説明

OLEDパネルの画素回路、これを用いた表示装置およびOLEDパネルの駆動方法

【課題】OLEDパネルの画素回路、これを用いた表示装置およびOLEDパネルの駆動方法が開示される。
【解決手段】本発明のOLEDパネルの画素回路は、複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される走査信号により駆動され、データ線を通じて入力される輝度データに応じて駆動電流を伝達するスイッチング素子と、スイッチング素子を通じて印加される駆動電流により発光する有機発光ダイオードを含むことができる。ここで、スイッチング素子は、トランジスタを含み、有機発光ダイオードは、アノードがトランジスタのソース端子に接続され、カソードが共通電極に接続される。本発明によれば、従来のPMOLEDパネル構造にスイッチングの役割をするトランジスタを備えることにより、走査線の順次的駆動方式による輝度不均衡および輝度低下の問題を解決し、既存のAMOLEDパネル構造が持つ回路の複雑性に関する問題を解決する効果がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、OLEDパネルに関し、特に、構造が簡単であり、且つ駆動素子として用いられるトランジスタの信頼性の特性に影響を受けないOLEDパネルの画素回路、これを用いた表示装置およびOLEDパネルの駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、OLEDパネルは、PMOLEDパネルとAMOLEDパネルとに分けられる。このようなOLEDパネルは透明OLEDパネルにも製造することができる。
【0003】
PMOLEDパネルの場合、その特性上、構造が比較的単純である。
【0004】
しかしながら、PMOLEDパネル、特に透明PMOLEDパネルは、透明カソードの高い抵抗と隔壁材料の透明度の低下などによりドットマトリックスタイプの製造には限界があった。そのため、PMOLEDパネルは、主にアイコンの形成に適した小さいサイズのパネルに用いられ、テキストやグラフィック用ディスプレイへの使用には多くの制約がある。
【0005】
一方、AMOLEDパネルの場合は、PMOLEDパネルにおいて各画素が走査線により順次的に駆動されることによって発生する輝度の不均衡および輝度低下などの問題を解決している。そして、AMOLEDパネルの場合にはPMOLEDとは異なり、比較的大きいサイズのドットマトリックスタイプに製造することができるという利点がある。しかしながら、AMOLEDパネルは、駆動素子として用いられるトランジスタの電流量の調節により駆動されるので、トランジスタの高信頼性が要求されるという問題点がある。また、AMOLEDパネルは、駆動素子トランジスタの特性の偏差によって輝度不均衡の問題が生じる。これを解決するために、補償回路又はキャパシタなどの構成がさらに必要であるので、その構造が比較的複雑である。さらに、これにより、製造コストが高くなるという問題点がある。
【0006】
以下では、図1および図2によりPMOLEDパネルとAMOLEDパネルに用いられる画素回路の問題点をより詳細に説明する。
【0007】
図1は従来技術に係るPMOLEDパネルの画素回路を示す回路図である。
【0008】
図1に示すように、PMOLEDパネル100はドットマトリックスタイプで構成された複数の画素回路110で構成される。図1では1つの画素回路110のみを例示的に示した。
【0009】
各画素回路110は、概念的に1つの有機発光ダイオードOLED11で構成されるもので簡単に表示できる。上記OLED11の各端子は走査線とデータ線に各々接続される。
【0010】
データ線はデータ駆動回路(図示せず)に、走査線は走査線駆動回路(図示せず)に接続される。
【0011】
データ駆動回路は、輝度を各段階別に分け、段階別に分けられた輝度に関するデータを各画素回路110に提供することができる。そして、走査線駆動回路は走査駆動方式により各走査線を順次的に駆動させる。
【0012】
ここで、データ線に輝度データが提供され、各走査線が順次的駆動されることから各OLED11には電流が流れ、各OLED11は発光することになる。
【0013】
しかし、順次的駆動方式により各走査線が接続されると、走査線の抵抗の偏差によって輝度の不均衡が生じる。また、走査線およびデータ線の高抵抗により輝度低下が生じるため、既存のPMOLEDパネル100は、パネルの製作時、パネルのサイズにその技術的限界があった。
【0014】
図2は従来技術に係るAMOLEDパネルの画素回路を示す回路図である。
【0015】
図2に示すように、AMOLEDパネル200はドットマトリックスタイプで構成された複数の画素回路210で構成される。図2でも1つの画素回路210のみを例示的に示した。
【0016】
各画素回路210はデータ線と走査線間に接続されたトランジスタQP21がスイッチングの役割をする。データ線を通じて所定の輝度データが提供され、各走査線を通じて“ロー(low)”信号が順次的に印加されることにより、各トランジスタQP21がターンオンされる。
【0017】
そうすると、トランジスタQP22のゲート端子にデータ電圧が入力されてキャパシタC21に固定電圧が形成される。トランジスタQP22はゲート端子に入力されたデータ電圧とQP22の臨界電圧によってOLED21の供給電流を決定する。
【0018】
この際、走査線に“ハイ(high)”信号が駆動されることからトランジスタQP21がターンオフされても、キャパシタC21には依然とデータ線から提供された電圧がそのまま形成されていることが分かる。
