説明

アクチュエータ

【課題】 ピストンの摺動に要するエネルギーロスの小さいアクチュエータの提供。
【解決手段】 点火器11の作動により、第1ピストン23が軸方向に摺動すると、第1傾斜面24が第2ピストン31の第2傾斜面32を滑りながら押圧するため、第2ピストン31が第2摺動室30内に引き込まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアバッグ式の拘束装置等に使用されるアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
車両の乗員拘束装置や歩行者保護装置に使用されるエアバッグ式の拘束装置のほかに、歩行者保護の目的で衝突の際に車両のボンネットを持ち上げる装置や、衝突時の乗員保護目的でステアリング(ハンドル)を引っ込める(車両前方に引き込む)装置がある。
【0003】
これらの装置には、パイロ式のアクチュエータ(作動器)が使用されており、作動によってピン(ピストン)を押し出すタイプや、突出したピン(ピストン)を引き込むタイプのアクチュエータが知られている。
【0004】
いずれの場合も点火器など、着火薬を有する点火具を使用して、そこから発生する高温のガスや衝撃波等の燃焼生成物を直接ピンやピストンに当てることで、ピン(あるいはピストン)を駆動させるものである。
【0005】
このようなアクチュエータでは、点火器は、点火薬を収容する作動部をピストンヘッドに近接させて配置するほうが、ピストンを駆動させるための燃焼生成物(即ち、ピストンの駆動エネルギーとなるもの)のロスが少なく、効率がよい。しかし、アクチュエータの構造によっては、必ずしも作動部とピストンヘッドが近接していない場合があったり、燃焼生成物がピストンヘッドに届くまでに途中の経路が曲折したりして、途中で燃焼生成物のロスを発生させる場合もある。
【0006】
特許文献1の図1、図2には、アクチュエータが開示されている。ネック部分17にシリンダ18が形成され、ピストン23が配置されている。ピストン23にはピストンロッド25が取り付けられ、ボディー13の穴26から外部へ延びている。ネック部分17にはスクイブポート28が形成されており、ブリッジワイヤ31に接触した火薬30を有するスクイブ29が配置されている。スクイブ29の軸は、ピストン23の軸と直角になるように配置されている。スクイブ先端(火薬が配置された部分)は、ピストンヘッド23に対して間隔をおいて配置されている。
【0007】
この構造では、スクイブポート内部の空間、及びシリンダ18内部の空間が存在し、火薬から発生した燃焼生成物は、これらの空間に拡散されるため、燃焼生成物のロスが生じて、シリンダヘッド23を押す力が弱められるものと考えられる。
【特許文献1】USP 3,261,261
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、点火手段から発生した燃焼生成物の進行方向と、出入りされるピストンの摺動方向が異なる場合であっても、前記燃焼生成物をロスさせずにピストンに伝えて、確実に作動させることができるアクチュエータを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
〔請求項1 〕
本発明は、課題の解決手段として、
点火器本体が点火器カラーに固定された点火手段と、前記点火器カラーに接続されたシリンダを有するアクチュエータであって、
前記シリンダが、前記点火手段に面した位置にある第1摺動室と、前記第1摺動室と直交する方向に形成された第2摺動室を有しており、
前記第1摺動室には、一方の端面が一方向に傾斜された第1傾斜面であり、他方の端面が前記点火手段に対向された第1ピストンが配置されており、
前記第2摺動室には、周面において、中心軸方向に傾斜した第2傾斜面が形成された凹部を有する第2ピストンが配置されており、
前記第1傾斜面が、前記第2傾斜面に対して当接されている、アクチュエータを提供する。
【0010】
本発明のアクチュエータでは、点火手段の作動により生じた燃焼生成物は、点火手段と端面が対向している(好ましくは端面が正対している)第1ピストンのみが受け、引き込まれたり、突き出したりする第2ピストンは、第1ピストンの摺動を受けて移動するもので、前記燃焼生成物を直接受けることはない。そして、作動前において、第1ピストンと第2ピストンは接触されている。
