アイドルストップ車両
【課題】クラッチレバー遊び量の調整の必要性を明確に意識させることができるアイドルストップ車両を提供することを課題とする。
【解決手段】(b)に示すように、クラッチレバー45の揺動支点側端部50に、ハンドルから車両前方に延びるカバー部材54で覆われると共にレバー45を操作することにより露出する露出面60が備えられ、露出面60に、レバー45の遊び調整が必要であることを示すインジケータ70が設けられる。
【効果】レバー45の遊び量点検時に、クラッチ操作系での遊び量が大きいと、レバー45の操作量が増加するため、インジケータ70が露出する。インジケータ70を見ることができるので、レバー遊び量の調整の必要性を明確に意識させることができる。
【解決手段】(b)に示すように、クラッチレバー45の揺動支点側端部50に、ハンドルから車両前方に延びるカバー部材54で覆われると共にレバー45を操作することにより露出する露出面60が備えられ、露出面60に、レバー45の遊び調整が必要であることを示すインジケータ70が設けられる。
【効果】レバー45の遊び量点検時に、クラッチ操作系での遊び量が大きいと、レバー45の操作量が増加するため、インジケータ70が露出する。インジケータ70を見ることができるので、レバー遊び量の調整の必要性を明確に意識させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クラッチの断条件等に基づきエンジンを停止させるアイドルストップ車両に関する。
【背景技術】
【0002】
クラッチレバーの操作に伴うクラッチの断接状態をクラッチ検出手段で検出し、クラッチの断条件及びその他の諸条件に基づいてエンジンを停止させるようにしたアイドルストップ車両が知られている(例えば、特許文献1(図7)参照。)。
【0003】
特許文献1の図7において、ECUは、アイドルストップ車両に備えられる制御手段であり、ECUにハンドクラッチスイッチ(43)(括弧付き番号は特許文献1に記載されている符号を示す。以下同じ)が接続される。
【0004】
ハンドクラッチスイッチ(43)の取付け形態は、特許文献1には示されていないが、多くは運転者が握って操作するハンドクラッチレバーの近傍に配置される。例えば、後述する図11(a)に示すように揺動支点209の近傍の端部204に摺動ピン206が触れるようにして、ハンドクラッチスイッチ205が配置される。このハンドクラッチスイッチ205は、ハンドクラッチレバーが揺動支点209を中心に所定の角度回転(揺動)すると検知状態になる。
【0005】
ハンドクラッチレバーの揺動支点側端部からケーブルが延ばされ、このケーブルの先端がクラッチに接続される。そして、クラッチ操作系には一定の遊びが設定され、操作の円滑化が図られる。ところで、ケーブルは使用と共に徐々に伸びる。この伸びの分だけ遊び量が増加する。
【0006】
遊び量が増加すると、ハンドクラッチスイッチ205による検出状態とクラッチの断接状態とにずれが発生する。このずれが一定量を超えないように、クラッチ操作系の遊びに注意し、適宜ケーブルの長さを調整することが行われる。
遊び量が一定量を超えているか否かの検出には、整備士やベテランライダーなど熟練を積んだ者が当たることが望まれる。
【0007】
しかし、熟練を積んだ者が必ずしも近くに居るとは限らない。そこで、未熟練者であっても遊び量が一定量を超えていることの検出が容易に行える構造が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−226514公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、クラッチレバー遊び量の調整の必要性を明確に意識させることができるアイドルストップ車両を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、ハンドルに揺動可能に止められ揺動支点から車幅方向外側に延びるクラッチレバーと、このクラッチレバーからクラッチまで延ばされるケーブルと、前記クラッチレバーの操作に伴い前記クラッチの断接状態を検出するクラッチ検出手段とを有し、前記クラッチの断条件及びその他の諸条件に基づいてエンジンを停止させるようにしたアイドルストップ車両において、前記クラッチレバーの揺動支点側端部に、前記ハンドルから車両前方に延びるカバー部材で覆われると共に前記クラッチレバーを操作することにより露出する露出面が備えられ、この露出面に、前記クラッチレバーの遊び調整が必要であることを示すインジケータが設けられることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明では、露出面は、車両上方に面しており、インジケータは、揺動支点近傍から揺動支点側端部の末端面に向かって末広がりとなる扇状を呈し、クラッチレバーの操作量が所定量に達したときに露出されることを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明では、クラッチレバーの最大遊び量が規定され、インジケータは、前記クラッチレバーの操作量が前記クラッチレバーの最大遊び量を超えたときに露出されることを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明では、クラッチ検出手段は、揺動支点側端部の末端面に対向する位置に設けられ、前記末端面は、クラッチレバーが初期位置にあるときに前記クラッチ検出手段の摺動ピンの端面に接する平面と、この平面に連続して設けられる円弧面とからなり、前記クラッチレバーを揺動させてインジケータの少なくとも一部が露出するときに、前記摺動ピンの端面に前記円弧面が接することを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明では、円弧面は、摺動ピンの移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成されることを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明は、クラッチ検出手段の検出点は、インジケータの調整範囲を超えた位置にあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明では、クラッチレバーの揺動支点側端部に露出面が備えられ、この露出面にクラッチレバーの遊び調整が必要であることを示すインジケータが設けられる。
クラッチレバーの遊び量点検時に、クラッチ操作系での遊び量が大きいと、クラッチレバーの操作量が増加するため、インジケータが露出する。インジケータを見ることができるので、レバー遊び量の調整の必要性を明確に意識させることができる。
【0017】
請求項2に係る発明では、インジケータは、揺動支点近傍から揺動支点側端部の末端面に向かって末広がりとなる扇状を呈するため、インジケータの露出面積は、クラッチレバーの揺動角度が大きくなるにつれて増大する。露出面積がレバー揺動角度に比例することにより、レバー操作の所定量が設定しやすくなる。
【0018】
請求項3に係る発明では、インジケータは、クラッチレバーの操作量が規定された最大遊び量を超えたときに露出されるため、クラッチレバーの遊び量が最大遊び量を超えていることを意識させることができる。
【0019】
請求項4に係る発明では、円弧面は、平面に連続して設けられるため、クラッチ検出手段の摺動ピンの移動量は、クラッチレバーの揺動角度が大きくなるにつれて大きくなる。摺動ピンが所定の範囲で移動するので、クラッチ検出手段のオン・オフの設定がしやすくなる。
