説明

ICカード及びその製造方法

【課題】 機能処理部とメモリ部のように複数のチップを実装し、高いストレス耐性を有するICカード、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 所定の信号処理を行う第1チップ6と第2チップ7がアンテナ基板2を挟んで互いの能動面を対向させるように搭載されており、この対向面においてバンプ22とバンプ23とが接触されることで両チップの能動面が電気的に接続されている。そして、第1チップ6の他のバンプ26がアンテナ接続端子27と電気的に接続されており、これによって第1チップ6とアンテナ線4とが電気的に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICカード及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今の半導体技術の進展により、携帯型通信装置或いはデータ通信装置の小型化が著しく、ICカードはこのような小型化された通信装置の一つして挙げられる。現在では、決済機能等を搭載した高機能のICカードも実用化されている。
【0003】
このような高機能のICカードは、使用者の顔写真や指紋等の個人情報を初め、多くの各種情報を記録する大容量のメモリ部を内部に備える構成である。一方で、前記の個人情報は、厳重な取り扱いを要する性質の情報であるため、当該ICカードには、通常、暗号化処理等を行う機能処理部が搭載される。即ち、高機能のICカードは大容量メモリ部と機能処理部とを備える構成であり、これらを1チップ上に実装することで、そのチップ面積は従前のものと比較して増大する。
【0004】
ところで、ICカードは、従来よりリーダ/ライタ装置との間における情報授受のインタフェースの形態として、接続端子を有する接触型インタフェースと接続端子を有しない非接触型インタフェースの両者があり、各インタフェース毎に対応したICカードを利用する必要があったが、最近では、ICカードの利用態様の拡大によって、両インタフェースに対しても適用可能なICカード、即ち複数のシステムに対して適用可能なICカードが求められている。このようなICカードを実装する際においては、異なるシステムのリーダ/ライタ装置に対応すべくカード内部に複数の機能処理部を搭載することが必要となり、これらを1チップ上に実装した場合、そのチップ面積は更に増大することが予想される。
【0005】
ICカードは使用者によって常時携帯される可能性の高い半導体装置であるところ、実使用環境状態において曲げストレス、捩れストレス、或いは衝撃ストレス等の各種ストレスを受けやすいという性質がある。そして、チップ面積が増大すればするほど、ICカード内に搭載されるチップはこれらの各種ストレスを受けやすくなり、又、その大きさも大きくなる傾向にある。かかるストレスが大きくなると、これに伴ってチップの損傷等の問題を誘発し、ICカードの機能を奏しなくなる恐れがある。
【0006】
このように、ICカードは外部より種々のストレスを受けやすいという性格を有するため、従来よりこの外部ストレスからICカード内部に搭載されているチップを保護する方法が各種提供されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2005−4429号公報
【特許文献2】特開2005−234684号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1及び特許文献2の方法によれば、ICチップを保護するための補強板を設けると共に、樹脂層或いは接着層によってICチップを封止して補強材からICチップに対する衝撃ストレスを緩和することで、外部からのストレス耐性を高めたICカードを実現することができる。
【0009】
しかしながら、機能処理部とメモリ部が1チップ上に搭載されることでチップ面積が増大したICカードに対しては、特許文献1及び2に記載の方法では、十分なストレス耐性を有するICカードが実現できない場合もある。
【0010】
本発明は上記の問題点に鑑み、機能処理部とメモリ部のように複数のチップを実装し、高いストレス耐性を有するICカード、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するための本発明に係るICカードは、所定の信号処理を行う複数の半導体チップとアンテナ線とをアンテナ基板に備え、前記アンテナ基板の両側表面が保護シートで覆われてなるICカードであって、前記アンテナ基板を挟んで能動面が対向するように前記複数の半導体チップの第1チップと第2チップとが搭載され、当該対向面において両チップの前記能動面が電気的に接続されており、前記第1チップ及び前記第2チップの何れか一方と前記アンテナ線の両端部とが電気的に接続されていることを第1の特徴とする。
【0012】
