説明

UWB無線通信多機能システム

【課題】複数の異なる接続インターフェースおよび通信プロトコルを使用する周辺装置を接続できるUWB無線通信多機能システムを提供する。
【解決手段】本発明のUWB無線通信多機能システムは、基地局10およびUWB無線送受信機20を備える。基地局10はUWB無線を利用してデータ通信を行うことができ、複数の通信インターフェースによって、複数の異なるインターフェースの周辺装置と接続できる。UWB無線送受信機20はホスト30と接続され、UWB信号の送受信を行うことができ、ホスト30と基地局10との間はUWBインターフェースによってデータ通信または指令制御が行われ、周辺装置の運転が制御される。基地局10外部には機能ボタンセット15が設置され、ボタンによって基地局10を操作して各周辺装置の運転を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はUWB(Ultra Wide Band)無線通信多機能システムに関し、特に、UWB無線多機能USB基地局および送受信機によって複数の周辺装置と接続でき、一般の有線のUSB装置における線材によって乱雑になる問題を解決できるUWB無線通信多機能システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現代人の電子データ製品の携帯性、機能性および操作利便性に対する要求は益々高くなっており、殆ど全ての製品設計者および製造メーカーは、製品の体積を小さくする代わりにある機能を犠牲にしてその携帯性を高めるべきか、製品の機能を高める代わりに体積の縮小は諦めるべきかといったジレンマに陥っている。このことは特にノートブックパソコン、PDA、高機能携帯電話などの常に多種の周辺装置と接続する必要があり、また優れた携帯性を備える必要がある製品にとって重要な設計要素となっている。
【0003】
従来技術において、携帯に便利なように小型化し、さらに多種の周辺装置と外接でき、その機能性を高める方法としては電子データ製品(例えばコンピュータ)にUSBを設置してその他の周辺装置を接続する方法がある。このUSB(Universal Serial Bus)はコンピュータと周辺装置との接続に使用されるインターフェースである。USBはホットプラグ特性を備え、使用者は随時周辺装置の接続および取り外しを行うことができ、ホストは周辺装置の接続状況を自動検知して使用時のデータの完全性を確保できる。また、例えばPDA,フラッシュメモリ、プリンタ、キーボードまたはマウスなどのUSBインターフェースを備える周辺装置について述べると、簡単に電子データ製品(例えばコンピュータ)に接続でき、追加機能を提供することができる。USBインターフェースによって有効的にコンピュータと各周辺装置との整合および接続を行えるが、その接続には実体線路(USBケーブル)が必要であるので、周辺装置が多いとき、USB線路を整理できない状況が容易に発生してしまう。また、USBケーブルの長さによる制限があり、接続される周辺装置はコンピュータから一定距離(例えば二メートル内)の範囲内に放置する必要があり、使用上不便である。
【0004】
特許文献1において、多機能USB無線ブリッジ接続装置およびシステムが開示されている。主な機能はUSB集線器を利用して多数のUSB周辺装置を接続するものである。USB集線器は無線通信を行うことができ、無線USB集線器とその他の周辺装置とを接続することによって、ホストは実体線路の制限を受ける必要がなく、その通信接続範囲を拡大することができる。しかし、この発明は無線USB集線器を使用することによって線路の問題は解決できるが、その接続対象はUSBインターフェースを備える周辺装置のみに制限される。
【特許文献1】台湾専利公報公告第I226551号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は無線通信方式で複数の異なる接続インターフェースおよび通信プロトコルを使用する周辺装置と接続でき、ホストの体積を携帯に便利なように小さくすることができ、また、多くの異なるインターフェースの周辺装置を接続できることによってその機能性を高めることができるUWB無線通信多機能システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を解決するために、本発明のUWB無線通信多機能システムは、基地局およびUWB無線送受信機を備える。基地局はUWB無線を利用してデータ通信を行うことができ、複数の通信インターフェースによって、例えばマイク、キーボード、マウス、CD/DVD ROMおよびプリンタなどの複数の異なるインターフェースの周辺装置と接続できる。UWB無線送受信機はホストと接続され、UWB信号の送受信を行うことができ、ホストと基地局との間はUWBインターフェースによってデータ通信または指令制御が行われ、周辺装置の運転が制御される。基地局外部には機能ボタンセットが設置され、ボタンによって基地局を操作して各周辺装置の運転を行うこともできる。
