0050】
図9A及び図9Bは、本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するために、工程順序によって示す断面図である。図9A及び図9Bにおいて、図8A及び図8Bと同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0051】
図9Aに示すように、図8Aを参照して説明したようにキャビティ154を形成した後、フォトレジストパターン152(図8A参照)を除去し、前記キャビティ154の底面154a及び側壁154bをほぼ一定の厚さに覆うように光透過ライナー462を形成する。前記光透過ライナー462に関する詳細な事項は、図5を参照して説明する実施形態を参照する。
【0052】
図9Bに示すように、図6Cを参照して説明したような方法で、前記光透過ライナー462上に光透過物質をコーティングして光透過部170及び平坦化層172を形成し、図6Dを参照して説明したように、前記平坦化層172上にカラーフィルタ180及びマイクロレンズ190を形成する。
【0053】
以上、本発明を望ましい実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されず、本発明の技術的思想及び範囲内で、当業者により多様な変形及び変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、イメージセンサに関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明によるCMOSイメージセンサを具現するのに適用できる例示的な単位ピクセルの概略的なレイアウトである。
【図2】本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。
【図6A】本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図6B】本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図6C】本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図6D】本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図7A】本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図7B】本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図8A】本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図8B】本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図9A】本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図9B】本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0056】
10 単位ピクセル
20 フォトダイオード領域
30 トランジスタ領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサ及びその製造方法に係り、特に受光部であるフォトダイオードを備えたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CMOSイメージ素子は、単一電源の低電圧、低消費電力、及び色々な機能を有した周辺回路を一つのチップで集積できるという非常に有利な特徴を有している。CMOSイメージセンサは、光を感知する光感知部分、及び感知された光を電気信号に処理してデータ化するロジック部分から構成されている。CMOSイメージ素子で光感度を向上させるために、全体のイメージセンサ素子で光感知部分の面積が占める比率、すなわちフィルファクタを大きくするための努力が試みられてきた。しかし、根本的にロジック回路部分は除去できないので、光感知面積が制限され、特にイメージセンサ素子での解像度の増加によって、セルサイズが縮少して光感度の低下を避けられなくなった。光感度を向上させるために、光感知部分以外の領域に入射する光路を変更して、光感知部分に光を集める集光技術としてマイクロレンズを形成する技術が登場した。しかし、イメージセンサにマイクロレンズを形成しても、光の集束効果を向上させるのには限界がある。
【0003】
これにより、イメージセンサで、マイクロレンズとフォトダイオードとの間の光の入射経路の構造を変更することによって、光の集束効果を向上させるための多様な試みがあった(例えば、特許文献1、2)。しかし、これまで提案された技術は、別途の追加工程により工程が面倒であり、所望の構造を具現するための工程条件を制御し難い。
【特許文献1】米国特許第5,796,154号明細書
【特許文献2】米国特許第6,171,885号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、前記の従来の技術の問題点を解決するためのものであって、集光効率を向上させ、光感度を向上できる構造を有するCMOSイメージセンサを提供するところにある。
【0005】
本発明の他の目的は、集光効率を向上させ、光感度を向上できるイメージセンサの構造を簡単な工程で具現できるCMOSイメージセンサの製造方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明によるCMOSイメージセンサは、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する基板を備える。前記フォトダイオード領域には、前記基板にフォトダイオードが形成されており、前記トランジスタ領域には、前記基板の表面に複数のトランジスタが形成されている。前記フォトダイオード及び複数のトランジスタが、平坦化された層間絶縁膜により覆われている。前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記層間絶縁膜上には、金属層間絶縁膜が形成されている。前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して金属配線層が形成されている。前記フォトダイオード領域で、前記層間絶縁膜上に前記フォトダイオードと対面するようにインナーレンズが位置している。前記インナーレンズは、前記金属層間絶縁膜の一部から形成される。前記フォトダイオード領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して前記インナーレンズを覆うように光透過部が形成されている。前記光透過部は、前記金属層間絶縁膜の構成物質と異なる物質から形成される。
【0007】
前記インナーレンズは、凸レンズまたは凹レンズを構成できる。前記インナーレンズが凸レンズである場合、前記光透過部は、前記インナーレンズより屈折率の低い物質から形成されることが望ましい。また、前記インナーレンズが凹レンズである場合、前記光透過部は、前記インナーレンズより屈折率の高い物質から形成されることが望ましい。
【0008】
前記インナーレンズと前記光透過部との間には、ライナーが介在されうる。望ましくは、前記ライナーは、前記インナーレンズ及び光透過部と異なる屈折率を有する物質から構成される。
【0009】
本発明によるCMOSイメージセンサは、前記フォトダイオード領域で、前記光透過部上に形成されたカラーフィルタをさらに備える。また、前記カラーフィルタ上で、前記フォトダイオードに対応する位置に形成されているマイクロレンズをさらに備えることができる。
【0010】
