説明

S1P(Edg)受容体作働薬としての(3,4−ジ置換)プロパンカルボン酸

本発明は、式Aの化合物ならびにそれの製薬上許容される塩を包含する。この化合物は、S1P/Edg1受容体作働薬であることから、白血球の往来を調節し、二次リンパ組織においてリンパ球隔離を生じさせ、血管の完全性を高めることによって免疫抑制活性、抗炎症活性および止血活性を有する。本発明はまた、このような化合物を含有する医薬組成物ならびに治療もしくは予防方法に関するものでもある。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式Aによって表される化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化1】

[式中、
、R、RおよびRはそれぞれ独立に、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよびC1−5アルコキシからなる群から選択され;
前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよびC1−5アルコキシはそれぞれ独立に、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、C1−8アルコキシおよび−COHからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く、
、R、RおよびRのうちのいずれか2個は、これらが結合している原子と一体となって、1または2個の酸素原子を有していても良い3〜8個の原子の飽和単環式環を形成していても良く;
は、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシからなる群から選択され;
前記C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−8アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
は、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジジニルおよびチエニルからなる群から選択され、これらはそれぞれ独立に−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、−NR、−NO、フェニル、チエニル、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC2−4アシルオキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
前記フェニル、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC1−4アシルオキシはそれぞれ、1個から置換可能位置の最大個数までの独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−8アルコキシからなる群から選択される置換基で置換されていても良く;
は、2個の隣接する原子上で置換されて、1個または2個の酸素もしくは硫黄基または両方を有していても良く、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OHおよびC1−4アルキルからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良い9〜12原子の縮合した部分芳香族二環式環を形成していても良く;
およびRは独立に、−H、C1−6アルキル、C2−6アルケニルおよびC2−6アルキニルからなる群から選択され、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニルおよびC2−6アルキニルはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
およびRは、これらが結合している窒素原子と一体となって、1個もしくは2個の酸素原子を有していても良い3〜8原子の飽和単環式環を形成していても良く、前記環は独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
U、VおよびWは独立に、−C(R)−および−N−からなる群から選択され;
各Rは独立に、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシからなる群から選択され、
前記C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−8アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
UまたはVに関して、RとRまたはRとRは、これらが結合している原子と一体となって、1個もしくは2個の酸素、硫黄またはN(R10)原子を有していても良い4〜8員環を形成していることで、Rが結合した6員芳香環を有する8〜12原子の縮合した部分芳香族二環式環系を形成していても良く;
X、YおよびZは独立に、−C(R11)=、−O−、−N=、−N(R12)−および−S−から選択されることで、得られた環がQおよびTと一体となって、芳香族複素環を形成しており;
QおよびTは独立に、
【化2】

から選択され;ただし、QおよびTの両方が
【化3】

ではなく;
10、R11およびR12はそれぞれ独立に、−H、C1−6アルキル、C2−6アルケニルおよびC2−6アルキニルからなる群から選択され、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニルおよびC2−6アルキニルはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
Jは、−COH、−PO、−PO、−SOH、−CONHSO13、−PO(R13)OH、
【化4】

からなる群から選択され;
13は、C〜Cアルキル、フェニル、−CHOHおよびCH(OH)−フェニルからなる群から選択され;
各R14は独立に、−Hおよび−CHからなる群から選択される。]
【請求項2】
下記式Iによって表される請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化5】

