説明

X線検出素子搭載用配線基板およびX線検出装置

【課題】 X線検出素子の裏面からの反射X線による影響が抑えられた高画質のX線検出装置を提供することにある。
【解決手段】 複数の絶縁層1が積層されてなる基体1aと、基体1aの上面のX線検出素子5の実装領域5aに形成されたX線検出素子5をフリップチップ実装するための複数の接続パッド2と、基体1aの外面に形成された複数の端子電極3と、基体1aの内部に形成され、実装領域5aの下方に配置された複数の貫通導体4a〜4dを含む、複数の接続パッド2と複数の端子電極3とを接続する複数の内部配線4とを有し、複数の貫通導体4a〜4dは、複数の絶縁層1にわたって絶縁層1の積層方向に対して異なる方向に傾斜して形成されており、それら全ての貫通導体4a〜4dによる基体1aの上面への投影領域に、実装領域5aが含まれている。貫通導体4a〜4dにより反射X線を遮蔽することができるので、反射X線による影響を抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線検出素子搭載用配線基板およびそれを用いたX線検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の半導体技術の進歩に伴い、X線機器のデジタル化が進んでいる。また、X線画像の表示,記録や保存については、従来はフィルム等にX線画像を記録し保存していたのに対して、リアルタイムの画像表示や画像データの保存や転送が容易になっている。このようなX線機器として、例えば歯科用のX線カメラには、外部から照射されたX線を画像情報に変換するためのX線検出素子が搭載されている。
【0003】
X線検出素子は、その上面に配列形成された多数のフォトダイオードとその上に形成されたシンチレータとで主に構成されており、X線検出素子に照射されたX線がシンチレータで蛍光に変換され、この光により各フォトダイオードの電圧電流特性が変化し、この変化をX線画像情報として取り出すものである。
【0004】
このようなX線検出素子は、これを搭載するための酸化アルミニウム質焼結体等のセラミック基体とタングステン(W)等のメタライズ配線導体とからなるX線検出素子搭載用配線基板に搭載されてX線機器に組み込まれている。しかしながら、セラミック基体を構成する酸化アルミニウム質焼結体は、X線を透過させやすい性質を有していることから、X線検出素子を搭載してX線カメラの撮像部として用いた場合に、X線検出素子の上面に被写体を透してX線を照射すると、撮像部の後方に位置する他の部材等で反射したX線がセラミック基体を透ってX線検出素子に裏面側から侵入し、これがX線検出素子に被写体と異なる不要な映像を重畳させてしまい、そのため、この不要な映像までもがX線画像情報として変換されてしまい、その結果、正確かつ鮮明な被写体の画像が得られにくいという問題点を有していた。
【0005】
このため、従来のX線検出素子搭載用配線基板は、例えば図10に断面図で示すように、その上面中央部にX線検出素子105を搭載するための実装領域105aを有する基体101と、この基体101の実装領域105a周辺から下面にかけて導出する複数の内部配線102と、下面からの反射したX線を遮蔽するための遮蔽用メタライズ層104から構成されていた。このX線検出素子搭載用配線基板にX線検出素子105を搭載してボンディングワイヤ106を介して電気的に接続し、外部の電気回路に接続される外部接続用ケーブル103を接続するとともに、これらを密閉容器内に密閉することにより、X線カメラの撮像部としていた。これによれば、遮蔽用メタライズ層104により反射したX線がX線検出素子105の下面から侵入するのを遮蔽することができるので明瞭なX線画像を得ることができるというものであった。(例えば、特許文献1を参照。)。
【特許文献1】特開2001−94139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年のX線機器に求められる高解像度化に対応するために、X線検出素子は端子数が増加してフリップチップ実装されるようになり、これに対応するX線検出素子搭載用配線基板は、増加する外部の電気回路に接続するための接続端子の数を増やすために基板の下面全体に縦横の並びにアレイ状に接続端子を形成することが必要となっている。また、従来の静止画像のみならず、動画の撮影を行なうことでより情報量を増やし、診断の精度を上げることも要求されている。
【0007】
しかしながら、従来のX線検出素子搭載用配線基板は、基体101の実装領域105aの下にX線を遮蔽するためだけの遮蔽用メタライズ層104を形成しているため、この遮蔽用メタライズ層104を避けて内部配線102を展開して形成しなければならなくなり、設計が複雑になり層数を増やす必要が出るので小型化・薄型化が困難になるとともに、内部配線102の配線長が長くなることにより高解像度のX線での動画撮影に要求される高速動作も困難となってしまうという問題点があった。