【0019】
即ち、AMOLEDパネル200は、PMOLEDパネル100が走査線の順次的駆動方式により発生する輝度不均衡の問題点を解決できることが分かる。
【0020】
しかしながら、AMOLEDパネル200におけるトランジスタQP22の場合、製作工程による特性の偏差が大きいという欠点を有する。したがってドットマトリックスタイプ構造のAMOLEDパネル200は、それぞれの単位画素にあるトランジスタQP22の特性の偏差による輝度不均衡が生じる。
【0021】
現在は、上記のようなAMOLEDパネルの輝度不均衡の問題を解決するために、それぞれの画素ごとに複数のトランジスタとキャパシタとを追加する補償回路技法を用いている。しかし、補償回路技法を用いたAMOLEDパネル200は、その工程が複雑で大変なため、パネルの製作に困難が多い。
【0022】
なお、AMOLEDパネル200の場合、トランジスタQP22がOLED21の供給電流を直接制御するため、高い電圧及び電流ストレスを受ける。したがって良質のAMOLEDパネル200を製作するためには、トランジスタQP22の高い信頼性が保障されなければならないという課題が共に存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、AMOLEDパネルよりもOLEDパネルの構造が簡単であり、且つ輝度不均衡の問題が発生しないOLEDパネルの画素回路を提供することにその目的がある。
【0024】
本発明の他の目的は、上記のような画素回路を用いた表示装置を提供することにある。
【0025】
本発明の又他の目的は、上記のような画素回路を用いたOLEDパネルの駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上記目的を達成するための本発明の望ましい一実施例によるOLEDパネルの画素回路は、複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される走査信号により駆動され、データ線を通じて入力される輝度データに応じた駆動電流を伝達するスイッチング素子、および上記スイッチング素子を通じて伝達される駆動電流により発光する有機発光ダイオードを含むことができる。
【0027】
なお、上記スイッチング素子はトランジスタを含み、上記トランジスタはゲート端子が上記走査線に接続され、ドレーン端子が上記データ線に接続され、ソース端子が上記有機発光ダイオードに接続される。
【0028】
なお、上記有機発光ダイオードは、アノードが上記トランジスタのソース端子に接続され、カソードが共通電極に接続される。
【0029】
なお、上記トランジスタは、N−型又はP−型の金属酸化物トランジスタ(N−type and P−type metal oxide thin film transistor)であることが望ましい。
【0030】
なお、上記金属酸化物トランジスタは、ZnO(Zinc Oxide)、IZnO(Indium Zinc Oxide)およびIGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)のうちいずれか1つで構成されたアクティブレイヤー(active layer)を含むことができる。
【0031】
なお、上記有機発光ダイオードはTOLEDを含むことができる。
【0032】
なお、上記有機発光ダイオードは、基板、上記基板上に形成される第1電極、上記第1電極上に形成される有機物層、上記有機物層上に形成される第2電極、および上記有機物層と上記第2電極との間および上記第2電極の上部のうち少なくともいずれか1つに形成され、酸化物系、窒化物系、塩類およびこれらの複合物のうちいずれか1つを含む透光層を含むことができる。
【0033】
ここで、上記酸化物系は、MoO、ITO、IZO、IO、ZnO、TO、TiO、SiO、WO、Al、Cr、TeO、およびSrOのうちいずれか1つを含むことができる。
【0034】
なお、上記窒化物系はSiN、AINのうちいずれか1つを含むことができる。
【0035】
なお、上記塩類はCsCO、LiCO、KCO、NaCO、LiF、CsF、およびZnSeのうちいずれか1つを含むことができる。
【0036】
なお、上記透光層の厚みは0.1nm以上100nm未満に形成されることが望ましい。
【0037】
なお、上記有機物層は、上記第2電極からの電子注入を円滑にするために仕事関数が低い金属類およびこれらの複合物のうちいずれか1つをドープして形成した電子輸送層を含むことができる。
【0038】
ここで、上記仕事関数の低い金属類はCs、Li、Na、K、及びCaのうちいずれか1つを含むことができる。
【0039】
なお、上記これらの複合物はLi−Al、LiF、CsF、およびCsCOのうちいずれか1つを含むことができる。
【0040】
なお、本発明に係る有機発光ダイオードは波長(nm)により70〜99%の透過率を有することができる。
【0041】
上記目的を達成するための本発明の望ましい一実施例による表示装置は、複数の走査線を通じて順次的に走査信号を出力する走査線駆動回路、複数のデータ線を通じて輝度データを伝達するデータ駆動回路、および上記複数の走査線および複数のデータ線のマトリックス交差地点に接続されて形成され、上記複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される走査信号により駆動され、上記データ線を通じて入力される輝度データに応じた駆動電流を伝達するスイッチング素子と、上記スイッチング素子を通じて伝達される駆動電流により発光する有機発光ダイオードで構成されるOLEDパネルの画素回路を含むことができる。