前記他の目的を達成するために、本発明によるCMOSイメージセンサの製造方法では、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する基板を準備する。前記フォトダイオード領域で、基板内の表面領域にフォトダイオードを形成する。前記トランジスタ領域で、前記基板の表面にトランジスタを形成する。前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記フォトダイオード及びトランジスタを覆う平坦化された層間絶縁膜を形成する。前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記層間絶縁膜を覆う金属層間絶縁膜と、前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して形成される金属配線層とを形成する。前記フォトダイオード領域で、前記金属層間絶縁膜の一部から構成されるインナーレンズが形成されるように、前記金属層間絶縁膜の一部を除去して、前記金属層間絶縁膜を貫通するキャビティを形成する。前記キャビティを所定の物質で充填して、前記インナーレンズ上に光透過部を形成する。
【0011】
本発明によるCMOSイメージセンサは、基板上のフォトダイオード領域で、受光部であるフォトダイオードとマイクロレンズとの間に、金属層間絶縁膜の一部から構成される凸レンズまたは凹レンズ形態のインナーレンズにより、受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。また、インナーレンズと光透過部との間に介在される光透過ライナーを備えることによって、集光時に感度をさらに向上できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によるCMOSイメージセンサは、基板上のフォトダイオード領域で、受光部であるフォトダイオードとマイクロレンズとの間に、金属層間絶縁膜の一部から構成される凸レンズまたは凹レンズ形態のインナーレンズが形成されている。インナーレンズ上には、金属層間絶縁膜の構成物質でない他の光透過物質から形成される光透過部が前記金属層間絶縁膜を貫通して形成されて、光透過経路を提供する。したがって、本発明によるCMOSイメージセンサでは、外部からインナーレンズを通じて受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。また、インナーレンズと光透過部との間に介在される光透過ライナーを備えることによって、集光時に感度向上を倍加できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に例示する実施形態は、色々な他の形態に変形され、本発明の範囲が後述する実施形態に限定されるものではない。本発明の実施形態は、当業者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものである。添付図面で、膜または領域の大きさまたは厚さは、明細書の明確性のために誇張されたものである。
【0014】
図1は、本発明によるCMOSイメージセンサを具現するのに適用できる一つの例示的な単位ピクセル10の概略的なレイアウトである。
【0015】
図1に示すように、本発明によるCMOSイメージセンサは、半導体基板上のピクセルアレイ領域内にマトリックス形態で配置された複数の単位ピクセル10を備える。前記単位ピクセル10は、受光部であるフォトダイオードPDが形成されているフォトダイオード領域20、及び複数のトランジスタが形成されているトランジスタ領域30を備える。前記トランジスタ領域30には、前記フォトダイオードPDで生成された電荷をフローティング拡散領域FDに運送するトランスファトランジスタTx、前記フローティング拡散領域FDに保存されている電荷を周期的にリセットさせるリセットトランジスタRx、ソースフォロワバッファ増幅器の役割を行い、前記フローティング拡散領域FDに充電された電荷による信号をバッファリングするドライブトランジスタDx、及び前記単位ピクセル10を選択するためのスイッチの役割を行うセレクトトランジスタSxを備える。
【0016】
図1には、一つのフォトダイオードPD及び四つのMOSトランジスタTx、Rx、Dx、Sxから構成された単位ピクセル10のレイアウト構成を例示した。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、トランジスタ領域に少なくともトランスファトランジスタ及びソースフォロワバッファ増幅器を備える少なくとも三つのトランジスタとフォトダイオードとから構成される単位ピクセルからなるものであれば、いかなる回路にも適用可能である。
【0017】
図2は、本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図であって、図1のII−II’線の断面に対応する図面である。
【0018】
図2に示すように、本発明によるCMOSイメージセンサは、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する半導体基板100を備える。前記半導体基板100には、素子分離領域102により活性領域が画定されている。前記半導体基板100のフォトダイオード領域には、受光部であるN型のフォトダイオード104が形成されている。前記フォトダイオード104上には、前記半導体基板100の表面にP+型のHAD(Hole Accumulated Device)領域106が形成されている。前記トランジスタ領域には、前記半導体基板100の表面に複数のトランジスタ110が形成されている。図2には、図面の簡略化のために、一つのトランジスタ110のみが示されている。前記図示したトランジスタ110は、前記フォトダイオード104で生成された電荷をN+型のフローティング拡散領域108に運送するためのトランスファトランジスタTxを構成する。
【0019】
前記フォトダイオード104及びトランジスタ110は、平坦化された層間絶縁膜120により覆われている。前記層間絶縁膜120は、前記トランジスタ110のゲート側壁に形成されたスペーサ112aと同一物質から形成される絶縁層112を備えることができる。また、図示していないが、前記層間絶縁膜120は、前記フォトダイオード領域でSBL(Salicide Blocking Layer)を構成する絶縁膜、例えばMTO(Medium Temperature Oxide)膜及びシリコン窒化膜の積層構造を有する絶縁膜を備えることができる。前記SBLは、トランジスタ領域に形成されたトランジスタのゲート及びソース/ドレイン領域に金属シリサイド膜を形成するためのサリサイド工程時、フォトダイオード領域を覆うマスクの役割を行う。また、前記層間絶縁膜120は、前記トランジスタ110上に形成されるキャッピング層(図示せず)を備えることができる。前記キャッピング層は、例えばUSG(Undoped Silicate Glass)膜とSiON膜との積層構造を有することができる。また、前記層間絶縁膜120は、その上面の平坦化のために、最上層を構成するPE−TEOS(Plasma Enhanced Tetraethylorthosilicate glass)膜を備えることができる。
【0020】
前記層間絶縁膜120上には、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域にわたって、複数の絶縁膜から構成される金属層間絶縁膜130が形成されている。図2には、前記金属層間絶縁膜130が、前記層間絶縁膜120上に順次に積層された3個の絶縁膜132、134、136から構成され、前記層間絶縁膜120上で、各絶縁膜132、134、136間には、それらを貫通する複数の金属配線層142、144、146、148からなる配線層140が形成されていると示されているが、本発明は、これに限定されない。すなわち、本発明によるCMOSイメージセンサを具現するのに必要な配線構造によって、前記金属層間絶縁膜130を構成する絶縁膜の積層数が増減し、前記配線層140の構造及び形状も変形が可能であるということは、当業者であればよく分かる。図2において、前記金属層間絶縁膜130を構成する絶縁膜132、134、136は、それぞれ酸化膜、または酸化膜及び窒化膜の複合膜から形成されうる。前記金属配線層148は、パッシベーション膜150で覆われている。前記パッシベーション膜150は、例えば酸化膜、窒化膜またはそれらの組み合わせから構成されうる。