【0020】
請求項5に係る発明では、円弧面は、摺動ピンの移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成される。
クラッチレバーの操作量(揺動角度)に対して摺動ピンの移動量がグラフで直線状に変化する場合には、クラッチ検出手段の検出点が小さい角度で検出される。
その点、本発明では、クラッチレバーの揺動支点側端部に備えられる円弧面が、クラッチ検出手段の摺動ピンの移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成されるため、クラッチ検出手段の検出点をより大きい角度で検出することができる。
【0021】
請求項6に係る発明では、クラッチ検出手段の検出点は、インジケータの調整範囲を超えた位置にあるため、クラッチ検出手段の検出点設定とクラッチレバーの遊び調整を同一範囲内で行うことがない。クラッチ検出手段の検出点の位置を確実に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るアイドルストップ車両の左側面図である。
【図2】左グリップ及びクラッチレバーの平面図である。
【図3】ブラケットとクラッチレバーの分解斜視図である。
【図4】クラッチレバー及びブラケットの背面図である。
【図5】エンジンの右側面図である。
【図6】図5の6矢視図である。
【図7】図6の7−7線断面図である。
【図8】アイドルストップ装置の構成を説明する図である。
【図9】クラッチ操作系での遊び量が適正量であるときのクラッチレバーの作用を説明する図である。
【図10】クラッチ操作系での遊び量が大きすぎるときのクラッチレバーの作用を説明する図である。
【図11】円弧面に関する実施例と比較例を説明する図である。
【図12】摺動ピンの移動量に関する実施例と比較例を説明するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。以下の説明で用いる前後、左右、上下は乗員シートに座った乗員を基準に定める。
【実施例】
【0024】
本発明に係るアイドルストップ車両を自動二輪車を例に図面に基づいて説明する。
図1に示すように、自動二輪車10は、ヘッドパイプ11に転舵可能に取付けられハンドル12を上端に備えるフロントフォーク13と、このフロントフォーク13の下端に回転自在に取付けられる前輪14と、ヘッドパイプ11を前端に備える車体フレーム15と、この車体フレーム15に懸架されるパワーユニット16と、このパワーユニット16の上方にて車体フレーム15に支持される燃料タンク17と、この燃料タンク17の車両後方位置にて車体フレーム15に支持されるシート18と、車体フレーム15の下部に揺動可能に取付けられ車両後方に延びるリヤスイングアーム19と、このリヤスイングアーム19の後端に回転可能に取付けられる後輪21と、車体フレーム15とリヤスイングアーム19の後部との間に渡されるリヤクッションユニット22と、車体フレーム15の下部から下方に延ばされ車体を起立状態に保持するスタンド23とを主要素とするアイドルストップ車両である。
【0025】
パワーユニット16は、エンジン24と変速機25とを一体化したものである。エンジン24の駆動力は変速機25に伝達され、変速機25からチェーン伝動機構26を介して後輪21に伝達される。
エンジン24の前部から排気管27が下方へ延ばされ、排気管27が更に後方へ延ばされる。このような排気管27に消音器28に連結される。エンジン24の上部後部にスロットルボディ29を含む吸気系31が接続される。
【0026】
前輪14の上方位置にてフロントフォーク13にフロントフェンダ32が取付けられ、ヘッドパイプ11の前方位置にてフロントフォーク13にフロントカウル33が取付けられる。
後輪21の上方位置にて車体フレーム15にリヤカウル34が取付けられ、後輪21の後上方位置にて車体フレーム15にリヤフェンダ35が取付けられる。
【0027】
左グリップ及びクラッチレバーの構造を図2に基づいて説明する。
図2に示すように、ハンドル12のパイプ部41L(Lは左を示す添え字。以下同様)の車幅方向左側に、運転者が左手で握るグリップ42Lが嵌められ、パイプ部41Lの車幅方向左端にキャップ43Lが取付けられる。
加えて、グリップ42Lよりも車幅中心側に位置するようにパイプ部41Lに、ブラケット44が取付けられる。このブラケット44に、左手で操作するクラッチレバー45がボルト46で揺動可能に支持される。
【0028】
クラッチレバー45は、ブラケット44の車両前後方向前側に設けられる二股部47(詳細後述)に差込まれ揺動支点となるボルト46の近傍に位置する揺動支点側端部50と、この揺動支点側端部50から車幅方向外側に延ばされて更に曲げて延ばされるV字状の延長部51と、この延長部51から車幅方向外側に延ばされ運転者が左手の人差し指・中指・薬指・小指を掛ける指掛け部52と、この指掛け部52の車幅方向外側端に設けられる外端部53とからなる。
【0029】
加えて、揺動支点側端部50に、二股部47のカバー部材54(詳細後述)で覆われると共にクラッチレバー45を操作することにより露出する露出面60(詳細後述)が備えられ、この露出面60に、クラッチレバー45の遊び調整が必要であることを示すインジケータ70(詳細後述)が設けられる。インジケータ70は、クラッチレバー45の操作量がクラッチレバー45の最大遊び量(後述)を超えたときに露出される。
【0030】
ブラケット44の下側部材77(後述)に、クラッチレバー45の操作に伴いクラッチ(後述)の断接状態を検出するクラッチ検出手段71(詳細後述)が取付けられる。
揺動支点側端部50の前端部からクラッチ側へケーブル72が延ばされ、このケーブル72がアウターチューブ73で覆われる。ブラケット44の車幅中心側端部に、ケーブル72の張り具合を調整するハンドル側調整部74が設けられる。
【0031】
ブラケット44とクラッチレバー45の組立構造を図3に基づいて説明する。
図3に示すように、クラッチレバー45の揺動支点側端部50をブラケット44の二股部47に差込み、揺動支点側端部50と二股部47をボルト46及びナット75で連結させる。
【0032】
ブラケット44の構成を説明する。
ブラケット44は、パイプ部41Lに取付けられる取付部76と、この取付部76から車両前方に延ばされる二股部47とからなる。二股部47は、取付部76から車両前方に延ばされ車両下側に位置する下側部材77と、取付部76から車両前方に延ばされ車両上側に位置するカバー部材54とからなる。なお、カバー部材54は実施例ではブラケット44の一部材としたが、ブラケット44とは別部材としてハンドル12から直接カバー部材54を車両前方に延ばすようにしてもよい。
【0033】
次に揺動支点側端部50の詳細構造を説明する。
露出面60は、車両上方に面している。加えて、揺動支点側端部50は、露出面60よりも突出端78側に設けられボルト46の軸部79が挿入されるボルト挿入穴81を有する。さらに、インジケータ70は、ボルト挿入穴81の近傍から揺動支点側端部50の末端面82に向かって末広がりとなる扇状を呈する。
【0034】
クラッチ検出手段71の配置及び揺動支点側端部50の端面形状を図4に基づいて説明する。
図4に示すように、クラッチ検出手段71は、揺動支点側端部50の末端面82に対向する位置に設けられ、ブラケット44の下側部材77に支持されている。
【0035】
