説明

インデン誘導体及びその製造方法

本発明の式(I)のインデン誘導体はペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)の活性を選択的に調節でき、副作用を起こさず、従ってPPARにより調節される病気、即ち、糖尿病、肥満、動脈硬化、高脂血症、高インシュリン血症、高血圧、骨粗鬆症、肝硬変、喘息または癌等のメタボリック症候群の治療及び予防に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR; Peroxisome Proliferator−activated Receptors)の調節に有用な新規なインデン誘導体、その製造方法及びそれを活性成分として含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPARs)は核ホルモン受容体スーパーファミリー(superfamily)に属する群(members)であって、レチノイドX受容体(RXRs, retinoid X Receptors)とのヘテロ二量体の形態で遺伝子発現を調節する転写調節因子として作用する。PPARは三種類のサブタイプ(subtype)、即ち「PPARα」、「PPARγ」及び「PPARδ」に分けられ、一般的に脂肪及び糖代謝の調節を通じて脊椎動物におけるエネルギー恒常性維持に関与する。
【0003】
このため、PPARによって調節される疾患、例えば、糖尿病、肥満症、高脂血症、動脈硬化症、高インスリン血症及び高血圧などの代謝症候群;骨粗しょう症、肝硬変及び喘息などの炎症性疾患;及び癌の治療及び予防に有用なPPARα及びPPARγの完全アゴニスト(full agonist)を開発するために多様な研究が行われてきた。
【0004】
例えば、PPARγに対するチアゾリジン−2,4−ジオン(TZD)及び非TZD系列の完全アゴニストはインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の哺乳動物モデルにおいて優れた血糖値低下の效果を示すと報告されている(J. Med. Chem., 1999, 42, 3785.; Bioorg. Med. Chem. Lett., 2000, 2453.; Chem. Pharm. Bull., 2002, 50, 1349.; Bio. Med. Chem. Lett., 2002, 77.; J. Med. Chem., 2003, 46, 3581.)。しかし、かかるPPARγ完全アゴニストは脂肪細胞分化促進による体重増加、心臓肥大(cardiac hypertrophy)、浮腫、肝損傷を含む副作用を引き起こすことが知られている。
【0005】
従って、PPARsの活性を選択的に調節でき、副作用を引き起こさない選択的ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体モジュレーター(SPPARM;Selective PPAR Modulator)の開発が求められる(Molecular Cell, 2001, 8, 737; Molecular Endocrinology, 2003, 17, 662; Molecular Endocrinology, 2002, 16, 2628)。
【0006】
【非特許文献1】J. Med. Chem., 1999, 42, 3785.
【非特許文献2】Bioorg. Med. Chem. Lett., 2000, 2453.
【非特許文献3】Chem. Pharm. Bull., 2002, 50, 1349.
【非特許文献4】Bio. Med. Chem. Lett., 2002, 77.
【非特許文献5】J. Med. Chem., 2003, 46, 3581.
【非特許文献6】Molecular Cell, 2001, 8, 737
【非特許文献7】Molecular Endocrinology, 2003, 17, 662
【非特許文献8】Molecular Endocrinology, 2002, 16, 2628
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は副作用を誘発せずにペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPARs)の活性を選択的に調節できる、新規な化合物を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は前記化合物の製造方法を提供することである。
【0009】
本発明のまた他の目的は前記化合物を活性成分として含む医薬組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施態様によれば、下記式(I)の新規なインデン誘導体又はその薬剤学的に許容される塩が提供される:
【化1】

式中、
は少なくとも1つのフェニル基で置換されているか又は非置換のC1−6アルキル、C1−6アルケニル又はC3−6シクロアルキルであり;
はH、CN、CO、CHCO、CONR
【化2】

又はフェニルであり;
はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、又はハロゲン、CN、NH、NO、OR、フェニルオキシ、C1−6アルキル及びC3−6シクロアルキルからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のナフチル、フェニル、
【化3】

【化4】

、R、R及びRはそれぞれ独立にH、OH、OSOCH、O(CH、CH、OCOCHOR、OCHCHOR又はOCHCH=CHRであるか、またはRとRが共にOCHOを形成し;
上記において、RはH、又は少なくとも1つのハロゲンで置換されているか又は非置換のC1−6アルキル又はC3−6シクロアルキルであり;
及びRはそれぞれ独立的にH、C1−6アルキル又はC3−6シクロアルキルであり;
はO、S又はNRであり;
はH、ハロゲン、C3−6シクロアルキル、ナフチル、
【化5】

【化6】

またはハロゲン、CN、NH、NO、OR、CF及びCOORからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のフェニルであり;
はOCHCH又は
【化7】

であり;
はハロゲン、CN、NH、NO及びORからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のフェニルであり;
mは1〜5の整数である。
【発明の効果】
【0011】
本発明による式Iのインデン誘導体又はその薬剤学的に許容される塩はインスリン非依存性真性糖尿病、肥満症、動脈硬化症、高脂血症、高インスリン血症、高血圧などの代謝症候群、骨粗しょう症、肝硬変、喘息などの炎症性疾患、及び癌などのPPARの活性に関連のある疾患の治療剤として有効に用いられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明によるインデン誘導体、前記式(I)の化合物の光学異性体を含む。
本発明によるインデン誘導体の薬剤学的に許容される塩は、塩酸のような無機酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、マレイン酸及びフマル酸のような有機酸の塩、またはアルカリ又はアルカリ土類金属(例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム及びカルシウム)の水酸化物、重炭酸塩及び炭酸塩のような無機塩基又はアミン系の有機塩基の非毒性添加塩である。
【0013】
本発明による式(I)の化合物において、好ましくは、Rは一つのフェニルで置換されているか又は非置換のC1−6アルキルであり;RはH、CN、CO、CHCO、CONRであるか、またはフェニルであり;RはC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、又はハロゲン、C1−6アルキル及びC3−6シクロアルキルからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のフェニル、
【化8】

【化9】

及びRはHであり;R及びRはそれぞれ独立にOH、OSOCH、O(CH、CH、OCOCHOR、OCHCHOR又はOCHCH=CHRであるか、又はRとRが共にOCHOを形成し;上記において、RはH又はC1−6アルキルであり;RはO又はNCHであり;RはH、ハロゲン、C3−6シクロアルキル、ナフチル、
【化10】

【化11】

又はハロゲン、OH、メトキシ、CF及びCOORからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のフェニルであり;RはOCHCH(C)又は
【化12】

であり;Rはフェニルである。
より好ましくは、RはCHであり;RはH、CN、CO又はCONRであり;RはC1−6アルキル、又は少なくとも1つのハロゲン又はC1−6アルキルで置換されているか又は非置換のフェニル、
【化13】

又は であり;R及びRはそれぞれ独立的にO(CH又はCHであるか、またはRとRが共にOCHOを形成する。
【0014】
また、本発明は前記式(I)のインデン誘導体の製造方法を提供する。
本発明による前記式(I)の化合物は、例えば下記反応式(I)に示すように製造され得る:
【化14】

【0015】
式中、R〜Rは前記式(I)で定義した通りであり、Xはハロゲンである。
前記反応式(I)において、式(II)の化合物を多様な置換体を有するアルキルヒドロキシルアミン又はその塩酸塩と適宜な塩基の存在下で窒素下で前記式(II)の化合物が完全に反応するまで攪拌させることによって式(I)の化合物を得ることができる。この際、アルキルヒドロキシルアミン又はその塩酸塩を2〜10当量用い、前記式(I)のシスとトランス化合物(幾何異性体)を共に得られる。前記反応で用いられ得る好適な反応溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ニトロエタン、メタノール又はエタノールを挙げられ、2,6−ルチジン又はピリジンなどのアミンを2〜10当量で50〜120℃の反応温度で12〜36時間、好ましくは圧力反応器で用いる。
【0016】
また、前記式(II)の化合物をヒドロキシルアミン又はその塩酸塩と適当な塩基の存在下で前記式(II)の化合物が完全に反応するまで攪拌させることによって前記式(III)の化合物を得ることができる。前記反応で、ヒドロキシルアミン又はその塩酸塩を2〜10当量用いる。前記反応に用いられ得る好適な反応溶媒としてはメタノール及びエタノールが挙げられ、ピリジンなどのアミン系塩基を2〜10当量で20〜100℃の温度範囲で3〜12時間用いる。
【0017】
また、前記式(III)の化合物をジメチルホルムアミド又はアセトンなどの溶媒中で炭酸カリウムのような無機塩基の存在下で1〜3当量のハロゲン化アルキルと反応させて前記式(I)の化合物を得ることができる。この際、アルコキシイミン形態の前記式(IV)の化合物も共に合成される。
【0018】
前記反応式(I)によって前記式(I)の化合物を合成する場合、イミンの二重結合に対してシス及びトランスの化合物を含む幾何異性体の混合物が得られ、カラムクロマトグラフィーによってそれぞれの純粋な異性体に分離することができる。各々のシスとトランス異性体は、適宜な反応条件下で他の異性体に転換可能である。例えば、水酸化リチウムのような無機塩基の存在下でメタノール又はエタノールのようなアルコール性溶媒中で長時間攪拌させる場合、シス又はトランス化合物が他の異性体に一部転換される。大部分のシス異性体はベンゼン、トルエン又はキシレンなどの有機溶媒中で110℃に加熱すれば1〜2時間以内にトランス異性体に転換される。異性体に強い可視光線又は紫外線光を照射すると、類似する異性体転換反応が光化学的に引き起こされ得る。
【0019】
前記式(II)の化合物は下記の反応式(II)〜(VII)に示すように、Tetrahedron, 1995, 51, 12179; J. Org. Chem., 1993, 58, 4579; J. Chem. _Soc., Perkin Trans I., 1992, 2985; Synthesis, 1991, 115 & 176; J. Med. Chem., 1988, 31, 1316 & 1754に記載した方法によって得られる。
【化15】

【0020】
式中、R〜Rは前記式(I)で定義した通りであり、Zはハロゲン又は活性化された脱離基である。
【0021】
1)市販または従来の方法で容易に製造できる式(V)および(VI)の化合物を互いに反応させて前記式(VII)の化合物を得ることができる。前記式(VI)の化合物のZはハロゲンまたはメタンスルホン酸塩などの脱離基である。この反応では炭酸カリウムのような無機塩基及びアセトン、ジメチルホルムアミドのような極性溶媒を2〜10当量用いることが好ましい。必要な場合、ヨウ化ナトリウム又はヨウ化カリウム1〜3当量を添加して反応を促進させることができる。好ましくは、前記反応は20〜50℃で3〜15時間行う。
【0022】
2)前記式(VII)の化合物を溶媒として働くポリリン酸(PPA)(5〜10当量)と30〜50℃で、3〜12時間反応させることにより、環化された前記式(VIII)の化合物を得ることができる。キシレンを共溶媒として用いることができ、他の条件下ではポリリン酸の代りにメタンスルホン酸(MSA)やトルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)を用いることができる。
【0023】
3)前記式(VIII)の化合物を通常の酸化剤を用いて前記式(II)の化合物に酸化させることができる。例えば、最も好ましい酸化剤として過量(5〜15当量)の二酸化セレンを1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどの溶媒中で50〜120℃で7〜15時間用いて、酸化された前記式(II)の化合物が得られる。