【0021】
フォトダイオード領域には、前記層間絶縁膜上で、前記フォトダイオード104と対面する位置に前記金属層間絶縁膜130の一部から形成されるインナーレンズ160が形成されている。前記インナーレンズ160は、酸化膜から形成されることが望ましく、このために、前記金属層間絶縁膜130を構成する複数の絶縁膜のうち、酸化膜から形成された部分に前記インナーレンズ160を形成する。前記インナーレンズ160は、前記金属配線層142と同一な平面上に形成されうる。
【0022】
図2には、前記インナーレンズ160が凸レンズから形成されると示されている。フォトダイオード領域で、前記インナーレンズ160上には、光透過部170が前記金属層間絶縁膜130を貫通して、前記インナーレンズを覆うように形成されている。前記光透過部170は、前記金属層間絶縁膜130の構成物質と異なる物質から形成される。望ましくは、前記光透過部170は、前記インナーレンズ160を構成する物質と異なる屈折率を有する物質から形成される。前記光透過部170の構成物質は、有機高分子化合物から形成されうる。例えば、前記光透過部170は、CytopTM(旭硝子株式会社)という環構造を有するフッ素系の高分子、またはポリメチルメタアクリレート(PMMA)系列の高分子を使用できる。特に望ましくは、前記光透過部170は、凸レンズである前記インナーレンズ160の構成物質より屈折率の低い物質、例えばCytopTM系列の高分子から形成される。
【0023】
フォトダイオード領域に形成された前記光透過部170、及びトランジスタ領域に形成された金属配線層140上には、平坦化層172が形成されており、前記平坦化層172上には、カラーフィルタ180が形成されている。望ましくは、前記光透過部170及び平坦化層172は、相等しい物質から形成される。
【0024】
前記カラーフィルタ180上で、前記フォトダイオード104に対応する位置には、マイクロレンズ190が形成されている。前記マイクロレンズ190は、例えばTMR系列の樹脂(東京応化工業株式会社)及びMFR系列の樹脂(JSR株式会社)から形成されうる。
【0025】
本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサは、金属層間絶縁膜130の一部から構成される凸レンズ形態のインナーレンズ160を備え、前記インナーレンズ160上には、金属層間絶縁膜130の構成物質でない他の光透過物質から形成される光透過部170を形成して、光透過経路を提供する。前記光透過部170を、前記インナーレンズの構成物質より低い屈折率を提供する物質から構成することによって、外部から前記インナーレンズ160を通じて受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。
【0026】
図3は、本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。図3の構成は、インナーレンズ160と前記光透過部170との間に光透過ライナー262が介在された点を除いては、図2の構成と同一である。図3において、図2の実施形態と同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0027】
前記光透過ライナー262は、前記インナーレンズ160上で、前記インナーレンズ160の上面の輪郭に沿ってその上面で凸状を有するように形成される。
【0028】
前記光透過ライナー262は、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、または有機高分子化合物から形成されうる。また、前記光透過ライナー262は、前記インナーレンズ160及び光透過部170と異なる屈折率を有する物質から構成されうる。望ましくは、前記光透過ライナー262は、前記インナーレンズ160より屈折率が低く、前記光透過部170より屈折率の高い物質から形成される。例えば、前記インナーレンズ160が酸化膜から形成された場合、前記光透過ライナー262は、CytopTM系列の高分子から形成されうる。
【0029】
本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサでは、金属層間絶縁膜130の一部から構成される凸レンズ形態のインナーレンズ160を備え、また、前記インナーレンズ160上に順次に形成された光透過ライナー262及び光透過部170を備える。前記光透過ライナー262及び光透過部170を、それぞれ前記インナーレンズ160より低い屈折率を提供する物質から構成し、前記光透過部170は、前記光透過ライナー262より低い屈折率を提供する物質から構成することによって、外部から受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。特に、前記インナーレンズ160と光透過部170との間に光透過ライナー262を介在させることによって、集光時に感度向上を倍加できる。
【0030】
図4は、本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。図4の構成は、インナーレンズ360が凹レンズである点を除いては、図2の構成と同一である。図4において、図2の実施形態と同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0031】
本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサは、金属層間絶縁膜130の一部から構成される凹レンズ形態のインナーレンズ360を備え、前記インナーレンズ360上には、金属層間絶縁膜130の構成物質でない他の光透過物質から形成される光透過部170を形成して、光透過経路を提供する。前記光透過部170を、前記インナーレンズの構成物質より大きい屈折率を提供する物質から構成することによって、外部から前記インナーレンズ360を通じて受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。
【0032】
図5は、本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。図5の構成は、インナーレンズ360と前記光透過部170との間に光透過ライナー462が介在された点を除いては、図4の構成と同一である。図5において、図2及び図4の実施形態と同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0033】
前記光透過ライナー462は、前記インナーレンズ360上で、前記インナーレンズ360の上面の輪郭に沿ってその上面で凹状を有するように形成される。前記光透過ライナー462は、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、または有機高分子化合物から形成されうる。また、前記光透過ライナー462は、前記インナーレンズ360及び光透過部170と異なる屈折率を有する物質から構成されうる。望ましくは、前記光透過ライナー462は、前記インナーレンズ360より屈折率が高く、前記光透過部170より屈折率の低い物質から形成される。例えば、前記インナーレンズ360が酸化膜から形成された場合、前記光透過ライナー462は、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、またはPMMA系列の高分子から形成されうる。
【0034】
本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサでは、外部から受光部であるフォトダイオードに入射される光の集光効率を向上できる。特に、前記凹レンズを構成するインナーレンズ360と光透過部170との間に光透過ライナー462を介在させることによって、集光時に感度向上を倍加できる。
【0035】
