説明

アルカリ洗浄剤

【課題】 耐アルミ腐蝕性に優れた洗浄剤を提供する。
【解決手段】 一般式(1)で示される有機アルカリ(A)、アルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルアミン(B)、並びに数平均分子量32〜500の1価アルコール(C1)、数平均分子量62〜250の2価アルコール(C2)、数平均分子量92〜400の3〜9価アルコール(C3)および該(C1)、(C2)もしくは(C3)の全ての水酸基を除いた残基と炭素数1〜8のアルキル基とから構成されるアルキルエーテル(C4)からなる群から選ばれる1種以上の親水性有機溶剤(C)を含有し、(A)、(B)および(C)の合計重量に基づく(B)の含量が0.01〜1.0重量%であるアルカリ洗浄剤。
【化4】


式中、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ炭素数1〜24の炭化水素基または−(R7O)p−Hで表される基であり、R7は炭素数2〜4のアルキレン基、pは1〜6の整数を表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品、金属部品、セラミック部品などに付着している油脂類、樹脂、パーティクルなどを除去するのに使用されるアルカリ洗浄剤、更に詳しくは液晶パネルの垂直配向ポリイミド膜(とくに半焼成膜)の剥離液として使用されるアルカリ洗浄剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、アルカリ洗浄剤は中性洗浄剤に比べて、油脂類、樹脂、パーティクルなどを除去する能力にすぐれているので、電子部品、金属部品、セラミック部品などの生産現場において幅広く使用されている。しかしながら、アルカリ洗浄剤はアルミなどの非鉄金属を容易に腐蝕させるので、アルミが部品の一部または全部に使用されている電子部品などの洗浄には使用できないのが現状であった。例えば、電子部品とくに液晶パネルのポリイミド配向膜はこれまで水平配向タイプであったが、広視野角の液晶パネルの要望が強くなるにつれて垂直配向タイプのポリイミド配向膜が増える趨勢にある。水平配向タイプのポリイミド配向膜ガラス基板は完全焼成(焼成温度:約180℃)前の半焼成状態(約80℃で脱溶剤した半硬化膜)であれば、その不具合品はN−メチルピロリドンなどの溶剤でアルミ薄膜(配線)を腐蝕することなく配向膜を剥離できるが、垂直配向タイプのポリイミド配向膜の場合には、該半焼成状態であっても溶剤ではポリイミド配向膜(半焼成)を剥離できないので、アルカリ洗浄剤を使用して配向膜剥離を行っている(特許文献−1参照)。その際、ガラス基板のアルミ薄膜(配線)は腐蝕するのでアルミ薄膜部分をワックスなどで保護して洗浄し、次に炭化水素などの溶剤でワックス除去して基板を再生させるか、配向膜と同時にアルミ薄膜を完全に剥離・溶解させてからガラス基板だけを再生させる方法がとられていた。
【特許文献−1】特開平6−306661号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、耐アルミ腐蝕性に優れた新規な洗浄剤、洗浄方法および洗浄された電子部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、一般式(1)で示される有機アルカリ(A)、アルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルアミン(B)、並びに数平均分子量32〜500の1価アルコール(C1)、数平均分子量62〜250の2価アルコール(C2)、数平均分子量92〜400の3〜9価アルコール(C3)および該(C1)、(C2)もしくは(C3)の全ての水酸基を除いた残基と炭素数1〜8のアルキル基とから構成されるアルキルエーテル(C4)からなる群から選ばれる1種以上の親水性有機溶剤(C)を含有し、(A)、(B)および(C)の合計重量に基づく(B)の含量が0.01〜1.0重量%であるアルカリ洗浄剤;該洗浄剤を用いて、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、浸漬および浸漬揺動から選ばれる1種以上の方法で洗浄することを特徴とする電子部品、電気部品またはアルミ建材の洗浄方法;該洗浄方法で洗浄し、リンスした後、乾燥して得られる電子部品、電気部品またはアルミ建材;である。
【0005】
【化2】

【0006】
式中、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ炭素数1〜24の炭化水素基または−(R7O)p−Hで表される基であり、R7は炭素数2〜4のアルキレン基、pは1〜6の整数を表す。
【発明の効果】
【0007】
