説明

ウエハ保護部材

【課題】ウエハの薄化後の特徴を生かしつつも、通常のウエハの縦断面形状に変換することによって従来のウエハ処理装置で適切にウエハを処理することができるウエハ保護部材を提供する。
【解決手段】ベース部材3の収納部5に、中央部が円形状に薄化されたウエハを収納することで、ウエハの薄化された中央部が補われ、通常のウエハの縦断面形状に変換される。したがって、ウエハの薄化後の特徴を生かしつつも、従来のウエハ処理装置で適切に処理することができる。貫通孔13には、ウエハをベース部材3から分離する際に分離しやすくする効果もある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコン半導体や化合物半導体などのウエハに対して処理液によって洗浄、エッチング、塗布等の処理をする際にウエハを保護するウエハ保護部材に係り、特に周辺部を残して中央部のみを薄化(シンニングthinningとも呼ばれる)されたウエハを保護する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ウエハの厚みを薄くする薄化処理においては、現在のところ、砥石を使って機械的にウエハの裏面を研磨するメカニカル研磨が主流である。この場合、デバイスが形成されているウエハの表面に保護フィルムとして仮止めテープを貼り付け、ウエハの裏面研磨の後に仮止めテープを剥離している(例えば、特許文献1参照)。しかし、薄化処理後に仮止めテープを剥がす必要があり、薄化されて強度が低くなったウエハの破損による歩留まり低下や、機械的研磨によるストレスによってウエハが反るという問題がある。
【0003】
そこで、水酸化カリウム(KOH)溶液等のエッチング液にウエハを浸漬させ、化学的にウエハの裏面を薄化する手法が提案されている。その際、薄化されたウエハの強度低下及び反りを防止するため、ウエハを特殊な治具で保護し、ウエハの周縁部を残して中央部だけを薄化することが提案されている。
【特許文献1】特開2005−123653号公報(図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、ウエハを薄化した後にウエハの表面に処理を行う場合、例えば、ウエハ表面を上方に向けて吸引式チャックに載置しても、ウエハの中央部に空間が生じるので、充分に吸着させることができない。また、無理に吸着させると破損の恐れがある。換言すると、周縁部残しのウエハにより、その強度低下及び反りを防止できるものの、従来のウエハ処理装置にて適切に処理を行うことができないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ウエハの薄化後の特徴を生かしつつも、通常のウエハの縦断面形状に変換することによって従来のウエハ処理装置で適切にウエハを処理することができるウエハ保護部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、裏面の周縁部を残し、中央部が前記周縁部に対して円形状に薄化されたウエハの外径よりも大径のベース部材と、前記ベース部材の一方面に、ウエハの裏面形状に合わせて形成され、前記ウエハを収納する収納部と、を備えていることを特徴とするものである。
【0007】
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、ベース部材の収納部に、中央部が周縁部に対して円形状に薄化されたウエハを収納する。これにより、ウエハの薄化された中央部が補われ、通常のウエハの縦断面形状に変換される。したがって、ウエハの薄化後の特徴を生かしつつも、従来のウエハ処理装置で適切に処理することができる。
【0008】
また、本発明において、前記収納部は、前記ベース部材の一方面からウエハの中央部における厚さに略等しい深さを有する第1の凹部と、前記ベース部材の一方面からウエハの周縁部における厚さに略等しい深さを有し、ウエハの裏面周縁部の形状に応じて前記第1の凹部の周縁部に形成された第2の凹部と、を備えていることが好ましい(請求項2)。収納部には第1の凹部と第2の凹部が形成されているので、ウエハの表面をベース部材の表面に一致させることができる。したがって、例えば、塗布液を回転塗布させるような処理を行う場合であっても、塗布液の流れを円滑にすることができる。
【0009】
