説明

アクティブマトリックス有機ELパネル

【課題】画素内において光学効果の均一化を図る。
【解決手段】一画素P内において、アクティブ素子3が形成されている素子形成領域A1の少なくとも半導体層6を、透明な金属酸化物で形成し、アクティブ素子3が形成されていない非素子形成領域A2の半導体層6側方に、透明な金属酸化物層16を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、酸化物TFTを用いたアクティブマトリックス有機ELパネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機EL(Electro Luminescence)(OLED;Organic Light-Emitting Diode)パネルのうち、発光層の光取出し方向が下部基板側であるボトムエミッション(BE)構造のアクティブマトリックス(AM)駆動方式の有機ELパネルでは、アクティブ素子を動作させるために、一画素(各副画素)につき複数個のアクティブ素子の設定が必要であり、一画素内にアクティブ素子の占める割合が大きい。
【0003】
また、半導体層は不透明であり、ボトムエミッション構造では、アクティブ素子の存在しない領域しか発光画素にならないため、開口率が低い。
【0004】
そこで、特許文献1には、薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)と、該薄膜トランジスタと電気的接点を有するソース配線やゲート配線等からなる駆動回路とを透明な金属酸化物(ITO;Indium-Tin-Oxide:インジウム酸化スズ)で形成することにより、開口率を高めるようにしたアクティブマトリックス有機ELパネルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−14982号公報(段落0043欄、図4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記の特許文献1では、開口率を高めることができるものの、一画素内において、アクティブ素子が形成されている素子形成領域は、透明な金属酸化物で形成され、一方、平坦化層(層間絶縁膜)等、アクティブ素子が形成されていない非素子形成領域は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)からなる透明な樹脂材で形成されていて、両領域では発光層から発した光が透過する構成が異なるため、光学効果の影響によってスペクトルが異なってしまう。そのため、実際に観察される光は、複数のスペクトルの混合スペクトルであり、色純度の低下を招く。
【0007】
図8はアクティブマトリックス有機ELパネルの断面構成を示し、図中、A1は素子形成領域、A2は非素子形成領域、B1は上記素子形成領域A1を透過する光、B2は上記非素子形成領域A2を透過する光である。101は透明なベース板であるガラス基板、102はアクティブ素子、103はゲート絶縁膜、104は平坦化層(層間絶縁膜)、105は透明電極(画素電極)、106は有機EL層、107は上部電極である。
【0008】
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画素内において光学効果の均一化を図るようにしたことである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、この発明は、上記特許文献1において、アクティブ素子が形成されていない非素子形成領域に透明な金属酸化物からなる層を介在させたことを特徴とする。
【0010】
具体的には、この発明は、透明なベース板上にアクティブ素子が形成されたトランジスタ基板と、該トランジスタ基板に積層された有機EL層とを備え、該有機EL層に上記アクティブ素子の動作により電圧を印加して上記ベース基板側から光を取り出すボトムエミッション構造のアクティブマトリックス有機ELパネルを対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0011】
すなわち、第1の発明は、一画素内において、上記アクティブ素子が形成されている素子形成領域の少なくとも半導体層は、透明な金属酸化物で形成され、上記アクティブ素子が形成されていない非素子形成領域の上記半導体層側方には、透明な金属酸化物層が形成されていることを特徴とする。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、上記ベース基板とアクティブ素子及び金属酸化物層との間には、カラーフィルタ層が介在されていることを特徴とする。