【0042】
上記目的を達成するための本発明の望ましい一実施例によるOLEDパネルの駆動方法は、画素の選択的駆動のためのトランジスタを含む画素回路を用いたOLEDパネルの駆動方法において、上記トランジスタが複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される走査信号により駆動されるステップ、上記トランジスタがデータ線を通じて入力される輝度データに応じた駆動電流を有機発光ダイオードに伝達するステップ、および上記有機発光ダイオードは上記伝達される駆動電流により発光するステップを含むことができる。
【0043】
なお、上記トランジスタが複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される走査信号により駆動されるステップにおいて、上記走査信号は、上記トランジスタのゲート端子を通じて入力されることが望ましい。
【0044】
なお、上記トランジスタがデータ線を通じて入力される輝度データに応じた駆動電流を有機発光ダイオードに伝達するステップにおいて、上記駆動電流は、上記トランジスタのドレーン端子を通じて入力され、上記トランジスタはソース端子により上記駆動電流を上記有機発光ダイオードに伝達することが望ましい。
【0045】
なお、上記有機発光ダイオードが上記伝達される駆動電流によって発光するステップにおいて、上記有機発光ダイオードのアノードは上記トランジスタのソース端子に、上記有機発光ダイオードのカソードは透明共通電極に接続され、上記アノードを通じて伝達される駆動電流が、上記カソードに接続された透明共通電極に伝達されることが望ましい。
【発明の効果】
【0046】
上記のような本発明によれば、従来のPMOLEDパネルの構造にスイッチングの役割をするトランジスタを備えることにより、走査線の順次的駆動方式による輝度不均衡の問題を解決し、既存のAMOLEDパネルの構造が持つ回路の複雑性による問題を解決する効果がある。
【0047】
なお、酸化物系、窒化物系、塩類およびこれらの複合物のうちいずれか1つを含む透光層を有機物層と第2電極(カソード電極)との間および第2電極の上部のうち少なくともいずれか1つに形成してTOLEDパネルを構成することにより、両面発光のTOLEDを実現すると共に透過率を向上させることができる。
【0048】
なお、透光層を酸化物系、窒化物系、塩類およびこれらの複合物のうちいずれか1つを含む物質で構成することにより、第2電極の内部抵抗の増加を阻むことができ、製品の電気的性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】従来技術に係るPMOLEDパネルの画素回路を示す回路図である。
【図2】従来技術に係るAMOLEDパネルの画素回路を示す回路図である。
【図3】本発明に係るOLEDパネルの画素回路を示す回路図である。
【図4】本発明に係るOLEDパネルの画素回路を含む表示装置のブロック構成図である。
【図5】本発明に係るOLEDパネルの駆動方法の流れ図である。
【図6】本発明に係るOLEDパネルの画素回路に含まれた有機発光ダイオードの構成断面図である。
【図7】有機発光ダイオードの透光層による透過率グラフである。
【図8】有機発光ダイオードの透光層による輝度グラフである。
【図9】有機発光ダイオードに酸化物系、塩類およびこれらの複合物で各々透光層を形成する時の透過率グラフである。
【図10】本発明に係るOLEDパネルの画素回路に含まれた有機発光ダイオードの製造方法に関する手順図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、本発明に係る望ましい実施例を添付の図面を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0051】
図3は本発明に係るOLEDパネルの画素回路を示す回路図である。
【0052】
図3に示すように、本発明に係るOLEDパネル300は、ドットマトリックス形態で存在する複数の画素で構成することができる。このようなドットマトリックス形態は、より大きなサイズの表示装置に適合する。図3にはドットマトリックス形態のOLEDパネル300のうち1つの画素に対してだけ例示的に示している。一方、各画素に含まれる画素回路310はトランジスタQN31およびOLED31を含んで構成することができる。以下、OLEDパネル300の構造および動作について説明する。
【0053】
先に、次のようにOLEDパネル300の画素回路310の構造について説明する。
【0054】
トランジスタQN31は、ゲート端子が走査線Xと接続され、ドレーン端子がデータ線と接続される。ここで、上記走査線を通じて走査信号が印加され、上記データ線を通じて輝度を示す輝度データが印加される。そして、ソース端子は有機発光ダイオードOLED31と接続される。
【0055】
走査信号は走査線駆動回路420(図4参照)から印加され、データ信号の輝度データはデータ駆動回路410(図4参照)から入力される。ここで、走査信号は、走査線駆動回路420からの複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される。
【0056】
このようなデータ駆動回路410および走査線駆動回路420は、PMOLEDパネルにおいて用いられる走査線駆動回路(図1の説明参照)およびデータ駆動回路(図1の説明参照)がそのまま使用できる。
【0057】