図6Aないし図6Dは、本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するために、工程順序によって示す断面図である。図6Aないし図6Dにおいて、図2と同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0036】
図6Aに示すように、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する半導体基板100を準備する。前記半導体基板100に素子分離領域102を形成して、前記半導体基板100の活性領域を定義した後、前記フォトダイオード領域で、前記半導体基板100内の表面領域に通常の方法でN型のフォトダイオード104を形成する。前記フォトダイオード104上で、前記半導体基板100の表面にP+型のHAD領域106を形成する。次いで、前記半導体基板100のトランジスタ領域及びCMOSロジック領域を構成する複数のトランジスタを形成する。図6Aには、図面の簡略化のために、一つのトランジスタ110のみが示されている。前記トランジスタ110のゲート110aの側壁には、絶縁スペーサ112aが形成されている。前記絶縁スペーサ112aを形成するために、まず前記トランジスタ領域に前記ゲート110aを形成した後、前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域をいずれも覆う絶縁層112を形成する。次いで、前記絶縁層112上にフォトダイオード領域のみを覆うマスクパターン、例えばフォトレジストパターン(図示せず)を形成した後、それをマスクとして使用して、トランジスタ領域で前記絶縁膜112をエッチバックして、前記ゲート110aの側壁に前記絶縁スペーサ112aを形成する。前記フォトレジストパターンを除去して、フォトダイオード領域で前記絶縁膜112を露出させた後、フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記絶縁膜112及びトランジスタ110上に絶縁膜を積層して平坦化された層間絶縁膜120を形成する。
【0037】
次いで、前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記層間絶縁膜120を覆う金属層間絶縁膜130と、前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜130を貫通して形成される金属配線層140とを形成する。次いで、前記金属層間絶縁膜130及び金属配線層148上に、パッシベーション膜150を形成する。前記パッシベーション膜150は、例えば約1500Å厚さの酸化膜及び約2000Å厚さの窒化膜の積層構造で形成されうる。
【0038】
図6Bに示すように、前記パッシベーション膜150上に、フォトダイオード領域のみで前記パッシベーション膜150を露出させるフォトレジストパターン152を形成した後、それをエッチングマスクとして使用して、露出されたパッシベーション膜150及びその下部の金属層間絶縁膜130をプラズマエッチング方法でエッチングして、前記金属層間絶縁膜130を貫通するキャビティ154を形成する。
【0039】
前記金属層間絶縁膜130のエッチング対象部分が酸化膜のみから形成された場合には、例えばC4F8、O2及びArから構成されるエッチングガスを使用するプラズマエッチング方法により、前記キャビティ154を形成できる。前記プラズマエッチングのために、例えば東京エレクトロン株式会社の“Unity85DD”設備を使用できる。この際、前記キャビティ154の底面に前記金属層間絶縁膜130の一部である絶縁膜132から構成されるインナーレンズ160が形成可能にするために、前記キャビティ154は、その底面154aが0でない曲率を有するように形成される。前記キャビティ154の底面154aのプロファイルを制御するために、前記エッチングガスのうちC4F8ガス及びO2ガスの相対的な流量比を制御する。例えば、C4F8ガス及びO2ガスのうち、O2ガスの流量比が増加するほど、前記キャビティ154の底面の輪郭は凸状になる。逆に、C4F8ガスの流量比が増加するほど、前記キャビティ154の底面の輪郭は凹状になる。図6Bに示すように凸の輪郭を有する底面154aを有するキャビティ154を形成するためには、C4F8ガス及びO2ガスのうち、O2ガスの流量比を増加させる。例えば、平坦な底面を有する通常のキャビティを形成するために、通常的にC4F8ガス及びO2ガスの流量をそれぞれ18sccm及び10sccmとすれば、図6Bに示すように凸の輪郭を有する底面154aを形成するためには、C4F8ガス及びO2ガスのうち、C4F8ガスの流量は18sccmより低くし、O2ガスの流量は10sccmより高くする。C4F8ガスに対するO2ガスの流量比が増加するほど、前記底面154aが凸状になる程度がさらに深化される。
【0040】
前記金属層間絶縁膜130のエッチング対象部分が酸化膜及び窒化膜の複合膜から形成された場合には、例えばCF4、CH2F2、CO及びO2から構成されるエッチングガス、C5F8、O2及びArから構成されるエッチングガス、またはCF4、CH2F2、O2またはCOから構成されるエッチングガスを使用するプラズマエッチング方法により、前記キャビティ154を形成できる。前記プラズマエッチングのために、平行平板型のプラズマエッチング設備、例えば東京電子株式会社の“Unity85SS”設備を使用できる。この際、前記キャビティ154の底面154aのプロファイルを制御するために、前記エッチングガスのうち含炭素ガス及びO2ガスの相対的な流量比を制御する。すなわち、含炭素ガス及びO2ガスのうち、O2ガスの流量比が増加するほど、前記キャビティ154の底面の輪郭は凸状になる。逆に、含炭素ガスの流量比が増加するほど、前記キャビティ154の底面の輪郭は凹状になる。
【0041】
また、前記キャビティ154は、傾斜面からなる側壁154bを有するように形成されることが望ましい。このために、前記エッチングガスにCO、CH2F2、CHF3、CH3Fのような炭素富化ガスを添加してエッチング工程を行う。前記キャビティ154の形成時、例えば東京電子株式会社の“Unity85DD”設備を使用する場合、エッチング雰囲気として、例えば約1700WのRFパワー及び約42mTの圧力条件の雰囲気を適用できる。また、“Unity85SS”設備を使用する場合、エッチング雰囲気として使われるエッチングガスの構成成分の組み合わせによって、例えばトップ電極とボトム電極との間の距離を約30mmとしたとき、約1500Ws及び約1700WbのRFパワー及び約30mTの圧力条件の雰囲気、約2000Ws及び約1900WbのRFパワー及び約30mTの圧力条件の雰囲気、または約1000Ws及び約300WbのRFパワー及び約30mTの圧力条件の雰囲気を適用できる。
【0042】
図6Cに示すように、前記フォトレジストパターン152を除去し、前記キャビティ154の内部及び前記絶縁膜150上に、光透過物質をコーティングして前記キャビティ154の内部を充填する光透過部170、及びトランジスタ領域で金属配線層140を覆う平坦化層172をそれぞれ形成する。前記光透過部170及び平坦化層172は、スピンコーティング方法で形成されうる。前記光透過物質は、有機高分子化合物、例えばCytopTMという環構造を有するフッ素系の高分子、またはPMMA系列の高分子を使用できる。例えば、凸レンズである前記インナーレンズ160がCVD(Chemical Vapor Deposition)方法で形成された酸化膜から構成される場合、前記酸化膜の屈折率(約1.45)より低い屈折率を有する物質であるCytopTM系列の高分子を光透過物質として使用できる。CytopTM系列の高分子は、その屈折率が約1.34であって、前記光透過部170を形成するのに有利に適用されうる。
【0043】
図6Dに示すように、前記平坦化層172上にカラーフィルタ180を形成した後、前記カラーフィルタ180上で、前記フォトダイオード104に対応する位置にマイクロレンズ190を形成する。