本発明の洗浄剤は、耐アルミ腐蝕性に優れているため、例えば液晶パネル用ガラス基板のアルミ配線、カラーフィルター部材にダメージを与えずに半焼成垂直配向ポリイミド膜を短時間に剥離・洗浄できる。したがって、配向膜剥離洗浄工程(ガラス基板再生工程)において従来のガラス基板の再生だけでなく、アルミ配線、カラーフィルター部材も同時に再生使用できる。また、本発明の洗浄剤は、油分、指紋、樹脂およびパーティクルを除去する能力にも優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明における有機アルカリ(A)としては、下記一般式(1)で表される有機アルカリおよびこれらの混合物などが挙げられる。
【0009】
【化3】

【0010】
式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ炭素数1〜24、好ましくは1〜14の炭化水素基または−(R7O)p−Hで表される基であり、R5は炭素数2〜4のアルキレン基、pは1〜6の整数を表す。
炭素数1〜24の炭化水素基としては、直鎖もしくは分岐の飽和または不飽和炭化水素基、脂環式炭化水素基および芳香環含有炭化水素基などが挙げられる。
直鎖もしくは分岐の飽和炭化水素基としては、アルキル基(メチル基、エチル基、n−、i−、sec−およびt−ブチル基、オクチル基、2−エチルへキシル基並びにオクタデシル基など);直鎖もしくは分岐の不飽和炭化水素基としては、アルケニル基(ビニル基、プロペニル基、アリル基およびブテニル基など);脂環式炭化水素基としては、シクロアルキル基(シクロヘキシル基など);芳香環含有炭化水素基としては、アリール基(フェニル基およびナフチル基など)、アラルキル基(ベンジル基およびフェネチル基など)、アルキルアリール基(メチルフェニル基、エチルフェニル基、ノニルフェニル基、メチルナフチル基およびエチルナフチル基など)等が挙げられる。
これらの炭化水素基の中では、洗浄性の観点から好ましいのはアルキル基およびアルケニル基である。
1の炭素数が24以下であれば洗浄性(または剥離性、以下同じ)が優れている。
【0011】
−(R7O)p−Hにおいて、R5としては、例えばエチレン基、プロピレン基およびブチレン基などの炭素数2〜4のアルキレン基が挙げられる。
5の炭素数が4を以下であれば洗浄性が良好である。pは1〜6(好ましくは1〜3)の整数であり、pが6以下であれば洗浄性が良好である。
【0012】
一般式(1)におけるカチオンの例としては、下記(1)〜(4)のテトラハイドロカルビルアンモニウムカチオン、下記(5)のオキシアルキレン基を有するアンモニウムカチオンおよびこれらの混合物が挙げられる。(A)は、これらのカチオンとハイドロオキサイドアニオンとの塩である。
(1)炭素数1〜6のアルキル基を4個含むカチオン
[例えば、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラ(n−またはi−)プロピルアンモニウム、テトラ(n−、i−またはt−)ブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、トリメチルエチルアンモニウムおよびテトラエチルアンモニウムなど];
(2)炭素数1〜6のアルキル基を3個と炭素数7〜24のハイドロカルビル基を1個含むカチオン
[例えば、トリメチルへプチルアンモニウム、トリメチルオクチルアンモニウム、トリメチルデシルアンモニウム、トリメチルドデシルアンモニウム、トリメチルステアリルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、トリエチルへキシルアンモニウム、トリエチルオクチルアンモニウム、トリエチルステアリルアンモニウム、トリエチルベンジルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、トリブチルオクチルアンモニウムおよびトリへキシルステアリルアンモニウムなど];
(3)炭素数1〜6のアルキル基を2個と炭素数7〜24のハイドロカルビル基を2個含むカチオン
[例えば、ジメチルジオクチルアンモニウム、ジエチルジオクチルアンモニウムおよびジメチルジベンジルアンモニウムなど]、
(4)炭素数1〜6のアルキル基を1個と炭素数7〜24のハイドロカルビル基を3個含むカチオン
[例えば、メチルトリオクチルアンモニウム、エチルトリオクチルアンモニウムおよびメチルオクチルジベンジルアンモニウムなど]。
【0013】
(5)オキシアルキレン基を有するアンモニウムカチオン
(i)オキシアルキレン基を1個有するカチオン[例えば、ヒドロキシエチルトリメチルアミンカチオン、ヒドロキシエチルトリエチルアミンカチオン、ヒドロキシプロピルトリメチルアミンカチオン、ヒドロキシプロピルトリエチルアミンカチオン、ヒドロキシエチルジメチルエチルアミンカチオンおよびヒドロキシエチルジメチルオクチルアミンカチオンなど]
(ii)オキシアルキレン基を2個有するカチオン[例えば、ジヒドロキシエチルジメチルアミンカチオン、ジヒドロキシエチルジエチルアミンカチオン、ジヒドロキシプロピルジメチルアミンカチオン、ジヒドロキシプロピルジエチルアミンカチオン、ジヒドロキシエチルメチルエチルアミンカチオン、ジヒドロキシエチルメチルオクチルアミンカチオンおよびビス(2−ヒドロキシエトキシエチル)オクチルアミンカチオンなど]