【0011】
このため、燃焼生成物の進行方向と第2ピストンの摺動方向を異ならせることができ、その場合でも、燃焼生成物から第1ピストンに伝達された駆動エネルギーの大部分は、第1ピストンを介して第2ピストンに伝達されるため、燃焼生成物のロスが殆ど生じることがない。
【0012】
本発明のアクチュエータは、第1ピストンの第1傾斜面と、第2ピストンの第2傾斜面の傾斜の向きを調整することにより、第2ピストンを引き込ませたり、突き出させたりすることができる。
【0013】
〔請求項2〕
本発明は、課題の他の解決手段として、
前記第2ピストンが有する凹部が、中心軸方向に傾斜した第2傾斜面と、前記第2傾斜面の最深部から中心軸に対して垂直方向に形成された垂直壁を有しており、
前記第1ピストンの第1傾斜面が前記第2ピストンの第2傾斜面を摺動するとき、前記第1ピストンの周面が前記第2ピストンの垂直壁に接触することで、前記第1ピストンの摺動が停止されるものである、請求項1記載のアクチュエータを提供する。
【0014】
このようにすることで、第2ピストンの摺動長さを所望長さに調整することができるため、第2ピストンの引き込み又は突き出し長さを容易に調整することができる。
【0015】
〔請求項3〕
本発明は、課題の他の解決手段として、
点火器本体が点火器カラーに固定された点火手段と、前記点火器カラーに接続されたシリンダを有するアクチュエータであって、
前記シリンダが、前記点火手段に面した位置にある第1摺動室と、前記第1摺動室と直交する方向に形成された第2摺動室を有しており、
前記第1摺動室には、一方の端面が矢尻状の第1傾斜面であり、他方の端面が前記点火手段に対向された第1ピストンが配置されており、
前記第2摺動室には、2つの第2ピストンが、互いの中心軸が一致しかつ一端面同士が対向するように並列配置されており、前記2つの第2ピストンのそれぞれが、互いに対向する一端面及びそれと接する周面に跨って第2傾斜面を有するものであり、
前記第1ピストンの第1傾斜面が、前記2つの第2傾斜面に対して当接されている、請求項1記載のアクチュエータを提供する。
【0016】
本発明のアクチュエータは、点火手段の作動により生じた燃焼生成物は、点火手段と端面が対向している(好ましくは端面が正対している)第1ピストンのみが受け、突き出される2つの第2ピストンは、第1ピストンの摺動を受けて移動するもので、前記燃焼生成物を直接受けることはない。そして、作動前において、第1ピストンと2つの第2ピストンは接触されている。
【0017】
このため、燃焼生成物の進行方向と2つの第2ピストンの摺動方向を異ならせることができ、その場合でも、燃焼生成物から第1ピストンに伝達された駆動エネルギーの大部分は、第1ピストンを介して2つの第2ピストンに伝達されるため、燃焼生成物のロスが殆ど生じることがない。
【0018】
〔請求項4〕
本発明は、課題の他の解決手段として、
前記第1ピストンが、ヘッド部と、前記ヘッド部よりも外径の小さなロッド部と、前記ロッド部先端に形成された第1傾斜面を有し、更に前記ヘッド部と前記ロッド部の外径の差により形成される環状段差面を有しており、
前記第1ピストンが配置された前記第1摺動室が、前記環状段差面が衝突可能な環状内壁面を有しており、
前記第1ピストンが摺動したとき、前記環状段差面が前記環状内壁面に衝突することで、前記第1ピストンの移動が制限されるものである、請求項1〜3のいずれかに記載のアクチュエータを提供する。
【0019】
このようにすることで、第1ピストンの摺動長さを所望長さに調整することができるため、第2ピストンの突き出し長さを容易に調整することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のアクチュエータは、点火手段から発生した燃焼生成物の進行方向と出入りするピストンの摺動方向が異なるにも拘わらず、前記燃焼生成物をロスさせずにピストンを確実に作動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(1)図1のアクチュエータ