この際、OLEDパネル300は、透明に製造することができるが、透明OLED(TOLED)パネル(以下、参照符号“300”とする。)の場合には、トランジスタQN31が金属酸化膜トランジスタ(metal oxide thin film transistor、MOTFT)であることが望ましい。これは金属酸化膜トランジスタを透明に製造できることに起因する。もちろん、金属酸化膜トランジスタには様々な材料が利用されるが、アクティブ層(active layer)は、ZnO(Zinc Oxide)、IZnO(Indium Zinc Oxide)又はIGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)で構成することができる。
【0058】
この際、カソードは透明電極で構成することができる。本発明のOLEDパネル300においては、既存のPMOLEDパネル100とは異なり、カソードが共通電極として用いられるため、抵抗や透明度低下の問題が発生しない。
【0059】
上述したように、本発明のOLEDパネル300はPMOLEDパネルであるにもかかわらずカソード共通電極を用いている。また、データ線からカソード共通電極に電流が流れるため、走査線の高い抵抗による輝度低下の問題が発生しない。
【0060】
一方、本発明のOLEDパネル300は、従来のPMOLEDパネルにおいて用いられる、順次的駆動方式の走査線駆動回路とデータ駆動回路とをそのまま用いることができるという特徴がある。
【0061】
次に、画素回路310の動作について説明する。
【0062】
先ず、トランジスタQN31に接続されたデータ線を通じて輝度データが印加される。輝度データは輝度を幾つかの段階別に指定した各々異なる電流値となることができる。
【0063】
一方、トランジスタQN31のゲート端子を通じて走査線から走査信号が印加される。この際、走査信号は各走査線を通じて順次的に印加される。
【0064】
これに、データ線に一定の輝度データが印加された状態で、走査線を通じて各画素回路310のトランジスタQN31のゲート端子に走査信号が印加さると、トランジスタQN31がターンオンされる。
【0065】
ターンオンされたトランジスタQN31により輝度データ電流が伝達される。このような電流は、OLED31に流れ、OLED31は発光することになる。
【0066】
上述したように、上記トランジスタQN31は単にOLED31に対するスイッチング素子として動作する。この際、トランジスタQN31は、ターンオンされるに際してトランジスタの飽和電圧(saturation voltage)を上回ることから電流パス(current path)として動作することを意味する。
【0067】
従来のAMOLEDパネルにおいては、駆動トランジスタにより電流が生成されてOLEDが駆動されるので、トランジスタ自体の臨界電圧に対する信頼性などのような特性の偏差により性能の限界をあった。しかしながら、本発明のOLEDパネル300においては、トランジスタQN31が単にスイッチング素子として動作するため、スイッチング素子として駆動すれば性能の偏差や低下の問題が発生しない。そのために、AMOLEDの補償回路技法などの複雑な構成も必要でなくなる。
【0068】
一方、従来のPMOLEDパネルにおいては、データ線や走査線により電流信号が印加されるので、抵抗による駆動の限界がありうるが、本発明のOLEDパネル300では、トランジスタQN31によってPMOLEDパネルの走査線の電流パスがなくなり、カソードが共通接地電極として用いられるので、抵抗による限界を超えることができる。
【0069】
図4は本発明に係るOLEDパネルの画素回路を含む表示装置のブロック構成図である。
【0070】
図4に示すように、本発明に係るOLEDパネル300を含む表示装置400は、OLEDパネル300、データ駆動回路410、走査線駆動回路420を含んで構成することができる。以下、各構成について説明する。
【0071】
先ず、データ駆動回路410は複数のデータ線により輝度データを提供する。即ち、輝度を幾つかの段階別に指定した電流をデータ線により提供する。
【0072】
そして、走査線駆動回路420は複数の走査線を通じて順次的に走査信号を出力する。走査線駆動回路420は、従来のPMOLEDパネルに使用される走査線駆動方式をそのまま用いることができる。
【0073】
ここで、従来の走査線駆動回路における出力端に追加的にインバータ回路を挿入するように構成することができる。インバータ回路は走査線駆動回路420によって出力される走査信号を反転するための構成であるが、本発明のOLEDパネル300に用いられるトランジスタQN31をN−型に製造する場合、従来のPMOLED駆動方式の走査線がP−型のネガティブ(negative)電圧を形成するため、インバータ回路の追加的な構成が必要である。ICチップ製造の観点から見ると、このようなインバータは、回路内に内蔵して製造されトランジスタQN31のN−型又はP−型への選定による選択的使用が可能だと考えられる。
【0074】
そして、OLEDパネル300は、ドットマトリックス形態で構成される複数の画素で構成され、各画素には本発明の画素回路310が含まれる。
【0075】
画素回路310は、上記複数の走査線および複数のデータ線マトリックスの交差地点に接続されて形成し、トランジスタQN31と有機発光ダイオードOLED31とを含むように構成することができる。
【0076】
画素回路310のトランジスタQN31は、上記複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される走査信号により駆動され、上記データ線を通じて入力される輝度データにより駆動電流を出力する。
【0077】