【0007】
すなわち、請求項1の発明は、基地局を備え、前記基地局はUWB通信プロトコルによって外部のホストとデータ通信を行い、さらに、UWBモジュール、ブリッジ接続モジュール、データ処理モジュールおよび電力制御モジュールを備え、前記UWBモジュールは、UWB信号の送受信に使用され、前記ブリッジ接続モジュールは、前記UWBモジュールと電気的に接続され、UWB信号を異なるインターフェースの少なくとも一つの第1の通信プロトコルおよび第2の通信プロトコルに変換し、前記データ処理モジュールは、UWBモジュールおよびブリッジ接続モジュールと電気的に接続され、各モジュールの制御および関連する演算処理を行い、前記電力制御モジュールは、前記基地局が必要な電力提供に使用されることを特徴とするUWB無線通信多機能システムである。
【0008】
請求項2の発明は、前記UWBモジュールは、さらに、アンテナ、UWB前端ユニットおよびUWB制御ユニットを備え、前記UWB前端ユニットは、前記アンテナと電気的に接続され、前記アンテナが送受信する信号のノイズ低減処理または増強処理などの送受信の向上処理に使用され、前記UWB制御ユニットは、UWB前端ユニットと接続され、発送したいある通信プロトコルのデータをUWB信号に変調したり、受信したUWB信号を前記通信プロトコルのデータに復調したりし、前記ブリッジ接続モジュールは、さらに、USB信号スイッチユニット、USBブリッジ接続モジュールおよび少なくとも一つのインターフェースポートを備え、前記USB信号スイッチユニットは、データ処理モジュールと電気的に接続され、UWB信号をUSB装置が必要なUSB通信プロトコルに変換し、前記USBブリッジ接続モジュールは、USB信号スイッチユニットと電気的に接続され、前記USB信号スイッチユニットが発信したUSB信号を前記第1の通信プロトコルまたは第2の通信プロトコルのどちらかに符合する信号に変換し、前記インターフェースポートは、USBブリッジ接続モジュールと電気的に接続され、前記USBブリッジ接続モジュールを通じて外部の周辺装置と接続され、前記第1または第2の通信プロトコルの信号を伝送し、前記データ処理モジュールは、さらに、プロセッサおよびメモリユニットを備え、前記プロセッサは、前記ブリッジ接続モジュールに接続され、対応した演算処理および基地局の運転に必要な指令の執行を行い、前記メモリユニットは、プロセッサと電気的に接続され、演算データの一時保管およびファイルの保管に使用され、前記電力制御モジュールは、さらに、交流/直流コンバータを備え、一般の交流電流(AC)を基地局が必要な直流電流(DC)に変換することを特徴とする請求項1記載のUWB無線通信多機能システムである。
【0009】
請求項3の発明は、基地局を備え、前記基地局は、UWB通信プロトコルによって外部ホストとデータ通信を行い、さらに、UWBモジュール、ブリッジ接続モジュール、デコーダおよびインターフェースポートを備え、前記UWBモジュールは、UWB信号の送受信に使用され、前記ブリッジ接続モジュールは、UWBモジュールと電気的に接続され、少なくともUWB信号をマルチメディア符号化フォーマットに変換し、前記デコーダは、前記ブリッジ接続モジュールと前記インターフェースポートとの間に接続され、UWB信号と前記マルチメディア符号化フォーマットとの間の変換作業の加速に使用され、前記インターフェースポートは、ブリッジ接続モジュールに接続され、前記インターフェースポートは少なくともビデオ出力およびオーディオ出力を提供するインターフェースポートを備えることを特徴とするUWB無線通信多機能システムである。
【0010】