本発明に係るICカードの上記第1の特徴構成によれば、チップの能動面が互いに内側を向いて対向する構成であるため、当該能動面が外部からの曲げストレス、捩れストレス、或いは衝撃ストレス等の各種ストレスによる影響を受けにくくなる。又、複数のチップを1チップ上に搭載する構成と比較してチップ面積を縮小化することができるため、能動面だけでなくチップ全体に対しても外部からのストレス量を軽減することができる。これによってチップの損傷等を防止でき、動作の安定性が担保される。
【0013】
又、チップの能動面が外側を向いていないため、両能動面を電気的に接続する接続点をチップ間に介在させることができるため、外部から当該接続点に対してアクセスしにくい構成とすることができる。このため、両チップ間で授受される信号情報を外部から窃取することは困難となる。従って、例えばチップ内部に個人情報等が記録されているようなICカードであっても、外部から当該個人情報等を容易に窃取できない構成であるため、カードのセキュリティ性を向上させることができる。
【0014】
又、本発明に係るICカードは、上記第1の特徴構成に加えて、前記第1チップ及び前記第2チップが、前記能動面とは反対側の表面に衝撃緩和部材を備える構成であることを第2の特徴とする。
【0015】
本発明に係るICカードの上記第2の特徴構成によれば、外部からチップに対して与えられる衝撃が衝撃緩和部材によって吸収、緩和される。従って、外部からICカードに対して衝撃が与えられた場合であっても、ICカードの両表面側に形成されている当該衝撃緩和部材によって衝撃が緩和される結果、この衝撃緩和部材の形成面とは反対側の面に形成されるチップの能動面に対する衝撃の影響を大きく抑制することができる。
【0016】
又、本発明に係るICカードは、上記第1又は第2の特徴構成に加えて、前記第1チップと前記第2チップとがフリップチップ実装により電気的に接続されていることを第3の特徴とする。
【0017】
本発明に係るICカードの上記第3の特徴構成によれば、対向した能動面同士を短い接続手段によって電気的に接続することができ、ICカードの厚みの増大を抑制することができる。又、ワイヤボンディング実装による電気的接続と比較して、信号線がチップ外部に出ることがなく、チップ間で授受される信号の窃取が困難となり、セキュリティ性が向上する。
【0018】
又、本発明に係るICカードは、上記第1〜第3の何れか一の特徴構成に加えて、前記第1チップ及び前記第2チップの何れか一方と前記アンテナ線とがフリップチップ実装により電気的に接続されていることを第4の特徴とする。
【0019】
本発明に係るICカードの上記第4の特徴構成によれば、アンテナ基板上にアンテナ線と電気的に接続されたアンテナ接続端子を設けると共に、当該端子と前記何れかのチップの能動面とを対向させ、フリップチップ実装によって両者を電気的に接続する構成とすることで、対向した能動面同士を短い接続手段によって電気的に接続することができ、ICカードの厚みの増大を抑制することができる。
【0020】
又、本発明に係るICカードは、上記第1〜第4の何れか一の特徴構成に加えて、前記第1チップによって前記第2チップの能動面が完全に被覆されていることを第5の特徴とする。
【0021】
本発明に係るICカードの上記第5の特徴構成によれば、第2チップの能動面に対して外部からのアクセスを更に困難にすることができる。従って、第2チップ上に種々の情報が記録されたメモリ部が搭載されている場合、当該メモリ部に記録されたこれらの情報に対して外部からアクセスすることが困難となり、ICカードのセキュリティ性が向上する。
【0022】
又、本発明に係るICカードは、上記第5の特徴構成に加えて、前記第2チップがデータを記憶するメモリ部を有することを第6の特徴とする。
【0023】
又、本発明に係るICカードは、上記第6の特徴構成に加えて、前記メモリ部が不揮発性メモリで構成されており、前記第2チップが、電源が供給されると前記第1チップとの電気的接続を確認する接続確認信号を前記第1チップに対して送信し、所定時間内に前記第1チップから前記接続確認信号に対する応答信号を受信できない場合には自動的に前記メモリ部に記録されている情報を消去する機能を有することを第7の特徴とする。
【0024】
本発明に係るICカードの上記第7の特徴構成によれば、ICカードに対して故意に外的衝撃が与えられることで第2チップ内のメモリ部が露出された場合においても、当該メモリ部に記録された情報を読み出すべく外部から電源が供給されると、第2チップから第1チップに対し接続確認信号を送信すると共に、所定時間が経過しても第1チップからの応答信号を受信しないことを確認した後、自動的にメモリ部に記録された各種情報を消去するため、メモリ部内に記録された情報が第三者に窃取されることを防止することができ、更に高セキュリティ性を確保できる。
【0025】
又、本発明に係るICカードは、上記第5〜第7の何れか一の特徴構成に加えて、前記第1チップが、前記第2チップとの対向面の内、前記第2チップによって覆われていない領域において、前記アンテナ線の両端部との電気的接続点が形成されていることを第8の特徴とする。
【0026】