【0008】
また、高速動作のためにはX線検出素子搭載用配線基板の内部配線としてより電気抵抗の小さい銅(Cu)等を用いることが求められるが、従来の遮蔽用メタライズ層は原子量が約184のタングステンであり遮蔽効果の高い材料であったのに対して、内部配線と同時焼成により形成される遮蔽用メタライズ層に銅を用いると、その原子量が約64と小さいことから遮蔽用メタライズ層の総厚みを増やさなければならない。ところが、遮蔽用メタライズ層の1層の厚みを厚くすると絶縁層間の剥がれが生じやすくなるため、遮蔽用メタライズ層の層数を増やして総厚みを増やさなければならず、これによりX線検出素子搭載用配線基板の薄型化が困難となってしまうという問題点があった。
【0009】
本発明はかかる従来の問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、X線検出素子の上面に被写体を透してX線を照射した際に、X線検出素子搭載用配線基板の下方に位置する他の部材等でX線が反射したとしても、反射したX線がX線検出素子に裏面側から侵入することがなく、小型かつ薄型であり、高解像度で高速な動作が可能なX線検出素子搭載用配線基板、およびこれを用いたX線検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のX線検出素子搭載用配線基板は、複数の絶縁層が積層されてなる基体と、該基体の上面のX線検出素子の実装領域に形成された前記X線検出素子をフリップチップ実装するための複数の接続パッドと、前記基体の外面に形成された複数の端子電極と、前記基体の内部に形成され、前記実装領域の下方に配置された複数の貫通導体を含む、前記複数の接続パッドと前記複数の端子電極とを接続する複数の内部配線とを有するX線検出素子搭載用配線基板であって、前記複数の貫通導体は、複数の前記絶縁層にわたって該絶縁層の積層方向に対して異なる方向に傾斜して形成されており、それら全ての貫通導体による前記基体の前記上面への投影領域に、前記実装領域が含まれていることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明のX線検出素子搭載用配線基板は、上記構成において、前記貫通導体は、前記貫通導体の横断面より大きい層間接続導体を間に介して接続されていることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明のX線検出素子搭載用配線基板は、上記構成において、前記複数の貫通導体が形成された複数の前記絶縁層の層間に、前記貫通導体と絶縁された層間導体層が前記実装領域に対応するように形成されていることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明のX線検出素子搭載用配線基板は、複数の絶縁層が積層されてなる基体と、該基体の上面のX線検出素子の実装領域に形成された前記X線検出素子をフリップチップ実装するための複数の接続パッドと、前記基体の外面に形成された複数の端子電極と、前記基体の内部に形成され、前記実装領域の下方に配置された複数の貫通導体を含む、前記複数の接続パッドと前記複数の端子電極とを接続する複数の内部配線とを有するX線検出素子搭載用配線基板であって、前記複数の貫通導体は、複数の前記絶縁層にわたって横断面積の異なるものを組み合わせて積層されて形成されており、それら全ての貫通導体による前記基体の前記上面への投影領域に、前記実装領域が含まれていることを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明のX線検出装置は、上記いずれかのX線検出素子搭載用配線基板にX線検出素子がフリップチップ実装されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明のX線検出素子搭載用配線基板によれば、複数の貫通導体が複数の絶縁層にわたって絶縁層の積層方向に対して異なる方向に傾斜して形成されており、それら全ての貫通導体による基体の上面への投影領域に実装領域が含まれていることから、少ない層数でも不要なX線に対する十分な遮蔽厚みを容易に確保できるとともに、実装領域の全面にわたって配線基板の裏面から侵入してくるX線のほとんどを確実に遮蔽することができるとともに、内部配線の一部である貫通導体でX線を遮蔽するので、内部配線として機能しない遮蔽用の導体層を別に形成する必要が無く、X線画像の高解像度化に対応するためにX線検出素子の端子数が増えたとしても、内部配線の展開が容易となり、配線長を長くする必要がないので、X線検出素子をより高速で動作させることが可能なX線検出素子搭載用配線基板となる。
【0016】