(iii)オキシアルキレン基を3個有するカチオン[例えば、トリヒドロキシエチルメチルアミンカチオン、トリヒドロキシエチルエチルアミンカチオン、トリヒドロキシエチルブチルアミンカチオン、トリヒドロキシプロピルメチルアミンカチオン、トリヒドロキシプロピルエチルアミンカチオンおよびトリヒドロキシエチルオクチルアミンカチオンなど]
【0014】
一般式(1)におけるカチオンのうち、洗浄性とリンス性の観点から、好ましいのはテトラハイドロカルビルアンモニウムカチオンであり、さらに好ましいのは、上記(1)および(2)、特に好ましいのは(1)、最も好ましいのはテトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオンおよびこれらの併用である。
【0015】
本発明におけるアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルアミン(B)としては、全てのアルキル基の炭素数が同じであるトリアルキルアミン(B1)およびアルキル基の炭素数が異なるトリアルキルアミン(B2)が挙げられる。
(B1)としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミンおよびトリペンチルアミンなど、(B2)としてはメチルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、メチルジブチルアミン、ジメチルブチルアミン、ジメチルヘキシルアミンおよびジエチルヘキシルアミンなどが挙げられる。
これらのうち洗浄性と耐腐蝕性の観点から好ましいのは(B1)、さらに好ましいのはトリメチルアミンおよびトリエチルアミンである。
【0016】
本発明における親水性有機溶剤(C)は、20℃における水に対する溶解度(g/100gH2O)が3以上、好ましくは10以上のものであり、下記の(C1)〜(C4)の化合物が挙げられる。
【0017】
(C1)数平均分子量(以下、Mnと略記:測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による)32〜500の1価アルコール:
炭素数1〜12の脂肪族アルコールおよび該アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(以下、AOと略記)を付加した化合物およびこれらの混合物が挙げられる。
炭素数1〜12の脂肪族アルコールとしてはメタノール、エタノール、イソプロパノールおよびブタノールなどが挙げられ、該アルコールに炭素数2〜4のAOを付加した化合物としてはエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルおよびジエチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。
これらのうち洗浄性と耐腐蝕性の観点から好ましいのは、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルおよびトリエチレングリコールモノメチルエーテルであり、さらに好ましいのはジエチレングリコールモノメチルエーテルである。
【0018】
(C2)Mn62〜250の2価のアルコール:
アルカンジオール(炭素数2〜8のアルカンジオール:エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールなど)、脂環式ジオール(炭素数6〜15のジオール:シクロヘキサン−1,2−、1,3−および1,4−ジオール、シクロペンタン−1,2−および1,3−ジオール並びに水素添加ビスフェノールAなど)、、分子中にエーテル基を1個有するジオール(ジエチレングリコールおよびジプロピレングリコールなど)並びにこれらの混合物が挙げられる。(C2)のMnは好ましくは62以上150未満である。
これらのうち洗浄性と耐腐蝕性の観点から好ましいのは、プロピレングリゴールおよびジプロピレングリコールであり、さらに好ましいのはプロピレングリコールである。
【0019】
(C3)Mn92〜400の3〜9価アルコール:
3〜9価の脂肪族多価アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、キシリトール、ソルビトールおよびシュークロースなど)、並びにこれらのAO付加物(付加モル数1〜7モル)などが挙げられる。
これらのうちで洗浄性とリンス性の観点から好ましいのは、グリセリン、ジグリセリンおよびトリグリセリン、さらに好ましいのはグリセリンおよびジグリセリン、特にグリセリンである。
【0020】
(C4)は、(C1)、(C2)もしくは(C3)の全ての水酸基を除いた残基と炭素数1〜8、好ましくは1もしくは2のアルキル基とから構成されるアルキルエーテルである。
(C4)としては、例えば、(C2)のアルキルエーテルであって、下記一般式(2)で表されるグリコールエーテル(C41)が挙げられる。