末端面82は、クラッチレバー45が初期位置(図9(a)参照)にあるときにクラッチ検出手段71の摺動ピン83の端面84に接する平面87と、この平面87に連続して設けられる円弧面85とからなり、クラッチレバー45を揺動させてインジケータ(図3、符号70)が露出(図10(a)参照)するときに、摺動ピン83の端面84に円弧面85が接する。つまり、末端面82は、クラッチ検出手段71の摺動ピン83の端面84に常時摺接される。
【0036】
円弧面85は、摺動ピン83の移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成される。また、円弧面85は半径Rで形成される。
下側部材77に、摺動ピン83の端面84と末端面82の接触状態を確認できる覗き窓86が設けられる。
【0037】
次にエンジン24の構成を図5に基づいて説明する。
図5に示すように、エンジン24は、クランク軸を囲うクランクケース91と、このクランクケース91の上面に設けられピストンを収納するシリンダブロック92と、このシリンダブロック92の上面に設けられ動弁機構を備えるシリンダヘッド93と、このシリンダヘッド93の上面に設けられ動弁機構を覆うシリンダヘッドカバー94とからなる。
【0038】
クランクケース91の車幅方向右側は、右クランクケースカバー95によって覆われ、この右クランクケースカバー95の上方に、クラッチシャフト(後述)に支持された操作アーム96(詳細後述)が配置される。
【0039】
ケーブル72と操作アーム96の接続構造を図6に基づいて説明する。
図6に示すように、ケーブル72の後端97は、操作アーム96の車幅中心側端部に連結部材98を介して連結される。アウターチューブ73のクラッチ側端部に、ケーブル72の張り具合を調整するクラッチ側調整部99が設けられる。
一方、ケーブル72の前端(図2、符号37)は、クラッチレバー(図2、符号45)の揺動支点側端部(図2、符号50)の前端部に連結される。クラッチ側調整部99とハンドル側調整部(図2、符号74)を用いてケーブル72の張り具合を調整して、クラッチレバーの最大遊び量が規定される。
【0040】
クラッチの構造を図7に基づいて説明する。
図7に示すように、クラッチ100は、変速機(図1、符号25)の従動ギヤ39に取付けられ駆動側摩擦板101を有するクラッチハウジング102と、従動ギヤ39に組付けられ車幅方向外方に突出する複数のボス部103を有する受圧板104と、この受圧板104に車幅方向外方から組付けられ駆動側摩擦板101と離間又は圧接する従動側摩擦板105を有するクラッチインナ106と、クラッチインナ106に接触させ各々のボス部103に嵌合させると共に車幅方向外側から加圧板107をボス部103に組付けることでクラッチインナ106をクラッチハウジング102側へ付勢するクラッチばね108と、加圧板107に設けた凸部109と係合するクラッチカム部111を有しクラッチばね108の力に抗してクラッチインナ106をクラッチハウジング102の側へ押圧すると共にクラッチ100の断接を行わせるクラッチシャフト112とからなる。このクラッチシャフト112の上端部113に操作アーム96が一体に取付けられる。
【0041】
次にアイドルストップ装置の構成と制御部の機能を図8に基づいて説明する。
図8において、自動二輪車(図1、符号10)は、諸条件に基づいてエンジン(図1、符号24)を自動停止させるアイドルストップ装置120を備える。このアイドルストップ装置120に、クラッチ検出手段71がオンになったときにクラッチ(図7、符号100)の断条件が満たされたと判断してエンジンを停止させるように制御する制御部130が設けられる。
【0042】
制御部130に、スタータモータ131と、スロットルボデイ(図1、符号29)に備えられ燃料を噴射するインジェクタ132と、燃料タンク(図1、符号17)に備えられ燃料を供給する燃料ポンプ133と、点火プラグ(図5、符号38)を含む点火装置134と、ギヤのポジションを検出するギヤポジションセンサ135と、アクセル開度を検出するスロットルセンサ136と、車両の速度を検出する車速センサ137と、クランクケース内のエンジンオイルの温度を検出するエンジンオイル油温センサ138と、スタンド(図1、符号23)が格納位置にあることを検出するスタンドスイッチ139と、シート(図1、符号18)に乗員が着座していることを検出するシートスイッチ141と、バッテリ142とが、各々ケーブルを介して電気的に接続される。
【0043】
ギヤポジションセンサ135、スロットルセンサ136、車速センサ137、エンジンオイル油温センサ138、スタンドスイッチ139、シートスイッチ141での検知に基づいて、エンジン(図1、符号24)を自動停止させる諸条件が整っているかどうか判断する。
【0044】
制御部130とバッテリ142との間にメインスイッチ143が介在される。加えて、制御部130とスタータモータ131との間に別系統のケーブルが接続され、このケーブルにスタータボタン144が介在される。
【0045】
スタータモータ131は、クランクケース(図5、符号91)に設けられ、制御部130の指令に応じて駆動しパワーユニット(図1、符号16)を始動させる。インジェクタ132は、制御部130の指令に応じて燃料噴射する。点火装置134は、制御部130の指令に応じて、所定タイミングで点火する。
【0046】
インジケータ(図3、符号70)の作用を次に説明する。
図9(a)に示すように、グリップ42Lに左手151の親指152を掛け、クラッチレバー45の指掛け部52に人差し指153、中指154、薬指155、小指156を掛け、クラッチレバー45を揺動支点157を中心にして矢印(1)のように操作する。
【0047】
(b)に示すように、ケーブル72が目一杯引張られるため、クラッチレバー45の揺動が止まる。
(c)は(b)のc部拡大図であり、インジケータ70が、カバー部材54に直線状に形成された基準縁158よりも、車幅方向外側に出ていない。つまり、クラッチレバー45の遊び量が、規定されたレバーの最大遊び量よりも小さいことが分かる。
【0048】
図10(a)に示すように、クラッチレバー45を操作したとき、クラッチレバー45の揺動がグリップ42Lの手前で止まる。
(b)は(a)のb部拡大図であり、インジケータ70がカバー部材54の基準縁158よりも車幅方向外側に出ている。つまり、クラッチレバー45の遊び量が、例えばレバーの最大遊び量を超えたことが分かる。
【0049】
インジケータ70に赤色や黄色の塗装色を施すことにより、現状の遊び量をより明確に意識させることが期待できる。なお、インジケータ70の大きさや位置は、単なる一例であって、規定する遊び量に応じて変更して差し支えない。
【0050】
ところで、クラッチレバー45の揺動支点側端部50には、半径Rで形成された円弧面(図4、符号85)が備えられている。次に円弧面に関する実施例と比較例を説明する。
図11において、(a)〜(c)で比較例を説明し、(d)〜(f)で実施例を説明する。
【0051】
(a)に示すように、クラッチレバー201が初期位置に戻されている。点P1は円弧面202の開始点である。加えて、クラッチレバー201の揺動支点側端部203に形成された末端面204が、クラッチ検出手段205の摺動ピン206の端面207に接触している。クラッチ検出手段205はオフ状態である。
【0052】
(b)に示すように、クラッチレバー201を角度θbだけ操作した。(a)に比べて摺動ピン206の移動量が増加する。
(c)に示すように、クラッチレバー201を更に角度θcだけ操作した。つまり、クラッチレバー201を初期位置からθ1だけ操作したことになる。加えて、円弧面202がクラッチ検出手段205の摺動ピン206の端面207に接触する。(b)に比べて摺動ピン206の移動量が増加する。このとき、クラッチ検出手段205の摺動ピン206は検出点に位置する。