また、本発明のX線検出素子搭載用配線基板によれば、上記構成において貫通導体が貫通導体の横断面より大きい層間接続導体を間に介して接続されている場合には、層間の位置ずれが発生したとしても上下の貫通導体の接続が容易となるとともに、位置ずれが発生することで有効な遮蔽厚みが薄くなることが抑えられるので、反射したX線の遮蔽がより確実なものとなる。また、隣接した貫通導体の間隔が大きい、あるいは貫通導体の横断面積が小さい場合でも、遮蔽層として機能する貫通導体の形成されていない領域を容易に小さくすることができるので、よりX線の遮蔽効果の高いものとなる。
【0017】
本発明のX線検出素子搭載用配線基板によれば、上記構成において、複数の貫通導体が形成された複数の絶縁層の層間に、貫通導体と絶縁された層間導体層が実装領域に対応するように形成されている場合には、隣接した貫通導体の間隔が大きい、あるいは貫通導体の横断面積が小さい場合でも、1つの絶縁層に形成された隣接する貫通導体に囲まれた領域と別の絶縁層に形成された隣接する貫通導体に囲まれた領域とを通るような、基体の上面に対して裏面側から斜めに入射するようなX線をも遮蔽することができ、より高解像度のX線検出装置とすることができるX線検出素子搭載用配線基板となる。
【0018】
本発明のX線検出素子搭載用配線基板によれば、複数の貫通導体が複数の絶縁層にわたって横断面積の異なるものを組み合わせて積層されて形成されており、それら全ての貫通導体による基体の上面への投影領域に実装領域が含まれていることから、少ない層数でも不要なX線に対する十分な遮蔽厚みを容易に確保できるとともに、実装領域の全面にわたって配線基板の裏面から侵入してくるX線のほとんどを確実に遮蔽することができ、しかもそれらX線は内部配線導体の一部である貫通導体で遮蔽するので、内部配線として機能しない遮蔽用の導体層を別に形成する必要が無く、X線画像の高解像度化に対応するためにX線検出素子の端子数が増えたとしても、内部配線の展開が容易となり、配線長を長くする必要がないので、X線検出素子をより高速で動作させることが可能なX線検出素子搭載用配線基板となる。
【0019】
また、貫通導体を絶縁層の積層方向に平行に形成することができるので、その形成が容易であるとともに、各層の貫通導体の厚みが容易にわかるので、X線を遮蔽するに十分な厚みの設計が容易となる。
【0020】
本発明のX線検出装置によれば、X線検出素子搭載用配線基板にX線検出素子がフリップチップ実装されていることから、小型薄型のX線検出素子搭載用配線基板であっても、反射した不要なX線を十分に遮蔽できるので、小型化かつ薄型化が可能で高画質のX線検出装置となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明のX線検出素子搭載用配線基板を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
図1(a)は、本発明のX線検出素子搭載用基板の実施の形態の一例を示す、絶縁層を透視して貫通導体の配置がわかるようにした透視側面図であり、図1(b)は図1(a)のA部について上面から絶縁層を透視した透視上面図であり、図1(c)は、図1(b)のB部の拡大図である。また、図2は、図1におけるA部の絶縁層を透視した透視斜視図である。
【0023】
図1および図2において、1は絶縁層、1aは複数の絶縁層1が積層されてなる基体、2は接続パッド、3は端子電極、4は内部配線、4a〜4dは傾斜して形成された貫通導体、4eは内部配線層、4fは貫通導体、5はX線検出素子、5aはX線検出素子の実装領域、6は接合材、7は層間接続導体である。
【0024】
図1に示す例では、基体1aの上面のX線検出素子5の実装領域5aに形成された複数の接続パッド2に、X線検出素子5が接合材6を介してフリップチップ実装されており、これによりX線検出装置が構成されている。X線遮蔽層を兼ねる傾斜して形成された貫通導体4a〜4dと、内部配線層4eと、内部配線層4eや貫通導体4a〜4dと基体1aの外面に形成された接続パッド2や端子電極3とを接続する貫通導体4fとから内部配線4は構成されている。また、貫通導体4a〜4dは、それぞれ積層方向において層間接続導体7を間に介して接続されている。
【0025】
図1(b)および図1(c)においては、貫通導体4a〜4dはその上面のみを示しており、例えば、貫通導体4aについては、貫通導体4aの下面は貫通導体4bの上面と重なるように、図(c)における下向きの矢印方向に傾斜していることを示す。
【0026】
本発明のX線検出素子搭載用配線基板は、複数の絶縁層1が積層されてなる基体1aと、基体1aの上面のX線検出素子5の実装領域5aに形成されたX線検出素子5をフリップチップ実装するための複数の接続パッド2と、基体1aの外面に形成された複数の端子電極3と、基体1aの内部に形成され、実装領域5aの下方に配置された複数の貫通導体4a〜4dを含む、複数の接続パッド2と複数の端子電極3とを接続する複数の内部配線4とを有するX線検出素子搭載用配線基板であって、複数の貫通導体4a〜4dは、複数の絶縁層1にわたって絶縁層1の積層方向に対して異なる方向に傾斜して形成されており、それら全ての貫通導体4a〜4dによる基体1aの上面への投影領域に、実装領域5aが含まれていることを特徴とするものである。