1O(A1O)n−R2 (2)
式中、R6およびR7は炭素数1〜8の炭化水素基、A1は炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜4の整数を表す。
具体的には、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルおよびトリエチレングリコールジエチルエーテルなどが挙げられる。
これらのうち洗浄性と耐腐蝕性の観点から好ましいのは、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびジエチレングリコールジエチルエーテルであり、さらに好ましいのはジエチレングリコールジエチルエーテルである。
【0021】
(C)のうち洗浄性と耐腐蝕性の観点から好ましいのは、(C1)と(C3)の併用、(C2)と(C3)の併用、および(C1)と(C3)と(C4)の併用であり、特に(C1)と(C3)の併用が好ましい。
(C1)と(C3)の併用の場合の重量比(C1)/(C3)は、好ましくは50〜98/2〜50、さらに好ましくは80〜98/2〜20である。
(C2)と(C3)の併用の場合の重量比(C2)/(C3)は、好ましくは50〜98/2〜50、さらに好ましくは80〜98/2〜20である。
(C1)と(C3)と(C4)の併用の場合の重量比(C1)/(C3)/(C4)は、好ましくは50〜96/1〜50/2〜30、さらに好ましくは60〜95/2〜50/2〜30である。
(C)における、(C1)、(C2)および(C4)の合計重量と(C3)との重量比
[(C1)+(C2)+(C4)]/(C3)は、洗浄性と耐腐蝕性の観点から好ましくは70〜99/1〜30、さらに好ましくは80〜98/2〜20である。
【0022】
本発明の洗浄剤における(A)、(B)および(C)の含有量は、洗浄性と耐腐蝕性の観点から、(A)、(B)および(C)の合計重量に基づき、(A)は好ましくは0.1〜25%(以下において%は重量%を表す)、さらに好ましくは0.2〜10%であり、(B)は好ましくは0.01〜1.0%、さらに好ましくは0.01〜0.8%であり、(C)は好ましくは75〜98%、さらに好ましくは85〜98%である。
【0023】
本発明の洗浄剤には、(A)、(B)および(C)以外に、必要によりさらに他の親水性有機溶媒(D)、界面活性剤(E)、無機アルカリ(F)、その他の添加剤(G)および/または水を含有してもよい。
【0024】
他の親水性有機溶媒(D)としては、種々の溶媒が使用でき、例えば窒素原子含有親水性溶媒[ピロリドン系溶媒(N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、2−ピロリドンなど)、およびホルムアミド系溶剤(N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど)など];ラクトン系親水性溶媒[炭素数3〜12のラクトン(プロピオラクトン、ブチロラクトンなど)など];ケトン系親水性溶媒[メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコールなど];環状エーテル系親水性溶媒[テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランなど];エステル系親水性溶媒[酢酸エチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセト酢酸エチルなど]などが挙げられる。
これらのうちで好ましいのは、窒素原子含有親水性溶媒およびラクトン系親水性溶媒であり、特に好ましいのはN−メチルピロリドンおよびブチロラクトンである。
(D)の含有量は、洗浄剤の全重量に基づいて通常50%以下、好ましくは10〜30%であり、(C)の重量に基づいて通常60%以下、好ましくは10〜40%である。
【0025】
界面活性剤(E)としては、非イオン界面活性剤(E1)、アニオン界面活性剤(E2)、カチオン界面活性剤(E3)、両性界面活性剤(E4)およびこれらの混合物が挙げられる。但し、(E1)には、上記の(C)の範囲の化合物(水に対する溶解度が3以上のもの)は含まれない。また、(E3)には一般式(1)で示される有機アルカリは含まれない。
【0026】
(E1)としては、例えば、AO付加型非イオン界面活性剤[高級アルコール(炭素数8〜18)、アルキルフェノール(炭素数10〜24)、高級脂肪酸(炭素数12〜24)または高級アルキルアミン(炭素数8〜24)等に直接AO[炭素数2〜4、例えばエチレンオキシド(以下EOと略記)、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、以下同じ]を付加させたもの(Mn158〜200,000);ポリオキシアルキレングリコール(Mn150〜6,000)に高級脂肪酸(炭素数12〜24)などを反応させたもの;ジオール[前記(C2)として例示したもの]または3〜9価の多価アルコール[前記(C3)として例示したもの]などの水酸基含有化合物に高級脂肪酸(炭素数12〜24)を反応させて得られたエステル化物にAOを付加させたもの(Mn250〜30,000)、高級脂肪酸(炭素数8〜24)アミドにAOを付加させたもの(Mn200〜30,000)、多価アルコール(前記のもの)アルキル(炭素数8〜60)エーテルにAOを付加させたもの(Mn120〜30,000)など]、および多価アルコール(炭素数3〜20)型非イオン界面活性剤[多価アルコール脂肪酸(炭素数8〜60)エステル、多価アルコールアルキル(炭素数8〜60)エーテル、脂肪酸(炭素数8〜60)アルカノールアミドなど]などが挙げられる。