本発明に係るICカードの上記第8の特徴構成によれば、第1チップと第2チップとが積層されてなる積層チップがアンテナ基板上を占有する占有面積を、第1チップのチップ面積と略同程度にすることができ、積層チップ全体のチップ面積を極力小さくすることができる。これによって、チップ全体に対する外部からのストレス量を軽減することができる。
【0027】
又、本発明に係るICカードは、上記第5〜第8の何れか一の特徴構成に加えて、前記第1チップが、前記能動面とは反対側の表面に金属性の補強部材を備えることを第9の特徴とする。
【0028】
本発明に係るICカードの上記第9の特徴構成によれば、金属性材料によって能動面とは反対側の面が強化されているため、特に外部からの衝撃ストレス耐性が向上する。又、第1チップ内における信号処理に伴って発生する熱を分散する放熱効果を有し、当該チップ内、及びICカード全体の温度上昇を抑制することができる。更に、外部から与えられる電磁波や光を遮蔽することでチップを保護し、耐電磁強度や耐光強度を高める効果も有する。特に、第1チップに種々の信号処理を行うマイクロプロセッサが搭載されている場合に、第1チップの能動面とは反対側の非能動面側に金属部材を形成することで、当該マイクロプロセッサからの発熱を分散させる効果を有する。
【0029】
尚、第1チップに加えて、第2チップにおいても能動面とは反対側の表面に金属性の補強部材を備える構成としても構わない。
【0030】
又、本発明に係るICカードは、上記第1〜第9の何れか一の特徴構成に加えて、前記第1チップ及び前記第2チップが、前記アンテナ基板の平面上において、当該基板の中央部を通り基板を構成する辺に平行な線上及び基板を構成する対角線上の両方を除く領域に配置されることを第10の特徴とする。
【0031】
本発明装置のように積層チップ構成とすることで、複数のチップを1チップ上に搭載する構成と比較してチップ面積を縮小化することができるため、上記第10の特徴構成のようにICカード上において曲げストレス、或いは捩れストレス等を特に受けやすい箇所を除く領域上にチップ(上記積層チップ)を配置することができる。一般的に、ICカードは使用者によって携帯される性格を有するため、容易に曲げストレスや捩れストレスを受けやすく、このストレスはカード中央部を通りカード辺に平行な線上の領域、及びカード中央部を通りカードの対角線上の領域に集中する傾向にあるため、かかる領域を除く領域上に積層チップを搭載することで、チップ及びその能動面のストレス耐性を向上させることができる。
【0032】
又、本発明に係るICカードの製造方法は、上記第1〜第10の何れか一の特徴構成を有するICカードの製造方法であって、第1チップの能動面側の表面上にはアンテナ接続用及びチップ間接続用のバンプを、第2チップの能動面側の表面上にはチップ間接続用のバンプを、夫々形成する第1工程と、前記第1工程終了後、前記第1チップ及び第2チップ夫々に対し、前記バンプ形成面に熱硬化性樹脂を仮付けする第2工程と、前記第2工程終了後、前記第1チップ及び第2チップを、前記バンプ形成面を対向させて熱圧着させることにより、前記チップ間接続用バンプにより両チップが電気的に接続されてなる積層チップを形成する第3工程と、前記第3工程終了後、アンテナ線、及び当該アンテナ線と前記第1チップとの電気的接続のためのアンテナ接続端子が取り付けられており、前記積層チップを装着可能な空隙部を有するアンテナ基板に前記積層チップを装着し、熱圧着させることにより前記第1チップが備える前記アンテナ接続用バンプと前記アンテナ接続端子とを電気的に接続させる第4工程と、前記第4工程終了後、前記積層チップが搭載された前記アンテナ基板の両面を前記保護シートで挟み込んでラミネートする第5工程と、を有することを特徴とする。
【0033】
本発明に係るICカードの製造方法の上記特徴によれば、ストレス耐性及びセキュリティ性が高いICカードを効果的に製造することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明の構成によれば、複数のチップを備えるストレス耐性の高いICカードを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下において、本発明に係るICカード(以下、適宜「本発明装置」と称する)、及びその製造方法(以下、適宜「本発明方法」と称する)の実施形態について図1〜図6を参照して説明する。まず、以下において、本発明装置の構成について図1及び図2を参照して説明をした後、本発明方法について図3〜図6の各図を参照して説明を行う。
【0036】
[本発明装置の構成についての説明]
本発明装置は、内部に情報を記憶するメモリ部(不揮発性半導体メモリで構成されるとして良い)を備えると共に、リーダ/ライタ装置との間で通信接続がされることで、メモリ部に記録された情報の読み出しが行われ、又、当該メモリ部に対して新たな情報の書き込みや情報の更新が行われる構成である。即ち、本発明装置は、情報を記憶するためのメモリ部と、リーダ/ライタ装置との間における情報の読み書きを行うための処理を初めとする各種の信号処理を行うための機能処理部とを内部に備える。
【0037】