【0027】
このことから、少ない層数でも不要なX線に対する十分な遮蔽厚みを容易に確保できるとともに、実装領域5aの全面にわたって配線基板の裏面から侵入してくるX線のほとんどを確実に遮蔽することができ、しかもこれらX線を内部配線4の一部である貫通導体4a〜4dで遮蔽するので、内部配線4として機能しない遮蔽用の導体層を別に形成する必要が無く、X線画像の高解像度化に対応するためにX線検出素子5の端子数が増えたとしても、内部配線4の展開が容易となり、配線長を長くする必要がないので、X線検出素子5をより高速で動作させることが可能なX線検出素子搭載用配線基板となる。
【0028】
また、貫通導体4a〜4dは、複数の絶縁層1にわたって絶縁層1の積層方向に対して異なる方向に傾斜して形成されていることから、実装領域5aが全ての貫通導体4a〜4dによる基体1aの上面への投影領域に含まれるようにすることが容易なだけでなく、最下の絶縁層1に形成された、隣接する貫通導体4d・4d間を通って貫通導体の傾斜方向に平行に入射してくるX線を、その上の絶縁層1に形成された傾斜方向の異なる貫通導体4c〜4aにより遮蔽することができる。
【0029】
ここで実装領域5aとは、X線検出素子5をX線検出素子搭載用配線基板にフリップチップ実装した状態での、X線検出素子5の基体1aの上面への投影領域のことである。図1(b)においては、実装領域5aはX線検出素子5の外形と同じ形状および寸法で1点鎖線で示してある。X線検出素子5の受光部がX線検出素子5の外形に対して小さい場合は、X線検出素子5の受光部の基体1aの上面への投影領域であればよいが、不要なX線を確実に遮蔽するためにはX線検出素子5の基体1aの上面への投影領域とするのがよい。
【0030】
図1に示す例では、4層の絶縁層1にわたって貫通導体4a〜4dが連続して形成されているが、同じ径の貫通導体4a〜4dであってもそれらの間隔がより小さい場合は、図3または図5に図1と同様の図で示すように、3層または2層の絶縁層1に貫通導体4a〜4cを形成することにより全ての貫通導体4a〜4cによる基体1aの上面への投影領域に実装領域5aが含まれるようにすることができる。このようにすることで、層構成を少なくして製造の工数を減少させることができるとともに、より少ない層数で不要なX線を遮蔽できるので、複雑な設計の必要なしで高解像度対応の多端子を有するX線検出素子を搭載可能なものとなる。
【0031】
また、2層または3層の絶縁層1に貫通導体4a〜4cを形成することでも裏面から侵入してくるX線のほとんどを遮蔽することができるが、わずかではあるが、例えば反射したX線が下の絶縁層1の隣接する貫通導体4c・4c・4cに囲まれた領域から上の絶縁層1の隣接する貫通導体4a・4a・4aに囲まれた領域に向かって傾斜して入射したり、貫通導体4a〜4cの側面を反射しながら基体1aの上面へ到達したりする場合があるので、より高解像度とするためには、上面視で上下の貫通導体4a〜4dが重なる部分がより多く、実装領域5aと投影領域の重なる貫通導体4a〜4dがより密になるように、より多くの絶縁層1にわたって貫通導体4a〜4dが形成されているのが好ましい。
【0032】
また、図1(a)および図2に示すように、上記構成において、貫通導体4a〜4dは、それぞれ積層方向において貫通導体4a〜4dの横断面より大きい層間接続導体7を間に介して接続されていることが好ましい。
【0033】
これにより、絶縁層1・1間の位置ずれが発生したとしても上下の貫通導体4a〜4dの接続が容易となるとともに、位置ずれが発生することで有効な遮蔽厚みが薄くなることが抑えられるので反射したX線の遮蔽がより確実なものとなる。また、層間接続導体7の上面視の大きさを互いに接続されない範囲でできるだけ大きくすると、隣接した貫通導体4a〜4dの間隔が大きい、あるいは貫通導体4a〜4dの横断面積が小さい場合でも、遮蔽層として機能する貫通導体4a〜4dの形成されていない領域を容易に小さくすることができるので、よりX線の遮蔽効果の高いものとなる。
【0034】
また、図4に示すように、上記構成において、複数の貫通導体4a〜4dが形成された複数の絶縁層1・1の層間に、貫通導体4a〜4dと絶縁された層間導体層8が実装領域5aに対応するように、すなわちその基体1aの上面への投影領域が実装領域5aに重なるように形成されていることが好ましい。
【0035】
これにより、隣接した貫通導体4a〜4dの間隔が大きい、あるいは貫通導体4a〜4dの横断面積が小さい場合でも、1つの絶縁層1に形成された隣接する貫通導体4に囲まれた領域と別の絶縁層1に形成された隣接する貫通導体4に囲まれた領域とを通るような、基体1aの上面に対して裏面側から斜めに入射するようなX線をも遮蔽することができ、より高解像度のX線検出装置とすることができるX線検出素子搭載用配線基板となる。