一方、画素回路310の有機発光ダイオードOLED31は上記トランジスタQN31から伝達される駆動電流により発光する。
【0078】
トランジスタQN31と有機発光ダイオードOLED31との細部的な動作は、先に図3で説明したものと同一である。
【0079】
上記で説明したようなOLEDパネル300およびこれを含む表示装置400は、一般的な回路工程により製造でき、OLEDパネル300および表示装置400に使用されたトランジスタは下部ゲート(bottom gate)TFT構造又は上部ゲート(top gate)TFT構造にも製造することができる。
【0080】
次に、図5は本発明に係るOLEDパネルの駆動方法の流れ図である。
【0081】
図5に示すように、本発明に係るOLEDパネルの駆動方法は、画素の選択的駆動のためのトランジスタQN31を含む画素回路310において、トランジスタQN31が複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される走査信号により駆動される(S100)。ここで、上記走査信号は、トランジスタQN31のゲート端子を通じて入力されるように構成することができる。
【0082】
次に、トランジスタQN31が、データ線を通じて入力される輝度データに応じた駆動電流を有機発光ダイオードOLED31に伝達する(S200)。この際、上記駆動電流は、トランジスタQN31のドレーン端子を通じて入力され、トランジスタQN31のソース端子を通じて有機発光ダイオードOLED31に伝達されるように構成することができる。
【0083】
次に、有機発光ダイオードOLED31は、上記トランジスタQN31のソース端子を通じて伝達される駆動電流により発光する(S300)。この際、有機発光ダイオードOLED31のアノードは、上記トランジスタQN31のソース端子に接続され、カソードは透明共通電極に接続されるように構成することができる。
【0084】
一方、トランジスタQN31は、N−型又はP−型の金属酸化物トランジスタであることが望ましい。この際、上記金属酸化物トランジスタは、ZnO、IZnOおよびIGZOのうちいずれか1つで構成されたアクティブレイヤーを含むように構成することができる。
【0085】
図6は、本発明に係るOLEDパネルの画素回路に含まれた有機発光ダイオードの構成断面図である。
【0086】
図6に示すように、本発明に係る有機発光ダイオードOLED311は基板10、第1電極30、第2電極50、有機物層70および透光層90などを含むことができる。
【0087】
基板10は、第1電極30、第2電極50、有機物層70および透光層90を支持する。基板10は、発光される光が透過できるように透過性を有しているガラス材質又はプラスチック材質を用いる。
【0088】
第1電極30は、通常、下部電極とも呼ばれ、基板10の上に形成される。第1電極30は、陽極(+)のアノード(anode)であり、スパッタリング(sputtering)法、イオンプレーティング(ion plating)法および電子銃(e−gun)等を用いた熱蒸着法により基板10の上に形成される。ここで、本発明の実施例に係る第1電極30は、透過性を有した燐−錫酸化物(indium tin−oxide)電極を用いるが、透過性を有した燐−亜鉛酸化物(indium zin−oxide)電極を用いることもできる。
【0089】
第2電極50は、通常、第1電極30と対向する上部電極とも呼ばれ、有機物層70の上に形成される。第2電極50は、陽極(+)の第1電極30と相反する陰極(−)のカソード(cathode)である。第2電極50は、透過性を有した金属の銀(Ag)、アルミニウム(Al)およびマグネシウム−銀(Mg:Ag)合金のうちいずれか1つを選んで用いる。
【0090】
有機物層70は、第1電極30と第2電極50との間に介して、第1電極30と第2電極50との間の通電により発光する。有機物層70は、第1電極30と第2電極50との間の通電により発光するように、正孔注入層(hole injection layer:HIL)72、正孔輸送層(hole transportinglayer:HTL)74、発光層(emissive layer:EML)76、電子輸送層(electron transporting layer:ETL)78および電子注入層(electron injection layer:EIL)79で形成される。
【0091】
ここで、有機物層70は、スピンコーティング(spin coating)法、熱蒸着(thermal evaporation)法、スピンキャスティング(spincasting)法、スタッパリング(sputtering)法、電子ビーム蒸着(e−beam evaporation)法および化学気相蒸着(chemicalvapor deposition:CVD)法などにより第1電極30と第2電極50との間に介する。
【0092】
正孔注入層72は、第1電極30からの正孔が注入される役割をし、正孔輸送層74は正孔注入層72から注入された正孔が第2電極50の電子と出会うように正孔の移動路の役割をする。
【0093】
電子注入層79は、第2電極50からの電子が注入される役割をし、電子輸送層78は、電子注入層79から注入された電子が、正孔輸送層74から移動する正孔と発光層135で出会うように電子の移動路の役割をする。
【0094】
電子輸送層78には、第2電極50からの電子注入を円滑にするために、仕事関数が低い金属類およびこれらの複合物のうちいずれか1つをドープして形成でき、これは電子注入層79の有無に関係なく全て適用することができる。
【0095】