請求項4の発明は、送受信機および基地局を備え、前記送受信機は、ホストとの接続に使用され、前記送受信機はUWB通信プロトコルを利用してデータの無線通信を行い、前記基地局は、UWB通信プロトコルを利用して前記送受信機とデータの無線通信を行い、前記基地局内にはブリッジ接続モジュールおよび少なくとも一つのインターフェースポートが設けられ、前記ブリッジ接続モジュールはUWB通信プロトコルの信号を異なるインターフェースの少なくとも一つの第1の通信プロトコルに変換し、前記少なくとも一つのインターフェースポートを通じて少なくとも一つの外部の周辺装置と接続され、前記第1の通信プロトコルの信号を伝送し、前記ホストは、前記送受信機および基地局を通じて前記外部の周辺装置とデータ通信を行うことを特徴とするUWB無線通信多機能システムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明のUWB無線通信多機能システムは、無線通信方式で複数の異なる接続インターフェースおよび通信プロトコルを使用する周辺装置と接続することができ、ホストは多くのインターフェースポートおよび制御装置を設置する必要がなく、ホストのサイズを携帯に便利なようにさらに小さくすることができる。また、基地局は多くの異なる接続インターフェースおよび通信プロトコルを使用する周辺装置を接続でき、その機能性を大幅に高めることができる。また、基地局の位置とホストとの間は実体線路で接続されないので設置位置は制限を受けることがなく、ホスト付近も大量の接続線によって乱雑になることがなく、従来技術の欠点を大幅に解決した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の好適なUWB無線通信多機能システムの実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例のUWB(Ultra Wide Band)無線多機能通信装置と周辺装置とを接続した状態を示す模式図である。UWB無線多機能通信装置は、無線通信多機能基地局10(以下、基地局10)および無線通信送受信機20(以下、送受信機20)を備える。基地局10はUWB信号の通信およびその他の異なる周辺インターフェース装置の信号への変換に用いられる。送受信機20はホスト30に挿設され、基地局10とUWB信号の通信を行う。
【0013】
図2は本発明の基地局の基本アーキテクチャと周辺装置とを接続した状態を示すブロック図である。図3は本発明の基地局の基本アーキテクチャとホストとを接続した状態を示すブロック図である。図4は本発明の基地局内部の詳細なアーキテクチャの一実施例を示すブロック図である。
【0014】
図2、3に示すように、基地局10は、さらに、UWBモジュール11、データ処理モジュール12、ブリッジ接続モジュール13、電力制御モジュール14および機能ボタンセット15を備える。
【0015】
図4に示すように、UWBモジュール11は、さらに、アンテナ111、UWB前端ユニット112およびUWB制御ユニット113を備える。アンテナ111は基地局10内に接続されており、UWB信号の送受信の増強に使用される。UWB前端ユニット112はアンテナ111と接続され、アンテナ111が送受信する信号のノイズ低減処理または増強処理などの送受信の向上処理に使用される。UWB制御ユニット113はUWB前端ユニット112と接続され、発送したいデータを信号に変調したり、受信した信号をデータに復調したりする。
【0016】
データ処理モジュール12はUWBモジュール11とブリッジ接続モジュール13との間に電気的に接続され、主な機能は各モジュールが必要な制御指令を発信したり、基地局10が必要な関連する演算処理を行ったりすることである。
図4に示すように、データ処理モジュール12はプロセッサ121、クロック生成器123およびメモリ122を備える。プロセッサ121はブリッジ接続モジュール13のUSB信号スイッチユニット131に接続され、受信したデータの対応した演算処理および基地局10の運転に必要な指令の執行を行う。
パルス生成器(クロック発生器)123はプロセッサ121に接続され、プロセッサ121の演算速度を決定する。メモリ122ユニットはプロセッサ121と電気的に接続される。本実施例において、メモリ122ユニットは、さらに、プロセッサ121と接続され、基地局のファームウェアデータまたは運転に必要な指令集の保管に用いられるROMまたはEEPROMと、プロセッサ121と電気的に接続され、プロセッサ121の演算レジスタデータの保管に使用されるRAMとを備え、それによってプロセッサ121の演算速度を加速できる。