[式中、
、R、RおよびRはそれぞれ独立に、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよびC1−5アルコキシからなる群から選択され;
前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよびC1−5アルコキシはそれぞれ独立に、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、C1−8アルコキシおよび−COHからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く、
、R、RおよびRのうちのいずれか2個は、これらが結合している原子と一体となって、1または2個の酸素原子を有していても良い3〜8個の原子の飽和単環式環を形成していても良く;
は、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシからなる群から選択される;
前記C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−8アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
は、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジジニルおよびチエニルからなる群から選択され、これらはそれぞれ独立に−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、−NR、−NO、フェニル、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC2−4アシルオキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
前記フェニル、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC1−4アシルオキシはそれぞれ、1個から置換可能位置の最大個数までの独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−8アルコキシからなる群から選択される置換基置換されていても良く;
は、2個の隣接する原子上で置換されて、1個または2個の酸素もしくは硫黄基または両方を有していても良く、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OHおよびC1−4アルキルからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良い9〜12原子の縮合した部分芳香族二環式環を形成していても良く;
およびRは独立に、−H、C1−6アルキル、C2−6アルケニルおよびC2−6アルキニルからなる群から選択され、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニルおよびC2−6アルキニルはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
およびRは、これらが結合している窒素原子と一体となって、1個もしくは2個の酸素原子を有していても良い3〜8原子の飽和単環式環を形成していても良く、前記環は独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
U、VおよびWは独立に、−C(R)−および−N−からなる群から選択され;
各Rは独立に、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシからなる群から選択され、
前記C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−8アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
UまたはVに関して、RとRまたはRとRは、これらが結合している原子と一体となって、1個もしくは2個の酸素、硫黄またはN(R10)原子を有していても良い4〜8員環を形成していることで、Rが結合した6員芳香環を有する8〜12原子の縮合した部分芳香族二環式環系を形成していても良く;
X、YおよびZは独立に、−C(R11)=、−O−、−N=、−N(R12)−および−S−から選択されることで、得られた環がQおよびTと一体となって、芳香族複素環を形成しており;
QおよびTは独立に、
【化6】

から選択され;ただし、QとTの両方が
【化7】

ではなく;
10、R11およびR12はそれぞれ独立に、−H、C1−6アルキル、C2−6アルケニルおよびC2−6アルキニルからなる群から選択され、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニルおよびC2−6アルキニルはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良い。]
【請求項3】
がメチルである請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
がフェニルおよびピリジニルからなる群から選択され、それぞれが独立に−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、−NR、−NO、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C3−6シクロアルコキシおよびC1−4アシルオキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
前記C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C3−6シクロアルコキシおよびC1−4アシルオキシがそれぞれ、1個から置換可能位置の最大個数まで独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−8アルコキシからなる群から選択される置換基で置換されていても良く;
およびRは独立に、−H、C1−6アルキル、C2−6アルケニルおよびC2−6アルキニルからなる群から選択され、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニルおよびC2−6アルキニルがそれぞれ独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
およびRは、これらが結合している窒素原子と一体となって、1個もしくは2個の酸素原子を有していても良い3〜8原子の飽和単環式環を形成していても良く、前記環が独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良い請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
VおよびWが−CH−である請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
下記式Iaの請求項2に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化8】

[式中、
およびRは独立に、−H、−OHおよびメチルからなる群から選択されるか、あるいはRおよびRはこれらが結合している原子と一体となって、シクロプロピルを形成していても良く;
UおよびVはそれぞれ独立に、−C(R)−および−N−からなる群から選択され;各Rは独立に、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシからなる群から選択され、前記C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−8アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
UまたはVに関して、RとRまたはRとRはこれらが結合している原子と一体となって、5員環を形成していることで、Rが結合する6員芳香環を有する9原子の縮合した部分芳香族二環式環系を形成していても良く;
Aは、−N−および−C(R13)−からなる群から選択され、R13は−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH、−OCH、−CF、エチニル、−NOおよび−NHからなる群から選択され;
は、NR、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC1−4アシルオキシからなる群から選択され、前記C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC1−4アシルオキシはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−Iおよび−OHからなる群から選択される1個から置換可能位置の最大個数までの置換基で置換されていても良く;
およびRは独立に、−Hおよび独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良いC1−6アルキルからなる群から選択され;
およびRはこれらが結合している窒素原子と一体となって、1個もしくは2個の酸素原子を有していても良い3〜8原子の飽和単環式環を形成していても良く、前記環は独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
は、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH、−OCH、−CF、エチニル、−NOおよび−NHからなる群から選択される。]
【請求項7】
下記式Ibの化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化9】