【0044】
図7A及び図7Bは、本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するために、工程順序によって示す断面図である。図7A及び図7Bにおいて、図6Aないし図6Dと同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0045】
図7Aに示すように、図6A及び図6Bを参照して説明したようにキャビティ154を形成した後、前記フォトレジストパターン152が除去された状態で、前記キャビティ154の底面154a及び側壁154bをほぼ一定な厚さで覆うように光透過ライナー262を形成する。前記光透過ライナー262に関する詳細な事項は、図3を参照して説明する実施形態を参照する。
【0046】
図7Bに示すように、図6Cを参照して説明したような方法で、前記光透過ライナー262上に光透過物質をコーティングして光透過部170及び平坦化層172を形成し、図6Dを参照して説明したように、前記平坦化層172上にカラーフィルタ180及びマイクロレンズ190を形成する。
【0047】
図8A及び図8Bは、本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するために、工程順序によって示す断面図である。図8A及び図8Bにおいて、図6A、図6B及び図4と同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0048】
図8Aに示すように、図6A及び図6Bを参照して説明したようにキャビティ154を形成する。ただし、図4を参照して説明したように、インナーレンズ360が凹レンズを構成するように、底面154aが凹のプロファイルを有するキャビティ154を形成する。このために、図8Aを参照して説明したように、エッチングガスのうちO2ガスの相対的な流量比を低める。
【0049】
図8Bに示すように、図6C及び図6Dを参照して説明したように、前記フォトレジストパターン152を除去し、前記キャビティ154の内部及び前記絶縁膜150上に、光透過物質をコーティングして光透過部170及び平坦化層172をそれぞれ形成し、前記平坦化層172上にカラーフィルタ180及びマイクロレンズ190を形成する。
【0050】
図9A及び図9Bは、本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するために、工程順序によって示す断面図である。図9A及び図9Bにおいて、図8A及び図8Bと同じ参照符号は同じ部材を示し、したがって、それらについての詳細な説明は省略する。
【0051】
図9Aに示すように、図8Aを参照して説明したようにキャビティ154を形成した後、フォトレジストパターン152(図8A参照)を除去し、前記キャビティ154の底面154a及び側壁154bをほぼ一定の厚さに覆うように光透過ライナー462を形成する。前記光透過ライナー462に関する詳細な事項は、図5を参照して説明する実施形態を参照する。
【0052】
図9Bに示すように、図6Cを参照して説明したような方法で、前記光透過ライナー462上に光透過物質をコーティングして光透過部170及び平坦化層172を形成し、図6Dを参照して説明したように、前記平坦化層172上にカラーフィルタ180及びマイクロレンズ190を形成する。
【0053】
以上、本発明を望ましい実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されず、本発明の技術的思想及び範囲内で、当業者により多様な変形及び変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、イメージセンサに関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明によるCMOSイメージセンサを具現するのに適用できる例示的な単位ピクセルの概略的なレイアウトである。
【図2】本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサの要部構成を示す断面図である。
【図6A】本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図6B】本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図6C】本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図6D】本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図7A】本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図7B】本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図8A】本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図8B】本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図9A】本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【図9B】本発明の第4実施形態によるCMOSイメージセンサの製造方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0056】
10 単位ピクセル
20 フォトダイオード領域
30 トランジスタ領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する基板と、
前記フォトダイオード領域で、前記基板に形成されたフォトダイオードと、
前記トランジスタ領域で、前記基板の表面に形成された複数のトランジスタと、
前記フォトダイオード及び複数のトランジスタを覆う平坦化された層間絶縁膜と、
前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記層間絶縁膜上に形成された金属層間絶縁膜と、
前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して形成された金属配線層と、
前記フォトダイオード領域で、前記層間絶縁膜上に前記フォトダイオードと対面するように位置し、前記金属層間絶縁膜の一部からなるインナーレンズと、
前記フォトダイオード領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して前記インナーレンズを覆うように形成され、前記金属層間絶縁膜の構成物質と異なる物質からなる光透過部と、を備えることを特徴とするCMOSイメージセンサ。
【請求項2】
前記インナーレンズは、凸レンズであることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項3】
前記インナーレンズは、凹レンズであることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項4】
前記金属層間絶縁膜は、酸化膜、または酸化膜及び窒化膜の複合膜から形成されることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項5】
前記インナーレンズは、酸化膜から形成されることを特徴とする請求項4に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項6】
前記光透過部は、前記インナーレンズと異なる屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項7】
前記インナーレンズは、凸レンズであり、
前記光透過部は、前記インナーレンズより屈折率の低い物質から形成されることを特徴とする請求項6に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項8】
前記インナーレンズは、凹レンズであり、