図1は、本発明装置の概略構成図である。図1(a)は、本発明装置に係るICカード1において、アンテナ基板2の両面(上下面)を覆う保護シートを除いた状態での概略平面図である。図1(b)は、保護シート15及び16を含むICカード1の全体構成において図1(a)におけるX1−X2線で切断した概略断面図である。図1(c)は、図1(b)の一部分を拡大した拡大図である。
【0038】
図1(b)に示されるように、本発明装置1は、アンテナ基板2と、これを挟む両側表面に保護シート15及び16が覆われて構成される。又、図1(a)に示されるように、アンテナ基板2上には、当該基板表面上を周回する周回状に形成されたアンテナ線4と、当該アンテナ線4の両端部と接続される積層チップ3とが搭載されている。尚、アンテナ線4は、アンテナ基板2の片側表面上に周回状に形成されており、この両端部がアンテナ線形成面とは反対側の面においてジャンパ線5によってアンテナ線4とは交差することなく接続される。尚、図1(a)ではジャンパ線5がアンテナ線4の形成面とは反対側の面であることを表すべく、ジャンパ線5を破線で示している。
【0039】
又、本発明装置1は、複数の半導体チップである第1チップ6と第2チップ7とが、アンテナ基板2を挟んで互いに対向する構成である。これらの両チップは、共に素子が形成されている面(以下、「能動面」と称する)同士が互いに対向する構成であり、両能動面が電気的に接続関係を有している。更に、第1チップ6は、アンテナ線4の両端部と電気的に接続関係を有している。
【0040】
本発明装置1においては、第1チップ6が前記機能処理部を、第2チップ7が前記メモリ部を夫々有する構成である。アンテナ線4がリーダ/ライタ装置から電気信号を受信すると、当該受信された信号が第1チップ6に与えられる。第1チップ6に搭載された機能処理部は、受信信号に応じて所定の処理を行う。このとき、メモリ部に記憶された情報の読み出しを行う場合には、第1チップ6より第2チップ7に対して電気信号が与えられて第2チップ7上のメモリ部に記録された情報が読み出され、アンテナ線4を介してリーダ/ライタ装置に送信される。又、メモリ部に対して情報の書き込みを行う場合には、書き込み対象となる情報が電気信号としてリーダ/ライタ装置から送信され、機能処理部上において当該信号を所定の書き込み情報に変換した後、第2チップ7上のメモリ部に対して情報の書き込みを行う。
【0041】
第1チップ6は、ステンレス鋼、或いは42アロイ(鉄−ニッケル合金)等の金属材料で構成される補強部材12を能動面とは反対側の面(以下、「非能動面」と称する)側に備え、この補強部材12によって、曲げ、捩れ、衝撃等の外部からの各種ストレスに対する強度が向上されている。尚、第1チップ6と補強部材12とは、ウレタン系或いはシリコン系の接着テープ11によって接着固定されている。この接着テープ11は、補強部材の固定に加え、第1チップ6に対する外部からの衝撃を緩和させる衝撃緩和部材としての働きも有する。又、第2チップ7も、第1チップ6と同様、接着テープ13(接着テープ11と同一材料として良い)を介して補強部材14(補強部材12と同一材料として良い)によって外部ストレスに対する強度が向上されている。尚、以下では、第1チップ6、接着テープ11、及び補強部材12とで構成される積層構造を「第1積層部」と称し、第2チップ7、接着テープ13、及び補強部材14とで構成される積層構造を「第2積層部」と称する。
【0042】
図1(c)に示されるように、前記の第1積層部と第2積層部とは、両積層部間に備えられる熱硬化性樹脂29によって一体化されて積層チップ3を形成する。又、前述したように、第1チップ6と第2チップ7とは、互いに能動面が対向しており、両者は電気的に接続されている。この電気的接続は、第1チップ6が備えるバンプ23と、第2チップ7が備えるバンプ22とが互いに接触することで形成される。尚、バンプ23は、第1チップ6の能動面と基板電極24を介して電気的接続を有しており、同様に、バンプ22は、第2チップ7の能動面と基板電極21を介して電気的接続を有している。基板電極21及び24は例えば銅(Cu)で、バンプ22及び23は例えば金(Au)で構成される。以下では、バンプ22及び23を、適宜「チップ間接続用バンプ」と称する。
【0043】
又、第1チップ6は、バンプ23とは別にアンテナ基板2との電気的接続を形成するためのバンプ26を備える。このバンプ26は、基板電極25を介して第1チップ6と電気的に接続されている。又、アンテナ基板2上には、アンテナ線4と電気的に接続されるアンテナ接続端子27が形成されており、このアンテナ接続端子27とバンプ26とが接触されることでアンテナ線4と第1チップ6とが電気的に接続される構成である。尚、第1チップ6とアンテナ基板2とは、熱硬化性樹脂33によって一体化されており、バンプ26とアンテナ接続端子27とが安定的に接触状態を維持可能に構成される。
【0044】