[式中、
は、−H、−OHおよびメチルからなる群から選択され;
Aは、−N−および−C(R13)−からなる群から選択され、R13は−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH、−OCH、−CF、エチニル、−NOおよび−NHからなる群から選択され;
は、NR、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC1−4アシルオキシからなる群から選択され、前記C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC1−4アシルオキシはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−Iおよび−OHからなる群から選択される1個から置換可能位置の最大個数までの置換基で置換されていても良く;
およびRは独立に、−Hおよび独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良いC1−6アルキルからなる群から選択され;
およびRはこれらが結合している窒素原子と一体となって、1個もしくは2個の酸素原子を有していても良い3〜8原子の飽和単環式環を形成していても良く、前記環は独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
は、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH、−OCH、−CF、エチニル、−NOおよび−NH−からなる群から選択される。]
【請求項8】
下記式Icの請求項2に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化10】

[式中、
およびRは独立に、−H、−OHおよびメチルからなる群から選択されるか、あるいはRおよびRはこれらが結合している原子と一体となって、シクロプロピルを形成していても良く;
UおよびVはそれぞれ独立に、−C(R)−および−N−からなる群から選択され;
各Rは独立に、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシからなる群から選択され、前記C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−8アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
UまたはVに関して、RとRまたはRとRは、これらが結合している原子と一体となって、5員環を形成していることで、Rが結合している6員芳香環を有する9原子の縮合した部分芳香族二環式環系を形成していても良く;
Aは−N−および−C(R13)−からなる群から選択され、R13は−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH、−OCH、−CF、エチニル、−NOおよび−NHからなる群から選択され;
は、NR、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC1−4アシルオキシからなる群から選択され、前記C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC1−4アシルオキシはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−Iおよび−OHからなる群から選択される1個から置換可能位置の最大個数までの置換基で置換されていても良く;
およびRは独立に、−Hおよび独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良いC1−6アルキルからなる群から選択され;
およびRはこれらが結合している窒素原子と一体となって、1個もしくは2個の酸素原子を有していても良い3〜8原子の飽和単環式環を形成していても良く、前記環は独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
は、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH、−OCH、−CF、エチニル、−NOおよび−NHからなる群から選択される。]
【請求項9】
下記式Idの請求項2に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化11】

[式中、
およびRは独立に、−H、−OHおよびメチルからなる群から選択され、あるいはRおよびRはこれらが結合している原子と一体となって、シクロプロピルを形成していても良く;
UおよびVはそれぞれ独立に、−C(R)−および−N−からなる群から選択され;
各Rは独立に、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−OH、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシからなる群から選択され、前記C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルおよびC1−4アルコキシはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−8アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
とRまたはRとRは、これらが結合している原子と一体となって、5員環を形成していることで、Rが結合する6員芳香環を有する9原子の縮合した部分芳香族二環式環系を形成していても良く;
Aは−N−および−C(R13)−からなる群から選択され、R13は−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH、−OCH、−CF、エチニル、−NOおよび−NHからなる群から選択され;
は、NR、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC1−4アシルオキシからなる群から選択され、前記C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオおよびC1−4アシルオキシはそれぞれ、独立に−F、−Cl、−Br、−Iおよび−OHからなる群から選択される1個から置換可能位置の最大個数までの置換基で置換されていても良く;
およびRは独立に、−Hおよび独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良いC1−6アルキルからなる群から選択され;
およびRはこれらが結合している窒素原子と一体となって、1個もしくは2個の酸素原子を有していても良い3〜8原子の飽和単環式環を形成していても良く、前記環は独立に−F、−Cl、−Br、−I、−OHおよびC1−5アルコキシからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;
は、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH、−OCH、−CF、エチニル、−NOおよび−NHからなる群から選択される。]
【請求項10】
下記の表から選択される請求項2に記載の化合物またはそれら化合物のいずれかの製薬上許容される塩。
【表1】




