説明

mTORC1及びmTORC2の両方の阻害剤を含む組み合わせ抗癌療法

本発明は、腫瘍細胞中のpAktレベルを上昇させる抗癌剤又は治療とmTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤との組み合わせの治療的有効量を同時に又は順次に患者に投与することを含む、患者中の腫瘍又は腫瘍転移を治療するための方法を提供する。このような抗癌剤又は治療の例には、ドキソルビシン、シスプラチン又はイオン化放射線照射が含まれる。本発明は、医薬として許容される担体中に、腫瘍細胞中のpAktレベルを上昇させる抗癌剤又は治療及びmTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤を含む医薬組成物も提供する。本発明は、抗癌剤メルファラン又は5−FUとmTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤との組み合わせの治療的有効量を同時に又は順次に患者に投与することを含む、患者中の腫瘍又は腫瘍転移を治療するための方法も提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
腫瘍又は腫瘍転移を治療するための、腫瘍細胞中のpAktレベルを上昇させる抗癌剤又は治療とmTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤の組み合わせ(組み合わせは、同時に又は順次に投与することができる。)の治療的有効量の使用。
【請求項2】
抗癌剤又は治療が、アンスラサイクリン類、ドキソルビシン、エピルビシン、ミトキサントロン、イダルビシン、ダウノルビシン、タモキシフェン、ゲムシタビン、DNA損傷剤、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、トポイソメラーゼ阻害剤、キャンプトテシン、イリノテカン、リン酸エトポシド、テニポシド、アムサクリン、エトポシド、微小管を標的とする薬剤、ビンクリスチン、コルヒチン、ビンブラスチン、ドセタキセル、パクリタキセル、イオン化放射線照射、ラパマイシン、ラパマイシン類縁体、CCI−779、RAD001、pAKTを誘導するMEK阻害剤、PB98059、トラスツズマブ及びA443654から選択される、請求項1の使用。
【請求項3】
mTOR阻害剤が式(I)に従う化合物又はその塩を含む、請求項1の使用。
【請求項4】
投与が同時である、請求項1の使用。
【請求項5】
投与が順次である、請求項1の使用。
【請求項6】
腫瘍細胞中のpAktレベルを上昇させる抗癌剤の一定量とmTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤の一定量が使用され、並びに前記抗癌剤及びmTOR阻害剤が同時に又は順次に投与されることが予定されることを特徴とする、癌の治療用医薬を製造するための方法。
【請求項7】
抗癌剤が、アンスラサイクリン類、ドキソルビシン、エピルビシン、ミトキサントロン、イダルビシン、ダウノルビシン、タモキシフェン、ゲムシタビン、DNA損傷剤、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、トポイソメラーゼ阻害剤、キャンプトテシン、イリノテカン、リン酸エトポシド、テニポシド、アムサクリン、エトポシド、微小管を標的とする薬剤、ビンクリスチン、コルヒチン、ビンブラスチン、ドセタキセル、パクリタキセル、ラパマイシン、ラパマイシン類縁体、CCI−779、RAD001、pAKTを誘導するMEK阻害剤、PB98059、トラスツズマブ及びA443654から選択される、請求項6の方法。
【請求項8】
mTOR阻害剤が式(I)に従う化合物又はその塩を含む、請求項6の方法。
【請求項9】
腫瘍又は腫瘍転移を治療するための、腫瘍細胞中のpAktレベルを上昇させる抗癌剤又は治療とmTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤の相乗的に有効な組み合わせ(組み合わせは、同時に又は順次に投与することができる。)の治療的有効量の使用。
【請求項10】
抗癌剤又は治療がドキソルビシン、ゲムシタビン及びイリノテカンから選択される、請求項9の方法。
【請求項11】
mTOR阻害剤が式(I)に従う化合物又はその塩を含む、請求項9の使用。
【請求項12】
腫瘍又は腫瘍転移の細胞が、単一の薬剤又は治療としての抗癌剤又は治療を用いた治療に対して相対的に非感受性又は難治性である、請求項1の使用。
【請求項13】
腫瘍又は腫瘍転移の細胞が、単一の薬剤又は治療としての抗癌剤又は治療を用いた治療に対して相対的に非感受性又は難治性である、請求項9の使用。
【請求項14】
医薬として許容される担体中に、腫瘍細胞中のpAktレベルを上昇させる抗癌剤又は治療及びmTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤を含む医薬組成物。
【請求項15】
抗癌剤又は治療が、アンスラサイクリン類、ドキソルビシン、エピルビシン、ミトキサントロン、イダルビシン、ダウノルビシン、タモキシフェン、ゲムシタビン、DNA損傷剤、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、トポイソメラーゼ阻害剤、キャンプトテシン、イリノテカン、リン酸エトポシド、テニポシド、アムサクリン、エトポシド、微小管を標的とする薬剤、ビンクリスチン、コルヒチン、ビンブラスチン、ドセタキセル、パクリタキセル、ラパマイシン、ラパマイシン類縁体、CCI−779、RAD001、pAKTを誘導するMEK阻害剤、PB98059、トラスツズマブ及びA443654から選択される、請求項14の組成物。