このように構成することにより、本発明装置1が備える両チップの能動面が互いに内側を向いて対向し、外部からの各種ストレスによる影響を受けにくくなる。特に、機能処理部とメモリ部とを異なるチップ上に搭載し、これらのチップをアンテナ基板2を挟んで積層させる構成にすることで、同一チップ上に機能処理部とメモリ部を搭載する場合と比較してチップ面積を縮小させることができるため、チップに対する外部からのストレスが軽減される。
【0045】
又、チップの非能動面側にシリコン系或いはウレタン系の衝撃緩和部材を備えることで、外部からICカードに対して与えられるストレスが吸収されるため、チップに対する当該ストレスの影響を抑制することができる。更に、衝撃緩和部材に加えて金属性の補強部材を備えることで、特に外部からの衝撃ストレス耐性が向上すると共に、チップ内における信号処理に伴って発生する熱を分散する放熱効果を有し、チップ内の温度上昇を抑制することができる。更に、外部から与えられる電磁波や光を遮蔽することでチップを保護し、耐電磁強度や耐光強度を高める効果も有する。
【0046】
又、両チップの能動面を互いに対向させ、かかる能動面同士をバンプによって電気的に接続させることにより、両チップ間の電気的接続点は本発明装置1の外部領域からアクセスしにくい構成となる。機能処理部とメモリ部とを同一チップ上に搭載し、これらを信号線で接続する構成の場合には、信号線がチップ外部に出てしまうため、第三者によって外部から当該信号線に対してアクセスされる恐れがあったが、本発明の構成とすることで機能処理部とメモリ部との間を接続する接続点が装置内部に形成されるため、外部から当該接続点に対してアクセスをするのが困難となり、両チップ間で授受される信号情報を外部から窃取することは困難となる。このため、本発明装置の構成によれば、セキュリティ性を向上させることができる。
【0047】
更に、このとき、第2チップ7が備えるメモリ部の搭載位置の上部領域を、第1チップ6によって完全に被覆する構成とすることで、外部から直接メモリ部に対するアクセスを困難とし、これによってメモリ部に記録される情報の窃取を防止する効果が期待でき、更にセキュリティ性を向上させることが可能となる。
【0048】
又、互いの能動面を対向させた状態で一の基板面上に両チップが搭載されてなる構成とした場合、例えば外部からのアクセスを困難にすべく基板面側に第2チップ(メモリ部を備えるチップ)を配置すると共に、当該第2チップを完全に被覆するように第1チップを配置すると、第1チップとアンテナ線(又はアンテナ接続端子)との間の距離が遠くなり、これに伴って両者間の電気的接続を形成するためには第1チップとアンテナ線とを接触させる程度の大きなバンプを必要とする。このため、装置全体の厚みが増大する。これに対し、本発明装置のように、両チップをアンテナ基板を挟んで対向させる構成とすることにより、アンテナ基板の一基板面上に両チップが能動面を対向させて搭載される構成と比較して、電気的接続を形成するためのバンプサイズを小さくすることができ、これによってICカード全体の厚みを薄くすることができる。又、一基板面側に両チップを搭載する場合と比較して、バンプサイズを小さくできるため、バンプが存在しない部分の領域を小さくすることができ、これによって内部の気密性を高めることができるため、水分や埃等の不純物の混入を抑制し、安定した動作が確保される。
【0049】
更に、本発明装置1のような構成とすることにより、チップ面積を縮小化することができるため、ICカード上において曲げストレス、或いは捩れストレス等を特に受けやすい箇所を除く領域上にチップ(上記積層チップ)を配置することができる。
【0050】
図2は、アンテナ基板2上における積層チップ3の配置位置を説明するための平面図である。特に、ICカードは使用者によって携帯される性格を有するため、容易に曲げストレスや捩れストレスを受けやすく、このストレスはカード(アンテナ基板)中央部を通りカード辺に平行な線(図2上における線分L7−L8、線分L1−L2に相当)上の領域、及びカード中央部を通りカードの対角線(線分L3−L4、線分L5−L6に相当)上の領域に集中する傾向にある。本発明装置1は、上記のとおりチップ面積を縮小化することができるため、これらのストレス集中領域上に配置されることなく、ストレス集中領域以外の領域、即ち図2上における各領域A1〜A8(図2内の網掛け三角形領域)内に配置することができる。このとき、特にカード各辺、及びストレス集中領域を構成する各線分から1〜2mm程度離間距離を空けることが耐ストレス性の観点からは好ましい。
【0051】
[本発明方法についての説明]
以下、上述した本発明装置を製造する製造方法について、各製造工程毎の図面、及び製造工程のフローチャートを参照して説明を行う。図3〜図5は、各製造工程毎の平面図又は断面図であり、図6は本発明方法の製造工程を示すフローチャートである。又、以下の文中の各ステップは図6に示されるフローチャートの各ステップを表すものとする。尚、平面図及び断面図は概略的に示されたものであり、その現実の縮尺は必ずしも図面上と一致するものではない。
【0052】