前記光透過部は、前記インナーレンズより屈折率の高い物質から形成されることを特徴とする請求項6に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項9】
前記インナーレンズは、酸化膜から形成され、
前記光透過部は、有機高分子化合物から形成されることを特徴とする請求項6に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項10】
前記インナーレンズと前記光透過部との間に介在されているライナーをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項11】
前記ライナーは、前記インナーレンズ及び光透過部と異なる屈折率を有する物質から構成されたことを特徴とする請求項10に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項12】
前記ライナーは、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、または有機高分子化合物から形成されることを特徴とする請求項11に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項13】
前記インナーレンズは、酸化膜から形成され、
前記ライナーは、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、または有機高分子化合物から形成され、
前記光透過部は、有機高分子化合物から形成されることを特徴とする請求項10に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項14】
前記インナーレンズは、凸レンズであり、
前記ライナーは、前記インナーレンズ上で、前記インナーレンズの上面の輪郭に沿ってその上面で凸状を有することを特徴とする請求項10に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項15】
前記ライナーは、前記インナーレンズより低い屈折率を有し、前記光透過部は、前記ライナーより低い屈折率を有することを特徴とする請求項14に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項16】
前記インナーレンズは、凹レンズであり、
前記ライナーは、前記インナーレンズ上で、前記インナーレンズの上面の輪郭に沿ってその上面で凹状を有することを特徴とする請求項10に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項17】
前記ライナーは、前記インナーレンズより高い屈折率を有し、前記光透過部は、前記ライナーより高い屈折率を有することを特徴とする請求項16に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項18】
前記インナーレンズは、前記トランジスタ領域に形成された金属配線層と同一な平面上に位置していることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項19】
前記フォトダイオード領域で、前記光透過部上に形成されたカラーフィルタと、
前記カラーフィルタ上で、前記フォトダイオードに対応する位置に形成されているマイクロレンズと、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項20】
前記フォトダイオード領域に形成された前記光透過部、及び前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜上に形成された金属配線層をそれぞれ覆う平坦化層をさらに備え、
前記カラーフィルタは、前記平坦化層上に形成されていることを特徴とする請求項19に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項21】
前記光透過部及び平坦化層は、相等しい物質から形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項22】
フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する基板を準備する工程と、
前記フォトダイオード領域で、基板内の表面領域にフォトダイオードを形成する工程と、
前記トランジスタ領域で、前記基板の表面にトランジスタを形成する工程と、
前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記フォトダイオード及びトランジスタを覆う平坦化された層間絶縁膜を形成する工程と、
前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記層間絶縁膜を覆う金属層間絶縁膜と、前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して形成される金属配線層とを形成する工程と、
前記フォトダイオード領域で、前記金属層間絶縁膜の一部から構成されるインナーレンズが形成されるように、前記金属層間絶縁膜の一部を除去して前記金属層間絶縁膜を貫通するキャビティを形成する工程と、
前記キャビティを所定の物質で充填して、前記インナーレンズ上に光透過部を形成する工程と、を含むことを特徴とするCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項23】
前記キャビティは、前記インナーレンズを構成するために、0でない曲率を有する底面を有することを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項24】
前記インナーレンズは、前記キャビティの底面輪郭に対応する凸レンズを構成することを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項25】
前記インナーレンズは、前記キャビティの底面輪郭に対応する凹レンズを構成することを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項26】
前記金属層間絶縁膜は、酸化膜、または酸化膜及び窒化膜の複合膜から形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項27】
前記インナーレンズは、酸化膜から形成されることを特徴とする請求項26に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項28】
前記キャビティの形成工程では、前記インナーレンズが前記金属配線層と同一な平面上に形成されるように、前記金属層間絶縁膜の除去量を調節することを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項29】
前記キャビティは、傾斜した側壁を有するように形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項30】
前記光透過部は、有機高分子化合物から形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項31】
前記光透過部は、前記インナーレンズと異なる屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項30に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項32】
前記インナーレンズが凸レンズを構成するように、前記キャビティの底面は、凸の輪郭を有し、
前記光透過部は、前記インナーレンズより低い屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項33】
前記インナーレンズが凹レンズを構成するように、前記キャビティの底面は、凹の輪郭を有し、