【請求項11】
下記の表から選択される請求項2に記載の化合物またはそれら化合物のいずれかの製薬上許容される塩。
【化12】








【請求項12】
免疫調節異常の治療を必要とする患者に対して、前記免疫調節異常を治療する上で有効な量で請求項1に記載の化合物を投与する段階を有する、免疫調節異常の治療を必要とする哺乳動物患者における免疫調節異常の治療方法。
【請求項13】
前記免疫調節異常が、全身紅斑性狼瘡、慢性関節リウマチ、I型糖尿病、炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、類天疱瘡、サルコイドーシス、乾癬、自己免疫筋肉炎、ヴェグナー肉芽腫、魚鱗癬、グレーブス眼症および喘息からなる群から選択される自己免疫疾患または慢性炎症性疾患である請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
前記免疫調節異常が、骨髄もしくは臓器の移植片拒絶または移植片対宿主病である請求項12に記載の化合物。
【請求項15】
前記免疫調節異常が、臓器もしくは組織の移植、移植によって生じる移植片対宿主病、慢性関節リウマチなどの自己免疫症候群、全身紅斑性狼瘡、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎、糸球体腎炎、リウマチ熱および感染後糸球体腎炎などの感染後自己免疫疾患、炎症性および高増殖性皮膚疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管浮腫、脈管炎、紅斑、皮膚好酸球増加症、紅斑性狼瘡、アクネ、円形脱毛症、角結膜炎、春季結膜炎、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎、角膜炎、疱疹性角膜炎、円錐角膜、角膜上皮異栄養症、角膜白斑、眼天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼症、フォークト−小柳−原田症候群、サルコイドーシス、花粉アレルギー、可逆的閉塞性気道疾患、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、塵埃喘息、慢性もしくは難治性喘息、遅発性喘息および気道過敏症、気管支炎、胃潰瘍、虚血性疾患および血栓症によって生じる血管損傷、虚血性腸疾患、炎症性腸疾患、壊死性小腸大腸炎、熱傷に関連する腸病変、腹腔疾患、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、片頭痛、鼻炎、湿疹、間質性腎炎、グッドパスチャー症候群、溶血尿毒症症候群、糖尿病性腎症、多発性筋炎、ギランバレー症候群、メニエール病、多発性神経炎、多発性神経炎、単発神経炎、神経根症、甲状腺機能亢進、バセドー病、純赤血球無形成症、無形成性貧血、形成不全性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、悪性貧血、巨大赤芽球性貧血、赤血球形成不全、骨粗鬆症、サルコイドーシス、肺線維症、特発性間質性肺炎、皮膚筋炎、尋常性白斑、尋常魚鱗癬、光アレルギー性過敏、皮膚T細胞リンパ腫、動脈硬化、アテローム性動脈硬化、大動脈炎症候群、結節性多発動脈炎、心筋症、強皮症、ヴェグナー肉芽腫、シェーグレン症候群、脂肪過多症、好酸球増加症性筋膜炎、歯肉,歯周組織,歯槽骨,歯のセメント質の病変、糸球体腎炎、脱毛防止もしくは毛髪萌芽の提供および/または毛髪発生および毛髪成長の促進による男性型脱毛症もしくは老人性脱毛、筋ジストロフィー、膿皮症およびセザール症候群、アジソン氏病、防腐、移植もしくは虚血疾患時に起こる臓器の虚血−再潅流損傷、内毒素ショック、偽膜性大腸炎、薬剤もしくは放射線照射によって生じる大腸炎、虚血性急性腎機能不全、慢性腎機能不全、肺−酸素もしくは薬剤によって生じる中毒症、肺癌、肺気腫、白内障、鉄肺症、色素性網膜炎