【請求項16】
mTOR阻害剤が式(I)に従う化合物又はその塩を含む、請求項14の組成物。
【請求項17】
mTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤及び腫瘍細胞中のpAktレベルを上昇させる抗癌剤又は治療を含む容器を含むキット。
【請求項18】
抗癌剤又は治療が、アンスラサイクリン類、ドキソルビシン、エピルビシン、ミトキサントロン、イダルビシン、ダウノルビシン、タモキシフェン、ゲムシタビン、DNA損傷剤、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、トポイソメラーゼ阻害剤、キャンプトテシン、イリノテカン、リン酸エトポシド、テニポシド、アムサクリン、エトポシド、微小管を標的とする薬剤、ビンクリスチン、コルヒチン、ビンブラスチン、ドセタキセル、パクリタキセル、ラパマイシン、ラパマイシン類縁体、CCI−779、RAD001、pAKTを誘導するMEK阻害剤、PB98059、トラスツズマブ及びA443654から選択される、請求項17のキット。
【請求項19】
mTOR阻害剤が式(I)に従う化合物又はその塩を含む、請求項17のキット。
【請求項20】
患者中の腫瘍、腫瘍転移又は他の癌を治療するための方法として、mTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTORキナーゼと腫瘍細胞中のpAktレベルを上昇させる抗癌剤又は治療との併用治療の使用に関して指示を与える印刷された指示書を含むパッケージ同封物をさらに含む、請求項17のキット。
【請求項21】
腫瘍又は腫瘍転移の種類が、NSCL、膵臓、頭部及び頸部、大腸、前立腺、子宮内膜、腎臓、膀胱、卵巣又は乳癌又は神経膠芽腫、繊維肉腫、悪性黒色腫又は多発性骨髄腫である、請求項1の使用。
【請求項22】
癌が、NSCL、膵臓、頭部及び頸部、大腸、前立腺、子宮内膜、腎臓、膀胱、卵巣又は乳癌又は神経膠芽腫、繊維肉腫、悪性黒色腫又は多発性骨髄腫から選択される、請求項6の方法。
【請求項23】
腫瘍又は腫瘍転移の種類が、NSCL、膵臓、頭部及び頸部、大腸、前立腺、子宮内膜、腎臓、膀胱、卵巣又は乳癌又は神経膠芽腫、繊維肉腫、悪性黒色腫又は多発性骨髄腫から選択される、請求項9の使用。
【請求項24】
腫瘍又は腫瘍転移を治療するための、抗癌剤メルファラン、クロラムブシル、クロルメチン、イホスファミド、メクロロエタミン、シクロホスファミド又はウラムスチンとmTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤の組み合わせ(組み合わせは、同時に又は順次に投与することができる。)の治療的有効量の使用。
【請求項25】
mTOR阻害剤が式(I)に従う化合物又はその塩を含む、請求項24の方法。
【請求項26】
腫瘍又は腫瘍転移を治療するための、抗癌剤5−FU、キャペシタビン、ホックスウリジン、シタラビン又はトポテカンとmTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤の組み合わせ(組み合わせは、同時に又は順次に投与することができる。)の治療的有効量の使用。
【請求項27】
mTOR阻害剤が式(I)に従う化合物又はその塩を含む、請求項26の方法。
【請求項28】
医薬として許容される担体中の、抗癌剤メルファラン、クロラムブシル、クロルメチン、イホスファミド、メクロロエタミン、シクロホスファミド又はウラムスチンとmTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤の組み合わせから構成される医薬組成物。
【請求項29】
mTOR阻害剤が式(I)に従う化合物又はその塩を含む、請求項28の医薬組成物。
【請求項30】
医薬として許容される担体中の、抗癌剤5−FU、キャペシタビン、フォックスウリジン、シタラビン又はトポテカンとmTORC1及びmTORC2キナーゼの両方に結合し、これらを直接阻害するmTOR阻害剤の組み合わせから構成される医薬組成物。
【請求項31】
mTOR阻害剤が式(I)に従う化合物又はその塩を含む、請求項30の医薬組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A−B】
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【図8C−D】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B−C】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2010−532756(P2010−532756A)
【公表日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−514870(P2010−514870)
【出願日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/008236
【国際公開番号】WO2009/008992
【国際公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(506330575)オーエスアイ・ファーマスーティカルズ・インコーポレーテッド (25)
【Fターム(参考)】