図1(a)、(b)は、アクチュエータの縦断面図であり、図1(a)は作動前の状態を示し、図1(b)は作動後の状態を示す。アクチュエータ10の全体の形状や大きさは、取り付け対象や取り付け位置に応じて決定される。
【0022】
電気式の点火器11自体は公知のものであり、一部が樹脂で包囲された点火器本体12が金属製の点火器カラー13に嵌め込まれ、一部面がシリンダ18(シリンダ18a)に当接されることで固定されている。14は着火薬が収容された着火部、15は導電ピン、16は外部電源と接続するためのコネクタプラグの差し込み空間、17はスペーサである。
【0023】
シリンダ18は、点火器カラー13と同じ金属製のもので、シリンダ18aとシリンダ18bの各部分が一体に成形されてなるものである。シリンダ18aは、点火器11(着火部14)に面した位置にある第1摺動室20を形成し、シリンダ18bとシリンダ18aの一部壁面により、第2摺動室30が形成されている。第1摺動室20の中心軸と第2摺動室30の中心軸は、直交している。
【0024】
第1摺動室20には、第1ピストン21が配置されている。第1ピストン21は、ヘッド部22と、ヘッド部22よりも外径の小さなロッド部23と、ロッド部23の先端に一方向のみに傾斜するように形成された第1傾斜面24を有している。更に、ヘッド部22とロッド部23の外径の差により形成される環状段差面25を有している。端面26は、着火部14と間隔をおいて正対している。
【0025】
第1摺動室20は、環状段差面25が衝突可能な環状内壁面27を有している。環状段差面25と環状内壁面27は、いずれも同一形状の傾斜面を有している。
【0026】
第2摺動室30には、第2ピストン31が配置されている。第2ピストン31は、周面において、中心軸方向に傾斜した第2傾斜面32が形成された凹部33を有している。凹部33は、第2傾斜面32の最深部から中心軸に対して垂直方向に形成された垂直壁34を有している。
【0027】
点火器カラー13とシリンダ18(シリンダ18a)は、図示するように、点火器カラー13の開口部の短いフランジと環状の締結部材40の一方の開口部を噛み合わせ、シリンダ18aの外周面と環状の締結部材40の内周面を螺子合わせることで、接続一体化されている。
【0028】
第2摺動室30の外壁をなすシリンダ18bの壁面には、第2ピストン31の作動前における移動防止手段である樹脂製のシェアピン35が厚さ方向に埋設されており、先端部は第2摺動室30内に配置された第2ピストン31の周面に形成された孔に差し込まれている。このシェアピン35の作用により、点火器11が作動する前に第2ピストン31が摺動する誤作動が防止される。
【0029】
第1ピストン先端の第1傾斜面24の一部面は、第2ピストン周面の第2傾斜面32に対して当接されている。
【0030】
次に、図1(a)、(b)により、アクチュエータ10の動作を説明する。点火器11が作動すると、発生した燃焼生成物が第1ピストン端面26に衝突するため、第1ピストン21は、第1摺動室20内を軸方向に摺動する。
【0031】
このとき、第1ピストン先端の第1傾斜面24が、第2ピストン周面の第2傾斜面32を滑りながら押圧して、第2ピストン31を摺動させようとするため、シェアピン35が破壊され、第2ピストン31は第2摺動室30内に引き込まれるように摺動する。
【0032】
そして、第1ピストンの環状段差面25が第1摺動室の環状内壁面27に衝突し、それと同時に第1ピストンの周面28が凹部33の垂直壁34に衝突することにより、第2ピストン31は第2摺動室30内に完全に引き込まれた状態にて摺動が停止される。
【0033】
アクチュエータ10では、点火器11の作動により発生した燃焼生成物は第1ピストン21のみが受けるものであるが、作動前において、第1ピストンと第2ピストン31が接触状態にあるため、第1ピストン21が受けた燃焼生成物は殆どロスすることなく、第2ピストン31に伝達される。このため、燃焼生成物の放出方向と第2ピストンの摺動方向が異なるにも拘わらず、燃焼生成物のロスを最小限に減らすことができ、確実に動作させることができる。
【0034】
(2)図2のアクチュエータ