【0036】
ここで、実装領域5aに対応するとは、層間導体層8の基体1aの上面への投影領域と実装領域5aとが重なるようにするということである。層間導体層8を実装領域5aより大きく形成すると、その投影領域が実装領域5に確実に重なるとともに、基体1aの上面に対して斜め方向から入射するX線をも遮蔽することができるのでより好ましい。
【0037】
基体1aは、複数のセラミックスから成る絶縁層1を積層して形成してなる、略四角平板状のものである。セラミックスは、例えば酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム焼結体,窒化珪素質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミック質焼結体というような、従来よりセラミック配線基板に用いられている絶縁性のものを用いればよい。X線検出素子5を高速で動作させるために、内部配線として電気抵抗の小さい銅(Cu)や銀(Ag)等を用いる場合は、これらと同時焼成可能なガラスセラミック質焼結体のような低温焼成セラミックスを用いるのが好ましい。
【0038】
基体1aは、絶縁層1が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダ・溶剤を添加混合して泥漿状となすとともに、これをドクターブレード法等のシート形成方法によりシート状となして複数枚のセラミックグリーンシートを得て、次に、これらのセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに上下に積層してセラミックグリーンシート積層体となし、最後にこのセラミックグリーンシート積層体を還元雰囲気中にて約1600℃の温度で焼成することによって製作される。
【0039】
接続パッド2,内部配線4,端子電極3,層間接続導体7,および層間導体層8は、基体1aと同時焼成により形成される、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、銅(Cu)、銀(Ag)等の金属粉末メタライズから成るものである。これらが、例えばタングステンメタライズから成る場合であれば、平均粒径が1〜5μm程度のタングステン粉末に適当な有機バインダ・溶剤を添加混合して得た金属ペーストを絶縁層1となるセラミックグリーンシートにスクリーン印刷法等により印刷塗布しておき、セラミックグリーンシートと同時焼成することにより得られる。内部配線4の内、貫通導体4a〜4d,4fは、スクリーン印刷法等により印刷塗布する前に、セラミックグリーンシートに金型やピンによる打ち抜き加工やレーザー加工により予め貫通孔を形成しておき、この貫通孔に金属ペーストを印刷法により充填しておけばよい。
【0040】
内部配線4は、タングステン(W),モリブデン(Mo),銅(Cu),銀(Ag)などの金属材料が耐熱性や導電性等の点で好適に使用される。X線の遮蔽効果は、内部配線4に用いられる金属材料の原子量に応じて異なり、原子量が大きいほど遮蔽効果が高い。タングステン,モリブデン,銅,銀の原子量は、それぞれ、約184,約96,約64,約108である。なお、裏面からのX線の反射に対しては、原子量が約184のタングステンでは裏面からのX線の反射を遮蔽するには0.05mm厚みがあれば十分であるが、原子量が約64である銅の場合は、約3倍の厚みである0.15mmの厚みが必要となる。このとき、従来のX線検出素子搭載用配線基板のような遮蔽用メタライズ層では、絶縁層間の剥がれが発生しないように0.02mm程度のものを8層程度にわたって形成しなければならなかった。これに対して本発明のX線検出素子搭載用配線基板では、貫通導体4a〜4dが主な遮蔽体であり、遮蔽体の厚みは絶縁層1の厚みに等しく、1層でも通常0.05mm〜0.3mm程度の厚みに容易に形成することができる。よって、銅のように原子量のあまり大きくない金属でも厚み方向においては十分な遮蔽効果を得ることができるので、薄型でも不要なX線を遮蔽することができるとともに、X線検出素子5の高速動作が可能なX線検出素子搭載用配線基板を形成することができる。
【0041】
貫通導体4a〜4dを絶縁層1の積層方向に対して異なる方向に傾斜して形成する方法としては、セラミックグリーンシートに貫通孔を形成する際に、貫通導体4a〜4dが形成される絶縁層1となる4枚のグリーンシートのそれぞれにグリーンシートの主面に対して異なる方向に傾斜する貫通孔を形成すればよい。グリーンシートの主面に対して傾斜した貫通孔を形成するには、セラミックグリーンシートを打ち抜くピンや金型をセラミックグリーンシートの主面に対して傾けて打ち抜き加工を行なえばよい。このとき、このときセラミックグリーンシートの主面を水平にして打ち抜くピンや金型を傾斜させてもよいし、ピンや金型を鉛直方向に打抜くようにしてセラミックグリーンシートを傾斜させてもよい。また、セラミックグリーンシートに感光性組成物を添加して、露光および現像することにより貫通孔を形成する場合は、露光する光をセラミックグリーンシートの主面に対して傾斜させて当ててもよい。