【化16】

【0024】
式中、R〜Rは前記式(I)で定義した通りである。
前記反応式(III)の第1段階で、市販されているか公知の方法によって容易に製造できる同量の前記式(IX)及び式(X)の化合物を、ジメチルホルムアミド、エタノール、ニトロエタンのような極性溶媒を用いて、2〜5当量のピペリジンのようなアミン系塩基や水酸化ナトリウムのような無機塩基の存在下で縮合反応させ、前記式(XI)の化合物を得ることができる。好ましくは、前記反応は20〜80℃で3〜15時間行われる。
【0025】
第2段階で、前記式(XI)の化合物をジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素又はキシレンなどの溶媒中で過量のメタンスルホン酸(MSA)、トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)、又はポリリン酸(PPA)と20〜50℃で3〜12時間反応させて環化された前記式(XII)の化合物を得ることができる。前記式(XI)の化合物を窒素ガスの存在下で無水ニトロエタン中で塩化アルミニウムで処理することによって縮合反応と環化反応とを共に行って、前記式(XII)の化合物が得られる。
【0026】
第3段階で、前記式(XII)の化合物を塩化フェニルセレンと過酸化水素などの通常の酸化剤を用いて前記式(II)の化合物に酸化させ得る。前記式(XII)の化合物を1〜5当量のピリジンのようなアミン塩基の存在下で1〜3当量の二酸化セレンと反応させる。ここで過量の30%の過酸化水素を添加すると、前記式(II)の化合物を高収率で得ることができる。前記反応はジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,4−ジオキサンなどの溶媒中20〜70℃で、3〜15時間行われる。
【化17】

【0027】
式中、R〜Rは前記式(I)で定義した通りである。
前記反応式(IV)の第1段階において、市販されているか公知の方法によって容易に製造できる同量の前記式(IX)及び前記(XIII)の化合物を縮合反応させて前記式(XIV)の化合物を得ることができる。2〜5当量のピペリジンのようなアミン系塩基や水酸化ナトリウムのような無機塩基及びテトラヒドロフラン又はジメチルホルムアミドなどの溶媒を前記反応に用いることができ、前記反応は20〜70℃で3〜15時間行うことが好ましい。
【0028】
第2段階で、前記式(XIV)の化合物を過量のメタンスルホン酸(MSA)、トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)、又はポリリン酸(PPA)と20〜50℃で反応させて環化された前記式(II)の化合物を得ることができる。前記反応はジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素又はキシレンの中で3〜12時間行われる。
【化18】

【0029】
式中、R〜Rは前記式(I)で定義した通りである。
反応式(V)の第1段階において、市販されているか公知の方法によって容易に製造できる前記式(XV)の化合物を、赤外線の照射下で四塩化炭素中50〜100℃で0.5〜3時間1〜3当量のN−ブロモコハク酸イミド(NBS)で処理することによって臭化反応させ、前記式(XVI)の化合物を得ることができる。また、前記式(XVI)の化合物は赤外線の照射の代りに触媒量のラジカル反応開始剤(例;アゾビスイソブチロニトリル)を用いることによって得られる。
【0030】
第2段階で、前記式(XVI)の化合物をよく知られた鈴木反応(Suzuki reaction)又はヘック反応(Heck reaction)の工程によってパラジウム触媒の存在下で炭素−炭素結合反応を行って前記式(II)の化合物を得ることができる。
【0031】
また、前記式(XVI)の化合物の臭素置換基を適宜な求核体を用いてRで置換させ得る。前記式(XVI)の化合物をニトロエタン又はジメチルホルムアミドのような極性溶媒中で1〜5当量のシアン化銅(I)又はメタンスルホン酸ナトリウムと70〜150℃で3〜15時間反応させて前記式(II)の化合物が得られる。
【化19】

【0032】
式中、R〜Rは前記式(I)で定義した通りである。
前記反応式(VI)の第1段階において、前記反応式(II)〜(V)で中間体に合成されるか公知の方法によって容易に製造できる式(XVII)の化合物を1〜3当量のN−ブロモコハク酸イミド(NBS)を用いて四塩化炭素溶媒中で赤外線の照射下で臭化反応させて前記式(XVIII)の化合物を得ることができる。前記反応は50〜100℃で0.5〜3時間行われる。また、赤外線の照射の代りに触媒量のラジカル反応開始剤(例;アゾビスイソブチロニトリル)を用いて前記式(XVIII)の化合物を得ることもできる。
【0033】
第2段階で、前記式(XVIII)の化合物を鈴木反応(Suzuki reaction)、ヘック反応(Heck reaction)又はスティル反応(Stille reaction)によるパラジウム触媒を用いた炭素−炭素結合反応を行って、多様なR置換基を有する前記式(II)の化合物を得ることができる。
【0034】
また、前記式(XVIII)の化合物の臭素置換基を適宜な求核体を用いてRで置換させ得る。前記式(XVIII)の化合物をニトロエタン、ジメチルホルムアミドのような極性溶媒中で1〜5当量のシアン化銅、メタンスルホン酸ナトリウム、アミン又はアルコキシドと70〜150℃で3〜15時間反応させて前記式(II)の化合物を得ることができる。
前記反応式(II)〜(VI)で得られた前記式(II)のうち、インデンのベンゼン環がヒドロキシ、チオール、アミノ、アルキル、ハロゲン又はアルキルヒドロキシ置換基を有する場合、下記反応式(VII)によってインデンのベンゼン環に多様な置換基を導入できる。
【化20】