【0017】
ブリッジ接続モジュール13はデータ処理モジュール12を通じてUWBモジュール11と電気的に接続され、UWBデータを各周辺装置の支援するインターフェースの電気信号に変換する。基地局10は少なくとも機能の異なる第1の通信プロトコルおよび第2の通信プロトコルを備え、ブリッジ接続モジュール13によってUSB信号の変換を行うことができる。
図4に示すように、本実施例において、ブリッジ接続モジュール13は、さらに、USB信号スイッチユニット131、少なくとも一つのUSBブリッジ接続モジュール132、デコーダ133および少なくとも一つのインターフェースポート134を備える。
USB信号スイッチユニット131はデータ処理モジュール12と電気的に接続され、UWB信号をUSB通信フォーマットの信号に変換することができる。少なくとも一つのUSBブリッジ接続モジュール132はUSB信号スイッチユニット131が発信したUSB信号を各周辺装置が支援する異なる信号フォーマットに変換する。
デコーダ133はUSBブリッジ接続モジュール132と電気的に接続され、マルチメディア符号化フォーマットの変換を加速させることによって、システム演算時間を短縮することができる。マルチメディア符号化フォーマットは、MP3、JPEG、MP4またはその他の従来技術であるマルチメディア符号化フォーマットとすることができる。
少なくとも一つのインターフェースポート134はUSBブリッジ接続モジュール132と電気的に接続され、USBブリッジ接続モジュール132によってデータ信号の変換を行った後、インターフェースポート134を通じて図2に示す複数の周辺装置501、505、510、511などと接続される。
【0018】
USB信号スイッチユニット131は、さらに、USB装置実体層(USB Device Phy.)1311、USBホスト端コア(USB Host Core‐ULPI)1312、USB OTG(USB On To Go)ホストコア端(USB Host OTG PHY‐ULPI)1313およびUSB集線器1314を備える。USB装置実体層1311はデータ処理モジュール12と接続され、その内部にはメモリを備え、データを保存する。
USBホスト端コア1312はUSB装置実体層1311とデータ処理モジュール12のプロセッサ121とにカップリング接続され、USB信号の送受信の制御に使用される。
USB OTGホストコア端1313はUSBホスト端コア1312と電気的に接続され、その主な機能はUSB信号の独立接続および通信であり、それによってUSB周辺装置を操作する。USB集線器1314はUSB OTGホストコア端1313と接続され、USB通信プロトコルによってさらに多くのUSBインターフェースを接続する。
【0019】
USBブリッジ接続モジュール132はUSB集線器1314とUSB信号スイッチユニット131との間に接続され、主な機能はUSB信号スイッチユニット131からのUSB信号を各周辺装置の各種の異なる通信プロトコルおよびインターフェースの対応電気信号に変換することである。
本実施例において、USBブリッジ接続モジュール132は、さらに、USBオーディオストリーミングブリッジ接続制御ユニット1321、USBビデオストリーミングブリッジ接続制御ユニット1322、USB直列ブリッジ接続制御ユニット1323、USBマルチカードリーダ制御ユニット1324、USBブリッジ接続イーサネット(登録商標)制御ユニット1325、USBブリッジ接続IDE制御ユニット1326、USB並列ポートブリッジ接続ユニット1327およびUSBブリッジ接続1394制御ユニット1328を備える(しかしそれらに制限されない)。USBオーディオストリーミングブリッジ接続制御ユニット1321およびUSBビデオストリーミングブリッジ接続制御ユニット1322はUSB通信プロトコルとオーディオビジュアル通信プロトコル(例えば、Video、Audioなど)との間の変換を行うことができ、デコーダ133によって演算を加速させることができる。USB直列ブリッジ接続制御ユニット1323はUSB通信プロトコルと直列通信プロトコル(例えば、Serial Portなど)との間の変換を行うことができる。また、モデム414モジュールをUSB直列ブリッジ接続制御ユニット1323と接続し、本発明の基地局10はモデム414のダイヤルアップ接続機能を選択的に使用してインターネットに接続したり、ファクシミリまたは電話通信機能を執行したりすることができる。