【0053】
(d)に示すように、クラッチレバー45が初期位置に戻されている。点P2は円弧面85の開始点であり、(a)に比べて距離Lだけ車両後方へ移動させた。加えて、揺動支点側端部50の末端面82の平面87が、クラッチ検出手段71の摺動ピン83の端面84に接触している。クラッチ検出手段71はオフ状態である。
【0054】
(e)に示すように、クラッチレバー45を角度θeだけ操作した。(d)に比べて摺動ピン83の移動量が増加する。
(f)に示すように、クラッチレバー45を更に角度θfだけ操作した。つまり、クラッチレバー45を初期位置からθ2だけ操作したことになる。(e)に比べて摺動ピン83の移動量が増加する。
【0055】
なお、円弧面85は、実施例では、クラッチレバー45を揺動させてインジケータ70の全てが露出するときに摺動ピン83の端面84に接するように構成したが、インジケータ70の少なくとも一部が露出するように構成すればよい。
【0056】
加えて、末端面82の円弧面85がクラッチ検出手段71の摺動ピン83の端面84に接触する。このとき、摺動ピン83は検出点に位置する。さらに、インジケータ70がケース部54の基準縁158よりも車幅方向外側に出でいる。すなわち、クラッチ検出手段71の検出点は、インジケータ70の調整範囲を超えた位置にある。
【0057】
次に、上述した揺動支点側端部203、50の回転角度と摺動ピン206、83の移動量の関係をグラフで説明する。
図12に示すように、摺動ピンの移動量は、比較例では直線状(リニア)に変化するが、実施例では比較例に対し遅れて曲線状に変化する。例えば、比較例ではθ1が検出点となるが、実施例では比較例よりも回転角度が増加したθ2が検出点となることが分かる。
【0058】
以上に述べた自動二輪車10の作用効果を以下に記載する。
図10(b)に示す構成により、クラッチレバー45の遊び量点検時に、クラッチ操作系での遊び量が大きいと、クラッチレバー45の操作量が増加するため、インジケータ70が露出する。インジケータ70を見ることができるので、レバー遊び量の調整の必要性を明確に意識させることができる。
【0059】
図10(b)に示す構成により、インジケータ70は、揺動支点157近傍から揺動支点側端部50の末端面82に向かって末広がりとなる扇状を呈するため、インジケータ70の露出面積は、クラッチレバー45の揺動角度が大きくなるにつれて増大する。露出面積がレバー揺動角度に比例することにより、レバー操作の所定量が設定しやすくなる。
【0060】
図10(b)に示す構成により、インジケータ70は、クラッチレバー45の操作量が規定された最大遊び量を超えたときに露出されるため、クラッチレバー45の遊び量が最大遊び量を超えていることを意識させることができる。
【0061】
図11(d)に示すように、円弧面85は、平面87に連続して設けられるため、(e)及び(f)に示すように、クラッチ検出手段71の摺動ピン83の移動量は、クラッチレバー45の揺動角度が大きくなるにつれて大きくなる。摺動ピン83が所定の範囲で移動するので、クラッチ検出手段71のオン・オフの設定がしやすくなる。
【0062】
図11(f)において、円弧面85は、クラッチ検出手段71の摺動ピン83の移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成された面である。
図12において、比較例で示すように、クラッチレバーの操作量(揺動角度)に対して摺動ピンの移動量がグラフで直線状に変化する場合には、クラッチ検出手段の検出点が小さい角度で検出される。
その点、実施例では、クラッチレバーの揺動支点側端部に備えられる円弧面が、クラッチ検出手段の摺動ピンの移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成されるため、クラッチ検出手段の検出点をより大きい角度で検出することができる。すなわち、実施例では、比較例に比べて、摺動ピンが検出点に到達するまでのレバー操作量を大きく取ることができる。
【0063】
図11(f)に示すように、クラッチ検出手段71の検出点は、インジケータ70の調整範囲を超えた位置にあるため、クラッチ検出手段71の検出点設定とクラッチレバー45の遊び調整を同一範囲内で行うことがない。クラッチ検出手段71の検出点の位置を確実に設定できる。
【0064】
尚、本発明に係るアイドルストップ車両は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、鞍乗型の三輪車や四輪車にも適用可能であり、一般の車両に適用することは差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明のアイドルストップ車両は、多板式クラッチを備えた自動二輪車に好適である。
【符号の説明】
【0066】
10…アイドルストップ車両、12…ハンドル、24…エンジン、45…クラッチレバー、50…揺動支点側端部、54…カバー部材、60…露出面、70…インジケータ、71…クラッチ検出手段、72…ケーブル、82…末端面、83…摺動ピン、84…端面、85…円弧面、87…平面、100…クラッチ、157…揺動支点。
【技術分野】
【0001】
本発明は、クラッチの断条件等に基づきエンジンを停止させるアイドルストップ車両に関する。
【背景技術】
【0002】
クラッチレバーの操作に伴うクラッチの断接状態をクラッチ検出手段で検出し、クラッチの断条件及びその他の諸条件に基づいてエンジンを停止させるようにしたアイドルストップ車両が知られている(例えば、特許文献1(図7)参照。)。
【0003】
特許文献1の図7において、ECUは、アイドルストップ車両に備えられる制御手段であり、ECUにハンドクラッチスイッチ(43)(括弧付き番号は特許文献1に記載されている符号を示す。以下同じ)が接続される。
【0004】
ハンドクラッチスイッチ(43)の取付け形態は、特許文献1には示されていないが、多くは運転者が握って操作するハンドクラッチレバーの近傍に配置される。例えば、後述する図11(a)に示すように揺動支点209の近傍の端部204に摺動ピン206が触れるようにして、ハンドクラッチスイッチ205が配置される。このハンドクラッチスイッチ205は、ハンドクラッチレバーが揺動支点209を中心に所定の角度回転(揺動)すると検知状態になる。
【0005】
ハンドクラッチレバーの揺動支点側端部からケーブルが延ばされ、このケーブルの先端がクラッチに接続される。そして、クラッチ操作系には一定の遊びが設定され、操作の円滑化が図られる。ところで、ケーブルは使用と共に徐々に伸びる。この伸びの分だけ遊び量が増加する。
【0006】
遊び量が増加すると、ハンドクラッチスイッチ205による検出状態とクラッチの断接状態とにずれが発生する。このずれが一定量を超えないように、クラッチ操作系の遊びに注意し、適宜ケーブルの長さを調整することが行われる。
遊び量が一定量を超えているか否かの検出には、整備士やベテランライダーなど熟練を積んだ者が当たることが望まれる。
【0007】