【0035】
式中、R〜Rは前記式(I)で定義した通りであり、Yはヒドロキシ、チオール、アミノ、C1−6アルキル又はハロゲンであり、nは0又は1〜5の整数である。
前記式(XIX)の化合物のYがヒドロキシ、チオール又はアミノの場合、前記化合物を多様なカルボン酸又はその誘導体とアシル化反応させて多様な置換基を有する前記式(II)の化合物を得ることができる。アシル化反応でカルボン酸を用いる場合、前記式(XIX)の化合物をジクロロメタン中で同量のカルボン酸及びジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)のような縮合体と室温で1〜12時間反応させて前記式(II)の化合物を得ることができる。
【0036】
酸塩化物を用いる場合、同量の酸塩化物と1〜2当量のトリエチルアミンのようなアミン塩基を用いてジクロロメタン中で0〜30℃で1〜5時間反応させて前記式(II)の化合物を得る。
【0037】
また、ミツノブ反応(Mitsunobu reaction)のように通常のアルキル化反応によってスルフィド、エーテル又はアルキルアミノ基を有する前記式(II)の化合物を容易に得られる。上記ミツノブ反応では、1〜3当量のアルコール、トリフェニルホスフィン及びDEAD(アゾジカルボン酸ジエチル)又はDIAD(アゾジカルボン酸ジイソプロピル)をテトラヒドロフラン又はベンゼン中0〜30℃で1〜12時間攪拌させて前記式(II)の化合物を得る。
【0038】
また、水素化ナトリウム、炭酸カリウム及び水酸化ナトリウムのような塩基の存在下でアセトン又はN,N−ジメチルホルムアミド中でアルキル又はアリール基で置換されたハロアルキルと20〜100℃で3〜12時間アルキル化反応させることによって式(II)の化合物を得ることができる。
【0039】
2)前記式(XIX)のインデン化合物のYがC1−6アルキルの場合、ハロゲン化反応を通じてハロゲン置換基を導入した後、ハロゲンを適宜な求核体で置換させて前記式(II)の化合物を得ることができる。前記ハロゲン化反応は公知の方法によって行われる。例えば、1〜3当量のNBSを用いて四塩化炭素の溶媒中で赤外線の照射下50〜100℃で0.5〜3時間臭化反応を行う。また、赤外線の照射の代りに触媒量のラジカル反応開始剤(例;アゾビスイソブチロニトリル)を用いて臭化反応を行われる。
【0040】
ハロゲン化反応によって得られた中間体化合物をヒドロキシ、アミノ、チオール、又はカルボン酸置換基のような多様な置換基を有するアルキル、アリール又はヘテロ環化合物と通常の反応条件下で置換反応させて所望する前記式(II)の化合物を得ることができる。通常、前記反応は1〜2当量の置換体を用いてジクロロメタン、テトラヒドロフラン又はジメチルホルムアミドなどの溶媒中で1〜3当量の炭酸カリウムのような無機塩基やトリエチルアミンのようなアミン塩基の存在下で0〜70℃で1〜7時間行われる。1〜3
【0041】
当量のヨウ化ナトリウムを添加して反応を促進させることができる。
前記式(XIX)のインデン化合物のnとYがそれぞれ0とハロゲンである場合、前記式(XIX)の化合物をパラジウム触媒を用いて鈴木反応(Suzuki reaction)、ヘック反応(Heck reaction)又はスティル反応(Stille reaction)による炭素−炭素結合反応を行うことによってアルキル、アリール又はヘテロ環などの多様な置換基を有する前記式(II)の化合物を得ることができる。
【0042】
前記方法によって製造され得る本発明による前記式(I)の化合物の例を下記の表1に示す。
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【0043】
1)6−メトキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
2)1−(トランス−イソプロピルイミノ−N−オキシ)−6−メトキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
3)1−(トランス−ベンジルイミノ−N−オキシ)−6−メトキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
4)1−(トランス−エチルイミノ−N−オキシ)−6−メトキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
5)6−メトキシ−1−(トランス−フェニルプロピルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
6)6−メトキシ−1−(トランス−(2−メチルブテニルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
7)1−(トランス−イソブチルイミノ−N−オキシ)−6−メトキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
8)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
9)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
10)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−フェネチルオキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
11)3−フラン−3−イル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
12)6−ヒドロキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
13)1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
14)3−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−1−フェニル−3H−インデン−5−オール
15)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(5−フェニルペンチルオキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
16)1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(5−フェニルペンチルオキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
17)6−[2−(4−クロロフェノキシ)アセトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
18)6−[2−(4−クロロフェノキシ)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
19)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(ナフタレン−2−イルメトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
20)メチル−[3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−インデン−1−イリデン]アミン−N−オキシド
21)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−[2−(5−メチル−2−フェニルチアゾール−4−イル)エトキシ]−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
22)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
23)6−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
24)6−(2−アダマント−1−イルエトキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
25)6−(2−シクロヘキシルエトキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
26)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロフェノキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
27)6−[2−(2−フルオロフェニル)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
28)6−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
29)6−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
30)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−[2−(3−トリフルオロメチルフェニル)エトキシ]−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
31)6−(4−メトキシカルボニルベンジルオキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
32)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルアミド
33)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
34)6−[2−(シクロヘキシルメチルアミノ)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
35)3−(2−フルオロフェニル)−6−メトキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
36)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
37)(2,3−ジフェニルインデン−1−イリデン)−メチルアミン−N−オキシド
38)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
39)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド
40)[1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン
41)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド
42)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−5−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
43)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−フェネチルオキシメチル−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
44)(6−メトキシ−3−フェニルインデン−1−イリデン)−メチルアミン−N−オキシド
45)1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
46)6−(2−ブロモエトキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
47)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸tert−ブチルエステル
48)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−5,6−メチレンジオキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
49)4−(2−イソプロピルカルバモイル−3−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−1−フェニル−3H−インデン−5−イルオキシメチル)案息香酸メチルエステル
50)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
51)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸シクロプロピルアミド
52)3−(3−フルオロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
53)(6−メトキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−イル)酢酸エチルエステル
54)(6−メトキシ−1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−イル)酢酸エチルエステル
55)5−[2−(5−エチルピリジン−2−イル)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
56)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−3−p−トリル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
57)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−3−チオフェン−2−イル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
58)3−(4−クロロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
59)3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
60)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−3−m−トリル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
61)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−(4−フェノキシフェニル)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
62)3−ベンゾ−[1,3]−ジオキソール−5−イル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
63)メチル−[6−(3−フェニルプロポキシ)−3−ピリジン−2−イル−インデン−1−イリデン]−アミン−N−オキシド
64)3−フラン−2−イル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
65)3−エチル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
66)3−メチル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
67)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−3−チオフェン−3−イル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
68)3−シクロプロピル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
69)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−チオフェン−3−イル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
70)3−ベンゾ−[b]−チオフェン−3−イル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
71)3−(1H−イミダゾール−4−イル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
72)3−(1−エチルプロピル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
73)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸アミド
74)6−(4−ベンジルモルホリン−2−イルメトキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
75)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボニトリル
76)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−5,6−メチレンジオキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
77)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−モルホリン−4−イルメチル−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
78)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
79)6−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
80)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
81)6−[2−(5−エチルピリジン−2−イル)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
82)メチル−[6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニルインデン−1−イリデン]アミン−N−オキシド
83)5,6−ビス−メタンスルホニルオキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
84)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソブチルエステル
85)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸メチルエステル
86)1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸メチルエステル
87)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸プロピルエステル
88)3−(4−フルオロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
89)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(ピリジン−2−イルメトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
90)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(ピリジン−2−イルオキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
91)6−(3−メトキシベンジルオキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
92)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−チオフェン−3−イル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
93)3−(1−エチルプロピル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
94)3−ベンゾ−[b]−チオフェン−3−イル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
95)3−(4−フルオロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
96)3−(1−エチルプロピル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
97)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
98)3−(2,6−ジメチルフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
99)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−5−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
100)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−5−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
101)1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルエステル
102)3−(3−フルオロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
103)6−[2−(5−エチルピリジン−2−イル)エトキシ]−3−(3−フルオロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
104)3−(4−シアノフェニル)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
105)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルエステル。
【0044】
本発明による前記式(I)のインデン誘導体及びその薬剤学的に許容される塩は、PPARsの活性を選択的に調節できるので体重増加、心臓肥大、浮腫及び肝損傷などの副作用を誘発しない。
【0045】
さらに本発明は前述したように、治療有效量の新規な前記式(I)の化合物又はその薬剤学的に許容される塩を薬剤学的に許容される担体と共に活性成分として含む医薬組成物を本発明の範囲内に含む。
【0046】
本発明による医薬組成物は、PPARsによって調節される疾患、即ち、糖尿病、肥満症、動脈硬化症、高脂血症、高インスリン血症及び高血圧などの代謝症候群;肝硬変及び喘息などの炎症性疾患;及び癌の治療及び予防に有用である。
本発明の医薬組成物は経口又は静脈注射、腹腔内注射、皮下注射、直腸投与及び局所的投与を含めた非経口投与形態で剤形化し得る。経口投与用組成物としては、例えば、錠剤、硬・軟質カプセル剤、液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、顆粒剤及びエリキシル剤(elixirs)などの多様な形態を有することができ、これらの組成物は希釈剤(例:ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース及びグリシン)、潤滑剤(例:シリカ、タルク、ステアリン酸又はそのマグネシウム及びカリシウム塩及びポリエチレングリコール)などの通常の添加剤を含むことができる。錠剤の場合、組成物は結合剤(例:マグネシウムアルミニウムシリケート、澱粉のり、ゼラトゥイーン、トラガカント、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース及びポリビニルピロリドン)及び任意的に崩壊剤(例:澱粉、寒天及びアルギン酸又はそのナトリウム塩)、吸収剤、着色剤、香味剤、及び甘味剤などをさらに含むことができる。
前記組成物は滅菌されているかもしくは防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧調節のための塩及び/又は緩衝液などの補助剤、及びその他の薬剤学的に有用な物質を含むことができる。
【0047】
本発明の化合物を活性成分として1日当り0.1〜500mg/kg、好ましくは0.5〜100mg/kg(体重)範囲の有效量で1日1回又は数回に分けて投与できる。
【実施例】
【0048】
下記の製造例及び実施例は本発明を詳細に説明するための例示に過ぎないものであり、本発明の範囲を制限しない。
【0049】
反応式(II)による式(I)の化合物の合成
実施例1
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[表1の9番の化合物]の製造
(段階1)3−ヒドロキシ塩化ベンジル[式(VI)]の製造
3−ヒドロキシベンジルアルコール(5g、40mmol)とトリエチルアミン(5.2ml、60mmol)をベンゼン(250ml)に溶かし、これにベンゼン(50ml)に溶かした塩化チオニル(5.2ml)を0℃で添加した。茶色の反応溶液を室温で6時間攪拌した。反応が完了すると、前記溶液を塩水で洗浄してから水層を塩化メチレンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮して標題化合物(5.7g、収率99%)を得た。
【0050】
1H-NMR(CDCl3, 200 MHz) δ 7.22 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 6.96 - 6.78 (m, 3H), 5.73 (s, 1H), 4.52 (s, 2H).
【0051】
(段階2)2−(3−ヒドロキシベンジル)−3−オキソ−3−フェニルプロピオン酸エチルエステル[式(VII)]の製造
ベンゾイル酢酸エチル(8.7ml、50.2mmol)と炭酸カリウム(7.56g、54.7mmol)をジメチルホルムアミド(500ml)に溶かし、室温で1時間攪拌した後、これにジメチルホルムアミド(50ml)に溶かした3−ヒドロキシ塩化ベンジル(6.5g、45.6mmol)を0℃で添加した。茶色の反応溶液を室温で15時間攪拌した。反応が完了すると、前記溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で精製し、淡黄色のオイル状の標題化合物(10.2g、収率75%)を得た。
【0052】
1H-NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 7.97-7.92 (m, 2H), 7.56 - 7.39 (m, 3H), 7.11 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 6.79 - 6.63 (m, 3H), 5.37 (brs, 1H), 4.62 (t, J = 7.3 Hz, 1H, ), 4.13 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.27 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 1.11 (t, J = 7.1, 3H).
【0053】
(段階3)6−ヒドロキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[式(VIII)]の製造
2−(3−ヒドロキシベンジル)−3−オキソ−3−フェニルプロピオン酸エチルエステル(5g、16.7mmol)とポリリン酸(20g)とを混合して室温で1時間攪拌した。前記反応混合物を水で洗浄してポリリン酸を除去し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製し、黄色の粘性のあるオイル状の標題化合物(収率47%)を得た。
【0054】
1H-NMR(CDCl3, 200 MHz) δ 7.44〜7.38 (m, 5H), 7.12 (d, J =8.4Hz, 1H), 7.02 (d, J =2.0Hz, 1H), 6.76 (dd, J =8.4, 2.0Hz, 1H), 4.12 (q, J =7.1Hz, 2H), 3.80 (s, 2H), 1.12 (t, J =7.1Hz, 3H).
【0055】
(段階4)6−ヒドロキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[(式(II))]の製造
6−ヒドロキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(1g、3.57mmol)を1,4−ジオキサン(50ml)に溶かし、これに二酸化セレン(5.94g、53.55mmol)を加えた。前記混合物を激しい攪拌と共に12時間還流した。反応混合物をろ過して濃縮した後、濃縮物を酢酸エチルで抽出した。前記抽出物を塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製して濃赤色固形の標題化合物(収率58%)を得た。
【0056】
1H-NMR(CDCl3, 200 MHz) δ 7.49 (5H, s), 7.15 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.91 (dd, J = 8.2, 2.4 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.13 (t, J = 7.1, 3H).
【0057】
(段階5)3−フェニル−6−(3−フェニル−プロピルオキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[式(II)]の製造[反応式(VII)]
(5−1)
6−ヒドロキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(1.7g、6.07mmol)、3−フェニルプロパノール(1.65g、12.14mmol)とトリフェニルホスフィン(3.18g、12.14mmol)をテトラヒドロフラン(100ml)に溶解させた。これにテトラヒドロフラン(20ml)に溶かしたアゾジカルボン酸ジエチル(2ml、12.14mmol)を0℃で滴加した。室温で6時間攪拌した後、前記混合物を塩水で洗浄し、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジエチルエーテル:ヘキサン=1:10)で精製し、濃赤色固形の標題化合物(収率85%)を得た。