前記光透過部は、前記インナーレンズより高い屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項34】
前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、それぞれ前記光透過部、前記金属層間絶縁膜及び前記金属配線層を完全に覆う平坦化層を形成する工程と、
前記平坦化層上にカラーフィルタを形成する工程と、
前記カラーフィルタ上で、前記フォトダイオードに対応する位置にマイクロレンズを形成する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項35】
前記平坦化層は、光透過部の構成物質と同一な物質から形成されることを特徴とする請求項34に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項36】
前記キャビティを形成した後、前記光透過部を形成する前に、前記キャビティの輪郭に沿って前記インナーレンズ上にライナーを形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項37】
前記ライナーは、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、または有機高分子化合物から形成されることを特徴とする請求項36に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項38】
前記ライナーは、前記インナーレンズと異なる屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項37に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項39】
前記インナーレンズが凸レンズを構成するように、前記キャビティの底面は、凸の輪郭を有し、
前記ライナーは、前記インナーレンズより低い屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項36に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項40】
前記インナーレンズが凹レンズを構成するように、前記キャビティの底面は、凹の輪郭を有し、
前記ライナーは、前記インナーレンズより高い屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項36に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項1】
フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する基板と、
前記フォトダイオード領域で、前記基板に形成されたフォトダイオードと、
前記トランジスタ領域で、前記基板の表面に形成された複数のトランジスタと、
前記フォトダイオード及び複数のトランジスタを覆う平坦化された層間絶縁膜と、
前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記層間絶縁膜上に形成された金属層間絶縁膜と、
前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して形成された金属配線層と、
前記フォトダイオード領域で、前記層間絶縁膜上に前記フォトダイオードと対面するように位置し、前記金属層間絶縁膜の一部からなるインナーレンズと、
前記フォトダイオード領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して前記インナーレンズを覆うように形成され、前記金属層間絶縁膜の構成物質と異なる物質からなる光透過部と、を備えることを特徴とするCMOSイメージセンサ。
【請求項2】
前記インナーレンズは、凸レンズであることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項3】
前記インナーレンズは、凹レンズであることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項4】
前記金属層間絶縁膜は、酸化膜、または酸化膜及び窒化膜の複合膜から形成されることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項5】
前記インナーレンズは、酸化膜から形成されることを特徴とする請求項4に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項6】
前記光透過部は、前記インナーレンズと異なる屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項7】
前記インナーレンズは、凸レンズであり、
前記光透過部は、前記インナーレンズより屈折率の低い物質から形成されることを特徴とする請求項6に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項8】
前記インナーレンズは、凹レンズであり、
前記光透過部は、前記インナーレンズより屈折率の高い物質から形成されることを特徴とする請求項6に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項9】
前記インナーレンズは、酸化膜から形成され、
前記光透過部は、有機高分子化合物から形成されることを特徴とする請求項6に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項10】
前記インナーレンズと前記光透過部との間に介在されているライナーをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項11】
前記ライナーは、前記インナーレンズ及び光透過部と異なる屈折率を有する物質から構成されたことを特徴とする請求項10に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項12】
前記ライナーは、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、または有機高分子化合物から形成されることを特徴とする請求項11に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項13】
前記インナーレンズは、酸化膜から形成され、
前記ライナーは、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、または有機高分子化合物から形成され、
前記光透過部は、有機高分子化合物から形成されることを特徴とする請求項10に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項14】
前記インナーレンズは、凸レンズであり、
前記ライナーは、前記インナーレンズ上で、前記インナーレンズの上面の輪郭に沿ってその上面で凸状を有することを特徴とする請求項10に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項15】
前記ライナーは、前記インナーレンズより低い屈折率を有し、前記光透過部は、前記ライナーより低い屈折率を有することを特徴とする請求項14に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項16】
前記インナーレンズは、凹レンズであり、
前記ライナーは、前記インナーレンズ上で、前記インナーレンズの上面の輪郭に沿ってその上面で凹状を有することを特徴とする請求項10に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項17】
前記ライナーは、前記インナーレンズより高い屈折率を有し、前記光透過部は、前記ライナーより高い屈折率を有することを特徴とする請求項16に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項18】