しかし、熟練を積んだ者が必ずしも近くに居るとは限らない。そこで、未熟練者であっても遊び量が一定量を超えていることの検出が容易に行える構造が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−226514公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、クラッチレバー遊び量の調整の必要性を明確に意識させることができるアイドルストップ車両を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、ハンドルに揺動可能に止められ揺動支点から車幅方向外側に延びるクラッチレバーと、このクラッチレバーからクラッチまで延ばされるケーブルと、前記クラッチレバーの操作に伴い前記クラッチの断接状態を検出するクラッチ検出手段とを有し、前記クラッチの断条件及びその他の諸条件に基づいてエンジンを停止させるようにしたアイドルストップ車両において、前記クラッチレバーの揺動支点側端部に、前記ハンドルから車両前方に延びるカバー部材で覆われると共に前記クラッチレバーを操作することにより露出する露出面が備えられ、この露出面に、前記クラッチレバーの遊び調整が必要であることを示すインジケータが設けられることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明では、露出面は、車両上方に面しており、インジケータは、揺動支点近傍から揺動支点側端部の末端面に向かって末広がりとなる扇状を呈し、クラッチレバーの操作量が所定量に達したときに露出されることを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明では、クラッチレバーの最大遊び量が規定され、インジケータは、前記クラッチレバーの操作量が前記クラッチレバーの最大遊び量を超えたときに露出されることを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明では、クラッチ検出手段は、揺動支点側端部の末端面に対向する位置に設けられ、前記末端面は、クラッチレバーが初期位置にあるときに前記クラッチ検出手段の摺動ピンの端面に接する平面と、この平面に連続して設けられる円弧面とからなり、前記クラッチレバーを揺動させてインジケータの少なくとも一部が露出するときに、前記摺動ピンの端面に前記円弧面が接することを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明では、円弧面は、摺動ピンの移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成されることを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明は、クラッチ検出手段の検出点は、インジケータの調整範囲を超えた位置にあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明では、クラッチレバーの揺動支点側端部に露出面が備えられ、この露出面にクラッチレバーの遊び調整が必要であることを示すインジケータが設けられる。
クラッチレバーの遊び量点検時に、クラッチ操作系での遊び量が大きいと、クラッチレバーの操作量が増加するため、インジケータが露出する。インジケータを見ることができるので、レバー遊び量の調整の必要性を明確に意識させることができる。
【0017】
請求項2に係る発明では、インジケータは、揺動支点近傍から揺動支点側端部の末端面に向かって末広がりとなる扇状を呈するため、インジケータの露出面積は、クラッチレバーの揺動角度が大きくなるにつれて増大する。露出面積がレバー揺動角度に比例することにより、レバー操作の所定量が設定しやすくなる。
【0018】
請求項3に係る発明では、インジケータは、クラッチレバーの操作量が規定された最大遊び量を超えたときに露出されるため、クラッチレバーの遊び量が最大遊び量を超えていることを意識させることができる。
【0019】
請求項4に係る発明では、円弧面は、平面に連続して設けられるため、クラッチ検出手段の摺動ピンの移動量は、クラッチレバーの揺動角度が大きくなるにつれて大きくなる。摺動ピンが所定の範囲で移動するので、クラッチ検出手段のオン・オフの設定がしやすくなる。
【0020】
請求項5に係る発明では、円弧面は、摺動ピンの移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成される。
クラッチレバーの操作量(揺動角度)に対して摺動ピンの移動量がグラフで直線状に変化する場合には、クラッチ検出手段の検出点が小さい角度で検出される。
その点、本発明では、クラッチレバーの揺動支点側端部に備えられる円弧面が、クラッチ検出手段の摺動ピンの移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成されるため、クラッチ検出手段の検出点をより大きい角度で検出することができる。
【0021】
請求項6に係る発明では、クラッチ検出手段の検出点は、インジケータの調整範囲を超えた位置にあるため、クラッチ検出手段の検出点設定とクラッチレバーの遊び調整を同一範囲内で行うことがない。クラッチ検出手段の検出点の位置を確実に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るアイドルストップ車両の左側面図である。
【図2】左グリップ及びクラッチレバーの平面図である。
【図3】ブラケットとクラッチレバーの分解斜視図である。
【図4】クラッチレバー及びブラケットの背面図である。
【図5】エンジンの右側面図である。
【図6】図5の6矢視図である。
【図7】図6の7−7線断面図である。
【図8】アイドルストップ装置の構成を説明する図である。
【図9】クラッチ操作系での遊び量が適正量であるときのクラッチレバーの作用を説明する図である。
【図10】クラッチ操作系での遊び量が大きすぎるときのクラッチレバーの作用を説明する図である。
【図11】円弧面に関する実施例と比較例を説明する図である。
【図12】摺動ピンの移動量に関する実施例と比較例を説明するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。以下の説明で用いる前後、左右、上下は乗員シートに座った乗員を基準に定める。
【実施例】
【0024】
本発明に係るアイドルストップ車両を自動二輪車を例に図面に基づいて説明する。
図1に示すように、自動二輪車10は、ヘッドパイプ11に転舵可能に取付けられハンドル12を上端に備えるフロントフォーク13と、このフロントフォーク13の下端に回転自在に取付けられる前輪14と、ヘッドパイプ11を前端に備える車体フレーム15と、この車体フレーム15に懸架されるパワーユニット16と、このパワーユニット16の上方にて車体フレーム15に支持される燃料タンク17と、この燃料タンク17の車両後方位置にて車体フレーム15に支持されるシート18と、車体フレーム15の下部に揺動可能に取付けられ車両後方に延びるリヤスイングアーム19と、このリヤスイングアーム19の後端に回転可能に取付けられる後輪21と、車体フレーム15とリヤスイングアーム19の後部との間に渡されるリヤクッションユニット22と、車体フレーム15の下部から下方に延ばされ車体を起立状態に保持するスタンド23とを主要素とするアイドルストップ車両である。
【0025】
パワーユニット16は、エンジン24と変速機25とを一体化したものである。エンジン24の駆動力は変速機25に伝達され、変速機25からチェーン伝動機構26を介して後輪21に伝達される。
エンジン24の前部から排気管27が下方へ延ばされ、排気管27が更に後方へ延ばされる。このような排気管27に消音器28に連結される。エンジン24の上部後部にスロットルボディ29を含む吸気系31が接続される。
【0026】
前輪14の上方位置にてフロントフォーク13にフロントフェンダ32が取付けられ、ヘッドパイプ11の前方位置にてフロントフォーク13にフロントカウル33が取付けられる。