USBマルチカードリーダ制御ユニット1324はUSB通信プロトコルとメモリーカード通信プロトコル(例えばSD、CF、MMC、xDなど)との間の変換を行うことができる。
USBブリッジ接続イーサネット(登録商標)制御ユニット1325はUSB通信プロトコルとイーサネット(登録商標)通信プロトコル(例えばTCP/IPなど)との間の変換を行うことができる。USBブリッジ接続制御ユニット1326はUSB通信プロトコルとIDE通信プロトコルとの間の変換を行うことができ、さらに実体ハードディスク415と接続でき、本発明の基地局10はUWB無線インターネットハードディスクの機能をさらに提供したり、マルチメディア符号化フォーマットのオーディオビジュアルデータを基地局10が直接再生したりすることができる。USB並列ポートブリッジ接続ユニット1327はUSB通信プロトコルと並列通信プロトコル(例えば、Parallel Portなど)との間の変換を行うことができる。USBブリッジ接続1394制御ユニット1328はUSB通信プロトコルと1394通信プロトコルとの間の変換を行うことができる。
【0020】
インターフェースポート134はUSBブリッジ接続モジュール132(またはデコーダ133)と接続され、主に多種の異なる通信プロトコルおよび接続インターフェースを提供し、各外接の周辺装置を接続する。
上述のインターフェースポート134はマイク401インターフェース、スピーカ402インターフェース、ビデオ入力403インターフェース、ビデオ出力404インターフェース、キーボードマウス405接続(PS2またはSerial Port)インターフェース、ヒューマンインターフェース406(例えばジョイスティックなど)、例えばRJ‐11 407などの電話線接続インターフェース、メモリーカードを挿入して使用するマルチカードリーダ408インターフェース、10/100Ethernet(登録商標)409インターフェース、CD/DVD ROM(IDE)410インターフェース、プリンタ(LTP1)411インターフェース、IEEE1394 412インターフェースおよびUSB周辺装置をさらに接続できるUSB415インターフェースなどを備える(しかしそれらに制限されない)。
【0021】
電力制御モジュール14は基地局10内の各モジュールの運転時に必要な電力を提供する。本実施例において、電力制御モジュール14は、さらに、一般の交流電流(AC)を基地局が必要な直流電流(DC)に変換する交流/直流コンバータおよび交流/直流コンバータに接続され、基地局10が電力不安定によって破損するのを防止する整流ユニットを備える。電力制御モジュール14は外接式モジュールの方式または基地局10に内設する方式が採用でき、必要な電力を提供する。
【0022】
機能ボタンセット15は基地局10の外側表面に設置され、さらに、データ処理モジュール12と接続され、基地局10の周波数の切り換え設定に使用される快速設定ボタンと、データ処理モジュール12と電気的に接続され、基地局10を通じてマルチメディアファイルの再生を操作したり、基地局10を利用して例えば再生、早送りまたは巻き戻しなど、周辺装置の機能を直接操作したり、カードリーダ408インターフェースポートに挿入されているメモリーカード(図示せず)のデータを基地局10のその他の周辺装置に伝送したりすることができる再生機能ボタンセットを備える。
【0023】
図5は、本発明のUWB無線送受信機の基本アーキテクチャとホストとを接続した状態を示すブロック図である。
図6は、本発明のUWB無線送受信機内部の詳細なアーキテクチャの一実施例を示すブロック図である。
図5、6に示す実施例において、UWB無線送受信機20は、さらに、UWB送受信モジュール21、USB制御モジュール22および電源供給ユニット23を備える。UWB送受信モジュール21はUWB通信プロトコルのUWB無線信号の送受信ができる。USB制御モジュール22はUWB制御ユニット21と電気的に接続され、受信したUWB信号をUSBインターフェース装置に符合するUSB信号フォーマットに変換する。電源供給ユニット23は送受信機20内に設置され、USBインターフェースを通じてホスト30の電力供給を受け、送受信機20内の各モジュールの変換に必要な電力供給に使用される。