また、本発明において、前記収納部は、前記ベース部材の他方面に貫通した複数個の貫通孔を備えていることが好ましい(請求項3)。ウエハをベース部材に載置する際に、その間に挟まれた空気が複数の貫通孔を通して排出されるので、ウエハが水平方向に位置ズレすることなく容易に載置できる。また、吸引式チャックへベース部材を載置した際には、複数個の貫通孔を通して吸引することにより、ベース部材とともにウエハをベース部材に対して吸引することができるので、強固に吸着保持させることができる。
【0010】
また、本発明において、前記第1の凹部は、その表面に非鏡面処理が施されていることが好ましい(請求項4)。表面を荒らした非鏡面処理により、ウエハをベース部材から分離する際に、それらが強固に密着して分離し難くなる事態を防止することができる。
【0011】
また、本発明において、前記ベース部材は、前記収納部に収納するウエハの径よりも1サイズ大きい規格の径に合わせてあることが好ましい(請求項5)。特殊なサイズの専用のウエハ処理装置を用いることなく、1サイズ大きなウエハを処理する標準的なウエハ処理装置によって処理することができる。したがって、製造にあたって特殊な設備投資を抑制でき、製造コストを低減することができる。
【0012】
また、請求項6に記載の発明は、裏面の周縁部を残し、中央部が前記周縁部に対して円形状に薄化されたウエハの外径と同程度の外径を有するベース部材と、前記ベース部材の一方面に、ウエハの裏面形状に合わせて形成され、前記ウエハを載置する載置部と、を備えていることを特徴とするものである。
【0013】
[作用・効果]請求項6に記載の発明によれば、ベース部材の載置部に、中央部が周縁部に対して円形状に薄化されたウエハを被せるように載置する。これにより、ウエハの薄化された中央部が補われ、通常のウエハの縦断面形状に変換される。したがって、ウエハの薄化後の特徴を生かしつつも、従来のウエハ処理装置で適切に処理することができる。その上、ウエハの外径が変わらないので、1サイズ上の径を処理するウエハ処理装置を用いる必要がない。
【0014】
また、本発明において、前記載置部は、ウエハの中央部における深さに略等しい高さを有する凸部と、ウエハの周縁部の幅に略等しい長さを有し、前記凸部の外周面から突出した鍔部と、を備えていることが好ましい(請求項7)。載置部には凸部と鍔部が形成され、ウエハを載置するだけであるので、ウエハの表面がベース部材の表面と一致せずに段差が生じるようなことがない。したがって、例えば、塗布液を回転塗布させるような処理を行う場合であっても、ウエハ表面における塗布液の流れを円滑にすることができる。
【0015】
また、本発明において、前記載置部は、前記ベース部材の他方面に貫通した複数個の貫通孔を備えていることが好ましく(請求項8)、前記載置部は、その表面に非鏡面処理が施されていることが好ましい(請求項9)。
【0016】
また、本発明において、前記ベース部材は、シリコンまたはシリコンカーバイド(Silicon Carbide; SiC)で構成されていることが好ましい(請求項10)。ウエハがシリコンである場合には、シリコンまたはシリコンカーバイドで構成することにより、ベース部材の熱膨張率をシリコンと同じにすることができる。したがって、高温に加熱する処理であっても、好適に処理することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るウエハ保護部材によれば、ベース部材の収納部に、中央部が円形状に薄化されたウエハを収納することにより、ウエハの薄化された中央部が補われ、通常のウエハの縦断面形状に変換される。したがって、ウエハの薄化後の特徴を生かしつつも、従来のウエハ処理装置で適切に処理することができる。
【実施例1】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施例1について説明する。
図1は、実施例1に係るウエハ保護部材を示し、(a)は平面図、(b)は100−100矢視断面図である。また、図2は、ウエハ保護部材へのウエハの取り付けを示す模式図である。
【0019】
ウエハ保護部材1は、ベース部材3と、この表面(一方面)に形成された収納部5とを備えている。ベース部材3は、ウエハWより1サイズ大きい規格の径を有する。例えば、ウエハWが200mm径である場合には、300mm径である。ベース部材3は、ウエハWに熱処理を行う場合を考慮して、シリコン製のウエハまたはシリコンカーバイド(Silicon Carbide: SiC)で構成されている。なお、ウエハWが200mm径の場合にはオリエンテーション・フラットが形成されており、300mm径の場合にはノッチが形成されている。