図3は、各工程毎のアンテナ基板2の平面図並びに裏面図である。まず、図3(a)のように、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、PET(Polyethylene terephthalate)、PET−G(Polyethylene terephthalate Glycol)等の絶縁材料からなる厚み50μm程度のアンテナ基板2の所定領域に空隙部31及び32を形成する(ステップ#1)。尚、空隙部31は、後の工程において積層チップ3を搭載するための領域であり、空隙部32は、後の工程において基板2の両面から保護シート15及び16をラミネートする際において密着性を高める目的で設けられた空隙である。
【0053】
次に、図3(b)に示すように、アンテナ基板2の片面に、銅箔、アルミ箔を貼り付け、その後エッチング工程を経ることにより2ターン以上のループを有する周回状のアンテナ線4を形成する。そして、後の工程において搭載される積層チップ3と当該アンテナ線4との間で電気的接続を形成するためのアンテナ接続端子27を形成し、このアンテナ接続端子27とアンテナ線4の外側末端34とを、アンテナ線4とは交差しないようにアンテナ線4の形成面とは反対側の面においてジャンパ線5を介してかしめ接続、スポット溶接、ハンダ接続の何れかの工法によって電気的に接続する(ステップ#2)。このジャンパ線5としては、銅、42アロイ、アルミニウム等の半導体モジュールパッケージとして一般的な接続材料を利用する。尚、図3(c)は、図3(b)を裏面から見た裏面図である。
【0054】
このようにしてアンテナ基板2にアンテナ線4及びジャンパ線5が形成された後、空隙部31内に積層チップ3を装着する工程に移行する。まず以下において、このアンテナ基板4に装着される積層チップ3の製造工程について説明をした後、この積層チップを装着する工程の説明を行う。
【0055】
図4は、積層チップ3を形成する際の各工程毎のチップ断面図である。まず、図4(a)に示すように、マイクロプロセッサ等を初めとする機能処理部を搭載した厚み50〜100μm程度の第1チップ6に対し、基板電極24及び25(銅電極として良い)を第1チップ6の能動面側に形成し、各基板電極上に高さ10〜30μm程度のバンプ23或いは26(金バンプとして良い)を基板電極上に形成する(ステップ#4)。尚、バンプ23は、後の工程において第2チップ7との間で電気的接続を形成し、バンプ26は後の工程においてアンテナ線4との電気的接続を形成する。
【0056】
又、第1チップ6と同様に、メモリ部を搭載した第2チップ7についても、基板電極21、及びバンプ22を形成する(ステップ#5)。このバンプ22は、後の工程において前記のバンプ23と接触されることで、第1チップ6と第2チップ7との間の電気的接続を形成する。尚、第2チップ7は、第1チップ6と比較してチップ面積が小さい構成であるとする。
【0057】
次に、図4(c)に示すように、第1チップ6の能動面とは反対側の非能動面に、厚み50〜100μm程度のウレタン系或いはシリコン系の接着テープ11を介して、厚み50μm程度のステンレス鋼、或いは42アロイ(鉄−ニッケル合金)等の金属材料で構成される補強部材12を取り付ける(ステップ#6)。同様に、図4(d)に示すように、第2チップ7の非能動面にも接着テープ13を介して補強部材14を取り付ける(ステップ#7)。接着テープ13は接着テープ11と同一の材料、補強部材14は補強部材12と同一の材料として良い。
【0058】
次に、図4(e)に示すように、第2チップ7の能動面側に、導電性粒子を含む熱硬化性樹脂29を仮付けする(ステップ#8)。
【0059】
そして、図4(f)に示すように、能動面側に熱硬化性樹脂29が仮付けされている第2チップ7の能動面と、第1チップ6の能動面とを対向させ、バンプ22及び23を互いに接触するように配置した状態の下で、第1チップ6(第1積層部)側から加熱することで熱圧着させ、積層チップ3を形成する(ステップ#9)。これにより、第1チップ6の能動面と第2チップ7の能動面との間で電気的接続が形成される。
【0060】
次に、このようにして形成された積層チップ3を、アンテナ基板2に搭載する工程について以下に説明する。図5は、アンテナ基板2を図3内の線分X1−X2で切断したときの断面概略構成図である。
【0061】
図5(a)に示すように、ステップ#1〜ステップ#3の各工程を経て、積層チップ3を装着するための空隙部31、及び積層チップ3を固定するための熱硬化性樹脂33がアンテナ基板2に形成されている。この状態の下で、図5(b)に示すように、第1チップ6と第2チップ7とがアンテナ基板2を挟むように空隙部31内に積層チップ3を装着し、第1チップ6に形成されているバンプ(アンテナ接続用バンプ)26をアンテナ接続端子27と接触させ、アンテナ接続端子27側から加熱することで第1チップ6(と一体化された積層チップ3)とアンテナ接続端子27とを熱圧着させる(ステップ#10)。これによって、第1チップ6の能動面とアンテナ線4との電気的接続が形成される。
【0062】