【0024】
UWB送受信モジュール21は、さらに、アンテナ211、UWB前端ユニット212およびUWB制御ユニット213を備える。アンテナ211は送受信機20内から延伸でき、UWB信号の送受信の増強に使用される。UWB前端ユニット212はアンテナ211と電気的に接続され、アンテナ211が送受信する信号のノイズ低減処理または増強処理を行うなどの送受信の向上処理に使用される。UWB制御ユニット213はUWB前端ユニット212およびUSB制御モジュール22と接続され、発送したいUSBデータをUWB信号に変調したり、受信したUWB信号をUSBデータに復調したりする。
【0025】
USB制御モジュール22は、さらに、送受信機20の一側に設置され、ホスト30のインターフェースとの接続を行うUSBインターフェースユニット221と、USBインターフェースユニット221とUWB送受信モジュール21のUWB制御ユニット213との間に電気的に接続されるUSB信号スイッチユニット222とを備え、ホスト30との間はUSB接続インターフェースおよび通信プロトコルによって接続され、データ通信が行われる。電源供給ユニット23はUSBインターフェースユニット221に接続され、USBインターフェースを通じてホスト30が供給する電力を受けることができる。
【0026】
以下にホスト30内のオーディオビジュアルファイルがビデオ出力404から再生されるステップを示す。
【0027】
ステップ1:ホスト30のオーディオビジュアルデータをUSBインターフェースを通じてUWB無線送受信機20に伝送し、送受信機20からUWB無線信号でオーディオビジュアルデータを基地局10に伝送する。
【0028】
ステップ2:基地局10内のUWBモジュール11がUWB信号を受信した後、データ処理ユニット12が必要な出力装置のインターフェースポート134が何かを判断する。
【0029】
ステップ3:ブリッジ接続モジュール13によって信号変換を行い、UWB信号をマルチメディア通信プロトコルに符合する信号(例えばVideoまたはAudioなど)に変換し、対応するインターフェースポート134に出力する。同時にそのマルチメディア符号化フォーマットはデコーダ133を使用して演算動作を加速させる必要があるかどうかを判断できる。
【0030】
ステップ4:最後に、対応するマルチメディア通信プロトコルに変換した電気信号をインターフェースポート134のビデオ出力404およびスピーカ402を通じて外接の周辺装置(例えばテレビモニタやステレオ)に送信して音声や映像を再生する。
【0031】
前述の内容から分かるように、本発明のUWB無線通信多機能システムは、無線通信方式で複数の異なる接続インターフェースおよび通信プロトコルを使用する周辺装置と接続することができ、ホスト30は多くのインターフェースポートおよび制御装置を設置する必要がなく、ホスト30のサイズを携帯に便利なようにさらに小さくすることができる。また、基地局10は多くの異なる接続インターフェースおよび通信プロトコルを使用する周辺装置を接続でき、その機能性を大幅に高めることができる。また、基地局10の位置とホスト30との間は実体線路で接続されないので設置位置は制限を受けることがなく、ホスト30付近も大量の接続線によって乱雑になることがなく、大幅に従来技術の欠点を解決した。
【0032】
以上の詳細な説明は本発明の実施例を示したものであり、本発明の範囲を制限するものではない。当該技術に熟知するものは本発明の主旨を逸脱しない範囲において適当な変更および調整を行うことができ、それらは全て本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明のUWB無線多機能通信装置と周辺装置とを接続した状態を示す模式図である。
【図2】本発明の基地局の基本アーキテクチャと周辺装置とを接続した状態を示すブロック図である。
【図3】本発明の基地局の基本アーキテクチャとホストとを接続した状態を示すブロック図である。
【図4】本発明の基地局内部の詳細なアーキテクチャの一実施例を示すブロック図である。
【図5】本発明のUWB無線送受信機の基本アーキテクチャとホストとを接続した状態を示すブロック図である。