【0058】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) 7.50 (s, 5H), 7.47 - 7.16 (m, 6H), 7.06 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.80 (dd, J = 8.1, 2.4 Hz, 1H), 4.18 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.00 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.81 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 1.15 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
【0059】
(5−2)
6−ヒドロキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(2g、6.80mmol)、炭酸カリウム(1.41g、10.194mmol)とヨウ化ナトリウム(200mg、1.359mmol)をジメチルホルムアミド(100ml)に溶解させた。これに1−ブロモ−3−フェニルプロパン(2.01ml、13.59mmol)を室温で加えた後、60℃で12時間攪拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。前記反応混合物を酢酸エチルで抽出することで得れれた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製し、濃赤色固形の標題化合物(収率85%)を得た。
【0060】
(段階6)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロピルオキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[表1の9番の化合物]の製造[反応式(I)]
【0061】
(6−1)
3−フェニル−6−(3−フェニルプロピルオキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(2g、4.85mmol)とヒドロキシルアミン・塩酸(1.01g、14.6mmol)とをピリジン(1.57ml、19.4mmol)に溶解させた。前記反応混合物を70℃で1時間攪拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。前記反応混合物を酢酸エチルで抽出することで得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、黄色固形の1−ヒドロキシイミノ−3−フェニル−6−(3−フェニルプロピルオキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(収率9.5%)を得た。
【0062】
1H-NMR(CDCl3, 200 MHz) δ 8.09 (d, J =2.3Hz, 1H), 7.48〜7.15 (m, 11H), 7.10 (d, J =8.4Hz, 1H), 6.86 (dd, J =8.4, 2.3Hz, 1H), 4.16 (q, J =7.1Hz, 2H), 4.04 (t, J =6.3Hz, 2H), 2.83 (t, J =6.3Hz, 2H), 2.10 (m, 2H), 1.04 (t, J =7.1Hz, 3H).
【0063】
1−ヒドロキシイミノ−3−フェニル−6−(3−フェニルプロピルオキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(1.98g、4.63mmol)、ヨウ化メチル(1.15ml、18.5mmol)及び炭酸カリウム(1.92g、13.9mmol)をジメチルホルムアミド(50ml)に溶かし、室温で30分間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。前記反応混合物を酢酸エチルで抽出することで得られた有機層を無水硫酸スルホネートで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、赤色固形の標題化合物(収率15%)を得た。
【0064】
(6−2)
1−オキソ−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(0.75g、1.82mmol)をエタノール(30ml)に溶解させた。これにN−メチルヒドロキシルアミン・塩酸塩(0.46g、5.4mmol)と2,6−ルチジン(0.584g、5.4mmol)を加え、圧力管に導入し70℃で40時間攪拌した。反応混合物から減圧下でエタノールを除去し、得られた残渣を酢酸エチルで抽出した。飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、カラムクロマトグラフィーで精製して、赤色固形の標題化合物(407mg、収率40%)を得た。
【0065】
実施例2
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[表1の33番の化合物]の製造
(段階1)3−フェニル−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[式(II)の化合物]の製造[反応式(VII)]
実施例1の(段階4)で製造された6−ヒドロキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[式(II)化合物](10.90g、26.75mmol)をテトラヒドロフラン:ベンゼン(270ml:90ml)に溶解させた。次いで、これに4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン(5.83g、44.45mmol)及びトリフェニルホスフィン(11.66g、44.45mmol)を加えた。前記混合物にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(8.99g、44.45mmol)を0℃で滴加し、室温で2時間攪拌した。前記反応混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。有機層は無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、赤色固形の標題化合物(14g、収率93%)を得た。
【0066】
1H NMR 200MHz, CDCl3) δ7.50 (s, 5H), 7.19 (d, J =2.0 Hz, 1H), 7.07 (d, J =8.2 Hz, 1H), 6.84 (dd, J =8.2, 2.2 Hz, 1H), 4.22〜4.14 (m, 4H), 3.73 (t. J =4.5 Hz, 4H) 2.81 (t, J =5.6 Hz, 2H), 2.57 (t, J =4.5 Hz, 4H), 1.15 (t, J =7.1 Hz, 3H).
【0067】
(段階2)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[表1の33番の化合物]の製造[反応式(I)]
3−フェニル−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(14.6g、35.83mmol)をエタノールに溶解させた。これにN−メチルヒドロキシルアミン・塩酸塩(8.98g、107.49mmol)及び2,6−ルチジン(11.52g、107.49mmol)を添加し、混合物を圧力管に導入し70℃で3日間攪拌した。エタノールを減圧下で除去し、残渣を酢酸エチルで抽出した。飽和塩化アンモニウムで洗浄した後、有機層は無水硫酸マグネシウムで乾燥し、カラムクロマトグラフィーで精製し、赤色固形の標題化合物(4.18g、収率27%、mp102〜104℃)を得た。
【0068】
実施例3
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−5,6−メチレンジオキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[表1の48番の化合物]の製造
(段階1)5−クロロメチルベンゾ[1,3]ジオキソール[式(VI)の化合物]の製造
ピペロニルアルコール(10g、65.7mmol)をベンゼンに溶解させた。これにトリエチルアミン(11ml、78.8mmol)及び塩化チオニル(11ml、131.4mmol)を滴加した後、0℃で24時間攪拌した。前記反応混合物を重炭酸ナトリウム及び酢酸エチルで抽出した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して5−クロロメチルベンゾ[1,3]ジオキソール(11.2g、収率100%)を得た。
【0069】
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ6.88〜6.75(m, 3H), 5.97(s, 2H), 4.53(s, 2H).
【0070】
(段階2)2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルメチル−3−オキソ−3−フェニル−プロピオン酸エチルエステル[式(VIIの化合物]の製造
5−クロロメチルベンゾ[1,3]ジオキソール(11.2g、65.7mmol)をジメチルホルムアミドに溶解させた。その後、これに炭酸カリウム(18.2g、131.4mmol)、ヨウ化ナトリウム(10.8g、72.27mmol)及びベンゾイル酢酸エチル(12.5ml、72.27mmol)を添加して室温で5時間攪拌した。前記反応混合物を塩化アンモニウム及びエーテルで抽出した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルメチル−3−オキソ−3−フェニル−プロピオン酸エチルエステル(16.4g、76%)を得た。
【0071】
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ7.98〜6.69(m, 3H), 5.90(s, 2H), 4.56(t, J =7.4 Hz, 1H), 4.09(q, J =7.2 Hz, 2H), 3.26(d, J =7.4 Hz, 2H), 1.13(t, J =7.2 Hz, 3H).
【0072】
(段階3)5,6−メチレンジオキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[式(VIIIの化合物]の製造
2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルメチル−3−オキソ−3−フェニル−プロピオン酸エチルエステル(16g、49.03mmol)とポリリン酸(160g)とを混合し、室温で1時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を水で洗浄してポリリン酸を除去し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して、白色固形の5,6−メチレンジオキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(4.53g、収率30%)を得た。
1H NMR (200MHz, CDCl3) δ 7.41(m, 5H), 7.00(s, 1H), 6.69(s, 1H), 5.96(s, 2H), 4.08(q, J =7.2 Hz, 2H), 3.75(s, 2H), 1.10(t, J =7.2 Hz, 3H).
【0073】
(段階4)5,6−メチレンジオキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[式(II)の化合物]の製造
5,6−メチレンジオキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(3g、9.73mmol)を1,4−ジオキサンに溶解させた。これに二酸化セレン(10.8g、97.3mmol)を加えて前記反応混合物を1日間還流して攪拌した後、冷却させた。残っている固形の二酸化セレンをろ過した後、ろ液に1M重炭酸ナトリウムを加え、エーテル/水で抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、5,6−メチレンジオキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(2.18g、収率70%)を得た。
【0074】
1H NMR (200MHz, CDCl3) δ 7.51(s, 5H), 7.11(s, 1H), 6.67(s, 1H), 6.07(s, 2H), 4.17(q, J =7.2 Hz, 2H), 1.17(t, J =7.2 Hz, 3H).
【0075】
(段階5)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−5,6−メチレンジオキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[表1の48番の化合物]の製造[反応式(I)]
5,6−メチレンジオキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(100mg、0.324mmol)をエタノールに溶解させた。これに2,6−ルチジン(0.11ml、0.973mmol)とメチルヒドロキシルアミン(81.27mg、0.973mmol)を添加し、混合物を圧力管に導入し70℃で3日間攪拌した。前記反応混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液及び酢酸エチルで抽出した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(10〜20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−5,6−メチレンジオキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステルの化合物(10mg、収率9%、mp119〜121℃)を得た。
【0076】
反応式(III)による式(I)の化合物の製造
実施例4
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド[表1の50番の化合物]の製造
(段階1)1−(3−ベンジルオキシフェニル)エタノンの製造
3−ヒドロキシアセトフェノン(136.15g、1mol)、炭酸カリウム(414.63g、2mol)、KI(33.2g、0.2mol)及び臭化ベンジル(171.04g、1mol)をアセトンに溶解させ、反応混合物を24時間還流して攪拌した後、塩水で洗浄した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)で精製し、オイル状の1−(3−ベンジルオキシフェニル)エタノン(221.8g、収率98%)を得た。
【0077】
1H NMR (200MHz, CDCl3) δ7.59〜7.53(m, 2H), 7.44〜7.33(m, 6H) 7.19(m, 1H), 5.11(s, 2H), 2.6(s, 3H).
【0078】
(段階2)3−(3−ベンジルオキシフェニル)−3−オキソ−プロピオン酸エチルエステル[式(IX)の化合物]の製造
1−(3−ベンジルオキシ−フェニル)エタノン(218g、966.10mmol)を炭酸ジエチルに溶かした後、これに0℃で水素化ナトリウム(60%オイル)(46.37g、1.15mmol)を添加し、60℃で3時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物に氷水と酢酸を加え、酢酸エチル/飽和塩化ナトリウムで抽出して有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を除去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)で精製し、オイル状の3−(3−ベンジルオキシフェニル)−3−オキソプロピオン酸エチルエステル(184.68g、収率84%)を得た。
【0079】
1H NMR (200MHz, CDCl3)δ7.59〜7.50(m, 2H), 7.47〜7.32(m, 6H), 7.21(m, 1H), 5.11(s, 2H), 4.29〜4.16(m, 2H), 3.97(s, 2H), 1.37〜1.23(m, 3H).
【0080】
(段階3)2−(3−ベンジルオキシベンゾイル)−N−イソプロピル−3−フェニル−アクリルアミド[式(IX)の化合物]の製造
3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−3−オキソプロピオン酸エチルエステル(174.42g、584.47mmol)をm−キシレンに溶解させた後、反応混合物を150℃で30分間還流して攪拌させた。その後、前記混合物にイソプロピルアミン(38g、642.92mmol)を滴加した。室温で24時間攪拌して還流させた後、有機層を飽和塩化ナトリウム及び酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、黄色のオイル状の2−(3−ベンジルオキシベンゾイル)−N−イソプロピル−3−フェニルアクリルアミド(127.13g、収率70%)を得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.60〜7.58(m, 2H), 7.43〜7.34(m, 5H), 7.26〜7.21(m, 2H), 6.62(b, 1H), 5.10(s, 2H), 4.11(m, 1H), 3.89(s, 2H), 1.26〜1.17(m, 6H).
【0081】
(段階4)2−(3−ベンジルオキシベンゾイル)−N−イソプロピル−3−フェニル−アクリルアミド[式(XI)の化合物]の製造
3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−N−イソプロピル−3−オキソプロピオンアミド(115.75g、371.744mmol)をベンゼンに溶解させた。その後、これにベンズアルデヒド[式(X)化合物](39.45g、371.74mmol)、ピペリジン(6.33g、74.34mmol)及び酢酸(11.16g、185.87mmol)を添加した。前記混合物を3時間攪拌して還流させた。これを飽和塩化ナトリウム/重炭酸ナトリウムで洗浄した後、有機層を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮して再結晶化することで得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:20)で精製し、白色固形の2−(3−ベンジルオキシベンゾイル)−N−イソプロピル−3−フェニルアクリルアミド(107.74g、収率73%)を得た。
【0082】
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 8.14(s, 1H), 7.49〜7.35(m, 8H), 7.19〜7.12(m, 5H), 6.62(b, 1H), 5.00(s, 2H), 4.17(m, 1H), 1.18(d, J =6.6Hz, 6H).
【0083】
(段階5)5−ヒドロキシ−3−オキソ−1−フェニルインダン−2−カルボン酸イソプロピルアミド[式(XII)の化合物]の製造
2−(3−ベンジルオキシベンゾイル)−N−イソプロピル−3−フェニルアクリルアミド(106.74g、267.19mmol)をジクロロメタンに溶解させた。これにメタンスルホン酸(256.78g、2.672mol)を添加し、前記混合物を室温で3時間攪拌した。反応が完了した後、混合物を0℃に冷却してから、重炭酸ナトリウム飽和水溶液を加え、有機層をジクロロメタンで抽出した。前記抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、白色固形の5−ヒドロキシ−3−オキソ−1−フェニルインダン−2−カルボン酸イソプロピルアミド(36.086g、収率44%)得た。
【0084】
H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.33〜7.10(m, 7H), 6.71(d, J =7.8Hz, 1H), 5.74(b, 1H), 5.16(d, J =3.9Hz, 1H), 4.10(m, 1H), 3.41(d, J =3.9Hz, 1H), 1.28〜1.16(m, 6H).
【0085】
(段階6)6−ヒドロキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド(式(II)の化合物)の製造
塩化フェニルセレニル(15.53g、81.07mmol)をジクロロメタンに溶解させ、温度を0℃に調節した。これにピリジン(7.00g、88.44mmol)を加えた。20分経過後、ジクロロメタンに溶解させた5−ヒドロキシ−3−オキソ−1−フェニルインダン−2−カルボン酸イソプロピルアミド(22.8g、73.70mmol)を前記反応混合物に徐々に添加し、これを室温で3時間攪拌した。反応が完了した後、前記結果物に2N−塩酸を加え、0℃で過量の30%過酸化水素水を添加した。この混合物に水及び重炭酸ナトリウム飽和水溶液を加えた後、有機層をジクロロメタンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮、再結晶化及びろ過(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)し、赤色固形の6−ヒドロキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド(16.32g、収率72%)を得た。
【0086】
1H NMR (300MHz, CDCl3+DMSO-d6) δ 9.76(b, 1H), 7.76(d, J =7.8Hz, 1H), 7.56〜7.44(m, 4H), 6.88(d, J =8.1Hz, 1H), 6.76(dd, J =8.1Hz, J =2.1Hz, 1H), 4.11(m, 1H), 1.18(d, J =6.3Hz, 6H).
【0087】
(段階7)6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド[式(II)の化合物]の製造(反応式VII))
6−ヒドロキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド(7.0g、22.78mmol)をテトラヒドロフラン:ベンゼン(150ml:50ml)に溶解させた。その後、これにヒドロキシエチルモルホリン(3.59g、27.33mmol)及びトリフェニルホスフィン(7.17g、27.33mmol)を添加した。温度を0℃に調節した後、前記混合物にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(5.53g、27.33mmol)を滴加した後、この混合物を室温で2時間攪拌した。前記混合物を塩水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。分離された有機層は無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド(9.5g、収率99%)を得た。
【0088】
1H NMR 300MHz, CDCl3) δ 7.8(m, 1H), 7.57〜7.47(m, 4H), 7.12(d, J =2.4Hz, 1H), 6.98(d, J =8.1Hz, 1H), 6.79(dd, J =8.1Hz, J =2.4Hz, 1H), 4.18(t, J =5.4Hz, 2H), 3.74(t, J =4.5Hz, 4H), 2.81(t, J =5.4Hz, 2H), 2.57(t, J =4.5Hz, 4H), 1.19(d, J =6.6Hz, 6H).
【0089】
(段階8)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド[表1の50番の化合物]の製造[反応式(I)]
6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド(9.30g、22.11mmol)をエタノールに溶解させた。これにN−メチルヒドロキシルアミン・塩酸塩(5.54g、66.35mmol)及び2,6−ルチジン(7.11g、66.35mmol)を添加し、前記混合物を圧力管に導入し75℃で3日間攪拌した。減圧下でエタノールを除去した後、結果物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。その後、有機層を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミドの化合物(3.8g、収率38%)を得た。
【0090】
反応式(IV)による式(I)の化合物の製造
実施例5
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニル−プロピルオキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[表1の9番の化合物]の製造
(段階1)3´−(3−フェニル−プロピルオキシ)−アセトフェノン[式(IX)の化合物]の製造
3´−ヒドロキシアセトフェノン(6.81g、50mmol)と1−ブロモ−3−フェニルプロパン(11.95g、60mmol)とをジメチルホルムアミド(70ml)に溶解させた。その後、これに炭酸カリウム(15g)及びヨウ化ナトリウム(0.5g)を添加し、前記混合物を80℃で7時間反応させた。前記反応混合物に酢酸エチル(300ml)及び純水(200ml)をさらに加え、30分間攪拌した。酢酸エチルで抽出された有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で精製してゲル状の標題化合物(12.0g、収率94。2%)を得た。
【0091】
1H-NMR(CDCl3, 200 MHz) δ 7.47-7.55 (2H, m), 7.36 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.27-7.30 (2H, m), 7.18-7.22 (3H, m), 7.13 (1H, dd, J = 9.2, 2.8 Hz), 4.01 (2H, t, J = 6.2 Hz), 2.82 (2H, t, J = 8.0 Hz), 2.59 (3H, s), 2.13 (2H, m).
【0092】
(段階2)3´−(3−フェニル−プロピルオキシ)ベンゾイル酢酸エチルエステル[式(IX)の化合物]の製造
実施例5の(段階1)で得られた3´−(3−フェニル−プロピルオキシ)アセトフェノン(12.7g、50mmol)と炭酸ジエチル(7.1g、60mmol)をトルエン(120ml)に溶解させた。これを80〜90℃の温度を維持しながら、これに水素化ナトリウム(2.6g)を滴加した。前記反応混合物を同一温度で2時間反応させた後、酢酸で中和した。酢酸エチル(200ml)及び純水(200ml)で抽出された有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:8)で精製し、ゲル状の標題化合物(8.4g、収率51.5%)を得た。
【0093】
1H-NMR(CDCl3, 200 MHz) δ 7.47-7.55 (2H, m), 7.36 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.27-7.30 (2H, m), 7.18-7.22 (3H, m), 7.13 (1H, dd, J = 9.2, 2.8 Hz), 4.22 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.01 (2H, t, J = 6.2 Hz), 2.82 (2H, t, J = 8.0 Hz), 2.13 (2H, m), 1.26(3H, t, J = 7.2 Hz).
【0094】
(段階3)2−ベンゾイル−3−{3´−(3−フェニルプロピルオキシ)フェニル}−3−オキソ−プロピオン酸エチルエステル[式(XIV)の化合物]の製造
実施例5の(段階2)で得られた3´−(3−フェニルプロピルオキシ)ベンゾイル酢酸エチルエステル(8.2g、25.2mmol)と水素化ナトリウム(1.1g、27.7mmol)とを塩化メチレン(150ml)に添加し、反応混合物を室温で1時間攪拌した。その後、これに塩化ベンゾイル(3.65g、26.0mmol)を加え、混合物を室温でさらに2時間攪拌した。結果物を純水(200ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:8)で精製し、ゲル状の標題化合物(7.4g、収率68.5%)を得た。
【0095】
(段階4)3−フェニル−6−(3−フェニル−プロピルオキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[式(II)の化合物]の製造
実施例5の(段階3)で得られた2−ベンゾイル−3−{3´−(3−フェニルプロピルオキシ)フェニル}−3−オキソ−プロピオン酸エチルエステル(6.4g、14.8mmol)及びメタンスルホン酸(15g)を塩化メチレン(150ml)に溶解させ、混合物を室温で2時間攪拌した。その後、これに塩化メチレン(150ml)及び飽和塩化アンモニウム液(200ml)を追加に加え、混合物を30分間さらに攪拌した。抽出された塩化メチレン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で精製し、ゲル状の標題化合物(3.4g、収率55.5%)を得た。
【0096】
1H-NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 7.51 (5H, s), 7.17-7.29 (6H, m), 7.06 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.80 (1H, dd, J = 8.1, 2.4 Hz), 4.18 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.01 (2H, t, J = 6.3 Hz), 2.81 (2H, t, J = 7.3 Hz), 2.12-2.16 (2H, m), 1.16 (3H, t, J = 7.1 Hz).