【0020】
ウエハWは、図2に示すように、裏面の周縁部W1を残し、中央部W3が周縁部W1に対して円形状に薄化されている。その薄化処理は、例えば、ウエハWの周縁部W1及びウエハWの表面(図2の上面)並びに外周面を耐薬品性の高い材質で覆った状態で、高温にした水酸化カリウム(KOH)溶液に所定時間だけ浸漬させる。すると、ウエハWの中央部W3が化学的にエッチングされて厚みが薄くされる。その処理後、そのウエハWは、例えば、周縁部W1の厚さが200μm、中央部W3の厚さが60μmになる。
【0021】
ベース部材3の外周部の一部位には、位置合わせ用のノッチ7が形成されている。また、ベース部材3の一方面である上面には、収納部5が形成されているが、この収納部5は、第1の凹部9と第2の第2の凹部11とを有する。第1の凹部9は、ウエハWの中央部W3の厚さに略等しい深さを有し、第2の第2の凹部11は、ウエハWの周縁部W1の形状に合わせて形成され、周縁部W1の幅及び厚さに略等しい深さを有する。第2の凹部11には、平面視で十字形状の各端部にあたる部分に、ベース部材3の他方面である下面に貫通した貫通孔13が形成されている。第1の凹部9及び第2の第2の凹部11は、その表面(底面)に、400番程度のサンドブラスト処理が施され、表面が荒らされている。
【0022】
上記のように構成されたウエハ保護部材1は、図2及び図3に示すようにして用いられる。なお、図3は、ウエハ保護部材を吸引式チャックへ載置した状態を示す図である。
【0023】
最初に、ウエハWの裏面をベース部材3の収納部5に向けた状態で、ウエハWを収納部5に載置する。このとき、ウエハWの裏面とベース部材3の上面との間に挟まれた空気は、貫通孔13を通して外部に排気されることになるので、ウエハWがベース部材3の水平方向に位置ズレするのを防止でき、容易に載置することができる。
【0024】
次に、ウエハWをベース部材3に載置した状態で、ベース部材3を吸引式チャック15の表面に載置する。吸引式チャック15は、その台部17の上面に連通した複数個の吸引口19が形成されている。各吸引口19は、排気通路21に連通接続されている。排気通路21は、排気源に連通接続されている。ベース部材3が吸引式チャック15に載置された後、排気通路21を介して排気がされると、ベース部材3が台部17の表面に吸着されるとともに、貫通孔13を通してウエハWがベース部材3の収納部5に吸着される。したがって、ウエハWを吸引式チャック15に対して強固に吸着保持させることができる。
【0025】
このように、ベース部材3の収納部5に、中央部W3が円形状に薄化されたウエハWを収納することで、ウエハWの薄化された中央部W3が補われ、通常のウエハWの縦断面形状に変換される。したがって、ウエハWの薄化後の特徴を生かしつつも、従来のウエハ処理装置で適切に処理することができる。
【0026】
また、ベース部材3の収納部5には第1の凹部9と第2の凹部11が形成されているので、ウエハWの表面をベース部材3の表面に一致させることができる。したがって、例えば、図示しない回転式の吸引式スピンチャックに吸着保持させ、塗布液を回転塗布させるような処理を行う場合であっても、ウエハWの表面周縁部における塗布液の流れを円滑にすることができる。
【0027】
さらに、ベース部材3は、ウエハWをほぼ同じ熱膨張率を有するシリコンまたはシリコンカーバイド(Silicon Carbide: SiC)で構成されているので、ウエハWに高温の熱処理を施す場合であっても、熱膨張率の違いに起因する不都合を回避することができる。
【0028】
また、収納部5の表面が荒らされているので、ウエハWをベース部材3から分離する際に、それらが強固に密着して分離し難くなることを防止できる。なお、貫通孔13には、ウエハWをベース部材3から分離する際に分離しやすくする効果もある。
【実施例2】
【0029】
以下、図面を参照して本発明の実施例2について説明する。
図4は、実施例2に係るウエハ保護部材を示し、(a)は平面図、(b)は101−101矢視断面図である。また、図5は、ウエハ保護部材へのウエハの取り付けを示す模式図である。
【0030】