【0013】
第3の発明は、第1の発明において、上記半導体層の可視光領域における平均透過率が70%以上であることを特徴とすることを特徴とする。
【0014】
第4の発明は、第1の発明において、上記一画素は、少なくとも3つの副画素からなり、上記カラーフィルタ層は、上記副画素に合わせて少なくとも3つに区画されて該副画素毎に異なる吸収特性を有し、上記有機EL層は、上記カラーフィルタ層と重なる副画素の吸収特性に合わせるように上記副画素毎に異なる発光波長を発光させることを特徴とする。
【0015】
第5の発明は、第1の発明において、上記一画素は、少なくとも3つの副画素からなり、上記カラーフィルタ層は、上記副画素に合わせて少なくとも3つに区画化されて該副画素毎に異なる吸収特性を有し、上記有機EL層は、少なくとも2つの発光ピークを備えた白色発光素子であることを特徴とする。
【0016】
第6の発明は、第1の発明において、上記アクティブ素子と電気的接点を有する駆動回路の画素内に位置する部分は、透明に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
第1の発明によれば、有機EL層の発光層から発する光は、素子形成領域では透明な金属酸化物からなる半導体層を透過し、一方、非素子形成領域では上記半導体層側方の透明な金属酸化物層を透過する。
【0018】
このように、素子形成領域及び非素子形成領域を透過する光は共に、透明な金属酸化物からなる層を通して観察されるので、光が半導体層を透過して取り出されるか否かにかかわらず発光スペクトルの違いがほとんどなく、混色のない発光素子とすることができて色純度が向上するというメリットを有する。
【0019】
特に、第2の発明によれば、金属酸化物材料は蒸着もしくはスパッタするだけで10〜20cm/Vmの電子移動度を有する膜が形成できるので、高温の加熱処理が不要でカラーフィルタ層上にも問題なく成膜することができ、大型パネル化しても有機ELを駆動させることができる。
【0020】
つまり、有機ELは電流素子であるため、駆動させるためには、大電流を流すだけの電子移動度を有するアクティブ素子を作製する必要であり、このことはパネルが大型化するほど顕著になる。そのため、電子移動度を単結晶並みに高速化できるポリシリコンや連続粒界結晶シリコン(CGS;Continuous Grain Silicon)等が半導体層として用いられているが、電子移動度の高速化を図るためにポリシリコンやCGS等を半導体層として用いる場合には、Si結晶体を作製するのにレーザーアリールを初めとする加熱処理が必要であるため、樹脂で形成されるカラーフィルタ層の上にこれらのアクティブ素子を形成するのは困難である。本発明では、上述の如く半導体層が金属酸化物であるため、このような制約はない。
【0021】
また、有機ELでは、アクティブ素子の膜厚が光学干渉による影響を強く受けて視野角によって発光色が変化するが、カラーフィルタ層を用いて色度を調整することで、視野角依存性のないパネルとすることができる。
【0022】
さらに、上述の如く素子形成領域及び非素子形成領域を透過する光は、発光スペクトルの違いがほとんどないため、カラーフィルタ層を通過する光量が増加して発光効率が向上するというメリットを有する。
【0023】
第3の発明によれば、半導体層の可視光領域における平均透過率が70%以上であることにより、光学干渉効果が抑えられ、発光材料そのものの発光色を画素内で均一に取り出すことができる。また、スペクトルの角度依存性を抑えることができる。
【0024】
第4の発明によれば、有機EL層をRGB塗り分けし、かつカラーフィルタ層と色合わせすることで、発光効率を低下させることなくカラー表示させることができる。また、カラーフィルタ層を透過させることによって、色純度を向上させたり、色純度の視野角依存性を低減させることができる。
【0025】
第5の発明によれば、有機EL層が2つの発光ピークを備えた白色発光素子であっても、発光効率を低下させることなくカラー表示させることができる。
【0026】
第6の発明によれば、駆動回路の配線部分の画素部分への引き回し領域を透明な金属酸化物に変えることで、画素の開口率を上げ輝度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】実施形態1に係るアクティブマトリックス有機ELパネルの断面構成図である。
【図2】実施形態1における副画素の平面図である。