【0042】
1つの絶縁層1に形成される貫通導体4a〜4dの数や配列は、X線検出素子5の端子数に対応して、接続パッド2により実装領域5aの大きさに応じてX線検出素子5の端子の中心間距離が拡げられた配列とすればよい。
【0043】
貫通導体4a〜4dの横断面の大きさは、互いに絶縁されるような間隔を設けてできるだけ大きくすると、X線を遮蔽する領域が大きくなるので好ましい。同一の絶縁層1内または異なる絶縁層1・1間で貫通導体4a〜4dの横断面の大きさは同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0044】
貫通導体4a〜4dの横断面形状は、図1〜図5に示すような円形以外の多角形や楕円形でもよく、同一の絶縁層1内または異なる絶縁層1・1間で貫通導体4a〜4dの横断面の形状は同じでもよいし、異なっていてもよい。貫通孔を近接して多数形成すると、貫通孔間のセラミックグリーンシートにクラックが発生しやすくなるので、横断面形状が多角形の場合はクラックの発生しやすい角部の角度が大きい六角形以上の多角形が好ましく、角部を有さない円形や楕円形はクラックが発生しにくく、また金型の偏磨耗も発生しにくいのでより好ましい。
【0045】
貫通孔を形成する際に同じ金型やピンあるいは加工条件を用いて効率的に製造するためには、貫通導体4a〜4dの横断面は同じ形状で同じ大きさのものが好ましい。
【0046】
1つの絶縁層1に形成される貫通導体4a〜4dの間隔は、貫通孔の大きさやセラミックグリーンシートの加工性あるいは貫通孔の形成方法にもよるが、絶縁性を確保するには0.05mm程度以上設けるのがよく、セラミックグリーンシートを打ち抜き加工する場合は、貫通孔間にクラックが発生しやすくなるので0.1mm以上の間隔とするのが好ましい。また、1つの絶縁層1内の貫通導体4同士の間隔は、絶縁層1の厚みおよび貫通導体4が形成される絶縁層1の数に応じて設定される。貫通導体4が形成される絶縁層1の数が多く、絶縁層1の厚みが厚いと、貫通導体4の間隔を大きくあるいは貫通導体4a〜4dの横断面の大きさを小さくしても、貫通導体4a〜4dによる基体1aの上面への投影領域に、実装領域5aが含まれるようにすることができる。
【0047】
貫通導体4a〜4dの絶縁層1の積層方向に対する傾斜角度は、セラミックグリーンシートへの貫通孔の形成の容易さからは約30°以上とするのがよく、45°以上がより好ましく、貫通導体4a〜4dを傾斜させることにより基体1aの上面への投影領域に実装領域5aが含まれるようにするには、約75°以下であるのが好ましい。この傾斜角度は、絶縁層1の厚みが厚く、また貫通導体4a〜4dが形成される絶縁層1の数が多いほど、大きくすることができる。
【0048】
また、貫通導体4a〜4dの絶縁層1の積層方向に対する傾斜角度は、貫通孔の形成の容易性から同一の絶縁層1内では同じ方向に同じ角度で傾斜しているのが好ましい。異なる絶縁層1間では傾斜の方向や角度は異なっていても構わないが、セラミックグリーンシートに貫通孔を形成する際に、同一の角度で行なうことで効率よく形成できるので、同じ角度であるのが好ましい。
【0049】
層間接続導体7の大きさは、層間の位置ずれやX線の遮蔽性を考慮すると貫通導体4a〜4dよりできるだけ大きく形成するのが好ましいが、隣接する層間接続導体7や内部配線4eとの絶縁性を考慮すると、約50μm以上の間隔を設けて形成するのが好ましい。
【0050】
層間接続層7の形状は貫通導体4a〜4dの横断面形状と相似形に形成するとどの方向に位置ずれしても同程度にカバーできるのでよいが、X線を遮蔽する観点では、例えば、貫通導体4a〜4dの横断面形状が円形であっても、層間接続層7の形状を矩形に形成して隣接する層間接続層7間の隙間をできるだけ小さくして、X線を遮蔽できる領域を広げるのがより好ましい。
【0051】
層間導体層8は、上面視で貫通導体4a〜4d間の隙間に形成された、X線を遮蔽するためのものであるので、その基体1aの上面への投影領域が実装領域5aに対応するように形成されている。X線をより有効に遮蔽するためには、層間導体層8の基体1aの上面への投影領域と実装領域5aとがより大きい面積で重なるのがよいので、図4(b)に示すような平面視の形状が好ましい。即ち、貫通導体4a〜4d間の隙間に複数の小さいものを形成するのではなく、貫通導体4a〜4dと絶縁可能な距離だけ離間させて全面に形成するのが好ましく、ベタパターンに貫通導体4a〜4dより一回り大きい開口を有するような形状となる。
【0052】