【0027】
(E2)としては、例えば、カルボン酸(炭素数8〜22の飽和または不飽和脂肪酸)またはその塩、カルボキシメチル化物の塩[炭素数8〜16の脂肪族アルコールおよび/またはそのEO(1〜10モル)付加物などのカルボキシメチル化物の塩など]、硫酸エステル塩[高級アルコール硫酸エステル塩(炭素数8〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩など)など]、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩[炭素数8〜18の脂肪族アルコールのEO(1〜10モル)付加物の硫酸エステル塩]、硫酸化油(天然の不飽和油脂または不飽和のロウをそのまま硫酸化して中和した塩)、硫酸化脂肪酸エステル(不飽和脂肪酸の低級アルコールエステルを硫酸化して中和した塩)、硫酸化オレフィン(炭素数12〜18のオレフィンを硫酸化して中和した塩)、スルホン酸塩[アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジエステル型、α−オレフィン(炭素数12〜18)スルホン酸塩、イゲポンT型など]およびリン酸エステル塩[高級アルコール(炭素数8〜60)リン酸エステル塩、高級アルコール(炭素数8〜60)EO付加物リン酸エステル塩、アルキル(炭素数4〜60)フェノールEO付加物リン酸エステル塩など]が挙げられる。
上記の塩としては、アルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウムなど)塩、アンモニウム塩、アルキルアミン(炭素数1〜20)塩およびアルカノールアミン(炭素数2〜12、例えばモノー、ジ−およびトリエタノールアミン)塩などが挙げられる。但し、アルキルアミン塩の場合であって、アルキルアミンが(B)のトリアルキルアミンである場合は、該アルキルアミンは(B)の含有量に含まれる。
【0028】
(E3)としては、第4級アンモニウムのハロゲン塩型[テトラアルキル(炭素数4〜100)アンモニウムクロライド、例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド;トリアルキル(炭素数3〜80)ベンジルアンモニウムクロライド、例えばラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム);アルキル(炭素数2〜60)ピリジニウム塩、例えばセチルピリジニウムクロライド;ポリオキシアルキレン(炭素数2〜4)トリアルキルアンモニウムクロライド、例えばポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド;サパミン型第4級アンモニウム塩、例えばステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェート]、アミン塩型[脂肪族高級アミン(炭素数12〜60、例えばラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミン、ロジンアミンなど)の無機酸(塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸など)塩または有機酸(炭素数2〜22、例えば酢酸、プロピオン酸、ラウリル酸、オレイン酸、安息香酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸)塩;脂肪族アミン(炭素数1〜30)のEO付加物などの無機酸(前記のもの)塩または有機酸(前記のもの)塩;3級アミン類(トリエタノールアミンモノステアレート、ステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミンなど)の無機酸(前記のもの)塩または有機酸(前記のもの)塩など]などが挙げられる。
【0029】