ウエハ保護部材31は、ウエハWの外径と同程度の外径を有するベース部材33と、この表面(一方面)に形成された載置部35とを備えている。ベース部材3は、上述した理由から、シリコン製のウエハまたはシリコンカーバイド(Silicon Carbide: SiC)で構成されていることが好ましい。なお、ウエハWが200mm径の場合にはオリエンテーション・フラットが形成されており、この場合、ベース部材33にもウエハWに形成されているものと同形状のオリエンテーション・フラット37が形成されている。
【0031】
ベース部材33の一方面である上面には、載置部35が形成されているが、この載置部35は、凸部39と鍔部41とを備えている。凸部39は、ウエハWの中央部W3における深さに略等しい高さを有する。鍔部41は、ウエハWの周縁部W3の幅に等しい略長さを有し、凸部39の外周面から突出して形成されている。また鍔部41には、平面視で十字形状の各端部にあたる部分に、ベース部材33の他方面である下面に貫通した貫通孔43が形成されている。凸部39及び鍔部41は、その表面(底面)に、400番程度のサンドブラスト処理が施され、表面が荒らされている。
【0032】
次に、上述したように構成されているウエハ保護部材31は、図5及び図6に示すように利用される。なお、図6は、ウエハ保護部材を吸引式チャックへ載置した状態を示す図である。吸引式チャック15は、上述した実施例1と同じであるので、詳細な説明については省略する。
【0033】
まず、ウエハWの裏面をベース部材33の載置部35に向けた状態で、ウエハWの中央部W3を載置部35に被せるようにして載置する。このとき、ウエハWとベース部材33の間に挟まれた空気は、貫通孔43を通して外部に排気されることになるので、ウエハWがベース部材33の水平方向に位置ズレするのを防止でき、容易に載置することができる。
【0034】
次いで、ウエハWをベース部材33に載置した状態で、ベース部材33を吸引式チャック15の表面に載置する。ベース部材33が吸引式チャック15に載置された後、排気通路21を介して排気がされると、ベース部材33が台部17の表面に吸着されるとともに、貫通孔43を通してウエハWがベース部材33に吸着される。したがって、ウエハWを吸引式チャック15に対して強固に吸着保持させることができる。
【0035】
上述のように、ベース部材33の載置部35にウエハWを被せるように載置することにより、ウエハWの中央部W3が補われ、通常のウエハWの縦断面形状に変換される。したがって、ウエハWの薄化後の特徴を生かしつつも、従来のウエハ処理装置で適切に処理することができる。その上、本実施例2のウエハ保護部材31はウエハWと外径が変わらないので、1サイズ上の径を処理するウエハ処理装置を用いる必要がない。
【0036】
また、載置部35には凸部39と鍔部41が形成され、ウエハWの中央部W1を下に向けて載置するだけであるので、ウエハWの表面がベース部材33の表面と一致せずに段差が生じるようなことがない。したがって、例えば、塗布液を回転塗布させるような処理を行う場合であっても、ウエハWの表面周縁部における塗布液の流れを円滑にできる。
【0037】
さらに、ベース部材33は、ウエハWをほぼ同じ熱膨張率を有するシリコンまたはシリコンカーバイド(Silicon Carbide: SiC)で構成されているので、ウエハWに高温の熱処理を施す場合であっても、熱膨張率の違いに起因する不都合を回避することができる。
【0038】
また、載置部35の表面が荒らされているので、ウエハWをベース部材31から分離する際に、それらが強固に密着して分離し難くなることを防止できる。なお、貫通孔43には、ウエハWをベース部材33から分離する際に分離しやすくする効果も奏する。
【0039】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0040】
(1)上述した実施例1におけるベース部材3にはノッチ7が形成されているが、ウエハWの径に応じて200mm未満のベース部材3を使用する場合には、実施例2のようにオリエンテーション・フラットを形成すればよい。
【0041】
(2)実施例1,2における貫通孔13,43は必須ではなく、これらを設けなくてもよい。なお、貫通孔13に代えて、第2の凹部11の外側側面からベース部材3の外周面に連通した貫通孔や、第2の凹部11とベース部材3の外周面にわたる上面に、第2の凹部11からベース部材3の外周側に放射状に拡がった凹溝を形成しておいてもよい。また、貫通孔43に代えて、鍔部41の上面に、鍔部41から外周側に放射状に拡がった凹溝を形成しておくようにしてもよい。さらに、貫通孔13は、第1の凹部9の中央部に形成してもよいし、貫通孔43は、凸部39の中央部に形成してもよい。