ここで、上記仕事関数が低い金属類は、Cs、Li、Na、K、およびCaなどを、上記これらの複合物はLi−Al、LiF、CsF、およびCsCO等を含むことができる。
【0096】
一方、発光層76は、正孔輸送層74と電子輸送層78との間に介して正孔輸送層74からの正孔と電子輸送層78からの電子により発光する。即ち、発光層76は、各々正孔輸送層74および電子輸送層78との界面で出会う正孔と電子によって発光するのである。
【0097】
透光層90は、有機物層70と第2電極50との間および第2電極50の上部のうち少なくともいずれか1つに形成することができる。例えば、透光層90は、第2電極50の上面及び下面両方ともに形成されても、第2電極50の下面および上面のいずれか片面にだけ形成されてもよい。
【0098】
以下、本実施例では、透光層90が第2電極50を挟んで上面及び下面に形成される構成を例示したが、これに限定されず、第2電極50の下面および上面のいずれか片面にだけ形成される構成も同様に適用できることは勿論である。
【0099】
透光層90は、有機物層70と第2電極50との間に形成される第1透光層91と、第2電極50の上部に形成される第2透光層92とを含むことができる。
【0100】
望ましくは、第1透光層91は、有機物層70中の電子注入層79と第2電極50との間に形成されても、電子注入層79自体に形成されてもよい。また、第2透光層92は第1透光層91に対向する第2電極50の上面に積層されてもよい。
【0101】
ここで、透光層90は、第2電極50が透過性を有すると共に、高い透過率を有するように機能をする。そして、透光層90は、薄膜から形成され、第2電極50の面抵抗を減少させることにより、TOLEDパネル300の性能低下を防ぐ。このような透光層90の特性については、後述する酸化物系、窒化物系、塩類およびこれらの複合物を説明した後に、図7〜図9を参照して詳細に説明する。
【0102】
本発明の透光層90は、酸化物系、窒化物系、塩類およびこれらの複合物のうちいずれか1つを含むことができる。
【0103】
ここで、上記酸化物系は、MoO、ITO、IZO、IO、ZnO、TO、TiO、SiO、WO、Al、Cr、TeO、およびSrO等を含むことができる。また、上記窒化物系はSiN、AINなどを含むことができる。また、上記塩類はCsCO、LiCO、KCO、NaCO、LiF、CsF、およびZnSeなどを含むことができる。
【0104】
上記のように、透光層90を構成する酸化物系、窒化物系、塩類およびこれらの複合物を用いると、図7〜図9に示すように、優れた透過率と輝度効果を有するので、望ましいが、上記のような物質以外にも第2電極50が透過性を有すると共に、高い透過率を有するようにする物質であればよい。
【0105】
透光層90は、第1透光層91と第2透光層92が同一の物質で構成されるが、互いに異なる物質で構成されてもよい。例えば、第1透光層91は酸化物系を含み、第2透光層92は窒化物系、塩類およびこれらの複合物を含んでもよい。又は、第1透光層91は窒化物系を含み、第2透光層92は酸化物系、塩類およびこれらの複合物を含んでもよい。または、第1透光層91は塩類を含み、第2透光層92は酸化物系、窒化物系およびこれらの複合物を含んでもよい。
【0106】
透光層90の厚みは0.1nm以上100nm未満に形成されることが望ましい。このような透光層90の厚み寸法の限定理由を例を挙げて説明すると、透光層90の厚みが0.1nm未満に小さくなると、透過率は増加するが、これに比例して抵抗も増加するので、TOLEDパネル300の性能が低下する。
【0107】
その反面、透光層90の厚みが100nm以上に大きくなると、抵抗が減少して性能の低下は発生しないが、透光層90厚みの増加により透過率が減少する。そして、本発明の実施例に係る透光層90は、熱蒸着法により形成されることが望ましい。
【0108】
次に図7〜図9に示すように、このような構成について本発明に係る有機発光ダイオードの特性を以下で説明する。
【0109】
図7は、本発明の有機発光ダイオード1に形成された透光層90の有無による透過率を示すグラフである。ここで、図7の‘a’は透光層90を形成した本発明に係る有機発光ダイオード1の線図であり、‘b’は本発明と異なり透光層90がない有機発光ダイオード1の線図である。
【0110】
本発明に係る有機発光ダイオード1は波長(nm)により70〜99%の透過率を示すことができる。例えば、図7に示すように、波長(nm)による透過率をみると、550nmで本発明に係るTOLEDパネル300の透過率は約80%を示し、透光層90がないTOLEDパネル300は約47%を示している。このような結果から、透光層90があるTOLEDパネル300の透過率は、透光層90がないTOLEDパネル300に比べて1.7倍がより高いことが分かる。
【0111】
そして、図8は、透光層90の有無による有機発光ダイオード1の輝度を示すグラフである。図8に示す‘c’は、本発明に係る有機発光ダイオード1の線図であり、‘d’は、透光層90がない有機発光ダイオード1の線図である。
【0112】
電圧(V)10Vによる輝度をみると、透光層90があるTOLEDパネル300は約25,000を示し、透光層90がないTOLEDパネル300は約20,000を示している。透光層90の有無により輝度は1.25倍の差があることが分かる。
【0113】
次に図9の‘e’線図は、MoO、ITO、IZO、IO、ZnO、TO、TiO、SiO、WO、Al、Cr、TeO、およびSrO等の酸化物系から形成された透光層90に対する透過率であり、‘f’の線図は、CsCO、LiCO、KCO、NaCO、LiF、CsF、およびZnSeなどの塩類から形成された透光層90に対する透過率である。。