前記インナーレンズは、前記トランジスタ領域に形成された金属配線層と同一な平面上に位置していることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項19】
前記フォトダイオード領域で、前記光透過部上に形成されたカラーフィルタと、
前記カラーフィルタ上で、前記フォトダイオードに対応する位置に形成されているマイクロレンズと、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項20】
前記フォトダイオード領域に形成された前記光透過部、及び前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜上に形成された金属配線層をそれぞれ覆う平坦化層をさらに備え、
前記カラーフィルタは、前記平坦化層上に形成されていることを特徴とする請求項19に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項21】
前記光透過部及び平坦化層は、相等しい物質から形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサ。
【請求項22】
フォトダイオード領域及びトランジスタ領域を有する基板を準備する工程と、
前記フォトダイオード領域で、基板内の表面領域にフォトダイオードを形成する工程と、
前記トランジスタ領域で、前記基板の表面にトランジスタを形成する工程と、
前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記フォトダイオード及びトランジスタを覆う平坦化された層間絶縁膜を形成する工程と、
前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、前記層間絶縁膜を覆う金属層間絶縁膜と、前記トランジスタ領域で、前記金属層間絶縁膜を貫通して形成される金属配線層とを形成する工程と、
前記フォトダイオード領域で、前記金属層間絶縁膜の一部から構成されるインナーレンズが形成されるように、前記金属層間絶縁膜の一部を除去して前記金属層間絶縁膜を貫通するキャビティを形成する工程と、
前記キャビティを所定の物質で充填して、前記インナーレンズ上に光透過部を形成する工程と、を含むことを特徴とするCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項23】
前記キャビティは、前記インナーレンズを構成するために、0でない曲率を有する底面を有することを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項24】
前記インナーレンズは、前記キャビティの底面輪郭に対応する凸レンズを構成することを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項25】
前記インナーレンズは、前記キャビティの底面輪郭に対応する凹レンズを構成することを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項26】
前記金属層間絶縁膜は、酸化膜、または酸化膜及び窒化膜の複合膜から形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項27】
前記インナーレンズは、酸化膜から形成されることを特徴とする請求項26に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項28】
前記キャビティの形成工程では、前記インナーレンズが前記金属配線層と同一な平面上に形成されるように、前記金属層間絶縁膜の除去量を調節することを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項29】
前記キャビティは、傾斜した側壁を有するように形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項30】
前記光透過部は、有機高分子化合物から形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項31】
前記光透過部は、前記インナーレンズと異なる屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項30に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項32】
前記インナーレンズが凸レンズを構成するように、前記キャビティの底面は、凸の輪郭を有し、
前記光透過部は、前記インナーレンズより低い屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項33】
前記インナーレンズが凹レンズを構成するように、前記キャビティの底面は、凹の輪郭を有し、
前記光透過部は、前記インナーレンズより高い屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項34】
前記フォトダイオード領域及びトランジスタ領域で、それぞれ前記光透過部、前記金属層間絶縁膜及び前記金属配線層を完全に覆う平坦化層を形成する工程と、
前記平坦化層上にカラーフィルタを形成する工程と、
前記カラーフィルタ上で、前記フォトダイオードに対応する位置にマイクロレンズを形成する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項35】
前記平坦化層は、光透過部の構成物質と同一な物質から形成されることを特徴とする請求項34に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項36】
前記キャビティを形成した後、前記光透過部を形成する前に、前記キャビティの輪郭に沿って前記インナーレンズ上にライナーを形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項22に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項37】
前記ライナーは、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、または有機高分子化合物から形成されることを特徴とする請求項36に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項38】
前記ライナーは、前記インナーレンズと異なる屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項37に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項39】
前記インナーレンズが凸レンズを構成するように、前記キャビティの底面は、凸の輪郭を有し、
前記ライナーは、前記インナーレンズより低い屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項36に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【請求項40】
前記インナーレンズが凹レンズを構成するように、前記キャビティの底面は、凹の輪郭を有し、
前記ライナーは、前記インナーレンズより高い屈折率を有する物質から形成されることを特徴とする請求項36に記載のCMOSイメージセンサの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【公開番号】特開2006−80533(P2006−80533A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−262834(P2005−262834)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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