【0042】
(3)ウエハ保護部材1,31は、上述した吸引式チャック15への載置後の処理や、吸引式スピンチャックへの載置の回転処理だけでなく、例えば、ウエハ搬送アームによる搬送や、ウエハカセットや収納棚への載置、ベークユニットへの載置の場合であっても利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施例1に係るウエハ保護部材を示し、(a)は平面図、(b)は100−100矢視断面図である。
【図2】ウエハ保護部材へのウエハの取り付けを示す模式図である。
【図3】ウエハ保護部材を吸引式チャックへ載置した状態を示す図である。
【図4】実施例2に係るウエハ保護部材を示し、(a)は平面図、(b)は101−101矢視断面図である。
【図5】ウエハ保護部材へのウエハの取り付けを示す模式図である。
【図6】ウエハ保護部材を吸引式チャックへ載置した状態を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
W … ウエハ
1 … ウエハ保護部材
3 … ベース部材
5 … 収納部
7 … ノッチ
9 … 第1の凹部
11 … 第2の凹部
13 … 貫通孔
15 … 吸引式チャック


【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏面の周縁部を残し、中央部が前記周縁部に対して円形状に薄化されたウエハの外径よりも大径のベース部材と、
前記ベース部材の一方面に、ウエハの裏面形状に合わせて形成され、前記ウエハを収納する収納部と、
を備えていることを特徴とするウエハ保護部材。
【請求項2】
請求項1に記載のウエハ保護部材において、
前記収納部は、
前記ベース部材の一方面からウエハの中央部における厚さに略等しい深さを有する第1の凹部と、
前記ベース部材の一方面からウエハの周縁部における厚さに略等しい深さを有し、ウエハの裏面周縁部の形状に応じて前記第1の凹部の周縁部に形成された第2の凹部と、
を備えていることを特徴とするウエハ保護部材。
【請求項3】
請求項1または2に記載のウエハ保護部材において、
前記収納部は、前記ベース部材の他方面に貫通した複数個の貫通孔を備えていることを特徴とするウエハ保護部材。
【請求項4】
請求項2または3に記載のウエハ保護部材において、
前記第1の凹部は、その表面に非鏡面処理が施されていることを特徴とするウエハ保護部材。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載のウエハ保護部材において、
前記ベース部材は、前記収納部に収納するウエハの径よりも1サイズ大きい規格の径に合わせてあることを特徴とするウエハ保護部材。
【請求項6】
裏面の周縁部を残し、中央部が前記周縁部に対して円形状に薄化されたウエハの外径と同程度の外径を有するベース部材と、
前記ベース部材の一方面に、ウエハの裏面形状に合わせて形成され、前記ウエハを載置する載置部と、
を備えていることを特徴とするウエハ保護部材。
【請求項7】
請求項6に記載のウエハ保護部材において、
前記載置部は、
ウエハの中央部における深さに略等しい高さを有する凸部と、
ウエハの周縁部の幅に略等しい長さを有し、前記凸部の外周面から突出した鍔部と、
を備えていることを特徴とするウエハ保護部材。
【請求項8】
請求項6または7に記載のウエハ保護部材において、
前記載置部は、前記ベース部材の他方面に貫通した複数個の貫通孔を備えていることを特徴とするウエハ保護部材。
【請求項9】
請求項6から8のいずれかに記載のウエハ保護部材において、
前記載置部は、その表面に非鏡面処理が施されていることを特徴とするウエハ保護部材。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載のウエハ保護部材において、
前記ベース部材は、シリコンまたはシリコンカーバイド(Silicon Carbide; SiC)で構成されていることを特徴とするウエハ保護部材。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−258444(P2007−258444A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−80866(P2006−80866)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】