後輪21の上方位置にて車体フレーム15にリヤカウル34が取付けられ、後輪21の後上方位置にて車体フレーム15にリヤフェンダ35が取付けられる。
【0027】
左グリップ及びクラッチレバーの構造を図2に基づいて説明する。
図2に示すように、ハンドル12のパイプ部41L(Lは左を示す添え字。以下同様)の車幅方向左側に、運転者が左手で握るグリップ42Lが嵌められ、パイプ部41Lの車幅方向左端にキャップ43Lが取付けられる。
加えて、グリップ42Lよりも車幅中心側に位置するようにパイプ部41Lに、ブラケット44が取付けられる。このブラケット44に、左手で操作するクラッチレバー45がボルト46で揺動可能に支持される。
【0028】
クラッチレバー45は、ブラケット44の車両前後方向前側に設けられる二股部47(詳細後述)に差込まれ揺動支点となるボルト46の近傍に位置する揺動支点側端部50と、この揺動支点側端部50から車幅方向外側に延ばされて更に曲げて延ばされるV字状の延長部51と、この延長部51から車幅方向外側に延ばされ運転者が左手の人差し指・中指・薬指・小指を掛ける指掛け部52と、この指掛け部52の車幅方向外側端に設けられる外端部53とからなる。
【0029】
加えて、揺動支点側端部50に、二股部47のカバー部材54(詳細後述)で覆われると共にクラッチレバー45を操作することにより露出する露出面60(詳細後述)が備えられ、この露出面60に、クラッチレバー45の遊び調整が必要であることを示すインジケータ70(詳細後述)が設けられる。インジケータ70は、クラッチレバー45の操作量がクラッチレバー45の最大遊び量(後述)を超えたときに露出される。
【0030】
ブラケット44の下側部材77(後述)に、クラッチレバー45の操作に伴いクラッチ(後述)の断接状態を検出するクラッチ検出手段71(詳細後述)が取付けられる。
揺動支点側端部50の前端部からクラッチ側へケーブル72が延ばされ、このケーブル72がアウターチューブ73で覆われる。ブラケット44の車幅中心側端部に、ケーブル72の張り具合を調整するハンドル側調整部74が設けられる。
【0031】
ブラケット44とクラッチレバー45の組立構造を図3に基づいて説明する。
図3に示すように、クラッチレバー45の揺動支点側端部50をブラケット44の二股部47に差込み、揺動支点側端部50と二股部47をボルト46及びナット75で連結させる。
【0032】
ブラケット44の構成を説明する。
ブラケット44は、パイプ部41Lに取付けられる取付部76と、この取付部76から車両前方に延ばされる二股部47とからなる。二股部47は、取付部76から車両前方に延ばされ車両下側に位置する下側部材77と、取付部76から車両前方に延ばされ車両上側に位置するカバー部材54とからなる。なお、カバー部材54は実施例ではブラケット44の一部材としたが、ブラケット44とは別部材としてハンドル12から直接カバー部材54を車両前方に延ばすようにしてもよい。
【0033】
次に揺動支点側端部50の詳細構造を説明する。
露出面60は、車両上方に面している。加えて、揺動支点側端部50は、露出面60よりも突出端78側に設けられボルト46の軸部79が挿入されるボルト挿入穴81を有する。さらに、インジケータ70は、ボルト挿入穴81の近傍から揺動支点側端部50の末端面82に向かって末広がりとなる扇状を呈する。
【0034】
クラッチ検出手段71の配置及び揺動支点側端部50の端面形状を図4に基づいて説明する。
図4に示すように、クラッチ検出手段71は、揺動支点側端部50の末端面82に対向する位置に設けられ、ブラケット44の下側部材77に支持されている。
【0035】
末端面82は、クラッチレバー45が初期位置(図9(a)参照)にあるときにクラッチ検出手段71の摺動ピン83の端面84に接する平面87と、この平面87に連続して設けられる円弧面85とからなり、クラッチレバー45を揺動させてインジケータ(図3、符号70)が露出(図10(a)参照)するときに、摺動ピン83の端面84に円弧面85が接する。つまり、末端面82は、クラッチ検出手段71の摺動ピン83の端面84に常時摺接される。
【0036】
円弧面85は、摺動ピン83の移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成される。また、円弧面85は半径Rで形成される。
下側部材77に、摺動ピン83の端面84と末端面82の接触状態を確認できる覗き窓86が設けられる。
【0037】
次にエンジン24の構成を図5に基づいて説明する。
図5に示すように、エンジン24は、クランク軸を囲うクランクケース91と、このクランクケース91の上面に設けられピストンを収納するシリンダブロック92と、このシリンダブロック92の上面に設けられ動弁機構を備えるシリンダヘッド93と、このシリンダヘッド93の上面に設けられ動弁機構を覆うシリンダヘッドカバー94とからなる。
【0038】
クランクケース91の車幅方向右側は、右クランクケースカバー95によって覆われ、この右クランクケースカバー95の上方に、クラッチシャフト(後述)に支持された操作アーム96(詳細後述)が配置される。
【0039】
ケーブル72と操作アーム96の接続構造を図6に基づいて説明する。
図6に示すように、ケーブル72の後端97は、操作アーム96の車幅中心側端部に連結部材98を介して連結される。アウターチューブ73のクラッチ側端部に、ケーブル72の張り具合を調整するクラッチ側調整部99が設けられる。
一方、ケーブル72の前端(図2、符号37)は、クラッチレバー(図2、符号45)の揺動支点側端部(図2、符号50)の前端部に連結される。クラッチ側調整部99とハンドル側調整部(図2、符号74)を用いてケーブル72の張り具合を調整して、クラッチレバーの最大遊び量が規定される。
【0040】
クラッチの構造を図7に基づいて説明する。
図7に示すように、クラッチ100は、変速機(図1、符号25)の従動ギヤ39に取付けられ駆動側摩擦板101を有するクラッチハウジング102と、従動ギヤ39に組付けられ車幅方向外方に突出する複数のボス部103を有する受圧板104と、この受圧板104に車幅方向外方から組付けられ駆動側摩擦板101と離間又は圧接する従動側摩擦板105を有するクラッチインナ106と、クラッチインナ106に接触させ各々のボス部103に嵌合させると共に車幅方向外側から加圧板107をボス部103に組付けることでクラッチインナ106をクラッチハウジング102側へ付勢するクラッチばね108と、加圧板107に設けた凸部109と係合するクラッチカム部111を有しクラッチばね108の力に抗してクラッチインナ106をクラッチハウジング102の側へ押圧すると共にクラッチ100の断接を行わせるクラッチシャフト112とからなる。このクラッチシャフト112の上端部113に操作アーム96が一体に取付けられる。
【0041】
次にアイドルストップ装置の構成と制御部の機能を図8に基づいて説明する。
図8において、自動二輪車(図1、符号10)は、諸条件に基づいてエンジン(図1、符号24)を自動停止させるアイドルストップ装置120を備える。このアイドルストップ装置120に、クラッチ検出手段71がオンになったときにクラッチ(図7、符号100)の断条件が満たされたと判断してエンジンを停止させるように制御する制御部130が設けられる。
【0042】