【図6】本発明のUWB無線送受信機内部の詳細なアーキテクチャの一実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0034】
10 無線通信基地局
11 UWBモジュール
111 アンテナ
112 UWB前端ユニット
113 UWB制御ユニット
12 データ処理モジュール
121 プロセッサ
122 メモリ
123 クロック生成器
13 ブリッジ接続モジュール
131 USB信号スイッチユニット
1311 USB装置実体層
1312 USBホスト端コア
1313 USB OTGホストコア端
1314 USB集線器
132 USBブリッジ接続モジュール
1321 USBオーディオストリーミングブリッジ接続制御ユニット
1322 USBビデオストリーミングブリッジ接続制御ユニット
1323 USB直列ブリッジ接続制御ユニット
1324 USBマルチカードリーダ制御ユニット
1325 USBブリッジ接続イーサネット(登録商標)制御ユニット
1326 USBブリッジ接続IDE制御ユニット
1327 USB並列ポートブリッジ接続ユニット
1328 USBブリッジ接続1394制御ユニット
133 デコーダ
134 インターフェースポート
14 電力制御モジュール
15 機能ボタンセット
20 UWB無線送受信機
21 UWB送受信モジュール
211 アンテナ
212 UWB前端ユニット
213 UWB制御ユニット
22 USB制御モジュール
221 USBインターフェースユニット
222 USB信号スイッチユニット
23 電源供給ユニット
30 ホスト
401、501 マイク
402 スピーカ
403 ビデオ入力
404 ビデオ出力
405、505 キーボードマウス
406 ヒューマンインターフェース装置
407 RJ‐11
408 マルチカードリーダ
409 10/100Ethernet(登録商標)
410、510 CD/DVD ROM
411、511 プリンタ
412 IEEE1394
413 USBポート
414 モデム
415 ハードディスク
416 COM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局を備え、前記基地局はUWB通信プロトコルによって外部のホストとデータ通信を行い、さらに、UWBモジュール、ブリッジ接続モジュール、データ処理モジュールおよび電力制御モジュールを備え、
前記UWBモジュールは、UWB信号の送受信に使用され、
前記ブリッジ接続モジュールは、前記UWBモジュールと電気的に接続され、UWB信号を異なるインターフェースの少なくとも一つの第1の通信プロトコルおよび第2の通信プロトコルに変換し、
前記データ処理モジュールは、UWBモジュールおよびブリッジ接続モジュールと電気的に接続され、各モジュールの制御および関連する演算処理を行い、
前記電力制御モジュールは、前記基地局が必要な電力提供に使用される
ことを特徴とするUWB無線通信多機能システム。
【請求項2】
前記UWBモジュールは、さらに、アンテナ、UWB前端ユニットおよびUWB制御ユニットを備え、
前記UWB前端ユニットは、前記アンテナと電気的に接続され、前記アンテナが送受信する信号のノイズ低減処理または増強処理などの送受信の向上処理に使用され、
前記UWB制御ユニットは、UWB前端ユニットと接続され、発送したいある通信プロトコルのデータをUWB信号に変調したり、受信したUWB信号を前記通信プロトコルのデータに復調したりし、
前記ブリッジ接続モジュールは、さらに、USB信号スイッチユニット、USBブリッジ接続モジュールおよび少なくとも一つのインターフェースポートを備え、
前記USB信号スイッチユニットは、データ処理モジュールと電気的に接続され、UWB信号をUSB装置が必要なUSB通信プロトコルに変換し、
前記USBブリッジ接続モジュールは、USB信号スイッチユニットと電気的に接続され、前記USB信号スイッチユニットが発信したUSB信号を前記第1の通信プロトコルまたは第2の通信プロトコルのどちらかに符合する信号に変換し、
前記インターフェースポートは、USBブリッジ接続モジュールと電気的に接続され、前記USBブリッジ接続モジュールを通じて外部の周辺装置と接続され、前記第1または第2の通信プロトコルの信号を伝送し、
前記データ処理モジュールは、さらに、プロセッサおよびメモリユニットを備え、
前記プロセッサは、前記ブリッジ接続モジュールに接続され、対応した演算処理および基地局の運転に必要な指令の執行を行い、