【0097】
(段階5)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニル−プロピルオキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[表1の9番の化合物]の製造[反応式(I)]
実施例5の(段階4)で得られた3−フェニル−6−(3−フェニルプロピルオキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(2.0g)とN−メチルヒドロキシルアミン・塩酸(2.0g)をエタノール(30ml)に溶解させた。これに2,6−ルチジン(2.4g)を添加し、混合物を60時間攪拌した。その後、反応混合物を濃縮して水(100ml)及び酢酸エチル(100ml)で抽出し、水で3回洗浄した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製し、ゲル状の標題化合物(120mg、収率5.6%、mp95〜97℃)を得た。
【0098】
反応式(V)による式(I)の化合物の製造
実施例6
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボニトリル[表1の75番の化合物]の製造
(段階1)3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−インデン−1−オン[式(XV)の化合物]の製造
3−フェニル−1−[3−(3−フェニルプロポキシ)フェニル]プロペノン(20g、58.406mmol)とポリホスホン酸(200g)とを混合し、45℃で6時間攪拌した。混合物を水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で精製し、白色固形の3−フェニル−6−(3−フェニル−プロポキシ)インダン−1−オン(17.9g、収率81%)を得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.36〜7.09 (m, 13H), 4.52 (dd, J =7.8, 3.6Hz, 1H), 4.01 (t, J =6.3Hz, 2H), 3.25 (dd, J =19.3, 7.7Hz, 1H), 2.81 (t, J =7.1Hz, 2H), 2.68 (dd, J =19.3, 3.6Hz, 1H), 2.14 (m, 2H).
【0099】
(段階2)2−ブロモ−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)インダン−1−オン[式(XVI)の化合物]の製造
3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)インデン−1−オン(200mg、0.586mmol)を四塩化炭素に溶解させ、これにN−ブロモコハク酸イミド(313mg、1.75mmol)と2,2´−アゾビスイソブチロニトリル(9.7mg)を添加した。その後、混合物を375Wタングステンランプ下で1時間還流させた。反応が完了すれば、混合物に飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で精製し、赤色固形の標題化合物(147mg、収率60%)を得た。
【0100】
1H NMR 200MHz , CDCl3) δ 7.69〜7.16 (m, 11H), 7.02 (d, J =8.2Hz, 1H), 6.74 (dd, J =8.2, 2.3Hz, 1H), 3.97 (t, J =6.4Hz, 2H), 2.81 (t, J =6.3Hz, 2H), 2.11 (m, 2H).
【0101】
(段階3)1−オキソ−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボニトリル[式(II)の化合物]の製造
2−ブロモ−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)インデン−1−オン(1.0g、2.3mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)に溶解させた。これにシアン化銅(I)(617mg、6.9mmol)を加え、混合物を150℃で3時間攪拌した。混合物を冷却し、これに飽和塩化アンモニウムを添加した。有機層を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)で精製し、赤色固形の標題化合物(700mg、収率80%)を得た。
【0102】
1H NMR 200MHz, CDCl3) δ 7.83〜7.18 (m, 12H), 6.89(dd, J =8.2, J =2.3Hz, 1H), 4.02(t, J =6.5Hz, 2H), 2.81(t, J =6.3Hz, 2H), 2.13(m, 2H).
【0103】
(段階4)1−ヒドロキシイミノ−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボニトリル(シス、トランス混合物)[式(III)の化合物]の製造[反応式(I)]
1−オキソ−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボニトリルを(200mg、0.547mmol)エタノールに溶解させた。これにヒドロキシルアミン・塩酸(114mg、1.64mmol)及びピリジン(173mg、2.18mmol)を加え、混合物を70℃で4時間攪拌した。酢酸エチルで抽出された有機層を純水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、赤色固形のトランス−1−ヒドロキシイミノ−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボニトリル(95mg、収率45%)1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 9.21(brs, 1H), 7.94 (d, J =2.3Hz, 1H), 7.74〜7.71 (m, 2H), 7.56〜7.54 (m, 3H), 7.43 (d, J =8.4Hz, 1H), 7.32〜7.20 (m, 5H), 6.96 (dd, J =8.4, 2.3Hz, 1H), 4.05 (t, J =6.3Hz, 2H), 2.83 (t, J =6.3Hz, 2H), 2.14 (m, 2H)、及び黄色固形のシス−異性体(5mg、収率2%)を得た。1H NMR (300MHz, CDCl3)δ9.71 (brs, 1H), 7.96 (d, J =2.3Hz, 1H), 7.74〜7.71 (m, 2H), 7.56〜7.54 (m, 3H), 7.43 (d, J =8.3Hz, 1H), 7.36〜7.20 (m, 5H), 6.94 (dd, J =8.3, 2.3Hz, 1H), 4.03 (t, J =6.3Hz, 2H), 2.81 (t, J =6.3Hz, 2H), 2.13 (m, 2H)
【0104】
(段階5)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボニトリル[表1の75番の化合物]の製造[反応式(I)]
トランス−1−ヒドロキシイミノ−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボニトリル(90mg、0.23mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させた。これにヨウ化メチル(134mg、0.94mmol)及び炭酸カリウム(98mg、0.71mmol)を添加し、混合物を室温で10分間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を冷却し、これに飽和塩化アンモニウムを添加した。酢酸エチルで抽出された有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、赤色固形の標題化合物(11mg、収率12%)1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 8.29 (d, J =2.3Hz, 1H), 7.72〜7.55 (m, 5H), 7.44 (d, J =8.3Hz, 1H), 7.31〜7.17 (m, 5H), 6.96 (dd, J =8.3, 2.3Hz, 1H), 4.47 (s, 3H), 4.08 (t, J =6.2Hz, 2H), 2.83 (t, J =6.2Hz, 2H), 2.12(m, 2H)、及びトランス−1−メトキシイミノ−3−フェニル−6−(3−フェニル−プロポキシ)−1H−インデン−2−カルボニトリル(69mg、収率74%)を得た。
【0105】
反応式(VII)による式(I)の化合物の製造
実施例7
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(モルホリン−4−イルメチル)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[表1の77番の化合物]の製造
(段階1)3−オキソ−3−m−トリルプロピオン酸エチルエステルの製造
水素化ナトリウム(3.1g、77.14mmol)及び炭酸ジエチルを3−メチルアセトフェノン(4.5g、33.54mmol)と混合した。前記混合物を80℃で2時間攪拌した。反応が完了した後、これに氷水及び酢酸を加えた。その後、混合物を酢酸エチル/飽和塩化ナトリウム水溶液で抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、3−オキソ−3−m−トリルプロピオン酸エチルエステル(5.8g、収率84%)を得た。
【0106】
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 7.83〜7.63(m, 2H) 7.42〜7.28(m, 2H) 4.27〜4.18(m, 2H) 3.97(s, 2H) 2.40(s, 3H) 1.36〜1.23(m, 3H).
【0107】
(段階2)2−(3−メチルベンゾイル)−3−フェニルアクリル酸エチルエステルの製造
3−オキソ−3−m−トリルプロピオン酸エチルエステル(1g、4.84mmol)をベンゼンに溶解させ、これにベンズアルデヒド(0.51g、4.84mmol)、酢酸(0.15g、2.49mmol)及びピペリジン(0.06g、0.8mmol)を添加した。混合物を4時間還流させた。反応が完了した後、酢酸エチル/飽和塩化ナトリウム水溶液/重炭酸ナトリウムで抽出された有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、2−(3−メチルベンゾイル)−3−フェニルアクリル酸エチルエステル(1g、収率70%)を得た。
【0108】
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 7.98(s, 1H) 7.86〜7.73(m, 2H) 7.35〜7.21(m, 7H) 4.26〜4.19(m, 2H) 2.39(s, 3H) 1.20〜1.16(m, 3H).
【0109】
(段階3)5−メチル−3−オキソ−1−フェニル−インダン−2−カルボン酸エチルエステルの製造
2−(3−メチルベンゾイル)−3−フェニルアクリル酸エチルエステル(1g、3.39mmol)をジクロロメタンに溶解させた。これにメタンスルホン酸(5.22g、54.35mmol)を加え、混合物を室温で3時間攪拌させた。反応が完了した後、混合物を0℃に冷却させた後、重炭酸ナトリウムで中和した。その後、ジクロロメタンで抽出された有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製し、5−メチル−3−オキソ−1−フェニル−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(273mg、収率27%)を得た。
【0110】
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 7.73〜7.61(m, 1H) 7.48〜7.04(m, 7H) 4.98〜4.94(m, 1H) 4.29〜4.22(m, 2H) 3.67〜3.60(m, 1H) 2.41(s, 3H) 1.33〜1.13(m, 3H).
【0111】
(段階4)6−メチル−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステルの製造
塩化フェニルセレニル(72mg、0.37mmol)をジクロロメタンに溶解させた。混合物を0℃に冷却させ、これをピリジン(32mg、1.2mmol)と混合し、約20分間攪拌させた。メタンに溶解させた5−メチル−3−オキソ−1−フェニルインダン−2−カルボン酸エチルエステル(100mg、0.34mmol)を含む混合物をさらに添加した後、室温で2時間攪拌した。反応が完了した後、前記混合物に10%塩酸(5ml)を加え、0℃に冷却させた。30%過酸化水素水(1ml)及び水(5ml)を添加した後、ジクロロメタンにより抽出されて分離された有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:7)で精製し、6−メチル−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(51mg、収率51%)を得た。1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 7.51〜7.04(m, 8H) 4.24〜4.12(m, 2H) 2.39(s, 3H) 1.25〜1.12(m, 3H).
【0112】
(段階5)6−ブロモメチル−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[式(XIX)の化合物]の製造
6−メチル−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(3g、10.3mmol)を四塩化炭素に溶かした後、これにN−ブロモコハク酸イミド(2g、11.4mmol)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(500mg、3.09mmol)を添加した。その後、混合物を375Wタングステンランプ下で3時間還流した。反応が完了した後、有機層をジクロロメタン/飽和塩化ナトリウムで抽出して無水硫酸マグネシウムにより乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、黄色のオイル状の6−ブロモメチル−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(1.4g、収率36.7%)を得た。
【0113】
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 7.79〜7.16(m, 8H), 4.50(s, 2H), 4.26(q, J =7.1Hz, 2H), 1.16(t, J =7.1Hz, 3H).
【0114】
(段階6)6−(モルホリン−4−イルメチル)−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[式(XIX)の化合物]の製造
6−ブロモメチル−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(1.1g、2.96mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させた。これにピリジン(264μl、3.26mmol)及びモルホリン(284μl、3.26mmol)を添加し、混合物を2時間攪拌させた。反応が完了した後、有機層を酢酸エチル/塩化アンモニウム/飽和塩化ナトリウムで抽出し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、赤色のオイル状の6−(モルホリン−4−イルメチル)−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(180mg、収率16.1%)を得た。
【0115】
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 7.61〜7.11(m, 8H), 4.19(q, J =7.1Hz, 2H), 3.70(t, J =4.8Hz, 4H), 3.51(s, 2H), 2.44(t, J =4.8Hz, 4H), 1.15(t, J =7.1Hz, 3H).
【0116】
(段階7)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(モルホリン−4−イルメチル)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[表1の77番の化合物]の製造[反応式(I)]
6−(モルホリン−4−イルメチル)−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(110mg、0.29mmol)をN−メチルヒドロキシルアミン・塩酸塩(73mg、0.87mmol)に溶解させ、これに2,6−ルチジン(34μl、0.87mmol)を添加した。混合物を70℃で3日間反応させた。反応が完了した後、エタノールを1/2程度濃縮し、有機層を酢酸エチル/飽和塩化ナトリウムで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(モルホリン−4−イルメチル)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(5.3mg、収率4.5%)を得た。
【0117】
反応式(II)による式(I)の化合物の製造
実施例8
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニル−プロピルオキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド[表1の39番の化合物]の製造
(段階1)3−フェニル−6−(3−フェニル−プロピルオキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸メチルエステルの製造
実施例1の(段階5)で製造された3−フェニル−6−(3−フェニルプロピルオキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(1.65g、4.0mmol)をメタノール(160ml)に溶解させ、これにp−トルエンスルホン酸(228mg、1。2mmol)を添加した。混合物を70℃で1時間反応させた後、塩水で洗浄した。有機層を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸スルホネートで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製し、赤色固形の標題化合物(収率75.3%)を得た。
【0118】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3) δ 7.43(s, 5H), 7.27〜6.77(m, 7H), 3.92(t, J =6.3Hz, 2H), 3.65(s, 3H), 2.73(t, J =7.1Hz, 2H), 2.03(p, J =6.5Hz, 2H).
【0119】
(段階2)3−フェニル−6−(3−フェニル−プロピルオキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸の製造
トリブロモホウ素−硫化ジメチル錯体(1.94ml、9.03mmol)を1,2−ジクロロエタン(15ml)に懸濁させ、1,2−ジクロロエタン(10ml)に溶かした3−フェニル−6−(3−フェニル−プロピルオキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸メチルエステル(1.2g、3.0mmol)を添加した。混合物を90℃で2時間攪拌した後、室温で冷却させた。重炭酸ナトリウムを添加した後、得た溶液を6N−塩酸水溶液でpH=2に酸性化した後、塩水で洗浄した。有機層をジクロロメタンで抽出し、無水硫酸スルホネートで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:7〜5:5)で精製し、赤色固形の標題化合物(収率75。3%)を得た。
【0120】
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 7.69〜6.82(m, 13H), 4.03(t, J =6.3Hz, 2H), 2.83(t, J =7.1Hz, 2H), 2.14(p, J =6.5Hz, 2H) ; EI-MS m/z (relative intensity) 381(M-3, 6.92), 148(7.91), 117(6.47), 64(7.69), 44(100).
【0121】
(段階3)3−フェニル−6−(3−フェニルプロピルオキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミドの製造
3−フェニル−6−(3−フェニルプロピルオキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸(200mg、0.52mmol)をジクロロメタン(10ml)に溶解させた。10℃でトリエチルアミン(240μl、1.72mmol)及びシクロヘキシルアミン(59μl、0.52mmol)を添加した。その後、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)塩化ホスフィン酸(137mg、0.52mmol)を添加した後、反応混合物を室温で約20分間攪拌させた後、10℃で1時間さらに反応させた。反応混合物に水を添加して反応を終了した後、4N−塩酸水溶液でpHを1〜1.5に調節した。混合物を塩水で洗浄し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を無水硫酸スルホネートで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9〜2:8)で精製し、赤色固形の標題化合物(収率59.8%)を得た。
【0122】
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 7.68〜6.80(m, 13H), 3.98(t, J =6.3Hz, 2H), 3.87(m, 1H), 2.81(t, J =7.1Hz, 2H), 2.11(p, J =6.5Hz, 2H), 1.80〜1.20(m, 10H) ; EI-MS m/z (relative intensity) 467(M+, 4.81), 382(14.64), 248(53.46), 164(13.54), 90(100).
【0123】
(段階4)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロピルオキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド[表1の39番の化合物]の製造[反応式(I)]
3−フェニル−6−(3−フェニル−プロピルオキシ)−1−オキソ−1H−インデン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド(50mg、0.11mmol)をエタノールに溶解させ、これにN−メチルヒドロキシルアミン・塩酸塩(27mg、0.33mmol)及び2,6−ルチジン(38μl、0.33mmol)を添加した。混合物を70℃で3日間反応させた。反応が完了した後、エタノールを1/2程度濃縮し、有機層を酢酸エチル/飽和塩化ナトリウムで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、赤色固形の1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニル−プロピルオキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド(13.1mg、収率24.4%)を得た。
【0124】
実施例9
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−5−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド[表1の99番の化合物]の製造
(段階1)酢酸2−イソプロピルカルバモイル−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−5−イルエステルの製造
塩化フェニルセレニル(5.4g、28.2mmol)をジクロロメタン(CHCl、100ml)に溶解させた。混合物を氷水に冷却し、これにピリジン(2.45g、31mmol)を滴加した後、約20分間温度を維持しながら攪拌した。これにジクロロメタン(150ml)に溶解させた2−イソプロピルカルバモイル−1−オキソ−3−フェニルインデン−5−イルエステル(9.0g、25.6mmol)を滴加し、混合物を室温で3時間攪拌した。反応が完了した後、混合物に2N−塩酸を添加した後、0℃に冷却させた。過量の30%過酸化水素(H)及び重炭酸ナトリウムを添加した後、分離された有機層をジクロロメタンで抽出して濃縮した。得られた固体残渣を過量の酢酸エチル(300ml)に溶解させ、薄い塩酸溶液で洗浄した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣を酢酸エチルで再結晶化して黄色固形の標題化合物(7.6g、収率85%)を得た。
【0125】
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.74 (brd, J = 7.5 Hz, 1H), 7.57 - 7.48 (m, 6H), 7.08 (dd, J = 7.8, 1.8 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.16 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 1.20 (d, J = 6.6 Hz, 6H)
質量スペクトルm/e(相対強度)349 (M+, 3), 291 (3), 249 (6), 163 (8), 58 (48), 43 (100).
【0126】
(段階2)5−ヒドロキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミドの製造
2−イソプロピルカルバモイル−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−5−酢酸イルエステル(6.26g、17.9mmol)をエタノール(200ml)に溶解させた。これにN−メチルヒドロキシルアミン・塩酸塩(4.52g、53.7mmol)と2,6−ルチジン(5.75g、53.7mmol)を添加し、混合物を圧力反応器で75℃で40時間攪拌した。減圧下でエタノールを除去し、得られた残渣を酢酸エチルで抽出した。薄い塩酸溶液で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して標題化合物(3.1g、収率51%)を得た。
【0127】
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 9.91 (s, 1H), 8.54 (d, J =7.9 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.50 - 7.43 (m, 5H), 6.72 - 6.69 (m, 2H), 4.01 (s, 3H), 3.89 (m, 1H), 0.93 (d, J = 6.6 Hz, 6H)
【0128】
(段階3)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−5−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミドの製造
5−ヒドロキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド(3.77g、11.2mmol)をテトラヒドロフラン:ベンゼン(300ml:100ml)に溶解させた。その後、これに2−(2−ピリジル)エタノール(1.93g、15.7mmol)及びトリフェニルホスフィン(4.13g、15.7mmol)を添加した。温度を0℃に調節した後、前記混合物にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(3.14g、15.7mmol)を滴加し、室温で2時間攪拌した。混合物を塩水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、黄色固形の標題化合物(3.36g、収率68%)を得た。
【0129】
シスとトランス間の異性体転換
実施例10
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル[表1の33番の化合物]のシス−異性体への転換
(10−1)塩基反応
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル50mgをテトラヒドロフラン:メタノール(10ml:10ml)に溶解させ、これに3当量の水酸化リチウムを添加した。室温で2日間反応させた後、濃縮された混合物を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル(収率10%)を得た。
【0130】
(10−2)光化学反応
1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル50mgをエタノール(30ml)に溶解させ、これに過量の塩化リチウムを添加し、250nmのUV照射下で12時間反応させた後、溶液をHPLCで分析し、25%の1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステルが生成されたことを確認した。
【0131】
製剤例1
シロップ剤の製造
表2に示す成分を用い、1−(メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステルの塩酸塩、サッカリン及び糖を温水に溶解させて冷却した後、これに体積100mlとなるようにその他の成分を添加することによって実施例2の化合物の塩酸塩を含むシロップ剤を製造した。
【表15】