図2は、別実施形態のアクチュエータの縦断面図である。図2のアクチュエータ100は、図1のアクチュエータ10とほぼ同一構造のものであり、図1と同じ番号は、同じ構成要素であることを意味する。
【0035】
アクチュエータ100は、図示するとおり、作動前において、第2ピストン31が第2摺動室30内に完全に収容された状態にある。このため、アクチュエータ100では、図1のアクチュエータ10における第2ピストン31の移動防止手段であるシェアピン35に代えて、第2摺動室30の両方の開口部に第1移動防止手段101と第2移動防止手段102が設けられている。
【0036】
第1移動防止手段101は、第2摺動室30の一端側開口部から突出された環状突起乃至は独立した複数の突起であり、突起部分により、第2ピストン端面31aを押さえて、軸方向への移動を防止している。第1移動防止手段101は、作動前には第2ピストン31の移動を防止することができるが、作動時においては、容易に破壊乃至は変形され、第2ピストン31を摺動させることができる程度の強度を有するものである。
【0037】
第2移動防止手段102は、第2摺動室30の他端側開口部から突出された環状突起乃至は独立した複数の突起であり、突起部分により、第2ピストン端面31bを押さえて、軸方向への移動を防止している。第2ピストン31は、作動により、図2中の矢印方向に摺動するものであるため、第2移動防止手段102は、第2ピストン31の逆方向への移動を完全に防止するため、作動時においても破壊されない程度の強度を有するものである。
【0038】
図2のアクチュエータ100は、点火器11が作動したとき、図1のアクチュエータ10のシェアピン35が破壊される代わりに、第1移動防止手段101が破壊され、第2ピストン31が第2摺動室30から外側に突き出されるほかは、アクチュエータ10と同じ動作をする。
【0039】
(3)図3のアクチュエータ
図3は、更に別実施形態のアクチュエータの縦断面図である。図3のアクチュエータ200は、第1ピストンと第2ピストンの形状が異なること、及び第2ピストンが2つあることを除いて、図1のアクチュエータ10とほぼ同一構造のものであり、図1と同じ番号は、同じ構成要素であることを意味する。
【0040】
第1摺動室20内の第1ピストン221は、ヘッド部222と、ヘッド部222よりも外径の小さなロッド部223と、ロッド部223の先端に矢尻状に形成された第1A傾斜面224aと第1B傾斜面224bを有している。第1A傾斜面224aと第1B傾斜面224bは、中心軸を挟んで対称となるような傾斜面である。
【0041】
第2摺動室30内には、第2Aピストン231と第2Bピストン232が、互いの中心軸が一致するように配置されており、互いの端面231bと端面232bは隙間をおいて正対している。
【0042】
第2Aピストン231は、端面231bと周面に跨って形成された第2A傾斜面235を有しており、周面において、軸方向における外径の違いにより形成された第1段差部237を有している。第2Bピストン232は、端面232bと周面に跨って形成された第2B傾斜面236を有しており、周面において、軸方向における外径の違いにより形成された第2段差部238を有している。
【0043】
第1ピストン221の第1A傾斜面224aと第1B傾斜面224bは、第2Aピストン231の第2A傾斜面235と第2Bピストン232の第2B傾斜面236に接触している。
【0044】
第2摺動室30を形成するシリンダ18aの壁面には、第2摺動室30の一端開口部に第1突起241が形成され、他端開口部に第2突起242が形成されている。
【0045】
なお、作動前の第2ピストン231及び232の移動を防止する手段として、図1に示すシェアピン35を用いることができる。
【0046】
次に、図3により、アクチュエータ200の動作を説明する。点火器11が作動すると、燃焼生成物が第1ピストン端面226に衝突するため、第1ピストン221は、第1摺動室20内を軸方向に摺動する。
【0047】
このとき、第1ピストン先端の第1A傾斜面224aと第1B傾斜面224bが、第2ピストンの第2A傾斜面235と第2B傾斜面236の両面を滑りながら押圧するため、第2Aピストン231と第2Bピストン232は、第2摺動室30から両側方向に突き出されるように摺動する。