前記メモリユニットは、プロセッサと電気的に接続され、演算データの一時保管およびファイルの保管に使用され、
前記電力制御モジュールは、さらに、交流/直流コンバータを備え、一般の交流電流(AC)を基地局が必要な直流電流(DC)に変換する
ことを特徴とする請求項1記載のUWB無線通信多機能システム。
【請求項3】
基地局を備え、
前記基地局は、UWB通信プロトコルによって外部ホストとデータ通信を行い、さらに、UWBモジュール、ブリッジ接続モジュール、デコーダおよびインターフェースポートを備え、
前記UWBモジュールは、UWB信号の送受信に使用され、
前記ブリッジ接続モジュールは、UWBモジュールと電気的に接続され、少なくともUWB信号をマルチメディア符号化フォーマットに変換し、
前記デコーダは、前記ブリッジ接続モジュールと前記インターフェースポートとの間に接続され、UWB信号と前記マルチメディア符号化フォーマットとの間の変換作業の加速に使用され、
前記インターフェースポートは、ブリッジ接続モジュールに接続され、前記インターフェースポートは少なくともビデオ出力およびオーディオ出力を提供するインターフェースポートを備える
ことを特徴とするUWB無線通信多機能システム。
【請求項4】
送受信機および基地局を備え、
前記送受信機は、ホストとの接続に使用され、前記送受信機はUWB通信プロトコルを利用してデータの無線通信を行い、
前記基地局は、UWB通信プロトコルを利用して前記送受信機とデータの無線通信を行い、前記基地局内にはブリッジ接続モジュールおよび少なくとも一つのインターフェースポートが設けられ、前記ブリッジ接続モジュールはUWB通信プロトコルの信号を異なるインターフェースの少なくとも一つの第1の通信プロトコルに変換し、前記少なくとも一つのインターフェースポートを通じて少なくとも一つの外部の周辺装置と接続され、前記第1の通信プロトコルの信号を伝送し、
前記ホストは、前記送受信機および基地局を通じて前記外部の周辺装置とデータ通信を行う
ことを特徴とするUWB無線通信多機能システム。
【請求項5】
前記基地局は、さらに、UWBモジュール、データ処理モジュールおよびブリッジ接続モジュールに接続されるハードディスクを備え、
前記UWBモジュールは、さらに、アンテナ、UWB前端ユニットおよびUWB制御ユニットを備え、
前記アンテナは、UWB信号の送受信の増強に使用され、
前記UWB前端ユニットは、前記アンテナと電気的に接続され、前記アンテナが送受信する信号のノイズ低減処理または増強処理などの送受信の向上処理に使用され、
前記UWB制御ユニットは、前記UWB前端ユニットと接続され、発送したいある通信プロトコルのデータをUWB信号に変調したり、受信したUWB信号を前記通信プロトコルのデータに復調したりし、
前記ブリッジ接続モジュールは、さらに、USB信号スイッチユニットおよびUSBブリッジ接続モジュールを備え、
前記USB信号スイッチユニットは、UWB信号をUSB装置が必要なUSB通信プロトコルに変換し、
前記USBブリッジ接続モジュールは、USB信号スイッチユニットと電気的に接続され、前記USB信号スイッチユニットが発信するUSB信号を前記第1の通信プロトコルまたはもう一つの異なるインターフェースの第2の通信プロトコルのどちらか一つに符合する信号に変換し、
前記データ処理モジュールは、さらに、プロセッサおよびメモリユニットを備え、
前記プロセッサは、ブリッジ接続モジュールに接続され、対応した演算処理および基地局の運転に必要な指令の執行を行い、
前記メモリユニットは、プロセッサと電気的に接続され、演算データの一時保管およびファイルの保管に使用される
ことを特徴とする請求項4記載のUWB無線通信多機能システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−42793(P2008−42793A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−217785(P2006−217785)
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(506070567)友勁科技股▲ふん▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】