【0132】
製剤例2
錠剤の製造
表3に示す成分を用いて実施例2の化合物の塩酸塩を含む錠剤を製造した。1−(メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステルの塩酸塩をラクトース、ジャガイモ澱粉及びコロイドシリカと混合し、これに10%のゼラトゥイーン溶液を添加した後、混合物を粉砕して14メッシュを通過させて乾燥した。最終に、これに残りの成分を添加して錠剤として製造した。
【表16】

【0133】
製剤例3
注射液剤の製造
表4に示す量で1−(メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステルの塩酸塩、塩化ナトリウム及びアスコルビン酸を蒸留水に溶解させて滅菌した。
【表17】

【0134】
試験例1
PPARγ活性試験
PPARγ活性に対する活性度を次のような方法で試験した。
ヒトPPARγ遺伝子のリガンド結合部位とイーストのGAL−4遺伝子のDNA結合部位とを融合した発現ベクターとルシフェラーゼレポーターベクター(luciferase reporter vector)をNIH/3T3細胞に同時に感染させた。この細胞を24時間培養した。2×10cell/wellの濃度で前記細胞を含む溶液を96ウェルプレートに載置した。その後、これに本発明の各試験化合物を加え、試験化合物を加えなかった対照群と共に24時間培養した後、細胞を溶解させた。その後、結果物のルシフェラーゼ活性を測定し、試験化合物の活性度をEC50(最大活性の50%を示す濃度)で表示してPPARγに対する試験化合物及び比較化合物、ロジグリタゾン(rosiglitazone)の活性度を算出した。その結果を表5に示す。式(XX)のロジグリタゾンはJ. Med. Chem. 1994, 37, 3977に記載した方法によって製造した。
【表18】