なお、基体1aの外面に形成された接続パッド2および端子電極3の表面には、酸化腐食を防止するとともに接続パッド2とX線検出素子5の電極との接合および端子電極3と外部回路との接合を容易で強固なものとするために、半田等の接合材6との濡れ性に優れた、厚みが1〜10μm程度のニッケルめっきおよび厚みが0.1μm〜3μm程度の金めっきを電解めっき法や無電解めっき法により順次施すとよい。
【0053】
また、図6および図8は、いずれも(a)は、他の本発明のX線検出素子搭載用基板の実施の形態の一例を示す、絶縁層を透視した透視側面図であり、(b)は(a)のA部を上面から絶縁層を透視した透視上面図である。
【0054】
また、図7および図9は、それぞれ図6および図8のA部を分解して平面視した分解平面図である。貫通導体4a,4b,4cの上面視のみを示している。
【0055】
図6および図8において、X線遮蔽用の貫通導体4a,4b,4cは、接続パッド2や内部配線層4eとの間や、貫通導体4a,4b,4cそれぞれの間が貫通導体4a,4b,4cより横断面積の小さい貫通導体4d,4gで接続されている。
【0056】
他の本発明のX線検出素子搭載用配線基板は、複数の絶縁層1が積層されてなる基体1aと、基体1aの上面のX線検出素子5の実装領域5aに形成されたX線検出素子5を実装するための複数の接続パッド2と、基体1aの外面に形成された複数の端子電極3と、基体1aの内部に形成され、実装領域5aの下方に配置された複数の貫通導体4a〜4d,4gを含む、複数の接続パッド2と複数の端子電極3とを接続する複数の内部配線4とを有するX線検出素子搭載用配線基板であって、複数の貫通導体4a〜4d,4gは、複数の絶縁層1にわたって横断面積の異なるものを組み合わせて積層されて形成されており、それら全ての貫通導体4a〜4d,4gによる基体1aの上面への投影領域に、実装領域5aが含まれていることを特徴とするものである。
【0057】
このことから、少ない層数でも十分な遮蔽厚みを容易に確保できるとともに、実装領域5aの全面にわたって配線基板の裏面から侵入してくるX線のほとんどを確実に遮蔽することができるとともに、内部配線4の一部である貫通導体4a〜4eで不要なX線を遮蔽するので、内部配線4として機能しない遮蔽用の導体層を別に形成する必要が無く、X線画像の高解像度化に対応するためにX線検出素子5の端子数が増えたとしても、内部配線4の展開が容易となり、配線長を長くする必要がないので、X線検出素子5をより高速で動作させることが可能なX線検出素子搭載用配線基板となる。
【0058】
また、貫通導体4a〜4dを絶縁層1の積層方向に平行(絶縁層1の主面に垂直)に形成することができるので、その形成が容易であるとともに、各絶縁層1の貫通導体4a〜4dの厚みが容易にわかるので、X線を遮蔽するに十分な厚みの設計が容易となる。
【0059】
このような図6〜図9に示すX線検出素子搭載用配線基板は、貫通導体4a〜4d,4gが複数の絶縁層1にわたって横断面積の異なるものを組み合わせて積層されて形成されている以外は、上述した図1〜図5に示すX線検出素子搭載用配線基板と同様のものであり、その製造方法も同様である。
【0060】
1つの絶縁層1に形成される貫通導体4a〜4d,4gの数や配列は、X線検出素子5の端子数に対応し、接続パッド2により実装領域5aの大きさに応じてX線検出素子5の端子の中心間距離が拡げられた配列とすればよい。
【0061】
主にX線を遮蔽する貫通導体4a〜4cの横断面形状は、図6に示す円形や図8に示す方形以外の多角形や楕円形でもよく、同一の絶縁層1内または異なる絶縁層1・1間で貫通導体4a〜4cの横断面の形状は同じでもよいし、異なっていてもよい。X線の遮蔽性を考慮すると、間隔をできるだけ小さくできる図8に示すような方形等の多角形が好ましい。また、貫通孔を近接して多数形成すると、貫通孔間のセラミックグリーンシートにクラックが発生しやすくなるので、横断面形状が多角形の場合はクラックの発生しやすい角部の角度が大きい六角形以上の多角形が好ましく、図6に示すような角部を有さない円形や楕円形はクラックが発生しにくく、また金型の偏磨耗も発生しにくいのでより好ましい。
【0062】
また、貫通導体4a〜4cの横断面の大きさも特に制限はなく、隣接する貫通導体4a〜4c間で絶縁が保たれていればよく、同一の絶縁層1内または異なる絶縁層1・1間で貫通導体4a〜4cの横断面の形状は同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0063】
本発明のX線検出装置は、上記のようなX線検出素子搭載用配線基板にX線検出素子5がフリップチップ実装されていることを特徴とするものである。このことから、小型薄型のX線検出素子搭載用配線基板であっても、反射した不要なX線を十分に遮蔽できるので、小型化かつ薄型化できる高画質のX線検出装置となる。
【0064】
X線検出素子5を実装領域5aにフリップチップ実装するには、電極パッド2への接合を周知の方法、例えば半田や導電性樹脂等の接合材6を用いた接合や、X線検出素子5に形成した金バンプ電極を用いた超音波接合により行なえばよい。
【0065】