、老年斑点性変性、ガラス体瘢痕化、角膜アルカリやけど、多形紅斑性皮膚炎、線状IgA水疱症およびセメント皮膚炎、歯肉炎、歯周炎、敗血症、膵炎、環境汚染,加齢,癌発生,癌の転移および高山病によって生じる疾患、ヒスタミンもしくはロイコトリエン−C4放出によって生じる疾患、ベーチェット病、自己免疫肝炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、部分肝臓切除術、急性肝臓壊死、毒物,ウィルス性肝炎,ショックもしくは無酸素によって生じる壊死、B型ウィルス肝炎、非A非B肝炎、肝硬変、アルコール性肝硬変、肝不全、激症肝不全、遅発性肝不全、「慢性急性化」肝不全、化学療法効果の増強、サイトメガロウイルス感染、HCMV感染、AIDS、癌、老人性痴呆、外傷ならびに慢性細菌感染からなる群から選択される請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記免疫調節異常が、
1)多発性硬化症、
2)関節リウマチ、
3)全身紅斑性狼瘡、
4)乾癬、
5)移植臓器もしくは組織の拒絶、
6)炎症性腸疾患、
7)リンパを起源とする悪性腫瘍、
8)急性および慢性のリンパ球性白血病およびリンパ腫、
9)インシュリン依存型および非インシュリン依存型の糖尿病
からなる群から選択される請求項12に記載の方法。
【請求項17】
免疫抑制を必要とする患者に対して免疫抑制上有効量の請求項1に記載の化合物を投与する段階を有する、免疫抑制を必要とする哺乳動物患者での免疫系の抑制方法。
【請求項18】
製薬上許容される担体との組み合わせで請求項1に記載の化合物からなる医薬組成物。
【請求項19】
呼吸器の疾患または状態の治療を必要とする患者に対して、前記呼吸器の疾患または状態を治療する上で有効な量の請求項1に記載の化合物を投与する段階を有する、呼吸器の疾患または状態の治療を必要とする哺乳動物患者での呼吸器の疾患または状態を治療する方法。
【請求項20】
前記呼吸器の疾患または状態が、喘息、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫性症候群、乳児呼吸窮迫性症候群、咳、好酸球性肉芽腫、呼吸器合包体ウィルス細気管支炎、気管支拡張症、特発性肺線維症、急性肺傷害および閉塞性細気管支炎器質化肺炎からなる群から選択される請求項19に記載の方法。
【請求項21】
血管完全性に関連する疾患または状態の治療を必要とする患者での血管完全性に関連する疾患または状態の治療方法であって、前記疾患または状態が血管性浮腫、虚血性疾患および血栓症によって生じる血管損傷、虚血性腸疾患、炎症性腸疾患、壊死性腸炎、火傷関連の腸病変、動脈硬化、アテローム性動脈硬化、大動脈炎症候群、保存,移植または虚血疾患時に起こる臓器の虚血−再還流損傷、内毒素性ショック、偽膜性大腸炎、薬剤または放射線によって生じる大腸炎、虚血性急性腎不全、慢性腎不全、肺−酸素または薬剤によって生じる中毒症、敗血症、膵炎、ヒスタミンまたはロイコトリエン−C4放出によって生じる疾患、毒物によって生じる壊死、ウイルス性肝炎、ショックまたは無酸素症、老年性認知症ならびに外傷からなる群から選択される、前記患者に対して、前記疾患または状態を治療する上で有効な量の請求項1に記載の化合物を投与する段階を有する、前記方法。
【請求項22】
脳浮腫または肺浮腫を伴う疾患または状態の治療を必要とする患者での脳浮腫または肺浮腫を伴う疾患または状態の治療方法であって、前記患者に対して、前記疾患または状態を治療する上で有効な量の請求項1に記載の化合物を投与する段階を有する、前記方法。
【請求項23】
前記疾患または状態が、ショック、敗血症、急性呼吸窮迫症候群および脳浮腫からなる群から選択される請求項22に記載の方法。
【請求項24】
下記式Ifの請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化13】