【0114】
図9に示すように、酸化物系から透光層90を形成する場合は、約80%の透過率を有し、塩類から透光層90を形成する場合は約75%を有する。酸化物系を含む透光層90は、塩類を含む透光層90より5%程度高い透過率を有するが、その差は僅かであるから、本発明の実施例のように、酸化物系と塩類およびこれらの複合物を選択的に用いることが望ましい。
【0115】
以下、このような本発明に係る有機発光ダイオード1の製造方法を図10を参照して説明する。
【0116】
先ず、基板10の上に陽極(+)の第1電極30を形成する(S10)。
【0117】
基板10の上に第1電極30を形成した後、第1電極30の上に有機物層70を形成する(S30)。ここで、第1電極30の上に形成する有機物層70は、正孔注入層72、正孔輸送層74、発光層76、電子輸送層78および電子注入層79の順に形成する。
【0118】
有機物層70の上に第1透光層91を形成する(S50)。本発明の一実施例として、第1透光層91は、酸化物系のMoO、ITO、IZO、IO、ZnO、TO、TiO、SiO、WO、Al、Cr、TeO、およびSrO等を含むことができる。第1透光層141は、抵抗および透過率を考慮して0.1nm以上100nm未満の厚みに形成する。
【0119】
そして、第1透光層91の上に第2電極50を形成する(S70)。第2電極50は陰極(−)であって金属薄膜を用いる。第2電極50として用いられる金属薄膜は、銀(Ag)、アルミニウム(Al)およびマグネシウム−銀(Mg:Ag)合金のうちいずれか1つである。
【0120】
第2電極50の上に第2透光層92を再度形成する(S90)。第2透光層92は、‘S50’のステップのように酸化物系を含むことができる。しかしながら、第2電極50の上に形成される第2透光層92は、SiN、AINなどの窒化物系、CsCO、LiCO、KCO、NaCO、LiF、CsF、およびZnSeなどの塩類、およびこれらの複合物を含むことができる。
【0121】
これに、第2電極50を挟んで透光層90を形成することにより、両面発光を実現し、透過率を向上させることができる。
【0122】
また、透光層90を形成することにより、第2電極50の厚みを調整でき、これにより透過率および電気的性能を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本発明は、AMOELDパネルよりOLEDパネルの構造が簡単であり、且つ輝度不均衡の問題が発生しないOLEDパネルの画素回路を有するディプレイ装置などの製造に用いることができる。
【0124】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される走査信号により駆動され、データ線を通じて入力される輝度データに応じた駆動電流を伝達するスイッチング素子と、
前記スイッチング素子を通じて伝達される駆動電流により発光する有機発光ダイオードとを含むOLEDパネルの画素回路。
【請求項2】
前記スイッチング素子は、トランジスタを含み、前記トランジスタはゲート端子が前記走査線に接続され、ドレーン端子が前記データ線に接続され、ソース端子が前記有機発光ダイオードに接続されることを特徴とする請求項1に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項3】
前記有機発光ダイオードは、アノードが前記トランジスタのソース端子に接続され、カソードが共通電極に接続されることを特徴とする請求項2に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項4】
前記トランジスタは、N−型又はP−型の金属酸化物トランジスタ(N−Type and P−Type metal oxide thin film transistor)であることを特徴とする請求項2に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項5】
前記金属酸化物トランジスタは、ZnO(Zinc Oxide)、IZnO(Indium Zinc Oxide)およびIGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)のうちいずれか1つで構成されたアクティブ レイヤー(active layer)を含むことを特徴とする請求項4に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項6】
前記有機発光ダイオードはTOLEDを含むことを特徴とする請求項1に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項7】
前記有機発光ダイオードは、基板と、
前記基板上に形成される第1電極と、
前記第1電極上に形成される有機物層と、
前記有機物層上に形成される第2電極と、
前記有機物層と前記第2電極との間および前記第2電極の上部のうち少なくともいずれか1つに形成され、酸化物系、窒化物系、塩類およびこれらの複合物のうちいずれか1つを含む透光層を含む請求項1に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項8】
前記酸化物系は、MoO、ITO、IZO、IO、ZnO、TO、Tio、SiO、WO、Al、Cr、TeO、およびSrOのうちいずれか1つを含む請求項7に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項9】