またX線検出素子搭載用配線基板と、X線検出素子5とを同じ大きさに形成すると、X線検出装置を縦横に隙間なく配列することで、X線検出素子5が二次元的に隙間無く配列されることとなるので、1個のX線検出素子5の解像度の制限を受けずに高解像度の検出ができるものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】(a)は本発明のX線検出素子搭載用配線基板の実施の形態の一例を示す透視側面図であり、(b)は(a)におけるA部の透視上面図であり、(c)は(b)におけるB部の拡大図である。
【図2】本発明のX線検出素子搭載用配線基板の実施の形態の一例を示すA部の透視斜視図である。
【図3】(a)は本発明のX線検出素子搭載用配線基板の実施の形態の一例を示す透視側面図であり、(b)は(a)におけるA部の透視上面図であり、(c)は(b)におけるB部の拡大図である。
【図4】(a)は本発明のX線検出素子搭載用配線基板の実施の形態の一例を示す透視側面図であり、(b)は(a)におけるA部の透視上面図である。
【図5】(a)は本発明のX線検出素子搭載用配線基板の実施の形態の一例を示す透視側面図であり、(b)は(a)におけるA部の透視上面図である。
【図6】(a)は本発明のX線検出素子搭載用配線基板の実施の形態の一例を示す透視側面図であり、(b)は(a)におけるA部の透視上面図である。
【図7】本発明のX線検出素子搭載用配線基板の実施の形態の一例を示す分解上面図である。
【図8】(a)は本発明のX線検出素子搭載用配線基板の実施の形態の一例を示す透視側面図であり、(b)は(a)におけるA部の透視上面図である。
【図9】本発明のX線検出素子搭載用配線基板の実施の形態の一例を示す分解上面図である。
【図10】従来のX線検出素子搭載用配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0067】
1:絶縁層
1a:基体
2:接続パッド
3:端子電極
4:内部配線
4a〜4d:貫通導体
5:X線検出素子
5a:実装領域
6:接合材
7:層間接続導体
8:層間導体層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の絶縁層が積層されてなる基体と、該基体の上面のX線検出素子の実装領域に形成された前記X線検出素子をフリップチップ実装するための複数の接続パッドと、前記基体の外面に形成された複数の端子電極と、前記基体の内部に形成され、前記実装領域の下方に配置された複数の貫通導体を含む、前記複数の接続パッドと前記複数の端子電極とを接続する複数の内部配線とを有するX線検出素子搭載用配線基板であって、前記複数の貫通導体は、複数の前記絶縁層にわたって該絶縁層の積層方向に対して異なる方向に傾斜して形成されており、それら全ての貫通導体による前記基体の前記上面への投影領域に、前記実装領域が含まれていることを特徴とするX線検出素子搭載用配線基板。
【請求項2】
前記貫通導体は、前記貫通導体の横断面より大きい層間接続導体を間に介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載のX線検出素子搭載用配線基板。
【請求項3】
前記複数の貫通導体が形成された複数の前記絶縁層の層間に、前記貫通導体と絶縁された層間導体層が前記実装領域に対応するように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線検出素子搭載用配線基板。
【請求項4】
複数の絶縁層が積層されてなる基体と、該基体の上面のX線検出素子の実装領域に形成された前記X線検出素子をフリップチップ実装するための複数の接続パッドと、前記基体の外面に形成された複数の端子電極と、前記基体の内部に形成され、前記実装領域の下方に配置された複数の貫通導体を含む、前記複数の接続パッドと前記複数の端子電極とを接続する複数の内部配線とを有するX線検出素子搭載用配線基板であって、前記複数の貫通導体は、複数の前記絶縁層にわたって横断面積の異なるものを組み合わせて積層されて形成されており、それら全ての貫通導体による前記基体の前記上面への投影領域に、前記実装領域が含まれていることを特徴とするX線検出素子搭載用配線基板。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のX線検出素子搭載用配線基板にX線検出素子がフリップチップ実装されていることを特徴とするX線検出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2009−32936(P2009−32936A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−195908(P2007−195908)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】