そして、図5(c)に示すように、積層チップ3が一体化されたアンテナ基板2の両表面を保護シート15及び16で挟み込んで熱処理を行うことでアンテナ基板2を保護シートでラミネートする(ステップ#11)。これによってストレス耐性及びセキュリティ性が高い本発明に係るICカード1を製造することができる。
【0063】
[別実施形態]
以下に、別実施形態について説明する。
【0064】
〈1〉 上述の実施形態では、本発明装置1が第1チップ6と第2チップ7の2つのチップを備える構成であるものとしたが、備えるチップの数は2に限られるものではなく、装置が有する複数のチップの内の少なくとも2つのチップが上記のようにアンテナ基板2を挟んで両チップの能動面が対向するようにアンテナ基板2上に搭載される構成であれば、本発明装置の構成の範囲内である。
【0065】
〈2〉 上述の実施形態では、チップ面積の大きい第1チップ6とチップ面積の小さい第2チップ7の双方の非能動面に、衝撃緩和部材となる接着テープと金属性の補強部材とを形成するものとしたが、第1チップ6と第2チップ7とのチップ面積に大きな差異がある場合には、ICカードが屈曲した場合に第2チップ7の非能動面に形成されている補強部材によって曲げ強度が増し、第2チップ7で覆われていない領域の第1チップ6に対して強い応力を与える恐れがあるため、かかる場合、衝撃緩和部材については両チップの非能動面に形成すると共に、補強部材については発熱量の高い第1チップ6の非能動面にのみ形成するものとしても構わない。
【0066】
〈3〉 本発明装置1の構成によれば、両チップの能動面同士を対向させ、更にメモリ部を第1チップ6によって覆うことでメモリ部に対して外部からのアクセスを困難にしてセキュリティ性を高めることができる。しかしながら、例えば第三者がカードそのものを割断してメモリ部を露出させた場合には、本発明装置1の構成であってもメモリ部に対する外部からのアクセスを困難にすることはできない。
【0067】
従って、このように外的衝撃が与えられてメモリ部が第三者によって露出された場合には、例えば自動的にメモリ部に記録される情報を消去する消去手段を起動させることによって情報の窃取を防止する機能を有する構成とすることができる。即ち、第1チップ6と第2チップ7とは常に電気的接続関係を有するが、例えば外部からの衝撃等が加えられることによってカードが破損或いは割断されると、両チップ間の電気的接続が維持されなくなることが起こり得るため、この両チップ間の電気的接続が確認できなくなったことを認識すると自動的にメモリ部内の情報を消去する構成とすることで、セキュリティ性を更に高めることが可能である。
【0068】
図7は、第2チップ7が上記の自動消去機能を有する場合における第2チップ7の動作手順を示すフローチャートである。まず、第2チップ7は第1チップ6、その他外部からの電源が供給されるまでは待機状態にある(ステップ#21)。そして、第2チップ7に対して電源が供給されると(ステップ#21においてYes)、まず第1チップ6に対して電気的接続を確認する旨の接続確認信号を与え(ステップ#22)、第1チップ6は当該接続確認信号を受信すると、その旨の応答信号を第2チップ7に対して与え、第2チップ7が第1チップ6からの応答信号を正しく受信した場合にのみ(ステップ#23においてYes)、書き込み或いは読み出し等の通常の処理を行い(ステップ#26)、所定時間経過後においても応答信号が受信されなかった場合には(ステップ#24においてYes)、自動的にメモリ部に記録された情報を消去する消去手段が起動する(ステップ#25)構成とする。このように構成することで、例えば第三者が本発明装置1を割断して第2チップ7内のメモリ部に記録された情報のみを窃取しようとした場合においても、メモリ部に記録された情報を読み出すべく第2チップ7に外部より電源を供給すると、第2チップ7によって自動的に第1チップ6に対し接続確認信号が送信されると共に、所定時間が経過しても第1チップ6からの応答信号が受信されないことを確認した後、自動的に消去手段を起動してメモリ部に記録された各種情報を消去するため、メモリ部内に記録された情報が第三者に窃取されることを防止することができ、更に高セキュリティ性を確保できる。尚、ステップ#22における接続確認信号は、電源供給された時点で一回のみ送信されるものとしても構わないし、ステップ#24における所定時間までの間に複数回断続的に、或いは連続的に送信されるものとしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係るICカードの概略構成図
【図2】アンテナ基板上における積層チップの配置位置を説明するための平面図
【図3】各工程毎のアンテナ基板の概略平面図並びに裏面図
【図4】積層チップを形成する際の各工程毎のチップ概略断面図
【図5】各工程毎のアンテナ基板の断面概略構成図
【図6】本発明に係るICカードの製造工程を示すフローチャート
【図7】本発明装置が自動消去機能を有する場合における動作手順を示すフローチャート
【符号の説明】
【0070】
1: 本発明に係るICカード
2: アンテナ基板
3: 積層チップ
4: アンテナ線
5: ジャンパ線
6: 第1チップ
7: 第2チップ