(E4)としては、アミノ酸型両性界面活性剤[高級アルキルアミン(炭素数12〜18)のプロピオン酸ナトリウムなど]、ベタイン型両性界面活性剤[アルキル(炭素数12〜18)ジメチルベタイン、アルキル(炭素数12〜18)ジヒドロキシエチルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインなど]、硫酸エステル塩型両性界面活性剤[高級アルキル(炭素数8〜18)アミンの硫酸エステルナトリウム塩、ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステルナトリウム塩など]、スルホン酸塩型両性界面活性剤(ペンタデシルスルフォタウリン、イミダゾリンスルホン酸など)、リン酸エステル塩型両性界面活性剤[グリセリン高級脂肪酸(炭素数8〜22)エステル化物のリン酸エステルアミン塩]などが挙げられる。
【0030】
(E1)〜(E4)の中では、洗浄性と耐腐蝕性の観点から好ましいのは(E1)および(E2)、さらに好ましいのは(E1)である。
(E)の含有量は、洗浄剤の全重量に基づいて、通常30%以下、好ましくは1〜20%である。
【0031】
無機アルカリ(F)としては、(F1)金属水酸化物[アルカリ金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなど)、アルカリ土類金属水酸化物(水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムおよび水酸化バリウムなど)]、(F2)炭酸塩[アルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなど)、アルカリ土類金属炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムおよび炭酸バリウムなど)]、(F3)リン酸塩[アルカリ金属リン酸塩(ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウムおよびトリポリリン酸カリウムなど)、アルカリ土類金属リン酸塩(ピロリン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸バリウム、トリポリリン酸カルシウム、トリポリリン酸マグネシウムおよびトリポリリン酸バリウムなど)]および(F4)ケイ酸塩[アルカリ金属ケイ酸塩(ケイ酸ナトリウムおよびケイ酸カリウムなど)、アルカリ土類金属ケイ酸塩(ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムおよびケイ酸バリウムなど)]などが挙げられる。
(F)の含有量は、洗浄剤の全重量に基づいて、通常5%以下、好ましくは3%以下である。
【0032】
その他の添加剤(G)としては、防錆剤[アミン(炭素数6〜30、例えばシクロヘキシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミンなど)のEO(2〜10モル)付加物、クロム酸塩、亜硝酸塩、アミン(炭素数6〜30)の高級脂肪酸(炭素数8〜30)塩、ジカルボン酸(炭素数12〜24)のアルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)塩、ジカルボン酸(炭素数12〜24)のアルカノールアミド(例えば、ドデセニルコハク酸ジエタノールアミド)、ジカルボン酸(炭素数12〜24)のアルカノールアミドアルカリ金属塩(例えば、ドデセニルコハク酸ジエタノールアミドナトリウム塩)など]、酸化防止剤[フェノール化合物(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールなど)、含硫化合物(ジラウリルチオジプロピオネートなど)、(B)以外のアミン化合物(オクチル化ジフェニルアミンなど)、リン化合物(トリフェニルホスファイトなど)など]、金属イオン封鎖剤(エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなど)などが挙げられる。
(G)の含有量は、洗浄剤の全重量に基づいて、防錆剤は通常20%以下、好ましくは0.5〜10%、酸化防止剤は通常5%以下、好ましくは0.1〜1%、金属イオン封鎖剤は通常20%以下、好ましくは0.5〜10%である。
【0033】
本発明の洗浄剤における水の含有量は、洗浄剤の全重量に基づいて、洗浄性、リンス性および耐腐蝕性の観点から、好ましくは39%以下、さらに好ましくは1〜38%、特に好ましくは2〜30%である。
本発明の洗浄剤の重量に基づく、(D)、(E)、(F)および(G)の合計の含有量は、通常40%以下、好ましくは30%以下、さらに好ましくは20%以下である。
【0034】
本発明の洗浄剤は、通常、固体または液状であり、使いやすさの観点から好ましいのは液状であり、液状の場合は透明または白濁液状のいずれでもよい。本発明の洗浄剤が液状の場合の25℃における粘度は、通常2〜300mm2/s、洗浄性およびリンス性の観点から、好ましくは3〜100mm2/s、更に好ましくは4〜50mm2/sである。粘度はオストワルドまたはウベローデなどの粘度計にて測定できる。
本発明の洗浄剤のpH(10%水溶液)は通常10〜14、洗浄性および耐腐蝕性の観点から、好ましくは10.5〜13.5である。
【0035】