【図3】実施形態1におけるアクティブ素子の等価回路図である。
【図4】実施形態2の図1相当図である。
【図5】実施形態3の図2相当図である。
【図6】実施形態3において画素電極を取り除いた状態の平面図である。
【図7】図6のVII −VII 線における断面図である。
【図8】従来例の図1相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0029】
(実施形態1)
図1は実施形態1に係るアクティブマトリックス有機ELパネルの断面構成図を示す。
【0030】
図1において、1は透明なベース板であるガラス基板であり、該ガラス基板1上には、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3原色の色層からなるカラーフィルタ(CF:Color Filter)層2が形成され、その上にアクティブ素子3が形成されている。該アクティブ素子3は、上記カラーフィルタ層2上に形成されゲート絶縁膜4で覆われたゲート電極5、上記ゲート絶縁膜4上に形成されたスイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)からなる半導体層6、該半導体層6の両側に形成されたソース電極7及びドレイン電極8、該ソース電極7及びドレイン電極8間に位置して上記半導体層6を覆うチャネル保護膜9からなり、これらはスルーホール10aを有する平坦化層(層間絶縁膜)10で覆われ、これらによりトランジスタ基板11が構成されている。該トランジスタ基板11の平坦化層10上には、ITO(Indium-Tin-Oxide:インジウム酸化スズ)からなる透明電極(画素電極)12が積層され、上記アクティブ素子3のドレイン電極8との間でスルーホール10aを介してコンタクトを取るようにしている。上記透明電極12上には白色発光層を有する有機EL層13が積層され、さらにその上に上部電極14が積層されている。つまり、実施形態1では、発光層を全画素白色発光材料で構成している。これにより、上記有機EL層13に上記アクティブ素子3の動作により電圧を印加して上記ガラス基板1側から光を取り出すボトムエミッション構造のアクティブマトリックス有機ELパネルが構成されている。
【0031】
上記透明電極12は、3つに区画された副画素p1,p2,p3を一単位とする画素Pがマトリックス状に多数配列されてなり、上記カラーフィルタ層2の画素サイズに合わせた大きさにパターニングされている。つまり、上記カラーフィルタ層2の各色層は、ブラックマトリクス(BM)層15でコントラストを得るために縁取られ、該カラーフィルタ層2は、上記副画素p1,p2,p3に合わせて3つに区画化されて該副画素p1,p2,p3毎に異なる吸収特性を有している。
【0032】
一画素P内において、上記アクティブ素子3が形成されている素子形成領域A1の少なくともの半導体層6は、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)等の透明な金属酸化物で形成され、上記アクティブ素子3が形成されていない非素子形成領域A2の上記半導体層6側方には、透明な金属酸化物層16が形成されている。これにより、上記ガラス基板1とアクティブ素子3及び金属酸化物層16との間には、上記カラーフィルタ層2が介在されている。
【0033】
ここで、上記アクティブ素子3を形成する半導体層(金属酸化物)6の可視光領域(400〜780nmの波長)における平均透過率は、70%以上である。
【0034】
したがって、上記透明な金属酸化物は、透明電極12(画素P内)のほぼ全体に亘る広い領域に形成されている。
【0035】
図2は実施形態1における副画素p1(p2,p3)の平面図であり、図中、17はデータ(ソース)線、18は走査(ゲート)線、19は電流供給線、Cはキャパシタであり、他の符号は図1の説明で用いた符号に対応している。
【0036】
図3は実施形態1におけるアクティブ素子3の等価回路の一例であり、図中、T1はスイッチング用TFT、T2は駆動用TFT、Cはキャパイタ、Oは有機EL素子である。ここでは、2トランジスタ(2Tr)+1コンデンサ(1C):2Tr1C構造の最小単位を例示しているが、この例に限らず、有機EL素子の動作均一性、アクティブ素子3自体の均一性を向上させるため、補償回路等を備えた複雑な回路構造としてもよい。この場合でも、上記透明な金属酸化物は、アクティブ素子3として用いる以外の領域にも成膜する。
【0037】