【化21】

【0135】
前記表5から分かるように、本発明の化合物は対照化合物、ロジグリタゾンに比べ、優れたPPARγ結合活性を示した。
【0136】
試験例2
血糖値低下に対する效果
本化合物の血糖値低下に対する效果は高血糖と高インスリン血症を示す第2型糖尿病モデル動物であるob/obマウス(雄、8〜9週齢)を用い、韓国化学研究院で自家育種して試験した。
【0137】
実施例8で製造した1−ヒドロキシ−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1,3−ジフェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステルの塩酸塩を食塩水/0.2%トゥイーン(Tween)80に懸濁させた。この溶液を50mg/kg用量でマウスに一日1回5日間腹腔投与するか、或いは100mg/kg用量でマウスに一日2回14日間経口投与した。腹腔投与の場合、1日、3日及び5日目に、経口投与の場合5日、10日及び14日目に血液を採取して血糖値を測定した。対照群(本化合物の不在下で食塩水−0.2%トゥイーン80)対比、本発明の化合物の抑制程度を下記表6に示す。14日間の経口投与が終了した後、マウスを16時間絶食させ、経口ブドウ糖負荷試験(Oral Glucose Tolerance Test, OGTT)を行い、経口投与によって減少したインスリンの感度変化を測定した。マウスにグルコース2g/kgを経口投与し、0分、15分、30分、60分及び120分後に血液を採取し、血糖値を測定した。血糖の総変化量は120分に亘って算出し、化合物処理によるグルコース除去率の向上程度を評価した。その結果を下記表6に未処理群に対する化合物処理による総血糖量の抑制率(%)として示す。
【表19】

【0138】
また、C57/BL6Jマウス(雄、4週齢)に10〜11週間高脂肪食餌(60%脂肪)を摂取させ、高血糖及びインスリン抵抗性を示すマウスを選択し、前記した方法と類似する方法(一日1回、14日間経口投与する)を行った。血糖及び血中インスリン低下率を前述と同様に測定した。その結果を下記表7に示す。化合物投与によって引き起こされる副作用を測定するために、各マウスの体重、心臓重量及び肝重量を測定した。また、GPT及びGOTの数値を市販のキットを用いて測定した。その結果を下記表8に示す。
【表20】

【表21】

【0139】
前記表6、7及び8から分かるように、本発明の化合物は経口又は腹腔投与すると、体重増加、肝毒性又は心臓毒性などの副作用なしに優れた血糖及び血中インスリン降下作用を示した。
【0140】
以上、本発明を具体的な実施形態により説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば本発明の特許請求の範囲により定義される技術的思想を逸脱しない限度内で多様に修正及び変更できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)のインデン誘導体又はその薬剤学的に許容される塩:
【化1】

式中、
は少なくとも1つのフェニル基で置換されているか又は非置換のC1−6アルキル、C1−6アルケニル又はC3−6シクロアルキルであり;
はH、CN、CO、CHCO、CONR
【化2】

又はフェニルであり;
はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、又はハロゲン、CN、NH、NO、OR、フェニルオキシ、C1−6アルキル及びC3−6シクロアルキルからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のナフチル、フェニル、
【化3】

【化4】

、R、R及びRはそれぞれ独立にH、OH、OSOCH、O(CH、CH、OCOCHOR、OCHCHOR又はOCHCH=CHRであるか、又はRとRが共にOCHOを形成し;
上記において、RはH、又は少なくとも1つのハロゲンで置換されているか又は非置換のC1−6アルキル又はC3−6シクロアルキルであり;
及びRはそれぞれ独立的にH、C1−6アルキル又はC3−6シクロアルキルであり;
はO、S又はNRであり;
はH、ハロゲン、C3−6シクロアルキル、ナフチル、
【化5】

【化6】

またはハロゲン、CN、NH、NO、OR、CF及びCOORからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のフェニルであり;
はOCHCH又は
【化7】

であり;
はハロゲン、CN、NH、NO及びORからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のフェニルであり;
mは1〜5の整数である。
【請求項2】
前記Rは一つのフェニル基で置換されているか又は非置換のC1−6アルキルであり;RはH、CN、CO、CHCO、CONR又はフェニルであり;RはC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、又はハロゲン、C1−6アルキル及びC3−6シクロアルキルからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のフェニル、
【化8】

及びRは水素であり;R及びRはそれぞれ独立にOH、OSOCH、O(CH、CH、OCOCHOR、OCHCHOR又はOCHCH=CHRであるか、またはRとRが共にOCHOを形成し;上記において、RはH又はC1−6アルキルであり;RはO又はNCHであり;RはH、ハロゲン、C3−6シクロアルキル、ナフチル、
【化9】

又はハロゲン、OH、メトキシ、CF及びCOORからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のフェニルであり;RはOCHCH(C)又は
【化10】