制御部130に、スタータモータ131と、スロットルボデイ(図1、符号29)に備えられ燃料を噴射するインジェクタ132と、燃料タンク(図1、符号17)に備えられ燃料を供給する燃料ポンプ133と、点火プラグ(図5、符号38)を含む点火装置134と、ギヤのポジションを検出するギヤポジションセンサ135と、アクセル開度を検出するスロットルセンサ136と、車両の速度を検出する車速センサ137と、クランクケース内のエンジンオイルの温度を検出するエンジンオイル油温センサ138と、スタンド(図1、符号23)が格納位置にあることを検出するスタンドスイッチ139と、シート(図1、符号18)に乗員が着座していることを検出するシートスイッチ141と、バッテリ142とが、各々ケーブルを介して電気的に接続される。
【0043】
ギヤポジションセンサ135、スロットルセンサ136、車速センサ137、エンジンオイル油温センサ138、スタンドスイッチ139、シートスイッチ141での検知に基づいて、エンジン(図1、符号24)を自動停止させる諸条件が整っているかどうか判断する。
【0044】
制御部130とバッテリ142との間にメインスイッチ143が介在される。加えて、制御部130とスタータモータ131との間に別系統のケーブルが接続され、このケーブルにスタータボタン144が介在される。
【0045】
スタータモータ131は、クランクケース(図5、符号91)に設けられ、制御部130の指令に応じて駆動しパワーユニット(図1、符号16)を始動させる。インジェクタ132は、制御部130の指令に応じて燃料噴射する。点火装置134は、制御部130の指令に応じて、所定タイミングで点火する。
【0046】
インジケータ(図3、符号70)の作用を次に説明する。
図9(a)に示すように、グリップ42Lに左手151の親指152を掛け、クラッチレバー45の指掛け部52に人差し指153、中指154、薬指155、小指156を掛け、クラッチレバー45を揺動支点157を中心にして矢印(1)のように操作する。
【0047】
(b)に示すように、ケーブル72が目一杯引張られるため、クラッチレバー45の揺動が止まる。
(c)は(b)のc部拡大図であり、インジケータ70が、カバー部材54に直線状に形成された基準縁158よりも、車幅方向外側に出ていない。つまり、クラッチレバー45の遊び量が、規定されたレバーの最大遊び量よりも小さいことが分かる。
【0048】
図10(a)に示すように、クラッチレバー45を操作したとき、クラッチレバー45の揺動がグリップ42Lの手前で止まる。
(b)は(a)のb部拡大図であり、インジケータ70がカバー部材54の基準縁158よりも車幅方向外側に出ている。つまり、クラッチレバー45の遊び量が、例えばレバーの最大遊び量を超えたことが分かる。
【0049】
インジケータ70に赤色や黄色の塗装色を施すことにより、現状の遊び量をより明確に意識させることが期待できる。なお、インジケータ70の大きさや位置は、単なる一例であって、規定する遊び量に応じて変更して差し支えない。
【0050】
ところで、クラッチレバー45の揺動支点側端部50には、半径Rで形成された円弧面(図4、符号85)が備えられている。次に円弧面に関する実施例と比較例を説明する。
図11において、(a)〜(c)で比較例を説明し、(d)〜(f)で実施例を説明する。
【0051】
(a)に示すように、クラッチレバー201が初期位置に戻されている。点P1は円弧面202の開始点である。加えて、クラッチレバー201の揺動支点側端部203に形成された末端面204が、クラッチ検出手段205の摺動ピン206の端面207に接触している。クラッチ検出手段205はオフ状態である。
【0052】
(b)に示すように、クラッチレバー201を角度θbだけ操作した。(a)に比べて摺動ピン206の移動量が増加する。
(c)に示すように、クラッチレバー201を更に角度θcだけ操作した。つまり、クラッチレバー201を初期位置からθ1だけ操作したことになる。加えて、円弧面202がクラッチ検出手段205の摺動ピン206の端面207に接触する。(b)に比べて摺動ピン206の移動量が増加する。このとき、クラッチ検出手段205の摺動ピン206は検出点に位置する。
【0053】
(d)に示すように、クラッチレバー45が初期位置に戻されている。点P2は円弧面85の開始点であり、(a)に比べて距離Lだけ車両後方へ移動させた。加えて、揺動支点側端部50の末端面82の平面87が、クラッチ検出手段71の摺動ピン83の端面84に接触している。クラッチ検出手段71はオフ状態である。
【0054】
(e)に示すように、クラッチレバー45を角度θeだけ操作した。(d)に比べて摺動ピン83の移動量が増加する。
(f)に示すように、クラッチレバー45を更に角度θfだけ操作した。つまり、クラッチレバー45を初期位置からθ2だけ操作したことになる。(e)に比べて摺動ピン83の移動量が増加する。
【0055】
なお、円弧面85は、実施例では、クラッチレバー45を揺動させてインジケータ70の全てが露出するときに摺動ピン83の端面84に接するように構成したが、インジケータ70の少なくとも一部が露出するように構成すればよい。
【0056】
加えて、末端面82の円弧面85がクラッチ検出手段71の摺動ピン83の端面84に接触する。このとき、摺動ピン83は検出点に位置する。さらに、インジケータ70がケース部54の基準縁158よりも車幅方向外側に出でいる。すなわち、クラッチ検出手段71の検出点は、インジケータ70の調整範囲を超えた位置にある。
【0057】
次に、上述した揺動支点側端部203、50の回転角度と摺動ピン206、83の移動量の関係をグラフで説明する。
図12に示すように、摺動ピンの移動量は、比較例では直線状(リニア)に変化するが、実施例では比較例に対し遅れて曲線状に変化する。例えば、比較例ではθ1が検出点となるが、実施例では比較例よりも回転角度が増加したθ2が検出点となることが分かる。
【0058】
以上に述べた自動二輪車10の作用効果を以下に記載する。
図10(b)に示す構成により、クラッチレバー45の遊び量点検時に、クラッチ操作系での遊び量が大きいと、クラッチレバー45の操作量が増加するため、インジケータ70が露出する。インジケータ70を見ることができるので、レバー遊び量の調整の必要性を明確に意識させることができる。
【0059】
図10(b)に示す構成により、インジケータ70は、揺動支点157近傍から揺動支点側端部50の末端面82に向かって末広がりとなる扇状を呈するため、インジケータ70の露出面積は、クラッチレバー45の揺動角度が大きくなるにつれて増大する。露出面積がレバー揺動角度に比例することにより、レバー操作の所定量が設定しやすくなる。
【0060】
図10(b)に示す構成により、インジケータ70は、クラッチレバー45の操作量が規定された最大遊び量を超えたときに露出されるため、クラッチレバー45の遊び量が最大遊び量を超えていることを意識させることができる。
【0061】
図11(d)に示すように、円弧面85は、平面87に連続して設けられるため、(e)及び(f)に示すように、クラッチ検出手段71の摺動ピン83の移動量は、クラッチレバー45の揺動角度が大きくなるにつれて大きくなる。摺動ピン83が所定の範囲で移動するので、クラッチ検出手段71のオン・オフの設定がしやすくなる。
【0062】
図11(f)において、円弧面85は、クラッチ検出手段71の摺動ピン83の移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成された面である。
図12において、比較例で示すように、クラッチレバーの操作量(揺動角度)に対して摺動ピンの移動量がグラフで直線状に変化する場合には、クラッチ検出手段の検出点が小さい角度で検出される。