[式中、
およびRは−Hであるか、あるいはRおよびRはこれらが結合している原子と一体となってシクロプロピルを形成していても良く;
UおよびVは−C(R)−であり;
各Rは−Hであるか、
あるいはUまたはVに関して、RとRまたはRとRはこれらが結合している原子と一体となって、5員環を形成していることで、Rが結合したフェニル環を有する9原子の縮合した部分芳香族二環式環系を形成していても良く;
は、C1−4アルコキシおよびC3−6シクロアルコキシからなる群から選択され、前記C1−4アルコキシおよびC3−6シクロアルコキシ基は1個から置換可能位置の最大個数までフッ素で置換されていても良く;
は、C1−4アルキルおよびC2−4アルケニルからなる群から選択される。]
【請求項25】
下記のものからなる群から選択される請求項24に記載の化合物または該化合物のいずれかの製薬上許容される塩。
【化14】


【請求項26】
下記式Igの請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化15】

[式中、
Aは、−N−または−CH−から選択され;
基:
【化16】

は、
【化17】

からなる群から選択され;
およびRは−Hであるか、あるいはRおよびRはこれらが結合している原子と一体となってシクロプロピルを形成していても良く;
UおよびVは、−C(R)−であり;
各Rは−Hであるか、
あるいはUまたはVに関して、RとRまたはRとRはこれらが結合している原子と一体となって、5員環を形成していることで、Rが結合したフェニル環を有する9原子の縮合した部分芳香族二環式環系を形成していても良く;
は、チエニル、NR、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシおよびC3−6シクロアルコキシからなる群から選択され、前記C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシおよびC3−6シクロアルコキシは1個から置換可能位置の最大個数までフッ素で置換されていても良く;
およびRは独立に、−Hおよび1〜3個のフッ素基で置換されていても良いC1−6アルキルからなる群から選択され;
およびRがそれらが結合している窒素原子と一体となって、3〜8原子の飽和単環式環を形成していても良く、前記環は1〜3個のフッ素基で置換されていても良い。]
【請求項27】
下記のものからなる群から選択される請求項26に記載の化合物または該化合物のいずれかの製薬上許容される塩。
【化18】




【請求項28】
下記式Ihの請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化19】

[式中、
Aは、−N−または−CH−から選択され;
基:
【化20】

は、
【化21】

からなる群から選択され;
およびRは−Hであるか、あるいはRおよびRはこれらが結合している原子と一体となってシクロプロピルを形成していても良く;
は、−Hまたは−CHであり;
UおよびVは、−C(R)−であり;
各Rは−Hであるか、
あるいはUまたはVに関して、RとRまたはRとRはこれらが結合している原子と一体となって、5員環を形成していることで、Rが結合したフェニル環を有する9原子の縮合した部分芳香族二環式環系を形成していても良く;
は、−F、NR、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシおよびC3−6シクロアルコキシからなる群から選択され、前記C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシおよびC3−6シクロアルコキシは1個から置換可能位置の最大個数までフッ素で置換されていても良く;
およびRは独立に、−Hおよび1〜3個のフッ素基で置換されていても良いC1−6アルキルからなる群から選択され;
およびRはこれらが結合している窒素原子と一体となって、3〜8原子の飽和単環式環を形成していても良く、前記環は1〜3個のフッ素基で置換されていても良く;
は、ClまたはIであり;
Jは、−COH、−PO、−PO、−SOH、−CONHSO13、−PO(R13)OH、
【化22】


からなる群から選択され;
13は、C〜Cアルキル、フェニル、−CHOHおよびCH(OH)−フェニルからなる群から選択され;
各R14は独立に、−Hおよび−CHからなる群から選択される。]
【請求項29】
Uに関して、RとRはこれらの結合している原子と一体となって5員環を形成していることで、Rが結合したフェニル環を有する9原子の縮合した部分芳香族二環式環系が形成されており;
が、CHであり;
が、Clであり;
Jが、−COH、
【化23】

からなる群から選択され;
各R14が独立に、−Hおよび−CHからなる群から選択される請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
下記のものからなる群から選択される請求項28に記載の化合物または該化合物のいずれかの製薬上許容される塩。
【化24】






【公表番号】特表2007−515432(P2007−515432A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545810(P2006−545810)
【出願日】平成16年12月13日(2004.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/041887
【国際公開番号】WO2005/058848
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】