前記窒化物系はSiN、AINのうちいずれか1つを含む請求項7に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項10】
前記塩類は、CsCO、LiCO、KCO、NaCO、LiF、CsF、およびZnSeのうちいずれか1つを含む請求項7に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項11】
前記透光層の厚みは0.1nm以上100nm未満に形成されることを特徴とする請求項7に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項12】
前記有機物層は、前記第2電極からの電子注入を円滑にするために、仕事関数が低い金属類およびこれらの複合物のうちいずれか1つをドープして形成した電子輸送層を含むことを特徴とする請求項7に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項13】
前記仕事関数が低い金属類は、Cs、Li、Na、K、およびCaのうちいずれか1つを含む請求項12に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項14】
前記これらの複合物は、Li−Al、LiF、CsF、およびCsCOのうちいずれか1つを含む請求項12に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項15】
前記有機発光ダイオードは、波長(nm)により70〜99%の透過率を示すことを特徴とする請求項7に記載のOLEDパネルの画素回路。
【請求項16】
複数の走査線を通じて順次的に走査信号を出力する走査線駆動回路と、
複数のデータ線を通じて輝度データを伝達するデータ駆動回路と、
前記複数の走査線および複数のデータ線マトリックスの交差地点に接続されて形成され、前記複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される走査信号により駆動され、前記データ線を通じて入力される輝度データに応じた駆動電流を伝達するスイッチング素子と、前記スイッチング素子を通じて伝達される駆動電流により発光する有機発光ダイオードで構成されるOLEDパネルの画素回路とを含む表示装置。
【請求項17】
前記スイッチング素子は、トランジスタを含み、前記トランジスタはゲート端子が前記走査線に接続され、ドレーン端子が前記データ線に接続され、ソース端子が前記有機発光ダイオードに接続されることを特徴とする請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
前記有機発光ダイオードは、アノードが前記トランジスタのソース端子に接続され、カソードが共通電極に接続されることを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記トランジスタは、N−型又はP−型の金属酸化物トランジスタ(N−type and P−type metal oxide thin film transistor)であることを特徴とする請求項27に記載の表示装置。
【請求項20】
前記有機発光ダイオードはTOLEDを含むことを特徴とする請求項16に記載の表示装置。
【請求項21】
画素の選択的駆動のためのトランジスタを含む画素回路を用いたOLEDパネルの駆動方法において、
前記トランジスタが複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される走査信号により駆動されるステップと、
前記トランジスタがデータ線を通じて入力される輝度データに応じた駆動電流を有機発光ダイオードに伝達するステップと、
前記有機発光ダイオードは前記伝達される駆動電流により発光するステップとを含むOLEDパネルの駆動方法。
【請求項22】
前記トランジスタが複数の走査線のうち順次的に選択された走査線を通じて入力される走査信号により駆動されるステップにおいて、
前記走査信号は前記トランジスタのゲート端子を通じて入力されることを特徴とする請求項21に記載のOLEDパネルの駆動方法。
【請求項23】
前記トランジスタがデータ線を通じて入力される輝度データに応じた駆動電流を有機発光ダイオードに伝達するステップにおいて、
前記駆動電流は、前記トランジスタのドレーン端子を通じて入力され、前記トランジスタはソース端子を通じて前記駆動電流を前記有機発光ダイオードに伝達することを特徴とする請求項22に記載のOLEDパネルの駆動方法。
【請求項24】
前記有機発光ダイオードが前記伝達される駆動電流により発光するステップにおいて、
前記有機発光ダイオードのアノードは前記トランジスタのソース端子に接続され、前記有機発光ダイオードのカソードは共通電極に接続され、前記アノードを通じて伝達される駆動電流が前記カソードに接続された透明共通電極に伝達されることを特徴とする請求項23に記載のOLEDパネルの駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−518193(P2012−518193A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550050(P2011−550050)
【出願日】平成22年1月6日(2010.1.6)
【国際出願番号】PCT/KR2010/000049
【国際公開番号】WO2010/093119
【国際公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(511062243)ネオビューコロン カンパニー,リミテッド (8)
【Fターム(参考)】