その点、実施例では、クラッチレバーの揺動支点側端部に備えられる円弧面が、クラッチ検出手段の摺動ピンの移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成されるため、クラッチ検出手段の検出点をより大きい角度で検出することができる。すなわち、実施例では、比較例に比べて、摺動ピンが検出点に到達するまでのレバー操作量を大きく取ることができる。
【0063】
図11(f)に示すように、クラッチ検出手段71の検出点は、インジケータ70の調整範囲を超えた位置にあるため、クラッチ検出手段71の検出点設定とクラッチレバー45の遊び調整を同一範囲内で行うことがない。クラッチ検出手段71の検出点の位置を確実に設定できる。
【0064】
尚、本発明に係るアイドルストップ車両は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、鞍乗型の三輪車や四輪車にも適用可能であり、一般の車両に適用することは差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明のアイドルストップ車両は、多板式クラッチを備えた自動二輪車に好適である。
【符号の説明】
【0066】
10…アイドルストップ車両、12…ハンドル、24…エンジン、45…クラッチレバー、50…揺動支点側端部、54…カバー部材、60…露出面、70…インジケータ、71…クラッチ検出手段、72…ケーブル、82…末端面、83…摺動ピン、84…端面、85…円弧面、87…平面、100…クラッチ、157…揺動支点。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドル(12)に揺動可能に止められ揺動支点(157)から車幅方向外側に延びるクラッチレバー(45)と、このクラッチレバー(45)からクラッチ(100)まで延ばされるケーブル(72)と、前記クラッチレバー(45)の操作に伴い前記クラッチ(100)の断接状態を検出するクラッチ検出手段(71)とを有し、
前記クラッチ(100)の断条件及びその他の諸条件に基づいてエンジン(24)を停止させるようにしたアイドルストップ車両(10)において、
前記クラッチレバー(45)の揺動支点側端部(50)に、前記ハンドル(12)から車両前方に延びるカバー部材(54)で覆われると共に前記クラッチレバー(45)を操作することにより露出する露出面(60)が備えられ、
この露出面(60)に、前記クラッチレバー(45)の遊び調整が必要であることを示すインジケータ(70)が設けられることを特徴とするアイドルストップ車両。
【請求項2】
前記露出面(60)は、車両上方に面しており、
前記インジケータ(70)は、前記揺動支点(157)近傍から前記揺動支点側端部(50)の末端面(82)に向かって末広がりとなる扇状を呈し、前記クラッチレバー(45)の操作量が所定量に達したときに露出されることを特徴とする請求項1記載のアイドルストップ車両。
【請求項3】
前記クラッチレバー(45)の最大遊び量が規定され、
前記インジケータ(70)は、前記クラッチレバー(45)の操作量が前記クラッチレバー(45)の最大遊び量を超えたときに露出されることを特徴とする請求項1記載のアイドルストップ車両。
【請求項4】
前記クラッチ検出手段(71)は、前記揺動支点側端部(50)の末端面(82)に対向する位置に設けられ、
前記末端面(82)は、前記クラッチレバー(45)が初期位置にあるときに前記クラッチ検出手段(71)の摺動ピン(83)の端面(84)に接する平面(87)と、この平面(87)に連続して設けられる円弧面(85)とからなり、
前記クラッチレバー(45)を揺動させて前記インジケータ(70)の少なくとも一部が露出するときに、前記摺動ピン(83)の端面(84)に前記円弧面(85)が接することを特徴とする請求項3記載のアイドルストップ車両。
【請求項5】
前記円弧面(85)は、前記摺動ピン(83)の移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成されることを特徴とする請求項4記載のアイドルストップ車両。
【請求項6】
前記クラッチ検出手段(71)の検出点は、前記インジケータ(70)の調整範囲を超えた位置にあることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のアイドルストップ車両。
【請求項1】
ハンドル(12)に揺動可能に止められ揺動支点(157)から車幅方向外側に延びるクラッチレバー(45)と、このクラッチレバー(45)からクラッチ(100)まで延ばされるケーブル(72)と、前記クラッチレバー(45)の操作に伴い前記クラッチ(100)の断接状態を検出するクラッチ検出手段(71)とを有し、
前記クラッチ(100)の断条件及びその他の諸条件に基づいてエンジン(24)を停止させるようにしたアイドルストップ車両(10)において、
前記クラッチレバー(45)の揺動支点側端部(50)に、前記ハンドル(12)から車両前方に延びるカバー部材(54)で覆われると共に前記クラッチレバー(45)を操作することにより露出する露出面(60)が備えられ、
この露出面(60)に、前記クラッチレバー(45)の遊び調整が必要であることを示すインジケータ(70)が設けられることを特徴とするアイドルストップ車両。
【請求項2】
前記露出面(60)は、車両上方に面しており、
前記インジケータ(70)は、前記揺動支点(157)近傍から前記揺動支点側端部(50)の末端面(82)に向かって末広がりとなる扇状を呈し、前記クラッチレバー(45)の操作量が所定量に達したときに露出されることを特徴とする請求項1記載のアイドルストップ車両。
【請求項3】
前記クラッチレバー(45)の最大遊び量が規定され、
前記インジケータ(70)は、前記クラッチレバー(45)の操作量が前記クラッチレバー(45)の最大遊び量を超えたときに露出されることを特徴とする請求項1記載のアイドルストップ車両。
【請求項4】
前記クラッチ検出手段(71)は、前記揺動支点側端部(50)の末端面(82)に対向する位置に設けられ、
前記末端面(82)は、前記クラッチレバー(45)が初期位置にあるときに前記クラッチ検出手段(71)の摺動ピン(83)の端面(84)に接する平面(87)と、この平面(87)に連続して設けられる円弧面(85)とからなり、
前記クラッチレバー(45)を揺動させて前記インジケータ(70)の少なくとも一部が露出するときに、前記摺動ピン(83)の端面(84)に前記円弧面(85)が接することを特徴とする請求項3記載のアイドルストップ車両。
【請求項5】
前記円弧面(85)は、前記摺動ピン(83)の移動量が最初は少なく、徐々に大きくなるように形成されることを特徴とする請求項4記載のアイドルストップ車両。
【請求項6】
前記クラッチ検出手段(71)の検出点は、前記インジケータ(70)の調整範囲を超えた位置にあることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のアイドルストップ車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−72462(P2013−72462A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−210780(P2011−210780)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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