本発明の洗浄剤中の水以外の成分の合計の単位重量当たりの3級アミン価は好ましくは0.1〜10mgKOH/g、さらに好ましくは0.3〜7mgKOH/gである。
3級アミン価が0.1〜10mgKOH/gであれば耐腐食性の観点で好ましい。
3級アミン価は以下の方法で測定できる。
(i)試料を0.3〜7gを100mlビーカーに精秤し、メチルアルコール50mlを加えて溶解する。
(ii)これに10mlの無水酢酸を加えてよく混合し、30分間室温にて放置後、溶液を電位差滴定装置を用いて、0.01mol/Lアルコール性塩酸標準溶液にて滴定する。
(iii)滴定曲線の変曲点を滴定の終点とする。
(iv)滴定は2個の試料について行うとともに、空試験を行う。
(v)3級アミン価は、以下の式によって算出する。
3級アミン価=(A−B)×f×0.5611/S
A:本試験に要した0.01mol/l塩酸標準溶液のml数
B:空試験に要した0.01mol/l塩酸標準溶液のml数
f:0.01mol/l塩酸標準溶液の力価
S:試料の採取量(g)
【0036】
本発明の洗浄剤が適用できる用途は特に限定はなく、各種の電子部品、電気部品およびアルミ建材などの洗浄に使用され、好ましくは電子部品の洗浄、特にアルミニウムが部品の一部または全部に使用されている電子部品などの洗浄用として幅広く用いることができる。例えば液晶パネル用ガラス基板(配向膜パターン化の前の洗浄、不具合配向膜の剥離洗浄)、プリント基盤、プラズマディスプレイガラス基板、サーマルヘッドなどの電子部品、エアコン冷却フィン、空気清浄機アルミ電極板、電気カミソリ刃などの電気部品、アルミ建材等が挙げられる。また、洗浄の対象物(汚れ)は、油分、指紋、樹脂、有機パーティクルなどの有機物、無機パーティクル(例えば、ガラス粉、セラミック粉、金属粉など)などの無機物が挙げられる。本発明の洗浄剤はこれらのうち、とくに、液晶パネル用ガラス基板の洗浄(配向膜を薄膜化する前のガラス基板の洗浄、または配向膜が不具合となったガラス基板の洗浄)に好適に用いることができる。
【0037】
本発明の洗浄剤を用いて、例えば液晶パネル用ガラス基板の配向膜を剥離洗浄する方法としては、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、浸漬、浸漬揺動およびこれらの組み合わせによる洗浄方法が適用できる。
洗浄時の本発明の洗浄剤は、必要によりさらに水で稀釈されて使用されてもよいが、好ましいのは上記の水の含有量の範囲内である。
【0038】
洗浄温度は、通常10〜70℃、好ましくは15〜60℃程度である。洗浄時間は通常0.2〜120分、好ましくは0.5〜30分である。水によるリンス温度は、通常5〜90℃、好ましくは10〜70℃であり、リンス方法としては上記洗浄方法と同じ方法が適用できる。リンス後通常50〜150℃、好ましくは60〜100℃で通常1〜120分間、好ましくは3〜60分間加熱乾燥することにより清浄な液晶パネル用ガラス基板が得られ、再生使用することができる。
【0039】
<実施例>
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下において部は重量部を示す。
【0040】
実施例1〜8、比較例1〜3
表1に記載の部数(純分表示)の各成分を、1Lのビーカー中で室温で十分に撹拌・混合して実施例および比較例の洗浄剤を作製した。
表1中の略号は下記の通りである。
A−1:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
A−2:テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド
A−3:水酸化ナトリウム
B−1:トリメチルアミン
B−2:トリエチルアミン
C1−1:ジエチレングリコールモノメチルエーテル
C1−2:トリエチレングリコールモノメチルエーテル
C2−1:プロピレングリコール
C3−1:グリセリン
C3−2:ジグリセリン
C4−1:ジエチレングリコールジエチルエーテル
【0041】
実施例および比較例で得られた洗浄剤の評価試験方法を以下に示し、評価結果を表1に示す。
【0042】
1.配向膜剥離性
予めITO膜(インジウム・スズ酸化膜)を形成されたガラス基板(25×25mm、厚さ0.75mm)の上にポリイミド樹脂を塗布し、80℃で焼き付ける作業を3回繰り返し、半焼性の垂直配向ポリイミド膜(膜厚5μm)が密着したガラス基板試験片を作成した。試験片を洗浄剤(25℃)に所定時間浸漬後、試験片をステンレス網かごの上に置きイオン交換水で1分間シャワーリンスし、さらに裏側の面についても同様にリンスした。次に、試験片を70℃の循風乾燥機中で10分間乾燥後、顕微鏡で観察して配向膜剥離性を次の5段階で評価した。
<評価基準>
5:ガラス基板面に配向膜が全くなし。
4:ガラス基板面に配向膜が痕跡程度残っている。
3:ガラス基板面の一部に配向膜が少し残っている。
2:ガラス基板面の大部分に配向膜が残っている。
1:ガラス基板全面に配向膜が残っている。
【0043】
2.腐蝕性−1