11: 接着テープ(衝撃緩和部材)
12: 補強部材
13: 接着テープ(衝撃緩和部材)
14: 補強部材
15: 保護シート
16: 保護シート
21: 基板電極
22: バンプ
23: バンプ
24: 基板電極
25: 基板電極
26: バンプ
27: アンテナ接続端子
29: 熱硬化性樹脂
31: 空隙部
32: 空隙部
33: 熱硬化性樹脂
34: アンテナ線外側末端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の信号処理を行う複数の半導体チップとアンテナ線とをアンテナ基板に備え、前記アンテナ基板の両側表面が保護シートで覆われてなるICカードであって、
前記アンテナ基板を挟んで能動面が対向するように前記複数の半導体チップの第1チップと第2チップとが搭載され、当該対向面において両チップの前記能動面が電気的に接続されており、
前記第1チップ及び前記第2チップの何れか一方と前記アンテナ線の両端部とが電気的に接続されていることを特徴とするICカード。
【請求項2】
前記第1チップ及び前記第2チップが、前記能動面とは反対側の表面に衝撃緩和部材を備える構成であることを特徴とする請求項1に記載のICカード。
【請求項3】
前記第1チップと前記第2チップとがフリップチップ実装により電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のICカード。
【請求項4】
前記第1チップ及び前記第2チップの何れか一方と前記アンテナ線とがフリップチップ実装により電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のICカード。
【請求項5】
前記第1チップによって前記第2チップの能動面が完全に被覆されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のICカード。
【請求項6】
前記第2チップがデータを記憶するメモリ部を有することを特徴とする請求項5に記載のICカード。
【請求項7】
前記メモリ部が不揮発性メモリで構成されており、
前記第2チップが、
電源が供給されると前記第1チップとの電気的接続を確認する接続確認信号を前記第1チップに対して送信し、
所定時間内に前記第1チップから前記接続確認信号に対する応答信号を受信できない場合には自動的に前記メモリ部に記録されている情報を消去する機能を有することを特徴とする請求項6に記載のICカード。
【請求項8】
前記第1チップが、
前記第2チップとの対向面の内、前記第2チップによって覆われていない領域において、前記アンテナ線の両端部との電気的接続点が形成されていることを特徴とする請求項5〜請求項7の何れか1項に記載のICカード。
【請求項9】
前記第1チップが、前記能動面とは反対側の表面に金属性の補強部材を備えることを特徴とする請求項5〜請求項8の何れか1項に記載のICカード。
【請求項10】
前記第1チップ及び前記第2チップが、
前記アンテナ基板の平面上において、当該基板の中央部を通り基板を構成する辺に平行な線上及び基板を構成する対角線上の両方を除く領域に配置されることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載のICカード。
【請求項11】
請求項1〜請求項10の何れか1項に記載のICカードの製造方法であって、
第1チップの能動面側の表面上にはアンテナ接続用及びチップ間接続用のバンプを、第2チップの能動面側の表面上にはチップ間接続用のバンプを、夫々形成する第1工程と、
前記第1工程終了後、前記第1チップ及び第2チップ夫々に対し、前記能動面に熱硬化性樹脂を仮付けする第2工程と、
前記第2工程終了後、前記第1チップ及び第2チップを、前記能動面を対向させて熱圧着させることにより、前記チップ間接続用バンプにより両チップが電気的に接続されてなる積層チップを形成する第3工程と、
前記第3工程終了後、アンテナ線、及び当該アンテナ線と前記第1チップとの電気的接続のためのアンテナ接続端子が取り付けられており、前記積層チップを装着可能な空隙部を有するアンテナ基板に前記積層チップを装着し、熱圧着させることにより前記第1チップが備える前記アンテナ接続用バンプと前記アンテナ接続端子とを電気的に接続させる第4工程と、
前記第4工程終了後、前記積層チップが搭載された前記アンテナ基板の両面を前記保護シートで挟み込んでラミネートする第5工程と、を有することを特徴とするICカードの製造方法。

【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図3】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−90693(P2008−90693A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−272413(P2006−272413)
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】