このように構成されたアクティブマトリックス有機ELパネルでは、有機EL層13の発光層から発する光は、素子形成領域A1では透明な金属酸化物からなる半導体層6を透過し、一方、非素子形成領域A2では上記半導体層6側方の透明な金属酸化物層16を透過する。
【0038】
このように、素子形成領域A1及び非素子形成領域A2を透過する光は共に、透明な金属酸化物からなる層を通して観察されるので、光が半導体層6を透過して取り出されるか否かにかかわらず発光スペクトルの違いがほとんどなく、混色のない発光素子とすることができて色純度が向上するというメリットを有する。
【0039】
また、金属酸化物材料は蒸着もしくはスパッタするだけで10〜20cm/Vmの電子移動度を有する膜が形成できるので、高温の加熱処理が不要でカラーフィルタ層上にも問題なく成膜することができ、大型パネル化しても有機ELを駆動させることができる。
【0040】
つまり、有機ELは電流素子であるため、駆動させるためには、大電流を流すだけの電子移動度を有するアクティブ素子3を作製する必要であり、このことはパネルが大型化するほど顕著になる。そのため、電子移動度を単結晶並みに高速化できるポリシリコンや連続粒界結晶シリコン(Continuous Grain Silicon;CGS)等が半導体層として用いられているが、電子移動度の高速化を図るためにポリシリコンやCGS等を半導体層6として用いる場合には、Si結晶体を作製するのにレーザーアリールを初めとする加熱処理が必要であるため、樹脂で形成されるカラーフィルタ層2の上にこれらのアクティブ素子3を形成するのは困難である。本発明では、上述の如く半導体層6が金属酸化物であるため、このような制約はない。
【0041】
また、有機ELでは、アクティブ素子3の膜厚が光学干渉による影響を強く受けて視野角によって発光色が変化するが、カラーフィルタ層2を用いて色度を調整することで、視野角依存性のないパネルとすることができる。
【0042】
さらに、上述の如く素子形成領域A1及び非素子形成領域A2を透過する光B1,B2は、発光スペクトルの違いがほとんどないため、カラーフィルタ層2を通過する光量が増加して発光効率が向上するというメリットを有する。
【0043】
さらにまた、半導体層6の可視光領域における平均透過率が70%以上であることにより、光学干渉効果が抑えられ、発光材料そのものの発光色を画素P(副画素p1p2,p3)内で均一に取り出すことができる。また、スペクトルの角度依存性を抑えることができる。
【0044】
加えて、白色発光を用いることで、有機EL層13を塗り分けることなく全面塗布で成膜することで素子が完成し、カラーフィルタ層2と組み合わせることでカラー表示が可能であり、プロセス的に簡便にカラー表示素子を形成することが可能になる。
【0045】
(実施形態2)
図4は実施形態2に係るアクティブマトリックス有機ELパネルの断面構成である。実施形態1との違いは、発光層を実施形態1では全画素白色発光材料を適用したが、実施形態2ではRGB塗り分けを行っていることを特徴としている。そのほかは実施形態1と同様であるので、同一構成箇所には同一の符号を付してその説明を省略している。
【0046】
つまり、実施形態1の白色+CFによるカラー表示方式では、各画素P(副画素p1p2,p3)の発光が全て白色であることから、CFによってほぼ3分の1の発光量がカットされることになり、発光効率の大幅な低下が起こる。
【0047】
そこで、上述の如くRGB画素P(副画素p1p2,p3)を塗り分けし、各画素P(副画素p1p2,p3)の発光色と各画素P(副画素p1p2,p3)のカラーフィルタ層2の吸収色を合わせることで、各画素P(副画素p1p2,p3)の発光はほぼカラーフィルタ層2を通過し、発光効率を低下させることなくカラー表示させることができる。
【0048】
また、有機ELの発光は有機材料の揺らぎによって発光色がブロード化するので、カラーフィルタ層2を透過させることによって色純度を向上させることができる。さらには、色純度の視野角依存性を低下させることができる。その他の効果については実施形態1と同様である。
【0049】
なお、有機EL層13を、少なくとも2つの発光ピークを備えた白色発光素子としてもよい。つまり、有機EL層13が2つの発光ピークを備えた白色発光素子であっても、発光効率を低下させることなくカラー表示させることができる。
【0050】
(実施形態3)
図5〜図7は実施形態3におけるアクティブ素子3の等価回路図であり、基本構成は実施形態1と同様であるので、同一構成箇所には同一の符号を付してその説明を省略している。また、図示しないが、アクティブマトリックス有機ELパネルの断面構成も実施形態1,2と同様である。実施形態1との違いは以下の如くである。