【0048】
そして、第2ピストンの第1段差部237が第1突起241に衝突し、第2ピストンの第2段差部238が第2突起242に衝突することにより、第2Aピストン231と第2Bピストン232は、所定長さ部分が第2摺動室30から飛び出した状態にて摺動が停止される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明のアクチュエータの縦断面図と、動作を説明するための図。
【図2】別実施形態のアクチュエータの縦断面図。
【図3】別実施形態のアクチュエータの縦断面図。
【符号の説明】
【0050】
10、100、200 アクチュエータ
11 点火器
13 点火器カラー
18、18a、18b シリンダ
20 第1摺動室
21 第1ピストン
22 ヘッド部
23 ロッド部
24 第1傾斜面
30 第2摺動室
31 第2ピストン
32 第2傾斜面
35 シェアピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
点火器本体が点火器カラーに固定された点火手段と、前記点火器カラーに接続されたシリンダを有するアクチュエータであって、
前記シリンダが、前記点火手段に面した位置にある第1摺動室と、前記第1摺動室と直交する方向に形成された第2摺動室を有しており、
前記第1摺動室には、一方の端面が一方向に傾斜された第1傾斜面であり、他方の端面が前記点火手段に対向された第1ピストンが配置されており、
前記第2摺動室には、周面において、中心軸方向に傾斜した第2傾斜面が形成された凹部を有する第2ピストンが配置されており、
前記第1傾斜面が、前記第2傾斜面に対して当接されている、アクチュエータ。
【請求項2】
前記第2ピストンが有する凹部が、中心軸方向に傾斜した第2傾斜面と、前記第2傾斜面の最深部から中心軸に対して垂直方向に形成された垂直壁を有しており、
前記第1ピストンの第1傾斜面が前記第2ピストンの第2傾斜面を摺動するとき、前記第1ピストンの周面が前記第2ピストンの垂直壁に接触することで、前記第1ピストンの摺動が停止されるものである、請求項1記載のアクチュエータ。
【請求項3】
点火器本体が点火器カラーに固定された点火手段と、前記点火器カラーに接続されたシリンダを有するアクチュエータであって、
前記シリンダが、前記点火手段に面した位置にある第1摺動室と、前記第1摺動室と直交する方向に形成された第2摺動室を有しており、
前記第1摺動室には、一方の端面が矢尻状の第1傾斜面であり、他方の端面が前記点火手段に対向された第1ピストンが配置されており、
前記第2摺動室には、2つの第2ピストンが、互いの中心軸が一致しかつ一端面同士が対向するように並列配置されており、前記2つの第2ピストンのそれぞれが、互いに対向する一端面及びそれと接する周面に跨って第2傾斜面を有するものであり、
前記第1ピストンの第1傾斜面が、前記2つの第2傾斜面に対して当接されている、請求項1記載のアクチュエータ。
【請求項4】
前記第1ピストンが、ヘッド部と、前記ヘッド部よりも外径の小さなロッド部と、前記ロッド部先端に形成された第1傾斜面を有し、更に前記ヘッド部と前記ロッド部の外径の差により形成される環状段差面を有しており、
前記第1ピストンが配置された前記第1摺動室が、前記環状段差面が衝突可能な環状内壁面を有しており、
前記第1ピストンが摺動したとき、前記環状段差面が前記環状内壁面に衝突することで、前記第1ピストンの移動が制限されるものである、請求項1〜3のいずれかに記載のアクチュエータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−64219(P2008−64219A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−243911(P2006−243911)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(000002901)ダイセル化学工業株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】