であり;Rはフェニルであることを特徴とする請求項1に記載のインデン誘導体又はその薬剤学的に許容される塩。
【請求項3】
前記RはCHであり;RはH、CN、CO又はCONRであり;RはC1−6アルキル、又は少なくとも1つのハロゲン又はC1−6アルキル基で置換されているか又は非置換のフェニル、
【化11】

及びRはそれぞれ独立にO(CH又はCHであるか、またはRとRが共にOCHOを形成することを特徴とする請求項2に記載のインデン誘導体又はその薬剤学的に許容される塩。
【請求項4】
1)6−メトキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
2)1−(トランス−イソプロピルイミノ−N−オキシ)−6−メトキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
3)1−(トランス−ベンジルイミノ−N−オキシ)−6−メトキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
4)1−(トランス−エチルイミノ−N−オキシ)−6−メトキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
5)6−メトキシ−1−(トランス−フェニルプロピルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
6)6−メトキシ−1−(トランス−(2−メチルブテニルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
7)1−(トランス−イソブチルイミノ−N−オキシ)−6−メトキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
8)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
9)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
10)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−フェネチルオキシ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
11)3−フラン−3−イル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
12)6−ヒドロキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
13)1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
14)3−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−1−フェニル−3H−インデン−5−オール
15)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(5−フェニルペンチルオキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
16)1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(5−フェニルペンチルオキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
17)6−[2−(4−クロロフェノキシ)アセトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
18)6−[2−(4−クロロフェノキシ)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
19)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(ナフタレン−2−イルメトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
20)メチル−[3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−インデン−1−イリデン]アミン−N−オキシド
21)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−[2−(5−メチル−2−フェニルチアゾール−4−イル)エトキシ]−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
22)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
23)6−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
24)6−(2−アダマント−1−イルエトキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
25)6−(2−シクロヘキシルエトキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
26)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロフェノキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
27)6−[2−(2−フルオロフェニル)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
28)6−[2−(3−フルオロフェニル)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
29)6−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
30)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−[2−(3−トリフルオロメチルフェニル)エトキシ]−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
31)6−(4−メトキシカルボニルベンジルオキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
32)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルアミド
33)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
34)6−[2−(シクロヘキシルメチルアミノ)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
35)3−(2−フルオロフェニル)−6−メトキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
36)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
37)(2,3−ジフェニルインデン−1−イリデン)−メチルアミン−N−オキシド
38)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
39)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド
40)[1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン
41)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド
42)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−5−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
43)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−フェネチルオキシメチル−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
44)(6−メトキシ−3−フェニルインデン−1−イリデン)−メチルアミン−N−オキシド
45)1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
46)6−(2−ブロモエトキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
47)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸tert−ブチルエステル
48)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−5,6−メチレンジオキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
49)4−(2−イソプロピルカルバモイル−3−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−1−フェニル−3H−インデン−5−イルオキシメチル)案息香酸メチルエステル
50)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
51)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸シクロプロピルアミド
52)3−(3−フルオロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
53)(6−メトキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−イル)酢酸エチルエステル
54)(6−メトキシ−1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−イル)酢酸エチルエステル
55)5−[2−(5−エチルピリジン−2−イル)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
56)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−3−p−トリル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
57)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−3−チオフェン−2−イル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
58)3−(4−クロロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
59)3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
60)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−3−m−トリル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
61)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−(4−フェノキシフェニル)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
62)3−ベンゾ−[1,3]−ジオキソール−5−イル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
63)メチル−[6−(3−フェニルプロポキシ)−3−ピリジン−2−イル−インデン−1−イリデン]−アミン−N−オキシド
64)3−フラン−2−イル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
65)3−エチル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
66)3−メチル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
67)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−3−チオフェン−3−イル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
68)3−シクロプロピル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
69)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−チオフェン−3−イル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
70)3−ベンゾ−[b]−チオフェン−3−イル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
71)3−(1H−イミダゾール−4−イル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
72)3−(1−エチルプロピル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
73)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸アミド
74)6−(4−ベンジルモルホリン−2−イルメトキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
75)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(3−フェニルプロポキシ)−1H−インデン−2−カルボニトリル
76)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−5,6−メチレンジオキシ−1−オキソ−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
77)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−モルホリン−4−イルメチル−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
78)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
79)6−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
80)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
81)6−[2−(5−エチルピリジン−2−イル)エトキシ]−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
82)メチル−[6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニルインデン−1−イリデン]アミン−N−オキシド
83)5,6−ビス−メタンスルホニルオキシ−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
84)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソブチルエステル
85)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸メチルエステル
86)1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸メチルエステル
87)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸プロピルエステル
88)3−(4−フルオロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
89)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(ピリジン−2−イルメトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
90)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(ピリジン−2−イルオキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
91)6−(3−メトキシベンジルオキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
92)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−チオフェン−3−イル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
93)3−(1−エチルプロピル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
94)3−ベンゾ−[b]−チオフェン−3−イル−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
95)3−(4−フルオロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
96)3−(1−エチルプロピル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
97)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
98)3−(2,6−ジメチルフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
99)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−5−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
100)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−5−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
101)1−(シス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−3−フェニル−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルエステル
102)3−(3−フルオロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−6−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
103)6−[2−(5−エチルピリジン−2−イル)エトキシ]−3−(3−フルオロフェニル)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルアミド
104)3−(4−シアノフェニル)−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸エチルエステル
105)1−(トランス−メチルイミノ−N−オキシ)−3−フェニル−6−(2−ピリジン−2−イルエトキシ)−1H−インデン−2−カルボン酸イソプロピルエステル
からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載のインデン誘導体又はその薬剤学的に許容される塩。
【請求項5】
下記式(II)のインデノン化合物をRNHOH又はNHOHと縮合反応させて下記式(III)の化合物を得、式(III)の化合物をRXと反応させる段階を含むことを特徴とする請求項1に記載のインデン誘導体の製造方法:
【化12】

(式中、
Xはハロゲンであり;
は少なくとも1つのフェニル基で置換されているか又は非置換のC1−6アルキル、C1−6アルケニル又はC3−6シクロアルキルであり;
はH、CN、CO、CHCO、CONR
【化13】

又はフェニルであり;
はC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、又はハロゲン、CN、NH、NO、OR、フェニルオキシ、C1−6アルキル及びC3−6シクロアルキルからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のナフチル、フェニル、
【化14】

、R、R及びRはそれぞれ独立にH、OH、OSOCH、O(CH、CH、OCOCHOR、OCHCHOR又はOCHCH=CHRであるか、またはRとRが共にOCHOを形成し;
上記において、RはH、又は少なくとも1つのハロゲンで置換されているか又は非置換のC1−6アルキル又はC3−6シクロアルキルであり;
及びRはそれぞれ独立的にH、C1−6アルキル又はC3−6シクロアルキルであり;
はO、S又はNRであり;
はH、ハロゲン、C3−6シクロアルキル、ナフチル、
【化15】

またはハロゲン、CN、NH、NO、OR、CF及びCOORからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のフェニルであり;
はOCHCH又は
【化16】

であり;
はハロゲン、CN、NH、NO及びORからなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されているか又は非置換のフェニルであり;
mは1〜5の整数である)
【請求項6】
前記式(II)のインデノン化合物が、
1)下記式(V)と式(VI)の化合物を反応させて下記の式(VII)の化合物を得る段階;
2)式(VII)の化合物を環化反応させて下記式(VIII)の化合物を得る段階;
3)式(VIII)の化合物を酸化反応させる段階;
を含む方法によって製造されることを特徴とする請求項5に記載の方法:
【化17】

(式中、R〜Rは前記第5項で定義した通りであり、Zはハロゲン又は活性化された脱離基である。)
【請求項7】
前記式(II)のインデノン化合物が、
1)下記式(IX)と式(X)の化合物を反応させて下記式(XI)の化合物を得る段階;
2)式(XI)の化合物を環化反応させて下記式(XII)の化合物を得る段階;
3)式(XII)の化合物を酸化反応させる段階を含む方法によって製造されることを特徴とする請求項5に記載の方法:
【化18】

(式中、R〜Rは前記第5項で定義した通りである。)
【請求項8】
前記式(II)のインデノン化合物が、
1)下記式(IX)と式(XIII)の化合物を反応させて下記式(XIV)の化合物を得る段階;
2)式(XIV)の化合物を環化反応させる段階を含む方法によって製造されることを特徴とする請求項5に記載の方法:
【化19】

(式中、R〜Rは前記第5項で定義した通りである。)
【請求項9】
前記式(II)のインデノン化合物が、
1)下記式(XV)の化合物を臭素化させて下記式(XVI)の化合物を得る段階;
2)式(XVI)の化合物を金属触媒の存在下で炭素−炭素結合反応させるか、求核体を用いて置換反応させる段階を含む方法によって製造されることを特徴とする請求項5に記載の方法:
【化20】

式中、
〜Rは前記第5項で定義した通りである。
【請求項10】
前記式(II)のインデノン化合物が、
1)下記式(XVII)の化合物を臭素化させて下記式(XVIII)の化合物を得る段階;
2)式(XVIII)の化合物を金属触媒の存在下で炭素−炭素結合反応させるか、求核体を用いて置換反応させる段階を含む方法によって製造されることを特徴とする請求項5に記載の方法:
【化21】

(式中、R及びR〜Rは前記第5項で定義した通りである。)
【請求項11】
前記式(II)のインデノン化合物が、
下記式(XIX)の化合物をアシル化反応、ハロゲン化反応させた後、求核体を用いて置換反応させるか、金属触媒の存在下で炭素−炭素結合反応させて製造されることを特徴とする請求項5に記載の方法;
【化22】

(式中、R及びRは前記第5項で定義した通りで、Yはヒドロキシ、チオール、アミノC1−6アルキル又はハロゲンであり、nは0〜5の整数である。)
【請求項12】
活性成分として請求項1の化合物又はその塩の治療学的有效量を含むことを特徴とするペルオキシソーム増殖活性化受容体(PPARs)の活性調節用医薬組成物。
【請求項13】
糖尿病、肥満症、動脈硬化症、高脂血症、高インスリン血症、高血圧、骨粗しょう症、肝硬変、喘息及び癌の治療又は予防に用いられることを特徴とする請求項12に記載の組成物。

【公表番号】特表2007−532635(P2007−532635A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508276(P2007−508276)
【出願日】平成17年4月13日(2005.4.13)
【国際出願番号】PCT/KR2005/001066
【国際公開番号】WO2005/100303
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(594007788)コリア・リサーチ・インスティテュート・オブ・ケミカル・テクノロジー (8)
【氏名又は名称原語表記】KOREA RESEARCH INSTITUTE OF CHEMICAL TECHNOLOGY
【出願人】(506343335)ジェイル・ファーマシューティカル・カンパニー・リミテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】JEIL PHARM. CO., LTD.
【出願人】(500197682)コリア リサーチ インスティチュート オブ バイオサイエンス アンド バイオテクノロジー (4)
【出願人】(504309863)シージェイ コーポレーション (16)
【Fターム(参考)】