アルミ薄膜(膜厚0.1μm)が密着したガラス基板試験片(25×25mm、厚さ0.75mm)を洗浄剤(40℃)に所定時間浸漬し、アルミ薄膜が完全になくなり試験片が透明になるまでの時間を測定して腐蝕時間とした。
腐蝕時間が長いほど耐腐蝕性がよい。
【0044】
3.腐蝕性−2
アルミ試験片(20×50mm、厚さ1mm)を洗浄剤に浸漬し、50℃で1週間放置した後、純水でリンス、90℃で30分乾燥し、重量を測定した。腐食速度は下式により求めた。
【数1】

【0045】
【表1】

【0046】
表1に示されるように、本発明の洗浄剤(実施例1〜8)は、1〜2分で半焼成垂直配向ポリイミド膜が剥離でき、しかも腐蝕時間が36時間以上と耐腐蝕性が非常に良好である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の洗浄剤は、耐アルミ腐蝕性に優れ、かつ、油分、指紋、樹脂およびパーティクルを除去する能力にも優れているので、液晶パネル用ガラス基板などの電子部品の洗浄用途だけでなく、電気部品、金属部品および建材等の洗浄用途に適用が可能であり極めて有用性が高い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)で示される有機アルカリ(A)、アルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルアミン(B)、並びに数平均分子量32〜500の1価アルコール(C1)、数平均分子量62〜250の2価アルコール(C2)、数平均分子量92〜400の3〜9価アルコール(C3)および該(C1)、(C2)もしくは(C3)の全ての水酸基を除いた残基と炭素数1〜8のアルキル基とから構成されるアルキルエーテル(C4)からなる群から選ばれる1種以上の親水性有機溶剤(C)を含有し、(A)、(B)および(C)の合計重量に基づく(B)の含量が0.01〜1.0重量%であるアルカリ洗浄剤。
【化1】

〔式中、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ炭素数1〜24の炭化水素基または−(R7O)p−Hで表される基であり、R7は炭素数2〜4のアルキレン基、pは1〜6の整数を表す。〕
【請求項2】
一般式(1)におけるR3、R4、R5およびR6のいずれもがメチル基またはエチル基である請求項1記載の洗浄剤。
【請求項3】
(C3)が、グリセリン、ジグリセリンおよびトリグリセリンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2記載の洗浄剤。
【請求項4】
(C4)が、(C2)のアルキルエーテルであって、下記一般式(2)で表されるグリコールエーテル(C41)である請求項1〜3のいずれか記載の洗浄剤。
1O(A1O)n−R2 (2)
〔式中、R6およびR7は炭素数1〜8の炭化水素基、A1は炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜4の整数を表す。〕
【請求項5】
(A)、(B)および(C)の合計重量に基づいて、(A)を0.1〜25重量%、(B)を0.01〜1.0重量%、(C)を75〜98重量%含有する請求項1〜4のいずれか記載の洗浄剤。
【請求項6】
(C)における、(C1)、(C2)および(C4)の合計重量と(C3)との重量比
[(C1)+(C2)+(C4)]/(C3)が70〜99/1〜30である請求項1〜5のいずれか記載の洗浄剤。
【請求項7】
さらに、他の親水性有機溶媒(D)、界面活性剤(E)、無機アルカリ(F)、その他の添加剤(G)および/または水を含有してなる請求項1〜6いずれか記載の洗浄剤。
【請求項8】
洗浄剤中の水以外の成分の合計の単位重量当たりの3級アミン価が0.1〜10mgKOH/gである請求項1〜7のいずれか記載の洗浄剤。
【請求項9】
50℃におけるアルミの腐食速度が、10mdd以下である請求項1〜8のいずれか記載の洗浄剤。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか記載の洗浄剤を用いて、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、浸漬および浸漬揺動から選ばれる1種以上の方法で洗浄することを特徴とする電子部品、電気部品またはアルミ建材の洗浄方法。
【請求項11】
電子部品がガラス基板である請求項10記載の洗浄方法。
【請求項12】
ガラス基板が少なくとも一部にアルミニウムを使用したガラス基板である請求項11記載の洗浄方法。
【請求項13】
請求項10記載の洗浄方法で洗浄し、リンスした後、乾燥して得られる電子部品、電気部品またはアルミ建材。

【公開番号】特開2006−8932(P2006−8932A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−191303(P2004−191303)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】