【0051】
つまり、この実施形態3では、アクティブ素子3と電気的接点を有する駆動回路(データ(ソース)線17、走査(ゲート)線18、電流供給線19)の画素P(副画素p1p2,p3)内に位置する部分をも、ITO等の透明な金属酸化物で透明に形成することで、画素P(副画素p1p2,p3)内の開口部を更に増やしている。配線電極のうち、画素にかからない部分については、Al等の金属を用いる。各図において、点々を付した領域が実施形態3の最大の特徴とする画素P(副画素p1p2,p3)内の透明部分である。図7中、一点鎖線の右側が画素P(副画素p1p2,p3)領域である。
【0052】
したがって、画素P(副画素p1p2,p3)内の全ての電極をITOとすることで、これまで僅かに残っていた配線抵抗の画素内への引き回しによる開口率の低下をなくし、開口率のさらなる向上を実現して輝度を高めることができる。その他の効果については実施形態1と同様である。
【産業上の利用可能性】
【0053】
この発明は、酸化物TFTを用いたアクティブマトリックス有機ELパネルについて有用である。
【符号の説明】
【0054】
1 ガラス基板(ベース板)
2 カラーフィルタ層
3 アクティブ素子
11 トランジスタ基板
13 有機EL層
16 金属酸化物層
17 データ(ソース)線(駆動回路)
18 走査(ゲート)線(駆動回路)
19 電流供給線(駆動回路)
A1 素子形成領域
A2 非素子形成領域
P 画素
p1,p2,p3 副画素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明なベース板上にアクティブ素子が形成されたトランジスタ基板と、該トランジスタ基板のアクティブ素子側に積層された有機EL層とを備え、該有機EL層に上記アクティブ素子の動作により電圧を印加して上記ベース基板側から光を取り出すボトムエミッション構造のアクティブマトリックス有機ELパネルであって、
上記アクティブ素子の半導体層は、透明な金属酸化物で形成され、
一画素内において、上記アクティブ素子が形成されている素子形成領域の少なくとも半導体層は、透明な金属酸化物で形成され、上記アクティブ素子が形成されていない非素子形成領域の上記半導体層側方には、透明な金属酸化物層が形成されていることを特徴とするアクティブマトリックス有機ELパネル。
【請求項2】
請求項1に記載のアクティブマトリックス有機ELパネルにおいて、
上記ベース基板とアクティブ素子及び金属酸化物層との間には、カラーフィルタ層が介在されていることを特徴とするアクティブマトリックス有機ELパネル。
【請求項3】
請求項1に記載のアクティブマトリックス有機ELパネルにおいて、
上記半導体層の可視光領域における平均透過率が70%以上であることを特徴とすることを特徴とするアクティブマトリックス有機ELパネル。
【請求項4】
請求項1に記載のアクティブマトリックス有機ELパネルにおいて、
上記一画素は、少なくとも3つの副画素からなり、
上記カラーフィルタ層は、上記副画素に合わせて少なくとも3つに区画されて該副画素毎に異なる吸収特性を有し、
上記有機EL層は、上記カラーフィルタ層と重なる副画素の吸収特性に合わせるように上記副画素毎に異なる発光波長を発光させることを特徴とするアクティブマトリックス有機ELパネル。
【請求項5】
請求項1に記載のアクティブマトリックス有機ELパネルにおいて、
上記一画素は、少なくとも3つの副画素からなり、
上記カラーフィルタ層は、上記副画素に合わせて少なくとも3つに区画化されて該副画素毎に異なる吸収特性を有し、
上記有機EL層は、少なくとも2つの発光ピークを備えた白色発光素子であることを特徴とするアクティブマトリックス有機ELパネル。
【請求項6】
請求項1に記載のアクティブマトリックス有機ELパネルにおいて、
上記アクティブ素子と電気的接点を有する駆動回路の画素内に位置する部分は、透明に形成されていることを特徴とするアクティブマトリックス有機ELパネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−2689(P2011−2689A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−146264(P2009−146264)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】